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特許7083429連続的に段階付けされた透過状態を維持するための装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-02
(45)【発行日】2022-06-10
(54)【発明の名称】連続的に段階付けされた透過状態を維持するための装置
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/155 20060101AFI20220603BHJP
   G02F 1/15 20190101ALI20220603BHJP
【FI】
G02F1/155
G02F1/15 502
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2021529258
(86)(22)【出願日】2019-08-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-11-25
(86)【国際出願番号】 US2019044977
(87)【国際公開番号】W WO2020028854
(87)【国際公開日】2020-02-06
【審査請求日】2021-02-03
(31)【優先権主張番号】62/714,424
(32)【優先日】2018-08-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504416080
【氏名又は名称】セイジ・エレクトロクロミクス,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】特許業務法人大塚国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ワン、イーガン
(72)【発明者】
【氏名】ジロン、ジャン - クリストフ
(72)【発明者】
【氏名】グリーア、ブライアン ディー.
【審査官】横井 亜矢子
(56)【参考文献】
【文献】特表2004-537755(JP,A)
【文献】特開2012-063657(JP,A)
【文献】国際公開第2018/119095(WO,A1)
【文献】特開2012-042814(JP,A)
【文献】特開2014-029556(JP,A)
【文献】特開平01-277825(JP,A)
【文献】特開平07-070218(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0177028(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第104898345(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/15-1/19
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
活性スタックであって、
基板、
第1の透明導電層、
第2の透明導電層であって、前記第1の透明導電層のための絶縁カットが前記第2の透明導電層のための絶縁カットに対して非平行である、第2の透明導電層
前記第1の透明導電層と前記第2の透明導電層との間の陽極電気化学層、及び
前記第1の透明導電層と前記第2の透明導電層との間の陰極電気化学層
を備える活性スタックと、
前記第1の透明導電層に電気的に結合された第1のバスバーと、
前記第2の透明導電層に電気的に結合された第2のバスバーであって、前記第1のバスバーに概して非平行な第2のバスバーと、
前記第1の透明導電層に電気的に結合された第3のバスバーであって、前記第1のバスバーに概して平行な第3のバスバーと、を備え、前記第1のバスバー、前記第2のバスバー及び前記第3のバスバーは前記基板上にある、
置。
【請求項2】
前記第2の透明導電層に電気的に結合された第4のバスバーを更に備え、前記第4のバスバーは、前記第2のバスバーに概して平行である、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記活性スタックは、第1の側、前記第1の側の反対側の第2の側、前記第1の側に概して非平行な第3の側、及び前記第3の側に平行な第4の側を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記第2のバスバーは、前記活性スタックの前記第4の側より前記活性スタックの前記第3の側に近く、前記第3のバスバーは、前記活性スタックの前記第1の側より前記活性スタックの前記第2の側に近い、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記第4のバスバーは、前記活性スタックの前記第3の側より前記活性スタックの前記第4の側に近く、前記第1のバスバーは、前記活性スタックの前記第2の側より前記活性スタックの前記第1の側に近い、請求項3に記載の装置。
【請求項6】
活性スタックであって、
基板、
第1の透明導電層、
第2の透明導電層であって、前記第1の透明導電層のための絶縁カットが前記第2の透明導電層のための絶縁カットに対して非平行である、第2の透明導電層
前記第1の透明導電層と前記第2の透明導電層との間の陽極電気化学層、及び
前記第1の透明導電層と前記第2の透明導電層との間の陰極電気化学層
を備える活性スタックと、
前記第1の透明導電層に電気的に結合された第1のバスバーと、
前記第2の透明導電層に電気的に結合された第2のバスバーであって、前記第1のバスバーに概して非平行な第2のバスバーと、
前記第1の透明導電層に電気的に結合された第3のバスバーであって、前記第1のバスバーに平行な第3のバスバーと、
前記第2の透明導電層に電気的に結合された第4のバスバーであって、前記第2のバスバーに概して平行な第4のバスバーと、
前記第2の透明導電層に電気的に結合された第5のバスバーであって、前記第1のバスバーに概して平行な第5のバスバーと、を備え、前記第1のバスバー、前記第2のバスバー、前記第3のバスバー、第4のバスバー及び第5のバスバーは前記基板上にある、
置。
【請求項7】
前記第5のバスバーは、前記活性スタックの第2の側より前記活性スタックの第1の側に近い、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記第5のバスバーに平行な第6のバスバーを更に備える、請求項6に記載の装置。
【請求項9】
前記第6のバスバーは、前記第1の透明導電層に電気的に結合されている、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記第6のバスバーは、前記第2の透明導電層に電気的に結合されている、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
前記第1のバスバーに結合された第1の電源端子と、
前記第2のバスバーに結合された第2の電源端子と、
前記第3のバスバーに結合された第3の電源端子と、
前記第4のバスバーに結合された第4の電源端子と、
同じ期間中に、前記第2及び前記第4の電源端子が同じ電圧であり、前記第1及び第3の電源端子が異なる電圧であるように構成された制御デバイスと
を更に備える、請求項6に記載の装置。
【請求項12】
装置を動作する方法であって、
電気活性デバイスを提供するステップであって、前記電気活性デバイスは、
基板、
第1の透明導電層、
第2の透明導電層であって、前記第1の透明導電層のための絶縁カットが前記第2の透明導電層のための絶縁カットに対して非平行である、第2の透明導電層
前記第1の透明導電層と前記第2の透明導電層との間の陽極電気化学層、及び
前記第1の透明導電層と前記第2の透明導電層との間の陰極電気化学層
を備える活性スタック、
前記第1の透明導電層に電気的に結合された第1のバスバー、
前記第2の透明導電層に電気的に結合された第2のバスバーであって、前記第1のバスバーに非平行な第2のバスバー、並びに
前記第1の透明導電層に電気的に結合された第3のバスバーであって、前記第1のバスバーに平行な第3のバスバー、を備え、前記第1のバスバー、前記第2のバスバー及び前記第3のバスバーは前記基板上にある、
テップと、
前記エレクトロクロミックデバイスを、第1の透過状態から段階付けされた透過状態に切り換えるステップであって、前記エレクトロクロミックデバイスを切り換えるステップは、前記第1のバスバーを第1の電圧にバイアスし、前記第2のバスバーを前記第1の電圧とは異なる第2の電圧にバイアスすることを含む、ステップと、
前記段階付けされた透過状態を維持するステップと
を含む方法。
【請求項13】
前記エレクトロクロミックデバイスを切り換えるステップは、前記第3のバスバーを前記第2の電圧とは異なる第3の電圧にバイアスし、前記第4のバスバーを前記第1の電圧とは異なり、且つ前記第2の電圧とは異なる第4の電圧にバイアスすることを更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第3の電圧は前記第2の電圧より低く、前記第2の電圧は前記第1の電圧より高く、前記第4の電圧は前記第2の電圧より低く、前記第3の電圧は前記第2の電圧より高く、前記第4の電圧は前記第1の電圧より高い、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記段階付けされた透過状態は、連続的に段階付けされた透過状態である、請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電気活性デバイス、より具体的には、エレクトロクロミックデバイスを含む装置及びそれを使用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
エレクトロクロミックデバイスは、車両の部屋又は客室に入る日光の量を減少させることができる。従来、全てのエレクトロクロミックデバイスは、特定の透過状態にあることができる。例えば、全てのエレクトロクロミックデバイスが、0%の着色にあってもよく、全てが100%の着色にあってもよく、又は全てが2つの間の値にあってもよい。ガラス板は、異なる個別のエレクトロクロミックデバイスで形成されてもよく、各々は、それ自体のバスバーの対によって制御される。異なるエレクトロクロミックデバイスは、それぞれ異なる透過状態に制御されることができる。例えば、板の上部近くのエレクトロクロミックデバイスは100%の着色にあってもよく、板の下部近くの別のエレクトロクロミックデバイスは0%の着色にあってもよく、他の2つのエレクトロクロミックデバイスの間の更なるエレクトロクロミックデバイスは50%の着色にあってもよい。エレクトロクロミックデバイスの着色に関する制御の更なる改善が望まれる。
【0003】
実施形態は、例として示され、添付の図面に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1】一実施形態による、基板、エレクトロクロミックデバイスの積層体、及びバスバーの上面図の実例を含む。
図2】一実施形態による、基板、エレクトロクロミックデバイスの積層体、及びバスバーの一部の線Aに沿った断面図の実例を含む。
図3】一実施形態による、基板、エレクトロクロミックデバイスの積層体、及びバスバーの一部の線Bに沿った断面図の実例を含む。
図4】一実施形態による、基板、エレクトロクロミックデバイスの積層体、及びバスバーの上面図の実例を含む。
図5】一実施形態による、基板、エレクトロクロミックデバイスの積層体、及びバスバーの上面図の実例を含む。
図6】一実施形態による、基板、エレクトロクロミックデバイスの積層体、及びバスバーの上面図の実例を含む。
図7】一実施形態による、基板、エレクトロクロミックデバイスの積層体、及びバスバーの上面図の実例を含む。
図8】別の実施形態による、部分的に分解された構造の斜視図の実例を含む。
図9】別の実施形態による、部分的に分解された構造の斜視図の実例を含む。
図10】別の実施形態による、部分的に分解された構造の斜視図の実例を含む。
図11】絶縁ガラスユニット(IGU)の断面の実例を含む。
【発明を実施するための形態】
【0005】
当業者は、図の要素が簡素さ及び明確さのために示され、必ずしも一定の縮尺で描写されていないことを理解する。例えば、図の幾つか要素の寸法は、本発明の実施形態の理解を向上させるのを助けるために、他の要素と比較して誇張されてもよい。
【0006】
図と組み合わせた以下の説明は、本明細書に開示された教示を理解するのを支援するために提供される。以下の議論は、教示の特定の実装及び実施形態に焦点を当てる。この焦点は、教示を説明するのを支援するために提供され、教示の範囲又は適用可能性に対する制限として解釈されるべきではない。
【0007】
本明細書で使用されるように、「備える(comprise)」、「備える(comprising)」、「含む(include)」、「含む(including)」、「有する(has)」、「有する(having)」という用語、又はこれらの任意の他の変形は、非排他的な包含の範囲に及ぶことが意図される。例えば、記載された特徴を含むプロセス、方法、物品、又は装置は、必ずしもそれらの特徴のみに限定されず、このようなプロセス、方法、物品、又は装置に明示的に記載されず、又は固有ではない他の特徴を含んでもよい。更に、明示的に反対の記載がない限り、「又は」は包括的論理和を指し、排他的論理和を指さない。例えば、条件A又はBは、Aが真(若しくは存在する)及びBが偽(若しくは存在しない)、Aが偽(若しくは存在しない)及びBが真(若しくは存在する)、並びに、A及びBの両方が真(若しくは存在する)のうちの何れか1つによって満たされる。
【0008】
「a」又は「an」の使用は、本明細書で説明される要素及び構成要素を説明するために用いられる。これは、単に便宜上、そして本発明の範囲の一般的な意味を与えるために行われる。この説明は、別の意味であることが明らかでない限り、1つ又は少なくとも1つを含むように読解されるべきであり、単数形がまた複数形を含み、その逆も同様である。
【0009】
変数を参照する場合に、「定常状態」という用語は、動作変数が過渡状態の間に変わる場合であっても、動作変数が10秒に亘って平均化された場合に実質的に一定であることを意味することが意図される。例えば、定常状態の場合に、動作変数は、特定のデバイスの特定の動作モードの動作変数の平均の10%以内、5%以内、又は0.9%以内に維持されてもよい。変動は、電圧線に沿って送信されるノイズ、制御デバイス内のトランジスタの切り換え、装置内の他の構成要素の動作、又は他の同様の効果のような、装置又はサポート機器の欠陥に起因してもよい。また更に、変数は、電圧若しくは電流のような変数が読み取られてもよく、又は1つ以上の電圧供給端子が、1Hz以上の周波数で2つの異なる電圧(例えば、1V及び2V)の間で交互に入れ替わってもよいように、毎秒マイクロ秒の間に変わってもよい。この結果、装置は、欠陥に起因し、又は動作パラメータを読み取る場合のような変動があっても、定常状態にあってもよい。動作モード間を切り換わる場合には、1つ以上の動作変数が過渡状態にあってもよい。このような変数の例は、エレクトロクロミックデバイス内の特定の位置の電圧又はエレクトロクロミックデバイスを流れる電流を含むことができる。
【0010】
「約」、「おおよそ」、又は「実質的に」という用語の使用は、パラメータの値が記載された値又は位置に近いことを意味することが意図される。しかし、僅かな差が、値又は位置が正確に記載されるようになることを妨げる場合がある。この結果、値の最大10パーセント(10%)の差は、正確に説明されるような理想的な目標との合理的な差である。重要な差は、差が10パーセント(10%)より大きい場合である。
【0011】
別に画定されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。材料、方法、及び例は例示にすぎず、限定することが意図されない。本明細書で説明されない範囲については、特定の材料及び加工行為に関する多くの詳細は従来のものであり、ガラス、蒸着、及びエレクトロクロミック技術内の教科書及び他の情報源において見出だされてもよい。
【0012】
エレクトロクロミックデバイスは、例えば、状態間の切り換えのために必要な時間を超えるような、ほぼ全ての期間に亘って連続的に段階付けされた透過状態に維持されることができる。連続的に段階付けされる場合には、エレクトロクロミックデバイスは、相対的に低い透過率の領域のバスバー間で相対的に高い電界を有し、相対的に高い透過率の別の領域のバスバー間で相対的に低い電界を有することができる。連続的な段階付けは、離散的な段階付けと比較して、より低い透過率からより高い透過率へのより視覚的に心地よい移行を可能にする。バスバーの様々な位置は、完全に無色にされた状態(最高の透過率状態)から完全に着色された状態(最低の透過率状態)、又はそれらの間の任意の状態の範囲にあることができる電圧を提供することできる。また更に、エレクトロクロミックデバイスは、エレクトロクロミックデバイスの全ての領域に亘って実質的に均一な透過状態で、エレクトロクロミックデバイスの全ての領域に亘って連続的に段階付けされた透過状態で、又は実質的に均一な透過状態を伴う部分と連続的に段階付けされた透過状態を伴う別の部分との組み合わせで動作されることができる。
【0013】
バスバーの位置、各バスバーに結合された電圧供給端子の数、バスバーに沿った電圧供給端子の位置、又はそれらの任意の組み合わせの適切な選択によって、連続的に段階付けされた透過状態の多くの様々なパターンが達成されることができる。別の実施形態では、バスバー間の間隙は、連続的に段階付けされた透過状態を達成するために使用されることができる。
【0014】
エレクトロクロミックデバイスは、建物又は車両用の窓の一部として使用されることができる。エレクトロクロミックデバイスは、装置内で使用されることができる。装置は、エネルギー源、入力/出力ユニット、及びエレクトロクロミックデバイスを制御する制御デバイスを更に含むことができる。装置内の構成要素は、エレクトロクロミックデバイスの近く又は遠くに位置することができる。一実施形態では、このような構成要素のうちの1つ以上は、建物内の環境制御と統合されてもよい。
【0015】
図に示され、以下に説明されるような実施形態は、本明細書で説明されるような概念を実装するための特定の用途を理解するのを助ける。以下の説明では、エレクトロクロミックデバイスは、0V~50Vの範囲のバスバー上の電圧で動作するものとして説明される。一実施形態では、電圧は、0V~25Vの間であることができる。別の実施形態では、電圧は0V~10Vの間であることができる。更に別の実施形態では、電圧は、0V~3Vの間であることができる。このような説明は、本明細書で説明されるような概念を簡素化するために使用される。エレクトロクロミックデバイスで、エレクトロクロミックスタック内の層の組成物又は厚さを変える場合には、他の電圧が使用されてもよい。バスバー間の電圧差が実際の電圧より重要であるので、バスバー上の電圧は、両方とも正(0.1V~50V)、両方とも負(-50V~-0.1V)、又は負及び正の電圧の組み合わせ(-1V~2V)であってもよい。更に、バスバー間の電圧差は、50Vより低くてもよく、又は50Vより高くてもよい。本明細書を解読した後、当業者は、特定の用途の必要性又は要望を満たすために、様々な動作モードの電圧差を決定することができる。実施形態は、例示的であり、添付の特許請求の範囲の範囲を限定することが意図されない。
【0016】
図1は、一実施形態による、基板100、エレクトロクロミックデバイスの積層体、及びバスバーの上面図の実例を含む。第1のバスバー110は、基板100の第1の側面102に沿ってもよく、第2のバスバー120は、第1の側面102の反対側の第2の側面104に沿うことができる。一実施形態では、第1の側面102は、第2の側面104に概して平行である。一実施形態では、基板100は、第1の側面102に概して直交する第3の側面106を含むことができる。別の実施形態では、基板100は、第3の側面106の反対側で、第3の側面106に概して平行な第4の側面108を含むことができる。バスバー110及び120の各々は、第3の側面106と第3の側面106の反対側の第4の側面108との間の距離の大部分を延伸する長さを有する。第3のバスバー130は、基板100の第3の側面106に沿ってもよく、第4のバスバー140は、基板100の第4の側面108に沿ってもよい。バスバー130及び140の各々は、第1の側面102と第2の側面104との間の距離の大部分を延伸する長さを有する。一実施形態では、第1のバスバー110及び第2のバスバー120は、互いに概して平行である。本明細書で使用されるように、実質的に平行とは、2つのバスバーが、互いに5度以内、互いの4度以内、互いの2度以内、又は互いに1度以内のような互いに10度以内にあることができることを意味することが意図される。図2及び図3に対して以下でより詳細に議論されるように、第1のバスバー110及び第2のバスバー120は両方とも第1の透明導電層に電気的に接続されることができ、一方、第3のバスバー130及び第4のバスバー140は第2の透明導電層に接続されることができる。
【0017】
一実施形態では、第1のバスバー110は、第1の電圧供給端子160に接続されることができ、第2のバスバー120は、第2の電圧供給端子162に接続されることができ、第3のバスバー130は、第3の電圧供給端子163に接続されることができ、第4のバスバー140は、第4の電圧供給端子164に接続されることができる。一実施形態では、電圧供給端子は、各バスバーの中心の周りで各バスバー110、120、130、及び140に接続されることができる。一実施形態では、各バスバー110、120、130、及び140は、1つの電圧供給端子を有することができる。各電圧供給端子160、162、163、及び164を制御する能力は、エレクトロクロミックデバイス124を通る光透過の段階付けに対する制御を提供する。
【0018】
一実施形態では、第1の電圧供給端子160は、第1のバスバー110の電圧を、第3のバスバー130の電圧供給端子163によって設定される電圧より低い値に設定することができる。別の実施形態では、電圧供給端子163は、第3のバスバー130の電圧を、第4のバスバー140の電圧供給端子164によって設定される電圧より高い値に設定することができる。別の実施形態では、電圧供給端子163は、第3のバスバー130の電圧を、第4のバスバー140の電圧供給端子164によって設定される電圧より低い値に設定することができる。別の実施形態では、電圧供給端子160は、第1のバスバー110の電圧を、第2のバスバー120の電圧供給端子162によって設定される電圧にほぼ等しい値に設定することができる。一実施形態では、電圧供給端子160は、第1のバスバー110の電圧を、0.4V、0.3V、0.2V、0.1Vのような約0.5V以内の値に、第2のバスバー120の電圧供給端子162によって設定される電圧に対して設定することができる。非限定的な例では、第1の電圧供給端子160は、第1のバスバー110の電圧を0Vに設定することができ、第2の電圧供給端子162は、第2のバスバー120の電圧を0Vに設定することができ、第3の電圧供給端子163は、第3のバスバー130の電圧を3Vに設定することができ、第4の電圧供給端子164は、第4のバスバー140の電圧を1.5Vに設定することができる。
【0019】
図2は、一実施形態による、基板100、電気化学デバイス124の積層体112、114、118、及び122、並びにバスバーの一部の線Aに沿った断面図の実例を含む。一実施形態では、電気化学デバイス124は、エレクトロクロミックデバイスである。電気化学デバイス124は、第1の透明導電層112、陰極電気化学層114、陽極電気化学層118、及び第2の透明導電層122を含むことができる。一実施形態では、エレクトロクロミックデバイス124はまた、陰極電気化学層114と陽極電気化学層118との間にイオン伝導層116を含むことができる。一実施形態では、第1の透明導電層112は、基板100と陰極電気化学層114との間にあることができる。陰極電気化学層114は、第1の透明導電層112と陽極電気化学層118との間にあることができる。一実施形態では、陽極電気化学層118は、陰極電気化学層114と第2の透明導電層122との間にあることができる。
【0020】
基板100は、ガラス基板、サファイア基板、酸窒化アルミニウム基板、スピネル基板、又は透明ポリマーを含むことができる。特定の実施形態では、基板100は、フロートガラス又はホウケイ酸ガラスであってもよく、0.025mm~4mmの範囲の厚さを有してもよい。別の特定の実施形態では、基板100は、10ミクロン~300ミクロンの範囲の厚さを有する鉱物ガラスである極薄ガラスを含むことができる。第1の透明導電層112及び第2の透明導電層122は、導電性金属酸化物又は導電性ポリマーを含むことができる。例としては、Sn、Sb、Al、Ga、In、等のような3価元素でドープされることできる酸化インジウム、酸化スズ、若しくは酸化亜鉛、ポリアニリン、ポリピロール、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)、等のようなスルホン化ポリマー、又は1つ以上の金属層、金属メッシュ、ナノワイヤーメッシュ、グラフェン、カーボンナノチューブ、若しくはそれらの組み合わせを含むことができる。透明導電層112及び122は、同じ又は異なる組成物を有することができる。
【0021】
陰極電気化学層114及び陽極電気化学層118は、電極層であることができる。一実施形態では、陰極電気化学層114は、エレクトロクロミック層であることができる。別の実施形態では、陽極電気化学層118は、対電極層であることができる。エレクトロクロミック層は、WO、V、MoO、Nb、TiO、CuO、Ir、Cr、Co、Mn、又はそれらの任意の組み合わせのような無機金属酸化物電気化学活性材料を含むことができ、20nm~2000nmの範囲の厚さを有することができる。対電極層は、エレクトロクロミック層に対して列挙された任意の材料を含むことができ、更に酸化ニッケル(NiO、Ni、若しくは2つの組み合わせ)又は酸化イリジウム、及びLi、Na、H、又は別のイオンを含んでもでよく、0nm~2000nmの範囲の厚さを有してもよい。イオン伝導層116(電解質層と呼ばれる場合がある)は任意であることができ、無機イオン伝導体の場合は1nm~1000nm、有機イオン伝導体の場合は5ミクロン~1000ミクロンの範囲の厚さを有することができる。イオン伝導層116は、リチウム、アルミニウム、ジルコニウム、リン、ホウ素を伴い、又は伴わないケイ酸塩、リチウムを伴い、又は伴わないホウ酸塩、リチウムを伴い、又は伴わない酸化タンタル、リチウムを伴い、又は伴わないランタニドベースの材料、別のリチウムベースのセラミック材料、特にLiMO(Mは、遷移金属のうちの1つ又はそれらの組み合わせ、等である)を含むことができる。
【0022】
一実施形態では、第1のバスバー110及び第2のバスバー120は、線Aに沿って見られるように、第1の透明導電層112に電気的に接続される。一実施形態では、第1の透明導電層112は、第1のバスバー110及び第2のバスバー120が第3のバスバー130及び第4のバスバー140に電気的に接続されないように、除去された部分を含む。このような除去された部分は、通常、20nm~2000nmの幅である。別の実施形態では、第3のバスバー130及び第4のバスバー140は、第1の透明導電層112に電気的に接続される。一実施形態では、第1のバスバー110は、電気化学デバイス124の積層体の一方の側にあり、第2のバスバー120は、電気化学デバイス124の積層体の反対側にある。特定の実施形態では、第1のバスバー110及び第2のバスバー120は、第1の透明導電層112を介して陰極電気化学層114に電気的に接続されることができる。特定の実施形態では、第1のバスバー110及び第2のバスバー120は、第2の透明導電層122を介して陽極電気化学層118に電気的に接続されることができる。
【0023】
図3は、一実施形態による、基板100、電気化学デバイス124の積層体112、114、118、及び122、並びにバスバーの一部の線Bに沿った断面図の実例を含む。一実施形態では、第3のバスバー130及び第4のバスバー140は、線Bに沿って見られるように、第2の透明導電層122に電気的に接続される。一実施形態では、第2の透明導電層122は、第3のバスバー130及び第4のバスバー140が第1のバスバー110及び第2のバスバー120に電気的に接続されないように、除去された部分を含む。このような除去された部分は、通常、20nm~2000nmの幅である。別の実施形態では、第1のバスバー110及び第2のバスバー120は、第2の透明導電層122に電気的に接続される。一実施形態では、第3のバスバー130は、電気化学デバイス124の積層体の一方の側にあり、第4のバスバー140は、電気化学デバイス124の積層体の反対側にある。特定の実施形態では、第3のバスバー130及び第4のバスバー140は、第2の透明導電層122を介して陽極電気化学層118に電気的に接続されることができる。特定の実施形態では、第3のバスバー130及び第4のバスバー140は、第2の透明導電層122を介して陰極電気化学層114に電気的に接続されることができる。
【0024】
第1のバスバー110、第2のバスバー120、第3のバスバー130、及び第4のバスバー140は、導電性材料を含むことができる。一実施形態では、バスバー110、120、130、及び140の各々は、透明導電層122上に印刷される、銀フリットのような導電性インクを使用して形成されることができる。別の実施形態では、バスバー110、120、130、及び140のうちの1つ以上は、銀充填エポキシのような金属充填ポリマーを含むことができる。
【0025】
バスバーの数は、図1に示されるような構成に限定されない。図4は、一実施形態による、基板100、エレクトロクロミックデバイス400の積層体112、114、118、及び122、及びバスバーの上面図の実例を含む。図4に見られるように、電気化学デバイス400は、5本以上のバスバー、6本以上のバスバー、7本以上のバスバー、8本以上のバスバーのような4本以上のバスバーを含むことができる。電気化学デバイス400は、第1のバスバー410、第2のバスバー420、第3のバスバー430、第4のバスバー440、第5のバスバー450、第6のバスバー460、第7のバスバー470、及び第8バスバー480、第1の電圧供給端子491、第2の電圧供給端子492、第3の電圧供給端子493、第4の電圧供給端子494、第5の電圧供給端子495、第6の電圧供給端子496、第7電圧供給端子497、及び第8の電圧供給端子498、並びに第1の間隙402、第2の間隙404、第3の間隙406、及び第4の間隙408を含むことができる。一実施形態では、第1のバスバー410、第2のバスバー420、第6のバスバー460、第7のバスバー470、及び第8のバスバー480は、第1の透明導電層に接続されることができ、一方、第3のバスバー430、第4のバスバー440、及び第5のバスバー450は、第2の透明導電層に接続されることができる。一実施形態では、第3の電圧供給端子493は、第3のバスバー430の電圧を、第1のバスバー410の第1の電圧供給端子491によって設定される電圧より高い値に設定することができる。
【0026】
一実施形態では、第1のバスバー410は、基板の第2の側104より基板の第1の側102に近くすることができる。別の実施形態では、第5のバスバー450は、第1のバスバー410と第7のバスバー470との間にあることができる。別の実施形態では、第2のバスバー420は、基板の第1の側102より基板の第2の側104に近くすることができる。一実施形態では、第6のバスバー460は、第2のバスバー420と第8のバスバー480との間にある。別の実施形態では、第3のバスバー430は、第4の側108より基板の第3の側106に近い。一実施形態では、第4のバスバー440は、第3の側106より基板の第4の側108に近い。一実施形態では、第3のバスバー430は、第4のバスバー440と実質的に平行であることができる。一実施形態では、第3のバスバー430は、第1のバスバー410に概して非平行であることができる。一実施形態では、第3のバスバー430は、第1のバスバー410に直交することができる。一実施形態では、第1のバスバー410は、第2のバスバー420に実質的に平行であることができる。一実施形態では、第7のバスバー470は、第3のバスバー430より第4のバスバー440に近くすることができる。別の実施形態では、第2のバスバー420は、第4のバスバー440より第3のバスバー430に近くすることができる。第1の間隙402は、第1のバスバー410と第5のバスバー450との間にあることができる。第2の間隙404は、第5のバスバー450と第7のバスバー470との間にあることができる。第3の間隙は、第2のバスバー420と第6のバスバー460との間にあることができる。第4の間隙408は、第6のバスバー460と第8のバスバー480との間にあることができる。透明導電層は、バスバーの線形抵抗のおおよそ10倍の線形抵抗(オーム/メートル)を有することができる。バスバー間の間隙は、透明導電層が間隙間の抵抗として機能することを可能にすることができ、連続的に段階付けされた状態がバスバーの下の間隙で維持されることを可能にすることができる。間隙402、404、406、及び408は、実質的に同じ長さであることができる。間隙402、404、406、及び408は、互いに異なることができる。別の実施形態では、間隙402及び406は、実質的に同じ長さであることができるが、間隙404とは異なる長さを有することができる。
【0027】
一実施形態では、電圧供給端子491、492、493、494、495、496、497、及び498は、第3のバスバー430が第5のバスバー450より大きく、第5のバスバー450が第4のバスバー440より大きく、第4のバスバー440が第1のバスバー410より大きいような電圧に(430>450>440>410)、それらのそれぞれのバスバーを設定することができる。別の実施形態では、電圧供給端子491、492、493、494、495、496、497、及び498は、第4のバスバー440>第5のバスバー450>第3のバスバー430>第1のバスバー410のような電圧に(440>450>430>410)、それらのそれぞれのバスバーを設定することができる。別の実施形態では、第1の電圧供給端子491は、第1のバスバー410の電圧を、第2のバスバー420、第6のバスバー460、第7のバスバー470、及び第8のバスバー480の電圧供給端子492、496、497、498によって設定される電圧にほぼ等しい値に設定することができる。一実施形態では、第1の電圧供給端子491は、第1のバスバー410の電圧を、0.4V、0.3V、0.2V、0.1Vのような約0.5V以内の値に、第2のバスバー420、第6のバスバー460、第7のバスバー470、及び8つのバスバー480の電圧供給端子492、496、497、498によって設定される電圧に対して設定することができる。
【0028】
一実施形態では、電気化学デバイス400は、第1のゾーン、第2のゾーン、及び第3のゾーンを含むことができる。第1のゾーンは、第1の電圧供給端子491及び第1のバスバー410、第2の電圧供給端子492及び第2のバスバー420、並びに第3の電圧供給端子493及び第3のバスバー430によって画定されることができる。第2のゾーンは、第5の電圧供給端子495及び第5のバスバー450、並びに第6の電圧供給端子496及び第6のバスバー460によって画定されることができる。第3のゾーンは、第4の電圧供給端子494及び第4のバスバー440、第7の電圧供給端子497及び第7のバスバー470、並びに第8の電圧供給端子498及び第8のバスバー480によって画定されることができる。動作中に、ゾーン1、ゾーン2、及びゾーン3は、異なる着色状態を有することができる。非限定的な例では、第3の電圧供給端子493は、第3のバスバー430の電圧を3Vに設定することができ、第5の電圧供給端子495は、第5のバスバー450の電圧を1.5Vに設定することができ、第4の電圧供給端子494は、第4のバスバー440の電圧を0.5Vに設定することができ、第1の電圧供給端子491は、第1のバスバー410の電圧を0Vに設定することができ、第2の電圧供給端子492は、第2のバスバー420の電圧を0Vに設定することができ、第6の電圧供給端子496は、第6のバスバー460の電圧を0Vに設定することができ、第7の電圧供給端子497は、第7のバスバー470の電圧を0Vに設定することができ、第8の電圧供給端子498は、第8のバスバー480の電圧を0Vに設定することができる。そうすることによって、エレクトロクロミックデバイス全体が連続的に段階付けされているように見えるにように、ゾーン1は完全な着色にあることができ、ゾーン3は透明な状態にあることができ、ゾーン2は完全な着色と透明な状態との間にあることができる。
【0029】
別の実施形態では、図5に見られるように、第1のバスバー410、第2のバスバー420、第7のバスバー470、及び第8のバスバー480は、第1の透明導電層に接続されることができ、一方、第3のバスバー430、第4のバスバー440、第5のバスバー450、及び第6のバスバー560は、第2の透明導電層に接続されることができる。一実施形態では、電気化学デバイス500は、第1のゾーン、第2のゾーン、第3のゾーン、第4のゾーン、及び第5のゾーンを含むことができる。第1のゾーンは、第1の電圧供給端子491及び第1のバスバー410、第2の電圧供給端子492及び第2のバスバー420、並びに第3の電圧供給端子493及び第3のバスバー430によって画定されることができる。第2のゾーンは、第5の電圧供給端子495及び第5のバスバー450、並びに第6の電圧供給端子496及び第6のバスバー460によって画定されることができる。第3のゾーンは、第4の電圧供給端子494及び第4のバスバー440、第7の電圧供給端子497及び第7のバスバー470、並びに第8の電圧供給端子498及び第8のバスバー480によって画定されることができる。第4のゾーンは、第1の間隙402及び第3の間隙406によって画定されることができる。第5のゾーンは、第2の間隙404及び第4の間隙408によって画定されることができる。動作中に、ゾーン1、ゾーン2、ゾーン3、ゾーン4、及びゾーン5は異なる着色状態を有することができる。非限定的な例では、第3の電圧供給端子493は、第3のバスバー430の電圧を3Vに設定することができ、第5の電圧供給端子495は、第5のバスバー450の電圧を1.5Vに設定することができ、第6の電圧供給端子496は、第6のバスバー460の電圧を1.5Vに設定することができ、第4の電圧供給端子494は、第4のバスバー440の電圧を0.5Vに設定することができ、第1の電圧供給端子491は、第1のバスバー410の電圧を0Vに設定することができ、第2の電圧供給端子492は、第2のバスバー420の電圧を0Vに設定することができ、第7の電圧供給端子497は、第7のバスバー470の電圧を0Vに設定することができ、第8の電圧供給端子498は、第8のバスバー480の電圧を0Vに設定することができる。そうすることによって、エレクトロクロミックデバイス全体が2つの段階付けされたゾーン、ゾーン4及び5を含むことができるように、ゾーン1は完全な着色にあることができ、ゾーン3は透明な状態にあることができ、ゾーン2は完全な着色と透明な状態との間にあることができる。
【0030】
図6は、一実施形態による、基板100、電気化学デバイスの積層体、及びバスバーの上面図の実例を含む。電気化学デバイスは、第1のバスバー610、第2のバスバー620、第3のバスバー630、第4のバスバー640、第5のバスバー650、第6のバスバー660、第1の電圧供給端子615、第2の電圧供給端子625、第3の電圧供給端子635、及び第4の電圧供給端子645を含むことができる。第1のバスバー610及び第2のバスバー620は、第1の透明導電層に電気的に接続されることができ、一方、第3のバスバー630、第4のバスバー640、第5のバスバー650、及び第6のバスバー660は、第2の透明導電層に接続されることができる。第1の電圧供給端子615は、第1のバスバー610及び第5のバスバー650の両方の電圧を制御することができる。第2の電圧供給端子625は、第2のバスバー620及び第6のバスバー660の両方の電圧を制御することができる。一実施形態では、第1のバスバー610は、第2の側104より基板の第1の側102に近い。第5のバスバー650は、第1のバスバー610に概して平行であることができる。第5のバスバー650は、第1のバスバー610と第6のバスバー660との間にあることができる。一実施形態では、第5のバスバー650は、第6のバスバー660より第1のバスバー610に近い。一実施形態では、第2のバスバー620は、第1の側102より基板100の第2の側104に近くすることができる。第6のバスバー660は、第2のバスバー620と第1のバスバー610との間にあることができる。第6のバスバー660は、第1のバスバー610より第2のバスバー620に近くすることができる。第3のバスバー630は、第1のバスバー610に非平行であることができる。一実施形態では、第3のバスバー630は、第1のバスバー610に概して直交することができる。第4のバスバー640は、第3のバスバー630に平行であることができる。一実施形態では、第4のバスバー640は、第3の側106より第4の側108に近くすることができる。
【0031】
一実施形態では、第1のバスバー610は、電気化学デバイスの積層体からの電気的絶縁の領域611を含むことができる。一実施形態では、第2のバスバー620は、電気化学デバイスの積層体からの電気的絶縁の領域621を含むことができる。一実施形態では、絶縁領域611は、第5のバスバー650に平行である。一実施形態では、絶縁領域611は、第5のバスバー650の長さより長い長さを延伸し、第1のバスバー610の端部と第5のバスバー650の端部との間に間隙602を作り出す。一実施形態では、絶縁領域621は、第6のバスバー660に平行である。一実施形態では、絶縁領域621は、第6のバスバー660の長さより長い長さを延伸する。一実施形態では、第3の電圧供給端子635は、第3のバスバー630の電圧を、第5のバスバー650の第5の電圧供給端子615によって設定される電圧より高い値に設定することができる。第5の電圧供給端子615は、第5のバスバー650の電圧を、第4のバスバー640の第4の電圧供給端子645によって設定される電圧より高い値に設定することができる。そうすることによって、電圧供給端子は、間隙602、604、606、及び608に勾配を作り出すことができる。
【0032】
別の実施形態では、図7に見られるように、第1のバスバー710及び第2のバスバー720は、第1の透明導電層に接続されることができ、一方、第3のバスバー730、第4のバスバー740、第5のバスバー750、第6のバスバー760、第7のバスバー770、及び第8のバスバス780は、第2の透明導電層に接続されることができる。一実施形態では、電気化学デバイス700は、第1のゾーン、第2のゾーン、第3のゾーン、第4のゾーン、及び第5のゾーンを含むことができる。第1のゾーンは、第1の電圧供給端子791及び第1のバスバー710、第2の電圧供給端子792及び第2のバスバー720、並びに第3の電圧供給端子793及び第3のバスバー730によって画定されることができる。第2のゾーンは、第1の電圧供給端子791及び第5のバスバー750、並びに第2の電圧供給端子792及び第6のバスバー760によって画定されることができる。第3のゾーンは、第1の電圧供給端子791及び第1のバスバー770、第2の電圧供給端子792及び第8のバスバー780、並びに第4の電圧供給端子794及び第4のバスバー740によって画定されることができる。第4のゾーンは、第1の間隙702及び第3の間隙706によって画定されることができる。第5のゾーンは、第2の間隙704及び第4の間隙708によって画定されることができる。動作中に、第1の電圧供給端子は、第1のバスバー及び第5のバスバーへの電圧を制御することができ、第2の電圧供給端子は、第2のバスバー及び第6のバスバーへの電圧を制御することができ、第3の電圧供給端子は、第3のバスバーへの電圧を制御することができ、第4の電圧供給端子は、第4のバスバーへの電圧を制御することができる。一実装では、第3のバスバーに印加される電圧は、第1のバスバーに印加される電圧より高くすることができる第6のバスバーに印加される電圧より高くすることができる第4のバスバーに印加される電圧より高くすることができる。
【0033】
図8は、別の実施形態による、部分的に分解された構造800の斜視図の実例を含む。構造800は、基板802及び804、透明導電層822及び828、並びに陰極電気化学層824及び陽極電気化学層826を含む。イオン伝導層が存在することができるが、図8には示されていない。透明導電層822及び828、陰極電気化学層824及び陽極電気化学層826、並びにイオン導電層の組成物は、先に説明された組成物及びポリマーベースの組成物を有することができる。第1のバスバー810、第2のバスバー820、第5のバスバー850、第7のバスバー870は、後続の層の何れかを形成する前に、板802上に形成されることができ、第3のバスバー830、第4のバスバー840、及び第6のバスバー860は、基板804が基板802と接合される前に、層828上に形成されることができる。間隙が、バスバーの間に存在することができる。動作中に、基板802上のバスバーは、0Vのような固定電位であることができ、基板804上のバスバーの電圧は、所望の光透過状態を達成するように選択されることができる。別の実施形態では、基板804上のバスバーは、0Vのような固定電位であることができ、基板802上のバスバーの電圧は、所望の光透過状態を達成するように選択されることができる。一実施形態では、第3のバスバー830の電圧は、第4のバスバー840の電圧より高い第6のバスバー860の電圧より高い。別の実施形態では、第4のバスバー840の電圧は、第3のバスバー830の電圧より高い第6のバスバー860の電圧より高い。
【0034】
図9は、別の実施形態による、部分的に分解された構造900の斜視図の実例を含む。第1のバスバー910、第2のバスバー920、第7のバスバー970、及び第8のバスバー980は、後続の層の何れかを形成する前に、板802上に形成されることができ、第3のバスバー930、第4のバスバー940、第5のバスバー950、及び第6のバスバー860は、基板804が基板802と接合される前に、層828上に形成されることができる。間隙が、バスバー間に存在することができる。動作中に、基板802上のバスバーは、0Vのような固定電位であることができ、基板804上のバスバーの電圧は、所望の光透過状態を達成するように選択されることができる。別の実施形態では、基板804上のバスバーは、0Vのような固定電位であることができ、基板802上のバスバーの電圧は、所望の光透過状態を達成するように選択されることができる。一実施形態では、第3のバスバー930の電圧は、第1のバスバー910より高い第4のバスバー940の電圧より高い第5のバスバー950の電圧より高い。別の実施形態では、第4のバスバー940の電圧は、第1のバスバー910の電圧より高い第3のバスバー930の電圧より高い第5のバスバー950の電圧より高い。
【0035】
図10は、別の実施形態による、部分的に分解された構造1000の斜視図の実例を含む。第1のバスバー1010及び第2のバスバー1020は、後続の層の何れかを形成する前に、基板802上に形成されることができ、第3のバスバー1030、第4のバスバー1040、第5のバスバー1050、及び第6のバスバー1060は、基板804が基板802と接合される前に、層828上に1060を形成されることができる。間隙が、バスバー間に存在することができる。動作中に、基板802上のバスバーは、0Vのような固定電位であることができ、基板804上のバスバーの電圧は、所望の光透過状態を達成するように選択されることができる。別の実施形態では、基板804上のバスバーは、0Vのような固定電位であることができ、基板802上のバスバーの電圧は、所望の光透過状態を達成するように選択されることができる。一実施形態では、第3のバスバー1030の電圧は、第1のバスバー1010より高い第4のバスバー1040の電圧より高い第5のバスバー1050の電圧より高い。別の実施形態では、第4のバスバー1040の電圧は、第1のバスバー1010の電圧より高い第3のバスバー1030の電圧より高い第5のバスバー1050の電圧より高い。
【0036】
図11は、図1図2、及び図3に示されるように、基板100及びエレクトロクロミックデバイス124を含む絶縁ガラスユニット(IGU)1100の断面の実例を含む。IGU1100は、対向基板1120、及びエレクトロクロミックデバイス1110と対向基板1120との間に配置された日射調整フィルム1112を更に含む。シール1122が、基板100と対向基板1120との間であり、エレクトロクロミックデバイス1110の周囲に配置される。シール1122は、ポリイソブチレンのようなポリマーを含むことができる。対向基板1120は、板1130に結合される。対向基板1120及び板1130の各々は、強化ガラス又は焼入れガラスであり、2mm~9mmの範囲の厚さを有することができる。低放射率層1132は、板1130の内面に沿って配置されることができる。対向基板1120及び板1130は、基板100及びエレクトロクロミックデバイス124を取り囲むスペーサーバー1142によって離間されることができる。スペーサーバー1142は、シール1144を介して対向基板1120及び板1130に結合される。シール1144は、ポリイソブチレンのようなポリマーであることができる。シール1144は、シール1122と比較して、同じ又は異なる組成物を有することができる。接着接合部1150は、対向基板1120及び板1130を共に保持するように設計され、対向基板1120及び板1130の縁の全周に沿って提供される。IGU300の内部空間1160は、希ガス又は乾燥空気のような相対的に不活性なガスを含んでもよい。別の実施形態では、内部空間1160は排気されることができる。IGUは、エネルギー源、制御デバイス、及び入出力(I/O)ユニットを含むことができる。エネルギー源は、制御デバイスを介してエレクトロクロミックデバイス124にエネルギーを提供することができる。一実施形態では、エネルギー源は、太陽電池、電池、別の適切なエネルギー源、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。制御デバイスは、エレクトロクロミックデバイス及びエネルギー源に結合されることができる。制御デバイスは、エレクトロクロミックデバイスの動作を制御するためのロジック部を含むことができる。制御デバイスのロジック部は、ハードウェア、ソフトウェア、又はファームウェアの形態にあることができる。一実施形態では、ロジック部は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、又は別の永続メモリに格納されてもよい。一実施形態では、制御デバイスは、制御デバイス内のメモリに格納され、又は外部ソースから受信される命令を実行することができるプロセッサを含んでもよい。I/Oユニットは、制御デバイスに結合されることができる。I/Oユニットは、光、動き、温度、別の適切なパラメータ、又はそれらの任意の組み合わせのようなセンサからの情報を提供することができる。I/Oユニットは、エレクトロクロミックデバイス124、エネルギー源、又は制御デバイスに関する情報を、装置の別の部分又は装置の外側の別の宛先に提供してもよい。
【0037】
上記で示され、説明されたような実施形態は、透過状態の切り換えを完了した後、連続的に段階付けされたエレクトロクロミックデバイスがほぼ任意の期間維持されることを可能にすることができる。更なる設計が、消費電力の削減、柔軟性の向上、接続の簡素化、又はそれらの組み合わせに役立つことができる。エレクトロクロミックデバイスは、連続的に段階付けされた透過状態にある部分と、実質的に均一な透過状態にある別の部分とを有することができる。連続的に段階付けされた透過状態と実質的に均一な透過状態との間で移行する正確な点を見ることは困難な場合がある。例えば、連続的に段階付けされた透過状態を伴う部分が、一方の端部で完全に無色にされ、他方の端部で完全に着色されることができる。他の部分は、完全に無色にされ、連続的に段階付けされた部分の完全に無色にされた端部の横に位置してもよく、又は他の部分は、完全に着色され、連続的に段階付けされた部分の完全に着色された端部の横に位置してもよい。部分間で離散的な段階付けを伴う実施形態が、本明細書で説明される概念から逸脱することなく使用されてもよい。例えば、エレクトロクロミックデバイスは、完全に無色にされた窓の上部近くの部分、及び窓の上部に近い完全に着色された透過状態から窓の下部近くの完全に無色にされた透過状態までの連続的に段階付けされた残りを有することができる。このような実施形態は、より多くの光が入ることを可能にして、グレアを低減しながら、室内のより良いカラーバランスを可能にするために役立ってもよい。更に別の実施形態では、エレクトロクロミックデバイスは、実質的に均一な透過状態に維持される部分なしに、連続的に段階付けされた状態に維持されることができる。明らかに、エレクトロクロミックデバイスについて、多くの様々な透過パターンが可能である。
【0038】
多くの様々な態様及び実施形態が可能である。これらの態様及び実施形態の幾つかが以下に説明される。例示的な実施形態は、以下に列挙されるもののうちの任意の1つ以上によるものであってもよい。
【0039】
実施形態1:装置は、活性スタックを含むことができる。活性スタックは、第1の透明導電層、第2の透明導電層、第1の透明導電層と第2の透明導電層との間の陽極電気化学層、及び第1の透明導電層と第2の透明導電層との間の陰極電気化学層を含むことができる。装置は、第1の透明導電層に電気的に結合された第1のバスバーと、第2の透明導電層に電気的に結合された第2のバスバーであって、第1のバスバーに概して非平行な第2のバスバーと、第1の透明導電層に電気的に結合された第3のバスバーであって、第1のバスバーに概して平行な第3のバスバーとを更に含むことができる。
【0040】
実施形態2:装置は、活性スタックを含むことができる。活性スタックは、第1の透明導電層、第2の透明導電層、第1の透明導電層と第2の透明導電層との間の陽極電気化学層、及び第1の透明導電層と第2の透明導電層との間の陰極電気化学層を含むことができる。装置は、第1の透明導電層に電気的に結合された第1のバスバーと、第2の透明導電層に電気的に結合された第2のバスバーであって、第1のバスバーに概して非平行な第2のバスバーと、第1の透明導電層に電気的に結合された第3のバスバーであって、第1のバスバーに概して平行な第3のバスバーと、第2の透明導電層に電気的に結合された第4のバスバーであって、第2のバスバーに概して平行な第4のバスバーと、第2の透明導電層に電気的に結合された第5のバスバーであって、第1のバスバーに概して平行な第5のバスバーとを更に含むことができる。
【0041】
実施形態3:実施形態1の装置は、第2の透明導電層に電気的に結合された第4のバスバーを更に含み、第4のバスバーは、第2のバスバーに概して平行である。
【0042】
実施形態4:実施形態1又は2の装置において、活性スタックは、第1の側、第1の側の反対側の第2の側、第1の側に概して非平行な第3の側、及び第3の側に平行な第4の側を含む。
【0043】
実施形態5:実施形態4の装置において、第2のバスバーは、活性スタックの第4の側より活性スタックの第3の側に近い。
【0044】
実施形態6:実施形態4の装置において、第3のバスバーは、活性スタックの第1の側より活性スタックの第2の側に近い。
【0045】
実施形態7:実施形態4の装置において、第4のバスバーは、活性スタックの第3の側より活性スタックの前記第4の側に近い。
【0046】
実施形態8:実施形態4の装置において、第1のバスバーは、活性スタックの第2の側より活性スタックの第1の側に近い。
【0047】
実施形態9:実施形態4の装置において、第5のバスバーは、活性スタックの第2の側より活性スタックの第1の側に近い。
【0048】
実施形態10:実施形態4の装置は、第5のバスバーに平行な第6のバスバーを更に含む。
【0049】
実施形態11:実施形態10の装置において、第6のバスバーは、活性スタックの第4の側より活性スタックの第3の側に近い。
【0050】
実施形態12:実施形態10の装置において、第6のバスバーは、第1の透明導電層に電気的に結合されている。
【0051】
実施形態13:実施形態10の装置において、第6のバスバーは、第2の透明導電層に電気的に結合されている。
【0052】
実施形態14:実施形態10の装置は、第1の透明導電層に電気的に結合された第7のバスバーを更に含み、第5のバスバーは、第1のバスバーと第7のバスバーとの間にある。
【0053】
実施形態15:実施形態14の装置において、第7のバスバーは、活性スタックの第2の側より活性スタックの第1の側に近い。
【0054】
実施形態16:実施形態4の装置は、第1の透明導電層に電気的に結合された第8のバスバーを更に含む。
【0055】
実施形態17:実施形態14の装置において、第8のバスバーは、活性スタックの第4の側より活性スタックの第3の側に近く、第6のバスバーは、第3のバスバーと第8のバスバーとの間にある。
【0056】
実施形態18:実施形態1の装置は、第1のバスバーに結合された第1の電源端子と、第2のバスバーに結合された第2の電源端子と、第3のバスバーに結合された第3の電源端子と、第4のバスバーに結合された第4の電源端子と、同じ期間中に、第2及び第4の電源端子が同じ電圧であり、第1及び第3の電源端子が異なる電圧であるように構成された制御デバイスとを更に含む。
【0057】
実施形態19:実施形態2、10、14、又は16の装置は、第5のバスバーに結合された第5の電源端子と、第6のバスバーに結合された第6の電源端子と、第7のバスバーに結合された第7の電源端子と、第8のバスバーに結合された第8の電源端子と、同じ期間中に、第1、第3、第6、第7、及び第8の電源端子が同じ電圧であり、第2、第4、及び第5の電源端子が異なる電圧であるように構成された制御デバイスとを更に含む。
【0058】
実施形態20:実施形態1又は2の装置において、活性スタックは、陰極電気化学層と陽極電気化学層との間にイオン伝導層を更に含む。
【0059】
実施形態21:実施形態1又は2の装置は、基板を更に備え、第1の透明導電層は、基板と第2の透明導電層との間にある。
【0060】
実施形態22:実施形態1又は2の装置において、第2のバスバーは、第1のバスバーに直交する。
【0061】
実施形態23:実施形態1又は2の装置において、第1のバスバー、第2のバスバー、及び第3のバスバーは、第1の基板上にある。
【0062】
実施形態24:実施形態21の装置は、第1のパネルと、第1のパネルと基板との間の薄板とを更に含む。
【0063】
実施形態25:実施形態24の装置は、第2のパネルと、第1のパネルと第2のパネルとの間のスペーサーとを更に含む。
【0064】
実施形態26:実施形態17の装置は、第1のゾーン、第2のゾーン、及び第3のゾーンを更に含み、第2のゾーンは、段階付けされた透過状態にある。
【0065】
実施形態27:装置を動作する方法は、電気活性デバイスを提供するステップを含む。電気活性デバイスは、活性スタックを含む。活性スタックは、第1の透明導電層、第2の透明導電層、第1の透明導電層と第2の透明導電層との間の陽極電気化学層、及び第1の透明導電層と前記第2の透明導電層との間の陰極電気化学層を含む。装置はまた、第1の透明導電層に電気的に結合された第1のバスバー、第2の透明導電層に電気的に結合された第2のバスバーであって、第1のバスバーに非平行な第2のバスバー、及び第1の透明導電層に電気的に結合された第3のバスバーであって、第1のバスバーに平行な第3のバスバーを含む。装置を動作する方法はまた、エレクトロクロミックデバイスを、第1の透過状態から段階付けされた透過状態に切り換えるステップであって、エレクトロクロミックデバイスを切り換えるステップは、第1のバスバーを第1の電圧にバイアスし、第2のバスバーを第1の電圧とは異なる第2の電圧にバイアスすることを含む、ステップと、段階付けされた透過状態を維持するステップとを含む。
【0066】
実施形態28:実施形態27の方法において、エレクトロクロミックデバイスを切り換えるステップは、第3のバスバーを第2の電圧とは異なる第3の電圧にバイアスし、第4のバスバーを第1の電圧とは異なり、且つ第2の電圧とは異なる第4の電圧にバイアスすることを更に含む。
【0067】
実施形態29:実施形態28の方法において、第3の電圧は第2の電圧より低い。
【0068】
実施形態30:実施形態28の方法において、第2の電圧は第1の電圧より高い。
【0069】
実施形態31:実施形態28の方法において、第4の電圧は第2の電圧より低い。
【0070】
実施形態32:実施形態28の方法において、第3の電圧は第2の電圧より高い。
【0071】
実施形態33:実施形態28の方法において、第4の電圧は第1の電圧より高い。
【0072】
実施形態34:実施形態27の方法において、電気活性デバイスは、第1のバスバーに結合された第1の電源端子と、第2のバスバーに結合された第2の電源端子と、第3のバスバーに結合された第3の電源端子と、第4のバスバーに結合された第4の電源端子と、同じ期間中に、第2及び第4の電源端子が第1の電源より低い電圧であり、第1及び第3の電源端子が異なる電圧であるように構成された制御デバイスとを更に含む。
【0073】
実施形態35:実施形態27の方法において、電気活性デバイスは、第2の透明導電層に電気的に結合された第4のバスバーであって、第2のバスバーに平行な第4のバスバーを更に含む。
【0074】
実施形態36:実施形態27の方法において、段階付けされた透過状態は、連続的に段階付けされた透過状態である。
【0075】
一般的な説明又は例において上記で説明された活動の全てが要求されず、特定の活動の一部が要求されなくてもよく、1つ以上の更なる活動が説明されたものに加えて実行されてもよいことに留意すべきである。また更に、活動が列挙される順序は、必ずしもそれらが実行される順序ではない。
【0076】
明確さのために、本明細書で別個の実施形態の文脈で説明される特定の特徴がまた、単一の実施形態において組み合わせで提供されてもよい。逆に、簡潔さのために、単一の実施形態の文脈で説明される様々な特徴がまた、別個に又は任意の部分的な組み合わせで提供されてもよい。更に、範囲に記載されている値への参照は、その範囲内の各々の値及び全ての値を含む。
【0077】
利益、他の利点、及び課題の解決策は、特定の実施形態に対して上記で説明された。しかし、任意の利益、利点、又は課題の解決策を生じさせ、又はより顕著にさせる利益、利点、課題の解決策、及び任意の特徴が、任意の又は全ての請求項の重要な、必須の、又は本質的な特徴として解釈されるべきではない。
【0078】
本明細書で説明される実施形態の仕様及び実例は、様々な実施形態の構造の一般的な理解を提供することが意図される。仕様及び実例は、本明細書で説明される構造又は方法を使用する装置及びシステムの全ての要素及び特徴の網羅的且つ包括的な説明としての役割りを果たすことが意図されない。別個の実施形態がまた、単一の実施形態において組み合わせで提供されてもよく、逆に、簡潔さのために、単一の実施形態の文脈で説明される様々な特徴がまた、別個に又は任意の部分的な組み合わせで提供されてもよい。更に、範囲に記載されている値への参照は、その範囲内の各々の値及び全ての値を含む。多くの他の実施形態が、本明細書を解読した後にのみ当業者に明らかになってもよい。構造的置換、論理的置換、又は任意の変化が、本開示の範囲から逸脱することなくなされてもよいように、他の実施形態が使用され、本開示から導き出されてもよい。従って、本開示は、限定ではなく例示であると見なされるべきである。
図1
図2
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図11