(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-06
(45)【発行日】2022-06-14
(54)【発明の名称】光源モジュールを制御するためのコントローラ
(51)【国際特許分類】
H05B 45/345 20200101AFI20220607BHJP
H05B 45/325 20200101ALI20220607BHJP
【FI】
H05B45/345
H05B45/325
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020119127
(22)【出願日】2020-07-10
【審査請求日】2020-09-08
(32)【優先日】2019-07-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500521843
【氏名又は名称】オーツー マイクロ, インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ロン・フ
(72)【発明者】
【氏名】ユン-リン・リン
(72)【発明者】
【氏名】山崎 浩
(72)【発明者】
【氏名】藤田 直幸
【審査官】坂口 達紀
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0159311(US,A1)
【文献】特開2017-028866(JP,A)
【文献】特開2013-233033(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0162152(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 45/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の発光ダイオード(LED)アレイおよび第2のLEDアレイを備える光源モジュールを制御するために動作可能なコントローラであって、前記第1のLEDアレイは、第1の
N個のLEDストリングを備え、前記第2のLEDアレイは、第2の
N個のLEDストリングを備え、
Nは2以上の整数であり、前記コントローラは、
電力をパワーコンバータから受け取るために動作可能なパワー入力端子と、
前記第1のLEDアレイに結合される第1のパワー出力端子と、
前記第2のLEDアレイに結合される第2のパワー出力端子と、
前記第1のLEDアレイおよび前記第2のLEDアレイに結合され、前記第1のLEDアレイにおける各LEDストリングの電流を感知するためにかつ前記第2のLEDアレイにおける各LEDストリングの電流を感知するために動作可能な
N個の電流感知端子と、を備え、
前記第1の
N個のLEDストリングのアノードは、第1
のノードに接続され、前記第1
のノードは、前記第1のパワー出力端子に接続され、
前記第2の
N個のLEDストリングのアノードは、第2
のノードに接続され、前記第2
のノードは、前記第2のパワー出力端子に接続され、
前記第1のLEDアレイにおける第
iのLEDストリングのカソードおよび前記第2のLEDアレイにおける第
iのLEDストリングのカソードは、第
iの共通ノードに接続され、
iは1からNの整数であり、前記第
iの共通ノードは、前記電流感知端子の第
iの電流感知端子に接続され、
前記コントローラは、第1のシーケンスの離散時間スロットにおいて前記第1のパワー出力端子を介して前記第1のLEDアレイに前記電力を配送するために、かつ第2のシーケンスの離散時間スロットにおいて前記第2のパワー出力端子を介して前記第2のLEDアレイに前記電力を配送するために動作可能であり、前記第1のシーケンスの離散時間スロットおよび前記第2のシーケンスの離散時間スロットは、相互に排他的である、コントローラ。
【請求項2】
前記
N個の電流感知端子に結合されかつ
N個の制御信号によって制御され、前記第1のLEDアレイにおける各LEDストリングの電流および前記第2のLEDアレイにおける各LEDストリングの電流を線形に調整するために動作可能な
N個の電流調整ユニットであって、前記電流調整ユニットの各電流調整ユニットは、前記制御信号の対応する制御信号によって、独立に、個別に、有効にされ、無効にされる、
N個の電流調整ユニットをさらに備え、
前記電流調整ユニットの各電流調整ユニットは、対応するLEDストリングと直列であるスイッチに結合され、前記対応するLEDストリングを通る電流を示す感知信号を、目標電流を示す基準信号と比較することによって、前記スイッチを線形に制御するために動作可能な増幅器を備え、
前記
N個の制御信号は、PWM信号であり、前記対応するLEDストリングは、前記制御信号の対応する制御信号が第1の状態にあるとき、電源をオンにされ、前記対応するLEDストリングは、前記対応する制御信号が第2の状態にあるとき、電源をオフにされる、請求項1に記載のコントローラ。
【請求項3】
タイミング信号をタイミングコントローラから受け取るためにかつ前記タイミング信号に基づいて前記制御信号を発生させるために動作可能なデコードモジュールをさらに備える、請求項2に記載のコントローラ。
【請求項4】
前記パワー入力端子と前記第1のパワー出力端子との間に結合される第1のスイッチと、
前記パワー入力端子と前記第2のパワー出力端子との間に結合される第2のスイッチと、をさらに備え、
前記コントローラは、前記第1のシーケンスの離散時間スロットにおいて前記第1のスイッチをオンにするために、かつ前記第2のシーケンスの離散時間スロットにおいて前記第2のスイッチをオンにするために動作可能である、請求項1に記載のコントローラ。
【請求項5】
タイミング信号をタイミングコントローラから受け取るためにかつ前記タイミング信号に基づいて前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチを制御するためのスイッチング信号を発生させるために動作可能なデコードモジュールをさらに備える、請求項
4に記載のコントローラ。
【請求項6】
前記光源モジュールのパワー要件に基づいて前記パワーコンバータからの前記電力を調節するために、フィードバック信号を前記パワーコンバータに出力するために動作可能なフィードバック端子と、
前記フィードバック端子に結合され、かつ前記電流感知端子における電圧に基づいて前記フィードバック信号を発生させるために動作可能なフィードバック制御モジュールと、をさらに備え、
前記フィードバック制御モジュールは、前記電流感知端子における電圧の中で最小電圧を選択し、前記フィードバック信号を発生させるために、前記最小電圧を所定の電圧範囲と比較するために動作可能である、請求項1から5のいずれか一項に記載のコントローラ。
【請求項7】
パワーソースに結合され、第1の発光ダイオード(LED)アレイおよび第2のLEDアレイを備える光源モジュールを制御するために動作可能なコントローラであって、前記第1のLEDアレイは、第1の
N個のLEDストリングを備え、前記第2のLEDアレイは、第2の
N個のLEDストリングを備え、
Nは2以上の整数であり、前記コントローラは、
前記第1のLEDアレイおよび前記第2のLEDアレイに結合され、電力を前記第1のLEDアレイおよび前記第2のLEDアレイに交互に配送するために動作可能なスイッチングモジュールと、
前記第1のLEDアレイおよび前記第2のLEDアレイに結合され、前記第1のLEDアレイにおける各LEDストリングの電流および前記第2のLEDアレイにおける各LEDストリングの電流を線形に調整するために動作可能な電流調整モジュールと、を備え、
前記スイッチングモジュールは、
前記パワーソースと前記第1のLEDアレイとの間に結合される第1のスイッチと、
前記パワーソースと前記第2のLEDアレイとの間に結合される第2のスイッチと、を備え、
前記コントローラは、第1のシーケンスの離散時間スロットにおいて前記第1のスイッチをオンにするために、かつ第2のシーケンスの離散時間スロットにおいて前記第2のスイッチをオンにするために動作可能であり、前記第1のシーケンスの離散時間スロットおよび前記第2のシーケンスの離散時間スロットは、相互に排他的であり、
前記第1の
N個のLEDストリングのアノードは、第1
のノードに接続され、前記第1
のノードは、前記コントローラの第1のパワー出力端子に接続され、前記第1のパワー出力端子は、前記第1のLEDアレイに結合され、
前記第2の
N個のLEDストリングのアノードは、第2
のノードに接続され、前記第2
のノードは、前記コントローラの第2のパワー出力端子に接続され、前記第2のパワー出力端子は、前記第2のLEDアレイに結合され、
前記第1のLEDアレイにおける第
iのLEDストリングのカソードおよび前記第2のLEDアレイにおける第
iのLEDストリングのカソードは、第
iの共通ノードに接続され、
iは1からNの整数であり、前記第
iの共通ノードは、前記コントローラの
N個の電流感知端子の第
iの電流感知端子に接続され、前記電流感知端子は、前記第1のLEDアレイおよび前記第2のLEDアレイに結合されかつ前記第1のLEDアレイにおける各LEDストリングの電流および前記第2のLEDアレイにおける各LEDストリングの電流を感知するために動作可能である、コントローラ。
【請求項8】
タイミング信号をタイミングコントローラから受け取るためにかつ前記タイミング信号に基づいて前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチを制御するためのスイッチング信号を発生させるために動作可能なデコードモジュールをさらに備える、請求項7に記載のコントローラ。
【請求項9】
前記電流調整モジュールは、
前記第1のLEDアレイにおける各LEDストリングの前記電流および前記第2のLEDアレイにおける各LEDストリングの前記電流を線形に調整するために動作可能な
N個の電流調整ユニットであって、前記電流調整ユニットの各電流調整ユニットは、
N個の制御信号の対応する制御信号によって、独立に、個別に、有効にされ、無効にされる、
N個の電流調整ユニットを備え、
前記電流調整ユニットの各電流調整ユニットは、対応するLEDストリングと直列であるスイッチに結合され、前記対応するLEDストリングを通る電流を示す感知信号を、目標電流を示す基準信号と比較することによって、前記スイッチを線形に制御するために動作可能な増幅器を備え、
前記
N個の制御信号は、PWM信号であり、前記対応するLEDストリングは、前記制御信号の対応する制御信号が第1の状態にあるとき、電源をオンにされ、前記対応するLEDストリングは、前記対応する制御信号が第2の状態にあるとき、電源をオフにされる、請求項7に記載のコントローラ。
【請求項10】
タイミング信号をタイミングコントローラから受け取るためにかつ前記タイミング信号に基づいて前記制御信号を発生させるために動作可能なデコードモジュールをさらに備える、請求項9に記載のコントローラ。
【請求項11】
前記パワーソースと前記コントローラとの間に結合されるパワーコンバータを制御するために、前記電流感知端子における電圧に基づいてフィードバック信号を発生させるために動作可能なフィードバック制御モジュールをさらに備え
、
前記フィードバック制御モジュールは、前記電流感知端子における電圧の中で最小電圧を選択し、前記フィードバック信号を発生させるために、前記最小電圧を所定の電圧範囲と比較するために動作可能である、請求項7
から10のいずれか一項に記載のコントローラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源モジュールを制御するためのコントローラに関する。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイ(LCD)TVなどの発光ダイオード(LED)ディスプレイシステムでは、コントローラが、バックライティングのための複数のLEDストリングのパワーを制御するために使用される。コントローラは、所与の数の制御ピンを有するので、限られた数のLEDストリングだけが、1つのコントローラによって制御可能である。より多くのLEDストリングを制御するためには、より多くのコントローラが、必要とされ、それは、システムのコストを増加させる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
実施形態では、第1のLEDアレイおよび第2のLEDアレイを含む光源モジュールを制御するためのコントローラは、パワー入力端子、第1のパワー出力端子および第2のパワー出力端子を含む。パワー入力端子は、電力をパワーコンバータから受け取るために動作可能である。第1のパワー出力端子は、第1のLEDアレイに結合され、第2のパワー出力端子は、第2のLEDアレイに結合される。コントローラは、第1のシーケンスの離散時間スロットにおいて第1のパワー出力端子を介して第1のLEDアレイに電力を配送するために、かつ第2のシーケンスの離散時間スロットにおいて第2のパワー出力端子を介して第2のLEDアレイに電力を配送するために動作可能である。第1のシーケンスの離散時間スロットおよび第2のシーケンスの離散時間スロットは、相互に排他的である。
【0004】
他の実施形態では、コントローラは、パワーソースに結合され、第1のLEDアレイおよび第2のLEDアレイを含む光源モジュールを制御するために動作可能である。第1のLEDアレイおよび第2のLEDアレイの各々は、複数のLEDストリングを含む。コントローラは、スイッチングモジュールおよび電流調整モジュールを含む。スイッチングモジュールは、第1のLEDアレイおよび第2のLEDアレイに結合され、パワーを第1のLEDアレイおよび第2のLEDアレイに交互に配送するために動作可能である。言い換えれば、LEDアレイの数に応じて、パワーは、第1のLEDアレイに(別のLEDアレイにではなく)配送され、次いでパワーは、第2のLEDアレイに(別のLEDアレイにではなく)配送されるなどであり、次いでパターン/サイクルが、繰り返される。電流調整モジュールは、第1のLEDアレイおよび第2のLEDアレイに結合され、第1のLEDアレイにおける各LEDストリングの電流および第2のLEDアレイにおける各LEDストリングの電流を線形に調整するために動作可能である。
【0005】
特許請求される主題の実施形態の特徴および利点は、次の詳細な記述が進むにつれて、かつ類似の数字が類似の部品を描写する図面を参照することで明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本発明の実施形態による、光源モジュールを制御するためのコントローラを含む光源駆動回路を示す図である。
【
図2】本発明の実施形態による、光源モジュールを制御するためのコントローラを含む光源駆動回路を示す図である。
【
図3】本発明の実施形態による、光源モジュールを制御するためのコントローラのタイミング図を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の実施形態への言及が、今から詳細になされることになる。本発明は、これらの実施形態と組み合わせて述べられることになるが、それらは、本発明をこれらの実施形態に限定することを目的としていないことが、理解されることになる。それどころか、本発明は、添付の特許請求の範囲によって規定されるような本発明の趣旨および範囲内に含まれてもよい、代替案、変更および等価物をカバーすることを目的としている。
【0008】
さらに、本発明の次の詳細な記述では、多数の具体的詳細が、本発明の十分な理解を提供するために説明される。しかしながら、本発明は、これらの具体的詳細なしで実施されてもよいことが、当業者によって認識されることになる。他の例では、よく知られた方法、手順、コンポーネント、および回路は、本発明の態様を不必要に曖昧にしないように、詳細には述べられていない。
【0009】
図1は、本発明の実施形態による、光源モジュールを制御するためのコントローラ180を含む光源駆動回路100を示す。
図1の例では、光源モジュールは、4つのLEDアレイA1、A2、A3およびA4を含み、その場合、各LEDアレイは、複数の(例えば、8つの)LEDストリングを含む。この例は、以下の議論のための基礎として使用されるが、しかしながら、本発明は、4つのLEDアレイおよび/または1アレイにつき8つのLEDストリングに限定されない。
【0010】
コントローラ180は、電力をパワーコンバータ120から受け取る。パワーコンバータ120は、コントローラ180とパワーソース110との間に結合される。コントローラ180は、パワー入力端子PWIN、フィードバック端子FBOUT、複数のパワー出力端子PWO1~PWO4および複数の電流感知端子ISEN1~ISEN8を含む。パワー出力端子の数は、LEDアレイの数に等しい。電流感知端子の数は、各LEDアレイにおけるLEDストリングの数に等しい。コントローラ180は、スイッチングモジュール130、フィードバック制御モジュール140、電流調整モジュール150およびデコードモジュール160を含む。
【0011】
パワー入力端子PWINは、パワーコンバータ120を通じてパワーソース110に結合され、電力をパワーコンバータ120から受け取るために動作可能である。パワー出力端子PWO1~PWO4は、LEDアレイA1~A4にそれぞれ結合される。コントローラ180は、第1のシーケンス、第2のシーケンス、第3のシーケンス、および第4のシーケンスの離散時間スロットにおいてパワー出力端子PWO1~PWO4を介してLEDアレイA1~A4に電力をそれぞれ配送するために動作可能である。第1、第2、第3および第4のシーケンスの離散時間スロットは、相互に排他的であり、すなわち、それらは、時間において重なり合わない。
【0012】
より具体的には、スイッチングモジュール130は、パワー入力端子PWINと対応するパワー出力端子との間に結合される複数のスイッチSW1~SW4を含む。例えば、第1のスイッチSW1は、パワー入力端子PWINと第1のパワー出力端子PWO1との間に結合され、第2のスイッチSW2は、パワー入力端子PWINと第2のパワー出力端子PWO2との間に結合される。
図3を参照すると、コントローラ180は、第1のシーケンスの離散時間スロットT11、T12、T13において第1のスイッチSW1をオンにし、第2のシーケンスの離散時間スロットT21、T22、T23において第2のスイッチSW2をオンにし、第3のシーケンスの離散時間スロットT31、T32、T33において第3のスイッチSW3をオンにし、第4のシーケンスの離散時間スロットT41、T42、T43において第4のスイッチSW4をオンにするために動作可能である。第1、第2、第3および第4のシーケンスの離散時間スロットは、
図3の例に示されるように、相互に排他的であり、インターリーブされている。
【0013】
図1に戻って参照すると、電流感知端子ISEN1~ISEN8は、以下で述べられる仕方でLEDアレイA1~A4における各LEDストリングの電流のレベルを感知するためにLEDアレイA1~A4に結合される。電流調整モジュール150は、
図2の議論において以下でさらに述べられるように、感知端子ISEN1~ISEN8を介してLEDアレイA1~A4に結合され、LEDアレイA1~A4における各LEDストリングの電流を線形に調整するために動作可能である。
【0014】
図1の参照を続けると、フィードバック制御モジュール140は、パワーコンバータからの電力が、光源モジュールのパワー要件を満たすことができるように、パワーコンバータ120を制御するために、光源モジュールのパワー要件に基づいてフィードバック信号FBを発生させるために動作可能である。フィードバック信号FBは、フィードバック端子FBOUTを介してパワーコンバータ120に提供される。フィードバック制御モジュール140は、電流感知端子ISEN1~ISEN8に結合され、電流感知端子ISEN1~ISEN8における電圧に基づいてフィードバック信号FBを発生させる。電流感知端子ISEN1~ISEN8における電圧は、光源モジュールのパワー要件を示すことができる。より具体的には、フィードバック制御モジュール140は、電流感知端子ISEN1~ISEN8における電圧の中で最小電圧を選択し、フィードバック信号FBを発生させるために、最小電圧を所定の電圧範囲と比較する。パワーコンバータ120は、フィードバック信号FBの制御下で、最小電圧が所定の電圧範囲内であるように、電力を増減させる。
【0015】
デコードモジュール160は、タイミング信号をタイミングコントローラ190(例えば、マイクロ制御ユニット)から受け取るために、かつタイミング信号に基づいてスイッチングモジュール130におけるスイッチSW1~SW4を制御するためのスイッチング信号を発生させるために動作可能である。デコードモジュール160はさらに、電流調整モジュール150を制御するための複数の制御信号を発生させるために動作可能である。それに応じて、複数の電流調整ユニット(
図2に示される)は、対応する制御信号によって独立して有効にかつ無効にすることができる。デコードモジュール160は、例えばシリアル周辺インターフェース(SPI)を通じてタイミングコントローラと通信することができる。
【0016】
LEDアレイA1~A4は、電力をパワー出力端子PWO1~PWO4からそれぞれ受け取るように構成され、電流感知端子ISEN1~ISEN8を共有する。より具体的には、第1のLEDアレイA1におけるLEDストリングのアノードは、共通ノードN1に接続され、共通ノードN1は、第1のパワー出力端子PWO1に接続される。第2のLEDアレイA2におけるLEDストリングのアノードは、共通ノードN2に接続され、共通ノードN2は、第2のパワー出力端子PWO2に接続される。第3のLEDアレイA3におけるLEDストリングのアノードは、共通ノードN3に接続され、共通ノードN3は、第3のパワー出力端子PWO3に接続される。第4のLEDアレイA4におけるLEDストリングのアノードは、共通ノードN4に接続され、共通ノードN4は、第4のパワー出力端子PWO4に接続される。
【0017】
他方では、第1のLEDアレイA1における第1のLEDストリングのカソード、第2のLEDアレイA2における第1のLEDストリングのカソード、第3のLEDアレイA3における第1のLEDストリングのカソードおよび第4のLEDアレイA4における第1のLEDストリングのカソードは、第1の共通ノードNC1に接続される。共通ノードNC1は、電流感知端子ISEN1に接続される。それ故に、電流感知端子ISEN1は、LEDアレイの各々における第1のLEDストリングの各々における電流を感知する。同様に、各LEDアレイにおける第2のLEDストリングの各々のカソードは、第2の共通ノードNC2(図示されず)に接続され、それは、電流感知端子ISEN2(図示されず)に接続されるなどである。各LEDアレイにおける最後の(例えば、第8の)LEDストリングの各々のカソードは、それぞれの(例えば、第8の)共通ノードNC8に接続され、それは、電流感知端子ISEN8に接続される。
【0018】
動作時に、もしスイッチSW1が、オンにされるならば、その時電流は、第1のパワー出力端子PWO1、共通ノードN1を通って第1のLEDアレイA1に流れ、次いで共通ノードNC1~NC8および電流感知端子ISEN1~ISEN8を通ってコントローラ180に戻る。もしスイッチSW2が、オンにされるならば、その時電流は、第2のパワー出力端子PWO2、共通ノードN2を通って第2のLEDアレイA2に流れ、次いで共通ノードNC1~NC8および電流感知端子ISEN1~ISEN8を通ってコントローラ180に戻る。そのため、コントローラ180の構成および回路100の構造は、LEDアレイA1~A4が電流感知端子ISEN1~ISEN8の同じグループを共有することを可能にする。
【0019】
図2は、本発明の実施形態による、光源モジュールを制御するためのコントローラ180を含む光源駆動回路200を示す。
図2は、コントローラ180の内部構造の詳細図を示す。コントローラ180は、スイッチングモジュール130、フィードバック制御モジュール140、電流調整モジュール150およびデコードモジュール160を含む。
【0020】
電流調整モジュール150は、電流感知端子ISEN1~ISEN8にそれぞれ結合される複数の電流調整ユニット230_1~230_8を含む。電流調整ユニット230_1~230_8は、LEDアレイA1~A4における各LEDストリングの電流を線形に調整するために動作可能であり、各電流調整ユニットは、制御信号PWM1~PWM8の対応する制御信号によって独立に、個別に、有効に、無効にされる。制御信号PWM1~PWM8は、パルス幅変調(PWM)信号とすることができる。
【0021】
より具体的には、各電流調整ユニット230_1~230_8は、それぞれのスイッチQ1~Q8に結合されるそれぞれの増幅器290_1~290_8を含む。各スイッチQ1~Q8は、対応するLEDストリングと直列に結合されている。各電流調整ユニットは、同様の構成を有する。電流調整ユニット230_1を一例に取ると、増幅器290_1の非反転入力は、目標電流を示す基準信号ADJ1を受け取る。増幅器290_1の反転入力は、対応するLEDストリングを通る電流のレベルを示す感知信号IS1を受け取る。増幅器290_1は、誤差信号EA1を発生させるために基準信号ADJ1を感知信号IS1と比較し、電流が目標電流であるように、対応するLEDストリングの電流を調整するために、誤差信号EA1を用いてスイッチQ1を線形に制御する。スイッチQ1が線形に制御されるということは、完全にオンにされるかまたは完全にオフにされる代わりに、スイッチQ1が、スイッチQ1を通って流れる電流のレベルが連続的に(離散的でなく)かつ徐々に調節可能であるように、部分的にオンにすることが可能であるということを意味する。
【0022】
増幅器290_1は、制御信号PWM1によって制御される。もし制御信号PWM1が、第1の状態(例えば、論理ハイ)にあるならば、その時増幅器290_1は、有効にされ、対応するLEDストリングは、オンにされ、上で述べられるように調整される。もし制御信号PWM1が、第2の状態(例えば、論理ロー)にあるならば、その時増幅器290_1は、無効にされ、対応するLEDストリングは、オフにされる。
【0023】
一実施形態では、デコードモジュール160は、SPIデコーダ210、PWM発生器220、デジタル/アナログコンバータ(DAC)240、および基準選択ユニット250を含む。SPIデコーダ210は、タイミング信号をタイミングコントローラ(図示されず)から受け取り、タイミング信号をデコードする。PWM発生器220は、SPIデコーダ210に結合され、タイミング信号に基づいて制御信号PWM1~PWM8を発生させる。DAC240は、SPIデコーダに結合され、基準信号ADJ1~ADJ8を発生させる。基準選択ユニット250は、基準信号ADJ1~ADJ8かまたはSPIデコーダ210からまた発生されもするシステム基準信号SYS_REFを選択し、選択された信号(例えば、ADJ1~ADJ8またはSYS_REF)をそれぞれの増幅器290_1~290_8に供給する。すなわち、増幅器290_1の非反転入力が、信号ADJ1を受け取り、増幅器290_2の非反転入力が、信号ADJ2を受け取るなどか、または増幅器290_1~290_8のすべての非反転入力が、信号SYS_REFを受け取る。さらに、デコードモジュール160は、タイミング信号を処理し、スイッチング信号をスイッチングモジュール130に提供する。スイッチングモジュール130は、相互に排他的である4つのシーケンスの離散時間スロットにおいてスイッチSW1~SW4をオンにするためにスイッチング信号を用いてスイッチSW1~SW4を制御する。
【0024】
上で述べられるように、本発明は、光源モジュールを制御するためのコントローラを含む。コントローラは、電力を複数のLEDアレイに交互に配送するために、かつLEDアレイにおける各LEDストリングの電流を調整するために動作可能である。コントローラは、LEDアレイがコントローラの電流感知端子の同じグループを共有することを可能にする。有利には、複数のLEDアレイは、単一のコントローラによって制御することが可能であり、それ故に、システムのコストは、低減される。その上、LEDアレイにおける各LEDストリングは、独立してかつ個別に調整するまたは無効にすることが可能であり、それは、ディスプレイシステムにおける調光の柔軟でかつ微細な(正確なまたは精密な)レベルを可能にする。
【0025】
先の記述および図面は、本発明の実施形態を表すが、様々な追加、変更および置換が、添付の特許請求の範囲に規定されるような本発明の原理の趣旨および範囲から逸脱することなくその中でなされてもよいということは、理解されよう。当業者は、本発明が、本発明の実施において使用される、形、構造、配置、比率、材料、要素、およびコンポーネントならびにその他の多くの変更とともに使用されてもよく、それらが特に、本発明の原理から逸脱することなく特定の環境および動作要件に適合されるということを理解することになる。現在開示される実施形態は従って、すべての点において、例示的でありかつ制限的でないと考えるべきであり、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲およびそれらの法的等価物によって示され、先の記述に限定されない。
【符号の説明】
【0026】
100 光源駆動回路
110 パワーソース
120 パワーコンバータ
130 スイッチングモジュール
140 フィードバック制御モジュール
150 電流調整モジュール
160 デコードモジュール
180 コントローラ
190 タイミングコントローラ
200 光源駆動回路
210 SPIデコーダ
220 PWM発生器
230_1~230_8 電流調整ユニット
240 デジタル/アナログコンバータ(DAC)
250 基準選択ユニット
290_1~290_8 増幅器
A1~A4 LEDアレイ
PWIN パワー入力端子
FBOUT フィードバック端子
PWO1~PWO4 パワー出力端子
ISEN1~ISEN8 電流感知端子
SW1~SW4 スイッチ
FB フィードバック信号
N1~N4 共通ノード
NC1~NC8 共通ノード
PWM1~PWM8 制御信号
Q1~Q8 スイッチ
ADJ1~ADJ8 基準信号
EA1~EA8 誤差信号
SYS_REF システム基準信号