(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-07
(45)【発行日】2022-06-15
(54)【発明の名称】包装材料及び包装材料を製造する方法
(51)【国際特許分類】
B31B 50/25 20170101AFI20220608BHJP
B65D 5/42 20060101ALI20220608BHJP
B31B 50/59 20170101ALI20220608BHJP
【FI】
B31B50/25
B65D5/42 F
B31B50/59
(21)【出願番号】P 2019555965
(86)(22)【出願日】2018-04-09
(86)【国際出願番号】 EP2018059023
(87)【国際公開番号】W WO2018189109
(87)【国際公開日】2018-10-18
【審査請求日】2021-04-08
(32)【優先日】2017-04-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】391053799
【氏名又は名称】テトラ ラバル ホールディングス アンド ファイナンス エス エイ
【住所又は居所原語表記】70 Avenue General Guisan,CH-1009 Pully,Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100151105
【氏名又は名称】井戸川 義信
(72)【発明者】
【氏名】リンダ・ルイク
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス・ラーソン
(72)【発明者】
【氏名】ペール・ウェネルシェ
【審査官】種子島 貴裕
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第03/037730(WO,A1)
【文献】米国特許第4248351(US,A)
【文献】国際公開第2012/070018(WO,A1)
【文献】米国特許第5938107(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B31B 50/25
B65D 5/42
B31B 50/59
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
包装材料であって、パッケージを形成するように前記包装材料(3、3’)が折り畳ま
れることを意図される複数の折り目(10、10’)を含み、前記複数の折り目は、隣接
する第2の折り目(10b、10’)よりも容易に折り畳まれるように構成される少なく
とも1つの第1の折り目(10a、10’a)を含み、前記第1及び第2の折り目(10
a~b、10’a~b)は、前記パッケージ(3、3’)のコーナー表面(18、18’
)を画定するように意図され、前記コーナー表面(18、18’)は、形成される前記パ
ッケージ(1、1’)の垂直方向に沿って延在する、包装材料。
【請求項2】
前記複数の折り目は、前記包装材料(3、3’)を圧縮することによって形成される、
請求項1に記載の包装材料。
【請求項3】
前記第1の折り目(10a、10’a)の圧縮は、前記隣接する第2の折り目(10b
、10’b)の圧縮よりも大きい、請求項2に記載の包装材料。
【請求項4】
前記第1の折り目(10a、10’a)の幅は、前記第2の折り目(10b、10’b
)の幅よりも大きい、請求項2又は3に記載の包装材料。
【請求項5】
個々のパッケージ(1)を形成することを意図されたブランク(20)の形態である、
請求項1~4のいずれか一項に記載の包装材料。
【請求項6】
個々のパッケージ(1’)を形成することを意図されたウェブ(30)の形態である、
請求項1~5のいずれか一項に記載の包装材料。
【請求項7】
前記第1及び第2の折り目(10a~b、10’a~b)間において、最も離れている
部分の距離は、30mm以下である、請求項1~6のいずれか一項に記載の包装材料。
【請求項8】
包装材料を製造する方法であって、
少なくとも1つの第1の折り目(10a、10’a)を提供し、
隣接する第2の折り目(10b、10’b)を提供することにより、パッケージを形成
するように前記包装材料が折り畳まれることを意図される複数の折り目(10、10’)
を提供するステップを含み、前記第1の折り目(10a、10’a)は、前記隣接する第
2の折り目(10b、10’b)よりも容易に折り畳まれるように構成され、前記第1及
び第2の折り目(10a~b、10’a~b)は、前記パッケージ(3、3’)のコーナ
ー表面(18、18’)を画定するように意図され、前記コーナー表面(18、18’)
は、形成される前記パッケージ(1、1’)の垂直方向に沿って延在する、方法。
【請求項9】
前記第1及び第2の折り目(10a~b、10’a~b)は、同時に提供される、請求
項8に記載の方法。
【請求項10】
前記複数の折り目は、前記包装材料を圧縮することによって提供される、請求項8又は
9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の折り目(10a、10’a)の幅及び/又は深さは、前記第2の折り目(1
0b、10’b)の幅及び/又は深さよりも大きい、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
パッケージ(1、1’)を製造する方法であって、請求項8~11のいずれか一項に記
載の方法を実行することにより、包装材料(3、3’)を提供し、前記包装材料(3、3
’)を折り畳み、充填し、且つ封止する、ことを含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本解決策は、包装材料、特に例えば液体食品のための個別のパッケージを形成するように意図された包装材料に関する。本解決策は、そのような包装材料を製造する方法及び包装材料から個別のパッケージを形成する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、限られた量の液体食品を封入するために使用されるパッケージなどの個別のパッケージは、通常、包装材料から形成される。包装材料は、ラミネーション装置で一緒にラミネートされたポリマーの内側及び外側層を有する、板紙又は厚紙などのカートンに基づく材料層を含む。
【0003】
個別のパッケージを生成するため、包装材料は、包装材料のロール又は個別の包装材料ブランクとして充填機に供給される。ロール供給されるか又はブランク供給される充填機は、その内部に供給された包装材料を、充填及び封止された3次元パッケージに変換する様々なステーションを含む。
【0004】
形成プロセス、即ち包装材料を3次元物体に変換する方法は、包装材料に折り目を提供することによって促進される。包装材料は、折り目の位置で折り畳まれることになるため、様々な異なる形状に従って予め包装材料を構成することができる。このような形状は、例えば、Tetra Rex(登録商標)、Tetra Brik(登録商標)及びTetra Prisma(登録商標)を含む。包装材料がTetra Rex(登録商標)パッケージに変換されることを意図される場合、包装材料のウェブは、個々のブランクに切断され、且つ包装材料ブランクが充填機に進入する前に、最終的な形状に対応する特定の折り目パターンが包装材料上に提供される。
【0005】
複雑なパッケージ形態に対する要望が増加していることから、更に進歩した折り目パターンが必要とされている。例えば、パッケージの角のあるコーナーを形成するために、包装材料上の2つの隣接する折り目間の距離が減少した場合、形成プロセスの制御がより難しくなる。特に、1つの折り畳みが1つの特定の折り目に沿って実行され、この折り畳みが、隣接する折り目に沿った包装材料の折り畳みを妨げるリスクが存在する。この原因は、形成(即ち折り目に沿った包装材料の折り畳み)が、充填装置の形成ツールによって定義された特定のシーケンスによって実行されるという事実によるものである。1つの折り畳みが、意図されない折り目に沿って発生した場合、最終的なパッケージは、望ましくない形状に対応した形状を有することになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述の問題に鑑み、パッケージの誤った形成のリスクを低減する改善された包装材料に対する必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本解決策の目的は、上記で識別された従来技術の制限の1つ又は複数を少なくとも部分的に克服することである。具体的には、折り目が互いに非常に近接した状態で構成された場合でも、包装材料が正しく折り畳まれることを許容する解決策を提供することが1つの目的である。これらの目的を解決するための包装材料が提供される。包装材料は、パッケージを形成するように包装材料が折り畳まれることを意図される折り目の組を含み、折り目の組は、隣接する第2の折り目よりも容易に折り畳まれるように構成される少なくとも1つの第1の折り目を含む。
【0008】
折り目の組は、包装材料を圧縮することによって形成されてもよい。
【0009】
第1の折り目の圧縮は、隣接する第2の折り目の圧縮よりも大きてもよく、及び/又は第1の折り目の幅は、第2の折り目の幅よりも大きくてもよい。
【0010】
第1及び第2の折り目は、パッケージのコーナー表面を画定するように意図されてもよい。
【0011】
コーナー表面は、形成されるパッケージの垂直方向に沿って延在してもよい。
【0012】
包装材料は、個々のパッケージを形成することを意図されたブランクの形態、又は一連の個々のパッケージを形成することを意図されたウェブの形態であってもよい。
【0013】
第1及び第2の折り目間の距離は、30mm以下であってもよい。
【0014】
第2の態様によれば、包装材料を製造する方法が提供される。方法は、少なくとも1つの第1の折り目を提供することと、隣接する第2の折り目を提供することとにより、パッケージを形成するように包装材料が折り畳まれることを意図される折り目の組を提供するステップを含み、第1の折り目は、隣接する第2の折り目よりも容易に折り畳まれるように構成される。
【0015】
第1及び第2の折り目は、同時に提供されてもよい。
【0016】
折り目の組は、包装材料を圧縮することによって提供されてもよい。
【0017】
第1の折り目の幅及び/又は深さは、第2の折り目の幅及び/又は深さよりも大きくてもよい。
【0018】
第3の態様によれば、パッケージを製造する方法が提供される。方法は、第2の態様による方法を実行することにより、包装材料を提供するステップと、包装材料を折り畳み、充填し、且つ封止するステップとを含む。
【0019】
包装材料の第1及び第2の折り目は、単一の折り畳み動作において折り畳まれてもよい。
【0020】
本発明の更に他の目的、特徴、態様及び利点については、以下の詳細な説明及び図面から明らになるであろう。
【0021】
ここで、一例として以下の添付の概略図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】一例による、包装材料によって製造されたパッケージの等角図である。
【
図2】一例による、包装材料によって製造されたパッケージの等角図である。
【
図3a】
図1aに示されるパッケージに類似したパッケージを製造するための包装材料ブランクの図である。
【
図3b】パッケージが起こされる際の、
図3aに示される包装材料の等角図である。
【
図4】
図2に示されるパッケージに類似したパッケージを製造するための包装材料ブランクの図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1を参照すると、例示的なパッケージ1が示されている。パッケージ1は、包装材料3から3次元形状に形成される。包装材料3の成形は、予め構成された折り目10a~lの組10に沿って包装材料を折り畳むことによって実行される。すべての折り目に参照符号が提供されるわけではなく、更なる折り目(図示されていない)がパッケージ1の完全な折り畳み及び形成のためにパッケージ材料3上に提供されることを理解されたい。
図1に示されるように、折り目10a~dは、パッケージ1の長手方向の胴部12を画定するように提供され、折り目10f~jは、パッケージ1の上部の切妻形の上部端部14を画定するように提供され、且つ折り目10k~lは、パッケージ1の底部端部16を画定するように提供される。
【0024】
折り目10aは、第2の折り目10bに隣接した状態で構成された第1の折り目を形成する。第1及び第2の折り目10a~bは、協働してパッケージ1のコーナー表面18を画定し、この場合、コーナー表面18は、その隣接するパネル(即ち折り目10a及び10d間に延在する1つのパネル並びに折り目10b及び10c間に延在する1つのパネル)に対してある角度で延在する。コーナー表面18は、パッケージ1の美的な外観を改善するのみならず、パッケージ1の把持も改善するために提供される。
【0025】
図2を参照すると、パッケージの別の例1’が示されている。
図1に示されるパッケージ1について、パッケージ1’は、包装材料3’を予め構成された折り目10’a~lの組10’に沿って折り畳むことにより、平坦な包装材料3’から3次元形状に形成される。
図2に示されるように、折り目10’a~dは、パッケージ1’の長手方向の胴部12’を画定するように提供され、折り目10’f~jは、パッケージ1’の上部端部14’を画定するように提供され、且つ折り目10’k~lは、パッケージ1’の底部端部16’を画定するように提供される。更なる折り目(図示されていない)がパッケージ1’の完全な折り畳み及び形成のためにパッケージ材料上に提供されることを理解されたい。
【0026】
折り目10’aは、第2の折り目10’bに隣接した状態で構成された第1の折り目を形成する。第1及び第2の折り目10’a~bは、協働してパッケージ1’のコーナー表面18’を画定する。
【0027】
図1に示されるパッケージ1に類似したパッケージは、好ましくは、
図3aに示される包装材料3のブランク20から製造される。ブランク20は、ブランク20の寸法が望ましいサイズ及び形状のパッケージを結果的にもたらすように予め切断される。形成時、横方向の端部22a~bは、いわゆる二つ折りブランクを形成するように互いに封止される。このような二つ折りブランクは、通常、二つ折りブランクの最終的な起こしが実行される充填機の敷地と異なる敷地で製造される。充填機内に装填される際、ブランク20は、パッケージの端部が開放したメイン胴部12を形成するように折り目10c~dにも沿って折り畳まれる。以下のステップでは、メイン胴部12のコーナーは、折り目10eに沿って且つ折り目10a~bに沿ってメイン胴部を折り畳むことにより形成される。その後、上部又は下部端部14、16の1つが形成及び封止され、その後、充填と、依然として開放した状態の端部の最終的な封止とが実行される。
【0028】
別の一変形形態では、
図3aのブランクに対応するブランクを構成する板紙材料のウェブが充填機内に装填され、ここで、ブランクは、個別のブランク3aに切断され、且つチューブを形成するようにパネル22a及び22bが封止される。その後、ブランク20は、前の段落で記述したものと同一の方式により、コンテナとして起こされることになる。
【0029】
折り目10a~eを折り畳んだ際、矩形胴部12が形成されることになるが、これは、第1の折り目10aと第2の折り目10bとの間に構成された角のあるコーナー表面18によって画定された1つのコーナーを有する。
【0030】
矩形のメイン胴部のコーナーを画定する際、折り目10a~b、10eの折り畳み時、包装材料3が望ましい方向に運動することを必要とする力が包装材料3に印加されることになる。これは、メイン胴部12(及び/又は上部若しくは下部端部14、16)を折り畳むために単一の動作が実行され、これにより折り目10a~b、10eの同時折り畳みが許容されることを意味する。
図3bにこれが示されている。この場合、長手方向の封止24を提供するように横方向の端部22a~bが封止され、且つ矩形のメイン胴部12を提供するように折り畳みが折り目10a~b、10eに沿って実行される。パッケージ1の起こしは、例えば、ブロック矢印によって示されるように、折り目10c~dに沿って延在する予め折り畳まれたエッジの少なくとも1つに折り畳み力を印加することにより、実行することができる。この折り畳みシーケンスでは、第2の折り目10bが折り畳みを開始する前に第1の折り目10aが折り畳みを開始することが重要である。反対のことが発生した場合、即ち第2の折り目10bが第1の折り目10aよりも前に折り畳みを開始した場合、半起こしされたパッケージ1の位置がロックされることにより、第1の折り目10aの折り畳みが妨げられるリスクが存在する。従って、結果的に得られるパッケージ1は、望ましい形状に対応したものにならない。一方では、第1の折り目10aが折り畳みを開始した際、起こしの力が左から到来することに伴って第2の折り目10bが自動的に折り畳まれることになる。
【0031】
従って、包装材料3は、
図5~
図6を参照して更に説明するように、制御された折り畳みを許容するように構成される。
【0032】
図2に示されるパッケージ1’に類似したパッケージは、好ましくは、
図4に示される包装材料3’のウェブ30から製造される。ウェブ30は、いくつかの連続的なセグメント30a~c、32a~cを収容するように寸法設定される。それぞれのセグメント30a~c、32a~cは、単一のパッケージ1’を提供するように設計される。セグメント30a~cは、長手方向にアライメントされる一方、セグメント32a~cは、機械方向MDにおいても長手方向にアライメントされる。但し、セグメント30a~cは、交差方向CDにおいてセグメント32a~cに対して千鳥状にずらされる。形成及び充填前に充填機に進入するウェブ30がセグメント30a~cの1つの列のみを有するように、セグメント32a~cは、セグメント30a~cから切断される。それぞれのセグメント30a~c、32a~cは、1つのセグメント30a~c、32a~cの寸法が望ましいサイズ及び形状のパッケージ1’を結果的にもたらすように構成される。形成時、チューブが形成されるように横方向端部34’a~bが互いに封止される。チューブが内容物によって充填されるのに伴って、チューブは、パッケージの端部が開放したメイン胴部12’を形成するように折り目10’a~eに沿っても折り畳まれる。同時に、端部14’、16’が形成及び封止され、且つ最終的なパッケージ1’が上流のチューブから分離される。
【0033】
折り目10’a~eを折り畳んだ際、矩形の胴部12’が形成されることになるが、第1の折り目10’aと第2の折り目10’bとの間に構成された角のあるコーナー表面18’によって画定された1つのコーナーを有する。この折り畳みシーケンスは、通常、
図3bを参照して記述したものと同一の懸念を有し、即ち第2の折り目10’bの折り畳みが開始される前に第1の折り目10’aの最初の折り畳みを許容することが重要である。
【0034】
コーナー表面18、18’は、類似の形状を有するものとして示されているが、第1及び第2の折り目10a~b、10’a~bは、例えば、
図1b~hによって示されるように様々な代替形態で構成され得ることに留意されたい。例えば、第1及び第2の折り目10a~b、10’a~bは、湾曲させることが可能であり、又はこれらは、メイン胴部12、12’の長さ全体に沿って延在しなくてもよい。更に、角のあるコーナーを有する表面18、18’は、パッケージ1、1’の任意のコーナーに提供することが可能であり、例えば、これらは、水平方向の折り目10f、j、k、10’e、f、j、k、lの1つを置換することができるであろう。
【0035】
好ましくは、制御された折り畳みは、2つの隣接する折り目10a~b、10’a~bについて実行される。第1及び第2の折り目10a~b、10’a~bは、通常、但し必須ではないが、パッケージ1、1’のコーナー表面18、18’を形成することができる。従って、第1及び第2の折り目10a~b、10’a~b間の距離は、5~30mmの範囲であり得、更に好ましくは10~20mmの範囲であり得る。
【0036】
次に、
図5a~bを参照して、折り目10a~d、10’a~dのいくつかの構造的な詳細について説明する。
図5aは、カートンに基づく材料のコア層3aを有する包装材料3、3’の第1の例を示す。コア層3aの内側面、即ち最終的なパッケージ1、1’によって封入された製品に対向することを意図された面は、1つ又は複数の層3bによってカバーされる。内側層3bは、例えば、アルミニウム箔上に適用された最内側層を含むことができる。最も内側の内側層は、接着ポリマー及び/又はポリオレフィンなどの熱封止可能な熱可塑性のポリマーを含む1つ又は複数の部分層から構成することができる。
【0037】
カートンに基づく材料層3aの外側にも最外側熱封止可能ポリマー層3cが存在する。
【0038】
図5aでは、折り目10は、外側からエンボス加工することにより、包装材料3、3’内に形成される。これは、外側が内向きに圧縮されることにより、包装材料3、3’の内側上のエンボス加工された特徴をもたらすことを意味する。包装材料3、3’の局所的な圧縮は、包装材料3、3’の折り畳みを促進するための折り目10の全体に沿って延在する脆弱性を誘発することになる。
【0039】
図5bでは、折り目10は、圧縮されるのみであり、即ち包装材料3、3’の内側には、エンボス加工された特徴が存在しない。この種の折り目10は、包装材料3、3’の内側上に平坦なアンビルを配置しつつ、外側を内向きに押圧することにより、実現することができる。
【0040】
包装材料3、3’の折り畳みの制御を許容するためにすべての折り目10a~l、10’a~lが同一に寸法設定されるわけではない。
図6で観察され得るように、第1の折り目10a、10’aが第2の折り目10b、10’bよりも容易に折り畳まれるように構成されるように、2つの隣接する折り目10a~b、10’a~bが異なる方式によって寸法設定された包装材料3、3’の一部分が示されている。
【0041】
図示の例では、第1の折り目10a、10’aは、より大きい程度に圧縮されるのみならず、その幅が、第2の折り目10b、10’bの幅よりも大きい。増大した深さと増大した幅との両方を有することは、必須ではないが、これらの特徴のそれぞれは、それ自体で第2の折り目10b、10’bと比較して包装材料3、3’の堅牢性を低減することに留意されたい。図示の例に更に加えて、第1の折り目10a、10’aの長さの全体が均一に形成されなくてもよく、且つ第1の折り目10a、10’aの一部分のみを第2の折り目10b、10’bと異なるように寸法設定することにより、結果的に第1の折り目10a、10’bが第2の折り目10b、10’bよりも折り畳みが依然として容易になるようにすることもできる。
【0042】
図7には、包装材料3、3’を製造し、且つこのような包装材料1、1’からパッケージ1,1’を製造する方法100が示されている。方法100は、i)少なくとも1つの第1の折り目10a、10’aを提供する104と、ii)隣接する第2の折り目10b、10’bを提供する106とにより、パッケージを形成するように包装材料が折り曲げられることを意図される折り目10、10’の組を提供するステップ102を含み、第1の折り目10a、10’aは、隣接する第2の折り目10b、10’bよりも容易に折り畳まれるように構成される。
【0043】
第1及び第2の折り目10a~b、10’a~bは、例えば、折り目ローラーとアンビルローラーとの間に形成されたニップを通じて包装材料3、3’を供給することにより、同時に提供される。折り目10、10’の組は、包装材料3、3’を局所的に圧縮することによって提供されてもよい。
【0044】
方法100は、個々のパッケージ1、1’を形成するように包装材料を折り畳むステップ108、充填するステップ110及び封止するステップ112を更に含んでもよい。
【0045】
包装材料3、3’の第1及び第2の折り目10a~b、10’a~bは、好ましくは、充填機で実行される単一の折り畳み動作において折り畳まれる。
【0046】
本発明の様々な実施形態について記述及び図示したが、本発明は、これらに限定されるものではなく、且つ添付の請求項で定義される主題の範囲内において他の方法でも実施され得ることが上述の説明から明らかである。