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特許7084633改善された気体流ディスラプタを備えた患者用気体供給マスク
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-07
(45)【発行日】2022-06-15
(54)【発明の名称】改善された気体流ディスラプタを備えた患者用気体供給マスク
(51)【国際特許分類】
   A61M 16/06 20060101AFI20220608BHJP
【FI】
A61M16/06 A
【請求項の数】 27
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019218175
(22)【出願日】2019-12-02
(65)【公開番号】P2020108737
(43)【公開日】2020-07-16
【審査請求日】2020-06-17
(31)【優先権主張番号】62/774,610
(32)【優先日】2018-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】3034142
(32)【優先日】2019-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CA
(73)【特許権者】
【識別番号】511282689
【氏名又は名称】サウスメディック・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001232
【氏名又は名称】特許業務法人 宮▲崎▼・目次特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リゼッタ・マクドナルド
(72)【発明者】
【氏名】モーリス・ラヴィモディエール
(72)【発明者】
【氏名】サンディ・マクドナルド
(72)【発明者】
【氏名】アレックス・マクドナルド
(72)【発明者】
【氏名】ロバート・バーク
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー・モールム
(72)【発明者】
【氏名】ジュリアス・ハジガト
【審査官】今関 雅子
(56)【参考文献】
【文献】特表2002-540857(JP,A)
【文献】特開2016-165355(JP,A)
【文献】特開2014-018404(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0081243(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 16/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
呼吸可能な気体を患者に投与するためのマスクであって、前記マスクは、マスク本体と、前記マスク本体に接合された気体流ディスラプタとを備え、前記マスク本体は、前記患者によって装着されるとき、前記患者の鼻および口領域から離間されかつこれらに対向する位置に前記気体流ディスラプタを位置決めするように構成され、前記マスクは、ソースから前記気体流ディスラプタを通って前記マスク本体の内部に気体を放出するための前記マスク本体内の気体入口を備え、前記気体流ディスラプタは、
- 周縁壁であって、前記壁の周縁内の内部空間を画定し、前記壁は、前記内部空間に面する内面と、外面とを有する、周縁壁と、
- 前記内部空間内に位置するバッフル構造であって、前記バッフル構造は、前記気体流ディスラプタ内の前記内部空間の一部をブロックするように構成されたバッフル部材を備え、前記バッフル構造は、リブ、フィン、くぼみ、隆起のうちの1つまたは複数からなる少なくとも1つの気体乱流発生体を更に備える、バッフル構造と、
前記気体流ディスラプタを通る気体流のための、前記バッフル部材と前記周縁壁の前記内面との間の少なくとも1つの間隙と、
を含む、マスク。
【請求項2】
前記バッフル部材はドームを含む、請求項1に記載のマスク。
【請求項3】
前記ドームは、前記入口から放出される前記気体の経路内で前記入口に面する凹面を有する、請求項2に記載のマスク。
【請求項4】
前記マスクが直立姿勢に向けられているとき、前記気体流ディスラプタを通る空気流の方向に対し角度をなす軸と位置合わせされている軸に対して直交/垂直である軸を垂直軸bとした場合に、前記ドームが、前記垂直軸bに対して、後方に角度αで角度をなしており、
前記角度αが、40°以下である、請求項3に記載のマスク。
【請求項5】
前記角度αが、5°以上10°以下である、請求項4に記載のマスク。
【請求項6】
前記少なくとも1つの気体乱流発生体は、前記気体流ディスラプタを通る空気流の方向に対し角度をなす軸と位置合わせされた少なくとも1つのフィンを備える、請求項1~5のいずれか1項に記載のマスク。
【請求項7】
前記気体流ディスラプタを通る空気流の方向に対し角度をなす軸の角度が、6°以上35°以下である、請求項6に記載のマスク。
【請求項8】
前記気体流ディスラプタを通る空気流の方向に対し角度をなす軸の角度が、45°である、請求項6に記載のマスク。
【請求項9】
前記気体乱流発生体は、前記間隙にわたる少なくとも1つのフィンを備える、請求項1に記載のマスク。
【請求項10】
前記バッフル部材は周縁リムを備え、前記周縁リムは、前記リムの一部分に沿って前記壁の前記内面と接合する、請求項1に記載のマスク。
【請求項11】
前記バッフル部材は、前記気体流ディスラプタの50%~90%をブロックするように構成される、請求項1~のいずれか一項に記載のマスク。
【請求項12】
吐き出された息をサンプリングするためのサンプラを更に備える、請求項1に記載のマスク。
【請求項13】
前記サンプラは、前記バッフル構造内に入口開口部を有するチューブを含む、請求項12に記載のマスク。
【請求項14】
前記バッフル部材はドームを含み、前記ドームは前記患者の鼻および口に面する凹面を有する、請求項12または13に記載のマスク。
【請求項15】
前記気体乱流発生体は、前記バッフル部材から放射状に延びるフィンのアレイを含み、前記フィンのうちの少なくとも1つは前記バッフル部材の半径に対し角度をなす、請求項1に記載のマスク。
【請求項16】
前記フィンは、平行な対のフィン、収束する対になったフィン、または等間隔のフィンのうちの1つまたは複数を含む構成で配置される、請求項15に記載のマスク。
【請求項17】
前記フィンのうちの少なくとも1つが、前記バッフル部材の半径に対し45°以下の角度をなす、請求項15に記載のマスク。
【請求項18】
前記収束する対になったフィンが、前記バッフル部材の半径に対し14°の角度をなす、請求項16に記載のマスク。
【請求項19】
前記周縁壁の前記内面は少なくとも1つの隆起を含み、前記少なくとも1つの隆起は、前記少なくとも1つの隆起と前記バッフル構造との間の間隙を有する前記バッフル構造に向かって内方に延びる、請求項1~18のいずれか一項に記載のマスク。
【請求項20】
前記少なくとも1つの隆起は、リブ、リッジまたはフィンのうちの1つまたは複数からなる、請求項19に記載のマスク。
【請求項21】
記バッフル部材は、前記周縁壁内で中央に配設され、前記周縁壁と前記バッフル部材との間の間隙が概ね等しい面積を有するか、または前記周縁壁内で上方に変位され、前記周縁壁と前記バッフル部材との間の間隙が、前記バッフル部材の上と比較して、前記バッフル部材の下でより大きな面積を有するか、または前記周縁壁内で下方に変位され、前記周縁壁と前記バッフル部材との間の間隙が、前記バッフル部材の下と比較して、前記バッフル部材の上でより大きな面積を有する、請求項1~20のいずれか一項に記載のマスク。
【請求項22】
前記バッフル部材は、前記入口から放出される前記気体の経路内で前記入口に面する一方の反対面と、前記患者の鼻および口と対向する他方の反対面を有し、前記一方の反対面および前記他方の反対面のうちの一方または双方が、突起または陥凹のうちの1つまたは複数からなる気体流分断構造を有する、請求項1~21のいずれか一項に記載のマスク。
【請求項23】
前記突起および陥凹のうち1以上は、リッジ、リブ、渦またはバンプのうちの1つまたは複数からなる、請求項22に記載のマスク。
【請求項24】
前記陥凹はくぼみからなる、請求項23に記載のマスク。
【請求項25】
前記周縁壁は、前記患者に面する内側リムを有し、前記リムは、1つまたは複数の突起または陥凹からなる流れ分断構造を含む、請求項1~24のいずれか一項に記載のマスク。
【請求項26】
前記気体流ディスラプタおよびマスク本体は、機械的相互係止構造を含む、請求項1~25のいずれか一項に記載のマスク。
【請求項27】
前記機械的相互係止構造は、スナップ係止による係合のためにプロングを受けるように構成された少なくとも1つの可撓性プロングおよび陥凹を含む、請求項26に記載のマスク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、患者への呼吸可能な気体の供給のための医療デバイス、すなわち、酸素等の気体を患者の鼻および/または口に供給するための気体入口を有する顔マスクに関する。
【背景技術】
【0002】
気体供給マスクは、酸素および他の呼吸可能な気体を患者に送達する医療目的で広く用いられている。通常、従来のマスクは、患者の鼻および口の領域を実質的に覆うように構成される。従来のマスクは、加圧気体源と接続するための入口を含む。マスクは、マスクの内側に気体プルームを生成するかまたは他の形で気体流特性を制御するためのバッフル、ディフューザまたは他の構造も含むことができる。
【0003】
気体供給マスクについては以下の参考文献に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許第7934501号
【文献】米国特許第8042540号
【文献】米国特許第9199052号
【文献】米国特許出願公開第2013/0186406号
【文献】米国特許出願公開第2017/0095633号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
医療用途のための気体供給マスクは、矛盾する複数の要件に直面している。一方で、マスクは、患者に対し比較的高い濃度で酸素または他の気体を供給することが可能でなくてはならない。通例、これは、比較的高い気体流量を必要とする。しかしながら、他方で、マスクはユーザにとって快適であるべきであり、これは一般に、より低い気体流量によって改善され、また、より低い気体流量は、病院にとってより経済的である。したがって、患者の快適性を改善し、患者に所与の気体濃度を供給するのに必要とされる気体流量を低減させるために、マスク内の気体供給の効率性を改善することが望ましい。気体流量の低減は、デバイスによって生成されるノイズも低減する傾向にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
呼吸可能な気体を患者に投与するためのマスクを開示する。このマスクは、マスク本体と、患者の鼻および口に向かって後方に乱流気体プルームを生成するための、マスク本体に接合された気体流ディスラプタとを備える。マスク本体は、患者によって装着されるとき、患者の鼻および口領域から離間されかつこれらに対向する位置に気体流ディスラプタを位置決めするように構成される。マスクは、気体流ディスラプタを通して外部ソースからマスクの内側への気体を許可するための気体入口を含む。任意選択により、マスク本体は、気体流ディスラプタの上流のマニホールド領域を含む。気体流ディスラプタは、
- 壁の周縁内の内部空間を画定する周縁壁であって、この壁は、内部空間に面する内面と、外面とを有する、周縁壁と、
- 内部空間内に位置するバッフル構造であって、このバッフル構造は、気体流ディスラプタ内の内部空間の一部をブロックするように構成されたバッフル部材を備え、このバッフル構造は、リブ、フィン、くぼみ、隆起のうちの1つまたは複数からなる少なくとも1つの気体乱流発生体を更に備える、バッフル構造と、
- 渦発生体を通る気体流のための、バッフル部材と周縁壁の内面との間の少なくとも1つの間隙と、
を含む。
【0007】
少なくともいくつかの態様では、気体流ディスラプタは、ディスラプタを出る気体の速度が、気体入口からマスクに入る気体速度と概ね同じである乱流気体プルームを生成するように構成される。
【0008】
1つの態様において、バッフル部材はドームを含み、ドームは、1つの実施形態において、気体流の経路内で入口に面する凹面を有し、任意選択により、ユーザの方に向いた反対側の面は凸状である。
【0009】
いくつかの実施形態では、気体乱流発生体は、少なくとも部分的に、バッフル部材と、気体流ディスラプタの周縁壁との間の間隙内に、この間隙を横切って延びる。
【0010】
気体流ディスラプタを通る空気流の方向に対し角度をなす軸と位置合わせされた少なくとも1つのフィンを含む気体乱流発生体の様々な実施形態を開示し、少なくとも1つのフィンは、バッフル部材と周縁壁との間の間隙にわたる。気体乱流発生体は、気体流方向に対し概ね直角をなす面内でバッフル部材から外方に放射状に延びるフィンのアレイを含むことができ、すなわち、フィンは、概ね垂直な面と位置合わせされる。フィンのうちの少なくとも1つは、バッフル部材の半径に対し角度をなすことができる。フィンは、平行な対のフィン、収束する対になったフィン、または等間隔のフィンのうちの1つまたは複数を含む構成で配置することができる。
【0011】
周縁壁の内面に他の気体乱流発生体、例えば、隆起とバッフル構造との間に間隙を残してバッフル構造に向かって内方に延びる少なくとも1つの隆起を設けることができる。更に、バッフル部材のうちの1つまたは複数の表面は、1つまたは複数の突起および/または陥凹からなる気体流分断構造を有することができる。
【0012】
気体流ディスラプタは、バッフル構造内に入口開口部を有するチューブ等の、吐き出された息をサンプリングするための気体サンプリングチューブを含むことができることを更に開示する。
【0013】
マスクは、気体流ディスラプタおよびマスク本体が、接着剤なしで組み立てることができる機械的相互係止構造を含むように構成することができることを更に開示する。
【0014】
本明細書および特許請求の範囲内の「垂直」、「水平」等の向きの参照は、単に説明を容易にすることが意図され、立っているかまたはまっすぐに座っている姿勢の患者によって装着されているときに直立姿勢にあるマスクを指す。
【0015】
本発明は、非限定的な例および実施形態として更に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、本発明の1つの例によるマスクの内側の斜視図である。
図2図2は、マスク本体から分離された気体流ディスラプタを示すために部分的に分解された、図1におけるような予想図である。
図3図3は、図1の線3-3に沿った断面図である。
図4図4は、気体流ディスラプタの例の分解された斜視図である。
図5A図5Aは、気体流ディスラプタの外壁部分の代替的な実施形態を示す。
図5B図5Bは、気体流ディスラプタの外壁部分の代替的な実施形態を示す。
図6A図6Aは、気体流ディスラプタの代替的な実施形態を示す、図3の円で囲まれた領域の拡大断面図を示す。
図6B図6Bは、気体流ディスラプタの代替的な実施形態を示す、図3の円で囲まれた領域の拡大断面図を示す。
図7A図7Aは、気体流ディスラプタの渦発生体部分の代替的な実施形態を平面図で示す。
図7B図7Bは、気体流ディスラプタの渦発生体部分の代替的な実施形態を平面図で示す。
図7C図7Cは、気体流ディスラプタの渦発生体部分の代替的な実施形態を平面図で示す。
図7D図7Dは、気体流ディスラプタの渦発生体部分の代替的な実施形態を平面図で示す。
図7E図7Eは、気体流ディスラプタの渦発生体部分の代替的な実施形態を平面図で示す。
図7F図7Fは、気体流ディスラプタの渦発生体部分の代替的な実施形態を平面図で示す。
図8A図8Aは、渦発生体の代替的な実施形態の断面図を示す。
図8B図8Bは、渦発生体の代替的な実施形態の断面図を示す。
図8C図8Cは、渦発生体の代替的な実施形態の断面図を示す。
図8D図8Dは、渦発生体の代替的な実施形態の断面図を示す。
図9A図9Aは、渦発生体の更なる代替的な実施形態を示す。
図9B図9Bは、渦発生体の更なる代替的な実施形態を示す。
図10A図10Aは、気体流ディスラプタの代替的な実施形態を平面図で示し、特に、中央のドーム形状のバッフルの異なる相対的サイズを示す。
図10B図10Bは、気体流ディスラプタの代替的な実施形態を平面図で示し、特に、中央のドーム形状のバッフルの異なる相対的サイズを示す。
図10C図10Cは、気体流ディスラプタの代替的な実施形態を平面図で示し、特に、中央のドーム形状のバッフルの異なる相対的サイズを示す。
図11A図11Aは、気体流ディスラプタの代替的な実施形態を平面図で示し、特に、中央のドーム形状のバッフルの、ディスラプタ内での異なる相対的ロケーションを示す。
図11B図11Bは、気体流ディスラプタの代替的な実施形態を平面図で示し、特に、中央のドーム形状のバッフルの、ディスラプタ内での異なる相対的ロケーションを示す。
図11C図11Cは、気体流ディスラプタの代替的な実施形態を平面図で示し、特に、中央のドーム形状のバッフルの、ディスラプタ内での異なる相対的ロケーションを示す。
図12A図12Aは、中央のバッフルの表面上の任意選択の構造要素を示す、気体流ディスラプタの代替的な実施形態の斜視図である。
図12B図12Bは、中央のバッフルの表面上の任意選択の構造要素を示す、気体流ディスラプタの代替的な実施形態の斜視図である。
図12C図12Cは、中央のバッフルの表面上の任意選択の構造要素を示す、気体流ディスラプタの代替的な実施形態の斜視図である。
図12D図12Dは、中央のバッフルの表面上の任意選択の構造要素を示す、気体流ディスラプタの代替的な実施形態の斜視図である。
図13図13は、気体流ディスラプタの更なる例の側面図である。
図14図14は、図13に示す例の斜視図である。
図15A図15Aは、それぞれ、図13の実施形態によるマスクの一部分の断面図および分解斜視図である。
図15B図15Bは、それぞれ、図13の実施形態によるマスクの一部分の断面図および分解斜視図である。
図16図16は、気体流ディスラプタの更なる例の側面図である。
図17図17は、図16に示す例の斜視図である。
図18図18は、マスク本体内に装着された図16の気体流ディスラプタを示す、マスク本体の内側からのマスクの斜視図である。
図19図19は、気体流ディスラプタがCO捕捉入口を含む更なる実施形態を示す、部分的に断面の、部分的に分解された斜視図である。
図20図20は、図19による気体流ディスラプタの斜視図である。
図21図21は、図20の気体流ディスラプタの部分断面図である。
図22図22は、患者が使用中の図19のマスクの断面図である。
図23A図23Aは、気体流ディスラプタによって示される気体流パターンを示す、図23Bにおける部分的に断面の斜視図である。
図23B図23Bは、気体流ディスラプタによって示される気体流パターンを示す、図23Bにおける部分的に断面の斜視図である。
図24A図24Aは、マスク内のシミュレートされた気体流を示す更なる図である。
図24B図24Bは、マスク内のシミュレートされた気体流を示す更なる図である。
図25図25は、中央のバッフルの代替的な構成を示す、気体流ディスラプタの更なる実施形態の断面図である。
図26図26は、気体流ディスラプタのバッフル組立体のまた更なる構成を示す、気体流ディスラプタの更なる断面図である。
図27A図27Aは、本発明および対照による様々な例の試験データの表を示す。
図27B図27Bは、本発明および対照による様々な例の試験データの表を示す。
図27C図27Cは、本発明および対照による様々な例の試験データの表を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1図3を参照すると、本発明による第1の例は、実質的に開いた構成を有するマスク本体10を含む。マスク本体10は、本発明者らによる米国特許第8,042,540号において記載されているタイプとすることができる。マスク本体10は、患者の顔と接触するためのリム12と、中央の前方に突出する鼻部14と、鼻部14から突出するウェブ16の配列とを含む。ウェブ16は鼻部14をリム12に接合し、ウェブ16間の間隙が、マスク本体10内の大きな開空間18を定義し、これによりユーザの快適性が改善され、患者および介護者のための他の利益がもたらされる。
【0018】
図2および図3に示すように、マスク10の幾何学形状を説明する目的で、マスク10が直立姿勢に向けられているとき、中央前/後水平軸aが線a-aによって定義され、軸aに対し直角をなす垂直軸bが図2および図3における線b-bによって定義される。
【0019】
マスクの鼻部14は、以下で説明されるような気体流ディスラプタ30を保持するための保持器構造20を収容する。保持器構造20は、開空間24を取り囲み封入する、内側に突出した連続壁22を含む。壁22は、丸められた角部を有して概ね三角形であり、実質的に正三角形を形成する。保持器構造20および気体流ディスラプタ30の他の構造が利用されてもよい。空間24は、ユーザの顔に向かって後方に開く。連続壁22の前方部分は、マスク本体10と統合して、開空間24の前端をブロックする。組み立てられると、気体流ディスラプタ30は、鼻部14の前壁と気体流ディスラプタ30との間に間隙を残して空間24内に嵌まり、これにより気体流を受けるための気体マニホールド23が効率的に形成される。鼻部14内の中央気体入口26は、気体流ディスラプタ30の上流でマニホールド23内に開く。入口26の外側部分は、図示されない外側の気体チューブまたは導管と接続するように構成される。
【0020】
入口26からの気体流は、鼻部14の内側に入り、ユーザに向けて放出される。マニホールド23は気体流ディスラプタ30内に開く。気体流ディスラプタ30は、以下で説明されるように、マニホールド23からの気体流を分断させ、マスク本体12の内部の中のユーザの鼻および口領域に向かって、高濃度の気体のプルームを生成するように構成される。
【0021】
気体流ディスラプタ30は、概ね三角形の形状を有する連続外壁32を有する。壁32は、保持器構造の壁22内にぴったりと嵌まるように構成される。したがって、外壁は、壁22の内面に合致する丸められた角部を有する概ね三角形の構成を有し、これによって、壁32は、保持器の壁22の内面に接触するための外面34を有する。壁32は、ディスラプタ30を通ってマニホールド23から気体が流れることを可能にするように、前後に開いた内部空間37を定義する対向する内面36を有する。
【0022】
いくつかの実施形態では、気体流ディスラプタ30は、壁22に接着することによって保持器20に固定することができる。以下に開示される他の実施形態では、機械的相互係止構成が提供される。
【0023】
図4に詳細に示されるように、気体流ディスラプタ30は、気体の流れを部分的に妨害し、気体が患者に向かって放出されるときに渦を生成するのを支援するために内部空間37内に位置するバッフル組立体40を含む。バッフル組立体40は、ドーム42と、ドーム42から径方向に外側に突出するフィン44のアレイとを含む。ドーム42は、気体流の経路内でマスク10の正面に向いた凹状の前面43を有し、それによって、入口26からの気体が前面43に影響を与える。いくつかの実施形態では、(患者の鼻および口に面する)ドーム42の反対側の背面45は凸状である。ドーム42は、ディスラプタ30の内部空間の大部分をカバーするために気体流ディスラプタ30内に位置決めされ、壁32の内側の中のエリアの約50%~約90%をブロックするように構成することができる。
【0024】
ドーム42は、その前方を向いた凹状の側に平坦で円形のリム43を有する。リム43は、以下で検討されるように、垂直である(軸bと位置合わせされる)ことができるか、または軸bに対し前方もしくは後方に傾けることができる平面を定義する。
【0025】
以下で検討されるように、フィン44は、気体流ディスラプタ30内の気体流を最適化するために、3つの回転軸の周りの回転範囲内に配置することができる。
【0026】
図5Aおよび図5Bに示すように、壁32の内面は、以下で検討するように、ドーム42のリムの一部分とまたは他の構造に対し接合する、内側にスカラップされた陥凹46を含むことができる。ドーム42も、ドーム42から径方向に外方に突出し、これを壁32の内面に接合するフィン44によって壁32に接合される。フィン44は、気流の方向に軸aに概ね位置合わせされた平坦なプレート状構造を含む。しかしながら、以下で検討されるように、いくつかの実施形態では、フィン44は、渦を生成するか、または他の形で気体流ディスラプタ30を通る気流を運ぶために、軸aに対し角度をなすことができる。
【0027】
図4に示すように、保持器壁22の内面は、以下で説明されるように、追加の渦生成特性を提供する、リッジ50によって分離された追加のスカラップ領域48を提供するように構成することができる。
【0028】
図5Aおよび図5Bは、保持器壁22の内面から内側に突出する構造の代替的な例を示す。図5Aにおいて、内側の突出は、丸められたリブ52からなる。図5Bにおいて、突出は、三角形、矩形および/または台形の断面54a~54c、および/または歯状の台形突出54dを有するリブからなる。これらの突出の向きは、ディスラプタ30を通って流れる気流の大まかな方向と位置合わせするために、軸aと位置合わせすることができるか、または角度をなすことができる。
【0029】
図6Aおよび図6Bを参照すると、ドーム42は、図6Aに示すような前方に傾いた構成に向けることができ、ここで、ドーム42は、角度αだけ後方に角度をなす。代替的に、ドーム42は、ドーム42が角度βに角度をつけられた、図6Bの後方に傾いた構成を有してもよい。様々な実施形態において、角度αおよびβは、垂直軸bから最大約20°、または垂直軸bから最大約40°、例えば、約5°、約10°、約20°、または20°~40°である。代替的に、ドーム42は、ドーム42が軸bに対し概ね直立している中間位置にある。ドーム42の傾き度合いが異なることは、気流を、ユーザの鼻もしくは口に向けて、またはドーム42が本質的に垂直であるときは、これらの2つの間で等しく平衡が取られるように方向付ける効果を有する。
【0030】
図7A図7Fは、異なる気体流特性を達成することができるバッフル組立体40の様々な実施形態を示す。これらの図に示すように、フィン44は、V字形もしくは平行な対、または対になっていない構成で配置することができる。バッフル組立体40には、図7Aに示すような2つの対向する構造で配置された4つのそのようなフィン44、または代替的に、3つ、4つ、5つもしくはそれ以上のそのような対になったフィン44を設けることができる。V字形構成の対になったフィン44は、例えば図7Dにおけるような狭い広がりを有し、それによりフィン対間に間隙を残すことができるか、または代替的に、広がりは、径方向にドーム42を取り囲むフィン44から構成される本質的に連続した構造を形成するように広くすることができる。フィン44は、ドーム42の半径から最大で45°離れた角度範囲内の、ドーム42に対する接線における角度をなすことができる。1つの例では、フィン44は、ドーム42の半径に対し(すなわちドーム42に対する接線において)約14°の角度をなす。このため、その例において、フィン44の対は、互いから約28°の角度でV字形構成に配設される。代替的に、フィン44は、図7Cにおけるような対になった平行配置で、または図7Fにおけるような対になっていない配列で、ドーム42から径方向に外側に突出することができる。
【0031】
図8B図8Dに示すように、フィン44は、軸aと位置合わせされるように構成することができるか、または代替的に軸aに対し角度をなすことができる。いくつかの実施形態では、フィン44は、水平軸aに対し、最大で45°の範囲内または6°~35°の範囲内で角度をなすことができる。いくつかの例では、フィン44は、ドーム42のリム43によって定義された平面に対し直角をなす。例えば、ドーム42が垂直であり、傾きを有しない場合、フィン44は同様に、垂直面と位置合わせされるのに対し、ドーム42が垂直面に対し傾けられる場合、フィン42は、同様に、垂直面に対し同じ角度だけ傾けられる。上記で検討したように、この傾きは前方または後方であり得、垂直面から最大で約40°であり得る。
【0032】
1つの例では、ドーム42およびフィン44は、垂直から約10°上方または下方に傾けられている。
【0033】
フィン44は、気体流特性を変動させるように、異なる実施形態において変動させることができる、気体流ディスラプタ30の前部から後部への軸「a」に沿って測定される奥行きを有する。図9Aにおいて見られるように、フィン44は、これらのフィンがドーム42から後方および/または前方に突出することを可能にする比較的大きな奥行きを有する。図9Bは、フィンがより小さな奥行きを有し、ドーム42から前方に突出しない例を示す。
【0034】
図10A図10Cは、気体流ディスラプタ30内の気体流の様々な部分をブロックするためにドーム42が異なる表面積を有する例を示す。図10Aは、ディスラプタ30の内部空間の概ね50%をブロックする比較的小さな表面積を有するドーム42を示す。図10Bは、概ね90%をブロックするより大きなドーム42を示す。図10Cは、中間のパーセンテージをブロックする中間サイズのバッフル42を示す。バッフル42のサイズは、気体が目標流量内で供給されるときにマスク10から漏れる空気の損失を最小限にするマスクを提供するために、マスク設計の予測気体流量に基づいて選択することができる。
【0035】
図11A図11Cは、ドーム42が気体流ディスラプタ30内の異なる相対的ロケーションに位置決めされる例を示す。図11Aにおいて、ドーム42は、実質的に、気体流ディスラプタ30内で中央に配置される。図11Bにおいて、ドーム42は、より上方に、かつディスラプタ30の上面のより近くに配置され、図11Cにおいてドーム42はディスラプタ30内でより下方に配置される。気体流ディスラプタ30内のドーム42の位置は、ドーム42が気体流ディスラプタ30内で比較的高い位置に位置決めされているとき、ユーザの口に向かって下方により多くの空気流を運ぶことができる。代わりに、ドーム42が気体流ディスラプタの上側部分に気体流のための更なる開空間を残して下側の位置に位置決めされるとき、空気流をユーザの鼻孔に向けて上方に方向付けることができる。代替的に、気体流は、ドーム42が気体流ディスラプタ30内で中央に配置されているとき、鼻と口との間で均等に平衡を取ることができる。
【0036】
図12A図12Dに見られるように、いくつかの実施形態では、ドーム42の凸面および/または凹面43/45に、空気流パターンおよび気体の乱れの発生を制御するための、テクスチャおよび/または突出もしくは陥凹した構造等を設けることができる。そのような構造は、リブ、溝、渦、ドーム、または広範にわたる構成の他の部材からなることができる。更に、その代わりにまたはそれに加えて、同様の構成の構造部材を気体流ディスラプタ壁32に設けることができる。
【0037】
図13図15を参照すると、気体流ディスラプタ30が機械的相互係止コンポーネントを有するマスク本体10と接続された代替的な例が示される。これにより、気体流ディスラプタ30は、接着の必要なくマスク本体10に取り付けられることが可能になる。この例によれば、気体流ディスラプタ30は、気体流ディスラプタ壁32の上側部分から突出する、一対の前方に突出するプロング70を含む。プロング70は、互いに圧締するために水平方向に屈曲するように構成される。プロング70は各々、気体流ディスラプタ30をマスク本体10に取り付けるためのスナップ係止による係合のために気体流ディスラプタ保持器内の対応する開口部74に係合するように構成された、拡大矢じり形状のヘッド72で自由端が終端する。ヘッド72は、マスク本体10の鼻部14内の水平開口部74に係合するように横方向に外方に突出する。気体流ディスラプタ30は、スナップ係止による係合のために気体流ディスラプタ保持器20内の対応する開口部80に係合するように構成された、壁32から前方に突出し、その前端が類似した矢じり形状のプロングヘッド78で終端する単一の下側プロング76を更に備える。下側プロング76は、垂直方向に位置合わせされた開口部80に係合するように垂直方向に屈曲するように構成される。それぞれのプロング70および76の可撓性により、これらが保持器20内でレセプタクル74および80内にスナップ係止されることが可能になる。これは、気体流ディスラプタ30を、気体流ディスラプタ30が適所にスナップ係止されるまで保持器壁22の内部空間内に前方に押し込むことにより生じる。矢じり形状のプロングヘッド72および78は、気体流ディスラプタ30を解除不可能な形式で係止する。マスク本体10内の保持器構造20は、気体流ディスラプタ30の対応するプロングコンポーネントを受けるように構成されたチャネルおよびレセプタクルを含む。
【0038】
図16図18は、上記の類似の実施形態を示し、保持器30は、対になった上側プロング70のみを有する。この構成は、幾分複雑度の低い製造プロセスを提供し、マスクの最終的な用途に依拠して、十分な公差があれば、気体流ディスラプタを適所に保持するのに十分である。
【0039】
図19図22は、気体流ディスラプタ30が、サンプリング目的で患者によって吐き出されたCOの一部分を受けるように構成されたCOコレクタ90を組み込む、更なる実施形態を示す。COコレクタ90は、その後方端に入口94を有するチューブ92を含む。入口94はドーム42内で開く。1つの実施形態では、入口94は、ドーム42内の概ね中央のロケーションにあり、これは、マスク10内の比較的低い気体圧力の位置である。チューブ92は、図示されていないCO出口チューブへの接続のために鼻部14の前部を通じて前方に突出する。そして、CO出口チューブは、図示されていないCO解析器に接続することができる。図22に示すように、COコレクタ90は、患者の鼻および口から吐き出されたCOのサンプルを受け、収集する。この実施形態では、ドーム42の凹面は患者に面し、それによって、ドーム42の向きを、COコレクタを含まない上記例に対し反転させる。
【0040】
図23Aおよび図23Bは、気体流ディスラプタ30によって生成される気体流パターンを概略的に示す。図23Aは、気体流ディスラプタ30の上流の通常の気体流を示し、ここでは、気体入口からの気体流の一部分がドーム42の上流の面に影響を及ぼし、鼻部14の開いたマニホールド部分内に跳ね返る。これは、鼻部14内のマニホールド領域23内の気体圧力が増大する効果がある。そして、捕らえられた気体は、ドーム42の周縁の周りで気体流ディスラプタ30から漏れ、ドーム42と、気体流ディスラプタ壁32の内面との間の間隙を通る。ドーム42の跳ね返り効果から生じた気体圧力の増大は、効果的には、気体流ディスラプタ30を通る流量を増大させる。
【0041】
図23Bは、ドーム42の周縁の周りの気体流の経路内に位置する気体流ディスラプタ30内に組み込まれたフィン44および他の構造によって生成される気体流渦パターンを示す。図23からわかるように、フィン44および気体流ディスラプタ30の他の構造は、気体が気体流ディスラプタ30を通って患者に向かって流れるときに渦を生成する傾向にある。
【0042】
図24Aおよび図24Bは、マスク10を通る気体流のシミュレーションを示す。図24Aにおいて、ドーム42が、増大した気体流をユーザの口に提供するように構成され、位置決めされる実施形態における気体流が示される。この実施形態では、気体流の大部分が、ユーザの口に向かって概ね下方に気体流ディスラプタ30を通って運ばれる。
【0043】
図24Bは、ユーザの鼻に向けて上方に、およびユーザの口に向けて下方に、類似の気体流量が方向付けられるような平衡が取られた形式で、ドーム42が気体流を方向付けるように構成される実施形態を示す。図24Bに示すように、気体流は、比較的低い圧力のエリアを間に有する控えめな上側ストリームおよび下側ストリームになるように方向付けられる。
【0044】
図25および図26は、気体流ディスラプタ30内のドームの代替的な実施形態を示す。図25において、ドーム100は、ドーム100の直径の概ね50%である前後の奥行きを有する、比較的深い皿として構成される。図26は、前後の奥行きが概ねドーム102の直径の17%である、より浅いドーム102を示す。他の実施形態では、ドームはこれらの2つの間の中間の奥行きを含むことができる。
【0045】
実施例1
本発明の例および対照に従って、様々なマスク構成に対し試験が行われた。試験は、被試験マスクについて、患者の鼻および口における気体の濃度を示した。
【0046】
図27A図27Cは、様々な例および対照のための試験データを示す表を提供する。表は、Southmedic(商標)Oxymask(商標)モデル番号OM1125-8からなる対照マスクで達成された気体流量を示す。試験は、患者の総呼吸量、呼吸速度およびI:E比を制御するための機械的換気ポンプに接続された、口および鼻の通路を有するマネキンヘッドからなるシミュレートされた患者に対し行われた。気体流ディスラプタ30を受けるためのレセプタクル20を有するマスクが患者の頭部に装着された。試験実行のために、マスクに種々の構成の気体流ディスラプタが設置された。マスクは、マスクに酸素を供給するための換気ポンプに接続された。FiO2ピックアップがダミーの気管の領域内に設置され、ダミーの鼻孔および口を通って「呼吸された」気体を表す、ダミーを通って流れる気体の酸素含有量を測定するために気体監視デバイスに接続された。ここで、より高い酸素含有量は、患者に酸素を供給する際のマスクのより高い効率を表す。10lpmの流量でマスクに酸素が供給された。試験された構成ごとに複数のFiO2読み値の平均を取ることによって、様々な気体流ディスラプタ構成の効率性が決定された。
【0047】
対照および本発明の例についてこの試験において生成されたFiO2結果は、図27A図27Cの表に示されている。
【0048】
本発明は、例示的な実施形態を参照して特に示され、説明されてきたが、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態および詳細における様々な変更を行うことができることが当業者には理解されよう。本発明者らは、当業者がそのような変形形態を適宜用いることを予期し、本発明が、本明細書に具体的に説明された以外の形で実施されることを意図する。更に、本明細書において別段の指示がない限り、または文脈に明らかに反しない限り、上記で説明した要素の、その全ての可能な変形形態での任意の組み合わせが本発明に包含される。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F
図8A
図8B
図8C
図8D
図9A
図9B
図10A
図10B
図10C
図11A
図11B
図11C
図12A
図12B
図12C
図12D
図13
図14
図15A
図15B
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23A
図23B
図24A
図24B
図25
図26
図27A
図27B
図27C