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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-06
(45)【発行日】2022-06-14
(54)【発明の名称】真空バルブ
(51)【国際特許分類】
   F16K 3/16 20060101AFI20220607BHJP
   F16K 51/02 20060101ALI20220607BHJP
【FI】
F16K3/16
F16K51/02 B
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2018012993
(22)【出願日】2018-01-29
(65)【公開番号】P2018132187
(43)【公開日】2018-08-23
【審査請求日】2020-12-02
(31)【優先権主張番号】A53/2017
(32)【優先日】2017-02-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AT
(73)【特許権者】
【識別番号】593030945
【氏名又は名称】バット ホールディング アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】特許業務法人創成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マルティン ネッツァー
【審査官】西井 香織
(56)【参考文献】
【文献】特開平04-236862(JP,A)
【文献】特開2015-197221(JP,A)
【文献】特開2016-066684(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0075659(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 3/00 - 3/36
F16K 51/00 - 51/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空バルブであって、
内部に真空領域(4)を有するバルブハウジング(1)と、
前記バルブハウジング(1)の真空領域(4)に配置され、前記真空バルブの閉状態において少なくとも1つのバルブ開口部(2)(3)を閉塞可能である閉塞ユニット(5)と、
前記バルブ開口部(2)(3)が開放されている位置および前記バルブ開口部(2)(3)を覆う位置の間で前記閉塞ユニット(5)を縦方向(10)に駆動するために変位可能な縦アクチュエータ(11)と、
前記縦方向(10)に平行に延在するガイドロッド(20)および少なくとも1つのガイド部(21)を有し、前記閉塞ユニット(5)を前記縦方向(10)に平行に変位可能に案内するための縦ガイド(19)と、を備え、
前記ガイドロッド(20)が前記バルブハウジング(1)に取り付けられ、かつ、前記閉塞ユニット(5)が取り付けられた前記ガイド部(21)が前記ガイドロッド(20)により前記縦方向(10)に平行に変位可能に案内され、または、少なくとも1つの前記ガイド部(21)が前記バルブハウジング(1)に取り付けられ、かつ、前記閉塞ユニット(5)が取り付けられた前記ガイドロッド(20)が、少なくとも1つの前記ガイド部(21)により前記縦方向(10)に平行に変位可能に案内され、
前記少なくとも1つのガイド部(21)が、前記ガイドロッド(20)に対して前記ガイド部(21)を前記縦方向(10)に平行に変位可能に支持する、あるいは、前記ガイド部(21)に対して前記ガイドロッド(20)を前記縦方向(10)に平行に変位可能に支持する少なくとも1つの支持要素(36)を備え、
前記少なくとも1つの支持要素(36)が、前記バルブハウジング(1)の前記真空領域(4)に対する封止領域に配置され
前記少なくとも1つのガイド部(21)が、前記ガイドロッド(20)が貫通して配置されている貫通開口部を有し、
少なくとも1つのメンブレンベローズ(22)(23)が前記少なくとも1つのガイド部(21)に連結され、前記少なくとも1つのメンブレンベローズ(22)(23)が封止領域を通り、前記ガイドロッド(20)が前記少なくとも1つのメンブレンベローズ(22)(23)を通って延在し、
前記少なくとも1つのガイド部(21)が、前記ガイドロッド(20)により前記バルブハウジング(1)の内部で変位可能に案内されるように配置され、
前記ガイドロッド(20)が、前記バルブハウジング(1)の基体から取り外し可能な前記バルブハウジング(1)の第1壁部(34)と、これに対向する前記バルブハウジング(1)の第2壁部(43)との間で延在し、
前記ガイドロッド(20)が前記第2壁部(43)の領域において差込連結により前記バルブハウジング(1)に連結され、前記バルブハウジング(1)の基体から前記第1壁部(34)が取り外される際、前記ガイドロッド(20)が前記第1壁部(34)に連結されたままであり、当該差込連結が解除されることを特徴とする真空バルブ。
【請求項2】
請求項1に記載の真空バルブにおいて、前記少なくとも1つのガイド部(21)の両側において前記ガイド部(21)に連結されている第1メンブレンベローズ(22)および第2メンブレンベローズ(23)が配置され、前記第1メンブレンベローズ(22)および前記第2メンブレンベローズ(23)が前記少なくとも1つの支持要素(36)が配置されている封止領域を通り、前記ガイドロッド(20)が前記第1メンブレンベローズ(22)および前記第2メンブレンベローズ(23)を通って延在していることを特徴とする真空バルブ。
【請求項3】
請求項1または2に記載の真空バルブにおいて、プロファイルを有する支持プレート(35)が前記第1壁部(34)に固定され、前記ガイドロッド(20)が前記第1壁部(34)から遠位にある端部領域に支持されていることを特徴とする真空バルブ。
【請求項4】
真空バルブであって、
内部に真空領域(4)を有するバルブハウジング(1)と、
前記バルブハウジング(1)の真空領域(4)に配置され、前記真空バルブの閉状態において少なくとも1つのバルブ開口部(2)(3)を閉塞可能である閉塞ユニット(5)と、
前記バルブ開口部(2)(3)が開放されている位置および前記バルブ開口部(2)(3)を覆う位置の間で前記閉塞ユニット(5)を縦方向(10)に駆動するために変位可能な縦アクチュエータ(11)と、
前記縦方向(10)に平行に延在するガイドロッド(20)および少なくとも1つのガイド部(21)を有し、前記閉塞ユニット(5)を前記縦方向(10)に平行に変位可能に案内するための縦ガイド(19)と、を備え、
前記ガイドロッド(20)が前記バルブハウジング(1)に取り付けられ、かつ、前記閉塞ユニット(5)が取り付けられた前記ガイド部(21)が前記ガイドロッド(20)により前記縦方向(10)に平行に変位可能に案内され、または、少なくとも1つの前記ガイド部(21)が前記バルブハウジング(1)に取り付けられ、かつ、前記閉塞ユニット(5)が取り付けられた前記ガイドロッド(20)が、少なくとも1つの前記ガイド部(21)により前記縦方向(10)に平行に変位可能に案内され、
前記少なくとも1つのガイド部(21)が、前記ガイドロッド(20)に対して前記ガイド部(21)を前記縦方向(10)に平行に変位可能に支持する、あるいは、前記ガイド部(21)に対して前記ガイドロッド(20)を前記縦方向(10)に平行に変位可能に支持する少なくとも1つの支持要素(36)を備え、
前記少なくとも1つの支持要素(36)が、前記バルブハウジング(1)の前記真空領域(4)に対する封止領域に配置され
前記少なくとも1つのガイド部(21)が、前記ガイドロッド(20)が貫通して配置されている貫通開口部を有し、
少なくとも1つのメンブレンベローズ(22)(23)が前記少なくとも1つのガイド部(21)に連結され、前記少なくとも1つのメンブレンベローズ(22)(23)が封止領域を通り、前記ガイドロッド(20)が前記少なくとも1つのメンブレンベローズ(22)(23)を通って延在し、
前記ガイドロッド(20)が変位可能に案内される第1および第2ガイド部(21)が、前記バルブハウジング(1)の外側において前記バルブハウジングの両側に取り付けられ、前記メンブレンベローズ(22)(23)のそれぞれは、前記バルブハウジング(1)のそれぞれの開口部を通じて前記バルブハウジング(1)の内部を通って延在していることを特徴とする真空バルブ。
【請求項5】
請求項1~4のうちいずれか1項に記載の真空バルブにおいて、前記閉塞ユニット(5)が前記縦ガイド(19)に吊り下げられて支持されていることを特徴とする真空バルブ。
【請求項6】
請求項1~5のうちいずれか1項に記載の真空バルブにおいて、前記ガイドロッド(20)が円形の横断面を有することを特徴とする真空バルブ。
【請求項7】
請求項1~のうちいずれか1項に記載の真空バルブにおいて、前記縦方向(10)が水平である、または、水平に対して30°未満の角度を有することを特徴とする真空バルブ。
【請求項8】
請求項1~のうちいずれか1項に記載の真空バルブにおいて、前記少なくとも1つの支持要素(36)が配置されている前記封止領域が、大気に接続されている、または、排気されることを特徴とする真空バルブ。
【請求項9】
請求項1~のうちいずれか1項に記載の真空バルブにおいて、前記閉塞ユニット(5)が、前記縦方向(10)に平行に設けられたバルブロッド(9)に取り付けられていることを特徴とする真空バルブ。
【請求項10】
請求項1~のうちいずれか1項に記載の真空バルブにおいて、前記閉塞ユニット(5)が第1バルブプレート(6)および第2バルブプレート(7)を備え、前記真空バルブの閉状態において前記第1バルブプレート(6)および前記第2バルブプレート(7)のそれぞれにより前記少なくとも1つのバルブ開口部としての第1バルブ開口部(2)および第2バルブ開口部(3)のそれぞれが閉塞可能であることを特徴とする真空バルブ。
【請求項11】
請求項1~10のうちいずれか1項に記載の真空バルブにおいて、前記少なくとも1つのバルブ開口部(2)(3)が、前記縦方向(10)に平行に測定される幅(b)と比較して4倍以上であるような、その軸線(13)(14)に対して垂直かつ前記縦方向(10)に垂直に測定される長さ(l)を有することを特徴とする真空バルブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、真空バルブに関する。特に、内部に真空領域を有するバルブハウジングと、前記バルブハウジングの真空領域に配置され、前記真空バルブの閉状態において少なくとも1つのバルブ開口部を閉塞可能である閉塞ユニットと、前記バルブ開口部が開放されている位置および前記バルブ開口部を覆う位置の間で前記閉塞ユニットを縦方向に駆動するために変位可能な縦アクチュエータと、前記縦方向に平行に延在するガイドロッドおよび少なくとも1つのガイド部を有し、前記閉塞ユニットを前記縦方向に平行に変位可能に案内するための縦ガイドと、を備え、前記ガイドロッドが前記バルブハウジングに取り付けられ、かつ、前記閉塞ユニットが取り付けられた前記ガイド部が前記ガイドロッドにより前記縦方向に平行に変位可能に案内され、または、少なくとも1つの前記ガイド部が前記バルブハウジングに取り付けられ、かつ、前記閉塞ユニットが取り付けられた前記ガイドロッドが、少なくとも1つの前記ガイド部により前記縦方向に平行に変位可能に案内され、前記少なくとも1つのガイド部が、前記ガイドロッドに対して前記ガイド部を前記縦方向に平行に変位可能に支持する、あるいは、前記ガイド部に対して前記ガイドロッドを前記縦方向に平行に変位可能に支持する少なくとも1つの支持要素を備えている真空バルブに関する。
【背景技術】
【0002】
真空バルブの閉状態において、バルブハウジングの対向する第1および第2バルブ開口部のそれぞれを閉塞する第1および第2バルブプレートを有する閉塞ユニットを備えた真空バルブが開示されている(例えば、特許文献1参照)。バルブプレートは、閉塞ユニットの支持ユニットにより支持されている。支持ユニットは、バルブハウジングの真空領域から導出されたバルブロッドに取り付けられている。真空バルブの開状態において、バルブ開口部が開放される。真空バルブを閉じるため、真空領域の外側に配置された縦アクチュエータによってバルブロッドが軸線方向に駆動されることにより、支持ユニットがバルブ開口部の前に駆動され、バルブシートから離間している状態になる。この場合、支持ユニットは、縦方向ガイドにより、バルブハウジングの反対側に縦方向に平行に変位可能に案内される。閉塞ユニットは横アクチュエータを有し、これによってバルブプレートがバルブシートに押し付けられる。
【0003】
2つのバルブプレートのそれぞれをバルブシートに押し付けるため、くさび要素、ローラなどの拡張要素が横アクチュエータの代わりに設けられていてもよい。当該拡張要素は、縦アクチュエータにより作動し、真空バルブを閉じる際に支持ユニットがエンドストッパに当接する。このような閉塞機構は、従来技術において様々な形態で知られている。
【0004】
このような真空バルブは、真空プロセスを行う真空システムにおいて、特に半導体技術またはスクリーン製造等のコーティング技術に特に有用である。この場合、処理対象である基板は、真空バルブを通じて一の真空チャンバから隣接する他の真空チャンバに搬送される。比較的大きな板状の基板の場合、バルブ開口部はスリット形状であり、幅よりも大きい長さを有する。処理対象の基板のサイズが増大するにつれて、座屈の危険性があるため水平方向の基板の搬送がますます困難になり、あるいは不可能になる。したがって、基板の鉛直(直立または垂下)またはほぼ鉛直な姿勢での搬送が既に知られている。スロット形状のバルブ開口部は、この目的のために、垂直にまたはほぼ垂直状態で配置されている。閉塞ユニットは対応して位置合わせされる(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
簡単な方法でバルブの運転を実施するため、閉塞ユニットがレールを備え、当該レールによって閉塞ユニットが吊り下げられまたは閉塞ユニットが起立してバルブハウジングから運転位置まで導出されうる。バルブハウジングのハウジング部分が取り外された後でレールが取り付けられ、閉塞ユニットが当該レールに沿ってバルブハウジングから導出され、あるいは、バルブハウジングに対して閉塞ユニットを縦方向に案内するために伸縮可能なレールが設けられ、当該レールによって閉塞ユニットがバルブハウジングから導出される(例えば、特許文献3参照)。
【0006】
真空バルブの閉状態でバルブハウジングのバルブ開口部を閉じるために閉塞ユニットが単一のバルブプレートを有する真空バルブが知られている(例えば、特許文献4参照)。特許文献1記載のバルブと同様に、真空領域の外側に配置された縦アクチュエータと、閉塞装置に配置された横アクチュエータとが設けられている。閉塞ユニットは、バルブハウジングの両側に対して縦方向に変位可能に案内される。
【0007】
バルブハウジングのバルブ開口部の閉塞は、閉塞部材の直線運動により、特に3次元のシール面によって実現される(例えば、特許文献5および6参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】米国特許公報 US9086173B2
【文献】墺国実用新案公報 AT14814U
【文献】日本国特許公報 JP3241456B2
【文献】米国特許公報 US6899316B2
【文献】独国特許公報 DE3717724A1
【文献】米国特許公報 US4921213A
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、特に鉛直または実質的に鉛直な姿勢で大きな板状の基板の取り扱いに特に適した、上記タイプの有利な真空バルブを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、この目的は、前記少なくとも1つの支持要素が、前記バルブハウジングの前記真空領域に対する封止領域に配置されていることを特徴とする真空バルブによって達成される。
【0011】
本発明の真空バルブによれば、少なくとも1つのガイド部の少なくとも1つの支持要素が、バルブハウジングの真空領域に対する封止領域に配置されている。
【0012】
当該封止領域は大気と連通していてもよい。当該封止領域は基本的に真空排気されてもよい。
【0013】
本発明の構成により、少なくとも1つの支持素子の領域に閉塞ユニットの運動に際して生じるパーティクルが真空バルブの真空領域に進入しないので、敏感な基盤が汚染から保護される。
【0014】
閉塞ユニットは、縦ガイドに吊り下げられたまたは懸架された状態で指示されている。閉塞ユニットが縦ガイドに吊り下げ状態で支持されていることは、閉塞ユニットの上側に配置された縦ガイドが閉塞ユニットの重量の50%以上、好ましくは重量の実質的に全部を支える。
【0015】
閉塞ユニットの吊り下げ配置により、閉塞ユニットが比較的低い座屈強度で設計されるので、材料コストを節約することができる。閉塞ユニットの下方領域において、有利な実施形態では、閉塞ユニットの縦ガイドが完全に省略される。
【0016】
ガイド部またはそれぞれのガイド部は、ガイドロッドが貫通する貫通開口部を有することが好ましい。これにより、少なくとも1つの支持要素のための封止領域の構成が可能となる。好ましくは、少なくとも1つのガイド部が、封止領域に連通し、ガイドロッドが通過して延在する少なくとも1つのメンブレンベローズに連結される。ガイドロッドは、例えば、ガイドロッドと少なくとも1つのガイド部との間の相対運動可能領域にわたり、円形の断面を有していてもよい。
【0017】
本発明に係る縦ガイドによれば、ガイドロッドがバルブハウジングに取り付けられ、閉塞ユニットが取り付けられた少なくとも1つのガイド部が、ガイドロッドに対して縦方向に平行に相対変位可能であり、ひいてはバルブハウジングに対して相対変位可能である。あるいは、少なくとも1つのガイド部がバルブハウジングに取り付けられ、閉塞ユニットが取り付けられたガイドロッドが、少なくとも1つのガイド部に対して相対変位可能であり、ひいてはバルブハウジングに対して相対変位可能である。
【0018】
一実施態様では、ガイドロッドが真空バルブの相互に反対側にある壁部の間で延在し、かつ、少なくとも1つのガイド部がガイドロッドに沿って変位可能に案内され、少なくとも1つのガイド部がバルブハウジングの内部に配置され、両側において第1および第2メンブレンベローズがガイド部に連結され、当該メンブレンベローズは少なくとも1つの支持要素が配置されている封止領域に連通し、かつ、当該メンブレンベローズを通じてガイドロッドが延在している。他の実施態様では、バルブロッドが変位可能に案内された第1および第2ガイド部が、バルブハウジングの外側でバルブハウジングの両側に取り付けられ、各ガイド部に連結されているメンブレンベローズが、バルブハウジングの各開口部を通じてバルブハウジングの内部に延在している。
【0019】
本発明のさらなる利点および詳細は、添付の図面を参照して以下に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の第1実施形態に係る真空バルブの開状態における側面図。
図2図1の視線方向Aの側面図。
図3図2の断面線B-Bに沿った断面図。
図4図3の断面線C-Cに沿った断面図。
図5図3の断面線D-Dに沿った断面図。
図6】真空バルブの「半閉」状態における図3に対応する断面図。
図7】真空バルブの「半閉」状態における図4に対応する断面図。
図8】真空バルブの「半閉」状態における図5に対応する断面図。
図9図6の断面線E-Eに沿った断面図。
図10図6の第1の拡大断面図。
図11図6の第2の拡大断面図。
図12】真空バルブの全閉状態における図8に対応する断面図。
図13】運転補助装置が取り付けられた真空バルブの斜視図。
図14】運転補助装置を備え、真空バルブの運転位置にある、図3に対応する断面図。
図15】バルブハウジングから引き出し可能なユニットの側面図。
図16】バルブハウジングから引き出し可能なユニットの斜視図。
図17】本発明の第2実施形態に係る真空バルブの図1に対応する側面図。
図18】本発明の第2実施形態に係る真空バルブの図2に対応する側面図。
図19】本発明の第2実施形態に係る真空バルブの図3に対応する断面図。
図20】本発明の第2実施形態に係る真空バルブの図4に対応する断面図。
図21】本発明の第2実施形態に係る真空バルブの図5に対応する断面図。
図22】本発明の第2実施形態に係る真空バルブの図6に対応する断面図。
図23】本発明の第2実施形態に係る真空バルブの図7に対応する断面図。
図24】本発明の第2実施形態に係る真空バルブの図8に対応する断面図。
図25】本発明の第2実施形態に係る真空バルブの図9に対応する断面図。
図26】本発明の第2実施形態に係る真空バルブの図10に対応する拡大断面図。
図27】本発明の第2実施形態に係る真空バルブの図11に対応する拡大断面図。
図28】本発明の第2実施形態に係る真空バルブの図12に対応する断面図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の第1実施形態について図1図16を参照しながら説明する。
【0022】
真空バルブは、好ましくは同じ形状および寸法を有する対向する壁部に配置された第1開口部2および第2バルブ開口部3を有するバルブハウジング1を備えている。
【0023】
バルブハウジング1の内部には真空領域4がある。すなわち、第1バルブ開口部2および第2バルブ開口部3が(例えばブラインドフランジによって)閉塞されている場合、真空領域4において10~3mbarの真空状態が、少なくとも1時間以上の一定時間にわたり維持することができるように真空バルブが設計されている。
【0024】
真空バルブの真空領域4には閉塞ユニット5が配置されている。閉塞ユニット5は、支持ユニット8によって支持されている第1バルブプレート6および第2バルブプレート7を有する。支持ユニット8は、真空領域4から導出されたバルブロッド9に取り付けられている。ここで、既存の真空気密式のリニアスルーガイドが用いられてもよい。本実施形態では、封止されたスライドガイドが概略的に示されている。好ましい手法において、ベローズスルーガイドが用いられてもよい。
【0025】
バルブロッド9は縦方向10にならうように配置されている。すなわち、バルブロッド9の縦中心軸線は、縦方向10に平行に延在している。
【0026】
バルブロッド9を縦方向10に平行に駆動するため、ひいては閉塞ユニット5を縦方向10に平行に変位させるため、縦アクチュエータ10が用いられる。本実施形態では、縦アクチュエータ11は、ヨーク12を介して相互に連結されかつバルブロッド9に連結されている2つの気圧式ピストンシリンダユニットによって構成されている。縦アクチュエータは、他の形態で設計されてもよい。縦アクチュエータ11は、気圧式とは異なる方式のアクチュエータを有していてもよい。
【0027】
第1バルブプレート6および第2バルブプレート7のそれぞれは、真空バルブの閉状態(図12参照)において、第1バルブ開口部2および第2バルブ開口部3のそれぞれを真空密閉するように機能する。この目的のため、第1バルブプレート6および第2バルブプレート7のそれぞれは、第1バルブ開口部2および第2バルブ開口部3のそれぞれを取り囲むシールシートに押し付けられる。既知の方法による封止のため、バルブプレート6、7またはシールシートに配置される弾性のシールリングが用いられる(図示略)。
【0028】
バルブプレート6、7が開位置にある開状態(図1図5参照)から真空バルブを閉塞するため、まず、閉塞ユニット5が縦アクチュエータ11によりバルブ開口部を開放している位置からバルブ開口部2、3を覆う位置に駆動される(図6図11参照)。バルブプレート6、7は、第1開口部2の軸線13および第2バルブ開口部3の軸線14の方向に見た場合にバルブ開口部2、3を完全に覆うが、本実施形態ではバルブシートからなおも持ち上げられて(離間して)いる。バルブプレート6、7を当該中間位置(=真空バルブの「半閉」状態)から横方向16に駆動し、バルブプレート6、7をバルブシートに押し付けられる閉位置に変位させるため、支持ユニット8の横アクチュエータ15が用いられる。横アクチュエータ15は簡略的に図示されている。本実施形態では、横アクチュエータ15は空気圧で作動するピストンシリンダユニットである。前記のように鉛直方向に離間した複数の横アクチュエータ15が設けられている。
【0029】
本実施形態では、支持ユニット8は、縦方向10に垂直かつ横方向16に垂直に延在し、横アクチュエータ15のシリンダハウジングによって連結されている第1支持ロッド17および第2支持ロッド18を有する。第1支持ロッド17および第2支持ロッド18は、簡略的に図示されている。
【0030】
閉塞ユニット5は、例えば、特許文献1と同様に設計されてもよい。
【0031】
バルブ開口部2、3は、幅bよりも実質的に大きい長さlを有している。好ましくは長さlは幅bの4倍以上である。したがって、バルブ開口部2、3はスリット状に形成される。バルブプレート6、7はこれに対応する形状を有する。したがって、真空バルブは、特に、板状の基板の実装に用いられる。真空バルブは、このような板状の基板の、直立またはほぼ直立した輸送のために設計される。したがって、第1および第2のバルブ開口部2、3の縦延在方向は、意図された設置状態においてほぼ鉛直である。バルブ開口部2、3の縦延在方向の鉛直からの傾斜角度は、最大±30°、好ましくは最大±20°の範囲に含まれていることが好ましい。
【0032】
閉塞ユニット5は、その上方に配置された縦ガイド19によって縦方向10に平行に変位可能に案内される。縦ガイド19は、好ましくは円筒形状のガイドロッド20を有し、当該ガイドロッド20は縦方向10にならうように配置されている。すなわち、ガイドロッド20の縦軸線は縦方向10に平行である。図1図16に示されている第1実施形態では、ガイドロッド20はバルブハウジング1により支持され、縦アクチュエータ11により閉塞ユニット5が縦方向10に対して平行に変位することによって動かされない。ガイドロッド20のうち、ガイドロッド20は、貫通開口部を有するブッシュ形状のガイド部21により縦方向10に平行に変位可能に案内される。ガイド部21には、その上端部に支持ユニット8が取り付けられている。これにより、閉塞ユニット5は、縦ガイド19から吊り下げられて支持される。縦ガイド19は、支持ユニット8の重量の少なくとも大部分(=搬送ユニット8の重量の半分以上)、好ましくは支持ユニット8の少なくとも実質的に全ての重量を支える。
【0033】
ガイドロッド20は(真空バルブの動作状態に基づいて)水平姿勢で配置されている。すなわち、縦方向10は水平に配置される。縦方向10の水平方向に対する傾斜角度は、好ましくは30°以下、より好ましくは20°以下である。バルブ開口部2、3の縦延在方向がガイドロッド20に対して垂直姿勢で配置されている場合、バルブ開口部2、3の縦延在方向は、鉛直方向に相応する傾斜を有する。したがって、板状の基板は、バルブ開口部2、3を通じて鉛直に相応する傾斜姿勢で搬送される。基板が完全な鉛直である場合と比較して、(基板を傾斜した側で支持するだけでよいため)基板の搬送装置をより簡単にすることができる。鉛直方向に対して傾斜しているバルブ開口部2、3の縦延在方向20は、ガイドロッド20の水平位置により実現され、閉塞ユニット5が縦ガイド19に連結され、バルブプレート6、7の縦延在方向がガイドロッド20に垂直な方向からの対応する傾斜を有する。
【0034】
ガイド部21をガイドロッド20に沿って移変位能に案内するため、ガイド部21を通る貫通開口部の領域に配置されている支持要素36が用いられる。支持要素36は、概略的に図示されている。例えば、支持要素36は、転がり要素によって構成される。好ましい実施形態では、例えば、再循環ボールガイドが設けられてもよい。そのほか、例えば、摺動ブッシングまたは摺動コーティングの形態の少なくとも1つの支持要素が設けられてもよい。
【0035】
ガイド部21はその両側において、メンブレンベローズ22、23の一端部に真空気密に連結され、メンブレンベローズ22、23の内部にガイドロッド20が延在している。メンブレンベローズ22、23は、他端部において連結部材26、33に対して真空気密に連結されている。
【0036】
メンブレンベローズ22、23のメンブレンのうち、それぞれの端部のみが図示されており、中央領域において、メンブレンベローズ22、23は斜線部によって表わされている。
【0037】
メンブレンベローズ22、23はその各端部において、メンブレンに溶接されたエンド部材24を有している。メンブレンベローズ22、23をガイド部21に連結するため、隣接するエンド部材24がガイド部21にねじ止めされ、封止のために中間にシールリング25が設けられている。メンブレンベローズ22の他端部のエンド部材24はカップ形状の連結部材26に連結され、封止のために中間にシールリング27が設けられている。カップ形状の連結部材26は、バルブハウジング1の開口部28の領域において、バルブハウジング1に対して外側で(中間に介在するシールリング29とともに)ねじ止めされ、バルブハウジング1の真空領域4が、連結部材26およびメンブレンベローズ22の間に連通する。
【0038】
メンブレンベローズ23の他端部においてエンド部材24が挿入片30に対して(中間に介在するシールリング31とともに)にねじ止めされる。挿入片30は、バルブハウジング1の開口部32を通じて連結部材33の凹部に挿入される。バルブハウジング1の真空領域4が、挿入片30と、バルブハウジング1の開口部32または連結部材33の凹部との間隙に連通するように、バルブハウジング1の開口部32の領域において連結部材33がバルブハウジング1に対して外側で(中間に介在するシールリング42とともに)ねじ止めされる
例えばガイドロッド20が挿入片30の凹部に押し込まれることによって、ガイドロッド20が挿入片30に堅固に連結される。
【0039】
ガイドロッド20は、バルブハウジング1の壁部34とこれに対向するバルブハウジング1の壁部43との間で延在している。
【0040】
メンブレンベローズ22、23とガイドロッド20との間、および、ガイド部21を通る貫通開口部とガイドロッド20における空間の間は、バルブハウジング1の真空領域4に対して封止される。バルブハウジング1の真空領域4に対して封止された空間は、本実施形態ではメンブレンベローズ23におけるガイド部21からの遠位端部において
挿入片30により閉じられている。原理的に挿入片30が省略され、メンブレンベローズ23がガイドロッド20に対して(ガイドロッド20の端部から間隔をおいて)直接的に真空密閉状態で連結されてもよく、ガイドロッド20の端部が連結部材33の凹部に直接挿入されてもよい。
【0041】
バルブハウジング1の真空領域4に対する前記封止空間は、連結部材26の開口部44を通じて大気に接続されている。これに代えて、封止空間が、原理的に真空吸引されてもよく、完全に閉じられてもよい(密封されてもよい)。
【0042】
バルブハウジング1の内部には、バルブハウジング1の真空領域4に対向する封止空間が設けられている。当該封止空間には、ガイドロッド20に対してガイド部21を変位可能に案内するための支持要素36が設けられている。
【0043】
連結部材26がねじ止めされる真空バルブの壁部34は、(図示されていないねじの取り外しの後で)バルブハウジング1の残りの部分から取り外し可能である。当該壁部34をバルブハウジング1から取り外すため、挿入片30が連結部材33から導出されてもよい。ガイドロッド20において取り外し可能な壁部34に対する遠位端部は、対向する壁部43との差込連結を構成する。
【0044】
当該差込連結の開状態において、ガイドロッド20を壁部34から遠位にある端部の領域において下側を支えるため、U字形状の支持プレート35が用いられる(図16参照)。支持プレート35は、一端部が壁部34に固定され、他端部がガイドロッド20を支え、本実施形態ではガイドロッド20はメンブレンベローズ23のエンド部材24が嵌め込まれる開口部を有する。ガイドロッド20の剛性が十分である場合、支持プレート35が省略されてもよい。
【0045】
メンブレンベローズ22、23のエンド部材24が全体的または部分的に省略されてもよく、メンブレンベローズ22、23がその端部において当該端部に接続される部分に直接溶接されてもよい。
【0046】
前述のように、挿入片30が省略されてもよく、ガイドロッド20の端部がバルブハウジングの開口部23を通じて連結部材33の凹部に直接挿入されてもよい。
【0047】
壁部が十分に厚いバルブハウジング1の構造により、連結部材33が省略され、ガイドロッド20の端部がバルブハウジング1の壁部の凹部に直接挿入されてもよい。
【0048】
連結部材26のカップ形状の構成は、本実施形態では、真空バルブの開位置において潰れたメンブレンベローズ22の一部を受容するために用いられる。相応に大きなバルブハウジングの構成により、連結部材26のカップ形状の構成が省略され、例えば、蓋部材として構成されうる。連結部材26が完全に省略され、ガイドロッド20の端部が例えば溶接によって壁部34に直接固定されてもよい。
【0049】
特に真空バルブが設置された真空設備の加熱に際して、バルブハウジング1および閉塞ユニット5の領域における異なる熱膨張を吸収するため、縦ドライブ11のドライブハウジング37が、バルブハウジング1に対して、縦方向10に垂直かつバルブ開口部2、3の軸線13、14に垂直な方向に変位可能に連結されている。縦アクチュエータ11の重量は、この場合、ばねユニットによって支えられる。当該構成は既知のものである。また、縦方向10に垂直かつバルブ開口部2、3の軸線13、14に垂直な方向について、バルブロッド9が閉塞ユニット5に対して可動に連結されていてもよい。
【0050】
アクチュエータハウジング37がバルブハウジング1に対して可動に連結される、または、バルブロッド9が閉塞ユニット5に対して可動に連結されることにより、閉塞ユニット5の重量が縦ガイド19によって支えられることが保証される。
【0051】
本実施形態では、前記のように縦ガイド19は、閉塞ユニット5の上方にのみ存在する。他の実施形態では、閉塞ユニット5の下方にガイド部が設けられ、当該ガイド部が閉塞ユニット5をバルブ開口部2、3の軸線13、14に平行な変位を支持するが、好ましくは閉塞ユニット5の重量を支えない。
【0052】
真空バルブの運転が実施される場合、運転補助装置38がバルブハウジング1に取り付けられてもよい。運転補助装置38は、バルブハウジング1に固定されている(特にねじ止めされている)リニアガイドを有する保持レール39により構成され、このリニアガイドにより支持アーム40が保持レール39に沿って変位可能に案内される。支持アーム40は、バルブハウジング1の取り外し可能な壁部34に取り付けられている(特にねじ止めされている)。結果として、壁部34のねじ止めが外され、ユニットを構成する壁部34、壁部34に支持されている縦ガイド19、閉塞ユニット5および11がバルブハウジング1の残りの部分から取り外される。ここで、ガイドロッド20の壁部34に対する遠位端部の差込連結が、バルブハウジング1の壁部43から解放される。取り外されたユニットは、(運転補助装置がない状態で)図15、16に示されている。
【0053】
運転完了後、ユニットは押し戻され、ガイドロッド20の壁部34に対する遠位端部がそこに配置された挿入片30において、壁部の開口部32およびコネクタ33の凹部に再び挿入される。すなわち、挿入連結が再び閉じられる。
【0054】
ガイドロッド20の壁部34に対する遠位端部のための連結部材は、例えば、後述するように挿入片30がないような他の形態によって構成されうる。
【0055】
本発明の範囲から逸脱することなく、前記実施形態の様々な変更が可能である。例えば、メンブレンベローズによって互いに接続され、縦方向10に相互に離間した2つのガイド部21が設けられていてもよい。
【0056】
本発明の第2実施形態が図17図28に示されている。以下に説明する相違点を除いて、第2実施形態の構成は第1実施形態の構成に対応し、第1実施形態の説明およびその可能な変形が第2実施形態にもあてはまる。同一または類似の構成には、第1実施形態と同じ参照番号が付されている。
【0057】
第1実施形態と第2実施形態との主な相違は、閉塞ユニット5が縦ガイド19のガイドロッド20に取り付けられ、縦アクチュエータ11によって閉塞ユニット5が縦方向10に平行に駆動される際、ガイドロッド20が閉塞ユニット5と共に動かされる点である。ここで、ガイドロッド20が貫通され、かつ、バルブハウジング1に取り付けられた2つのスリーブ状のガイド部21が設けられている。
【0058】
ガイドロッド20に対する支持ユニット8の固定は、ガイドロッド20が貫通され、かつ、ガイドロッド20に対して縦方向に変位不能に連結されたスリーブ状の連結部材41によって実現される。連結部材41の両側に、メンブレンベローズ22、23の一端部が真空気密に連結されている。メンブレンベローズ22、23の他端部は、ガイド部21に気密に連結されている。連結部材41およびガイド部21の連結は、第1実施形態におけるメンブレンベローズ22、23とガイド部21および連結部材26、33との連結と同様の方法で実施されうる。
【0059】
ガイド部21に対するガイドロッド20の変位可能な支持のための支持要素36は、第1実施形態と同様に構成されうる。当該支持要素36は、ガイド部21の貫通開口部の領域に設けられている。
【0060】
メンブレンベローズ22、23とガイドロッド20との間の空間は、バルブハウジング1の真空領域4に対して封止または遮断されている。当該封止空間は、連結部材41の貫通開口部およびガイドロッド20の間隙に延在している。真空領域4に対する封止空間は、少なくとも部分的にバルブハウジング1の内部に存在する。当該封止空間は、メンブレンベローズ22、23の連結部材41に対する遠位端部から、ガイド部21の貫通開口部およびガイドロッド20の間隙を通じて、さらに大気に連通している(原則的に真空吸引装置に接続されていてもよい)。ガイド部21の支持要素36が設けられている部位は、バルブハウジング1の真空領域4から封止または遮断される。
【0061】
メンブレンベローズ22、23の相互に反対側にある両端部は、例えば溶接によりガイドロッド20に対して直接的に真空気密に連結されてもよい。
【0062】
メンブレンベローズ22、23に代えて、第2実施形態において、バルブハウジング1の開口部28、32を通じて気密にガイドロッド20を導出させるため、シール部材としてシールリングを有するフィードスルーガイドが設けられていてもよい。
【0063】
第2実施形態では、運転目的のために部品が取り付けられた壁部34を取り外すことができるようにするために、メンブレンベローズ23とこれに対応するガイド部21との連結が最初に解除されている必要がある。
【0064】
本発明のさらなる実施形態では、閉塞ユニット5が、単一のバルブ開口部を真空気密に閉塞するために設けられていてもよい。真空バルブの開状態において真空バルブを貫通する通路を形成するため、好ましくはバルブ開口部に対向する壁部に、バルブシートを有しない付加的な開口部が設けられていてもよい。真空バルブの閉状態で縦ガイド19の反対側で閉塞ユニット5を支持するため、閉塞ユニット5のための相応の支持要素が設けられていてもよい。
【0065】
本発明にしたがって構成された真空バルブは、単一のバルブ開口部と単一のバルブプレートとを有する。
【0066】
本発明のさらなる実施形態では、真空バルブの開閉のために、縦アクチュエータのみがもうけられ、横アクチュエータが省略されてもよい。ここで、真空バルブの閉塞時に縦アクチュエータが相応の拡張部材を作動させ、あるいは、そこに3次元的なシール面が設けられていてもよい。膨張部材および3次元シール面に関する当該実施形態は、例えば冒頭で述べた文献により知られている。
【符号の説明】
【0067】
1‥バルブハウジング、2‥第1バルブ開口部、3‥第2バルブ開口部、4‥真空領域、5‥閉塞ユニット、6‥第1バルブプレート、7‥第2バルブプレート、8‥支持ユニット、9‥バルブロッド、10‥縦方向、11‥縦アクチュエータ、12‥ヨーク、13‥軸線、14‥軸線、15‥横アクチュエータ、16‥横方向、17‥第1支持ロッド、18‥第2支持ロッド、19‥縦ガイド、20‥ガイドロッド、21‥ガイド部、22‥メンブレンベローズ、23‥メンブレンベローズ、24‥エンド部材、25‥シールリング、26‥連結部材、27‥シールリング、28‥開口部、29‥シールリング、30‥挿入片、31‥シールリング、32‥開口部、33‥連結部材、34‥壁部、35‥支持プレート、36‥支持要素、37‥アクチュエータハウジング、38‥運転補助装置、39‥保持レール、40‥支持アーム、41‥連結部材、42‥シール部材、43‥壁部、44‥開口部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図8
図9
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