(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-03
(45)【発行日】2022-06-13
(54)【発明の名称】膝用エアバッグアセンブリ
(51)【国際特許分類】
B60R 21/206 20110101AFI20220606BHJP
【FI】
B60R21/206
(21)【出願番号】P 2021502444
(86)(22)【出願日】2019-08-08
(86)【国際出願番号】 US2019045637
(87)【国際公開番号】W WO2020046552
(87)【国際公開日】2020-03-05
【審査請求日】2021-01-15
(32)【優先日】2018-08-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598122843
【氏名又は名称】オートリブ エー・エス・ピー・インク
(74)【代理人】
【識別番号】100124110
【氏名又は名称】鈴木 大介
(74)【代理人】
【識別番号】100120400
【氏名又は名称】飛田 高介
(72)【発明者】
【氏名】ジャコブソン、ジェームズ アーニー
【審査官】飯島 尚郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-168089(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0001405(US,A1)
【文献】特開2010-083173(JP,A)
【文献】特開2006-315588(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 21/16-21/33
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアバッグアセンブリ(100、1000)であって、
可撓性ハウジング(110、1010)と、
圧縮構成において前記可撓性ハウジング(110、1010)内に配設された膨張可能なエアバッグクッション(150、1050)と、
前記膨張可能なエアバッグクッション(150、1050)に膨張ガスを供給するためのインフレータ(120、1020)であって、前記可撓性ハウジング(110、1010)内に少なくとも部分的に配設されている、インフレータ(120、1020)と、
前記可撓性ハウジング(110、1010)に結合された装着板(130、1030)であって、前記エアバッグアセンブリ(100、1000)を車両の反応面(14)に結合させるための取り付け点を備えることを特徴とする、装着板(130、1030)と、
複数のタブ(140、1040)であって、各タブ(140、1040)の第1の端部(142、1042)が、前記エアバッグクッション(150、1050)に結合し、各タブ(140、1040)の第2の端部(143、1043)が、前記装着板(130、1030)の開口部(138、1038)を通って延在する、複数のタブ(140、1040)と、を備える、エアバッグアセンブリ(100、1000)。
【請求項2】
前記取り付け点が、前記車両の前記反応面(14)から突出している取り付けスタッド(1070、1080)を受容するための開口部(1072、1084)を備える、請求項1に記載のエアバッグアセンブリ(1000)。
【請求項3】
前記取り付け点が、前記エアバッグアセンブリ(100、1000)を前記車両の前記反応面(14)に結合させるために、前記装着板(130、1030)から突出している取り付けスタッド(134、1034)を備える、請求項1に記載のエアバッグアセンブリ(100、1000)。
【請求項4】
前記取り付け点が、前記車両の前記反応面(14)から突出している取り付けスタッド(1070、1080)を受容するための開口部(1072、1084)、又は前記エアバッグアセンブリ(100、1000)を前記車両の前記反応面(14)に結合させるために前記装着板(130、1030)から突出している取り付けスタッド(134、1034)のうちの1つを備える、請求項1に記載のエアバッグアセンブリ(100、1000)。
【請求項5】
前記装着板(130、1030)が、前記インフレータ(120、1020)の装着スタッド(123、1023)を通過する開口部(136、1036)を備える取り付け点を備え、前記インフレータ(120、1020)の前記装着スタッド(123、1023)が、前記装着板(130、1030)の前記開口部(136、1036)を通って延在するように、かつ前記エアバッグアセンブリ(100、1000)を前記反応面(14)に結合するように構成されている、請求項1に記載のエアバッグアセンブリ(100、1000)。
【請求項6】
前記インフレータ(120、1020)が、2つのスタッド(123、1023)を備え、各スタッド(123、1023)が、前記エアバッグアセンブリ(100、1000)を前記反応面(14)に結合させるために、前記装着板(130、1030)内の開口部(136、1036)を通って、かつ前記可撓性ハウジング(110、1010)を通って延在するように構成されている、請求項5に記載のエアバッグアセンブリ(100、1000)。
【請求項7】
前記装着板(130、1030)の寸法が、前記圧縮構成における前記エアバッグクッション(150、1050)の対応する寸法よりも大きく、少なくとも1つの取り付け点が、前記圧縮構成における前記エアバッグクッション(150、1050)の側方にある前記装着板(130、1030)の一部分に配設されている、請求項1に記載のエアバッグアセンブリ(100、1000)。
【請求項8】
各タブ(140、1040)の前記第2の端部(143、1043)が、
前記装着板(130、1030)の開口部(138、1038)を通って延在し、前記装着板(130、1030)と前記ハウジング(110、1010)の一部分との間に配設されること、及び
前記装着板(130、1030)の開口部(138、1038)及び前記ハウジング(110、1010)の開口部(116、1016)を通って延在し、前記ハウジング(110、1010)と前記反応面(14)との間に配設されること、のうちの1つを行うように構成されている、請求項
1に記載のエアバッグアセンブリ(100、1000)。
【請求項9】
前記装着板(130、1030)が、前記可撓性ハウジング(110、1010)内に配設されている、請求項1に記載のエアバッグアセンブリ(100、1000)。
【請求項10】
前記装着板(130、1030)が、少なくとも3つの取り付け点を備える、請求項1に記載のエアバッグアセンブリ(100、1000)。
【請求項11】
前記少なくとも3つの取り付け点が、スタッド(123、1023)を各々受容するように、前記装着板(130、1030)内に少なくとも2つの開口部(136、1036)を備える、請求項
10に記載のエアバッグアセンブリ(100、1000)。
【請求項12】
前記装着板(130、1030)内の前記少なくとも2つの開口部(136、1036)が、前記反応面(14)に結合されたスタッド(123、1023)を各々受容する、請求項
11に記載のエアバッグアセンブリ(100、1000)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2018年8月27日出願の米国特許出願第16/114,026号、発明の名称「KNEE AIRBAG ASSEMBLIES」に対する優先権を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本開示は、概して、車両乗員に対する保護システムの分野に関する。より具体的には、本開示は、可撓性ハウジングを有し、衝突事象に応じて展開するように構成された膨張可能な膝エアバッグアセンブリなどのエアバッグアセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
保護システムは、衝突事象中に乗員を保護するために車両に設置されている。保護システムによっては1つ以上の欠点を抱えるか、又は1つ以上の点で最適に動作しない場合がある。本明細書に開示されるある実施形態は、これらの問題を1つ以上解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【0004】
本稿記載の開示は、非限定的かつ非排他的である例示的実施形態を示す。以下の図面に示す当該例示的実施形態を参照に説明する。
【0005】
【
図1】本開示の一実施形態によるエアバッグアセンブリが結合されている車両の計器パネル及び/又はダッシュボードの一部分の斜視図である。
【0006】
【
図2】
図1のエアバッグアセンブリ及び支持部材の部分的な分解図である。
【0007】
【
図3】本開示の一実施形態による、
図1~
図2のエアバッグアセンブリの部分分解図である。
【0008】
【
図4】
図1~
図3の組み立てられたエアバッグクッションの斜視図である。
【0009】
【
図5】
図1~
図4のエアバッグアセンブリの膨張可能なエアバッグクッションの平面図である。
【0010】
【
図6A】本開示の一実施形態による、
図1~
図4のエアバッグアセンブリのタブの平面図である。
【0011】
【
図6B】第2の端部の近位に複数の折り目を有する、
図6Aのタブの側面図である。
【0012】
【
図6C】タブを共に結合する複数のシームを有する、
図6Aのタブの側面図である。
【0013】
【
図6D】装着板及び可撓性ハウジングに挿入されているときの、
図6Aのタブの側面図である。
【0014】
【0015】
【
図6F】エアバッグアセンブリが展開状態にあるときの
図6Aのタブの側面図である。
【0016】
【
図7】本開示の一実施形態による、
図1~
図4のエアバッグアセンブリの装着板の斜視図である。
【0017】
【
図8】本開示の一実施形態による、可撓性ハウジングを切断面で示す、
図1~
図4のエアバッグアセンブリの正面図である。
【0018】
【
図9A】車両内に配設された、本開示の一実施形態による、
図1~
図4のエアバッグアセンブリの側面概略図である。
【0019】
【
図9B】膨張可能なエアバッグクッションが少なくとも部分的に展開された状態の、本開示の一実施形態による、
図9Aのエアバッグアセンブリの側面概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
エアバッグアセンブリなどの乗員保護システムは、衝突事象中の乗員損傷を低減又は最小限に抑えるために、車両内の様々な場所に設置され得る。以下の開示では、車両着座位置に着座した乗員の膝領域の方向に展開するように設計されたエアバッグアセンブリを具体的に参照するが、本明細書で考察される原理は、乗員の他の部分の衝撃を和らげるように設計された他のタイプのエアバッグアセンブリに適用することが可能である。
【0021】
エアバッグアセンブリは、概して、エアバッグクッションを含む。エアバッグクッションは、パッケージ化された状態(例えば、巻き取られた、折り畳まれた、及び/又は別様に圧縮された)で典型的にはハウジングの内部に配設されており、カバーの背後にパッケージ化された状態で保持され得る。衝突事象の際にはインフレータが始動され得、エアバッグに膨張ガスを急速に充填する。膨張ガスは、エアバッグクッションを、コンパクトにパッケージ化された(すなわち、展開されていない)状態から拡張状態又は展開状態へと急速に移行させることができる。いくつかの実施形態では、拡張しているエアバッグクッションは、(例えば、予め画定された引裂シームを通じて引き裂くこと、又はドア状構造を開くことにより)エアバッグカバーを開いて、ハウジングを出ることができる。インフレータは、何らかの好適な装置又はシステムによって始動され得、その始動は、1つ以上の車両センサに応じて及び/又はその影響を受けることにより始動され得る。
【0022】
エアバッグアセンブリは、衝突事象中に乗員の膝及び/又は下脚を保護するための、膝の拘束又は膝エアバッグを含み得る。このような膝拘束は、特に、膝の前方移動(又は前方対角線移動)を拘束又は制限することによって、下部胴体を拘束することによって、衝突事象中の乗員の衝撃エネルギーの少なくとも一部を吸収し得る。いくつかの実施形態では、膝拘束は、衝突事象中に乗員の膝に接触し、かつ衝撃を和らげるエアバッグクッションを備え得る。
【0023】
本明細書に開示されるエアバッグアセンブリのいくつかの実施形態は、車両の前部座席に着座した乗員を保護するために有用であり得る。本明細書に開示されたエアバッグアセンブリの他の実施形態は、車両の前部座席の後方に着座している乗員を保護するのに特に有用であり得る。
【0024】
例えば、いくつかの実施形態では、エアバッグアセンブリは、比較的低い位置で乗員の直前の位置から展開されるエアバッグクッションを含む。例えば、エアバッグクッションは、前座席又は後座席に着座している乗員の膝の位置と同じ又はより低い位置で、計器パネル又は座席背面から展開し得る。
【0025】
本明細書の図内で概略的に記載され、例解される実施形態の構成要素は、多様な異なる構成において配置及び設計することができる。したがって、以下により詳細に説明される、図内に示される様々な実施形態は、本開示の範囲を限定するものではなく、単に様々な実施形態を代表的に示すものである。実施形態の各種態様が図示されるが、特に指定されない限り、図面は必ずしも原寸通りではない。
【0026】
「結合された」という用語は、通常の意味に用いられ、機械的相互作用を含む、2つ以上の物体間の好適な結合又は他の相互作用の形式を指すのに十分に広い。2つの構成要素は、互いに直接接していなくても連結し得る。「取り付け」は、任意の好適な種類の締結具(例えば、取り付け金具若しくは接着剤)によるのみの、互いに直接接する、及び/又は互いに離れている2つ以上の物体間の相互作用を表す。
【0027】
本明細書で使用されるように、「前方」及び「後方」という用語は、関連する車両の前及び後を参照して使用される。例えば、後方に展開するエアバッグクッションは、車両の後方に向かって展開する。
【0028】
「近位」及び「遠位」という方向用語は、エアバッグクッション上の反対側の場所を指すために本明細書で使用される。エアバッグクッションの近位端は、エアバッグクッションが完全に膨張したときにインフレータに最も近いエアバッグクッションの端部である。エアバッグクッションの遠位端は、エアバッグクッションの近位端の反対側の端部である。換言すれば、「近位」及び「遠位」という用語は、エアバッグアセンブリハウジングにおけるエアバッグクッションの取り付け点、及びエアバッグが展開する座席背面におけるエアバッグアセンブリの取り付け点などの取り付け点を参照する。具体的には、「近位」は、かかる取り付け点に向かって位置付けされ、「遠位」は、かかる取り付け点から離れて位置付けされる。
【0029】
本明細書で使用される際、「座席」という用語は、車両内での輸送のために乗員がその上/中に着座され得るように設置された車両の車内の構造体を指す。
【0030】
「車両着座位置」は、車両の座席(例えば、前部助手席、前部運転座席、後部座席)によって画定されてもよい。車両着座位置は、乗員が、概して、車両の座席に着座したときに位置決めされる位置であり得る。車両着座位置はまた、衝突事象前及び/若しくは衝突事象中に乗員が着座し得る位置、又は車両及び/若しくは座席が乗員を輸送するように設計されている位置であってもよい。
【0031】
「車両」という用語は、車、トラック、バス、航空機などの任意の車両を指し得る。
【0032】
「乗員」という用語は、概して、車両内の人物を指す。「乗員」という用語はまた、車内の衝突試験ダミーを含むことができる。
【0033】
図1は、本開示の一実施形態による、車両の計器パネル12(例えば、ダッシュボード)の一部分及び計器パネル12に結合されたエアバッグアセンブリ100の斜視図である。車両前方方向V
F及び車両後方方向V
Rを表す矢印は、
図1及び様々な他の図を参照するために示される。本開示のエアバッグアセンブリ100は、膝膨張可能なエアバッグアセンブリ又は任意の他の好適なエアバッグアセンブリであり得る。支持部材14は、計器パネル12と一体的であり得るか、又は車両の器具パネル12に結合され得る。エアバッグアセンブリ100は、本明細書で更に説明されるように、支持部材14に結合され得る。
【0034】
図2は、
図1のエアバッグアセンブリ100及び支持部材14の部分分解図である。支持部材14のエアバッグアセンブリ受容部16は、エアバッグアセンブリ100を収容するように構成され得る。支持部材14のエアバッグアセンブリ受容部16は、エアバッグアセンブリ100を支持部材14に結合するための少なくとも3つの取り付け開口部18を備え得る。
【0035】
エアバッグアセンブリ100は、可撓性ハウジング110と、インフレータ(図示せず、例えば、
図3のインフレータ120を参照)と、膨張可能なエアバッグクッション(
図3の膨張可能なエアバッグクッション150を参照)を備え得る。可撓性ハウジング110は、膨張可能なエアバッグクッション150に結合されたタブ140を受容するための少なくとも2つのタブスロット116を備え得る。
【0036】
複数の取り付けスタッド123、124、134は、可撓性ハウジング110から(又は可撓性ハウジング110を通して)突出し得る。スタッド123、124、134は、エアバッグアセンブリ受容部16の対応する取り付け開口部18を各々通過し得る。各スタッド123、124、134は、ハードウエア125を固定する手段によってエアバッグアセンブリ受容部16に固定され得る。ハードウエア125の例示的な固定は、限定されるものではないが、ナット、スピードナット、プッシュナットなどを含む得、スタッド123、124、134をエアバッグアセンブリ受容部16に付するために使用され得る。
【0037】
各タブ140は、膨張可能なエアバッグクッション(
図7~
図8中の膨張可能なエアバッグクッション150を参照)に結合され、かつ可撓性ハウジング110の対応するタブスロット116を通過し得る。支持部材14は、エアバッグアセンブリ100の反応面として機能し得る。換言すれば、エアバッグアセンブリ100は、車両の支持部材14を備える反応面に結合され得る。より具体的には、エアバッグアセンブリ受容部16は、乗員による係合及びライドダウンを含む、衝突事象中に展開されたエアバッグアセンブリ100を係留するように機能し得る。
【0038】
図3は、本開示の一実施形態による、
図1~
図2のエアバッグアセンブリ100の部分分解図である。膨張可能なエアバッグクッション150、インフレータ120、及び装着板130は、可撓性ハウジング110内に配設され得る。
【0039】
可撓性ハウジング110は、ポリマー繊維111の少なくとも一部が、特定の安定形状を付与するために、同時に加熱すること及び圧力を加えることによって共に融合され得る、複数のポリマー繊維111を含む、延性布地材料を含み得る。形状は、所定の形状であってもよい。
図4は、圧縮状態でエアバッグアセンブリ100に適合する形状を形成するために共に融合されたポリマー繊維111を示す。可能な形状としては、略矩形形状、卵形、楕円形、三角形などが挙げられ得る。膨張可能なエアバッグクッション150は、膨張していない状態で、インフレータ120、装着板130、及びタブ140などと共に組み立てられ、圧縮され、次いで初期に延性布地(例えば、初期に可撓性カバー)で包まれ、中間パッケージを形成し得る。次いで、エアバッグアセンブリ100は、圧縮された膨張可能なエアバッグクッション/インフレータ/タブ150/120/140の形状に延性布地を適合させ、延性布地の繊維111の少なくとも一部を共に融着させて、熱融着プロセス中に達成された形状を保持し、圧縮されたパッケージを形成するように、適切な量の加熱及び圧力に供され得る。融着プロセスの後、可撓性ハウジング110は、剛性、半剛性、又は準剛性状態を達成し得る。可撓性ハウジング110は、エアバッグアセンブリ100を支持し、エアバッグアセンブリ100をローカル環境(例えば、塵埃、泥など)への露出から保護し得る。
【0040】
インフレータ120は、インフレータコネクタ端部122、第1のスタッド123、及び第2のスタッド124を備える。インフレータ120は、示された2つのスタッド123、124よりも多いか、又はそれ未満を含み得る。インフレータ120は、少なくともインフレータコネクタ端部122が、エアバッグクッション150の外側に依然として露出したままであるように、インフレータ開口部162を介して膨張可能なエアバッグクッション150に部分的に挿入され得る。インフレータ開口部162は、第1のスタッド123の膨張可能なエアバッグクッション150への通路を収容するように構成され得る。次いで、第1のスタッド123は、膨張可能なエアバッグクッション150のインフレータスタッド開口部164を通過し得る。いくつかの実施形態では、第1のスタッド123及び第2のスタッド124の両方は、膨張可能なエアバッグクッション150内の開口部を通過し得る。
【0041】
装着板130は、少なくとも2つのスタッド開口部136、2つのタブスロット138、及び少なくとも1つのスタッド134を有する細長い部材を備え得る。装着板130は、2つ以上又はそれ以下のスタッド開口部136及び2つのタブスロット138を含み得る。インフレータ120が膨張可能なエアバッグクッション150に挿入されると、スタッド123、124は、装着板130の対応するスタッド開口部136を通過し得る。各タブ140は、第1の端部142及び第2の端部143を含み得る。各タブ140の第2の端部143は、装着板130の対応するタブスロット138を通過し得る。膨張可能なエアバッグクッション150及びインフレータ120が装着板130に組み立てられた状態で、スタッド123、124、134、及びタブ140の第2の端部143は、可撓性ハウジング110の対応するスタッド開口部114及びタブスロット116を通過し得る。
【0042】
いくつかの実施形態では、膨張可能なエアバッグクッション150、インフレータ120、及び装着板130の可撓性ハウジング110への組み立ては、成形/融着プロセスの前に達成されて、可撓性ハウジング110aの形状を与え得る。一実施形態では、可撓性ハウジング110は、タブスロット116を有しない場合があり、各タブ140の第2の端部143は、組み立てられたエアバッグアセンブリ100において、装着板130と可撓性ハウジング110の内部上面との間に配設され得る。
【0043】
いくつかの実施形態では、膨張可能なエアバッグクッション150、インフレータ120、及び装着板130は、インフレータコネクタ端部122が、インフレータコネクタ開口部112で又はインフレータコネクタ開口部112を通して露出するように、可撓性ハウジング110内に配設され得る。換言すれば、可撓性ハウジング110に好ましい形態を付与するために熱及び/又は圧力を加える前に、可撓性ハウジング110は折り畳まれるか、又は別様にインフレータコネクタ端部122が可撓性ハウジング110のインフレータコネクタ開口部112で露出するか、又はインフレータコネクタ開口部112を通って突出することを確実にするように操作され得る。
【0044】
組み立て前に、膨張可能なエアバッグクッション150は、
図3に示されるように、圧縮状態に巻かれるか、又は折り畳まれ得る。膨張可能なエアバッグクッション150が巻かれて示されているが、本開示は、例えば、ローリング、折り畳みなどのような膨張可能なエアバッグクッション150を圧縮する他の方法を見込んでいる。各タブ140の第1の端部142は、展開中に膨張可能なエアバッグクッション150を適切に配設するのを支援するように、膨張可能なエアバッグクッション150に結合され得る。
【0045】
図4は、
図1~
図3の組み立てられたエアバッグアセンブリ100の斜視図である。装着板130及びインフレータ120は、可撓性ハウジング110内に組み立てられて示される。インフレータコネクタ端部122は、可撓性ハウジング110のインフレータコネクタ開口部112を通して露出して示される。インフレータスタッド123、124、及び装着板スタッド134は、各々、可撓性ハウジング110の対応するスタッド開口部114を通って突出する。タブ140は、各々、可撓性ハウジング110の対応するタブスロット116を通過して示される。スタッド123、124、134の各々は、装着板130と同じ方向に配向され、装着板130に直交する。一実施形態では、スタッド123、124、134は、異なる方向に配向されてもよく、及び/又は装着板130と直交する以外であってもよい。
【0046】
図5は、
図1~
図4のエアバッグアセンブリ100の膨張可能なエアバッグクッション150の平面図である。膨張可能なエアバッグクッション150は、任意の好適な布地で形成され得、そのような布地の単一の一体パネル、又はそのような布地の複数のパネルから形成され得る。布地は、膨張可能なチャンバを形成するように、折り畳まれ、切断され、縫い合わされ得る。膨張可能なエアバッグクッション150は、第1のパネル152及び第2のパネル154を備える。限定するものではないが、好適な布地のパネルは、中央線155に沿って折り畳まれ、パネル結合部158で共に結合されて、膨張可能なチャンバを形成し得る。パネル結合部158は、シームであってもよい。シームは、縫合、高周波(RF)溶接、接着剤、テーピング、又は任意の好適な方法、若しくは好適な方法の組み合わせによって形成され得る。膨張可能なエアバッグクッション150は、インフレータ開口部162と、インフレータスタッド開口部164と、を有するインフレータ領域160を更に備える。組み立て中、インフレータ(
図3のインフレータ120を参照)は、第1のインフレータスタッド123が、インフレータスタッド開口部164を通過し得るように、インフレータ開口部162を通して部分的に挿入され得る。
【0047】
タブ140の各々は、インフレータ領域160の近くの膨張可能なエアバッグクッション150の側部に結合し得る。各タブ140の第1の端部142は、タブ結合部156で膨張可能なエアバッグクッション150に結合する。
【0048】
図6A~
図6Fは、タブ140を装着板130及び可撓性ハウジング110に結合する方法を示す。
図6Aは、本開示の一実施形態による、
図1~
図5のエアバッグアセンブリ100のタブ140の平面図である。各タブ140は、布地パネル141から形成され得る。
【0049】
図6Bは、第2の端部143の近位に複数の折り目144を有するタブ140の側面図である。各折り目144は、シーム145a、145bによって固定され得る。換言すれば、各折り目144の反対側の側部は、シーム145a、145bによって共に結合され得る。より具体的には、中央シーム145aは、布地パネル141の折り目144の中間又はほぼ中央の位置に配設され得る。補助シーム145bは、布地パネル141の第1の端部142に対して遠位の折り目144に、又はその近くに配設され得る。
【0050】
図6Cは、付加的な補助シーム145c、145dを有するタブ140の側面図である。タブ140の第1の端部142は、中央シーム145aから直角に配設されて示される。補助シーム145cは、中央シーム145aに隣接して配設され得る。別の補助シーム145dは、
図6Bの補助シーム145bの遠位に配設され得る。
【0051】
複数の折り目144及びシーム145a、145b、145c、145dは、タブ140が、第1の端部142の一方の側に配設された第1の翼部146、及び第1の端部142の反対側に配設された第2の翼部148を有するように構成し得る。換言すれば、タブ140は、第1の端部142及び第2の端部143を備え得、第2の端部143は、第1の翼部146及び第2の翼部148を有する。第1の翼部146は、第1の厚み147を有する。第2の翼部148は、第2の厚み149を有する。いくつかの実施形態では、第1の翼部146は、第2の翼部148の厚み未満の厚みを有する。
【0052】
図6Dは、
図1~
図5のエアバッグアセンブリ100に組み立て中のタブ140の側面図である。タブ140の第2の端部143の第2の翼部148は、装着板130のタブスロット138を通過し得る。一実施形態では、第2の翼部148は、可撓性ハウジング110のタブスロット116を通過し得る。膨張可能なエアバッグクッション(
図3の膨張可能なエアバッグクッション150を参照)は示されていないが、第1の端部142は、膨張可能なエアバッグクッション150に前もって結合されている。可撓性ハウジング110のタブスロット116及び装着板130のタブスロット138は、第2の翼部148の第2の厚み149を収容するような寸法を各々有し得るが、第1の翼部146の第1の厚み147と組み合わされた第2の翼部148の第2の厚み149未満である。タブ140の第2の端部143は、タブスロット116、138を通って十分に前進させて、タブ140の第1の翼部146がタブスロット116、138を通って引かれ得る。
【0053】
図6Eは、
図1~
図5のエアバッグアセンブリ100が車両(図示せず)に装着された際のタブ140の側面図である。第1の翼部146及び第2の翼部148を備える、第2の端部143は、それぞれ、装着板130及び可撓性ハウジング110タブスロット138及び116を通して引かれる。タブ140の第1の翼部146及び第2の翼部148は、タブスロット138、116の両側に配設され得、支持部材14の内面と係合し得る。
図6Dのように、タブ140の第1の端部142は、膨張可能なエアバッグクッション(
図3の膨張可能なエアバッグクッション150を参照)に結合される。
【0054】
図6Fは、本開示の一実施形態による、
図1~
図5のエアバッグアセンブリ100の展開構成におけるタブ140の側面図である。膨張可能なエアバッグクッション(
図3、
図9B中の膨張可能なエアバッグクッション150を参照)が展開された状態で、第1の端部142が、タブ140を下方に引き得る。タブ140が下方に引かれる際、第1の翼部146及び第2の翼部148は、共に引かれる。可撓性ハウジング110及び装着板130のタブスロット116、138は、第1の厚み147と第2の厚み149との組み合わせよりも狭いので、タブ140の第2の端部143は、ストッパー結び目として機能して、タブ140がタブスロット116、138を通って引っ張られるのを防止し得る。これにより、タブ140が、衝突事象中に乗員の下部骨格に係合するように、膨張可能なエアバッグクッション150を配置するのを支援することを可能にし得る。
【0055】
図7は、本開示の一実施形態による、
図1~
図4のエアバッグアセンブリ100の装着板130の斜視図である。装着板130は、圧縮状態の膨張可能なエアバッグクッション150の長さ及び幅にほぼ等しい、長さ及び幅を有する細長い部材である。装着板130は、金属、金属合金、プラスチック、又はこれらの組み合わせから製作され得る。装着板130は、組み立てられたエアバッグアセンブリ100を支持及び/若しくは添うように、剛性又は略剛性であり得る。装着板130は、細長い部材の対向する端部に2つのアーム132を備え得、各アーム132は、細長い部材の長手方向軸に対して横方向に配向される。装着板130は、少なくとも1つの装着スタッド134、135を更に備え得る。
図3に示される装着板130は、単一のスタッド134を示す。しかしながら、装着板130は、
図7に破線で示される装着スタッド135など、より多くを含み得る。装着板130は、細長い部材の両側の端部の近くのどちらにもタブスロット138を更に備える。より具体的には、タブスロット138は、各アーム132内に配設され、装着板130の細長い寸法を横断し得る。装着板130はまた、インフレータスタッドを収容し(
図2~
図4中のインフレータスタッド123、124を参照)、エアバッグアセンブリ100を支持部材のエアバッグアセンブリ受容部に装着することを容易にする(
図1~
図2のエアバッグアセンブリ受容部16及び支持部材14を参照)ために2つのスタッド開口部136を備え得る。いくつかの実施形態では、装着板130は、2つ以上又はそれ以下のスタッド開口部136を有し得、スタッド開口部136の数は、インフレータ120のスタッドの数に対応し得る。装着板130は、エアバッグアセンブリに構造を提供し、車両に設置した後のエアバッグアセンブリの弛みを防止し得る。
【0056】
図8は、線8-8に沿って切り取られた
図4のエアバッグアセンブリ100の断面図である。膨張可能なエアバッグクッション150は、インフレータ120と共に示される。インフレータ120の第1のスタッド123及び第2のスタッド124、並びに装着板130のスタッド134は、参照のために示される。可撓性ハウジング110は、インフレータ120が部分的に配設される、圧縮された膨張可能なエアバッグクッション150の周りに近接して配設される。インフレータ120のコネクタ端部122は、可撓性ハウジング110のインフレータコネクタ開口部112を通して露出又は突出する。2つのタブ140が、装着板130の両側の端部に向かって、それゆえエアバッグアセンブリ100の可撓性ハウジング110の両側の端部に向かって配設されて示される。各タブ140の第1の端部142は、膨張可能なエアバッグクッション150に結合される。各タブ140の第2の端部143は、装着板130のタブスロット138、116及び可撓性ハウジング110をそれぞれ通過し、第2の端部143は、可撓性ハウジング110の外側部分に配設される。
【0057】
図9Aは、車両内で配設された、本開示の一実施形態による、エアバッグアセンブリ100の側面概略図である。計器パネル/ダッシュボード12及び支持部材14は、参照のために示される。エアバッグアセンブリ100は、支持部材14のエアバッグアセンブリ受容部16に結合されて示される。
【0058】
インフレータ120の第1のスタッド123及び装着板130のスタッド134は、エアバッグアセンブリ100をエアバッグアセンブリ受容部16に結合し、ハードウエア125の固定によって定位置に固定される。第2のインフレータスタッド(図示せず、
図2~
図3のインフレータスタッド124を参照)は、同様に、エアバッグアセンブリ100をエアバッグアセンブリ受容部16に結合する。換言すれば、少なくとも3つの取り付けスタッド123、124、134は、エアバッグアセンブリ100を支持部材14のエアバッグアセンブリ受容部16に結合する。少なくとも3つのスタッド123、124、134のうちの少なくとも1つは、インフレータスタッド123、124であってもよい。少なくとも3つのスタッド123、124、134のうちの少なくとも1つは、装着板130のスタッド134、135であってもよい。スタッド123、124、134は、エアバッグアセンブリ受容部16を介して支持部材14に固定されて、エアバッグアセンブリ受容部16と可撓性ハウジング110との間で各タブ140の第2の端部143をしっかりと結合させ得る。換言すれば、ハードウエア125の固定は、エアバッグアセンブリ受容部16と可撓性ハウジング110との間に各タブ140の第2の端部143をしっかりと付するように、スタッド123、124、134、それゆえ装着板130を、エアバッグアセンブリ受容部16に対してきつく引き得る。
【0059】
可撓性ハウジング110は、引裂バイアス118を備え得る。引裂バイアス118は、例えば、限定することなく、可撓性ハウジング110が圧縮された膨張可能なエアバッグクッション150に加熱形成される前に、引裂バイアス118の場所で可撓性ハウジング110を圧着することによって形成され得る。引裂バイアス118は、展開及び膨張中に膨張可能なエアバッグクッション150を配設するのを補助するように、可撓性ハウジング110が、所望の場所で、所望の場所の近くで、若しくは所望の場所に沿って、引き裂き開放又は破裂することを可能にし得る。
【0060】
図9Bは、本開示の一実施形態による、少なくとも部分的に展開された状態の
図9Aのエアバッグアセンブリ100の側面概略図である。膨張可能なエアバッグクッション150は、第1のパネル152及び第2のパネル154を備える。第1のパネル152及び第2のパネル154は、膨張可能なエアバッグクッション150内に膨張可能なチャンバを画定するように、パネル結合部156に結合され得る。
【0061】
インフレータ120は、膨張可能なエアバッグクッション150に膨張ガスを供給するように作動される。膨張可能なエアバッグクッション150が膨張し始める際、膨張可能なエアバッグクッション150は、拡張し始めてもよい(巻かれている場合には、巻かれたものが広がり、折り畳まれている場合には、展開される、等)。膨張可能なエアバッグクッション150の拡張は、可撓性ハウジング110を破裂させ得る。具体的には、可撓性ハウジング110は、引裂バイアス(
図9Aの引裂バイアス118を参照)に沿って又は引裂バイアスの近くで破裂し得る。膨張可能なエアバッグクッション150の継続した拡張により、膨張可能なエアバッグクッション150が、最初に下向き及び後方軌道で展開させ得る。膨張可能なエアバッグクッション150は、折り目、シームなど(図示せず)を介して構成されて、一度膨張可能なエアバッグクッション150が可撓性ハウジング110から出ると、膨張可能なエアバッグクッション150を後方及び上方に展開させ得る。タブ140は、展開及び膨張中に、膨張可能なエアバッグクッション150を適切に配置するのを支援し得る。
【0062】
膨張可能なエアバッグクッション150が後方及び上方に展開する際、膨張可能なエアバッグクッション150の第1のパネル152は、計器パネル12(及び/又はダッシュボード)の一部分と係合し得る。器具パネル12は、支持部材14によって支持され得る。このため、計器パネル12は、膨張可能なエアバッグクッション150が乗員(図示せず)によって係合される際、膨張可能なエアバッグクッション150を支持するための反応面として機能し得る。具体的には、膨張可能なエアバッグクッション150は、乗員の下部骨格(すなわち、脚)の少なくとも一部分を受容し、ライドダウン中に乗員の下部骨格の部分を支持するために配設され得る。
【0063】
可撓性ハウジング110及び装着板130を有するエアバッグアセンブリ100の構成は、エアバッグアセンブリ100が従来の剛性ハウジングで可能であり得るものよりも小さく、及び/又はより軽量であることを可能にし得る。可撓性ハウジング110は、従来の剛性ハウジングと同様の方式で、エアバッグアセンブリ100の膨張可能なエアバッグクッション150及び他の構成要素に、環境からの保護を提供し得る。装着板130は、展開されていない状態のエアバッグアセンブリ100、具体的には、衝突事象中の膨張可能なエアバッグクッション150への支持を提供し得る。
【0064】
図10は、一実施形態による、エアバッグアセンブリ1000の部分分解図である。エアバッグアセンブリ1000は、本開示の
図3の実施形態と多くの点で類似し得る。膨張可能なエアバッグクッション1050、インフレータ1020、装着板1030、可撓性ハウジング1010、及び可撓性ハウジング1010のポリマー繊維1011を参照のために示す。インフレータコネクタ端部1022、第1のスタッド1023、第2のスタッド1024、膨張可能なエアバッグクッション1050のインフレータスタッド開口部1064、及び膨張可能なエアバッグクッション1050のインフレータ開口部1062もまた示される。タブ1040、並びにタブ1040の第1の端部1042及び第2の端部1043が、示される。
【0065】
図10のエアバッグアセンブリ1000の実施形態では、可撓性ハウジング1010は、スタッド開口部1014、タブスロット1016、及び装着アームスロット1088を備える。装着板1030は、スタッド1034、2つのスタッド開口部1036、2つのタブスロット1038、取り付け開口部1072、及び取り付け開口部1084を有する装着アーム1082を備える。装着板1030は、圧縮構成における膨張可能なエアバッグクッション1050の対応する寸法よりも大きい寸法を有し得る。換言すれば、装着アーム1082を含む装着板1030は、圧縮された膨張可能なエアバッグクッション1050よりも広くてもよい。
【0066】
膨張可能なエアバッグクッション1050、インフレータ1020、装着板1030、及び可撓性ハウジング1010は、
図3に関連して上で考察される実施形態と同様の方式で共に組み立てられ得る。加えて、装着板1030の装着アーム1082は、可撓性ハウジング1010の装着アームスロット1088を通過し得る。組み立てられたエアバッグアセンブリ1000は、取り付け開口部18を通して、スタッド1023、1024、及び1034を押圧することと、固定ハードウエア125を介して、スタッド1023、1024、及び1034を固定することと、によって、支持部材16に結合され得る。
図10の実施形態では、支持部材16は、スタッド1070及び/又はスタッド1080を備え得る。スタッド1070は、可撓性ハウジング101のスタッド開口部1014を通過し、取り付け開口部1072に結合され得る。スタッド1080は、取り付けアーム1082の取り付け開口部1084を通過し得、ハードウエア1086を固定することによって固定され得る。
【0067】
本開示は、他の同様の実施形態を見込んでいる。例えば、スタッド1034は、取り付け開口部1072と同様の取り付け開口部によって置き換えられ得、支持部材16は、スタッド1034の代わりに配設された取り付け開口部を通過するスタッド1070と同様の対応するスタッドを備え得る。同様に、装着板1030の取り付け開口部1072及び支持部材16のスタッド1070は、スタッドが取り付け開口部1072に取って代わり、取り付け開口部がスタッド1070に取って代わるように反転し得る。支持部材16のスタッド1080及び取り付けアーム1082の取り付け開口部1084についても同様である。
【0068】
本明細書に開示したあらゆる方法は、記載された方法を実行するための1つ以上の工程又は行為を含む。方法の工程及び/又は行為は、互いに入れ替え可能である場合がある。言い換えれば、実施形態の適切な実施のために工程又は行為の特定の順序が要求されない限り、特定の工程及び/又は行為の順序及び/又は使用は修正され得る。また、本明細書に記載の方法のサブルーチン、又は一部分のみが、本開示の範囲内で、別の方法であってもよい。別様に述べると、いくつかの方法は、より詳細な方法で記載された工程の一部分のみを含み得る。
【0069】
本明細書を通じて、「実施形態」又は「その実施形態」への言及は、その実施形態と関連して記載された特定の特性、構造、又は特徴が、少なくとも1つの実施形態に含まれていることを示している。したがって、本明細書を通じて記載された句又はその変形例は、必ずしも同一の実施形態について全て言及されているものではない。
【0070】
同様に、上記の実施形態の記載において、様々な特性が、開示を簡潔にする目的から、単一の実施形態、図面、又はその記載にまとめて述べられる場合があることを、本開示の恩恵を受ける当業者によって理解されたい。しかしながら、この開示の方法は、いかなる請求項も、その請求項に明示的に記載された以外の特性を要するという意図を反映したものであると解釈されるものではない。むしろ、以下の請求項に示す通り、発明の態様は、開示されているいずれか1つの実施形態の全ての特性よりも少ない特性の組み合わせにある。したがって、「発明を実施するための形態」に続く特許請求の範囲は、それぞれの請求項が個別の実施形態として独立するものとして、「発明を実施するための形態」に明示的に組み込まれる。本開示は、独立請求項及びその従属請求項のあらゆる組み合わせを含む。
【0071】
請求項における、ある特性又は構成要素に関する「第1」という用語は、必ずしも第2又は追加の同様の特性又は構成要素が存在することを意味するものではない。
【0072】
本開示の原則から逸脱することなく上記実施形態の詳細に変更を加えられてもよいことは、当業者にとっては自明であろう。独占的な所有権又は権利が主張されている本開示の実施形態は、以下の通りである。