(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-08
(45)【発行日】2022-06-16
(54)【発明の名称】掃除補助具及び掃除機
(51)【国際特許分類】
A47L 9/02 20060101AFI20220609BHJP
A47L 9/06 20060101ALI20220609BHJP
【FI】
A47L9/02 D
A47L9/06 Z
A47L9/06 B
(21)【出願番号】P 2019069247
(22)【出願日】2019-03-29
【審査請求日】2021-09-22
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519113321
【氏名又は名称】株式会社宝泉
(74)【代理人】
【識別番号】100108914
【氏名又は名称】鈴木 壯兵衞
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 浩之
【審査官】程塚 悠
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3024639(JP,U)
【文献】特開平11-009528(JP,A)
【文献】特開2004-081779(JP,A)
【文献】特開2000-245659(JP,A)
【文献】特開平11-009517(JP,A)
【文献】米国特許第03082466(US,A)
【文献】特開2005-192911(JP,A)
【文献】実開昭52-025471(JP,U)
【文献】実開平07-018547(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2017/0332775(US,A1)
【文献】国際公開第02/43550(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 9/00-9/06
A47L 5/24
B08B 5/00-5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空洞をなし、該空洞の一方の端部側に主吸引装置のホースの先端部に接続するための接続孔及び他方の端部側に複数の小孔を有した連結胴と、
前記小孔のそれぞれに一端が接続された筒状の指先ノズルと、
前記指先ノズルのそれぞれの他端
の開口部を囲むように接続されたブラシ毛を有するブラシ部と、
前記指先ノズルのそれぞれに直接的に又は間接的に接続された指先固定リング
を備え、
前記連結胴が使用者の手の甲に接するようにして装着されることを特徴とする掃除補助具。
【請求項2】
前記指先ノズルが、前記筒状の外周面に設けられたリング状の溝部と、該溝部に嵌め込まれ、前記溝部に沿って回転自在であるリング回転部を有し、
前記指先固定リングが、前記リング回転部に直接固定されていることを特徴とする請求項1に記載の掃除補助具。
【請求項3】
前記ブラシ毛の根元側に設けられ、かつ、前記外周面と前記筒状の内周面との間の中空部に収納された第1ストッパーと、
該第1ストッパーよりも前記ブラシ毛の先端側に設けられ、かつ、前記中空部の外側に配置された第2ストッパーと、
を更に有し、
前記ブラシ毛は、前記第1ストッパーと前記第2ストッパーの間で、前記中空部と連続して前記他端に設けられた細孔を貫通し、
前記先端側が前記根元側よりも鉛直上方の時は、前記ブラシ毛は、前記先端側から前記第2ストッパーまでが露出し、
前記先端側が前記根元側よりも鉛直下方の時は、前記ブラシ毛は、前記先端側から前記第2ストッパーまでに加えて、前記第2ストッパーと前記第1ストッパーとの間の部分が更に露出し、前記先端側が押圧されると、最大で前記第2ストッパーが前記他端に接するまで、露出していた部分が前記中空部に収納されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の掃除補助具。
【請求項4】
前記指先ノズルが、前記小孔に接続されたノズル本体及び該ノズル本体に接続され前記ブラシ部を接続する蛇腹構造の先端可動部から成り、
前記ブラシ毛の先端側に押圧が加えられると、該押圧が加えられた部分の前記先端可動部が前記ノズル本体側に収縮し、前記押圧から解放されると、前記先端可動部が押圧前の形状に復元することを特徴とする、請求項1又は2に記載の掃除補助具。
【請求項5】
主吸引装置をなす掃除機本体と、
該掃除機本体に接続されたホースと、
空洞をなし該空洞の一方の端部側に前記ホースの先端部に接続するための接続孔及び他方の端部側に複数の小孔を有した連結胴、前記小孔のそれぞれに一端が接続された筒状の指先ノズル、前記指先ノズルのそれぞれの他端
の開口部を囲むように接続されたブラシ毛を有するブラシ部、前記指先ノズルのそれぞれに直接的に又は間接的に接続された指先固定リングを有する掃除補助具、
を備え
、前記掃除補助具は、前記連結胴が使用者の手の甲に接するようにして装着されることを特徴とする掃除機。
【請求項6】
前記指先ノズルが、前記筒状の外周面に設けられたリング状の溝部と、該溝部に嵌め込まれ、前記溝部に沿って回転自在であるリング回転部を有し、
前記指先固定リングが、前記リング回転部に直接固定されていることを特徴とする請求項5に記載の掃除機。
【請求項7】
前記掃除機本体の外周面に固定された上腕固定部を更に有し、
前記掃除機を使用する際には、前記掃除補助具を装着する手と同じ側の上腕に前記上腕固定部を取りつけることを特徴とする請求項5又は6に記載の掃除機。
【請求項8】
前記ブラシ毛の根元側に設けられ、かつ、前記外周面と前記筒状の内周面との間の中空部に収納された第1ストッパーと、
該第1ストッパーよりも前記ブラシ毛の先端側に設けられ、かつ、前記中空部の外側に配置された第2ストッパーと、
を更に有し、
前記ブラシ毛は、前記第1ストッパーと前記第2ストッパーの間で、前記中空部と連続して前記他端に設けられた細孔を貫通し、
前記先端側が前記根元側よりも鉛直上方の時は、前記ブラシ毛は、前記先端側から前記第2ストッパーまでが露出し、
前記先端側が前記根元側よりも鉛直下方の時は、前記ブラシ毛は、前記先端側から前記第2ストッパーまでに加えて、前記第2ストッパーと前記第1ストッパーとの間の部分が更に露出し、前記先端側が押圧されると、最大で前記第2ストッパーが前記他端に接するまで、露出していた部分が前記中空部に収納されることを特徴とする、請求項5乃至7に記載の掃除機。
【請求項9】
前記指先ノズルが、前記小孔に接続されたノズル本体及び該ノズル本体に接続され前記ブラシ部を接続する蛇腹構造の先端可動部から成り、
前記ブラシ毛の先端側に押圧が加えられると、該押圧が加えられた部分の前記先端可動部が前記ノズル本体側に収縮し、前記押圧から解放されると、前記先端可動部が押圧前の形状に復元することを特徴とする、請求項5乃至7に記載の掃除機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、掃除補助具及びその掃除補助具を装着した掃除機に関する。
【背景技術】
【0002】
掃除機やビルの真空排気口等の主吸引装置のホースの先端には、用途に応じて様々な形状のアタッチメントが接続されて使用される。例えば、通常の横広の吸引ノズルが入らないような狭いところへは、先端にブラシがついた筒状のノズルを装着して主吸引装置を使用する。特許文献1には、手袋に複数の細いノズルが固定され、手袋を手にはめた時に、指に沿うように手の平側にノズルが位置する掃除機用ノズルの発明が記載されている。
【0003】
しかし特許文献1に記載の技術では、手の平側の指先にブラシやノズルが位置しているので、手袋を装着した手で物をつまんだり掴んだりすることは困難である。埃等を除去する掃除は、物を手で掴んで移動させながら行うこともあるため、その度に手袋を脱着するのは大変煩わしい。又、手のサイズは個人差が大きいため、手袋のサイズが合わない場合は別のアタッチメントを用意しなければならないという問題があった。更に、手袋にブラシやノズルが固定されているので、手袋を装着する手は右手あるいは左手に限定されてしまう問題もあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記の問題に着目してなされたものであって、整理整頓の対象物を手で掴んで移動させながら埃等の除去や掃除を効率的に行うことができる掃除補助具及びその掃除補助具を装着した掃除機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様は、主吸引装置のホースの先端部に接続するアタッチメントであって、(a)空洞をなし、その空洞の一方の端部側に主吸引装置のホースの先端部に接続するための接続孔及び他方の端部側に複数の小孔を有した連結胴と、(b)小孔のそれぞれに一端が接続された筒状の指先ノズルと、(c)指先ノズルのそれぞれの他端に接続されたブラシ毛を有するブラシ部と、(d)指先ノズルのそれぞれに直接的に又は間接的に接続された指先固定リングを備えることを特徴とする掃除補助具であることを要旨とする。
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の第2の態様は、(a)主吸引装置をなす掃除機本体と、(b)掃除機本体に接続されたホースと、(c)空洞をなし、その空洞の一方の端部側にホースの先端部に接続するための接続孔及び他方の端部側に複数の小孔を有した連結胴、小孔のそれぞれに一端が接続された筒状の指先ノズル、指先ノズルのそれぞれの他端に接続されたブラシ毛を有するブラシ部、指先ノズルのそれぞれに直接的に又は間接的に接続された指先固定リングを有する掃除補助具とを備えることを特徴とする掃除機であることを要旨とする。
【0008】
本発明によれば、整理整頓の対象物を手で掴んで移動させながら埃等の除去や掃除を効率的に行うことができる掃除補助具及びその掃除補助具を装着した掃除機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る掃除補助具の斜視図である。
【
図2】
図2(a)は本発明の第1実施形態に係る掃除補助具の正面図であり、
図2(b)は本発明の第1実施形態に係る掃除補助具の背面図である。
【
図3】
図3(a)は本発明の第1実施形態に係る掃除補助具の右側面図であり、
図3(b)は本発明の第1実施形態に係る掃除補助具の左側面図であり、
図3(c)は本発明の第1実施形態に係る掃除補助具の底面図である。
【
図4】
図4(a)及び(b)はそれぞれ、本発明の第1実施形態に係る掃除補助具を接続した掃除機全体を示す図である。
【
図5】
図5(a)は本発明の第1実施形態に係る掃除補助具を接続した掃除機を腕に取り付けた様子を示す図であり、
図5(b)は
図5(a)のA部分の拡大正面図である。
【
図7】
図7(a)は本発明の第1実施形態に係る掃除補助具を手に装着した場合の、人差し指部分の拡大左側面図であり、
図7(b)は
図7(a)の状態から人差し指を曲げた状態を示す図である。
【
図8】
図8(a)は本発明の第1実施形態に係る掃除補助具の指先ノズルの先端側の拡大斜視図であり、
図8(b)は
図8(a)の状態からA又はB方向にリング回転部を180度回転させた状態を示す図である。
【
図9】
図9(a)は本発明の第1実施形態に係る掃除補助具の第1変形例の斜視図であり、
図9(b)は本発明の第1実施形態に係る掃除補助具の第2変形例の斜視図である。
【
図10】本発明の第1実施形態に係る掃除補助具の第3変形例の斜視図である。
【
図11】
図11(a)は本発明の第1実施形態に係る掃除補助具の第4変形例の斜視図であり、
図11(b)は本発明の第1実施形態に係る掃除補助具の第5変形例の斜視図である。
【
図12】
図12(a)及び
図12(b)はそれぞれ、本発明の第1実施形態に係る掃除補助具の指先ノズルの装着例である。
【
図13】
図13(a)は本発明の第2実施形態に係る掃除補助具を手に装着した場合の、人差し指部分の拡大左側面図であり、
図13(b)は
図13(a)の状態から人差し指を曲げた状態を示す図である。
【
図14】
図14(a)は本発明の第2実施形態に係る掃除補助具を手に装着し、指先ノズルのブラシが床面に対して斜め方向に接した場合の、人差し指部分の拡大左側面図であり、
図14(b)は
図14(a)の状態から人差し指の指先を床面に対して垂直にした状態を示す図である。
【
図15】
図15(a)は本発明の第2実施形態に係る掃除補助具の指先ノズルの先端側の拡大斜視図であり、
図15(b)は
図15(a)のA部分の拡大図である。
【
図16】
図16(a)は
図15(b)のB-B方向から見た部分の断面図であり、
図16(b)は
図16(a)の上向き矢印の方向にブラシを引き上げた場合の、
図16(a)に相当する断面図である。
【
図17】
図17(a)は本発明の第3実施形態に係る掃除補助具を手に装着した場合の、人差し指部分の拡大左側面図であり、
図17(b)は
図17(a)の状態から人差し指を曲げた状態を示す図である。
【
図18】
図18(a)は本発明の第3実施形態に係る掃除補助具を手に装着して指先ノズルを床面に近づけた場合の、人差し指部分の拡大左側面図であり、
図18(b)は
図18(a)の状態から指先ノズルを床面に更に近づけた状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下において、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであることに留意すべきである。したがって、具体的な大きさ、構成、素材等は以下の説明から理解できる技術的思想の趣旨を参酌してより多様に判断すべきものである。
【0011】
又、以下に示す本発明の実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置及び物質を例示するものであって、本発明の技術的思想は、装置及び物質の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものではない。本発明の技術的思想は、本発明の実施形態で記載された内容に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明特定事項の有機的結合が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
【0012】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る掃除補助具11は、掃除機本体やビルの真空排気口等の主吸引装置のホースの先端部に接続する掃除機や掃除用設備のアタッチメント(掃除補助具)である。この掃除補助具は、
図1に示すように、掃除機や掃除用設備のホースの先端部に接続される空洞をなす連結胴13を有する。連結胴13は、ホースの先端部に接続するための接続孔と、接続孔とは反対側の端部に
図3(c)に示すように設けられた第2小孔31b、第3小孔31c、第4小孔31d、第5小孔31eの複数の小孔を有する。
【0013】
連結胴13の形状は、
図1及び
図3に示すように、第2小孔31b、第3小孔31c、第4小孔31d、第5小孔31eの位置付近から中央部付近にかけては扁平であり、中央部付近から接続孔の位置付近にかけてはやや盛り上がりのある構造である。接続孔は
図1の斜視図においては奥側、
図3(c)の底面図においては最も手前側に位置する。接続孔の大きさや形状は、掃除機のホースの先端部の大きさや形状に合わせて任意に設定することができる。
【0014】
連結胴13の内部は、
図1及び
図3に示すように接続孔から連続する空洞を有し、接続孔と反対側に第2小孔31b、第3小孔31c、第4小孔31d、第5小孔31eが整列している。第2小孔31b、第3小孔31c、第4小孔31d、第5小孔31eはそれぞれ、筒状である第2指先ノズル15b、第3指先ノズル15c、第4指先ノズル15d、第5指先ノズル15eの一端を接続するための穴である。即ち、第2小孔31b、第3小孔31c、第4小孔31d、第5小孔31eのそれぞれには、
図1に示すように、第2指先ノズル15b、第3指先ノズル15c、第4指先ノズル15d、第5指先ノズル15eの一端が接続されている。第1実施形態に係る掃除補助具11は第1指先ノズル15aを更に有し、図面では図示を省略しているが、第1指先ノズル15aに対応する第1小孔も連結胴13に開けられている。
【0015】
第2小孔31b~第5小孔31eの大きさはそれぞれ第2指先ノズル15b~第5指先ノズル15eが嵌められる程度であればよい。第1指先ノズル15aに対応する第1小孔も同様である。そして、第1指先ノズル15a~第5指先ノズル15eの筒状の他端には、多数のブラシ毛を有するブラシ部41が設けられ、更に、第1指先ノズル15a~第5指先ノズル15eに直接的に又は間接的に接続される第1指先固定リング21a~第5指先固定リング21eが設けられている。
【0016】
第1指先ノズル15a~第5指先ノズル15eの筒状の外周面には、それぞれリング状の溝部が設けられ、第1リング回転部23a~第5リング回転部23eがその溝部にそれぞれ嵌め込まれることによって、第1リング回転部23a~第5リング回転部23eが溝部に沿って回転自在である。第1指先固定リング21a~第5指先固定リング21eは、第1リング回転部23a~第5リング回転部23eにそれぞれ直接固定されている。
【0017】
第1実施形態に係る掃除補助具11は、例えば、
図4及び
図5(a)に示すように、主吸引装置(掃除機本体)51a,51b,51cから伸びるホース53a,53b,53cの先端部に接続されるが、その際、
図1~
図3に示した連結胴13の接続孔が、主吸引装置(掃除機本体)51a,51b,51cから伸びるホース53a,53b,53cの先端部に接続される。そして、
図5(b)及び
図6に示すように、連結胴13に接続された固定ベルト25a及び25bによって、掃除をする人間の右手81の甲に掃除補助具11が装着される。
図5は右手81の手の甲側からの図示であるため、掃除補助具11の陰となる部分に人間の右手81の甲や指先の一部がわずかに見えているが、
図6は右手81の手の平側からの図示であるため、右手81の手の平がよく示されている。
【0018】
第1実施形態に係る掃除補助具11は
図5のように右手81に装着されて使用されるのであり、第1指先ノズル15aは親指、第2指先ノズル15bは人差し指、第3指先ノズル15cは中指、第4指先ノズル15dは薬指、第5指先ノズル15eは小指にそれぞれ装着される。第1指先ノズル15a~第5指先ノズル15eは、各指の長さの比率とバランスをとるためにそれぞれ長さが異なるように形成されてもよい。第1指先ノズル15a~第5指先ノズル15eが、それぞれの筒状の長手方向に伸縮自在な素材で形成されている場合、例えば全体的に蛇腹構造である等の場合は、それぞれが同程度の長さであってもよい。第1指先ノズル15a~第5指先ノズル15eの素材は、プラスチック素材であってもよいし、シリコンゴム等のゴム素材であってもよい。
図6に示すように、第1指先固定リング21a~第5指先固定リング21eが右手81の手指のそれぞれに嵌められて、掃除をする人間が掃除補助具11を使用開始できる状態となる。
【0019】
連結胴13と第1指先ノズル15a~第5指先ノズル15eとは一体成型で同一部材から成るものでもよいし、別々の部材で構成されていてもよい。別々の部材の場合は、それぞれの第1指先ノズル15a~第5指先ノズル15eは連結胴13から人力で外すことができない程度に接着剤等で固定していてもよいし、人力で容易に外すことが出来るように単に嵌め合わせる構成であってもよい。
【0020】
第1指先ノズル15a~第5指先ノズル15eの筒状の外周面に設けられたリング状の溝部は、第1指先ノズル15a~第5指先ノズル15eにおいて、連結胴13との接続部位から離れた先端側に位置する。第1指先ノズル15a~第5指先ノズル15eのリング状の溝部においては、それぞれ第1リング回転部23a~第5リング回転部23eが嵌められて回転できればよいのであり、リング状の溝部の形状は丸みを帯びていてもよいし、角張っていてもよい。
【0021】
第1指先ノズル15a~第5指先ノズル15eのリング状の溝部にそれぞれ第1リング回転部23a~第5リング回転部23eが嵌められた際には、
図5及び
図7に示すように、第1リング回転部23a~第5リング回転部23eは掃除補助具11の使用の際に指に近い部分となる。よって、第1指先ノズル15a~第5指先ノズル15eの外周面に対して、第1リング回転部23a~第5リング回転部23eがそれぞれ凸部又は凹部とならないようにする。使用の際の快適性の面からは、第1指先ノズル15a~第5指先ノズル15eの外周面と第1リング回転部23a~第5リング回転部23eの外周面とが、それぞれ一続きの面を成す状態が好ましい。
【0022】
図1等に示す第1リング回転部23a~第5リング回転部23eは、第1指先ノズル15a~第5指先ノズル15eのリング状の溝部にそれぞれ嵌め込まれ、その溝部に沿って回転自在な部材である。第1リング回転部23a~第5リング回転部23eには、それぞれ第1指先固定リング21a~第5指先固定リング21eが固定される。第1リング回転部23a~第5リング回転部23eの回転に伴って第1指先固定リング21a~第5指先固定リング21eも回転する。
【0023】
第1指先固定リング21a~第5指先固定リング21eは、
図1及び
図2等に示すように、それぞれ一部に開放部を有するリング状である。第1指先固定リング21a~第5指先固定リング21eは、力を加えた場合に容易にリング径を変えられる素材が好ましく、力から解放された際にリング径は元に戻っても戻らなくてもよい。リング径が自然と元に戻らない素材の場合は、逆向きに力を加えることで容易に元のリング径に戻すことができる素材であることが好ましい。第1指先固定リング21a~第5指先固定リング21eは、
図5及び
図6に示すように、掃除補助具11を右手81の各指に直接固定する部材である。第1指先固定リング21a~第5指先固定リング21eの一部に開放部があること及び力を加えた場合に容易にリング径を変えられる素材であることで、どのような太さの指であっても固定することが容易となる。ただし、どのような太さの指にでも固定できるのであれば、第1指先固定リング21a~第5指先固定リング21eには一部に開放部を設けなくてもよい。例えば、第1指先固定リング21a~第5指先固定リング21eが弾性素材で成形されていれば、開放部の有無にかかわらず、どのような太さの指であっても固定することができる。弾性素材としては、金属製のバネやゴム等の軟質高分子が挙げられる。ゴムは天然ゴムと合成ゴムに大別されるが、人体への安全性や耐久性の観点からは合成ゴムの一種であるシリコンゴムが好適である。
【0024】
第1指先ノズル15a~第5指先ノズル15eに接続された多数のブラシ毛は、ブラシ部41を構成する。ブラシ部41は、1本ずつが第1指先ノズル15a~第5指先ノズル15eの端部にそれぞれ埋め込まれて固定されていてもよいし、複数本の束の状態で埋め込まれていてもよく、埋め込みの密度は問わない。
図1においては第1指先ノズル15a~第5指先ノズル15eの端部の円周部分を一周するようにブラシ部41がそれぞれ接続されているが、円周部分の一部のみにブラシ部41が接続されていてもよい。ブラシ部41は第1指先ノズル15a~第5指先ノズル15eの先端部付近の内周面又は外周面に接続されていてもよい。ブラシ部41を構成する多数のブラシ毛の露出部分の長さは、埃等を効率的に集める点では2~10mmが好ましく、3~8mmがより好ましい。
【0025】
図1、
図2及び
図3に示すように、固定ベルト25aは、連結胴13の第1小孔付近の側面に一端が接続され、固定ベルト25bは、連結胴13の第5小孔31e付近の側面に一端が接続されている。固定ベルト25a及び25bの各他端どうしが結合可能な構造であり、掃除補助具11を手の甲側に固定する際の固定部分のひとつとなる。固定ベルト25a及び25bの各他端の構造は、結合可能であればどのようなものであってもよい。又、固定ベルト25aの一端と他端をつなぐベルト部分の素材や構造も、特定のものに限定するものではなく、固定ベルト25bにおいても同様である。
【0026】
(使用方法)
図5及び6に示すように、第1実施形態に係る掃除補助具11は右手81の甲側に装着して使用する。
図5及び6においては、掃除補助具11は右手81に直接装着しているが、軍手等の手袋をはめた右手81に装着することも可能である。手袋の装着により、右手81をケガ等から保護しながら掃除をすることが可能となる。又、手袋が軍手である場合は、物を移動させる際に軍手でも埃等を絡め取ることができ、掃除の効率が高まる。埃等は、第1指先ノズル15a~第5指先ノズル15eのブラシ部41が接続されている先端部より吸引され、第1指先ノズル15a~第5指先ノズル15eの筒状の空洞部及び連結胴13の空洞部を通り、掃除補助具11が接続されたホース53c及び主吸引装置(掃除機本体)51cに吸い込まれる。
【0027】
第1実施形態に係る掃除補助具11は、
図4(a)のように、床に置いて車輪により移動させるタイプの主吸引装置(掃除機本体)51aから伸びるホース53aの先端部分に接続され、使用することができる。又、第1実施形態に係る掃除補助具11は、
図4(b)のように、ハンディタイプの主吸引装置(掃除機本体)51bから伸びるホース53bの先端部分に接続され、使用することができる。
【0028】
更に、第1実施形態に係る掃除補助具11は、
図5のように、掃除する人間の腕80の上腕部分に、上腕固定部27で固定した電池駆動式の主吸引装置(掃除機本体)51cから伸びるホース53cの先端部分に接続してもよい。腕80及び右手81と掃除機本体等の主吸引装置51cが一体となり、かつ、電源コードも不要であるため、掃除の際に掃除機本体等の主吸引装置や電源コードが邪魔にならず、効率的に掃除が可能となる。
【0029】
図12(a)及び(b)に示すように、第2指先固定リング21bの固定位置は、掃除する人間の人差し指82の第一関節より指先側でもあってもよいし、そうでなくてもよい。図示は省略するが、第2指先固定リング21bの固定位置は、人差し指82の第二関節では第2指先ノズル15bの先端が固定されずに不安定になるので好ましくない。よって、第2指先固定リング21bに固定する人差し指82の位置は、人差し指82の第二関節より指先側が好ましい。第1指先固定リング21a、第3指先固定リング21c、第4指先固定リング21d及び第5指先固定リング21eにおいても同様である。
【0030】
図5及び
図6に示すように、第1実施形態に係る掃除補助具11は、右手81の各指先よりブラシ部41が先端側に出る程度に装着するのが好ましい。このように装着することで、
図7に示すように、指を曲げた場合であってもブラシ部41の方が各指先より先端側に位置することになるので、
図7(b)のように指を曲げて物を掴みながら掃除をすることが実現できるのである。指先や手の平で物を掴んで動かして整理整頓しながら、物を置いている面の隙間の埃取りを同時に可能とする。又、床のような低い位置の面でなく、例えば起立状態での人の目線程度の高さの棚であり、文房具等の小物が並べられている部分は、通常、主吸引装置(掃除機本体)を用いての掃除は困難であって現実的でないが、第1実施形態に係る掃除補助具11を用いると容易に掃除が可能となる。
【0031】
図8に示すように、第2リング回転部23bを
図8(a)のA又はB方向に回転させることで、第2指先固定リング21bを180度回転させて
図8(b)の状態にすることができる。
図1等に示す第1指先ノズル15a、第3指先ノズル15c、第4指先ノズル15d及び第5指先ノズル15eにおいても同様である。これにより、右手ではなく左手で使用する際にも、特別な手間無く左手用に
図1等に示す掃除補助具11の構造を変更することができる。又、手袋をはめた手であっても手袋の上から掃除補助具11を装着することができるため、手袋を脱着する手間が省ける。
【0032】
図1に示す第1実施形態に係る掃除補助具11を主吸引装置(掃除機本体)に接続して使用することで、物を整理整頓しながら同時に隙間の埃除去を効率よく行うことができる。掃除機を一旦手元から離してから物を掴んで移動させるという手間が生じない。又、第1指先固定リング21a~第5指先固定リング21eのリング径が可変であることにより、どのような太さの指にも合わせることが可能である。更に、第1指先固定リング21a~第5指先固定リング21eを固定する第1リング回転部23a~第5リング回転部23eの回転機能により、右手用の構造と左手用の構造とを手間なく交互に変更可能であり、利き手を意識して掃除補助具を選択する必要がなくなる。
【0033】
(第1変形例)
図9(a)に示す通り、第1実施形態の第1変形例に係る掃除補助具11aは、空洞をなし、その空洞の一方の端部側に主吸引装置のホースの先端部に接続するための接続孔及び他方の端部側に複数の小孔を有した連結胴13aを有する。第1実施形態の第1変形例に係る掃除補助具11aは、連結胴13aの小孔に一端が接続された筒状の第1指先ノズル15a~第5指先ノズル15eを更に有する。第1変形例に係る掃除補助具11aは、第1指先ノズル15a~第5指先ノズル15eの筒状の他端に接続されたブラシ毛を有するブラシ部41を更に備える。
【0034】
第1変形例に係る掃除補助具11aについて、
図9(a)においては、第1実施形態に係る掃除補助具11との共通構造の図示を省略している。即ち、第1変形例に係る掃除補助具11aは、第1指先ノズル15a~第5指先ノズル15eの筒状の外周面に設けられたリング状の溝部、第1指先ノズル15a~第5指先ノズル15eの溝部に嵌め込まれ、その溝部に沿って回転自在であるリング回転部、リング回転部に固定された指先固定リング及び連結胴13aに接続された固定ベルトを有するが、図示を省略している。
【0035】
第1変形例に係る掃除補助具11aは、第1実施形態に係る掃除補助具11と比較して、連結胴13aの構造のみが異なり、他の構造や構造間の接続関係等は第1実施形態に係る掃除補助具11と同様である。連結胴13aは、掃除機本体等の主吸引装置から伸びるホースの先端部に接続できるような径の穴を接続孔として有する。接続孔は
図9(a)の斜視図においては奥側に位置する。接続孔の大きさや形状は、主吸引装置(掃除機本体)のホースの先端部の大きさや形状に合わせて任意に設定することができる。
【0036】
連結胴13aには、接続孔と反対側に5つの小孔が配置されている。小孔はそれぞれ、筒状の第1指先ノズル15a~第5指先ノズル15eの一端を接続するための穴である。連結胴13aの形状には、
図1に示す第1実施形態に係る掃除補助具11に表れているような扁平部分はなく、
図9(a)に示すように、第1指先ノズル15a~第5指先ノズル15eとの接続部である小孔の側から接続孔にかけて一様に円筒形状である。
【0037】
第1変形例に係る掃除補助具11aの使用方法については、第1実施形態に係る掃除補助具11と変わるところがない。第1変形例に係る掃除補助具11aは、手の各指先よりブラシ部41が先に出る程度に装着することで、第1実施形態に係る掃除補助具11と同様に、指先や手の平で物を掴んで動かして整理整頓しながら、隙間の埃取りを同時に可能とする。又、床のような低い位置の面でなく、例えば起立状態での人の目線程度の高さの棚であり、文房具等の小物が並べられている部分は、通常は主吸引装置(掃除機本体)を用いての掃除は困難であって現実的でないが、第1変形例に係る掃除補助具11aを用いると容易に掃除が可能となるのである。
【0038】
第1変形例に係る掃除補助具11aは、図示は省略しているが、第1指先ノズル15a~第5指先ノズル15eにはそれぞれリング回転部を有するため、第1実施形態に係る掃除補助具11と同様に、リング回転部に固定された指先固定リングを180度回転させることができる。このため、右手ではなく左手で使用する際にも、特別な手間無く左手用に掃除補助具11aの構造を変更することができ、利き手を意識してアタッチメントを選択する必要がなくなる。又、指先固定リングのリング径が可変であることにより、どのような太さの指にも合わせることができ、手袋をはめた手であっても手袋の上から掃除補助具11aを装着することが可能である。手袋の装着により、手をケガ等から保護しながら掃除をすることが可能となる。又、手袋が軍手である場合は、物を移動させる際に軍手でも埃等を絡め取ることができ、掃除の効率が高まる。
【0039】
(第2変形例)
図9(b)に示す通り、第1実施形態の第2変形例に係る掃除補助具11bは、空洞をなし、その空洞の一方の端部側に主吸引装置のホースの先端部に接続するための接続孔及び他方の端部側に複数の小孔を有した連結胴13aを有する。第2変形例に係る掃除補助具11bは、連結胴13aの小孔に一端が接続された筒状の第1指先ノズル15a~第5指先ノズル15eを更に有する。第2変形例に係る掃除補助具11bは、第1指先ノズル15a~第5指先ノズル15eの筒状の他端に接続されたブラシ毛を有するブラシ部41を更に備える。
【0040】
第2変形例に係る掃除補助具11bについて、
図9(b)においては、第1実施形態に係る掃除補助具11との共通構造の図示を省略している。即ち、第2変形例に係る掃除補助具11bは、第1指先ノズル15a~第5指先ノズル15eの筒状の外周面に設けられたリング状の溝部、第1指先ノズル15a~第5指先ノズル15eの溝部に嵌め込まれ、その溝部に沿って回転自在であるリング回転部、リング回転部に固定された指先固定リング及び連結胴13aに接続された固定ベルトを有するが、図示を省略している。
【0041】
第2変形例に係る掃除補助具11bは、第1実施形態に係る掃除補助具11と比較して、連結胴13aの構造及び第1指先ノズル15a~第5指先ノズル15eの接続位置が異なり、他の構造や構造間の接続関係等は第1実施形態に係る掃除補助具11と同様である。連結胴13aは、掃除機本体等の主吸引装置から伸びるホースの先端部に接続できるような径の穴を接続孔として有する。接続孔は
図9(b)の斜視図においては奥側に位置する。接続孔の大きさや形状は、主吸引装置(掃除機本体)のホースの先端部の大きさや形状に合わせて任意に設定することができる。
【0042】
連結胴13aには、接続孔と反対側に5つの小孔が配置されている。小孔はそれぞれ、筒状である第1指先ノズル15a~第5指先ノズル15eの一端を接続するための穴であり、第1変形例に係る掃除補助具11aが一直線上に整列された状態であるのに対し、一直線上に整列されてはいない。即ち、第2変形例に係る掃除補助具11bにおいては、第3指先ノズル15cに接続する小孔が第4指先ノズル15dに接続する小孔より、
図9(b)上では上部に位置する等、各小孔は連結胴13aの端部の面の中央付近に寄り集められている。
【0043】
第2変形例に係る掃除補助具11bの使用方法については、第1実施形態に係る掃除補助具11と変わるところがない。第2変形例に係る掃除補助具11bは、手の各指先よりブラシ部41が先に出る程度に装着することで、第1実施形態に係る掃除補助具11と同様に、指先や手の平で物を掴んで動かして整理整頓しながら、隙間の埃取りを同時に可能とする。又、床のような低い位置の面でなく、例えば起立状態での人の目線程度の高さの棚であり、文房具等の小物が並べられている部分は、通常は主吸引装置(掃除機本体)を用いての掃除は困難であって現実的でないが、第2変形例に係る掃除補助具11bを用いると容易に掃除が可能となるのである。
【0044】
第2変形例に係る掃除補助具11bは、図示は省略しているが、第1指先ノズル15a~第5指先ノズル15eにはリング回転部を有するため、第1実施形態に係る掃除補助具11と同様に、リング回転部に固定された指先固定リングを180度回転させることができる。このため、右手ではなく左手で使用する際にも、特別な手間無く左手用に掃除補助具11bの構造を変更することができ、利き手を意識してアタッチメントを選択する必要がなくなる。又、指先固定リングのリング径が可変であることにより、どのような太さの指にも合わせることができ、手袋をはめた手であっても手袋の上から掃除補助具11bを装着することが可能である。手袋の装着により、手をケガ等から保護しながら掃除をすることが可能となる。又、手袋が軍手である場合は、物を移動させる際に軍手でも埃等を絡め取ることができ、掃除の効率が高まる。
【0045】
第2変形例に係る掃除補助具11bについて、小孔が連結胴13aの端部の面の中央付近に寄り集められていることから、第1実施形態に係る掃除補助具11の連結胴13と比較して、連結胴13aがより小さな径で設計されることを可能にする。即ち、連結胴13aの部材をコンパクトにすることができ、掃除補助具11bを使用して掃除する際にも、掃除補助具11bが壁や他の物等にぶつかることが少ない状態で使用することが可能となる。
【0046】
(第3変形例)
図10に示す通り、第1実施形態の第3変形例に係る掃除補助具11cは、空洞をなし、その空洞の一方の端部側に主吸引装置のホースの先端部に接続するための接続孔及び他方の端部側に複数の小孔を有した連結胴13bを有する。第3変形例に係る掃除補助具11cは、連結胴13bの小孔に一端が接続された筒状の第1指先ノズル16a~第5指先ノズル16eを更に有する。第3変形例に係る掃除補助具11cは、第1指先ノズル16a~第5指先ノズル16eの筒状の他端に接続されたブラシ毛を有するブラシ部41を更に備える。
【0047】
第3変形例に係る掃除補助具11cは、連結胴13bに接続された固定ベルトを有しているが、
図9(b)においては図示を省略している。第3変形例に係る掃除補助具11cは、第1実施形態に係る掃除補助具11と比較して第1指先ノズル16a~第5指先ノズル16eの形状が異なり、第1実施形態に係る掃除補助具11の第1指先ノズル15a~第5指先ノズル15eが円筒形状であるのに対して、楕円形の筒状である。第1指先ノズル16a~第5指先ノズル16eが楕円形の筒状であるために、第1実施形態に係る掃除補助具11が有するような指先ノズルの筒状の外周面に設けられたリング状の溝部及び指先ノズルの溝部に嵌め込まれ、その溝部に沿って回転自在であるリング回転部は構成要素として無い。
【0048】
第3変形例に係る掃除補助具11cは指先固定リングを有しているが、図示は省略している。指先固定リングは第1指先ノズル16a~第5指先ノズル16eにそれぞれ直接固定されており、手の各指先を固定する。第3変形例に係る掃除補助具11cの指先固定リングは、接続する部材以外は第1実施形態に係る掃除補助具11の指先固定リングと同様である。他の構造や構造間の接続関係等は第1実施形態に係る掃除補助具11と同様である。
【0049】
第3変形例に係る掃除補助具11cの手への装着方法については、第1実施形態に係る掃除補助具11と変わるところがない。第3変形例に係る掃除補助具11cは、手の各指先よりブラシ部41が先に出る程度に装着することで、第1実施形態に係る掃除補助具11と同様に、指先や手の平で物を掴んで動かして整理整頓しながら、隙間の埃取りを同時に可能とする。又、指先固定リングのリング径が可変であることにより、どのような太さの指にも合わせることができ、手袋をはめた手であっても手袋の上から掃除補助具11cを装着することが可能である。手袋の装着により、手をケガ等から保護しながら掃除をすることが可能となる。又、手袋が軍手である場合は、物を移動させる際に軍手でも埃等を絡め取ることができ、掃除の効率が高まる。
【0050】
又、床のような低い位置の面でなく、例えば起立状態での人の目線程度の高さの棚であり、文房具等の小物が並べられている部分は、通常は主吸引装置(掃除機本体)を用いての掃除は困難であって現実的でないが、第3変形例に係る掃除補助具11cを用いると容易に掃除が可能となるのである。
【0051】
第3変形例に係る掃除補助具11cについて、第1指先ノズル16a~第5指先ノズル16eが楕円形の筒状であることから、第1実施形態に係る掃除補助具11の第1指先ノズル15a~第5指先ノズル15eと比較して、手に装着した際に、手の厚み方向と同一方向の第1指先ノズル16a~第5指先ノズル16eの厚さをより小さくできる。よって、第1指先ノズル16a~第5指先ノズル16eがよりスリムになり、掃除補助具11cを使用して掃除する際に、掃除補助具11cが壁や他の物等にぶつかることが少ない状態で使用することが可能となる。
【0052】
(第4変形例)
図11(a)に示す通り、第1実施形態の第4変形例に係る掃除補助具11dは、空洞をなし、その空洞の一方の端部側に主吸引装置のホースの先端部に接続するための接続孔及び他方の端部側に複数の小孔を有した連結胴13を有する。第4変形例に係る掃除補助具11dは、連結胴13の小孔に一端が接続された筒状の第2指先ノズル15b~第5指先ノズル15eを更に有する。第4変形例に係る掃除補助具11dは、第2指先ノズル15b~第5指先ノズル15eの筒状の他端に接続されたブラシ毛を有するブラシ部41を更に備える。
【0053】
第4変形例に係る掃除補助具11dについて、
図11(a)においては、第1実施形態に係る掃除補助具11との共通構造は図示を省略している。即ち、第4変形例に係る掃除補助具11dは、第2指先ノズル15b~第5指先ノズル15eの筒状の外周面に設けられたリング状の溝部、第2指先ノズル15b~第5指先ノズル15eの溝部に嵌め込まれ、その溝部に沿って回転自在であるリング回転部、リング回転部に固定された指先固定リング及び連結胴13に接続された固定ベルトを有しているが、図示を省略している。第4変形例に係る掃除補助具11dは、第1実施形態に係る掃除補助具11と比較して、第1指先ノズル15a及び対応する小孔の有無のみが異なり、他の構造や構造間の接続関係等は第1実施形態に係る掃除補助具11と同様である。
【0054】
第4変形例に係る掃除補助具11dの使用方法については、第1実施形態に係る掃除補助具11と変わるところがない。第4変形例に係る掃除補助具11dは、手の各指先よりブラシ部41が先に出る程度に装着することで、第1実施形態に係る掃除補助具11と同様に、指先や手の平で物を掴んで動かして整理整頓しながら、隙間の埃取りを同時に可能とする。又、床のような低い位置の面でなく、例えば起立状態での人の目線程度の高さの棚であり、文房具等の小物が並べられている部分は、通常は主吸引装置(掃除機本体)を用いての掃除は困難であって現実的でないが、第4変形例に係る掃除補助具11dを用いると容易に掃除が可能となるのである。
【0055】
第4変形例に係る掃除補助具11dは、図示は省略しているが、第2指先ノズル15b~第5指先ノズル15eにはリング回転部を有するため、第1実施形態に係る掃除補助具11と同様に、リング回転部に固定された指先固定リングを180度回転させることができる。このため、右手ではなく左手で使用する際にも、特別な手間無く左手用に掃除補助具11dの構造を変更することができ、利き手を意識してアタッチメントを選択する必要がなくなる。又、指先固定リングのリング径が可変であることにより、どのような太さの指にも合わせることができ、手袋をはめた手であっても手袋の上から掃除補助具11dを装着することが可能である。手袋の装着により、手をケガ等から保護しながら掃除をすることが可能となる。又、手袋が軍手である場合は、物を移動させる際に軍手でも埃等を絡め取ることができ、掃除の効率が高まる。
【0056】
第4変形例に係る掃除補助具11dは、第1実施形態に係る掃除補助具11における第1指先ノズル15aが無く、指先ノズルが4本である。親指に装着する指先ノズルが無いことで、掃除補助具11dを使用して掃除する際に、掃除補助具11dが壁や他の物等にぶつかることが少ない状態で使用することが可能となる。
【0057】
(第5変形例)
図11(b)に示す通り、第1実施形態の第5変形例に係る掃除補助具11eは、空洞をなし、その空洞の一方の端部側に主吸引装置のホースの先端部に接続するための接続孔及び他方の端部側に複数の小孔を有した連結胴13を有する。第5変形例に係る掃除補助具11eは、連結胴13の小孔に一端が接続された筒状の第2指先ノズル15b~第4指先ノズル15dを更に有する。第5変形例に係る掃除補助具11eは、第2指先ノズル15b~第4指先ノズル15dの筒状の他端に接続されたブラシ毛を有するブラシ部41を更に備える。
【0058】
第5変形例に係る掃除補助具11eについて、
図11(b)においては、第1実施形態に係る掃除補助具11との共通構造は図示を省略している。即ち、第5変形例に係る掃除補助具11eは、第2指先ノズル15b~第4指先ノズル15dの筒状の外周面に設けられたリング状の溝部、第2指先ノズル15b~第4指先ノズル15dの溝部に嵌め込まれ、その溝部に沿って回転自在であるリング回転部、リング回転部に固定された指先固定リング及び連結胴13に接続された固定ベルトを有しているが、図示を省略している。第5変形例に係る掃除補助具11eは、第1実施形態に係る掃除補助具11と比較して、第1指先ノズル15a、第5指先ノズル15e及び対応する2つの小孔の有無のみが異なり、他の構造や構造間の接続関係等は第1実施形態に係る掃除補助具11と同様である。
【0059】
第5変形例に係る掃除補助具11eの使用方法については、第1実施形態に係る掃除補助具11と変わるところがない。第5変形例に係る掃除補助具11eは、手の各指先よりブラシ部41が先に出る程度に装着することで、第1実施形態に係る掃除補助具11と同様に、指先や手の平で物を掴んで動かして整理整頓しながら、隙間の埃取りを同時に可能とする。又、床のような低い位置の面でなく、例えば起立状態での人の目線程度の高さの棚であり、文房具等の小物が並べられている部分は、通常は主吸引装置(掃除機本体)を用いての掃除は困難であって現実的でないが、第5変形例に係る掃除補助具11eを用いると容易に掃除が可能となるのである。
【0060】
第5変形例に係る掃除補助具11eは、図示は省略しているが、第2指先ノズル15b~第4指先ノズル15dにはリング回転部を有するため、第1実施形態に係る掃除補助具11と同様に、リング回転部に固定された指先固定リングを180度回転させることができる。このため、右手ではなく左手で使用する際にも、特別な手間無く左手用に掃除補助具11eの構造を変更することができ、利き手を意識してアタッチメントを選択する必要がなくなる。又、指先固定リングのリング径が可変であることにより、どのような太さの指にも合わせることができ、手袋をはめた手であっても手袋の上から掃除補助具11eを装着することが可能である。手袋の装着により、手をケガ等から保護しながら掃除をすることが可能となる。又、手袋が軍手である場合は、物を移動させる際に軍手でも埃等を絡め取ることができ、掃除の効率が高まる。
【0061】
第5変形例に係る掃除補助具11eは、第1実施形態に係る掃除補助具11における第1指先ノズル15a及び第5指先ノズル15eが無く、指先ノズルが3本である。親指及び小指に装着する指先ノズルが無いことで、掃除補助具11eを使用して掃除する際に、掃除補助具11eが壁や他の物等にぶつかることが少ない状態で使用することが可能となる。
【0062】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係る掃除補助具は、
図13(a)及び(b)にその一部の構造を示すように、掃除機本体等の主吸引装置のホースの先端部に接続するアタッチメントであって、空洞をなし、その空洞の一方の端部側に主吸引装置のホースの先端部に接続するための接続孔及び他方の端部側に複数の小孔を有した連結胴を有する。第2実施形態に係る掃除補助具は、筒状をなし、連結胴の小孔に一端が接続された筒状の第2指先ノズル15bを更に有する。第2実施形態に係る掃除補助具は、第2指先ノズル15bの筒状の他端に接続されたブラシ毛を有するブラシ部41aと、第2指先ノズル15bに直接的に又は間接的に接続された第2指先固定リング21bとを更に備える。第2実施形態に係る掃除補助具は、第2指先ノズル15bの筒状の外周面にリング状の溝部を更に有し、第2リング回転部23bがその溝部にそれぞれ嵌め込まれ、第2リング回転部23bはその溝部に沿って回転自在である。第2実施形態に係る掃除補助具では、第2指先固定リング21bが第2リング回転部23bに直接固定されている。
【0063】
本発明の第2実施形態に係る掃除補助具の各構造とその接続関係については、
図1に示す第1実施形態に係る掃除補助具11と比較して、各指先ノズルのブラシ部の構造とその接続関係のみが異なるため、
図13においては連結胴及び固定ベルトの図示を省略している。又、本発明の第2実施形態に係る掃除補助具においては、各指先ノズルのブラシ部の構造とその接続関係は基本的に同様のため、図示の簡略化のため、第2指先ノズル15b及び第2指先ノズル15bに直接的又は間接的に接続しているブラシ部41a、第2リング回転部23b及び第2指先固定リング21bのみを
図13に示している。
【0064】
本発明の第2実施形態に係る掃除補助具は、指先ノズルとして更に第1指先ノズル及び第3指先ノズル~第5指先ノズルを有し、リング回転部として更に第1リング回転部及び第3リング回転部~第5リング回転部を有し、指先固定リングとして更に第1指先固定リング及び第3~第5指先固定リングを有し、第1指先ノズル及び第3指先ノズル~第5指先ノズルの先端部にはブラシ部41aが、第2指先ノズル15bと同様に接続されている。第2実施形態に係る掃除補助具の以降の段落では、第2指先ノズル15bを例にして指先ノズルとそれに接続されたブラシ部等の構造や機能を説明していくが、特段説明がない限り、第1指先ノズル及び第3指先ノズル~第5指先ノズルも同様の構造と機能を有しているものとする。
【0065】
第2実施形態に係る掃除補助具は、
図13(a)に示す通り、第2指先ノズル15bの筒状の他端に接続されたブラシ部41aの先端側が根元側よりも鉛直上方の時は、ブラシ部41aの各ブラシ毛は、
図7(a)に示すブラシ部41と同様の外観である。第2指先ノズル15bを曲げたり、第2指先ノズル15bを傾けたりして、ブラシ部41aの先端側が根元側よりも鉛直下方となった時は、
図13(b)に示す通り、ブラシ部41aの各ブラシ毛は、各ブラシ毛自体の自重により、第2指先ノズル15bの内部に収納されていた部分が露出する。
図7(b)に示すブラシ部41よりも、
図13(b)に示すブラシ部41aの方が見かけの長さが長い。
図13(b)に示すブラシ部41aの先端側は、人差し指82の指先よりも先端側に位置する。即ち、第2実施形態に係る掃除補助具の第2指先ノズル15bのブラシ部41aは、見かけの長さが可変であるブラシ部である。
【0066】
第2実施形態に係る掃除補助具の第2指先ノズル15bのブラシ部41aの先端側を根元側よりも鉛直下方とし、床90の表面に近づけた場合が
図14(a)に示す通りである。ブラシ部41aの先端側が床90の表面に接して押圧が加えられると、押圧された部分のブラシ部41aのブラシ毛は第2指先ノズル15bの内部に押し戻される。
図14(a)においては、ブラシ部41aのほぼすべてのブラシ毛の先端側は床90の表面に接していることとなり、ブラシ部41aにより床90の表面の一部が略円形に囲まれたようになる。見かけの長さが可変でないブラシ部を有する指先ノズルである場合、
図14(a)と同様の指先ノズルの角度で床90に近づけると、ブラシ毛の先端側と床90の間に一部隙間が空いてしまったり、押圧によりブラシ毛が一部曲がり、ブラシ毛の間に隙間が空いてしまったりする。
【0067】
見かけの長さが可変であるブラシ部41aの場合は、見かけの長さが可変でないブラシ部を用いた場合に生じる隙間がほとんど生じないため、主吸引装置(掃除機本体)の吸引力を床90の表面の埃の吸引に効率的に利用できるという利点がある。
図14(b)に示すように、床90の表面に対して第2指先ノズル15bの筒状を鉛直方向にし、ブラシ部41aの先端側を万遍なく押圧した場合であっても、ブラシ毛は
図13(a)のブラシ部41aの見かけの長さまでは第2指先ノズル15bの内部に押し戻される。そのため、ほぼすべてのブラシ毛の先端側は床90の表面に接することとなる。
図14(a)の場合と同様に、主吸引装置(掃除機本体)の吸引力を床90の表面の埃の吸引に効率的に利用できるのである。
図14においては床90を例に説明したが、第2実施形態に係る掃除補助具を用いる対象には、床90の代わりに、机やテーブル、棚等、どのような物でも含まれる。
【0068】
第2実施形態に係る掃除補助具の第2指先ノズル15bのブラシ部41aは、
図15(a)に示すように、第2指先ノズル15bの先端部に接続されている。
図15(b)に示すように、ブラシ部41aを構成するブラシ毛41a
1及びブラシ毛41a
2はそれぞれ第2ストッパー43a
1及び43a
2を有し、第2ストッパー43a
1及び43a
2は第2指先ノズル15bの先端部に接している。
図16(a)に示すように、ブラシ毛41a
1は第2ストッパー43a
1の他に、ブラシ毛41a
1の根元側に第1ストッパー43b
1を有する。
【0069】
図16(a)に示すように、第1ストッパー43b
1はブラシ毛41a
1の根元側に設けられ、かつ、第2指先ノズル15bの外周面と内周面との間の中空部に収納されている。この中空部は、1本のブラシ毛41a
1の根元側のみを収納可能なサイズであってもよいし、複数のブラシ毛の根元側を収納可能なサイズであってもよい。
図16(a)では、第1ストッパー43b
1はブラシ毛41a
1の根元側の末端に設けられているが、末端でなくてもよい。第2ストッパー43a
1は第1ストッパー43b
1よりもブラシ毛41a
1の先端側に設けられ、かつ、第1ストッパー43b
1が収納されている第2指先ノズル15bの中空部の外側に配置されている。ブラシ毛41a
1は、第1ストッパー43b
1と第2ストッパー43a
1の間で、第2指先ノズル15bの中空部と連続して設けられた細孔を貫通しているが、第2指先ノズル15bに固定はされていない。ブラシ毛41a
2をはじめとした他の多数のブラシ毛についても同様である。ブラシ毛41a
2の第1ストッパー43b
1と第2ストッパー43a
1との間の長さは、他のブラシ毛の第1ストッパーと第2ストッパーとの間の長さと同一でもよいし、異なってもよい。
【0070】
ブラシ部41aの各ブラシ毛の見かけの長さの最大値については、複数のブラシ毛間で同一でもよいし、異なってもよい。異なる場合は、ブラシ部41aの各ブラシ毛の見かけの長さの最大値については、第2指先ノズル15bを人差し指に装着した際の指先からの距離が遠くなるにつれて次第に長くなったり、反対に短くなったりするように設定してもよい。
【0071】
図16(a)における上向き矢印の方向、即ちブラシ毛41a
1の先端側方向にブラシ毛41a
1を引き出すように力を加えると、
図16(b)のように、第1ストッパー43b
1が細孔に到達するまでブラシ毛41a
1は引き出され、ブラシ毛41a
1の露出部が増える。第1ストッパー43b
1と第2ストッパー43a
1の間の部分が更に露出し、ブラシ毛41a
1の見かけの長さが長くなる。
図16(b)の状態から、加えていた力を解放すると、ブラシ毛41a
1自体の自重により、第2ストッパー43a
1が細孔に到達するまでブラシ毛41a
1は第2指先ノズル15bの中空部に収納され、
図16(a)の状態に戻る。第1ストッパー43b
1及び第2ストッパー43a
1のサイズは第2指先ノズル15bの細孔より小さいため、通り抜けることはできない。ブラシ毛41a
2をはじめとした他の多数のブラシ毛についても同様である。
【0072】
図16に示す第1ストッパー43b
1及び第2ストッパー43a
1は、ブラシ毛41a
1と一体となった構造でもよいし、別の部材であってもよい。第1ストッパー43b
1とブラシ毛41a
1が一体構造であり、第2指先ノズル15bの細孔を通した後に別の部材である第2ストッパー43a
1をブラシ毛41a
1に取り付けてもよい。第1ストッパー43b
1及び第2ストッパー43a
1の形状及び大きさは、第2指先ノズル15bの細孔を通らない形状及び大きさであればいずれでもよい。ブラシ毛41a
2をはじめとした他の多数のブラシ毛についても同様である。
【0073】
図16(a)及び(b)はブラシ毛41a
1の先端側が鉛直上方の場合であるが、ブラシ毛41a
1の先端側が鉛直下方の場合は、ブラシ毛41a
1自体の自重により、第1ストッパー43b
1が細孔に到達するまでブラシ毛41a
1は引き出されることになる。この状態でブラシ毛41a
1の先端側が押圧されると、第2ストッパー43a
1が細孔に到達するまでブラシ毛41a
1は第2指先ノズル15bの中空部に収納されることになる。ブラシ毛41a
2をはじめとした他の多数のブラシ毛についても同様である。
【0074】
(使用方法)
第2実施形態に係る掃除補助具は、
図5及び6に示す第1実施形態に係る掃除補助具11と同様、掃除をする人間の手の甲側に装着して使用する。第1実施形態に係る掃除補助具11と同様に、第2実施形態に係る掃除補助具は軍手等の手袋をはめた手に装着することも可能である。埃等は、第1指先ノズル、第2指先ノズル15b及び第3指先ノズル~第5指先ノズルのブラシ部41aが接続されている端部より吸引され、第1指先ノズル、第2指先ノズル15b及び第3指先ノズル~第5指先ノズルの筒状の空洞部及び連結胴の空洞部を通り、第2実施形態に係る掃除補助具が接続された主吸引装置(掃除機本体)のホースに吸い込まれる。
【0075】
第2実施形態に係る掃除補助具は、
図4(a)に示す第1実施形態に係る掃除補助具11と同様、床に置いて車輪により移動させられるタイプの掃除機本体等の主吸引装置から伸びるホースの先端部分に接続され、使用することができる。又、第2実施形態に係る掃除補助具は、
図4(b)に示す第1実施形態に係る掃除補助具11と同様、ハンディタイプの掃除機本体等の主吸引装置から伸びるホースの先端部分に接続され、使用することができる。
【0076】
更に、第2実施形態に係る掃除補助具は、
図5に示す第1実施形態に係る掃除補助具11と同様、上腕固定部により腕の上腕部分に固定した電池駆動式の掃除機本体等の主吸引装置から伸びるホースの先端部分に接続してもよい。腕及び手と掃除機が一体となり、かつ、電源コードも不要であるため、掃除の際に掃除機が邪魔にならず、効率的に掃除が可能となる。
【0077】
第2実施形態に係る掃除補助具の使用方法については、
図1に示す第1実施形態に係る掃除補助具11と変わるところがない。第2実施形態に係る掃除補助具を掃除機に接続し、手に装着すれば、指先や手の平で物を掴んで動かして整理整頓しながら、隙間の埃取りを同時に可能とする。又、床のような低い位置の面でなく、例えば起立状態での人の目線程度の高さの棚であり、文房具等の小物が並べられている部分は、通常は掃除機を用いての掃除は困難であって現実的でないが、第2実施形態に係る掃除補助具を用いると容易に掃除が可能となるのである。
【0078】
第2実施形態に係る掃除補助具は、第2指先ノズル15bには第2リング回転部23bを有するため、
図1に示す第1実施形態に係る掃除補助具11と同様に、第2指先固定リング21bを180度回転させることができる。第1指先ノズル及び第3指先ノズル~第5指先ノズルにおいても同様である。このため、右手ではなく左手で使用する際にも、特別な手間無く左手用に第2実施形態に係る掃除補助具の構造を変更することができ、利き手を意識してアタッチメントを選択する必要がなくなる。又、指先固定リングのリング径が可変であることにより、どのような太さの指にも合わせることができ、手袋をはめた手であっても手袋の上から第2実施形態に係る掃除補助具を装着することが可能である。手袋の装着により、手をケガ等から保護しながら掃除をすることが可能となる。又、手袋が軍手である場合は、物を移動させる際に軍手でも埃等を絡め取ることができ、掃除の効率が高まる。
【0079】
第2実施形態に係る掃除補助具では、掃除する面に対して指先を垂直にしても斜めにしても、常にほぼすべてのブラシ毛先端が掃除する面に接していることにより、埃の吸引効率が上がり、掃除効率が上がる。指先の角度を気にせず整理整頓と埃等の除去の掃除が同時にできる。
【0080】
第2実施形態に係る掃除補助具では、掃除の際の押圧によりブラシ部41aが曲げられることが少ないので、ブラシ部41aの劣化防止効果がある。
【0081】
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態に係る掃除補助具は、
図17(a)及び(b)にその一部の構造を示すように、掃除機本体等の主吸引装置のホースの先端部に接続するアタッチメントであって、空洞をなし、その空洞の一方の端部側に主吸引装置のホースの先端部に接続するための接続孔及び他方の端部側に複数の小孔を有した連結胴を有する。第3実施形態に係る掃除補助具は、連結胴の小孔に一端が接続された筒状の第2指先ノズル(17b、18b)を更に有する。
【0082】
第3実施形態に係る掃除補助具は、第2指先ノズル(17b、18b)の筒状の他端に接続されたブラシ毛を有するブラシ部41と、第2指先ノズル(17b、18b)に直接的に又は間接的に接続された第2指先固定リング21bとを更に備える。第3実施形態に係る掃除補助具は、第2指先ノズル(17b、18b)の筒状の外周面にリング状の溝部を更に有し、第2リング回転部23bがその溝部にそれぞれ嵌め込まれ、その溝部に沿って回転自在である。第3実施形態に係る掃除補助具では、第2指先固定リング21bが第2リング回転部23bに直接固定されている。
【0083】
本発明の第3実施形態に係る掃除補助具の各構造とその接続関係については、
図1に示す第1実施形態に係る掃除補助具11と比較して、指先ノズルの構成のみが異なるため、
図17においては連結胴及び固定ベルトの図示を省略している。又、本発明の第3実施形態に係る掃除補助具においては、各指先ノズルの構成は基本的に同様のため、図示の簡略化のために第2指先ノズル(17b、18b)及び第2指先ノズル(17b、18b)に直接的又は間接的に接続しているブラシ部41、第2リング回転部23b及び第2指先固定リング21bのみを
図17に示している。
【0084】
本発明の第3実施形態に係る掃除補助具は、指先ノズルとして更に第1指先ノズル及び第3指先ノズル~第5指先ノズルを有し、リング回転部として更に第1リング回転部及び第3リング回転部~第5リング回転部を有し、指先固定リングとして更に第1指先固定リング及び第3~第5指先固定リングを有し、第1指先ノズル及び第3指先ノズル~第5指先ノズルの先端部にはブラシ部41が、第2指先ノズル15bと同様に接続されている。第3実施形態に係る掃除補助具の以降の段落では、第2指先ノズル(17b、18b)を例にして指先ノズルの構成及び機能を説明していくが、特段説明がない限り、第1指先ノズル及び第3指先ノズル~第5指先ノズルも同様の構造及び機能を有しているものとする。
【0085】
図17(a)に示す第2指先ノズル(17b、18b)は、指先ノズル本体17bと、先端可変部18bから構成される。連結胴から遠い方の指先ノズル本体17bの末端に先端可変部18bが接続されている。先端可変部18bは押圧により形状が変化し、押圧から解放されると形状が元に戻る構造である。よって、先端可変部18bは蛇腹構造が好ましいが、それ以外の構造であってもよい。先端可変部18bの末端には
図17(a)に示すようにブラシ部41が接続されている。
図17(b)のように、第2指先ノズル(17b、18b)を人差し指82に装着した状態で人差し指82を曲げて、ブラシ部41の先端側が鉛直下方となった場合であっても、先端可変部18bの構造は自重によっては変わらないものが好ましいがいずれでもよい。
【0086】
第3実施形態に係る掃除補助具の第2指先ノズル(17b、18b)のブラシ部41の先端側を根元側よりも鉛直下方とし、床90の表面に近づけた場合、即ち
図18(a)の状態で下向き矢印Aの方向に力を加えると、ブラシ部41は床90の表面に接することになる。そして
図18(b)に示すように、ブラシ部41の先端側が床90の表面に接して押圧が加えられると、押圧された部分のブラシ部41が接続されている先端可変部18bが収縮し、ブラシ部41のほぼすべてのブラシ毛の先端側が床90の表面に接することとなる。
図14に示す第2実施形態に係る掃除補助具の場合と同様に、
図18(b)においてはブラシ部41により床90の表面の一部が略円形に囲まれたようになる。
【0087】
先端可変部のない指先ノズルである場合、
図18(a)と同様の指先ノズルの角度で床90に近づけると、ブラシ部のブラシ毛の先端側と床90の間に一部隙間が空いてしまったり、押圧によりブラシ毛が一部曲がり、ブラシ毛の間に隙間が空いてしまったりする。先端可変部18bのあるブラシ部41の場合は、先端可変部のないブラシ部を用いた場合に生じる隙間がほとんど生じないため、主吸引装置(掃除機本体)の吸引力を床90の表面の埃の吸引に効率的に利用できるという利点がある。
図18(b)でかけられている押圧から解放すると、先端可変部18bは元の形状に戻る。
図18においては床90を例に説明したが、第3実施形態に係る掃除補助具を用いる対象には、床90の代わりに、机やテーブル、棚等、どのような物でも含まれる。
【0088】
(使用方法)
第3実施形態に係る掃除補助具は、
図5及び6に示す第1実施形態に係る掃除補助具11と同様、手の甲側に装着して使用する。第1実施形態に係る掃除補助具11と同様に、第3実施形態に係る掃除補助具は軍手等の手袋をはめた手に装着することも可能である。埃等は、第1指先ノズル、第2指先ノズル(17b、18b)及び第3指先ノズル~第5指先ノズルのブラシ部41が接続されている端部より吸引され、第1指先ノズル、第2指先ノズル(17b、18b)及び第3指先ノズル~第5指先ノズルの筒状の空洞部及び連結胴の空洞部を通り、第3実施形態に係る掃除補助具が接続された主吸引装置(掃除機本体)のホースに吸い込まれる。
【0089】
第3実施形態に係る掃除補助具は、
図4(a)に示す第1実施形態に係る掃除補助具11と同様、床に置いて車輪により移動させられるタイプの掃除機本体等の主吸引装置から伸びるホースの先端部分に接続され、使用することができる。又、第3実施形態に係る掃除補助具は、
図4(b)に示す第1実施形態に係る掃除補助具11と同様、ハンディタイプの掃除機本体等の主吸引装置から伸びるホースの先端部分に接続され、使用することができる。更に、第3実施形態に係る掃除補助具は、
図5に示す第1実施形態に係る掃除補助具11と同様、固定部により腕の上腕部分に固定した電池駆動式の掃除機本体等の主吸引装置から伸びるホースの先端部分に接続してもよい。腕及び手と掃除機が一体となり、かつ、電源コードも不要であるため、掃除の際に掃除機が邪魔にならず、効率的に掃除が可能となる。
【0090】
第3実施形態に係る掃除補助具の使用方法については、
図1に示す第1実施形態に係る掃除補助具11と変わるところがない。第3実施形態に係る掃除補助具を掃除機に接続し、手に装着すれば、指先や手の平で物を掴んで動かして整理整頓しながら、隙間の埃取りを同時に可能とする。又、床のような低い位置の面でなく、例えば起立状態での人の目線程度の高さの棚であり、文房具等の小物が並べられている部分は、通常は掃除機を用いての掃除は困難であって現実的でないが、第3実施形態に係る掃除補助具を用いると容易に掃除が可能となるのである。
【0091】
第3実施形態に係る掃除補助具は、第2指先ノズル(17b、18b)には第2リング回転部23bを有するため、
図1に示す第1実施形態に係る掃除補助具11と同様に、第2指先固定リング21bを180度回転させることができる。このため、右手ではなく左手で使用する際にも、特別な手間無く左手用に第3実施形態に係る掃除補助具の構造を変更することができ、利き手を意識してアタッチメントを選択する必要がなくなる。又、指先固定リングのリング径が可変であることにより、どのような太さの指にも合わせることができ、手袋をはめた手であっても手袋の上から第3実施形態に係る掃除補助具を装着することが可能である。手袋の装着により、手をケガ等から保護しながら掃除をすることが可能となる。又、手袋が軍手である場合は、物を移動させる際に軍手でも埃等を絡め取ることができ、掃除の効率が高まる。
【0092】
第3実施形態に係る掃除補助具では、掃除する面に対して指先を垂直にしても斜めにしても、常にほぼすべてのブラシ毛先端が掃除する面に接していることにより、埃の吸引効率が上がり、掃除効率が上がる。指先の角度を気にせず整理整頓と掃除が同時にできる。
【0093】
第3実施形態に係る掃除補助具では、掃除の際の押圧によりブラシ部41が曲げられることが少ないので、ブラシ部41の劣化防止効果がある。
【0094】
(その他の実施形態)
上記のように、本発明は上記の複数の実施形態及びその変形例によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面は本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0095】
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当と解釈しうる、特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【符号の説明】
【0096】
11,11a、11b、11c、11d、11e…掃除補助具
13、13a、13b…連結胴
15a、15b、15c、15d、15e、16a、16b、16c、16d、16e…指先ノズル
17b…指先ノズル本体
18b…先端可変部
21a、21b、21c、21d、21e…指先固定リング
23a、23b、23c、23d、23e…リング回転部
25a、25b…固定ベルト
27…固定部
31b、31c、31d、31e…小孔
41,41a…ブラシ部
41a1、41a2…ブラシ毛
43a1、43a2、43b1…ストッパー
51a、51b、51c…主吸引装置(掃除機本体)
53a、53b、53c…ホース
80…腕
81…右手
82…人差し指
90…床