(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-08
(45)【発行日】2022-06-16
(54)【発明の名称】平面型プラズマ診断装置、平面型プラズマ診断装置が埋め立てられたウエハー型プラズマ診断装置、平面型プラズマ診断装置が埋め立てられた静電チャック
(51)【国際特許分類】
H05H 1/00 20060101AFI20220609BHJP
H05H 1/46 20060101ALI20220609BHJP
【FI】
H05H1/00 A
H05H1/46 A
(21)【出願番号】P 2021514264
(86)(22)【出願日】2019-04-15
(86)【国際出願番号】 KR2019004500
(87)【国際公開番号】W WO2020159003
(87)【国際公開日】2020-08-06
【審査請求日】2020-11-17
(31)【優先権主張番号】10-2019-0012572
(32)【優先日】2019-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2019-0032099
(32)【優先日】2019-03-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2019-0032117
(32)【優先日】2019-03-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】516151597
【氏名又は名称】コリア リサーチ インスティテュート オブ スタンダーズ アンド サイエンス
(74)【代理人】
【識別番号】100083138
【氏名又は名称】相田 伸二
(74)【代理人】
【識別番号】100189625
【氏名又は名称】鄭 元基
(74)【代理人】
【識別番号】100196139
【氏名又は名称】相田 京子
(72)【発明者】
【氏名】イ ヒョチャン
(72)【発明者】
【氏名】キム ジョンヒュン
(72)【発明者】
【氏名】ソン デジン
(72)【発明者】
【氏名】ヨム ヒチョン
【審査官】中尾 太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-090745(JP,A)
【文献】特開平08-335567(JP,A)
【文献】特開2003-243370(JP,A)
【文献】特開2012-047548(JP,A)
【文献】特開2014-170668(JP,A)
【文献】特開2015-122700(JP,A)
【文献】ShinJae You,Vacuum Magazine,KR,2017年06月,https://doi.org/10.5757/vacmac/4.2.10
【文献】D W Kim et al.,Planar cutoff probe for measuring the electron density of low-pressure plasmas,Plasma Sources Science and Technology,英国,IOP science,2019年01月17日,Vol. 28, 015004,pp. 1-7
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05H 1/00
H05H 1/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面型プラズマ診断装置において、
周波数が可変されるマイクロ波をプラズマに印加する送信アンテナ;
前記プラズマから前記マイクロ波を受信する受信アンテナ;
前記送信アンテナと前記受信アンテナが互いに絶縁されるように取り囲む胴体部;を含み、
前記送信アンテナのマイクロ波を印加する上部面と前記受信アンテナのマイクロ波を受信する上部面が平面型であり、前記送信アンテナと前記受信アンテナの前記上部面の側面が互いに対向し、前記各上部面は、
対向する方向で一端から他端までの距離が、
対向する方向に対して垂直方向で一端から他端までの距離より短く形成されることを特徴とする、平面型プラズマ診断装置。
【請求項2】
前記平面型送信アンテナと前記平面型受信アンテナの上部面は四角形であることを特徴とする、請求項1に記載の平面型プラズマ診断装置。
【請求項3】
前記平面型送信アンテナと前記平面型受信アンテナは前記胴体部内に互いに隣接して対向するように配置される直六面体状であることを特徴とする、請求項2に記載の平面型プラズマ診断装置。
【請求項4】
前記送信アンテナの前記上部面と前記受信アンテナの前記上部面の間隔(D)が1mm以上15mm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の平面型プラズマ診断装置。
【請求項5】
前記送信アンテナの上部面と前記受信アンテナの上部面に絶縁膜が形成されることを特徴とする、請求項1に記載の平面型プラズマ診断装置。
【請求項6】
前記上部面の縦の長さは前記上部面の横の長さより長く、前記送信アンテナの前記上部面の縦の長さと前記受信アンテナの前記上部面の縦の長さが互いに対向するように配置されることを特徴とする、請求項2に記載の平面型プラズマ診断装置。
【請求項7】
前記送信アンテナと前記受信アンテナの前記上部面の縦の長さは2mm以上30mm以下であることを特徴とする、請求項6に記載の平面型プラズマ診断装置。
【請求項8】
前記送信アンテナと前記受信アンテナの前記上部面の横の長さは0.1mm以上10mm以下であることを特徴とする、請求項7に記載の平面型プラズマ診断装置。
【請求項9】
前記送信アンテナまたは前記受信アンテナの前記上部面と対向する前記送信アンテナまたは前記受信アンテナの下部面を通じて超高周波を送信または受信するためのケーブルが連結されることを特徴とする、請求項1に記載の平面型プラズマ診断装置。
【請求項10】
前記下部面の縦の長さの中心から前記縦の長さの1/4の範囲内で超高周波を送信または受信するための前記ケーブルが連結されることを特徴とする、請求項9に記載の平面型プラズマ診断装置。
【請求項11】
平面型プラズマ診断装置において、
周波数が可変されるマイクロ波をプラズマに印加する送信アンテナ;
前記プラズマから前記マイクロ波を受信する受信アンテナ;
前記送信アンテナと前記受信アンテナが互いに絶縁されるように取り囲む胴体部;を含み、
前記送信アンテナのマイクロ波を印加する上部面と前記受信アンテナのマイクロ波を受信する上部面が半円の平面であり、前記送信アンテナと前記受信アンテナの前記上部面の弦が互いに水平に隣接して互いに対向し、前記各上部面は、
対向する方向で一端から他端までの距離が、
対向する方向に対して垂直方向で一端から他端までの距離より短く形成されることを特徴とする、平面型プラズマ診断装置。
【請求項12】
前記送信アンテナと前記受信アンテナは前記胴体部内に互いに隣接して対向するように配置される半円柱の形状であることを特徴とする、請求項11に記載の平面型プラズマ診断装置。
【請求項13】
平面型プラズマ診断装置において、
周波数が可変されるマイクロ波をプラズマに印加する送信アンテナ;
プラズマから前記マイクロ波を受信する受信アンテナ;
前記送信アンテナと前記受信アンテナが互いに絶縁されるように取り囲む胴体部;を含み、
前記送信アンテナのマイクロ波を印加する上部面と前記受信アンテナのマイクロ波を受信する上部面が平面型であり、前記送信アンテナと前記受信アンテナの前記上部面の側面が互いに水平に隣接して互いに対向し、前記各上部面は、
対向する方向で一端から他端までの距離が、
対向する方向に対して垂直方向で一端から他端までの距離より短く形成され、前記上部面から柱部が延びて形成されることを特徴とする、平面型プラズマ診断装置。
【請求項14】
平面型プラズマ診断装置が埋め立てられたウエハー型プラズマ診断装置において、
前記平面型プラズマ診断装置は
周波数が可変されるマイクロ波をプラズマに印加する送信アンテナ;
前記プラズマから前記マイクロ波を受信する受信アンテナ;
前記送信アンテナと前記受信アンテナが互いに絶縁されるように取り囲む胴体部;を含み、
前記送信アンテナのマイクロ波を印加する上部面と前記受信アンテナのマイクロ波を受信する上部面が平面型であり、前記送信アンテナと前記受信アンテナの前記上部面の側面が互いに水平に隣接して互いに対向し、前記各上部面は、
対向する方向で一端から他端までの距離が、
対向する方向に対して垂直方向で一端から他端までの距離より短く形成され 、
少なくとも一つの前記平面型プラズマ診断装置が埋め立てられる円形部材を含むことを特徴とする、平面型プラズマ診断装置が埋め立てられたウエハー型プラズマ診断装置。
【請求項15】
前記平面型プラズマ診断装置は前記円形部材の中心部または縁に埋め立てられることを特徴とする、請求項14に記載の平面型プラズマ診断装置が埋め立てられたウエハー型プラズマ診断装置。
【請求項16】
前記平面型プラズマ診断装置は前記円形部材に複数個が埋め立てられることを特徴とする、請求項14に記載の平面型プラズマ診断装置が埋め立てられたウエハー型プラズマ診断装置。
【請求項17】
前記平面型プラズマ診断装置は前記円形部材の中心部から放射状に複数個が埋め立てられることを特徴とする、請求項16に記載の平面型プラズマ診断装置が埋め立てられたウエハー型プラズマ診断装置。
【請求項18】
前記平面型プラズマ診断装置は前記円形部材に格子状または十字状に複数個が埋め立てられることを特徴とする、請求項16に記載の平面型プラズマ診断装置が埋め立てられたウエハー型プラズマ診断装置。
【請求項19】
前記複数個の平面型プラズマ診断装置に並列で連結されるスペクトル分析器をさらに含み、
前記スペクトル分析器は前記複数個の平面型プラズマ診断装置に連結される配線の長さが互いに異なることを特徴とする、請求項16に記載の平面型プラズマ診断装置が埋め立てられたウエハー型プラズマ診断装置。
【請求項20】
前記複数個の平面型プラズマ診断装置に連結されるスイッチング回路とスペクトル分析器をさらに含み、
前記スイッチング回路は前記複数個の平面型プラズマ診断装置を順次動作するようにして前記スペクトル分析器に連結されるようにすることを特徴とする、請求項16に記載の平面型プラズマ診断装置が埋め立てられたウエハー型プラズマ診断装置。
【請求項21】
平面型プラズマ診断装置が埋め立てられた静電チャックにおいて、
前記平面型プラズマ診断装置は
周波数が可変されるマイクロ波をプラズマに印加する送信アンテナ;
前記プラズマから前記マイクロ波を受信する受信アンテナ;
前記送信アンテナと前記受信アンテナが互いに絶縁されるように取り囲む胴体部;を含み、
前記送信アンテナのマイクロ波を印加する上部面と前記受信アンテナのマイクロ波を受信する上部面が平面型であり、前記送信アンテナと前記受信アンテナの前記上部面の側面が互いに水平に隣接して互いに対向し、前記各上部面は、
対向する方向で一端から他端までの距離が、
対向する方向に対して垂直方向で一端から他端までの距離より短く形成され 、
前記平面型プラズマ診断装置は前記静電チャックの表面の内部に埋め立てられることを特徴とする、平面型プラズマ診断装置が埋め立てられた静電チャック。
【請求項22】
前記平面型プラズマ診断装置は前記静電チャックの中心部または縁に埋め立てられることを特徴とする、請求項21に記載の平面型プラズマ診断装置が埋め立てられた静電チャック。
【請求項23】
前記平面型プラズマ診断装置は複数個が埋め立てられることを特徴とする、請求項21に記載の平面型プラズマ診断装置が埋め立てられた静電チャック。
【請求項24】
前記平面型プラズマ診断装置は前記静電チャックの中心部から放射状に複数個が埋め立てられることを特徴とする、請求項23に記載の平面型プラズマ診断装置が埋め立てられた静電チャック。
【請求項25】
前記平面型プラズマ診断装置は格子状または十字状に複数個が埋め立てられることを特徴とする、請求項23に記載の平面型プラズマ診断装置が埋め立てられた静電チャック。
【請求項26】
前記複数個の平面型プラズマ診断装置に並列で連結されるスペクトル分析器をさらに含み、
前記スペクトル分析器は前記複数個の平面型プラズマ診断装置に連結される配線の長さが互いに異なることを特徴とする、請求項23に記載の平面型プラズマ診断装置が埋め立てられた静電チャック。
【請求項27】
前記複数個の平面型プラズマ診断装置に連結されるスイッチング回路とスペクトル分析器をさらに含み、
前記スイッチング回路は前記複数個の平面型プラズマ診断装置を順次動作するようにして前記スペクトル分析器に連結されるようにすることを特徴とする、請求項23に記載の平面型プラズマ診断装置が埋め立てられた静電チャック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この研究は科学技術情報通信部から研究資金の支援を受ける韓国研究財団(NRF)の材料革新プログラム(1711120490/2020M3H4A3106004、寄与度 51%)、韓国の国家科学技術研究会(NST)のR&Dコンバージョンスプログラム(1711062007/CAP-17-02-NFRI-01)、そして、韓国標準科学研究院(KRISS)によって支援を受けた。
本発明は平面型プラズマ診断装置に関し、プラズマカットオフ周波数を測定するための超高周波送受信アンテナを平面型に形成して、カットオフ周波数からプラズマ密度を求めることができる平面型プラズマ診断装置を提供するためのものである。
【0002】
また、本発明は平面型プラズマ診断装置が埋め立てられたウエハー型プラズマ診断装置に関し、プラズマカットオフ周波数を測定するための超高周波送受信アンテナを平面型に形成して、カットオフ周波数からプラズマ密度を求めることができる平面型プラズマ診断装置を円形部材に埋め立てて形成したウエハー型プラズマ診断装置を提供するためのものである。
【0003】
また、本発明は平面型プラズマ診断装置が埋め立てられた静電チャックに関し、プラズマカットオフ周波数を測定するための超高周波送受信アンテナを平面型に形成して、カットオフ周波数からプラズマ密度を求めることができる平面型プラズマ診断装置を静電チャックに埋め立てて形成した平面型プラズマ診断装置が埋め立てられた静電チャックを提供するためのものである。
【背景技術】
【0004】
プラズマの応用分野が多様に拡大するにつれてプラズマ診断技術の重要性もさらに大きくなっている。従来のプラズマを診断する方法として、静電探針をプラズマに挿入して電位を印加する方式は高い電位がプラズマを変化させることができるため、プラズマ密度のようなプラズマ変数を正確に測定し難いという問題点がある。
【0005】
このような静電探針の問題点を解決するために、マイクロ波を利用したプラズマ診断方法としてカットオフ(cut-off)プローブ方式が開発されたが、カットオフ(cut-off)プローブは電磁波を放射するプローブと電磁波を受信するプローブを具備し、数百MHz~数十GHz範囲のマイクロ波を使ってプラズマ密度を測定することができる。
【0006】
マイクロ波の周波数がプラズマ周波数より小さい場合はマイクロ波はプラズマを通過することができず、マイクロ波の周波数がプラズマ周波数より大きい場合はマイクロ波はプラズマを通過することになるが、この地点での周波数をカットオフ周波数だといい、プラズマ密度はこのようなカットオフ周波数から求めることができる。
【0007】
登録特許公報第10-0473794号はアンテナ構造の周波数探針機を有する構造のプラズマ電子密度測定装置に関するものであって、
図22で棒状プローブの送受信アンテナの具体的な形状を図示しており、プラズマの内部に周波数探針機を挿入する方式であるためプラズマに対する構造的な干渉を誘発し得、探針の挿入による周辺のプラズマ密度の摂動により測定正確度が低いという問題点がある。
【0008】
登録特許公報第10-1225010号は棒状の放射アンテナとループ状の受信アンテナを有する超高周波プローブに関するものであって、
図23は棒状の放射アンテナとループ状の受信アンテナの具体的な形状を図示しており、受信アンテナをループ状にして受信率を高めているが、プラズマの内部に周波数探針機を挿入する方式であるためプラズマに対する構造的な干渉を誘発し得るという問題点がある。
【0009】
公開特許公報第10-2017-0069652号は平面型リングタイプ超高周波プラズマ診断装置に関するものであって、
図24は平面型リングタイププラズマ診断装置の具体的な形状を図示しており、プラズマのカットオフ周波数を感知してプラズマ密度を測定するために、送信アンテナと受信アンテナを同心軸の構造で配置し、前記受信アンテナはリング状に形成されて送信アンテナを取り囲んでいる。ところが、このような平面型リングタイプ超高周波プラズマ診断装置は構造的特性に起因する共振信号によって信頼性のあるプラズマ密度の測定が難しいという問題点がある。
【0010】
登録特許公報第10-1756325号は平面型円錐タイプのプラズマ診断装置に関するものであって、
図25は平面型円錐タイプのプラズマ診断装置の具体的な形状を図示しており、プラズマのカットオフ周波数を感知してプラズマ密度を測定するために、送信アンテナと受信アンテナをそれぞれ円錐状に形成している。ところが、このような平面型円錐タイプカットオフプローブは透過信号の強度が非常に低いためプラズマ密度の測定が難しいという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は前記問題点を解決するためのもので、送受信アンテナ間の容量性結合を増加させて構造的な干渉を防止し、透過信号の強度を強くすることによって、信頼性のあるプラズマの密度測定を可能にすることを目的とする。
【0012】
また、本発明の他の目的は構造的特性に起因する共振信号を防止して信頼性のあるプラズマの密度測定を可能にすることである。
【0013】
また、本発明の他の目的はプラズマ診断装置をウエハーの形態の円形部材に埋め立ててプラズマチャンバーの構造の変更を最小化してプラズマの密度測定を可能にすることである。
【0014】
また、本発明の他の目的はプラズマ診断装置を静電チャックに埋め立ててプラズマ工程中にリアルタイムにプラズマの密度測定を可能にすることである。
【0015】
また、本発明の他の目的はプラズマ診断装置を静電チャックに埋め立ててプラズマ工程中にリアルタイムにウエハー付近でのプラズマの密度測定を可能にすることである。
【0016】
また、本発明の他の目的はプラズマ空間の均一度の測定を低費用で可能にすることである。
【0017】
本発明が解決しようとする課題は前記目的にのみ制限せず、前記で明示的に示していない他の技術的課題は以下の本発明の構成および作用を通じて本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に理解できるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明では、前記課題を解決するために以下の構成を含む。
【0019】
本発明は平面型プラズマ診断装置に関し、周波数が可変されるマイクロ波をプラズマに印加する送信アンテナ;前記プラズマから前記マイクロ波を受信する受信アンテナ;前記送信アンテナと前記受信アンテナが互いに絶縁されるように取り囲む胴体部;を含み、前記送信アンテナのマイクロ波を印加する上部面と前記受信アンテナのマイクロ波を受信する上部面が平面型であり、前記送信アンテナと前記受信アンテナの前記上部面の側面が互いに対向することを特徴とする。
【0020】
本発明の前記平面型送信アンテナと前記平面型受信アンテナの上部面は四角形であることを特徴とする。
【0021】
本発明の前記平面型送信アンテナと前記平面型受信アンテナは前記胴体部内に互いに隣接して対向するように配置される直六面体状であることを特徴とする。
【0022】
本発明の前記送信アンテナの前記上部面と前記受信アンテナの前記上部面の間隔Dが1mm以上15mm以下であることを特徴とする。
【0023】
本発明の前記送信アンテナの上部面と前記受信アンテナの上部面に絶縁膜が形成されることを特徴とする。
【0024】
本発明の前記上部面の縦の長さは前記上部面の横の長さより長く、前記送信アンテナの前記上部面の縦の長さと前記受信アンテナの前記上部面の縦の長さが互いに対向するように配置されることを特徴とする。
【0025】
本発明の前記送信アンテナと前記受信アンテナの前記上部面の縦の長さは2mm以上30mm以下であることを特徴とする。
【0026】
本発明の前記送信アンテナと前記受信アンテナの前記上部面の横の長さは0.1mm以上10mm以下であることを特徴とする。
【0027】
本発明の前記送信アンテナまたは前記受信アンテナの前記上部面と対向する前記送信アンテナまたは前記受信アンテナの下部面を通じて超高周波を送信または受信するためのケーブルが連結されることを特徴とする。
【0028】
本発明の前記下部面の縦の長さの中心から前記縦の長さの1/4の範囲内で超高周波を送信または受信するための前記ケーブルが連結されることを特徴とする。
【0029】
また、本発明は平面型プラズマ診断装置に関し、周波数が可変されるマイクロ波をプラズマに印加する送信アンテナ;前記プラズマから前記マイクロ波を受信する受信アンテナ;前記送信アンテナと前記受信アンテナが互いに絶縁されるように取り囲む胴体部;を含み、前記送信アンテナのマイクロ波を印加する上部面と前記受信アンテナのマイクロ波を受信する上部面が半円の平面であり、前記送信アンテナと前記受信アンテナの前記上部面の弦が互いに対向することを特徴とする。
【0030】
本発明の前記送信アンテナと前記受信アンテナは前記胴体部内に互いに隣接して対向するように配置される半円柱の形状であることを特徴とする。
【0031】
また、本発明は平面型プラズマ診断装置に関し、周波数が可変されるマイクロ波をプラズマに印加する送信アンテナ;プラズマから前記マイクロ波を受信する受信アンテナ;前記送信アンテナと前記受信アンテナが互いに絶縁されるように取り囲む胴体部;を含み、前記送信アンテナのマイクロ波を印加する上部面と前記受信アンテナのマイクロ波を受信する上部面が平面型であり、前記送信アンテナと前記受信アンテナの前記上部面の側面が互いに対向し、前記上部面から柱部が延びて形成されることを特徴とする。
【0032】
また、平面型プラズマ診断装置が埋め立てられたウエハー型プラズマ診断装置に関し、前記平面型プラズマ診断装置は周波数が可変されるマイクロ波をプラズマに印加する送信アンテナ;前記プラズマから前記マイクロ波を受信する受信アンテナ;前記送信アンテナと前記受信アンテナが互いに絶縁されるように取り囲む胴体部;を含み、前記送信アンテナのマイクロ波を印加する上部面と前記受信アンテナのマイクロ波を受信する上部面が平面型であり、前記送信アンテナと前記受信アンテナの前記上部面の側面が互いに対向し、少なくとも一つの前記平面型プラズマ診断装置が埋め立てられる円形部材を含むことを特徴とする。
【0033】
本発明の前記平面型プラズマ診断装置は前記円形部材の中心部または縁に埋め立てられることを特徴とする。
【0034】
本発明の前記平面型プラズマ診断装置は前記円形部材に複数個が埋め立てられることを特徴とする。
【0035】
本発明の前記平面型プラズマ診断装置は前記円形部材の中心部から放射状に複数個が埋め立てられることを特徴とする。
【0036】
本発明の前記平面型プラズマ診断装置は前記円形部材に格子状または十字状に複数個が埋め立てられることを特徴とする。
【0037】
本発明の前記複数個の平面型プラズマ診断装置に並列で連結されるスペクトル分析器をさらに含み、前記スペクトル分析器は前記複数個の平面型プラズマ診断装置に連結される配線の長さが互いに異なることを特徴とする。
【0038】
本発明の前記複数個の平面型プラズマ診断装置に連結されるスイッチング回路とスペクトル分析器をさらに含み、前記スイッチング回路は前記複数個の平面型プラズマ診断装置を順次動作するようにして前記スペクトル分析器に連結されるようにすることを特徴とする。
【0039】
また、本発明は平面型プラズマ診断装置が埋め立てられた静電チャックに関し、前記平面型プラズマ診断装置は周波数が可変されるマイクロ波をプラズマに印加する送信アンテナ;前記プラズマから前記マイクロ波を受信する受信アンテナ;前記送信アンテナと前記受信アンテナが互いに絶縁されるように取り囲む胴体部;を含み、前記送信アンテナのマイクロ波を印加する上部面と前記受信アンテナのマイクロ波を受信する上部面が平面型であり、前記送信アンテナと前記受信アンテナの前記上部面の側面が互いに対向し、前記平面型プラズマ診断装置は前記静電チャックの表面の内部に埋め立てられることを特徴とする。
【0040】
本発明の前記平面型プラズマ診断装置は前記静電チャックの中心部または縁に埋め立てられることを特徴とする。
【0041】
本発明の前記平面型プラズマ診断装置は前記静電チャックに複数個が埋め立てられることを特徴とする。
【0042】
本発明の前記平面型プラズマ診断装置は前記静電チャックの中心部から放射状に複数個が埋め立てられることを特徴とする。
【0043】
本発明の前記平面型プラズマ診断装置は格子状または十字状に複数個が埋め立てられることを特徴とする。
【0044】
本発明の前記複数個の平面型プラズマ診断装置に並列で連結されるスペクトル分析器をさらに含み、前記スペクトル分析器は前記複数個の平面型プラズマ診断装置に連結される配線の長さが互いに異なることを特徴とする。
【0045】
本発明の前記複数個の平面型プラズマ診断装置に連結されるスイッチング回路とスペクトル分析器をさらに含み、前記スイッチング回路は前記複数個の平面型プラズマ診断装置を順次動作するようにして前記スペクトル分析器に連結されるようにすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0046】
本発明は送受信アンテナ間の容量性結合を増加させて構造的な干渉を防止し、透過信号の強度を強くすることによって、信頼性のあるプラズマの密度測定が可能な効果がある。
【0047】
また、本発明は構造的特性に起因する共振信号を防止して信頼性のあるプラズマの密度測定が可能な効果がある。
【0048】
また、本発明はプラズマ診断装置をウエハーの形態の円形部材に埋め立ててプラズマチャンバーの構造の変更を最小化してプラズマの密度測定が可能な効果がある。
【0049】
また、本発明はプラズマ診断装置を静電チャックに埋め立ててプラズマ工程中にリアルタイムにプラズマの密度測定が可能な効果がある。
【0050】
また、本発明はプラズマ診断装置を静電チャックに埋め立ててプラズマ工程中にリアルタイムにウエハー付近でのプラズマの密度測定が可能な効果がある。
【0051】
また、本発明はプラズマ空間の均一度の測定を低費用で可能な効果がある。
【0052】
本発明による効果は前記効果にのみ制限せず、前記で明示的に示していない他の効果は以下の本発明の構成および作用を通じて本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に理解できるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【
図1】本発明の平面型プラズマ診断装置であって、(a)平面図、(b)右側面図、(c)下側面図を図示する。
【
図2】本発明の平面型プラズマ診断装置の送受信アンテナの具体的な形状の一実施例を図示する。
【
図3】本発明の平面型プラズマ診断装置であって、平面図と右側面図に具体的な数値符号を図示する。
【
図4a】真空状態のプラズマチャンバー内で本発明と従来技術である平面型リングタイププラズマ診断装置の透過係数の周波数スペクトルを比較して図示する。
【
図4b】プラズマが生成されたプラズマチャンバー内で本発明と従来技術である平面型リングタイププラズマ診断装置の透過係数の周波数スペクトルを比較して図示する。
【
図5】真空状態のプラズマチャンバー内で従来技術である平面型リングタイププラズマ診断装置の送受信アンテナの間隔Dによる透過係数の周波数スペクトルを図示する。
【
図6】真空状態のプラズマチャンバー内で本発明の送受信アンテナの間隔Dによる透過係数の周波数スペクトルを図示する。
【
図7】プラズマが生成されたプラズマチャンバー内で本発明の送受信アンテナの縦の長さBによる透過係数の周波数スペクトルを図示する。
【
図8】プラズマが生成されたプラズマチャンバー内で本発明の送受信アンテナパワー印加部位Cによる透過係数の周波数スペクトルを図示する。
【
図9】本発明の平面型プラズマ診断装置の送受信アンテナの具体的な形状の他の一実施例を図示する。
【
図10】本発明の平面型プラズマ診断装置の送受信アンテナの具体的な形状のさらに他の一実施例を図示する。
【
図11】本発明の平面型プラズマ診断装置の送受信アンテナにスペクトル分析器が連結される構成を図示する。
【
図12】本発明の平面型プラズマ診断装置が埋め立てられたウエハー型プラズマ診断装置の一実施例を図示する。
【
図13】本発明の平面型プラズマ診断装置が埋め立てられたウエハー型プラズマ診断装置の他の一実施例を図示する。
【
図14】本発明の平面型プラズマ診断装置が放射状に埋め立てられたウエハー型プラズマ診断装置または静電チャックを図示する。
【
図15】本発明の平面型プラズマ診断装置が格子状または十字状に埋め立てられたウエハー型プラズマ診断装置または静電チャックを図示する。
【
図16】本発明の平面型プラズマ診断装置が埋め立てられた静電チャックの一実施例を図示する。
【
図17】本発明の平面型プラズマ診断装置が埋め立てられた静電チャックの他の一実施例を図示する。
【
図18】本発明の平面型プラズマ診断装置が埋め立てられた静電チャックのさらに他の一実施例を図示する。
【
図19】本発明の平面型プラズマ診断装置が埋め立てられた静電チャックのさらに他の一実施例を図示する。
【
図20】本発明の平面型プラズマ診断装置が埋め立てられた静電チャックのさらに他の一実施例を図示する。
【
図21】本発明の平面型プラズマ診断装置が埋め立てられた静電チャックのさらに他の一実施例を図示する。
【
図22】従来技術である棒状プローブの送受信アンテナの具体的な形状を図示する。
【
図23】従来技術である棒状の放射アンテナとループ状の受信アンテナの具体的な形状を図示する。
【
図24】従来技術である平面型リングタイププラズマ診断装置の具体的な形状を図示する。
【
図25】従来技術である平面型円錐タイププラズマ診断装置の具体的な形状を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0054】
以下、本発明の好ましい実施例に係る全体的な構成および作用について説明することにする。このような実施例は例示的なものであって、本発明の構成および作用を制限するものではなく、実施例で明示的に示していない他の構成および作用も以下の本発明の実施例を通じて、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に理解できる場合は本発明の技術的思想と言える。
【0055】
以下、本発明の具体的な実施例に係る全体的な構成および動作について説明することにする。
【0056】
図1は本発明の平面型プラズマ診断装置であって、(a)平面図、(b)右側面図、(c)下側面図を図示し、
図2は本発明の平面型プラズマ診断装置の送受信アンテナの具体的な形状の一実施例を図示する。
【0057】
図1を参照すると、本発明は平面型プラズマ診断装置に関し、周波数が可変されるマイクロ波をプラズマに印加する送信アンテナ20、前記プラズマから前記マイクロ波を受信する受信アンテナ30、前記送信アンテナ20と前記受信アンテナ30が互いに絶縁されるように取り囲む胴体部10を含み、前記送信アンテナ20のマイクロ波を印加する上部面と前記受信アンテナ30のマイクロ波を受信する上部面が平面型であり、前記送信アンテナ20と前記受信アンテナ30の前記上部面の側面が互いに対向している。
【0058】
したがって本発明では、送信アンテナ20と前記受信アンテナ30の側面が互いに対向するように配置されて容量性結合が増加するにつれて透過信号の強度が強くなり、プラズマチャンバーとプラズマ診断装置の構造的な共振特性による透過係数のピーク値が抽出されることを防止することができる。
【0059】
図1の平面図には前記送信アンテナ20の上部面と前記受信アンテナ30の上部面が平面型で図示されており、右側面図には前記受信アンテナ30の縦切断面が図示されており、下側面図には前記送信アンテナ20と前記受信アンテナ30の横切断面が図示されている。
【0060】
また、下側面図には前記送信アンテナ20の前記上部面と対向する前記送信アンテナ20の下部面を通じて超高周波を送信するために連結されるケーブルが図示されており、右側面図と下側面図には前記受信アンテナ30の前記上部面と対向する前記受信アンテナ30の下部面を通じて超高周波を受信するために連結されるケーブルが図示されている。
【0061】
図2を参照すると、前記平面型送信アンテナ20と前記平面型受信アンテナ30は前記胴体部10内に互いに隣接して対向するように配置される直六面体状であり、前記平面型送信アンテナと前記平面型受信アンテナの上部面21は四角形であり、下部面22も四角形であり得る。また、前記送信アンテナ20の上部面21と前記受信アンテナ30の上部面21に絶縁膜が形成されてもよい。
【0062】
図3は本発明の平面型プラズマ診断装置であって、平面図と右側面図に具体的な数値符号を図示する。
【0063】
図3を参照すると、前記送信アンテナ20の前記上部面21と前記受信アンテナ30の前記上部面21の間隔Dが1mm以上15mm以下であり、前記上部面21の縦の長さBは前記上部面21の横の長さより長く、前記送信アンテナ20の前記上部面21の縦の長さBと前記受信アンテナ30の前記上部面21の縦の長さBが互いに対向するように配置される。
【0064】
前記送信アンテナ20の前記上部面21の縦の長さBと前記受信アンテナ30の前記上部面21の縦の長さBは2mm以上30mm以下であることが好ましく、前記送信アンテナ20と前記受信アンテナ30の前記上部面21の横の長さAは0.1mm以上10mm以下であることが好ましい。
【0065】
また、前記送信アンテナ20と前記受信アンテナ30の前記上部面21と対向する前記送信アンテナ20と前記受信アンテナ30の下部面22を通じて超高周波を送信または受信するためのケーブル40が連結され、前記下部面22の縦の長さBの中心から前記縦の長さBの1/4の範囲内で超高周波を送信または受信するための前記ケーブル40が連結されることが好ましい。
【0066】
半導体工程とディスプレイ工程条件でプラズマ密度は1×109cm-3~5×1011cm-3であり、これに対応するカットオフ周波数は300MHz~6GHzであるので、カットオフ周波数を抽出する時に該当領域でプラズマ診断装置の構造によるキャビティ(cavity)特性すなわち、プラズマチャンバーとプラズマ診断装置の構造的な共振特性によってカットオフ周波数の抽出が難しいため、信頼性のあるプラズマの密度測定も難しくなる。
【0067】
図4aは真空状態のプラズマチャンバー内で本発明と従来技術である平面型リングタイププラズマ診断装置の透過係数の周波数スペクトルを比較して図示し、
図4bはプラズマが生成されたプラズマチャンバー内で本発明と従来技術である平面型リングタイププラズマ診断装置の透過係数の周波数スペクトルを比較して図示する。
【0068】
図4aを参照すると、プラズマが生成されていない真空状態のプラズマチャンバー内で、従来技術である平面型リングタイププラズマ診断装置の透過係数の周波数スペクトルでは1GHz~2GHzでプラズマチャンバーとプラズマ診断装置の構造的な共振特性によって透過係数のピーク値が抽出されているのに反して、本発明の透過係数の周波数スペクトルではプラズマチャンバーとプラズマ診断装置の構造的な共振特性による透過係数のピーク値が抽出されていない。
【0069】
図4bを参照すると、プラズマが生成されるプラズマチャンバー内で、従来技術である平面型リングタイププラズマ診断装置の透過係数の周波数スペクトルでは1GHz付近でカットオフ周波数を区分することが難しいのに反して、本発明の透過係数の周波数スペクトルでは0.5GHz~1GHzでカットオフ周波数が明確に抽出されている。
【0070】
すなわち、本発明は従来技術である平面型リングタイププラズマ診断装置に比べてカットオフ周波数の抽出が容易であり、これに伴い、信頼性のあるプラズマの密度測定が行われ得る。
【0071】
図5は真空状態のプラズマチャンバー内で従来技術である平面型リングタイププラズマ診断装置の送受信アンテナの間隔Dによる透過係数の周波数スペクトルを図示し、
図6は真空状態のプラズマチャンバー内で本発明の送受信アンテナの間隔Dによる透過係数の周波数スペクトルを図示する。
【0072】
図5を参照すると、従来技術である平面型リングタイププラズマ診断装置では、送受信アンテナの間隔Dが2mm、4mm、7mm、15mmに大きくなるにつれてプラズマチャンバーとプラズマ診断装置の構造的な共振特性による透過係数のピーク値の個数がより多く抽出されているところ、プラズマ周波数がこのような透過係数のピーク値付近に位置するとプラズマ周波数の抽出を難しくする。
【0073】
図6を参照すると、本発明ではプラズマチャンバーとプラズマ診断装置の構造的な共振特性によって透過係数のピーク値が7GHz付近である高い周波数領域にあり、送受信アンテナの間隔Dが2mm、4mm、7mm、15mmに大きくなるにつれてプラズマチャンバーとプラズマ診断装置の構造的な共振特性による透過係数のピーク値がかえってなくなっているところ、プラズマ周波数の抽出に影響を及ぼしていない。
【0074】
したがって、本発明は従来技術である平面型リングタイププラズマ診断装置に比べてカットオフ周波数の抽出が容易であり、これに伴い、信頼性のあるプラズマの密度測定が行われ得る。
【0075】
図7は、プラズマが生成されたプラズマチャンバー内で本発明の送受信アンテナの縦の長さBによる透過係数の周波数スペクトルを図示する。
【0076】
図7を参照すると、本発明ではプラズマが生成されたプラズマチャンバー内で透過係数のピーク値が2GHzで抽出されており、送受信アンテナの縦の長さBが2mm、4mm、8mm、20mm、30mmに長くなっても透過係数のピーク値が影響を受けず、6GHzより高い周波数領域でのみプラズマチャンバーとプラズマ診断装置の構造的な共振特性による透過係数のピーク値が抽出されているだけである。
【0077】
ただし、送受信アンテナの縦の長さBが30mmより長くなる場合、特に60mmである場合にはプラズマチャンバーとプラズマ診断装置の構造的な共振特性による透過係数のピーク値が6GHzより低い周波数領域でも多数個抽出されているので、本発明の送受信アンテナの縦の長さBは30mm以下であることが好ましく、前記送信アンテナ20と前記受信アンテナ30の前記上部面21の横の長さAは0.1mm以上10mm以下であることが好ましい。
【0078】
図8は、プラズマが生成されたプラズマチャンバー内で本発明のアンテナパワー印加部位Cによる透過係数の周波数スペクトルを図示する。
【0079】
図8を参照すると、本発明のアンテナパワー印加部位Cに周波数スペクトル分析器からのケーブル40が連結されて超高周波マイクロ波を送信し受信して周波数分析をすることになるが、前記ケーブル40が送受信アンテナの下部面22の中央部から逸脱すると、4GHz~5GHz領域でプラズマチャンバーとプラズマ診断装置の構造的な共振特性による透過係数のピーク値が抽出されてプラズマ周波数の抽出を難しくする。
【0080】
前記下部面22の縦の長さBが20mmである場合、前記下部面22の縦の長さBの中心から5mmを逸脱して周波数スペクトル分析器からのケーブル40が連結されると、プラズマチャンバーとプラズマ診断装置の構造的な共振特性による透過係数のピーク値が抽出されてプラズマ周波数の抽出を難しくするため、本発明のアンテナパワー印加部位Cは前記下部面22の縦の長さBが20mmである場合、前記下部面22の縦の長さBの中心から5mm以下の位置で周波数スペクトル分析器からのケーブル40が連結されることが好ましい。すなわち、前記下部面22の縦の長さBの中心から前記下部面22の縦の長さBの1/4の範囲内で超高周波を送信または受信するための前記ケーブルが連結されることが好ましい。
【0081】
図9は、本発明の平面型プラズマ診断装置の送受信アンテナの具体的な形状の他の一実施例を図示する。
【0082】
図9を参照すると、前記送信アンテナ20のマイクロ波を印加する上部面21と前記受信アンテナ30のマイクロ波を受信する上部面21が半円の平面であり、前記送信アンテナ20と前記受信アンテナ30の前記上部面21の弦が互いに対向する構造である。
【0083】
胴体部10が円形である場合、前記送信アンテナ20と前記受信アンテナ30の上部面21を半円の平面で形成して前記送信アンテナ20と前記受信アンテナ30の上部面21の面積をより一層広く形成して信号の強度をさらに大きくすることができ、前記送信アンテナ20と前記受信アンテナ30の半円の平面の弦が互いに対向するように配置されて容量性結合も増加し、透過信号の強度も強く維持され得る。
【0084】
また、前記送信アンテナ20と前記受信アンテナ30は前記胴体部10内に互いに隣接して対向するように配置される半円柱の形状であり得る。
【0085】
図10は、本発明の平面型プラズマ診断装置の送受信アンテナの具体的な形状のさらに他の一実施例を図示する。
【0086】
図10を参照すると、本発明の送信アンテナ20または受信アンテナ30の上部面21は長方形の平面で形成し、前記上部面21から下部面22は柱部で形成して、前記上部面21での容量性結合は大きく維持しつつ、前記送信アンテナ20と前記受信アンテナ30の製造費用を低減することができる。また、前記柱部の位置は前記上部面21の中央部または縁に位置してもよい。
【0087】
また、図面には図示していないが、前記送信アンテナ20または前記受信アンテナ30の上部面21は半円の平面で形成し、前記上部面21から下部面22は柱部で形成して、前記上部面21での容量性結合は大きく維持しつつ、前記送信アンテナ20と前記受信アンテナ30の製造費用を低減することができる。また、前記柱部の位置は前記上部面21の中央部または縁に位置してもよい。
【0088】
図11は、本発明の平面型プラズマ診断装置の送受信アンテナにスペクトル分析器が連結される構成を図示する。
図11を参照すると、本発明の送信アンテナ20または受信アンテナ30の下部面22を通じて周波数スペクトル分析器50からのケーブル40が連結され、前記送信アンテナ20は前記周波数スペクトル分析器50からパワーが印加されて超高周波マイクロ波を送信し、前記送信アンテナ20から送信した超高周波マイクロ波はプラズマ空間を経由した後、前記受信アンテナ30で受信して前記周波数スペクトル分析器50で周波数スペクトルを抽出して分析することになる。
【0089】
図12は、本発明の平面型プラズマ診断装置が埋め立てられたウエハー型プラズマ診断装置の一実施例を図示する。
図12を参照すると、本発明の平面型プラズマ診断装置が埋め立てられたウエハー型プラズマ診断装置は、平面型プラズマ診断装置70が円形部材80の中心部または縁に埋め立てられて形成され、前記ウエハー型プラズマ診断装置は静電チャック上に置かれてスペクトル分析器50に連結されてプラズマ空間の均一度を測定することになる。
【0090】
前記ウエハー型プラズマ診断装置は既存のプラズマチャンバーに容易に適用可能であるため、既存のプラズマチャンバーの構造の変更を最小化しながらプラズマ診断が可能であるという効果がある。
【0091】
図13は、本発明の平面型プラズマ診断装置が埋め立てられたウエハー型プラズマ診断装置の他の一実施例を図示する。
図13を参照すると、平面型プラズマ診断装置70が円形部材80の中心部または縁に埋め立てられて形成され、前記ウエハー型プラズマ診断装置は静電チャック上に置かれて一つのスペクトル分析器50に並列で連結されて、プラズマ空間の均一度を測定することになる。これに伴い、高価なスペクトル分析器50を効率的に使って複数の平面型プラズマ診断装置70によるプラズマ空間の均一度の測定が低費用で可能となる。
【0092】
前記スペクトル分析器50は、前記複数個の平面型プラズマ診断装置70に連結される配線の長さを互いに異なるように形成して、前記スペクトル分析器50と前記複数個の平面型プラズマ診断装置70の間で送受信される信号の時間差を区分してそれぞれの平面型プラズマ診断装置70を作動させることができる。
【0093】
また、前記スペクトル分析器50と前記複数個の平面型プラズマ診断装置70の間にスイッチング回路60を具備して、スイッチング動作によって前記スペクトル分析器50と前記複数個の平面型プラズマ診断装置70の間で送受信される信号の時間差を区分して、それぞれの平面型プラズマ診断装置70を作動させることができる。
【0094】
また、送信のためには配線の長さの差を利用して区分し、受信のためにはスイッチング動作によって区分したり、その逆に送信のためにはスイッチング動作によって区分し、受信のためには配線の長さの差を利用して区分するようにして、それぞれの平面型プラズマ診断装置70を作動させることができる。
【0095】
図14は本発明の平面型プラズマ診断装置が放射状に埋め立てられたウエハー型プラズマ診断装置を図示し、
図15は本発明の平面型プラズマ診断装置が格子状または十字状に埋め立てられたウエハー型プラズマ診断装置を図示する。
図14と
図15を参照すると、複数個の平面型プラズマ診断装置70が円形部材80に多重で埋め立てられてプラズマ空間均一度をより精密に測定することができる。これに伴い、半導体工程でウエハーの中心から縁までプラズマ空間均一度を精密に測定することができ、ウエハーの歩留まりをより高めることができ、平面型プラズマ診断装置70が円形部材80に多重で埋め立てられても一つのスペクトル分析器50に並列で連結されて分析が可能となる。
【0096】
また、本発明の平面型プラズマ診断装置の送信アンテナ20または受信アンテナ30の下部面22を通じて周波数スペクトル分析器50からのケーブル40を有線で連結する場合には、静電チャックの上面に端子を具備することが好ましい。
【0097】
また、円形部材80の内部に無線送受信装置を具備し、平面型プラズマ診断装置の送信アンテナ20と受信アンテナ30の信号を無線で周波数スペクトル分析器50と連結されるようにしてもよい。ところで、このような無線連結でもプラズマ周波数の影響によって信号の伝達に困難があるが、平面型プラズマ診断装置の送信アンテナ20と受信アンテナ30は静電チャックの下部方向または静電チャックの水平方向を通じて無線信号を伝達したり伝達を受けることによって、プラズマ空間を避けて無線信号が伝達されるようにすることが好ましい。
【0098】
また、円形部材80の内部にメモリを追加的に具備して平面型プラズマ診断装置の送信アンテナ20と受信アンテナ30の信号を保存し、前記円形部材80がプラズマチャンバーの外部に出てきたりプラズマ工程が止まる瞬間に前記メモリに保存された送信アンテナ20と受信アンテナ30の信号を読み出してもよい。
【0099】
図16は、本発明の平面型プラズマ診断装置が埋め立てられた静電チャックの一実施例を図示する。
図16を参照すると、本発明の平面型プラズマ診断装置が埋め立てられた静電チャック90は、平面型プラズマ診断装置70が静電チャック90の中心部に埋め立てられ、前記平面型プラズマ診断装置70がスペクトル分析器50に連結されて、プラズマ工程中にリアルタイムにウエハー中心部でプラズマ空間の均一度を測定することになる。
【0100】
前記静電チャック90はプラズマ工程中にもプラズマ空間の均一度を容易に測定することが可能であり、ウエハーが前記静電チャック90の上に置かれている状態でもプラズマ空間の均一度を測定可能であるという効果がある。
【0101】
図17は、本発明の平面型プラズマ診断装置が埋め立てられた静電チャックの他の一実施例を図示する。
図17を参照すると、平面型プラズマ診断装置70が静電チャック90の中心部と縁の間に埋め立てられ、前記平面型プラズマ診断装置70がスペクトル分析器50に連結されて、プラズマ工程中にリアルタイムにウエハー中心部と縁でプラズマ空間の均一度を測定することになる。
【0102】
プラズマ工程でウエハー付近でのプラズマ密度がより重要に作用するため、ウエハー付近の重要地点でプラズマ空間の均一度を測定する必要がある。
【0103】
図18は、本発明の平面型プラズマ診断装置が埋め立てられた静電チャックのさらに他の一実施例を図示する。
図18を参照すると、平面型プラズマ診断装置70が静電チャック90の側面部に外側に向かうように埋め立てられ、前記平面型プラズマ診断装置70がスペクトル分析器50に連結されて、プラズマ工程中にリアルタイムにプラズマチャンバー内の全体的なプラズマ空間の均一度を測定することになる。
【0104】
図19、
図20は、本発明の平面型プラズマ診断装置が埋め立てられた静電チャックのさらに他の一実施例を図示する。
【0105】
図19を参照すると、平面型プラズマ診断装置70が静電チャック90の縁に埋め立てられ、前記平面型プラズマ診断装置70がスペクトル分析器50に連結されて、ウエハーの縁でプラズマ工程中にリアルタイムにプラズマ空間の均一度を測定することになる。
【0106】
図20を参照すると、平面型プラズマ診断装置70が静電チャック90の縁に多重で埋め立てられ、前記平面型プラズマ診断装置70がスペクトル分析器50に連結されて、ウエハーの縁でプラズマ工程中にリアルタイムにプラズマ空間の均一度を測定することになる。最近ウエハーの縁での不良率を低減して半導体チップの形成歩留まりをより高めようとしているため、ウエハーの縁でのプラズマの密度測定がさらに重要である。
【0107】
図21は、本発明の平面型プラズマ診断装置が埋め立てられた静電チャックのさらに他の一実施例を図示する。
【0108】
図21を参照すると、平面型プラズマ診断装置70が静電チャック90の中心部と縁に埋め立てられて形成され、前記平面型プラズマ診断装置70は一つのスペクトル分析器50に並列で連結されて、プラズマ空間の対称が破れる場合にも位置によって均一度を測定することになる。これに伴い、高価なスペクトル分析器50を効率的に使って複数の平面型プラズマ診断装置70によるプラズマ空間の均一度の測定が低費用で可能となる。
【0109】
前記スペクトル分析器50は前記複数個の平面型プラズマ診断装置70に連結される配線の長さを互いに異なるように形成して、前記スペクトル分析器50と前記複数個の平面型プラズマ診断装置70の間で送受信される信号の時間差を区分してそれぞれの平面型プラズマ診断装置70を作動させることができる。
【0110】
また、前記スペクトル分析器50と前記複数個の平面型プラズマ診断装置70の間にスイッチング回路60を具備して、スイッチング動作によって前記スペクトル分析器50と前記複数個の平面型プラズマ診断装置70の間で送受信される信号の時間差を区分してそれぞれの平面型プラズマ診断装置70を作動させることができる。
【0111】
また、送信のためには配線の長さの差を利用して区分し、受信のためにはスイッチング動作によって区分したり、その逆に送信のためにはスイッチング動作によって区分し、受信のためには配線の長さの差を利用して区分するようにして、それぞれの平面型プラズマ診断装置70を作動させることができる。
【0112】
図14は本発明の平面型プラズマ診断装置が放射状に埋め立てられた静電チャックを図示し、
図15は本発明の平面型プラズマ診断装置が格子状または十字状に埋め立てられた静電チャックを図示することができる。
【0113】
図14と
図15を参照すると、複数個の平面型プラズマ診断装置70が静電チャック90に多重で埋め立てられて、プラズマ工程中にリアルタイムにプラズマ空間均一度をより精密に測定することができる。これに伴い、半導体工程でウエハーの中心から縁までプラズマ空間の対称が破れる場合にも位置により均一度を精密に測定することができ、ウエハーの歩留まりをより高めることができ、平面型プラズマ診断装置70が静電チャック90に多重で埋め立てられても一つのスペクトル分析器50に並列で連結されて分析が可能となる。