(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-08
(45)【発行日】2022-06-16
(54)【発明の名称】仮想及び拡張現実スポーツトレーニングのためのシステム、デバイス及び方法
(51)【国際特許分類】
A63B 69/00 20060101AFI20220609BHJP
A63B 71/06 20060101ALI20220609BHJP
【FI】
A63B69/00 505G
A63B71/06 T
A63B71/06 M
A63B69/00 505H
(21)【出願番号】P 2019566049
(86)(22)【出願日】2018-02-21
(86)【国際出願番号】 US2018018892
(87)【国際公開番号】W WO2018156542
(87)【国際公開日】2018-08-30
【審査請求日】2021-02-17
(32)【優先日】2017-02-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-02-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-02-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-02-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-02-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519299913
【氏名又は名称】ロボスポーツ テクノロジーズ, エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】ロデューカ、 サルバトーレ
【審査官】早川 貴之
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-066185(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 69/00-71/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スポーツトレーニングにおいて仮想又は拡張現実を使用する方法であって、
実際のボールの位置を検出するステップと、
仮想ボールに関する軌道を決定するステップであって、前記軌道は前記実際のボールの検出された位置と交差するステップと、
仮想又は拡張現実ディスプレイデバイスによって、前記実際のボールの検出された位置と交差する前記軌道に沿って前記仮想ボールの仮想投球を表示するステップと、
選手によって装着される手袋に含まれるセンサによって、前記選手によって握られているバットと前記実際のボールとの間の衝突によって引き起こされる振動を検出するステップと、
前記振動のレベルが既定の範囲内であるかどうかを決定するステップと、
前記振動のレベルが前記既定の範囲内である場合、可聴音をスピーカに出させるための信号を前記スピーカに送信するステップと、
前記スピーカによって、前記可聴音を出すステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記実際のボールは、ロボット式ティーに配置される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記センサによって、検出された振動のレベルに関するデータをコンピュータデバイスに送信するステップと、
前記コンピュータデバイスによって、前記センサから受信したデータを解析して、前記バットと前記実際のボールとの間の衝突に関する解析及び統計を決定するステップと、
前記コンピュータデバイスによって、前記解析及び統計を表示するステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記解析及び統計は、前記バットと前記実際のボールとの間の衝突に関するスコアを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記仮想又は拡張現実ディスプレイデバイスによって前記解析及び統計を表示するステップをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記センサによって、検出された振動のレベルに関するデータをコンピュータデバイスに送信するステップと、
前記コンピュータデバイスによって、前記センサから受信したデータを解析して、打撃パターン、スイング経路、スイングスタイル、スイング速度、スイング角度、及びタイミング測定基準の1つ以上を決定するステップと、
前記決定に基づいて指導を生成するステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記仮想又は拡張現実ディスプレイデバイスによって前記指導を表示するステップをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
スポーツトレーニングにおいて仮想又は拡張現実を使用するシステムであって、
実際のボールの位置を検出すること、仮想ボールに関する軌道を決定することであって、前記軌道は前記実際のボールの検出された位置と交差すること、及び前記実際のボールの検出された位置と交差する前記軌道に沿って前記仮想ボールの仮想投球を表示することを行うように構成される仮想又は拡張現実ディスプレイデバイスと、
選手によって装着される手袋であって、バットと前記実際のボールとの間の衝突によって引き起こされる振動を検出すること、及び前記振動のレベルが既定の範囲内であるかどうかを決定することを行うように構成されるセンサを含む手袋と、
前記選手の可聴範囲内のスピーカであって、前記振動のレベルが前記既定の範囲内であることを示す信号を前記センサから受信することに応答して、可聴音を出すように構成されるスピーカと
を備える、システム。
【請求項9】
ロボット式ティーをさらに備え、
前記実際のボールは、前記ロボット式ティー上に配置される、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
プロセッサと、命令を記憶するメモリとを含むコンピュータデバイスをさらに備え、
前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記コンピュータデバイスによって、
前記センサからデータを受信することであって、前記データは検出された振動のレベルを含むこと、
前記センサから受信したデータを解析して、前記バットと前記実際のボールとの間の衝突に関する解析及び統計を決定すること、及び
前記解析及び統計を表示すること
を行わせる、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記解析及び統計は、前記バットと前記実際のボールとの間の衝突に関するスコアを含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記仮想又は拡張現実ディスプレイデバイスは、前記解析及び統計を表示するようにさらに構成される、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
プロセッサと、命令を記憶するメモリとを含むコンピュータデバイスをさらに備え、
前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記コンピュータデバイスによって、
前記センサからデータを受信することであって、前記データは検出された振動のレベルを含むこと、
前記コンピュータデバイスによって、前記センサから受信したデータを解析して、打撃パターン、スイング経路、スイングスタイル、スイング速度、スイング角度、及びタイミング測定基準の1つ以上を決定すること、及び
前記決定に基づいて指導を生成すること
を行わせる、請求項8に記載のシステム。
【請求項14】
前記仮想又は拡張現実ディスプレイデバイスは、前記指導を表示するようにさらに構成される、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記スピーカは、前記選手によって装着されるイヤホンに含まれる、請求項8に記載のシステム。
【請求項16】
前記スピーカは、前記仮想又は拡張現実ディスプレイデバイスに含まれる、請求項8に記載のシステム。
【請求項17】
スポーツトレーニングにおいて仮想又は拡張現実デバイスを使用するためのプログラムを記憶する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、前記プログラムは命令を含み、前記命令は、プロセッサによって実行されると、コンピュータデバイスによって、
前記仮想又は拡張現実ディスプレイデバイスに結合される1つ以上のカメラによってキャプチャされる画像に基づいて、実際のボールの位置を検出すること、
仮想ボールに関する軌道を決定することであって、前記軌道は前記実際のボールの検出された位置と交差すること、
前記仮想又は拡張現実ディスプレイデバイスによって、前記実際のボールの検出された位置と交差する前記軌道に沿って前記仮想ボールの仮想投球を表示させること
、
バットと前記実際のボールとの間の衝突によって引き起こされる検出された振動のレベルを含むデータをセンサから受信すること、
前記センサから受信したデータを解析して、前記バットと前記実際のボールとの間の衝突に関する解析及び統計を決定すること、及び
前記仮想又は拡張現実ディスプレイデバイスによって、前記解析及び統計を表示させること
を行わせる、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項18】
前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記コンピュータデバイスによって、
可聴音を出すための信号を受信すること、及び
スピーカによって、前記可聴音を出させること
をさらに行わせる、請求項17に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項19】
前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記コンピュータデバイスによって、
現実世界の場所の画像を生成すること、及び
前記仮想又は拡張現実ディスプレイデバイスによって、前記現実世界の場所の前記画像を表示させること
をさらに行わせる、請求項17に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、スポーツトレーニングに関し、詳細には、アスリート及び選手をトレーニングして調整及び/又は技能を改善するための仮想及び拡張現実技術及びセンサの使用に関する。
【0002】
(関連出願への相互参照)
本願は、共同所有された同時係属中の米国特許出願であって、“DETECTING AND ASSESSING VIBRATIONS CAUSED BY SPORTING EQUIPMENT”と題された第15/437,793号、“SYSTEMS, DEVICES,AND METHODS FOR VIRTUAL AND AUGMENTED REALITY SPORTS TRAINING”と題された第15/437,860号、“DEVICE FOR DETECTING AND ASSESSING VIBRATIONS CAUSED BY SPORTING EQUIPMENT”と題された第15/437,827号、“SMART NET FOR USE IN SPORTS TRAINING”と題された第15/437,891号、及び“VIRTUAL SMART NET FOR USE IN SPORTS TRAINING”と題された第15/437,913号に関連し、全ては、Salvatore LoDucaによって2017年2月21日に出願されており、各々の全内容が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
例えば、ベースボール、ソフトボール、ゴルフ、テニス、ホッケー等の様々なスポーツ活動は、例えば、バット、クラブ、ラケット又はスティック等のスポーツ用具を選手が握ること、スイング運動等によりスポーツ用具を動かしてボール、パック又は同類と接触することに関与している。選手の技能は、ボール、パック又は同類が所望の方向に所望の速さで打たれるように、ボール、パック又は同類と接触するようにスポーツ用具をスイングする能力に基づいて判断されてもよい。
【0004】
例えば、ベースボール及びソフトボールといったスポーツでは、打者の技能は、ボールを所望の方向、角度及び/又は速さで打つ打者の能力によって判断されることがある。ボールとベースボールバットとの間の衝突点がバットの中心であるか又はそれに近い場合、その打撃は「クリーンヒット」と呼ばれることがある。クリーンヒットは、より速くボールを飛ばして、打者が所望の方向に最良にボールを向かわせることを可能にし得る。クリーンヒットを打つことができるように打者をトレーニングすることは困難である。打者は、一般には、バットと接触した後でボールが移動する方向及び速さを見ることで特定の打撃が良かったかどうかを判断することができるかもしれない。しかしながら、打者は、単に打撃の結果を見るだけでは、打撃がクリーンヒットであったかどうか又はボールとバットとの間の衝突点がバットの中心にどれくらい近かったかを判断することができない。
【発明の概要】
【0005】
本開示によれば、スポーツトレーニングにおいて仮想又は拡張現実を使用する方法が提供される。本開示の一態様において、方法は、実際のボールの位置を検出するステップと、仮想ボールに関する軌道を決定するステップであって、前記軌道は前記実際のボールの検出された位置と交差するステップと、仮想又は拡張現実ディスプレイデバイスによって、前記実際のボールの検出された位置と交差する前記軌道に沿って前記仮想ボールの仮想投球を表示するステップと、選手によって装着される手袋に含まれるセンサによって、前記選手によって握られているバットと前記実際のボールとの間の衝突によって引き起こされる振動を検出するステップと、前記振動のレベルが既定の範囲内であるかどうかを決定するステップと、前記振動のレベルが前記既定の範囲内である場合、可聴音をスピーカに出させるための信号を前記スピーカに送信するステップと、前記スピーカによって、前記可聴音を出すステップとを含む。
【0006】
本開示の別の態様において、実際のボールは、ロボット式ティー上に配置される。
【0007】
本開示のさらに別の態様において、方法は、前記センサによって、検出された振動のレベルに関するデータをコンピュータデバイスに送信するステップと、前記コンピュータデバイスによって、前記センサから受信したデータを解析して、前記バットと前記実際のボールとの間の衝突に関する解析及び統計を決定するステップと、前記コンピュータデバイスによって、前記解析及び統計を表示するステップとをさらに含む。
【0008】
本開示のさらなる態様において、前記解析及び統計は、前記バットと前記実際のボールとの間の衝突に関するスコアを含む。
【0009】
本開示のさらなる態様において、方法は、前記仮想又は拡張現実ディスプレイデバイスによって、前記解析及び統計を表示するステップをさらに含む。
【0010】
本開示の別の態様において、方法は、前記センサによって、検出された振動のレベルに関するデータをコンピュータデバイスに送信するステップと、前記コンピュータデバイスによって、前記センサから受信したデータを解析して、打撃パターン、スイング経路、スイングスタイル、スイング速度、スイング角度、及びタイミング測定基準の1つ以上を決定するステップと、前記決定に基づいて指導を生成するステップとをさらに含む。
【0011】
本開示のさらなる態様において、方法は、前記仮想又は拡張現実ディスプレイデバイスによって、前記指導を表示するステップをさらに含む。
【0012】
本開示によれば、スポーツトレーニングにおいて仮想又は拡張現実を使用するシステムが提供される。本開示の一態様において、システムは、実際のボールの位置を検出すること、仮想ボールに関する軌道を決定することであって、前記軌道は前記実際のボールの検出された位置と交差すること、及び前記実際のボールの検出された位置と交差する前記軌道に沿って前記仮想ボールの仮想投球を表示することを行うように構成される仮想又は拡張現実ディスプレイデバイスと、選手によって装着される手袋であって、バットと前記実際のボールとの間の衝突によって引き起こされる振動を検出すること、及び前記振動のレベルが既定の範囲内であるかどうかを決定することを行うように構成されるセンサを含む手袋と、前記選手の可聴範囲内のスピーカであって、前記振動のレベルが前記既定の範囲内であることを示す信号を前記センサから受信することに応答して、可聴音を出すように構成されるスピーカとを含む。
【0013】
本開示のさらなる態様において、システムは、ロボット式ティーをさらに含み、実際のボールは、ロボット式ティー上に配置される。
【0014】
本開示の別の態様において、システムは、プロセッサと、命令を記憶するメモリとを含むコンピュータデバイスをさらに含み、前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記コンピュータデバイスによって、前記センサからデータを受信することであって、前記データは検出された振動のレベルを含むこと、前記センサから受信したデータを解析して、前記バットと前記実際のボールとの間の衝突に関する解析及び統計を決定すること、及び前記解析及び統計を表示することを行わせる。
【0015】
本開示の更なる態様において、前記解析及び統計は、前記バットと前記実際のボールとの間の衝突に関するスコアを含む。
【0016】
本開示のさらなる態様において、前記仮想又は拡張現実ディスプレイデバイスは、前記解析及び統計を表示するようにさらに構成される。
【0017】
本開示の別の態様において、方法は、プロセッサと、命令を記憶するメモリとを含むコンピュータデバイスをさらに含み、前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記コンピュータデバイスによって、前記センサからデータを受信することであって、前記データは検出された振動のレベルを含むこと、前記コンピュータデバイスによって、前記センサから受信したデータを解析して、打撃パターン、スイング経路、スイングスタイル、スイング速度、スイング角度、及びタイミング測定基準の1つ以上を決定すること、及び前記決定に基づいて指導を生成することを行わせる。
【0018】
本開示のさらなる態様において、前記仮想又は拡張現実ディスプレイデバイスは、前記指導を表示するようにさらに構成される。
【0019】
本開示の別の態様において、前記スピーカは、前記選手によって装着されるイヤホンに含まれる。
【0020】
本開示のさらなる態様において、前記スピーカは、前記仮想又は拡張現実ディスプレイデバイスに含まれる。
【0021】
本開示によれば、スポーツトレーニングにおいて仮想又は拡張現実デバイスを使用するためのプログラムを記憶する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体が提供される。前記プログラムは命令を含み、前記命令は、プロセッサによって実行されると、コンピュータデバイスによって、前記仮想又は拡張現実ディスプレイデバイスに結合される1つ以上のカメラによってキャプチャされる画像に基づいて、実際のボールの位置を検出すること、仮想ボールに関する軌道を決定することであって、前記軌道は前記実際のボールの検出された位置と交差すること、及び前記仮想又は拡張現実ディスプレイデバイスによって、前記実際のボールの検出された位置と交差する前記軌道に沿って前記仮想ボールの仮想投球を表示させることを行わせる。
【0022】
本開示の別の態様において、前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記コンピュータデバイスによって、バットと前記実際のボールとの間の衝突によって引き起こされる検出された振動のレベルを含むデータをセンサから受信すること、前記バットと前記実際のボールとの間の衝突に関する解析及び統計を決定するために前記センサから受信したデータを解析すること、及び前記仮想又は拡張現実ディスプレイデバイスによって、前記解析及び統計を表示させることをさらに行わせる。
【0023】
本開示のさらに別の態様において、前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記コンピュータデバイスによって、可聴音を出すための信号を受信すること、及びスピーカによって、前記可聴音を出すことをさらに行わせる。
【0024】
本開示のさらに別の態様において、前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記コンピュータデバイスによって、現実世界の場所の画像を生成すること、及び前記仮想又は拡張現実ディスプレイデバイスによって、前記現実世界の場所の前記画像を表示させることをさらに行わせる。
【0025】
本開示によれば、スポーツ用具とボールとの間の衝突に関するフィードバックを提供する方法が提供される。本開示の一態様において、方法は、選手によって装着される手袋に含まれるセンサによって、前記スポーツ用具と前記ボールとの間の衝突によって引き起こされる振動を検出するステップと、前記振動のレベルが既定の範囲内であるかどうかを決定するステップと、前記振動のレベルが前記既定の範囲内であると決定される場合、可聴音をスピーカに出させるための信号を前記スピーカに送信するステップと、前記スピーカによって、前記可聴音を出すステップとを含む。
【0026】
本開示のさらなる態様において、前記既定の範囲は第1の既定の範囲であり、前記可聴音は第1の可聴音であり、前記方法は、前記振動のレベルが第2の既定の範囲内であるかどうかを決定するステップと、前記振動のレベルが前記第2の既定の範囲内であると決定される場合、前記第2の可聴音を前記スピーカに出させるための信号を前記スピーカに送信するステップと、前記スピーカによって、前記第2の可聴音を出すステップとをさらに含む。
【0027】
本開示の別の態様において、前記スポーツ用具は、ベースボールバット、ソフトボールバット、ゴルフクラブ、テニスラケット、又はホッケースティックの1つである。
【0028】
本開示のさらに別の態様において、方法は、前記センサによって、検出された振動のレベルに関するデータをコンピュータデバイスに送信するステップと、前記コンピュータデバイスによって、前記センサから受信したデータを解析して、前記スポーツ用具と前記ボールとの間の衝突に関する解析及び統計を決定するステップと、前記コンピュータデバイスによって、前記解析及び統計を表示するステップとをさらに含む。
【0029】
本開示のさらなる態様において、前記解析及び統計は、前記スポーツ用具と前記ボールとの間の衝突に関するスコアを含む。
【0030】
本開示の別の態様において、前記スピーカは、前記選手によって装着されるイヤホンに含まれる。
【0031】
本開示のさらに別の態様において、方法は、前記センサによって検出された前記振動のレベルに基づいて前記センサを較正することをさらに含む。
【0032】
本開示によれば、スポーツ用具とボールとの間の衝突に関するフィードバックを提供するシステムが提供される。本開示の一態様において、システムは、選手によって装着される手袋であって、
前記スポーツ用具と前記ボールとの間の衝突によって引き起こされる振動を検出すること、及び前記振動のレベルが既定の範囲内であるかどうかを決定することを行うためのセンサを含む手袋と、前記選手の可聴範囲内のスピーカであって、前記振動のレベルが前記既定の範囲内であることを示す信号を前記センサから受信することに応答して、可聴音を出すように構成されるスピーカとを含む。
【0033】
本開示のさらなる態様において、前記既定の範囲は第1の既定の範囲であり、前記可聴音は第1の可聴音であり、前記スピーカは、前記振動のレベルが第2の既定の範囲内であることを示す信号を前記センサから受信することに応答して、第2の可聴音を出すように構成される。
【0034】
本開示の別の態様において、前記スポーツ用具は、ベースボールバット、ソフトボールバット、ゴルフクラブ、テニスラケット、又はホッケースティックの1つである。
【0035】
本開示のさらに別の態様において、方法は、前記センサから受信したデータであって、検出された振動のレベルを含むデータを解析して、前記スポーツ用具と前記ボールとの間の衝突に関する解析及び統計を決定すること、及び前記解析及び統計を表示することを行うように構成されるコンピュータデバイスをさらに含む。
【0036】
本開示のさらなる態様において、前記解析及び統計は、前記スポーツ用具と前記ボールとの間の衝突に関するスコアを含む。
【0037】
本開示の別の態様において、前記スピーカは、前記選手によって装着されるイヤホンに含まれる。
【0038】
本開示のさらに別の態様において、前記センサは、検出された振動のレベルに基づいて較正される。
【0039】
本開示によれば、スポーツ用具とボールとの間の衝突に関するフィードバックを提供する手袋が提供される。本開示の一態様において、前記手袋は、選手によって装着され、前記スポーツ用具と前記ボールとの間の衝突によって引き起こされる振動を検出すること、前記振動のレベルが既定の範囲内であるかどうかを決定すること、及び前記振動のレベルが前記既定の範囲内であると決定される場合、前記選手の可聴範囲内のスピーカに、前記スピーカによって可聴音を出させるための信号を送信することを行うように構成されるセンサを含む。
【0040】
本開示のさらなる態様において、前記既定の範囲は第1の既定の範囲であり、前記可聴音は第1の可聴音であり、前記センサは、前記振動のレベルが第2の既定の範囲内であるかどうかを決定すること、及び前記振動のレベルが前記第2の既定の範囲内であると決定される場合、前記スピーカによって第2の可聴音を出させるための信号を前記スピーカに送信することを行うようにさらに構成される。
【0041】
本開示の別の態様において、前記スポーツ用具は、ベースボールバット、ソフトボールバット、ゴルフクラブ、テニスラケット、又はホッケースティックの1つである。
【0042】
本開示の別の態様において、前記センサは、検出された振動のレベルに関するデータをコンピュータデバイスに送信し、解析されて、解析及び統計へとコンパイルされるようにさらに構成される。
【0043】
本開示のさらなる態様において、前記解析及び統計は、前記スポーツ用具と前記ボールとの間の衝突に関するスコアを含む。
【0044】
本開示のさらに別の態様において、前記センサは、検出された振動のレベルに基づいて較正される。
【0045】
本開示によれば、スポーツ用具とボールとの間の衝突に関するフィードバックを提供する方法が提供される。本開示の一態様において、方法は、前記スポーツ用具に取り付け可能なリングに含まれるセンサによって、前記スポーツ用具と前記ボールとの間の衝突によって引き起こされる振動を検出するステップと、前記振動のレベルが既定の範囲内であるかどうかを決定するステップと、前記振動のレベルが前記既定の範囲内である場合、可聴音をスピーカに出させるための信号を前記スピーカに送信するステップと、前記スピーカによって、前記可聴音を出すステップとを含む。
【0046】
本開示のさらなる態様において、前記既定の範囲は第1の既定の範囲であり、前記可聴音は第1の可聴音であり、前記方法は、前記振動のレベルが第2の既定の範囲内であるかどうかを決定するステップと、前記振動のレベルが前記第2の既定の範囲内である場合、前記第2の可聴音を前記スピーカに出させるための信号を前記スピーカに送信するステップと、前記スピーカによって、前記第2の可聴音を出すステップとをさらに含む。
【0047】
本開示の別の態様において、前記スポーツ用具は、ベースボールバット、ソフトボールバット、ゴルフクラブ、テニスラケット、又はホッケースティックの1つである。
【0048】
本開示のさらに別の態様において、方法は、前記センサによって、検出された振動のレベルに関するデータをコンピュータデバイスに送信するステップと、前記コンピュータデバイスによって、前記センサから受信したデータを解析して、前記スポーツ用具と前記ボールとの間の衝突に関する解析及び統計を決定するステップと、前記コンピュータデバイスによって、前記解析及び統計を表示するステップとをさらに含む。
【0049】
本開示のさらなる態様において、前記解析及び統計は、前記スポーツ用具と前記ボールとの間の衝突に関するスコアを含む。
【0050】
本開示の別の態様において、前記スピーカは、前記選手によって装着されるイヤホンに含まれる。
【0051】
本開示のさらに別の態様において、方法は、前記センサによって検出された前記振動のレベルに基づいて前記センサを較正することをさらに含む。
【0052】
本開示によれば、スポーツ用具とボールとの間の衝突に関するフィードバックを提供するシステムが提供される。本開示の一態様において、システムは、前記スポーツ用具に取り付け可能なリングであって、前記スポーツ用具と前記ボールとの間の衝突によって引き起こされる振動を検出し、かつ前記振動のレベルが既定の範囲内であるかどうかを決定するためのセンサを含むリングと、前記選手の可聴範囲内のスピーカであって、前記振動のレベルが前記既定の範囲内であることを示す信号を前記センサから受信することに応答して、可聴音を出すように構成されるスピーカとを含む。
【0053】
本開示のさらなる態様において、前記既定の範囲は第1の既定の範囲であり、前記可聴音は第1の可聴音であり、前記スピーカは、前記振動のレベルが第2の既定の範囲内であることを示す信号を前記センサから受信することに応答して、第2の可聴音を出すように構成される。
【0054】
本開示の別の態様において、前記スポーツ用具は、ベースボールバット、ソフトボールバット、ゴルフクラブ、テニスラケット、又はホッケースティックの1つである。
【0055】
本開示のさらに別の態様において、方法は、検出された振動のレベルを含むデータを前記センサから受信して、前記スポーツ用具と前記ボールとの間の衝突に関する解析及び統計を決定すること、及び前記解析及び統計を表示することを行うように構成されるコンピュータデバイスをさらに含む。
【0056】
本開示のさらなる態様において、前記解析及び統計は、前記スポーツ用具と前記ボールとの間の衝突に関するスコアを含む。
【0057】
本開示の別の態様において、前記スピーカは、前記選手によって装着されるイヤホンに含まれる。
【0058】
本開示のさらに別の態様において、前記センサは、検出された振動のレベルに基づいて較正される。
【0059】
本開示によれば、スポーツ用具とボールとの間の衝突に関するフィードバックを提供するリングが提供される。本開示の一態様において、前記リングは、前記スポーツ用具に取り付け可能であり、前記スポーツ用具と前記ボールとの間の衝突によって引き起こされる振動を検出すること、前記振動のレベルが既定の範囲内であるかどうかを決定すること、及び前記振動のレベルが前記既定の範囲内であると決定される場合、前記選手の可聴範囲内のスピーカに、前記スピーカによって可聴音を出させるための信号を送信することを行うように構成されるセンサを含む。
【0060】
本開示のさらなる態様において、前記既定の範囲は第1の既定の範囲であり、前記可聴音は第1の可聴音であり、前記センサは、前記振動のレベルが第2の既定の範囲内であるかどうかを決定すること、及び前記振動のレベルが前記第2の既定の範囲内であると決定される場合、前記スピーカによって第2の可聴音を出させるための信号を前記スピーカに送信することを行うようにさらに構成される。
【0061】
本開示の別の態様において、前記スポーツ用具は、ベースボールバット、ソフトボールバット、ゴルフクラブ、テニスラケット、又はホッケースティックの1つである。
【0062】
本開示の別の態様において、前記センサは、検出された振動のレベルに関するデータをコンピュータデバイスに送信し、解析されて、解析及び統計へとコンパイルされるようにさらに構成される。
【0063】
本開示のさらなる態様において、前記解析及び統計は、前記スポーツ用具と前記ボールとの間の衝突に関するスコアを含む。
【0064】
本開示のさらに別の態様において、前記センサは、検出された振動のレベルに基づいて較正される。
【0065】
本開示によれば、標的にボールを当てるように選手をトレーニングするためのネットが提供される。本開示の一態様において、前記ネットは、前記選手が前記ボールを当てるべき標的を表示するように構成される1つ以上のディスプレイ要素と、前記ボールと前記ネットとの間の衝突を決定すること、及び前記ボールと前記ネットとの間の検出された衝突が前記標的におけるものかどうかを決定することを行うように構成される1つ以上のセンサとを含む。
【0066】
本開示の別の態様において、前記ディスプレイ要素は、前記決定に基づいて前記ボールと前記ネットとの間の衝突が前記標的におけるものかどうかの指示を表示するようにさらに構成される。
【0067】
本開示のさらに別の態様において、前記ディスプレイ要素は、前記ボールと前記ネットとの間で検出された衝突がどこで起こったかの指示を表示するようにさらに構成される。
【0068】
本開示によれば、ネットを使用して標的にボールを当てるように選手をトレーニングするためのシステムが提供される。本開示の一態様において、システムは、前記選手が前記ボールを当てるべき標的を表示するように構成される1つ以上のディスプレイ要素と、前記ボールと前記ネットとの間の衝突を決定すること、及び前記ボールと前記ネットとの間の検出された衝突が前記標的におけるものかどうかを決定することを行うように構成される1つ以上のセンサと、選手によって装着される手袋であって、バットと前記実際のボールとの間の衝突によって引き起こされる振動を検出すること、及び前記振動のレベルが既定の範囲内であるかどうかを決定することを行うように構成されるセンサを含む手袋と、前記選手の可聴範囲内のスピーカであって、前記振動のレベルが前記既定の範囲内であることを示す信号を前記センサから受信することに応答して、可聴音を出すように構成されるスピーカとを含む。
【0069】
本開示の別の態様において、前記ディスプレイ要素は、前記決定に基づいて前記ボールと前記ネットとの間の衝突が前記標的におけるものかどうかの指示を表示するようにさらに構成される。
【0070】
本開示のさらに別の態様において、前記ディスプレイ要素は、前記ボールと前記ネットとの間で検出された衝突がどこで起こったかの指示を表示するようにさらに構成される。
【0071】
本開示のさらに別の態様において、前記1つ以上のセンサは、前記ボールと前記ネットとの間の衝突に関するデータをコンピュータデバイスに送信するようにさらに構成され、前記コンピュータデバイスは、前記ボールと前記ネットとの間の衝突が前記標的におけるものかどうかを決定するために、前記1つ以上のセンサから受信したデータを解析するように構成される。
【0072】
本開示のさらに別の態様において、前記スピーカは、前記実際のボールが前記標的に当たったことが決定されると、可聴音を出すようにさらに構成される。
【0073】
本開示によれば、ネットを使用して標的にボールを当てるように選手をトレーニングする方法が提供される。本開示の一態様において、方法は、前記選手が前記ボールを当てるべき標的をネット上に表示するステップと、前記ネットの1つ以上のセンサによって、前記ボールと前記ネットとの間の衝突を検出するステップと、前記ボールと前記ネットとの間の衝突が前記標的におけるものかどうかを決定するステップと、前記ボールと前記ネットとの間の衝突が前記標的におけるものかどうかの指示を提供するステップとを含む。
【0074】
本開示の別の態様において、方法は、前記ネットの1つ以上のセンサによって、前記ボールと前記ネットとの間の衝突に関するデータをコンピュータデバイスに送信するステップと、前記コンピュータデバイスによって、前記ボールと前記ネットとの間の衝突が前記標的におけるものかどうかを決定するために、前記1つ以上のセンサから受信したデータを解析するステップとをさらに含む。
【0075】
本開示のさらに別の態様において、前記ボールが前記標的に当たったかどうかの指示は、スピーカによって出される可聴音として提供される。
【0076】
本開示によれば、仮想又は拡張現実ディスプレイデバイスを使用して標的に実際のボールを当てるように選手をトレーニングするためのシステムが提供される。本開示の一態様において、システムは、実際のボールの位置を検出すること、仮想ボールに関する軌道を決定することであって、前記軌道は前記実際のボールの検出された位置と交差すること、前記実際のボールの検出された位置と交差する前記軌道に沿って前記仮想ボールの仮想投球を表示すること、前記選手が前記ボールを当てるべき標的をネット上に表示すること、前記実際のボールが前記標的に当たったかどうかを決定すること、及び前記実際のボールが前記標的に当たったかどうかの指示を提供することを行うように構成される仮想又は拡張現実ディスプレイデバイスを含む。システムは、選手によって装着される手袋であって、バットと前記実際のボールとの間の衝突によって引き起こされる振動を検出すること、及び前記振動のレベルが既定の範囲内であるかどうかを決定することを行うように構成されるセンサを含む手袋と、前記選手の可聴範囲内のスピーカであって、前記振動のレベルが前記既定の範囲内であることを示す信号を前記センサから受信することに応答して、可聴音を出すように構成されるスピーカとを含む。
【0077】
本開示の別の態様において、前記スピーカは、前記実際のボールが前記標的に当たったことが決定されると、可聴音を出すようにさらに構成される。
【0078】
本開示のさらに別の態様において、システムは、ロボット式ティーをさらに含み、実際のボールは、ロボット式ティー上に配置される。
【0079】
本開示のさらに別の態様において、前記スピーカは、前記選手によって装着されるイヤホンに含まれる。
【0080】
本開示のさらなる態様において、前記スピーカは、前記仮想又は拡張現実ディスプレイデバイスに含まれる。
【0081】
本開示のさらに別の態様において、前記仮想又は拡張現実ディスプレイデバイスは、前記センサからデータを受信することであって、前記データは検出された振動のレベルを含むこと、前記バットと前記実際のボールとの間の衝突に関する解析及び統計を決定するために前記センサから受信したデータを解析すること、及び前記解析及び統計を表示することを行うようにさらに構成される。
【0082】
本開示のさらに別の態様において、前記仮想又は拡張現実ディスプレイデバイスは、前記センサからデータを受信することであって、前記データは検出された振動のレベルを含むこと、前記センサから受信したデータを解析して、打撃パターン、スイング経路、スイングスタイル、スイング速度、スイング角度、及びタイミング測定基準の1つ以上を決定すること、及び前記決定に基づいて指導を生成することを行うようにさらに構成される。
【0083】
本開示のさらなる態様において、前記仮想又は拡張現実ディスプレイデバイスは、前記指導を表示するようにさらに構成される。
【0084】
本開示によれば、実際のボールを標的に当てるように選手をトレーニングするために仮想又は拡張現実デバイスを使用するためのプログラムを記憶する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体が提供される。前記プログラムは命令を含み、前記命令は、プロセッサによって実行されると、コンピュータデバイスによって、前記仮想又は拡張現実ディスプレイデバイスに結合されるカメラによってキャプチャされる画像に基づいて、実際のボールの位置を検出すること、仮想ボールに関する軌道を決定することであって、前記軌道は前記実際のボールの検出された位置と交差すること、前記実際のボールの検出された位置と交差する前記軌道に沿って前記仮想ボールの仮想投球を表示すること、前記仮想又は拡張現実ディスプレイデバイスによって、前記選手が前記実際のボールを当てるべき標的をネット上に表示させること、前記仮想又は拡張現実ディスプレイデバイスに結合される前記カメラによってキャプチャされた画像に基づいて、前記実際のボールが前記標的に当たったかどうかを決定すること、及び前記実際のボールが前記標的に当たったかどうかの指示を提供することを行わせる。
【0085】
本開示の別の態様において、実際のボールは、ロボット式ティー上に配置される。
【0086】
本開示のさらに別の態様において、前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記実際のボールが前記標的に当たったことが決定されると、前記コンピュータデバイスによって、前記スピーカに可聴音を出させるようにさらに構成される。
【0087】
本開示のさらに別の態様において、前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記コンピュータデバイスによって、検出された振動のレベルを含むデータをセンサから受信すること、前記センサから受信したデータを解析して、バットと前記実際のボールとの間の衝突に関する解析及び統計を決定すること、及び前記仮想又は拡張現実ディスプレイデバイスによって、前記解析及び統計を表示させることをさらに行わせる。
【0088】
本開示のさらに別の態様において、前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記コンピュータデバイスによって、検出された振動のレベルを含むデータをセンサから受信すること、前記センサから受信したデータを解析して、打撃パターン、スイング経路、スイングスタイル、スイング速度、スイング角度、及びタイミング測定基準の1つ以上を決定すること、及び前記決定に基づいて指導を生成することをさらに行わせる。
【0089】
本開示のさらなる態様において、前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記コンピュータデバイスによって、前記指導を前記仮想又は拡張現実ディスプレイデバイスに表示させることをさらに行わせる。
【0090】
本開示によれば、仮想又は拡張現実ディスプレイデバイスを使用して標的に実際のボールを当てるように選手をトレーニングする方法が提供される。本開示の一態様において、方法は、実際のボールの位置を検出するステップと、仮想ボールに関する軌道を決定するステップであって、前記軌道は前記実際のボールの検出された位置と交差するステップと、前記仮想又は拡張現実ディスプレイデバイスによって、前記実際のボールの検出された位置と交差する前記軌道に沿って前記仮想ボールの仮想投球を表示するステップと、前記仮想又は拡張現実ディスプレイデバイスによって、前記選手が前記実際のボールを当てるべき標的をネット上に表示するステップと、前記実際のボールが前記標的に当たったかどうかを決定するステップと、前記実際のボールが前記標的に当たったかどうかの指示を提供するステップとを含む。
【0091】
本開示のさらに別の態様において、前記ボールが前記標的に当たったかどうかの指示は、前記仮想又は拡張現実ディスプレイデバイスによって表示される。
【0092】
本開示のさらに別の態様において、前記ボールが前記標的に当たったかどうかの指示は、スピーカによって出される可聴音として提供される。
【0093】
本開示のさらに別の態様において、方法は、検出された振動のレベルを含むデータをセンサから受信するステップと、前記センサから受信したデータを解析して、バットと前記実際のボールとの間の衝突に関する解析及び統計を決定するステップと、前記解析及び統計を表示するステップとをさらに含む。
【0094】
本開示のさらに別の態様において、方法は、検出された振動のレベルを含むデータをセンサから受信するステップと、前記センサから受信したデータを解析して、打撃パターン、スイング経路、スイングスタイル、スイング速度、スイング角度、及びタイミング測定基準の1つ以上を決定するステップと、前記決定に基づいて指導を生成するステップとをさらに含む。
【0095】
本開示のさらなる態様において、方法は、前記指導を表示するステップをさらに含む。
【0096】
本開示の上記態様及び実施形態のいずれかが本開示の精神から逸脱せずに組み合わされてもよい。
【0097】
図面を参照して本開示の様々な態様及び特徴が以下に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【
図1】本開示の実施形態に従って提供される、スポーツトレーニングにおける仮想又は拡張現実を使用するためのシステムの概略図である。
【0099】
【
図2】本開示の実施形態に従って提供される、
図1のシステムの一部を形成するコンピュータデバイスの簡略ブロック図である。
【0100】
【
図3A】本開示の実施形態に従って提供される、スポーツトレーニングにおける仮想又は拡張現実を使用するための例示の方法を示すフローチャートを描く。
【
図3B】本開示の実施形態に従って提供される、スポーツトレーニングにおける仮想又は拡張現実を使用するための例示の方法を示すフローチャートを描く。
【発明を実施するための形態】
【0101】
本開示は、アスリート及び選手をトレーニングして調整、タイミング及び/又は技能を改善するために仮想及び/又は拡張現実技術及び様々なセンサを使用するスポーツトレーニングのためのデバイス、システム及び方法に関する。より詳細には、本開示は、スポーツ用具とボールとの衝突がクリーンヒットをもたらしたかどうかを決定するために1つ以上のセンサによる振動及び/又は衝突の検出と併せて使用され、それにより打撃がクリーンヒットであったかどうかに関する指示を選手に提供して、選手に対して没入型のトレーニング環境を作成するための仮想及び/又は拡張現実ビジュアル及び様々なセンサを使用することに関する。本開示は、ボールを特定の方向に及び/又は特定の標的に向かって誘導するだけでなく異なるタイプの投球を打つように選手をトレーニングするためのデバイス、システム及び方法をさらに提供する。このように、本開示は、反復及びランダム化に基づいてタイミングを改善し、それによって、異なるタイプの投球、異なる速さの投球、異なるボール位置等に反応するためのマッスルメモリを改善するように選手をトレーニングするための方法を開示する。
【0102】
以下で詳細に記載されるように、1つ以上のセンサが、バット、クラブ、ラケット又はスティックを握っている選手に装着される手袋に含まれてもよく、ボール、パック又は同類との衝突によって引き起こされるバット、クラブ、ラケット又はスティックにおける振動と共に、バット、クラブ、ラケット又は同類のスイング経路及び/又はスイング角度を検出してもよい。追加的又は代替的に、1つ以上のセンサは、例えば、リング、パッチ、ステッカー等によってバット、クラブ、ラケット又はスティックにも取り付けられ、及び/又はバット、クラブ、ラケット又はスティックに埋め込まれ、又は選手の身体に取り付けられるリストバンド、スマートウォッチ又は他のデバイスに含まれてもよい。1つ以上のセンサは、イヤホンとペアリングされると共に、選手によって装着されてもよく、これは打撃がクリーンヒットであったことを選手に示すためにクリーンヒットの検出に応じて可聴音を出す。仮想及び/又は拡張現実ビジュアルは、選手によって装着されるヘッドセット又は他のヘッドマウントギア等の仮想及び/又は拡張現実デバイスを介して選手に表示されてもよい。仮想及び/又は拡張現実ビジュアルは、ボールを打つために、選手に様々なタイプの投球、投球の速さ、ボール位置等と共にボールを打つべき方向及び/又は標的を表示してもよい。1つ以上のセンサは、選手によって打たれた後でボールを捕獲するように配置されるネットに接続され及び/又は埋め込まれてもよい。センサは、ボールがネットに衝突する位置及び/又はエリアを検出してもよい。
【0103】
本明細書で使用される場合、クリーンヒットという用語は、ボールの中心とバットの筒部との間がクリーンに接触しており、その結果、バットとボールとの間の衝突からエネルギの大部分がボールに伝達されてボールを所望の方向に誘導する打撃を意味している。ボールとクリーンな接触を行うことはクリーンヒットを達成するために重要ではあるが、選手によってバットがスイングされる経路及び/又は角度と共に、ボールとの接触の位置及びタイミングも、クリーンヒットを行って所望の方向にボールを誘導するために等しく重要である。
【0104】
上記のように、そして当業者によって理解されるように、本開示のシステム、デバイス及び方法は、特に、ベースボール、ソフトボール、ゴルフ、テニス、ラケットボール及び/又はクリケットを含む様々なスポーツに使用されてもよい。しかしながら、簡潔のため、本開示は、例示的な実施形態としてベースボールのスポーツを使用する。これは限定的であることを意図しておらず、当業者であれば、同じ又は類似のシステム、デバイス及び方法が、限定されないが、上記のスポーツを含む他のスポーツにも使用され得ることを理解するであろう。
【0105】
図1を次に参照すると、本開示の実施形態に従って、様々なセンサ及び仮想及び/又は拡張現実技術を使用してスポーツトレーニングを促進するためのシステム100の図が示されている。当業者には理解されるように、
図1に示されるシステム100の様々なコンポーネントは縮尺通りに描かれていない。システム100は、手袋120を装着した選手によって握られているバット110を含んでいる。バット110は、バット110がボール115と接触することよって引き起こされる振動を検出するための1つ以上のセンサ125を含むリング122に接続されている。代替的に又は追加的に、バット110には、1つ以上のセンサ125が埋め込まれていてもよい(図示せず)。同様に、手袋120も、1つ以上のセンサ125を含む。ボール115は、選手がボール115を打つまで、ロボット式ティー105等のティーによって所定の位置に保持されていてもよい。ロボット式ティー105は、単軸ロボット式ティー及び/又は多軸ロボット式ティーを含む当業者には周知の任意のロボット式ティーであってもよい。例えば、ロボット式ティー105は、完全ランダム化が可能であってもよく、すなわち、ロボット式ティー105は、打撃ごとに選手のストライクゾーンの3次元内の完全にランダム化された位置にボール115を配置してもよく、それにより選手が打撃ごとに準備して位置を調節することを必要としてもよい。
【0106】
選手は、センサ125とペアリングされかつ打撃が検出されると可聴音を出すように構成されるイヤホン130を装着してもよい。選手は、仮想及び/又は拡張現実ヘッドセット等のディスプレイデバイス150、例えば、OCULUS(登録商標)によって販売されるRIFT(登録商標)デバイス、MICROSOFT(登録商標)によって販売されるHOLOLENS(登録商標)デバイス、GOOGLE(登録商標)によって販売されるGLASS(登録商標)デバイス、SONY(登録商標)によって販売されるPLAYSTATION(登録商標)VR(登録商標)デバイス、SAMSUNG(登録商標)によって販売されるGEAR VR(登録商標)デバイス、及び/又は当業者には周知の任意の他の適切な仮想及び/又は拡張現実デバイスをさらに装着してもよい。システム100は、ボール115とネット160との間の衝突を検出するための複数のセンサ125を備えるネットをさらに含む。ネット160のセンサ125は、ネット160が選択的に標的165として使用され得る様々なゾーンに分割されるように配置されてもよい。ネット160は、ネット160上の標的165の位置を示すために照らし出すように構成される発光ダイオード(LED)及び/又は光ファイバ光源等の1つ以上のディスプレイ要素(図示せず)をさらに含んでもよい。アプリケーション145を含むコンピュータデバイス140は、バット110、手袋120、リング122及び/又はネット160と共にイヤホン130及び/又はディスプレイデバイス150ともペアリングされてもよく、バット110とボール115との間並びにボール115とネット160との間の衝突に関するさらなるデータ、解析及び統計を提供してもよく、センサ125、イヤホン130、ディスプレイデバイス150、及び/又はネット160を構成する及び/又は動作させるために使用されてもよい。
【0107】
センサ125は、変位センサ、速度センサ、加速度計、及び/又は、当業者に知られている動き、衝突及び/又は振動を検出可能な他のセンサであってもよい。センサ125は、センサ125によって検出される衝突及び/又は振動を解析するように構成される論理回路(図示せず)を含むか又はそれに接続され、センサ125によって検出される振動が既定の値を超える場合に、可聴音を出すための信号をイヤホン130に送信してもよい。センサ125は、バット110のスイング経路及び/又はスイング角度をさらに検出してもよい。同様に、ネット160のセンサ125は、ボール115との衝突がネット上のどこで起こったかを検出してもよい。論理回路は、プロセッサ及びメモリを含んでもよい。センサ125は、ブルートゥース(登録商標)インターフェース、無線ネットワークインターフェース、セルラネットワークインターフェース、近距離無線通信(NFC)インターフェース、及び/又は当業者に知られている任意の他の適用可能な接続インターフェース等の接続インターフェースをさらに含むか又はそれに接続されてもよい。センサ125は、接続インターフェースを介して、イヤホン130、コンピュータデバイス140及び/又はディスプレイデバイス150に接続され又はペアリングされてもよく、通信インターフェースを介して確立された接続を介してイヤホン130に信号を送ってもよい。
【0108】
イヤホン130は、センサ125に接続され及び/又はセンサ125から可聴音を発するための信号を受信することが可能な任意のオーディオ出力デバイスであってもよい。例えば、イヤホン130は、スピーカを含むインナーイヤ式ウェアラブルデバイスであってもよい。いくつかの実施形態では、イヤホン130は、その代わりに、クリップ、バンド及び/又はひもに取り付けられるスピーカ等のウェアラブルスピーカであってもよく、これは選手によって装着される衣類に取り付けられ、選手の体に直接取り付けられ、又は手袋120に取り付けられ若しくは埋め込まれてもよい。他の実施形態では、イヤホン130は、装着可能ではなく、その代わりに、選手の近くに配置されるように設計されるスピーカであってもよい。さらなる実施形態では、イヤホン130は、センサ125からの信号を受信したときにコンピュータデバイス140及び/又はディスプレイデバイス150のスピーカが可聴音を出すために使用されるように、コンピュータデバイス140及び/又はディスプレイデバイス150に組み込まれてもよい。
【0109】
コンピュータデバイス140は、センサ125に接続し及び/又はセンサからデータを受信し、アプリケーション145を実行して表示することが可能な任意のコンピュータデバイスであってもよい。例えば、コンピュータデバイス140は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、スマートウォッチ等のウェアラブルコンピュータデバイス、及び/又は当技術分野で周知の任意の他の適用可能なコンピュータデバイスであってもよい。いくつかの実施形態では、コンピュータデバイス140及びディスプレイデバイス150は、単一の一体型デバイスであってもよい。コンピュータデバイス140は、センサ125によって検出される振動に関するデータをセンサ125から受信し、アプリケーション145を介して、受信したデータを解析して、バット110とボール115との間の衝突に関する解析及び統計をコンパイルしてもよい。例えば、アプリケーション145は、センサ125によって検出される振動のレベルに基づいて各打撃のスコアを決定してもよい。クリーンヒットは、非常に低い振動をもたらし、高スコアを与えられてもよい。超高振動をもたらす打撃は、クリーンヒットではなく、低スコアを与えられてもよい。したがって、以下で詳述されるように、システムがバイナリモードで動作する実施形態では、すなわち、クリーンヒット又は非クリーンヒットのいずれかであり、クリーンヒットはイヤホン130によって出される可聴音をもたらし、クリーンヒットではない打撃はイヤホン130によって出される音をもたらさなくてもよい。他の実施形態では、高レベル振動と例レベル振動との間の複数の間隔内の振動をもたらす打撃は、振動のレベルに基づいて中スコアを与えられてもよく、スコア及び/又は検出された振動のレベルに依存してイヤホン130によって出される様々な可聴音をもたらしてもよい。
【0110】
アプリケーション145は、バット110のスイング経路、スイング角度、及び/又はスイング速度、及びバット110とボール115との間の衝突のタイミング決定するためにセンサ125から受信したデータをさらに解析してもよい。次に、アプリケーション145は、データ、解析及び/又は統計に基づいて選手の打撃パターン及び/又はスタイルを改善するように調節を行うための指導及び/又は指示を生成してもよい。指導は、選手の成績の変化に関するデルタ値にさらに基づいてもよい。
【0111】
上記のように、ディスプレイデバイス150は、当技術分野で周知の任意の仮想及び/又は拡張現実ディスプレイデバイスであってもよい。以下で記載される例示的な実施形態では、ディスプレイデバイス150は、ヘッドマウント型ディスプレイデバイス150であるが、このような記載及び開示は限定的であることを意図していない。ディスプレイデバイス150は、以下でさらに記載されるように、選手の周りのエリアの画像をスキャン及び/又はキャプチャし、選手の周りのオブジェクトを検出するために1つ以上のカメラ及び/又は他の光学センサを含んでもよい。ディスプレイデバイス150は、1つ以上のカメラによってキャプチャされる画像を処理及び記憶して、スクリーン上に表示される仮想及び/又は拡張現実画像を生成するための少なくとも1つのプロセッサ及びメモリ、及び/又は音声を出力するための1つ以上のスピーカを含む。
【0112】
当業者には理解されるように、振動のレベルは、サイズ、形状、材料のタイプ、及び/又はバットの構築方法に基づいて様々なバットの間で異なってもよい。したがって、センサ125は、特定のタイプのバットによって引き起こされると知られている振動のレベルに基づいて事前プログラミングされてもよい。代替的に又は追加的に、センサ125は、システム100の使用中にバットの振動のレベルを「学習」するように構成されてもよい。例えば、センサ125は、特定のバットで使用する前に較正されてもよく、及び/又は使用中に検出される振動のレベルに基づいて、バイナリかマルチプルかに関わらず、振動のレベルの閾値及び/又は範囲を手動で又は自動的に調節してもよい。したがって、振動の様々なレベルに対する閾値は、プリセットされ及び/又はセンサ125の使用中に較正されてもよい。例えば、アプリケーション145が、センサ125を構成及び/又は較正するために使用されてもよい。
【0113】
次に
図2を参照すると、本開示の実施形態によるコンピュータデバイス140の簡略ブロック図が示されている。上記のように、コンピュータデバイス140は、当技術分野で周知の1つ以上の様々なコンピュータデバイスであってもよく、以下に記載のコンポーネントは、単に例示することを目的としており、限定することを意図していない。
【0114】
コンピュータデバイス140は、メモリ202、プロセッサ204、ディスプレイ206、接続インターフェース208、入力デバイス210、及び/又はスピーカ212を含んでもよい。メモリ202は、アプリケーション145及び/又はデータベース214を記憶してもよい。アプリケーション145は、プロセッサ204によって実行されると、ディスプレイ206にユーザインターフェース216を表示させてもよい。接続インターフェース208は、ブルートゥース(登録商標)インターフェース、無線ネットワークインターフェース、セルラネットワークインターフェース、NFCインターフェース、及び/又は当技術分野で周知の任意の他の適用可能な接続インターフェースであってもよい。コンピュータデバイス140は、接続インターフェース208によって確立される接続を介して、センサ125、イヤホン130、及び/又はディスプレイデバイス150に接続してもよい。コンピュータデバイス140は、センサ125から受信したデータをデータベース214に記憶してもよい。データは、各打撃に関して検出される振動のレベル、及び/又は可聴音を発するための信号をセンサ125によってイヤホン130へ送信させるように振動のレベルが閾値を超えたかどうかを含んでもよい。データは、スイング経路、スイング角度、スイング速度、及び/又はバット110とボール115との間の衝突のタイミングに関するデータをさらに含んでもよい。
【0115】
図3A及び3Bを次に参照すると、本開示の実施形態に従って、様々なセンサ及び仮想及び/又は拡張現実技術を使用してスポーツトレーニングを促進するための例示的な方法のフローチャートが示されている。ベースボール及び/又はソフトボールのスポーツのための打撃練習中に
図1のシステム100を使用することを可能にする例示的なシーケンスで方法の様々なステップが以下に記載されている。しかしながら、当業者には理解されるように、様々な他のスポーツにおいて
図1のものと類似のシステム及びデバイスを使用するために同じ又は類似のステップが行われてもよい。さらに、以下の記載とは異なるシーケンスで及び/又は同時に方法の様々なステップが行われてもよく、又は本開示の範囲から逸脱しないように省略されてもよい。
【0116】
方法は、ステップ302で開始してもよく、ボール115等の実際のボールの位置が検出される。ボール115は、ロボット式ティー105等のティーによって所定の位置に保持されていてもよい。検出は、ディスプレイデバイス150等の仮想及び/又は拡張現実ヘッドセットによって行われてもよい。例えば、上記のように、ディスプレイデバイス150は、選手の周りのエリアにおいてボール115等のオブジェクトを検出するように構成される1つ以上のカメラを含んでもよい。ロボット式ティー105が使用される実施形態では、ボール115の位置は、投球ごとに変化してもよい。また、ロボット式ティー105は、例えば、選手に対するボール115の位置を決定するためにディスプレイデバイス150にリンクされてもよい。
【0117】
次に、ステップ304において、仮想ボールの軌道が、ボール115の検出位置と軌道が交差するように決定される。例えば、ディスプレイデバイス150は、選手へ仮想ボールを投げる仮想投手の画像を選手に表示してもよい。仮想ボールがボール115の位置と交差するときに選手がボール115を打つことができるように、仮想ボールの軌道がボール115の検出位置と交差する。これを達成するために、ディスプレイデバイス150は、仮想投手からボール115の検出位置への仮想ボールの軌道を決定する。既定の及び/又はランダム化された仮想投球がディスプレイデバイス150によって選択されて、仮想ボールの決定軌道に基づいて選手に表示されてもよい。例えば、様々な仮想投球がデータベース214に記憶されてもよい。仮想投球は、様々なタイプの投球、投球速度等に基づいてもよい。仮想投球は、ディスプレイデバイス150によって表示されるときに、左利き及び/又は右利きの仮想投手によって行われてもよい。選手に表示される投球ごとにランダム化された仮想投球を選択することにより、選手は、完全ランダム化に対して準備できるようにトレーニングされ得る。
【0118】
ディスプレイデバイス150が仮想現実デバイスである実施形態では、ディスプレイデバイス150は、没入型の体験を生み出すために現実世界の場所の画像を選手に対して表示してもよい。例えば、現実世界の場所の画像は、ベースボールスタジアム、打撃練習場、及び/又は選手によって選択される任意の他の現実世界の場所の画像を含んでもよい。ディスプレイデバイス150が拡張現実デバイスである別の実施形態では、ディスプレイデバイス150は、仮想投球及び仮想ボールの画像を単に表示してもよく、選手は、仮想ボールと同時にボール115をさらに見ることができてもよい。
【0119】
その後、ステップ306では、ディスプレイデバイス150は、仮想ボールがボール115の検出位置と交差するように、ステップ304で決定された軌道に沿って仮想ボールの仮想投球を表示する。ステップ308では、標的が表示され、それに向かって選手はボール115を打とうとする。例えば、ディスプレイデバイス150は、仮想投手及び仮想ボールの仮想投球の画像に加えて又はそれにオーバレイされて標的を選手に表示してもよい。代替的に又は追加的に、ネット160が、標的ゾーン165を照らすことにより標的を選手に表示してもよい。したがって、拡張現実の実施形態では、選手は、ネット160上に照らし出されている標的ゾーン165を見ることができる。いくつかの実施形態では、標的は、仮想ボールの仮想投球が表示される前に表示される。他の実施形態では、標的は、仮想ボールの仮想投球と同時に表示される。
【0120】
仮想ボールがボール115の位置と交差すると、選手はバット110でボール115を打って、バット110とボール115との間の衝突を引き起こしてもよい。打撃のタイミングは、仮想ボールがボール115と交差するときとバット110がボール115と接触するときとの間の時間差に基づいて決定されてもよい。その後、ステップ310において、センサ125等の1つ以上のセンサが、バット110とボール115との間の衝突によって引き起こされる振動を検出する。振動は、低周波数から高周波数まで及ぶ様々な検出可能な周波数であってもよく、上記のように、使用されるバットのタイプに依存して変化してもよい。いくつかの実施形態では、既定の範囲外の周波数であると決定された振動は、バット110とボール115との間以外の衝突によって引き起こされたと決定されてもよく、したがって無視されてもよい。さらに、センサ125及び/又はアプリケーション145は、検出周波数の異常を解析するように構成されてもよく、検出された異常に基づいて、検出周波数が、打者がバット110を誤って使用していること及び/又はバット110が損傷しているかもしれないことを示すことを決定してもよい。次に、アプリケーション145は、選手がバット110を誤って使用していること及び/又はバット110が損傷しているかもしれないことを選手に示してもよい。また、アプリケーション145は、検出された異常に基づいてセンサ125を再較正してもよい。
【0121】
ステップ312において、振動のレベルが第1の範囲の周波数の中にあるかどうかが決定される。この決定は、センサ125によって検出される振動のレベルの評価に基づいてもよい。クリーンヒットの間、ボールの中心のバットの筒部との間にクリーンな接触があるので、第1の範囲の周波数は、クリーンヒットに似ている相対的に低範囲の周波数であってもよく、その結果、バット110とボール115との間の衝突からもたらされるエネルギの大部分はボールに伝達され、それによりボールを新しい軌道に誘導する。この決定は、センサ125に接続される又は含まれる論理回路を介してセンサ125によって行われてもよい。代替的に、振動を検出した後で、センサ125は、検出された振動のレベルに関するデータを含むデータパケットをコンピュータデバイス140に送信してもよく、アプリケーション145は、振動のレベルが第1の範囲内であるかどうかを決定してもよい。
【0122】
振動のレベルが第1の範囲内であることが決定される場合、方法はステップ316に進む。しかしながら、振動のレベルが第1の範囲内ではないことが決定される場合、方法はステップ314に進む。ステップ314において、振動のレベルが第2の範囲の周波数の中にあるかどうかが決定される。第2の範囲の周波数は、第1の範囲の周波数よりも相対的に高くてもよく、バット110とボール115との間の衝突からもたらされるエネルギがあまりボールに伝達されず、その代わりにバット110における振動として解放されるので、より高い周波数は非クリーンな(そして潜在的に悪い)打撃を示す。ステップ312と同様に、この決定は、センサ125に接続される又は含まれる論理回路を介してセンサ125によって、又はセンサ125が検出された振動のレベルに関するデータを含むデータパケットをコンピュータデバイス140に送信した後でアプリケーション145によって行われてもよい。振動のレベルが第2の範囲内であることが決定される場合、方法はステップ318に進む。しかしながら、振動のレベルが第2の範囲内ではないことが決定される場合、方法はステップ310に進む。
【0123】
ステップ316において、第1の可聴音を発するための信号がイヤホン130に送信される。上記のように、イヤホン130は、ディスプレイデバイス150に含まれてもよい。第1の可聴音はクリーンヒットを表してもよく、第1の可聴音を聞くと、打者は、行われたばかりの打撃がクリーンヒットであったことを通知されてもよい。検出された振動のレベルが第1の範囲の周波数内であったかどうかの決定をセンサ125が行う場合、信号がセンサ125から送信されてもよい。代替的に、検出された振動のレベルが第1の範囲の周波数内であるかどうかの決定をアプリケーション145が行う場合、信号はコンピュータデバイス140から送信されてもよい。
【0124】
ステップ318において、第2の可聴音を発するための信号がイヤホン130に送信される。第2の可聴音は、ステップ314に関して先に記載されたように、様々な範囲の周波数に関連付けられる様々な音の1つであってもよい。ステップ316で送信された信号と同様に、第2の可聴音を発するための信号は、検出された振動のレベルが第2の範囲の周波数内であったかどうかの決定をセンサ125が行う場合に、センサ125から送信されてもよい。代替的に、検出された振動のレベルが第2の範囲の周波数内であるかどうかの決定をアプリケーション145が行う場合、信号はコンピュータデバイス140から送信されてもよい。
【0125】
ステップ320において、イヤホン130は、ステップ316又はステップ318のいずれかで送信された信号を受信すると、信号に対応する第1又は第2の可聴音を発する。可聴音を聴くと、選手は、行ったばかりの打撃が、低い振動のレベルを生じるバットとの良好な接触をもたらしたか、又はより高い振動のレベルを生じるバットとの他の様々なレベルの接触をもたらしたかどうかを通知されてもよい。また、ディスプレイデバイス150は、選手がクリーンヒットを打ったかどうかについての視覚的指示を表示してもよい。可聴音を発することにより、選手は、3つの感覚、すなわち、打撃の結果を見ることによる視覚、バット110の振動を感じることによる触覚、及び可聴音を聴くことによる聴覚によって、打撃がクリーンヒットであったことの確認を受信してもよい。複数の異なる感覚を介して選手にフィードバックが与えられるので、複数の感覚を介して確認を受信することは、何がクリーンヒットであるかを知るための選手の脳のトレーニングを改善し得る。
【0126】
ステップ322において、センサ125は、検出された振動のレベルに関するデータをコンピュータデバイス140に送信する。上記のように、センサ125がステップ312及び/又はステップ314の決定を行わない場合、検出された振動のレベルに関するデータは、ステップ312及びステップ314が行われる前にコンピュータデバイス140に送信されるであろう。検出された振動のレベルに関するデータを受信した後で、アプリケーション145は、ステップ324において、受信したデータを解析して、検出された衝突及び振動のレベルに関する解析及び統計をコンパイルしてもよい。例えば、アプリケーション145は、受信データに基づいて、打撃パターン、スイング経路、スイングスタイル、スイング速度、スイング角度、及び/又はタイミング測定基準を決定してもよい。また、コンピュータデバイス140は、受信データ及びコンパイルされた解析及び統計をデータベース214に記憶してもよい。ディスプレイデバイス150は、解析及び統計を表示してもよい。
【0127】
アプリケーション145は、ステップ326において、受信データ及びコンパイルされた解析及び統計に基づいてスコアをさらに決定してもよい。スコアは、センサ125によって検出される振動のレベルにより表される場合、打撃がどのくらい良かったか又は悪かったかの指示であってもよい。例えば、振動のレベルがクリーンヒットを表す第1の範囲の周波数内である場合、アプリケーション145は、良いスコアを決定してもよい。振動のレベルが第2の範囲の周波数内である場合、アプリケーション145は、上記の様々な範囲の周波数に基づいて、より低いスコアを決定してもよい。また、コンピュータデバイス140は、スコアをデータベース214に記憶してもよい。また、ディスプレイデバイス150は、スコアを表示してもよい。アプリケーション145は、データ、解析、及び/又は統計に基づいて選手の打撃パターン及び/又はスタイルを改善するように調節を行うための指導及び/又は指示をさらに決定してもよい。指導は、選手の成績の変化に関するデルタ値にさらに基づいてもよい。例えば、アプリケーション145は、ある打撃及びそれに関連するスイング経路、スイング角度及び/又はタイミングに関するデータと、別の打撃に関する類似のデータとを比較し、2つの打撃によるデータの間の差に基づいてデルタ値を決定してもよい。次に、アプリケーション145は、デルタ値に基づいてプレーヤのスイングスタイル及び/又はタイミングを改善するために選手が行い得る調節を示す指導を生成してもよい。指導は、コンピュータデバイス140によってデータベース214にさらに記憶されてもよい。
【0128】
ステップ328において、アプリケーション145のユーザインターフェース216を介して、コンピュータデバイス140は、ステップ324でコンパイルされた解析及び統計、ステップ326で決定されたスコア、及び/又は指導を表示してもよい。いくつかの実施形態では、解析、統計、スコア及び/又は指導は、ディスプレイデバイス150を介して表示される。
【0129】
ステップ310に続いて、及びステップ312-322と同時に、ステップ330において、ボール115とネット160との間の衝突が検出されてもよい。例えば、ネット160のセンサ125は、力及び/又は変位等からネット160との衝突を検出してもよい。代替的に又は追加的に、ディスプレイデバイス150は、ボール115がネット160と衝突したか及びその場所を検出するためにボール115がバット110によって打たれた後で、ボール115を追跡してもよい。
【0130】
その後、ステップ332において、ネット160のセンサ125は、検出された衝突に関するデータを含むデータパケットをコンピュータデバイス140に送信してもよい。次に、センサ125、アプリケーション145、及び/又はディスプレイデバイス150に関連付けられる論理は、ステップ334において、衝突がネット上のどこで起こったか、及びボール115とネット160との間の衝突が標的165で起こったかどうかを決定してもよい。次に、ネット160及び/又はディスプレイデバイス150は、ステップ336において、ネット160上のどこで衝突が起こったか及び衝突が標的165で起こったかどうかに関する指示を表示してもよい。追加的に、イヤホン130は、ボール115とネット160との間の衝突が標的165で起こったかどうかを示す可聴音を発してもよい。
【0131】
コンピュータデバイス140は、ステップ332において、ボール115とネット160との間の衝突に関するデータを受信してもよい。したがって、アプリケーション145は、ステップ324及びステップ326においてこのようなデータをさらに使用して、解析、統計及び/又はスコアをコンパイルしてもよい。
【0132】
本開示の複数の利点の中の1つは、没入型の環境において完全にランダム化されたトレーニングを提供する能力であり、それによって選手が様々な異なる打撃を練習すること及び様々な異なる投球に対して準備すること、さらに標的に当てるための全ての可能性及び試行に関して調節を行うように選手をトレーニングすることが可能になる。ランダム化及び両側及び/又は反対側トレーニングの効果は、均一で反復的な片側トレーニングに対して大幅に改善された結果をもたらす。例えば、選手は、ストライクゾーンの増加した知識及びストライクゾーン内の任意の位置で投球に対して準備する能力を得ると共に、様々なタイプの投球を打つために適切な接触、フォーム、スイング経路及び/又はスイング角度を学習することもできる。
【0133】
上記のシステム100は、様々な異なる設定で使用されてもよく、記載されたシステム100のコンポーネントの全てが各実施形態において使用される必要はない。例えば、選手は、ロボット式ティー105と併せて又は非ロボット式ティーと共にシステム100を使用してもよい。すなわち、ロボット式ティー105は、システム100の選択的コンポーネントであり、システム100が使用される全ての設定に含まれる必要はない。同様に、ネット160はシステム100の選択的コンポーネントであり、上記のように、標的165の表示及びボール115が標的165と交差する正しい方向に打たれたかどうかの検出は、ネット160のセンサ125に代わって又は加えてディスプレイデバイス150を使用して行われてもよい。ロボット式ティー105の構築及び動作に関するさらなる情報は、LoDuca等によって2011年9月29日に出願され、“Mechanical baseball tee”と題された米国特許第8,425,352号、LoDuca等によって2013年3月15日に出願され、“Mechanical baseball tee”と題された米国特許第9,033,828号、及びLoDuca等によって2016年8月23日に出願され、“ROBOTIC BATTING TEE SYSTEM”と題された米国特許出願第15/244,057号から入手でき、これらの全コンテンツの各々が参照によって本明細書に組み込まれる。さらに、ロボット式ティー105の使用は上記では好ましい実施形態として記載されているが、当業者であれば、システム100のいくつかの実施形態では静止ティーも使用することができることを理解するであろう。
【0134】
図面には本開示の複数の実施形態が示されているが、本開示はそれらに限定されることを意図しておらず、本開示は当技術分野で可能な限り広い範囲でありかつ本明細書も同様に読まれるべきであることを意図している。したがって、先の記載は限定としてではなく、特定の実施形態の単なる例示として解釈されるべきである。当業者であれば、添付の請求項の範囲及び精神の範囲内で他の修正を考え付くであろう。