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特許7084488軌道タンピング機械用のタンピングユニット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-06
(45)【発行日】2022-06-14
(54)【発明の名称】軌道タンピング機械用のタンピングユニット
(51)【国際特許分類】
   E01B 27/16 20060101AFI20220607BHJP
【FI】
E01B27/16
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020542560
(86)(22)【出願日】2019-02-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-06-17
(86)【国際出願番号】 AT2019050009
(87)【国際公開番号】W WO2019165483
(87)【国際公開日】2019-09-06
【審査請求日】2021-07-30
(31)【優先権主張番号】A50178/2018
(32)【優先日】2018-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AT
(73)【特許権者】
【識別番号】517002409
【氏名又は名称】ハーペードライ・レアール・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100208258
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 友子
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 大成
(72)【発明者】
【氏名】リヒトベルガー・ベルンハルト
【審査官】荒井 良子
(56)【参考文献】
【文献】特開昭59-203101(JP,A)
【文献】特開平11-200305(JP,A)
【文献】特開平09-195206(JP,A)
【文献】特開平05-202504(JP,A)
【文献】特開昭54-151208(JP,A)
【文献】特開昭53-075605(JP,A)
【文献】特開昭52-152008(JP,A)
【文献】特開平10-266107(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0273171(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01B 27/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タンピングユニットフレーム内で高さ調整可能に案内されたキャリヤ(3)に旋回調整可能に配置されかつ振動レバー対として形成されたタンピング工具を有し、これらタンピング工具の、バラスト道床内に挿入するために設定された下側のタンピングピック端が、油圧駆動装置(4)の形態の振動駆動装置により反転式又は同期式に駆動されかつ油圧により互いに調整可能であり、各タンピング工具が、旋回軸を中心として旋回調整可能にキャリヤ(3)に支持されたピックアーム(5,10)を備え、ピックアームの一端に、付設された油圧駆動装置(4)が作用し、ピックアームの他端に、少なくとも1つのピック(9)が装着され、ピックアーム(5b,10b)が、単一ウェブとして形成され、キャリヤに付設された2つの軸キャリヤの間の旋回軸に支持されている、軌道タンピング機械用のタンピングユニット(1)において、
ピックアーム(5b,10b)とピック(9)の間に、ピックホルダ(16,17)が設けられ、このピックホルダが、旋回駆動装置(6a,b)により調整軸を中心として旋回調整可能にピックアーム(5b,10b)に支持され、調整軸が、旋回軸に対して垂直に配置され、ピックアーム(5,10)に対する油圧駆動装置(4)の作用点、ピックアーム(5,10)の縦軸及び調整軸が、キャリヤに付設された2つの軸キャリヤの間に位置する共通の平面内に位置すること、を特徴とするタンピングユニット。
【請求項2】
各ピックアーム(5b,10b)に、共通の調整軸を中心として旋回調整可能にピックアーム(5b,10b)に支持された少なくとも2つのピックホルダ(16,17)が付設され、これらピックホルダが、同一部品として形成され、好ましくはピックアーム(5b,10b)内に回転不能に配置された調整軸に滑りブッシュにより旋回調整可能に支持されていること、を特徴とする請求項1に記載のタンピングユニット。
【請求項3】
旋回軸及び/又は調整軸に、プラスチック、複合材料又は炭素繊維から成る潤滑剤フリーの滑りブッシュ(20,PH1,PH2)が付設されていること、を特徴とする請求項1又は2に記載のタンピングユニット。
【請求項4】
一端でピックアーム(5,10)に作用する油圧駆動装置(4)が、他端で軸受ブロック(25)を介してキャリヤ(3)に作用すること、を特徴とする請求項1に記載のタンピングユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タンピングユニットフレーム内で高さ調整可能に案内されたキャリヤに旋回調整可能に配置されかつ振動レバー対として形成されたタンピング工具を有し、これらタンピング工具の、バラスト道床内に挿入するために設定された下側のタンピングピック端が、油圧駆動装置の形態の振動駆動装置により反転式又は同期式に駆動されかつ油圧により互いに調整可能であり、各タンピング工具が、旋回軸を中心として旋回調整可能にキャリヤに支持されたピックアームを備え、ピックアームの一端に、付設された油圧駆動装置が作用し、ピックアームの他端に、少なくとも1つのピックが装着され、ピックアームが、単一ウェブとして形成され、キャリヤに付設された2つの軸キャリヤの間の旋回軸に支持されている、軌道タンピング機械用のタンピングユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
タンピングユニットは、タンピング工具により、2つの枕木の間の領域(中間区画)内及びレールの下のバラスト内の枕木の支持部の領域内の軌道道床のバラストを貫通し、タンピングピックの動的な振動により、互いに調整可能な対向するタンピングピックの間でバラストを圧縮する。分岐器用タンピング機械は、分岐器用タンピングユニットを備えている。線路用タンピングユニットは、タンピングピックを不動に結合したピックアームを有する。これに対して、分岐器用タンピングユニットは、ピックアームに枢着されたピボット軸受およびピックホルダを有し、これらにより、タンピング工具を上方に旋回させることができる(欧州特許第2286030号明細書、西独国特許出願公開第2615334号明細書又は欧州特許第0909852号明細書を参照)。キャリヤに付設された2つの軸キャリヤの間の旋回軸に支持されかつ単一ウェブとして形成されたピックアームを有する冒頭で述べた形式のタンピングユニットは、例えば米国特許第4062292号明細書、英国特許第734478号明細書及び米国特許第3465688号明細書から知られている。分岐器では、連続した軌道区間のレール以外に、分岐する軌道区間、分岐器駆動装置、軌間制御装置などに対するスペースが限られている。限られたスペースの箇所もタンピングすることができるように、外側のピック又は両方のピックは、旋回により離間させることができる。
【0003】
タンピングユニットの運動は、バラスト内へのタンピングピックの垂直な挿入、タンピングピック端が互いに閉じられる調整運動、及び、バラスト粒子の本来の圧縮を生じさせる重ね合わされた動的振動を含む。タンピングユニットは、高速で降下され、次いでバラスト内で制動される。これにより、高い衝撃力が生じる。タンピング中、タンピングピックプレートは、高い力で静的にバラストフロントに対して押し付けられて、高い動的正弦波状圧縮力によって重ね合わされる。
【0004】
このような分岐器用タンピングユニットの通常の形成は、ピボットベアリングを外方向に非対称にずらして取り付けた2つのウェブを有するピックアームを備える。バラスト内への挿入時、大きい力が生じる。タンピング自体の間、ピックアーム、ピックアーム支持部、ピボットベアリング及びピックホルダのベアリング並びにピボット軸受及びピックホルダ自体が、高い応力を受ける。
【0005】
これらの高い応力は、使用されるブッシュ及びボルト並びに孔の摩耗を生じさせる。2つのウェブを有するピックアームと、キャリヤとしてのタンピングボックスとのその関節式の結合の通常の構造に基づいて、2つの軸方向シールを取り付ける必要がある。軸受自体は、通常は、オイル潤滑されるように形成される。軸方向シールに問題がある場合、ボルトを取り外し、新しい軸方向シールを取り付けることは困難である。
【0006】
タンピングユニットの摩耗およびその整備は、高コストと結びついている。使用期間の間、オーバーホール及び修理作業は、常に実施する必要がある。平均して、従来のタンピングユニットは、4年毎に高価な一般的なオーバーホールを受ける必要がある。タンピングユニットの一般的なオーバーホールは、数週間を要し、その間、タンピング機械は、作動することができない。これは、タンピング機械の可用性及び信頼性に悪影響を及ぼす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】欧州特許第2286030号明細書
【文献】西独国特許出願公開第2615334号明細書
【文献】欧州特許第0909852号明細書
【文献】米国特許第4062292号明細書
【文献】英国特許第734478号明細書
【文献】米国特許第3465688号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、本発明の根底にある課題は、特にキャリヤ、垂直ガイド、ピックアーム、ピックアーム支持部、ピボット軸受及びピボット軸受支持部、ピックホルダ及びピックホルダ支持部を有するタンピングユニット全体の安定性が向上されるように、簡単な手段により冒頭で述べた形式のタンピングユニットを発展させることである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、ピックアームとピックの間に、ピックホルダが設けられ、このピックホルダが、旋回駆動装置により調整軸を中心として旋回調整可能にピックアームに支持され、調整軸が、旋回軸に対して垂直に配置され、ピックアームに対する油圧駆動装置の作用点、ピックアームの縦軸及び調整軸が、キャリヤに付設された2つの軸キャリヤの間に位置する共通の平面内に位置することによって、提起した課題を解決する。本発明の有利な発展形は、従属請求項に見られる。
【0010】
本発明によれば、ピックアームは、2つのウェブではなく、ただ1つのウェブにより形成され、これが、ピックアームの回転支持部を実質的に簡素化し、これにより、費用のかかる軸方向シールを省略することができる。本発明による形成により、衝撃力及び圧縮力を介してシステムに導入されるモーメントは、著しく低減され、これが、応力及び応力と結びついた摩耗を低減し、構成要素の寿命を向上させる。
【0011】
ピックアームとピックの間に、ピックホルダが設けられ、このピックホルダは、旋回駆動装置により調整軸を中心として旋回調整可能にピックアームに支持されている。本発明による形成により、ピックホルダの支持部に対する圧縮力が実質的に低減され、これが、ブッシュ、ボルト及びアイの耐久性を著しく向上させ、これにより、保守コストを低減させ、タンピング機械の可用性及び信頼性を向上させる。
【0012】
加えて、ピックホルダの支持部は、本発明によれば、力の方向に単一ウェブとして作用し、非対称でないように形成されており、従って、作用する力及びモーメントが更に低減される。このため、調整軸が旋回に対して垂直に配置され、ピックアームに対する油圧駆動装置の作用点、ピックアームの縦軸及び調整軸が、キャリヤに付設された2つの軸キャリヤの間に位置する共通の平面内に位置することが企図されている。
【0013】
好ましくは、各ピックアームに、共通の調整軸を中心として旋回調整可能にピックアームに支持された少なくとも2つのピックホルダが付設され、これらピックホルダが、同一部品として形成され、好ましくはピックアーム内に回転不能に配置された調整軸に滑りブッシュにより旋回調整可能に支持されている。
【0014】
分岐器用タンピングユニットを整備不用に形成するために、特別にコーティングされた滑りブッシュが、特に非常に高い動的及び静的強度の特性を備える全ての軸受点で使用される。旋回軸及び/又は調整軸に、プラスチック、複合材料又は炭素繊維から成る潤滑剤フリーの滑りブッシュが付設されていてもよい。このようなブッシュは、グリース潤滑もオイル潤滑も必要とせず、その摩耗特性の点で、さもなければ使用される従来の潤滑式の青銅ブッシュよりもはるかに優れている。
【0015】
他の駆動装置も本発明を備えることができるように、一端でピックアームに作用する油圧駆動装置が、他端で軸受ブロックを介してキャリヤに作用する場合が有利である。このため、タンピング駆動装置を枢着するための軸受ブロックは、必要時に適合及びキャリヤと結合することができる固有の部品として形成されている。
【0016】
本発明によるこの形成における利点は、摩耗が著しく少ないこと、使用される支持部の耐久性が長いこと、潤滑が不要であること、及び、組立てが簡単であることもしくは整備が容易であることである。これは、組立、オーバーホール又は修理時の材料、修理及び作業コストを節約する。加えて、潤滑剤及び潤滑剤設備の省略は、持続可能性及び環境への負荷の低減の観点から有利である。旋回可能な2つのピックホルダを隣接して構築するとの構造的な解決策は、より高い旋回性の更なる利点をもたらす。軌道内には、レールの外側に、十分に高く旋回することができないピックが当たる分岐器駆動装置ボックスのような障害物がある。内側のピックのピックホルダが内部で回転するピボット軸受の使用は、ピックの十分な上方への旋回を困難にする。一方のタンピングユニット側の両ピックホルダは、鋳造部品として同様に形成されている。組立時に、そのうちの一方だけが、垂直軸を中心として180°回転される。これは、顧客の保管コストを低減する。同じデザインにより、両者は、等しく応力を受け、ピボット軸受及びピックホルダを有する従来のデザインの場合のように異なることはない。
【0017】
図面に、発明対象が例えば概略的に図示されている。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】全油圧式のタンピング駆動装置を有する従来(SdT)の全油圧式の分岐器用タンピングユニットの正面図
図2】全油圧式のタンピング駆動装置を有する本発明による全油圧式の分岐器用タンピングユニットの正面図
図3】左側に従来の分岐器用タンピングユニットの、右側に本発明により形成された分岐器用タンピングユニットの部分的に断面にした側面図
図4】左側に従来の分岐器用タンピングユニットの、右側に本発明により形成された分岐器用タンピングユニットの正面図
図5】左側に従来の形成のピックアームの、右側に本発明による形成の斜視図
図6】左側に従来の形成のピックホルダの、右側に本発明による形成の斜視図
図7】左側に従来のピックアーム支持部の形成の、右側に本発明による形成の支持部の横断面図
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、タンピング工具用のキャリヤ3としてタンピングボックスがその上を上下に摺動するガイドコラム2を有する従来の分岐器用タンピングユニット1を示す。ピックアーム5は、ピック9が上に向かって旋回できるように、ピボット軸受7及びピックホルダ8と関節式に結合されている。6は、旋回駆動装置を示す。全液圧式のタンピング駆動装置4を介して、ピックアーム4は、タンピング時には、同時に振動を重ね合せられつつ閉じられる。
【0020】
図2は、タンピング工具用のキャリヤ3としてタンピングボックスがその上を上下に摺動するガイドコラム2を有する本発明による分岐器用タンピングユニット1を概略的に示す。ピックアーム5は、ピック9が旋回駆動装置6により上に向かって旋回できるように、ピックホルダ17及びピックホルダ16と関節式に結合されている。全液圧式のタンピング駆動装置4を介して、ピックアームは、タンピング時には、同時に振動を重ね合せられつつ閉じられる。25は、タンピング駆動装置4が結合されたコンソールである。油圧駆動装置4は、一端でピックアーム5,10に作用し、他端で軸受ブロック25を介してキャリヤ3に作用する。この軸受ブロック25は、別個に製造され、次にキャリヤ3と結合される。これは、異なるように形成されたタンピング駆動装置(例えば偏心駆動装置)も有する本発明によるタンピングユニット1の使用を説明する。
【0021】
図3は、左側に、左側から見たピボット軸受及びピックホルダを枢着した従来のピックアーム14の形成を、右側に、2つのピックホルダ16,17を有する本発明による形成15を概略的に示す。FBは、タンピング駆動装置4の力を導入する点を示す。FPは、タンピング時にピックプレートに生じる反力を示す。調整力FBは、従来の形成14の場合、不利なことに間隔aを置いて非対称にピックアーム軸受に導入される。本発明による形成の場合、調整力の導入は、正確に同じ平面内で行なわれ、これにより、寄生力及びモーメントは生じない。タンピングユニット14,15のピック9は、高速でバラスト道床内に侵入し、次いで急激に制動される。生じる挿入衝撃力FSは、旋回駆動装置6a,6b及び支持部11a,11b,13a,13bのピックアーム10a,10b、ピボット軸受7及びピックホルダ8,16,17の部品に高い応力をかける。従来の形成14の場合、これら衝撃力FSは、主に、本発明による形成cよりも実質的に大きいモーメントアームbを介して垂直ガイドに導入される。これにより、タンピングボックス3及び垂直ガイド2の作用モーメント及び応力は、従来の形成14の場合、本発明により形成されたシステム15よりも著しく大きい。これにより、本発明により形成された分岐器用タンピングユニット15は、著しく低いモーメント及び力によって応力を受ける。これにより、個々の構成要素及び支持部の寿命が向上し、摩耗が減少する。
【0022】
図4は、左側に、正面から見たアタッチメントを有する従来のピックアーム14を、右側に本発明による形成15を示す。FBは、タンピング駆動装置からピックアームに作用する調整力と振動力の組み合わせを示す。6a及び6bは、旋回駆動装置を示す。7は、調整軸受と呼ばれ、8は、ピックホルダと呼ばれる。調整軸受7との呼称は、軸が調整要素である部品7に圧入され、旋回時にこの部品と共に回転することに関係する。従って、ピックアーム5a内に、滑りブッシュが組み込まれ、ピボット軸受7の軸上で回転するピックホルダ8内にも組み込まれる。本発明による形成15の場合、外側のピックのピックルホルダ16と内側のピックのピックホルダ17は、ピックアーム5bに圧入された固定の軸上に隣接して位置する。ピックアームは、11a及び11bを介してピックボックス3に支持されている。FSは挿入衝撃力を示し、FPはピック圧縮力を示す。ブッシュの摩耗にとって、面圧は重要である。SLは、軸が圧入される面を概略的に示す。PHは、ピックホルダ8の滑りブッシュの面を概略的に示す。本発明による形成の両ピックホルダPH1およびPH2の面の大きさは、第1に等しく、第2に従来の形成PHの場合よりも実質的に大きい。これにより、本発明による形成15の場合、作用する力が同じでも実質的に小さい面圧が生じ、これと結びついて、相応に低減された摩耗が生じる。
【0023】
図5は、左側に、分岐した2つのウェブを有する従来の形成5aのピックアームを、右側の図に、ただ1つの中央ウェブを有するピックアーム5bの本発明による形成を概略的に示す。
【0024】
図6は、左側に、ピボット軸受7に固定された軸上で回転する従来の形成の調整軸受7及びピックホルダ8を、また内側のピック及び外側のピック用のピックホルダ16,17の本発明による形成を概略的に示す。ピックホルダ16及び17は、同じ部品として形成されている。17は、垂直軸を中心として180°回転した16に一致する。ピックホルダ16及び17は、隣接して位置し、ピックアーム5bに固定された軸上で回転する。
【0025】
図7は、左側に、ピックアームの従来の旋回支持部の形成を、右側に、ピックアームの旋回支持部の実質的に簡単な本発明による形成を概略的に示す。従来の形成におけるピックアーム5は、2つのウェブを有するように形成され、ブッシュ20及びスペーサ22を介してボルト18によりピックボックス3のアイと結合及びネジ固定23される。潤滑油が流出できないように、支持部の左右には、スペーサカバー19で固定されたラジアルシール21が組み込まれる。本発明による形成は、中央に、単一ウェブのピックアーム5を有し、このピックアームの周囲で、ピックボックス3のアイが包囲する。潤滑フリーの滑りブッシュ20及びスペーサディスク24を介して、ピックアーム5は、ボルト18によりピックボックス3とネジ固定23されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7