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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-07
(45)【発行日】2022-06-15
(54)【発明の名称】可撓性封止チューブおよびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   F24T 10/17 20180101AFI20220608BHJP
   B29C 65/20 20060101ALI20220608BHJP
   F16L 11/04 20060101ALI20220608BHJP
   F28F 21/06 20060101ALI20220608BHJP
【FI】
F24T10/17
B29C65/20
F16L11/04
F28F21/06
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2019570619
(86)(22)【出願日】2018-03-06
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-05-21
(86)【国際出願番号】 EP2018055434
(87)【国際公開番号】W WO2018162460
(87)【国際公開日】2018-09-13
【審査請求日】2021-02-12
(31)【優先権主張番号】1750255-0
(32)【優先日】2017-03-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(73)【特許権者】
【識別番号】519324318
【氏名又は名称】エー-チューブ・スウェーデン・アーベー
(74)【代理人】
【識別番号】100127926
【弁理士】
【氏名又は名称】結田 純次
(74)【代理人】
【識別番号】100140132
【弁理士】
【氏名又は名称】竹林 則幸
(72)【発明者】
【氏名】ペーテル・セーネー
(72)【発明者】
【氏名】ラーシュ・ヴェステリンド
【審査官】杉山 健一
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2010/147549(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0252230(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0025902(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0265989(US,A1)
【文献】独国特許出願公開第102008060068(DE,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0036112(US,A1)
【文献】特開昭55-134264(JP,A)
【文献】国際公開第2017/016790(WO,A1)
【文献】特表2015-517643(JP,A)
【文献】英国特許出願公開第2166862(GB,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24T 10/17
F16L 11/04
B29C 65/20
F28F 21/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
大地(3)とエネルギー交換するシステム(1)で使用するための、大地(3)のボア内に設置されそれに沿って延びるように適用された可撓性封止チューブ(2)であって、前記ボアの内部に設置される第1のチューブ端(4)を含み、前記第1のチューブ端(4)において閉じられており、前記可撓性封止チューブ(2)の長手方向(L)に延びる第1のチャネル(6)および第2のチャネル(7)をさらに含み、前記第1および第2のチャネル(6、7)は、互いに流体連結しており、前記第1および第2のチャネル(6、7)は、チューブを形成するように可撓性封止材料を折り曲げることによって、前記可撓性封止チューブ(2)によって形成され、前記可撓性封止チューブ(2)は、長手方向に延びる第1の接合部(13)を含み、前記第1および第2のチャネル(6、7)は、前記長手方向に延びる第1の接合部(13)の両側に設けられていることを特徴とする、
前記可撓性封止チューブ。
【請求項2】
前記第1および第2のチャネル(6、7)は、それぞれ第1の端部部分(6a、7a)を含み、前記第1の端部部分(6a、7a)は、前記第1のチューブ端(4)に隣接して位置し、前記第1および第2のチャネル(6、7)は、前記第1の端部部分(6a、7a)において互いに流体連結にある、請求項1に記載の可撓性封止チューブ(2)。
【請求項3】
前記可撓性封止チューブ(2)は、第2のチューブ端(5)を含む、請求項1または2に記載の可撓性封止チューブ(2)。
【請求項4】
前記第1および第2のチャネル(6、7)は、それぞれ第2の端部部分(6b、7b)を含み、前記第2の端部部分(6b、7b)は、前記第2のチューブ端(5)に隣接して位置し、前記第1および第2のチャネル(6、7)の前記第2の端部部分(6b、7b)は、それぞれ熱交換装置(8)に動作可能に連結されるように適用される、請求項3に記載の可撓性封止チューブ(2)。
【請求項5】
前記第2のチューブ端(5)は閉じられており、前記第1および第2のチャネル(6、7)は、前記可撓性封止チューブ(2)に設けられたそれぞれの第1および第2の入口/出口開口部(9、10)を介して前記熱交換装置(8)に動作可能に連結される、請求項4に記載の可撓性封止チューブ(2)。
【請求項6】
前記入口/出口開口部(9、10)のうちの少なくとも1つは、弁手段(11、12)を備える、請求項5に記載の可撓性封止チューブ(2)。
【請求項7】
前記長手方向に延びる第1の接合部(13)は、溶接または接着などによって形成される、請求項1に記載の可撓性封止チューブ(2)。
【請求項8】
前記第1のチャネルと前記第2のチャネル(6、7)の間の前記流体連通は、前記第1のチャネルと前記第2のチャネル(6、7)の間の開口部(14)によって形成される、請求項1~7のいずれか1項に記載の可撓性封止チューブ(2)。
【請求項9】
前記第1のチャネルと前記第2のチャネル(6、7)の間の前記開口部(14)は、前記第1および第2のチャネル(6、7)が第2の接合部(15)によって一緒に接合される領域内に位置し、前記開口部(14)は、前記第2の接合部(15)によって完全に取り囲まれている、請求項8に記載の可撓性封止チューブ(2)。
【請求項10】
たとえばポリアミドまたはポリエステルのような熱可塑性材料を含む、請求項1~9のいずれか1項に記載の可撓性封止チューブ(2)。
【請求項11】
織物材料を含む、請求項1~10のいずれか1項に記載の可撓性封止チューブ(2)。
【請求項12】
大地(3)とエネルギー交換するシステム(1)で使用するための、大地(3)のボア内に設置されそれに沿って延びるように適用された可撓性封止チューブ(2)を製造する方法であって、
a)第1の端部(4)と第2の端部(5)とを有する管状可撓性封止材料(2’)を提供する工程と;
b)長手方向に延びる第1の接合部(13)を形成し、したがって前記長手方向に延びる第1の接合部(13)によって分離された第1および第2の長手方向に延びるチャネル(6、7)を含む可撓性封止チューブ(2)を形成する工程であって、前記第1および第2の長手方向に延びるチャネル(6、7)は、それぞれ第1の端部部分(6a、7a)と第2の端部部分(6b、7b)とを含み、前記第1のチャネル(6)は、第1のチャネル壁(16)を有し、前記第2のチャネル(7)は、第2のチャネル壁(17)を有する、工程と;
c)前記チャネル(6、7)間に開口部(14)を設けることによって前記第1および第2のチャネル(6、7)を流体連結する工程と
を含み、
工程a)において、前記管状可撓性封止材料(2’)は、チューブを形成するように可撓性封止材料を折り曲げることによって得られる、前記方法。
【請求項13】
工程c)は、
c1)第2の接合部(15)によって、接合域で前記第1と第2のチャネル壁(16、17)を接合する工程と;
c2)開口部(14)を、前記開口部(14)が前記第2の接合部(15)によって完全に取り囲まれるように前記接合域内に形成する工程と;
を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のチャネル壁と前記第2のチャネル壁(16、17)の間に前記第2の接合部(15)によって形成される前記接合域は、溶接によって形成される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
工程c1)において、前記接合溶接域は、電極のような溶接手段(19)を前記第1および第2のチャネル(6、7)に挿入し、前記接合溶接域を形成するように前記第1および第2のチャネル壁(16、17)を一緒に溶接することによって形成される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
第3の接合部(18)により前記第1のチューブ端(4)を接合する工程d)をさらに含む、請求項12~15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
工程d)は、前記第1のチューブ端(4)にテーパ状形状を与えるように前記第1のチューブ端(4)を形成することを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
大地(3)とエネルギー交換するシステム(1)で使用するための、大地(3)のボア内に設置されそれに沿って延びるように適用された可撓性封止チューブ(2)であって、請求項12~17のいずれか1項により製造される、前記可撓性封止チューブ。
【請求項19】
前記可撓性封止チューブ(2)は、請求項1~11のいずれか1項に記載の可撓性封止チューブ(2)である、請求項18に記載の可撓性封止チューブ(2)。
【請求項20】
大地(3)とエネルギー交換するシステム(1)での請求項1~11、請求項18または請求項19のいずれか1項に記載の可撓性封止チューブ(2)の使用であって、前記可撓性封止チューブ(2)は、大地(3)のボア内に設置されそれに沿って延びる、前記使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、大地とエネルギー交換するシステムで使用するための、大地のボア内に設置されそれに沿って延びるように適用された可撓性封止チューブに関する。さらに、本開示はまた、可撓性封止チューブの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
大地と環境との温度差を利用して大地からエネルギーを取り出すシステムが知られている。現在のシステムは、典型的には、ボア内に設置された閉じた剛性チュービングシステムを使用する。このチュービングシステムでは、大地から加熱または冷却のようなエネルギーを取り出すために液体がポンピングされる。液体は、チュービングシステム内を回ってたとえばヒートポンプの熱交換器へとポンピングされる。
【0003】
エネルギーウェル(energy well)は、通常、約100~200メートルの深さがある。地下水の水位は、しばしば、地下数メートルであり、大地からエネルギーを取り出すシステムは、典型的には、ヒートポンプを用い、地下約2メートルよりも深くでは大地の温度が実質的に一定であることを利用して建築物の暖房および冷房に必要な熱エネルギーをそれぞれ供給および吸収する。
【0004】
大地にはレベルごとに異なる層があり、それらの層の特質は様々である。層は、様々なタイプの岩盤をなすが、様々な砂分または礫分の層もあり、それらはボアホールの壁の強さを低減させるおそれがある。したがって、ボアホールは、大地、特により小さな粒子を含む層内を流れる地下水と一緒に望ましくない粒子がボアホールに入る危険にさらされる、またはボアホールの壁が崩壊することさえある。
【0005】
大地から取り出すことができるエネルギー量は、ボアの延長範囲、周囲の地下水および/または地殻の温度、ボアホールの周りの地下水輸送量、ならびに、周囲の大地とチュービングシステム内の循環液体との間の温度差の取り出しのために設置されたシステムの能力など、いくつかの要因によって決まる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明の目的は、向上した効率で大地とエネルギー交換する簡素化され便利になったシステム、およびそうしたシステムを製造する簡素化された費用効率の高い方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記その他の目的は、請求項1による可撓性封止チューブによって提供される。さらなる実施形態は従属請求項、以下の説明および図面において述べられる。
【0008】
本開示は、大地とエネルギー交換するシステムで使用するための、大地のボア内に設置されそれに沿って延びるように適用された可撓性封止チューブに関する。可撓性封止チューブは、ボアの内部に設置される第1のチューブ端を含む。可撓性封止チューブは、第1のチューブ端において閉じられており、可撓性封止チューブの長手方向に延びる第1のチャネルおよび第2のチャネルをさらに含む。第1および第2のチャネルは、互いに流体連結しており、可撓性封止チューブによって形成される。
【0009】
第1および第2のチャネルが可撓性封止チューブによって形成され、それと同時にチャネルの壁が可撓性封止チューブの壁であることは、液体が可撓性封止チューブだけで周囲の大地から隔てられることになるので、大地と可撓性封止チューブ内にもたらされる液体との間の効率的なエネルギー交換を提供し、したがって、可撓性封止チューブ内の液体と周囲の大地との間の効率的なエネルギー移動が提供される。加えて、可撓性封止チューブはボアを埋めチャネルも構成するので、この閉システムによって大量の液体の流れが可能になり、それによって大量の加熱/冷却液体が送達できるようになる。
【0010】
本明細書における「可撓性封止チューブ」は、不透水性バリアをもたらす可撓性材料から形成されるチューブを意味する。この開示で意味する可撓性材料とは、折られる部分のどちらかの側の材料が、その反対側の材料に接して位置することができるように、本質的に折ることができる、好ましくは二つ折り程度まで折ることができる材料である。可撓性は、可撓性封止チューブ自体の製造に利用されるだけでなく、設置のときに大地のボアの壁の形状に対する適用にも利用される。可撓性封止チューブが接合部を備える場合、そのような接合部は、可撓性封止チューブの不透水性バリアを維持するためにも不透水性でなければならない。
【0011】
システムの効率の向上によって、ボアの深さを減少させることができるようになり、結果的に、簡素化されより費用効率の高い解決策になる。
【0012】
大地とエネルギー交換するシステム内にチャネルシステムを提供する可撓性封止チューブの構造によって、既知のシステムに比べて必要な構成要素が少ないので、システムが簡単になる。可撓性封止チューブは、大きな空間を占め輸送や取り扱いが面倒な剛性構成要素がないので、好都合に収納および輸送することができる。可撓性封止チューブは、製造後に巻き上げ、巻いた形態で好都合に収納および輸送することができる。
【0013】
場合により、第1および第2のチャネルは、それぞれ第1の端部部分を含む。第1の端部部分は、第1のチューブ端に隣接して位置し、第1および第2のチャネルは、それらの第1の端部部分において互いに流体連結することができる。
【0014】
第1のチャネルと第2のチャネルとの間の流体連結がそれぞれの第1の端部部分内に設けられるので、第1のチャネルから第2のチャネルへの液体輸送の延長部は、ボア開口部から可撓性封止チューブの第1の端部まで延び、したがって、大地とのエネルギー交換が最大化され、液体流れのためにチューブの全長が利用されるようになる。
【0015】
可撓性封止チューブは、第2のチューブ端をさらに含むことができる。
【0016】
第2のチューブ端は、ボア開口部のレベル、またはその若干下に設けられる。地下水の水位はしばしば地下数メートルであるため、ボアは、ウェル内の圧力を均衡させるために地下水からの圧力の不足を補うように、鋼リングの形態などの補強を必要とすることがある。第2のチューブ端は、その鋼リングの下または鋼リングにオーバーラップして設けることができる。
【0017】
場合により、第1および第2のチャネルは、それぞれ第2の端部部分を含み、第2の端部部分は、第2のチューブ端に隣接して位置する。第1および第2のチャネルの第2の端部部分は、それぞれ熱交換装置に動作可能に連結されるように適用される。
【0018】
場合により、第2のチューブ端は閉じられ、第1および第2のチャネルは、可撓性封止チューブ内に設けられたそれぞれの第1および第2の入口/出口開口部を介して熱交換装置に動作可能に連結される。したがって、第2のチューブ端は、第1および第2の入口/出口開口部を介して、熱交換装置に連結される。各入口/出口開口部は、可撓性封止チューブと熱交換装置の流体連結のためにチューブの連結を可能にする連結手段を備えることができる。
【0019】
場合により、入口/出口開口部の少なくとも1つは、弁を備える。場合により、入口/出口開口部の両方は、それぞれの弁を備える。
【0020】
場合により、可撓性封止チューブは、長手方向に延びる第1の接合部を含み、第1および第2のチャネルは、その長手方向に延びる接合部の両側に設けられる。
【0021】
第1および第2のチャネルが可撓性封止チューブにおいて長手方向に延びる第1の接合部によって形成されるような可撓性封止チューブは、巻きやすく、収納、取り扱いおよび輸送がしやすい単純かつ好都合なシステムを提供する。
【0022】
場合により、可撓性封止チューブの第1および第2のチャネルの壁は、使用のときに部分的に支持し合うように、好ましくは互いに接するように適用され、さらに大地のボアの壁に部分的に接するように適用される。換言すると、第1および第2のチャネルの壁は、結果的に、可撓性封止チューブの使用中、互いに接触状態にあってよい。第1および第2のチャネルの壁が互いに接していないが依然として支持し合っている場合、それらは、部分的に密着し互いに並びたとえば隔離層によって分離される。そのような隔離層は、可撓性封止チューブの第1のチャネルと第2のチャネルとの間のエネルギー交換を制限することに使用することができる。
【0023】
そのような可撓性封止チューブは、効率的なエネルギー交換のために大地との接触を最大にするため、大地のボアの断面の大部分、好ましくは断面のほぼ全部を埋める。互いに接する第1および第2のチャネルの壁の部分は、設置のとき、可撓性封止チューブを支持し、安定もさせる。
【0024】
場合により、長手方向に延びる第1の接合部は、高周波溶接のような溶接、接着または同様のものによって形成される。
【0025】
場合により、第1のチャネルと第2のチャネルとの間の流体連通は、第1のチャネルと第2のチャネルとの間に設けられた開口部によって形成される。
【0026】
場合により、第1のチャネルと第2のチャネルとの間の開口部は、第1および第2のチャネルが第2の接合部によって一緒に接合される領域内に位置し、開口部は、第2の接合部によって完全に取り囲まれている。
【0027】
場合により、可撓性封止チューブは、たとえばポリアミドまたはポリエステルのような熱可塑性材料を含む。
【0028】
場合により、可撓性封止チューブは、液体不透過性の織物材料のような織物材料を含む。織物材料は、熱可塑性繊維束から作られる織材料のような織材料であってよい。熱可塑性繊維は、熱可塑性合成材料から作ることができる。織材料は、液体不透過性材料をもたらすようにコーティング材料でコーティングすることができる。そのようなコーティングは、たとえばシリコンまたはポリウレタンコーティングであってよい。
【0029】
しかし、可撓性封止チューブは、不織材料または熱可塑性材料から作られるプラスチックフィルムを含むまたはそれから作ることもできる。不織材料は、液体不透過性材料をもたらすようにコーティング材料でコーティングすることができ、そのようなコーティングは、たとえばシリコンもしくはポリウレタンコーティングであってよく、または、プラスチックフィルムと不織材料の積層物であってもよい。
【0030】
本開示の目的はまた、添付の特許請求の範囲による可撓性封止チューブの製造方法によって達成される。
【0031】
したがって、本開示は、大地とエネルギー交換するシステムで使用するための、大地のボア内に設置されそれに沿って延びるように適用された可撓性封止チューブを製造する方法であって、
a)第1の端部と第2の端部とを有する管状可撓性封止材料を提供する工程と;
b)長手方向に延びる第1の接合部を形成し、したがってこの長手方向に延びる接合部によって分離された第1および第2の長手方向に延びるチャネルを含む可撓性封止チューブを形成する工程であって、第1および第2の長手方向に延びるチャネルは、それぞれ第1の端部部分と第2の端部部分とを含み、第1のチャネルは、第1のチャネル壁を有し、第2のチャネルは、第2のチャネル壁を有する、工程と;
c)チャネル同士の間に開口部を設けることによって第1および第2のチャネルを互いに流体連結する工程と;
を含む、方法に関する。
【0032】
第1および第2のチャネルが長手方向に延びる第1の接合部によって形成されることは、別個の構成要素を提供するよりむしろ、可撓性封止チューブの単純かつ費用効率の高い製造方法を提供する。
【0033】
場合により、工程c)は、
c1)第2の接合部によって、接合域で第1と第2のチャネル壁を接合する工程と;
c2)開口部を、開口部が第2の接合部によって完全に取り囲まれるように接合域内に形成する工程と;
を含む。
【0034】
場合により、第1のチャネル壁と第2のチャネル壁との間に第2の接合部によって形成される接合域は、高周波溶接のような溶接によって形成される。
【0035】
場合により、工程c1)は、接合溶接域が、電極のような溶接手段を第1および第2のチャネルに挿入し、接合溶接域を形成するように第1および第2のチャネル壁を一緒に溶接することによって形成されることを含む。
【0036】
場合により、工程a)において、管状可撓性封止材料は、チューブを形成するように可撓性封止材料を折り曲げることによって得られる。
【0037】
折り曲げにより管状可撓性封止材料が得られる場合;第1の接合部を形成する工程b)は、第1および第2の長手方向に延びるチャネルを形成するように長手方向に延びる第1の接合部を形成しながら、同時に、管状材料を封止する。
【0038】
場合により、方法は、第3の接合部により第1のチューブ端を接合する工程d)をさらに含む。
【0039】
場合により、工程d)は、第1のチューブ端にテーパ状形状を与えるように第1のチューブ端を形成することを含む。
【0040】
場合により、方法は、第4の接合部により第2のチューブ端を接合する工程e)を含む。工程e)は、工程c)または工程d)の前または後に行うことができる。
【0041】
場合により、方法は、可撓性封止チューブの第2チューブ端内に、第1のチャネルへの第1の入口/出口開口部、および第2のチャネルへの第2の入口/出口開口部を設ける工程f)を含む。それぞれのチャネルとの流体連結をもたらす各入口/出口開口部は、可撓性封止チューブと熱交換装置の流体連結のためにチューブの連結を可能にする連結手段を備えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1a】エネルギーウェル内に設置されている、本開示による可撓性封止チューブの断面図である。
図1b図1aに示される可撓性封止チューブの断面図である。
図2】本開示による可撓性封止チューブの第1および第2のチャネルの第1の端部部分の斜視図である。
図3】本開示による可撓性封止チューブの断面図である。
図4】本開示による可撓性封止チューブの切欠図である。
図5a図1図4の可撓性封止チューブの製造方法の概略図である。
図5b図1図4の可撓性封止チューブの製造方法の概略図である。
図5c図1図4の可撓性封止チューブの製造方法の概略図である。
図5d図1図4の可撓性封止チューブの製造方法の概略図である。
図5e図1図4の可撓性封止チューブの製造方法の概略図である。
図5f図1図4の可撓性封止チューブの製造方法の概略図である。
図5g図1図4の可撓性封止チューブの製造方法の概略図である。
図5h図1図4の可撓性封止チューブの製造方法の概略図である。
図5i図1図4の可撓性封止チューブの製造方法の概略図である。
図5j図1図4の可撓性封止チューブの製造方法の概略図である。
図5k図1図4の可撓性封止チューブの製造方法の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
図面は略図であり、材料の層、接合部および開口部など個々の構成要素は必ずしも縮尺通りに描かれていないと理解されたい。図面に示される可撓性封止チューブは、例示に過ぎず、本発明を限定するものとみなすべきではない。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ決定される。
【0044】
図1aは、大地3とエネルギー交換するシステム1を示している。システム1は、地盤3のボア内に設置されそれに沿って延びる可撓性封止チューブ2を含む。ボアは、大地にある略鉛直ボアである。ボアは、たとえば家屋(図示せず)の暖房用の熱を取り出すため、または大地3での蓄熱のためのエネルギーウェルとして使用される。そのようなボアは、多くの場合鉛直であるが、傾斜ボアまたは水平方向に延びるボアとすることもできる。ボアの上側部では、大地3は岩盤ではなく土壌からなる。岩盤は、地表面まで土壌に貫入することもあるが、地表面から数百メートル下に存在することもある。通常の状態では、岩盤は、地下数メートルから10~20メートルのどこかで見つけることができる。本開示による可撓性封止チューブは、これらすべての条件のもので使用することができる。
【0045】
可撓性封止チューブ2は、大地3のボア内に設置され中に液体が充填されると、ボアの周辺部に対して封止し、したがって、可撓性封止チューブ2は、ボアに沿った様々なレベルで封止し、ボアに沿った異なるレベル間の混入の危険が低減する。
【0046】
可撓性封止チューブ2は、ボアの内部に設置される閉じた第1のチューブ端4と、大地のボアの口部近くの第2のチューブ端5とを含む。大地とボアの上面との間には、一般にコンクリートケーシングであるケーシング28が設置され、土層からボアを遮蔽することができる。ケーシングの鉛直方向の上端は、ケーシングカバーまたは封止部で遮蔽される。
【0047】
可撓性封止チューブ2は、さらに、その長手方向軸(L)に延びる第1のチャネル6および第2のチャネル7を形成する。第1および第2のチャネル6、7は、それら同士の間に形成された開口部14を通して互いに流体連結する。第1および第2のチャネル6、7は、それぞれ第1のチューブ端4に隣接して位置するそれぞれの第1の端部部分6a、7aを含む。第1および第2のチャネル6、7は、それらのそれぞれの第1の端部部分6a、7a内で互いに流体連結する。
【0048】
第1および第2のチャネル6、7は、それぞれ第2のチューブ端5に隣接して位置するそれぞれの第2の端部部分6b、7bを含む。第2の端部5は,熱交換装置8に通じる管に連結される。
【0049】
第1および第2のチャネル6、7の各第2の端部部分6b、7bは、ヒートポンプシステムなどの熱交換装置8に動作可能に連結されるように適用される。第1のチャネル6は、第1の入口/出口開口部9を介して熱交換装置8に連結され、第2のチャネル7は、第2の入口/出口開口部10を介して熱交換装置8に連結される。各入口/出口開口部9、10は、可撓性封止チューブ2の壁内に設けられる。第1および第2の入口/出口開口部9、10は、それぞれエネルギー交換システム1内の液体の流量および圧力を制御するための弁11、12を備える。第1および第2の入口/出口開口部9、10は、鋼またはプラスチックの管22、23を介して、ヒートポンプのような熱交換装置8に連結される。
【0050】
エネルギーウェルからエネルギーを取り出すために、ヒートポンプは、システム1内で液体を循環させ、管22は、液体を第1のチャネル6に供給する。ヒートポンプによって生成される超過圧力によって、液体は第1のチャネル6から、可撓性封止チューブ2の第1のチューブ端4近くに位置する開口部14を通って第2のチャネル7内へと輸送される。ボアからのエネルギー交換を最大にするため、開口部14は、第1のチューブ端4の可能な限り近くに位置するべきである。第2のチャネル7は、液体をヒートポンプシステム8に戻し、そこで液体によって吸収された熱エネルギーが取り出され、家屋の暖房システムへと移され得る。システム1内で利用される液体は、従来通り、水と凍結防止剤を含むが、水または他の液体だけを使用することも可能である。可撓性封止チューブ2内で液体によって及ぼされる圧力によって、可撓性封止チューブ2の外壁はボアの壁に押し付けられ、それによってボア内で可撓性封止チューブ2を取り囲む水がボア内のある鉛直レベルからボア内の別の鉛直レベルへと貫入することが効果的に遮断される。
【0051】
大地3からエネルギーを取り出すシステム1は、システムが大地3からのエネルギーを蓄える、または建物もしくは他の適用例のための冷房システム内の液体を冷却することに利用される場合など、逆方向に運転してもよい。
【0052】
可撓性封止チューブ2は、たとえばポリアミドまたはポリエステルから作られた織材料など、熱可塑性織物材料から作られることが好ましい。材料は、実質的に不透水性かつ水密性でなければならず、溶接可能であることが好ましい。可撓性封止チューブ2の材料に適切に働くのであれば、他の封止方法を使用することもできる。織材料は、たとえばポリアミドまたはポリエステルなど、熱可塑性の合成繊維束から作ることができる。織材料は、液体不透過性材料をもたらすように、コーティング材料でコーティングすることができる。コーティングは、シリコンまたはポリウレタンのコーティングとすることができる。材料の重さは、コーティングも含め、たとえば500g/cm~1250g/cmであってよい。
【0053】
可撓性封止チューブ2は、その第1の端部4で、第3の接合部18(図1bに示される)により封止され、したがって大地からの水が可撓性封止チューブ2に貫入することはない。したがって、第3の接合部18は、不透水性接合部である。接合部は、連続的な溶接シームを溶接することによって設けられることが好ましい。可撓性封止チューブ2は、端部分に、可撓性封止チューブ2を大地3のボア内に下ろしやすくする荷重(load)21の取り付けのための孔20を備える。チャネル6、7は、第2の端部5で、チャネル6、7と管22、23との間の連結デバイスである頂部ヘッドに連結される。
【0054】
可撓性封止チューブ2の長さは、実質的に、大地にあるボアの口部までほぼすべてにわたって延びるように適用される。可撓性封止チューブ2がボアの口部のレベルの若干下まで延びる方が適することもある理由の一つには、それによって可撓性封止チューブ2の望ましくない操作または損傷が防止されるからである。そのような場合、第2のチューブ端5の適当なレベルは、スウェーデンでは地下約1~2メートルに相当する、結霜(frost)レベルと無霜(frost-free)レベルとの間の移行部近くとすることができる。ボアの、第2のチューブ端5よりも上ではあるがボアの口部よりも下に位置する部分は、封止されたとえば土で覆われ得る。一般的に、熱交換システムのすべての装置(arrangement)および備品は、操作または天気の影響を防ぐため、大地3に隠されることに留意されたい。
【0055】
可撓性封止チューブ2の長さは、典型的には、実質的にボアの底までほぼすべてにわたって延びるように、100~200メートルとすることができる。可撓性封止チューブ2の長さは、所期のボアに適合するように調節することができ、したがって、可撓性封止チューブ2は、特定のエネルギーウェルの要件に応じてより短くてもより長くてもよい。可撓性封止チューブの直径は、10~25cmとすることができ、可撓性封止チューブが設置されるボアの直径に対応しなければならない。
【0056】
図1bは、図1aに示される可撓性封止チューブ2の断面図である。第1のチャネル6と第2のチャネル7との間の流体連結は、互いに対して折られた第1および第2のチャネル壁16、17にある開口部によってもたらされ、したがって、第1および第2のチャネル壁16、17のそれぞれに位置する開口部は、流体連結開口部14を形成する。第1および第2のチャネル壁16、17は、接合域で第2の接合部15により接合され、開口部14は、第2の接合部15によって完全に取り囲まれるように第1および第2のチャネル壁16、17のそれぞれの接合域内に打ち抜かれる。これは、第1の端部部分における可撓性封止チューブ2の斜視図である図2にも示されている。接合部15は、開口部14の周りに不透水性封止部を形成する不透水性接合部である。
【0057】
図3は、図2の線III-IIIに沿った断面図であり、長手方向に延びる第1の接合部13ならびにその両側に設けられた第1および第2のチャネル6、7を含む、可撓性封止チューブ2を示している。図3で分かるように、可撓性封止チューブ2は、第1および第2のチャネル壁16、17が互いに接触するように、長手方向に延びる第1の接合部13の上に折り曲げられる。長手方向に延びる第1の接合部13は、たとえば接着、またはたとえば連続的な接合部を形成するように高周波溶接である溶接を用いて、封止によって形成される。
【0058】
可撓性封止チューブ2に設けられる接合部は、同じ封止方法、好ましくは同じ溶接方法を用いて実施されることが好ましい。各接合部の幅は、10~75mmの範囲内であることが好ましい。接合部13および/または15の幅は、約15~35mmとすることができるが、幅は、重要な部材の強化のために約45~75mmとしてもよい。
【0059】
したがって、上述の開示によれば、可撓性封止チューブ2は、一般的に、大地3とエネルギー交換するシステム1で使用されるように大地3のボア内に設置されそれに沿って延びるように適用されるとして述べられる。可撓性封止チューブ2は、ボアの内部に設置される第1のチューブ端4を含む。可撓性封止チューブ2は、第1のチューブ端4で閉じており、可撓性封止チューブ2の長手方向Lに延びる第1のチャネル6および第2のチャネル7をさらに含む。第1および第2のチャネル6、7は、互いに流体連結し、可撓性封止チューブ2によって形成される。
【0060】
図4は、可撓性封止チューブ2の第1の端部部分6aの切欠図であり、第1のチャネル6、第1のチャネル壁16と第2のチャネル壁17との間に配置された開口部14、および開口部14を取り囲む接合部15を示している。接合部15の幅は、15~55mmである。
【0061】
図1図4に示されるような可撓性封止チューブ2は、図5a~図5kに示される方法によって製造することができる。方法は、図5aに示される可撓性封止材料2’を、図5bに示されるような第1の端部4’と第2の端部5’とを有する管状可撓性封止材料2’に折り曲げることを含む。可撓性封止材料は、第1の面26および第2の面27、長手方向の対向する第1および第2の側縁24、25、ならびに横方向の対向する側縁29、30を有する。可撓性封止材料2’の対向する長手方向側縁24、25を、それらが互いにオーバーラップするように可撓性封止材料2’の第1の面26の上に折り返し、長手方向Lを有する管状可撓性封止材料2’を形成する。長手方向側縁24、25は、可撓性封止材料2’の折り返しのときに当接関係で隣り合うように延びてもよい。次いで、図5bに示されるように、第1の横方向側縁29と第2の横方向側縁30との間に、可撓性封止材料2’の第1の面26に対して管状可撓性封止材料2’の長手方向側縁24、25を封止する、長手方向に延びる第1の接合部13を形成し、それによって、長手方向に延びる第1の接合部13によって分離された第1および第2の長手方向に延びるチャネル6、7を含む可撓性封止チューブ2が提供される。第1および第2の長手方向に延びるチャネル6、7は、それぞれ第1の端部部分6a、7aと、第2の端部部分6b、7bとを含む。あるいは、可撓性封止チューブ2は、図5bに示される、第1の横方向側縁29から第2の横方向側縁30まで延びる、長手方向に延びる第1の接合部13を設ける工程の前に、封止済みまたは既製の管状形態で提供することができる。
【0062】
可撓性封止チューブ2内に2つよりも多い長手方向に延びるチャネルを形成するように、1つよりも多い長手方向に延びる接合部を形成することも考えられる。
【0063】
可撓性封止材料2’の対向する長手方向側縁24、25を、それらが互いにオーバーラップせず当接することもなく、長手方向Lを有する管状可撓性封止材料2’を形成するように互いに間隔を置いて対向する関係で位置するように、可撓性封止材料2’の第1の面26の上に折り返すことも考えられる。その場合、図5bに示される工程は、並列か順序通りのどちらかで、単一工程または複数の副工程(substeps)のどちらかで行われる。対向する各長手方向側縁24、25は、共通の封止部によって、またはそれぞれのそれ自体の封止部によって封止される。後者の場合、長手方向に延びる第1の接合部13は、2つの組み合わさった封止部によって構成される。
【0064】
図5cは、可撓性封止チューブ2が二つ折り構造になるように、可撓性封止チューブ2を長手方向に延びる第1の接合部13の上に折り曲げることを示している。図5cに示されるように、第1のチャネル6は、第1のチャネル壁16を有し、第2のチャネル7は、第2のチャネル壁17を有する。可撓性封止チューブ2は、当然、たとえば、長手方向に延びる第1の接合部13を可撓性封止チューブ2内の中心に配置するなど、異なるように折ることもできる。
【0065】
図5dは、第1および第2のチャネル6、7の第1のチューブ端4内に電極などの溶接手段19を導入することを示している。図5eは、溶接手段19を第1および第2のチャネル壁16、17に一緒に押し付け、図5fに示されるような接合溶接域を形成するように、第1および第2のチャネル壁16、17を第2の接合部15により一緒に溶接することを示している。その後、第1および第2のチャネル6、7が互いに流体連結するように、第1および第2のチャネル壁16、17の接合溶接域内に開口部14を打ち抜く。図5gに示されるように、開口部14は、第2の接合部15によって完全に取り囲まれている。開口部14は、場合により、異なる設計であってもよく、第1のチューブ端4のより近くまたはさらに遠くに配置することもできる。開口部14は、可撓性封止チューブの直径の35~99%に相当する幅を有することができる。開口部は、液体に対する最低流路抵抗(passage resistance)を与えるが、それでも可能な限り第1の端部4に近くなるように設計される。
【0066】
図5hは、可撓性封止チューブ2を第1のチューブ端4で閉じ、第1の端部4を第3の接合部18で封止して、第1の端部4が閉じた可撓性封止チューブ2を形成することを示している。第3の接合部18は、接着剤、または高周波溶接などの溶接によって形成される連続的な接合部とすることができる。第3の接合部18は、たとえばv字形接合部など、図5hに示されるものとは異なる設計を有してもよく、または、第1のチューブ端4の接合前に第1のチューブ端4を折ってもよい。第2のチューブ端(図示せず)には、第1のチューブ端4と同様に、第2のチューブ端を封止する第4の溶接接合部が設けられる。
【0067】
溶接は、たとえば熱封止、超音波溶接または熱板溶接など、高周波溶接以外の溶接方法によって実施してもよい。溶接はまた、接着剤を使った接着、テープを使ったテープ留めまたは類似の方法など、接合部を設ける他の方法で置き換えてもよい。2つ以上の方法を組み合わせることも考えられる。
【0068】
図5iは、第1のチューブ端4をテーパ状にする任意選択(optional)の工程を示しており、テーパ状の形状は、たとえば三角形または切頭三角形とすることができる。
【0069】
図5jは、可撓性封止チューブを大地のボアに導入するときに、荷重(図示せず)を取り付けやすくする孔20を第1のチューブ端4に設ける、任意選択の工程を示している。
【0070】
図5kは、弁手段11、12を第1および第2のチャネル6、7の壁に設け、その後、第4の接合部31により溶接することによって第2のチューブ端5を封止する任意選択の工程を示している。
【0071】
可撓性封止チューブ2の製造後、可撓性封止チューブ2内の空気を弁手段11、12を通って押し出すことができ、それによって、可撓性封止チューブ2をロールに巻くことができる。したがって、可撓性封止チューブ2が可撓性部材を主に含むことによって、可撓性封止チューブ2の簡単かつ好都合な輸送および収納が可能になる。液体の循環および大地からのエネルギーの取り出しを可能にするように、可撓性封止チューブ2は、ボア内での設置の間、図1aおよび図1bに示されるような鋼またはプラスチックの管のような管に連結することができる。
図1a
図1b
図2
図3
図4
図5a
図5b
図5c
図5d
図5e
図5f
図5g
図5h
図5i
図5j
図5k