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特許7084244作業機械の制御システム、作業機械、及び作業機械の制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-06
(45)【発行日】2022-06-14
(54)【発明の名称】作業機械の制御システム、作業機械、及び作業機械の制御方法
(51)【国際特許分類】
   G01S 7/40 20060101AFI20220607BHJP
   G01S 13/42 20060101ALI20220607BHJP
   G01S 13/931 20200101ALI20220607BHJP
   G01S 19/46 20100101ALI20220607BHJP
   G01S 19/47 20100101ALI20220607BHJP
   G05D 1/02 20200101ALI20220607BHJP
   G01C 21/28 20060101ALI20220607BHJP
【FI】
G01S7/40 104
G01S13/42
G01S13/931
G01S19/46
G01S19/47
G05D1/02 F
G05D1/02 J
G01C21/28
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2018144523
(22)【出願日】2018-07-31
(65)【公開番号】P2020020656
(43)【公開日】2020-02-06
【審査請求日】2021-06-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000001236
【氏名又は名称】株式会社小松製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田中 大輔
(72)【発明者】
【氏名】志賀 達也
【審査官】藤田 都志行
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/097909(WO,A1)
【文献】特開2009-264983(JP,A)
【文献】特開2017-072422(JP,A)
【文献】特開2014-048205(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0087907(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 5/00- 5/14
G01S 7/00- 7/64
G01S 13/00-17/95
G01S 19/00-19/55
G01C 21/26-21/28
G05D 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業機械に設けられ、ランドマークの位置を検出する非接触センサと、
前記作業機械の走行において前記非接触センサで検出された前記ランドマークの検出位置を取得するランドマーク検出位置取得部と、
前記ランドマークの登録位置を記憶するランドマーク登録位置記憶部と、
前記ランドマークの検出位置に基づいて、前記非接触センサと前記ランドマークとの第1相対距離を算出する第1相対距離算出部と、
前記ランドマークの登録位置に基づいて、前記非接触センサと前記ランドマークとの第2相対距離を算出する第2相対距離算出部と、
前記第1相対距離と前記第2相対距離とに基づいて、前記非接触センサと前記ランドマークとの相対距離に係る補正値を算出する補正値算出部と、
前記補正値に基づいて前記第1相対距離を補正して、前記非接触センサと前記ランドマークとの補正相対距離を算出するランドマーク補正位置算出部と、
を備える作業機械の制御システム。
【請求項2】
走行路を走行する作業機械の位置を検出する位置センサと、
前記作業機械の走行において前記位置センサで検出された前記作業機械の検出位置を取得する作業機械検出位置取得部と、を備え、
前記第2相対距離算出部は、前記作業機械の検出位置と前記ランドマークの登録位置とに基づいて、前記第2相対距離を算出する、
請求項1に記載の作業機械の制御システム。
【請求項3】
前記補正相対距離に基づいて、前記作業機械の走行状態を制御する走行制御装置を備える、
請求項1又は請求項2に記載の作業機械の制御システム。
【請求項4】
前記走行制御装置は、前記補正相対距離に基づいて、推測航法により走行する前記作業機械の推測位置を補正する、
請求項3に記載の作業機械の制御システム。
【請求項5】
前記非接触センサは、前記作業機械の進行方向前方の前記ランドマークを含む物体を検出し、
前記非接触センサの検出データから規定条件を満足する検出データを前記ランドマーク検出位置取得部に出力するフィルタ部を備え、
前記ランドマーク検出位置取得部は、前記規定条件を満足する前記検出データを前記ランドマークの検出位置として取得する、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の作業機械の制御システム。
【請求項6】
前記非接触センサは、前記作業機械の走行において前記物体の反射強度を検出し、
前記規定条件は、前記反射強度が反射強度閾値以上であることを含む、
請求項5に記載の作業機械の制御システム。
【請求項7】
前記非接触センサは、前記作業機械の走行において前記物体の絶対速度を検出し、
前記規定条件は、前記絶対速度が絶対速度閾値未満であることを含む、
請求項5又は請求項6に記載の作業機械の制御システム。
【請求項8】
前記非接触センサは、前記作業機械の走行において前記物体の位置を検出し、
前記規定条件は、前記物体の検出位置と前記ランドマークの登録位置との偏差が偏差閾値未満であることを含む、
請求項5から請求項7のいずれか一項に記載の作業機械の制御システム。
【請求項9】
前記作業機械の走行において前記作業機械の走行速度を検出する速度センサを備え、
前記非接触センサは、前記作業機械の走行において前記物体を検出し、
前記規定条件は、前記作業機械の走行速度が走行速度閾値未満であることを含む、
請求項5から請求項8のいずれか一項に記載の作業機械の制御システム。
【請求項10】
前記作業機械の走行において前記作業機械の姿勢角度を検出する姿勢センサを備え、
前記非接触センサは、前記作業機械の走行において前記物体を検出し、
前記規定条件は、前記姿勢角度が角度閾値未満であることを含む、
請求項5から請求項8のいずれか一項に記載の作業機械の制御システム。
【請求項11】
請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の作業機械の制御システムを備える作業機械。
【請求項12】
走行路を走行する作業機械の走行において前記作業機械に設けられている非接触センサで検出されたランドマークの検出位置を取得することと、
前記ランドマークの検出位置に基づいて、前記非接触センサと前記ランドマークとの第1相対距離を算出することと、
前記ランドマークの登録位置に基づいて、前記非接触センサと前記ランドマークとの第2相対距離を算出することと、
前記第1相対距離と前記第2相対距離とに基づいて、前記非接触センサと前記ランドマークとの相対距離に係る補正値を算出することと、
前記補正値に基づいて前記第1相対距離を補正して、前記非接触センサと前記ランドマークとの補正相対距離を算出することと、
前記補正相対距離に基づいて、前記作業機械の走行状態を制御することと、
を含む作業機械の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業機械の制御システム、作業機械、及び作業機械の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
鉱山のような広域の作業現場において、無人で走行する作業機械が使用される場合がある。作業機械の位置は、全地球航法衛星システム(GNSS:Global Navigation Satellite System)を利用して検出される。全地球航法衛星システムの検出精度が低下すると、作業機械の稼働が停止し、作業現場の生産性が低下する可能性がある。そのため、鉱山の走行路の傍らにランドマークと呼ばれる位置基準部材を設置し、全地球航法衛星システムの検出精度が低下したときに、非接触センサでランドマークを検出して、作業機械の位置を算出する技術が提案されている。
【0003】
特許文献1には、作業機械の進行方向前方にある被計測体を外界認識センサで検知する技術が開示されている。特許文献1において、非計測体はランドマークに相当し、外界認識センサは非接触センサに相当する。特許文献1において、外界認識センサは、被計測体の検出軸に対する計測角度を検出する。外界認識センサにより検出された計測角度に基づいて、外界認識センサの検出軸の角度が補正される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-161467号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
作業機械に設けられる非接触センサの検出誤差には個体差がある。そのため、作業現場の生産性の低下を抑制しつつ、非接触センサの距離に係る検出誤差を補正できることが要求される。
【0006】
本発明の態様は、作業現場の生産性の低下を抑制しつつ、非接触センサを補正することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の態様に従えば、作業機械に設けられ、ランドマークの位置を検出する非接触センサと、前記作業機械の走行において前記非接触センサで検出された前記ランドマークの検出位置を取得するランドマーク検出位置取得部と、前記ランドマークの登録位置を記憶するランドマーク登録位置記憶部と、前記ランドマークの検出位置に基づいて、前記非接触センサと前記ランドマークとの第1相対距離を算出する第1相対距離算出部と、前記ランドマークの登録位置に基づいて、前記非接触センサと前記ランドマークとの第2相対距離を算出する第2相対距離算出部と、前記第1相対距離と前記第2相対距離とに基づいて、前記非接触センサと前記ランドマークとの相対距離に係る補正値を算出する補正値算出部と、前記補正値に基づいて前記第1相対距離を補正して、前記非接触センサと前記ランドマークとの補正相対距離を算出するランドマーク補正位置算出部と、を備える作業機械の制御システムが提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明の態様によれば、作業現場の生産性の低下を抑制しつつ、非接触センサを補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態に係る管理システム及び作業機械の一例を模式的に示す図である。
図2図2は、実施形態に係る作業機械及び走行路を模式的に示す図である。
図3図3は、実施形態に係る非接触センサの一例を模式的に示す図である。
図4図4は、実施形態に係る作業機械の制御システムを示す機能ブロック図である。
図5図5は、実施形態に係るデータ処理装置の処理を説明するための模式図である。
図6図6は、実施形態に係るデータ処理装置の処理を説明するための模式図である。
図7図7は、実施形態に係るデータ処理装置の処理を説明するための模式図である。
図8図8は、実施形態に係る作業機械の制御方法を示すフローチャートである。
図9図9は、コンピュータシステムの一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
【0011】
[管理システム]
図1は、本実施形態に係る管理システム1及び作業機械2の一例を模式的に示す図である。作業機械2は、無人車両である。無人車両とは、運転者による運転操作によらずに、制御指令に基づいて無人で走行する作業車両をいう。作業機械2は、管理システム1からの制御指令に基づいて走行する。制御指令は、走行条件データを含む。
【0012】
作業機械2は、作業現場において稼働する。本実施形態において、作業現場は、鉱山又は採石場である。作業機械2は、作業現場を走行して積荷を運搬するダンプトラックである。鉱山とは、鉱物を採掘する場所又は事業所をいう。採石場とは、石材を採掘する場所又は事業所をいう。作業機械2に運搬される積荷として、鉱山又は採石場において掘削された鉱石又は土砂が例示される。
【0013】
管理システム1は、管理装置3と、通信システム4とを備える。管理装置3は、コンピュータシステムを含み、作業現場の管制施設5に設置される。管制施設5に管理者が存在する。通信システム4は、管理装置3と作業機械2との間で通信を実施する。管理装置3に無線通信機6が接続される。通信システム4は、無線通信機6を含む。管理装置3と作業機械2とは、通信システム4を介して無線通信する。作業機械2は、管理装置3から送信された走行条件データに基づいて、作業現場の走行路HLを走行する。
【0014】
[作業機械]
作業機械2は、車両本体21と、車両本体21に支持されるダンプボディ22と、車両本体21を支持する走行装置23と、速度センサ24と、方位センサ25と、姿勢センサ26と、無線通信機28と、位置センサ31と、非接触センサ33と、データ処理装置10と、走行制御装置40とを備える。
【0015】
車両本体21は、車体フレームを含み、ダンプボディ22を支持する。ダンプボディ22は、積荷が積み込まれる部材である。
【0016】
走行装置23は、車輪27を含み、走行路HLを走行する。車輪27は、前輪27Fと後輪27Rとを含む。車輪27にタイヤが装着される。走行装置23は、駆動装置23Aと、ブレーキ装置23Bと、操舵装置23Cとを有する。
【0017】
駆動装置23Aは、作業機械2を加速させるための駆動力を発生する。駆動装置23Aは、ディーゼルエンジンのような内燃機関を含む。なお、駆動装置23Aは、電動機を含んでもよい。駆動装置23Aで発生した駆動力が後輪27Rに伝達され、後輪27Rが回転する。後輪27Rが回転することにより、作業機械2は自走する。ブレーキ装置23Bは、作業機械2を減速又は停止させるための制動力を発生する。操舵装置23Cは、作業機械2の走行方向を調整可能である。作業機械2の走行方向は、車両本体21の前部の向きを含む。操舵装置23Cは、前輪27Fを操舵することによって、作業機械2の走行方向を調整する。
【0018】
速度センサ24は、作業機械2の走行において作業機械2の走行速度を検出する。速度センサ24の検出データは、走行装置23の走行速度を示す走行速度データを含む。
【0019】
方位センサ25は、作業機械2の走行において作業機械2の方位を検出する。方位センサ25の検出データは、作業機械2の方位を示す方位データを含む。作業機械2の方位は、作業機械2の走行方向である。方位センサ25は、例えばジャイロセンサを含む。
【0020】
姿勢センサ26は、作業機械2の走行において作業機械2の姿勢角度を検出する。作業機械2の姿勢角度は、ロール角及びピッチ角を含む。ロール角とは、作業機械2の前後方向に延在する回転軸を中心とする作業機械2の傾斜角度をいう。ピッチ角とは、作業機械2の左右方向に延在する回転軸を中心とする作業機械の傾斜角度をいう。姿勢センサ26の検出データは、作業機械2の姿勢角度を示す姿勢角度データを含む。姿勢センサ26は、例えば、慣性計測装置(IMU:Inertial Measurement Unit)を含む。
【0021】
位置センサ31は、走行路HLを走行する作業機械2の位置を検出する。位置センサ31の検出データは、作業機械2の絶対位置を示す絶対位置データを含む。作業機械2の絶対位置は、全地球航法衛星システム(GNSS:Global Navigation Satellite System)を利用して検出される。位置センサ31は、GNSS受信機を含む。全地球航法衛星システムは、緯度、経度、及び高度の座標データで規定される作業機械2の絶対位置を検出する。全地球航法衛星システムにより、グローバル座標系において規定される作業機械2の絶対位置が検出される。グローバル座標系とは、地球に固定された座標系をいう。
【0022】
非接触センサ33は、作業機械2の走行において作業機械2の進行方向前方の物体を検出する。作業機械2の進行方向前方の物体として、走行路HLの傍らに設置されたランドマークLM、走行路HLの傍らに設置された標識板、及び作業機械2とは別の車両などが例示される。非接触センサ33は、作業機械2の進行方向前方において走行路HLの傍らに設置されたランドマークLMを非接触で検出するランドマークセンサとして機能する。
【0023】
非接触センサ33は、物体を電波で走査するレーダセンサを含む。なお、非接触センサ33は、物体をレーザ光で走査するレーザセンサを含んでもよい。
【0024】
以下の説明においては、レーザ光又は電波のような、物体を検出するために物体を走査するエネルギー波を適宜、検出波、と称する。
【0025】
なお、作業機械2に、ランドマークLMを検出する非接触センサ33のみならず、作業機械2の走行において作業機械2の周囲の少なくとも一部の物体を非接触で検出する障害物センサが設けられてもよい。障害物センサが検出する物体として、作業機械2が走行する走行路HLに存在する障害物、走行路HLの轍、及び走行路HLの傍らに存在する土手(壁面)のような、走行路HLを走行する作業機械2が干渉する可能性がある物体が例示される。
【0026】
無線通信機28は、管理装置3に接続された無線通信機6と無線通信する。通信システム4は、無線通信機28を含む。
【0027】
データ処理装置10は、コンピュータシステムを含み、車両本体21に配置される。データ処理装置10は、少なくとも位置センサ31の検出データ及び非接触センサ33の検出データを処理する。
【0028】
走行制御装置40は、コンピュータシステムを含み、車両本体21に配置される。走行制御装置40は、作業機械2の走行装置23の走行状態を制御する。走行制御装置40は、駆動装置23Aを作動するためのアクセル指令、ブレーキ装置23Bを作動するためのブレーキ指令、及び操舵装置23Cを作動するためのステアリング指令を含む運転指令を出力する。駆動装置23Aは、走行制御装置40から出力されたアクセル指令に基づいて、作業機械2を加速させるための駆動力を発生する。ブレーキ装置23Bは、走行制御装置40から出力されたブレーキ指令に基づいて、作業機械2を減速又は停止させるための制動力を発生する。操舵装置23Cは、走行制御装置40から出力されたステアリング指令に基づいて、作業機械2を直進又は旋回させるために前輪27Fの向きを変えるための旋回力を発生する。
【0029】
[走行路]
図2は、本実施形態に係る作業機械2及び走行路HLを模式的に示す図である。走行路HLは、鉱山の複数の作業場PAに通じる。作業場PAは、積込場PA1及び排土場PA2の少なくとも一方を含む。走行路HLに交差点ISが設けられてもよい。
【0030】
積込場PA1とは、作業機械2に積荷を積載する積込作業が実施されるエリアをいう。積込場PA1において、油圧ショベルのような積込機7が稼働する。排土場PA2とは、作業機械2から積荷が排出される排出作業が実施されるエリアをいう。排土場PA2には、例えば破砕機8が設けられる。
【0031】
管理装置3は、走行路HLにおける作業機械2の走行条件を設定する。作業機械2は、管理装置3から送信された走行条件を示す走行条件データに基づいて、走行路HLを走行する。
【0032】
走行条件データは、作業機械2の目標走行速度及び目標走行コースCSを含む。図2に示すように、走行条件データは、走行路HLに間隔をあけて設定された複数のポイントPIを含む。ポイントPIは、グローバル座標系において規定される作業機械2の目標位置を示す。なお、ポイントPIは、作業機械2のローカル座標系において規定されてもよい。
【0033】
目標走行速度は、複数のポイントPIのそれぞれに設定される。目標走行コースCSは、複数のポイントPIを結ぶ線によって規定される。
【0034】
走行路HLの傍らにランドマークLMが設置される。ランドマークLMは、非接触センサ33によって検出される位置基準部材である。ランドマークLMは、例えば80[m]以上100[m]以下の間隔をあけて複数設置される。ランドマークLMの位置は固定される。すなわち、ランドマークLMは静止体である。
【0035】
ランドマークLMは、走行路HLに沿って、走行路HLの傍らの土手などに設置される。なお、ランドマークLMは、積込場PA1に設置されてもよいし、排土場PA2に設置されてもよい。また、ランドマークLMは、作業現場の任意の場所に設置されてもよい。
【0036】
[非接触センサ]
図3は、本実施形態に係る非接触センサ33の一例を模式的に示す図である。非接触センサ33は、作業機械2の車両本体21の前部に配置される。非接触センサ33は、単数でもよいし複数でもよい。本実施形態において、非接触センサ33は、作業機械2に3つ設けられる。なお、非接触センサ33は、作業機械2に5つ設けられてもよい。
【0037】
非接触センサ33は、検出波を発射可能な発射部と、検出波を受信可能な受信部とを有する。非接触センサ33の検出範囲ARlは、放射状である。非接触センサ33の検出波は、放射状の検出範囲ARlにおいて走査される。非接触センサ33は、検出範囲ARl内の物体を検出波で走査して、物体との相対位置を検出する。検出範囲ARl内にランドマークLMが配置されることにより、非接触センサ33は、ランドマークLMとの相対位置を検出することができる。ランドマークLMとの相対位置は、作業機械2とランドマークLMとの相対距離を含む。
【0038】
ランドマークLMは、非接触センサ33から発射された検出波を反射する反射面を有する。検出波(電波)に対するランドマークLMの反射面の反射強度(反射率)は、ランドマークLMの周囲の物体の反射強度(反射率)よりも高い。ランドマークLMの周囲の物体として、鉱山の岩石又は土手などが例示される。非接触センサ33は、作業機械2の進行方向前方に検出波を発射して、物体で反射した検出波を受信することにより、ランドマークLMとランドマークLMの周囲の物体とを区別して検出することができる。
【0039】
なお、ランドマークLMは、全地球航法衛星システムを利用して絶対位置を検出できるものであれば反射面を有しなくてもよい。
【0040】
[制御システム]
図4は、本実施形態に係る作業機械2の制御システム9を示す機能ブロック図である。制御システム9は、データ処理装置10と、走行制御装置40とを有する。データ処理装置10及び走行制御装置40のそれぞれは、通信システム4を介して管理装置3と通信可能である。
【0041】
管理装置3は、走行条件生成部3Aと、通信部3Bとを有する。走行条件生成部3Aは、作業機械2の走行条件を示す走行条件データを生成する。走行条件は、例えば管制施設に存在する管理者により決定される。管理者は、管理装置3に接続されている入力装置を操作する。走行条件生成部3Aは、入力装置が操作されることにより生成された入力データに基づいて、走行条件データを生成する。通信部3Bは、走行条件データを作業機械2に送信する。作業機械2の走行制御装置40は、通信部3Bから送信された走行条件データを、通信システム4を介して取得する。
【0042】
<データ処理装置>
データ処理装置10は、作業機械検出位置取得部11と、ランドマーク検出位置取得部12と、ランドマーク登録位置記憶部13と、第1相対距離算出部14と、第2相対距離算出部15と、補正値算出部16と、補正値記憶部17と、ランドマーク補正位置算出部18と、フィルタ部19とを有する。
【0043】
作業機械検出位置取得部11は、作業機械2の走行において位置センサ31で検出された作業機械2の検出位置を取得する。作業機械2の検出位置は、位置センサ31で検出された作業機械2の絶対位置を示す。作業機械2の絶対位置は、作業機械2に規定されている基準点の絶対位置を示す。作業機械2の基準点として、後輪27Rに動力を伝達するリアアクスルの中心点が例示される。なお、作業機械2の基準点を作業機械2の任意の部位に設定してもよい。また、位置センサ31は、作業機械2を測位できたことを示す測位信号と、作業機械2を測位できなかったことを示す非測位信号とを出力する。作業機械検出位置取得部11は、位置センサ31から、測位信号又は非測位信号を取得する。
【0044】
ランドマーク検出位置取得部12は、作業機械2の走行において非接触センサ33で検出されたランドマークLMの検出位置を取得する。ランドマークLMの検出位置は、非接触センサ33で検出された非接触センサ33とランドマークLMとの相対位置を示す。非接触センサ33とランドマークLMとの相対位置は、非接触センサ33からランドマークLMの反射面までの距離及び方位を含む。
【0045】
ランドマーク登録位置記憶部13は、ランドマークLMの登録位置を記憶する。ランドマークLMの登録位置は、予め検出されたランドマークLMの絶対位置を示す。ランドマークLMは、例えば作業者によって走行路HLの傍らに設置される。ランドマークLMを走行路LMの傍らに設置した後、作業者は、GNSS受信機を含む位置検出装置を用いて、ランドマークLMの絶対位置を検出する。作業者は、検出されたランドマークLMの絶対位置をランドマーク登録位置記憶部13に登録する。ランドマーク登録位置記憶部13は、ランドマークLMの絶対位置を示す登録位置を記憶する。
【0046】
第1相対距離算出部14は、ランドマーク検出位置取得部12により取得されたランドマークLMの検出位置LMsに基づいて、非接触センサ33とランドマークLMとの第1相対距離Laを算出する。
【0047】
第2相対距離算出部15は、作業機械検出位置取得部11により取得された作業機械2の検出位置と、予め決められている非接触センサ33の取付け位置と作業機械2の基準点との相対位置と、ランドマーク登録位置記憶部13に記憶されているランドマークLMの登録位置とに基づいて、非接触センサ33とランドマークLMとの第2相対距離Lbを算出する。上述のように、作業機械2の基準点の絶対位置は、位置センサ31により検出される。作業機械2における非接触センサ33の取付け位置、及び非接触センサ33の取付け位置と作業機械2の基準点との相対位置は、作業機械2の設計データ又は諸元データから導出可能な既知データである。第2相対距離算出部15は、位置センサ31により検出された作業機械2の絶対位置を示す作業機械2の検出位置と、既知である非接触センサ33の取付け位置とに基づいて、非接触センサ33の絶対位置を算出することができる。
【0048】
図5は、本実施形態に係るデータ処理装置10の第1相対距離算出部14及び第2相対距離算出部15の処理を説明するための模式図である。図5に示すように、第1相対距離Laは、非接触センサ33により検出された非接触センサ33とランドマークLMの検出位置LMsとの距離を示す。第2相対距離Lbは、位置センサ31により検出された作業機械2の絶対位置を示す作業機械2の検出位置と既知の非接触センサ33の取付け位置とから算出される非接触センサ33の絶対位置と、ランドマーク登録位置記憶部13に記憶されているランドマークLMの絶対位置を示すランドマークLMの登録位置LMrとの距離を示す。
【0049】
作業機械2の検出位置は、位置センサ31によって高精度に検出される。ランドマークLMの登録位置LMrは、GNSS受信機を含む位置検出装置によって高精度に検出される。非接触センサ33により検出されるランドマークLMの検出位置LMs(第1相対距離La)は、誤差を含む可能性がある。複数の非接触センサ33毎にランドマークLMの検出位置LMs(第1相対距離La)がばらつく可能性がある。また、作業機械2が走行している状態で非接触センサ33がランドマークLMの検出位置LMs(第1相対距離La)を検出する場合、ランドマークLMの検出位置LMs(第1相対距離La)が誤差を含む可能性が高くなる。
【0050】
つまり、非接触センサ33の検出誤差には個体差がある可能性が高い。特に、ランドマークLMとの第1相対距離Laを検出したときの非接触センサ33の検出誤差は、作業機械2の走行状態において顕著に現れる可能性が高い。
【0051】
すなわち、非接触センサ33とランドマークLMとの真の相対距離に対する第2相対距離Lbの誤差は小さいものの、非接触センサ33とランドマークLMとの真の相対距離に対する第1相対距離Laの誤差は大きい可能性が高い。
【0052】
補正値算出部16は、第1相対距離算出部14により算出された第1相対距離Laと、第2相対距離算出部15により算出された第2相対距離Lbとに基づいて、非接触センサ33とランドマークLMとの相対距離に係る補正値Gを算出する。
【0053】
補正値算出部16は、誤差を含んでいる可能性がある第1相対距離Laと、真の相対距離に近い第2相対距離Lbとに基づいて、作業機械2とランドマークLMとの相対距離に係る補正値Gを算出する。本実施形態において、補正値Gは、第1相対距離Laと第2相対距離Lbとの比によって表される(G=Lb/La)。
【0054】
例えば、第2相対距離Lbが102[m]であり、第1相対距離Laが100[m]である場合、補正値Gは、1.02である。
【0055】
なお、補正値算出部16は、複数の第1相対距離La及び複数の第2相対距離Lbに基づいて、補正値Gを算出してもよい。複数の第1相対距離Laに基づいて、より適切な補正値Gを算出することができる。例えば、作業機械2が同一の走行路HLを複数回走行する場合、非接触センサ33は、同一のランドマークLMにおいて同一の部位(検出点)との相対距離を常に検出するとは限らない。複数の第1相対距離Laに基づいて補正値Gが算出されることにより、例えば第1回目の走行路HLの走行において非接触センサ33がランドマークLMの不適切な検出点を検出した場合でも、第2回目以降の走行路HLの走行において非接触センサ33がランドマークLMの適切な検出点を検出することにより、適切な補正値Gを算出することができる。
【0056】
図6は、本実施形態に係るデータ処理装置10の補正値算出部16の処理を説明するための模式図である。図6において、横軸は第1相対距離Laを示し、縦軸は第2相対距離Lbを示す。本実施形態において、非接触センサ33は、作業機械2が走行している状態でランドマークLMを検出する。作業機械2の進行方向前方にランドマークLMが存在する場合、作業機械2の走行により、非接触センサ33は、ランドマークLMに徐々に近づく。すなわち、非接触センサ33は、作業機械2とランドマークLMとの相対距離が変化している状態で、ランドマークLMを順次検出する。
【0057】
第1相対距離算出部14は、作業機械2の走行状態において位置センサ31により検出される作業機械2の走行方向における複数の検出位置と、作業機械2の走行状態において非接触センサ33により検出される複数のランドマークLMの検出位置LMsとに基づいて、非接触センサ33とランドマークLMとの複数の第1相対距離Laを算出する。
【0058】
第2相対距離算出部15は、位置センサ31により検出される複数の作業機械2の検出位置と、ランドマーク登録位置記憶部13に記憶されているランドマークLMの登録位置LMrとに基づいて、非接触センサ33とランドマークLMとの複数の第2相対距離Lbを算出する。
【0059】
第1相対距離算出部14が複数の第1相対距離Laを算出し、第2相対距離算出部15が複数の第2相対距離Lbを算出することにより、図6に示すように、作業機械2の走行方向における複数の検出位置のそれぞれに対応する第1相対距離Laと第2相対距離Lbとの関係を示すプロット点が導出される。補正値算出部16は、複数のプロット点に基づいて最小二乗法により近似曲線を算出する。本実施形態において、補正値算出部16は、近似曲線として、複数のプロット点から原点を通る直線の傾きを算出する。直線の傾きが補正値Gに相当する。このように、補正値算出部16は、作業機械2の走行方向における複数の検出位置のそれぞれに対応する第1相対距離Laと第2相対距離Lbとの関係を示すプロット点を導出し、最小二乗法により補正値Gを算出してもよい。
【0060】
補正値記憶部17は、補正値算出部16により算出された補正値Gを記憶する。
【0061】
ランドマーク補正位置算出部18は、補正値記憶部17に記憶されている補正値Gに基づいて、第1相対距離算出部14により算出された非接触センサ33とランドマークLMとの第1相対距離Laを補正して、非接触センサ33とランドマークLMとの補正相対距離Lcを算出する。
【0062】
図7は、本実施形態に係るデータ処理装置10のランドマーク補正位置算出部18の処理を説明するための模式図である。ランドマーク補正位置算出部18は、補正値記憶部17に記憶されている補正値Gに基づいて、第1相対距離算出部14により算出された非接触センサ33とランドマークLMとの第1相対距離Laを補正して、補正相対距離Lcを算出する。本実施形態において、補正相対距離Lcは、補正値Gと第1相対距離Laとの積によって表される(Lc=La×G)。
【0063】
例えば、補正値Gが1.02である場合において、第1相対距離Laが50[m]であると算出された場合、補正相対距離Lcは、51[m]となる。
【0064】
また、ランドマーク補正位置算出部18は、補正相対距離Lcに基づいて、ランドマーク検出位置取得部12により取得されたランドマークLMの検出位置LMsを補正して、補正位置LMaを算出する。
【0065】
フィルタ部19は、非接触センサ33の検出データから規定条件を満足する検出データをランドマーク検出位置取得部12に出力するフィルタ処理を実施する。ランドマーク検出位置取得部12は、規定条件を満足する非接触センサ33の検出データをランドマークLMの検出位置LMsとして取得する。すなわち、ランドマーク検出位置取得部12は、フィルタ部19において規定条件を満足すると判定され、フィルタ部19を通過した非接触センサ33の検出データをランドマークLMの検出位置LMsとして取得する。フィルタ部19は、規定条件を満足しない非接触センサ33の検出データをランドマーク検出位置取得部12に出力しない。
【0066】
フィルタ部19は、反射強度フィルタ部19Aと、相対速度フィルタ部19Bと、検出位置フィルタ部19Cと、走行速度フィルタ部19Dと、姿勢角度フィルタ部19Eとを有する。
【0067】
非接触センサ33は、作業機械2の走行において物体に検出波を照射して、物体で反射した検出波を受信することにより、物体で反射した検出波の反射強度を検出することができる。規定条件は、反射強度が反射強度閾値以上であることを含む。反射強度閾値は、予め定められ、反射強度フィルタ部19Aに保持される。反射強度フィルタ部19Aは、非接触センサ33の検出データを取得して、非接触センサ33の検出データから導出される検出波の反射強度を算出する。上述のように、検出波に対するランドマークLMの反射面の反射強度は、ランドマークLMの周囲の物体の反射強度よりも高い。反射強度フィルタ部19Aは、検出波の反射強度が反射強度閾値以上であるとき、検出波を反射した物体は、ランドマークLMであると判定する。一方、反射強度フィルタ部19Aは、検出波の反射強度が反射強度閾値未満であるとき、検出波を反射した物体は、ランドマークLM以外の物体であると判定する。反射強度フィルタ部19Aは、非接触センサ33の検出データに基づいて、非接触センサ33により検出された物体がランドマークLMであると判定した場合、非接触センサ33の検出データをランドマーク検出位置取得部12に出力する。ランドマーク検出位置取得部12は、反射強度フィルタ部19Aから出力された非接触センサ33の検出データをランドマークLMの検出位置LMsとして取得する。
【0068】
また、非接触センサ33は、作業機械2の走行において物体に検出波を照射して、物体で反射した検出波を受信することにより、物体との相対速度を検出することができる。規定条件は、物体との相対速度と速度センサ24が検出する作業機械2の走行速度との関係から算出される物体の絶対速度が絶対速度閾値未満であることを含む。絶対速度閾値は、予め定められ、絶対速度フィルタ部19Bに保持される。絶対速度フィルタ部19Bは、非接触センサ33の検出データを取得して、非接触センサ33の検出データから導出される物体との相対速度と速度センサ24が検出する作業機械2の走行速度との関係から物体の絶対速度を算出する。上述のように、ランドマークLMは静止体である。一方、作業機械2の前方において作業機械2とは別の車両が走行する可能性がある。別の車両は移動体である。ランドマークLMの絶対速度は、別の車両の絶対速度よりも低い。絶対速度フィルタ部19Bは、物体の絶対速度が絶対速度閾値未満であるとき、検出波を反射した物体は、ランドマークLMであると判定する。一方、絶対速度フィルタ部19Bは、物体の絶対速度が絶対速度閾値以上であるとき、検出波を反射した物体は、ランドマークLM以外の物体(作業機械2とは別の車両)であると判定する。絶対速度フィルタ部19Bは、非接触センサ33により検出された物体がランドマークLMであると判定した場合、非接触センサ33の検出データをランドマーク検出位置取得部12に出力する。ランドマーク検出位置取得部12は、相対速度フィルタ部19Bから出力された非接触センサ33の検出データをランドマークLMの検出位置LMsとして取得する。
【0069】
また、非接触センサ33は、作業機械2の走行において物体に検出波を照射して、物体で反射した電検出波を受信することにより、物体の検出位置を検出することができる。物体の検出位置は、物体の絶対位置である。作業機械2の絶対位置は、位置センサ31により検出される。非接触センサ33と物体との相対位置は、非接触センサ33により検出される。そのため、非接触センサ33は、作業機械2の絶対位置と、既知である非接触センサ33の取付け位置と、非接触センサ33と物体との相対位置とに基づいて、物体の絶対位置を示す検出位置を検出することができる。規定条件は、物体の検出位置とランドマークLMの登録位置の偏差が偏差閾値未満であることを含む。偏差閾値は、予め定められ、検出位置フィルタ部19Cに保持される。ランドマークLMの登録位置は、ランドマークLMの絶対位置である。検出位置フィルタ部19Cは、物体の検出位置とランドマークLMの登録位置との偏差が偏差閾値未満であるとき、すなわち、物体の検出位置とランドマークLMの登録位置とが一致又は近似するとき、検出波を反射した物体は、ランドマークLMであると判定する。一方、検出位置フィルタ部19Cは、物体の検出位置とランドマークLMの登録位置との偏差が偏差閾値以上であるとき、すなわち、物体の検出位置とランドマークLMの登録位置とが離れているとき、検出波を反射した物体は、ランドマークLM以外の物体であると判定する。検出位置フィルタ部19Cは、非接触センサ33により検出された物体がランドマークLMであると判定した場合、非接触センサ33の検出データをランドマーク検出位置取得部12に出力する。ランドマーク検出位置取得部12は、検出位置フィルタ部19Cから出力された非接触センサ33の検出データをランドマークLMの検出位置LMsとして取得する。
【0070】
また、非接触センサ33は、作業機械2の走行において物体を検出する。規定条件は、非接触センサ33が物体を検出したときの作業機械2の走行速度が走行速度閾値未満であることを含む。走行速度閾値は、予め定められ、走行速度フィルタ部19Dに保持される。走行速度フィルタ部19Dは、速度センサ24の検出データを取得して、非接触センサ33が物体を検出したときの作業機械2の走行速度を取得する。作業機械2が高速走行しているとき、例えば車両本体21の振動が大きくなる可能性が高い。車両本体21の振動が大きい場合、非接触センサ33の検出精度が低下する可能性がある。一方、作業機械2が低速走行しているとき、非接触センサ33の検出精度の低下が抑制される。走行速度フィルタ部19Dは、作業機械2の走行速度が走行速度閾値未満であるとき、非接触センサ33の検出精度の低下は抑制されていると判定する。一方、走行速度フィルタ部19Dは、作業機械2の走行速度が走行速度閾値以上であるとき、非接触センサ33の検出精度が低下していると判定する。走行速度フィルタ部19Dは、作業機械2の走行速度が走行速度閾値未満であるときに非接触センサ33の検出データが取得されたと判定した場合、非接触センサ33の検出データをランドマーク検出位置取得部12に出力する。ランドマーク検出位置取得部12は、走行速度フィルタ部19Dから出力された検出データをランドマークLMの検出位置LMsとして取得する。
【0071】
また、非接触センサ33は、作業機械2の走行において物体を検出する。規定条件は、非接触センサ33が物体を検出したときの作業機械2の姿勢角度が角度閾値未満であることを含む。角度閾値は、予め定められ、姿勢角度フィルタ部19Eに保持される。姿勢角度フィルタ部19Eは、方位センサ25及び姿勢センサ26の検出データを取得して、非接触センサ33が物体を検出したときの作業機械2の姿勢角度を取得する。例えば作業機械2が荒れた路面を走行したり急カーブコースを走行したりした場合、作業機械2の姿勢角度は大きくなる可能性が高い。また、ダンプボディ22に積荷が積まれている積荷状態で作業機械2が走行したときの姿勢角度は大きく、ダンプボディ22に積荷が積まれていない空荷状態で作業機械2が走行したときの姿勢角度は小さい可能性が高い。作業機械2の姿勢角度が大きい場合、非接触センサ33の検出精度が低下する可能性がある。一方、作業機械2の姿勢角度が小さいとき、非接触センサ33の検出精度の低下が抑制される。姿勢角度フィルタ部19Eは、作業機械2の姿勢角度が角度閾値未満であるとき、非接触センサ33の検出精度の低下は抑制されていると判定する。一方、姿勢角度フィルタ部19Eは、作業機械2の姿勢角度が角度閾値以上であるとき、非接触センサ33の検出精度が低下していると判定する。姿勢角度フィルタ部19Eは、作業機械2の姿勢角度が角度閾値未満であるときに非接触センサ33の検出データが取得されたと判定した場合、非接触センサ33の検出データをランドマーク検出位置取得部12に出力する。ランドマーク検出位置取得部12は、姿勢角度フィルタ部19Eから出力された検出データをランドマークLMの検出位置LMsとして取得する。
【0072】
<走行制御装置>
走行制御装置40は、管理装置3により生成された走行条件データに従って作業機械2が走行するように、走行装置23を制御する。本実施形態において、走行制御装置40は、GNSS走行モード及びランドマーク走行モードの少なくとも一方の走行モードに基づいて、作業機械2を走行させる。
【0073】
GNSS走行モードは、位置センサ31から測位信号が取得され、位置センサ31により検出された作業機械2の絶対位置の検出精度が高精度であるときに実施される走行モードである。ランドマーク走行モードは、位置センサ31から非測位信号が取得され、位置センサ31により検出された作業機械2の絶対位置の検出精度が低下しているときに実施される走行モードである。
【0074】
なお、位置センサ31の検出精度が低下する原因として、例えば太陽フレアによる電離層異常、及び全地球航法衛星システムとの通信異常等が例示される。例えば、露天掘り又は地下鉱山のような作業現場においては、全地球航法衛星システムとの通信異常が発生する可能性が高くなる。また、作業現場又は作業現場の周囲に障害物が存在する場合も、全地球航法衛星システムとの通信異常が発生する可能性が高くなる。
【0075】
走行制御装置40は、位置センサ31から測位信号を取得し、位置センサ31により検出された作業機械2の絶対位置の検出精度が高精度であると判定したとき、GNSS走行モードで作業機械2を走行させる。GNSS走行モードにおいて、走行制御装置40は、位置センサ31により検出される作業機械2の検出位置と、走行条件生成部3Aにより生成された走行条件データとに基づいて、作業機械2の位置を補正しながら、作業機械2を走行させる。
【0076】
走行制御装置40は、位置センサ31から非測位信号を取得し、位置センサ31により検出された作業機械2の絶対位置の検出精度が低下していると判定したとき、ランドマーク走行モードで作業機械2を走行させる。ランドマーク走行モードにおいて、走行制御装置40は、非接触センサ33により検出されるランドマークLMの検出位置と、ランドマーク登録位置記憶部13に記憶されているランドマークLMの登録位置と、走行条件生成部3Aにより生成された走行条件データとに基づいて、作業機械2の位置を補正しながら、作業機械2を走行させる。
【0077】
[作業機械の走行方法]
次に、本実施形態に係る作業機械2の走行方法の一例について説明する。走行制御装置40は、管理装置3から送信された走行条件データに基づいて、走行装置23を制御する。本実施形態において、作業機械2は、推測航法に基づいて走行路HLを走行する。
【0078】
推測航法とは、経度及び緯度が既知の起点からの作業機械2の移動距離及び方位(方位変化量)に基づいて、作業機械2の現在の位置を推測して走行する航法をいう。作業機械2の移動距離は、速度センサ24により検出される。作業機械2の方位は、方位センサ25により検出される。走行制御装置40は、速度センサ24の検出データ及び方位センサ25の検出データを取得して、既知の起点からの作業機械2の移動距離及び方位変化量を算出して、作業機械2の現在の位置を推測しながら、走行装置23を制御する。以下の説明において、速度センサ24の検出データ及び方位センサ25の検出データに基づいて推測される作業機械2の現在の位置を適宜、推測位置、と称する。
【0079】
推測航法において、走行制御装置40は、速度センサ24の検出データ及び方位センサ25の検出データに基づいて作業機械2の推測位置を算出して、作業機械2が目標走行コースCSに従って走行するように、走行装置23を制御する。
【0080】
推測航法において、作業機械2の走行距離が長くなると、速度センサ24及び方位センサ25の一方又は両方の検出誤差の蓄積により、作業機械2の推測位置と実際の位置との間に誤差が生じる可能性がある。その結果、作業機械2は、目標走行コースCSから逸脱する可能性がある。
【0081】
本実施形態において、走行制御装置40は、推測航法により走行する作業機械2の推測位置を補正する。GNSS走行モードにおいて、走行制御装置40は、位置センサ31の検出データに基づいて、推測航法により走行する作業機械2の推測位置を補正する。ランドマーク走行モードにおいて、走行制御装置40は、非接触センサ33の検出データに基づいて、推測航法により走行する作業機械2の推測位置を補正する。本実施形態において、走行制御装置40は、ランドマーク走行モードにおいて、非接触センサ33の検出データから算出される補正相対距離Lcに基づいて、推測航法により走行する作業機械2の推測位置を補正する。
【0082】
GNSS走行モードにおいて作業機械2の推測位置を補正する方法について説明する。全地球航法衛星システム(GNSS)の検出精度が高精度である場合、走行制御装置40は、GNSS走行モードで作業機械2を走行させる。GNSS走行モードにおいて、走行制御装置40は、推測航法により走行する作業機械2の推測位置を、位置センサ31により検出された作業機械2の検出位置(絶対位置)を用いて補正しながら、作業機械2を走行させる。
【0083】
走行制御装置40は、速度センサ24の検出データと、方位センサ25の検出データと、位置センサ31の検出データとに基づいて、作業機械2の推測位置を補正する。走行制御装置40は、補正後の推測位置に基づいて、作業機械2が目標走行コースCSに従って走行するように、作業機械2の走行を制御する。
【0084】
次に、ランドマーク走行モードにおいて作業機械2の推測位置を補正する方法について説明する。全地球航法衛星システム(GNSS)の検出精度が低下した場合、走行制御装置40は、ランドマーク走行モードで作業機械2を走行させる。ランドマーク走行モードにおいて、走行制御装置40は、推測航法により走行する作業機械2の推測位置を、非接触センサ33により検出された作業機械2とランドマークLMとの第1相対距離La(ランドマークLMの検出位置LMs)と、ランドマーク登録位置記憶部13に記憶されているランドマークLMの登録位置LMrとを用いて補正しながら、作業機械2を走行させる。
【0085】
ランドマーク走行モードにおいて、作業機械2が走行している状態で、非接触センサ33は、検出波を発射する。非接触センサ33は、物体で反射した検出波を受信する。非接触センサ33の検出データは、フィルタ部19に出力される。フィルタ部19により、ランドマークLMで反射した検出波に基づく検出データがランドマーク検出位置取得部12に出力され、ランドマークLM以外の物体で反射した検出波に基づく検出データはランドマーク検出位置取得部12に出力されない。
【0086】
図7を参照して説明したように、本実施形態において、ランドマーク補正位置算出部18は、補正値記憶部17に記憶されている補正値Gに基づいて、第1相対距離Laを補正して、作業機械2とランドマークLMとの補正相対距離Lcを算出する。また、ランドマーク補正位置算出部18は、補正相対距離Lcに基づいて、ランドマーク検出位置取得部12により取得されたランドマークLMの検出位置LMsを補正して、補正位置LMaを算出する。
【0087】
走行制御装置40は、推測航法により走行する作業機械2の推測位置を、作業機械2とランドマークLMとの補正相対距離Lc(ランドマークLMの補正位置LMa)と、ランドマーク登録位置記憶部13に記憶されているランドマークLMの登録位置LMrとを用いて補正しながら、作業機械2を走行させる。
【0088】
走行制御装置40は、補正位置LMaと登録位置LMrとを比較する。走行制御装置40は、補正位置LMaと登録位置LMrとを比較した結果に基づいて、作業機械2の推測位置を補正する。例えば、走行制御装置40は、補正位置LMaと登録位置LMrとの差に基づいて、推測位置の補正量を算出する。すなわち、走行制御装置40は、速度センサ24の検出データと、方位センサ25の検出データと、非接触センサ33の検出データから算出された非接触センサ33とランドマークLMとの補正相対距離Lcを含む相対位置データと、ランドマーク登録位置記憶部13に記憶されているランドマークLMの登録位置LMrとに基づいて、作業機械2の推測位置を補正する。走行制御装置40は、補正後の作業機械2の推測位置と目標走行コースCSとが一致するように、作業機械2の走行を制御する。
【0089】
[制御方法]
次に、本実施形態に係る作業機械2の制御方法について説明する。図8は、本実施形態に係るマップデータ作成方法を示すフローチャートである。
【0090】
作業機械2は、推測航法により走行路HLを走行する。作業機械2の走行において、位置センサ31は、作業機械2の位置を検出する。位置センサ31は、作業機械2を測位できたとき、測位信号を出力し、作業機械2を測位できなかったとき、非測位信号を出力する。
【0091】
作業機械検出位置取得部11は、位置センサ31から、測位信号又は非測位信号を取得する。作業機械検出位置取得部11により取得された測位信号又は非測位信号は、走行制御装置40に出力される。走行制御装置40は、測位信号又は非測位信号に基づいて、全地球航法衛星システム(GNSS)の検出精度が高精度か否かを判定する(ステップST1)。
【0092】
ステップST1において、測位信号が取得され、全地球航法衛星システム(GNSS)の検出精度が高精度であると判定された場合(ステップST1:Yes)、作業機械検出位置取得部11は、走行路HLを走行する作業機械2の走行において位置センサ31で検出された作業機械2の検出位置を取得する(ステップST2)。
【0093】
また、全地球航法衛星システム(GNSS)の検出精度が高精度であると判定した場合、走行制御装置40は、GNSS走行モードで作業機械2を走行させる(ステップST3)。
【0094】
上述のように、GNSS走行モードにおいて、走行制御装置40は、推測航法により走行する作業機械2の推測位置を、位置センサ31により検出された作業機械2の検出位置を用いて補正しながら、作業機械2を走行させる。
【0095】
図5に示したように、GNSS走行モードにおいて、非接触センサ33は、ランドマークLMを検出する。非接触センサ33は、作業機械2が走行している状態で、検出波を反射して、ランドマークLMを検出する。非接触センサ33の検出データは、フィルタ部19に出力される。フィルタ部19は、非接触センサ33の検出データから規定条件を満足する検出データをランドマーク検出位置取得部12に出力するフィルタ処理を実施する。ランドマーク検出位置取得部12は、作業機械2の走行において、非接触センサ33で検出されたランドマークLMの検出位置LMsを、フィルタ部19を介して取得する(ステップST4)。
【0096】
GNSS走行モードにおいては、作業機械2の検出位置が高精度に検出される。図5を参照して説明したように、第1相対距離算出部14は、ステップST2において取得された作業機械2の検出位置と、ステップST4において取得されたランドマークLMの検出位置LMsとに基づいて、非接触センサ33とランドマークLMとの第1相対距離Laを算出する。
【0097】
また、第2相対距離算出部15は、ステップST2において取得された作業機械2の検出位置と、ランドマーク登録位置記憶部13に予め記憶されているランドマークLMの登録位置LMrとに基づいて、非接触センサ33とランドマークLMとの第2相対距離Lbを算出する。
【0098】
補正値算出部16は、第1相対距離Laと第2相対距離Lbとに基づいて、非接触センサ33とランドマークLMとの相対距離に係る補正値Gを算出する(ステップST5)。
【0099】
上述のように、本実施形態において、補正値Gは、第1相対距離Laと第2相対距離Lbとの比によって表される(G=Lb/La)。また、図6を参照して説明したように、補正値算出部16は、複数の作業機械2の検出位置のそれぞれに対応する第1相対距離Laと第2相対距離Lbとの関係を示すプロット点を導出し、最小二乗法により補正値Gを算出してもよい。
【0100】
補正値記憶部17は、ステップST5において算出された補正値Gを記憶する(ステップST6)。
【0101】
以上のように、補正値Gは、作業機械2がGNSS走行モードで稼働しているときに算出される。
【0102】
全地球航法衛星システム(GNSS)の検出精度が低下している場合においても、非接触センサ33は、作業機械2が走行している状態で、ランドマークLMを検出する。第1相対距離算出部14は、非接触センサ33の検出データに基づいて、第1相対距離Laを算出する。
【0103】
ステップST1において、非測位信号が取得され、全地球航法衛星システム(GNSS)の検出精度が低下していると判定された場合(ステップST1:No)、ランドマーク補正位置算出部18は、補正値記憶部17に記憶されている補正値Gに基づいて、第1相対距離Laを補正して、非接触センサ33とランドマークLMとの補正相対距離Lcを算出する。また、ランドマーク補正位置算出部18は、補正相対距離Lcに基づいて、ランドマーク検出位置取得部12により取得されたランドマークLMの検出位置LMsを補正して、補正位置LMaを算出する(ステップST7)。
【0104】
また、全地球航法衛星システム(GNSS)の検出精度が低下していると判定した場合、走行制御装置40は、ランドマーク走行モードで作業機械2を走行させる(ステップST8)。
【0105】
上述のように、ランドマーク走行モードにおいて、走行制御装置40は、推測航法により走行する作業機械2の推測位置を、非接触センサ33とランドマークLMとの補正相対距離Lc(ランドマークLMの補正位置LMa)と、ランドマーク登録位置記憶部13に記憶されているランドマークLMの登録位置LMrとを用いて補正しながら、作業機械2を走行させる。
【0106】
[コンピュータシステム]
図9は、コンピュータシステム1000の一例を示すブロック図である。上述の管理装置3、データ処理装置10、及び走行制御装置40のそれぞれは、コンピュータシステム1000を含む。コンピュータシステム1000は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサ1001と、ROM(Read Only Memory)のような不揮発性メモリ及びRAM(Random Access Memory)のような揮発性メモリを含むメインメモリ1002と、ストレージ1003と、入出力回路を含むインターフェース1004とを有する。上述の管理装置3の機能、データ処理装置10の機能、及び走行制御装置40の機能は、プログラムとしてストレージ1003に記憶されている。プロセッサ1001は、プログラムをストレージ1003から読み出してメインメモリ1002に展開し、プログラムに従って上述の処理を実行する。なお、プログラムは、ネットワークを介してコンピュータシステム1000に配信されてもよい。
【0107】
[効果]
以上説明したように、本実施形態によれば、GNSS走行モードにおいて、作業機械2の走行中(稼働中)に、補正値Gが算出される。そのため、作業機械2の走行を停止することなく、補正値Gを算出することができる。作業機械2の走行状態において非接触センサ33が補正(キャリブレーション)されるので、作業現場の生産性の低下を抑制しつつ、非接触センサ33を補正することができる。
【0108】
GNSS走行モードからランドマーク走行モードに移行した場合、非接触センサ33の検出データから算出された第1相対距離Laが、補正値Gに基づいて補正され、補正相対距離Lcが算出される。非接触センサ33の第1相対距離Laが誤差を含んでいる場合においても、補正値Gに基づいて補正されることにより、真の相対距離との誤差が小さい補正相対距離Lcが算出される。補正相対距離Lcが算出されることにより、ランドマーク走行モードにおいて、推測航法により走行する作業機械2の推測位置を適正に補正することができる。したがって、ランドマークLMを用いて作業機械2の位置を計測しながら作業機械2を走行させるランドマーク走行モードにおいて、作業機械2の位置精度の低下を抑制することができる。
【0109】
また、本実施形態においては、フィルタ部19により、非接触センサ33の検出データから規定条件を満足する検出データをランドマーク検出位置取得部12に出力するフィルタ処理が実施される。これにより、ランドマーク検出位置取得部12には、ランドマークLMで反射した検出波に基づく検出データが出力されれ、ランドマークLM以外の物体で反射した検出波に基づく検出データの送信が抑制される。
【0110】
[他の実施形態]
なお、上述の実施形態において、非接触センサ33は、作業機械2の前部に設けられ、作業機械2の進行方向前方の物体を検出することとした。非接触センサ33は、作業機械2の側部に設けられてもよいし、作業機械2の後部に設けられてもよい。非接触センサ33は、作業機械2の進行方向後方の物体を検出してもよい。
【0111】
なお、上述の実施形態において、データ処理装置10の機能の少なくとも一部が管理装置3に設けられてもよいし、管理装置3の機能の少なくとも一部がデータ処理装置10及び走行制御装置40の少なくとも一方に設けられてもよい。例えば、上述の実施形態において、管理装置3が、ランドマーク補正位置算出部18の機能を有し、管理装置3で算出された補正相対距離Lcが、通信システム4を介して、作業機械2の走行制御装置40に送信されてもよい。
【符号の説明】
【0112】
1…管理システム、2…作業機械、3…管理装置、3A…走行条件生成部、3B…通信部、4…通信システム、5…管制施設、6…無線通信機、7…積込機、8…破砕機、9…制御システム、10…データ処理装置、11…作業機械検出位置取得部、12…ランドマーク検出位置取得部、13…ランドマーク登録位置記憶部、14…第1相対距離算出部、15…第2相対距離算出部、16…補正値算出部、17…補正値記憶部、18…ランドマーク補正位置算出部、19…フィルタ部、19A…反射強度フィルタ部、19B…絶対速度フィルタ部、19C…検出位置フィルタ部、19D…走行速度フィルタ部、19E…姿勢角度フィルタ部、21…車両本体、22…ダンプボディ、23…走行装置、23A…駆動装置、23B…ブレーキ装置、23C…操舵装置、24…速度センサ、25…方位センサ、26…姿勢センサ、27…車輪、27F…前輪、27R…後輪、28…無線通信機、31…位置センサ、33…非接触センサ、40…走行制御装置、ARl…検出範囲、ARs…検出範囲、CS…目標走行コース、G…補正値、HL…走行路、IS…交差点、La…第1相対距離、Lb…第2相対距離、Lc…補正相対距離、LM…ランドマーク、LMa…補正位置、LMr…登録位置、LMs…検出位置、PA…作業場、PA1…積込場、PA2…排土場、PI…ポイント。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9