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<図1>
  • 特許-透析器を滅菌する方法および装置 図1
  • 特許-透析器を滅菌する方法および装置 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-06
(45)【発行日】2022-06-14
(54)【発明の名称】透析器を滅菌する方法および装置
(51)【国際特許分類】
   A61M 1/16 20060101AFI20220607BHJP
   A61L 2/02 20060101ALI20220607BHJP
【FI】
A61M1/16 185
A61L2/02
【請求項の数】 14
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2017159128
(22)【出願日】2017-08-22
(65)【公開番号】P2018075355
(43)【公開日】2018-05-17
【審査請求日】2020-08-03
(31)【優先権主張番号】10 2016 115 498.9
(32)【優先日】2016-08-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】517289480
【氏名又は名称】ベー・ブラウン・アヴィトゥム・アー・ゲー
【氏名又は名称原語表記】B. BRAUN AVITUM AG
【住所又は居所原語表記】SCHWARZENBERGER WEG 73‐79, 34212 MELSUNGEN, BUNDESREPUBLIK DEUTSCHLAND
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】クリスチアン・シュタルケ
(72)【発明者】
【氏名】ジナ・ブルケルト
【審査官】森林 宏和
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-332086(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0112151(US,A1)
【文献】国際公開第2009/017227(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 1/00 - 1/38
A61L 2/00 - 2/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
体外血液処理用の透析器を滅菌する装置であって、パルス電界を発生させる手段を含み、
該パルス電界を発生させる手段は、該パルス電界を発生させる手段の第一の電極と第二の電極との間にパルス化電圧が印加されるときに該第一の電極と該第二の電極との間に受容された前記透析器に侵入するパルス電界を発生させるように配置され、且つその中に液体チャネルを有し、前記液体チャネルは、前記第一の電極及び前記第二の電極から電気的に絶縁されている装置。
【請求項2】
前記パルス電界を発生させる手段は、前記透析器の第一の端面上に配置されるように構成された第一の部分と、該透析器の第二の端面上で該第一の部分とは反対の位置に配置されるように構成された第二の部分と、を含み、
前記パルス電界が、該透析器の縦方向に該透析器に収容された少なくとも一つの中空繊維束に侵入するように、前記第一の電極は該第一の部分に配置され、前記第二の電極は該第二の部分に配置される請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第一の電極および前記第二の電極は中空円柱形状に設けられ、
前記パルス電界を発生させる手段の前記第一の部分は、前記第一の電極が受容される電気絶縁体を含み、
該パルス電界を発生させる手段の前記第二の部分は、前記第二の電極が受容される電気絶縁体を含み、
前記透析器内に開口し、かつ、該パルス電界を発生させる手段の外部へ向かって開口した、前記液体チャネルが、該パルス電界を発生させる手段の該第一の部分および該第二の部分の各々の中を通る請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記透析器内に開口している前記液体チャネルは、該透析器の縦軸の方向に前記電気絶縁体の中および前記電極の前記中空円柱の中を通り、該液体チャネルは、該電気絶縁体によって該電極に対して絶縁されている請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記第一の電極および前記第二の電極は円盤形状に設けられ、
前記パルス電界を発生させる手段の前記第一の部分は、前記第一の電極が受容される電気絶縁体を含み、
該パルス電界を発生させる手段の前記第二の部分は、前記第二の電極が受容される電気絶縁体を含み、
前記透析器内に開口し、かつ、該パルス電界を発生させる手段の外部へ向かって開口した、前記液体チャネルが、該パルス電界を発生させる手段の該第一の部分および該第二の部分の各々の中を通る請求項2に記載の装置。
【請求項6】
前記透析器内に開口している前記液体チャネルは、前記透析器と前記電極との間で、該透析器の縦軸の方向に第一の長さに沿って、かつ、該透析器の横軸の方向に第二の長さに沿って、前記電気絶縁体の中を通る請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記パルス電界を発生させる手段は、螺着ねじ配置を用いて液密に前記透析器に固定可能である請求項1~6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記パルス電界を発生させる手段および前記透析器は、該透析器の壁の内側の前記中空繊維束の切断面の領域内の該中空繊維束を包囲するシール面を介して、かつ、該シール面押圧されるように構成された隆起部を介して、液密に接続可能である請求項2~6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記パルス電界を発生させる手段は、前記透析器の縦方向の側面に沿って互いに反対の位置に配置された第一の部分および第二の部分を含み、
前記パルス電界が、該透析器の横方向に該透析器内に収容された少なくとも1つの前記中空繊維束に侵入するように、前記第一の電極は該第一の部分に配置され、前記第二の電極は該第二の部分に配置される請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記第一の電極および前記第二の電極は平らな板形状であり、互いに平行に配置される請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記第一の電極および前記第二の電極は、前記透析器の円周に沿って湾曲している請求項9に記載の装置。
【請求項12】
体外血液処理用の透析器を滅菌する方法であって、該透析器を準備または製造するプロセスにおいて、
規定の電圧の所定数の電気パルス、規定のパルス持続時間、および、前記パルス間の規定のパルスオフ時間、を用いて、第一の電極と第二の電極との間に受容された前記透析器に侵入するパルス電界を発生させるステップと、
前記第一の電極と前記第二の電極との間の該パルス電界を該透析器に印加するステップと、を含み、前記パルス電界を発生させる手段が液体チャネルをその中に有し、前記液体チャネルは、前記第一の電極及び前記第二の電極から電気的に絶縁されている方法。
【請求項13】
前記パルス電界を発生させる前に、
該パルス電界を発生させる手段を前記透析器の両側に配置するステップと、
該パルス電界を発生させる前に該透析器に所定の液体を充填するステップと、
該パルス電界を除去した後に、前記電気パルスによって生じた反応性物質の所定の放置時間を完了させるステップと、
滅菌プロセスの残留物を除去するように該透析器のフラッシングを行うステップと、をさらに含む請求項12に記載の方法。
【請求項14】
請求項1~11のいずれか一項に記載の装置によって行われる請求項12または13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、体外血液処理用の透析器を滅菌する方法および装置に関し、特に、パルス電界を用いて前記透析器を滅菌する方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
透析器の製造において、前記透析器を正確かつ十分に滅菌することは、バクテリア、ウイルス、菌類などの、患者に悪影響を及ぼす微生物を間違いなく殺滅するために重要である。
【0003】
欧州規格(EN)556によれば、最終製品中に生きている微生物数の理論上の値が、1×10の滅菌単位の中に一個以下であるときに、物体は滅菌状態であるとみなすことができる。したがって、体外血液処理用の透析器の十分な滅菌性のために、たとえば、生菌の存在は、無菌性保証レベル(SAL)10-6すなわちSAL10-6の滅菌目標まで6レベル減少しなければならない。
【0004】
透析器を滅菌するための一般的な方法は、たとえば、ガンマ線、電子線、酸化エチレン(EtO/EO)、および、過熱蒸気、の利用または使用に基づいている。前記方法では、放射線、熱、および、毒性、が、微生物に対する致死効果を有している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、これらの以前から知られた透析器の滅菌方法はいずれも明確な欠点を有している。
【0006】
たとえば、ガンマ線滅菌は、放射性同位体(60Coまたは137Cs)に依存する。後者(137Cs)を調達することは難しく、その輸送は複雑であり、また、適切な廃棄物処理場が必要である。ガンマ線システムは、さらに、放射線を遮蔽するための非常に複雑な手段を必要とする。さらに、前記放射線処理は、該放射線処理の動作原理に固有の低線量率のため、数時間かかる。
【0007】
電子線による滅菌は、放射性同位体を必要としないが、ガンマ線滅菌と同様に、前記処理で発生する制動放射のため、複雑な遮蔽手段を必要とする。さらに、電子ビームを発生させるためには、必要な侵入度を得るために、複雑で、それゆえに高価な加速器が必要である。電子ビームの侵入度は、ガンマ線の侵入度より実質的に低い。
【0008】
次に、EtO滅菌に使用される酸化エチレンは強い原形質毒であり、発癌性、変異原性、アレルゲン性、かつ、化学刺激性、であるため毒性および発癌性が高い。さらには、その発火点はわずか40°であり、空気と混合された場合には高い爆発性を示す。したがって、酸化エチレンは相当なリスクとなる。滅菌完了後の透析器から前記酸化エチレンを除去するにはかなりの時間がかかる。
【0009】
最後に、過熱蒸気滅菌に必要な過熱蒸気の前記発生は、エネルギー消費が大きいことに加え、その高温のために前記透析器の部品にとってかなりの負荷になる。過熱蒸気滅菌を適用できるようにするためには、前記透析器は、さらに、設計に関して特定の要求事項を満たす必要がある。
【0010】
この背景に対して、特に体外血液処理用の透析器を滅菌するための代替的な選択肢への要求がある。
【0011】
その結果、本発明の根底にある目的は、既知の滅菌方法の上記の欠点を克服し、体外血液処理用の透析器の滅菌のためにパルス電界(PEF)を使用することを可能にする代替的かつ革新的な滅菌方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明によれば、この目的は、請求項1の特徴を含む装置によって、および、請求項12の特徴を含む方法によって、達成される。本発明の有利な展開は、従属項の主題である。
【0013】
一般的発明思想によれば、本発明は、前記透析器に既に存在する細菌を間違いなく殺滅することに焦点を当てている。言い換えれば、本発明の核心は、医療製品を滅菌すること、または、細菌が透析器に侵入することを防止すること、にあるのではなく、それぞれ必要なSAL値を達成しつつ透析器に既に存在する微生物汚染を十分に殺滅することにあることを意図している。
【0014】
この目的のため、たとえばキャパシタの放電電流によって短パルスとして発生させることができる電界によるエレクトロポレーションを用いて、細胞の細胞膜を、様々な効果により透過性にする。前記一時的な透過化は、静水圧差および浸透効果によって誘発される細胞内部分の放出を引き起こす。さらに、前記外部媒質からの物質が、細胞の内部に受容されうる。
【0015】
前記エレクトロポレーションは、微生物を不活化する、または、殺滅す、るために使用することができる。この目的のため、処理対象物(透析器)に関しては、前記処理対象物上または該処理対象物の近傍に、パルス電界を一対以上の電極によって発生させる反応空間が形成される。パルス繰返し率は、適用される製品の電流に適応させる。微生物に効果的な電界強度は、10から40kV/cmにおよぶ。
【0016】
上記に記載のパルス電界(PEF)は、特にバクテリアの細胞膜、および、ウイルスのDNAまたはRNA、を破壊し、それによって後者を殺滅する。
【0017】
この一般的発明思想によれば、方法および前記方法を技術的に具体化するための装置が提供される。前記方法および装置では、まず前記透析器に液体を充填し、次に、電極を介して前記透析器に導入された液体の滅菌ひいては前記透析器の滅菌を引き起こす電流のパルスを導入することによって、透析器がパルス電界(PEF)によって滅菌される。
【0018】
透析器のPEF滅菌は、二つの基本的な仮定または前提条件に基づいており、その一つは、前記透析器の血液チャンバ、すなわち、透析治療中に血液と接触する全ての部品が、滅菌状態でなければならないということ、もう一つは、前記透析器に導入される前記液体の前記滅菌により、前記透析器の前記血液チャンバの滅菌が引き起こされるということである。
【0019】
この目的のため、透析器の内部(切断面、すなわち、中空繊維または繊維の繊維内部)が滅菌チャンバとなり、このようにして、前記透析器内に存在する液体が直接滅菌され、その結果として、前記透析器の前記血液チャンバ自体が直接滅菌されるように、前記透析器の両側には電極が配置される。
【0020】
本発明によれば、透析器のPEF滅菌は、低エネルギー(非常に高い電圧だが低い電流強度かつ極めて短い時間(パルス))しか必要とせず、非常に短時間での滅菌が可能であり、たとえば繊維完全性試験に組み込まれるように構成したインライン処理が可能であり、有利なことに、特に放射線源と比べると、スイッチオフが可能であり、および/または、放射性同位体あるいは酸化エチレンなどの有害物質の使用をやめることができる、という旨の利点がある。
【0021】
詳細には、この目的は、パルス電界を発生させる手段またはユニットを含む体外血液処理用の透析器を滅菌する装置によって達成され、前記手段またはユニットは、前記ユニットの第一の電極と第二の電極との間にパルス電界を印加するときに、前記第一の電極と前記第二の電極との間に受容された前記透析器に侵入するパルス電界を発生させるように配置される。この目的のため、当該装置は、いくつかの部品から構成されることが有利である場合があり、前記滅菌動作のために、前記透析器の準備プロセスまたは製造プロセスの一部として前記透析器に一時的に結合されるように構成される場合があり、または、固定装置のように、前記透析器が前記準備プロセスまたは製造プロセス中に通過することができる、または、前記透析器が一時的に導入されうる、プロセスチェーンに沿う画定した空間として配置される場合がある。
【0022】
好ましくは、前記パルス電界を発生させるユニットは、前記透析器の第一の端面上にあるまたは該第一の端面上に配置することができる第一の部分と、該第一の部分とは反対の位置にある前記透析器の第二の端面上にあるまたは該第二の端面上に配置することができる第二の部分と、を含み、前記透析器の縦方向に該透析器に収容された少なくとも一つの中空繊維束に前記パルス電界が侵入するように、前記第一の電極は、前記第一の部分にあるまたは前記第一の部分に配置することができ、前記第二の電極は、前記第二の部分にあるまたは前記第二の部分に配置することができる。この有利な実施形態では、液体入口および液体出口、ならびに、前記電極は、必要に応じて電気絶縁体で包囲またはポッティングされており、必要な接続部を提供するキャップ形状の部品に収容されており、少なくとも前記滅菌動作の継続中は前記透析器に固定されうる。
【0023】
好ましくは、前記第一の電極および前記第二の電極は中空円柱形状に設けられ、前記パルス電界を発生させるユニットの前記第一の部分は、前記第一の電極が収容される電気絶縁体を含み、前記パルス電界を発生させるユニットの前記第二の部分は、前記第二の電極が収容される電気絶縁体を含み、前記透析器内に開口し、かつ、前記パルス電界を発生させるユニットの外部へ向かって開口した液体チャネルが、前記パルス電界を発生させるユニットの前記第一の部分および前記第二の部分の各々の中を通る。このようにして、有利なことに、前記必要な液体が前記透析器の前記端面上で供給および排出されうる。
【0024】
好ましくは、前記透析器内に開口している前記液体チャネルは、前記透析器の縦軸の方向に、前記電気絶縁体の中および前記電極の前記中空円柱の中を通り、該液体チャネルは、前記電気絶縁体によって前記電極に対して絶縁されている。
【0025】
あるいは、好ましくは、前記第一の電極および前記第二の電極は円盤形状に設けられ、前記パルス電界を発生させるユニットの前記第一の部分は、前記第一の電極が収容される電気絶縁体を含み、前記パルス電界を発生させるユニットの前記第二の部分は、前記第二の電極が収容される電気絶縁体を含み、前記透析器内に開口し、かつ、前記パルス電界を発生させるユニットの外部へ向かって開口した液体チャネルが、前記パルス電界を発生させるユニットの前記第一および前記第二の部分の各々の中を通る。
【0026】
好ましくは、上記代替物では、前記透析器内に開口している前記液体チャネルは、前記透析器と前記電極との間で、該透析器の縦軸の方向に第一の長さに沿って、かつ、前記透析器の横軸の方向に第二の長さに沿って、前記電気絶縁体の中を通る。有利なことに、このようにして、前記透析器の側面で前記必要な液体を供給および排出することができる。
【0027】
上記の代替物は組み合わせることができ、すなわち、それぞれの液体チャネルを、前記透析器の一つの側では前記端面に設け、前記透析器の別の側では前記透析器の側方に設けることができることが分かる。これは、たとえば、様々な透析器および/または処理環境にとって有益な、さらなる自由度をもたらす。
【0028】
好ましくは、前記パルス電界を発生させるユニットは、螺着ねじ配置を用いて液密に前記透析器に固定されうる。
【0029】
好適な代替物として、前記パルス電界を発生させるユニットおよび前記透析器は、前記中空繊維束の切断面の領域内の前記透析器の壁の内側で前記中空繊維束を包囲するシール面によって、かつ、当該シール面に押圧されるように構成された隆起部によって、液密に接続されるように構成される。圧力に基づくパルス電界発生ユニットの結合および前記透析器の結合は、有利なことに、螺着作業の回転運動を省略することができ、直線的な取り付けおよび取り外し操作のみによって結合を行うことができるため、前記滅菌プロセスの自動化が容易になる。
【0030】
好適な代替物として、前記パルス電界を発生させるユニットは、前記透析器の縦方向の側面に沿って互いに反対の位置に配置された第一の部分および第二の部分を含み、前記パルス電界が、前記透析器の横方向に前記透析器内に収容された少なくとも前記中空繊維束に侵入するように、前記第一の電極は前記第一の部分に配置され、前記第二の電極は前記第二の部分に配置される。前記透析器の前記縦方向の側面に沿う前記電極の前記配置により、有利なことに、滅菌チャンバを前記プロセスチェーンに固定的に設置することが可能になり、前記透析器の不要な操作が避けられる。さらに、上で説明した構成の変形と比較して短い前記電極間の前記距離により、結果的に、前記滅菌レベルに到達するために必要な前記電界強度が減少し、それによってその発生が容易になる。
【0031】
上記の代替物では、前記第一の電極および前記第二の電極は、好ましくは、平らな板形状であり、互いに平行に配置される。板状の平らな電極形状により、有利なことに、前記透析器の形状とは無関係に、発生する前記電界を正確に予め決定することが可能になる。
【0032】
好適な代替物として、上記の代替物では、前記第一の電極および前記第二の電極は、前記透析器の前記円周に沿って湾曲している。屈曲した電極形状により、有利なことに、発生する前記電界を前記実際の透析器の形状に正確に適応させることが可能になる。
【0033】
また、前記目的は、体外血液処理用の透析器を滅菌する方法であって、前記透析器を準備または製造するプロセスにおいて、規定の電圧の所定数の電気パルス、規定のパルス持続時間、および、前記パルス間の規定のパルスオフ時間、を用いてパルス電界を発生させるステップと、前記パルス電界を前記透析器に印加するステップと、を含む方法によって達成される。
【0034】
好ましくは、前記方法は、さらに、前記パルス電界を発生させる前に、該パルス電界を発生させるユニットを前記透析器の両側に配置するステップと、前記パルス電界を発生させる前に前記透析器に所定の液体を充填するステップと、前記パルス電界を除去した後に、前記電気パルスによって生じた反応性物質の所定の放置時間を経過させるステップと、前記滅菌プロセスの残留物を除去するように前記透析器をフラッシングするステップと、を含む。
【0035】
好ましくは、上記方法は、上記実施形態のいずれか一つの装置によって行われる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
以下、本発明を、下記の図面を参照して好適な実施形態として詳細に説明する。
【0037】
図1】本発明の第一の実施形態に係る、透析器の一端面上においてPEFユニットと、上側の液体入口および/または液体出口と、電極と、を含む前記透析器の断面図。
図2】本発明の第二の実施形態に係る、PEFユニットと、側方の液体入口および/または液体出口と、を含む透析器の断面図。
図3】第三の実施形態に係る、透析器の液体充填チャンバの代替的なシールを含む、前記第一および第二の実施形態の変形を概略的に示す図。
図4】本発明の第四の実施形態に係る、PEFユニットと、上側の液体入口および/または液体出口と、透析器の縦方向の側面に沿う電極と、を含む前記透析器の断面図。
図5】第五の実施形態に係る、PEFユニットおよび湾曲した電極の輪郭を含む透析器の平面図。
【0038】
なお、図面では、類似の要素および部品、または、等しく動作する要素および部品は、類似の符号で示し、繰り返し説明しない。
【発明を実施するための形態】
【0039】
図1は、第一の実施形態に係る、透析器の一端面上において、PEFユニット4と、上側の液体入口および/または液体出口3と、少なくとも二つの電極2と、を含む前記透析器1の断面図を概略的に示す。透析液ノズル内に位置する側方に配置された栓は符号5で示す。
【0040】
前記PEFユニット4は、前記電極2を用いて所定の形状、時間、および/または、信号強度(電圧)の、電気パルスを印加することによって、所定の方法で前記透析器1(液体充填されている)に侵入するパルス電界を発生するために配置された、パルス電界を発生させるユニットである。
【0041】
前記透析器1には、液体が、好ましくは所定の純度の精製水または蒸留水が、充填される。純粋でない溶液または純粋でない液体の場合、前記パルス電界が印加されたときに望ましくない絶縁破壊が発生する場合があるため、前記所定の純度は有用である。前記液体には、滅菌効果を増大し、滅菌時間を短縮するための塩素含有物質などの様々な添加物を添加してよい。この場合、これに関連する前記液体の導電性の増大を考慮しなければならず、前記必要な電界強度を規定するときに考慮に入れなければならない。前記液体の導電性が過剰である場合、絶縁破壊が発生する場合があり、それにより、前記透析器の損傷あるいは損害、および/または、前記PEFユニットの損傷あるいは損害を、被る可能性がある。
【0042】
電極2は、前記透析器1の端面すなわち切断面を介して透析器1の各側に配置され、前記PEF(pulsed electric field:パルス電界)ユニット4内に収容されている。
【0043】
言い換えれば、前記透析器1は、図1には示さないその他方の端面に、第一の上側の電極2と、対応する第二の底側の電極(図示せず)と、を有する、少なくとも機能的に鏡面反転した配置を含む。したがって、以下では、前記透析器1上の前記対の電極の内の前記電極2を単数形で説明するが、その説明は、前記透析器1上の前記対の電極の両方の電極2に関するものと理解される。
【0044】
本実施形態では、前記電極2に電圧が印加される時に、前記透析器1内の前記第一の上側の電極2と前記第二の底側の電極(図示せず)との間で均一な電界が形成されるように、前記電極2は、環形状または(中空)円柱形状を有し、その直径は、好ましくは、少なく とも前記透析器1内の前記中空繊維束(たとえばポリウレタンでポッティングされている)の前記直径に対応する。
【0045】
前記電極2は、たとえば前記PEFユニット4の残りの凹部を埋める各電気絶縁体6を備える。さらに、前記電極2は、孔を、好ましくは中心孔形状の孔を、有し、充填プロセスおよび/またはフラッシングプロセス中に、前記孔を通して液体を導入および排出することができる。本実施形態における前記電極2および前記電気絶縁体6は、たとえば前記PEFユニット4の外側被覆とともにユニットを形成する。前記PEFユニット4はPEFアダプタとしてもよい。
【0046】
前記PEFユニット4または前記PEFアダプタは、それぞれ、前記透析器1の前記ハウジングに向かって前記液体充填チャンバをシールすることを考慮している。この目的のため、前記PEFユニット4は、好ましくは雌ねじを含み、該雌ねじの設計および寸法に関しては、前記透析器1用の血液キャップの前記ねじに対応する。
【0047】
滅菌処理の始めに、PEFユニット4を前記透析器1(血液キャップがない状態)の二つの(端)面の各々に螺着する。さらなるシール手段として、血液キャップの前記シールと同様にOリングが設けられてよい。前記透析器1の前記生産プロセスは、便宜上、血液キャップの前記組付けが滅菌の後になるように行ってよい。
【0048】
前記さらなる滅菌処理において、前記透析器1は液体が充填され、所定の充填レベルに達したら、該液体供給から切り離す。
【0049】
その後、前記PEF処理が行われる。該PEF処理では、規定の電界強度(すなわち電圧)の電気パルスの規定数、規定の時間、および、前記パルス間の規定のパルスオフ時間、が、前記透析器1すなわち前記透析器内の前記液体に、前記電極2を介して、前記透析器の縦方向に沿ってそれぞれ印加される。
【0050】
前記電気パルスは、それ自体が公知である高電圧の高周波パルスを発生する技術によって(たとえば、マルクスジェネレータを用いて)発生させる。したがって、それ自体が公知である前記技術はここでは不要に説明しない。
【0051】
先に記載のPEF処理の後、好ましくは、前記滅菌効果を増大するために、前記電圧パルスによって生じた反応物質(活性酸素種、元素状塩素(塩素化合物が液体に添加されている場合)など)を活性化するために十分な滞留時間が設けられる。次に、前記透析器1は、たとえば、殺滅された微生物、添加物質、などの残留物を除去するために、蒸留水または精製水でフラッシングされる。
【0052】
前記第一の実施形態に従い、PEF滅菌は、以下に記載のように、透析器1の前記生産プロセスに組み込んでよい。
【0053】
開始ステップの後、前記透析器は、前記切断面のチェックマークを含んで切断することができる。その後、前記透析器1(血液キャップがない状態)は、繊維が無傷であること(図示せず)を確認する装置に接続することができ、適当な試験ステップを実行することができる。次に、PEF滅菌用の装置への前記透析器(血液キャップがない状態)の接続を行ってよく、前記滅菌を行ってよい。さらに、前記透析器1(血液キャップがない状態)は、次に、前記透析器1を乾燥させる装置に接続することができ、前記透析器1を乾燥することができる。
【0054】
最後に、滅菌された血液キャップおよび保護キャップが前記透析器1に取り付けられる。前記血液チャンバの前記滅菌状態を確保するために、血液キャップおよび保護キャップの前記内側、ならびに、前記Oリングは、好ましくは、表面的に滅菌されなければならない。前記透析器1を完成させる標準的な生産プロセスのさらなるステップを続けてよい。
【0055】
好ましくは、前記繊維完全性試験、PEF滅菌、および、乾燥、の前記プロセスステップは、組み合わせて実行することができる。
【0056】
さらに、前記透析器1内に存在する前記液体は、前記PEF処理中は、活性酸素種、元素状塩素などの形成された滅菌物質を、前記透析器1の全領域および/または中空繊維に均一に行き渡るように循環させることができる。
【0057】
一変形において、前記PEF処理は、さらに、間隔を空けて行われてもよく、したがって、該PEF処理の周期および時間すなわち間隔と、前記液体を循環させる周期および時間すなわち間隔と、は、交互に生じてよい。
【0058】
図2は、本発明の第二の実施形態に係る、PEFユニット4と、電気絶縁体6と、側方の液体入口および/または液体出口3と、を含む透析器1の断面図を概略的に示す。該透析器1の側壁には、透析液ノズル内の前記栓5も設けられている。
【0059】
前記PEFユニット4を含む前記透析器1の前記第二の実施形態は、前記電気絶縁体6内の開口内、すなわち、前記液体入口または前記液体出口3の内の、前記電極2の下方で側方に開口するチャネルを通して前記透析器に前記液体を導入し、かつ、そこから排出することができ、したがって前記電極2は円盤状である、すなわち、中心孔を有さないという点で、前記第一の実施形態の前記PEFユニット4とは異なっている。
【0060】
前記第一の実施形態の先の説明は、当該第二の実施形態に完全に適用可能である。
【0061】
図3は、第三の実施形態に係る、前記透析器1の前記液体充填チャンバの代替的なシールによる前記第一および第二の実施形態の変更例を概略的に示す。
【0062】
当該第三の実施形態では、前記透析器1上への前記PEFユニット4の配置、および、前記PEFユニット4と前記透析器1との間の接続領域における前記液体充填チャンバの前記シールは、前記第一および第二の実施形態の場合とは異なり、ねじでは行わず、前記透析器1の前記ハウジングと前記繊維含有切断面8との間の領域に対して薄い肉厚の中空円柱(図示せず)を押し付けることによって行う。
【0063】
この目的のため、前記透析器1の前記ハウジングと前記繊維含有切断面との間の前記領域は、シール面7の形でよく、この目的のために、前記PEFユニット4には前記中空円柱が設けられてよい。
【0064】
前記第一および第二の実施形態の先の説明は、前記第三の実施形態にも完全に適用可能である。
【0065】
図4は、本発明の第四の実施形態に係る、PEFユニット4と、上側の液体入口および/または液体出口と、透析器1の縦方向の側面に沿って外部に所定の距離を置いた電極2と、を含む前記透析器1の断面図を概略的に示す。
【0066】
前記第四の実施形態では、前記電極2は、前記第一から第三の実施形態とは異なり、前記透析器1の各端面上には配置されず、前記透析器1の前記縦方向の側面に、または、該側面に沿って、平行な板の形で配置されている。したがって、該電極2は、本実施形態では、前記透析器1の前記横方向に沿ってパルス化を生じる。
【0067】
この場合に形成される前記電界のシミュレーションでは、平らな板状の電極2を用いた場合、これらの電極2の間には適切に均一な電界が形成され、電界強度は辺縁領域でのみ低下することを証明することができる。しかし、前記低下は、図4に示すように、前記電極2を前記透析器1の前記断面領域よりも僅かに大きな寸法にすることによって補償し得る。
【0068】
図5は、第五の実施形態に係る、PEFユニット4および湾曲した電極2を含む透析器1の平面図を概略的に示す。前記第五の実施形態は、前記第四の実施形態の変更例を構成し、外部に配置された前記電極2は、該透析器1の前記外周および/または前記半径に対応して湾曲しており、該透析器1の前記円周壁から所定の距離を置いて配置される。
【0069】
前記電極2を湾曲した板状に設計する場合、前記透析器1が位置する前記電極2間の前記空間には、高電界強度の領域と低電界強度の領域が生じる可能性がある。したがって、前記滅菌効果が透析体積全体に均一には行き渡らない可能性がある。前記滅菌効果のかかる不均一な分布は、前記電極2のさらなる適合的および/または特異的な形成により、および/または、電界誘起擾乱を生じる局所的に形成される最大電界および最小電界の時間変化により、電界の不均一性を軽減することによって、最少化するように、および/または、補償するように、弱めることができる。
【0070】
前記第一および第二の実施形態の先の説明は、前記第四および第五の実施形態にも完全に適用可能である。
【0071】
前記第一から第三の実施形態に係る前記PEFユニット4、および/または、前記第四および第五の実施形態に係る前記電極2は、一般に、実際の使用に向けた透析器上に永久的に維持されるように設けられるのではなく、前記透析器1の滅菌のために一時的にのみ、かつ、特に前記透析器1に既に存在している細菌の除去のために、前記透析器1の製造プロセス中に使用される。
【0072】
したがって、前記第三の実施形態では、前記透析器1上で所定の方法でシールしている支持領域に対して前記PEFユニット4(アダプタ)を押圧すれば十分である。したがって、上記した実施形態では、実行されたプロセスステップおよび実施形態に含まれる構成要素を所定の方法でその場に維持し、かつ、液密に維持するために、記載の実施形態に対して付加的にまたは代替的に、締付装置、押圧装置、保持具などが巧みに設けられてよく、かかる装置および手段の詳細な説明は不要であることが分かる。
【0073】
さらに、前記第四および第五の実施形態では、前記板状の電極2、および/または、湾曲あるいは屈曲した前記電極2は、前記PEFプロセスステップ中に、前記透析器1を自動的に前記電極2間に案内することができ、所定の滞留時間後に、前記電極空間の外に案内することができるように、配置および寸法設定されてよい。したがって、たとえば図4および図5において前記電極2に対する前記透析液ノズルの前記位置によって示されているように、前記電極2間の所定の隙間または前記電極2間の前記透析器1の所定の配置が提供されてよい。
【0074】
なお、前記PEFユニット4と前記液体の物理的な接触がないため、前記第四および第五の実施形態における前記電気絶縁体6は、必要に応じて省略してよい。
【0075】
先に記載のように、体外血液処理用の透析器を滅菌する装置は、パルス電界を発生させるユニットを含み、該ユニットは、第一の電極と第二の電極との間にパルス化電圧が印加されるときに、前記ユニットの前記第一の電極と前記第二の電極との間に受容された前記透析器に侵入するパルス電界を発生させるために配置される。
【0076】
したがって、前記パルス電界を発生させるユニット(PEFユニット4)は、前記透析器の第一の端面上に配置された第一の部分と、前記透析器の第二の端面上で該第一の部分とは反対の位置に配置された第二の部分と、を含む場合があり、前記パルス電界が、前記透析器の前記縦方向に前記透析器に収容された少なくとも一つの中空繊維束に侵入するように、前記第一の電極は前記第一の部分内に配置される場合があり、前記第二の電極は前記第二の部分内に配置される場合がある。
【0077】
上記の第一の実施形態によれば、前記第一の電極および前記第二の電極は中空円柱形状に作製される場合があり、前記パルス電界を発生させるユニットの前記第一の部分は、前記第一の電極が収容される電気絶縁体を含む場合があり、前記パルス電界を発生させるユニットの前記第二の部分は、前記第二の電極が収容される電気絶縁体を含む場合があり、前記透析器内に開口しかつ前記パルス電界を発生させるユニットの外部へ向かって開口した液体チャネルが、前記パルス電界を発生させるユニットの前記第一の部分および前記第二の部分の各々の中を通る場合がある。
【0078】
前記第一の実施形態によれば、さらに、前記透析器内に開口している前記液体チャネルは、前記透析器の前記縦軸の方向に前記絶縁体の中および前記電極の前記中空円柱の中を通る場合がある。この場合の前記液体チャネルは、前記絶縁体によって前記電極に対して絶縁されている場合がある。
【0079】
上記の第二の実施形態によれば、前記第一の電極および前記第二の電極は円盤形状に作製される場合があり、前記パルス電界を発生させるユニットの前記第一の部分は、前記第一の電極が収容される電気絶縁体を含む場合があり、前記パルス電界を発生させるユニットの前記第二の部分は、前記第二の電極が収容される電気絶縁体を含む場合があり、前記透析器内に開口しかつ前記パルス電界を発生させるユニットの外部へ向かって開口した液体チャネルが、前記パルス電界を発生させるユニットの前記第一および第二の部分の各々の中を通る場合がある。
【0080】
前記第二の実施形態によれば、上記代替物では、前記透析器内に開口している前記液体チャネルは、さらに、前記透析器と前記電極の間で、前記透析器の前記縦軸の方向に第一の長さに沿って、かつ前記透析器の前記横軸の方向に第二の長さに沿って、前記絶縁体の中を通る場合がある。
【0081】
前記第一および第二の実施形態によれば、前記パルス電界を発生させるユニットは、螺着ねじ配置を用いて前記透析器に液密に固定されうる。
【0082】
上記の前記第三の実施形態によれば、前記パルス電界を発生させるユニットおよび前記透析器は、代替的に、前記中空繊維束の切断面の領域内の前記透析器の前記壁の前記内側で前記中空繊維束を包囲するシール面を介して、かつ、前記シール面に押圧されるように構成された隆起部を介して、液密に接続または結合されるように構成される場合がある。
【0083】
上記の前記第四の実施形態によれば、前記パルス電界を発生させるユニットは、前記透析器の前記縦方向の側面に沿って互いに反対の位置に配置された第一の部分および第二の部分を含む場合があり、前記パルス電界が、前記透析器の前記横方向に前記透析器内に収容された前記中空繊維束に侵入するように、前記第一の電極は前記第一の部分に配置される場合があり、前記第二の電極は前記第二の部分に配置される場合がある。好ましくは、該第四の実施形態では、前記第一の電極および前記第二の電極は平らな板形状であり、互いに平行に配置される。
【0084】
上記の前記第五の実施形態によれば、前記第一の電極および前記第二の電極は、前記透析器の前記円周に沿って湾曲している場合がある。
【0085】
体外血液処理用の透析器を滅菌する方法では、前記透析器を準備または製造するプロセス中に、規定の電圧の規定数の電気パルス、規定のパルス持続時間、および、前記パルス間の規定のパルスオフ時間、を用いてパルス電界を発生させるステップと、前記パルス電界を前記透析器に印加するステップと、が実行される。
【0086】
前記パルス電界を発生させる前に、パルス電界を発生させるユニットが前記透析器の両側に配置される場合があり、前記透析器は、前記パルス電界を発生させる前に所定の液体が充填される場合がある。前記パルス電界をスイッチオフすなわち除去した後、前記電気パルスによって生じた反応性物質の所定の放置時間を完了させるステップが設けられる場合があり、次に、前記滅菌工程の残留物を除去するために、前記透析器のフラッシングが行われる場合がある。好ましくは、上記方法は、上記実施形態のいずれか一つの装置によって行われる。
【0087】
上記のように、体外血液処理用の透析器を滅菌する装置は、パルス電界を発生させるユニットを含み、該ユニットは、該ユニットの第一の電極と第二の電極との間にパルス化電圧が印加されるときに、前記第一の電極と前記第二の電極との間に受容された前記透析器に侵入するパルス電界を発生させるために配置される。前記装置を用いて実行されるように構成された体外血液処理用の透析器を滅菌する方法は、少なくとも、規定の電圧の規定数の電気パルス、規定のパルス持続時間、および、前記パルス間の規定のパルスオフ時間、を用いてパルス電界を発生させるステップと、前記パルス電界を前記透析器に印加するステップと、を前記透析器を準備または製造するプロセスに組み込んでいる。
【0088】
本発明を好適な実施形態として上記に説明した。これらの説明された好適な実施形態の細部は本発明それ自体を限定せず、当業者に明白な様々な変化、変更、および/または均等物が結果的に生じる場合があり、したがって、それらの全ては、添付の請求項によって画定される本発明の範囲内であることが理解される。
図1
図2
図3
図4
図5