IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ オリンパス株式会社の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-07
(45)【発行日】2022-06-15
(54)【発明の名称】観察ユニットおよび内視鏡
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/225 20060101AFI20220608BHJP
   A61B 1/04 20060101ALI20220608BHJP
   A61B 1/06 20060101ALI20220608BHJP
   G02B 23/24 20060101ALI20220608BHJP
【FI】
H04N5/225 500
A61B1/04
A61B1/06 531
G02B23/24 B
H04N5/225 100
H04N5/225 600
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020551034
(86)(22)【出願日】2018-10-04
(86)【国際出願番号】 JP2018037191
(87)【国際公開番号】W WO2020070855
(87)【国際公開日】2020-04-09
【審査請求日】2021-02-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000000376
【氏名又は名称】オリンパス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002907
【氏名又は名称】特許業務法人イトーシン国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 泰臣
【審査官】吉川 康男
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-540571(JP,A)
【文献】特開2008-272439(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/225
A61B 1/04
A61B 1/06
G02B 23/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレキシブル基板と、
前記フレキシブル基板に実装される矩形の撮像面を有する撮像素子と、
前記矩形の撮像面の何れかの一辺の側に並設されて前記フレキシブル基板に実装される少なくとも1つの発光ダイオードと、
前記撮像面の前面側に配列される光学部材が固設される光学枠と、
内視鏡先端部に係合することで前記内視鏡先端部に対する前記撮像面の向き、および、配設位置を規定する位置決め部と、を具備し、
前記フレキシブル基板は、
前記撮像素子が実装される矩形基板部と、
前記矩形基板部の前記一辺に対応する辺部から延出され、前記発光ダイオードが実装される発光素子配置部を端面側に有する少なくとも1つの帯状基板部と、
前記矩形基板部の前記辺部に交差する他の辺部から予め定めた長さ延出された端面側に電気的接続部を設けた配線基板部と、
を具備することを特徴とする観察ユニット。
【請求項2】
前記フレキシブル基板および前記光学枠が収容されるユニット本体をさらに備え、
前記ユニット本体は、
前記矩形基板部が配置される底面を有して前記光学枠が収容される収容凹部と、
前記収容凹部の開口側端面に設けられ、前記帯状基板部の前記発光素子配置部を含む端面側が配置される少なくとも1つの発光素子用溝と、
前記配線基板部および前記光学枠の突起部が配置される配線基板溝と、
前記位置決め部としての凸部と、
を具備することを特徴とする請求項1に記載の観察ユニット。
【請求項3】
前記ユニット本体の前記凸部が突出する一端面とは反対側の他端面に、前記配線基板部および前記光学枠の突起部が配置される予め定めた深さの配線基板溝を設けたことを特徴とする請求項2に記載の観察ユニット。
【請求項4】
前記光学枠は前記ユニット本体の側壁面に対向して配置される枠側面に、前記帯状基板部が配置される帯状基板溝を形成したことを特徴とする請求項に記載の観察ユニット。
【請求項5】
基板と、
前記基板に実装される矩形の撮像面を有する撮像素子と、
前記矩形の撮像面の何れかの一辺の側に並設されて前記基板に実装される少なくとも1つの発光ダイオードと、
前記撮像面の前面側に配列される光学部材が固設される貫通孔を有する光学枠と、
内視鏡先端部に係合することで前記内視鏡先端部に対する前記撮像面の向き、および、配設位置を規定する位置決め部と、を具備し、
前記基板は硬質であって、前記光学枠を収容する収容凹部を有し、
前記収容凹部を有する硬質な基板は、
前記収容凹部の底面に前記撮像素子を実装するための撮像素子配置部と、
前記収容凹部の開口側端面に前記発光ダイオードを実装するための発光素子配置部と、
前記位置決め部としての凸部と、
を備えることを特徴とする観察ユニット。
【請求項6】
前記請求項1に記載の観察ユニットと、
少なくとも前記観察ユニットの前記位置決め部が係入する位置決め溝を有する貫通孔を備える内視鏡先端部と、
を具備することを特徴とする内視鏡。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像素子と発光素子とが一体な観察ユニット、および、この観察ユニットを備える内視鏡に関する。
【背景技術】
【0002】
医療分野、工業分野において細長な挿入部の先端部に撮像光学系と照明光学系とを設けた内視鏡が提案されている。
【0003】
例えば日本国特許3780072号公報には、先端部にビス孔等による凹部を有する構成の内視鏡挿入部において、外観品質と内視鏡構成要素の修理性を良好に保つことが可能な内視鏡が開示されている。
【0004】
上記公報の図2図4に示すように対物観察ユニットは対物観察ユニット取付孔部内に挿入され、対物観察ユニットのレンズ枠を対物観察ユニット固定ビスにて先端部本体に固定される。そして、先端部本体の対物観察ユニット固定ビス用のビス孔には、シリコン系接着剤であるビス孔用接着剤が充填される。
【0005】
また、送気送水パイプ、挿通チャンネルパイプ、および、ライトガイドバンドルユニットは、先端部本体の取付孔内に配置され、半田、接着剤、あるいは、ビスによって先端部本体に固定される。
【0006】
したがって、作業者は、対物観察ユニット、送気送水パイプ、挿通チャンネルパイプ、および、ライトガイドバンドルユニットを先端部本体に固定する際、各ユニットまたは各パイプをそれぞれ先端部本体の対応する取付孔内に配設する作業と、各ユニットおよび各パイプを先端部本体に固定する作業と、を行う。このため、内視鏡の組立てには時間を要する。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、撮像光学系および照明光学系の先端部への組み付けが容易で工数の低減を実現した観察ユニットおよび該観察ユニットを備える内視鏡を提供することを目的にしている。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様の観察ユニットは、基板と、前記基板に実装される矩形の撮像面を有する撮像素子と、前記矩形の撮像面の何れかの一辺の側に並設されて前記基板に実装される少なくとも1つの発光ダイオードと、前記撮像面の前面側に配列される光学部材が枠内に固設される光学枠と、前記撮像面の向き、および、配設位置を規定する位置決め部と、を具備している。
本発明の他の態様の観察ユニットは、基板と、前記基板に実装される矩形の撮像面を有する撮像素子と、前記矩形の撮像面の何れかの一辺の側に並設されて前記基板に実装される少なくとも1つの発光ダイオードと、前記撮像面の前面側に配列される光学部材が固設される貫通孔を有する光学枠と、内視鏡先端部に係合することで前記内視鏡先端部に対する前記撮像面の向き、および、配設位置を規定する位置決め部と、を具備し、前記基板は硬質であって、前記光学枠を収容する収容凹部を有し、前記収容凹部を有する硬質な基板は、前記収容凹部の底面に前記撮像素子を実装するための撮像素子配置部と、前記収容凹部の開口側端面に前記発光ダイオードを実装するための発光素子配置部と、前記位置決め部としての凸部と、を備える。
【0009】
本発明の一態様の内視鏡は、前記観察ユニットと、少なくとも前記観察ユニットの前記位置決め部が係入する位置決め溝を有する貫通孔を備える内視鏡先端部と、を具備している。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】内視鏡を説明する図
図2A】内視鏡の挿入部の先端面を説明する図
図2B図2Aの矢印Y2B-Y2B線断面図であって、先端部の先端構成部材を説明する図
図3】観察ユニットを説明する斜視図
図4A】フレキシブルプリント基板を説明する図
図4B図4Aの矢印Y4B方向からフレキシブルプリント基板を見た図
図5A】ユニット本体を説明する図
図5B図5Aの矢印Y5B-Y5B線断面図
図6A】レンズ枠を説明する図
図6B図6Aの矢印Y6B-Y6B線断面図
図6C】光学枠の光学部材用貫通孔に収容される対物レンズ枠および撮像枠を説明する図
図6D】ユニット組を説明する図
図7A】帯状基板部を帯状基板溝内に配置したユニット組を示す図
図7B】ユニット組をユニット本体の収容溝内に挿入する工程を説明する図
図7C】ユニット組を収容溝内に配置し、その後、帯状基板部を折曲させて発光素子用溝に配置する工程を説明する図
図8A】発光ダイオードを撮像面を挟んでそれぞれの辺側に備える撮像ユニットと発光ダイオードを撮像面の一方の辺側にのみ備える撮像ユニットとの違いを説明する図
図8B】発光ダイオードを撮像面の一方の辺側にのみに備える撮像ユニットを設けて挿入部の細径化を説明する図
図8C】挿入部の外径を変化させることなく撮像面の一方の辺側にのみ発光ダイオードを備える撮像ユニットを設けてチャンネル開口の大径化を説明する図
図9A】先端構成部材へのチャンネルチューブ、および、観察ユニットの取付けを説明する図
図9B】チャンネルチューブ、および、観察ユニットを備えた先端構成部材を示す図
図10A】マルチルーメンチューブが構成する挿入部の先端面を説明する図
図10B図10Aの矢印Y10B-Y10B線断面図であって、マルチルーメンチューブの先端部を説明する図
図10C】マルチルーメンチューブの先端穴への観察ユニットの取付けを説明する図
図11A】観察ユニットの別の構成を説明する図
図11B】基板を兼用するユニット本体を説明する図
図11C図11Bの矢印Y11C方向からユニット本体を見た図
図12A図11Aの観察ユニットの組み付けを説明する図
図12B】ユニット本体の収容溝に撮像枠が一体な光学枠を固定した図
図12C】光学枠に先端レンズ、光学レンズ等を固設した対物レンズ枠を配置する工程を説明する図
図13A】連結板と観察部とを備える観察ユニットを説明する図
図13B図13Aの矢印Y13B方向から観察ユニットを見た図
図13C図13Bの矢印Y13C方向から観察ユニットを見た図
図13D】観察ユニットが取り付けられる先端枠を説明する図
図13E図13Dの矢印Y13E方向から先端枠を見た図
図13F】観察ユニットの先端枠への取付けを説明する図
図13G】観察ユニットが取り付けられた先端枠に観察用窓およびチャンネルチューブを取り付ける工程を説明する図
図13H】チャンネルチューブおよび観察用窓と観察ユニットとを備えた先端枠を示す図
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
なお、以下の説明に用いる各図において、各構成要素を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、構成要素毎に縮尺を異ならせてあるものもある。すなわち、本発明は、これらの図に記載された構成要素の数量、構成要素の形状、構成要素の大きさの比率、および、各構成要素の相対的な位置関係のみに限定されるものではない。
【0012】
図1に示すように内視鏡1は、挿入部2と、操作部3と、ユニバーサルコード4を備えている。挿入部2には、先端側から順に内視鏡先端部(以下、先端部と略記する)2a、内視鏡湾曲部(以下、湾曲部と略記する)2b、内視鏡可撓管部(以下、可撓管部と略記する)2cが配置されている。
【0013】
湾曲部2bは、例えば上下左右方向に湾曲する構成である。可撓管部2cは、受動的に湾曲可能な可撓性を有するチューブ体である。
【0014】
操作部3は、その先端側が挿入部2の基端側に連結されている。操作部3には操作子である湾曲操作装置5、処置具挿入口6、複数のリモートスイッチ7、吸引口(不図示)等が設けられている。処置具挿入口6は処置具挿通チャンネル(不図示)に通じている。
【0015】
湾曲操作装置5は、湾曲部2bを湾曲操作する際に操作される。湾曲操作装置5は例えば回動自在なレバーであり、上下湾曲用レバー5aと、左右湾曲用レバー5bと、を有している。
【0016】
先端部2aは、図2A図2Bに示す先端構成部材2mを備えている。先端構成部材2mは、硬質部材であって、先端面2fには図2Aに示すチャンネル開口10と、観察用窓20と、を備えている。
【0017】
観察用窓20は四角形であり、撮像窓領域21と、照明窓領域22と、を有している。符号40は観察ユニットであり、観察用窓20は観察ユニット40の前面に配置されている。
【0018】
図2Bに示すように、先端構成部材2mは長手軸a2に沿ったチャンネル用貫通孔11と、ユニット用貫通孔30と、を備えている。
【0019】
上記チャンネル開口10はチャンネル用貫通孔11の先端面側開口である。チャンネル用貫通孔11は例えば段付き孔であり、細径孔12と太径孔13とを有している。細径孔12の一方の開口がチャンネル開口10である。
【0020】
太径孔13内にはチャンネルチューブ14の先端部が配置されるようになっている。チャンネルチューブ14の先端部は、太径孔13内に例えば接着によって固定される。
【0021】
符号11aは段差面であり、チャンネルチューブ14の先端面14aが当接する面である。
【0022】
ユニット用貫通孔30は段付き孔である。ユニット用貫通孔30は、窓用穴31、ユニット用穴32、配線用孔33を備えている。
【0023】
ユニット用穴32内には観察ユニット40が固設されるようになっている。窓用穴31内には観察用窓20が固設されるようになっている。
【0024】
符号34は位置決め溝である。位置決め溝34は係合部であって、観察ユニット40に設けられた位置決め部(図3の凸部53参照)が係入するようになっている。
【0025】
図3図6Bを参照して観察ユニット40を説明する。
図3に示すように観察ユニット40は、ユニット本体50と、光学枠60と、基板70と、を一体に配置して略直方体である。
【0026】
光学枠60は硬質な部材で形成されており、ユニット本体50に形成された収容溝51内に固設される。収容溝51は収容凹部であり、符号52は収容溝51の底面である。符号82は先端レンズであり、光学枠60に固設されている。
【0027】
本実施形態において基板70はフレキシブルプリント基板(以下、プリント基板70Aと記載する)である。図3図4A図4Bに示すようプリント基板70Aには発光ダイオード71、撮像素子72が実装されている。発光ダイオード71は照明光学系である。撮像素子72は撮像光学系であり、例えばCCD、C-MOSである。撮像素子72は、矩形の撮像面73を備えている。
【0028】
プリント基板70Aは、矩形基板部74と、例えば一対の帯状基板部75a、75bと、配線基板部76と、を有している。
【0029】
矩形基板部74は撮像素子配置部であり、撮像素子72が実装される。撮像素子72は、撮像面73の向きと湾曲部2bの湾曲方向とが一致するように固定されている。
【0030】
撮像素子72において、撮像面73に配列された複数の画素(不図示)の水平(走査)方向を湾曲部2bの左右方向に一致させ、走査方向に直交する垂直方向を湾曲部2bの上下方向に一致させている。
【0031】
そして、一対の帯状基板部75a、75bのうち第1帯状基板部75aは撮像面73の何れかの一辺である第1垂直撮像辺a73に対応する第1垂直基板部a74から予め定めた長さ延出し、第2帯状基板部75bは撮像面73の第1垂直撮像辺a73の反対側に位置する第2垂直撮像辺b73に対応する第2垂直基板部b74から予め定めた長さ延出している。
【0032】
一方、配線基板部76は、撮像面73の垂直基板部a74、b74に交差する一方の辺部である水平基板部c74から予め定めた長さ延出している。配線基板部76の端面側には端子78が設けられている。端子78は電気的接続部で有り、信号の授受を行う信号線、電力を供給する電力線が接続される。
【0033】
本実施形態において、帯状基板部75a、75bにはそれぞれ発光素子配置部77が設けられている。発光素子配置部77は、第1帯状基板部75aの端面側、および、第2帯状基板部75bの端面側、にそれぞれ位置している。
【0034】
つまり、本実施形態において、発光ダイオード71は、撮像面73の何れかの一辺である第1垂直撮像辺a73に並設して実装されると共に、第1垂直撮像辺a73の反対側に位置する第2垂直撮像辺b73に並設して実装されている。
【0035】
図5A図5Bに示すようにユニット本体50は硬質な部材で形成されており、収容溝51と、一対の発光素子用溝55a、55bと、配線基板溝56と、凸部53と、を有している。凸部53は、観察ユニット40の上方向を示す告知部である。
【0036】
なお、凸部53は、観察ユニット40の上方向を示す告知部に限定されるものでは無く、他の方向を示す告知部であってもよい。
【0037】
収容溝51、発光素子用溝55a、55b、および、配線基板溝56は角溝である。収容溝51は光学枠60が配置される収容部である。収容溝51は、底面52と、対向する側壁面54と、を備えている。
【0038】
発光素子用溝55a、55bは収容溝51の開口51mを挟んで位置する平面である開口側端面50aに形成されている。
【0039】
発光素子用溝55a、55bの中心線c55は、収容溝51の中心線(図5Aの符号c51参照)に対して直交した位置関係である。
【0040】
第1発光素子用溝55a内には発光ダイオード71を実装した第1の帯状基板部75aの発光素子配置部77を含む該帯状基板部75aの端部側が配置されるようになっている。
【0041】
これに対して、第2発光素子用溝55b内には発光ダイオード71を実装した第2の帯状基板部75bの発光素子配置部77を含む該帯状基板部75bの端部が配置されるようになっている。
【0042】
発光素子用溝55a、55bの深さは、プリント基板70Aの厚みに対して僅かに大きく設定してある。
【0043】
そして、底面52には撮像素子72を実装した矩形基板部74が配置されるようになっている。この配置状態において、撮像面73の第2水平撮像辺d73が凸部53に近接して配置される。
【0044】
この配置状態において、第1の帯状基板部75aの端部側以外の部分、および、第2の帯状基板部75bの端部側以外の部分は、それぞれ側壁面54に沿って配置される。
【0045】
配線基板溝56は、凸部53が突出する一端面50bとは反対側の他端面50cに設けられている。配線基板溝56の中心線c56は収容溝51の中心線c51に対して直交している。
【0046】
配線基板溝56には配線基板部76に加えて光学枠60の突起部(図6Bの符号63)が配置されるようになっている。したがって、配線基板溝56の深さは、配線基板部76と突起部63とを合わせた厚みより予め大きく設定してある。
【0047】
図6A図6Bに示すように光学枠60は直方体形状であって、光学部材用貫通孔61と、一対の帯状基板溝62a、62bと、突起部63と、を有する。
【0048】
符号60aはユニット構成面であって略直方体形状の観察ユニット40の一面を形作る。符号60bは設置面である。設置面60bは、底面52に配置される矩形基板部74上に設置されるようになっている。
【0049】
なお、ユニット構成面60aと設置面60bとに挟まれた複数の面は枠側面60c、60d、60e、60fであって平面である。枠側面60c、60dは側壁面54に対向して配置され、第3枠側面60eおよび第4枠側面60fは観察ユニット40のユニット側面の一部を構成する。
【0050】
一対の帯状基板溝62a、62bは角溝であって、光学部材用貫通孔61を挟んで設けられている。第1帯状基板溝62aは第1枠側面60cに形成されている。第2帯状基板溝62bは第2枠側面60dに形成されている。帯状基板溝62a、62bは、光学部材用貫通孔61の中心軸a61に沿って形成されている。
【0051】
第1帯状基板溝62a内には一方の側壁面54に沿った第1の帯状基板部75aが配置され、第2帯状基板溝62b内には他方の側壁面54に沿った第2の帯状基板部75bが配置されるようになっている。帯状基板溝62a、62bの深さは、帯状基板部75a、75bの厚みより予め大きく設定されている。
【0052】
突起部63は、設置面60bから予め定めた長さ突出している。突起部63の外方面63oは、第4枠側面60fと同一平面である。突起部63の幅は配線基板溝56内に配置されるように設定されている。突起部63および配線基板溝56は位置決め部であり、撮像面73の向きを作業者に告知する告知部をも兼用している。
【0053】
そして、突起部63の厚みは、該突起部63を配線基板溝56内に配置した状態において、配線基板溝56の底面56dと突起部63の内方面63iとの間に隙間が形成されるように設定してある。この隙間には配線基板部76が配置されるようになっている。
【0054】
図6Cに示すように光学枠60の光学部材用貫通孔61内には矢印Y6Ca、Y6Cbに示すように断面形状が円形でパイプ形状の対物レンズ枠81および撮像枠85が配置されるようになっている。
【0055】
対物レンズ枠81内には先端レンズ82および複数の光学レンズ83、絞り(不図示)、間隔環(不図示)等が配置されている。一方、撮像枠85内には光学部材86としてカバーガラス、保護ガラス等が配置されている。
【0056】
図6Dに示す符号80はユニット組である。ユニット組80において、光学部材86の一面は矩形基板部74に実装された撮像素子72の撮像面73に密着して一体的に取り付けられている。また、対物レンズ枠81および撮像枠85はピント調整をしたうえで光学枠60に固設されている。光学枠60は撮像光学系を構成している。
【0057】
図7A図7Cを参照して観察ユニット40の組み付けを説明する。
まず、作業者は、ユニット組80とユニット本体50とを用意する。
【0058】
次に、作業者は、図7Aに示すようにユニット組80の第1の帯状基板部75aを第1帯状基板溝62a内に配置し、第2の帯状基板部75bを第2帯状基板溝62b内に配置しておく。
【0059】
次いで、作業者は図7Bに示すように上述したユニット組80を例えば矢印7Bに示すようにユニット本体50の収容溝51内に挿入していく。
【0060】
このとき、作業者は、ユニット組80とユニット本体50との位置を確認して配線基板部76が配線基板溝56内に配置されるようにしている。
【0061】
この結果、図7Cに示すようにユニット組80が収容溝51内に配置される。
【0062】
この後、作業者は帯状基板部75a、75bを図中の矢印Y7Ca、Y7Cbに示すように折曲して発光素子用溝55a、55b内に配置させる。この結果、撮像光学系と照明光学系とを有する、図3に示した観察ユニット40を得られる。
【0063】
このように、観察ユニット40は、撮像素子72が実装される矩形基板部74、および、発光ダイオード71が実装される例えば一対の帯状基板部75a、75bを有するプリント基板70Aと、対物レンズ枠81および撮像枠85が配置された光学枠60を収容するための収容溝51、および、開口側端面50aに帯状基板部75a、75bの端面側を配置するための発光素子用溝55a、55bを形成したユニット本体50と、を有している。
【0064】
このため、プリント基板70Aをユニット本体50に予め定めた位置関係で配置することによって、プリント基板70Aに実装された撮像素子72が底面52上に配設されるとともに、発光ダイオード71が発光素子用溝55a、55b内に配設される。
【0065】
このことによって、発光ダイオード71と撮像素子72とを有する観察ユニット40を得ることができる。
【0066】
また、光学枠60の光学部材用貫通孔61内に対物レンズ枠81、撮像枠85を固設すると共に、光学枠60に形成した帯状基板溝62a、62b内に帯状基板部75a、75bを配置させたユニット組80を構成している。
【0067】
このことによって、帯状基板部75a、75bを帯状基板溝62a、62b内に配置してユニット組80をユニット本体50の収容溝51内に収容することによって、帯状基板部75a、75bが収容溝51の側壁面54に引っ掛かることが防止されてスムーズな収容を実現できる。
【0068】
なお、上述した実施形態において観察ユニット40のプリント基板70Aは一対の帯状基板部75a、75bを有し、該帯状基板部75a、75bにそれぞれ発光ダイオード71を備えている。しかし、発光ダイオード71をプリント基板70Aが備える第1帯状基板部75aまたは第2帯状基板75bの一方に設けるようにしてもよい。
【0069】
図8Aに示す観察ユニット40Aは、プリント基板70Aaと、ユニット本体50Aと、光学枠60と、を有している。プリント基板70Aaは、発光ダイオード71が実装された第1の帯状基板部75aを有している。ユニット本体50Aは、上述と同様に光学枠60を収容するための収容溝51を備えている。光学枠60は上述した撮像光学系を構成している。
【0070】
本実施形態においてユニット本体50Aの一方の開口側端面50aにだけ、第1帯状基板部75aの端面側を配置するための第1発光素子用溝55aが形成されている。なお、他方の開口側端面50aは平面であって、一方の開口側端面50aに比べて幅狭である。
【0071】
このことによって、1つの発光ダイオード71を備える観察ユニット40Aの幅WAは、観察ユニット40の幅Wに比べて小さくなっている。符号43Aはユニット本体50Aに設けられた位置決め部である。
【0072】
この結果、先端面2fに観察ユニット40Aに対応する観察用窓20Aを配置した構成によれば、図8Bに示すように観察ユニット40Aおよび観察用窓20Aの配置位置を調整することにより、挿入部2Aの径を挿入部2の径よりも小径にして挿入部小径化を実現できる。
【0073】
一方、図8Cに示すように観察ユニット40Aおよび観察用窓20Aの配置位置を調整することにより、挿入部2の外径を変化させることなくチャンネル開口10Aの大径化を実現できる。
【0074】
なお、符号40は発光ダイオード71を2つ備えた観察ユニット40である。図8Bの破線は前記図2Aで示した挿入部2である。図8Cの破線は前記図2Aで示したチャンネル開口10である。
【0075】
また、上述した実施形態において光学枠60には、先端レンズ82、複数の光学レンズ83、絞り、間隔環等を固設した対物レンズ枠81と、光学部材86を固設した撮像枠85と、を光学部材用貫通孔61内に固設されている。しかし、光学枠60の光学部材用貫通孔61内に直接、先端レンズ82、複数の光学レンズ83、光学部材86、絞り、間隔環等を固設するようにしてもよい。
【0076】
図9A図9Bを参照して観察ユニット40のユニット用貫通孔30内への組み付けを説明する。
【0077】
本実施形態の内視鏡1において作業者は、チャンネルチューブ14を図9Aの矢印Y9aに示すように先端構成部材2mの太径孔13に挿入していく。そして、チャンネルチューブ14は、図9Bに示すように先端構成部材2mに予め定めたように固設される。
【0078】
これに対して、観察ユニット40は作業者によって凸部53と位置決め溝34とを位置合わせした後、図9Aの矢印Y9bに示すように先端構成部材2mのユニット用貫通孔30に挿入される。
【0079】
本実施形態において観察用窓20は四角形で、観察ユニット40は略直方体である。したがって、窓用穴31の断面形状およびユニット用穴32の断面形状は四角形である。
【0080】
なお、観察用窓20は四角形に限定されるものでは無く四角形以上の多角形である。また、観察ユニット40は直方体すなわち四角柱形状に限定されるものでは無く四角形以上の多角柱形状であってもよい。
【0081】
作業者は、観察ユニット40の配線基板部76を窓用穴31、ユニット用穴32を通過させて配線用孔33内に導くと共に、凸部53を窓用穴31を通過させて位置決め溝34に係合させる。このことによって、観察ユニット40が予め定めた位置関係に位置決めされてユニット用観察孔30に配置される。
【0082】
その後、作業者はこの係合状態で観察ユニット40をユニット用穴32内に導入して接着固定する。この結果、観察ユニット40が図9Bに示すように先端構成部材2mに予め定めたように固設される。
【0083】
その後、作業者は観察用窓20を窓用穴31に接着によって固設する。この結果、観察ユニット40を先端構成部材2mに設けた先端部2aが構成される。
【0084】
そして、先端部2aには湾曲部2bを構成する湾曲部組(不図示)の先端湾曲駒、あるいは、湾曲部2bおよび可撓管部2cを構成する超弾性合金製のパイプ部材で形成された管状湾曲管の一端部、が連結されるようになっている。
【0085】
このように、観察ユニット40に、撮像素子72と複数の光学部材として先端レンズ82、光学レンズ83、絞り、間隔環、カバーガラスあるいは保護ガラス86とを配列した撮像光学系と、発光ダイオード71を備える照明光学系と、を一体に設けている。
【0086】
そして、先端構成部材2mには、観察光学系用貫通孔と照明光学系用貫通孔との2つを設けること無く、ユニット用貫通孔30を設けている。
【0087】
したがって、観察ユニット40をユニット用貫通孔30の先端側の開口である窓用穴31側からユニット用穴32内に挿通して固定することができる。
【0088】
このことによって、観察ユニット40の先端構成部材2mへの組み付けを容易に行うことができる。加えて、観察光学系と照明光学系とを1度に設けることができる。これらの結果、組み付け作業性の大幅な向上を図れる。
【0089】
なお、上述した実施形態においては、観察ユニット40を先端構成部材2mのユニット用貫通孔30に固定するとしている。しかし、観察ユニット40をマルチルーメンチューブ90に配設するようにしてもよい。このマルチルーメンチューブ90は、内視鏡1の挿入部2を構成する。
【0090】
マルチルーメンチューブ90は、チャンネル用貫通孔91と、ユニット用貫通孔92と、複数の湾曲ワイヤ用貫通孔97と、を備えている。符号98は取付穴である。
【0091】
マルチルーメンチューブ90のユニット用貫通孔92のチューブ先端面90f側には先端穴93が形成されている。先端穴93は、窓用先端穴94、ユニット用先端穴95、および、位置決め用先端溝96を有している。
【0092】
この構成によれば、観察ユニット40は図10Cの矢印Y10Caに示すように先端穴93に挿入される。この際、作業者は、凸部53を位置決め用先端溝96に対向させたうえで、配線基板部76を先端穴93を通過させてユニット用貫通孔92に導く。
【0093】
その後、凸部53を窓用先端穴94を通過させて位置決め用先端溝96に係合させ、この係合状態を維持しつつ観察ユニット40をユニット用先端穴95内に導入していく。
【0094】
この結果、観察ユニット40が先端穴93内に予め定めたように固設される。その後、観察用窓20を窓用先端穴94に固設する。この結果、観察ユニット40を設けたマルチルーメンチューブ90が構成される。
【0095】
このように、マルチルーメンチューブ90の先端面側に観察ユニット40を固設するための先端穴93を設けている。この結果、チャンネルチューブを取り付ける作業を不要にして1度に観察光学系と照明光学系とを設けることができる。このことによって、組み付け作業の更なる向上を実現できる
なお、湾曲用ワイヤ99は、矢印Y10Cbに示すようにチューブ先端面90fに設けられた取付穴98を通過して湾曲ワイヤ用貫通孔97内に導かれる。取付穴98内には湾曲用ワイヤ99の端部に固設されたワイヤ止め100が水密を保持しつつ接着固定される。
【0096】
図11A図11Cを参照して観察ユニット40Bを説明する。
【0097】
観察ユニット40Bは、図11Aに示すように光学枠60と、ユニット本体110と、を一体に配置している。ユニット本体110は基板を兼用している。ユニット本体110は、予め定めた位置に配線、電気的接続部を設けた複数の硬質基板を積層して形成されている。なお、図11A図11Bにおいてユニット本体110の積層構造は不図示である。
【0098】
図11A図11Cに示すようにユニット本体110には収容溝111が形成されている。収容溝111は上述と同様な角溝であり、光学枠60を収容する収容凹部である。
【0099】
収容溝111は、底面112と、対向する側壁面113と、を有している。底面112は撮像素子配置部であり、撮像素子72が実装される。
【0100】
符号114a、114bは開口側端面である。開口側端面114a、114bは、収容溝111の開口111mを挟んで位置する平面である。
【0101】
図11Cに示すように開口側端面114a、114bの略中央には発光素子配置部121が設けられている。それぞれの発光素子配置部121には発光ダイオード71が実装される。
【0102】
撮像素子72は、上述したように撮像面73の向きと湾曲部2bの湾曲方向とが一致するように固定される。
【0103】
したがって、本実施形態において発光ダイオード71は、撮像面73の何れかの一辺である第1垂直撮像辺a73に並設して実装されると共に、第1垂直撮像辺a73の反対側に位置する第2垂直撮像辺b73に並設して実装されている。
【0104】
符号115は凸部であって、観察ユニット40Bの上方向を示す告知部である。凸部115は一端面116から突出している。
【0105】
なお、観察ユニット40Bのユニット本体110には例えば信号の授受、電力の供給を行うためのフレキシブル基板(不図示)が接続されている。
【0106】
本実施形態における観察ユニット40Bの組み付けを説明する。
【0107】
作業者は、図12Aに示すように発光ダイオード71および撮像素子72を実装したユニット本体110と、光学部材86が固設された撮像枠85が一体な光学枠60と、先端レンズ82、複数の光学レンズ83、絞り、間隔環等を固設した対物レンズ枠81と、を用意する。
【0108】
作業者は、まず、ユニット本体110の収容溝111内に光学枠60を挿入していく。
【0109】
そして、図12Bに示すように光学部材86の一面を撮像素子72の撮像面73に密着させて、光学枠60を収容溝111内に一体的に取りつける。
【0110】
この後、図12Cの矢印Y12Cに示すように対物レンズ枠81を撮像枠85内に配置していく。このとき、対物レンズ枠81を撮像枠85内で移動させてピント調整を行いつつ光学枠60に固定する。
【0111】
この結果、撮像光学系と照明光学系とを有する、図11Aに示した観察ユニット40Bが得られる。
【0112】
このように、観察ユニット40Bは、撮像素子72、発光ダイオード71を実装した収容溝111を備える基板を兼ねるユニット本体110と、対物レンズ枠81および撮像枠85が配置された光学枠60と、を有している。
【0113】
このため、ユニット本体110の収容溝111内に光学枠60を固設し、対物レンズ枠81と撮像枠85とのピント調整を行うことによって、発光ダイオード71と撮像素子72とを有する観察ユニット40Bを得ることができる。
【0114】
観察ユニット40Bは、上記図9A図9Bに示した観察ユニット40と略同様にユニット用貫通孔30内へ組み付けられる。
【0115】
すなわち、作業者は観察ユニット40Bの凸部115と位置決め溝34とを位置合わせする。そして、観察ユニット40Bをユニット用貫通孔30へ挿入していく。その後、凸部115を位置決め溝34に係合させ、観察ユニット40Bをユニット用穴32内に導入して接着固定する。
【0116】
この結果、観察ユニット40Bが先端構成部材2mに予め定めたように固設される。その後、作業者は観察用窓20を窓用穴31に接着によって固設する。このことによって、観察ユニット40Bを先端構成部材2mに設けた先端部2aが構成される。
【0117】
このように、上述した観察ユニット40と同様に観察ユニット40Bの先端構成部材2mへの組み付けを容易に行うことができる。加えて、観察光学系と照明光学系とを1度に設けることができる。これらの結果、組み付け作業性の大幅な向上を図れる。
【0118】
なお、観察ユニット40Bを前記図10A図10Bに示したマルチルーメンチューブ90に固定するようにしてもよい。
【0119】
上述した内視鏡において観察ユニット40、40A、40Bは、先端構成部材2mに形成されたユニット用貫通孔30の先端側の開口からユニット用穴32内に挿通して固定される。しかし、図13A図13Bに示すように観察ユニット40Cを構成するようにしてもよい。
【0120】
図13A図13Bに示すように観察ユニット40Cは、連結板130と観察部140とを備える。
【0121】
連結板130は予め定めた厚みの平板円板131であって、予め定めた位置にチャンネルチューブ用孔132と、一対の連結凸部133a、133bと、を有している。
【0122】
観察部140は、上述した観察ユニット40Bと略同様であり、連結板130の予め定めた位置に一体に固定されている。
【0123】
観察部140は、凸部115と連結凸部133aとが中心c130に直交する直線L上に位置するように連結板130上に固定される。
【0124】
図13Cに示すように連結板130の連結凸部133a、133bには連結突起134が形成されている。連結突起134の断面形状は曲面形状であって、例えば半円形である。
【0125】
符号135は基板用孔である。観察部に接続されたフレキシブル基板40fが基板用孔135を通過して外部に延出されるようになっている。
【0126】
上述した連結板130は、図13Dに示す筒形状の先端枠150に取り付けられるようになっている。
【0127】
先端枠150は、枠空間151と、窓用孔152と、チャンネルチューブ取付孔153と、一対の連結用溝154a、154bと、を備えている。
【0128】
図13Eに示すように第1連結用溝154aは略L字形状であり、案内溝155と係止溝156とを有している。案内溝155は、先端枠150の中心軸a150に沿って形成されている。係止溝156は中心軸a150に交差するように形成されている。
【0129】
係止溝156の枠開口150m側の基端側面には連結凹部157が設けられている。連結凹部157は、中心軸a150に直交する軸を有している。
【0130】
なお、第2連結用溝154bも第1連結用溝154aと同様に形成されている。また、先端枠150の枠開口150m側には先端湾曲駒、あるいは、管状湾曲管の一端部、が連結されるようになっている。先端枠150は内視鏡先端部である。
【0131】
ここで、図13F図13G図13Hを参照して観察ユニット40Cの先端枠150への取付けを説明する。
【0132】
まず、作業者は、図13Fの矢印Y13Fに示すように連結板130を枠開口150m側から枠空間151内に導入していく。すると、実線に示すように平板円板131の円板先端面が係止溝156の連結凹部157が設けられた基端側面に対向する先端側面に当接する。
【0133】
なお、作業者は、連結板130を導入するに当たって第1連結凸部133aを第1連結用溝154aの案内溝155に対向させ、第2連結凸部133bを第2連結用溝154bの案内溝155に対向させている。
【0134】
次に、作業者は連結板130を枠開口150m側から見て時計方向に回転させる。すると、連結凸部133a、133bが同方向に移動して係止溝156内に侵入する。そして、係止溝156内をさらに同方向に移動されていく。
【0135】
この結果、連結凸部133a、133bの連結突起134と係止溝156の連結凹部157とが係合して観察ユニット40Cが先端枠150に取り付けられる。
【0136】
この後、作業者は観察用窓20を矢印Y13Gaに示すよう窓用孔152に配置する一方、チャンネルチューブ14を矢印Y13Gbに示すようにチャンネルチューブ用孔132を通過させてチャンネルチューブ取付孔153に配置する。
【0137】
そして、観察用窓20を接着剤によって窓用孔152に水密に固定すると共に、チャンネルチューブ14の先端部を接着剤によってチャンネルチューブ取付孔153に固定する。
【0138】
このように、連結板130の連結凸部133a、133bを案内溝155に配置した後、回転させて、連結凸部133a、133bを係止溝156内に導入して、連結突起134と係止溝156とを係合状態にする。このことによって、観察ユニット40Cを容易に先端枠150に取り付けることができる。
【0139】
なお、係止溝156に連結凹部157を形成する代わりに連結突起を形成し、連結凸部133a、133b2連結突起134の代わりに連結凹部を形成するようにしてもよい。また、連結用溝154a、154bの案内溝155および係止溝156の隙間は接着剤で塞がれる。
【0140】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更あるいは応用が可能である。
図1
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図6D
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図10A
図10B
図10C
図11A
図11B
図11C
図12A
図12B
図12C
図13A
図13B
図13C
図13D
図13E
図13F
図13G
図13H