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特許7084612信号入出力装置、及び、信号入出力装置を用いた電子機器
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-07
(45)【発行日】2022-06-15
(54)【発明の名称】信号入出力装置、及び、信号入出力装置を用いた電子機器
(51)【国際特許分類】
   G05B 19/05 20060101AFI20220608BHJP
   H05K 5/02 20060101ALI20220608BHJP
【FI】
G05B19/05 N
H05K5/02 V
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2018085245
(22)【出願日】2018-04-26
(65)【公開番号】P2019192007
(43)【公開日】2019-10-31
【審査請求日】2021-03-12
(73)【特許権者】
【識別番号】390001166
【氏名又は名称】株式会社エム・システム技研
(72)【発明者】
【氏名】中村 栄利
【審査官】大古 健一
(56)【参考文献】
【文献】特開平6-337706(JP,A)
【文献】国際公開第2015/173956(WO,A1)
【文献】特開2002-222003(JP,A)
【文献】登録実用新案第3094528(JP,U)
【文献】米国特許第5455911(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 19/04 -19/05
H05K 5/00 - 5/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1領域と、前記第1領域よりも第1方向側に備えられた第2領域とを有する第1面と、前記第1面の反対側に備えられた第2面と、入力信号線及び第1出力信号線が備えられた回路基板とを有する本体部と、第1位置と前記第1位置と比較して前記本体部の前記第1方向側からの露出量が大きくなる位置である第2位置とに移動可能であり前記本体部の前記第2面に備えられた移動部とを有する第1装置と、
前記第1装置の前記第2領域に搭載される第3面と、前記移動部の前記本体部から露出した部分に搭載される第4面と、互いに絶縁された信号を生成可能な回路部と、第2出力信号線とを有する第2装置と、
前記第1装置の前記第1領域に搭載される第5面と、前記第5面とは反対側の第6面と、前記第1方向に沿って前記第6面に備えられた複数の着脱部とを有する第3装置とを含み、
前記複数の着脱部のそれぞれには、複数の外部装置のそれぞれが着脱可能であり、
前記入力信号線に供給された入力信号は、前記外部装置の電気回路に供給され、
前記第2装置の前記回路部は、前記外部装置の電気回路の出力を用いて、第1出力信号と、前記第1出力信号から絶縁された第2出力信号とを生成し、前記第1出力信号を前記第1出力信号線に供給し、前記第2出力信号を前記第2出力信号線に供給する信号入出力装置。
【請求項2】
請求項1に記載された信号入出力装置であって、
前記第2装置は、前記第3面及び前記第4面直交し前記第1装置の前記本体部に接触可能な直交面を有する信号入出力装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載された信号入出力装置であって、
前記第1装置の前記本体部に固定可能な端子台と、
前記端子台に備えられ前記第1出力信号線と電気的に接続される第1出力端子と、
前記第1装置の前記本体部に備えられ前記入力信号線と電気的に接続される入力端子と、
前記第2装置に備えられ前記第2出力信号線と電気的に接続される第2出力端子とを有する信号入出力装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3の何れか1項に記載された信号入出力装置であって、
前記移動部は、前記本体部の前記第1方向側から露出しない位置である前記第1位置と、前記本体部の前記第1方向側から露出した位置である前記第2位置と、前記第2位置と比較して前記本体部の前記第1方向側からの露出量が大きくなる位置である第3位置とに位置決めされる信号入出力装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4の何れか1項に記載された信号入出力装置であって、
前記移動部は、ねじ止めに使用される貫通部を有する信号入出力装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5の何れか1項に記載された信号入出力装置であって、
前記第2装置は、前記移動部を移動可能にガイドするガイド部を有する信号入出力装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6の何れか1項に記載された信号入出力装置と、前記外部装置とを有する電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、信号入出力装置、及び、信号入出力装置を用いた電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
工場等で使用される信号変換器等の電子機器は、製造する製品等に応じて所定の入力信号が入力され、所定の回路で信号変換を行い、所定の出力信号を出力する。
【0003】
特許文献1には、例えば、自動制御における制御用出力信号を得る手段としての直流信号電圧を入力とし、出力トランジスタの制御端子を駆動することにより、直流信号電圧をその電圧値に応じた直流信号変換出力(直流電流出力、直流電圧出力)に変換する直流信号電圧変換器が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2000-252754号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする課題は、好適な信号の入出力が可能な信号入出力装置、及び、信号入出力装置を用いた電子機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の観点に係る信号入出力装置は、第1領域と、前記第1領域よりも第1方向側に備えられた第2領域とを有する第1面と、前記第1面の反対側に備えられた第2面と、入力信号線及び第1出力信号線が備えられた回路基板とを有する本体部と、第1位置と前記第1位置と比較して前記本体部の前記第1方向側からの露出量が大きくなる位置である第2位置とに移動可能であり前記本体部の前記第2面に備えられた移動部とを有する第1装置と、前記第1装置の前記第2領域に搭載される第3面と、前記移動部の前記本体部から露出した部分に搭載される第4面と、互いに絶縁された信号を生成可能な回路部と、第2出力信号線とを有する第2装置と、前記第1装置の前記第1領域に搭載される第5面と、前記第5面とは反対側の第6面と、前記第1方向に沿って前記第6面に備えられた複数の着脱部とを有する第3装置とを含み、前記複数の着脱部のそれぞれには、複数の外部装置のそれぞれが着脱可能であり、前記入力信号線に供給された入力信号は、前記外部装置の電気回路に供給され、前記第2装置の前記回路部は、前記外部装置の電気回路の出力を用いて、第1出力信号と、前記第1出力信号から絶縁された第2出力信号とを生成し、前記第1出力信号を前記第1出力信号線に供給し、前記第2出力信号を前記第2出力信号線に供給する
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、好適な信号の入出力が可能な信号入出力装置、及び、信号入出力装置を用いた電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、第1実施形態に係る信号入出力装置、及び、電子機器を説明する図である。
図2図2は、図1に示した電子機器1の電気回路を説明する図である。
図3図3は、図1に示した電子機器2の電気回路を説明する図である。
図4図4は、図1に示した第1装置10の機械的な構成を説明する図である。
図5図5は、図1に示した電子機器1の構成を説明する図である。
図6図6は、図1に示した電子機器1の構成を説明する別の図である。
図7図7は、図1に示した電子機器1の形状を説明するための斜視図である。
図8図8は、図1に示した電子機器1の形状を説明するための平面図である。
図9図9は、図1に示した電子機器1の形状を説明するための底面図である。
図10図10は、図1に示した電子機器1の形状を説明するための正面図である。
図11図11は、図1に示した電子機器1の形状を説明するための背面図である。
図12図12は、図1に示した電子機器1の形状を説明するための右側面図である。
図13図13は、図1に示した電子機器1の形状を説明するための左側面図である。
図14図14は、図1に示した電子機器2の構成を説明する図である。
図15図15は、図1に示した電子機器2の形状を説明するための斜視図である。
図16図16は、図1に示した電子機器2の形状を説明するための平面図である。
図17図17は、図1に示した電子機器2の形状を説明するための底面図である。
図18図18は、図1に示した電子機器2の形状を説明するための正面図である。
図19図19は、図1に示した電子機器2の形状を説明するための背面図である。
図20図20は、図1に示した電子機器2の形状を説明するための右側面図である。
図21図21は、図1に示した電子機器2の形状を説明するための左側面図である。
図22図22は、第2実施形態に係る信号入出力装置を説明する図である。
図23図23は、第2実施形態に係る信号入出力装置を説明する別の図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1実施形態)
【0010】
図1は、第1実施形態の信号入出力装置及び、信号入出力装置を用いた電子機器を説明する図である。図1において、第1装置10は、信号入出力装置1、2の構成要素(部品)である。第1装置10に、後述する部品を搭載することにより信号入出力装置1、2が製造される。
【0011】
第1装置10は、本体部20と、移動部30とを有する。本体部20は、後述する第2装置50、第3装置60等の部品を搭載、支持等することができるベースとなる部材であり、回路基板(図2図3ご参照)を搭載、内蔵等することができる。移動部30は、本体部20に対して相対移動可能な部材である。
【0012】
信号入出力装置1、2は、信号変換器等の電子機器に使用される装置であり、例えば、製品を製造する工場、発電所、上下水道施設、ビルシステム等で使用される。信号入出力装置1は、信号入出力装置1に適した回路基板(図2ご参照)を有する第1装置10と、第2装置50と、第3装置60とを有する。信号入出力装置2は、信号入出力装置2に適した回路基板(図3ご参照)を有する第1装置10と、第4装置80とを有する。本実施器形態の電子機器は、信号入出力装置1又は信号入出力装置2に外部装置70が装着されたものである。
【0013】
本実施形態では、信号入出力装置1及び信号入出力装置2に共通の部品である第1装置10を用いて、信号入出力装置1又は信号入出力装置2を製造できる。このため、信号入出力装置1、2を製造するために必要な部品の種類が低減するので、製品在庫を低減させることができる。
【0014】
図2は、本実施形態の信号入出力装置1の電気回路を説明する図である。図2において、第1装置10の本体部20は、信号入出力装置1に適した回路基板91と、着脱部28と、端子台99と、電源入力端子92と、入力端子93と、第1出力端子94とを有する。
【0015】
回路基板91は電源ライン921と、入力信号線931と、第1出力信号線941とを有する。電源ライン921は電源入力端子92に接続される。入力信号線931は、入力端子93に接続される。第1出力信号線941は、端子台99(図7ご参照)に備えられた第1出力端子94に接続される。
【0016】
第2装置50は、回路500と、着脱部58と、第2出力信号線951と、第2出力端子95とを有する。回路500は、例えば、一つの入力信号(1組の入力信号)を用いて、互いに異なる2以上の出力信号(2組以上の出力信号)を生成するアダプタ回路である。例えば、回路500は、1組のn(任意の自然数)個の入力信号1、2、3・・・nを用いて、一方の組の出力信号1、2、3・・・nと、一方の組の出力信号とは異なる他方の組の出力信号1、2、3・・・nとを生成する。
【0017】
例えば、回路500は、入力された複数の電圧信号(1組の電圧信号)を用いて互いに絶縁された2組の電圧信号を生成しても良いし、入力された1組の電流信号を用いて互いに絶縁された2組の電流信号を生成しても良いし、入力された1組の電圧信号を用いて信号レベルが異なる2組の電圧信号を生成しても良い。
【0018】
着脱部58は、上述した着脱部28に機械的に係合可能な形状を有し、着脱部28に電気的及び機械的に着脱させる部材である。例えば、着脱部58は、コネクタのオス/メスの一方であり、着脱部28は、コネクタのオス/メスの他方である。
【0019】
第3装置60は、着脱部68(図5ご参照)と、第1装置10に電気的及び機械的に着脱させるためのコネクタ等の部材(図示せず)とを有する。
【0020】
外部装置70は、回路700と、着脱部78(図5ご参照)とを有する。回路700は、任意の回路である。回路700は、例えば、入力された電圧信号を絶縁して出力する回路モジュール、入力された電流信号を絶縁して出力する回路モジュール、熱電対から入力される信号を絶縁し所定の電圧に変換して出力する回路モジュール、入力された信号のレベルを変化させて出力する回路モジュール等とすることができる。
【0021】
着脱部78は、上述した着脱部68に電気的及び機械的に着脱させる部材である。例えば、着脱部78は、コネクタのオス/メスの一方であり、着脱部68は、コネクタのオス/メスの他方である。本実施形態において、外部装置70は、n(任意の自然数)個備えらえている。
【0022】
図2に示した信号入出力装置1は、電源入力端子92に商用電源等の電源電圧が入力される。入力端子93には、例えば、センサ、DCS(Distributed Control System)、PLC(Programmable Logic Controller)、SCADA(Supervisory Control And Data Acquisition System)等の監視・制御機器などからn(任意の自然数)個の入力信号1、2、3・・・nが入力される。入力信号1は第1の外部装置70に入力される。入力信号2は第2の外部装置70に入力される。入力信号nは第nの外部装置70に入力される。第1の外部装置70、第2の外部装置70・・・第nの外部装置70のそれぞれに備えられた回路700は入力された入力信号を処理して出力する。外部装置70から出力された信号は、着脱部28、着脱部58を介して回路500に供給される。回路500は供給された複数の信号(1組の信号)に所定の処理を施し、2組の出力信号を生成する。一方の組の信号は第2装置50の出力端子95から出力される。他方の組の信号は、着脱部58、28を介して本体部20の出力端子94から出力される。
【0023】
図3は、図1に示した信号入出力装置2の電気回路を説明する図である。以下の説明において、図2に示した構成と同様の構成には同一の参照符号を付し、重複した説明を省略する。
【0024】
図3において、第1装置10の本体部20は、信号入出力装置2に適した回路基板96と、電源入力端子92と、入力端子93と、出力端子97とを有する。
【0025】
回路基板96は、電源入力端子92に接続される電源ライン(図示せず)と、入力端子93に接続される入力信号線(図示せず)と、出力端子97に接続される出力信号線(図示せず)とを有する。
【0026】
第4装置80は、着脱部88(図14ご参照)と、第1装置10に電気的及び機械的に着脱させるためのコネクタ等の部材(図示せず)とを有する。外部装置70は、回路700と、着脱部78(図5ご参照)とを有する。回路700は、任意の回路である。
【0027】
図3に示した信号入出力装置2は、電源入力端子92に商用電源等の電源電圧が入力される。入力端子93には、例えば、センサ、DCS、PLC、SCADA等の監視・制御機器などから入力信号1、2、3・・・nが入力される。入力信号1、2、3・・・nは外部装置70に入力される。第1の外部装置70に備えられた回路700は入力された入力信号を処理して出力する。外部装置70から出力された信号は、本体部20の出力端子97から出力される。
【0028】
図4は、図1に示した第1装置10の機械的な構成を説明する図である。以下の説明において、図1図3に示した構成と同様の構成には同一の参照符号を付し、重複した説明を省略する。
【0029】
図4において、本体部20は第3装置60を搭載可能な上面側21と、移動部30が備えらえる下面側22と、上面側21及び下面側22と交差する面である側面23と、側面23の反対側の面である側面24と、上面側21に備えられた着脱部28とを有する。
【0030】
図4に示した実施形態において、移動部30は、移動部30aと、移動部30bとを有する。移動部30aは側面23の近傍に備えられ、移動部30bは側面24の近傍に備えられている。移動部30a、移動部30bは、本体部20に対向する上面31と、上面31の反対側の面である下面32と、本体部20の端から露出しない側面33と、本体部20の端から露出可能な側面34と、上面31から下面32に貫通する貫通部35とを有する。
【0031】
図4に示した実施形態において、移動部30aは、側面33の位置が位置p1、p2、p3であるとき、ガイド部材25a(図9ご参照)と係合し、位置決めされる(安定的に固定され、大きな力を加えなければ移動しない)。移動部30aは、側面33の位置が位置p1とp2との間にあるとき、僅かな力を加えることにより、側面33の位置が位置p1又は位置p2に移動し、側面33の位置が位置p2とp3との間にあるとき、僅かな力を加えることにより、側面33の位置が位置p2又は位置p3に移動する。
【0032】
同様に、移動部30bは、側面33の位置が位置p4、p5、p6であるとき、ガイド部材25b(図9ご参照)と係合し位置決めされる。移動部30a、移動部30bは、所定の位置に位置決めされた状態で、貫通部35を用いて壁や、作業机等にねじ止めされる。
【0033】
図5図6は、本実施形態の信号入出力装置1の構成を説明する図である。以下の説明において、図1図4に示した構成と同様の構成には同一の参照符号を付し、重複した説明を省略する。
【0034】
図5において、第3装置60は、上面61と、下面62と、側面63と、側面64と、着脱部68とを有する。下面62は第1装置10の上面側21に搭載される。着脱部68は上面61に備えられる。
【0035】
第2装置50は、第1面51と、第2面52と、第3面53と、第4面54と、着脱部58とを有する。第1面51は移動部30aの上面31に接触可能に上面31に対向して備えられている。第2面52は第1面51に交差する方向に備えられた面であり本体部20の側面23に接触可能に側面23に対向して備えられている。第3面53は第1装置10の上面側21に接触可能に上面側21に対向して備えられている。第4面54は第3面53に交差する方向に備えられた面であり第3装置60の側面63に接触可能に側面63に対向して備えられている。着脱部58は、第3面53に備えらえている。
【0036】
本実施形態において、第2面52、第4面54のそれぞれは、本体部20の側面23、第3装置60の側面63のそれぞれに接触可能に備えられている。このため、図6に示したように第2装置50の上部(第1装置10から離れた部分)に外力aが加わった場合、第2面52と第1装置10の側面23とが接触し、第4面54と第3装置60の側面63とが接触するので、外力aにより着脱部28及び着脱部58に過大な外力が加わることがなく、着脱部28、着脱部58の破損や電気的接続不良を生じることがない。
【0037】
また、本実施形態において、第1面51は移動部30aの上面31に接触可能に備えられている。このため、図6に示したように第2装置50の上部に外力bが加わった場合、第1面51と移動部30aの上面31とが接触するので、外力bにより着脱部28及び着脱部58に過大な外力が加わることがなく、着脱部28、着脱部58の破損や電気的接続不良を生じることがない。
【0038】
また、本実施例では、移動部30aの上面31を利用して、第1面51の当てつけ面を形成しているので、第1装置10の表面(例えば、上面側21)に第1面51の当てつけ面を設ける等の加工が不要になり製品の低コスト化が図られる。
【0039】
更に、本実施例では、移動可能な移動部30aの上面31を第1面51の当てつけ面に利用しているので、移動部30aの移動方向の厚みが異なる複数種類の第2装置50を取り付ける場合、第2装置50の厚みに応じて移動部30aの位置を調整できる。このため、厚みが異なる複数種類の第2装置50を取り付ける場合でも、外力bによる影響を確実に抑えることができる。具体的には、例えば、移動部30aの移動方向の厚みが異なる第1タイプの第2装置50と、第2タイプの第2装置50とがあった場合、第1タイプの第2装置50が装着されているときは移動部30aの側面33の位置を位置p1(図6ご参照)に設定し、第2タイプの第2装置50が装着されているときは移動部30aの側面33の位置を位置p2(図6ご参照)に設定することができる。
【0040】
図7図13は、本実施形態の信号入出力装置1の詳細な構成を説明する図である。図7は本実施形態の信号入出力装置1の斜視図であり、図8は本実施形態の信号入出力装置1の平面図であり、図9は本実施形態の信号入出力装置1の底面図であり、図10は本実施形態の信号入出力装置1の正面図であり、図11は本実施形態の信号入出力装置1の背面図であり、図12は本実施形態の信号入出力装置1の右側面図であり、図13は本実施形態の信号入出力装置1の左側面図である。以下の説明において、図1図6に示した構成と同様の構成には同一の参照符号を付し、重複した説明を省略する。
【0041】
図7に示した信号入出力装置1は、図5に示した構成に加えて端子台99と、電源入力端子92と、入力端子93と、第1出力端子94と、第2出力端子95とを有する。端子台99は、固定部材991(図9ご参照)により本体部20に機械的に固定可能な部材である。第1出力端子94は端子台99に固定されている。電源入力端子92及び入力端子93は、本体部20に固定されている。第2出力端子95は、第2装置50に固定されている。
【0042】
図9において、本体部20の下面側22には凹部26が形成されている。凹部26には、ガイド部材25a~25dが備えらえている。移動部30a~30dは、ガイド部材25a~25dにガイドされて移動する。例えば、移動部30aは、側面33の位置が位置p1、p2、p3(図6ご参照)であるとき、移動部30aの突起301aがガイド部材25aの凹溝251aに係合し位置決めされる。
【0043】
図14は、図1に示した信号入出力装置2の構成を説明する図である。以下の説明において、図1図13に示した構成と同様の構成には同一の参照符号を付し、重複した説明を省略する。
【0044】
図14において、信号入出力装置2は、図5に示した第3装置60に代えて第4装置80を有する。第4装置80は、上面81と、下面82と、側面83と、側面84と、着脱部88とを有する。下面82は第1装置10の上面21に搭載される。着脱部88は上面81に備えられる。着脱部88は、例えば、コネクタである。
【0045】
図14に示した実施形態では、第2装置50が使用されないので、移動部30aの位置が図5に示した実施形態と異なる。具体的には、図5に示した実施形態では、移動部30aの移動方向における第2装置50の厚みに適合させるため、移動部30aの側面33の位置が位置p1に設定されている。これに対して、図14に示した実施形態では、第2装置50が使用されないので、移動部30aの側面33の位置が位置p2に設定されている。
【0046】
図5に示した実施形態では、移動部30aを本体部20から十分に露出させることにより、移動可能な移動部30aの上面31を第2装置50の第1面51の当てつけ面に利用している。これに対し、図14に示した実施形態では、第2装置50の第1面51の当てつけが不要であるため、本体部20からの露出が少なくなるように移動部30aの位置を設定し、装置の小型化を実現している。
【0047】
図15図21は、図1に示した信号入出力装置2の詳細な構成を説明する図である。図15図1に示した信号入出力装置2の斜視図であり、図16図1に示した信号入出力装置2の平面図であり、図17図1に示した信号入出力装置2の底面図であり、図18図1に示した信号入出力装置2の正面図であり、図19図1に示した信号入出力装置2の背面図であり、図20図1に示した信号入出力装置2の右側面図であり、図13図1に示した信号入出力装置2の左側面図である。以下の説明において、図1図14に示した構成と同様の構成には同一の参照符号を付し、重複した説明を省略する。
【0048】
図15に示した信号入出力装置2は、図7に示した端子台99が設けられていない。また、図15に示した信号入出力装置2は、図7に示した第1出力端子94と、第2出力端子95に代えて2組の出力端子97を有する。
【0049】
図15において、一方の組の出力端子97は、n(任意の自然数)個の出力信号1、2、3・・・nを出力する端子であり、他方の組の出力端子97は、一方の組の出力端子97と同一の出力信号1、2、3・・・nを出力する。すなわち、一方の組の出力端子97の出力信号1、2、3・・・nを伝送する電気配線のそれぞれと、他方の組の出力端子97の出力信号1、2、3・・・nを伝送する電気配線のそれぞれとは導通している(絶縁されていない)。
【0050】
(第2実施形態)
【0051】
図22は、第2実施形態の信号入出力装置を説明する図、図23は、第2実施形態の信号入出力装置を説明する別の図である。以下の説明において、図1図21に示した構成と同様の構成には同一の参照符号を付し、重複した説明を省略する。
【0052】
図22において、信号入出力装置1aの移動部30aは、側面33の位置が位置p7、p8、p9、p10であるとき、ガイド部材25a(図9ご参照)と係合し、位置決めされる(安定的に固定され、大きな力を加えなければ移動しない)。
【0053】
移動部30aの側面33が位置p10であるとき、移動部30aは本体部20の端から露出しない。このため、図3に示した信号入出力装置2の部品として本体部20を使用する場合に装置の小型化を図ることができる。移動部30aの側面33が位置p9であるとき、移動部30aの貫通部35が本体部20の端から露出する。このため、図3に示した信号入出力装置2の部品として本体部20を使用する場合に、貫通部35を用いて装置を壁や、作業机等にねじ止めすることができる。
【0054】
移動部30aの側面33が位置p8であるとき、移動部30aは第2装置50の端から露出しない。このため、図2に示した信号入出力装置1の部品として本体部20を使用する場合に装置の小型化を図ることができる。移動部30aの側面33が位置p7であるとき、移動部30aの貫通部35が第2装置50の端から露出する。このため、図2に示した信号入出力装置1の部品として本体部20を使用する場合に、貫通部35を用いて装置を壁や、作業机等にねじ止めすることができる。
【0055】
図23において、第2装置50はガイド部材55a(図13ご参照)を有する。このため、移動部30aの側面33が位置P7又はp8であるとき、移動部30aは第2装置50のガイド部材55aにガイドされる。移動部30aをガイド部材55aに係合させることにより、第2装置50を本体部20に固定することができる。
【0056】
(変形例)
【0057】
上述した実施形態において、回路基板91、96は、本体部20に搭載又は内蔵されていてもよいし、第1装置10と第3装置60との間、又は、第1装置10と第4装置80との間に設けられていてもよい。また、回路基板91、96は、一部が本体部20に搭載又は内蔵され、他の部分が第3装置60、第4装置80に搭載又は内蔵されていてもよい。また、信号入出力装置1、2は、回路基板91、96以外の回路基板や回路要素を含んでいてもよい。
【0058】
図4に示した実施形態では、位置p1~p10を用いて移動部30の移動位置を説明したが、移動部30の移動位置を任意に設定できることは言うまでもない。また、上述した実施形態では、1つの移動部30aを有する形態について詳細に説明したが、移動部30aの数、形状、配置が任意であることは言うまでもない。
【0059】
上記では、種々の実施の形態及び変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明によれば、好適な信号の入出力が可能な信号入出力装置、及び、信号入出力装置を用いた電子機器を提供することができる。
【符号の説明】
【0061】
10 第1装置
20 本体部
30 移動部
50 第2装置
60 第3装置
70 外部装置
1 信号入出力装置
図1
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図22
図23