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特許7084477マルチ無線周波数受信能力を有する端末の測定構成方法、システム及び端末
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-06
(45)【発行日】2022-06-14
(54)【発明の名称】マルチ無線周波数受信能力を有する端末の測定構成方法、システム及び端末
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/10 20090101AFI20220607BHJP
   H04W 16/32 20090101ALI20220607BHJP
【FI】
H04W24/10
H04W16/32
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020521510
(86)(22)【出願日】2017-10-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-02-04
(86)【国際出願番号】 CN2017106603
(87)【国際公開番号】W WO2019075648
(87)【国際公開日】2019-04-25
【審査請求日】2020-09-23
(73)【特許権者】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 18 Haibin Road,Wusha, Chang’an,Dongguan, Guangdong 523860 China
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100152205
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 昌司
(74)【代理人】
【識別番号】100120385
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 健之
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、ニン
(72)【発明者】
【氏名】リウ、ジェンファ
(72)【発明者】
【氏名】チャン、チー
【審査官】野村 潔
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/038763(WO,A1)
【文献】China Telecom,Consideration on inter-RAT measurement in EN-DC,3GPP TSG RAN WG2 #98 R2-1704951,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_98/Docs/R2-1704951.zip>,2017年05月05日
【文献】Samsung,Measurement Configuration for NR Cell Addition,3GPP TSG RAN WG2 #97bis R2-1703019,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_97bis/Docs/R2-1703019.zip>,2017年03月24日
【文献】NEC,Measurement coordination in LTE-NR DC,3GPP TSG RAN WG2 #98 R2-1705267,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_98/Docs/R2-1705267.zip>,2017年05月06日
【文献】LG Electronics Inc.,Available NR frequencies in SN,3GPP TSG RAN WG2 adhoc_2017_06_NR R2- 1706920,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_AHs/2017_06_NR/Docs/R2-1706920.zip>,2017年06月
【文献】Intel Corporation,Inter-Node coordination signalling in EN-DC,3GPP TSG RAN WG2 #97bis R2-1703444,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_97bis/Docs/R2-1703444.zip>,2017年03月27日
【文献】Ericsson,Inclusion of NR SN serving cell measurements in LTE measurement reports,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_99bis/Docs/R2-1711130.zip>,2017年09月29日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定構成方法であって、
第1ネットワークノードが第2ネットワークノードに測定オブジェクト情報を送信するステップであって、前記測定オブジェクト情報は前記第2ネットワークノードが測定構成情報の一部を生成するために使用され、前記測定構成情報は、端末が前記端末と前記第2ネットワークノードとを接続する無線周波数チェーンで、前記測定構成情報に基づいて前記測定オブジェクト情報に対応する測定オブジェクトで無線周波数の測定を実行するために使用され、前記第1ネットワークノードはマスターノードであり、前記第2ネットワークノードはセカンダリノードであるステップと、
前記第1ネットワークノードは、前記端末により報告された前記測定オブジェクトで得られた測定結果を受信するステップであって、前記端末はマルチ無線周波数受信能力を有するステップと、を含み、
前記第1ネットワークノードは、前記端末により報告された前記測定オブジェクトで得られた測定結果を受信するステップは、
前記第1ネットワークノードは、前記第1ネットワークノードと前記端末とを接続する無線周波数チェーンを介して前記測定結果を受信するステップを含むことを特徴とする、前記測定構成方法。
【請求項2】
前記測定構成情報は、前記第2ネットワークノードと前記端末とを接続する無線周波数チェーンを介して前記端末によって受信され、又は
前記測定構成情報は、前記第1ネットワークノードと前記端末とを接続する無線周波数チェーンを介して前記端末によって受信され、且つ前記測定構成情報が前記第2ネットワークノードによって前記第1ネットワークノードに送信されたものであることを特徴とする
請求項1に記載の測定構成方法。
【請求項3】
前記第1ネットワークノードが所在する無線ネットワークは、LTE(Long Term Evolution)ネットワークであり、前記第2ネットワークノードが所在するネットワークは、NR(New Radio)ネットワークであり、又は
前記第1ネットワークノードが所在する無線ネットワークは、NRネットワークであり、前記第2ネットワークノードが所在する無線ネットワークはLTEネットワークであることを特徴とする
請求項1に記載の測定構成方法。
【請求項4】
前記測定オブジェクト情報は、周波数ビン、周波数帯域又は周波数帯域群であることを特徴とする
請求項1に記載の測定構成方法。
【請求項5】
前記測定オブジェクトは、前記第1ネットワークノードと前記端末とを接続する無線周波数チェーンでサポートされる周波数帯域範囲外にあることを特徴とする
請求項1に記載の測定構成方法。
【請求項6】
前記測定構成情報は、測定ギャップ、及び測定ギャップと測定オブジェクトとの対応関係を含むことを特徴とする
請求項1に記載の測定構成方法。
【請求項7】
第1ネットワークノードが、第2ネットワークノードに測定オブジェクト情報を送信するステップの前に、
前記第1ネットワークノードが、前記第1ネットワークノードと前記端末とを接続する無線周波数チェーンで測定オブジェクトについて無線周波数の測定を実行できるかどうかを判定し、前記第1ネットワークノードと前記端末とを接続する無線周波数チェーンで測定オブジェクトについて無線周波数の測定を実行できないと判定した場合、前記第2ネットワークノードに測定オブジェクト情報を送信し、前記第1ネットワークノードと前記端末とを接続する無線周波数チェーンで測定オブジェクトについて無線周波数の測定を実行できると判定した場合、前記第1ネットワークノードと前記端末とを接続する無線周波数チェーンを用いて、前記測定オブジェクトについて無線周波数の測定を実行するステップを更に含むことを特徴とする
請求項1に記載の測定構成方法。
【請求項8】
測定構成方法であって、
端末が、第1ネットワークノードから受信された測定オブジェクト情報に基づいて第2ネットワークノードにより生成される測定構成情報の一部を取得するステップであって、前記端末はマルチ無線周波数受信能力を有するステップと、
前記端末が、前記測定構成情報に基づいて、前記第1ネットワークノードにより提供される測定オブジェクトで無線周波数の測定を実行するステップと、
前記端末が、測定結果を前記第1ネットワークノードに報告するステップと、
前記端末が、前記第1ネットワークノードと前記端末とを接続する無線周波数チェーンを介して前記測定結果を送信するステップと、含み、
前記端末が、前記測定構成情報に基づいて、前記第1ネットワークノードにより提供される測定オブジェクトで無線周波数の測定を実行するステップは、
前記端末は、前記端末と前記第2ネットワークノードとを接続する無線周波数チェーンで、前記測定構成情報に基づいて無線周波数の測定を実行するステップを含む、ことを特徴とする、前記測定構成方法。
【請求項9】
前記測定構成情報は、前記第2ネットワークノードと前記端末とを接続する無線周波数チェーンを介して前記端末によって受信され、又は
前記測定構成情報は、前記第1ネットワークノードと前記端末とを接続する無線周波数チェーンを介して前記端末によって受信され、且つ前記測定構成情報が前記第2ネットワークノードによって前記第1ネットワークノードに送信されたものであることを特徴とする
請求項8に記載の測定構成方法。
【請求項10】
前記第1ネットワークノードが所在する無線ネットワークは、LTE(Long Term Evolution)ネットワークであり、前記第2ネットワークノードが所在するネットワークは、NR(New Radio)ネットワークであり、又は
前記第1ネットワークノードが所在する無線ネットワークは、NRネットワークであり、前記第2ネットワークノードが所在する無線ネットワークはLTEネットワークであることを特徴とする
請求項8に記載の測定構成方法。
【請求項11】
前記測定オブジェクト情報は、周波数ビン、周波数帯域又は周波数帯域群であることを特徴とする
請求項8に記載の測定構成方法。
【請求項12】
前記測定構成情報は、測定ギャップ、及び測定ギャップと測定オブジェクトとの対応関係を含むことを特徴とする
請求項8に記載の測定構成方法。
【請求項13】
端末であって、
プロセッサと、前記プロセッサによって実行可能な命令を記憶するように構成されるメモリと、を備え、
前記端末がマルチ無線周波数受信能力を有し、前記プロセッサが請求項12のいずれか一項に記載の測定構成方法を実施するように構成されることを特徴とする、前記端末。
【請求項14】
第1ネットワークノードであって、
プロセッサと、前記プロセッサによって実行可能な命令を記憶するように構成されるメモリと、を備え、
前記プロセッサが請求項1~7のいずれか一項に記載の測定構成方法を実施するように構成されることを特徴とする、前記第1ネットワークノード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、無線通信分野に関し、特に、端末の測定構成技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の無線通信システム(例えば、GSM/WCDMA/LTE)において、一般的には、ネットワーク側は、端末の送受信用無線周波数チェーンがいずれも一通りであるものとする。つまり、端末は、1つのネットワーク(例えば、LTE)又は1つの周波数ビン(例えば、1.9GHz)でデータ受信を行う時、別のネットワーク(例えばWCDMA)又は別の周波数ビン(例えば、2.6GHz)でデータ受信を行うことができない。この場合、ネットワークは、端末に対して対応する測定ギャップ(Measurement GAP)を設定する必要がある。この時、端末における、サービスを行っていた元のネットワーク又は周波数ビンでデータ伝送を行うことができず、端末は、無線周波数チェーン(RF Chain)を対応する周波数ビンへ再調整(retuning)して測定する。測定ギャップが終了してから、元の周波数ビンへ再調整して、下りデータの受信を継続する。
【0003】
上記方法において、無線周波数チェーン再調整(RF Chain retune)を行う時、元のチェーンにおける下りデータの受信が中止されるため、ユーザのスループットに大きな影響を与えてしまう。
【0004】
将来の通信システムにおいて、マルチ無線周波数チェーンに対するサポートについて考えられつつある。例えば、LTE二重接続の場合、端末は、2つのリンクでデータの送受信を同時に行うことを考慮する。将来のNRネットワークでサポートされるLTE-NR多重接続シナリオ及びNR-NR多重接続シナリオにおいても、端末は、2つのリンクでデータの送受信を同時に行う。これは主に、LTE-NR又はNR-NRシナリオにおいて、2つのアクセスポイントの間の周波数差が大きすぎるため、両者が無線周波数チェーンを共有できないことに起因する。例えば、LTEは2.6GHzで動作するが、NRは4.8GHz、ひいてはより高い28GHz、38GHz等の周波数帯域で動作する。
【0005】
マルチ無線周波数チェーンシナリオで、測定精度の確保を前提として如何に端末のスループット特性をできる限り確保するかは、至急に解决する必要がある問題となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本出願は、マルチ無線周波数受信能力を有する端末の測定構成方法、システム及び端末を提供することで、マルチ無線周波数チェーンシナリオで測定精度の確保を前提として端末のスループット特性をできる限り確保する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本出願は、マルチ無線周波数受信能力を有する端末の測定構成方法を開示し、該方法は、
第1ネットワークノードが第2ネットワークノードに測定オブジェクト情報を送信するステップと、
該第2ネットワークノードが測定構成情報の全て又は一部を生成して端末に送信するステップと、
該端末が該測定オブジェクトで得られた測定結果を該第1ネットワークノードに報告するステップと、を含む。
【0008】
1つの好適な例において、該端末が該測定オブジェクトで得られた測定結果を該第1ネットワークノードに報告するステップは、
該第2ネットワークノードが、該端末に接続される無線周波数チェーンを介して該測定構成情報を該端末に送信するサブステップ、又は
該第2ネットワークノードが該測定構成情報を該第1ネットワークノードに送信し、該第1ネットワークノードが、該端末に接続される無線周波数チェーンを介して該測定構成情報を該端末に送信するサブステップと、を含む。
【0009】
1つの好適な例において、端末に送信するステップは、
該端末が、該無線周波数測定結果を該第1ネットワークノードに接続される無線周波数チェーンを介して該第1ネットワークノードに送信するサブステップ、又は
該端末が、該無線周波数測定結果を該第2ネットワークノードに接続される無線周波数チェーンを介して該第2ネットワークノードに送信し、該第2ネットワークノードが、該無線周波数測定結果を該第1ネットワークノードに転送するサブステップを含む。
【0010】
1つの好適な例において、該測定オブジェクト情報は、周波数ビン、周波数帯域又は周波数帯域群である。
【0011】
1つの好適な例において、該第1ネットワークノードが所在する無線ネットワークは、LTEネットワークであり、該第2ネットワークノードが所在するネットワークは、NRネットワークであり、又は
該第1ネットワークノードが所在する無線ネットワークは、NRネットワークであり、該第2ネットワークノードが所在する無線ネットワークはLTEネットワークであり、又は
該第1及び第2ネットワークノードが所在する無線ネットワークは、いずれもNRネットワークである。
【0012】
1つの好適な例において、該測定オブジェクトは、前記第1ネットワークノードと前記端末とを接続する無線周波数チェーンでサポートされる周波数帯域範囲外にある。
【0013】
1つの好適な例において、該測定構成情報は、測定ギャップ、及び測定ギャップと測定オブジェクトとの対応関係を含む。
【0014】
1つの好適な例において、該無線周波数測定結果には、測定される周波数ビン、周波数バンド又は周波数バンド群の情報が含まれる。
【0015】
1つの好適な例において、該第2ネットワークノードが測定構成情報の全て又は一部を生成する前に、
該第2ネットワークノードが、該第1ネットワークノードからの測定要求を受け入れるかどうかを判定し、受け入れないと判定した場合、測定要求を拒否することを表すメッセージを該第1ネットワークノードに送信し、受け入れると判定した場合、測定構成情報を生成して該端末に送信するステップを更に含む。
【0016】
1つの好適な例において、第1ネットワークノードが、第2ネットワークノードに測定オブジェクト情報を送信するステップの前に、
該第1ネットワークノードが、該端末に接続される無線周波数チェーンで測定オブジェクトについて無線周波数の測定を実行できるかどうかを判定し、測定できなければ、該第2ネットワークノードに測定オブジェクト情報を送信し、測定できれば、該第1ネットワークノードにおける該端末に接続される無線周波数チェーンを用いて、該測定オブジェクトについて無線周波数の測定を実行するステップを更に含む。
【0017】
1つの好適な例において、端末に送信するステップの後、
該端末が、該測定構成情報に基づいて、該第2ネットワークノードに接続される無線周波数チェーンを用いて無線周波数の測定を実行するステップを更に含む。
【0018】
本出願は、マルチ無線周波数受信能力を有する端末の測定構成方法を更に開示し、該方法は、
第2ネットワークノードが、第1ネットワークノードからの測定オブジェクト情報を受信するステップと、
該第2ネットワークノードが測定構成情報の全て又は一部を生成して該端末に送信するステップと、
該第1ネットワークノードが、該端末により該測定オブジェクトで得られた無線周波数測定結果を取得するステップと、を含む。
【0019】
1つの好適な例において、該測定構成情報は、該測定オブジェクト情報に基づいて生成され、該端末が該第2ネットワークノードと接続される無線周波数チェーンを用いて無線周波数の測定を実行するように供する。
【0020】
本出願は、マルチ無線周波数受信能力を有する端末の測定構成方法を更に開示し、該方法は、
端末が、全て又は一部が第2ネットワークノードにより生成される測定構成情報を取得するステップと、
該端末が、該測定構成情報に基づいて、第1ネットワークノードにより提供される測定オブジェクトで無線周波数の測定を実行するステップと、
該端末が、無線周波数測定結果を該第1ネットワークノードに報告するステップと、を含む。
【0021】
1つの好適な例において、該端末が該測定構成情報に基づいて無線周波数の測定を実行するステップにおいて、該端末は、該第2ネットワークノードに接続される無線周波数チェーンで、該測定構成情報に基づいて無線周波数の測定を実行する。
【0022】
本出願は、マルチ無線周波数受信能力を有する端末の測定構成システムを更に開示し、該システムは、端末と、第1ネットワークノードと、第2ネットワークノードとを備え、
該第1ネットワークノードは、該第2ネットワークノードに測定オブジェクト情報を送信するために用いられ、
該第2ネットワークノードは、測定構成情報の全て又は一部を生成して端末に送信するために用いられ、
該端末は、該測定構成情報に基づいて、該測定オブジェクトにおいて無線周波数測定を行い、該測定結果を該第1ネットワークノードに報告するために用いられる。
【0023】
本出願は、ネットワークシステムを更に開示し、該ネットワークシステムは、第1ネットワークノードと、第2ネットワークノードとを備え、
該第1ネットワークノードは、該第2ネットワークノードに測定オブジェクト情報を送信し、該端末からの無線周波数測定結果を取得するために用いられ、
該第2ネットワークノードは、測定構成情報の全て又は一部を生成して該端末に送信し、端末が該測定オブジェクトにおいて無線周波数の測定を実行するように供するために用いられる。
【0024】
本出願は、端末を更に開示し、該端末は、
全て又は一部が該第2ネットワークノードにより生成される測定構成情報を取得するためのモジュールと、
該測定構成情報に基づいて、第1ネットワークノードにより提供される測定オブジェクトで無線周波数の測定を実行するためのモジュールと、
無線周波数測定結果を該第1ネットワークノードに報告するためのモジュールと、を備える。
【0025】
本出願は、マルチ無線周波数受信能力を有する端末の測定構成方法を更に開示し、該方法は、
第1ネットワークノードが、N個の他のネットワークノードにそれぞれ測定オブジェクト情報を送信するステップと、
N個の他のネットワークノードがそれぞれ測定構成情報の全て又は一部を生成して端末に送信するステップであって、ここで、計N個の測定構成情報が生成される、ステップと、
該第1ネットワークノードが、該端末によりN個の該測定オブジェクトでそれぞれ得られたN個の無線周波数測定結果を取得するステップと、を含む。
【0026】
1つの好適な例において、該第1ネットワークノードが、該端末によりN個の該測定オブジェクトでそれぞれ得られたN個の無線周波数測定結果を取得するステップは、
該端末が、N個の無線周波数測定結果をまとめた後、該第1無線周波数チェーンを介して該第1ネットワークノードに報告するサブステップを含む。
【0027】
本出願は、マルチ無線周波数受信能力を有する測定構成システムを更に開示し、該測定構成システムは、端末と、第1ネットワークノードと、N個の他のネットワークノードを備え、該Nは正整数であり、
該第1ネットワークノードは、該N個の他のネットワークノードにそれぞれ測定オブジェクト情報を送信するために用いられ、ここで計N個の測定オブジェクトであり、
該N個の他のネットワークノードはそれぞれ測定構成情報の全て又は一部を生成するために用いられ、ここで、計N個の測定構成情報が生成され、
該端末は、該N個の測定構成情報に基づいて、それぞれ該N個の測定オブジェクトにおいて無線周波数測定を行って、N個の無線周波数測定結果を得て、該第1ネットワークノードに報告するために用いられる。
【0028】
本出願の実施形態は、従来技術に比べて、マルチ無線周波数能力、特にマルチ無線周波数受信能力を有する端末は、測定精度の確保を前提として、同様に、端末のスループット特性をできる限り確保することもできる。
【0029】
本出願の明細書には、多くの技術的特徴が記載されており、それらは各技術的解決手段に分布する。本出願の全ての可能な技術的特徴の組み合わせ(即ち技術的解決手段)を挙げれば、明細書が過度に冗長となる。該問題を避けるために、本出願の上記発明の概要に開示される各技術的特徴、以下の各実施例及例に開示されている各技術的特徴、及び図面に開示されている各技術的特徴は、技術的に実現可能である限り、いずれも自由に相互組み合わせることで、様々な新しい技術的解決手段(これらの技術的解決手段は、本明細書に記載されているものと見なされる)を設定することができる。例えば、一例において特徴A+B+Cが開示され、別の例において特徴A+B+D+Eが開示されるが、特徴CとDは、同一の役割を果たす同等の技術的解決手段であり、技術的には、1つを選択して使用すればよく、同時に使用することは不可能である。特徴Eが技術的には、特徴Cと組み合わせることが可能である。従って、A+B+C+Dによる技術的解決手段は、技術的に実現不可能であるため、記載されているものと見なされるべきではなく、A+B+C+Eによる技術的解決手段は、記載されているものと見なされるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本出願によるLTE-NR多重接続シナリオを示す概略図である。
図2】本出願の第1実施形態によるマルチ無線周波数受信能力を有する端末の測定構成方法のフローチャートである。
図3】本出願の第1実施形態の一例のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下の記述において、読者が本出願をよく理解できるようにするために多くの技術的詳細を説明する。しかし、当業者は、これらの実施形態の詳細および以下の各実施形態による様々な変更や修正がなくても、本出願の各請求項に係る技術的解決手段を実現できることを理解すべきである。
【0032】
一部の概念に関する説明:
LTE:長期的進化(Long Term Evolution:「LTE」と略称する)
NR:5G(第5世代移動通信技術)の無線アクセス部分であって、New Radioの略語である。
MN:マスターノード(Master Node:「MN」と略称する)
SN:セカンダリノード(Second Node:「SN」と略称する)
Measurement GAP:測定ギャップ
GSM:グローバル移動体通信システム(Global System for Mobile communication:「GSM」と略称する)
WCDMA:広帯域符号分割多元接続(Wideband Code Division Multiple Access:「WCDMA」と略称する)
端末:UE(ユーザ機器)、無線端末、移動端末、移動局等と称されてもよい
【0033】
以下、本出願の一部の革新的な点を概説する。
【0034】
マルチ無線周波数能力を有する端末は、複数の無線ネットワークのネットワークノードとは複数の無線周波数チェーンを同時に確立することができる。例えば、端末は、第1無線周波数チェーンを介して第1無線ネットワークにおける第1ネットワークノードに接続すると同時に、第2無線周波数チェーンを介して第2無線ネットワークにおける第2ネットワークノードに接続する。第1ネットワークノードは、第2無線周波数チェーンのカバーする周波数ビン、周波数帯域又は周波数帯域群等の測定オブジェクトを測定する必要があると、測定オブジェクト情報を搬送する測定要求メッセージを、第2ネットワークノードに送信してもよい。第2ネットワークノードは、測定要求メッセージを受信した後、該測定要求を受け入れるかどうかを判定し、受け入れると、測定構成情報を生成し、測定構成情報を、第2無線周波数チェーンを介して端末に直接的に送信するか、又は第1ネットワークノードによって第1無線周波数チェーンから端末に転送する。端末は、測定構成情報に基づいて第2無線周波数チェーンで無線周波数測定を完了してから、無線周波数測定結果を、第1無線周波数チェーンを介して第1ネットワークノードに直接的に送信するか、又は第2無線周波数チェーン及び第2ネットワークノードによって第1ネットワークノードに転送する。測定全体に亘って第1無線周波数チェーンについて測定ギャップが設けられていないため、第1無線周波数チェーンにおけるスループット特性が確保される。また、測定構成情報が第2ネットワークノードにより生成され(第1ネットワークノードは測定オブジェクトの決定のみを行うが、測定構成情報の生成を行わない)、且つ第2無線周波数チェーンにより実施されるため、測定オブジェクトは第2無線周波数チェーンによりカバーすることが全く可能であり、従って、同時に測定の精度が確保される。本技術的解決手段における1つの好ましい適用シナリオはLTE-NR多重接続シナリオである。LTEとNR周波数帯域が限定されるため、LTE又はNRのいずれかのリンクにおける無線周波数チェーン(RF Chain)を用いて別のリンクを測定することは不可能である。一側のネットワークが相手側の信号品質を知る必要がある時、上記技術的解決手段によって2つのネットワークの間の協調を実現し、相手側ネットワークの無線周波数チェ
ーンを用いて測定を行うことで、異なる周波数ビンの間の測定の問題を解決することができる。1つの適用シナリオは図1に示すように、UE及びLTEネットワークにおけるネットワークノードMNは2.6GHz無線周波数チェーンで接続される。UE及びNRネットワークにおけるネットワークノードSNは28GHz無線周波数チェーンで接続される。SNがMNの無線周波数測定結果を知る必要があるか、又はMNがSNの無線周波数測定結果を知る必要があると、上記技術的解決手段を用いることができる。
【0035】
上述には2つの無線周波数チェーンに関するシナリオが言及されるが、複数の無線周波数チェーンに関するシナリオまで拡張することができる。1つのネットワークノードがN個の他の無線ネットワークにおける測定オブジェクトを測定する必要がある時、N個の他の無線ネットワークにおけるネットワークノードにそれぞれ、測定オブジェクト情報を搬送する測定要求メッセージを送信することができる。N個の測定要求メッセージがそれぞれN個のネットワークノードに送信され、N個のネットワークノードはそれぞれ測定オブジェクト情報に基づいて測定構成情報を生成し、端末に直接的又は間接的に送信する。端末は、N個の無線周波数チェーンでN個の測定構成情報に対してそれぞれ無線周波数測定を行い、N個の無線周波数測定結果を、最初に測定要求メッセージを出したネットワークノードに直接的又は間接的に報告する。任意選択的に、N個の無線周波数測定結果をまとめた後、いずれかの無線周波数チェーンを介してネットワーク側に一括して報告することができる。
【0036】
本出願の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下、図面を参照しながら、本出願の実施例形態をより詳しく説明する。
【0037】
本出願の第1実施形態は、マルチ無線周波数受信能力を有する端末の測定構成方法に関する。図2は該マルチ無線周波数受信能力を有する端末の測定構成方法のフローチャートである。該マルチ無線周波数受信能力を有する端末の測定構成方法において、端末は、第1無線周波数チェーンを介して第1無線ネットワークにおける第1ネットワークノードに接続される。端末は、第2無線周波数チェーンを介して第2無線ネットワークにおける第2ネットワークノードに接続される。任意選択的に、第1無線ネットワークはLTEネットワークであり、第2無線ネットワークはNRネットワークである。任意選択的に、第1無線ネットワークはNRネットワークであり、第2無線ネットワークはLTEネットワークである。任意選択的に、第1及び第2無線ネットワークはいずれもNRネットワークである。任意選択的に、第1無線ネットワーク及び第2無線ネットワークは2つの独立したネットワークである。任意選択的に、第1無線ネットワーク及び第2無線ネットワークは同一のネットワークである。
【0038】
本方法は下記ステップを含む。
【0039】
ステップ201において、第1ネットワークノードは、第1無線周波数チェーンが測定オブジェクトを測定できるかどうかを判定し、測定できなければ、ステップ203に進み、そうでなければ、ステップ202に進む。本出願の各実施形態において、測定オブジェクトは周波数ビン、周波数帯域又は周波数帯域群、測定情報、測定構成情報等であってもよい。任意選択的に、測定オブジェクトは、第1無線周波数チェーンでサポートされる周波数帯域範囲外にあり、第2無線周波数チェーンでサポートされる周波数帯域範囲内にある。任意選択的に、測定オブジェクトは、第1無線周波数チェーンでサポートされる周波数帯域範囲内にあってもよいが、第1無線周波数チェーンのスループットの確保等の理由によって、第1無線周波数チェーンを測定に使用しないようにする。
【0040】
ステップ202において、第1無線周波数チェーンを用いて測定オブジェクトに対して無線周波数の測定を実行する。その後、本フローを終了する。
【0041】
ステップ203において、第1ネットワークノードは第2ネットワークノードに測定要求メッセージを送信し、該測定要求メッセージには測定オブジェクト情報が含まれる。
【0042】
続いて、ステップ204に進み、第2ネットワークノードは測定要求メッセージを受信した後、第1ネットワークノードからの測定要求を受け入れるかどうかを判定し、受け入れないと、ステップ205に進み、受け入れると、ステップ206に進む。
【0043】
ステップ205において、第2ネットワークノードは、測定要求を拒否することを表すメッセージを第1ネットワークノードに送信し、その後、本フローを終了する。
【0044】
ステップ206において、第2ネットワークノードは測定オブジェクト情報に基づいて測定構成情報を生成する。測定構成情報は、測定ギャップ情報、測定ギャップと測定オブジェクトとの対応関係等の情報を含んでもよい。
【0045】
続いてステップ207に進み、端末は、測定構成情報を取得する。任意選択的に、第2ネットワークノードは第2無線周波数チェーンを介して測定構成情報を端末に送信する。任意選択的に、第2ネットワークノードは測定構成情報を第1ネットワークノードに送信し、第1ネットワークノード通は、第1無線周波数チェーンを介して測定構成情報を端末に送信する。
【0046】
続いてステップ208に進み、端末は、測定構成情報に基づいて、第2無線周波数チェーンを用いて無線周波数測定を行い、無線周波数測定結果を得る。任意選択的に、無線周波数測定結果には、測定される周波数ビン、周波数バンド或周波数バンド群の情報及び/又は対応する測定結果が含まれてもよい。
【0047】
続いてステップ209に進み、第1ネットワークノードは端末からの無線周波数測定結果を取得する。任意選択的に、端末は第1無線周波数チェーンを介して無線周波数測定結果を第1ネットワークノードに送信する。任意選択的に、端末は第2無線周波数チェーンを介して無線周波数測定結果を第2ネットワークノードに送信し、第2ネットワークノードは無線周波数測定結果を第1ネットワークノードに転送する。
【0048】
上記技術的解決手段によれば、マルチ無線周波数能力、特にマルチ無線周波数受信能力を有する端末が測定精度の確保を前提として端末のスループット特性をできる限り確保するようにする。
【0049】
上記ステップ201及び202は任意選択的なものである。つまり、1つの実施例において、第1ネットワークノードは、第1無線周波数チェーンが測定オブジェクトに対して無線周波数測定を実行できるかどうかを判定しなくてもよい。または、第1ネットワークノードが測定オブジェクトに対して無線周波数測定を実行できても、ステップ203からステップ209によって、第2無線リンクによって測定オブジェクトに対して無線周波数の測定を実行することもできる。
【0050】
上記ステップ204及び205は任意選択的なものである。つまり、1つの実施例において、第2ネットワークノードは、第1ネットワークノードからの測定要求を受け入れるかどうかを判定することもなく、測定要求の拒否オプションを提供しなくてもよい。
【0051】
上記技術的解決手段をより理解できるように、以下、1つの具体的なれを挙げて説明する。
【0052】
図1に示すシナリオにおいて、測定開始者(MN)に設定される端末(UE)が測定実行者(SN)の周波数ビンを測定する時、フローは図3に示すとおりである。ここで、測定開始者はMN(上記技術的解決手段における第1ネットワークノードに相当)であり、測定実行者は2つある。ネットワーク側の測定実行者はSN(上記技術的解決手段における第2ネットワークノードに相当)であり、端末UEは別の測定実行者である。この場合、測定が求められる周波数ビンは、測定実行者ではもともと測定したい周波数ビンと同一または異なってもよい。勿論、ネットワーク側の測定開始者と測定実行者は互換可能であり、即ち測定開始者はSNであってもよく、測定実行者はMNであってもよく、その処理方式は類似している。
【0053】
ステップ301において、測定開始者ネットワークノードMN(例えばLTE2.6GHz)が、端末が対応するリンク(LTEネットワークの2.6GHz無線周波数チェーン)によって測定実行者ネットワークノードSNを測定できないと判定する時、測定開始者ネットワークノードと測定実行者ネットワークノードとは協調を行う。例えば、測定開始者ネットワークノードはネットワーク側インタフェース(例えばXn)によって、周波数ビン等の情報のような対応する測定オブジェクトを測定実行者に通知することができる。
【0054】
続いてステップ302に進み、測定実行者は関連する測定要求を受け入れるか又は拒否することができる。測定実行者が測定要求を受け入れると、対応するMeasurement GAPを設定し、測定実行者が測定要求を拒否すると、ネットワークインタフェース(例えばXn)によって返信する。
【0055】
測定実行者が測定要求を受け入れて、Measurement GAPのような対応する測定パラメータを設定すると、対応する測定構成パラメータを端末に送信する。測定実行者によって送信されてもよいし(例えばステップ304に示すように)、測定開始者によって送信されてもよい(例えばステップ303に示すように)。ここで、測定構成を行う時、対応するMeasurement GAPとMeasurement Object(例えば測定周波数ビン、周波数バンド(band)或者周波数バンド群の識別子)との対応関係を設定する必要がある。それにより、該Measurement GAPがどの周波数ビン、周波数バンド又は周波数バンド群について設定されるかを端末に通知する。ここの周波数バンド群は、端末の該無線周波数チェーンがカバーできる全ての周波数バンドの組み合わせである。
【0056】
ステップ305において、端末は測定実行者の無線周波数チェーン(例えばNRネットワークの28GHz無線周波数チェーン)を用いて、測定構成パラメータに基づいて測定を行う。
【0057】
端末は測定を完了した後、測定開始者に測定結果を報告することができ(ステップ306に示すように)、測定実行者によって測定結果を報告して、更に測定開始者に転送することもできる(ステップ307に示すように)。ここで、報告時、対応する周波数ビン、周波数バンド又は周波数バンド群の情報を搬送する必要がある。
【0058】
本出願の第2実施形態は、マルチ無線周波数受信能力を有する端末の測定構成方法に関する。本実施形態は、第1実施形態をネットワーク側で実現させるための形態であり、関連する細部は、第1実施形態と同じであり、第1実施形態を参照することができる。
【0059】
該マルチ無線周波数受信能力を有する端末の測定構成方法において、端末は第1無線周波数チェーンを介して第1無線ネットワークにおける第1ネットワークノードに接続される。端末は、第2無線周波数チェーンを介して第2無線ネットワークにおける第2ネットワークノードに接続される。該方法は下記ステップを含む。
【0060】
第2ネットワークノードは、第1ネットワークノードからの測定オブジェクト情報を受信する。
【0061】
第2ネットワークノードは、測定オブジェクト情報に基づいて測定構成情報を生成する。
【0062】
測定構成情報を端末に送信し、端末が測定構成情報に基づいて第2無線周波数チェーンを用いて無線周波数の測定を実行するように供する。任意選択的に、第2ネットワークノードは測定構成情報を、第2無線周波数チェーンを介して端末に送信する。任意選択的に、第2ネットワークノードは測定構成情報を第1ネットワークノードに送信し、第1ネットワークノードは第1無線周波数チェーンを介して測定構成情報を端末に送信する。
【0063】
第1ネットワークノードは、端末からの無線周波数測定結果を取得する。任意選択的に、第1ネットワークノードは、第1無線周波数チェーンを介して端末から無線周波数測定結果を取得する。任意選択的に、第2ネットワークノードは第2無線周波数チェーンを介して端末から無線周波数測定結果を取得し、第2ネットワークノードは更に無線周波数測定結果を第1ネットワークノードに転送する。
【0064】
本出願の第3実施形態は、マルチ無線周波数受信能力を有する端末の測定構成方法に関する。本実施形態は、第1実施形態を端末側で実現させるための形態であり、関連する細部は、第1実施形態と同じであり、第1実施形態を参照することができる。
【0065】
該マルチ無線周波数受信能力を有する端末の測定構成方法において、端末は第1無線周波数チェーンを介して第1無線ネットワークにおける第1ネットワークノードに接続される。端末は第2無線周波数チェーンを介して第2無線ネットワークにおける第2ネットワークノードに接続される。
【0066】
該方法は下記ステップを含む。
【0067】
端末は、測定構成情報を取得し、測定構成情報は第2ネットワークノードにより第1ネットワークノードからの測定オブジェクト情報に基づいて生成される。
【0068】
端末は測定構成情報に基づいて、第2無線周波数チェーンを用いて無線周波数測定を実行し、
端末は、無線周波数測定結果を第1ネットワークノードに報告する。任意選択的に、端末は無線周波数測定結果を第1無線周波数チェーンを介して第1ネットワークノードに送信する。任意選択的に、端末は、無線周波数測定結果を第2無線周波数チェーンを介して第2ネットワークノードに送信し、第2ネットワークノードは、無線周波数測定結果を第1ネットワークノードに転送する。
【0069】
本出願の第4実施形態は、マルチ無線周波数受信能力を有する端末の測定構成システムに関する。該マルチ無線周波数受信能力を有する端末の測定構成システムは、端末と、第1無線ネットワークにおける第1ネットワークノードと、第2無線ネットワークにおける第2ネットワークノードとを備える。
【0070】
端末は第1無線周波数チェーンを介して第1ネットワークノードに接続され、端末は、第2無線周波数チェーンを介して第2ネットワークノードに接続される。
【0071】
第1ネットワークノードは、第2ネットワークノードに測定オブジェクト情報を送信し、端末からの無線周波数測定結果を取得するために用いられる。任意選択的に、第1ネットワークノードは第1無線周波数チェーンを介して端末から無線周波数測定結果を取得する。任意選択的に、第2ネットワークノードは第2無線周波数チェーンを介して端末から無線周波数測定結果を取得し、第2ネットワークノードは更に無線周波数測定結果を第1ネットワークノードに転送する。
【0072】
第2ネットワークノードは、測定オブジェクト情報に基づいて測定構成情報を生成するために用いられる。
【0073】
端末は、測定構成情報を取得し、測定構成情報に基づいて、第2無線周波数チェーンを用いて無線周波数測定を実行し、測定結果を報告するために用いられる。
【0074】
第1実施形態は本実施形態に対応する方法の実施形態である。本実施形態は第1実施形態と組み合わせて実行することができる。第1実施形態において言及された関連技術の詳細が本実施形態において依然として有効であり、繰返しの記述を避けるために、説明を省略する。その分、本実施形態において言及された関連技術の詳細は第1実施形態にも適用できる。
【0075】
本出願の第5実施形態はネットワークシステムに関する。本実施形態は第4実施形態をネットワーク側で実現させるための形態であり、関連する細部は、第4実施形態と同じであり、第4実施形態を参照することができる。
【0076】
該ネットワークシステムは第1無線ネットワークにおける第1ネットワークノードと、第2無線ネットワークにおける第2ネットワークノードとを備える。
【0077】
第1ネットワークノードは第1無線周波数チェーンを介して端末に接続され、第2ネットワークノードは第2無線周波数チェーンを介して端末に接続される。
【0078】
第1ネットワークノードは、第2ネットワークノードに測定オブジェクト情報を送信し、端末からの無線周波数測定結果を取得するために用いられる。
【0079】
第2ネットワークノードは、測定オブジェクト情報に基づいて測定構成情報を生成して端末に送信し、端末が測定構成情報に基づいて第2無線周波数チェーンを用いて無線周波数の測定を実行するように供するために用いられる。
【0080】
本出願の第6実施形態は端末に関する。本実施形態は第4実施形態を端末側で実現させるための形態であり、関連する細部は、第4実施形態と同じであり、第4実施形態を参照することができる。
【0081】
該端末は、第1無線周波数チェーンを介して第1無線ネットワークにおける第1ネットワークノードに接続される。端末は、第2無線周波数チェーンを介して第2無線ネットワークにおける第2ネットワークノードに接続される。
【0082】
該端末は、
第2ネットワークノードにより第1ネットワークノードからの測定オブジェクト情報に基づいて生成される測定構成情報を取得するためのモジュールと、
測定構成情報に基づいて第2無線周波数チェーンを用いて無線周波数測定を実行するためのモジュールと、
無線周波数測定結果を第1ネットワークノードに報告するためのモジュールと、を備える。
【0083】
本出願の第7実施形態は、マルチ無線周波数受信能力を有する端末の測定構成方法に関する。本実施形態は第1実施形態の技術的解決手段(2つの無線ネットワーク)をより多くの無線ネットワークまで拡張させた技術的解決手段である。主に、無線ネットワークの数が異なる点で相違する。他の関連細部(例えば、測定オブジェクトの例、測定構成情報の例、測定要求を受け入れるかどうかについての判定等)は第1実施形態を参照することができる。
【0084】
該マルチ無線周波数受信能力を有する端末の測定構成方法において、端末は、第1無線周波数チェーンを介して第1無線ネットワークにおける第1ネットワークノードに接続される。端末はN本の無線周波数チェーンを介してそれぞれN個の異なる無線ネットワークにおけるN個のネットワークノードに接続され、Nは正整数である。
【0085】
該方法は下記ステップを含む。
【0086】
第1ネットワークノードはN個のネットワークノードにそれぞれ測定要求メッセージを送信し、各測定要求メッセージにはそれぞれ1つの測定オブジェクト情報が含まれる。従って計N個の測定オブジェクト情報は1対1に対応するようにN個のネットワークノードに送信される。
【0087】
N個のネットワークノードはそれぞれ受信した測定オブジェクト情報に基づいて測定構成情報を生成し、ここで、計N個の測定構成情報が生成される。
【0088】
端末はN個の測定構成情報を取得する。任意選択的に、N個のネットワークノードはいずれも測定構成情報を第1ネットワークノードに送信する。第1ネットワークノードからN個の測定構成情報を、第1無線周波数チェーンを介して端末に送信する。任意選択的に、N個のネットワークノードはそれぞれ測定構成情報をそれと端末との間の無線周波数リンクによって端末に送信する。任意選択的に、N個のネットワークノードにおける一部のネットワークノードは、生成される測定構成情報を第1ネットワークノードに送信する。第1ネットワークノードからN個の測定構成情報を第1無線周波数リンクによって端末に送信する。N個のネットワークノードにおける他の部分のネットワークノードはそれぞれ生成される測定構成情報をそれと端末との間の無線周波数チェーンを介して端末に直接的に送信する。
【0089】
端末はN個の測定構成情報に基づいてそれぞれN個の無線周波数チェーンを用いて無線周波数測定を実行し、N個の無線周波数測定結果を得る。
【0090】
第1ネットワークノードはN個の無線周波数測定結果を取得する。任意選択的に、端末はN個の無線周波数測定結果をまとめた後、第1無線周波数チェーンを介して第1ネットワークノードに報告する。任意選択的に、端末は、N個の無線周波数測定結果をそれぞれN個の無線周波数チェーンを介してN個のネットワークノードに報告する。N個のネットワークノードからそれぞれ第1ネットワークノードに無線周波数測定結果を転送する。任意選択的に、端末は、N個のネットワークノードとの間のN個の無線周波数チェーンから1本又は複数本の無線周波数チェーンを選択し、これらの無線周波数チェーンを介して無線周波数測定結果をN個のネットワークノードのうちの1つ又は複数に報告する。さらに、無線周波数測定結果を受信した各ネットワークノードから第1ネットワークノードに無線周波数測定結果を転送する。
【0091】
本出願の第8実施形態は、マルチ無線周波数受信能力を有する端末の測定構成システムに関する。
【0092】
該マルチ無線周波数受信能力を有する端末の測定構成システムは、端末と、第1無線ネットワークにおける第1ネットワークノードと、N個の無線ネットワークにおけるN個のネットワークノードとを備える。端末は第1無線周波数チェーンを介して第1無線ネットワークにおける第1ネットワークノードに接続される。端末はN本の無線周波数チェーンを介してそれぞれN個の異なる無線ネットワークにおけるN個のネットワークノードに接続され、Nは正整数である。
【0093】
第1ネットワークノードは、N個のネットワークノードにそれぞれ測定オブジェクト情報を送信し、N個の無線周波数測定結果を取得するために用いられる。
【0094】
N個のネットワークノードはそれぞれ受信した測定オブジェクト情報に基づいて測定構成情報を生成するために用いられ、ここで、計N個の測定構成情報が生成される。
【0095】
端末はN個の測定構成情報を取得し、N個の測定構成情報に基づいてそれぞれN個の無線周波数チェーンを用いて無線周波数測定を実行し、N個の無線周波数測定結果を得るために用いられる。
【0096】
第7実施形態は本実施形態に対応する方法の実施形態である。本実施形態は第7実施形態と組み合わせて実行することができる。第7実施形態において言及された関連技術の詳細が本実施形態において依然として有効であり、繰返しの記述を避けるために、説明を省略する。その分、本実施形態において言及された関連技術の詳細は第7実施形態にも適用できる。
【0097】
本出願の各方法の実施形態は、何れもソフトウェア、ハードウェア、ファームウェアなどの方式にて実現できるものである。本出願がソフトウェア、ハードウェアにて実現されるかファームウェアにて実現されるかにかかわらず、命令コードはいかなるタイプのコンピュータがアクセス可能なメモリ(例えば、永続的又は書き換え可能な媒体、揮発性又は不揮発性媒体、固体又は非固体の媒体、固定又は取り外し可能な媒体等)内に記憶することもできる。同様に、メモリは、例えばプログラマブルアレイ論理(Programmable Array Logic:「PAL]と略称する)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:「RAM」と略称する)、プログラマブル読取専用メモリ(Programmable Read Only Memory:「PROM」と略称する)、読取専用メモリ(Read-Only Memory:「ROM」と略称する)、電気的に消去可能なプログラマブル読取専用メモリ(Electrically Erasable Programmable ROM:「EEPROM」と略称する)、磁気ディスク、光ディスク、デジタルバーサタイルディスク(Digital Versatile Disc:「DVD」と略称する)等であってもよい。
【0098】
なお、本出願の各装置の実施形態において言及された各ユニットはいずれも論理ユニットである。物理的には、1つの論理ユニットは1つの物理的ユニットであってもよいし、1つの物理的ユニットの一部であってもよいし、複数の物理的ユニットの組み合わせで実現されるものであってもよい。これらの論理ユニット自体の物理的実現形態は最も重要なものではなく、これらの論理ユニットで実現される機能の組み合わせは、本出願の提起した技術的課題を解決するための鍵である。また、本出願の革新な部分を強調するために、本出願の上記各装置の実施形態において本出願の提起した技術的課題の解決と密接に関連しないユニットが導入されていないが、これは、上記装置の実施形態には他のユニットが含まれないことを表さない。
【0099】
なお、本出願の出願書類には、第1及び第2のような関係語は、1つのエンティティ又は操作と、別のエンティティ又は操作とを区別するためのものに過ぎない。これらのエンティティ又は操作同士には任意のそのような実際の関係又は順番が存在することは必須ではないか又は示唆されない。また、用語「含む」、「包含」又はそれらの他の変形の任意のものは、非排他的包含を含むことを意図する。従って一連の要素を含む過程、方法、物品又は装置はこれらの要素を含むだけでなく、明確に挙げられていない他の要素も含むか、又はこのような過程、方法、物品又は装置に固有の要素も含む。更なる限定のない場合に、語句「1つの…を含む」により限定された要素は、前記要素を含む過程、方法、物品又は装置において更に別の同一の要素が存在することを排除しない。本出願の出願書類には、ある要素に基づいてある動作を実行することに言及されると、少なくとも該要素に基づいて該動作を実行することを意味し、ここで、該要素のみに基づいて該動作を実行すること、該要素及び他の要素に基づいて該動作を実行することを含む。複数、複数回、複数種等の表現は、2つ、2回、2種及び2つ以上、2回以上、2種以上を含む。
【0100】
各文献がそれぞれ単独に引用されるように、本出願に係るすべての文献は本出願で参考として引用する。当業者であれば、本出願の上記の内容を読み終えた後、本出願について各種の変形や調整を行うことができるが、このような等価の様態のものは本出願の請求の範囲に含まれることを理解すべきである。
図1
図2
図3