(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-03
(45)【発行日】2022-06-13
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/00 20060101AFI20220606BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20220606BHJP
【FI】
G09F9/00 350Z
G09F9/30 365
G09F9/00 313
(21)【出願番号】P 2021141473
(22)【出願日】2021-08-31
【審査請求日】2022-03-31
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】514188173
【氏名又は名称】株式会社JOLED
(74)【代理人】
【識別番号】100189430
【氏名又は名称】吉川 修一
(74)【代理人】
【識別番号】100190805
【氏名又は名称】傍島 正朗
(72)【発明者】
【氏名】山北 裕文
(72)【発明者】
【氏名】南木 照男
(72)【発明者】
【氏名】川崎 正樹
(72)【発明者】
【氏名】中村 哲朗
(72)【発明者】
【氏名】板倉 俊輔
【審査官】石本 努
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-233402(JP,A)
【文献】特開2005-70659(JP,A)
【文献】特開2012-208317(JP,A)
【文献】登録実用新案第3224923(JP,U)
【文献】特開2007-159048(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0101050(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F1/133-1/1334
1/1339-1/1341
1/1347
G09F9/00-9/46
13/00-13/46
H01L27/32
51/50
H04M1/02-1/23
H04N5/64-5/655
9/12-9/31
H05B33/00-33/28
44/00
45/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示する表示部を有する表示パネルと、
第一主面及び第二主面を有し、前記第二主面側に前記表示パネルが配置され、前記表示部に対応する位置に配置される画面部を有する板状部材と、
前記画面部の周縁に配置される不透明な額縁部材と、
透光性を有し、前記表示パネルと前記板状部材とを接着する接着部材と、
前記板状部材の前記第二主面側に配置される保持部材と、
前記額縁部材と前記保持部材とを前記板状部材に固定する固定部材とを備え、
前記板状部材は、さらに、前記額縁部材の外側に配置される透明な周縁部を有する
表示装置。
【請求項2】
前記板状部材は、前記表示装置の正面視において、前記画面部と前記周縁部との間に枠状の溝が形成されており、
前記額縁部材は、前記溝に収容されている
請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記額縁部材の前記第一主面側の面は、前記額縁部材が前記溝に収容されている状態において、前記第一主面と面一である
請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記固定部材は、前記額縁部材と前記保持部材とを締結することにより固定する複数の締結部材を含み、
前記額縁部材は、前記複数の締結部材で固定されるボス部材と、前記ボス部材より前記第一主面側に配置される装飾部材とを有する
請求項1~3のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項5】
前記ボス部材は、前記表示装置の正面視において、全体が前記装飾部材に重なる
請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記額縁部材及び前記保持部材の少なくとも一つは、前記板状部材より剛性が高い
請求項1~5のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項7】
前記板状部材は、透光性を有する樹脂により形成され、
前記額縁部材及び前記保持部材の前記少なくとも一つは、金属により形成される
請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
前記板状部材は、ポリカーボネートで形成される基材と、前記基材の表面に形成されるハードコート層とを有する
請求項1~7のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項9】
前記保持部材は、前記表示装置の正面視において、前記額縁部材と少なくとも一部が重なる枠状の枠部材を有する
請求項1~8のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項10】
前記保持部材は、さらに、前記表示パネルで生じる熱を放熱する放熱部材を有し、
前記枠部材は、前記放熱部材の周縁に設けられており、前記放熱部材より剛性が高い
請求項9に記載の表示装置。
【請求項11】
前記保持部材は、前記表示装置の正面視において、前記周縁部とは重ならない位置に配置されている
請求項1~10のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項12】
前記板状部材の前記画面部は、透明である
請求項1~11のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項13】
前記表示パネルは、有機EL(Electro-Luminescence)表示パネルである
請求項1~12のいずれか1項に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示パネル、有機EL(Electro-Luminescence)表示パネルなどのフラットディスプレイパネル(表示パネル)を用いる表示装置が知られている。このような表示装置では、表示パネルと、表示パネルの前面側に配置される前面パネル(板状部材)とがベゼルを用いて固定される(特許文献1を参照)。ベゼルは、表示装置の外周に配置される不透明な枠状の部材である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、表示パネルの表示部の周囲に枠状の透明部を配置することによって、表示パネルに表示された画像が宙に浮いているように見えるフローティング効果を生じさせる表示装置が提案されている。
【0005】
このような表示装置において、例えば、表示パネルと板状部材とが光学粘着シート(OCA:Optical Clear Adhesive)等の接着部材により貼り合わされる構成が検討されているが、そのような構成の表示装置は、外周部に負荷が加わったときの応力により、表示パネルと板状部材とが剥離する、又は、表示パネルが割れるなどの表示不良が発生し得るという課題がある。また、当該構成の表示装置の外周に、特許文献1のようなベゼルを配置することも可能であるが、フローティング効果が損なわれてしまう。
【0006】
このように、従来技術では、フローティング効果を損なうことなく、表示不良の発生を抑制することができる表示装置を実現することが困難である。
【0007】
そこで、本開示は、フローティング効果を得られる表示装置において、フローティング効果を損なうことなく、表示不良の発生を抑制することができる表示装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様に係る表示装置は、画像を表示する表示部を有する表示パネルと、第一主面及び第二主面を有し、前記第二主面側に前記表示パネルが配置され、前記表示部に対応する位置に配置される画面部を有する板状部材と、前記画面部の周縁に配置される不透明な額縁部材と、透光性を有し、前記表示パネルと前記板状部材とを接着する接着部材と、前記板状部材の前記第二主面側に配置される保持部材と、前記額縁部材と前記保持部材とを前記板状部材に固定する固定部材とを備え、前記板状部材は、さらに、前記額縁部材の外側に配置される透明な周縁部を有する。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一態様によれば、フローティング効果を得られる表示装置において、フローティング効果を損なうことなく、表示不良の発生を抑制することができる表示装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、実施の形態に係る表示装置の外観を示す斜視図である。
【
図2】
図2は、実施の形態に係る表示装置の構成を示す分解斜視図である。
【
図3】
図3は、実施の形態に係る額縁部材の構成を示す分解斜視図である。
【
図4】
図4は、実施の形態に係る前面パネルを示す正面図である。
【
図5】
図5は、
図4に示すV-V切断線で切断した前面パネルを示す断面図である。
【
図6】
図6は、実施の形態に係る接着部材の分光透過率を示す図である。
【
図7】
図7は、実施の形態に係る表示装置の裏面側の構成を示す部分斜視図である。
【
図8A】
図8Aは、実施の形態に係る表示装置を側方から見たときの構成を示す図である。
【
図8B】
図8Bは、実施の形態に係る、周縁固定部材を除いた表示装置を側方から見たときの構成を示す図である。
【
図8C】
図8Cは、実施の形態に係る、周縁固定部材及び板状部材を除いた表示装置を側方から見たときの構成を示す図である。
【
図9】
図9は、実施の形態に係る表示装置に対するシミュレーションにおいて加えた負荷を説明するための第一図である。
【
図10】
図10は、比較例に係る表示装置に対するシミュレーションにおいて加えた負荷を説明するための図である。
【
図11A】
図11Aは、実施の形態に係る表示装置に対するシミュレーションにおいて加えた負荷を説明するための第二図である。
【
図11B】
図11Bは、1Nの負荷に対する、実施の形態に係る表示装置における形状変形量のシミュレーション結果を示す図である。
【
図11C】
図11Cは、1Nの負荷に対する、実施の形態に係る表示装置に加わる応力のシミュレーション結果を示す第一図である。
【
図11D】
図11Dは、1Nの負荷に対する、実施の形態に係る表示装置の表示パネルに加わる応力のシミュレーション結果を示す図である。
【
図12A】
図12Aは、1Nの負荷に対する、比較例に係る表示装置における形状変形量のシミュレーション結果を示す図である。
【
図12B】
図12Bは、1Nの負荷に対する、比較例に係る表示装置に加わる応力のシミュレーション結果を示す図である。
【
図12C】
図12Cは、1Nの負荷に対する、比較例に係る表示装置の表示パネルに加わる応力のシミュレーション結果を示す第一図である。
【
図13】
図13は、1Nの負荷に対する、実施の形態に係る表示装置に加わる応力のシミュレーション結果を示す第二図である。
【
図14】
図14は、1Nの負荷に対する、比較例に係る表示装置に加わる応力のシミュレーション結果を示す第二図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0012】
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。例えば、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0013】
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。したがって、例えば、各図において縮尺などは必ずしも一致しない。また、各図において、実質的に同一の構成については同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
【0014】
また、本明細書及び図面において、X軸、Y軸及びZ軸は、右手系の三次元直交座標系の三軸を示している。実施の形態では、X軸方向を表示装置の各構成要素の積層方向とし、Y軸方向を長方形状の表示装置の長辺方向とし、Z軸方向を長方形状の表示装置の短辺方向としている。X軸方向及びY軸方向に垂直な方向をZ軸方向としている。また、本明細書において、「正面視」とは、表示装置の積層方向(表示装置の厚み方向でもあり、X軸方向)に沿って表示装置を見ることを意味する。
【0015】
また、本明細書において、等しいなどの要素間の関係性を示す用語、及び、長方形、楕円形などの要素の形状を示す用語、並びに、数値、及び、数値範囲は、厳格な意味のみを表す表現ではなく、実質的に同等な範囲、例えば数%程度(例えば、10%程度)の差異をも含むことを意味する表現である。
【0016】
また、本明細書において、表示不良とは、表示装置の外周部に負荷が加わったときの応力により発生し得る表示不良を意味し、例えば、表示パネルと板状部材とが剥離する、又は、表示パネルが割れるなどが例示される。また、表示不良は、表示パネルの厚みが不均一になることによる表示ムラなどであってもよい。
【0017】
(実施の形態)
以下、本実施の形態に係る表示装置について、
図1~
図14を参照しながら説明する。
【0018】
[1.表示装置の構成]
まず、本実施の形態に係る表示装置の構成について、
図1~
図8Cを参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態に係る表示装置1の外観を示す斜視図である。
図2は、本実施の形態に係る表示装置1の構成を示す分解斜視図である。
【0019】
本実施の形態に係る表示装置1は、画像を表示する装置であり、
図1及び
図2に示すように、前面パネル30と、接着部材40と、表示パネル50と、ネジ70と、保持部材90とを備える。
【0020】
前面パネル30は、第一主面20a及び第一主面20aの裏側に位置する第二主面20bを有し、第二主面20b側に表示パネル50が配置される板状の部材である。表示パネル50は、第二主面20bに沿って配置される。
【0021】
前面パネル30は、額縁部材10と、板状部材20とを有する。表示装置1は、額縁部材10と、保持部材90とにより、板状部材20と表示パネル50との剥離等の表示不良の発生を抑制する構成を有する。具体的には、表示装置1は、額縁部材10と、保持部材90とにより、負荷により板状部材20が変形することを抑制する構成を有する。額縁部材10と、板状部材20とは、例えば、別部材である。
【0022】
額縁部材10は、板状の枠体であり、所望の装飾が施される部材である。本実施の形態では、額縁部材10は、さらに、表示装置1における表示不良の発生を抑制するための部材でもある。額縁部材10は、例えば、板状部材20より高い剛性を有する。また、額縁部材10は、画面部21の周縁に配置される不透明な部材である。額縁部材10は、板状部材20より透過率が低い。なお、不透明とは、完全に可視光が透過しないこと、及び、実質的に可視光が透過しないことを意味する。本明細書では、可視光透過率が10%未満であることを不透明という。また、不透明な領域には、微視的に見て透明な部分が含まれてもよい。
【0023】
額縁部材10は、正面視において、一様な可視光透過率を有していてもよいし、表示装置1の外方へ向かうほど(画面部21から周縁部23に向かうほど)可視光透過率が漸次高くなってもよい。
【0024】
本実施の形態では、額縁部材10は、板状部材20に形成される枠状の溝22に収容される。額縁部材10は、当該溝22に埋め込まれるとも言える。額縁部材10は、正面視において、画面部21と周縁部23との間に配置される。例えば、額縁部材10は、画面部21を囲む板状の枠体である。額縁部材10は、表示パネル50のベゼル部(図示しない)に対応する位置に配置されてもよい。額縁部材10の短辺方向(つまり、Z軸方向)の幅、及び、長辺方向(つまり、Y軸方向)の幅はそれぞれ、ベゼル部の短辺方向(つまり、Z軸方向)の幅、及び、長辺方向(つまり、Y軸方向)の幅とほぼ等しくてもよい。
【0025】
これにより、額縁部材10によって、ベゼル部を隠すことができる。したがって、表示パネル50の構造物であるベゼル部をユーザが認識しにくくなるため、表示装置1のフローティング効果を高めることができる。
【0026】
額縁部材10の厚み(つまり、X軸方向の寸法であり、例えば、
図5に示す厚みt2)は、1.6mm程度であるが、これに限定されない。
【0027】
ここで、額縁部材10の構成について、さらに
図3を参照しながら説明する。
図3は、本実施の形態に係る額縁部材10の構成を示す分解斜視図である。
【0028】
図3に示すように、額縁部材10は、装飾部材11と、接着部材12と、ボス部材13と、接着部材14とを有する。装飾部材11とボス部材13とは、例えば、金属により形成される。額縁部材10は、例えば、2以上の金属製の部材が積層された積層構造を有する。
【0029】
装飾部材11は、ボス部材13より第一主面20a側(X軸プラス側)に配置され、所望の装飾が施される板状の枠体である。装飾部材11は、額縁部材10においてユーザから視認される部材であり、化粧板として機能する。本実施の形態では、装飾部材11は、SUS(Steel Use Stainless)により形成されるが、これに限定されない。装飾部材11は、例えば、SUS製の枠の第一主面20a側(X軸プラス側)の面に所望の塗装等を行うことで形成される。本実施の形態では、装飾部材11は、SUS製の枠に黒色の塗装が施されて形成される。
【0030】
装飾部材11の厚み(つまり、X軸方向の寸法)は、0.3mm程度であるが、これに限定されない。
【0031】
なお、装飾部材11は、金属により形成されることに限定されず、例えば、枠状の硬質プラスチックなどにより形成されてもよい。
【0032】
接着部材12は、装飾部材11に応じた枠状を有し、装飾部材11とボス部材13とを接着する。接着部材12は、例えば、金属同士を接着可能な材料により形成される。本実施の形態では、接着部材12として、アクリル系樹脂接着剤が用いられるが、シリコーン系樹脂接着剤等の接着剤が用いられてもよい。また、接着部材12は、両面テープであってもよい。接着部材12は、正面視において、装飾部材11に隠れるのでユーザに視認されない。
【0033】
接着部材12の厚み(つまり、X軸方向の寸法)は、0.2mm程度であるが、これに限定されない。
【0034】
ボス部材13は、額縁部材10と保持部材90(具体的には、周縁固定部材60)とをネジ70で板状部材20に固定するための板状の枠体である。ボス部材13は、正面視において、全体が装飾部材11に重なっていてもよい。ボス部材13は、正面視形状が装飾部材11とほぼ等しくてもよい。ボス部材13は、正面視において、装飾部材11と重なる形状を有していてもよい。ボス部材13は、正面視において、装飾部材11に隠れるのでユーザに視認されない。また、ボス部材13の厚み(つまり、X軸方向の寸法)は、例えば、装飾部材11の厚みより厚い。ボス部材13の厚みは、例えば、0.8mm程度であるが、これに限定されない。なお、ボス部材13の厚みは、以下で説明する第一板状部13a及び第二板状部13bの厚みである。
【0035】
ボス部材13は、長辺方向(つまり、Y軸方向)に長尺な板状を有する一対の第一板状部13a、及び、短辺方向(つまり、Z軸方向)に長尺な板状を有する一対の第二板状部13bにより形成される。第一板状部13a及び第二板状部13bは、一体形成されるが、別部材であってもよい。
【0036】
第一板状部13aは、第二主面20b側(X軸マイナス側)の面に、第二主面20b側に突出する凸状の第一ボス部13a1を有する。第二板状部13bは、第二主面20b側(X軸マイナス側)の面に、第二主面20b側に突出する凸状の第二ボス部13b1を有する。第一ボス部13a1及び第二ボス部13b1のそれぞれには、ネジ70によりネジ止めするためのネジ穴が形成されている。第一ボス部13a1及び第二ボス部13b1のそれぞれは、正面視において、装飾部材11と重なる位置に設けられる。これにより、正面視において、ネジ70がユーザに視認されることを抑制することができる。
【0037】
第一ボス部13a1及び第二ボス部13b1の数は特に限定されず、例えば、一辺に対して2以上設けられればよい。
【0038】
ボス部材13は、板状部材20より剛性が高くてもよい。また、ボス部材13は、例えば、装飾部材11より剛性が高くてもよい。本実施の形態では、ボス部材13は、SECC鋼(電気亜鉛めっき鋼)により形成されるが、これに限定されない。
【0039】
なお、ボス部材13は、金属により形成されることに限定されず、例えば、枠状の硬質プラスチックなどにより形成されてもよい。
【0040】
接着部材14は、装飾部材11に応じた枠状を有し、ボス部材13と板状部材20(具体的には、板状部材20の溝22を形成する枠状の底面(
図5に示す底面22aを参照))とを接着する。接着部材14は、例えば、金属と樹脂又はガラスとを接着可能な材料により形成される。本実施の形態では、接着部材14として、アクリル系樹脂接着剤が用いられるが、シリコーン系樹脂接着剤等の接着剤が用いられてもよい。また、接着部材14は、両面テープであってもよい。接着部材14は、正面視において、装飾部材11に隠れるのでユーザに視認されない。
【0041】
接着部材14の厚み(つまり、X軸方向の寸法)は、0.3mm程度であるが、これに限定されない。
【0042】
図1及び
図2を再び参照して、板状部材20は、表示装置1の前面(例えば、最前面)に配置される透光性を有する板状の部材である。板状部材20は、表示パネル50に表示された画像が宙に浮いているように見えるフローティング効果を生じさせるために設けられる。本実施の形態では、板状部材20は、長方形状を有する。板状部材20の厚み(つまり、X軸方向の寸法であり、例えば、
図5に示す厚みt1)は、2.5mm程度であるが、これに限定されない。また、板状部材20は、剛性を有する。また、板状部材20は、正面視において、表示パネル50より大きい。なお、本明細書において、透光性を有するとは、例えば、可視光透過率が10%以上であることをいう。
【0043】
板状部材20は、透光性を有する樹脂により形成される。板状部材20は、例えば、透明な樹脂により形成される。本実施の形態では、板状部材20は、透明なポリカーボネート板を用いている。板状部材20は、透明板である。ここで、透明とは、完全に透明、つまり、可視光透過率が100%であることだけでなく、実質的に透明であることも意味する。本明細書では、可視光透過率が90%以上であることを透明という。
【0044】
板状部材20は、画面部21と、周縁部23とを有する。また、板状部材20には、正面視において、画面部21と周縁部23との間に、枠状の溝22が形成されている。画面部21と、周縁部23とは、一体形成されている。
【0045】
画面部21は、透光性を有し、表示パネル50に対向する位置に配置され、表示パネル50(例えば、表示パネル50の表示部)の全体を覆う部分である。本実施の形態では、画面部21は、透明なポリカーボネート板の一部として実現される。このように画面部21が透明であることにより、表示パネル50に表示される画像を表示装置1の外部から鑑賞できる。また、画面部21が板状部材20に形成された貫通孔などによって形成される場合と比べて、画面部21から周縁部23までを平坦とすることができるため、ユーザが画面部21と周縁部23との境界を認識しにくくなる。したがって、表示装置1のフローティング効果を高めることができる。
【0046】
溝22は、正面視において、画面部21を囲む枠状の凹みであり、額縁部材10が埋め込まれる。溝22の大きさは、額縁部材10の大きさに応じた大きさである。例えば、溝22の幅(つまり、Y軸方向又はZ軸方向の寸法)、及び、深さ(つまり、X軸方向の寸法)は、額縁部材10の該当寸法に応じた寸法である。溝22は、板状部材20の第一主面20aに形成されている。
【0047】
なお、溝22は、平板状の板状部材20をレーザ加工等の加工を行うことにより形成されてもよいし、板状部材20の成形時(例えば、樹脂成形時)に溝22を有するように形成されてもよい。
【0048】
周縁部23は、透光性を有し、正面視において、額縁部材10の外側に配置される部分である。周縁部23は、正面視において、表示パネル50の周囲を囲む。周縁部23は、例えば、透明な部分である。表示装置1が画面部21の外側に透明な周縁部23を有することにより、ユーザは、表示パネル50に表示される画像が宙に浮いているかのように認識しやすくなる。つまり、表示装置1において、フローティング効果を得ることができる。なお、周縁部23は、正面視において、表示パネル50とは重ならない。また、周縁部23は、例えば、ユーザが直接触れることが可能である。
【0049】
周縁部23の面積は、特に限定されないが、例えば、額縁部材10の面積の二倍以上であってもよい。これにより、表示パネル50の端部から周縁部23の端部までの距離を大きくすることができる。つまり、表示パネル50に表示された画像から、板状部材20の端部までの距離を大きくすることができるため、ユーザが画像を鑑賞する際に、板状部材20の端部を認識しにくくなる。したがって、ユーザが板状部材20の端部を認識することに伴ってフローティング効果が低減することを抑制できる。周縁部23の面積は、額縁部材10の面積の三倍以上であってもよい。これにより、ユーザが板状部材20の端部を認識することに伴ってフローティング効果が低減することをより一層抑制できる。
【0050】
周縁部23の幅は、特に限定されない。なお、本実施の形態では、周縁部23の幅は一定であるが、位置に応じて変化してもよい。また、周縁部23の最小幅は、額縁部材10の最大幅の二倍以上であってもよい。これにより、ユーザが板状部材20の端部を認識することに伴ってフローティング効果が低減することを抑制できる。また、周縁部23の最小幅は、額縁部材10の最大幅の3倍以上であってもよい。これにより、フローティング効果が低減することをより一層抑制できる。また、額縁部材10の最小幅は、表示パネル50の長辺方向の長さの10%以上であってもよい。これにより、ユーザが板状部材20の端部を認識することに伴ってフローティング効果が低減することを抑制できる。
【0051】
なお、板状部材20の周縁部23の外側には、不透明な部材は配置されない。これにより、ユーザが板状部材20の端部を認識することに伴ってフローティング効果が低減することを抑制できる。
【0052】
なお、板状部材20は、表面にハードコート層を有していてもよい。ハードコート層は、例えば、アクリル系のハードコート層であってもよい。本実施の形態では、板状部材20は、ポリカーボネートで形成される基材と、当該基材の表面に形成されるハードコート層とを有する。ハードコート層は、例えば、基材の第一主面20a側(X軸プラス側)に設けられるが、これに限定されない。ハードコート層が設けられることで、表示装置1の耐燃焼性(難燃性)を向上させることができる。
【0053】
ここで、前面パネル30の構成、つまり額縁部材10が溝22に収容された板状部材20の構成について、
図4及び
図5を参照しながら説明する。
図4は、本実施の形態に係る前面パネル30を示す正面図である。
図5は、
図4に示すV-V切断線で切断した前面パネル30を示す断面図である。V-V切断線は、正面視において、第一板状部13aに形成された第一ボス部13a1を通る切断線である。
【0054】
図4に示すように、額縁部材10が溝22に収容された状態で、第一ボス部13a1、及び、第二ボス部13b1は、視認されない。また、周縁部23が透明であるので、表示装置1の後方側を当該周縁部23を介して視認可能である。
【0055】
図5に示すように、溝22に収容された額縁部材10は、溝22を形成する底面22aと当接する。溝22は、板状部材20を厚み方向に貫通しておらず、深さ(つまり、X軸方向の寸法)が額縁部材10の厚みt2と同じである。つまり、額縁部材10の第一主面20a側(X軸プラス側)の面は、額縁部材10が溝22に収容されている状態において、第一主面20aと面一である。前面パネル30は、装飾部材11の最前面(X軸プラス側の面)と、板状部材20の最前面(つまり、第一主面20a)とが同一平面となるように設けられる。言い換えると、前面パネル30は、画面部21、装飾部材11、及び、周縁部23のX軸プラス側の面が同一平面となるように設けられる。前面パネル30の第一主面20a側の面(X軸プラス側の面)は、画面部21、額縁部材10、及び、周縁部23により平坦な面となるとも言える。なお、厚みt2は、装飾部材11、接着部材12、ボス部材13及び接着部材14の合計厚みである。
【0056】
底面22aは、板状部材20の前面側(X軸プラス側)の面を構成する。つまり、底面22aは、第一主面20aの一部である。底面22aと額縁部材10とが接触することは、第一主面20aと額縁部材10とが接触することの一例である。
【0057】
底面22aの、第一ボス部13a1に対応する位置には、第一ボス部13a1を挿通するための貫通孔24が形成されている。貫通孔24は、板状部材20を厚み方向に貫通している。貫通孔24は、正面視において、額縁部材10と重なる位置に設けられる。また、底面22aの、第二ボス部13b1に対応する位置には、第二ボス部13b1を挿通するための貫通孔24が形成されている。貫通孔24は、第一ボス部13a1及び第二ボス部13b1のそれぞれに設けられる。
【0058】
図1及び
図2を再び参照して、接着部材40は、透光性を有し、板状部材20と表示パネル50とを接着する。接着部材40は、板状部材20と表示パネル50との接触面全体に配置されてもよいし、一部だけに配置されてもよい。接着部材40としては、光学粘着シート(OCA:Optical Clear Adhesive)、光学接着剤(OCR:Optical Clear Resin)又は両面テープ等を用いることができる。本実施の形態では、接着部材40としてOCAを用いている。具体的には、本実施の形態では、接着部材40として酸フリーのOCAを用いている。酸フリーのOCAを用いることで、高温負荷時にアウトガスが発生することを抑制することができる。酸フリーのOCAとは、例えば、金属配線等を腐食する材料(例えば、酸性基含有モノマー)を含有しないOCAである。なお、OCAが酸フリーであることは必須ではない。
【0059】
なお、板状部材20と表示パネル50とは、他の接合部材によって接合されてもよく、例えば、透明なビスなどを用いて接合されてもよい。
【0060】
ここで、接着部材40の光学特性について、
図6を参照しながら説明する。
図6は、本実施の形態に係る接着部材40の分光透過率を示す図である。
図6では、板状部材20、及び、接着部材40が貼り付けられた板状部材20(
図6中の板状部材+OCA)の分光特性も図示している。
図6の縦軸は、透過率であり、横軸は光の波長である。
【0061】
図6に示すように、接着部材40は、低波長域(例えば、およそ415nm以下の領域)の光に対する透過率が板状部材20より高い。例えば、板状部材20の透過率は、波長が380nm以下では10%以下であるのに対し、接着部材40の透過率は、波長が380nm以下でも10%より高い。また、接着部材40は、高波長域(例えば、およそ415nmより高い領域)の光に対する透過率が板状部材20より低い。例えば、板状部材20の透過率は、波長が450nm以上では90%以上であるのに対し、接着部材40の透過率は、波長が450nm以上では80%以上である。
【0062】
なお、
図6に示す分光透過率は一例であり、これに限定されない。
【0063】
図1及び
図2を再び参照して、表示パネル50は、画像を表示するフラットディスプレイパネルである。本実施の形態では、表示パネル50は、有機EL表示パネルである。このように、表示パネル50として、黒表示に優れた有機EL表示パネルを用いることで、特に、背景が黒い画像を表示する際に、表示装置1のフローティング効果を高めることができる。
【0064】
表示パネル50は、例えば、二次元状に配置された複数の画素で構成され、表示パネル50において画像を表示する部分である表示部と、表示部の周縁に配置され、画像を表示しないベゼル部(図示しない)とを有する。また、表示パネル50は、例えば、さらに、表示パネル50を制御する制御回路が実装される回路基板(例えば、後述する
図8B等に示すプリント基板110)、表示部を駆動するための駆動回路(図示しない)、回路基板及び駆動回路を接続するためのフレキシブル配線基板(例えば、後述する
図8B等に示すFPC100)等を有する。
【0065】
表示パネル50の形状は、例えば、長方形状であるが、これに限定されず、楕円形などであってもよい。
【0066】
表示パネル50は、剛性を有する。また、表示パネル50は、例えば、正面視において、周縁部23と重ならない。また、表示パネル50は、例えば、板状部材20と保持部材90とに挟まれている。
【0067】
ネジ70は、保持部材90に額縁部材10を固定するための締結部材である。本実施の形態では、ネジ70は、額縁部材10と保持部材90(具体的には、周縁固定部材60)とを板状部材20に固定する。ネジ70は、第一ボス部13a1及び第二ボス部13b1にネジ止めされることにより、額縁部材10と保持部材90とを板状部材20に固定する。複数のネジ70のそれぞれは、正面視において、額縁部材10と重なる位置に設けられる。ネジ70は、固定部材の一例である。
【0068】
なお、
図2では、ネジ70を4個図示しているが、ネジ70の数は額縁部材10と保持部材90とを固定できれば特に限定されない。また、固定部材は、ネジ70に限定されず、正面視において額縁部材10と重なる位置に設けられ、かつ、額縁部材10と保持部材90とを固定できる部材であればよい。固定部材は、例えば、ピン等であってもよいし、接着部材であってもよい。例えば、額縁部材10と保持部材90とを固定するための接着部材は、接着部材40より接着力が高くてもよい。
【0069】
保持部材90は、ネジ70を介して額縁部材10とともに板状部材20に固定されることで、板状部材20と表示パネル50との剥離等の表示不良の発生を抑制するための部材である。例えば、額縁部材10と保持部材90とがネジ70により板状部材20に固定されることで、表示装置1の外周部に負荷が加わった場合における板状部材20に加わる応力を低減することが可能である。保持部材90は、板状部材20の第二主面20b側(X軸マイナス側)に配置される。保持部材90は、例えば、板状部材20と反対側の面(保持部材90におけるX軸プラス側の面)で表示パネル50を固定してもよい。また、保持部材90は、例えば、板状部材20より剛性が高い。また、保持部材90は、例えば、正面視において、周縁部23とは重ならない位置に配置されてもよい。
【0070】
保持部材90は、周縁固定部材60と、放熱部材80とを有する。なお、保持部材90は、少なくとも周縁固定部材60を有していればよい。また、本実施の形態において、周縁固定部材60と、放熱部材80とは、別部材である。
【0071】
周縁固定部材60は、表示装置1における表示不良の発生を抑制するための部材である。周縁固定部材60は、例えば、板状部材20に加わる応力を低減する、つまり板状部材20が応力により変形することを抑制する。周縁固定部材60は、例えば、板状部材20より高い剛性を有する。周縁固定部材60は、正面視において、画面部21の周縁に配置される不透明な部材である。
【0072】
周縁固定部材60は、板状の枠体であり、正面視において、額縁部材10と少なくとも一部が重なるように設けられる。本実施の形態では、周縁固定部材60は、正面視において、全体が額縁部材10と重なる。周縁固定部材60は、正面視形状が額縁部材10とほぼ等しくてもよい。周縁固定部材60の短辺方向(つまり、Z軸方向)の幅、及び、長辺方向(つまり、Y軸方向)の幅はそれぞれ、額縁部材10(例えば、ボス部材13)の短辺方向(つまり、Z軸方向)の幅、及び、長辺方向(つまり、Y軸方向)の幅のそれぞれと、ほぼ等しくてもよい。例えば、周縁固定部材60は、正面視において、額縁部材10に隠れるのでユーザに視認されない。また、周縁固定部材60は、正面視において、周縁部23と重ならない。周縁固定部材60は、枠部材の一例である。
【0073】
これにより、額縁部材10によって、周縁固定部材60を隠すことができる。したがって、周縁固定部材60をユーザが認識しにくくなるため、表示装置1のフローティング効果を高めることができる。
【0074】
周縁固定部材60は、正面視において、ボス部材13の第一ボス部13a1及び第二ボス部13b1のそれぞれに対応する位置に、ネジ70を挿通可能な貫通孔(図示しない)が形成されている。
【0075】
放熱部材80は、表示パネル50で生じる熱を放熱するための部材である。放熱部材80は、表示パネル50の第二主面20b側(X軸マイナス側)に設けられる。放熱部材80は、例えば、板状の部材であり、表示パネル50の第二主面20b側の面(裏面)と少なくとも一部が接触して配置されてもよいし、当該裏面と離間して、つまり空気層を介して配置されてもよい。放熱部材80は、例えば、表示パネル50と対向して配置される。
【0076】
本実施の形態では、周縁固定部材60及び放熱部材80のそれぞれは、金属(又は合金)により形成される。周縁固定部材60及び放熱部材80は、例えば、互いに異なる金属により形成される。周縁固定部材60は、例えば、放熱部材80より剛性が高い金属により形成され、放熱部材80は、周縁固定部材60より放熱性が高い金属により形成される。本実施の形態では、周縁固定部材60は、SECC鋼(電気亜鉛めっき鋼)により形成されるが、これに限定されない。周縁固定部材60は、例えば、ボス部材13と同じ金属により形成されてもよい。また、放熱部材80は、アルミ合金により形成されるが、これに限定されず、マグネシウム合金により形成されてもよいし、金属単体により形成されてもよい。
【0077】
なお、周縁固定部材60及び放熱部材80のそれぞれは、金属(又は合金)により形成されることに限定されない。周縁固定部材60は、例えば、枠状の硬質プラスチックなどにより形成されてもよい。また、放熱部材80は、熱伝導性樹脂により形成されてもよい。
【0078】
額縁部材10と保持部材90とがネジ70により固定された状態で、額縁部材10と保持部材90との間には板状部材20の一部が存在する。ネジ70により、額縁部材10と、板状部材20と、保持部材90とが一体的に固定される。言い換えると、額縁部材10と保持部材90とは接触していない。このように、本実施の形態に係る表示装置1は、額縁部材10と保持部材90とを固定するときに、透明な部材である板状部材20を介している。また、板状部材20は、額縁部材10及び保持部材90のそれぞれと接触していてもよい。
【0079】
ここで、保持部材90の構成について、さらに
図7を参照しながら説明する。
図7は、本実施の形態に係る表示装置1の裏面側の構成を示す部分斜視図である。
【0080】
図7に示すように、ネジ70は、頭部が第二主面20b側(X軸マイナス側)となるように、ボス部材13にネジ止めされる。また、周縁固定部材60は、正面視において、放熱部材80の周縁に設けられる。
【0081】
周縁固定部材60は、板状部61と、第一肉厚部62と、第二肉厚部63とを有する。板状部61と、第一肉厚部62と、第二肉厚部63とは、例えば、一体形成されるが、これ限定されない。
【0082】
板状部61は、板状の枠体である。
【0083】
第一肉厚部62は、正面視において、ネジ70が設けられる位置のそれぞれに形成されており、ネジ70が設けられる部分の強度を高めるために形成される。第一肉厚部62は、板状部61から第二主面20b側(X軸マイナス側)に突出する肉厚な部分である。第一肉厚部62は、例えば、直方体形状を有するが、これに限定されない。第一肉厚部62は、互いに離間して設けられている。周縁固定部材60に形成されるネジ70を挿通するための貫通孔は、板状部61及び第一肉厚部62を貫通する。
【0084】
第二肉厚部63は、周縁固定部材60の長辺方向に沿って延在する板状の部分である。本実施の形態では、第二肉厚部63は、Y軸方向に延在している。第二肉厚部63は、正面視において、第一肉厚部62とは重ならない位置に設けられ、例えば、第一肉厚部62より厚みが厚い。第二肉厚部63が設けられることで、周縁固定部材60の長辺側の強度を向上させることができる。
【0085】
周縁固定部材60の強度は、ネジ止めされる部分の強度が支配的であると考えられる。そのため、ネジ止めされる部分の強度を向上させることで、板状部材20への応力を効果的に低減することが可能である。表示装置1では、第一肉厚部62が設けられることで、周縁固定部材60の強度を効果的に向上させることができる。また、周縁固定部材60は、強度への影響が小さい部分の厚みが薄いので、重量の削減が可能である。
【0086】
ここで、表示装置1を側方(Y軸方向)から見たときの構成について、
図8A~
図8Cを参照しながら説明する。
図8A~
図8Cは、
図7に示す矢印の方向から表示装置1を見た図である。
図8Aは、本実施の形態に係る表示装置1を側方から見たときの構成を示す図である。
図8Bは、本実施の形態に係る、周縁固定部材60を除いた表示装置1を側方から見たときの構成を示す図である。
図8Cは、本実施の形態に係る、周縁固定部材60及び板状部材20を除いた表示装置1を側方から見たときの構成を示す図である。なお、
図8A~
図8Cにおいて、接着部材40等の部材は、図示を省略している。
【0087】
図8Aに示すように、板状部材20と、周縁固定部材60とは互いに接触するようにネジ70により固定される。具体的には、板状部材20の第二主面20bと板状部61の第一主面20a側(X軸プラス側)の面とが、当接する。
【0088】
図8Bに示すように、表示装置1は、FPC(Flexible Printed Circuits)100と、プリント基板110と、放熱部材120とを備えていてもよい。
【0089】
FPC100は、表示パネル50とプリント基板110とを接続する可撓性を有する基板である。FPC100は、表示パネル50の背面側に折り曲げられるように配置される。映像信号などを供給するためのFPC100を表示装置1の背面側に隠すことで、表示装置1のフローティング効果をより一層高めることができる。
【0090】
プリント基板110は、表示パネル50に画像を表示するための各種電子部品が実装される基板である。
【0091】
放熱部材120は、プリント基板110で生じる熱を放熱するための板状の部材である。放熱部材120は、例えば、少なくとも一部がプリント基板110と接触するように設けられる。また、放熱部材120は、例えば、放熱部材80と熱的に接続されている。放熱部材120と放熱部材80とは、例えば、熱を伝達する伝達部材121により接続されている。また、放熱部材80は、例えば、一部が板状部材20と当接しており、かつ、ネジ70により固定されてもよい。なお、
図8B及び
図8Cでは、伝達部材121を、
図8Aに比べて太く図示している。
【0092】
なお、第一ボス部13a1、及び、第二ボス部13b1のうち、第二ボス部13b1のみが放熱部材80の固定に用いられるが、これに限定されない。
【0093】
図8Cに示すように、額縁部材10(具体的には、ボス部材13)からX軸マイナス側に突出した第一ボス部13a1及び第二ボス部13b1にネジ70がネジ止めされることで、額縁部材10と保持部材90とが板状部材20の一部を挟んで固定される。
【0094】
[2.シミュレーション結果]
続いて、上記のように構成される表示装置1に加わる応力のシミュレーション結果について、
図9~
図14を参照しながら説明する。
図9~
図14では、シミュレーションに用いられた表示装置1の構成を模式的に示しており、一部の部材の図示を省略したり、形状を変更したりしている。
図9は、本実施の形態に係る表示装置1に対するシミュレーションにおいて加えた負荷を説明するための第一図である。
図10は、比較例に係る表示装置に対するシミュレーションにおいて加えた負荷を説明するための図である。
図11Aは、本実施の形態に係る表示装置1に対するシミュレーションにおいて加えた負荷を説明するための第二図である。
【0095】
図9に示すように、本実施の形態に係る表示装置1では、第一ボス部13a1及び第二ボス部13b1が設けられており、額縁部材10と保持部材90(具体的には、周縁固定部材60)とがネジ70により板状部材20に固定される構成(上記で説明した構成)を有する。つまり、本実施の形態に係る表示装置1では、額縁部材10と保持部材90とが、板状部材20を補強する構成を有する。
【0096】
図10に示すように、比較例に係る表示装置では、第一ボス部13a1及び第二ボス部13b1が設けられておらず、額縁部材10と保持部材90(具体的には、周縁固定部材60)とがネジ70により板状部材20に固定されない構成を有する。つまり、比較例に係る表示装置では、板状部材20は補強されない。
【0097】
以下に示すシミュレーション結果は、額縁部材10と保持部材90とがネジ70により板状部材20に固定されているか否かによる影響を示している。
【0098】
なお、本実施の形態に係る表示装置1と比較例に係る表示装置とにおいて、額縁部材10と保持部材90とがネジ70を用いて板状部材20に固定されているか否か以外の箇所の構成は、同じである。例えば、本実施の形態に係る表示装置1と比較例に係る表示装置とにおける、板状部材20及び表示パネル50の剛性等は、同じである。
【0099】
図9及び
図10に示すように、このような2つの表示装置の端部(Y軸及びZ軸のプラス側の端部)に1Nの負荷を矢印の方向(X軸マイナス側からX軸プラス側の方向)に加えている。具体的には、本実施の形態に係る表示装置1の板状部材20の端部、及び、比較例に係る表示装置の板状部材200の端部のそれぞれに、1Nの負荷を加えている。端部は、平面視において、周縁部23内の部分である。なお、板状部材20及び200は、例えば、同一の部材である。
【0100】
なお、
図11Aは、表示装置1に加えられた負荷を示す斜視図であるが、比較例に係る表示装置にも同様の負荷が加えられる。
【0101】
まずは、本実施の形態に係る表示装置1におけるシミュレーション結果について説明する。
図11Bは、1Nの負荷に対する、本実施の形態に係る表示装置1における形状変形量のシミュレーション結果を示す図である。
図11Cは、1Nの負荷に対する、本実施の形態に係る表示装置1に加わる応力のシミュレーション結果を示す第一図である。
図11Dは、1Nの負荷に対する、本実施の形態に係る表示装置1の表示パネル50に加わる応力のシミュレーション結果を示す図である。
【0102】
図11Bに示すように、1Nの負荷を加えた場合の形状変形量は、最大でも0.0092046mmと微少である。なお、形状変形量は、本実施の形態に係る表示装置1の前面パネル30(具体的には、板状部材20)のX軸プラス側への変形量を示す。
【0103】
図11Cに示すように、1Nの負荷を加えた場合に表示装置1に加わる応力は、最大でも1.6MPa程度である。なお、
図11Cでは、本実施の形態に係る表示装置1の前面パネル30(具体的には、板状部材20)に加わる応力を示す。
【0104】
図11Dに示すように、1Nの負荷を加えた場合に表示パネル50に加わる応力は、最大でも1.6MPa程度である。
【0105】
次に、比較例に係る表示装置におけるシミュレーション結果について、
図12A~
図12Cを参照しながら説明する。
図12Aは、1Nの負荷に対する、比較例に係る表示装置における形状変形量のシミュレーション結果を示す図である。
図12Bは、1Nの負荷に対する、比較例に係る表示装置に加わる応力のシミュレーション結果を示す図である。
図12Cは、1Nの負荷に対する、比較例に係る表示装置の表示パネル50に加わる応力のシミュレーション結果を示す第一図である。
【0106】
図12Aに示すように、1Nの負荷を加えた場合の形状変形量は、最大で0.254mmと表示装置1の場合に比べてかなり大きい。つまり、比較例に係る表示装置の方が負荷により変形しやすい。これにより比較例に係る表示装置では、表示パネル50と前面パネル230(具体的には板状部材200)とが剥がれやすい。なお、形状変形量は、比較例に係る表示装置の前面パネル230のX軸プラス側への変形量を示す。
【0107】
図12Bに示すように、1Nの負荷を加えた場合に表示装置1に加わる応力は、最大で17MPaもあり、表示装置1の場合に比べて10倍以上である。なお、
図12Bでは、比較例に係る表示装置の前面パネル230(具体的には、板状部材200)に加わる応力を示す。
【0108】
図12Cに示すように、1Nの負荷を加えた場合に表示パネル50に加わる応力は、最大で17MPaもあり、表示装置1の場合に比べて10倍以上である。
【0109】
次に、表示装置を側方から見た場合の、表示装置に加わる応力のシミュレーション結果について、
図13及び
図14を参照しながら説明する。
図13は、1Nの負荷に対する、本実施の形態に係る表示装置1に加わる応力のシミュレーション結果を示す第二図である。
図14は、1Nの負荷に対する、比較例に係る表示装置に加わる応力のシミュレーション結果を示す第二図である。
【0110】
図13及び
図14に示すように、本実施の形態に係る表示装置1の表示パネル50には1.6MPaを超える応力は加えられていないのに対し、比較例に係る表示装置の表示パネル50には6MPaを超える応力(具体的には、最大で17MPa)が加えられていることがわかる。これは、本実施の形態に係る表示装置1によれば、表示パネル50に加わる応力を低減できていることを示している。つまり、本実施の形態に係る表示装置1は、板状部材20に負荷が加わるときに、表示パネル50に加わる応力を低減できている。表示装置1は、額縁部材10と保持部材90とがネジ70により板状部材20に固定されていることで、負荷が加わった場合の板状部材20の変形量を低減することができるので、表示パネル50に加えられる応力も低減できる。
【0111】
よって、本実施の形態に係る表示装置1は、板状部材20の変形量を抑制することができ、結果として表示パネル50に加わる応力を抑制することができる。つまり、表示装置1は、板状部材20と表示パネル50とが応力により剥離する等の表示不良が発生することを抑制することができる。
【0112】
[3.効果など]
以上のように、本開示の一態様に係る表示装置1は、画像を表示する表示部を有する表示パネル50と、第一主面20a及び第二主面20bを有し、第二主面20b側に表示パネル50が配置され、表示部に対応する位置に配置される画面部21を有する板状部材20と、画面部21の周縁に配置される不透明な額縁部材10と、透光性を有し、表示パネル50と板状部材20とを接着する接着部材40と、板状部材20の第二主面20b側に配置される保持部材90と、額縁部材10と保持部材90とを板状部材20に固定する固定部材(例えば、複数のネジ70)とを備える。そして、板状部材20は、さらに、額縁部材10の外側に配置される透明な周縁部23を有する。
【0113】
これにより、表示装置1は、表示パネル50の周囲に透明な周縁部23を備えるので、表示パネル50に表示された画像が宙に浮いているように見えるフローティング効果を生じさせることができ、かつ、額縁部材10と保持部材90とが周縁部23の外周においてベゼル部等により固定されないので、額縁部材10と保持部材90との固定においてフローティング効果が損なわれない。また、額縁部材10と保持部材90とが板状部材20に固定されることで、表示装置1の外周部に負荷が加わったときに、板状部材20が変形することを抑制することができる。よって、フローティング効果を得られる表示装置において、フローティング効果を損なうことなく、表示不良の発生を抑制することができる表示装置1を実現することができる。
【0114】
また、板状部材20は、表示装置1の正面視において、画面部21と周縁部23との間に枠状の溝22が形成されており、額縁部材10は、溝22に収容されている。
【0115】
これにより、表示装置1は、額縁部材10と、画面部21及び周縁部23との境界の違和感を低減することができるので、浮遊感を高めることができる。つまり、フローティング効果を高めることができる。
【0116】
また、額縁部材10の第一主面20a側の面は、額縁部材10が溝22に収容されている状態において、第一主面20aと面一である。
【0117】
これにより、額縁部材10の第一主面20a側の面(X軸プラス側の面)と、第一主面20aとが面一であるので、画像の縁の違和感をなくして、浮遊感をより高めることができる。つまり、フローティング効果をより高めることができる。
【0118】
また、固定部材は、額縁部材10と保持部材90とを締結することにより固定する複数のネジ70(複数の締結部材の一例)を含み、額縁部材10は、複数のネジ70で固定されるボス部材13と、ボス部材13より第一主面20a側に配置される装飾部材11とを有する。
【0119】
これにより、額縁部材10と保持部材90とを、接着部材等を用いた場合に比べて、強固に固定することができる。例えば、より大きな負荷が板状部材20の端部に加えられた場合であっても、額縁部材10と保持部材90との固定が外れることを抑制することができる。よって、表示装置1は、より確実に表示不良の発生を抑制することができる。
【0120】
また、ボス部材13は、表示装置1の正面視において、全体が装飾部材11と重なる。
【0121】
これにより、装飾部材11によって、ボス部材13を隠すことができるので、ボス部材13をユーザが認識しにくくなるため、装飾性を損なうことなく、表示装置1のフローティング効果をさらに高めることができる。
【0122】
また、額縁部材10及び保持部材90の少なくとも一つは、板状部材20より剛性が高い。
【0123】
これにより、表示装置1の外周部に負荷が加わったときに額縁部材10及び保持部材90の少なくとも一つにより板状部材20が変形することを効果的に抑制することができる。よって、表示装置1によれば、さらに表示不良が発生することを抑制することができる。
【0124】
また、板状部材20は、透光性を有する樹脂により形成され、額縁部材10及び保持部材90の少なくとも一つは、金属により形成される。
【0125】
これにより、額縁部材10及び保持部材90の少なくとも一つは、所望の剛性を容易に有することが可能である。
【0126】
また、板状部材20は、ポリカーボネートで形成される基材と、基材の表面に形成されるハードコート層とを有する。
【0127】
これにより、板状部材20にポリカーボネートを用いた場合に、表示装置1の耐熱性能を向上させることができる。
【0128】
また、保持部材90は、表示装置1の正面視において、額縁部材10と少なくとも一部が重なる枠状の周縁固定部材60(枠部材の一例)を有する。
【0129】
これにより、額縁部材10と枠状の周縁固定部材60とを用いて、表示装置1における表示不良が発生することを抑制することができる。また、額縁部材10によって、周縁固定部材60の少なくとも一部を隠すことができるので、周縁固定部材60をユーザが認識しにくくなるため、表示装置1のフローティング効果をさらに高めることができる。
【0130】
また、保持部材90は、さらに、表示パネル50で生じる熱を放熱する放熱部材80を有し、周縁固定部材60は、放熱部材80の周縁に設けられており、放熱部材80より剛性が高い。
【0131】
これにより、放熱部材80をユーザが認識しにくくなるため、表示装置1のフローティング効をさらに高めつつ、表示パネル50で発生する熱を放熱することができる。また、放熱部材80の剛性が低い場合であっても、周縁固定部材60により表示不良の発生を抑制することが可能である。このような保持部材90は、所望の放熱性及び所望の剛性の双方を実現可能である。
【0132】
また、保持部材90は、表示装置1の正面視において、周縁部23とは重ならない位置に配置されている。
【0133】
これにより、保持部材90をユーザが認識しにくくなるため、表示装置1のフローティング効果をより一層高めることができる。
【0134】
また、板状部材20の画面部21は、透明である。
【0135】
これにより、画面部21が透明であることにより、表示パネル50に表示される画像を表示装置1の外部から鑑賞できる。
【0136】
また、表示パネル50は、有機EL(Electro-Luminescence)表示パネルである。
【0137】
これにより、表示パネル50として、黒表示に優れた有機EL表示パネルを用いることで、特に、背景が黒い画像を表示する際に、表示装置1のフローティング効果を高めることができる。
【0138】
(その他の実施の形態)
以上、一つ又は複数の態様に係る表示装置1について、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、この実施の形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本開示に含まれてもよい。
【0139】
例えば、上記実施の形態では、表示パネル50として、有機EL表示パネルを用いたが、表示パネルとして、液晶表示パネル、量子ドットLED(Quantum-dot Light Emitting Diode)表示パネルなどの他のフラットディスプレイパネルを用いてもよい。
【0140】
また、上記実施の形態では、板状部材20は、透明なポリカーボネートを用いて形成されたが、他の透明部材を用いて形成されてもよい。板状部材20は、例えば、アクリル等のポリカーボネート以外の透明樹脂を用いて形成されてもよいし、ガラスなどを用いて形成されてもよい。
【0141】
また、上記実施の形態では、板状部材20に溝22が形成されていたが、溝22は形成されていなくてもよい。額縁部材10は、平板状の板状部材20の表面に固定されてもよい。
【0142】
また、上記実施の形態における額縁部材10(例えば、ボス部材13)、及び、保持部材90(例えば、周縁固定部材60)の少なくとも一つが板状部材20より剛性が高ければよい。例えば、上記実施の形態における額縁部材10(例えば、ボス部材13)、及び、保持部材90(例えば、周縁固定部材60)の少なくとも一つが金属により形成されていてもよい。このように、表示装置1では、例えば、ボス部材13、及び、周縁固定部材60の少なくとも一つは、板状部材20より剛性が高い、つまり変形しにくいように構成される。
【0143】
また、上記実施の形態では、額縁部材10は、板状部材20の底面22aに接触して設けられる例について説明したが、額縁部材10と底面22aとの間に他の部材が設けられていてもよい。
【0144】
また、上記実施の形態では、周縁固定部材60は、板状部材20の第二主面20bに接触して設けられる例について説明したが、周縁固定部材60と第二主面20bとの間に他の部材が設けられていてもよい。
【0145】
また、上記実施の形態では、周縁固定部材60は、金属を用いて形成されたが、板状部材20より剛性が高い他の材料を用いて形成されてもよい。周縁固定部材60は、例えば、ポリカーボネートより剛性が高い樹脂材料を用いて形成されてもよい。この場合、周縁固定部材60は、透明樹脂により形成されてもよいし、不透明樹脂により形成されてもよい。
【0146】
また、上記実施の形態における周縁固定部材60は、第一肉厚部62及び第二肉厚部63の少なくとも一つを有していなくてもよい。例えば、周縁固定部材60は、厚みが均一であってもよい。
【0147】
また、上記実施の形態では、周縁固定部材60と放熱部材80とは別部材である例について説明したが、これに限定されず、周縁固定部材60と放熱部材80とは一体形成された部材であってもよい。この場合、周縁固定部材60と放熱部材80とは、同一の金属により形成される。
【産業上の利用可能性】
【0148】
本開示は、フローティング効果を得られる表示装置として、特に、壁掛け型の表示装置として利用できる。
【符号の説明】
【0149】
1 表示装置
10 額縁部材
11 装飾部材
12、14、40 接着部材
13 ボス部材
13a 第一板状部
13a1 第一ボス部
13b 第二板状部
13b1 第二ボス部
20、200 板状部材
20a 第一主面
20b 第二主面
21 画面部
22 溝
22a 底面
23 周縁部
24 貫通孔
30、230 前面パネル
50 表示パネル
60 周縁固定部材(枠部材)
61 板状部
62 第一肉厚部
63 第二肉厚部
70 ネジ(固定部材)
80、120 放熱部材
90 保持部材
100 FPC
110 プリント基板
121 伝達部材
t1、t2 厚み
【要約】
【課題】フローティング効果を得られる表示装置において、フローティング効果を損なうことなく、表示不良の発生を抑制することができる表示装置を提供する。
【解決手段】表示装置1は、画像を表示する表示部を有する表示パネル50と、第一主面20a及び第二主面20bを有し、第二主面20b側に表示パネル50が配置され、表示部に対応する位置に配置される画面部21を有する板状部材20と、画面部21の周縁に配置される不透明な額縁部材10と、透光性を有し、表示パネル50と板状部材20とを接着する接着部材40と、板状部材20の第二主面20b側に配置される保持部材90と、額縁部材10と保持部材90とを板状部材20に固定する固定部材(ネジ70)とを備え、板状部材20は、さらに、額縁部材10の外側に配置される透明な周縁部23を有する。
【選択図】
図2