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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-08
(45)【発行日】2022-06-16
(54)【発明の名称】ゴルフ練習設備及びゴルフ練習用具
(51)【国際特許分類】
   A63B 69/36 20060101AFI20220609BHJP
【FI】
A63B69/36 511D
A63B69/36 541G
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2019068697
(22)【出願日】2019-03-13
(65)【公開番号】P2020146422
(43)【公開日】2020-09-17
【審査請求日】2020-06-19
(73)【特許権者】
【識別番号】519114074
【氏名又は名称】株式会社マイクロヒルソン研究所
(72)【発明者】
【氏名】栫 勇一
【審査官】石原 豊
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2010/0069168(US,A1)
【文献】米国特許第07153217(US,B1)
【文献】米国特許第04805913(US,A)
【文献】国際公開第00/072925(WO,A1)
【文献】特開平11-009750(JP,A)
【文献】実開昭51-059675(JP,U)
【文献】特開平11-137762(JP,A)
【文献】特開昭63-318968(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 69/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
「練習者が立つ位置に足場マットと、練習者の足幅とスイング中の方向・角度を確認できるように配置したスタンスシートと、前方の壁と、練習者が立つ位置の左右の側面壁と、があり、
前記前方の壁には体の捻転・回転を促す中心軸ラインを配置し、練習者が立つ位置の左右の前記側面壁にはスイングアーク(バックスイング・ダウンスイング及び、フォロー)の角度を確認できるようにスイングアークの角度ラインを配置し、練習者が立つ位置の右側の前記側面壁には練習者の前傾姿勢の角度を確認出来るように前傾姿勢の角度ラインを配置し、前記スタンスシートにはゴルファー各人の足幅の長さを測る定規及びトップ時とミート時の胸部と腰部の方向・角度ラインを配置し、前記足場マットには立ち位置を示すラインを配置しており、
前記スイングアークの角度ラインの角度、前記前傾姿勢の角度ラインの角度、及び、前記トップ時とミート時の胸部と腰部の方向・角度ラインの角度は、黄金律によって決定されており、
前記スイングアークの角度ラインの角度は水平軸の垂直に対して約21度であり、前記前傾姿勢の角度ラインの角度は水平軸の垂直に対して42度であり、前記トップ時とミート時の胸部と腰部の方向・角度ラインの角度は前後方向に対して約42度である、
ことを特徴とするゴルフ練習設備。」
【請求項2】
「ゴルフ練習者の左右側面に配置する一対のスイング矯正シートと、ゴルフ練習者の足元に配置するスタンスシートと、を含み、
一対の前記スイング矯正シートの表面にスイングアークの角度ラインを表示し、ゴルフ練習者の右側面に配置する前記スイング矯正シートに前傾姿勢の角度がわかる細ラインを表示し、正しい前傾姿勢と正しく安定したスイングアークが出来るように前記スイングの角度のラインの角度及び前記細ラインの角度が黄金律によって決定されており、前記スイングアークの角度ラインの角度は水平軸の垂直に対して約21度であり、前記細ラインの角度は水平軸の垂直に対して約42度であり、
前記スタンスシートの表面にスイング中のトップ時とミート時の胸部と腰部の方向がわかる太線ラインと、黄金律で決められる自分の足幅を合わせられる定規が表示され、前記太線ラインの角度は黄金律で決定されており、前記太線ラインの角度は前後方向に対して約42度である
ことを特徴とするゴルフ練習用具。」
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、宇宙や地球を支配している自然法則『黄金律』の黄金比率(1対1、6180339887・・)、重力、引力の持つ特徴を、ゴルフ上達のための練習指導に生かし、上達の為の練習場・スタジオづくりで、コーチいらずの短期間で容易に上達するゴルフ練習場の設計・設備用具である。
【背景技術】
【0002】
これまで、ゴルフ人口は最大1600万人。現在は600万人に減少し続けている。
これらは、ゴルフ上達の為の指導法が自己流でなかなか上達しないのが原因。
【0003】
ゴルフ指導者自身が自己流ゴルフで練習や試合を重ねて、上手く(つまり、ヘタウマ)なったり、試合で勝ったプロゴルファーのスイングを真似したり、スイングをコンピュータ分析して、いかにもこれが正しいゴルフスイング理論だ、と言って指導しており、まさに、世界中のゴルフ指導者が自己流ゴルフを半強制した指導がヘタウマ ゴルファーを生んで、なかなか上達しないのが実情、といっても過言ではない。
【0004】
ところが、世界的規模でゴルフ普及の歴史の中でゴルフ上達の基本という構造運動学的な研究が全く遅れて、特に、自然法則の黄金律(比率)はじめ、重力・引力など、自然の作用を無視し続けた結果といえる。
【0005】
上記、従来の練習指導や方法とか、従来のゴルフ練習場(スタジオ)では、こうした問題を完全に解決することは不可能である為、前記の問題点を完全に解決する新規な発明が要望されていた。
【先行技術文献】
【特記文献】
【0006】
【特記文献】
特開2015-134189
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、自然法則を生かした正しいアドレスおよび、スイングを応援するゴルフ練習場(スタジオ)の提供と、そのための練習器具・用具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題は、練習者が立つ位置に配置された足場マットと、練習者の足幅とスイング中の方向・角度を確認できるように配置したスタンスシートがあり、前方の壁には体の捻転・回転を促す中心軸を確認できるように中心軸ラインを配置した。さらに、練習者が立つ位置の左右の側面壁にスイングアーク(バックスイング・ダウンスイング及び、フォロー)のラインと練習者の前傾姿勢を示すラインが確認出来るように配置され、自然法則『黄金律(比率)、重力・引力』を生かしたスイングアークの角度ラインと前傾姿勢の角度ライン、中心軸(捻転・回転)ライン、ゴルファー各人の足幅の長さ(定規)とトップ時とミート時の胸部と腰部の方向・角度ライン、さらに、足場マットでの立ち位置を示すラインが示されていることを特徴とするゴルフ練習設備によって解決される。
【0009】
更に、上記の課題は、ゴルフ練習者の左右に配置する一対のスイング矯正シートを含み、前記一対のスイング矯正シートの表面にスイングアークの角度のラインを表示し、右側面に配置する前記スイング矯正シートには前傾姿勢の角度がわかる細ラインも入れて最適な前傾姿勢と最適で安定したスイングアークが出来るように前記スイングアークの角度及び前記姿勢の角度が、黄金律によって決定されていることを特徴とするゴルフ練習用具によって解決される。
更に、上記の課題は、ゴルフ練習者の前面に配置するスイング矯正シートを含み、前記スイング矯正シートには、スイング中の捻転・回転の際に左右にスエ―(重心移動)しないように中心軸を示す太線ラインを入れて、より安定したスイングができるようにしたゴルフ練習用具によって解決される。
【0010】
更に、上記の課題は、ゴルフ練習者の足元に配置するスタンスシートを含み、前記スタンスシートの表面にスイング中のトップ時とミート時の胸部と腰部の方向・角度がわかる太線ラインと、黄金律で決められる自分の足幅を合わせられる定規が表示され、前記太線ラインの角度は黄金律で決定されていることを特徴とするゴルフ練習用具によって解決される。
【0011】
更に、上記の課題は、ゴルフ練習者の足元に配置する足場マットを含み、前記足場マットには、スイング中のトップ時とミート時の胸部、腰部の方向・角度を示す凹凸ラインが設けられおり、前記凹凸ラインの角度は黄金律で決定されていることを特徴とするゴルフ練習用具によって解決される。
【0012】
自然法則『黄金律』(比率)重力・引力を生かしたゴルファー『各人の足幅の長さ』、『前傾姿勢の角度』、『トップ時とミート時の胸部と腰部の方向・角度』、『スイングアークの角度』を解明し、上達を引き出す特徴を持つゴルフ練習場、及び、練習場に必要な設備器具、及びそうした練習に必要な用具の課題が要望されていた。
【0013】
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意研究の結果、下記構成の本発明によって従来の技術の課題を解決することに成功した。
(1)宇宙や地球上を支配している黄金律(比率)、重力・引力の作用を生かした、ゴルフスイングの基本であるスタンスの
▲1▼ 各人の足幅の長さ、
▲2▼ 前傾姿勢の角度、
▲3▼ 中心軸の捻転・回転
▲4▼ スイングアークの角度、
▲5▼ トップ時とミート時の胸部と腰部の方向・角度
を解明し、安定したゴルフ練習で、より早く、より確実に、上達(スコア アップ)する事を特徴とする。
(2)本発明は、『各人の足幅の長さ』、『前傾姿勢の角度』、『スイングアークの角度』の解明により、ゴルフ指導を従来の指導法とは全く異なる確実な方法でより安定性を高め、より技術を高め、上達を大幅に短縮した。
【0014】
つまり、従来は、プロライセンスを持った指導者自身が自己流で上手くなり、
例えば、
▲1▼ 足幅はこの位(肩幅位とか、肩幅より少し広め位に)
▲2▼ 前傾姿勢はこの位(赤ちゃんをおんぶした位の角度)
▲3▼ スイング角度はこの位(肩と首の間位とか、素振りをしている角度位)
と、この位、この位、この位と、とても曖昧で、正確で学術的な正確な長さや角度を教えられない(解明されていない)為に、上達を遅らせているのが起因しているといえる。
【0015】
事実、ツアープロでも止まっているボールを打てなくなること(イップス病)はもちろん、一般ゴルファーのほとんどが悩む問題点で、上達を甚だしく遅らせているといっても過言ではない。
本発明は、自然法則の黄金律、重力・引力を生かした、新しいゴルフ理論に基づいたゴルフ練習場(室内外)の設計と、それに必要な用具を発明した。
【発明の効果】
【0016】
以上に説明した通り本発明によると、自然の法則、『黄金律、重力・引力』、を生かしたゴルフ上達の新理論と、それに基づいたコーチいらずのゴルフ練習場の提供(設計)で、ゴルフが容易に上達できる仕組み(理論と指導法・練習場)が可能となり、技術の上達はもちろん、老若男女の新規のゴルフファンの参入で、ゴルフ人口減少の問題をも解決できる。
【0017】
また、本発明は、移動型としても制作普及させて凡庸性に優れており、なおかつ、自然の法則に基づいているために、技術指導・訓練の標準化を可能にする効果が大きい。
【0018】
本発明の指導効果と成果を下記に説明する。以下は、秘密保持を義務付けて、本発明による効果を確認したものである。
すでに自己流ゴルフで練習や試合を重ね、中級位の人、10名に黄金法則の一部を1回~数回の指導をした。うち、A氏は、「週2回河川コースに通っているけど、この1年でスコア100切りは2回のみ」という40歳の男性。わずか1回の指導(アドバイス)で90台前半を、2回目の指導で80台を、そして3回目のアドバイスを受けた後のコンペでベストスコアを出し、私に『先生、○○大臣のコンペでベスグロ・76を達成しました。ホントにありがとうございました』と。発明者で指導した私が驚いた。
次に,B氏(40歳代)は、ほんのわずか15分~20分位の黄金ゴルフ理論のスイング指導で、いつもスコア100以上のスコアが10打以上縮まった、と。また、さらに、ハーフ40をも記録したと大喜び。B氏は『この黄金理論YOU-BO(商標登録済)指導は本物だ!』と叫び、その後、周囲にアピールしている。
さらに、C氏(60歳代)は、週1回のゴルフコンペの会員になっている60歳代の男性。わずか3~4回の黄金ゴルフ指導・アドバイスを受けただけで、これまでこのコンペの会で優勝経験ゼロだったのに、いきなりコンペ連続2回の優勝を果たし、発明者の私に「かこいさん、ほんとに、ほんとにありがとうございます。スゴイです。」と、絶賛。このコンペの代表幹事の方に「み~んなに教えてほしい」と嘆願されているほど。
さらにまた、他のスコア90~100前後の方々の自己流ゴルフによる個性の強い不安定なスイングが、1~2回の指導・アドバイスですべて、即座に、スイングがシンプルにきれいなゴルフスイングになり、「スコアもスイングも安定したゴルフになりました」と口をそろえている。
【0019】
これらは、『黄金理論』、『足幅の長さ』、『前傾姿勢の角度、『スイングアークの角度』を確かな数字で指導し、自己流スイングをその場で正しく矯正し、さらに、自然法則の重力・引力を加えた、『中心軸の捻転・回転』『トップ時とミート時の胸部と腰部の方向・角度』のアドバイスをするだけで、ゴルフ人生を変えてしまうほどの、劇的にスイング姿勢が良くなり、上手に上達の一歩を歩くようになっている。
正しい練習理論は、上達を最短にしてくれることを証明している、と言える。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】木の枝の黄金律(比率)のフローシート
図2】葉っぱの黄金律(比率)のフローシート
図3】ヒマワリの花の黄金律(比率)のフローシート
図4】オウム貝の黄金律(比率)のフローシート
図5】人間の手指関節の長さの黄金律(比率)のフローシート
図6】ピラミッドの黄金律(比率)のフローシート
図7】パルテノン神殿の黄金律(比率)のフローシート
図8】凱旋門の黄金律(比率)のフローシート
図9】ミロのビーナスの黄金律(比率)のフローシート
図10】モナ・リザの黄金律(比率)のフローシート
図11】『各人の足幅の長さ』のフローシート
図12】『前傾姿勢の角度』のフローシート
図13】『スイングアークの角度』のフローシート
図14】『上達するゴルフ練習場立体モデル』のフローシート
図15】室内練習場のフローシート
図16】屋外練習場のフローシート
図17】左壁則面のフォローライン(太線)
図18】左壁側面のフォロー角度の太線
図19】左壁側面のフォロー角度・黄金角度21度(X)
図20】右壁則面のバックスイング、ダウンスイングライン(太線)と前傾姿勢のライン(細線)
図21】右壁側側面の太線
図22】右壁側側面の太線の角度・黄金角度21度(X)
図23】右壁側側面の前傾姿勢角度の細線
図24】右壁側側面の前傾姿勢角度・黄金角度42度(X)
図25】練習場の前面の壁/中心軸を示すライン
図26】練習場の前面の壁/中心軸の捻転・回転を示す人体図形
図27】床面・スタンスシート/トップ時(右)とミート時(左)の胸部・腰部の方向・角度を示す太線ライン21,22と足幅用の定規23 21スタンスシート/トップ時の胸部・腰部の方向・角度(右側・黄金角度42度) 22スタンスシート/ミート時の胸部・腰部の方向・角度(左側の黄金角度42度) 23スタンスシート/足幅用の定規
図28】床面・足場マット/胸部・腰部の黄金角度の凹凸ライン入りフローシート 24足場マット/右上から左下へのライン(トップ時の胸部・腰部の方向角度42度) 25足場マット/左上から右下へのライン(ミート時の胸部・腰部の方向角度42度)
図29】ゴルフ用品とコンパクト包装の説明図 (A)左右に配置する一対のスイングアーク矯正シート7、8 (B)左右に配置する一対のスイングアーク矯正シートセットのコンパクト包装26
図30】ゴルフ用品とコンパクト包装の説明図 (A)前面に配置する中心軸スイング矯正シート9 (B)前面に配置する中心軸スイング矯正シートのコンパクト包装27
図31】ゴルフ用品とコンパクトに包装の説明図 (A)足元に配置するスタンスシート(15,16,17) (B)足元に配置するスタンスシートのコンパクト包装28
図32】ゴルフ用品とコンパクトに包装の説明図 (A)足場に配置する足場マット10 (B)足場に配置する足場マットのコンパクト包装29
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明は、あらかじめ、まず、地球人や生物はすべてここでいうナゾの自然法則、『黄金律(比率)』で支配されており、地球人や生物はこの『黄金律(比率)』を無視しては生きられない。また、人間は、重力に支配され、地球は引力(遠心力)などの作用が働いており無視しては生きられない。
と同時に、ゴルフ上達には、このことが不可欠であるといえる。
以下、自然法則、黄金律(比率)による自然界の実例のフローシート、図1図2図3図4図5を下記に説明する。
【0022】
例えば、日頃、毎日見ている自然界の植物の成長過程で木の枝、図1に示した通り、木の枝の成長の角度をA,B,Cとすると、
【0023】
このように、先人たちは、この美しい野山や海川などの自然界を支配している黄金律(比率)の持つ、1.安定性と、2.美しさを早くから建築物や日常雑貨などに応用して生かしている。
以下、自然法則、黄金律(比率)を応用した代表的な建築物や芸術物などの実例を、図6図7図8図9図10で、下記に説明する。
【0024】
例えば、自然法則、黄金法則の応用で代表的なものがエジプトのピラミッド図6をA、B,で示すと、ピラミッドの高さAと横幅Bの比率がA:B=1:1.618で、黄金律である。
次に、ギリシャのパルテノン神殿(図7)をA,B,で示すと、パルテノン神殿の高さAと横幅Bの比率がA:B=1:1.618で黄金律である。
次の、パリの凱旋門をA,B,で示すと、アーチの高さAと全体の高さBの比率がA:B=1:1.618で黄金比である。
ほかにも、日常のノートや書籍などの紙製品とか、家庭電化製品なども黄金比率が応用されて出来ている。
さらに、ミロのビーナス図9の絵でもヘソを中心に、黄金律で描かれている。ヘソから頭までの長さをA,ヘソまでの高さをBで示すと、その比率がA:B=1:1.618の黄金律である。
そして、モナ・リザ図10の絵でもAとBで示すと、顔の横Aと縦Bの比率がA:B=1:1.618の黄金律で描かれている。
又、風景画を描いたり、風景写真を撮るときに縦横を黄金比率(1:1.618)で撮影すると、とてもきれいに仕上がるとも言われている。
以上、本発明のフローシート 図6図7図8図9図10で示した。
【0025】
このように、人間は、黄金比率で支配されている植物や生物などを日常的にみているために、黄金律(比率)で構成されているものは、もっとも健固(安定度)で、もっとも美しい、という感覚を脳内にインプットされているのだと考えられる。
【0026】
つまり、地球人や生物はこの黄金律(比率)や重力・引力を無視しては生きられない、というより逆らえない、といえる。
これに ▲1▼気づくことと、▲2▼生かすことが大切だと思われる。
そこで、『黄金律や重力・引力』を生かし、各種の運動で『ゴルフ上達理論』として利用しない手はないと考えて、構造運動学見地から解析研究するに至った。
【0027】
本発明の実施の形態を以下に説明する。
ゴルフは、安定度と飛距離を争うゲーム。
従来のゴルフ指導では、“スタンス“は基本と言いながら、世界中のアマチュアゴルファーはもちろん、多くのプロゴルファーでも例えば、▲1▼狭い足幅、▲2▼角度の少ない(又は深い)前傾姿勢、▲3▼野球のスイングに似た横振りスイングだったり、極端な縦振りスイングだったり、とそのスイングはとても無駄・無理な動きがみられる。又、両腕や肩を回すことを意識するあまり、カラダ全体を右に左に(スエ―して)動き過ぎであったり、又、より飛ばそうと思うあまりリズムを取ろうと左足かかとを思い切り上げて上下左右にスエ―するといった不安定な動きが多過ぎて自己流ゴルフを助長しているのが実情で、いかにしたら安定したスタンスでスイングできるのか、といった課題をかかえていた。
【0028】
本発明は、ゴルファーのこうした不安定度を最小限に解消するためのゴルフスイング理論、つまり、安定したスタンスで、安定したスイングでよりスコアを伸ばす黄金律(比率)が存在する、ということに着目、3つの『黄金ゴルフ理論』
1.各人の足幅(長さ)の法則(図11は、各人の足幅の法則、のフローシート)
2.前傾姿勢(角度)の法則(図12は、前傾姿勢(角度)の法則のフローシート)
3.スイングアーク(角度)の法則(図13は、スイング角度のフローシート)
を確かな数字で解明したことで、より安定度の高い、より飛距離やスコアを伸ばすゴルフスイング練習が可能となり、ゴルフが早く上達して、楽しいスポーツになるキッカケを作ることが可能となった。
【0029】
従来、ゴルフ指導は、屋外のゴルフ練習場や、室内のゴルフスタジオで行われているものの、ただボールを打つだけ(文字通り、打ちっぱなし)。又、打った後の本人の記録や結果(方向・飛距離)だけをコンピュータ―化して報告指導しているのが実情で、自己流ゴルフでの解決には程遠いのが実情。
【0030】
次に、本発明は、黄金律(比率)、重力・引力を生かしたものでその実施例を図面に基づいて具体的に説明する。
【0031】
1.まず、自分だけの『足幅の長さ』(図11)により、以下に説明する。
図11は、黄金律(比率)、足幅の長さのフローシートである図中、1はゴルフプレーヤー、2はヘソの位置、3は中心軸点、4は足の位置、5―Aは足幅の長さ、5―Bはヘソの高さを示す。
従来のゴルフ指導では、『足幅は、肩幅位とか肩幅より少し広め位とか、この位、この位、この位と、とても曖昧なのが世界的な指導常識となっている。
例えば、身長が2メートルの人と、1メートル50センチの人の足の幅が肩幅位で同じでは安定性が欠けていておかしいのは明らか。
足幅が同じでは、スイングの安定度が一緒とは言えない。いくらプロといえども足幅の長さが不確定で狭かったり広すぎたりでは最大の能力を発揮することは不可能。
【0032】
ゴルフは安定度が最も要求されるスポーツ。
スタンスが安定することで、▲1▼より真っすぐ、▲2▼より正確に、▲3▼かつ遠く、飛ぶことが約束されるといえる。
つまり、スタンス幅は、人それぞれ『自分だけの安定スタンスの幅○○cm』があって、より安定度の高い美しいスイングが可能となる、といえる。
【0033】
人間の身体は上半身と下半身に分かれる。その中心はヘソ(又は腰)。イスに座り左右の肩を回すと良くわかる。これはゴルフスイングの基本。中心軸を中心にヘソから上だけが捻られ、座って捻転すると中心軸がよくわかり、同時に全く左右にスエ―しないことがわかる。
ゴルフスイングでは下半身の安定が第一。下半身は動かざること山のごとく、下半身をしっかりと固定(安定)することで、中心軸の捻転・回転が安定することが良くわかる。
人間の身体の中心は、ヘソ(又は、腰の高さ。)下半身で重力を支えるために中心であるヘソ(腰)の高さに対して黄金律(比率 1:1.618)が働くと考えられる。以下、足幅の長さ(図11)をX,Yで示し、説明する。
Y=自分のヘソの高さ、X=自分の足幅の長さとした場合、
【0034】
2、次に、『前傾姿勢の最適角度』を、図12により、以下に説明する。
図12は、黄金律(比率)前傾姿勢の最適角度のフローシートである図中、6はプレイヤーの前傾姿勢の角度である。
スタンスは、安定性が重要。
下半身の安定性は、植物と同じように上半身(幹)を支えている下半身(根っこは地下)にかかっている。
従って、前傾姿勢は360度に対する黄金律(比率)が成立する。
X=前傾角度
【0035】
3.次に、『スイングアークの最適角度』を図13により、以下に説明する。
図13は、スイングアークの最適角度のフローシート
スイングは、地平線上(空間)の行為。
重力と引力(遠心力)を生かすことで、飛距離を伸ばすヘッドスピードを最大限に引き出すことが可能。
従って、180度の黄金律(比率)が成立する。
X=スイングアークの角度
【0036】
以上を解明し、以上について指導を行ったところ、10人のパネラで行った結果、全員のスイングの・安定性、・美しさ・ミートの確実さ、が劇的に向上したと同時に、スコアーアップはもちろん、『ゴルフの練習やコース入りが楽しくなった』と回答した。
全員の回答者が『ゴルフを始めてほんとに良かった。これまでの練習は何だったのか、ショック。だけど、この自然法則の黄金ゴルフは本物だ』と答えた。
次に、請求項1の黄金法則を生かした、上達するゴルフ練習場立体モデルを図14により、下記に説明する。
【0037】
黄金法則を生かしたゴルフ練習場モデル
練習者が立つ位置に配置された足場マットと、練習者の足幅とスイング中の最適方向・角度を確認できるように配置したスタンスシートがあり、前方の壁には体の捻転・回転を促す中心軸を確認できるように中心軸ラインを配置し、練習者が立つ位置の左右の側面壁にスイングアーク(バックスイング・ダウンスイング及び、フォロー)のラインと練習者の最適前傾姿勢を示すラインが確認出来るように配置され、黄金律(比率)、重力・引力を生かしたスイングアークの最適角度ラインと前傾姿勢の最適角度ライン、中心軸(捻転・回転)ライン、ゴルファー各人の足幅の長さ(定規)とトップ時とミート時の胸部と腰部の最適方向・角度ライン、さらに、足場マットでの立ち位置を示すラインが示されていることを特徴とするゴルフ練習設備付き練習場。
図14において、
4は、足の位置(左右)
7は、スイングアーク矯正シート
右壁は、バックスイング、ダウンスイングのライン12(太線)と前傾姿勢のライン11(細線)入りシート。尚、細線は図20で後述する。
8は、スイングアーク矯正シート
左壁は、フォローライン13(太線)入りシート。
9は、前面壁は、中心軸のライン入り14シート
10は、床面・足場マット10
足場マットは、トップ時15とミート時16の胸部と腰部の方向・角度の凹凸ライン入り。(図31で詳述する)
11は、右側面の前傾姿勢の細線ライン
12は、右側面のバックスイング、ダウンスイングの太線ライン
13は、左側面のフォローライン太線
14は、前壁中心軸ライン
15は、スタンスシート・トップ時の腰部、胸部の方向、角度を示すライン
16は、スタンスシート・ミート時の腰部、胸部の方向、角度を示すライン
17は、スタンスシート・足幅の為の定規入り(図27で後述する)
本発明は、凡庸性に優れており、練習場以外でもどこでも練習できるように、移動型としてコンパクトにして持ち運び出来るよう制作普及させることが可能な上、コンパクトセットとして販売できることも可能となる。
先ず、請求項2のゴルフ練習者の左右の壁に配置する一対のスイングアーク矯正シート7、8とそのコンパクト包装26、請求項3の練習者の前面に配置する中心軸スイング矯正シート9とそのコンパクト包装27、さらに、請求項4のスイング中のトップ時とミート時の胸部と腰部の最適方向・角度がわかる足元に配置するスタンスシート15,16と足幅用の定規17とその包装28を、更に又、足場に配置する足場マット10と、その包装29からコンパクトセットが構成される。
次に、ゴルフ練習設備・用具の使用素材を説明する。
請求項2の図14ゴルフ練習者の左右に配置する一対のスイングアーク矯正シート7、8の素材は、鏡のほか、布製、ビニール製、木製、紙製、又は紐などで応用できる。請求項3の図14ゴルフ練習者の前面に配置する中心軸スイング矯正シート9の素材は、鏡のほか、布製、ビニール製、紙製、木製、又は紐を応用できる。
又、請求項4の図14ゴルフ練習者の足元に配置するスタンスシート(15,16,17)の素材は、ゴム製、ビニール製、布製、木製、又は紙製でも応用できる。更に、請求項5の図14ゴルフ練習者の足元に配置する足場マット10は、ゴム製、ビニール製の他、布製、紙製でも応用できる。
以下、ゴルフ練習場モデルの符号の簡単な説明
4は、図14の足場マットの足位置
7は、図14の右側面壁
8は、図14の左側面壁
9は、図14の前面壁
10は、図14の床面・足場マット
11は、図14の右側面壁の前傾姿勢 細線ライン
12は、図14の右側面壁7のバックスイング・ダウンスイングの太線ライン
13は、図14の左側面壁8のフォローライン太線
14は、図14の前面壁の中心軸ライン
本発明のゴルフ練習設備のユニットは以上の構成からなる。
更に、図15は、請求項1の黄金法則を生かした、上達するゴルフ練習場モデルを室内用に繰り返し並べる応用が可能。図14のユニットを複数配置して、それを壁18で仕切る。図14のユニットをスイングアーク矯正シート7、8と前面壁9は壁18に表示されている。
又、図16は、屋外用として図14のユニットをさらに繰り返し並べた例である。
【0038】
次に、請求項2のゴルフ練習者の左右に配置する一対のスイングアーク矯正シートを図17図20により、下記に説明する。
ゴルフ練習者の左右に配置する一対のスイングアーク矯正シート7,8を含み、前記一対のスイングアーク矯正シートの表面にスイングアークの最適角度のライン12、13を表示し、右側面に配置する前記スイングアーク矯正シートには前傾姿勢の最適角度がわかる細ライン11も入れて最適な前傾姿勢と最適で安定したスイングアークが出来るように前記スイングアークの最適角度及び前記前傾姿勢の最適角度が、黄金律によって決定されていることを特徴とするゴルフ練習用具。
素材は、鏡のほか、紙・ビニール・木製又は紐などを応用しても効果的。
左壁(図17)(図18)(図19)を、A,B,C,Xで示して説明する。
左壁(図17)は、スイング・フォローライン13シート(太線)
スイングは、地平線上(空間)の行為。重力と引力(遠心力)を生かすことで、飛距離を伸ばすヘッドスピードを最大限に引き出すことが可能。
従って、180度の黄金律(比率)が成立する。
スイングアーク・フォローの最適角度
バックスイング・ダウンスイングアークの最適角度と、前傾姿勢の最適角度
右壁 図20図21図22図23図24を、A,B,C,Xで示し説明する。
右壁 図20は、スイングのバックスイング・ダウンスイングライン12(太線)、前傾姿勢角度ライン11(細線)入りシート
図21は、バックスイング・ダウンスイングアーク角度を示す、21度の太線ライン12(右上から左下ライン)
【0039】
次に、請求項3のゴルフ練習者の前面に配置する中心軸スイング矯正シートを図25により、下記に説明する。
ゴルフ練習者の前面に配置する中心軸スイング矯正シートを含み、前記スイング矯正シートには、スイング中の捻転・回転の際に左右にスエ―(重心移動)しないように中心軸を示す太線ライン14を入れて、より安定したスイングができるようにしたゴルフ練習用具。素材は、鏡のほか、紙・ビニール・木製、又は紐を応用利用しても効果的。
続いて、図26は、中心軸点3、練習者の中心軸19、・捻転・回転20を示す。
【0040】
次に、請求項4のゴルフ練習者の足元に配置するスタンスシートを図27により、下記に説明する。
ゴルフ練習者の足元に配置するスタンスシートを含み、前記スタンスシートの表面にスイング中のトップ時とミート時の胸部と腰部の方向がわかる太線ライン21、22と、黄金律で決められる自分の最適な足幅を合わせられる定規23が表示され、前記太線ライン21、22の角度は黄金律で決定されていることを特徴とするゴルフ練習用具。素材は、ゴム製、ビニール製、布製、木製、又は紙製でも応用できる。
太線ライン21,22の角度をA,B,C,Xで示して説明する。
図27は、スイング中のトップ時の胸部と腰部の方向・角度を示すラインを右上から左下への太線ライン21で示し、一方、ミート時の胸部・腰部の方向・角度ライン22を左上から右下への太線ラインで示し、21、22をA,B,C,Xで示し、下記に説明する。
次に、黄金律で決められる自分の最適な足の幅を合わせる定規23で示した左右50cmを記入した定規で、足幅最大100cmとした。
【0041】
次に、請求項5のゴルフ練習者の足幅に配置する足場マット図28を含み、前記、足場マットにはスイング中のトップ時とミート時の胸部・腰部の最適方向・角度を示す凹凸ラインが設けられており、前記、凹凸ラインの角度は黄金律で決定されていることを特徴とするゴルフ練習用具。
足場マットの24,25をA,B,C,Xで示して説明する。
【0042】
本発明のゴルフ用具セットのコンパクト包装について、図29から図32により説明する。
図29(A)に示すスイングアーク矯正シート7,8はそれぞれシートを丸めて(B)に示すように、コンパクト包装26により包装する。
図30(A)の中心軸スイング矯正シート9も同様に(B)に示すように、丸めてコンパクト包装27により包装することができる。
図31(A)のスタンスシート10も同様に(B)に示すように、丸めてコンパクト包装28により包装することができる。
図32(A)の足場マット11も同様に(B)に示すように、丸めてコンパクト包装29により包装することができる。
このように、本発明のゴルフ用具は、コンパクトに包装し、容易に運搬することができる。
【符号の説明】
【0043】
1は、ゴルフプレーヤー
2は、ヘソの位置
3は、中心軸点(地面)
4は、各人の足の位置(左右)
5は、5Aは足幅の長さ、5Bはヘソの高さ
6は、プレイヤーの前傾姿勢の角度
7は、ゴルフ練習場の右側面壁
8は、ゴルフ練習場の左側面壁
9は、前面壁(中心軸ライン入り)
10は、床面・足場マット
11は、右側面の前傾姿勢ライン細線
12は、右側面壁のバック・ダウンスイングライン太線
13は、左側面壁のフォローライン太線
14は、前面壁の中心軸ライン
15は、スタンスシート・トップ時の腰部・胸部の方向・角度を示すライン
16は、スタンスシート・ミート時の腰部・胸部の方向を示すライン
17は、スタンスシート・足幅用の定規
18は、図14を複数造る際の仕切り壁
19は、ゴルファーの中心軸線
20は、ゴルファーの中心軸 捻転・回転を示す
21は、図27のトップ時の胸部・腰の方向・角度を示すラインとその黄金比率図
22は、図27のミート時の胸部・腰の方向・角度を示すラインとその黄金比率図
23は、図27の各人の足幅用の定規
24は、足場マットのトップ時の胸部・腰部の方向・角度ラインとその黄金比率図
25は、足場マットのミート時の胸部・腰部の方向・角度ラインとその黄金比率図
26は、左右一対のスイングアーク矯正シートのコンパクト包装セット
27は、中心軸スイング矯正シートのコンパクト包装セット
28は、スタンスシートのコンパクト包装セット
29は、足場マットのコンパクト包装セット
図1
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