(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-08
(45)【発行日】2022-06-16
(54)【発明の名称】光学システム
(51)【国際特許分類】
G02B 25/00 20060101AFI20220609BHJP
G02B 17/08 20060101ALI20220609BHJP
G02B 5/30 20060101ALI20220609BHJP
G02B 27/02 20060101ALN20220609BHJP
【FI】
G02B25/00 A
G02B17/08 A
G02B5/30
G02B27/02 Z
(21)【出願番号】P 2019548361
(86)(22)【出願日】2018-03-02
(86)【国際出願番号】 IB2018051353
(87)【国際公開番号】W WO2018163035
(87)【国際公開日】2018-09-13
【審査請求日】2021-03-01
(32)【優先日】2017-03-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505005049
【氏名又は名称】スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100130339
【氏名又は名称】藤井 憲
(74)【代理人】
【識別番号】100110803
【氏名又は名称】赤澤 太朗
(74)【代理人】
【識別番号】100135909
【氏名又は名称】野村 和歌子
(74)【代理人】
【識別番号】100133042
【氏名又は名称】佃 誠玄
(74)【代理人】
【識別番号】100171701
【氏名又は名称】浅村 敬一
(72)【発明者】
【氏名】ユン,ジシェン
(72)【発明者】
【氏名】ウォン,ティモシー エル.
(72)【発明者】
【氏名】マクドウェル,エリン エー.
【審査官】瀬戸 息吹
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第95/024713(WO,A1)
【文献】特開平07-261088(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第105929537(CN,A)
【文献】特開2000-275566(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 9/00 - 17/08
G02B 21/02 - 21/04
G02B 25/00 - 25/04
G02B 27/00 - 30/60
G02B 5/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1、第2、及び第3の光学レンズを含み、
前記第3のレンズが前記第1のレンズよりも観察者の近くに配置され、前記第2のレンズが前記第1のレンズと前記第3のレンズの間に配置され、前記第1及び第2のレンズのそれぞれが、約20nm/cm未満の光学複屈折を有し、前記第3のレンズが、約10nm/cm超の光学複屈折を有し、各レンズが、対向する第1の主表面と第2の主表面を有する複数の光学レンズであって、
前記第1のレンズの前記第2の主表面と前記第2のレンズの前記第1の主表面とが互いに隣接し、前記第2のレンズの前記第2の主表面と前記第3のレンズの前記第1の主表面とが互いに隣接しており、
前記第1のレンズの前記第1及び第2の主表面が、実質的に球面状で、互いに向かって凹状であり、前記第1の主表面が約10mm~約500mmの範囲の曲率半径を有し、前記第2の主表面が約16mm~約1500mmの範囲の曲率半径を有し、
前記第2のレンズの前記第1の主表面が実質的に球面状で、前記第1のレンズの前記第2の主表面に隣接し、前記第1のレンズの前記第2の主表面に向かって凹状であり、約16mm~約1500mmの曲率半径を有し、
前記第3のレンズの前記第1の主表面が、前記第2のレンズの前記第2の主表面に隣接し、前記第2のレンズの前記第2の主表面に向かって凸状であり、約14mm~約800mmの範囲の曲率半径を有し、前記第3のレンズの前記第2の主表面が、前記第3のレンズの前記第1の主表面に向かって凸状であり、約18mm~約1300mmの範囲の曲率半径を有する、
複数の光学レンズと、
所定の波長範囲で少なくとも30%の平均光反射率を有する部分反射体と、
所定の波長範囲で、第1の偏光状態を有する光を実質的に反射させ、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に透過させる、反射偏光子と、
第2のレンズの実質的に平坦な第2の主表面上に配置され、前記第2のレンズの実質的に平坦な第2の主表面に合致する第1の波長板層と、
を備える、
観察者に対して像を表示するための光学システム。
【請求項2】
前記部分反射体が、前記第1のレンズの前記第1の湾曲した主表面上に配置され、前記第1のレンズの前記第1の湾曲した主表面に合致し、
前記反射偏光子が、前記第3のレンズの前記第1の主表面上に配置され、前記第3のレンズの前記第1の主表面に合致する、
請求項1に記載の光学システム。
【請求項3】
前記第1及び第2のレンズがそれぞれガラスを含み、前記第3のレンズがプラスチックを含む、請求項1に記載の光学システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般に、光学システム並びに、屈曲光学系に関連する光学構成要素及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
仮想現実(VR)ディスプレイを含め、多くのディスプレイは、現実の、又は仮想的な環境を再現する現実的な像の提示を試みる。いくつかの適用例では、VRディスプレイは、3次元環境の没入的シミュレーションの提供を試みる。
【発明の概要】
【0003】
いくつかの実施形態は、観察者に対して像を表示する光学システムを伴う。このシステムは、第1、第2、及び第3の光学レンズを含む複数の光学レンズを含む。第2のレンズは、第1のレンズと第3のレンズの間に配置される。第1及び第2のレンズのそれぞれは、約20nm/cm未満の光学複屈折を有する。第3のレンズは、約10nm/cm超の光学複屈折を有する。各レンズは、対向する第1の主表面と第2の主表面を有する。第1のレンズの第1と第2の主表面は、実質的に球面状で、互いに向かって凹状である。第1の主表面は、約10mm~約500mmの範囲の曲率半径を有する。第2の主表面は、約16mm~約1500mmの範囲の曲率半径を有する。第2のレンズの第1の主表面は、実質的に球面状で、第1のレンズの第2の主表面に隣接し、第1のレンズの第2の主表面に向かって凹状である。第2のレンズの第1の主表面は、約16mm超~約1500mの曲率半径を有する。第3のレンズの第1の主表面は、第2のレンズの第2の主表面に隣接し、第2のレンズの第2の主表面に向かって凸状である。第3のレンズの第1の主表面は、約14mm~約800mmの範囲の曲率半径を有する。第3のレンズの第2の主表面は、第3のレンズの第1の主表面に向かって凸状であり、約18mm~約1300mmの範囲の曲率半径を有する。光学システムはまた、所定の波長範囲で少なくとも30%の平均光反射率を有する部分反射体を含む。反射偏光子は、所定の波長範囲で、第1の偏光状態を有する光を実質的に反射させ、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に透過させる。第1の波長板層が、第2のレンズの実質的に平坦な第2の主表面上に配置され、第2のレンズの実質的に平坦な第2の主表面に合致する。
【0004】
いくつかの実施形態は、観察者に対して像を表示する光学システムを伴う。システムは、ガラスを含む少なくとも1つの第1のレンズ及び、プラスチックを含む少なくとも1つの第2のレンズとを含む、複数の光学レンズを含む。部分反射体が、少なくとも1つの第1のレンズの湾曲した主表面上に配置され、少なくとも1つの第1のレンズの湾曲した主表面に合致し、所定の波長範囲で少なくとも30%の平均光反射率を有する。反射偏光子が、少なくとも1つの第2のレンズの湾曲した主表面上に配置され、少なくとも1つの第2のレンズの湾曲した主表面に合致する。この反射偏光子は、所定の波長範囲で、第1の偏光状態を有する光を実質的に反射させ、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に透過させる。第1の波長板層が、反射偏光子と部分反射体の間の複数の光学レンズの1つの主表面上に配置され、その主表面に合致する。システムはまた、その中に開口部が画定される、射出瞳を含む。この光学システムは、光軸を有する。光線が、光軸に沿って伝播し、複数の光学レンズ、部分反射体、反射偏光子、及び第1の波長板層を、実質的に屈折せずに通過する。1ミリメートルあたり約70、約60、約50、約40、又は約30ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約20度の角度(θ)をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)は約0.2超である。
【0005】
いくつかの実施形態は、観察者に対して像を表示する光学システムに向けられている。このシステムは、像を放射するイメージャを含む。また、中に開口部を画定する射出瞳を含む。イメージャによって放射された像は、射出瞳の開口部を通って光学システムから出る。複数の光学レンズがイメージャと射出瞳との間に配置され、イメージャから放射された像を受け取る。それらの光学レンズは、第1、第2、及び第3の光学レンズを含む。第3のレンズは、約10nm/cm超の光学複屈折を有する。第1及び第2のレンズはそれぞれ、約7nm/cm未満の光学複屈折を有し、互いに接合されてダブレットを形成する。部分反射体が、ダブレットの湾曲した主表面上に配置され、ダブレットの湾曲した主表面に合致し、所定の波長範囲で少なくとも30%の平均光反射率を有する。反射偏光子が、第3のレンズの湾曲した主表面上に配置され、第3のレンズの湾曲した主表面に合致する。反射偏光子は、所定の波長範囲で、光を実質的に反射させ、かつ第1の偏光状態を有し、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に透過させる。第1の波長板層が、ダブレットの主表面に配置され、ダブレットの主表面に合致する。像が1ミリメートルあたり約70、約60、約50、約40、又は約30ラインペアの空間周波数を備える、イメージャによって放射された像からの光円錐であって、射出瞳を満たす。光円錐の主光線は、射出瞳の開口部の中心を通過して光学システムの光軸と約40度の角度をなす。光学システムの変調伝達関数(MTF)は、約0.15超である。
【0006】
本出願の上記及び他の態様は、以下の「発明を実施するための形態」から明らかになるであろう。しかしながら、上記概要は、いかなる場合も請求の主題の限定として解釈されるべきではなく、そのような主題は、添付の特許請求の範囲によってのみ規定される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1A】いくつかの実施形態による、光の光路がシステムの長さよりも長くなるように、光ビームがシステムを横断しながら屈曲する、屈曲光学システムを示す図である。
【
図1B】いくつかの実施形態による、光の光路がシステムの長さよりも長くなるように、光ビームがシステムを横断しながら屈曲する、屈曲光学システムを示す図である。
【
図1C】いくつかの実施形態による、光の光路がシステムの長さよりも長くなるように、光ビームがシステムを横断しながら屈曲する、屈曲光学システムを示す図である。
【
図1D】いくつかの実施形態による、光の光路がシステムの長さよりも長くなるように、光ビームがシステムを横断しながら屈曲する、屈曲光学システムを示す図である。
【
図2A】いくつかの実施形態によるイメージャを示す図である。
【
図2B】いくつかの実施形態による、光学システムの射出瞳の開口部を示す図である。
【
図3】1ミリメートルあたりのサイクル数(1ミリメートルあたりのラインペア数とも呼ばれる)でx軸に沿ってプロットされた空間周波数の関数としてy軸に沿ってプロットされた、いくつかの実施形態による光学システムの変調伝達関数(光学伝達関数(OTF)の係数)を表す曲線群を示す図である。
【
図4】物体からの光円錐の主光線が、射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約20度の角度をなす光学システムを示す図である。
【
図5】物体からの光円錐の主光線が、射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約40度の角度をなす光学システムを示す図である。
【
図6】物体からの光円錐の主光線が、射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約45度の角度をなす光学システムを示す図である。
【
図7】物体からの光円錐の主光線が、射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約55度の角度をなす光学システムを示す図である。
【
図8】物体からの光円錐の主光線が、射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約0度の角度をなす光学システムを示す図である。
【0008】
これらの図は、必ずしも一定の比率の縮尺ではない。図面で使用されている同様の番号は同様の構成要素を示す。しかし、特定の図中のある構成要素を示す数字の使用は、同じ数字を付した別の図中の構成要素を限定することを意図するものではないことが理解されよう。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1Aは、光の光路がシステムの長さよりも長くなるように、光ビームがシステムを横断しながら屈曲する、屈曲光学システム200を示す図である。本明細書に開示される光学システムは、屈曲光学系を採用し、仮想現実ディスプレイなどのヘッドマウントディスプレイ、及び携帯電話に含まれたカメラなどのカメラに有用である。本開示の光学システムは、反射偏光子、複数のレンズ、及び/又は、絞り面(例えば、射出瞳又は入射瞳)と像面(例えば、ディスプレイパネルの表面又は撮像装置の表面)の間に配置された波長板を含む。これらのシステムは、広い視野、高いコントラスト、低い色収差、低い歪み、及び/又は高い効率を小型の構成に有する、様々な適用例で有用な光学システムを提供することができる。
【0010】
仮想現実の適用例のための小型光学システムは、高解像度(小さいスポットサイズ)及び広い視野(FOV)を有することが望ましい場合がある。広い視野は、観察者に没入的体験を提供する。スポットサイズが小さいと、像がくっきりと鮮明になる。光学システムを通って像から射出瞳まで横断するとき、球面収差、コマ収差、非点収差などを含む様々な収差により、スポットサイズが増大する。レンズの収差及び光の波様の性質により、像11の1つの点から発する光(例えば、
図1Aを参照)は、射出瞳の開口部111の理想点の周囲の領域にわたって分散する。小さなスポットサイズの望ましい性質を広い視野と共に提供するために、このような収差は低減すべきである。
【0011】
変調光学伝達関数(MTF)は、光学システムの、像11から射出瞳の開口111へコントラストを伝える能力を特徴付ける、画質の尺度である。MTFは、空間領域(スポットサイズ)から周波数領域(MTF)へのフーリエ変換によって、スポットサイズに関連付けられる。光学システムのMTF(及びスポットサイズ)は、空間周波数の関数として表すことができる。空間周波数は、射出瞳の開口部で像内に存在する細部のレベルを定量化し、多くの場合、1ミリメートルあたりのラインペアの単位で指定される。空間周波数の高い像の有する細部の量は、それより空間周波数の低い像よりも多い。MTFは、光の様々な波長及び、光軸に対する光の様々な角度において、接線方向及び矢状方向について決定することができる。
【0012】
本明細書に開示されるいくつかの実施形態は、所定の空間周波数において指定の(例えば、高い)MTFを有する屈曲光学システムを目的としている。本明細書に開示されるシステムは複数のレンズを含み、これらのレンズは、反射偏光子及び少なくとも1つの波長板層と共に使用されるときに、没入型3次元仮想環境の観察者体験を向上させるMTFに備える光学品質を有する。
【0013】
図1Aは、いくつかの実施形態による、光学システム200の側面図である。光学システム200は、開口部111を通じて、観察者210に対して像11を表示するように構成されている。第1のレンズ20は、イメージャ10から像11を受け取るように構成されている。いくつかの構成では、第1のレンズ20に入射する像は楕円偏光される。いくつかの構成では、第1のレンズ20に入射する像は円偏光される。
【0014】
それぞれのレンズ20、30、40は、対向する、第1の主表面21、31、41と第2の主表面22、32、42を有する。第1のレンズ20の第1の主表面21と第2の主表面22は、実質的に球面状で、互いに向かって凹状であってもよい。第1のレンズ20の第1の主表面21は、約10mm~約500mmの範囲の曲率半径を有することができる。第1のレンズ20の第2の主表面22は、約16mm~約1500mmの範囲の曲率半径を有することができる。第1のレンズ20は、例えば、約550nm又は587.6nmで約1.52の屈折率を有することができる。
【0015】
第2のレンズ30の第1の主表面31は、実質的に球面状で、第1のレンズ20の第2の主表面22に隣接し、それに向かって凹状であってもよい。いくつかの構成では、第2のレンズ30の第1の主表面31は、例えば、光学接着剤を介して、第1のレンズ20の第2の主表面22に接合される。
【0016】
第2のレンズ30の第1の主表面31は、約16mm~約1500mmの曲率半径を有してもよい。第2のレンズ30の第2の主表面32は、いくつかの構成では、実質的に平坦であってもよい。第2のレンズ30の第2の主表面32は、例えば、約100mm超、更には2000mm超の曲率半径を有してもよい。いくつかの実施形態によれば、第2のレンズ30の第1の主表面31の曲率半径は、第1のレンズ20の第2の主表面22の曲率半径と実質的に等しい。いくつかの構成では、第2のレンズ30は、約550nm、例えば587.6nmで、約1.62の屈折率を有してもよい。
【0017】
第3のレンズ40の第1の主表面41は、第2のレンズ30の第2の主表面32に隣接し、それに向かって凸状であることができる。第3のレンズ40の第1の主表面41は、約14mm~約800mmの範囲の曲率半径を有してもよい。第3のレンズ40の第2の主表面42は、第3のレンズ40の第1の主表面41に向かって凸状であってもよい。第3のレンズ40の第2の主表面42は、約18mm~約1300mmの範囲の曲率半径を有することができる。いくつかの実施形態では、第3のレンズ40は、約550nm、例えば587.6nmで、約1.49の屈折率を有する。
【0018】
システム200は部分反射体50を含み、この部分反射体は、第1のレンズ20の第1の湾曲した主表面21上に配置され、それに合致する。いくつかの実施形態によれば、部分反射体50は、所定の波長範囲で少なくとも30%の平均光反射率を有してもよい。
【0019】
反射偏光子60が、第3のレンズ40の湾曲した第1の主表面41上に配置され、それに合致する。反射偏光子60は、所定の波長範囲で、第1の偏光状態を有する光を実質的に反射させ、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に透過させる。
【0020】
第1の波長板層70が、第2のレンズ30の第2の主表面32上に配置され、それに合致する。第1の波長板層70は、いくつかの実施形態では、所定の波長範囲内の少なくとも1つの波長で、実質的に1/4波長の波長板であることができる。光学システム200のいくつかの構成は、第2の波長板層90を含み、第1のレンズ20は、第2のレンズ30と第2の波長板層90との間に配置される。任意選択として、光学システム200は第1の直線吸収偏光子80を含む。例えば、第2の波長板層90は、第1のレンズ20と第1の直線吸収偏光子80との間に配置されてもよい。任意選択として、光学システム200は直線吸収偏光子100を含み、第3のレンズ40は、直線吸収偏光子100と反射偏光子60との間に配置される。
【0021】
いくつかの実施形態では、光学システムは、第2の波長板層90、第1の直線吸収偏光子80、及び第2の直線吸収偏光子100のそれぞれを含む。第1のレンズ20は、第2のレンズ30と第2の波長板層90との間に配置される。第2の波長板層90は、第1のレンズ20と第1の直線吸収偏光子80との間に配置される。第3のレンズ40は、第2の直線吸収偏光子100と反射偏光子60との間に配置される。
【0022】
いくつかの構成では、所定の波長範囲は約550nmの波長を含んでもよく、例えば、587.6nmの波長を含んでもよい。所定の波長範囲は、いくつかの実施形態では、約400nm~約700nmにわたってもよい。例えば、所定の波長は、青の原色波長、緑の原色波長、及び赤の原色波長を含むことができる。
【0023】
光学システム200は、光軸220を有する。光学システムは、光軸220に沿って伝播する光線が、複数の光学レンズ20、30、40、部分反射体50、反射偏光子60、及び第1の波長板層70を、実質的に屈折せずに通過するように構成されている。いくつかの構成では、複数の光学レンズ20、30、40、部分反射体50、反射偏光子60、及び第1の波長板層70のうちの少なくとも1つは、回転対称である。いくつかの構成では、複数の光学レンズ20、30、40、部分反射体50、反射偏光子60、及び第1の波長板層70のうちの少なくとも1つは、非回転対称である。例えば、複数の光学レンズ20、30、40、部分反射体50、反射偏光子60、及び第1の波長板層70のうちの少なくとも1つは、少なくとも1つの対称面を有してもよい。
【0024】
図1Aに示すように、光学システム200は、複数の光学レンズ、例えば、少なくとも第1の20、第2の30及び第3の40の、光学レンズを含むことができる。第2のレンズ30は、第1のレンズ20と第3のレンズ40の間に配置されている。第1のレンズ20及び第2のレンズ30のそれぞれは、約20nm/cm未満の光学複屈折を有してもよい。第3のレンズ40は、約10nm/cm超の光学複屈折を有してもよい。
【0025】
いくつかの実施態様によれば、第1のレンズ20及び第2のレンズ30のそれぞれは、約15nm/cm未満、約10nm/cm未満、又は約7nm/cm未満、更には約5nm/cm未満の光学複屈折を有する。第3のレンズ40は、約15nm/cm超又は約20nm/cm超の光学複屈折を有してもよい。第1及び第2のレンズについて本明細書で挙げる光学複屈折値は、反射偏光子を通る非結像光線の漏れの低減に備える。第2のレンズ30の第2の主表面32は、例えば、約2000mm超の曲率半径を有してもよい。
【0026】
光学システム200の1つ以上のレンズ20、30、40は、ガラスなどの、どのような好適な材料で作られていてもよい。例えば、第1及び/又は第2のレンズなどの1つ以上のレンズは、ホウケイ酸BK7ガラス、ランタンクラウンLAK34、ランタンフリントLAF7ガラス、フリントF2ガラス、高密度フリントSF2、ランタン高密度フリントLASF45、及びフルオロホスフェートFPL51及びフルオロホスフェートFPL55ガラスのうちの1つ以上を含んでもよい。
【0027】
第1のレンズ20の材料の屈折率は、約550nm、例えば587.6nmの波長で、約1.44、約1.50、又は約1.52であってもよい。第1のレンズ20は、例えば、ホウケイ酸塩BK7ガラス、フルオロホスフェートFPL51ガラス、及びフルオロホスフェートFPL55ガラスのうちの1つ以上を含んでもよい。
【0028】
第2のレンズ30の材料の屈折率は、約550nm、例えば、587.6nmの波長で、約1.65、約1.73、約1.75、又は約1.80であってもよい。第2のレンズ30は、例えば、高密度フリントSF2ガラス、ランタン高密度フリントLASF45ガラス、ランタンクラウンLAK34ガラス、ランタンクラウンLAK33Bガラス、ランタンクラウンLAK33Aガラス、ランタンクラウンLAF7ガラス、ランタンフリントLAK34ガラス、ランタンフリントLAF7ガラス、及びフリントF2ガラスのうちの1つ以上を含んでもよい。
【0029】
第1のレンズ20及び第2のレンズ30の例示的な組み合わせの構成には、1)第1のレンズ20が、約550nm、例えば587.6nmで約1.52の屈折率を有するホウケイ酸塩BK7ガラスを含み、第2のレンズ30が、約587.6nmで約1.65の屈折率を有する高密度フリントSF2ガラスを含む構成、2)第1のレンズ20が、約550nm、例えば587.6nmで約1.50の屈折率を有するフルオロホスフェートFPL51ガラスを含み、第2のレンズ30が、約550nm、例えば587.6nmで約1.80の屈折率を有するランタン高密度フリントLASF45ガラスを含む構成、3)第1のレンズ20が、約550nm、例えば587.6nmで約1.50の屈折率を有するフルオロホスフェートFPL51ガラスを含み、第2のレンズ30が、約550nm、例えば587.6nmで約1.73の屈折率を有するランタンクラウンLAK34ガラスを含む構成、4)第1のレンズ20が、約550nm、例えば587.6nmで約1.50の屈折率を有するフルオロホスフェートFPL51ガラスを含み、第2のレンズ30が、約550nm、例えば587.6nmで約1.76の屈折率を有するランタンクラウンLAK33Bガラスを含む構成、5)第1のレンズ20が、約550nm、例えば587.6nmで約1.50の屈折率を有するフルオロホスフェートFPL51ガラスを含み、第2のレンズ30が、約550nm、例えば587.6nmで約1.75の屈折率を有するランタンクラウンLAK33Aガラスを含む構成、6)第1のレンズ20が、約550nm、例えば587.6nmで約1.44の屈折率を有するフルオロホスフェートFPL55ガラスを含み、第2のレンズ30が、約550nm、例えば587.6nmで約1.73の屈折率を有するランタンクラウンLAK34ガラスを含む構成、7)第1のレンズ20が、約550nm、例えば587.6nmで約1.50の屈折率を有するフルオロホスフェートFPL51ガラスを含み、第2のレンズ30が、約550nm、例えば587.6nmで約1.75の屈折率を有するランタンクラウンLAF7ガラスを含む構成、8)第1のレンズ20が、約550nm、例えば587.6nmで約1.44の屈折率を有するフルオロホスフェートFPL55ガラスを含み、第2のレンズ30が、約550nm、例えば587.6nmで約1.73の屈折率を有するランタンフリントLAK34ガラスを含む構成、9)第1のレンズ20が、約550nm、例えば587.6nmで約1.44の屈折率を有するフルオロホスフェートFPL55ガラスを含み、第2のレンズ30が、約550nm、例えば587.6nmで約1.75の屈折率を有するランタンフリントLAF7ガラスを含む構成、10)第1のレンズ20が、約550nm、例えば、587.6nmで約1.52の屈折率を有するホウケイ酸BK7ガラスを含み、第2のレンズ30が、約550nm、例えば587.6nmで約1.62の屈折率を有するフリントF2ガラスを含む構成が挙げられる。
【0030】
第3のレンズ40は、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、及びポリカーボネートのうちの1つ以上などのプラスチックで作られていてもよい。いくつかの実施形態では、第3のレンズ40は、約550nm、例えば587.6nmで、約1.49の屈折率を有する。
【0031】
図1Aに示すように、イメージャ10は、第1のレンズ20に隣接し、かつ第1のレンズ20に対面するように配置することができる。イメージャ10は像11を放射し、その像は第1のレンズ20に入射する。射出瞳110は、第3のレンズ40に隣接し、かつ第3のレンズ40に対面するように配置され、その中に開口部111を画定する。第1のレンズ20に入射した像11は、射出瞳110内の開口部111を通って光学システム200から出る。第1のレンズ20に入射した像11は、楕円偏光されてもよい。開口部111で出て行く像は、実質的に直線偏光されていてもよい。
【0032】
図1Bは、
図1Aの光学システム200と多くの点で類似する光学システム201を示す。光学システム201は、少なくとも、システム201が第2の直線吸収偏光子(
図1Aの要素100)を含まない点において異なる。
【0033】
図1Cは、
図1Aとの類似点をいくつか有する別の光学システム202を示す。光学システム202はハーフミラー51を含み、このハーフミラーは、第3のレンズ40の第1の主表面41上に配置され、第3のレンズ40の第1の主表面41に合致する。システム202はまた、反射偏光子61を含み、この反射偏光子は、第1のレンズの第1の主表面21上に配置され、第1のレンズの第1の主表面21に合致する。システム202では、第2の波長板層90は、射出瞳110に隣接して配置される。第1の直線吸収偏光子80は、第2の波長板層90と第3のレンズ40との間に配置される。
【0034】
図1Dは、いくつかの実施形態による、更に別の光学システム203を示す。
図1Dは、
図1Cのシステム202と多くの点で類似している。システム203はまた、イメージャ10と第1のレンズ20との間に配置された第2の直線吸収偏光子100を含む。
【0035】
図2Aに示すように、イメージャは、実質的に多角形であることができる。
図2Bは、射出瞳110の開口部111を示し、この開口部は実質的に円形である。
図2A及び2Bに示すように、イメージャの有効領域の最大横寸法はDで(
図2A参照)、射出瞳の開口部の最大横寸法はdである(
図2B参照)。いくつかの実施形態では、比率D/dは、約1~約20、例えば、1≦D/d≦20である。いくつかの実施形態では、D/dの比率は、約2~約15、例えば、2≦D/d≦15である。いくつかの実施形態では、D/dの比率は、約5~約10、例えば、5≦D/d≦10である。
【0036】
射出瞳110の開口部111の最大横寸法は、約2mm~約10mmの範囲、又は約2mm~約80mmの範囲であることができる。射出瞳110と第3のレンズ40との間の間隙は、例えば、約5mm~約30mmの範囲、又は約10mm~約20mmの範囲であることができる。
【0037】
いくつかの実施形態によれば、光学システム200は、指定された変調伝達関数を提供する。
図3は、1ミリメートルあたりのサイクル数(1ミリメートルあたりのラインペア数とも呼ばれる)でx軸に沿ってプロットされた空間周波数の関数としてy軸に沿ってプロットされた変調伝達関数(光学伝達関数(OTF)の係数)を表す曲線群を示す図である。曲線群は、射出瞳開口111における、光学システム200の光軸220に対する様々な角度の光について、光学システムのMTFと空間周波数の関係を示す。
図3に示されるように、MTFと空間周波数の曲線は、横方向(T)及び矢状(単数又は複数)方向の両方について、射出瞳開口部111における、0、20、40、45、及び55度の角度の光について、プロットされる。
【0038】
再び
図1Aを参照すると、いくつかの実施形態は、観察者210に対して像11を表示する光学システム200を含む。システム200は、ガラスを含む少なくとも1つの第1のレンズ20、30及び、プラスチックを含む少なくとも1つの第2のレンズ40を含む、複数の光学レンズを含む。部分反射体50が、少なくとも1つの第1のレンズ20の湾曲した主表面21上に配置され、それに合致する。部分反射体50は、所定の波長範囲で少なくとも30%の平均光反射率を有してもよい。システム200はまた、少なくとも1つの第2のレンズの湾曲した主表面41上に配置され、それに合致する反射偏光子60を含む。反射偏光子60は、所定の波長範囲で、第1の偏光状態を有する光を実質的に反射させ、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に透過させる。第1の波長板層70が、反射偏光子60と部分反射体50との間の複数の光学レンズ20、30、40の1つの主表面32上に配置され、それに合致する。システム200の射出瞳110が、開口部111を画定する。
【0039】
光学システム200は、光軸220を有する。光軸220に沿って伝播する光線が、複数の光学レンズ20、30、40、部分反射体50、反射偏光子60、及び第1の波長板層70を、実質的に屈折せずに通過する。
【0040】
図4に示すように、光円錐300が、1ミリメートルあたり約70ラインペアの空間周波数を備え得る物体310から光学システム200に入射し、この光円錐は、射出瞳110の開口部111を満たす。光円錐300の主光線320が、射出瞳110の開口部111の中心330を通過して光軸220と約20度の角度(θ)をなす。光学システム200の変調伝達関数(MTF)は、約0.2超、又は約0.25超、更には約0.3超であることができる。
【0041】
光円錐300が、1ミリメートルあたり約60ラインペアの空間周波数を備え得る物体310から光学システム200に入射し、この光円錐は、射出瞳110の開口部111を満たす。光円錐300の主光線320が、射出瞳110の開口部111の中心330を通過して光軸220と約20度の角度(θ)をなす。光学システム200の変調伝達関数(MTF)は、約0.2超、又は約0.25超、更には約0.3超であることができる。
【0042】
光円錐300が、1ミリメートルあたり約50ラインペアの空間周波数を備え得る物体310から光学システム200に入射し、この光円錐は、射出瞳110の開口部111を満たす。光円錐300の主光線320が、射出瞳110の開口部111の中心330を通過して光軸220と約20度の角度(θ)をなす。光学システム200の変調伝達関数(MTF)は、約0.2超、又は約0.25超、更には約0.3.超であることができる。
【0043】
光円錐300が、1ミリメートルあたり約40ラインペアの空間周波数を備え得る物体310から光学システム200に入射し、この光円錐は、射出瞳110の開口部111を満たす。光円錐300の主光線320が、射出瞳110の開口部111の中心330を通過して光軸220と約20度の角度(θ)をなす。光学システム200の変調伝達関数(MTF)は、約0.2超、又は約0.25超、更には約0.3.超であることができる。
【0044】
光円錐300が、1ミリメートルあたり約30ラインペアの空間周波数を備えた物体310から光学システム200に入射し、この光円錐は、射出瞳110の開口部111を満たす。光円錐300の主光線320が、射出瞳110の開口部111の中心330を通過して光軸220と約20度の角度(θ)をなす。光学システム200の変調伝達関数(MTF)は、約0.2超、又は約0.25超、更には約0.3超であることができる。
【0045】
ここで
図5を参照すると、光円錐301が、物体311から光学システム200に入射し、1ミリメートルあたり約70ラインペアの空間周波数を備えてもよい。光円錐301は、射出瞳110の開口部111を満たす。光円錐301の主光線321が、射出瞳111の開口部110の中心330を通過して、光軸220と約40度の角度(θ)をなし、いくつかの実施形態によれば、光学システム200の変調伝達関数(MTF)は、約0.1超、又は約0.15超、更には0.2超であってもよい。
【0046】
光円錐301が、物体311から光学システム200に入射し、1ミリメートルあたり約60ラインペアの空間周波数を備えてもよい。光円錐301は、射出瞳110の開口部111を満たす。光円錐301の主光線321が、射出瞳111の開口部110の中心330を通過して光軸220と約40度の角度(θ)をなす。いくつかの実施形態によれば、光学システム200の変調伝達関数(MTF)は、約0.1超、又は約0.15超、更には0.2超であってもよい。
【0047】
光円錐301が、物体311から光学システム200に入射し、1ミリメートルあたり約50ラインペアの空間周波数を備えてもよい。光円錐301は、射出瞳110の開口部111を満たす。光円錐301の主光線321が、射出瞳111の開口部110の中心330を通過して光軸220と約40度の角度(θ)をなす。いくつかの実施形態によれば、光学システム200の変調伝達関数(MTF)は、約0.1超、又は約0.15超、更には0.2超であってもよい。
【0048】
光円錐301が、物体311から光学システム200に入射し、1ミリメートルあたり約40ラインペアの空間周波数を備えてもよい。光円錐301は、射出瞳110の開口部111を満たす。光円錐301の主光線321が、射出瞳111の開口部110の中心330を通過して光軸220と約40度の角度(θ)をなす。いくつかの実施形態によれば、光学システム200の変調伝達関数(MTF)は、約0.1超、又は約0.15超、更には0.2超であってもよい。
【0049】
光円錐301が、物体311から光学システム200に入射し、1ミリメートルあたり約30ラインペアの空間周波数を備えてもよい。光円錐301は、射出瞳110の開口部111を満たす。光円錐301の主光線321が、射出瞳111の開口部110の中心330を通過して光軸220と約40度の角度(θ)をなす。いくつかの実施形態によれば、光学システム200の変調伝達関数(MTF)は、約0.1超、又は約0.15超、更には0.2超であってもよい。
【0050】
図6を参照すると、1ミリメートルあたり約70ラインペアの空間周波数を備え得る光円錐302が、物体312から光学システム200に入射する。光円錐302は、射出瞳110の開口部111を満たす。光円錐302の主光線322が、射出瞳111の開口部110の中心330を通過して、光軸220と約45度の角度(θ)をなす。いくつかの実施形態によれば、光学システム200の変調伝達関数(MTF)は、約0.1超、又は約0.15超、更には0.2超であってもよい。
【0051】
光円錐302が、1ミリメートルあたり約60ラインペアの空間周波数を備え得る物体312から光学システム200に入射する。光円錐302は、射出瞳110の開口部111を満たす。光円錐302の主光線322が、射出瞳111の開口部110の中心330を通過して、光軸220と約45度の角度(θ)をなす。いくつかの実施形態によれば、光学システム200の変調伝達関数(MTF)は、約0.1超、又は約0.15超、更には0.2超であってもよい。
【0052】
光円錐302が、1ミリメートルあたり約50ラインペア空間周波数を備え得る物体312から光学システム200に入射する。光円錐302は、射出瞳110の開口部111を満たす。光円錐302の主光線322が、射出瞳111の開口部110の中心330を通過して、光軸220と約45度の角度(θ)をなす。いくつかの実施形態によれば、光学システム200の変調伝達関数(MTF)は、約0.1超、又は約0.15超、更には0.2超であってもよい。
【0053】
光円錐302が、1ミリメートルあたり約40ラインペアの空間周波数を備え得る物体312から光学システム200に入射する。光円錐302は、射出瞳110の開口部111を満たす。光円錐302の主光線322が、射出瞳111の開口部110の中心330を通過して、光軸220と約45度の角度(θ)をなす。いくつかの実施形態によれば、光学システム200の変調伝達関数(MTF)は、約0.1超、又は約0.15超、更には0.2超であってもよい。
【0054】
光円錐302が、1ミリメートルあたり約30ラインペアの空間周波数を備え得る物体312から光学システム200に入射する。光円錐302は、射出瞳110の開口部111を満たす。光円錐302の主光線322が、射出瞳111の開口部110の中心330を通過して、光軸220と約45度の角度(θ)をなす。いくつかの実施形態によれば、光学システム200の変調伝達関数(MTF)は、約0.1超、又は約0.15超、更には0.2超であってもよい。
【0055】
図7を参照すると、光円錐303が、1ミリメートルあたり約70ラインペアの空間周波数を備え得る物体313から光学システム200に入射する。光円錐303は、射出瞳110の開口部111を満たす。光円錐303の主光線323が、射出瞳111の開口部110の中心330を通過して光軸220と約55度の角度(θ)をなす。いくつかの実施形態によれば、光学システム200の変調伝達関数(MTF)は、約0.1超、又は約0.15超であってもよい。
【0056】
光円錐303が、1ミリメートルあたり約60ラインペアの空間周波数を備え得る物体313から光学システム200に入射する。光円錐303は、射出瞳110の開口部111を満たす。光円錐303の主光線323が、射出瞳111の開口部110の中心330を通過して光軸220と約55度の角度(θ)をなす。いくつかの実施形態によれば、光学システム200の変調伝達関数(MTF)は、約0.1超、又は約0.15超であってもよい。
【0057】
光円錐303が、物体313から光学システム200に入射し、1ミリメートルあたり約50ラインペアの空間周波数を備えてもよい。光円錐303は、射出瞳110の開口部111を満たす。光円錐303の主光線323が、射出瞳111の開口部110の中心330を通過して光軸220と約45度の角度(θ)をなす。いくつかの実施形態によれば、光学システム200の変調伝達関数(MTF)は、約0.1超、又は約0.15超であってもよい。
【0058】
光円錐303が、1ミリメートルあたり約40ラインペアの空間周波数を備え得る物体313から光学システム200に入射する。光円錐303は、射出瞳110の開口部111を満たす。光円錐303の主光線323が、射出瞳111の開口部110の中心330を通過して光軸220と約55度の角度(θ)をなす。いくつかの実施形態によれば、光学システム200の変調伝達関数(MTF)は、約0.1超、又は約0.15超であってもよい。
【0059】
光円錐303が、物体313から光学システム200に入射し、1ミリメートルあたり約30ラインペアの空間周波数を備えてもよい。光円錐303は、射出瞳110の開口部111を満たす。光円錐303の主光線323が、射出瞳111の開口部110の中心330を通過して光軸220と約55度の角度(θ)をなす。いくつかの実施形態によれば、光学システム200の変調伝達関数(MTF)は、約0.1超、又は約0.15超であってもよい。
【0060】
図8を参照すると、光円錐304が、1ミリメートルあたり約70ラインペアの空間周波数を備え得る物体314から光学システム200に入射する。光円錐304は、射出瞳110の開口部111を満たす。光円錐304の主光線324が、射出瞳111の開口部110の中心330を通過して光軸220と約0度の角度(θ)をなす。いくつかの実施形態によれば、光学システム200の変調伝達関数(MTF)は、約0.5超、又は約0.6超、更には約0.68超であってもよい。
【0061】
光円錐304が、1ミリメートルあたり約60ラインペアの空間周波数を備え得る物体314から光学システム200に入射する。光円錐304は、射出瞳110の開口部111を満たす。光円錐304の主光線324が、射出瞳111の開口部110の中心330を通過して光軸220と約0度の角度(θ)をなす。いくつかの実施形態によれば、光学システム200の変調伝達関数(MTF)は、約0.5超、又は約0.6超、更には約0.68超であってもよい。
【0062】
光円錐304が、1ミリメートルあたり約50ラインペアの空間周波数を備え得る物体314から光学システム200に入射する。光円錐304は、射出瞳110の開口部111を満たす。光円錐304の主光線324が、射出瞳111の開口部110の中心330を通過して光軸220と約0度の角度(θ)をなす。いくつかの実施形態によれば、光学システム200の変調伝達関数(MTF)は、約0.5超、又は約0.6超、更には約0.68超であってもよい。
【0063】
光円錐304が、1ミリメートルあたり約40ラインペアの空間周波数を備え得る物体314から光学システム200に入射する。光円錐304は、射出瞳110の開口部111を満たす。光円錐304の主光線324が、射出瞳111の開口部110の中心330を通過して光軸220と約0度の角度(θ)をなす。いくつかの実施形態によれば、光学システム200の変調伝達関数(MTF)は、約0.5超、又は約0.6超、更には約0.68超であってもよい。
【0064】
光円錐304が、1ミリメートルあたり約30ラインペアの空間周波数を備え得る物体314から光学システム200に入射する。光円錐304は、射出瞳110の開口部111を満たす。光円錐304の主光線324が、射出瞳111の開口部110の中心330を通過して光軸220と約0度の角度(θ)をなす。いくつかの実施形態によれば、光学システム200の変調伝達関数(MTF)は、約0.5超、又は約0.6超、更には約0.68超であってもよい。
【0065】
図1A~1D及び4~8に示す光学システムでは、複数の光学レンズは、ガラスを含む2つのレンズ20、30及び、プラスチックを含むレンズ40を含むことができる。いくつかの実施態様では、それぞれの第1のレンズ20、30は、約10nm/cm未満の光学複屈折を有することができ、それぞれの第2のレンズ40は、約10nm/cm超の光学複屈折を有することができる。
【0066】
いくつかの実施形態では、レンズ20、30はダブレットを形成してもよい。この実施形態によれば、1つの第1のレンズ30の第1の主表面31は、他方の第1のレンズ20の主表面22に実質的に合致し、かつ接合されていてもよい。
【0067】
再び
図1Aを参照すると、いくつかの実施形態は、観察者210に対して像11を表示する光学システム200に向けられており、システム200は像11を放射するイメージャ10を含む。システム200は射出瞳110を含み、その中に開口部111が画定される。イメージャ10によって放射された像11は、射出瞳110の開口部111を通って光学システム200から出る。複数の光学レンズ、例えば、第1の20、第2の30、及び第3の40の光学レンズが、イメージャ10と射出瞳110との間に配置される。複数の光学レンズ20、30、40は、イメージャ10から放射された像11を受ける。第3のレンズ40は、約10nm/cm超の光学複屈折を有してもよい。第1のレンズ20及び第2のレンズ30はそれぞれ、約7nm/cm未満の光学複屈折を有してもよい。第1のレンズ20及び第2のレンズ30は互いに接合されてダブレットを形成する。
【0068】
システム200は部分反射体50を含み、この部分反射体は、ダブレット20、30の湾曲した主表面21上に配置され、それに合致する。部分反射体50は、所定の波長範囲で少なくとも30%の平均光反射率を有することができる。
【0069】
システム200は反射偏光子60を含み、この反射偏光子は、第3のレンズ40の湾曲した主表面41上に配置され、それに合致する。反射偏光子60は、所定の波長範囲で、第1の偏光状態を有する光を実質的に反射させ、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に透過させる。
【0070】
第1の波長板層70が、ダブレット20、30の主表面32上に配置され、それに合致する。
【0071】
図5を参照すると、イメージャ10によって放射される像11からの光円錐301が、1ミリメートルあたり約70ラインペアの空間周波数を備えてもよい。この像は射出瞳111を満たす。光円錐301の主光線321が、射出瞳110の開口部111の中心330を通過して光学システム200の光軸220と約40度の角度(θ)をなす。光学システム200の変調伝達関数(MTF)は、例えば、約0.15超であってもよい。例えば
図4及び6~8に関連して論じたものなどの、他の構成もまた可能である。
【0072】
本明細書に開示された実施形態は、下記を含む。
実施形態1.第1、第2、及び第3の光学レンズを含み、第2のレンズが第1のレンズと第3のレンズとの間に配置され、第1及び第2のレンズのそれぞれが、約20nm/cm未満の光学複屈折を有し、第3のレンズが、約10nm/cm超の光学複屈折を有し、各レンズが、対向する第1の主表面と第2の主表面を有する複数の光学レンズであって、
第1のレンズの第1及び第2の主表面が、実質的に球面状で、互いに向かって凹状であり、第1の主表面が約10mm~約500mmの範囲の曲率半径を有し、第2の主表面が約16mm~約1500mmの範囲の曲率半径を有し、
第2のレンズの第1の主表面が実質的に球面状で、第1のレンズの前記第2の主表面に隣接し、第1のレンズの第2の主表面に向かって凹状であり、約16mm~約1500mmの曲率半径を有し、
第3のレンズの第1の主表面が、第2のレンズの第2の主表面に隣接し、第2のレンズの第2の主表面に向かって凸状であり、約14mm~約800mmの範囲の曲率半径を有し、第3のレンズの第2の主表面が、第3のレンズの第1の主表面に向かって凸状であり、約18mm~約1300mmの範囲の曲率半径を有する、
複数の光学レンズと、
所定の波長範囲で少なくとも30%の平均光反射率を有する部分反射体と、
所定の波長範囲で、第1の偏光状態を有する光を実質的に反射させ、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に透過させる、反射偏光子と、
第2のレンズの実質的に平坦な第2の主表面上に配置され、第2のレンズの実質的に平坦な第2の主表面に合致する第1の波長板層と、
を備える、
観察者に対して像を表示するための光学システム。
【0073】
実施形態2.部分反射体が、第1のレンズの第1の湾曲した主表面上に配置され、第1のレンズの第1の湾曲した主表面に合致し、
反射偏光子が、第3のレンズの第1の主表面上に配置され、第3のレンズの第1の主表面に合致する、実施形態1の光学システム。
【0074】
実施形態3.反射偏光子が、第1のレンズの第1の主表面上に配置され、第1のレンズの第1の主表面に合致する、実施形態1の光学システム。
【0075】
実施形態4.部分反射体がハーフミラーを備え、そのハーフミラーが第3のレンズの第1の主表面上に配置され、第3のレンズの第1の主表面に合致する、実施形態1の光学システム。
【0076】
実施形態5.第1及び第2のレンズのそれぞれが、約15nm/cm未満の光学複屈折を有する、実施形態1~4のいずれか1つの光学システム。
【0077】
実施形態6.第1及び第2のレンズのそれぞれが、約10nm/cm未満の光学複屈折を有する、実施形態1~4のいずれか1つの光学システム。
【0078】
実施形態7.第1及び第2のレンズのそれぞれが、約7nm/cm未満の光学複屈折を有する、実施形態1~4のいずれか1つの光学システム。
【0079】
実施形態8.第1及び第2のレンズのそれぞれが、約5nm/cm未満の光学複屈折を有する、実施形態1~4のいずれか1つの光学システム。
【0080】
実施形態9.第3のレンズが約15nm/cm超の光学複屈折を有する、実施形態1~4のいずれか1つの光学システム。
【0081】
実施形態10.第3のレンズが約20nm/cm超の光学複屈折を有する、実施形態1~4のいずれか1つの光学システム。
【0082】
実施形態11.第2のレンズの第2の主表面が約2000超の曲率半径を有する、実施形態1~10のいずれか1つの光学システム。
【0083】
実施形態12.第2のレンズの第2の主表面が実質的に平坦である、実施形態1~10のいずれか1つの光学システム。
【0084】
実施形態13.第2のレンズの第2の主表面が約100超の曲率半径を有する、実施形態1~10のいずれか1つの光学システム。
【0085】
実施形態14.所定の波長範囲が約550nmの波長を含む、実施形態1~13のいずれか1つの光学システム。
【0086】
実施形態15.所定の波長範囲が587.6nmを含む、実施形態1~13のいずれか1つの光学システム。
【0087】
実施形態16.所定の波長範囲が約400nm~約700nmである、実施形態1~13のいずれか1つの光学システム。
【0088】
実施形態17.所定の波長が青原色波長、緑原色波長、及び赤原色波長を含む、実施形態1~13のいずれか1つの光学システム。
【0089】
実施形態18.第1及び第2のレンズがそれぞれガラスを含む、実施形態1~17のいずれか1つの光学システム。
【0090】
実施形態19.ガラスが、ホウケイ酸BK7ガラス、ランタンクラウンLAK34、ランタンフリントLAF7ガラス、フリントF2ガラス、高密度フリントSF2、ランタン高密度フリントLASF45、及びフルオロホスフェートFPL51及びフルオロホスフェートFPL55ガラスのうちの1つ以上を含む、実施形態18の光学システム。
【0091】
実施形態20.約550nmで、第1のレンズが約1.52の屈折率を有し、第2のレンズが約1.62の屈折率を有する、実施形態1~17のいずれか1つの光学システム。
【0092】
実施形態21.587.6nmで、第1のレンズが約1.52の屈折率を有し、第2のレンズが約1.62の屈折率を有する、実施形態1~17のいずれか1つの光学システム。
【0093】
実施形態22.約500nmで、第1のレンズが約1.44の屈折率を有し、第2のレンズが約1.75の屈折率を有する、実施形態1~17のいずれか1つの光学システム。
【0094】
実施形態23.587.6nmで、第1のレンズが約1.44の屈折率を有し、第2のレンズが約1.75の屈折率を有する、実施形態1~17のいずれか1つの光学システム。
【0095】
実施形態24.第1のレンズが、587.6nmで約1.52の屈折率を有するホウケイ酸塩BK7ガラスを含み、第2のレンズが、587.6nmで約1.62の屈折率を有するフリントF2ガラスを含む、請求項1に記載の光学システム。
【0096】
実施形態25.第1のレンズが、約587.6nmで約1.52の屈折率を有するホウケイ酸塩BK7ガラスを含み、第2のレンズが、約587.6nmで約1.65の屈折率を有する高密度フリントSF2ガラスを含む、実施形態1~17のいずれか1つの光学システム。
【0097】
実施形態26.第1のレンズが、約587.6nmで約1.50の屈折率を有するフルオロホスフェートFPL51ガラスを含み、第2のレンズが、約587.6nmで約1.80の屈折率を有するランタン高密度フリントLASF45ガラスを含む、実施形態1~17のいずれか1つの光学システム。
【0098】
実施形態27.第1のレンズが、約587.6nmで約1.50の屈折率を有するフルオロホスフェートFPL51ガラスを含み、第2のレンズが、約587.6nmで約1.73の屈折率を有するランタンクラウンLAK34ガラスを含む、実施形態1~17のいずれか1つの光学システム。
【0099】
実施形態28.第1のレンズが、約587.6nmで約1.50の屈折率を有するフルオロホスフェートFPL51ガラスを含み、第2のレンズが、約587.6nmで約1.76の屈折率を有するランタンクラウンLAK33Bガラスを含む、実施形態1~17のいずれか1つの光学システム。
【0100】
実施形態29.第1のレンズが、約587.6nmで約1.50の屈折率を有するフルオロホスフェートFPL51ガラスを含み、第2のレンズが、約587.6nmで約1.75の屈折率を有するランタンクラウンLAK33Aガラスを含む、実施形態1~17のいずれか1つの光学システム。
【0101】
実施形態30.第1のレンズが、約587.6nmで約1.44の屈折率を有するフルオロホスフェートFPL55ガラスを含み、第2のレンズが、約587.6nmで約1.73の屈折率を有するランタンクラウンLAK34ガラスを含む、実施形態1~17のいずれか1つの光学システム。
【0102】
実施形態31.第1のレンズが、約587.6nmで約1.50の屈折率を有するフルオロホスフェートFPL51ガラスを含み、第2のレンズが、約587.6nmで約1.75の屈折率を有するランタンクラウンLAF7ガラスを含む、実施形態1~17のいずれか1つの光学システム。
【0103】
実施形態32.第1のレンズが、約587.6nmで約1.44の屈折率を有するフルオロホスフェートFPL55ガラスを含み、第2のレンズが、約587.6nmで約1.73の屈折率を有するランタンフリントLAK34ガラスを含む、実施形態1~17のいずれか1つの光学システム。
【0104】
実施形態33.第1のレンズが、約587.6nmで約1.44の屈折率を有するフルオロホスフェートFPL55ガラスを含み、第2のレンズが、約587.6nmで約1.75の屈折率を有するランタンフリントLAF7ガラスを含む、実施形態1~17のいずれか1つの光学システム。
【0105】
実施形態34.第3のレンズがプラスチックを含む、実施形態1~33のいずれか1つの光学システム。
【0106】
実施形態35.プラスチックがポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、及びポリカーボネートのうちの1つ以上を含む、実施形態34の光学システム。
【0107】
実施形態36.第3のレンズが約550nmで約1.49の屈折率を有する、実施形態1~35のいずれか1つの光学システム。
【0108】
実施形態37.第3のレンズが587.6nmで約1.49の屈折率を有する、実施形態1~35のいずれか1つの光学システム。
【0109】
実施形態38.第3のレンズが、約550nmで約1.49の屈折率を有するポリメチルメタクリレート(PMMA)を含む、実施形態1~35のいずれか1つの光学システム。
【0110】
実施形態39.第3のレンズが、587.6nmで約1.49の屈折率を有するポリメチルメタクリレート(PMMA)を含む、実施形態1~35のいずれか1つの光学システム。
【0111】
実施形態40.第2のレンズの第1の主表面の曲率半径が、第1のレンズの第2の主表面の曲率半径と実質的に等しい、実施形態1~39のいずれか1つの光学システム。
【0112】
実施形態41.第2のレンズの第1の主表面が第1のレンズの第2の主表面に接合されている、実施形態1~40のいずれか1つの光学システム。
【0113】
実施形態42.第2のレンズの第1の主表面が光学接着剤を介して第1のレンズの第2の主表面に接合されている、実施形態1~41のいずれか1つの光学システム。
【0114】
実施形態43.光軸を更に備え、光軸に沿って伝播する光線が、複数の光学レンズ、部分反射体、反射偏光子、及び第1の波長板層を、実質的に屈折せずに通過するようになっている、実施形態1~42のいずれか1つの光学システム。
【0115】
実施形態44.複数の光学レンズ、部分反射体、反射偏光子、及び第1の波長板層のうちの少なくとも1つが回転対称である、実施形態1~43のいずれか1つの光学システム。
【0116】
実施形態45.複数の光学レンズ、部分反射体、反射偏光子、及び第1の波長板層のうちの少なくとも1つが、非回転対称である、実施形態1~43のいずれか1つの光学システム。
【0117】
実施形態46.複数の光学レンズ、部分反射体、反射偏光子、及び第1の波長板層のうちの少なくとも1つが、少なくとも1つの対称面を有する、実施形態1~43のいずれか1つの光学システム。
【0118】
実施形態47.第1の波長板層が、所定の波長範囲内の少なくとも1つの波長で実質的に1/4波長板である、実施形態1~46のいずれか1つの光学システム。
【0119】
実施形態48.第1のレンズがイメージャから像を受け取るように構成され、第1のレンズに入射する像が楕円偏向される、実施形態1~47のいずれか1つの光学システム。
【0120】
実施形態49.第1のレンズがイメージャから像を受け取るように構成され、第1のレンズに入射する像が円偏光される、実施形態1~47のいずれか1つの光学システム。
【0121】
実施形態50.第2の波長板層を更に備え、第1のレンズが第2のレンズと第2の波長板層との間に配置される、実施形態1~49のいずれか1つの光学システム。
【0122】
実施形態51.第1の直線吸収偏光子を更に備え、第2の波長板層が第1のレンズと第1の直線吸収偏光子との間に配置されている、実施形態50の光学システム。
【0123】
実施形態52.直線吸収偏光子を更に備え、第3のレンズが直線吸収偏光子と反射偏光子との間に配置されている、実施形態1~51のいずれか1つの光学システム。
【0124】
実施形態53.
第2の波長板層であって、第1のレンズが第2のレンズと第2の波長板層との間に配置される、第2の波長板層と、
第1の直線吸収偏光子であって、第2の波長板層が第1のレンズと前記第1の直線吸収偏光子との間に配置される、第1の直線吸収偏光子と、
第2の直線吸収偏光子であって、第3のレンズが第2の直線吸収偏光子と反射偏光子との間に配置される、第2の直線吸収偏光子と、
を更に備える、実施形態1~52のいずれか1つの光学システム。
【0125】
実施形態54.
中に開口部を画定する射出瞳と、
射出瞳と第3のレンズの間に配置された第2の波長板層と、
第2の波長板層と第3のレンズの間に配置された第1の直線吸収偏光子と、を備える、
実施形態1~53のいずれか1つの光学システム。
【0126】
実施形態55.
第1のレンズに面したイメージャであって、像を放射するイメージャと、
イメージャと第1のレンズとの間に配置された第2の直線吸収偏光子と、を更に備える、
実施形態54の光学システム。
【0127】
実施形態56.第3のレンズに隣接し、第3のレンズに面して配置された、中に開口部を画定する射出瞳を更に備え、第3のレンズと射出瞳との間に直線吸収偏光子が存在しない、実施形態1~55のいずれか1つの光学システム。
【0128】
実施形態57.
第1のレンズに隣接し、第1のレンズに面して配置され、像を放射するイメージャであって、第1のレンズに入射する像が楕円偏向される、イメージャと、
第3のレンズに隣接し、それに面して配置され、中に開口部を画定する射出瞳であって、第1のレンズに入射する像が射出瞳の開口部を通して光学システムから出て行き、出て行く像が実質的に直線偏光されている、射出瞳と、
を備える、実施形態1~56のいずれか1つのシステム。
【0129】
実施形態58.イメージャが実質的に多角形であり、射出瞳の開口部が実質的に円形である、実施形態57の光学システム。
【0130】
実施形態59.イメージャの有効領域の最大横寸法がDで、射出瞳の開口部の最大横寸法がdであり、1≦D/d≦20である、実施形態57の光学システム。
【0131】
実施形態60.2≦D/d≦15である、実施形態59の光学システム。
【0132】
実施形態61.5≦D/d≦10である、実施形態59の光学システム。
【0133】
実施形態62.射出瞳の開口部の最大横寸法が、約2mm~約80mmの範囲である、実施形態59の光学システム。
【0134】
実施形態63.射出瞳と第3のレスの間の間隙が約5mm~約30mmの範囲である、実施形態57の光学システム。
【0135】
実施形態64.射出瞳と第3のレスの間の間隙が約10mm~約20mmの範囲である、実施形態57の光学システム。
【0136】
実施形態65.
ガラスを含む少なくとも1つの第1のレンズ及び、プラスチックを含む少なくとも1つの第2のレンズを含む、複数の光学レンズと、
その少なくとも1つの第1のレンズの湾曲した主表面上に配置され、第1のレンズの湾曲した主表面に合致し、所定の波長範囲で少なくとも30%の平均光反射率を有する部分反射体と、
その少なくとも1つの第2のレンズの湾曲した主表面上に配置され、第2のレンズの湾曲した主表面に合致する反射偏光子であって、所定の波長範囲で、第1の偏光状態を有する光を実質的に反射し、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に透過する、反射偏光子と、
反射偏光子と部分反射体との間の複数の光学レンズの主表面上に配置され、その主表面に合致する第1の波長板層と、
中に開口部を画定する射出瞳と、
を備える、
観察者に対して像を表示するための光学システムであって、
光学システムが光軸を有し、
1ミリメートルあたり約70ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して前記光軸と約20度の角度(θ)をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.2超であるように、光軸に沿って伝播する光線が、複数の光学レンズ、部分反射体、反射偏光子、及び第1の波長板層を、実質的に屈折せずに通過する、
光学システム。
【0137】
実施形態66.1ミリメートルあたり約70ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約20度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.25超である、実施形態65の光学システム。
【0138】
実施形態67.1ミリメートルあたり約70ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約20度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.3である、実施形態65の光学システム。
【0139】
実施形態68.1ミリメートルあたり約70ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約40度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.1超である、実施形態65の光学システム。
【0140】
実施形態69.1ミリメートルあたり約70ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約40度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.15超である、実施形態65の光学システム。
【0141】
実施形態70.1ミリメートルあたり約70ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線で射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約40度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.2である、実施形態65の光学システム。
【0142】
実施形態71.1ミリメートルあたり約70ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線で射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約45度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.1超である、実施形態65の光学システム。
【0143】
実施形態72.1ミリメートルあたり約70ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約45度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.15超である、実施形態65の光学システム。
【0144】
実施形態73.1ミリメートルあたり約70ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約45度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.2である、実施形態65の光学システム。
【0145】
実施形態74.1ミリメートルあたり約70ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約55度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.1超である、実施形態65の光学システム。
【0146】
実施形態75.1ミリメートルあたり約70ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約55度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.15である、実施形態65の光学システム。
【0147】
実施形態76.1ミリメートルあたり約70ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約0度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.5超である、実施形態65の光学システム。
【0148】
実施形態77.1ミリメートルあたり約70ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約0度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.6超である、実施形態65の光学システム。
【0149】
実施形態78.1ミリメートルあたり約70ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約0度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.68である、実施形態65の光学システム。
【0150】
実施形態79.複数の光学レンズが、それぞれがガラスを含む2つの第1のレンズ及び、プラスチックを含む1つの第2のレンズを含む、実施形態65の光学システム。
【0151】
実施形態80.2つの第1のレンズがダブレットを形成し、1つの第1のレンズの主表面が、他方の第1のレンズの主表面に実質的に合致し、それに接合している、実施形態79の光学システム。
【0152】
実施形態81.それぞれの第1のレンズが、約10nm/cm未満の光学複屈折を有し、それぞれの第2のレンズが、約10nm/cm超の光学複屈折を有する、実施形態65の光学システム。
【0153】
実施形態82.
ガラスを含む少なくとも1つの第1のレンズ及び、プラスチックを含む少なくとも1つの第2のレンズを含む複数の光学レンズと、
その少なくとも1つの第1のレンズの湾曲した主表面上に配置され、少なくとも1つの第1のレンズの湾曲した主表面に合致し、所定の波長範囲で少なくとも30%の平均光反射率を有する部分反射体と、
その少なくとも1つの第2のレンズの湾曲した主表面上に配置され、少なくとも1つの第2のレンズの湾曲した主表面に合致する反射偏光子であって、所定の波長範囲で、第1の偏光状態を有する光を実質的に反射し、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に透過する、反射偏光子と、
反射偏光子と部分反射体との間の複数の光学レンズの主表面上に配置され、その主表面に合致する第1の波長板層と、
中に開口部を画定する射出瞳と、
を備える、
観察者に対して像を表示するための光学システムであって、
光学システムが光軸を有し、
1ミリメートルあたり約60ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して前記光軸と約20度の角度(θ)をなす、前記射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.2超であるように、光軸に沿って伝播する光線が、複数の光学レンズ、部分反射体、反射偏光子、及び第1の波長板層を、実質的に屈折せずに通過する、
光学システム。
【0154】
実施形態83.1ミリメートルあたり約60ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約20度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.25超である、実施形態82の光学システム。
【0155】
実施形態84.1ミリメートルあたり約60ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約20度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.3である、実施形態82の光学システム。
【0156】
実施形態85.1ミリメートルあたり約60ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線で射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約40度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.1超である、実施形態82の光学システム。
【0157】
実施形態86.1ミリメートルあたり約60ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約40度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.15超である、実施形態82の光学システム。
【0158】
実施形態87.1ミリメートルあたり約60ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約40度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.2である、実施形態82の光学システム。
【0159】
実施形態88.1ミリメートルあたり約60ラインペアの空間周波数を備えたる物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約45度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.1超である、実施形態82の光学システム。
【0160】
実施形態89.1ミリメートルあたり約60ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約45度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.15超である、実施形態82の光学システム。
【0161】
実施形態90.1ミリメートルあたり約60ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約45度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.2である、実施形態82の光学システム。
【0162】
実施形態91.1ミリメートルあたり約60ラインペアの空間周波数を備えたある物体から光学システムに入射する光円錐(303)であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約55度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.1超である、実施形態82の光学システム。
【0163】
実施形態92.1ミリメートルあたり約60ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約55度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.15である、実施形態82の光学システム。
【0164】
実施形態93.1ミリメートルあたり約60ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約0度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.5超である、実施形態82の光学システム。
【0165】
実施形態94.1ミリメートルあたり約60ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約0度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.6超である、実施形態82の光学システム。
【0166】
実施形態95.1ミリメートルあたり約60ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約0度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.68である、実施形態82の光学システム。
【0167】
実施形態96.複数の光学レンズが、それぞれがガラスを含む2つの第1のレンズ及び、プラスチックを含む1つの第2のレンズを含む、実施形態82の光学システム。
【0168】
実施形態97.2つの第1のレンズがダブレットを形成し、1つの第1のレンズの主表面が、他方の第1のレンズの主表面に実質的に合致し、それに接合している、実施形態96の光学システム。
【0169】
実施形態98.それぞれの第1のレンズが、約10nm/cm未満の光学複屈折を有し、それぞれの第2のレンズが、約10nm/cm超の光学複屈折を有する、実施形態82の光学システム。
【0170】
実施形態99.
ガラスを含む少なくとも1つの第1のレンズ及び、プラスチックを含む少なくとも1つの第2のレンズを含む複数の光学レンズと、
その少なくとも1つの第1のレンズの湾曲した主表面上に配置され、少なくとも1つの第1のレンズの湾曲した主表面に合致し、所定の波長範囲で少なくとも30%の平均光反射率を有する部分反射体と、
その少なくとも1つの第2のレンズの湾曲した主表面上に配置され、少なくとも1つの第2のレンズの湾曲した主表面に合致する反射偏光子であって、所定の波長範囲で、第1の偏光状態を有する光を実質的に反射し、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に透過する、反射偏光子と、
反射偏光子と部分反射体との間の複数の光学レンズの主表面上に配置され、その主表面に合致する第1の波長板層と、
中に開口部を画定する射出瞳と、
を備える、
観察者に対して像を表示するための光学システムであって、
光学システムが光軸を有し、
1ミリメートルあたり約50ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して前記光軸と約20度の角度(θ)をなす、前記射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.2超であるように、光軸に沿って伝播する光線が、複数の光学レンズ、部分反射体、反射偏光子、及び第1の波長板層を、実質的に屈折せずに通過する、
光学システム。
【0171】
実施形態100.1ミリメートルあたり約50ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約20度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.25超である、実施形態99の光学システム。
【0172】
実施形態101.1ミリメートルあたり約50ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約20度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.3である、実施形態99の光学システム。
【0173】
実施形態102.1ミリメートルあたり約50ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約40度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.1超である、実施形態99の光学システム。
【0174】
実施形態103.1ミリメートルあたり約50ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約40度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.15超である、実施形態99の光学システム。
【0175】
実施形態104.1ミリメートルあたり約50ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約40度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.2である、実施形態99の光学システム。
【0176】
実施形態105.1ミリメートルあたり約50ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約45度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.1超である、実施形態99の光学システム。
【0177】
実施形態106.1ミリメートルあたり約50ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約45度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.15超である、実施形態99の光学システム。
【0178】
実施形態107.1ミリメートルあたり約50ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約45度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.2である、実施形態99の光学システム。
【0179】
実施形態108.1ミリメートルあたり約50ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約55度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.1超である、実施形態99の光学システム。
【0180】
実施形態109.1ミリメートルあたり約50ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約55度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.15である、実施形態99の光学システム。
【0181】
実施形態110.1ミリメートルあたり約50ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約0度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.5超である、実施形態99の光学システム
【0182】
実施形態111.1ミリメートルあたり約50ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約0度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.6超である、実施形態99の光学システム。
【0183】
実施形態112.1ミリメートルあたり約50ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約0度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.68である、実施形態99の光学システム。
【0184】
実施形態113.複数の光学レンズが、それぞれがガラスを含む2つの第1のレンズ及び、プラスチックを含む1つの第2のレンズを含む、実施形態99の光学システム。
【0185】
実施形態114.2つの第1のレンズがダブレットを形成し、1つの第1のレンズの主表面が、他方の第1のレンズの主表面に実質的に合致し、それに接合している、実施形態113の光学システム。
【0186】
実施形態115.それぞれの第1のレンズが、約10nm/cm未満の光学複屈折を有し、それぞれの第2のレンズが、約10nm/cm超の光学複屈折を有する、実施形態99の光学システム。
【0187】
実施形態116.
ガラスを含む少なくとも1つの第1のレンズ及び、プラスチックを含む少なくとも1つの第2のレンズを含む複数の光学レンズと、
その少なくとも1つの第1のレンズの湾曲した主表面上に配置され、少なくとも1つの第1のレンズの湾曲した主表面に合致し、所定の波長範囲で少なくとも30%の平均光反射率を有する部分反射体と、
その少なくとも1つの第2のレンズの湾曲した主表面上に配置され、少なくとも1つの第2のレンズの湾曲した主表面に合致する反射偏光子であって、所定の波長範囲で、第1の偏光状態を有する光を実質的に反射し、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に透過する、反射偏光子と、
反射偏光子と部分反射体との間の複数の光学レンズの主表面上に配置され、その主表面に合致する第1の波長板層と、
中に開口部を画定する射出瞳と、
を備える、
観察者に対して像を表示するための光学システムであって、
光学システムが光軸を有し、
1ミリメートルあたり約40ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して前記光軸と約20度の角度(θ)をなす、前記射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.2超であるように、光軸に沿って伝播する光線が、複数の光学レンズ、部分反射体、反射偏光子、及び第1の波長板層を、実質的に屈折せずに通過する、
光学システム。
【0188】
実施形態117.1ミリメートルあたり約40ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約20度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.25超である、実施形態116の光学システム。
【0189】
実施形態118.1ミリメートルあたり約40ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約20度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.3である、実施形態116の光学システム。
【0190】
実施形態119.1ミリメートルあたり約40ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約40度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.1超である、実施形態116の光学システム。
【0191】
実施形態120.1ミリメートルあたり約40ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約40度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.15超である、実施形態116の光学システム。
【0192】
実施形態121.1ミリメートルあたり約40ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約40度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.2である、実施形態116の光学システム。
【0193】
実施形態122.1ミリメートルあたり約40ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約45度の角度をなす、その光円錐の主光線で射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.1超である、実施形態116の光学システム。
【0194】
実施形態123.1ミリメートルあたり約40ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約45度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.15超である、実施形態116の光学システム。
【0195】
実施形態124.1ミリメートルあたり約40ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約45度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.2である、実施形態116の光学システム。
【0196】
実施形態125.1ミリメートルあたり約40ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約55度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.1超である、実施形態116の光学システム。
【0197】
実施形態126.1ミリメートルあたり約40ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約55度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.15である、実施形態116の光学システム。
【0198】
実施形態127.1ミリメートルあたり約40ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約0度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.5超である、実施形態116の光学システム。
【0199】
実施形態128.1ミリメートルあたり約40ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約0度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.6超である、実施形態116の光学システム。
【0200】
実施形態129.1ミリメートルあたり約40ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約0度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.68である、実施形態116の光学システム。
【0201】
実施形態130.複数の光学レンズが、それぞれがガラスを含む2つの第1のレンズ(20、30)及び、プラスチックを含む1つの第2のレンズを含む、実施形態116の光学システム。
【0202】
実施形態131.2つの第1のレンズがダブレットを形成し、1つの第1のレンズの主表面が、他方の第1のレンズの主表面に実質的に合致し、それに接合している、実施形態130の光学システム。
【0203】
実施形態132.それぞれの第1のレンズが、約10nm/cm未満の光学複屈折を有し、それぞれの第2のレンズが、約10nm/cm超の光学複屈折を有する、実施形態116の光学システム。
【0204】
実施形態133.
ガラスを含む少なくとも1つの第1のレンズ及び、プラスチックを含む少なくとも1つの第2のレンズを含む複数の光学レンズと、
その少なくとも1つの第1のレンズの湾曲した主表面上に配置され、少なくとも1つの第1のレンズの湾曲した主表面に合致し、所定の波長範囲で少なくとも30%の平均光反射率を有する部分反射体と、
その少なくとも1つの第2のレンズの湾曲した主表面上に配置され、少なくとも1つの第2のレンズの湾曲した主表面に合致する反射偏光子であって、所定の波長範囲で、第1の偏光状態を有する光を実質的に反射し、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に透過する、反射偏光子と、
反射偏光子と部分反射体との間の複数の光学レンズの主表面上に配置され、その主表面に合致する第1の波長板層と、
中に開口部を画定する射出瞳と、
を備える、
観察者に対して像を表示するための光学システムであって、
光学システムが光軸を有し、
1ミリメートルあたり約30ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して前記光軸と約20度の角度(θ)をなす、前記射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.2超であるように、光軸に沿って伝播する光線が、複数の光学レンズ、部分反射体、反射偏光子、及び第1の波長板層を、実質的に屈折せずに通過する、
光学システム。
【0205】
実施形態134.1ミリメートルあたり約30ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約20度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.25超である、実施形態133の光学システム。
【0206】
実施形態135.1ミリメートルあたり約30ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約20度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.3である、実施形態133の光学システム。
【0207】
実施形態136.1ミリメートルあたり約30ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約40度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.1超である、実施形態133の光学システム。
【0208】
実施形態137.1ミリメートルあたり約30ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約40度の角度をなす、その光円錐の主光線で射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.15超である、実施形態133の光学システム。
【0209】
実施形態138.1ミリメートルあたり約30ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約40度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.2である、実施形態133の光学システム。
【0210】
実施形態139.1ミリメートルあたり約30ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約45度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.1超である、実施形態133の光学システム。
【0211】
実施形態140.1ミリメートルあたり約30ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約45度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.15超である、実施形態133の光学システム。
【0212】
実施形態141.1ミリメートルあたり約30ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約45度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.2である、実施形態133の光学システム。
【0213】
実施形態142.1ミリメートルあたり約30ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約55度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.1超である、実施形態133の光学システム。
【0214】
実施形態143.1ミリメートルあたり約30ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約55度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.15である、実施形態133の光学システム。
【0215】
実施形態144.1ミリメートルあたり約30ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約0度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.5超である、実施形態133の光学システム。
【0216】
実施形態145.1ミリメートルあたり約30ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約0度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.6超である、実施形態133の光学システム。
【0217】
実施形態146.1ミリメートルあたり約30ラインペアの空間周波数を備えた物体から光学システムに入射する光円錐であって、その光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光軸と約0度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.68である、実施形態133の光学システム。
【0218】
実施形態147.複数の光学レンズが、それぞれがガラスを含む2つの第1のレンズ及び、プラスチックを含む1つの第2のレンズを含む、実施形態133の光学システム。
【0219】
実施形態148.2つの第1のレンズがダブレットを形成し、1つの第1のレンズの主表面が、他方の第1のレンズの主表面に実質的に合致し、それに接合している、実施形態147の光学システム。
【0220】
実施形態149.それぞれの第1のレンズが、約10nm/cm未満の光学複屈折を有し、それぞれの第2のレンズが、約10nm/cm超の光学複屈折を有する、実施形態133の光学システム。
【0221】
実施形態150.
像を放射するイメージャと、
中に開口部を画定する射出瞳であって、イメージャによって放射された像が、射出瞳の開口部を通って光学システムから出る、射出瞳と、
イメージャと射出瞳との間に配置され、イメージャから放射された像を受け取る複数の光学レンズであって、第1、第2、及び第3の光学レンズを備え、第3のレンズが約10nm/cm超の光学複屈折を有し、第1及び第2のレンズが、それぞれ約7nm/cm未満の光学複屈折を有し、互いに接合されてダブレットを形成する、複数の光学レンズと、
ダブレットの湾曲した主表面上に配置され、ダブレットの湾曲した主表面に合致し、所定の波長範囲で少なくとも30%の平均光反射率を有する部分反射体と、
第3のレンズの湾曲した主表面上に配置され、第3のレンズの湾曲した主表面に合致する反射偏光子であって、所定の波長範囲で、第1の偏光状態を有する光を実質的に反射し、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に透過する、反射偏光子と、
ダブレットの主表面上に配置され、ダブレットの主表面に合致する、第1の波長板層と、を備える、
観察者に対して像を表示するための光学システムであって、
像が1ミリメートルあたり約70ラインペアの空間周波数を備える、イメージャによって放射された像からの光円錐であって、光円錐の主光線が射出瞳の開口部の中心を通過して光学システムの光軸と約40度の角度をなす、射出瞳を満たす光円錐について、光学システムの変調伝達関数(MTF)が約0.15超である、
光学システム。
【0222】
別途断りがない限り、本明細書及び特許請求の範囲で用いる加工寸法(feature size)、量、及び物理的特性を表す全ての数は、全ての場合において、用語「約」によって修飾されていると理解するものとする。したがって、特に反対の指示がない限り、上記明細書及び添付の特許請求の範囲に記載されている数値パラメータは、本明細書で開示される教示を利用して当業者が得ようとする所望の特性に応じて変動し得る近似値である。端点による数値範囲の使用は、その範囲内の全ての数(例えば、1~5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、及び5を含む)、及びその範囲内の任意の範囲を含む。
【0223】
これらの実施形態の様々な修正及び変更は当業者には明らかとなるものであるため、本開示の本範囲が本明細書に記載の例示的実施形態に限定されるものではないことを理解されたい。例えば、1つの開示実施形態の特徴は、別途指示のない限り、他の開示実施形態全てにも適用され得ることを、読者は前提とすべきである。