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特許7084063感電防止保護策を備え、且つ多様な電気供給モードとの互換性を有する照明管
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  • 特許-感電防止保護策を備え、且つ多様な電気供給モードとの互換性を有する照明管 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-06
(45)【発行日】2022-06-14
(54)【発明の名称】感電防止保護策を備え、且つ多様な電気供給モードとの互換性を有する照明管
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/00 20200101AFI20220607BHJP
   F21V 25/00 20060101ALI20220607BHJP
   H02H 7/125 20060101ALI20220607BHJP
【FI】
H05B47/00
F21V25/00
H02H7/125
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021070063
(22)【出願日】2021-04-19
【審査請求日】2021-04-19
(31)【優先権主張番号】202110194636.4
(32)【優先日】2021-02-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】317016394
【氏名又は名称】厦門普為光電科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100185694
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 隆志
(72)【発明者】
【氏名】盧福星
(72)【発明者】
【氏名】劉栄土
【審査官】安食 泰秀
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-063607(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第108323247(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0171924(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 47/00
F21V 25/00
H02H 7/125
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
感電防止保護策を備え、且つ多様な電気供給モードとの互換性を有する照明管であって、前記照明管の両端には、商用電源に電気的に接続される2つの導電ピン群がそれぞれ設けられており、各導電ピン群が2つのピンを含み、前記照明管内には複数の光源負荷と制御回路が含まれており、前記制御回路は、複数の光源負荷と、2つの導電ピン群にそれぞれ電気的に接続され、
前記照明管において、
前記制御回路は、互いに電気的に接続される感電防止保護回路、フィルタリング・定電流駆動回路、TypeA電子バラスト回路及び高速起動型インダクタンスバラスト検出・駆動回路を含み、前記高速起動型インダクタンスバラスト検出・駆動回路は、更に、互いに電気的に接続される入力電圧整流・電圧クランプモジュール、高速起動型インダクタンスバラスト前段駆動モジュール、高速起動型インダクタンスバラスト識別モジュール、高速起動型インダクタンスバラスト出力駆動モジュール及び出力負荷選択モジュールを含み、前記入力電圧整流・電圧クランプモジュールは、抵抗R11、TVS1及びPTC抵抗を含み、PTC抵抗とTVS1が直列に電気的に接続され、且つ、TVS1の両端に抵抗R11がダミー負荷として並列に接続され、前記入力電圧整流・電圧クランプモジュールは、入力された交流電圧を整流して、交流電圧を直流脈動電圧に変換し、整流した脈動直流電圧を抵抗R11、TVS1、PTC抵抗によりクランプして、信号伝達アセンブリU1の供給電源とすることを特徴とする照明管。
【請求項2】
前記信号伝達アセンブリU1は、フォトカプラ、変圧器又はソリッドステートリレーのうちのいずれかとすればよいことを特徴とする請求項1に記載の感電防止保護策を備え、且つ多様な電気供給モードとの互換性を有する照明管。
【請求項3】
前記抵抗R11の抵抗値範囲は、10Ω~100KΩの間であることを特徴とする請求項1に記載の感電防止保護策を備え、且つ多様な電気供給モードとの互換性を有する照明管。
【請求項4】
前記高速起動型インダクタンスバラスト前段駆動モジュールは、抵抗R4、R6、R8、R9、R10、R12、コンデンサC3及びQ1(MOSFET)を含み、抵抗R8、R9、R10により分圧し、コンデンサC1によりフィルタリングし、定電圧ダイオードDV2により電圧をクランプし、抵抗R4により電流を制限したあとコンデンサC3を充電し、このとき、コンデンサC3両端の電圧がQ1(MOSFET)のゲートの閾値電圧よりも高くなると、Q1(MOSFET)がオンとなり、整流された脈動電圧信号が、抵抗R11、TVS1、PTC抵抗によりクランプされてから、信号伝達アセンブリU1の入力側である正極を通過し、負極から抵抗R12を経由することで電流が制限されて、Q1(MOSFET)のドレイン、Q1(MOSFET)のソース、グランドに流れ、信号が信号伝達アセンブリU1を通過する際には、これと同時に、信号が信号伝達アセンブリU1の出力側に接続されることを特徴とする請求項1に記載の感電防止保護策を備え、且つ多様な電気供給モードとの互換性を有する照明管。
【請求項5】
前記高速起動型インダクタンスバラスト識別モジュールは、抵抗R1、R2、R3、R5、R7、コンデンサC1、C2、信号クランプ定電圧ダイオードDV1、DV2及びQ2(MOSFET)を含み、抵抗R1、R2、R3、R7によって分圧回路が構成され、抵抗R5及びコンデンサC2によってRCフィルタ回路が構成され、高速起動型インダクタンスバラストの違いに応じてフィラメントコイル両端の最大電圧を設定しておき、実際の電圧が予め定められた電圧を上回った場合には、非高速起動型のインダクタンスバラスト動作モードにデフォルト設定し、抵抗R1、R2、R3、R7で構成される分圧回路によって、実際の電圧が正常下における高速起動型インダクタンスバラスト動作モード時よりも高いことが発見される際には、抵抗R3の両端に電圧の上昇が現れ、抵抗R3両端の電圧が上昇した場合には、電圧信号が抵抗R5により電流制限されてコンデンサC2を充電し、コンデンサC2の電圧がQ2(MOSFET)のゲートのブレークオーバー電圧よりも高くなると、Q2(MOSFET)が導通してQ1(MOSFET)を通過する電圧信号を低下させることで、信号伝達アセンブリU1に出力させないようにすることを特徴とする請求項1に記載の感電防止保護策を備え、且つ多様な電気供給モードとの互換性を有する照明管。
【請求項6】
前記高速起動型インダクタンスバラスト出力駆動モジュールは、抵抗R13、R14、R15、R16、ダイオードD4、コンデンサC4、C5、信号クランプ定電圧ダイオードDV3及びQ3(MOSFET)を含み、抵抗R16、R13、R14、ダイオードD4、コンデンサC5及び信号クランプ定電圧ダイオードDV3によって駆動信号源クランプ・フィルタ回路が構成され、信号伝達アセンブリU1の出力側、Q3(MOSFET)、抵抗R15及びコンデンサC4によって駆動実行回路が構成され、高速起動型インダクタンスバラスト前段駆動モジュールが信号伝達アセンブリU1を通じて出力側に接続した信号をフィルタリング及び平滑化し、Q3(MOSFET)を駆動させることを特徴とする請求項1に記載の感電防止保護策を備え、且つ多様な電気供給モードとの互換性を有する照明管。
【請求項7】
前記Q3(MOSFET)は、メカニカルリレー又はソリッドステートリレーのいずれかに置き換え可能であることを特徴とする請求項6に記載の感電防止保護策を備え、且つ多様な電気供給モードとの互換性を有する照明管。
【請求項8】
前記出力負荷選択モジュールは、トグルスイッチK1及び平滑コンデンサEC2を含むことを特徴とする請求項1に記載の感電防止保護策を備え、且つ多様な電気供給モードとの互換性を有する照明管。
【請求項9】
前記高速起動型インダクタンスバラスト前段駆動モジュールは、通電ごとの起動時間が前記高速起動型インダクタンスバラスト識別モジュールより少なくとも1mS以上遅いことを特徴とする請求項1又は5に記載の感電防止保護策を備え、且つ多様な電気供給モードとの互換性を有する照明管。
【請求項10】
前記感電防止保護回路は、ブリッジ整流器DB及びDB1を介して照明管両端の2つのピンに接続され、前記照明管両端のピンにヒューズを接続したあと、ブリッジ整流器DB及びDB1の手前に、静電容量が1.0nF~100nFのコンデンサC1、C10をそれぞれ有することを特徴とする請求項1に記載の感電防止保護策を備え、且つ多様な電気供給モードとの互換性を有する照明管。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は照明管に関し、特に、感電防止保護策を備え、且つ多様な電気供給モード(例えば、電子バラスト、高速型インダクタンスバラスト及び商用電源からの電気供給)との互換性を有する照明管に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、省エネやCO削減の動きに伴って、LED光源が様々な応用市場で大量に使用されるようになっている。LED照明は、革新的な照明装置を提供することでエネルギー消費を効果的に削減するものであり、電力不足地域に広く利用されているほか、世界市場にも普及し、利用されつつある。
【0003】
市場に存在する蛍光灯照明デバイスは、ソケット、蛍光管及び電子バラストを主に含んでいる。そのため、蛍光管をLED照明管に替えて省電力効果を達成したい場合には、前記電子バラストに適合可能な同一規格のLED照明管とするか、ソケット全体を交換せねばならない。しかし、いずれの処理方式の場合にも大規模な工事が必要となるため、時間を浪費するだけでなく、コストも嵩んでしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、如何にしてLED照明管単体に感電防止保護策を持たせつつ、既存の電子バラスト、高速型インダクタンスバラストとの互換性を持たせ、且つ商用電源による起動との互換性も持たせ得るかが、業界関係者にとって考慮を要する課題となっている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題に鑑みて、本発明の一実施例は、感電防止保護策を備え、且つ多様な電気供給モードとの互換性を有する照明管を提供する。前記照明管の両端には、商用電源に電気的に接続される2つの導電ピン群がそれぞれ設けられており、各導電ピン群が2つのピンを含む。前記照明管内には複数の光源負荷と制御回路が含まれている。前記制御回路は、複数の光源負荷と、2つの導電ピン群にそれぞれ電気的に接続される。前記照明管は、以下を特徴とする。即ち、前記制御回路は、互いに電気的に接続される感電防止保護回路、フィルタリング・定電流駆動回路、TypeA電子バラスト回路及び高速起動型インダクタンスバラスト検出・駆動回路を含む。前記高速起動型インダクタンスバラスト検出・駆動回路は、更に、互いに電気的に接続される入力電圧整流・電圧クランプモジュール、高速起動型インダクタンスバラスト前段駆動モジュール、高速起動型インダクタンスバラスト識別モジュール、高速起動型インダクタンスバラスト出力駆動モジュール及び出力負荷選択モジュールを含む。前記入力電圧整流・電圧クランプモジュールは、抵抗R11、TVS1及びPTC抵抗を含んでおり、PTC抵抗とTVS1が直列に電気的に接続される。且つ、TVS1の両端には抵抗R11がダミー負荷として並列に接続されている。これにより、前記入力電圧整流・電圧クランプモジュールは、入力された交流電圧を整流して、交流電圧を直流脈動電圧に変換する。且つ、整流した脈動直流電圧を抵抗R11、TVS1、PTC抵抗によりクランプして、信号伝達アセンブリU1の供給電源とする。
【0006】
上記の感電防止保護策を備え、且つ多様な電気供給モードとの互換性を有する照明管の好ましい実施形態によれば、前記信号伝達アセンブリU1は、フォトカプラ、変圧器又はソリッドステートリレーのうちのいずれかとすればよい。
【0007】
上記の感電防止保護策を備え、且つ多様な電気供給モードとの互換性を有する照明管の好ましい実施形態によれば、前記抵抗R11の抵抗値範囲は10Ω~100KΩの間である。
【0008】
上記の感電防止保護策を備え、且つ多様な電気供給モードとの互換性を有する照明管の好ましい実施形態によれば、前記高速起動型インダクタンスバラスト前段駆動モジュールは、抵抗R4、R6、R8、R9、R10、R12、コンデンサC3及びQ1(MOSFET)を含む。抵抗R8、R9、R10により分圧し、コンデンサC1によりフィルタリングし、定電圧ダイオードDV2により電圧をクランプし、抵抗R4により電流を制限したあと、コンデンサC3を充電する。このとき、コンデンサC3両端の電圧がQ1(MOSFET)のゲートの閾値電圧よりも高くなると、Q1(MOSFET)がオンとなり、整流された脈動電圧信号が、抵抗R11、TVS1、PTC抵抗によりクランプされてから、信号伝達アセンブリU1の入力側である正極を通過し、負極から抵抗R12を経由することで電流が制限されて、Q1(MOSFET)のドレイン、Q1(MOSFET)のソース、グランドに流れる。信号が信号伝達アセンブリU1を通過する際には、これと同時に、信号が信号伝達アセンブリU1の出力側に接続される。
【0009】
上記の感電防止保護策を備え、且つ多様な電気供給モードとの互換性を有する照明管の好ましい実施形態によれば、前記高速起動型インダクタンスバラスト識別モジュールは、抵抗R1、R2、R3、R5、R7、コンデンサC1、C2、信号クランプ定電圧ダイオードDV1、DV2及びQ2(MOSFET)を含む。また、抵抗R1、R2、R3、R7によって分圧回路が構成され、抵抗R5及びコンデンサC2によってRCフィルタ回路が構成されている。高速起動型インダクタンスバラストの違いに応じてフィラメントコイル両端の最大電圧を設定しておき、実際の電圧が予め定められた電圧を上回った場合には、非高速起動型のインダクタンスバラスト動作モードにデフォルト設定する。抵抗R1、R2、R3、R7で構成される分圧回路によって、実際の電圧が正常下における高速起動型インダクタンスバラスト動作モード時よりも高いことが発見される際には、抵抗R3の両端に電圧の上昇が現れる。抵抗R3両端の電圧が上昇した場合には、電圧信号が抵抗R5により電流制限されて、コンデンサC2を充電する。そして、コンデンサC2の電圧がQ2(MOSFET)のゲートのブレークオーバー電圧よりも高くなると、Q2(MOSFET)が導通してQ1(MOSFET)を通過する電圧信号を低下させることで、信号伝達アセンブリU1に出力させないようにする。
【0010】
上記の感電防止保護策を備え、且つ多様な電気供給モードとの互換性を有する照明管の好ましい実施形態によれば、前記高速起動型インダクタンスバラスト出力駆動モジュールは、抵抗R13、R14、R15、R16、ダイオードD4、コンデンサC4、C5、信号クランプ定電圧ダイオードDV3及びQ3(MOSFET)を含む。抵抗R16、R13、R14、ダイオードD4、コンデンサC5及び信号クランプ定電圧ダイオードDV3によって駆動信号源クランプ・フィルタ回路が構成されている。また、信号伝達アセンブリU1の出力側、Q3(MOSFET)、抵抗R15及びコンデンサC4によって駆動実行回路が構成されている。これにより、高速起動型インダクタンスバラスト前段駆動モジュールが信号伝達アセンブリU1を通じて出力側に接続した信号をフィルタリング及び平滑化して、Q3(MOSFET)を駆動させる。
【0011】
上記の感電防止保護策を備え、且つ多様な電気供給モードとの互換性を有する照明管の好ましい実施形態によれば、前記Q3(MOSFET)は、メカニカルリレー又はソリッドステートリレーのいずれかに置き換え可能である。
【0012】
上記の感電防止保護策を備え、且つ多様な電気供給モードとの互換性を有する照明管の好ましい実施形態によれば、前記出力負荷選択モジュールは、トグルスイッチK1及び平滑コンデンサEC2を含む。
【0013】
上記の感電防止保護策を備え、且つ多様な電気供給モードとの互換性を有する照明管の好ましい実施形態によれば、前記高速起動型インダクタンスバラスト前段駆動モジュールは、通電ごとの起動時間が前記高速起動型インダクタンスバラスト識別モジュールより少なくとも1mS以上遅い。
【0014】
上記の感電防止保護策を備え、且つ多様な電気供給モードとの互換性を有する照明管の好ましい実施形態によれば、前記感電防止保護回路は、ブリッジ整流器DB及びDB1を介して照明管両端の2つのピンに接続される。また、前記照明管両端のピンにヒューズを接続したあと、ブリッジ整流器DB及びDB1の手前に、静電容量が1.0nF~100nFのコンデンサC1、C10をそれぞれ有する。
【発明の効果】
【0015】
以上述べたように、本発明の一実施例又は複数の実施例に基づく感電防止保護策を備え、且つ多様な電気供給モードとの互換性を有する照明管は、以下の特色を有している。即ち、前記制御回路に設けられる感電防止保護回路、フィルタリング・定電流駆動回路及びTypeA電子バラスト回路をベースにトポロジーを行うことで、高速起動型インダクタンスバラスト検出・駆動回路を追加しているため、漏電に対する信頼性を保証することを前提に、電子バラストと高速起動型インダクタンスバラスト及び商用電源からの電気供給との互換性を有する照明管が実現される。且つ、照明管の任意の両端からの入力を実現可能であるとともに、整流器モードにおける調光ニーズを満たすこともできる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、本発明における照明管の制御回路を示す図である。
図2図2は、本発明における照明管の高速起動型インダクタンスバラスト検出・駆動回路を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、当業者が本発明の技術内容を十分に理解して実施できるよう、実施形態において本発明の詳細な特徴及び利点について詳述する。且つ、本明細書で開示する内容、請求項及び図面より、当業者は本創造に係る目的及び利点を容易に理解可能である。
【0018】
技術方案における技術内容、構造の特徴、実現しようとする目的及び効果を詳細に説明すべく、以下では、具体的な実施例と図面を組み合わせて詳述する。
【0019】
照明管内部の制御回路に設けられるTypeA電子バラスト回路、高速起動型インダクタンスバラスト検出・駆動回路を利用することで、商用電源からの入力電圧、電子バラスト回路からの入力電圧、或いは高速起動型インダクタンスバラスト検出・駆動回路からの入力電圧を識別することができる。且つ、制御回路は感電防止保護回路を有している。これにより、漏電に対する信頼性を保証することを前提に、電子バラストと高速起動型インダクタンスバラスト及び商用電源からの電気供給との互換性を実現する。また、照明管の任意の両端からの入力を実現可能であるとともに、整流器モードにおける調光ニーズを満たすこともできる。
【0020】
本発明における照明管の制御回路を示す図、及び本発明における照明管の高速起動型インダクタンスバラスト検出・駆動回路を示す図である図1図2を参照する。
【0021】
本発明は、感電防止保護策を備え、且つ多様な電気供給モードとの互換性を有する照明管に関する。前記照明管の両端には、商用電源に電気的に接続される2つの導電ピン群がそれぞれ設けられている。各導電ピン群は、2つのピン(例えば、N,L及びN1,L2)を含む。また、前記照明管内には、複数の光源負荷(例えば、LED発光部材又はその他の発光部材)及び制御回路が含まれている。制御回路は、複数の光源負荷と2つの導電ピン群にそれぞれ電気的に接続される。
【0022】
前記制御回路は、互いに電気的に接続される感電防止保護回路1001、フィルタリング・定電流駆動回路1002、TypeA電子バラスト回路1003及び高速起動型インダクタンスバラスト検出・駆動回路1004を含む。前記感電防止保護回路1001は、ブリッジ整流器DB及びDB1を介して照明管両端の2つのピンに接続されており、照明管の装着過程における感電発生リスクを回避する。前記フィルタリング・定電流駆動回路1002は、TypeA電子バラスト回路1003から出力される直流起動電圧をフィルタリングし、定電流化することで、前記光源負荷に出力される電流の大きさを調整する。前記高速起動型インダクタンスバラスト検出・駆動回路1004は、互いに電気的に接続される入力電圧整流・電圧クランプモジュール10041、高速起動型インダクタンスバラスト前段駆動モジュール10042、高速起動型インダクタンスバラスト識別モジュール10043、高速起動型インダクタンスバラスト出力駆動モジュール10044、出力負荷選択モジュール10045を含む。
【0023】
前記入力電圧整流・電圧クランプモジュール10041は、抵抗R11、TVS1(トランジェント電圧抑制回路)及びPTC抵抗(正温度係数サーミスタ)を含む。PTC抵抗とTVS1は直列に電気的に接続される。また、TVS1の両端には、抵抗R11(例えば、抵抗の抵抗値範囲は10Ω~100KΩの間)がダミー負荷として並列に接続されている。これにより、入力電圧整流・電圧クランプモジュール10041は、入力された交流電圧を整流して、交流電圧を直流脈動電圧に変換する。且つ、整流した脈動直流電圧を抵抗R11、TVS1、PTC抵抗によりクランプして、信号伝達アセンブリU1(例えば、フォトカプラ、変圧器、ソリッドステートリレー、又はその他の分離型結合素子)の供給電源とする。
【0024】
前記高速起動型インダクタンスバラスト前段駆動モジュール10042は、抵抗R4、R6、R8、R9、R10、R12、コンデンサC3及びQ1(MOSFET)を含む。抵抗R8、R9、R10により分圧し、コンデンサC1によりフィルタリングし、定電圧ダイオードDV2により電圧をクランプし、抵抗R4により電流を制限したあと、コンデンサC3を充電する。このとき、コンデンサC3両端の電圧がQ1(MOSFET)のゲートの閾値電圧よりも高くなると、Q1(MOSFET)がオンとなり、整流された脈動電圧信号が、抵抗R11、TVS1、PTC抵抗によりクランプされてから、信号伝達アセンブリU1(例えばフォトカプラ)の入力側である正極を通過し、負極から抵抗R12を経由することで電流が制限されて、Q1(MOSFET)のドレイン、Q1(MOSFET)のソース、グランドに流れる。信号(例えば、整流された脈動直流電圧)が信号伝達アセンブリU1(例えばフォトカプラ)を通過する際には、これと同時に、信号が信号伝達アセンブリU1の出力側に接続される。
【0025】
前記高速起動型インダクタンスバラスト識別モジュール10043は、抵抗R1、R2、R3、R5、R7、コンデンサC1、C2、信号クランプ定電圧ダイオードDV1、DV2及びQ2(MOSFET)を含む。また、抵抗R1、R2、R3、R7によって分圧回路が構成され、抵抗R5及びコンデンサC2によってRCフィルタ回路が構成されている。高速起動型インダクタンスバラストの違いに応じてフィラメントコイル両端の最大電圧を設定しておき、実際の電圧が予め定められた電圧を上回った場合には、非高速起動型のインダクタンスバラスト動作モードにデフォルト設定する。例えば、動作過程として、抵抗R1、R2、R3、R7で構成される分圧回路によって、実際の電圧が正常下における高速起動型インダクタンスバラスト動作モード時よりも高いことが発見される際には、抵抗R3の両端に電圧の上昇が現れる。抵抗R3両端の電圧が上昇した場合には、電圧信号が抵抗R5により電流制限されて、コンデンサC2を充電する。そして、コンデンサC2の電圧がQ2(MOSFET)のゲートのブレークオーバー電圧よりも高くなると、Q2(MOSFET)が導通してQ1(MOSFET)を通過する電圧信号を低下させることで、信号伝達アセンブリU1(例えばフォトカプラ)に出力させないようにする。前記高速起動型インダクタンスバラスト前段駆動モジュール10042は、通電ごとの起動時間が高速起動型インダクタンスバラスト識別モジュール10043より少なくとも1mS以上遅い。
【0026】
前記高速起動型インダクタンスバラスト出力駆動モジュール10044は、抵抗R13、R14、R15、R16、ダイオードD4、コンデンサC4、C5、信号クランプ定電圧ダイオードDV3及びQ3(MOSFET)を含む。抵抗R16、R13、R14、ダイオードD4、コンデンサC5及び信号クランプ定電圧ダイオードDV3によって駆動信号源クランプ・フィルタ回路が構成されている。また、信号伝達アセンブリU1(例えばフォトカプラ)の出力側、Q3(MOSFET)、抵抗R15及びコンデンサC4によって駆動実行回路が構成されている。これにより、高速起動型インダクタンスバラスト前段駆動モジュール10042が信号伝達アセンブリU1(例えばフォトカプラ)を通じて出力側に接続した信号をフィルタリング及び平滑化して、Q3(MOSFET)を駆動させる。前記高速起動型インダクタンスバラスト出力駆動モジュール10044は、本発明の電子スイッチ(Q3のMOSFET)形式に限らず、メカニカルリレー又はソリッドステートリレーで駆動制御してもよい。また、スイッチの数も制限しない。
【0027】
前記出力負荷選択モジュール10045は、トグルスイッチK1及び平滑コンデンサEC2を含む。また、トグルスイッチK1と平滑コンデンサEC2によって前記出力負荷選択モジュール10045が構成される。前記照明管では、更に、トグルスイッチK1によって出力負荷を切り替え及び選択することで、色温度の変更又は出力パワーの変更機能を実現可能である。
【0028】
本実施例では、高速起動型インダクタンスバラスト識別モジュール10043を兼ね備えており、ブリッジ整流器DBによって、高速起動型インダクタンスバラスト識別モジュール10043の交流信号を直接整流する。
【0029】
本実施例では、照明管両端のピンにヒューズを接続したあと、ブリッジ整流器DB及びDB1の手前に、静電容量が1.0nF~100nFのコンデンサC1、C10をそれぞれ有する。
【0030】
本実施例では、照明管内にトグルスイッチK1を更に備えているため、出力負荷を切り替え及び選択することで、色温度の変更又は出力パワーの変更機能を実現可能である。
【0031】
照明管が高速起動型インダクタンスバラストとの互換性を有するよう、前記制御回路に設けられる感電防止保護回路1001、フィルタリング・定電流駆動回路1002及びTypeA電子バラスト回路1003をベースにトポロジーを行うことで、高速起動型インダクタンスバラスト検出・駆動回路1004を追加した。これにより、漏電に対する信頼性を保証することを前提に、電子バラストと高速起動型インダクタンスバラスト及び商用電源からの電気供給との互換性を有する照明管が実現される。且つ、照明管の任意の両端からの入力を実現可能であるとともに、整流器モードにおける調光ニーズを満たすこともできる。
【0032】
説明すべき点として、本文では上記の各実施例について記載したが、本発明の権利の保護範囲はこれに限らない。従って、本発明の創造の理念に基づき、本文で記載した実施例について行われる変更及び修正、或いは、本発明の明細書及び図面の内容を用いて行われる等価の構造又は等価のフローへの変換、及び、関連するその他の技術分野における上記技術方案の直接的又は間接的な運用は、いずれも本発明の権利の保護範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0033】
1001 感電防止保護回路
1002 フィルタリング・定電流駆動回路
1003 TypeA電子バラスト回路
1004 高速起動型インダクタンスバラスト検出・駆動回路
10041 入力電圧整流・電圧クランプモジュール
10042 高速起動型インダクタンスバラスト前段駆動モジュール
10043 高速起動型インダクタンスバラスト識別モジュール
10044 高速起動型インダクタンスバラスト出力駆動モジュール
10045 出力負荷選択モジュール
【要約】
【課題】本発明は、感電防止保護策を備え、且つ多様な電気供給モードとの互換性を有する照明管を提供する。
【解決手段】照明管は、複数の光源負荷及び制御回路を内部に含み、制御回路は、互いに電気的に接続される感電防止保護回路、フィルタリング・定電流駆動回路、TypeA電子バラスト回路及び高速起動型インダクタンスバラスト検出・駆動回路を含む。高速起動型インダクタンスバラスト検出・駆動回路は、抵抗R11、TVS1及びPTC抵抗を含み、PTC抵抗とTVS1が直列に電気的に接続される。TVS1の両端には、抵抗R11がダミー負荷として並列に接続されている。これにより、入力電圧整流・電圧クランプモジュールは、入力された交流電圧を整流して、交流電圧を直流脈動電圧に変換する。整流した脈動直流電圧を抵抗R11、TVS1、PTC抵抗によりクランプして、信号伝達アセンブリU1の供給電源とする。
【選択図】図1
図1
図2