(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-06
(45)【発行日】2022-06-14
(54)【発明の名称】容器
(51)【国際特許分類】
B65D 51/00 20060101AFI20220607BHJP
B65D 41/20 20060101ALI20220607BHJP
A61J 1/14 20060101ALI20220607BHJP
【FI】
B65D51/00 100
B65D41/20
A61J1/14 390Z
(21)【出願番号】P 2019529640
(86)(22)【出願日】2017-12-13
(86)【国際出願番号】 EP2017001425
(87)【国際公開番号】W WO2018127267
(87)【国際公開日】2018-07-12
【審査請求日】2020-12-11
(31)【優先権主張番号】102017000048.4
(32)【優先日】2017-01-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】514056207
【氏名又は名称】コッヒャー-プラスティック マシーネンバウ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100211177
【氏名又は名称】赤木 啓二
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル スパレク
(72)【発明者】
【氏名】ヨハンネス ゲザー
(72)【発明者】
【氏名】フィリップ シュプレング
【審査官】矢澤 周一郎
(56)【参考文献】
【文献】独国特許出願公開第102015006489(DE,A1)
【文献】特開平06-099997(JP,A)
【文献】特開平06-209978(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第01955964(EP,A1)
【文献】特開2003-325662(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 51/00
B65D 41/20
A61J 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも部分的に充填された容器ボディ(4)と少なくとも1つのキャップ部分(10)
と少なくとも1つのシール部分(16)とを備える、容器であって、
前記少なくとも1つのシール部分(16)は前記キャップ部分(10)に備えられており、前記シール部分
(16)が
、容器内容物を取り出すために、中空突起形状の突き刺し部分(22)によって外部から侵入方向にあらかじめ定めることのできる操作力によって貫通可能であり、前記突き刺し部分が逆の引き抜き方向にあらかじめ定めることのできる引き抜き力によって容器(2)から再び取り出すことができる、ものにおいて、
突き刺し部分(22)の取り外しを困難にする装置(16、18、26、32)が設けられており、前記装置によって引き抜き力が、突き刺し部分(22)の意図されない取り外しが少なくとも困難であるように、高められ
、
前記装置(16、18、26、32)が前記シール部分(16)を有し、
前記シール部分(16)用の材料が10から60ショアAのショア硬度を有し、かつ
前記キャップ部分(10)内の通過開口部(18)の直径が、少なくとも6mmかつ最大で8mmであり、かつ
前記シール部分(16)が前記キャップ部分(10)の前記通過開口部(18)を満たし、あるいは少なくともその端縁に直接添接し、かつ前記キャップ部分(10)の底(12)と結合されており、かつ/または
前記シール部分(16)が密閉隆起状の幾何学配置(26)を有し、前記通過開口部(18)の直径と前記シール部分(16)の前記幾何学配置(26)における自由な内径との差(D)が1.5mmより大きい、容器。
【請求項2】
本容器が
ブロー成形-充填-シール方法によって形成されており、かつ容器の終端側が少なくとも1つの突き抜き可能なヘッドメンブレン(8)によって閉鎖されている
、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
シール部分(16)がキャップ部分(10)内に次のように、すなわち装置(16、18、26、32)の構成部分としてのシール部分(16)が貫通された場合に、キャップ部分(10)内の通過開口部(18)と挿入された突き刺し部分(22)との間に径方向の間隔が生じるように、収容されており、かつ
前記キャップ部分(10)内の前記通過開口部(18)が、挿入された突き刺し部分(22)の外周と共に、あらかじめ定めることのできる軸方向の長さを有する環状通路(32)を形成し、少なくとも、前記突き刺し部分(22)が容器(2)から引き抜き方向に取り除かれた場合に、
前記環状通路(32)が、前記装置のシール部分(16)によって少なくとも部分的に満たされており、前記装置が、突き刺し部分(22)が容器(2)から取り出される際に、少なくとも領域的に前記突き刺し部分への摩擦を高める
、請求項1又は2に記載の容器。
【請求項4】
前記環状通路
(32)は、容器(2)から突き刺し部分(22)を取り出す場合に、周囲に対して隆起状の張り出し(34)を形成しながら、装置(16、18、26、32)の他の部分(26)によって完全に充填されており、前記装置が環状通路(32)内で締めつけるように付加的な締めつけ力を突き刺し部分(22)へもたらす
、請求項
3に記載の容器。
【請求項5】
シール部分(16)が、
エラストマー材料からなり、前記シール部分がキャップ部分(10)と容器(2)のヘッド部分(6)との間に延びており、かつキャップ部分(10)内の通過開口部(18)に対して同軸に配置された凹部(20)を有しており、前記凹部の軸方向の延長が通過開口部(18)に連続している
、請求項
4に記載の容器。
【請求項6】
シール部分(16)が、
エラストマー材料からなり、前記シール部分がキャップ部分(10)と容器(2)のヘッド部分(6)のヘッドメンブレン(8)との間に延びており、かつキャップ部分(10)内の通過開口部(18)に対して同軸に配置された通路(19)を有しており、前記通路の軸方向の延長が通過開口部(18)に連続している
、請求項
5に記載の容器。
【請求項7】
シール部分(16)がリング隆起状の部分幾何学配置(26)を有しており、前記部分幾何学配置が凹部(20)又は通路(19)内で径方向内側へ張り出し、かつ引き抜くべき突き刺し部分(22)の作用を受けて、通過開口部(18)の環状通路(32)の方向に締めつけるように押しやり可能である、ことを特徴とする請求項
6に記載の容器。
【請求項8】
シール部分(16、26)の凹部(20)が、突き刺しメンブレン(24)によって閉鎖されており、前記突き刺しメンブレンが突き刺し部分(22)によって貫通可能である
、請求項
7に記載の容器。
【請求項9】
シール部分(16、26)がその、容器(2)のヘッド部分(6)のヘッドメンブレン(8)へ向いた端部に、その凹部(20)の延長又は通路(19)内でヘッドメンブレン(8)の方向に軸方向に張り出す他のリング形状の部分幾何学配置(28)を有し、前記部分幾何学配置が、少なくとも突き刺し部分(22)が挿入される際に、容器(2)のヘッドメンブレン(8)の向き合う上側に密閉するように支持される
、請求項
8に記載の容器。
【請求項10】
キャップ部分(10)の通過開口部(18)が、取り外し可能なフラップ部分(30)によって周囲へ向かって密閉されている
、請求項
9に記載の容器。
【請求項11】
取り外し可能なフラップ部分(30)が、箔によって形成されている
、請求項1から10のいずれか1項に記載の容器。
【請求項12】
キャップ部分(10)が、容器(2)のヘッド部分(6)の下方において、容器(2)の端縁部分(14)と結合されている、ことを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の容器。
【請求項13】
キャップ部分(10)内に、
少なくとも1つの他のシール部分(38)が収容されている
、請求項1から12のいずれか1項に記載の容器。
【請求項14】
請求項
10から13のいずれか1項に記載の容器のためのキャップ部分(10)において、前記キャップ部分が
シール部分(16)を有し、
前記シール部分(16)は、前記キャップ部分(10)に備えられ、突き刺し部分(22)によって貫通可能であり、前記シール部分(16)は凹部(20)を備えており、前記凹部
(20)が突き刺しメンブレン(24)によって閉鎖されており、前記突き刺しメンブレン
(24)が、径方向に作用するリング隆起状の部分幾何学配置(26)を、
前記シール部分(16)の、軸方向に作用するシールリング形状の部分幾何学配置(28)から分離して
おり、
前記突き刺し部分(22)の取り外しをより困難にする装置(16、18、26、32)が提供され、前記装置(16、18、26、32)によって引き抜き力が、前記突き刺し部分(22)の意図しない取り外しが少なくともより困難であるように、高められ、
前記装置(16、18、26、32)が前記シール部分(16)を有し、
前記シール部分(16)用の材料が10から60ショアAのショア硬度を有し、かつ
前記キャップ部分(10)内の通過開口部(18)の直径が、少なくとも6mmかつ最大で8mmであり、かつ
前記シール部分(16)が前記キャップ部分(10)の前記通過開口部(18)を満たし、あるいは少なくともその端縁に直接添接し、かつ前記キャップ部分(10)の底(12)と結合されており、かつ/または
前記シール部分(16)が密閉隆起状の幾何学配置(26)を有し、前記通過開口部(18)の直径と前記シール部分(16)の前記幾何学配置(26)における自由な内径との差(D)が1.5mmより大きい、容器のためのキャップ部分。
【請求項15】
エラストマーシール部分(16)が、少なくとも
部分的な円周方向の環状溝(39)を有している
、請求項14に記載の容器のためのキャップ部分(10)。
【請求項16】
シール部分(16)用の材料が、
20から50ショアA
のショア硬度を有している
、請求項14又は15に記載の、容器のためのキャップ部分(10)。
【請求項17】
通過開口部(18)のフラップ側の直径が、
少なくとも6.2mmかつ最大で7.0mm
である
、請求項14から16のいずれか1項に記載の、容器のためのキャップ部分(10)。
【請求項18】
エラストマーシール部分(16)がキャップ部分(10)の底(12)と、通過開口部(18)に直接隣接するように、材料結合で、たとえば溶接又は接着によって、結合されている
、請求項14から17のいずれか1項に記載の、容器のためのキャップ部分(10)。
【請求項19】
通過開口部(18)のフラップ側の直径と、シール部分(16)の幾何学配置(26)における自由な内径との差Dが、
2mmより
大きい
、請求項14から18のいずれか1項に記載の、容器のためのキャップ部分(10)。
【請求項20】
通過開口部(18)が、フラップ(30)へ向かってだんだんと細くなるように形成されている
、請求項14から19のいずれか1項に記載の、容器のためのキャップ部分(10)。
【請求項21】
通過開口部(18)が、エラストマーのシール部分(16)によって少なくとも部分的に満たされる
、請求項14から20のいずれか1項に記載の、容器のためのキャップ部分(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも部分的に充填されて閉鎖された、特にブロー成形-、充填-及びシール方法に従って形成された、容器に関するものであって、容器が少なくとも1つの少なくとも部分的に充填された容器ボディからなり、その容器は終端側において少なくとも部分的にヘッドメンブレンによって閉鎖されており、かつその容器はシール部分を備えたキャップ部分を有し、そのシール部分は容器内容物を取り出すために中空突起形状の突き刺し部分(「スパイク」)によって外側から進入方向にあらかじめ定めることのできる操作力によって貫通可能であって、その突き刺し部分は逆の引き出し方向にあらかじめ定めることのできる引き抜き力によって容器から再び取り外すことができる。
【背景技術】
【0002】
登録商標bottelpack方法としても知られている、ブロー-充填-シール方法(BFS)に従ってプラスチックから形成された容器は、特に、たとえば注入ビンの形式で、医療目的のために広く適用されている。したがってこの種の容器は、医療用に適用するのに特に適している。というのは、充填物がポリマーとしか接触しないからである。この種の容器は、従来技術である。たとえば特許文献1(米国特許第5395365号明細書)は、この形態の容器を示している。医療業務においてこの種の容器の簡単かつ確実な取扱いを保証するために、シール部分は、-たとえばEN8536-4-に記載されるように-注入器具の突き刺し部分を突き刺す際及びその後に、確実な密閉を形成しなければならない。
【0003】
原理的に矛盾する、2つのさらなる要請を同時に満たさなければならず、すなわち、できるだけ小さい突き刺し力にかかわらず、突き刺し部分の引き抜きは、充分に大きい引き抜き力に抗してのみ、行うことができる。しばしば長時間かかる注入投与の間患者がある程度動きまわれることを保証するために、したがって注入器具の意図されない引き抜きによって注入が中断されることなしに、患者が自由に移動できるように、保持力/保持強度が保証されなければならない。したがって規格ISO 15759:2006によれば、注入器具の保持力として、15Nを下回らない値が要求される。他方で、この規格規則は、80Nまでの突き刺し力を許す。
【0004】
しかし、高い突き刺し力を容認することによって充分な保持力を実現する実験は、実際的ではない。というのは、看護スタッフが高い突き刺し力を、特に手袋をして、もたらすべきではないからである。これらの原理的に矛盾する要請、突き刺し易く、しかし引き抜きにくい、は、アンダーカット又は返しのような、矢印形状の突き刺し部分のような、単純な他の措置によっては満たすことはできない。というのはその場合には一方で、シール部分の非密閉性が生じることがあり、他方では差込部分のこの種の幾何学配置が、規格EN ISO 8536-4:2013に矛盾するからである。
【0005】
たとえば特許文献2(独国特許出願公開第102004051300(B3)号明細書)、特許文献3(欧州特許第1457429(B1)号明細書)及び特許文献4(国際公開第2014/114685(A1)号)に示されるような、既知の閉鎖キャップは、上述した原理的に矛盾する要請を満たさない。これらの文献においては、突き刺しを容易にするために、中空栓が提案される。特許文献2は、突き刺し突起用のエラストマー内の切り欠きの片側が外側へ方向づけされていることを示している。特許文献3と特許文献4においては、突き刺し突起用のエラストマー内の切り欠きの片側は、容器側へ向けて形成されている。そこからは、拘束力を高めるための機構は、明らかにされていない。特許文献4においては、-該文献の
図2に示すように-突き刺し突起の引き抜きは、特殊な漏斗形状の段部によって、難しくなるよりも、むしろ容易になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】米国特許第5395365号明細書
【文献】独国特許出願公開第102004051300(B3)号明細書
【文献】欧州特許第1457429(B1)号明細書
【文献】国際公開第2014/114685(A1)号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述の問題に関して、本発明の課題は、容器を使用する場合に課される要請を特別な程度で考慮する、冒頭で挙げた種概念の容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、この課題は、その全体において請求項1の特徴を有する、冒頭で挙げた種概念の容器によって解決される。
【0009】
それによれば、本発明は、突き刺し部分の取り外しを困難にする装置が設けられており、それを用いて引き抜き力が高められて、突き刺し部分の意図されない取り外しは少なくとも困難になるが、この装置によって突き刺し力は増大されないことを特徴としている。
【0010】
特に好ましい実施例において、シール部分は、突き刺し部分の取り外しを困難にする装置の構成部分として、容器ボディのキャップ部分内に次のように、すなわち装置の構成部分としてのシール部分が貫通される際に、キャップ部分内の通過開口部と挿入された突き刺し部分との間に径方向の間隔が生じるように、収容されており、かつ少なくともその突き刺し部分を引き抜き方向に容器から取り外す場合に、径方向の間隔が少なくとも部分的に、装置の他の構成部分としてのシール部分によって満たされて、突き刺し部分が容器から取り外される場合に、少なくとも突き刺し部分への摩擦を少なくとも領域的に高める。引き抜き運動の際に、径方向の間隔が満たされることによってシール部分の材料が押しやられることにより、キャップ部分内の通過開口部に、引き抜き運動を阻止する摩擦及び圧縮ゾーンが形成される。
【0011】
キャップ部分内の通過開口部は、好ましくは挿入された突き刺し部分の外周と共に環状通路を画成し、その環状通路は、突き刺し部分を容器から取り出す場合に周囲に対して隆起状の張り出しを形成しながら、装置のこの他の部分によって完全に満たされ、その装置は環状通路内で締めつけるようにして、付加的な締め付け力を突き刺し部分に及ぼす。
【0012】
特に好ましくはシール部分は、好ましくはソフトな、エラストマー材料からなる。シールはキャップ部分と容器のヘッド部分のヘッドメンブレンとの間に延びており、好ましくは容器のヘッド部分のヘッドメンブレンとは反対側の端部に凹部を有している。
【0013】
好ましい実施例において、シール部分はその、容器のヘッド部分のヘッドメンブレンへ向いた端部に、その凹部の延長上でヘッドメンブレンの方向に軸方向に張り出す他のシールリング形状の幾何学配置を有しており、それは、少なくとも突き刺し部分が進入する際に、容器のヘッド部分の向き合った上側に密閉するように支持することができる。それによってヘッドメンブレンに、パーフォレーション箇所を包囲する他のシールが形成される。
【0014】
キャップ部分の通過開口部は、周囲へ向かって、取り外し可能なフラップ部分、箔又は同種のものによって、覆うことができ、それによって容器を使用する前に保管する場合にシール部分の確実な被覆を保証することができる。以下においては、主としてフラップ部分を有する実施形態が示されているが、これは箔によっても同様に容易に実現可能である。
【0015】
好ましくは硬質プラスチック材料から形成された、キャップ部分は、容器のヘッド部分の下方において容器のカラーと結合することができる。
【0016】
好ましくはヘッド部分内に、カニューレ通路用に設けられるシール部分のような、少なくとも1つのさらなる別のシール部分を収容することができる。この第2のシール部分は、第1のシール部分とは異なる材料からなることができ、かつ/又は他の幾何学的形状を有することができ、したがって適用に容易に適合させることができる。それによって容器は複数の適用可能性、たとえば注入カニューレによって、他のシール部材を突き抜くことによって添加物を投入する可能性を形成する。
【0017】
請求項14から21によれば、本発明の対象は、請求項1から13に記載の容器のために設けられた、キャップ部分でもある。
【0018】
以下、図面に示す実施例を用いて本発明を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1a】既知の注入容器をほぼ半分の大きさで示す正面図である。
【
図1b】他の既知の注入容器をほぼ半分の大きさで示す正面図である。
【
図2】実施例のキャップ部分をやや拡大して別に示す斜視図である。
【
図3a】
図1aの容器のヘッド部分をそれに取り付けられたキャップ部分と共にやや拡大して示す横断面図であって、その場合にヘッド部分のフレキシブルなヘッドメンブレンは、キャップ部分を取り付ける前の変形されない位置で示されており、かつその場合にヘッド部分は、
図2aのヘッド部分に相当する。
【
図3b】
図1aの容器のヘッド部分をそれに取り付けられたキャップ部分と共にやや拡大して示す横断面図であって、その場合にヘッド部分のフレキシブルなヘッドメンブレンは、キャップ部分を取り付ける前の変形されない位置で示されている。
【
図4a】
図3aに相当する断面表示であって、その場合に容器中身の取出しプロセスを実施するために、突き刺し部分の突き刺し運動の間の状態が示されている。
【
図4b】
図4aに相当する表示であって、その場合に突き刺し部分の引き抜き運動の間の状態が示されている。
【
図5】シール部材を有する他の実施形態を、メンブレンの変化した位置と共に示す断面図である。
【
図6】メンブレンをもたない、シール部材を有する他の実施形態を示す断面図である。
【
図7】2つのシール部材の特殊なリング溝幾何学配置と箔材料からなるフラップとを有する他の実施形態を示す断面図である。
【
図8】2つのシール部材の特殊なリング溝幾何学配置と箔材料からなるフラップとを有する、
図7に示す解決に対して変更された他の実施形態を示す断面図である。
【
図9a】
図1aに示す容器上に取り付けられた、栓形状の幾何学配置を有する2つのシール部材を備えた他の実施形態を示す断面図である。
【
図9b】
図1bに示す容器上に取り付けられた、栓形状の幾何学配置を有する2つのシール部材を備えた他の実施形態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1aと
図1bは、それぞれ袋状の容器ボディ4と端縁部分14とを有する、それ自体知られた注入容器の形状の、本発明に係るプラスチック容器2の2つの実施例を示している。
図1aの例においては、ヘッド部分6が、残りの容器壁と一体的な、フレキシブルなヘッドメンブレン8を有しており、そのヘッドメンブレンが容器中身の取出しプロセスのための取出し領域を形成している。この種の容器は、既知のブロー成形-充填-シール方法(BFS方法)によって形成することができる。
図1bに示す例においては、ヘッド部分6及びそれに伴って容器4が開放しており、この種の容器は、それ自体知られたブロー成形方法によって、好ましくは伸張ブロー方法又は射出伸張ブロー方法によって形成される。
【0021】
図2と
図3a、bは、それぞれキャップ部分10-好ましくは硬質プラスチック材料から形成されている-を示しており、そのキャップ部分は大きさと全体において底12を備えた円形のカップの形状を有し、かつ取り外し可能なフラップ30を有している。
図3a、bにおいてキャップ部分は、
図1aに示す容器2のヘッド部分6において径方向に張りだす端縁部分14に材料結合で固定されている。キャップ部分10の底12の内側とヘッドメンブレン8の間に、容器2の充填物の確実な取出しを可能にする少なくとも1つのシール部分16が収容されており、そのシール部分は取出しプロセスのために突き刺し部分22によって貫通可能であり、かつ容器2からの突き刺し部分22の除去を困難にする装置の構成部分を形成し、かつ同時に突き刺し部分22における密閉を形成する。そのためにシール部分16は、小さい剛性と小さい硬さとを有するエラストマー材料から形成されている。そのためには特に、ハロゲノブチルゴム、合成ゴム、たとえばポリイソプレン、熱可塑性エラストマー、シリコン、天然ゴム、ニトリルゴムのような、材料が非常に適している。好ましくは熱可塑性エラストマーが使用される。というのは、それはたとえば溶接によってキャップ部分と材料結合で結合されるからである。
図3aと
図3bは、それぞれシール部分16の幾何学配置を示しており、そのシール部分はキャップ部分10の底12に、キャップ部分10の通過開口部18に対して整合して配置されている。
【0022】
キャップ部分10の底12内の通過開口部18は、周囲へ向かって-
図3aの例においては中実の-
図3bの例においては箔からなる-、フラップ部分30によって覆われており、そのフラップ部分は取出しプロセスの前に通過開口部18を解放するために、通過開口部18の上方の端縁か36から取り外すことができる。両方の場合において、通過開口部18の上方の直径ができるだけ小さいと、きわめて効果的であって、それによって使用者にとってフラップ30の除去が容易に可能になる。
【0023】
シール部分16は、フラップ(30)側につながった突き刺しメンブレン24を有しており、それが取出しプロセスの際に貫通される。シール部分16は、ヘッドメンブレン(8)側に、注入器具の突き刺し部分22(
図4aと
図4b)のための、通過開口部18と整合する中央の凹部20を有している。シール部分16の、軸方向に張りだすシールリング幾何学配置28は、容器ヘッド部分6のヘッドメンブレン8における取出し領域を覆う。
【0024】
通過開口部18の幾何学配置及び特に直径は、突き刺し部分22の直径に比較して次のように、すなわち
図4aに示すように、突き刺し部分22が進入する際に、その外周面と通過開口部18との間に環状通路32が形成されるように、選択されている。突き刺し部分22の引き抜きの開始直後の状態を示す、
図4bが示すように、この環状通路32は、引き抜き運動の際に生じる、シール部分16の弾性変形された、押し出された材料によって満たされ、それによって突き刺し部分22とキャップ部分10の底12との間の付加的な摩擦力が有効になり、かつその場合に押し出された材料が、他の阻止する摩擦ゾーンとして、底12の外側に隆起状の張り出し34を形成する。
【0025】
図5は、特別な実施形態を示しており、それにおいてシール部分16は凹部20と、通過開口部18に直接位置決めされた密閉隆起状の幾何学配置26とを有しており、その自由な内径は、通過開口部18の直径よりもずっと小さい。それによって引き抜き運動の際に移動されたシール部分の材料12、26が環状通路32(
図4bを参照)内へ引き込まれ、したがって突き刺し部分22のそれ以上の引き抜きを阻止する付加的な摩擦力が有効になる。他のシールリング幾何学配置28は、メンブレン24の周端縁から容器ヘッド部分6のヘッドメンブレン8の方向へ延びている。
【0026】
図6は、
図5に類似した他の特別な実施形態を示しており、それにおいてシール部分16はメンブレンではなく通路19を有している。それによって最小の突き刺し力が可能となり、同時にキャップ部分10内の通過開口部18の近傍のシール部分16の密閉隆起状の幾何学配置26による高い引き出し阻止が可能である。
【0027】
図7は、2つの別々の等しいシール部分16を有する、
図3bに類似した他の好ましい実施形態を示している。キャップ部分10内の通過開口部18は、円錐状に形成されており、それがキャップ部分10内へのそれぞれのシール部分16もしくはシール部材の取り付けを容易にする。通過開口部18がシール部分16によってほぼ完全に満たされることによって、
図4aに示す実施形態と比較して、環状通路32はより浅く形成されているが、驚くべきことに、突き刺し部分22を引き抜く際に、
図4bと同様の隆起状の張り出し34による環状通路32の充填と、本発明に係る引き抜き阻止がもたらされる。シール部材16内の一周する環状溝39は、突き刺し力を減少させるように作用する。というのは、突き刺し部分22によってシール部分16の側方の弾性的移動/押し出しが可能となるからである。
【0028】
図8は、同様に通過開口部18の円錐状の幾何学配置と2つの別々の等しいシール部分16を有する、
図7に類似した他の特別な実施形態を示しているが、
図7の例に比較してシールリング幾何学配置28が細くなっている。
【0029】
図9aもしくは
図9bは、
図7に類似した他の特別な実施形態を示しており、
図1a(ヘッドメンブレン8を有する)もしくは
図1b(ヘッドメンブレンなし)に示す容器上に取り付けられた、特に簡単に形成される幾何学配置を有する、2つの別々の、等しいシール部分16を有している。
【0030】
驚くべきことに、フラップ部分30の容易な取り外し、小さい突き刺し力及び突き刺し部分22の引き抜き力の好ましい増大が、以下の複数のファクターの相乗的協働のみによって生じることが、明らかにされている:
-1-シール部分16の材料特性、特にショア硬度、
-2-通過開口部18、36の幾何学的形態、
-3-キャップ部分10の底12におけるシール部分16の固定、
-4-通過開口部18に対するシール部分16のメンブレン24もしくはその密閉隆起状の幾何学配置26の位置決め。
【0031】
本発明によれば、これは、次の場合に得られる:
a)シール部分16のための材料が、ISO 868に基づくショア硬度、10から60ショアA、好ましくは20から50ショアA、特に好ましくは30から40ショアAを有しており、かつ、
b)通過開口部18の直径が、少なくとも6mmかつ最大で8mm、好ましくは少なくとも6.2mmかつ最大で7.0mm、特に好ましくは少なくとも6.2mmかつ最大で6.8mmであって、かつ、
c)エラストマーシール部分16がキャップ部分10の通過開口部18を満たし、あるいは少なくともその端縁に直接添接し、かつ好ましくは材料結合で、たとえば溶接又は接着によって、底12と結合されており、かつ/又は、
d)
図5又は
図6に示す実施形態の場合において、通過開口部18の直径とシール部分16の幾何学配置26における自由な内径との差Dが、1.5mmより大きく、好ましくは2mmより大きく、特に好ましくは2.5mmより大きい。
【0032】
突き刺し部分22を導入する際の操作力の削減は、シール16の特別な実施形態によって成功し、そのメンブレン24はきわめて薄く形成されているか、あるいは、たとえばスリット又はパーフォレーションによって、弱化されている。
【0033】
たとえば
図3aと
図3bに示すように、キャップハウジング内のシール部分16の他に、第2のエラストマーの、栓形状のシール部分38をキャップ部分10内の他の通過開口部に設けることができ、それも同様にフラップ部分30によって覆われている。容器ヘッド部分6のヘッドメンブレン8に添接させるための、同様に軸方向に張り出すシールリング形状の幾何学配置を有する、このシール部分38は、容器内容物に添加剤を供給するため、あるいは注入カニューレによって充填物を取り出すために、突き通すことができる。
【0034】
実施例:
以下の実施例(実験Nr.1-Nr.43)は、本発明をさらに説明するために用いられる。LyondellBasell社のポリプロピレンPurell RP270Gから形成された、通過開口部18の種々の直径を有する、
図6に示すキャップ部分10内へ、密閉隆起状の幾何学配置26の種々の自由な内径を有し、かつ様々なショア硬度を有する様々なエラストマーからなる、エラストマーのシール部材16が挿入されて、キャップ部分10の底12と結合された。シール部材16としてポリイソプレンを使用する場合に、シール部材は接着され、熱可塑性エラストマー(TPE)が使用される場合にはシール部材はキャップ部分10内へ圧入した後にレーザービームによって溶接された。
【0035】
容器のヘッドメンブレン8に関係なく突き刺し力を測定することができるようにするために、キャップ部分は容器上に溶接されずに、それなしでテストされた。
【0036】
最大貫通力(突き刺し力)と動的な保持強度(引き抜き力)は、-DIN ISO 15759に詳細に記載されるのと同様に-ISO 7500-1に基づくクラス1のユニバーサル試験機械によって、様々なメーカーの、かつDIN ISO 15759付録1に基づく参照突起を有する、ISO 8536-4に類似した、市場で一般的な未使用の突き刺し部分を使用して求められた。これは、3つの異なる外径(5.4mm、5.6mm及び6.0mm)を有している。試験速度は、規格EN ISO 15747:2012に基づいて分あたり200ミリメートルであった。
【0037】
結果、それぞれ5から10の測定のそれぞれの平均値、が以下の表にまとめられており、その第4の欄(コラムD)は、シール部分16の幾何学配置26における自由な内径を差し引いた、通過開口部18のフラップ側の直径から計算されている。
【表1】
【0038】
突き刺し力Eに対する引き抜き力Aのきわめて好ましい比率は、本発明によれば、シール部分用の材料が30から40ショアAの硬度を有し、キャップ部分内の通過開口部の直径が6.2mmと6.8mmの間であって、かつ差Dが少なくとも2.5mmである場合に、得られる。
なお、本発明の実施形態には、以下のものが含まれる。
〔実施形態1〕
少なくとも部分的に充填された容器ボディ(4)と少なくとも1つのキャップ部分(10)からなる、容器であって、前記キャップ部分が少なくとも1つのシール部分(16)を有し、前記シール部分が容器内容物を取り出すために、中空突起形状の突き刺し部分(22)によって外部から侵入方向にあらかじめ定めることのできる操作力によって貫通可能であり、前記突き刺し部分が逆の引き抜き方向にあらかじめ定めることのできる引き抜き力によって容器(2)から再び取り出すことができる、ものにおいて、
突き刺し部分(22)の取り外しを困難にする装置(16、18、26、32)が設けられており、前記装置によって引き抜き力が、突き刺し部分(22)の意図されない取り外しが少なくとも困難であるように、高められる、ことを特徴とする容器。
〔実施形態2〕
本容器がブロー成形-、充填-及びシール方法によって形成されており、かつ容器の終端側が少なくとも1つの突き抜き可能なヘッドメンブレン(8)によって閉鎖されている、ことを特徴とする実施形態1に記載の容器。
〔実施形態3〕
シール部分(16)がキャップ部分(10)内に次のように、すなわち装置(16、18、26、32)の構成部分としてのシール部分(16)が貫通された場合に、キャップ部分(10)内の通過開口部(18)と挿入された突き刺し部分(22)との間に径方向の間隔が生じるように、収容されており、かつ
少なくとも、前記突き刺し部分(22)が容器(2)から引き抜き方向に取り除かれた場合に、環状通路(32)が、前記装置のシール部分(16)によって少なくとも部分的に満たされており、前記装置が、突き刺し部分(22)が容器(2)から取り出される際に、少なくとも領域的に前記突き刺し部分への摩擦を高める、
ことを特徴とする実施形態1又は2に記載の容器。
〔実施形態4〕
キャップ部分(10)内の通過開口部(18)が、挿入された突き刺し部分(22)の外周と共に、あらかじめ定めることのできる軸方向の長さを有する環状通路(32)を形成し、前記環状通路は、容器(2)から突き刺し部分(22)を取り出す場合に、周囲に対して隆起状の張り出し(34)を形成しながら、装置(16、18、26、32)の他の部分(26)によって完全に充填されており、前記装置が環状通路(32)内で締めつけるように付加的な締めつけ力を突き刺し部分(22)へもたらす、ことを特徴とする実施形態1から3のいずれか1項に記載の容器。
〔実施形態5〕
シール部分(16)が、好ましくはエラストマー材料からなり、前記シール部分がキャップ部分(10)と容器(2)のヘッド部分(6)との間に延びており、かつキャップ部分(10)内の通過開口部(18)に対して同軸に配置された凹部(20)を有しており、前記凹部の軸方向の延長が通過開口部(18)に連続している、ことを特徴とする実施形態1から4のいずれか1項に記載の容器。
〔実施形態6〕
シール部分(16)が、好ましくはエラストマー材料からなり、前記シール部分がキャップ部分(10)と容器(2)のヘッド部分(6)のヘッドメンブレン(8)との間に延びており、かつキャップ部分(10)内の通過開口部(18)に対して同軸に配置された通路(19)を有しており、前記通路の軸方向の延長が通過開口部(18)に連続している、ことを特徴とする実施形態1から5のいずれか1項に記載の容器。
〔実施形態7〕
シール部分(16)がリング隆起状の部分幾何学配置(26)を有しており、前記部分幾何学配置が凹部(20)又は通路(19)内で径方向内側へ張り出し、かつ引き抜くべき突き刺し部分(22)の作用を受けて、通過開口部(18)の環状通路(32)の方向に締めつけるように押しやり可能である、ことを特徴とする実施形態1から6のいずれか1項に記載の容器。
〔実施形態8〕
シール部分(16、26)の凹部(20)が、突き刺しメンブレン(24)によって閉鎖されており、前記突き刺しメンブレンが突き刺し部分(22)によって貫通可能である、ことを特徴とする実施形態1から7のいずれか1項に記載の容器。
〔実施形態9〕
シール部分(16、26)がその、容器(2)のヘッド部分(6)のヘッドメンブレン(8)へ向いた端部に、その凹部(20)の延長又は通路(19)内でヘッドメンブレン(8)の方向に軸方向に張り出す他のリング形状の部分幾何学配置(28)を有し、前記部分幾何学配置が、少なくとも突き刺し部分(22)が挿入される際に、容器(2)のヘッドメンブレン(8)の向き合う上側に密閉するように支持される、ことを特徴とする実施形態1から8のいずれか1項に記載の容器。
〔実施形態10〕
キャップ部分(10)の通過開口部(18)が、取り外し可能なフラップ部分(30)によって周囲へ向かって密閉されている、ことを特徴とする実施形態1から9のいずれか1項に記載の容器。
〔実施形態11〕
取り外し可能なフラップ部分(30)が、箔によって形成されている、ことを特徴とする実施形態1から10のいずれか1項に記載の容器。
〔実施形態12〕
キャップ部分(10)が、容器(2)のヘッド部分(6)の下方において、容器(2)の端縁部分(14)と結合されている、ことを特徴とする実施形態1から11のいずれか1項に記載の容器。
〔実施形態13〕
キャップ部分(10)内に、カニューレ通路用に設けられたシール部材のような、少なくとも1つの他のシール部分(38)が収容されている、ことを特徴とする実施形態1から12のいずれか1項に記載の容器。
〔実施形態14〕
実施形態1から13のいずれか1項に記載の容器のためのキャップ部分(10)において、
前記キャップ部分が凹部(20)を備えたエラストマーシール部分(16)を有し、前記凹部が突き刺しメンブレン(24)によって閉鎖されており、前記突き刺しメンブレンが、径方向に作用するリング隆起状の部分幾何学配置(26)を、シール部分(16)の、軸方向に作用するシールリング形状の部分幾何学配置(28)から分離していることを特徴とする、容器のためのキャップ部分。
〔実施形態15〕
エラストマーシール部分(16)が、少なくとも部分的に一周する環状溝(39)を有している、ことを特徴とする実施形態14に記載の容器のためのキャップ部分(10)。
〔実施形態16〕
シール部分(16)用の材料が、10から60ショアA、好ましくは20から50ショアA、特に好ましくは30から40ショアAのショア硬度を有している、ことを特徴とする実施形態14又は15に記載の、容器のためのキャップ部分(10)。
〔実施形態17〕
通過開口部(18)のフラップ側の直径が、少なくとも6mmかつ最大で8mm、好ましくは少なくとも6.2mmかつ最大で7.0mm、特に好ましくは少なくとも6.2mmかつ最大で6.8mmである、ことを特徴とする実施形態14から16のいずれか1項に記載の、容器のためのキャップ部分(10)。
〔実施形態18〕
エラストマーシール部分(16)がキャップ部分(10)の底(12)と、通過開口部(18)に直接隣接するように、材料結合で、たとえば溶接又は接着によって、結合されている、ことを特徴とする実施形態14から17のいずれか1項に記載の、容器のためのキャップ部分(10)。
〔実施形態19〕
通過開口部(18)のフラップ側の直径と、シール部分(16)の幾何学配置(26)における自由な内径との差Dが、1.5mmより大きく、好ましくは2mmより大きく、特に好ましくは2.5mmより大きい、ことを特徴とする実施形態14から18のいずれか1項に記載の、容器のためのキャップ部分(10)。
〔実施形態20〕
通過開口部(18)が、フラップ(30)へ向かってだんだんと細くなるように形成されている、ことを特徴とする実施形態14から19のいずれか1項に記載の、容器のためのキャップ部分(10)。
〔実施形態21〕
通過開口部(18)が、エラストマーのシール部分(16)によって少なくとも部分的に満たされる、ことを特徴とする実施形態14から20のいずれか1項に記載の、容器のためのキャップ部分(10)。