(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-06
(45)【発行日】2022-06-14
(54)【発明の名称】バッテリーモジュール、該バッテリーモジュールを含むバッテリーパック及び該バッテリーパックを含む自動車
(51)【国際特許分類】
H01M 50/503 20210101AFI20220607BHJP
H01M 50/505 20210101ALI20220607BHJP
H01M 50/516 20210101ALI20220607BHJP
H01M 50/211 20210101ALI20220607BHJP
H01M 50/249 20210101ALI20220607BHJP
【FI】
H01M50/503
H01M50/505
H01M50/516
H01M50/211
H01M50/249
(21)【出願番号】P 2020563896
(86)(22)【出願日】2019-08-19
(86)【国際出願番号】 KR2019010511
(87)【国際公開番号】W WO2020060039
(87)【国際公開日】2020-03-26
【審査請求日】2020-11-12
(31)【優先権主張番号】10-2018-0113241
(32)【優先日】2018-09-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】キョン-モ・キム
(72)【発明者】
【氏名】ジョン-オ・ムン
(72)【発明者】
【氏名】ジン-ヨン・パク
(72)【発明者】
【氏名】ホ-ジュネ・チ
【審査官】菊地 リチャード平八郎
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-536979(JP,A)
【文献】特開2015-141891(JP,A)
【文献】特開2017-134909(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0266889(US,A1)
【文献】特開2011-249243(JP,A)
【文献】特開2008-270033(JP,A)
【文献】特開2012-252811(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/50-50/598
H01M 50/20-50/298
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリーモジュールであって、
少なくとも一方向に電極リードが突出する複数のバッテリーセルと、
前記複数のバッテリーセルの
上側に配置され、前記複数のバッテリーセルの電極リードとレーザー溶接によって連結され、前記レーザー溶接時に前記複数のバッテリーセル方向へのレーザー光の透過を防止するための光透過防止ガイドを備える少なくとも一つのバスバーとを含
み、
前記光透過防止ガイドは、前記少なくとも一つのバスバーの両側面に一対で備えられ、
前記一対の光透過防止ガイド間の幅は、前記バスバーの上側から下側に向かうほど広くなる、バッテリーモジュール。
【請求項2】
前記少なくとも一つのバスバーとレーザー溶接される電極リードは、前記少なくとも一つのバスバーの上側で水平方向に折り曲げられることなく前記少なくとも一つのバスバーの両側面に密着される、請求項1に記載のバッテリーモジュール。
【請求項3】
前記少なくとも一つのバスバーは、
前記複数のバッテリーセルの
上側を覆い、所定の厚さで形成されるバスバー本体と、
前記バスバー本体の上部両側に備えられ、前記レーザー溶接をガイドするためのガイドチャンファとを含み、
前記光透過防止ガイドは、前記ガイドチャンファから延びて、前記バスバー本体の下側に傾くように形成される、請求項1
又は2に記載のバッテリーモジュール。
【請求項4】
前記一対の光透過防止ガイドは、それぞれのガイドチャンファから下方に傾くように延長される、請求項
3に記載のバッテリーモジュール。
【請求項5】
前記光透過防止ガイドは、前記バスバー本体に一体的に形成される、請求項
3又は4に記載のバッテリーモジュール。
【請求項6】
前記光透過防止ガイドの少なくとも一端部は、ラウンド処理された、請求項1から
5のいずれか一項に記載のバッテリーモジュール。
【請求項7】
請求項1から
6のいずれか一項に記載の少なくとも一つのバッテリーモジュールと、
前記少なくとも一つのバッテリーモジュールをパッケージングするパックケースとを含む、バッテリーパック。
【請求項8】
請求項
7に記載の少なくとも一つのバッテリーパックを含む、自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリーモジュール、該バッテリーモジュールを含むバッテリーパック及び該バッテリーパックを含む自動車に関する。
【0002】
本出願は、2018年9月20日出願の韓国特許出願第10-2018-0113241号に基づく優先権を主張し、当該出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
製品群毎の適用性が高く、高いエネルギー密度などの電気的特性を有する二次電池は、携帯用機器だけでなく、電気的駆動源によって駆動する電気自動車(EV;Electric Vehicle)またはハイブリッド自動車(HEV;Hybrid Electric Vehicle)などに普遍的に適用されている。このような二次電池は、化石燃料の使用を画期的に減少させるという一次的な長所だけでなく、エネルギーの使用による副産物が全く発生しないという点で環境にやさしく、エネルギー効率向上のための新たなエネルギー源として注目されている。
【0004】
現在、リチウムイオン電池、リチウムポリマー電池、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、ニッケル亜鉛電池などの二次電池が広く使用されている。このような単位二次電池セル、すなわち、単位バッテリーセルの作動電圧は約2.5V~4.5Vである。したがって、これよりも高い出力電圧が求められる場合、複数のバッテリーセルを直列で接続してバッテリーパックを構成することがある。また、バッテリーパックに求められる充放電容量に合わせて、複数のバッテリーセルを並列で接続してバッテリーパックを構成することもある。したがって、前記バッテリーパックに含まれるバッテリーセルの個数は求められる出力電圧または充放電容量によって多様に設定され得る。
【0005】
一方、複数のバッテリーセルを直列/並列で接続してバッテリーパックを構成する場合、少なくとも一つのバッテリーセルを含むバッテリーモジュールをまず構成し、このような少なくとも一つのバッテリーモジュールを用いてその他の構成要素を付け加えることで、バッテリーパックを構成する方法が一般的である。
【0006】
従来のバッテリーモジュールやバッテリーパックの場合、複数のバッテリーセルを含むが、複数のバッテリーセルの電極リードはバスバーを通じて相互電気的に接続される。このような電気的接続は、一般に、レーザー溶接でバッテリーセルの電極リードとバスバーとを相互連結させる。
【0007】
しかし、バッテリーモジュールやバッテリーパックの製造工程において、組立公差などによって電極リードとバスバーとの間に所定大きさのギャップ空間が生じ得る。このようなギャップ空間が発生すると、電極リードとバスバーとをレーザー溶接するとき、レーザー光がギャップ空間を透過してバッテリーセルの本体に損傷を与える問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明は、バッテリーセルの電極リードとバスバーとをレーザー溶接するとき、組立公差によるギャップ空間を通したレーザー光の透過を防止することができるバッテリーモジュール、該バッテリーモジュールを含むバッテリーパック及び該バッテリーパックを含む自動車を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するため、本発明は、少なくとも一方向に電極リードが突出する複数のバッテリーセルと、前記複数のバッテリーセルの一側に配置され、前記複数のバッテリーセルの電極リードとレーザー溶接によって連結され、前記レーザー溶接時に前記複数のバッテリーセル方向へのレーザー光の透過を防止するための光透過防止ガイドを備える少なくとも一つのバスバーとを含む、バッテリーモジュールを提供する。
【0010】
前記少なくとも一つのバスバーとレーザー溶接される電極リードは、前記少なくとも一つのバスバーの上側で水平方向に折り曲げられることなく前記少なくとも一つのバスバーの両側面に密着され得る。
【0011】
前記光透過防止ガイドは、前記少なくとも一つのバスバーの両側面に備えられ得る。
【0012】
前記少なくとも一つのバスバーは、前記複数のバッテリーセルの一側を覆い、所定の厚さで形成されるバスバー本体と、前記バスバー本体の上部両側に備えられ、前記レーザー溶接をガイドするためのガイドチャンファとを含み、前記光透過防止ガイドは、前記ガイドチャンファから延びて、前記バスバー本体の下側に傾くように形成され得る。
【0013】
前記光透過防止ガイドは、一対で備えられ、前記一対の光透過防止ガイドは、それぞれのガイドチャンファから下方に傾くように延長され得る。
【0014】
前記一対の光透過防止ガイド間の幅は、前記バスバー本体の上側から下側に向かうほど広くなり得る。
【0015】
前記光透過防止ガイドは、前記バスバー本体に一体的に形成され得る。
【0016】
前記光透過防止ガイドの少なくとも一端部は、ラウンド処理され得る。
【0017】
そして、本発明は、上述した実施形態による少なくとも一つのバッテリーモジュールと、前記少なくとも一つのバッテリーモジュールをパッケージングするパックケースとを含む、バッテリーパックを提供する。
【0018】
さらに、本発明は、上述した実施形態による少なくとも一つのバッテリーパックを含む、自動車を提供する。
【発明の効果】
【0019】
以上のような多様な実施形態によって、バッテリーセルの電極リードとバスバーとをレーザー溶接するとき、組立公差によるギャップ空間を通したレーザー光の透過を防止することができるバッテリーモジュール、該バッテリーモジュールを含むバッテリーパック及び該バッテリーパックを含む自動車を提供することができる。
【0020】
本明細書に添付される次の図面は、本発明の望ましい実施形態を例示するものであり、発明の詳細な説明とともに本発明の技術的な思想をさらに理解させる役割をするものであるため、本発明は図面に記載された事項だけに限定されて解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の一実施形態によるバッテリーモジュールを説明するための図である。
【
図2】
図1のバッテリーモジュールのバスバーを説明するための図である。
【
図4】
図3のバスバーの他の実施形態を説明するための図である。
【
図5】
図1のバッテリーモジュールにおいて、バッテリーセルの電極リードとバスバーとのレーザー溶接を説明するための図である。
【
図6】従来のバッテリーセルにおいて、電極リードとバスバーとの間にギャップが発生した状況でのレーザー溶接を説明するための図である。
【
図7】
図1のバッテリーセルにおいて、電極リードとバスバーとの間にギャップが発生した状況でのレーザー溶接を説明するための図である。
【
図8】本発明の一実施形態によるバッテリーパックを説明するための図である。
【
図9】本発明の一実施形態による自動車を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付された図面を参照して本発明の望ましい実施形態を詳しく説明することで本発明をより明確にする。後述する実施形態は発明の理解を助けるため例示的に示されるものであり、本発明が後述する実施形態から多様に変形されて実施できることを理解せねばならない。また、発明の理解を助けるため、添付された図面は、実際の縮尺ではなく、一部構成要素の寸法が誇張して示され得る。
【0023】
図1は本発明の一実施形態によるバッテリーモジュールを説明するための図であり、
図2は
図1のバッテリーモジュールのバスバーを説明するための図であり、
図3は
図2のバスバーの断面図であり、
図4は
図3のバスバーの他の実施形態を説明するための図である。
【0024】
図1~
図4を参照すると、バッテリーモジュール10は、バッテリーセル100及びバスバー200を含むことができる。また、前記バッテリーモジュール10は、図示されていないが、前記バッテリーモジュール10を構成するその他の構成部品、前記バッテリーセル100、前記バスバー200、及び前記その他の構成部品などを収容するモジュールケースなどの構成部品をさらに含むことができる。
【0025】
前記バッテリーセル100は、複数個備えられ得る。前記複数のバッテリーセル100は、後述するバスバー200を通じて相互電気的に接続され得る。このような複数のバッテリーセル100は、それぞれ、二次電池であって、パウチ型二次電池であり得る。
【0026】
前記複数のバッテリーセル100は、それぞれ、電極組立体110(
図7を参照)、電池ケース130及び電極リード150を含むことができる。
【0027】
前記電極組立体110は、正極板、負極板及びセパレータなどから構成できる。前記電極組立体110については、周知であるため、以下、詳しい説明を省略する。
【0028】
前記電池ケース130は、樹脂層と金属層を含むラミネートシートから構成され、前記電極組立体110をパッケージングすることができる。前記電池ケース130については、周知であるため、以下、詳しい説明を省略する。
【0029】
前記電極リード150は、前記電極組立体110と電気的に接続され、少なくとも一方向に前記電池ケース130の外側に突出され得る。前記電極リード150は、一対で備えられ、それぞれ、正極リード及び負極リードであり得る。
【0030】
前記電極リード150は、後述するバスバー200を通じて隣接するバッテリーセル100の電極リード150と電気的に接続され得る。ここで、前記電気的接続は、レーザー溶接を通じて行うことができる。
【0031】
前記バスバー200は、前記複数のバッテリーセル100の電気的接続のためのものであって、少なくとも一つまたはそれ以上の複数で設けられ得る。前記バスバー200は、前記複数のバッテリーセル100の一側に配置され、前記複数のバッテリーセル100の前記電極リード150とレーザー溶接を通じて連結され得る。
【0032】
ここで、前記バスバー200とレーザー溶接される前記バッテリーセル100の前記電極リード150は、前記バスバー200の上側で水平方向に折り曲げられることなく前記バスバー200の両側面に密着され、前記バスバー200の両側面でレーザー溶接されて電気的に接続され得る。
【0033】
すなわち、本実施形態では、前記バスバー200に連結される前記バッテリーセル100の前記電極リード150が折り曲げられることなく前記バスバー200と溶接結合され得る。これによって、本実施形態では、前記電極リード150の前記バスバー200との連結のための別途の追加的な折り曲げ工程が省略できるため、前記バッテリーモジュール10の製造工程効率を向上させることができる。
【0034】
以下、前記バスバー200について、より具体的に説明する。
【0035】
前記バスバー200は、バスバー本体210、ガイドチャンファ230及び光透過防止ガイド250を含むことができる。
【0036】
前記バスバー本体210は、前記複数のバッテリーセル100の一側、本実施形態の場合、前記複数のバッテリーセル100の上側を覆い、所定の厚さ及び所定の長さを有するように形成され得る。
【0037】
前記ガイドチャンファ230は、前記バスバー本体210の上部両側に備えられ、前記レーザー溶接をガイドすることができる。前記ガイドチャンファ230は、所定の傾斜角を有するように下方に傾いて設けられ得る。
【0038】
前記光透過防止ガイド250は、前記レーザー溶接時に前記複数のバッテリーセル100方向へのレーザー光の透過を防止するためのものであって、前記バスバー200の両側面、具体的には、前記バスバー本体210の両側面に備えられ得る。
【0039】
より具体的には、前記光透過防止ガイド250は、前記バスバー本体210に一体的に形成され、前記ガイドチャンファ230から延びて、前記バスバー本体210の下側に傾くように延長され得る。
【0040】
ここで、前記光透過防止ガイド250は、前記ガイドチャンファ230の傾斜角と異なる傾斜角を有するように傾いて延長され得る。また、前記光透過防止ガイド250の垂直方向における傾斜角は、後述するレーザー溶接装置Lのレーザー光Aの進入角よりも小さく形成され得る。
【0041】
前記光透過防止ガイド250は、一対で備えられ得る。前記一対の光透過防止ガイド250は、それぞれのガイドチャンファ230から下方に傾いて延長され得る。
【0042】
前記一対の光透過防止ガイド250間の幅W1、W2は、前記バスバー本体210の上側から下側に向かうほど広くなり得る。これによって、前記一対の光透過防止ガイド250の下側幅W1は、前記一対の光透過防止ガイド250の上側幅W2よりも広く形成され得る。
【0043】
一方、
図4に示されたように、一対の光透過防止ガイド255は、少なくとも一端部、具体的には、上端部がラウンド処理され得る。これによって、前記一対の光透過防止ガイド255と前記ガイドチャンファ235とが接する部分が丸みを帯びて設けられ、前記バッテリーセル100の電極リード150の端部が破損されるなどの危険を効果的に防止することができる。前記一対の光透過防止ガイド250と前記ガイドチャンファ230とが接する部分が尖っていると、前記バッテリーセル100の電極リード150の端部が損傷されるおそれがあるためである。
【0044】
以下、本実施形態による前記バッテリーモジュール10において、前記バッテリーセル100の前記電極リード150と前記バスバー200とのレーザー溶接について具体的に説明する。
【0045】
図5は、
図1のバッテリーモジュールにおいて、バッテリーセルの電極リードとバスバーとのレーザー溶接を説明するための図である。
【0046】
図5を参照すると、前記バッテリーセル100の前記電極リード150と前記バスバー200とを電気的に接続するとき、まず、前記バッテリーセル100の前記電極リード150を前記バスバー200の前記一対の光透過防止ガイド250にそれぞれ密着させることができる。
【0047】
そして、前記バスバー200の上側で前記レーザー溶接装置Lから前記電極リード150と前記光透過防止ガイド250との密着部分にレーザー光Aを照射し、前記電極リード150と前記バスバー200とを相互溶接結合を通じて連結させることができる。このとき、前記ガイドチャンファ230は、前記レーザー溶接装置Lからの前記レーザー光Aの前記密着部分へのより正確な照射をガイドすることができる。
【0048】
一方、前記バッテリーモジュール10の製造工程時の組立公差などによって、前記バッテリーセル100の前記電極リード150が前記バスバー200に完全に密着されない状況が発生することがある。
【0049】
図6は従来のバッテリーセルにおいて、電極リードとバスバーとの間にギャップが発生した状況でのレーザー溶接を説明するための図であり、
図7は
図1のバッテリーセルにおいて、電極リードとバスバーとの間にギャップが発生した状況でのレーザー溶接を説明するための図である。
【0050】
図6を参照すると、従来のバッテリーセルCの電極リードEがバスバーBに完全に密着されない状況が発生すれば、前記電極リードEと前記バスバーBとの間に所定のギャップ空間Gが生じることがある。
【0051】
この場合、前記レーザー溶接装置Lから照射されたレーザー光Aが前記組立公差によるギャップ空間Gを透過して前記バッテリーセルCの本体に損傷を起こすおそれがある。透過したレーザー光Aの照射程度によっては、前記バッテリーセルCの破損、さらには前記バッテリーセルCの爆発などが発生し得る。
【0052】
図7を参照すると、本実施形態の場合、前記組立公差による所定のギャップ空間Gが生じても、前記バスバー200の前記光透過防止ガイド250によって、前記レーザー溶接装置Lから照射されるレーザー光Aが前記バスバー200下側の前記バッテリーセル100側に透過することを効果的に防止することができる。
【0053】
したがって、本実施形態では、前記組立公差による前記ギャップ空間Gが生じても、前記バスバー200の前記光透過防止ガイド250によって、前記レーザー光Aが前記バスバー200下側の前記バッテリーセル100側に直接的に透過することを防止することができる。
【0054】
したがって、本実施形態では、前記バスバー200に形成される前記光透過防止ガイド250によって、前記バッテリーセル100の前記電極リード150と前記バスバー200との間をレーザー溶接するとき、前記レーザー溶接装置Lの前記レーザー光Aによって発生し得る前記バッテリーセル100の破損や爆発などを効果的に防止することができる。
【0055】
図8は本発明の一実施形態によるバッテリーパックを説明するための図であり、
図9は本発明の一実施形態による自動車を説明するための図である。
【0056】
図8及び
図9を参照すると、バッテリーパック1は、上述した実施形態による少なくとも一つのバッテリーモジュール10及び前記少なくとも一つのバッテリーモジュール10をパッケージングするパックケース50を含むことができる。
【0057】
前記バッテリーパック1は、自動車Vの燃料源として、自動車Vに備えられ得る。例えば、前記バッテリーパック1は、電気自動車、ハイブリッド自動車及びその他バッテリーパック1を燃料源として使用可能なその他の方式の自動車Vに備えられ得る。
【0058】
また、前記バッテリーパック1は、前記自動車Vの外にも、二次電池を用いる電力貯蔵装置(Energy Storage System)などのその他の装置や器具及び設備などにも備えられることは言うまでもない。
【0059】
このように、本実施形態による前記バッテリーパック1、及び前記自動車Vのような前記バッテリーパック1を備える装置や器具及び設備は、上述した前記バッテリーモジュール10を含むため、上述したバッテリーモジュール10による長所をすべて有するバッテリーパック1及び前記バッテリーパック1を備える自動車Vなどの装置や器具及び設備などを具現することができる。
【0060】
以上のような多様な実施形態によって、前記バッテリーセル100の前記電極リード150と前記バスバー200とをレーザー溶接するとき、組立公差によるギャップ空間Gを通したレーザー光Aの透過を防止することができる前記バッテリーモジュール10、前記バッテリーモジュール10を含む前記バッテリーパック1、及び前記バッテリーパック1を含む前記自動車Vを提供することができる。
【0061】
以上、本発明の望ましい実施形態を図示し説明したが、本発明が上述した特定の実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲で請求する本発明の要旨から逸脱することなく発明が属する技術分野で通常の知識を持つ者によって多様な変形実施が可能であり、このような変形実施は本発明の技術的思想や見込みから個別的に理解されてはならない。
【符号の説明】
【0062】
1 バッテリーパック
10 バッテリーモジュール
50 パックケース
100 バッテリーセル
110 電極組立体
130 電池ケース
150 電極リード
200 バスバー
205 バスバー
210 バスバー本体
215 バスバー本体
230 ガイドチャンファ
235 ガイドチャンファ
250 光透過防止ガイド
255 光透過防止ガイド