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特許7084979X線スキャタロメトリーのための方法および装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-07
(45)【発行日】2022-06-15
(54)【発明の名称】X線スキャタロメトリーのための方法および装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 23/201 20180101AFI20220608BHJP
   G01N 23/20008 20180101ALI20220608BHJP
【FI】
G01N23/201
G01N23/20008
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020207993
(22)【出願日】2020-12-15
(62)【分割の表示】P 2017000795の分割
【原出願日】2017-01-05
(65)【公開番号】P2021051087
(43)【公開日】2021-04-01
【審査請求日】2020-12-15
(31)【優先権主張番号】62/276,988
(32)【優先日】2016-01-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517006463
【氏名又は名称】ブルカー テクノロジーズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100086461
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 和則
(72)【発明者】
【氏名】アレックス、クローマル
(72)【発明者】
【氏名】アレックス、ディコポルテセフ
(72)【発明者】
【氏名】ジュリー、ヴィンシュタイン
【審査官】藤田 都志行
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-054050(JP,A)
【文献】特開2014-109579(JP,A)
【文献】特開2014-182139(JP,A)
【文献】特開2004-177248(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0286344(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2004/0223586(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 23/201
G01N 23/20008
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
X線ビームをサンプル上に仕向けるように構成されるX線源と;
検知器組立体であって、前記サンプルを通過し、および前記サンプルから1つの角度範囲に亘って散乱された1つまたはそれ以上のX線ビームを検知し、そして、前記検知されたX線ビームに応答してそれぞれの電気信号を生成するように構成される検知器組立体と;そして
X線ビームストッパであって、前記サンプルと前記検知器組立体の間に配置され、そして少なくとも第1と第2のビームストップ要素を有し、前記少なくとも第1と第2のビームストップ要素は同時に前記X線ビーム内に配置され、そして前記第1と第2のビームストップ要素の間の重なりの量を制御することにより、前記X線ビームストッパの設定可能な実効幅を設定するために、互いに対して移動可能であり前記X線ビームストッパは、前記角度範囲の設定可能な部分的セクション内の前記X線ビームの強度を、前記設定可能な実効幅に依存して少なくとも部分的にブロックするように構成される、X線ビームストッパと
を有することを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記X線ビームストッパは、前記実効幅を設定するために、1つの軸の周りを回転するように構成される回転型ビームストッパ要素を有する、ことを特徴とする請求項に記載のシステム。
【請求項3】
前記X線ビームストッパは、異なる実効幅を持つ2つまたはそれ以上のビームストッパ要素と、前記ビームストッパ要素が搭載されたステージを有し、そして前記ステージは1つの選択されたビームストッパ要素を前記サンプルと前記検知器組立体の間に配置することにより、前記実効幅を設定するように構成される、ことを特徴とする請求項に記載のシステム。
【請求項4】
プロセッサを備え、前記プロセッサは、前記X線ビームの発散角度に応答して前記X線ビームストッパの前記実効幅を調整するように構成される、ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
プロセッサを備え、前記プロセッサは、前記サンプルの繰り返しフィーチャの寸法に応答して前記X線ビームストッパの前記実効幅を調整するように構成される、ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的にX線分析に関し、特にX線信号の獲得を向上させるための方法およびシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
(関連出願の相互参照)
本出願は2016年1月11日出願の米国暫定特許出願第62/276,988(特許文献1)の恩恵を主張し、それはここに参照して採り入れられる。
【0003】
X線スキャタロメトリー(拡散測定技術)は半導体素子の幾何学的構造を測定するのに使用されてきた。例えば、米国特許出願公開第2015/0369759(特許文献2)、それはここに参照として採り入れられるが、は1つの軸の周りを回転する光源マウントと、光源マウント上のX線源を有する装置を記載し、X線源はX線の第1と第2の入射ビームを、軸に垂直なビーム軸に沿った第1と第2の角度でサンプルに衝突するように配向する。検知器マウント上のX線検知器は、第1と第2の入射ビームに応答してサンプルを透過する第1と第2のX線回折ビームを受信し、そして受信した第1と第2のX線回折ビームに応答してそれぞれ第1と第2の信号を出力する。プロセッサは測定されたサンプルの表面のプロファイルを決定するため第1と第2の信号を分析する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国暫定特許出願第62/276,988
【文献】米国特許出願公開第2015/0369759
【発明の概要】
【0005】
本発明の1つの実施形態によれば、システムであって、X線ビームをサンプル上に仕向けるように構成されるX線源と;検知器組立体と、検知器組立体はサンプルを通過し、およびサンプルから散乱された1つまたはそれ以上のX線ビームを検知し、そして、検知されたX線ビームに応答してそれぞれの電気信号を生成するように構成され;そしてX線ビームストッパと、X線ビームストッパは、X線に対し部分的にのみ不透明であり、サンプルと検知器組立体の間に配置され、そして当該X線ビームストッパに衝突する1つまたはそれ以上のX線ビームの強度を部分的にブロックしそして部分的に透過するように構成される;を有することを特徴とするシステムが提供される。
【0006】
本発明の1つの実施形態によれば、システムであって、X線ビームをサンプル上に仕向けるように構成されるX線源と;検知器組立体と、検知器組立体はサンプルを通過し、およびサンプルから1つの角度範囲に亘って散乱された1つまたはそれ以上のX線ビームを検知し、そして、検知されたX線ビームに応答してそれぞれの電気信号を生成するように構成され;そしてX線ビームストッパと、X線ビームストッパは、サンプルと検知器組立体の間に配置され、そして設定可能な実効幅を有し、そして角度範囲の設定可能な部分的区画内のX線ビームの強度を、設定可能な実効幅に依存して少なくとも部分的にブロックするように構成される;を有することを特徴とするシステムがまたさらに提供される。
【0007】
1つの実施形態では、X線ビームストッパは、実効幅を設定するために、互いに対して移動可能な第1と第2のビームストッパ要素を有する。他の1つの実施形態では、X線ビームストッパは、実効幅を設定するために、1つの軸の周りを回転するように構成される回転型ビームストッパ要素を有する。さらに別の1つの実施形態では、X線ビームストッパは、異なる実効幅を持つ2つまたはそれ以上のビームストッパ要素と、ビームストッパ要素が搭載されたステージを有し、そしてステージは選択されたビームストッパ要素をサンプルと検知器組立体の間に配置することにより、実効幅を設定するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明は図面を参照した以下の実施形態の詳細な説明によりより完全に理解されよう:
図1】本発明の1つの実施形態による小角X線散乱(SAXS)の概略図である。
図2】本発明の1つの実施形態による、ウェハ内部で高アスペクト比(HAR)孔が形成され、そしてX線がウェハおよび孔で散乱されることを示すウェハの概略断面図である。
図3】本発明の1つの実施形態による、X線ビームの入射角の関数としての、ウェハから散乱されたX線光子の強度分布を概略示す2次元(2D)図表である。
図4】本発明の別の1つの実施形態による、ウェハ内部で高アスペクト比(HAR)孔が形成され、そしてX線がウェハおよび孔で散乱されることを示すウェハの概略断面図である。
図5】本発明の1つの実施形態による、反射X線ビームの散乱角(2Θ)の関数としての、X線光子の強度分布を示すグラフである。
図6】本発明の1つの実施形態による、反射X線ビームの散乱角(2Θ)の関数としての、X線光子の強度分布、およびビームストッパの不透明性を示すグラフである。
図7】本発明の1つの実施形態による、ビームストッパの調整可能な実効幅の2つの設定の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(概論)
スキャタロメトリー技術は、様々なタイプの半導体デバイスおよびテスト構造内に形成されたアレイ内のフィーチャの幾何学的寸法を測定するために使用できる。小角X線散乱(SAXS)法などのX線技術は、典型的には、数オングストロームのオーダーの波長を有するX線を適用し、半導体ウェハ内に形成されたHAR孔またはトレンチなどの高アスペクト比(HAR)フィーチャを測定するのに適している。フィーチャの幾何学的特性の測定は、複数の角度でサンプルから散乱されたX線の強度の分析に基づく推定技術を使用して実行される。
【0010】
以下の記述では明確化のため、用語「測定する」、「決定する」および「推計する」は相互交換可能に使用される。さらに用語「トレンチ」と「ライン」は相互交換可能に使用される。
【0011】
しかしながら、ある状況下では、散乱X線は、深い孔の側壁からのX線光子の望ましくない反射を含む可能性があり、それは測定に干渉し、測定品質を低下させる可能性がある。望ましくない反射ビームの程度または強度は、典型的にはフィーチャのアスペクト比とともに増加し、そしてしたがって、HAR孔は測定することが困難である。実際には、望ましくない反射は、小角X線散乱(SAXS)光子の検出された強度の、サンプルに垂直な軸または他の基準軸に関して非対称な分布として現れることが多い。
【0012】
以下に説明される本発明の実施形態は、測定された強度分布に非対称性を引き起こす望ましくないX線反射の存在下での、X線スキャタロメトリーのための改良された方法およびシステムを提供する。開示された技術は、測定されたX線分布を補正して、非対称性のレベルが低減された補正された分布を生成する。 その後の処理、例えば、分布からの幾何学的フィーチャの寸法の測定または決定は、補正された分布に対して実行される。特に、開示された技術は、例えば孔の側壁からの望ましくないX線反射によって引き起こされる非対称性を低減することによって、ウェハ内のHAR孔の正確な測定を可能にする。
【0013】
様々な実施形態において、非対称性の低減は、様々な方法で実行され得る。いくつかの実施形態では、試料は、入射X線ビームに対して2つまたはそれ以上の方向で測定される。例えば、サンプルは、2つの別々の測定において、サンプルの前面及び背面がそれぞれ入射ビームに面するように配置されてもよい。各方向における測定は、サンプルから散乱されたX線ビームのそれぞれのレベルの非対称性を有する、それぞれの強度分布を生成する。分布が最も低いレベルの非対称性を示す測定を選択することによって、正確な測定が得られる。
【0014】
他の実施形態では、非対称性のレベルは、基準軸の両方の側の対応する強度値を平均化することによって低減される。さらに他の実施形態では、基準軸に関して非対称である、測定された強度分布における予想される非対称性を補償するために、経験的またはモデルベースのバックグラウンド関数を強度分布に適用することによって、非対称性のレベルが低減される。
【0015】
(システムの記述)
図1は、本発明の1つの実施形態による小角X線散乱(SAXS)システム20の概略図である。いくつかの実施形態では、システム20は、後述されるように、スキャタロメトリー技術を使用してサンプル上のフィーチャを測定するように構成される。
【0016】
いくつかの実施形態では、サンプルは、ウェハ22にエッチングされた、またはその上に配置された高アスペクト比(HAR)フィーチャのアレイを有する半導体ウェハ22を含むことができる。ウェハ22およびHARフィーチャの断面図が以下の図3および図4に示されている。しかし、一般に、システム20は、他の任意の適合するフィーチャを測定するために使用することができる。
【0017】
いくつかの実施形態では、システム20は、高圧電源ユニット(PSU)26によって駆動されるX線源24などの励起源を備える。いくつかの実施形態では、X線源24は、ウェハ22に侵入するのに適したエネルギー、例えばモリブデン(17keV)、銀またはインジウムからの特性Kα放射線、フラックスおよび角発散を有するX線ビームを放射する。X線ビームはX線光学系28を通過し、それはX線ビームを、ウェハの小さな領域29、典型的には、直径が<100μmのオーダーのスポット上に向け、そして典型的には、少なくとも1つの方向で<1ミリラジアン(mrad)の角度分解能にコリメートさせるための、スリットのような開口部、結晶のような回折素子または多層ミラーを含むことができる。
【0018】
1つの実施形態では、ウェハ22はX-Y-χ-ωステージ40のような可動プラットフォーム上に搭載され、それはX線ビームに対しXおよびY方向の移動を可能にし、またウェハ22の表面に対して垂直な軸を中心とした方位角回転χおよびウェハの表面に対して平行な軸を中心とした仰角回転ωを適用する。
【0019】
1つの実施形態では、ステージ40は、入射ビーム31がウェハ22の下面の領域29に直接衝突するように、開放フレーム(すなわち、中央に材料を有さない)として設計される。ビームは、ウェハを通過し、また、ウェハ22の上面に形成された高アスペクト比(HAR)フィーチャのアレイから散乱される。
【0020】
いくつかの実施形態では、入射ビーム31は、領域29上にウェハ22の下面に垂直に、または任意の他の適切な角度で衝突することができる。入射ビーム31の一部は、それがサンプルを横切るときに吸収され、透過ビーム35は、入射ビームと同じ方向にウェハ22の上面を出射する。フィーチャのアレイから散乱された追加のビーム33は、ウェハ22の上面に関して透過ビーム35とは異なる方向に出射する。
【0021】
いくつかの実施形態では、検出器組立体32は、1つ以上の領域30において検出器組立体32に衝突するビーム33のX線光子を検出するように構成される。1つの実施形態では、X線非透過性または部分的に非透過性の物質から作られるビームストッパ42がウェハ22と組立体32との間に配置され、そしてビーム35の少なくとも一部が検出器組立体32を照射するのを抑止するように構成される。ビームストッパ42の非透過レベルは、以下の図6に示すように検出器組立体32によって生成される信号に影響を及ぼす。ビームストッパ42の1つの実施例が以下の図7に示されている。
【0022】
いくつかの実施形態では、検出器組立体32は、単一の検出器、または領域30の周囲に配置された検出器のアレイを含むことができる。ビーム検出器は、2次元(2D)構成または1次元(1D)構成で、そしてX線光子を計数できる。検出器組立体32は、平らであってもよいし、またはビーム33および35に向かって角度付けされた円弧などの任意の適切な形状を有してもよい。獲得された光子に応答して、検出器組立体32は電気信号を生成し、それは信号処理ユニット38に伝達される。
【0023】
いくつかの実施形態では、ユニット38は、検出器組立体32から受け取った電気信号を処理するように構成されたプロセッサ34と、検出器組立体32とプロセッサ34との間で電気信号を通信するためのインタフェース36を備える。
【0024】
いくつかの実施形態では、プロセッサ34は、検出器組立体32の検出器によって捕捉されたX線光子の散乱強度分布を決定するために検出器組立体32からデータを取得するように構成される。1つの実施形態では、プロセッサ34は、 1つまたはそれ以上の入射ビーム角度で測定された強度分布を使用して、以下の図2および図3に示すようなウェハ22上の幾何学的フィーチャの寸法を推計(決定)する。この実施形態では、プロセッサ34は、測定された強度分布と計算された強度分布との間の数値差を最小にするように、高さおよび幅などの幾何学的パラメータが自動的に精緻化される、フィーチャの構造モデルから強度分布を計算するように構成される。図2および図4のフィーチャは単純な形状を示しているが、より複雑な形状が適切な幾何学モデルによって記述されうることが理解できる。隣接するフィーチャ間の距離(ピッチ)など、アレイ内のフィーチャの配置を記述する追加のパラメータも、適切な構造モデルを使用して決定することができる。
【0025】
プロセッサ34は、典型的には、本明細書に記載の機能を実行するようにソフトウェアでプログラムされた汎用コンピュータを含む。ソフトウェアは、例えば、ネットワークを介して電子形式でコンピュータにダウンロードすることができ、あるいは、磁気的、光学的、または電子的メモリなどの非一過性有形媒体に提供および/または格納することができる。1つの実施形態では、ソフトウェアは、検出器組立体32の制御、データ取得およびデータ解析などの複数のタスクを実行するように構成されている。
【0026】
図1に示すように、システム20のステージ40はウェハ22上の領域29を調査するために移動可能である。代替的実施形態では、ウェハ22は、(ステージ40の代わりに)適切な静止固定具に取り付けられ、一方、X線源24、X線光学系28および検出器組立体32は、X線ビームが領域29またはウェハ22上の別の所望の位置を走査するように移動させられる。
【0027】
他の実施形態では、システム20は、反射および/または回折のような他の機構によってウェハ22から散乱されたX線を捕捉して処理するようにさらに構成することができる。この種の多機能システムは、例えば、米国特許第6,381,303号および第6,895,075号に記載されており、これらは参照により本明細書に組み込まれる。
【0028】
図1の例は、X線システムの1つの特定の構成を示している。しかし、この構成は、概念の明確化のためにのみ選択されている。例えば、システム20は、ステージ40の領域29への移動を支援するための光学顕微鏡(図示せず)のような追加のモジュールをさらに含むことができる。代替の実施形態では、開示された技術は、必要な修正を加えて他のX線システムに使用可能であり、または、任意の適切な励起源、電源、集束光学系および検出システムを含む、当技術分野で公知の分析モジュールは、本明細書に記載の方法を実施するために使用することができる。
【0029】
(高アスペクト比(HAR)フィーチャから散乱された光子の獲得)
図2は、本発明の1つの実施形態による、ウェハ22内のHARフィーチャから散乱された小角X線ビームの概略断面図である。図2は、ウェハ22の2つの断面図を示し、両方の図において、ビーム31はウェハ22の底面に異なる角度で衝突する。
【0030】
いくつかの実施形態では、ウェハ22は、線またはトレンチのような反復2次元(2D)HARフィーチャ、または円筒形またはバレル形の孔またはピラーのような3次元(3D)HARフィーチャのアレイを含む。本明細書では、「アスペクト比」という用語は、対象フィーチャ、例えば孔50の深さと幅(例えば、円形の孔の場合の直径)との間の比率を指す。さらに、「高アスペクト 比(HAR)」は、典型的には10より高いアスペクト比を指す。
【0031】
図2に示す断面図は、明確化のために簡略化されている。実際には、孔50は、図に示されているよりもウェハ22の全体の厚さのかなり小さい部分を侵入している。また、実際には、ウェハ22は、典型的には、1つのアレイに対し数百万までの反復2D及び/又は3Dフィーチャ、例えば孔50を有するような大型アレイを含む。小角X線散乱(SAXS)は、以下に詳細に説明するように、アレイの複数の孔50に適用される。
【0032】
孔50は、垂直NANDフラッシュメモリ、またはフィンFETゲートなどの3Dゲートのような半導体素子の製造に、当技術分野で知られている任意の適切な製造技術を用いて使用することができる。垂直NANDメモリの例では、各孔50は、100nm未満の典型的な直径および数μm程度の典型的な深さを有する。フィンFETゲートでは、約10-50nmの幅レンジを有するHAR線が、孔50の代わりに使用されてもよい。さらに、開示された技術は、半導体に限定されず、適切な寸法を有する任意のデバイスの任意のHARフィーチャを測定するために使用され得る。
【0033】
図2の例では、ウェハ22の前面(上側)表面は、両方の断面図において検出器組立体32に面している。ウェハの前面は、測定されるフィーチャ、例えば、孔50を含むウェハ側面として定義される。
【0034】
図2の左側断面図を参照する。入射ビーム31は、ウェハ22の裏面に実質的に直角に衝突する。散乱X線ビーム37は、小角散乱光子、並びに図1に示すビーム33及び35のような非散乱光子を含む。1つの実施形態では、ビーム37は、プロセッサ34により処理される電気小角X線散乱(SAXS)信号を生成する検出器組立体32に衝突する。いくつかの実施形態では、プロセッサは、本明細書では底部臨界寸法(CD)とも呼ばれる孔50の底部の表面43の直径、表面43に対する側壁41の角度または輪郭、隣接する孔50間の距離、および/またはフィーチャを説明するのに必要な他の任意の適切な寸法のような、孔50の1つ以上の幾何学的属性を推計するために小角X線散乱(SAXS)信号を処理する。
【0035】
次に、図2の右断面図を参照する。この場合、入射ビーム31は、ウェハ22の背面に斜めの角度で入射する。結果として、ビーム37のいくつかが孔50の側壁41に衝突し、ビーム39として側壁から反射する。この例では、検出器組立体32は、ビーム37とビーム39の両方に属する光子を検出し、プロセッサ34に対し対応する電気信号を生成する。
【0036】
プロセッサ34によって受信された信号は、散乱フィーチャのアレイに対応する所望の信号と、例えば孔50の側壁41からの鏡面反射によって生じるインコヒーレントな望まれないバックグラウンド信号とを含む。ビーム31が孔50の側壁に使用X線波長の全外部反射の臨界角に近い角度、例えば約1/10度で入射する場合、これらの望まれない鏡面反射の強度は、所望の小角X線散乱(SAXS)に匹敵する。したがって、高い正確度かつ精度の測定を得るためには、望ましくない信号の寄与を考慮することが重要である。
【0037】
図3は、本発明の1つの実施形態による、ビーム31の入射角の関数として、ウェハ22から散乱されたX線光子の強度分布を概略的に示す2次元(2D)輪郭図表52である。この例では、グラフ52は、ビーム31の様々な入射角で検出器組立体32によって検出されたビーム37および39のX線光子の強度を示す。グラフ52の異なるグレーレベルは、X線光子の異なる強度レベルを意味し、より明るいレベルはより高い強度に対応し、逆もまた同様である。
【0038】
図表52の垂直軸は、ウェハ22の平面の法線に対して度で測定されたビーム31の入射角Ωに対応し、-1°と+1°の範囲にある。所与の入射角Ωについて、図表の水平軸は、散乱角2θの関数としてのX線光子の強度を示す。散乱角は、検出器組立体32の表面に対するミリラジアン(mrad)で測定される。
【0039】
図2の事例では、散乱ビーム37および(スキャタロメトリー技術が一般的に適用される)シリコンウェハの孔50の周期的なアレイからの反射ビーム39の測定されたX線強度の合計が、対数強度尺度の任意単位(AU)を用いて、グラフ52上の輪郭としてグレーレベルでプロットされている。
【0040】
図表52は、図表の左辺と右辺との間を分離する対称軸54を含む。 軸54は、本明細書では基準軸とも称される。図からわかるように、強度分布の左右輪郭プロットの間には明確な非対称性が存在する。本願発明者らは、非対称性が、孔50の側壁41からの反射ビーム39の鏡面反射の寄与によって引き起こされることを発見した。
【0041】
(HARフィーチャからの鏡面反射に起因する強度分布の対称性の改善)
図4は、本発明の一実施形態による、ウェハ22の孔50から散乱されたX線ビームの概略断面図である。図4は、ウェハ22の2つの断面図を含み、両図は、ビーム31がウェハ22の表面に対し実質的に近似した入射角を有することを示す。
【0042】
この実施形態では、システム20は、図4の右側に示される構成を使用して1回と、図4の左側に示される構成を使用して1回と、計2回X線強度を測定する。
【0043】
左側の断面図において、ウェハ22は、上記図2の右側の構成と同様に配置されている。上述のように、この幾何学的形状は、孔50の側壁からの強い鏡面反射、したがって小角X線散乱(SAXS)強度分布における相当な非対称性によって特徴付けられる。
【0044】
一方、右側の断面図では、ウェハ22は、上面がX線源24に向き、底面が検出器組立体32に面するように、上下逆さまにひっくり返されている。この構成では、入射ビーム31の第1の部分が、側壁41に衝突し、それによりビーム49が側壁41から反射され、そしてウェハ22のバルク部分45を通過した後に検出器組立体32の表面に放出される。入射ビーム31の第2の部分は、(側壁41と相互作用することなく)表面43に直接衝突し、そしてウェハ22の裏面からビーム47として散乱され、検出器組立体32の表面に衝突する。
【0045】
いくつかの実施形態では、ウェハ22を上下反転させることにより、ビーム49がビーム49の強度を減衰させるバルク部分45を通過しなければならならず、それにより、検出器組立体32によって検知される全強度に対するビーム49の寄与度を低減することにより、輪郭図表の対称性を改善する。
【0046】
したがって、本実施形態では、プロセッサ34は、図4の左側に示される構成を使用して取得されたものと、図4の左側に示されているものが裏返されたウェハで取得されたものと、の2つのX線強度分布を受信する。プロセッサ34は、最も低いレベルの非対称性を有する強度分布を補正された分布として選択する。他の実施形態では、オペレータ(図示せず)は、図4に示す構成から1つの適切な構成を手動で選択し、そしてその後の1つ以上の類似の基材の測定において、その選択された構成を使用してもよい。さらに他の実施形態では、オペレータは、その後の類似の基板の測定において、プロセッサ34によって選択された構成のみを使用してもよい。
【0047】
代替の実施形態では、2つの分布は、必ずしもウェハを裏返すことによって(例えば、180度で)ではなく、別の適切な角度によって得られる。言い換えれば、最も低い非対称性は、その裏面が選択された角度でビーム31に面するようにウェハ22を位置決めすることによって得ることができる。1つの実施形態では、ビーム31に対するウェハ22の位置及び向きは、用途に依存してもよい。用途の例は限定されないが以下に列挙する通りである:HARフィーチャ(孔またはトレンチ)のタイプ、HARフィーチャの幅/直径および深さ、HARフィーチャがウェハの表面に対して傾いているか、ウェハのタイプ(例えば、シリコン、ゲルマニウム、化合物半導体)、ウェハ上に堆積される材料、HARフィーチャのアレイの密度、およびビーム31の強度。さらに、いくつかの実施形態では、プロセッサ34は、異なる角度で取得された2つ以上の候補分布の中から、最も低いレベルの非対称性を有する強度分布を選択してもよい。
【0048】
図5は、散乱角の関数としてのX線光子の強度分布を示すグラフ56である。曲線58は、図4の左側に示された構成を用いて取得された強度分布を示し、ウェハ22の底面が入射ビームに面している。曲線60は、図4の右側に示される構成を用いて取得された強度分布を示し、ウェハ22を反転させてウェハ22の上面が入射ビームに面している。
【0049】
この図からわかるように、曲線58は、曲線60よりも基準軸(2θ=0)に対して非対称性の程度が大きい。したがって、この例では、プロセッサ34は曲線60を補正強度分布として選択するであろう。
【0050】
1つの実施形態では、(例えば、図4の右側の断面図において)ウェハ22の底面に対してビーム31の最適な入射角(例えば、-0.35度)を印加することにより、トレース58における改善された対称性を得ることができる。
【0051】
1つの実施形態では、対称性レベルは、選択された入射角から、例えば、2θ=0から、または現在の例では改善された入射角-0.35mradから、等角度距離(例えば、mrad)において強度を測定することによって推計される。
【0052】
代替的な実施形態では、プロセッサ34は、基準軸の左側および右側に等角度距離において得られた測定強度の平均値をとることによって、取得された強度分布における非対称性のレベルを低減する。例えば、非対称性を補正する前に、選択された角度から2mradの角度距離で、トレース60の左側(例えば、-2.35mrad)の測定強度が約1.8任意単位(AU)であり、一方で右側(例えば、+1.65mrad)の測定強度は約2.0AUである。 測定強度の平均値をとり、両側で約1.9にすることにより、トレース60(例えば)の非対称性を大幅に低減することができる。
【0053】
他の実施形態では、プロセッサ34は、2D強度分布プロット(例えば、上記の図3)の非対称性を低減するため上記の平均化技術を適用する。そのような実施形態では、プロセッサ34は、同じ入射角Ωについて、軸54の左右の対応する角度距離2θにおける強度値の平均値をとってもよい。
【0054】
いくつかの実施形態では、非対称性は、経験的モデルを使用し、または検出器組立体32上のビーム31の角度に関して非対称であるモデルベースのバックグラウンド関数を適用し、そして測定強度に対するビーム39および49の鏡面反射寄与を考慮することによってさらに低減される。
【0055】
いくつかの実施形態では、以下の等式(1)は、経験的モデルの表現を提供する:
【数1】
ここでB(2Θ)は散乱角2Θでのバックグラウンドであり;
は、スペクトル全体に共通の一定のバックグラウンドレベルであり;
【数2】
は、それぞれスペクトルの左(L)と右(R)翼のバックグラウンドの形状を表す係数である。
【0056】
(部分的に不透明なビームストッパを使用した校正)
いくつかの実施形態では、プロセッサ34は、機器的ドリフトを識別し、補償する目的で、測定強度分布を使用してX線ビームの中心の強度および/または角度位置を推定しそして追跡する。このようなドリフトは、例えば、X線源24の望ましくない熱膨張または経年変化のために発生する可能性がある。
【0057】
X線ビームの中心の角度位置にたいするタイトな制御は、一般的に望ましく、そして例えば、散乱ビーム(例えば、図4のビーム47および49)の検出の最適化を可能にし、それにより上述したような散乱強度分布の非対称性の減少を可能にする。
【0058】
いくつかの実施形態では、ビームストッパ42(図1参照)は、ビームの中心でX線放射を減衰させるように配置される。この減衰は、例えば、検出器組立体32への損傷を防止し、かつ/または検出器組立体が飽和して非線形領域で動作するのを防止するために必要である。一方、大きすぎる減衰は、プロセッサ34がビームの中心の角度位置および強度を追跡するのを妨げることになる。
【0059】
したがって、いくつかの実施形態では、ビームストッパ42は、X線に対し部分的に不透明な材料で作られる。ビームストッパ42の減衰は、ビーム35の角度位置および強度の信頼できる測定を可能し、そして同時に検出器組立体32の損傷および非線形歪みを防止するように選択される。
【0060】
ビームストッパ42の減衰率は、典型的には、ビーム35の強度が検出器組立体3において数百または数千光子/秒に減衰するように選択される。所与のX線エネルギーEに対して、ビームストッパ42の減衰は式Exp[-μ(E)*t]で与えられ、ここでμ(E)はビームストッパ42の材質におけるX線の線型減弱係数であり、tはX線ビームの方向におけるビームストッパ42の厚さを示す。いくつかの実施形態では、ビームストッパ42は、シリコン、ゲルマニウム、リン化インジウム、タンタルおよびタングステンの1つまたは複数の材料から作製される。あるいは、任意の他の適切な材料を使用することができる。1つの実施形態では、これらの材料は、寄生散乱を低減するように、単結晶または非晶質材料で形成されてもよい。別の実施形態では、蛍光の影響を減少させるために低い原子量の材料が使用されてもよい。例えば、厚さ3mmの単結晶シリコンを含むビームストッパは、通常、ビーム35の17.5keVの直接放射の約99%を遮断する。
【0061】
いくつかの実施形態では、ビームストッパ42は、2Dシートまたは1つ以上のワイヤとして形成することができる。1つの実施形態では、ビームストッパ42のブロッキング幅は、ビーム35の幅に一致するように決定されてもよい。
【0062】
いくつかの実施形態では、ビームストッパ42は、以下の図7に示すように、異なる高さレベルに配置された2つ(またはそれ以上)の部品から作られる。
【0063】
図6は、本発明の1つの実施形態による、ビームストッパの2つのレベルの不透明度でのX線光子の強度分布を、反射X線ビーム47および49の散乱角の関数として示すグラフ62である。曲線64は、従来型の不透明なビームストッパを用いて取得される。一方曲線66は部分的に不透明なビームストッパ42を使用して得られる。ビーム35の中心における減衰レベルの間の差が、図ではっきりと見ることができる。
【0064】
図7は、本発明の一実施形態による調整可能な有効幅を有するビームストッパの2つの設定70および78の概略断面図である。設定70及び78の各々は、例えば、上記図1のビームストッパ42に実装することができる。
【0065】
図1の例では、ビーム35は、1つの角度範囲でウェハ22から散乱される。いくつかの実施形態では、設定70(ならびに設定78)は、2つのビーム停止要素72および74を含み、各要素は、ワイヤまたはシートとして、または他の任意の適切な形態で形成することができる。1つの実施形態では、要素72,74は互いに対して移動可能であり、それらの各々はビーム35に対して部分的または完全に不透明であってもよい。
【0066】
1つの実施形態では、ビームストッパ42に設定された有効幅76は、ビームストッパ42がビーム35の強度を部分的または完全に遮断するビーム35の角度範囲の対応する部分的セクタ(または全範囲)を決定する。
【0067】
ビームストッパ42の設定70および78の例では、要素72は要素74の上に配置される。設定70の例では、要素72および74は互いに重なり合うように水平に移動され、それによりビームストッパ42の所望の有効幅を設定する。
【0068】
設定78の例では、要素72と74との間の水平方向の重なりは最小限(例えば、ほぼゼロ)であり、したがってビームストッパ42の有効幅80は有効幅76より大きい。
【0069】
いくつかの実施形態では、ビームストッパ42に設定70または78を使用することによって、ビーム35の角度範囲の構成可能な部分的区画内でビーム35の強度を部分的または完全に遮断することができる。
【0070】
いくつかの実施形態では、互いに対する要素72および74の位置、したがってまたそれらの間の重なりの量は、異なる発散またはサイズを有する透過ビーム35の強度をブロックする(または部分的にブロックする)ように制御され、それにより小角X線散乱(SAXS)ベースの測定条件を最適化する。
【0071】
1つの実施形態では、ビームストッパ42の有効幅は、上記のグラフ56および62に示すように、強度と角度分解能との間のトレードオフを決定する。ビームストッパ42の有効幅は、測定される繰返しフィーチャに応じて調整されてもよい。
【0072】
例えば、孔50のような小さな繰り返しフィーチャを有するアレイを測定するときに、高強度であるが小さい角度分解能が必要な場合には、所与の有効幅が使用されてもよい。あるいは、 散乱ピークが互いにより近接するより大きな繰り返しフィーチャを有するアレイを測定する際に、低強度であるが大きな角度分解能が必要とされる場合には、異なる有効幅が使用されてもよい。
【0073】
他の実施形態では、2つのビーム停止要素を使用する代わりに、ビームストッパ42の有効幅を調整するための機構が、任意の他の適切な技術を使用して実施されてもよい。
【0074】
1つの一実施形態では、ビームストッパ42は、その短辺がビーム35に面して配置される回転可能な矩形ビームストップ要素(図示せず)を備えることができる。1つの実施形態では、プロセッサ34(またはビームストップ要素のコントローラ)は、ビームストッパの有効幅を調整するために、0-90度の間の任意の所望の角度で矩形要素をその軸(例えば、重心)の周りで回転させることができる。例えば、ゼロ(0)度では、ビーム35は矩形要素の短辺にのみ衝突するので、有効幅は最小であり、短辺の寸法に等しい。有効幅は、ビーム35の矩形要素のそれぞれ長辺および短辺の上への投影に応じて、回転とともに変化する。
【0075】
別の実施形態では、ビームストッパ42は、電動並進ステージの軸に沿って取り付けられた複数のビームストップ要素を備えることができる。各ビームストップ要素は、例えば、異なる幅を有するシートから作ることができる。1つの実施形態では、プロセッサ34(または並進ステージのコントローラ)は、所望のビームストップ要素がビーム35内に配置されるように並進ステージを動かすことによってビームストッパ42の有効幅を設定するように構成される。
【0076】
さらに、あるいはビームストッパ42は、調節可能な有効幅を提供する任意の他の適切な形状、構成および/または調整機構を有することができる。
【0077】
本明細書に記載された実施形態は、主に半導体デバイスの高アスペクト比(HAR)フィーチャについて記載しているが、本明細書に記載の方法およびシステムは、磁気ナノ構造を含むデバイスのような任意のデバイスに形成される任意の反復的2Dまたは3Dフィーチャの幾何学的寸法の測定などの他の用途にも使用できる。
【0078】
上述の実施形態は例として引用されたものであり、本発明は上記に特に示され、説明されたものに限定されないことが理解されよう。むしろ、本発明の範囲は、上述の様々な特徴の組み合わせおよび部分的な組み合わせ、ならびに前述の説明を読むことによって当業者に想起され得る、従来技術に開示されていない変形および修正の両方を含む。本特許出願において参照により採り入れられた文書は、本出願と一体をなすものと見なされるべきであるが、本明細書において明示的または暗示的になされた定義と採り入れられた文書の定義が矛盾する場合は、本明細書の定義が優先される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7