(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-08
(45)【発行日】2022-06-16
(54)【発明の名称】表示装置、ゲート駆動回路、及び駆動方法
(51)【国際特許分類】
G09G 3/3266 20160101AFI20220609BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20220609BHJP
H01L 51/50 20060101ALI20220609BHJP
H01L 27/32 20060101ALI20220609BHJP
【FI】
G09G3/3266
G09G3/20 621A
G09G3/20 621F
G09G3/20 642A
G09G3/20 641R
G09G3/20 622D
G09G3/20 622Q
G09G3/20 624B
H05B33/14 A
H01L27/32
(21)【出願番号】P 2020112833
(22)【出願日】2020-06-30
【審査請求日】2020-07-01
(31)【優先権主張番号】10-2019-0080079
(32)【優先日】2019-07-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0072325
(32)【優先日】2020-06-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】リー, サンジェ
(72)【発明者】
【氏名】キム, ソンジュン
(72)【発明者】
【氏名】ジュ, キュファン
【審査官】塚本 丈二
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-120409(JP,A)
【文献】特開2003-271110(JP,A)
【文献】特開2012-083638(JP,A)
【文献】特開2008-257271(JP,A)
【文献】特開2010-020314(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0130842(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/00-3/38
H01L 51/50
H01L 27/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲート駆動回路において、
第1基準スキャンクロック信号及び第2基準スキャンクロック信号の入力を受けてスキャンクロック信号を生成して出力するスキャンクロック信号生成部と、
第1基準センスクロック信号及び第2基準センスクロック信号の入力を受けてセンスクロック信号を生成して出力するセンスクロック信号生成部と、
前記スキャンクロック信号に基づいてターン-オンレベル電圧区間を有するスキャン信号を出力し、前記センスクロック信号に基づいてターン-オンレベル電圧区間を有するセンス信号を出力するゲート信号出力部とを含み、
前記第1基準スキャンクロック信号がライジングされ、フォーリングされた以後、前記第2基準スキャンクロック信号がライジングされ、フォーリングされ、
前記第1基準センスクロック信号がライジングされ、フォーリングされた以後、前記第2基準センスクロック信号がライジングされ、フォーリングされ、
前記センスクロック信号のハイレベルゲート電圧区間は前記スキャンクロック信号のハイレベルゲート電圧区間に比べて予め設定されたセンスシフト時間だけ遅延され、
前記センス信号のターン-オンレベル電圧区間は前記スキャン信号のターン-オンレベル電圧区間に比べて前記センスシフト時間だけ遅延されたゲート駆動回路。
【請求項2】
前記スキャンクロック信号生成部は、
前記第1基準スキャンクロック信号のライジングタイミングにライジングされ、前記第2基準スキャンクロック信号のフォーリングタイミングにフォーリングされる前記スキャンクロック信号を生成して出力し、
前記センスクロック信号生成部は、
前記第1基準センスクロック信号のライジングタイミングにライジングされず、前記第2基準センスクロック信号のライジングタイミングにライジングされ、前記第2基準センスクロック信号のフォーリングタイミングの以後、予め設定された遅延時間以後にフォーリングされる前記センスクロック信号を生成して出力し、
前記第1基準センスクロック信号のライジングタイミングと前記第2基準センスクロック信号のライジングタイミングとの間の時間間隔は、前記センスシフト時間と対応する、請求項1に記載のゲート駆動回路。
【請求項3】
前記第1基準センスクロック信号のライジングタイミングは前記第1基準スキャンクロック信号のライジングタイミングと同一であり、
前記第2基準センスクロック信号のライジングタイミングは前記第2基準スキャンクロック信号のライジングタイミングに先立つ、請求項2に記載のゲート駆動回路。
【請求項4】
前記スキャンクロック信号と前記センスクロック信号との間の重畳時間の長さは、
前記センス信号のターン-オンレベル電圧区間の時間的な長さから前記遅延時間を差し引いた値と対応する、請求項2に記載のゲート駆動回路。
【請求項5】
前記スキャンクロック信号生成部は、
前記第1基準スキャンクロック信号及び前記第2基準スキャンクロック信号の入力を受けて、前記第1基準スキャンクロック信号のライジングタイミングにライジングされ、前記第2基準スキャンクロック信号のフォーリングタイミングにフォーリングされる前記スキャンクロック信号を生成するスキャンロジック部と、
ハイレベルゲート電圧にライジングされ、ローレベルゲート電圧にフォーリングされる前記スキャンクロック信号を出力するスキャンレベルシフタとを含み、
前記センスクロック信号生成部は、
前記第1基準センスクロック信号及び前記第2基準センスクロック信号の入力を受けて、前記第1基準センスクロック信号のライジングタイミングにライジングされず、前記第2基準センスクロック信号のライジングタイミングにライジングされ、前記第2基準センスクロック信号のフォーリングタイミングの以後、予め設定された遅延時間以後にフォーリングされる前記センスクロック信号を生成するセンスロジック部と、
前記センスクロック信号が前記第1基準センスクロック信号のライジングタイミングにライジングされず、前記第2基準センスクロック信号のライジングタイミングにライジングされるように前記センスクロック信号のライジングタイミングを遅延させる遅延器と、
前記ハイレベルゲート電圧にライジングされ、前記ローレベルゲート電圧にフォーリングされ、前記スキャンクロック信号のハイレベルゲート電圧区間に比べて前記センスシフト時間だけ遅延されたハイレベルゲート電圧区間を有する前記センスクロック信号を出力するセンスレベルシフタとを含む、請求項2に記載のゲート駆動回路。
【請求項6】
前記遅延器は1つ以上の抵抗素子を含む、請求項5に記載のゲート駆動回路。
【請求項7】
第1基準キャリークロック信号及び第2基準
キャリークロック信号の入力を受けてキャリークロック信号を生成して出力するキャリークロック信号生成部をさらに含む、請求項1に記載のゲート駆動回路。
【請求項8】
複数のデータライン、複数のスキャン信号ライン、複数のセンス信号ライン、複数の基準ライン、及び複数のサブピクセルを含み、前記複数のサブピクセルの各々は、発光エレメントと、前記発光エレメントを駆動するための駆動トランジスタと、スキャン信号によって前記データラインと前記駆動トランジスタの第1ノードとの間の連結を制御するスキャントランジスタと、センス信号によって前記基準ラインと前記駆動トランジスタの第2ノードとの間の連結を制御するセンストランジスタと、前記駆動トランジスタの第1ノードと第2ノードとの間に連結されたキャパシタとを含む、表示パネルと、
前記複数のデータラインを駆動するためのデータ駆動回路と、
前記複数のサブピクセルに含まれた第1サブピクセル内の前記スキャントランジスタのゲートノードと電気的に連結された第1スキャン信号ラインに、ターン-オンレベル電圧区間を有する第1スキャン信号を供給する第1ゲート駆動回路と、
前記第1サブピクセル内の前記センストランジスタのゲートノードと電気的に連結された第1センス信号ラインに、前記第1スキャン信号のターン-オンレベル電圧区間に比べて予め設定されたセンスシフト時間だけ遅延されたターン-オンレベル電圧区間を有する第1センス信号を供給する第2ゲート駆動回路とを含み、
前記第1センス信号のターン-オンレベル電圧区間の開始時点は、前記第1スキャン信号のターン-オンレベル電圧区間の開始時点より前記センスシフト時間だけ遅延され、
前記センスシフト時間は前記第1スキャン信号のターン-オンレベル電圧区間の1/2に該当する時間である、表示装置。
【請求項9】
前記第1センス信号のターン-オンレベル電圧区間は、
前記第1スキャン信号のターン-オンレベル電圧区間と重畳する期間と、前記第1スキャン信号のターン-オンレベル電圧区間と重畳しない期間を含む、請求項8に記載の表示装置。
【請求項10】
前記第1センス信号のターン-オンレベル電圧区間と前記第1スキャン信号のターン-オンレベル電圧区間と重畳する期間は、
前記第1サブピクセルに映像データがプログラミングされるプログラミング期間と対応する、請求項8に記載の表示装置。
【請求項11】
前記複数のサブピクセルは第2サブピクセル及び第3サブピクセルをさらに含み、
前記第1サブピクセル、前記第2サブピクセル、及び前記第3サブピクセルの各々に含まれる前記センストランジスタのドレインノードまたはソースノードは、同一の基準ラインと電気的に連結され、
前記第2サブピクセル内の前記スキャントランジスタのゲートノードにターン-オンレベル電圧を有する第2スキャン信号が供給され、前記第2サブピクセル内の前記センストランジスタのゲートノードにターン-オンレベル電圧を有する第2センス信号が供給される間、
前記第1サブピクセル内の前記センストランジスタと前記第3サブピクセル内の前記センストランジスタが同時にターン-オフされるタイミングが存在する、請求項8に記載の表示装置。
【請求項12】
前記複数のスキャン信号ラインのうち、i(iは、1以上の自然数)番目のスキャン信号ラインにターン-オンレベル電圧を有するスキャン信号が供給される期間と、
前記複数のスキャン信号ラインのうち、(i+1)番目のスキャン信号ラインにターン-オンレベル電圧を有するスキャン信号が供給される期間との間に、
k(kは、1以上の自然数)個のサブピクセルラインに配列されたサブピクセルには実際の映像データ電圧と区別されるフェークデータ電圧が供給される、請求項8に記載の表示装置。
【請求項13】
前記複数のサブピクセルは、第2スキャン信号を伝達する第2スキャン信号ライン及び第2センス信号を伝達する第2センス信号ラインと連結された第2サブピクセルをさらに含み、
前記第1センス信号のターン-オンレベル電圧区間は前記第1スキャン信号のターン-オンレベル電圧区間より前記センスシフト時間だけ遅延され、前記第1センス信号のターン-オンレベル電圧区間は前記第1スキャン信号のターン-オンレベル電圧区間と予め設定されたプログラミング期間だけ重畳し、
前記第2センス信号のターン-オンレベル電圧区間は前記第2スキャン信号のターン-オンレベル電圧区間より前記センスシフト時間だけ遅延され、前記第2センス信号のターン-オンレベル電圧区間は前記第2スキャン信号のターン-オンレベル電圧区間と前記プログラミング期間だけ重畳し、
前記第2スキャン信号のターン-オンレベル電圧区間は前記第1スキャン信号のターン-オンレベル電圧区間と重畳し、前記第2スキャン信号のターン-オンレベル電圧区間は前記第1センス信号のターン-オンレベル電圧区間より予め設定されたスキャンシフト時間だけ遅延され、
前記第2センス信号のターン-オンレベル電圧区間は前記第1スキャン信号のターン-オンレベル電圧区間と重畳しない、請求項8に記載の表示装置。
【請求項14】
前記フェークデータ電圧はブラックデータ電圧または低階調データ電圧である、請求項12に記載の表示装置。
【請求項15】
前記センストランジスタのチャンネル長さに対するチャンネル幅の比率は、前記スキャントランジスタのチャンネル長さに対するチャンネル幅の比率より大きい、請求項8に記載の表示装置。
【請求項16】
複数のサブピクセルのうち、第1サブピクセル内のスキャントランジスタのゲートノードに連結された第1スキャン信号ラインに、ターン-オンレベル電圧区間を有する第1スキャン信号を供給して、データラインに供給された映像データ電圧を前記スキャントランジスタを通じて前記第1サブピクセル内の駆動トランジスタの第1ノードに伝達するステップと、
前記第1サブピクセル内のセンストランジスタのゲートノードに電気的に連結された第1センス信号ラインに、前記第1スキャン信号のターン-オンレベル電圧区間に比べて予め設定されたセンスシフト時間だけ遅延されたターン-オンレベル電圧区間を有する第1センス信号を供給して、基準ラインに供給された基準電圧を前記センストランジスタを通じて前記駆動トランジスタの第2ノードに伝達するステップと、
前記第1スキャン信号ラインにターン-オフレベル電圧区間を有する前記第1スキャン信号を供給し、前記第1センス信号ラインにターン-オフレベル電圧区間を有する前記第1センス信号を供給するステップとを含み、
前記第1センス信号のターン-オンレベル電圧区間の開始時点は、前記第1スキャン信号のターン-オンレベル電圧区間の開始時点より前記センスシフト時間だけ遅延され、
前記センスシフト時間は前記第1スキャン信号のターン-オンレベル電圧区間の1/2に該当する時間である、表示装置の駆動方法。
【請求項17】
前記第1センス信号のターン-オンレベル電圧区間は、
前記第1スキャン信号のターン-オンレベル電圧区間と重畳する期間と、
前記第1スキャン信号のターン-オンレベル電圧区間と重畳しない期間を含む、請求項16に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項18】
複数のスキャン信号ラインのうち、i(iは、1以上の自然数)番目のスキャン信号ラインにターン-オンレベル電圧を有するスキャン信号が供給される期間と、
前記複数のスキャン信号ラインのうち、(i+1)番目のスキャン信号ラインにターン-オンレベル電圧を有するスキャン信号が供給される期間の間に、
k(kは、1以上の自然数)個のサブピクセルラインに配列されたサブピクセルには実際の映像データ電圧と区別されるフェークデータ電圧が供給される、請求項16に記載の表示装置の駆動方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、表示装置、ゲート駆動回路、及び駆動方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
情報化社会が発展するにつれて画像を表示するための表示装置に対する要求が多様な形態に増加しており、近来には液晶表示装置、プラズマ表示装置、有機発光表示装置などのいろいろな表示装置が活用されている。
【0003】
このような表示装置は、表示パネルに配列された多数のサブピクセルの各々に配置されたキャパシタを充電させ、これを活用してディスプレイ駆動を遂行することができる。しかしながら、従来の表示装置の場合、各サブピクセルでの充電が足りない現象が発生して画像品質が低下する問題点がもたらされることがある。このような問題点だけでなく、従来の表示装置の場合、映像が区分されず、ぼける現象が発生するか、またはライン位置別発光期間の差により輝度偏差が発生して画像品質が低下する問題点ももたらされることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態は、サブピクセルのオーバーラップ駆動を通じて充電率を改善させて画像品質を改善する表示装置、ゲート駆動回路、及び駆動方法を提供することができる。
【0005】
また、本発明の実施形態は、実際の映像がディスプレイされる中間に実際の映像と異なるフェーク映像(例:ブラック映像、低階調映像など)を挿入するフェークデータ挿入駆動を通じて、映像が区分されず、ぼける現象やサブピクセルライン別に明るさの差が出る現象を防止して画像品質を向上させる表示装置、ゲート駆動回路、及び駆動方法を提供することができる。
【0006】
また、本発明の実施形態はオーバーラップ駆動中にフェークデータ挿入駆動が進行されても、フェークデータ挿入駆動によりオーバーラップ駆動特性が変化しないようにする進歩したオーバーラップ駆動を通じてオーバーラップ駆動及びフェークデータ挿入駆動の各々の長所を全て得ることができるようにする表示装置、ゲート駆動回路、及び駆動方法を提供すうことができる。
【0007】
また、本発明の実施形態はオーバーラップ駆動中にフェークデータ挿入駆動が進行されても、フェークデータ挿入駆動の直前の画像異常現象(例:特定ライン明るい現象)が発生することを防止する表示装置、ゲート駆動回路、及び駆動方法を提供することができる。
【0008】
また、本発明の実施形態は進歩したオーバーラップ駆動と共に、センストランジスタのチャンネル長さに対するチャンネル幅の比率を大きくすることによって、充電時間の減少が補完できる表示装置、ゲート駆動回路、及び駆動方法を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施形態は、第1基準スキャンクロック信号及び第2基準スキャンクロック信号の入力を受けてスキャンクロック信号を生成して出力するスキャンクロック信号生成部;第1基準センスクロック信号及び第2基準センスクロック信号の入力を受けてセンスクロック信号を生成して出力するセンスクロック信号生成部;スキャンクロック信号に基づいてターン-オンレベル電圧区間を有するスキャン信号を出力し、センスクロック信号に基づいてターン-オンレベル電圧区間を有するセンス信号を出力するゲート信号出力部を含むゲート駆動回路を提供することができる。
【0010】
第1基準スキャンクロック信号がライジングされ、フォーリングされた以後、第2基準スキャンクロック信号がライジングされ、フォーリングできる。第1基準センスクロック信号がライジングされ、フォーリングされた以後、第2基準センスクロック信号がライジングされ、フォーリングできる。
【0011】
センスクロック信号のハイレベルゲート電圧区間はスキャンクロック信号のハイレベルゲート電圧区間に比べて予め設定されたセンスシフト時間だけ遅延できる。これによって、センス信号のターン-オンレベル電圧区間はスキャン信号のターン-オンレベル電圧区間に比べてセンスシフト時間だけ遅延できる。
【0012】
スキャンクロック信号生成部は、第1基準スキャンクロック信号のライジングタイミングにライジングされ、第2基準スキャンクロック信号のフォーリングタイミングにフォーリングされるスキャンクロック信号を生成して出力することができる。
【0013】
センスクロック信号生成部は、第1基準センスクロック信号のライジングタイミングにライジングされず、第2基準センスクロック信号のライジングタイミングにライジングされ、第2基準センスクロック信号のフォーリングタイミングの以後、予め設定された遅延時間が以後にフォーリングされるセンスクロック信号を生成して出力することができる。
【0014】
第1基準センスクロック信号のライジングタイミングと第2基準センスクロック信号のライジングタイミングとの間の時間間隔はセンスシフト時間と対応できる。
【0015】
第1基準センスクロック信号のライジングタイミングは、第1基準スキャンクロック信号のライジングタイミングと同一でありうる。
【0016】
第2基準センスクロック信号のライジングタイミングは、第2基準スキャンクロック信号のライジングタイミングより先立つことができる。
【0017】
スキャンクロック信号とセンスクロック信号との間の重畳時間の長さは、センス信号のターン-オンレベル電圧区間の時間的な長さから遅延時間を差し引いた値と対応できる。
【0018】
スキャンクロック信号生成部は、第1基準スキャンクロック信号及び第2基準スキャンクロック信号の入力を受けて、第1基準スキャンクロック信号のライジングタイミングにライジングされ、第2基準スキャンクロック信号のフォーリングタイミングにフォーリングされるスキャンクロック信号を生成するスキャンロジック部;及びハイレベルゲート電圧にライジングされ、ローレベルゲート電圧にフォーリングされるスキャンクロック信号を出力するスキャンレベルシフタを含むことができる。
【0019】
センスクロック信号生成部は、第1基準センスクロック信号及び第2基準センスクロック信号の入力を受けて、第1基準センスクロック信号のライジングタイミングにライジングされず、第2基準センスクロック信号のライジングタイミングにライジングされ、第2基準センスクロック信号のフォーリングタイミングの以後、予め設定された遅延時間が以後にフォーリングされるセンスクロック信号を生成するセンスロジック部;センスクロック信号が第1基準センスクロック信号のライジングタイミングにライジングされず、第2基準センスクロック信号のライジングタイミングにライジングされるようにセンスクロック信号のライジングタイミングを遅延させる遅延器;及びハイレベルゲート電圧にライジングされ、ローレベルゲート電圧にフォーリングされ、スキャンクロック信号のハイレベルゲート電圧区間に比べてセンスシフト時間だけ遅延されたハイレベルゲート電圧区間を有するセンスクロック信号を出力するセンスレベルシフタを含むことができる。
【0020】
遅延器は1つ以上の抵抗素子を含むことができる。
【0021】
一態様において、本発明の実施形態は、複数のデータライン、複数のスキャン信号ライン、複数のセンス信号ライン、複数の基準ライン、及び複数のサブピクセルを含み、複数のサブピクセルの各々は発光エレメント、発光エレメントを駆動するための駆動トランジスタと、スキャン信号によってデータラインと駆動トランジスタの第1ノードとの間の連結を制御するスキャントランジスタと、センス信号によって基準ラインと駆動トランジスタの第2ノードとの間の連結を制御するセンストランジスタと、駆動トランジスタの第1ノードと第2ノードとの間に連結されたキャパシタを含む表示パネルと、複数のデータラインを駆動するためのデータ駆動回路と、複数のサブピクセルに含まれた第1サブピクセル内スキャントランジスタのゲートノードと電気的に連結された第1スキャン信号ラインにターン-オンレベル電圧区間を有する第1スキャン信号を供給する第1ゲート駆動回路と、第1サブピクセル内センストランジスタのゲートノードと電気的に連結された第1センス信号ラインに第1スキャン信号のターン-オンレベル電圧区間に比べて予め設定されたセンスシフト時間だけ遅延されたターン-オンレベル電圧区間を有する第1センス信号を供給する第2ゲート駆動回路を含む表示装置を提供することができる。
【0022】
第1センス信号のターン-オンレベル電圧区間は、第1スキャン信号のターン-オンレベル電圧区間と重畳する期間と、第1スキャン信号のターン-オンレベル電圧区間と重畳しない期間を含むことができる。
【0023】
第1センス信号のターン-オンレベル電圧区間と第1スキャン信号のターン-オンレベル電圧区間と重畳する期間は第1サブピクセルに映像データがプログラミングされるプログラミング期間と対応できる。
【0024】
第1センス信号のターン-オンレベル電圧区間の開始時点は、第1スキャン信号のターン-オンレベル電圧区間の開始時点よりセンスシフト時間だけ遅延できる。
【0025】
センスシフト時間は、第1スキャン信号のターン-オンレベル電圧区間の1/2に該当する時間でありえる。
【0026】
複数のサブピクセルは第2サブピクセル及び第3サブピクセルをさらに含み、第1サブピクセル、第2サブピクセル、及び第3サブピクセルの各々に含まれるセンストランジスタのドレインノードまたはソースノードは、同一の基準ラインと電気的に連結できる。
【0027】
第2サブピクセル内スキャントランジスタのゲートノードにターン-オンレベル電圧を有する第2スキャン信号が供給され、第2サブピクセル内センストランジスタのゲートノードにターン-オンレベル電圧を有する第2センス信号が供給される間、第1サブピクセル内センストランジスタと第3サブピクセル内センストランジスタが同時にターン-オフされるタイミングが存在することができる。
【0028】
複数のスキャン信号ラインのうち、i(iは、1以上の自然数)番目のスキャン信号ラインにターン-オンレベル電圧を有するスキャン信号が供給される期間と、複数のスキャン信号ラインのうち、(i+1)番目のスキャン信号ラインにターン-オンレベル電圧を有するスキャン信号が供給される期間との間に、k(kは、1以上の自然数)個のサブピクセルラインに配列されたサブピクセルには実際の映像データ電圧と区別されるフェークデータ電圧が供給できる。
【0029】
更に他の態様において、発明の実施形態は、複数のサブピクセルのうち、第1サブピクセル内スキャントランジスタのゲートノードに連結された第1スキャン信号ラインにターン-オンレベル電圧区間を有する第1スキャン信号を供給して、データラインに供給された映像データ電圧をスキャントランジスタを通じて第1サブピクセル内駆動トランジスタの第1ノードに伝達するステップと、第1サブピクセル内センストランジスタのゲートノードに電気的に連結された第1センス信号ラインに第1スキャン信号のターン-オンレベル電圧区間に比べて予め設定されたセンスシフト時間だけ遅延されたターン-オンレベル電圧区間を有する第1センス信号を供給して、基準ラインに供給された基準電圧をセンストランジスタを通じて駆動トランジスタの第2ノードに伝達するステップと、第1スキャン信号ラインにターン-オフレベル電圧区間を有する第1スキャン信号を供給し、第1センス信号ラインにターン-オフレベル電圧区間を有する第1センス信号を供給するステップとを含む表示装置の駆動方法を提供することができる。
【0030】
第1センス信号のターン-オンレベル電圧区間は、第1スキャン信号のターン-オンレベル電圧区間と重畳する期間と、第1スキャン信号のターン-オンレベル電圧区間と重畳しない期間を含むことができる。
【0031】
第1センス信号のターン-オンレベル電圧区間の開始時点は、第1スキャン信号のターン-オンレベル電圧区間の開始時点よりセンスシフト時間だけ遅延され、センスシフト時間は第1スキャン信号のターン-オンレベル電圧区間の1/2に該当する時間でありえる。
【0032】
複数のサブピクセルは第2サブピクセル及び第3サブピクセルをさらに含み、第1サブピクセル、第2サブピクセル、及び第3サブピクセルの各々に含まれるセンストランジスタのドレインノードまたはソースノードは、同一の基準ラインと電気的に連結できる。
【0033】
第2サブピクセル内スキャントランジスタのゲートノードにターン-オンレベル電圧を有する第2スキャン信号が供給され、第2サブピクセル内センストランジスタのゲートノードにターン-オンレベル電圧を有する第2センス信号が供給される間、第1サブピクセル内センストランジスタと第3サブピクセル内センストランジスタが同時にターン-オフされるタイミングが存在できる。
【0034】
複数のスキャン信号ラインのうち、i(iは、1以上の自然数)番目のスキャン信号ラインにターン-オンレベル電圧を有するスキャン信号が供給される期間と、複数のスキャン信号ラインのうち、(i+1)番目のスキャン信号ラインにターン-オンレベル電圧を有するスキャン信号が供給される期間との間に、k(kは、1以上の自然数)個のサブピクセルラインに配列されたサブピクセルには実際の映像データ電圧と区別されるフェークデータ電圧が供給できる。
【発明の効果】
【0035】
本発明の実施形態によれば、サブピクセルのオーバーラップ駆動を通じて充電率を改善させることによって、画像品質を改善することができる。
【0036】
また、本発明の実施形態によれば、実際の映像がディスプレイされる中間に実際の映像と異なるフェーク映像(例:ブラック映像、低階調映像など)を挿入するフェークデータ挿入駆動を通じて、映像が区分されず、ぼける現象やサブピクセルライン別に明るさの差が出る現象を防止して画像品質を向上させることができる。
【0037】
また、本発明の実施形態によれば、オーバーラップ駆動中にフェークデータ挿入駆動が進行されても、2つのゲート信号(スキャン信号、センス信号)のうち、センス信号のターン-オンレベル電圧区間がスキャン信号のターン-オンレベル電圧区間より遅延されるように制御する進歩したオーバーラップ駆動を通じて、フェークデータ挿入駆動の直前にオーバーラップ駆動特性が変化しないように制御することができる。
【0038】
これによって、オーバーラップ駆動中にフェークデータ挿入駆動が進行される場合、フェークデータ挿入駆動の直前のサブピクセル行で発生する画像異常現象(例:特定ライン明らか現象)を防止することができる。
【0039】
また、本発明の実施形態は進歩したオーバーラップ駆動と共に、センストランジスタのチャンネル長さに対するチャンネル幅の比率を大きくすることによって、進歩したオーバーラップ駆動により減少できる充電時間を補完することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【
図1】本発明の実施形態に従う表示装置のシステム構成図である。
【0041】
【
図2】本発明の実施形態に従う表示装置の表示パネルに配置されたサブピクセルの等価回路を示す図である。
【0042】
【
図3】本発明の実施形態に従う表示装置のシステム具現例示図である。
【0043】
【
図4】本発明の実施形態に従う表示装置のフェークデータ挿入駆動を示すダイヤグラムである。
【0044】
【
図5】本発明の実施形態に従う表示装置がフェークデータ挿入駆動とオーバーラップ駆動を遂行する場合、駆動タイミングダイヤグラムである。
【0045】
【
図6】本発明の実施形態に従う表示装置がフェークデータ挿入駆動とオーバーラップ駆動を遂行する場合、駆動タイミングダイヤグラムである。
【0046】
【
図7】本発明の実施形態に従う表示装置がフェークデータ挿入駆動とオーバーラップ駆動を遂行する場合に発生する特定ライン輝度不良を示す図である。
【0047】
【
図8】本発明の実施形態に従う表示装置がフェークデータ挿入駆動とオーバーラップ駆動を遂行する場合に発生する特定ライン輝度不良の原因を説明するための図である。
【0048】
【
図9】本発明の実施形態に従う表示装置の表示パネルに配置されたサブピクセルと信号配線を例示的に示す図である。
【0049】
【
図10】本発明の実施形態に従う表示装置の進歩したオーバーラップ駆動(Advanced Overlap Driving)に対する駆動タイミングダイヤグラムである。
【0050】
【
図11】本発明の実施形態に従う表示装置がブラックデータ挿入駆動と進歩したオーバーラップ駆動を遂行する場合、駆動タイミングダイヤグラムである。
【0051】
【
図12】第3サブピクセルのプログラミングタイミングで、第3サブピクセルとその隣接サブピクセルの状態を示す図である。
【0052】
【
図13】ブラックデータ挿入駆動が始める前、第4サブピクセルのプログラミングタイミングで、第4サブピクセルとその隣接サブピクセルの状態を示す図である。
【0053】
【
図14】ブラックデータ挿入駆動が終了した以後、第5サブピクセルのプログラミングタイミングで、第5サブピクセルとその隣接サブピクセルの状態を示す図である。
【0054】
【
図15】本発明の実施形態に従う表示装置のブラックデータ挿入駆動を示す図である。
【0055】
【
図16】本発明の実施形態に従う表示装置のプリチャージ駆動を示す図である。
【0056】
【
図17】本発明の実施形態に従う表示装置のプリチャージ駆動で使われるプリチャージデータ電圧の設定範囲を示す図である。
【0057】
【
図18】本発明の実施形態に従う表示装置のスキャントランジスタを示す図である。
【0058】
【
図19】本発明の実施形態に従う表示装置のセンストランジスタを示す図である。
【0059】
【
図20】本発明の実施形態に従う表示装置の駆動方法に対するフローチャートである。
【0060】
【
図21】本発明の実施形態に従う表示装置がフェークデータ挿入駆動及び進歩したオーバーラップ駆動を遂行する場合、特定ライン輝度不良が防止される効果を説明するための図である。
【0061】
【
図22】本発明の実施形態に従うゲート駆動回路を示す図である。
【0062】
【
図23】本発明の実施形態に従うゲート駆動タイミング図である。
【0063】
【
図24】本発明の実施形態に従うゲート信号出力ユニットを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0064】
以下、本発明の一部の実施形態を例示的な図面を参照して詳細に説明する。各図面の構成要素に参照符号を付加するに当たって、同一の構成要素に対しては、たとえ他の図面上に表示されてもできる限り同一の符号を有することができる。また、本発明を説明するに当たって、関連した公知構成または機能に対する具体的な説明が本発明の要旨を曖昧にすることがあると判断される場合には、その詳細な説明は省略することができる。 本明細書上で言及された‘含む’、‘有する’、‘なされる’などが使われる場合、‘~のみ’が使われない以上、他の部分が追加できる。構成要素を単数で表現した場合に特別に明示的な記載事項がない限り、複数を含む場合を含むことができる。
【0065】
また、本発明の構成要素を説明するに当たって、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することができる。このような用語はその構成要素を他の構成要素と区別するためのものであり、その用語により該当構成要素の本質、順番、順序、または個数などが限定されない。
【0066】
構成要素の位置関係に対する説明において、2つ以上の構成要素が“連結”、“結合”または“接続”されると記載された場合、2つ以上の構成要素が直接的に“連結”、“結合”または“接続”できるが、2つ以上の構成要素と他の構成要素がさらに“介在”されて“連結”、“結合”または“接続”されることもできると理解されるべきである。ここで、他の構成要素は互いに“連結”、“結合”または“接続”される2つ以上の構成要素のうちの1つ以上に含まれることもできる。
【0067】
構成要素や、動作方法や製作方法などと関連した時間的流れ関係に対する説明において、例えば、“~後に”、“~に続いて”、“~次に”、“~前に”などの時間的先後関係または流れ的先後関係が説明される場合、“直ぐ”または“直接”が使われない以上、連続的でない場合も含むことができる。
【0068】
一方、構成要素に対する数値またはその対応情報(例:レベルなど)が言及された場合、別途の明示的記載がなくても、数値またはその対応情報は各種の要因(例:工程上の要因、内部または外部衝撃、ノイズなど)により発生できる誤差範囲を含むものとして解釈できる。
【0069】
以下、本発明の実施形態に対して図面を参照して詳細に説明する。
【0070】
図1は、本発明の実施形態に従う表示装置100のシステム構成図である。
【0071】
図1を参照すると、本発明の実施形態に従う表示装置100は、表示パネル110、データ駆動回路120、第1ゲート駆動回路130、及び第2ゲート駆動回路140などを含むことができ、コントローラ150をさらに含むことができる。
【0072】
表示パネル110は、多数のデータラインDL、多数のスキャン信号ラインSCL、多数のセンス信号ラインSENL、多数の基準ラインRL、及び多数のサブピクセルSPなどを含むことができる。表示パネル110は表示領域と非表示領域を含むことができる。表示領域にはイメージを表示するための多数のサブピクセルSPが配置できる。非表示領域には駆動回路120、130、140が電気的に連結または実装されることができ、パッド部が配置されることもできる。
【0073】
データ駆動回路120は多数のデータラインDLを駆動するための回路であって、多数のデータラインDLにデータ電圧を供給することができる。
【0074】
第1ゲート駆動回路130は、一種のゲートラインである多数のスキャン信号ラインSCLにスキャン信号(SCAN)を順次に供給するための回路である。
【0075】
第2ゲート駆動回路140は、一種のゲートラインである多数のセンス信号ラインにセンス信号を順次に供給するための回路である。
【0076】
コントローラ150は、データ駆動回路120、第1ゲート駆動回路130、及び第2ゲート駆動回路140を制御することができる。
【0077】
コントローラ150は、データ駆動回路120、第1ゲート駆動回路130、及び第2ゲート駆動回路140に各種の駆動制御信号(DCS、GCS)を供給することによって、データ駆動のためのデータ駆動回路120と、ゲート駆動のための第1ゲート駆動回路130、及び第2ゲート駆動回路140を制御する。
【0078】
コントローラ150は、各フレームで具現するタイミングに従ってスキャンを始めて、外部から入力される入力映像データをデータ駆動回路120で使用するデータ信号形式に合うように転換して、転換された映像データ(DATA)を出力し、スキャンに合せて適当な時間にデータ駆動を統制する。
【0079】
コントローラ150は、入力映像データと共に、垂直同期信号(VSYNC)、水平同期信号(HSYNC)、入力データイネーブル信号(DE:Data Enable)、クロック信号(CLK)などを含む各種のタイミング信号を外部(例:ホストシステム)から受信する。
【0080】
コントローラ150は、外部から入力された入力映像データをデータ駆動回路120で使用するデータ信号形式に合うように転換して、転換された映像データを出力すること以外に、データ駆動回路120、第1ゲート駆動回路130、及び第2ゲート駆動回路140を制御するために、垂直同期信号(VSYNC)、水平同期信号(HSYNC)、入力データイネーブル信号(DE)、クロック信号(CLK)などのタイミング信号の入力を受けて、各種の制御信号(DCS、GCS)を生成してデータ駆動回路120、第1ゲート駆動回路130、及び第2ゲート駆動回路140に出力する。
【0081】
例えば、コントローラ150は、第1及び第2ゲート駆動回路130、140を制御するために、ゲートスタートパルス(GSP:Gate Start Pulse)、ゲートシフトクロック(GSC:Gate Shift Clock)、ゲート出力イネーブル信号(GOE:Gate Output Enable)などを含む各種のゲート制御信号(GCS:Gate Control Signal)を出力する。
【0082】
ここで、ゲートスタートパルス(GSP)は第1及び第2ゲート駆動回路130、140の各々を構成する1つ以上のゲートドライバ集積回路の動作スタートタイミングを制御する。ゲートシフトクロック(GSC)は1つ以上のゲートドライバ集積回路に共通に入力されるクロック信号であって、スキャン信号(ゲートパルス)のシフトタイミングを制御する。ゲート出力イネーブル信号(GOE)は1つ以上のゲートドライバ集積回路のタイミング情報を指定している。
【0083】
また、コントローラ150は、データ駆動回路120を制御するために、ソーススタートパルス(SSP:Source Start Pulse)、ソースサンプリングクロック(SSC:Source Sampling Clock)、ソース出力イネーブル信号(SOE:Source Output Enable)などを含む各種のデータ制御信号(DCS:Data Control Signal)を出力する。
【0084】
ここで、ソーススタートパルス(SSP)はデータ駆動回路120を構成する1つ以上のソースドライバ集積回路のデータサンプリング開始タイミングを制御する。ソースサンプリングクロック(SSC)はソースドライバ集積回路の各々でデータのサンプリングタイミングを制御するクロック信号である。ソース出力イネーブル信号(SOE)はデータ駆動回路120の出力タイミングを制御する。
【0085】
コントローラ150は、データ駆動回路120と別途の部品で具現されることもでき、データ駆動回路120と共に統合されて集積回路で具現できる。
【0086】
データ駆動回路120は、コントローラ150から映像データ(DATA)の入力を受けて多数のデータラインDLにデータ電圧を供給することによって、多数のデータラインDLを駆動する。ここで、データ駆動回路120はソース駆動回路ともいう。
【0087】
このようなデータ駆動回路120は、少なくとも1つのソースドライバ集積回路(SDIC:Source Driver Integrated Circuit)を含んで具現できる。
【0088】
各ソースドライバ集積回路SDICは、シフトレジスタ(Shift Register)、ラッチ回路(Latch Circuit)、ディジタルアナログコンバータ(DAC:Digital to Analog Converter)、出力バッファ(Output Buffer)などを含むことができる。
【0089】
各ソースドライバ集積回路SDICは、場合によって、アナログディジタルコンバータ(ADC:Analog to Digital Converter)をさらに含むことができる。
【0090】
各ソースドライバ集積回路SDICは、テープオートメーテッドボンディング(TAB:Tape Automated Bonding)方式またはチップオンガラス(COG:Chip On Glass)方式により表示パネル110のボンディングパッド(Bonding Pad)に連結されるか、または表示パネル110に直接配置されることもでき、場合によって、表示パネル110に集積化されて配置されることもできる。また、各ソースドライバ集積回路SDICは、チップオンフィルム(COF:Chip On Film)方式により具現されることができ、この場合、各ソースドライバ集積回路SDICは表示パネル110に連結されたフィルム上に実装され、フィルム上の配線を通じて表示パネル110と電気的に連結できる。
【0091】
第1ゲート駆動回路130は、多数のスキャン信号ラインSCLにスキャン信号を順次に供給することによって、多数のスキャン信号ラインSCLを順次に駆動する。第1ゲート駆動回路130はコントローラ150の制御によって、ターン-オンレベル電圧を有するスキャン信号またはターン-オフレベル電圧を有するスキャン信号を出力することができる。
【0092】
第2ゲート駆動回路140は、多数のセンス信号ラインSENLにセンス信号を順次に供給することによって、多数のセンス信号ラインSENLを順次に駆動する。第2ゲート駆動回路140はコントローラ150の制御によって、ターン-オンレベル電圧を有するセンス信号またはターン-オフレベル電圧を有するセンス信号を出力することができる。
【0093】
多数のスキャン信号ラインSCL及び多数のセンス信号ラインSENLはゲートラインに該当する。スキャン信号及びセンス信号はトランジスタのゲートノードに印加されるゲート信号に該当する。
【0094】
このような第1及び第2ゲート駆動回路130、140の各々は少なくとも1つのゲート駆動回路集積回路GDIC(Gate Driver Integrated Circuit)を含んで具現できる。
【0095】
各ゲート駆動回路集積回路GDICはシフトレジスタ(Shift Register)、レベルシフタ(Level Shifter)などを含むことができる。
【0096】
各ゲートドライバ集積回路GDICは、テープオートメーテッドボンディング(TAB)方式またはチップオンガラス(COG)方式により表示パネル110のボンディングパッド(Bonding Pad)に連結されるか、またはGIP(Gate In Panel)タイプで具現されて表示パネル110に直接配置されることもでき、場合によって、表示パネル110に集積化されて配置されることもできる。また、各ゲートドライバ集積回路GDICは表示パネル110と連結されたフィルム上に実装されるチップオンフィルム(COF)方式により具現されることもできる。
【0097】
データ駆動回路120は、第1ゲート駆動回路130により特定スキャン信号ラインSCLが開けば、コントローラ150から受信した映像データ(DATA)をアナログ形態のデータ電圧に変換して多数のデータラインDLに供給する。
【0098】
データ駆動回路120は、表示パネル110の一側(例:上側または下側)のみに位置することもでき、場合によっては、駆動方式、パネル設計方式などによって表示パネル110の両側(例:上側と下側)に全て位置することもできる。
【0099】
第1及び第2ゲート駆動回路130、140は、表示パネル110の一側(例:左側または右側)のみに位置することもでき、場合によっては、駆動方式、パネル設計方式などによって表示パネル110の両側(例:左側と右側)に全て位置することもできる。
【0100】
コントローラ150は、通常のディスプレイ技術で用いられるタイミングコントローラ(Timing Controller)であるか、またはタイミングコントローラ(Timing Controller)を含んで他の制御機能もさらに遂行する制御装置でありえ、タイミングコントローラと異なる制御装置でありえ、制御装置内回路でありえる。コントローラ150は、IC(Integrate Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、またはプロセッサ(Processor)などの多様な回路や電子部品で具現できる。
【0101】
コントローラ150は印刷回路基板、可撓性印刷回路などの上に実装され、印刷回路基板、可撓性印刷回路などを通じてデータ駆動回路120、第1ゲート駆動回路130、及び第2ゲート駆動回路140と電気的に連結できる。
【0102】
コントローラ150は、予め定まった1つ以上のインターフェースによってデータ駆動回路120と信号を送受信することができる。ここで、例えば、インターフェースはLVDS(Low Voltage D differential Signaling)インターフェース、EPIインターフェース、SPI(Serial Peripheral Interface)などを含むことができる。
【0103】
コントローラ150は、予め定まった1つ以上のインターフェースによってデータ駆動回路120、第1ゲート駆動回路130、及び第2ゲート駆動回路140と信号を送受信することができる。ここで、例えば、インターフェースはLVDS(Low Voltage D differential Signaling)インターフェース、EPIインターフェース、SPI(Serial Peripheral Interface)などを含むことができる。コントローラ150は1つ以上のレジスタなどの記憶場所を含むことができる。
【0104】
本発明の実施形態に従う表示装置100はサブピクセルSP内発光エレメントを含む何らかの形態のディスプレイでありえる。例えば、本発明の実施形態に従う表示装置100はサブピクセルSP内発光エレメントとして有機発光ダイオード(OLED:Organic Light Emitting Diode)を含むOLEDディスプレイであるか、またはサブピクセルSP内発光エレメントとして発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を含むLEDディスプレイなどでありえる。
【0105】
図2は、本発明の実施形態に従う表示装置100の表示パネル110に配置されたサブピクセルSPの等価回路を示す図である。
【0106】
図2を参照すると、多数のサブピクセルSPの各々は発光エレメント(EL)、3個のトランジスタ(DT、SCT、SENT)と1つのキャパシタCstを含むことができる。このようなサブピクセル構造を3T(Transistor)1C(Capacitor)構造という。
【0107】
3個のトランジスタ(DT、SCT、SENT)は駆動トランジスタDT、スキャントランジスタSCT、及びセンストランジスタSENTを含むことができる。
【0108】
発光エレメントELは第1電極と第2電極などを含むことができる。発光エレメントELにおいて、第1電極はアノード電極またはカソード電極で、第2電極はカソード電極またはアノード電極でありえる。
図2の発光エレメントELにおいて、第1電極は各サブピクセルSP毎に存在するピクセル電極に該当するアノード電極で、第2電極は共通電圧に該当する基底電圧(EVSS)が印加されるカソード電極である。
【0109】
例えば、発光エレメントELは第1電極、発光層、及び第2電極を含む有機発光ダイオード(OLED:Organic Light Emitting Diode)であるか、または発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)などが具現できる。
【0110】
駆動トランジスタDTは発光エレメントELを駆動するためのトランジスタであって、第1ノードN1、第2ノードN2、及び第3ノードN3などを含むことができる。
【0111】
駆動トランジスタDTの第1ノードN1はゲートノードでありえ、スキャントランジスタSCTのソースノードまたはドレインノードと電気的に連結できる。
【0112】
駆動トランジスタDTの第2ノードN2はソースノードまたはドレインノードでありえ、センストランジスタSENTのソースノードまたはドレインノードと電気的に連結され、発光エレメントELの第1電極とも電気的に連結できる。
【0113】
駆動トランジスタDTの第3ノードN3は駆動電圧(EVDD)を供給する駆動電圧ラインDVLと電気的に連結できる。
【0114】
スキャントランジスタSCTは、スキャン信号ラインSCLから供給されたスキャン信号(SCAN)に従ってターン-オンまたはターン-オフされて、データラインDLと駆動トランジスタDTの第1ノードN1との間の連結を制御することができる。
【0115】
スキャントランジスタSCTは、ターン-オンレベル電圧を有するスキャン信号(SCAN)によりターン-オンされて、データラインDLに供給されたデータ電圧(Vdata)を駆動トランジスタDTの第1ノードN1に伝達することができる。
【0116】
センストランジスタSENTは、センス信号ラインSENLから供給されたセンス信号(SENSE)に従ってターン-オンまたはターン-オフされて、基準ラインRLと駆動トランジスタDTの第2ノードN2との間の連結を制御することができる。
【0117】
センストランジスタSENTは、ターン-オンレベル電圧を有するセンス信号(SENSE)によりターン-オンされて、基準ラインRLから供給された基準電圧(Vref)を駆動トランジスタDTの第2ノードN2に伝達することができる。
【0118】
また、センストランジスタSENTは、ターン-オンレベル電圧を有するセンス信号(SENSE)によりターン-オンされて、駆動トランジスタDTの第2ノードN2の電圧を基準ラインRLに伝達することができる。
【0119】
センストランジスタSENTが駆動トランジスタDTの第2ノードN2の電圧を基準ラインRLに伝達する機能は、駆動トランジスタDTの特性値(例えば、しきい電圧または移動度)をセンシングするための駆動時に利用できる。この場合、基準ラインRLに伝達される電圧は駆動トランジスタDTの特性値を算出するための電圧でありえる。
【0120】
センストランジスタSENTが駆動トランジスタDTの第2ノードN2の電圧を基準ラインRLに伝達する機能は、発光エレメントELの特性値(例えば、しきい電圧)をセンシングするための駆動時に利用されることもできる。この場合、基準ラインRLに伝達される電圧は発光エレメントELの特性値を算出するための電圧でありえる。
【0121】
駆動トランジスタDT、スキャントランジスタSCT、及びセンストランジスタSENTの各々はnタイプトランジスタであるか、またはpタイプトランジスタでありえる。以下では、説明の便宜のために、駆動トランジスタDT、スキャントランジスタSCT、及びセンストランジスタSENTの各々はnタイプであることを例として挙げる。
【0122】
キャパシタCstは駆動トランジスタDTの第1ノードN1と第2ノードN2との間に連結できる。キャパシタCstは両端の電圧差に該当する電荷量が充電され、定まったフレーム時間の間、両端の電圧差を維持する役割をする。これによって、定まったフレーム時間の間、該当サブピクセルSPは発光することができる。
【0123】
キャパシタCstは、駆動トランジスタDTのゲートノードとソースノード(または、ドレインノード)の間に存在する内部キャパシタ(Internal Capacitor)である寄生キャパシタ(例:Cgs、Cgd)でなく、駆動トランジスタDTの外部に意図的に設計した外部キャパシタ(External Capacitor)でありえる。
【0124】
図3は、本発明の実施形態に従う表示装置100のシステム具現例示図である。
【0125】
図3を参照すると、各ゲートドライバ集積回路GDICは、チップオンフィルム(COF)方式により具現された場合、表示パネル110と連結されたフィルム(GF)上に実装できる。
【0126】
各ソースドライバ集積回路SDICは、チップオンフィルム(COF)方式により具現された場合、表示パネル110に連結されたフィルムSF上に実装できる。
【0127】
表示装置100は、多数のソースドライバ集積回路SDICと他の装置との間の回路的な連結のために、少なくとも1つのソース印刷回路基板(SPCB:Source Printed Circuit Board)と、制御部品と各種の電気装置を実装するためのコントロール印刷回路基板(CPCB:Control Printed Circuit Board)を含むことができる。
【0128】
少なくとも1つのソース印刷回路基板SPCBにはソースドライバ集積回路SDICが実装されたフィルムSFが連結できる。即ち、ソースドライバ集積回路SDICが実装されたフィルムSFは一側が表示パネル110と電気的に連結され、他側がソース印刷回路基板SPCBと電気的に連結できる。
【0129】
コントロール印刷回路基板CPCBには、データ駆動回路120及びゲート駆動回路130などの動作を制御するコントローラ150と、表示パネル110、データ駆動回路120、及びゲート駆動回路130などに各種の電圧または電流を供給するか、または供給する各種の電圧または電流を制御するパワー管理集積回路(PMIC:Power Management IC)410などが実装できる。
【0130】
少なくとも1つのソース印刷回路基板SPCBとコントロール印刷回路基板CPCBは少なくとも1つの連結部材を通じて回路的に連結できる。ここで、連結部材は、一例に、可撓性印刷回路(FPC:Flexible Printed Circuit)、可撓性フラットケーブル(FFC:Flexible Flat Cable)などでありえる。
【0131】
少なくとも1つのソース印刷回路基板SPCBとコントロール印刷回路基板CPCBは1つの印刷回路基板に統合されて具現されることもできる。
【0132】
表示装置100は、コントロール印刷回路基板CPCBと電気的に連結されたセットボード330をさらに含むことができる。このようなセットボード330はパワーボードともいうことができる。
【0133】
このようなセットボード330には表示装置100の全体的なパワーを管理するメインパワー管理回路320(310:Main Power Management Circuit)が存在できる。
【0134】
パワー管理集積回路310は表示パネル110とその駆動回路120、130、140などを含む表示モジュールに対するパワーを管理する回路であり、メインパワー管理回路320は表示モジュールを含んだ全体的なパワーを管理する回路であり、パワー管理集積回路310と連動できる。
【0135】
図4は、本発明の実施形態に従う表示装置100のフェークデータ挿入(FDI:Fake Data Insertion)駆動を示すダイヤグラムである。
図5及び
図6は、本発明の実施形態に従う表示装置100がフェークデータ挿入駆動とオーバーラップ駆動(Overlap Driving)を遂行する場合、駆動タイミングダイヤグラムである。
【0136】
表示パネル110に配置された多数のサブピクセルSPはマトリックス形態に配列できる。即ち、表示パネル110には多数のサブピクセル行(...,R(n+1),R(n+2),R(n+3),R(n+4),R(n+5),...)が存在する。表示パネル110には多数のサブピクセル列が存在する。
【0137】
多数のサブピクセル行(...,R(n+1),R(n+2),R(n+3),R(n+4),R(n+5),...)は順次にスキャニングできる。
【0138】
各サブピクセルSPが3T1C構造を有する場合、多数のサブピクセル行(...,R(n+1),R(n+2),R(n+3),R(n+4),R(n+5),...)の各々には、スキャン信号(SCAN)を伝達するためのスキャン信号ラインSCLと、センス信号(SENSE)を伝達するためのセンス信号ラインSENLが配置できる。
【0139】
表示パネル110には多数のサブピクセル列(Column)が存在することができ、多数のサブピクセル列(Column)の各々には、1つのデータラインDLが対応して配置できる。場合によって、2つまたは3個以上のサブピクセル列毎に1つのデータラインDLが配置されることもできる。
【0140】
前述したサブピクセル駆動動作のように、多数のサブピクセル行(...,R(n+1),R(n+2),R(n+3),R(n+4),R(n+5),...)のうち、(n+1)番目のサブピクセル行(R(n+1))が駆動される時、(n+1)番目のサブピクセル行(R(n+1))に配列されたサブピクセルSPにスキャン信号(SCAN)及びセンス信号(SENSE)が印加され、多数のデータラインDLを通じて(n+1)番目のサブピクセル行(R(n+1))に配列されたサブピクセルSPに映像データ電圧(Vdata)が供給される。
【0141】
次に、(n+1)番目のサブピクセル行(R(n+1))の下に位置した(n+2)番目のサブピクセル行(R(n+2))が駆動される。(n+2)番目のサブピクセル行(R(n+2))に配列されたサブピクセルSPにスキャン信号(SCAN)及びセンス信号(SENSE)が印加され、多数のデータラインDLを通じて(n+2)番目のサブピクセル行(R(n+2))に配列されたサブピクセルSPに映像データ電圧(Vdata)が供給される。
【0142】
このような方式により多数のサブピクセル行(...,R(n+1),R(n+2),R(n+3),R(n+4),R(n+5),...)は順次に映像データ記録がなされる。ここで、映像データ記録は前述したサブピクセル駆動動作の映像データ記録段階でなされる手続きである。
【0143】
多数のサブピクセル行(...,R(n+1),R(n+2),R(n+3),R(n+4),R(n+5),...)は、1フレーム時間の間、前述したサブピクセル駆動動作によって、映像データ記録ステップ、ブースティングステップ、及び発光ステップが順次に進行できる。
【0144】
一方、
図4に図示したように、多数のサブピクセル行(...,R(n+1),R(n+2),R(n+3),R(n+4),R(n+5),...)の各々は1フレーム時間内でサブピクセル駆動動作の発光ステップに従う発光期間(EP)が最後まで持続しない。ここで、発光期間(EP)をリアル(Real)映像期間ともいうことができる。
【0145】
多数のサブピクセル行(...,R(n+1),R(n+2),R(n+3),R(n+4),R(n+5),...)の各々は、1フレーム時間のうちの一部の時間の間にはリアルディスプレイ駆動(Real Display Driving)が進行され、残りの時間の間にはフェークディスプレイ駆動(Fake Display Driving)が進行できる。
【0146】
1フレーム時間の間、1つのサブピクセルSPは、リアルディスプレイ駆動(映像データ記録ステップ、ブースティングステップ、及び発光ステップ)を通じて1フレーム時間のうちの一部の期間に該当する発光期間(EP)の間発光し、続いて、フェークディスプレイ駆動を通じて1フレーム時間のうち、発光期間(EP)を除外した残りの期間の間発光しない。1フレーム時間のうち、サブピクセルSPが発光しない期間を非発光期間(NEP)という。
【0147】
フェークディスプレイ駆動(Fake Display Driving)は実際の映像(Real Image)を表示するためのリアルディスプレイ駆動とは異なる偽駆動である。このようなフェークディスプレイ駆動は実際の映像の間に偽映像を挿入する方式によりなされることができる。したがって、フェークディスプレイ駆動をフェークデータ挿入(FDI:Fake Data Insertion)駆動ともいう。以下では、フェークディスプレイ駆動をフェークデータ挿入駆動と記載する。
【0148】
リアルディスプレイ駆動時、実際の映像を表示するために実際の映像に対応する映像データ電圧(Vdata)がサブピクセルSPに供給される。これとは異なり、フェークデータ挿入駆動時、実際の映像とは全く関係のないフェーク映像に対応するフェークデータ電圧(Vfake)が1つ以上のサブピクセルSPに供給される。
【0149】
即ち、一般的なリアルディスプレイ駆動時、サブピクセルSPに供給される映像データ電圧(Vdata)はフレームによって、または映像によって可変できるが、フェークデータ挿入駆動時、1つ以上のサブピクセルSPに供給されるフェークデータ電圧(Vfake)はフレームによって、または映像によって可変されず、一定でありえる。
【0150】
前述したフェークデータ挿入駆動の一方式として、1つのサブピクセル行がフェークデータ挿入駆動が進行され、その次の1つのサブピクセル行がフェークデータ挿入駆動が進行できる。
【0151】
または、前述したフェークデータ挿入駆動の他の方式として、複数のサブピクセル行が同時にフェークデータ挿入駆動が進行され、その次の複数のサブピクセル行がフェークデータ挿入駆動が進行できる。即ち、複数のサブピクセル行単位でフェークデータ挿入駆動が同時になされることができる。例えば、同時にフェークデータ挿入駆動がなされるサブピクセル行の個数(k)は2個、4個、または8個などでありえる。
【0152】
図4乃至
図6を参照すると、サブピクセル行R(n+1)、サブピクセル行R(n+2)、サブピクセル行R(n+3)、及びサブピクセル行R(n+4)で順次に実際の映像データ記録(Real Image Data Write)が進行された後、サブピクセル行R(n+1)より以前に配置されて一定時間の発光期間(EP)が既に経過したk個のサブピクセル行でフェークデータ記録(Fake Data Write)が同時に進行できる。
【0153】
次に、サブピクセル行R(n+5)、サブピクセル行R(n+6)、サブピクセル行R(n+7)、及びサブピクセル行R(n+8)が順次に実際の映像データ記録が進行された後、サブピクセル行R(n+1)またはサブピクセル行R(n+5)より以前に配置されて一定時間の発光期間(EP)が既に経過したk個のサブピクセル行でフェークデータ記録(Fake Data Write)が同時に進行できる。
【0154】
同時にフェークデータ挿入駆動がなされるサブピクセル行の個数(k)は同一であることも、異なることもある。一例に、最初の2つのサブピクセル行で同時にフェークデータ挿入駆動が進行され、その次には4個のサブピクセル行単位で同時にフェークデータ挿入駆動が進行できる。他の例に、最初の4個のサブピクセル行で同時にフェークデータ挿入駆動が進行され、その次には8個のサブピクセル行単位で同時にフェークデータ挿入駆動が進行されることもできる。
【0155】
前述したフェークデータ挿入駆動を通じて、同一フレームに実際の映像データ(Real Image Data)とフェークデータ(Fake Data)を表示することによって、映像が区分されず、ぼけるモーションブラー(Motion Blur)現象を防止して映像画質を改善することができる。
【0156】
前述したフェークデータ挿入駆動時、データラインDLを通じて、リアル映像データ記録(Real Image Data Write)とフェークデータ記録(Fake Data Write)がなされることができる。
【0157】
また、前述したように、フェークデータ記録を複数のサブピクセル行に同時に進行することによって、サブピクセル行の位置に従う発光期間(EP)の差による輝度偏差を補償することができ、映像データ記録時間を確保することができる。
【0158】
一方、フェークデータ挿入駆動のタイミングを調節して、映像によって発光期間(EP)の長さを適応的に調整することができる。
【0159】
映像データ記録タイミングとフェークデータ記録タイミングはゲート駆動の制御を通じて可変できる。
【0160】
例えば、フェークデータ電圧(Vfake)はブラックデータ電圧(Vblk)または低階調データ電圧でありえる。
【0161】
フェークデータ電圧(Vfake)がブラックデータ電圧(Vblk)である場合、フェークデータ挿入駆動をブラックデータ挿入(BDI:Black Data Insertion)駆動ともいうことができる。フェークデータ挿入駆動時、フェークデータ記録をブラックデータ記録ということができる。
【0162】
フェークデータ挿入駆動によりk個のサブピクセル行が発光しない期間を非発光期間(NEP)といい、ブラック映像期間ともいうことができる。
【0163】
一方、多数のサブピクセル行(...,R(n+1),R(n+2),R(n+3),R(n+4),R(n+5),...)の各々に対するゲート駆動は順次になされ、かつ一定時間オーバーラップ(Overlap)されるように進行できる。
【0164】
図6を参照すると、オーバーラップ駆動時、多数のサブピクセル行(...,R(n+1),R(n+2),R(n+3),R(n+4),R(n+5),...)の各々に含まれたスキャントランジスタSCTとセンストランジスタSENTは同時にターン-オンされ、ターン-オフできる。即ち、オーバーラップ駆動時、多数のサブピクセル行(...,R(n+1),R(n+2),R(n+3),R(n+4),R(n+5),...)の各々に含まれたスキャントランジスタSCTとセンストランジスタSENTの各々に印加されるスキャン信号(SCAN)とセンス信号(SENSE)は同一のタイミングにターン-オンレベル電圧区間を有する同一のゲート信号でありえる。
【0165】
図5及び
図6の例示によれば、多数のサブピクセル行(...,R(n+1),R(n+2),R(n+3),R(n+4),R(n+5),...)の各々に供給されるゲート信号(SCAN、SENSE)のターン-オンレベル電圧区間の長さは、例えば、2Hでありえる。
【0166】
図5及び
図6の例示によれば、多数のサブピクセル行(...,R(n+1),R(n+2),R(n+3),R(n+4),R(n+5),...)の各々に供給される2つのゲート信号(SCAN、SENSE)のターン-オンレベル電圧区間は互いにオーバーラップ(Overlap)できる。
【0167】
多数のサブピクセル行(...,R(n+1),R(n+2),R(n+3),R(n+4),R(n+5),...)の各々に供給されるゲート信号(SCAN、SENSE)のターン-オンレベル電圧区間の長さは全て2Hでありえる。
【0168】
サブピクセル行R(n+1)に配列されたサブピクセルSPのスキャントランジスタSCT及びセンストランジスタSENTに各々印加されるスキャン信号(SCAN)及びセンス信号(SENSE)のターン-オンレベル電圧区間(2H)は、サブピクセル行R(n+2)に配列されたサブピクセルSPのスキャントランジスタSCT及びセンストランジスタSENTに各々印加されるスキャン信号(SCAN)及びセンス信号(SENSE)のターン-オンレベル電圧区間(2H)と1Hだけオーバーラップできる。
【0169】
サブピクセル行R(n+2)に配列されたサブピクセルSPのスキャントランジスタSCT及びセンストランジスタSENTに各々印加されるスキャン信号(SCAN)及びセンス信号(SENSE)のターン-オンレベル電圧区間(2H)は、サブピクセル行R(n+3)に配列されたサブピクセルSPのスキャントランジスタSCT及びセンストランジスタSENTに各々印加されるスキャン信号(SCAN)及びセンス信号(SENSE)のターン-オンレベル電圧区間(2H)と1Hだけオーバーラップできる。
【0170】
サブピクセル行R(n+3)に配列されたサブピクセルSPのスキャントランジスタSCT及びセンストランジスタSENTに各々印加されるスキャン信号(SCAN)及びセンス信号(SENSE)のターン-オンレベル電圧区間(2H)は、サブピクセル行R(n+4)に配列されたサブピクセルSPのスキャントランジスタSCT及びセンストランジスタSENTに各々印加されるスキャン信号(SCAN)及びセンス信号(SENSE)のターン-オンレベル電圧区間(2H)と1Hだけオーバーラップできる。
【0171】
図5及び
図6の例示によれば、各サブピクセル行での2つのゲート信号(SCAN、SENSE)のターン-オンレベル電圧区間の長さが2Hであり、隣接した2つのサブピクセル行での2つのゲート信号(SCAN、SENSE)のターン-オンレベル電圧区間が1Hだけ互いにオーバーラップできる。
【0172】
このようなゲート駆動方式をオーバーラップ駆動といい、
図5及び
図6のように、各サブピクセル行での2つのゲート信号(SCAN、SENSE)のターン-オンレベル電圧区間の長さが2Hの場合、2Hオーバーラップ駆動という。
【0173】
オーバーラップ駆動は2Hオーバーラップ駆動の以外に多様に変形できる。
【0174】
オーバーラップ駆動の他の例に、各サブピクセル行での2つのゲート信号(SCAN、SENSE)のターン-オンレベル電圧区間の長さが3Hであり、隣接した2つのサブピクセル行での2つのゲート信号(SCAN、SENSE)のターン-オンレベル電圧区間が2Hだけオーバーラップできる。
【0175】
オーバーラップ駆動の更に他の例に、各サブピクセル行での2つのゲート信号(SCAN、SENSE)のターン-オンレベル電圧区間の長さが3Hであり、隣接した2つのサブピクセル行での2つのゲート信号(SCAN、SENSE)のターン-オンレベル電圧区間が1Hだけオーバーラップできる。
【0176】
オーバーラップ駆動の更に他の例に、各サブピクセル行での2つのゲート信号(SCAN、SENSE)のターン-オンレベル電圧区間の長さが4Hであり、隣接した2つサブピクセル行での2つのゲート信号(SCAN、SENSE)のターン-オンレベル電圧区間が3Hだけオーバーラップできる。
【0177】
このように、多様なオーバーラップ駆動がありえるが、以下では、説明の便宜のために、2Hオーバーラップ駆動を例に挙げて説明する。
【0178】
前述した2Hオーバーラップ駆動時、各サブピクセル行(...,R(n+1),R(n+2),R(n+3),R(n+4),R(n+5),...)での2つのゲート信号(SCAN、SENSE)のターン-オンレベル電圧区間(2Hの長さ)の前部分(1Hの長さ)は、該当サブピクセルにデータ電圧(これは、プリチャージデータ電圧の役割をする)が印加されるプリチャージ(PC:Pre-Charge)駆動のためのゲート信号部分である。各サブピクセル行での2つのゲート信号(SCAN、SENSE)のターン-オンレベル電圧区間の後部分(1Hの長さ)は、該当サブピクセルに実際の映像データ電圧(Vdata)が印加される映像データ記録がなされるようにするためのゲート信号部分である。
【0179】
前述したオーバーラップ駆動を通じて、各サブピクセルでの充電率を改善させることができ、これを通じて画像品質を向上させることができる。
【0180】
前述したフェークデータ挿入駆動及びオーバーラップ駆動を共に遂行する場合、サブピクセル行R(n+3)での2つゲート信号(SCAN、SENSE)のターン-オンレベル電圧区間は、サブピクセル行R(n+4)での2つのゲート信号(SCAN、SENSE)のターン-オンレベル電圧区間とオーバーラップされる。
【0181】
この場合、サブピクセル行R(n+3)での2つのゲート信号(SCAN、SENSE)のターン-オンレベル電圧区間のうち、後部分の1H期間は、次のサブピクセル行R(n+4)での2つのゲート信号(SCAN、SENSE)のターン-オンレベル電圧区間とオーバーラップされる期間であって、サブピクセル行R(n+3)で映像データ記録がなされる期間である。サブピクセル行R(n+4)での2つのゲート信号(SCAN、SENSE)のターン-オンレベル電圧区間のうち、前部分の1H期間はプリチャージ駆動期間である。そして、サブピクセル行R(n+3)及びサブピクセル行R(n+4)はフェークデータ挿入駆動が進行される以前に映像データ記録がなされるサブピクセル行である。
【0182】
また、サブピクセル行R(n+5)での2つのゲート信号(SCAN、SENSE)のターン-オンレベル電圧区間は、サブピクセル行R(n+6)での2つのゲート信号(SCAN、SENSE)のターン-オンレベル電圧区間とオーバーラップされる。
【0183】
ここで、サブピクセル行R(n+5)での2つのゲート信号(SCAN、SENSE)のターン-オンレベル電圧区間のうち、後部分の1H期間は、次のサブピクセル行R(n+6)での2つのゲート信号(SCAN、SENSE)のターン-オンレベル電圧区間とオーバーラップされる期間であって、サブピクセル行R(n+5)で映像データ記録がなされる期間である。サブピクセル行R(n+6)での2つのゲート信号(SCAN、SENSE)のターン-オンレベル電圧区間のうち、前部分の1H期間はプリチャージ駆動期間である。そして、サブピクセル行R(n+5)及びサブピクセル行R(n+6)はフェークデータ挿入駆動が進行する以前に映像データ記録がなされるサブピクセル行である。
【0184】
しかしながら、フェークデータ挿入駆動の遂行の直前に、サブピクセル行R(n+4)での2つのゲート信号(SCAN、SENSE)のターン-オンレベル電圧区間は継いでくるサブピクセル行R(n+5)での2つのゲート信号(SCAN、SENSE)のターン-オンレベル電圧区間とオーバーラップされない。
【0185】
サブピクセル行R(n+4)での2つのゲート信号(SCAN、SENSE)のターン-オンレベル電圧区間のうち、後部分の1H期間はサブピクセル行R(n+4)で映像データ記録がなされる期間である。
【0186】
サブピクセル行R(n+4)での2つのゲート信号(SCAN、SENSE)のターン-オンレベル電圧区間のうち、後部分の1H期間の間、次のサブピクセル行R(n+5)でプリチャージ駆動がなされない。
【0187】
フェークデータ挿入期間を基準に、サブピクセル行R(n+4)はフェークデータ挿入駆動の直前に映像データ記録がなされるサブピクセル行であり、サブピクセル行R(n+5)はフェークデータ挿入駆動の直後に映像データ記録がなされるサブピクセル行である。
【0188】
サブピクセル行R(n+4)での2つのゲート信号(SCAN、SENSE)のターン-オンレベル電圧区間と次のサブピクセル行R(n+5)での2つのゲート信号(SCAN、SENSE)のターン-オンレベル電圧区間は、フェークデータ挿入駆動が進行される期間により互いに離れている。
【0189】
図5及び
図6で、Vgグラフはサブピクセル行に含まれたサブピクセルの駆動トランジスタDTの第1ノードN1の電圧を共に示したものであって、サブピクセル駆動動作手続きでブースティングステップ進入前の電圧状態の変化を示す。
【0190】
図5及び
図6を参照すると、Vsグラフはサブピクセル行に含まれたサブピクセルの駆動トランジスタDTの第2ノードN2の電圧を共に示したものであって、サブピクセル駆動動作手続きでブースティングステップ進入前の電圧状態の変化を示す。
【0191】
図5及び
図6のVgグラフを参照すると、フェークデータ挿入が進行される期間を除外した残りの期間で、各サブピクセル行に含まれたサブピクセルの駆動トランジスタDTの第1ノードN1のVg電圧は、映像データ記録の進行に従う映像データ電圧(Vdata)となる。
【0192】
しかしながら、フェークデータ挿入が進行される期間の間、フェークデータ挿入駆動が進行されるサブピクセル行に含まれたサブピクセルの駆動トランジスタDTの第1ノードN1のVg電圧は、フェークデータ電圧(Vfake)を有するようになる。
【0193】
一方、前述したように、サブピクセル行R(n+1)、R(n+2)、及びR(n+3)の各々での2つのゲート信号(SCAN、SENSE)のターン-オンレベル電圧区間の後部分の期間は、次のサブピクセル行での2つのゲート信号(SCAN、SENSE)のターン-オンレベル電圧区間の前部分の期間とオーバーラップされる。しかしながら、サブピクセル行R(n+4)での2つのゲート信号(SCAN、SENSE)のターン-オンレベル電圧区間の後部分期間は次のサブピクセル行R(n+5)での2つのゲート信号(SCAN、SENSE)のターン-オンレベル電圧区間の前部分の期間とオーバーラップされない。
【0194】
したがって、サブピクセル行R(n+1)、R(n+2)、及びR(n+3)の各々での2つのゲート信号(SCAN、SENSE)のターン-オンレベル電圧区間の間、サブピクセル行R(n+1)、R(n+2)、及びR(n+3)の各々に含まれたサブピクセルの駆動トランジスタDTの第2ノードN2の電圧Vsは、映像データ記録ステップで基準電圧(Vref)と類似の電圧(Vref+△V)を有するようになる。この際、各駆動トランジスタDTの第1ノードN1と第2ノードN2の電位差VgsはVdata-(Vref+△V)である。
【0195】
フェークデータ挿入期間の直前の1H期間、即ち、サブピクセル行R(n+4)での2つのゲート信号(SCAN、SENSE)のターン-オンレベル電圧区間の後部分の期間(次のサブピクセル行R(n+5)での2つのゲート信号(SCAN、SENSE)のターン-オンレベル電圧区間の前部分の期間とオーバーラップされない)の間、サブピクセル行R(n+4)に含まれたサブピクセルの駆動トランジスタ(Dt)の第2ノードN2のVs電圧はVref+△Vより低くなった電圧(Vref+△(V/2))になることができる。
【0196】
これによって、各駆動トランジスタDTの第1ノードN1と第2ノードN2の電位差Vgs(Vgs(4))はVdata-(Vref+△(V/2))であって、以前の期間の電位差(Vdata-(Vref+△V))でより増加するようになる。
【0197】
図7は、本発明の実施形態に従う表示装置100がフェークデータ挿入駆動とオーバーラップ駆動を遂行する場合に発生する特定ライン輝度不良を示す図である。
【0198】
前述したように、オーバーラップ駆動とフェークデータ挿入駆動を共に遂行する時、フェークデータ挿入駆動の直前にオーバーラップ駆動できないサブピクセル行(例:R(n+4)、R(n+8)など)での駆動トランジスタDTの第1ノードN1と第2ノードN2の電位差(Vgs)が急に増加するようになる。
【0199】
したがって、
図7に図示したように、フェークデータ挿入駆動の直前に映像データ記録が進行されるサブピクセル行(例:R(n+4)、R(n+8)など)は異常な明るい線700の形態に見えるようになる。
【0200】
前述した本発明の実施形態によれば、フェークデータ挿入駆動を通じて、モーションブラー現象を防止することができ、オーバーラップ駆動を通じて各サブピクセルでの充電率を改善させることができるが、フェークデータ挿入駆動とオーバーラップ駆動を共に遂行するようになれば、予期しない副作用(Side Effect)として特定ライン輝度不良が発生する現象が観察できる。
【0201】
このような特定ライン輝度不良の根本的な原因を分析した結果、次のような原因があることが確認されている。
図8を参照して特定ライン輝度不良の根本的な原因を説明する。
【0202】
図8は、本発明の実施形態に従う表示装置100がフェークデータ挿入駆動とオーバーラップ駆動を共に遂行する場合に発生する特定ライン輝度不良の原因を説明するための図である。
【0203】
図8は、
図5及び
図6のサブピクセル行R(n+3)に配置された第1サブピクセルSPa、サブピクセル行R(n+4)に配置された第2サブピクセルSPb、及びサブピクセル行R(n+4)に配置された第3サブピクセルSPcに対する駆動動作を示す図である。
【0204】
図8を参照すると、サブピクセル行R(n+3)に配置された第1サブピクセルSPa、サブピクセル行R(n+4)に配置された第2サブピクセルSPb、及びサブピクセル行R(n+5)に配置された第3サブピクセルSPcは同一の列に配置され、同一のデータラインDL及び同一の基準ラインRLと電気的に連結される。
【0205】
即ち、第1サブピクセルSPa、第2サブピクセルSPb、及び第3サブピクセルSPcの各々に配置されたスキャントランジスタSCTのドレインノードまたはソースノードはデータラインDLに共通に電気的に連結できる。第1サブピクセルSPa、第2サブピクセルSPb、及び第3サブピクセルSPcの各々に配置されたセンストランジスタSENTのドレインノードまたはソースノードは基準ラインRLに共通に電気的に連結できる。
【0206】
図5、
図6、及び
図8を参照すると、サブピクセル行R(n+3)に配置された第1サブピクセルSPaに対する映像データ記録時、第1サブピクセルSPaに含まれたスキャントランジスタSCTはターン-オンレベル電圧のスキャン信号(SCAN)によりターン-オンされる。これによって、データラインDLに供給された映像データ電圧(Vdata)がターン-オンされたスキャントランジスタSCTを経て駆動トランジスタDTのゲートノードに該当する第1ノードN1に伝達される。
【0207】
この際、第1サブピクセルSPaに含まれたセンストランジスタSENTはターン-オンレベル電圧のセンス信号(SENSE)により、スキャントランジスタSCTと共にターン-オンされて、基準ラインRLに供給された基準電圧(Vref)がターン-オンされたセンストランジスタSENTを経て駆動トランジスタDTのソースノードに該当する第2ノードN2に伝達される。
【0208】
2Hオーバーラップ駆動によって、サブピクセル行R(n+3)に配置された第1サブピクセルSPaに対する映像データ記録が進行される時、次のサブピクセル行R(n+4)に配置された第2サブピクセルSPbはプリチャージ駆動が進行できる。
【0209】
即ち、サブピクセル行R(n+3)に配置された第1サブピクセルSPaに対する映像データ記録時、次のサブピクセル行R(n+4)に配置された第2サブピクセルSPbにはターン-オンレベルのスキャン信号(SCAN)が印加されて、データラインDLに供給された映像データ電圧(Vdata)がターン-オンされたスキャントランジスタSCTを経て、第2サブピクセルSPbの駆動トランジスタDTのゲートノードである第1ノードN1に映像データ電圧(Vdata)がプリチャージ電圧として印加される。
【0210】
この際、サブピクセル行R(n+4)に配置された第2サブピクセルSPbに含まれたセンストランジスタSENTは、ターン-オンレベル電圧のセンス信号(SENSE)により、スキャントランジスタSCTと共にターン-オンされて、基準ラインRLに供給された基準電圧(Vref)がターン-オンされたセンストランジスタSENTを経て駆動トランジスタDTのソースノードに該当する第2ノードN2に伝達される。
【0211】
サブピクセル行R(n+3)に配置された第1サブピクセルSPaに対する映像データ記録時、第1サブピクセルSPaから供給された電流(id)と第2サブピクセルSPbから供給された電流(id)が合わせられた電流(2id)が基準ラインRLに流れる。
【0212】
これによって、基準ラインRLに流れる電流(2id)により基準ラインRLに存在するラインキャパシタが充電されて、基準ラインRLの電圧が高まることができる。基準ラインRLの高まった電圧は、サブピクセル行R(n+3)に配置された第1サブピクセルSPa内ターン-オンされたセンストランジスタSENTを通じて第1サブピクセルSPa内駆動トランジスタDTの第2ノードN2に伝達され、同時に、サブピクセル行R(n+4)に配置された第2サブピクセルSPb内ターン-オンされたセンストランジスタSENTを通じて第2サブピクセルSPb内駆動トランジスタDTの第2ノードN2に伝達できる。
【0213】
したがって、映像データ記録が進行されるサブピクセル行R(n+3)に配置された第1サブピクセルSPa内駆動トランジスタDTの第2ノードN2の電圧(Vs電圧)が上昇する。
【0214】
一方、サブピクセル行R(n+3)に配置された第1サブピクセルSPaに対する映像データ記録が進行された以後、サブピクセル行R(n+4)に配置された第2サブピクセルSPbに対する映像データ記録が進行できる。
【0215】
サブピクセル行R(n+4)に配置された第2サブピクセルSPbに対する映像データ記録が進行される時、サブピクセル行R(n+4)に配置された第2サブピクセルSPbに含まれたスキャントランジスタSCTはターン-オンレベル電圧のスキャン信号(SCAN)によりターン-オンされる。これによって、データラインDLに供給された映像データ電圧(Vdata)がターン-オンされたスキャントランジスタSCTを経て駆動トランジスタDTのゲートノードに該当する第1ノードN1に伝達される。
【0216】
この際、サブピクセル行R(n+4)に配置された第2サブピクセルSPbに含まれたセンストランジスタSENTは、ターン-オンレベル電圧のセンス信号(SENSE)により、スキャントランジスタSCTと共にターン-オンされて、基準ラインRLに供給された基準電圧(Vref)がターン-オンされたセンストランジスタSENTを経て駆動トランジスタDTのソースノードに該当する第2ノードN2に伝達される。
【0217】
サブピクセル行R(n+4)に配置された第2サブピクセルSPbに対する映像データ記録が進行される期間は、フェークデータ挿入駆動が進行される直前であるので、サブピクセル行R(n+4)に配置された第2サブピクセルSPbに対する映像データ記録が進行される期間の間、次のサブピクセル行R(n+5)に配置された第3サブピクセルSPcに対するプリチャージ駆動が進行されない。
【0218】
したがって、サブピクセル行R(n+4)に配置された第2サブピクセルSPbに対する映像データ記録時、第2サブピクセルSPbから供給された電流(id)のみ基準ラインRLに流れる。
【0219】
これによって、フェークデータ挿入駆動が進行される直前にオーバーラップ駆動無しで映像データ記録が進行されるサブピクセル行R(n+4)に配置された第2サブピクセルSPb内駆動トランジスタDTの第2ノードN2の電圧(Vs電圧)は上昇するようになる。しかしながら、フェークデータ挿入駆動の直前にオーバーラップ駆動のないサブピクセル行R(n+4)の第2サブピクセルSPb内駆動トランジスタDTの第2ノードN2の電圧上昇程度は、基準ラインRLに流れる電流減少による基準ラインRLの電圧上昇程度の減少によって、オーバーラップ駆動が正常に進行されるサブピクセル行R(n+3)に配置された第1サブピクセルSPa内駆動トランジスタDTの第2ノードN2の電圧上昇よりは小さい。
【0220】
したがって、フェークデータ挿入駆動によってフェークデータ電圧(Vfake)がデータラインDLに印加される直前に(即ち、フェークデータ挿入駆動の直前に)、サブピクセル行R(n+4)に配置された第2サブピクセルSPb内駆動トランジスタDTの第1ノードN1と第2ノードN2の電位差(Vgs)が増加するようになる。
【0221】
このような電位差(Vgs)の増加はフェークデータ挿入駆動の直前に映像データ記録が進行されるサブピクセル行(例:R(n+4)、R(n+12)及びR(n+20)など)が明るい線700で表示できる。このような現象を防止するための進歩したオーバーラップ駆動(Advanced Overlap Driving)方法を以下に詳細に説明する。
【0222】
以下では、進歩したオーバーラップ駆動方法を説明するための表示パネル110のサブピクセルSPと信号配線(SCL、SENL、DL、RL)が配置される例示を先に説明する。
【0223】
図9は、本発明の実施形態に従う表示装置100の表示パネル110に配置されたサブピクセル(SPrc、r=1~6、c=1~4)と信号配線(SCLr、SENLr、DLc、RL、r=1~6、c=1~4)を例示的に示す図である。
【0224】
図9を参照すると、表示パネル110には24個のサブピクセル(SPrc、r=1~6、c=1~4)が6行4列に配列できる。即ち、表示パネル110には24個のサブピクセル(SPrc、r=1~6、c=1~4)が6個のサブピクセル行(R(n+1),R(n+2),...,R(n+6))に配列される。
【0225】
図9を参照すると、6個のサブピクセル行(R(n+1),R(n+2),...,R(n+6))には6個のスキャン信号ライン(SCLr、r=1~6)が各々対応して配置できる。6個のサブピクセル行(R(n+1),R(n+2),...,R(n+6))には6個のセンス信号ライン(SENLr、r=1~6)が各々対応して配置できる。
【0226】
6個のスキャン信号ライン(SCLr、r=1~6)はスキャン信号(SCANr、r=1~6)を6個のサブピクセル行(R(n+1),R(n+2),...,R(n+6))に供給する。6個のセンス信号ライン(SENLr、r=1~6)はセンス信号(SENSEr、r=1~6)を6個のサブピクセル行(R(n+1),R(n+2),...,R(n+6))に供給する。
【0227】
図5及び
図6を参照して前述したオーバーラップ駆動によれば、同一のサブピクセル行に供給される2つのゲート信号(SCAN、SENSE)は同一のタイミングにターン-オンレベル電圧区間を有する。
【0228】
例えば、第1サブピクセル行(R(n+1))で、第1スキャン信号ラインSCL1に供給される第1スキャン信号(SCAN1)と第1センス信号ラインSENL1に供給される第1センス信号(SENSE1)は同一のタイミングにターン-オンレベル電圧区間を有する。また、第2サブピクセル行(R(n+2))で、第2スキャン信号ラインSCL2に供給される第2スキャン信号(SCAN2)と第2センス信号ラインSENL2に供給される第2センス信号(SENSE2)は同一のタイミングにターン-オンレベル電圧区間を有する。また、第3サブピクセル行(R(n+3))で、第3スキャン信号ラインSCL3に供給される第3スキャン信号(SCAN3)と第3センス信号ラインSENL3に供給される第3センス信号(SENSE3)は同一のタイミングにターン-オンレベル電圧区間を有する。
【0229】
後述する進歩したオーバーラップ駆動によれば、同一のサブピクセル行に供給される2つのゲート信号(SCAN、SENSE)は互いに異なるタイミングにターン-オンレベル電圧区間を有することができる。
【0230】
図9を参照すると、4個のデータライン(DLc、c=1~4)が4個のサブピクセル列に各々配置できる。
【0231】
図9を参照すると、1つの基準ラインRLは4個のサブピクセル列に配置されたサブピクセルに基準電圧(Vref)を供給することができる。即ち、4個のサブピクセル列は1つの基準ラインRLを共有することができる。
【0232】
以下の説明及び図面では、
図9のサブピクセル(SPrc、r=1~6、c=1~4)と信号配線(SCLr、SENLr、DLc、RL、r=1~6、c=1~4)の配置が参照される。
【0233】
図10は、本発明の実施形態に従う表示装置100の進歩したオーバーラップ駆動(Advanced Overlap Driving)に対する駆動タイミングダイヤグラムである。
【0234】
図10を参照すると、多数のサブピクセルSPは、第1スキャン信号(SCAN1)を伝達する第1スキャン信号ラインSCL1及び第1センス信号(SENSE1)を伝達する第1センス信号ラインSENL1と連結された第1サブピクセルSP1と、第2スキャン信号(SCAN2)を伝達する第2スキャン信号ラインSCL2、及び第2センス信号(SENSE2)を伝達する第2センス信号ラインSENL2と連結された第2サブピクセルSP2と、第3スキャン信号(SCAN3)を伝達する第3スキャン信号ラインSCL3及び第3センス信号(SENSE3)を伝達する第3センス信号ラインSENL3と連結された第3サブピクセルSP3などを含むことができる。
【0235】
図10で、第1サブピクセルSP1は
図9で第1サブピクセル行(R(n+1))に配置されたサブピクセル(SPrc、r=1、c=1~4)を代表する。
図10で、第2サブピクセルSP2は
図9で第2サブピクセル行(R(n+2))に配置されたサブピクセル(SPrc、r=2、c=1~4)を代表する。
図10で、第3サブピクセルSP3は
図9で第3サブピクセル行(R(n+3))に配置されたサブピクセル(SPrc、r=3、c=1~4)を代表する。
【0236】
これによれば、第1サブピクセルSP1、第2サブピクセルSP2、及び第3サブピクセルSP3は列方向に順次に配置されるサブピクセルである。
【0237】
図10を参照すると、多数のスキャン信号ラインSCLは、表示パネル110に順次に配置された第1サブピクセルSP1、第2サブピクセルSP2、及び第3サブピクセルSP3の各々に対応する第1スキャン信号ラインSCL1、第2スキャン信号ラインSCL2、及び第3スキャン信号ラインSCL3を含むことができる。
【0238】
図10を参照すると、多数のセンス信号ラインSENLは、表示パネル110に順次に配置された第1サブピクセルSP1、第2サブピクセルSP2、及び第3サブピクセルSP3の各々に対応する第1センス信号ラインSENL1、第2センス信号ラインSENL2、及び第3センス信号ラインSENL3を含むことができる。
【0239】
第1サブピクセルSP1、第2サブピクセルSP2、及び第3サブピクセルSP3の各々に含まれるセンストランジスタSENTのドレインノード(または、ソースノード)は同一の基準ラインRLと電気的に連結できる。
【0240】
図10を参照すると、本発明の実施形態に従う表示装置100は、進歩したオーバーラップ駆動を遂行することによって、隣接した2つのサブピクセル行の各々の駆動期間のタイミングを制御して、隣接した2つのサブピクセル行の各々の駆動期間が互いにオーバーラップされるタイミングまたはパターンを制御することができる。
【0241】
図10を参照すると、本発明の実施形態に従う表示装置100は、進歩したオーバーラップ駆動を遂行することによって、1つのサブピクセル行に供給される2つのゲート信号であるスキャン信号(SCAN)及びセンス信号(SENSE)の各々のターン-オンレベル電圧区間のタイミングを制御することができる。
【0242】
図10を参照すると、進歩したオーバーラップ駆動によれば、同一のサブピクセル行に供給される2つのゲート信号(SCAN、SENSE)は互いに異なるタイミングにターン-オンレベル電圧区間を有することができる。
【0243】
例えば、進歩したオーバーラップ駆動時、第1サブピクセル行(R(n+1))と関連して、第1スキャン信号ラインSCL1に供給される第1スキャン信号(SCAN1)と第1センス信号ラインSENL1に供給される第1センス信号(SENSE1)は同一のタイミングにターン-オンレベル電圧区間を有しない。
【0244】
また、進歩したオーバーラップ駆動時、第2サブピクセル行(R(n+2))と関連して、第2スキャン信号ラインSCL2に供給される第2スキャン信号(SCAN2)と第2センス信号ラインSENL2に供給される第2センス信号(SENSE2)は同一のタイミングにターン-オンレベル電圧区間を有しない。
【0245】
また、進歩したオーバーラップ駆動時、第3サブピクセル行(R(n+3))と関連して、第3スキャン信号ラインSCL3に供給される第3スキャン信号(SCAN3)と第3センス信号ラインSENL3に供給される第3センス信号(SENSE3)は同一のタイミングにターン-オンレベル電圧区間を有しない。
【0246】
以下で、進歩したオーバーラップ駆動のためのスキャン信号(SCAN1、SCAN2、SCAN3)及びセンス信号(SENSE1、SENSE2、SENSE3)の特徴について具体的に説明する。
【0247】
図10を参照すると、本発明の実施形態に従う表示装置100において、第1ゲート駆動回路130は、表示パネル110に配置された多数のスキャン信号ライン(SCL1、SCL2、SCL3)にターン-オンレベル電圧区間を有するスキャン信号(SCAN1、SCAN2、SCAN3)を順次に供給する。
【0248】
スキャントランジスタSCTがnタイプトランジスタ(nタイプチャンネルを有するトランジスタ)である場合、
図10に図示したように、スキャン信号(SCAN1、SCAN2、SCAN3)のターン-オン(Turn-on)レベル電圧区間はハイ(High)レベル電圧区間であり、スキャン信号(SCAN1、SCAN2、SCAN3)のターン-オフ(Turn-off)レベル電圧区間はロー(Low)レベル電圧区間でありえる。
【0249】
スキャントランジスタSCTがpタイプトランジスタ(pタイプチャンネルを有するトランジスタ)である場合、スキャン信号(SCAN1、SCAN2、SCAN3)のターン-オンレベル電圧区間はロー(Low)レベル電圧区間であり、スキャン信号(SCAN1、SCAN2、SCAN3)のターン-オフレベル電圧区間はハイ(High)レベル電圧区間でありえる。
【0250】
図10を参照すると、本発明の実施形態に従う表示装置100において、第2ゲート駆動回路140は、表示パネル110に配置された多数のセンス信号ライン(SENL1、SENL2、SENL3)にターン-オンレベル電圧区間を有するセンス信号(SENSE1、SENSE2、SENSE3)を順次に供給する。
【0251】
センストランジスタSENTがnタイプトランジスタ(nタイプチャンネルを有するトランジスタ)である場合、
図10に図示したように、センス信号(SENSE1、SENSE2、SENSE3)のターン-オンレベル電圧区間はハイ(High)レベル電圧区間であり、センス信号(SENSE1、SENSE2、SENSE3)のターン-オフレベル電圧区間はロー(Low)レベル電圧区間でありえる。
【0252】
センストランジスタSENTがpタイプトランジスタ(pタイプチャンネルを有するトランジスタ)である場合、センス信号(SENSE1、SENSE2、SENSE3)のターン-オンレベル電圧区間はロー(Low)レベル電圧区間であり、センス信号(SENSE1、SENSE2、SENSE3)のターン-オフレベル電圧区間はハイ(High)レベル電圧区間でありえる。
【0253】
図10を参照すると、本発明の実施形態に従う表示装置100の第1ゲート駆動回路130は多数のサブピクセルSPに含まれた第1サブピクセルSP1内スキャントランジスタSCTのゲートノードと電気的に連結された第1スキャン信号ラインSCL1にターン-オンレベル電圧区間を有する第1スキャン信号(SCAN1)を供給することができる。
【0254】
図10を参照すると、本発明の実施形態に従う表示装置100の第2ゲート駆動回路140は第1サブピクセルSP1内センストランジスタSENTのゲートノードと電気的に連結された第1センス信号ラインSENL1に第1スキャン信号(SCAN1)のターン-オンレベル電圧区間に比べて予め設定されたセンスシフト時間(tSHIFT/SEN)だけ遅延されたターン-オンレベル電圧区間を有する第1センス信号(SENSE1)を供給することができる。
【0255】
第1センス信号(SENSE1)のターン-オンレベル電圧区間のタイミングは第1スキャン信号(SCAN1)のターン-オンレベル電圧区間に比べて予め設定されたセンスシフト時間(tSHIFT/SEN)だけ遅延されたタイミングでありえる。
【0256】
第1スキャン信号(SCAN1)は予めターン-オンレベル電圧を有するようになって、スキャントランジスタSCTが十分にターン-オンされた後、映像データ電圧(Vdata)に対するプログラミングが進行される。また、センストランジスタSENTは第1センス信号(SENSE1)のターン-オンレベル電圧区間の遅延にもかかわらず、駆動タイミング制御とセンストランジスタSENTのチャンネル拡大などにより充電速度を速くすることができる。このような点により充電性能が改善できる。
【0257】
図10を参照すると、第1センス信号(SENSE1)のターン-オンレベル電圧区間は、第1スキャン信号(SCAN1)のターン-オンレベル電圧区間と重畳する期間(OP)と、第1スキャン信号(SCAN1)のターン-オンレベル電圧区間と重畳しない期間(NOP)を含むことができる。
【0258】
図10を参照すると、第1センス信号(SENSE1)のターン-オンレベル電圧区間と第1スキャン信号(SCAN1)のターン-オンレベル電圧区間が重畳する期間は、第1サブピクセルSP1がプログラミングされる時間と対応できる。第1サブピクセルSP1がプログラミングされるということは第1サブピクセルSP1に該当映像データがプログラムされるということを意味し、映像データ電圧(Vdata)により第1サブピクセルSP1内キャパシタCstが所望の充電になるという意味でありえる。
【0259】
第1センス信号(SENSE1)のターン-オンレベル電圧区間と第1スキャン信号(SCAN1)のターン-オンレベル電圧区間が重畳する期間は、第1サブピクセルSP1に映像データがプログラミングされるプログラミング期間(tPROG)と対応できる。
【0260】
図10を参照すると、第1センス信号(SENSE1)のターン-オンレベル電圧区間の開始時点は、第1スキャン信号(SCAN1)のターン-オンレベル電圧区間の開始時点よりセンスシフト時間(tSHIFT/SEN)だけ遅延できる。
【0261】
例えば、予め設定されたセンスシフト時間(tSHIFT/SEN)は第1スキャン信号(SCAN1)のターン-オンレベル電圧区間の1/2に該当する時間でありえる。
【0262】
図10を参照すると、例えば、第1センス信号(SENSE1)のターン-オンレベル電圧区間と第1スキャン信号(SCAN1)のターン-オンレベル電圧区間は同一の時間的な長さを有する。
【0263】
これによって、予め設定されたセンスシフト時間(tSHIFT/SEN)は第1センス信号(SENSE1)のターン-オンレベル電圧区間の1/2に該当する時間でありえる。
【0264】
この場合、第1センス信号(SENSE1)のターン-オンレベル電圧区間と第1スキャン信号(SCAN1)のターン-オンレベル電圧区間が重畳する期間はセンスシフト時間(tSHIFT/SEN)と同一でありえる。
【0265】
第1サブピクセルSP1のプログラミング期間(tPROG)はセンスシフト時間(tSHIFT/SEN)と同一でありえる。
【0266】
図10を参照すると、第2スキャン信号(SCAN2)と第2センス信号(SENSE2)との間の関係及び特性は、以上で説明した第1スキャン信号(SCAN1)と第1センス信号(SENSE1)との間の関係及び特性と同一である。第3スキャン信号(SCAN3)と第3センス信号(SENSE3)との間の関係及び特性は以上で説明した第1スキャン信号(SCAN1)と第1センス信号(SENSE1)との間の関係及び特性と同一である。
【0267】
図10を参照すると、第2サブピクセルSP2内スキャントランジスタSCTのゲートノードにターン-オンレベル電圧を有する第2スキャン信号(SCAN2)が供給され、第2サブピクセルSP2内センストランジスタSENTのゲートノードにターン-オンレベル電圧を有する第2センス信号(SENSE2)が供給される間、第1サブピクセルSP1内センストランジスタSENTと第3サブピクセルSP3内センストランジスタSENTが同時にターン-オフされるタイミング(PROG2)が存在できる。
【0268】
言い換えると、第2スキャン信号(SCAN2)のターン-オンレベル電圧区間と第2センス信号(SENSE2)のターン-オンレベル電圧区間が重畳する期間の間、第1サブピクセルSP1内センストランジスタSENTと第3サブピクセルSP3内センストランジスタSENTが同時にターン-オフされるタイミング(PROG2)が存在できる。
【0269】
図10を参照すると、第1センス信号(SENSE1)のターン-オンレベル電圧区間は、第1スキャン信号(SCAN1)のターン-オンレベル電圧区間よりセンスシフト時間(tSHIFT/SEN)だけ遅延できる。第1センス信号(SENSE1)のターン-オンレベル電圧区間は、第1スキャン信号(SCAN1)のターン-オンレベル電圧区間と予め設定されたプログラミング期間(tPROG)だけ重畳できる。
【0270】
図10を参照すると、第2センス信号(SENSE2)のターン-オンレベル電圧区間は、第2スキャン信号(SCAN2)のターン-オンレベル電圧区間よりセンスシフト時間(tSHIFT/SEN)だけ遅延できる。第2センス信号(SENSE2)のターン-オンレベル電圧区間は、第2スキャン信号(SCAN2)のターン-オンレベル電圧区間とプログラミング期間(tPROG)だけ重畳できる。
【0271】
図10を参照すると、第2スキャン信号(SCAN2)のターン-オンレベル電圧区間は、第1スキャン信号(SCAN1)のターン-オンレベル電圧区間と重畳できる。第2スキャン信号(SCAN2)のターン-オンレベル電圧区間は、第1センス信号(SENSE1)のターン-オンレベル電圧区間より予め設定されたスキャンシフト時間(tSHIFT/SCAN)だけ遅延できる。
【0272】
図10を参照すると、第2センス信号(SENSE2)のターン-オンレベル電圧区間は、第1スキャン信号(SCAN1)のターン-オンレベル電圧区間と重畳しない。
【0273】
図10を参照すると、第2スキャン信号(SCAN2)のターン-オンレベル電圧区間と第2センス信号(SENSE2)のターン-オンレベル電圧区間が重畳する期間の間、第3センス信号(SENSE3)はターン-オフレベル電圧を有することができる。
【0274】
第2サブピクセルSP2のプログラミング期間(tPROG)の間、第3センス信号(SENSE3)はターン-オフレベル電圧を有することができる。
【0275】
第2スキャン信号(SCAN2)のターン-オンレベル電圧区間と第2センス信号(SENSE2)のターン-オンレベル電圧区間が重畳する期間が終わる前に、第1センス信号(SENSE1)はターン-オンレベル電圧からターン-オフレベル電圧に変更できる。
【0276】
前述したことによれば、第2スキャン信号(SCAN2)のターン-オンレベル電圧区間と第2センス信号(SENSE2)のターン-オンレベル電圧区間が重畳する期間(即ち、第2サブピクセルSP2のプログラミング期間(tPROG))のうち、ある地点(PROG2)では、第1センス信号(SENSE1)及び第3センス信号(SENSE3)全てがターン-オフレベル電圧を有することができる。
【0277】
即ち、第2スキャン信号(SCAN2)のターン-オンレベル電圧区間と第2センス信号(SENSE2)のターン-オンレベル電圧区間が重畳する期間(即ち、第2サブピクセルSP2のプログラミング期間(tPROG))のうち、ある地点(PROG2)では、第1サブピクセルSP1内センストランジスタSENTと第3サブピクセルSP3内センストランジスタSENT全てがターン-オフ状態でありえる。
【0278】
したがって、第2サブピクセルSP2がプログラミング進行対象である時、第1乃至第3サブピクセルSP1、SP2、SP3のうち、プログラミングが進行される第2サブピクセルSP2は、ターン-オンされたセンストランジスタSENTにより駆動トランジスタDTの第2ノードN2と基準ラインRLが電気的に連結される。
【0279】
この際、第1乃至第3サブピクセルSP1、SP2、SP3のうち、プログラミングが進行される第2サブピクセルSP2の周辺に位置する第1サブピクセルSP1の場合、センストランジスタSENTがターン-オフ状態であるので、駆動トランジスタDTの第2ノードN2と基準ラインRLが電気的に連結されない。同様に、第1乃至第3サブピクセルSP1、SP2、SP3のうち、プログラミングが進行される第2サブピクセルSP2の周辺に位置する第3サブピクセルSP3の場合、センストランジスタSENTがターン-オフ状態であるので、駆動トランジスタDTの第2ノードN2と基準ラインRLが電気的に連結されない。
【0280】
第1スキャン信号(SCAN1)のターン-オンレベル電圧区間の後部分と第2スキャン信号(SCAN2)のターン-オンレベル電圧区間の前部分は重畳する。
【0281】
第1センス信号(SENSE1)のターン-オンレベル電圧区間の後部分と第2センス信号(SENSE2)のターン-オンレベル電圧区間の前部分は重畳する。
【0282】
第1センス信号(SENSE1)のターン-オンレベル電圧区間と第2スキャン信号(SCAN2)のターン-オンレベル電圧区間は相当部分が重畳する。
【0283】
図10の例示によれば、1Hは1水平時間である。第1乃至第3スキャン信号(SCAN3)のターン-オンレベル電圧区間が1.6Hである。第1乃至第3センス信号(SENSE3)のターン-オンレベル電圧区間が1.6Hである。
【0284】
予め設定されたセンスシフト時間(tSHIFT/SEN)は0.8Hである。第1センス信号(SENSE1)のターン-オンレベル電圧区間は第1スキャン信号(SCAN1)のターン-オンレベル電圧区間よりセンスシフト時間(tSHIFT/SEN)に該当する0.8Hだけ遅延されて始まる。
【0285】
第1スキャン信号(SCAN1)のターン-オンレベル電圧区間と第1センス信号(SENSE1)のターン-オンレベル電圧区間が重畳する期間は0.8Hである。第1サブピクセルSP1のプログラミング期間(tPROG)は0.8Hである。
【0286】
第2センス信号(SENSE2)のターン-オンレベル電圧区間は第2スキャン信号(SCAN2)のターン-オンレベル電圧区間よりセンスシフト時間(tSHIFT/SEN)に該当する0.8Hだけ遅延されて始まる。
【0287】
第2スキャン信号(SCAN2)のターン-オンレベル電圧区間と第2センス信号(SENSE2)のターン-オンレベル電圧区間が重畳する期間は0.8Hである。第2サブピクセルSP2のプログラミング期間(tPROG)は0.8Hである。
【0288】
第3センス信号(SENSE3)のターン-オンレベル電圧区間は第3スキャン信号(SCAN3)のターン-オンレベル電圧区間よりセンスシフト時間(tSHIFT/SEN)に該当する0.8Hだけ遅延されて始まる。
【0289】
第3スキャン信号(SCAN3)のターン-オンレベル電圧区間と第3センス信号(SENSE3)のターン-オンレベル電圧区間が重畳する期間は0.8Hである。第3サブピクセルSP3のプログラミング期間(tPROG)は0.8Hである。
【0290】
予め設定されたスキャンシフト時間(tSHIFT/SCAN)は0.2Hである。第2スキャン信号(SCAN2)のターン-オンレベル電圧区間は第1センス信号(SENSE1)のターン-オンレベル電圧区間より予め設定されたスキャンシフト時間(tSHIFT/SCAN)に該当する0.2Hだけ遅延される。
【0291】
第1スキャン信号(SCAN1)のターン-オンレベル電圧区間と第2スキャン信号(SCAN2)のターン-オンレベル電圧区間は0.6Hだけ重畳する。第1センス信号(SENSE1)のターン-オンレベル電圧区間と第2センス信号(SENSE2)のターン-オンレベル電圧区間は0.6Hだけ重畳する。
【0292】
第1センス信号(SENSE1)のターン-オンレベル電圧区間が1.6Hであり、第2スキャン信号(SCAN2)のターン-オンレベル電圧区間が1.6Hの時、第1センス信号(SENSE1)のターン-オンレベル電圧区間と第2スキャン信号(SCAN2)のターン-オンレベル電圧区間が重畳する期間は1.4Hである。これによって、第1センス信号(SENSE1)のターン-オンレベル電圧区間と第2スキャン信号(SCAN2)のターン-オンレベル電圧区間が重畳する期間の長さ(1.4H)は各々の全体区間長さ(1.6H)に比べて87.5%(=1.4/1.6)を占める。
【0293】
図11は、本発明の実施形態に従う表示装置100がブラックデータ挿入駆動と進歩したオーバーラップ駆動を遂行する場合、駆動タイミングダイヤグラムである。
図12は、第3サブピクセルSP3のプログラミングタイミングで、第3サブピクセルSP3とその隣接サブピクセルSP2、SP4の状態を示す図である。
図13は、ブラックデータ挿入駆動が始める前、第4サブピクセルSP4のプログラミングタイミングで、第4サブピクセルSP4とその隣接サブピクセルSP3、SP5の状態を示す図である。
図14は、ブラックデータ挿入駆動が終了した以後、第5サブピクセルSP5のプログラミングタイミングで、第5サブピクセルSP5とその隣接サブピクセルSP4、SP6の状態を示す図である。
【0294】
図11を参照すると、多数のサブピクセルSPは、第4スキャン信号(SCAN4)を伝達する第4スキャン信号ラインSCL4及び第4センス信号(SENSE4)を伝達する第4センス信号ラインSENL4と連結された第4サブピクセルSP4と、第5スキャン信号(SCAN5)を伝達する第5スキャン信号ラインSCL5及び第5センス信号(SENSE5)を伝達する第5センス信号ラインSENL5と連結された第5サブピクセルSP5と、第6スキャン信号(SCAN6)を伝達する第6スキャン信号ラインSCL6及び第6センス信号(SENSE6)を伝達する第6センス信号ラインSENL6と連結された第6サブピクセルSP6などを含むことができる。
【0295】
図11で、第4サブピクセルSP4は
図9で第4サブピクセル行(R(n+4))に配置されたサブピクセル(SPrc、r=4、c=1~4)を代表する。
図11で、第5サブピクセルSP5は
図9で第5サブピクセル行(R(n+5))に配置されたサブピクセル(SPrc、r=5、c=1~4)を代表する。
図11で、第6サブピクセルSP6は
図9で第6サブピクセル行(R(n+6))に配置されたサブピクセル(SPrc、r=6、c=1~4)を代表する。
【0296】
図11を参照すると、第3スキャン信号(SCAN3)のターン-オンレベル電圧区間と第3センス信号(SENSE3)のターン-オンレベル電圧区間が重畳する期間(即ち、第3サブピクセルSP3のプログラミング期間(tPROG))の間、第4センス信号(SENSE4)はターン-オフレベル電圧を有する。
【0297】
第3スキャン信号(SCAN3)のターン-オンレベル電圧区間と第3センス信号(SENSE3)のターン-オンレベル電圧区間が重畳する期間(即ち、第3サブピクセルSP3のプログラミング期間(tPROG))が終わる前に、ある一タイミング(PROG3)で、第2センス信号(SENSE2)はターン-オンレベル電圧からターン-オフレベル電圧に変更される。
【0298】
図12を参照すると、第3スキャン信号(SCAN3)のターン-オンレベル電圧区間と第3センス信号(SENSE3)のターン-オンレベル電圧区間が重畳する第3サブピクセルSP3のプログラミング期間(tPROG)の間、第3サブピクセルSP3内スキャントランジスタSCT及びセンストランジスタSENTは全てターン-オン状態である。
【0299】
第3サブピクセルSP3のプログラミング期間(tPROG)の間、第3サブピクセルSP3内駆動トランジスタDTの第2ノードN2はターン-オンされたセンストランジスタSENTにより基準ラインRLと電気的に連結される。
【0300】
第3サブピクセルSP3のプログラミング期間(tPROG)のうち、第4サブピクセルSP4内センストランジスタSENTはターン-オフレベル電圧の第4センス信号(SENSE4)によりターン-オフ状態でありえる。したがって、第3サブピクセルSP3内駆動トランジスタDTの第2ノードN2がターン-オンされたセンストランジスタSENTを通じて電気的に連結されている基準ラインRLは、第4サブピクセルSP4の影響を受けない。
【0301】
第3サブピクセルSP3のプログラミング期間(tPROG)のうち、ある一タイミング(PROG3)で、第2サブピクセルSP2内センストランジスタSENTはターン-オフレベル電圧の第2センス信号(SENSE2)によりターン-オフ状態でありえる。したがって、第3サブピクセルSP3内駆動トランジスタDTの第2ノードN2がターン-オンされたセンストランジスタSENTを通じて電気的に連結されている基準ラインRLは、第2サブピクセルSP2の影響を受けない。
【0302】
前述した進歩したオーバーラップ駆動によれば、第3サブピクセルSP3のプログラミング期間(tPROG)のうち、第3サブピクセルSP3の隣接サブピクセル(SP2、SP4)内センストランジスタSENTが全てオフされるタイミング(PROG3)が存在するので、第3サブピクセルSP3は隣接サブピクセル(SP2、SP4)により影響を受けず、正常なプログラム動作を進行して所望の明るさの発光状態を示すことができる。
【0303】
図11を参照すると、第4スキャン信号(SCAN4)のターン-オンレベル電圧区間と第4センス信号(SENSE4)のターン-オンレベル電圧区間が重畳する期間(即ち、第4サブピクセルSP4のプログラミング期間(tPROG))の間、第5センス信号(SENSE5)はターン-オフレベル電圧を有する。
【0304】
第4スキャン信号(SCAN4)のターン-オンレベル電圧区間と第4センス信号(SENSE4)のターン-オンレベル電圧区間が重畳する期間(即ち、第4サブピクセルSP4のプログラミング期間(tPROG))が終わる前に、ある一タイミング(PROG4)で、第3センス信号(SENSE3)はターン-オンレベル電圧からターン-オフレベル電圧に変更される。
【0305】
図13を参照すると、第4スキャン信号(SCAN4)のターン-オンレベル電圧区間と第4センス信号(SENSE4)のターン-オンレベル電圧区間が重畳する期間である第4サブピクセルSP4のプログラミング期間(tPROG)の間、第4サブピクセルSP4内スキャントランジスタSCT及びセンストランジスタSENTは全てターン-オン状態である。
【0306】
第4サブピクセルSP4のプログラミング期間(tPROG)の間、第4サブピクセルSP4内駆動トランジスタDTの第2ノードN2はターン-オンされたセンストランジスタSENTにより基準ラインRLと電気的に連結される。
【0307】
第4サブピクセルSP4のプログラミング期間(tPROG)のうち、第5サブピクセルSP5内センストランジスタSENTはターン-オフレベル電圧の第5センス信号(SENSE5)によりターン-オフ状態でありえる。したがって、第4サブピクセルSP4内駆動トランジスタDTの第2ノードN2がターン-オンされたセンストランジスタSENTを通じて電気的に連結されている基準ラインRLは、第5サブピクセルSP5の影響を受けない。
【0308】
第4サブピクセルSP4のプログラミング期間(tPROG)のうち、ある一タイミング(PROG4)で、第3サブピクセルSP3内センストランジスタSENTはターン-オフレベル電圧の第3センス信号(SENSE3)によりターン-オフ状態でありえる。したがって、第4サブピクセルSP4内駆動トランジスタDTの第2ノードN2がターン-オンされたセンストランジスタSENTを通じて電気的に連結されている基準ラインRLは、第3サブピクセルSP3の影響を受けない。
【0309】
前述した進歩したオーバーラップ駆動によれば、第4サブピクセルSP4のプログラミング期間(tPROG)のうち、第4サブピクセルSP4の隣接サブピクセル(SP3、SP5)内センストランジスタSENTが全てオフされるタイミング(PROG4)が存在するので、第4サブピクセルSP4は隣接サブピクセル(SP3、SP5)により影響を受けず、正常なプログラム動作を進行して所望の明るさの発光状態を示すことができる。
【0310】
図11を参照すると、第5スキャン信号(SCAN5)のターン-オンレベル電圧区間と第5センス信号(SENSE5)のターン-オンレベル電圧区間が重畳する期間(即ち、第5サブピクセルSP5のプログラミング期間(tPROG))の間、第6センス信号(SENSE6)はターン-オフレベル電圧を有する。
【0311】
第5スキャン信号(SCAN5)のターン-オンレベル電圧区間と第5センス信号(SENSE5)のターン-オンレベル電圧区間が重畳する期間(即ち、第5サブピクセルSP5のプログラミング期間(tPROG))が終わる前に、ある一タイミング(PROG5)で、第4センス信号(SENSE4)はターン-オンレベル電圧からターン-オフレベル電圧に変更される。
【0312】
図14を参照すると、第5スキャン信号(SCAN5)のターン-オンレベル電圧区間と第5センス信号(SENSE5)のターン-オンレベル電圧区間が重畳する期間である第5サブピクセルSP5のプログラミング期間(tPROG)の間、第5サブピクセルSP5内スキャントランジスタSCT及びセンストランジスタSENTは全てターン-オン状態である。
【0313】
第5サブピクセルSP5のプログラミング期間(tPROG)の間、第5サブピクセルSP5内駆動トランジスタDTの第2ノードN2はターン-オンされたセンストランジスタSENTにより基準ラインRLと電気的に連結される。
【0314】
第5サブピクセルSP5のプログラミング期間(tPROG)のうち、第6サブピクセルSP6内センストランジスタSENTはターン-オフレベル電圧の第6センス信号(SENSE6)によりターン-オフ状態でありえる。したがって、第5サブピクセルSP5内駆動トランジスタDTの第2ノードN2がターン-オンされたセンストランジスタSENTを通じて電気的に連結されている基準ラインRLは、第6サブピクセルSP6の影響を受けない。
【0315】
第5サブピクセルSP5のプログラミング期間(tPROG)のうち、ある一タイミング(PROG5)で、第4サブピクセルSP4内センストランジスタSENTはターン-オフレベル電圧の第4センス信号(SENSE4)によりターン-オフ状態でありえる。したがって、第5サブピクセルSP5内駆動トランジスタDTの第2ノードN2がターン-オンされたセンストランジスタSENTを通じて電気的に連結されている基準ラインRLは、第4サブピクセルSP4の影響を受けない。
【0316】
前述した進歩したオーバーラップ駆動によれば、第5サブピクセルSP5のプログラミング期間(tPROG)のうち、第5サブピクセルSP5の隣接サブピクセル(SP4、SP6)内センストランジスタSENTが全てオフされるタイミング(PROG5)が存在するので、第5サブピクセルSP5は隣接サブピクセル(SP4、SP6)により影響を受けず、正常なプログラム動作を進行して所望の明るさの発光状態を示すことができる。
【0317】
図11を参照すると、第4スキャン信号ラインSCL4にターン-オンレベル電圧を有する第4スキャン信号(SCAN4)が供給される期間と第5スキャン信号ラインSCL5にターン-オンレベル電圧を有する第5スキャン信号(SCAN5)が供給される期間との間のフェークデータ挿入(FDI)駆動期間中に、k(kは、1以上の自然数)個のサブピクセルライン(サブピクセル行)に配列されたサブピクセルSPには実際の映像データ電圧(Vdata)と区別されるフェークデータ電圧(Vfake)が供給できる。
【0318】
ここで、フェークデータ挿入(FDI)は、一例に、ブラックデータが挿入されるブラックデータ挿入(BDI)ともいう。
【0319】
一般化すると、多数のスキャン信号ラインのうち、i(iは、1以上の自然数)番目のスキャン信号ラインにターン-オンレベル電圧を有するi番目のスキャン信号(SCAN)が供給される期間と、多数のスキャン信号ラインのうち、(i+1)番目のスキャン信号ラインにターン-オンレベル電圧を有する(i+1)番目のスキャン信号(SCAN)が供給される期間との間のフェークデータ挿入(FDI)駆動期間中に、k(kは、1以上の自然数)個のサブピクセルライン(サブピクセル行)に配列されたサブピクセルSPには実際の映像データ電圧(Vdata)と区別されるフェークデータ電圧(Vfake)が供給できる。
【0320】
図11を参照すると、第4スキャン信号(SCAN4)のターン-オンレベル電圧区間と第5スキャン信号(SCAN5)のターン-オンレベル電圧区間の間のフェークデータ挿入駆動期間(tFDI)の間、データ駆動回路120は多数のデータラインDLの全体または一部に実際の映像データ電圧(Vdata)と区別されるフェークデータ電圧(Vfake)を出力することができる。
【0321】
フェークデータ電圧(Vfake)はk(kは、1以上の自然数)個のサブピクセルライン(サブピクセル行)に配列されたサブピクセルSPに供給できる。
【0322】
例えば、フェークデータ電圧(Vfake)はブラックデータ電圧(Vblack)または低階調データ電圧などでありえる。フェークデータ電圧(Vfake)はブラックデータ電圧(Vblack)である場合、フェークデータ挿入(FDI)駆動をブラックデータ挿入(BDI)駆動という。
【0323】
図11を参照すると、フェークデータ挿入駆動期間(tFDI)の以後、プリチャージ駆動期間(tPC)が進行できる。
【0324】
図11を参照すると、データ駆動回路120は、フェークデータ挿入駆動期間(tFDI)の間フェークデータ電圧(Vfake)を出力した以後、プリチャージ駆動期間(tPC)の間プリチャージデータ電圧(Vpre)を多数のデータラインDLの全体または一部に出力することができる。
【0325】
図11を参照すると、データ駆動回路120がプリチャージデータ電圧(Vpre)の出力開始時点の以後、第1ゲート駆動回路130は第5スキャン信号ラインSCL5にターン-オンレベル電圧を有する第5スキャン信号(SCAN5)を出力することができる。
【0326】
第5スキャン信号(SCAN5)のターン-オンレベル電圧区間と第5センス信号(SENSE5)のターン-オンレベル電圧区間が重畳する期間(即ち、第5サブピクセルSP5のプログラミング期間)は、データ駆動回路120がプリチャージデータ電圧(Vpre)を出力する期間(即ち、プリチャージ駆動期間(tPC))の以後に進行できる。
【0327】
図15は、本発明の実施形態に従う表示装置100のフェークデータ挿入駆動(例えば、ブラックデータ挿入駆動)を示す図である。
【0328】
図15を参照すると、フェークデータ挿入駆動期間(tFDI)の間、フェークデータ挿入のためのフェークデータ電圧(Vfake)はk個のサブピクセルSP内駆動トランジスタDTの第1ノードN1に印加される。
【0329】
したがって、データ駆動回路120がフェークデータ電圧(Vfake)を出力する時、k個のサブピクセルSP内スキャントランジスタSCTは全てターン-オン状態であり、k個のサブピクセルSPを除外したサブピクセルSP内スキャントランジスタSCTは全てターン-オフ状態である。
【0330】
データ駆動回路120がフェークデータ電圧(Vfake)を出力する時、k個のサブピクセルSPと残りのサブピクセルSPを含む全てのサブピクセルSPのセンストランジスタSENTは全てターン-オフ状態である。
【0331】
言い換えると、フェークデータ挿入駆動期間(tFDI)の間、データ駆動回路120がフェークデータ電圧(Vfake)を出力する時、第1ゲート駆動回路130は多数のスキャン信号ラインSCLのうち、k個のサブピクセルラインに対応するk個のスキャン信号ラインにターン-オンレベル電圧を有するスキャン信号を出力し、残りのスキャン信号ラインにはターン-オフレベル電圧を有するスキャン信号を出力することができる。第2ゲート駆動回路140は多数のセンス信号ラインSENL全てにターン-オフレベル電圧を有するセンス信号を出力することができる。
【0332】
図16は、本発明の実施形態に従う表示装置100のプリチャージ駆動を示す図である。
【0333】
図16を参照すると、プリチャージ駆動期間(tPC)の間、データ駆動回路120がプリチャージデータ電圧(Vpre)を出力する時、第1ゲート駆動回路130は多数のスキャン信号ラインSCL全てにターン-オフレベル電圧を有するスキャン信号(SCAN)を出力し、第2ゲート駆動回路140は多数のセンス信号ラインSENL全てにターン-オフレベル電圧を有するセンス信号(SENSE)を出力することができる。
【0334】
プリチャージ駆動期間(tPC)の間、プリチャージデータ電圧(Vpre)は多数のデータラインDLのみに印加されるだけであり、多数のサブピクセルSPの内部には印加されない。
【0335】
言い換えると、プリチャージ駆動期間(tPC)の間、プリチャージデータ電圧(Vpre)は多数のデータラインDLのみに印加されるだけであり、多数のサブピクセルSPの各々の駆動トランジスタDTの第1ノードN1には印加されない。
【0336】
図17は、本発明の実施形態に従う表示装置100のプリチャージ駆動で使われるプリチャージデータ電圧(Vpre)の設定範囲を示す図である。
【0337】
図17を参照すると、また、プリチャージ駆動期間(tPC)の間、1つ以上のデータラインDLに印加されるプリチャージデータ電圧(Vpre)は、プリチャージデータ電圧(Vpre)を出力する前に出力された第1映像データ電圧(Vdata1)と、プリチャージデータ電圧(Vpre)を出力した以後に出力される第2映像データ電圧(Vdata2)と、フェークデータ電圧(Vfake)と、第1映像データ電圧(Vdata1)及び第2映像データ電圧(Vdata2)のうちの高い方の電圧とフェークデータ電圧(Vfake)との間の電圧のうち、1つでありえる。
【0338】
図17を参照すると、フェークデータ電圧(Vfake)を下限値とし、第1映像データ電圧(Vdata1)と第2映像データ電圧(Vdata2)のうちの高い方の電圧を上限値とする設定範囲内で、プリチャージデータ電圧(Vpre)が設定できる。
【0339】
図18は本発明の実施形態に従う表示装置100のスキャントランジスタSCTを示す図であり、
図19は本発明の実施形態に従う表示装置100のセンストランジスタSENTを示す図である。
図2のサブピクセルSPの回路も共に参照する。
【0340】
図18を参照すると、スキャントランジスタSCTは、スキャントランジスタSCTのドレインノード(または、ソースノード)の役割をし、データラインDLと電気的に連結される第1スキャンパターン1810と、スキャントランジスタSCTのソースノード(または、ドレインノード)の役割をし、駆動トランジスタDTの第1ノードN1と電気的に連結される第2スキャンパターン1820と、第1スキャンパターン1810と第2スキャンパターン1820との間を電気的に連結してくれるために、一側はコンタクトホールCNTを通じて第1スキャンパターン1810と連結され、他側は第2スキャンパターン1820と連結されるか、または一体化されたゲート電極1800などを含むことができる。
【0341】
スキャン信号ラインSCLはスキャントランジスタSCTのゲート電極1800と重畳するように配置できる。スキャントランジスタSCTのゲート電極1800でスキャン信号ラインSCLと重畳する部分はスキャントランジスタSCTのチャンネルCHcに該当する。スキャントランジスタSCTのチャンネルCHcはチャンネル幅(Wc)とチャンネル長さ(Lc)を有する。
【0342】
スキャントランジスタSCTでチャンネル長さ(Lc)に対するチャンネル幅(Wc)の比率(Wc/Lc)はスキャントランジスタSCTのチャンネルCHcの特性を決定することができる。スキャントランジスタSCTでチャンネル長さ(Lc)に対するチャンネル幅(Wc)の比率(Wc/Lc)はスキャントランジスタSCTのオン-オフ特性及びスイッチング性能を決定することができる。
【0343】
図19を参照すると、センストランジスタSENTは、センストランジスタSENTのドレインノード(または、ソースノード)の役割をし、基準ラインRLと電気的に連結される第1パターン1910と、センストランジスタSENTのソースノード(または、ドレインノード)の役割をし、駆動トランジスタDTの第2ノードN2と電気的に連結される第2パターン1920と、第1パターン1910と第2パターン1920との間を電気的に連結してくれるために、一側がコンタクトホールCNTを通じて第1パターン1910と連結され、他側が他のコンタクトホールCNTを通じて第2パターン1920と連結されるゲート電極1900などを含むことができる。
【0344】
センス信号ラインSENLはセンストランジスタSENTのゲート電極1900と重畳するように配置できる。センストランジスタSENTのゲート電極1900でセンス信号ラインSENLと重畳する部分はセンストランジスタSENTのチャンネルCHsに該当する。センストランジスタSENTのチャンネルCHsはチャンネル幅(Ws)とチャンネル長さ(Ls)を有する。
【0345】
センストランジスタSENTでチャンネル長さ(Ls)に対するチャンネル幅(Ws)の比率(Ws/Ls)はセンストランジスタSENTのチャンネルCHsの特性を決定することができる。センストランジスタSENTでチャンネル長さ(Ls)に対するチャンネル幅(Ws)の比率(Ws/Ls)はセンストランジスタSENTのオン-オフ特性及びスイッチング性能を決定することができる。
【0346】
図18及び
図19を参照すると、センストランジスタSENTのチャンネル長さ(Ls)に対するチャンネル幅(Ws)の比率(Ws/Ls)はスキャントランジスタSCTのチャンネル長さ(Lc)に対するチャンネル幅(Wc)の比率(Wc/Lc)より大きいことがある。
【0347】
進歩したオーバーラップ駆動によれば、ある1つのサブピクセルSPでセンス信号(SENSE)のターン-オンレベル電圧区間はスキャン信号(SCAN)のターン-オンレベル電圧区間よりセンスシフト時間(tSHIFT/SEN)だけ遅延されるので、正常な充電及び正常なプログラミング動作のためには、スキャントランジスタSCTのターン-オン速度に比べて、センストランジスタSENTはより速いターン-オン速度を有する必要がある。
【0348】
したがって、前述したように、センストランジスタSENTのチャンネル長さ(Ls)に対するチャンネル幅(Ws)の比率(Ws/Ls)をスキャントランジスタSCTのチャンネル長さ(Lc)に対するチャンネル幅(Wc)の比率(Wc/Lc)より大きく設計することによって、前述した進歩したオーバーラップ駆動を遂行しながらも、ストレージキャパシタCstの充電時間が不足しないようにすることができる。これによって、該当サブピクセルSPのプログラミング動作が迅速で、かつ正常になされるようにすることができる。
【0349】
一方、多数のサブピクセルSPが互いに異なる光を出すサブピクセル(例:赤色光を出すサブピクセル、緑色光を出すサブピクセル、青色光を出すサブピクセル、及び白色光を出すサブピクセル)を含む場合、互いに異なる光を出すサブピクセルの各々に対するセンストランジスタSENTのチャンネル長さ(Ls)に対するチャンネル幅(Ws)の比率(Ws/Ls)は全て同一でありえる。
【0350】
これとは異なり、4個の互いに異なる光を出すサブピクセルうち、少なくとも1つのサブピクセル内センストランジスタSENTのチャンネル長さ(Ls)に対するチャンネル幅(Ws)の比率(Ws/Ls)は残りのサブピクセル内センストランジスタSENTのチャンネル長さ(Ls)に対するチャンネル幅(Ws)の比率(Ws/Ls)と異なることがある。
【0351】
図20は、本発明の実施形態に従う表示装置100の駆動方法に対するフローチャートである。
【0352】
図20を参照すると、多数のサブピクセルSPを含む表示装置100の駆動方法は、多数のサブピクセルSPのうち、第1サブピクセルSP1内スキャントランジスタSCTのゲートノードに連結された第1スキャン信号ラインSCL1にターン-オンレベル電圧区間を有する第1スキャン信号(SCAN1)を供給するステップ(S2010)と、第1サブピクセルSP1内センストランジスタSENTのゲートノードに電気的に連結された第1センス信号ラインSENL1に第1スキャン信号(SCAN1)のターン-オンレベル電圧区間に比べて予め設定されたセンスシフト時間(tSHIFT/SEN)だけ遅延されたターン-オンレベル電圧区間を有する第1センス信号(SENSE1)を供給するステップ(S2020)と、第1スキャン信号ラインSCL1にターン-オフレベル電圧区間を有する第1スキャン信号(SCAN1)を供給し、第1センス信号ラインSENL1にターン-オフレベル電圧区間を有する第1センス信号(SENSE1)を供給するステップ(S2030)などを含むことができる。
【0353】
ステップS2010で、表示装置100はデータラインDLに供給された映像データ電圧(Vdata)をターン-オンされたスキャントランジスタSCTを通じて第1サブピクセルSP1内駆動トランジスタDTの第1ノードN1に伝達することができる。
【0354】
ステップS2020で、表示装置100は基準ラインRLに供給された基準電圧(Vref)をターン-オンされたセンストランジスタSENTを通じて駆動トランジスタDTの第2ノードN2に伝達することができる。
【0355】
ステップS2030で、駆動トランジスタDTの第1ノードN2及び第2ノードN2の電圧が上昇する。ここで、駆動トランジスタDTの第2ノードN2は発光エレメントELの第1電極と電気的に連結できる。
【0356】
ステップS2030で、駆動トランジスタDTの第2ノードN2の電圧が一定水準以上上昇するようになれば、発光エレメントELに電流が流れるようになって、発光エレメントELの発光が始まる。
【0357】
第1センス信号(SENSE1)のターン-オンレベル電圧区間は、第1スキャン信号(SCAN1)のターン-オンレベル電圧区間と重畳する期間(OP)と、第1スキャン信号(SCAN1)のターン-オンレベル電圧区間と重畳しない期間(NOP)を含むことができる。
【0358】
第1センス信号(SENSE1)のターン-オンレベル電圧区間の開始時点は、第1スキャン信号(SCAN1)のターン-オンレベル電圧区間の開始時点よりセンスシフト時間(tSHIFT/SEN)だけ遅延され、センスシフト時間(tSHIFT/SEN)は第1スキャン信号(SCAN1)のターン-オンレベル電圧区間の1/2に該当する時間でありえる。
【0359】
多数のサブピクセルSPは第2サブピクセルSP2及び第3サブピクセルSP3をさらに含み、第1サブピクセルSP1、第2サブピクセルSP2、及び第3サブピクセルSP3の各々に含まれるセンストランジスタSENTのドレインノードまたはソースノードは、同一の基準ラインと電気的に連結できる。
【0360】
第2サブピクセルSP2内スキャントランジスタSCTのゲートノードにターン-オンレベル電圧を有する第2スキャン信号(SCAN2)が供給され、第2サブピクセルSP2内センストランジスタSENTのゲートノードにターン-オンレベル電圧を有する第2センス信号(SENSE2)が供給される間、第1サブピクセルSP1内センストランジスタSENTと第3サブピクセルSP3内センストランジスタSENTが同時にターン-オフされるタイミング(PROG2)が存在できる。
【0361】
多数のスキャン信号ラインのうち、i(iは、1以上の自然数)番目のスキャン信号ラインにターン-オンレベル電圧を有するi番目のスキャン信号(SCAN)が供給される期間と、多数のスキャン信号ラインのうち、(i+1)番目のスキャン信号ラインにターン-オンレベル電圧を有する(i+1)番目のスキャン信号(SCAN)が供給される期間との間のフェークデータ挿入(FDI)駆動期間のうち、k(kは、1以上の自然数)個のサブピクセルライン(サブピクセル行)に配列されたサブピクセルSPには実際の映像データ電圧(Vdata)と区別されるフェークデータ電圧(Vfake)が供給できる。
【0362】
図21は、本発明の実施形態に従う表示装置100がフェークデータ挿入駆動及び進歩したオーバーラップ駆動を遂行する場合、特定ライン輝度不良が防止される効果を説明するための図である。
【0363】
前述したように、
図5及び
図6を参照して前述したオーバーラップ駆動の場合、オーバーラップ駆動中にフェークデータ挿入駆動が進行される場合、フェークデータ挿入駆動の直前のサブピクセル行が明るい線700と見られる特定ライン明るい現象が発生できる。
【0364】
しかしながら、進歩したオーバーラップ駆動の場合、オーバーラップ駆動中にフェークデータ挿入駆動が進行されても、2つのゲート信号(スキャン信号、センス信号)のうち、センス信号のターン-オンレベル電圧区間がスキャン信号のターン-オンレベル電圧区間より遅延されるように制御する進歩したオーバーラップ駆動を通じて、フェークデータ挿入駆動の直前にオーバーラップ駆動特性が変化しない。即ち、進歩したオーバーラップ駆動によれば、プログラミングが進行される全てのサブピクセルの各々は隣接サブピクセルの影響を受けない。
【0365】
したがって、進歩したオーバーラップ駆動によれば、フェークデータ挿入駆動の直前のサブピクセル行(例:4番目、8番目のサブピクセル行など)が明るい線700と見られる特定ライン明らか現象が防止できる。
【0366】
図22は本発明の実施形態に従うゲート駆動回路2200を示す図であり、
図23は本発明の実施形態に従うゲート駆動タイミング図であり、
図24は本発明の実施形態に従うゲート信号出力ユニット2400を示す図である。
【0367】
図22を参照すると、本発明の実施形態に従うゲート駆動回路2200はレベルシフタ回路2210及びゲート信号出力部2220を含むことができる。
【0368】
図22を参照すると、レベルシフタ回路2210はスキャンクロック信号生成部2211及びセンスクロック信号生成部2212などを含むことができる。
【0369】
スキャンクロック信号生成部2211は、第1基準スキャンクロック信号(GCLK_SC)及び第2基準スキャンクロック信号(MCLK_SC)の入力を受けて複数のスキャンクロック信号(例:SC_CLK1~SC_CLK8)を生成して出力することができる。ここで、複数のスキャンクロック信号(SC_CLK1~SC_CLK8)は一定時間だけシフトされた信号波形を有することができる。
【0370】
センスクロック信号生成部2212は、第1基準センスクロック信号(GCLK_SE)及び第2基準センスクロック信号(MCLK_SE)の入力を受けて複数のセンスクロック信号(SE_CLK1~SE_CLK8)を生成して出力することができる。ここで、複数のセンスクロック信号(SE_CLK1~SE_CLK8)は一定時間だけシフトされた信号波形を有することができる。
【0371】
ゲート駆動回路2200がn相のゲート駆動を遂行すれば、n個のスキャンクロック信号が生成され、n個のセンスクロック信号が生成できる。例えば、
図22のように、ゲート駆動回路2200が8相のゲート駆動を遂行すれば、8個のスキャンクロック信号(SC_CLK1~SC_CLK8)が生成され、8個のセンスクロック信号(SE_CLK1~SE_CLK8)が生成できる。
【0372】
図22を参照すると、レベルシフタ回路2210はキャリークロック信号生成部2213をさらに含むことができる。
【0373】
図22を参照すると、ゲート信号出力部2220は複数のセンスクロック信号(SE_CLK1~SE_CLK8)に基づいてターン-オンレベル電圧区間を有するスキャン信号(SCAN)を出力し、複数のセンスクロック信号(SE_CLK1~SE_CLK8)に基づいてターン-オンレベル電圧区間を有するセンス信号(SENSE)を出力することができる。
【0374】
図22を参照すると、スキャンクロック信号生成部2211はスキャンロジック部(LOGIC_SC)及びスキャンレベルシフタ(LS_SC)を含むことができる。
【0375】
スキャンロジック部(LOGIC_SC)は第1基準スキャンクロック信号(GCLK_SC)及び第2基準スキャンクロック信号(MCLK_SC)の入力を受けて、第1基準スキャンクロック信号(GCLK_SC)のライジングタイミングにライジングされ、第2基準スキャンクロック信号(MCLK_SC)のフォーリングタイミングにフォーリングされるスキャンクロック信号(SC_CLK1~SC_CLK8)を生成することができる。
【0376】
スキャンレベルシフタ(LS_SC)はスキャンロジック部(LOGIC_SC)で生成されたスキャンクロック信号(SC_CLK1~SC_CLK8)の電圧レベルを変更して出力することができる。
【0377】
スキャンレベルシフタ(LS_SC)はスキャンクロック信号(SC_CLK1~SC_CLK8)を出力することができる。
【0378】
センスクロック信号生成部2212は、センスロジック部(LOGIC_SE)、遅延器(DD)及びセンスレベルシフタ(LS_SE)を含むことができる。
【0379】
センスロジック部(LOGIC_SE)は第1基準センスクロック信号(GCLK_SE)及び第2基準センスクロック信号(MCLK_SE)の入力を受けて、信号制御ロジックによってセンスクロック信号(SE_CLK1~SE_CLK8)を生成することができる。
【0380】
信号制御ロジックによって生成されたセンスクロック信号(SE_CLK1~SE_CLK8)は第1基準センスクロック信号(GCLK_SE)のライジングタイミングにライジングされず、第2基準センスクロック信号(MCLK_SE)のライジングタイミングにライジングされ、第2基準センスクロック信号(MCLK_SE)のフォーリングタイミングの以後、予め設定された遅延時間(tDELAY)が以後にフォーリングできる。
【0381】
遅延器(DD)はセンスクロック信号(SE_CLK1~SE_CLK8)が第1基準センスクロック信号(GCLK_SE)のライジングタイミングにライジングされず、第2基準センスクロック信号(MCLK_SE)のライジングタイミングにライジングされるようにセンスクロック信号(SE_CLK1~SE_CLK8)のライジングタイミングを遅延させることができる。
【0382】
センスレベルシフタ(LS_SE)は、センスロジック部(LOGIC_SE)で生成されたセンスクロック信号(SE_CLK1~SE_CLK8)の電圧レベルを変更して出力することができる。
【0383】
センスレベルシフタ(LS_SE)はハイレベルゲート電圧にライジングされ、ローレベルゲート電圧にフォーリングされ、スキャンクロック信号(SC_CLK1~SC_CLK8)のハイレベルゲート電圧区間に比べてセンスシフト時間(tSHIFT/SEN)だけ遅延されたハイレベルゲート電圧区間を有するセンスクロック信号(SE_CLK1~SE_CLK8)を出力することができる。
【0384】
図22を参照すると、例えば、遅延器(DD)は1つ以上の抵抗素子を含むことができる。
【0385】
キャリークロック信号生成部2213は、第1基準キャリークロック信号(GCLK_CR)及び第2基準スキャンクロック信号(MCLK_SC)の入力を受けて複数のキャリークロック信号(CR_CLK1~CR_CLK8)を生成して出力することができる。
【0386】
図22を参照すると、キャリークロック信号生成部2213はキャリーロジック部(LOGIC_CR)及びキャリーレベルシフタ(LS_CR)を含むことができる。
【0387】
キャリーロジック部(LOGIC_CR)は、第1基準キャリークロック信号(GCLK_CR)及び第2基準キャリークロック信号(MCLK_CR)の入力を受けて、第1基準キャリークロック信号(GCLK_CR)のライジングタイミングにライジングされ、第2基準キャリークロック信号(MCLK_CR)のフォーリングタイミングにフォーリングされる複数のキャリークロック信号(CR_CLK1~CR_CLK8)を生成することができる。ここで、複数のキャリークロック信号(CR_CLK1~CR_CLK8)は複数のスキャンクロック信号(SC_CLK1~SC_CLK8)と同一の波形を有することができる。
【0388】
キャリーレベルシフタ(LS_CR)は、キャリーロジック部(LOGIC_CR)で生成された複数のキャリークロック信号(CR_CLK1~CR_CLK8)の電圧レベルを変更して出力することができる。
【0389】
キャリーレベルシフタ(LS_CR)は、ハイレベルゲート電圧にライジングされ、ローレベルゲート電圧にフォーリングされる複数のキャリークロック信号(CR_CLK1~CR_CLK8)を出力することができる。
【0390】
一方、ゲート駆動回路2200に含まれたレベルシフタ回路2210は1つの集積回路チップで具現できる。
【0391】
ゲート駆動回路2200に含まれたゲート信号出力部2220は1つまたは2つ以上の集積回路チップで具現されることもできる。
【0392】
または、ゲート駆動回路2200に含まれたゲート信号出力部2220はGIP(Gate In Panel)タイプで具現できる。この場合、ゲート信号出力部2220は、スキャン信号(SCAN)が印加されるスキャン信号ライン(SCL)及びセンス信号(SENSE)が印加されるセンス信号ライン(SENL)が配置された表示パネル110の非表示領域に配置できる。
【0393】
図22のゲート駆動回路2200は、
図1の第1ゲート駆動回路130及び第2ゲート駆動回路140を含んで具現された回路でありうる。
【0394】
以下、スキャンクロック信号生成部2211により生成されたスキャンクロック信号(SC_CLK1~SC_CLK8)とセンスクロック信号生成部2212により生成されたセンスクロック信号(SE_CLK1~SE_CLK8)に対する特徴を
図23を参照してより詳細に説明する。但し、説明の便宜のために、複数のスキャンクロック信号(SC_CLK1~SC_CLK8)のうちの1つのスキャンクロック信号(SC_CLK)を例に挙げて、複数のセンスクロック信号(SE_CLK1~SE_CLK8)のうちの1つのセンスクロック信号(SE_CLK)を例に挙げて、複数のキャリークロック信号(CR_CLK1~CR_CLK8)のうちの1つのキャリークロック信号(CR_CLK)を例に挙げる。
【0395】
図23を参照すると、第1基準スキャンクロック信号(GCLK_SC)がライジングされ、フォーリングされた以後、第2基準スキャンクロック信号(MCLK_SC)がライジングされ、フォーリングできる。
【0396】
第1基準センスクロック信号(GCLK_SE)がライジングされ、フォーリングされた以後、第2基準センスクロック信号(MCLK_SE)がライジングされ、フォーリングできる。
【0397】
図23を参照すると、センスクロック信号(SE_CLK)のハイレベルゲート電圧区間はスキャンクロック信号(SC_CLK)のハイレベルゲート電圧区間に比べて予め設定されたセンスシフト時間(tSHIFT/SEN)だけ遅延できる。
【0398】
したがって、センスクロック信号(SE_CLK)から生成されるセンス信号(SENSE)のターン-オンレベル電圧区間はスキャンクロック信号(SC_CLK)から生成されるスキャン信号(SCAN)のターン-オンレベル電圧区間に比べてセンスシフト時間(tSHIFT/SEN)だけ遅延できる。
【0399】
図23を参照すると、スキャンクロック信号生成部2211は、第1基準スキャンクロック信号(GCLK_SC)のライジングタイミングにライジングされ、第2基準スキャンクロック信号(MCLK_SC)のフォーリングタイミングにフォーリングされるスキャンクロック信号(SC_CLK)を生成して出力することができる。
【0400】
センスクロック信号生成部2212は、第1基準センスクロック信号(GCLK_SE)のライジングタイミングにライジングされず、第2基準センスクロック信号(MCLK_SE)のライジングタイミングにライジングされ、第2基準センスクロック信号(MCLK_SE)のフォーリングタイミングの以後、予め設定された遅延時間(tDELAY)が以後にフォーリングされるセンスクロック信号(SE_CLK)を生成して出力することができる。
【0401】
第1基準センスクロック信号(GCLK_SE)のライジングタイミングと第2基準センスクロック信号(MCLK_SE)のライジングタイミングとの間の時間間隔はセンスシフト時間(tSHIFT/SEN)と対応できる。
【0402】
図23を参照すると、第1基準センスクロック信号(GCLK_SE)のライジングタイミングは第1基準スキャンクロック信号(GCLK_SC)のライジングタイミングと同一でありうる。
【0403】
センスクロック信号(SE_CLK)のライジングタイミングを指示するために、第2基準センスクロック信号(MCLK_SE)のライジングタイミングは第2基準スキャンクロック信号(MCLK_SC)のライジングタイミングより先立つことができる。
【0404】
図23を参照すると、スキャンクロック信号(SC_CLK)とセンスクロック信号(SE_CLK)との間の重畳時間の長さ(例:0.8H)は、センス信号(SENSE)のターン-オンレベル電圧区間の時間的な長さ(例:1.6H)から遅延時間(Tdelay、例:0.8H)を差し引いた値と対応できる。
【0405】
前述したように、ゲート信号出力部2220は複数のスキャン信号ライン(SCL)にスキャン信号(SCAN)を出力し、複数のセンス信号ライン(SENL)にセンス信号(SENSE)を出力することができる。このようなゲート信号出力部2220は、複数のステージ(Stage)に対応する複数のゲート信号出力ユニット2400を含むことができる。
【0406】
図24を参照すると、複数のゲート信号出力ユニット2400の各々は1つのスキャン信号ライン(SCL)にスキャン信号(SCAN)を出力し、1つのセンス信号ライン(SENL)にセンス信号(SENSE)を出力することができる。
【0407】
複数のゲート信号出力ユニット2400の各々は出力バッファ回路2410及び制御ロジック回路2420を含むことができる。
【0408】
出力バッファ回路2410は、n番目のスキャン信号(SCAN(n))を出力するための第1プル-アップトランジスタ(Tu1)及び第1プル-ダウントランジスタ(Td1)を含み、n番目のセンス信号(SENSE(n))を出力するための第2プル-アップトランジスタ(Tu2)及び第2プル-ダウントランジスタ(Td2)を含み、n番目のキャリー信号(CR(n))を出力するための第3プル-アップトランジスタ(Tu3)及び第3プル-ダウントランジスタ(Td3)を含むことができる。
【0409】
第1プル-アップトランジスタ(Tu1)及び第1プル-ダウントランジスタ(Td1)はn番目上のスキャンクロック信号(SC_CLK(n))が印加される第1クロック信号ノード(NH1)とゲート基底電圧(GVSS)が印加されるゲート基底ノード(NL)との間に直列に連結できる。
【0410】
第1プル-アップトランジスタ(Tu1)及び第1プル-ダウントランジスタ(Td1)が連結された第1連結地点(Nout1)はスキャン信号(SCAN)が出力される地点であって、スキャン信号ライン(SCL)と電気的に連結できる。
【0411】
第2プル-アップトランジスタ(Tu2)及び第2プル-ダウントランジスタ(Td2)はn番目上のセンスクロック信号(SE_CLK(n))が印加される第2クロック信号ノード(NH2)とゲート基底電圧(GVSS)が印加されるゲート基底ノード(NL)との間に直列に連結できる。
【0412】
第2プル-アップトランジスタ(Tu2)及び第2プル-ダウントランジスタ(Td2)が連結された第2連結地点(Nout2)はセンス信号(SENSE)が出力される地点であって、センス信号ライン(SENL)と電気的に連結できる。
【0413】
第3プル-アップトランジスタ(Tu3)及び第3プル-ダウントランジスタ(Td3)は、n番目上のスキャンクロック信号(CR_CLK(n))が印加され第3クロック信号ノード(NH3)とゲート基底電圧(GVSS)が印加されるゲート基底ノード(NL)との間に直列に連結できる。
【0414】
第3プル-アップトランジスタ(Tu3)及び第3プル-ダウントランジスタ(Td3)が連結された第3連結地点(Nout3)はn番目のキャリー信号(CR(n))が出力される地点である。
【0415】
n番目のキャリー信号(CR(n))は、
図24のゲート信号出力ユニット2400の後続ステージ(例えば、(n+2)番目のステージ)のゲート信号出力ユニット2400に入力できる。
【0416】
第1プル-アップトランジスタ(Tu1)のゲートノードはQ1ノードに電気的に連結できる。第1プル-アップトランジスタ(Tu1)はQ1ノードの電圧によってオン-オフが制御できる。
【0417】
第2プル-アップトランジスタ(Tu2)のゲートノードはQ2ノードに電気的に連結できる。第2プル-アップトランジスタ(Tu2)はQ2ノードの電圧によってオン-オフが制御できる。
【0418】
第3プル-アップトランジスタ(Tu3)のゲートノードはQ3ノードに電気的に連結できる。第3プル-アップトランジスタ(Tu3)はQ3ノードの電圧によってオン-オフが制御できる。
【0419】
第1プル-ダウントランジスタ(Td1)のゲートノードはQB1ノードに電気的に連結できる。第1プル-ダウントランジスタ(Td1)はQB1ノードの電圧によってオン-オフが制御できる。
【0420】
第2プル-ダウントランジスタ(Td2)のゲートノードはQB2ノードに電気的に連結できる。第2プル-ダウントランジスタ(Td2)はQB2ノードの電圧によってオン-オフが制御できる。
【0421】
第3プル-ダウントランジスタ(Td3)のゲートノードはQB3ノードに電気的に連結できる。第3プル-ダウントランジスタ(Td3)はQB3ノードの電圧によってオン-オフが制御できる。
【0422】
制御ロジック回路2420は、以前ステージのキャリー信号(CR(n-2))、スタート信号(VST)及びリセット信号(RST)の入力を受けて、Q1ノード、Q2ノード、及びQ3ノードの電圧を制御し、QB1ノード、QB2ノード、及びQB3ノードの電圧を制御することができる。制御ロジック回路2420は複数のトランジスタ及び1つ以上のキャパシタを含むことができる。
【0423】
Q1ノード、Q2ノード、及びQ3ノードは電気的に分離されたノードでありうる。または、Q1ノード、Q2ノード、及びQ3ノードは電気的に全て連結されたノードでありうる。または、Q1ノードとQ3ノードは電気的に連結され、Q2ノードはQ1ノードとQ3ノードと電気的に分離されたノードでありうる。
【0424】
QB1ノード、QB2ノード、及びQB3ノードは電気的に分離されたノードでありうる。または、QB1ノード、QB2ノード、及びQB3ノードは電気的に全て連結されたノードでありうる。または、QB1ノードとQB3ノードは電気的に連結され、QB2ノードはQB1ノードとQB3ノードと電気的に分離されたノードでありうる。
【0425】
第1プル-アップトランジスタ(Tu1)がターン-オンされれば、第1プル-ダウントランジスタ(Td1)はターン-オフできる。この際、第1プル-アップトランジスタ(Tu1)を通じてスキャンクロック信号(SC_CLK(n))に基づいてターン-オンレベル電圧区間(例:ハイレベルゲート電圧区間)を有するスキャン信号(SCAN)が出力できる。
【0426】
第1プル-アップトランジスタ(Tu1)がターン-オフされれば、第1プル-ダウントランジスタ(Td1)はターン-オンできる。この際、第1プル-ダウントランジスタ(Td1)を通じてゲート基底電圧(GVSS)に基づいてターン-オフレベル電圧区間(例:ローレベルゲート電圧区間)を有するスキャン信号(SCAN)が出力できる。
【0427】
第2プル-アップトランジスタ(Tu2)がターン-オンされれば、第2プル-ダウントランジスタ(Td2)はターン-オフできる。この際、第2プル-アップトランジスタ(Tu2)を通じてセンスクロック信号(SE_CLK(n))に基づいてターン-オンレベル電圧区間(例:ハイレベルゲート電圧区間)を有するセンス信号(SENSE)が出力できる。ここで、センス信号(SENSE)はスキャン信号(SCAN)のターン-オンレベル電圧区間よりセンスシフト時間(tSHIFT/SEN)だけシフトされたターン-オンレベル電圧区間を有することができる。
【0428】
第2プル-アップトランジスタ(Tu2)がターン-オフされれば、第2プル-ダウントランジスタ(Td2)はターン-オンできる。この際、第2プル-ダウントランジスタ(Td2)を通じてゲート基底電圧(GVSS)に基づいてターン-オフレベル電圧区間(例:ローレベルゲート電圧区間)を有するセンス信号(SENSE)が出力できる。
【0429】
第3プル-アップトランジスタ(Tu3)がターン-オンされれば、第3プル-ダウントランジスタ(Td3)はターン-オフできる。この際、第3プル-アップトランジスタ(Tu3)を通じてキャリークロック信号(CR_CLK(n))に基づいてターン-オンレベル電圧区間(例:ハイレベルゲート電圧区間)を有するキャリー信号(CR(n))が出力できる。
【0430】
第3プル-アップトランジスタ(Tu3)がターン-オフされれば、第3プル-ダウントランジスタ(Td3)はターン-オンできる。この際、第3プル-ダウントランジスタ(Td3)を通じてゲート基底電圧(GVSS)に基づいてターン-オフレベル電圧区間(例:ローレベルゲート電圧区間)を有するキャリー信号(CR(n))が出力できる。
【0431】
図23に図示したように、キャリー信号(CR(n))はスキャン信号(SCAN)と信号変化タイミングが同一でありうる。
【0432】
一方、ゲート駆動回路2200に含まれたレベルシフタ回路2210は1つの集積回路チップで具現できる。
【0433】
ゲート駆動回路2200に含まれたゲート信号出力部2220は1つまたは2つ以上の集積回路チップで具現されることもできる。
【0434】
または、ゲート駆動回路2200に含まれたゲート信号出力部2220はGIP(Gate In Panel)タイプで具現できる。この場合、ゲート信号出力部2220はスキャン信号(SCAN)が印加されるスキャン信号ライン(SCL)及びセンス信号(SENSE)が印加されるセンス信号ライン(SENL)が配置された表示パネル110の非表示領域に配置できる。
【0435】
図22のゲート駆動回路2200は、
図1の第1ゲート駆動回路130及び第2ゲート駆動回路140を含んで具現された回路でありうる。
【0436】
以上で前述した本発明の実施形態によれば、サブピクセルSPのオーバーラップ駆動を通じて、充電率を改善させることによって、画像品質を改善することができる。
【0437】
また、本発明の実施形態によれば、実際の映像がディスプレイされる中間に実際の映像と異なるフェーク映像(例:ブラック映像、低階調映像など)を挿入するフェークデータ挿入駆動を通じて、映像が区分されず、ぼける現象やサブピクセルライン別に明るさ差が出る現象を防止して画像品質を向上させることができる。
【0438】
また、本発明の実施形態によれば、オーバーラップ駆動中にフェークデータ挿入駆動が進行されても、2つのゲート信号(スキャン信号(SCAN)、センス信号(SENSE))のうち、センス信号(SENSE)のターン-オンレベル電圧区間がスキャン信号(SCAN)のターン-オンレベル電圧区間より遅延されるように制御する進歩したオーバーラップ駆動を通じて、フェークデータ挿入駆動の直前にオーバーラップ駆動特性が変化しないように制御することができる。
【0439】
これによって、オーバーラップ駆動中にフェークデータ挿入駆動が進行される場合、フェークデータ挿入駆動の直前のサブピクセル行(例:4番目、8番目のサブピクセル行など)で発生する画像異常現象(例:特定ライン明るい現象)を防止することができる。
【0440】
また、本発明の実施形態は進歩したオーバーラップ駆動と共に、センストランジスタSENTのチャンネル長さ(Ls)に対するチャンネル幅(Ws)の比率(Ws/Ls)を大きくすることによって、進歩したオーバーラップ駆動により減少する充電時間を補完することができる。
【0441】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したことに過ぎないものであって、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から外れない範囲で多様な修正及び変形が可能である。また、本発明に開示された実施形態は本発明の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであるので、このような実施形態により本発明の技術思想の範囲が限定されるのではない。本発明の保護範囲は請求範囲により解釈されなければならず、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は本発明の権利範囲に含まれるものとして解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0442】
100 表示装置
110 表示パネル
120 データ駆動回路
130 第1ゲート駆動回路
140 第2ゲート駆動回路
150 コントローラ