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特許7085695挿入型電磁流量計に用いられるセンサヘッド
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-08
(45)【発行日】2022-06-16
(54)【発明の名称】挿入型電磁流量計に用いられるセンサヘッド
(51)【国際特許分類】
   G01F 1/58 20060101AFI20220609BHJP
   G01P 5/08 20060101ALI20220609BHJP
【FI】
G01F1/58 R
G01P5/08 C
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2021538721
(86)(22)【出願日】2019-12-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-14
(86)【国際出願番号】 US2019069045
(87)【国際公開番号】W WO2020142477
(87)【国際公開日】2020-07-09
【審査請求日】2021-08-17
(31)【優先権主張番号】16/239,029
(32)【優先日】2019-01-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】501322195
【氏名又は名称】ドワイヤー、インストゥルメンツ、インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】DWYER INSTRUMENTS, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100128347
【弁理士】
【氏名又は名称】西内 盛二
(72)【発明者】
【氏名】モス,ロバート オースティン
(72)【発明者】
【氏名】グアダ,アレハンドロ イグナシオ バエズ
(72)【発明者】
【氏名】マ,シレイ
(72)【発明者】
【氏名】ミュイリ,ジェフ
【審査官】森 雅之
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-525626(JP,A)
【文献】特表2001-525069(JP,A)
【文献】特許第4111389(JP,B2)
【文献】特許第2911890(JP,B2)
【文献】仏国特許発明第1279529(FR,A)
【文献】米国特許第4554828(US,A)
【文献】英国特許出願公開第1246450(GB,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01F 1/58
G01P 5/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
配管中の流量を測定するための機器であって、
前記配管側壁を横断することにより、前記配管を流れる導電性流体に位置決めされるように構成されるセンサヘッドを備え、
前記センサヘッドは、
芯部と、
前記芯部を少なくとも部分的に取り囲むコイルであって、励起されることで電磁界を生成可能であるコイルと、
互いに離間する第1電極及び第2電極と、
前記コイル、芯部及び電極を支持する本体と、を備え、
前記本体は、前記導電性流体が流れる少なくとも1つのチャンネルを含み、前記電極は、前記少なくとも1つのチャンネル内に位置決めされ、各チャンネルは、収束構成の対向する側壁によって規定されることを特徴とする機器。
【請求項2】
前記電極は、前記側壁の間の前記少なくとも1つのチャンネルの底壁に位置決めされていることを特徴とする請求項1に記載の機器。
【請求項3】
前記本体は、前記本体の遠位端での横方向に離間する第1翼部と第2翼部との間に位置決めされるセンターフィンを備え、
第1チャンネルは、前記第1翼部と前記フィンの第1側との間に規定され、第2チャンネルは、前記第2翼部と前記フィンの第2側との間に規定され、前記第1電極は、前記第1チャンネルに位置決めされ、前記第2電極は、前記第2チャンネルに位置決めされていることを特徴とする請求項1に記載の機器。
【請求項4】
前記第1翼部は、前記第1チャンネルへ向かう内向きの凸面を含み、前記第2翼部は、前記第2チャンネルへ向かう内向きの凸面を含むことを特徴とする請求項3に記載の機器。
【請求項5】
前記フィンの前記第1側及び前記第2側は、前記第1チャンネルと前記第2チャンネルとのそれぞれへ向かう内向きの凸面をそれぞれ含むことを特徴とする請求項4に記載の機器。
【請求項6】
前記芯部は、強磁性であり、前記電極の間を延在し且つ軸方向に前記電極を超えるように延在し、
前記芯部は、前記フィンに位置決めされる終端部を備えることを特徴とする請求項3に記載の機器。
【請求項7】
強磁性フレームを更に備え、
前記強磁性フレームは、前記コイルの反対側における、前記本体に沿って軸方向に延在する第1脚部及び第2脚部を備え、前記第1脚部及び前記第2脚部は、軸方向に前記電極を超えるように延在し、前記第1脚部は、前記第1翼部に位置決めされる端部を備え、前記第2脚部は、前記第2翼部に位置決めされる端部を備えることを特徴とする請求項3に記載の機器。
【請求項8】
前記脚部の前記端部は、前記チャンネル内の、前記センサヘッドの有効領域における磁界の磁束密度を増加させるように構成されることを特徴とする請求項7に記載の機器。
【請求項9】
前記本体は、細長いものであり、前記配管内の流体の流動方向に垂直であるように前記配管に縦方向に挿入されるように構成され、前記少なくとも1つのチャンネル及び前記電極は、前記本体の遠位端に設置されていることを特徴とする請求項1に記載の機器。
【請求項10】
前記本体は、前記電極を前記配管内の同じ挿入深さに位置決めするように構成され、前記本体は、前記配管内の前記流体の流動方向に垂直な軸線に沿って前記電極を互いに整列されるように構成され、前記本体は、前記少なくとも1つのチャンネルを前記配管内の前記流体の流動方向に平行となるように整列させるように構成されることを特徴とする請求項に記載の機器。
【請求項11】
前記少なくとも1つのチャンネルの収束される前記側壁は、前記少なくとも1つのチャンネルの断面積を減少させることにより、前記少なくとも1つのチャンネルを流れた前記導電性流体の流速を増加させるように構成されることを特徴とする請求項1に記載の機器。
【請求項12】
前記第1電極は、第1チャンネルに位置決めされ、前記第2電極は、第2チャンネルに位置決めされていることを特徴とする請求項1に記載の機器。
【請求項13】
前記本体は、細長いものであり、円柱状をなし、中心軸線を有し、前記第1チャンネル及び前記第2チャンネルは、前記中心軸線に垂直となるように、互いに平行に円柱状の前記本体の遠位端を横切って延在し、
使用中に、前記中心軸線が前記配管内の前記流体の流動方向に垂直となるように延在し、且つ前記チャンネルが前記配管内の前記流体の流動方向に平行となるように延在することを特徴とする請求項12に記載の機器。
【請求項14】
前記本体は、前記芯部、コイル、フレーム及び電極上にオーバーモールドされ
前記芯部、コイル及びフレームは、前記本体がオーバーモールドされる前に、互いに組み立てられたことを特徴とする請求項1に記載の機器。
【請求項15】
前記本体は、前記少なくとも1つのチャンネルに平行に向けられた主軸線を有する非円柱状の流線形部分を含むことを特徴とする請求項1に記載の機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁流量計に関する。具体的に、本発明は、挿入型電磁流量計に関する。より具体的に、本発明は、挿入型電磁流量計に用いられるセンサヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
配管内の流体流量を測定するための各種の計量器が存在する。1種の特定のタイプの流量計は、電磁流量計である。電磁流量計は、ファラデーの電磁誘導の法則を用いて水のような導電性流体の流量を測定する。電磁流量計は、1対の電極を採用する。この1対の電極は、配管に垂直な流動方向において互いに離間するように、配管に位置決めされる。コイルが励起されることにより、配管を流れて電極を通った流体において磁界が生成される。
【0003】
電磁流量計は、コイルを励起して磁界を生成させる。流体が配管に充満して流れ始めるとき、磁界力により、流体のマイナス電気を帯びた粒子とプラス電気を帯びた粒子とが磁界を経たときに分離する。このような分離により、センサエレクトロニクス極の間で誘導電圧が発生する。ファラデーの法則に基づくと、当該電圧の大きさは、配管中の平均流速に比例する。したがって、配管断面積を用いてセンサを較正することにより、電極を跨いで誘導された電圧の関数としての流量を測定する。
【0004】
ファラデーの法則を電磁流量計に適用すると、以下の方程式は、得られる。
E=BVL
ただし、
Eは、電極間の電位(電圧)である。
Bは、磁束密度である。
Vは、測定流体の速度である。
Lは、有効長さ、即ち、電極間の距離である。
Lが定数であるため、電極を跨いで測定された電位/電圧は、磁束密度及び流体速度に比例する。
【0005】
実際に、電磁流量計の測定電位(E)は、非常に弱い低振幅信号である。したがって、電磁流量計で発生された信号対雑音比(「SNR」)が低すぎて高正確度の測定を得ることができない恐れがある。上記方程式に基づいて、配管を流れた流体の速度(V)、磁束密度(B)をそれぞれ増加し、又は、速度と磁束密度との両者を増加させることにより、所定流体の電位(E)を改善(即ち、増加)することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、挿入型電磁流量計に関し、当該挿入型電磁流量計は、改良されたセンサヘッド設計を採用し、当該設計により、センサエレクトロニクス極の有効領域における流体の流速及び磁束密度を増加させる。この2種の改良は、何れもセンサヘッドの物理的な配置によるものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの態様によれば、配管中の流量を測定するための機器は、前記配管側壁を横断することにより、前記配管を流れる導電性流体に位置決めされるように構成されるセンサヘッドを備える。前記センサヘッドは、芯部と、前記芯部を少なくとも部分的に取り囲むコイルであって、励起されることで電磁界を生成可能であるコイルと、互いに離間する第1電極及び第2電極と、前記コイル、芯部及び電極を支持する本体と、を備える。前記本体は、前記導電性流体が流れる少なくとも1つのチャンネルを含む。前記電極は、前記少なくとも1つのチャンネル内に位置決めされる。各チャンネルは、収束構成の対向する側壁によって規定される。
【0008】
もう1つの態様によれば、単独で又は任意の他の態様と組み合わせるように、前記電極は、前記側壁の間の前記少なくとも1つのチャンネルの底壁に位置決めされてもよい。
【0009】
もう1つの態様によれば、単独で又は任意の他の態様と組み合わせるように、前記本体は、前記本体の遠位端での横方向に離間する第1翼部と第2翼部との間に位置決めされるセンターフィンを備える。第1チャンネルは、前記第1翼部と前記フィンの第1側との間に規定されてもよい。第2チャンネルは、前記第2翼部と前記フィンの第2側との間に規定されてもよい。前記第1電極は、前記第1チャンネルに位置決めされ、前記第2電極は、前記第2チャンネルに位置決めされてもよい。
【0010】
もう1つの態様によれば、単独で又は任意の他の態様と組み合わせるように、前記第1翼部は、前記第1チャンネルへ向かう内向きの凸面を含み、前記第2翼部は、前記第2チャンネルへ向かう内向きの凸面を含んでもよい。
【0011】
もう1つの態様によれば、単独で又は任意の他の態様と組み合わせるように、前記フィンの前記第1側及び前記第2側は、前記第1チャンネルと前記第2チャンネルとのそれぞれへ向かう内向きの凸面をそれぞれ含んでもよい。
【0012】
もう1つの態様によれば、単独で又は任意の他の態様と組み合わせるように、前記芯部は、強磁性であり、前記電極の間を延在し且つ軸方向に前記電極を超えるように延在し、前記芯部は、前記フィンに位置決めされる終端部を備えてもよい。
【0013】
もう1つの態様によれば、単独で又は任意の他の態様と組み合わせるように、前記センサヘッドは、強磁性フレームを更に備え、前記強磁性フレームは、前記コイルの反対側における、前記本体に沿って軸方向に延在する第1脚部及び第2脚部を備えてもよい。前記第1脚部及び前記第2脚部は、軸方向に前記電極を超えるように延在してもよい。前記第1脚部は、前記第1翼部に位置決めされる端部を備え、前記第2脚部は、前記第2翼部に位置決めされる端部を備えてもよい。
【0014】
もう1つの態様によれば、単独で又は任意の他の態様と組み合わせるように、前記脚部の前記端部は、前記チャンネル内の磁界の磁束密度を増加させるように構成されてもよい。
【0015】
もう1つの態様によれば、単独で又は任意の他の態様と組み合わせるように、前記脚部の前記端部は、前記センサヘッドの有効領域における磁界の磁束密度を増加させるように構成されてもよい。
【0016】
もう1つの態様によれば、単独で又は任意の他の態様と組み合わせるように、前記本体は、細長いものであり、前記配管内の流体の流動方向に垂直であるように前記配管に縦方向に挿入されるように構成されてもよい。前記少なくとも1つのチャンネル及び前記電極は、前記本体の遠位端に設置されてもよい。
【0017】
もう1つの態様によれば、単独で又は任意の他の態様と組み合わせるように、前記本体は、前記電極を前記配管内の同じ挿入深さに位置決めするように構成されてもよい。前記本体は、前記配管内の前記流体の流動方向に垂直な軸線に沿って前記電極を互いに整列されるように構成されてもよい。前記本体は、前記少なくとも1つのチャンネルを前記配管内の前記流体の流動方向に平行となるように整列させるように構成される。
【0018】
もう1つの態様によれば、単独で又は任意の他の態様と組み合わせるように、前記少なくとも1つのチャンネルの収束側壁は、前記少なくとも1つのチャンネルの断面積を減少させることで、前記少なくとも1つのチャンネルを流れた導電性流体の流速を増加させるように構成されてもよい。
【0019】
もう1つの態様によれば、単独で又は任意の他の態様と組み合わせるように、前記第1電極は、第1チャンネルに位置決めされ、前記第2電極は、第2チャンネルに位置決めされてもよい。
【0020】
もう1つの態様によれば、単独で又は任意の他の態様と組み合わせるように、前記本体は、細長いものであり、円柱状をなし、中心軸線を有し、前記第1チャンネル及び前記第2チャンネルは、前記中心軸線に垂直となるように、互いに平行に円柱状の前記本体の遠位端を横切って延在してもよい。
【0021】
もう1つの態様によれば、単独で又は任意の他の態様と組み合わせるように、前記センサヘッドは、使用中に、前記中心軸線が前記配管内の前記流体の流動方向に垂直となるように延在し、且つ前記チャンネルが前記配管内の前記流体の流動方向に平行となるように延在するように構成されてもよい。
【0022】
もう1つの態様によれば、単独で又は任意の他の態様と組み合わせるように、前記本体は、前記芯部、コイル、フレーム及び電極上にオーバーモールドされてもよい。
【0023】
もう1つの態様によれば、単独で又は任意の他の態様と組み合わせるように、前記芯部、コイル及びフレームは、前記本体がオーバーモールドされる前に、互いに組み立てられてもよい。
【0024】
もう1つの態様によれば、単独で又は任意の他の態様と組み合わせるように、前記本体は、前記少なくとも1つのチャンネルに平行に向けられた主軸線を有する非円柱状の流線形部分を含んでもよい。
【0025】
もう1つの態様によれば、単独で又は任意の他の態様と組み合わせるように、配管中の流量を測定するための機器は、配管側壁を横断することにより、前記配管を流れる導電性流体に位置決めされるように構成されるセンサヘッドを備える。前記センサヘッドは、芯部と、前記芯部を少なくとも部分的に取り囲むコイルであって、励起されることで電磁界を生成可能であるコイルと、前記センサヘッドの遠位端において互いに離間する第1電極及び第2電極と、前記コイルの反対側において前記本体に沿って軸方向に延在する第1脚部及び第2脚部を含む強磁性フレームと、を備える。前記第1脚部及び前記第2脚部は、軸方向において前記第1電極及び前記第2電極を超えるように延在する。前記第1電極及び前記第2電極は、前記第1脚部と前記第2脚部との間に位置決めされる。前記第1脚部及び前記第2脚部は、前記第1電極及び前記第2電極付近の磁界の磁束密度を増加させるように構成される。
【0026】
もう1つの態様によれば、単独で又は任意の他の態様と組み合わせるように、前記芯部は、前記第1電極と前記第2電極との間を延在し、且つ軸方向に前記第1電極及び前記第2電極を超えるように延在してもよい。前記芯部は、前記第1電極及び前記第2電極付近の前記磁界の前記磁束密度を更に増加させるように構成されてもよい。
【0027】
もう1つの態様によれば、単独で又は任意の他の態様と組み合わせるように、前記センサヘッドは、本体を更に備え、前記本体は、前記コイル、前記芯部、前記フレーム及び前記電極を支持する。前記本体は、遠位端部を備え、前記遠位端部は、センターフィンと、互いに離間する第1翼部及び第2翼部とを備えてもよい。前記センターフィンは、前記第1電極と前記第2電極との間を延在し、且つ軸方向に前記第1電極及び前記第2電極を超えるように延在し、前記芯部の遠位端は、前記センターフィンに終端される。前記第1翼部及び第2翼部は、軸方向に前記第1電極及び前記第2電極を超えるように延在し、前記フレームの前記第1脚部は、前記第1翼部内に終端され、前記フレームの前記第2脚部は、前記第2翼部内に終端されてもよい。前記第1電極及び前記第2電極は、前記翼部の間に位置決めされてもよい。
【0028】
もう1つの態様によれば、単独で又は任意の他の態様と組み合わせるように、前記本体は、第1チャンネルと、第2チャンネルとを更に備えてもよい。前記第1チャンネルは、上面に前記第1電極が配設される底壁、及び前記第1翼部と前記フィンとで規定される反対側壁を有する。前記第2チャンネルは、上面に前記第2電極が配設される底壁、及び前記第2翼部と前記フィンとで規定される反対側壁を有する。
【0029】
もう1つの態様によれば、単独で又は任意の他の態様と組み合わせるように、前記第1チャンネル及び前記第2チャンネルの前記反対側壁は、収束構成を有してもよい。
【0030】
もう1つの態様によれば、単独で又は任意の他の態様と組み合わせるように、前記本体は、細長いものであり、前記配管内に縦方向に挿入されるように構成されてもよい。前記第1電極及び前記第2電極は、前記配管内の前記流体の流動方向に垂直な軸線に沿って互いに整列してもよい。前記第1チャンネル及び前記第2チャンネルは、前記配管内の前記流体の流動方向に平行に整列してもよい。
【0031】
もう1つの態様によれば、単独で又は任意の他の態様と組み合わせるように、前記第1チャンネル及び前記第2チャンネルの収束される前記側壁は、前記第1チャンネル及び前記第2チャンネルの断面積を減少させることで前記第1チャンネル及び前記第2チャンネルを流れた前記導電性流体の流速を増加させるように構成されてもよい。
【0032】
もう1つの態様によれば、単独で又は任意の他の態様と組み合わせるように、前記本体は、細長いものであり、円柱状をなし、中心軸線を有し、前記第1チャンネル及び前記第2チャンネルは、前記中心軸線に垂直となるように、互いに平行に円柱状の前記本体の遠位端を横切って延在してもよい。
【0033】
もう1つの態様によれば、単独で又は任意の他の態様と組み合わせるように、前記センサヘッドは、前記少なくとも1つのチャンネルに平行に向けられた主軸線を有する非円柱状の流線形部分を含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】電磁流量計の取付状態を1種の例示的な構成として例示する側面図である。
図2】電磁流量計のセンサヘッド部分の斜視図である。
図3】センサヘッドの前面図である。
図4】センサヘッドの側面図である。
図5】センサヘッドの下面図である。
図6】センサヘッドの幾つかの部品の組み立てを例示する斜視図である。
図7】センサヘッドの分解図である。
図8A】大体図4の線8A-8Aに沿って切り出されたセンサヘッドの断面図である。
図8B】大体図4の線8B-8Bに沿って切り出されたセンサヘッドの断面図である。
図9】センサヘッドの一部に対する流体の流動を例示する下面図である。
図10】一部が取り除かれたセンサヘッドの側面図である。
図11】センサヘッドの終端部分を取り囲む有効領域の側面図を例示する。
図12A】制御された状況における異なるセンサヘッドに配設された電極付近の流体の流速を例示するチャートである。
図12B】制御された状況における異なるセンサヘッドに配設された電極付近の流体の流速を例示するチャートである。
図13A】制御された状況における異なるセンサヘッドに配設された電極付近の磁束量密度を例示するチャートである。
図13B】制御された状況における異なるセンサヘッドに配設された電極付近の磁束量密度を例示するチャートである。
図14A】制御された状況における異なるセンサヘッドに配設された電極で測定された電圧のチャートである。
図14B】制御された状況における異なるセンサヘッドに配設された電極で測定された電圧のチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0035】
図1を参照すると、本明細書において電磁流量計と呼称される又は流量計と略称される機器10は、配管12中の流体14の流量を測定する。図1は、例示であり、描かれた各種部品の相対的な比率又はサイズは、必ずしも精確的なものや比率通りに描かれるものとは限らない。配管中の流体14は、通常、図1における「A」とマーキングされる矢印で指示される流動方向において流動する。流量計10は、挿入型流量計と呼称されることのあるタイプである。この種のタイプの計量器の特徴は、流量計10がプローブ20を備えてもよく、当該プローブは、横方向に例えば垂直的に配管壁を通り抜けて配管12中の流動する流体14内に挿入される。配管12は、タップ22、又はプローブ20の挿入を許容するとともに流量計10を配管に支持する他の部品が組み立てられてもよい。1つの例示的な配置では、タップ22は、プローブの挿入を容易にするとともに液密的な封止を提供する圧縮部品又はNPT部品であってもよい。別の例示的な配置では、タップ22は、バルブを含むホットタップ装置であってもよい。当該バルブは、流体14の配管12における流動を許容するとともにプローブ20に挿入される。
【0036】
プローブ20は、その遠位端においてセンサヘッド50を支持する。プローブ20は、配管12内に挿入されることにより、センサヘッド50を配管内の所望する位置に位置決めする。流量計10は、配管12外部のプローブ20の近位端に位置決めされるセンサエレクトロニクスサブ手段24を更に備える。センサエレクトロニクスサブ手段24は、電子デバイスを備える。当該電子デバイスは、センサヘッド50に問い合わせることにより、配管12中の流体流量のレベルを示す信号を取得し、出力(有線及び/又は無線)を生成して、測定された流体流量を示す信号を伝送する。プローブ20、タップ22及びセンサエレクトロニクスサブ手段24の精確なタイプ及び配置は、肝心なものではなく、センサヘッド50及び本明細書に記載の実施案に適用可能であればよい。
【0037】
センサヘッド50は、上記ファラデーの法則の原理に従って流体流量を測定するように構成される電磁流体流量センサヘッドである。図2乃至図5は、センサヘッド50の例示的な配置を例示する。
【0038】
図2乃至図5を参照すると、センサヘッド50は、各種のセンサヘッド部品を収容する本体52を備える。本体52は、近位端の上端部54と遠位端の下端部56とを有する。上端部54は、プローブ20の遠位端インターフェースに接続されることでセンサヘッド50をプローブに固定する。下端部56は、センサヘッド50の終端及び流量計10の終端である。センサヘッド50の下端部56において、配管12を流れた流体は、移動して、センサヘッドで生成された磁界を通ってセンサエレクトロニクス極112を跨いで電位を生成する(図5を参照)。
【0039】
図2乃至図5の例示的な配置では、本体52は、PVCのような耐食塑性材料によって形成され、以下の図7乃至図9を参照するように、当該材料が内部センサヘッド部品上にオーバーモールドされる。上端部54において、オーバーモールドされた塑性材料は、リブのような特徴60を形成可能である。このように、センサヘッド50をプローブ20に接続することは、容易になる。下端部56において、オーバーモールドされた塑性材料は、センターフィン70及び側翼部80を形成する。
【0040】
図6乃至図8Bは、センサヘッド50の例示的に配置した内部部品を例示する。図7の分解図において、本体52は、センサヘッドの分解部品として例示される。当業者であれば理解できるように、本体52がオーバーモールド部品である場合に、図7に暗示的に示すように、本体を内部センサヘッド部品から「分解」又は他の方式で取り外すことは、不可能である。したがって、図7の分解図は、単に例示の目的である。オーバーモールドの配置について、組み立て及び/又は取り外しが不可能であることは、理解されるべきである。
【0041】
説明のために、本明細書では、センサヘッド50の中心縦方向軸線58を参照する。センサヘッド50は、フレーム90、芯部100、コイル110及び1対の電極120を備える。図6乃至図8Bの例示的な配置では、フレーム90、芯部100及びコイル110は、軸線58に沿って互いに整列する。フレーム90、芯部100、コイル110及び電極120は、本体52に収容される。そこで、本体52は、単独配置(例えば、モールド)された部品であってもよく、他の部品が当該部品に実装される。その代わりに、本体52は、他の部品にモールド(例えば、オーバーモールド)されてもよい(後述を参照)。
【0042】
例示的な配置では、フレーム90は、芯部100及びコイル110を支持してもよい。例えば、このような支持が容易になるように、ネジのような締付部材(図示せず)は、延在してフレーム90内の開口92を通って芯部100中の対応する開口102に進入して、芯部及びコイル110をフレームに固定する。簡素化の目的で、幾つかのセンサヘッド部品を互いに接続するための他の部品、例えば、締付部材、ワッシャー等が示されていない。
【0043】
図8A乃至図8Bに示すように、センサヘッド部品は、本体52のオーバーモールドされる塑性材料を介して互いに接続されてもよい。当該塑性材料は、部品の幾つかの部分を取り囲んで部品の幾つかのキャビティに充填されることで部品を互いに接続してもよい。このような配置で、所望の場合に、幾つかの導電センサヘッド部品の間で電気隔離形態を供給することは、特に有利である。当業者であれば理解できるように、これらの部品は、本明細書に記載のセンサヘッド50の有利な特徴に一致する及び/又はこれらの有利な特徴の任意方式の互いの接続や他の方式による支持を促進可能である。別の例示として、センサヘッド50の幾つかの部品は、締付部材のような連結機械を介して組み立てられ、且つ部分的に前述オーバーモールドによって組み立てられてもよい。
【0044】
フレーム90は、炭素鋼のような高透磁率材料によって構成され、図に逆置きの略U字状構成を有する。フレーム90は、一対の離間する脚部94を備え、この一対の脚部は、軸線58に平行に延在し、且つ横方向部材96を介して互いに接続される。各脚部94は、フラックス収集部98に終端される。図6乃至図8Bに示すように、フラックス収集部98は、錐形輪郭を有してもよく、且つ脚部94の他の部分及び軸線58に対してやや外方へ向かう角度で延在するように構成されてもよい。しかし、フラックス収集部98は、異なって構成されてもよい。例えば、フラックス収集部98は、非錐形のもの、及び/又は、脚部94の他の部分から直線的に且つ角度を成さない方向に沿って延在するものであってもよい。
【0045】
芯部100は、炭素鋼のような高透磁率材料によって構成され、脚部94の間に位置決めされ、且つ横方向部材96に当接して位置決めされる環状肩部104を有する。芯部100は、肩部104から軸線58に沿って延在する細長い円柱状コイル収容部106を有する。コイル110は、コイル収容部106に収容され、且つ肩部104に当接するように位置決めされる。芯部100は、細長い円柱状フラックス収集部108を更に備え、当該フラックス収集部は、コイル収容部106の遠位端から軸線58に沿ってコイル110を遠く離れて延在する。
【0046】
図6を参照すると、センサヘッド50は、コイル110に電気接続されてコイルから延在してセンサ本体52を通る電気リード線112を備える。センサヘッド50は、電極120に電気的に接続されて電極から延在してセンサ本体52を通る電気リード線122を更に備える。リード線112、122は、コイル110及び電極120のそれぞれとセンサエレクトロニクスサブ手段24の電子デバイスとの電気接続が容易になるように、センサヘッド50から延在してプローブ20を通る。
【0047】
センサヘッド50は、芯部100のフラックス収集部108が軸方向に電極120を超えるように延在してフィン70に終端されるように構成される。センサヘッド50は、更に、フレームの脚部94のフラックス収集部98が軸方向に電極120を超えるように延在して対応する翼部80に終端されるように構成される。図8Aに示すように、脚部94のフラックス収集部98は、軸方向に電極120を超えるように延在し、且つ、軸方向に芯部100のフラックス収集部108を超えるように延在する。
【0048】
有利的に、フレーム90、芯部100、フィン70及び翼部80の配置は、センサヘッド50の性能の改善に寄与する。より具体的に、これらのセンサヘッド部品の配置は、センサヘッド50の信号対雑音比(SNR)の改善に寄与する。センサヘッド部品は、以下の方式で当該改善を図る。1)電極120を経て磁界を通った流体の速度(V)を向上させ、且つ、2)測定流体が流れたセンサヘッド50の端部56で生成された磁界の磁束密度(B)を増加させる。ファラデーの法則(E=BVL)を考慮し、これらのB及びV値を増加させると、必然的且つ有利的に、センサヘッド50で測定された電位の強度や大きさ(E)を増加させる。
【0049】
図9を参照すると、フィン70と翼部80とにより、電極120をその中の対応するチャンネル130に位置決めするように規定する。電極120は、チャンネル130の対応する底壁132に位置決めされ、当該底壁は、それらの対応するチャンネルに関連付けられたフィン70と翼部80との間を横切る。フィン70は、略レンズ状の構成を有する。ただし、湾曲表面72は、互いに離間するように凸出してそれらの対応するチャンネル130へ向かう。翼部80は、それらの対応するチャンネル130へ向かう表面82と、対向する表面72とを有する。表面72と82は、チャンネル130内で向かい合って収束して電極120での頂点に到着し、その後、互いに離れて発散する。
【0050】
センサヘッド50の下端54を流れた流体は、大体図9における矢印で示される。流体の流動方向Aは、センサヘッド50の中心軸線58に垂直である。流体の流動方向Aは、大体チャンネル130に平行である。各チャンネル130の少なくとも1つの側壁が曲げており、チャンネルに「平行」するとは、流動方向が縦方向であり、チャンネルを通ってチャンネルの底壁132に平行し、且つ、流動方向Aと軸線58とに平行する軸線62に平行することを指す。電極120は、軸線58と軸線62との両方に垂直な軸線64に沿って互いに整列する。
【0051】
図8Bを参照すると、本体52が流線形部分66を有することが分かる。当該流線形部分66は、断面において非円柱状の構成を有し、当該構成は、センサヘッド50が流動方向A(図1及び図9を参照)に沿って流線形をなすように選択される。図8Bに示された例示的な配置では、流線形部分66は、楕円形構成を有する。流線形部分66は、本体52の上端部54と下端部56との間を延在する。流線形部分66は、楕円形断面の長軸線又は主軸線Amajorがチャンネル130に平行であることで、使用期間において流動方向A(図1及び図9を参照)に平行となるように構成される。楕円形断面の短軸線Aminor又はマイナー軸は、長軸線Amajor及びチャンネル130に垂直となるように延在する。
【0052】
センサヘッド50を流れた流体14は、抗力及び旋回離脱を引き起こす。抗力は、配管中の流体の流動へ影響を与え、且つ旋回離脱は、希望しない効果、例えば、センサヘッド50及び/又はプローブ20の発振及び/又は振動を引き起こす可能性がある。これは、旋回離脱がこれらの構造の共振周波数に合致するか近接する周波数を有するときに発生する。有利的に、センサヘッド50は、流線形部分66を有し、当該流線形部分66は、抗力及び旋回離脱の軽減や解消を助ける楕円形構成を有する。このように、流線形部分66は、センサヘッド50を流れた流体14による任意の誘導発振/振動を減少及び/又は解消することができる。本体52の楕円形部分の形状及び/又はサイズ(例えば、主軸線/マイナー軸線の長さ)は、測定された流量の特性に応じて配置されてもよく、これらの特性は、例えば、流体媒体、予想流速、プローブ20の長さ等である。実際に、流線形部分66は、非楕円形を有してもよいが、旋回離脱及びその非必要な影響を引き起こす流線形配置を減少又は解消した。
【0053】
図9を参照すると、これらの矢印で示されるように、チャンネル130の収束-発散構成により、チャンネルを流れた流体の速度は、増加する。これは、配管12を流れてセンサヘッド50を通過した流体の流速が一定に維持されるが、流体の流れたチャンネル130の断面積が減少するからである。流体の流速は、一定に維持され、チャンネル130中の断面積が減少する領域における流速は、増加する。フィン70及び翼部80の配置により、速度が向上し、センサヘッド50で測定された電位の強度又は大きさ(E)の増加に繋がる。
【0054】
図10を参照すると、センサヘッド50の電磁部品は、破線で示される非導電性オーバーモールド本体部分52を有するように示される。電極120は、芯部100のフラックス収集部108とフレーム90のアーム部94のフラックス収集部98との間に位置決めされる。コイル110は、芯部100のコイル収容部106上に支持され、フレームのアーム部94がその外面に沿って延在する。
【0055】
したがって、高透磁率の強磁性材料によって構成される芯部100及びフレーム90は、コイルで生成された磁束の収集及び案内又は集中に寄与する。フレーム90のフラックス収集部98及び芯部100のフラックス収集部108は、軸方向に電極120を超えるように延在し、電極を高透磁率材料の間に位置決めするように構成される。したがって、電極120及びチャンネル130の領域における磁界の磁束密度(B)は、増加する。そのため、所定の流体速度について、例えば、芯部100の軸方向が短い及び/又はアーム部94が短いか存在しないセンサヘッド配置に比べると、電極120を跨いで測定された電位は、増加する。
【0056】
センサヘッド50の性能を評価するときに、焦点は、図11に示すように、センサヘッドの有効領域150に存在する。有効領域150は、翼部80間、翼部とフィン70の間、及び、センサヘッド50の端部56の半径内の空間を含む。有効領域150は、流体が流れた領域であり、電極120を跨ぐ殆どの電位Eに寄与する。有効領域150の外部の流体の流動は、電極120間の電位Eへ殆ど影響を与えない。
【0057】
図12A乃至図14Bは、図1乃至図11の例示的な配置に基づいて配置されるセンサヘッド50の幾つかの性能を例示する。これらの性能を例示するために、例示的な配置(図12A図13A図14A)に基づいて配置されたセンサヘッド50を、同じ配置(翼部80及びフレームのフラックス収集部98が除去された(図12B図13B及び図14B)ことを除く)を有するセンサヘッドと比較する。これらの図のそれぞれは、同じ操作条件でのセンサヘッドの有効領域150における測定パラメータを例示する。したがって、これらの図における例示の比較は、翼部80及びフラックス収集部98の、同じ条件でのセンサヘッド50の性能への影響を示す。
【0058】
図12A及び図12Bは、比較により、本発明の翼部80を含むセンサヘッド50と翼部を含まないセンサヘッドとによる、有効領域150において流動する流体の速度Vを例示する。図12A図12Bにおいて、配管内を流動する流体は、高さが2つのセンサヘッドに対して同じであるように制御される。当該制御された流体速度において、有効領域150における局所速度を比較する。図12Aに示すように、図12Bのセンサヘッドと比べて、通常、有効領域150において、特に電極120付近の流体速度の大きさは、より大きい。全ての要素が等しい場合に、電極120によって点V1及びV2で測定された図12Aのセンサヘッド50を流れた流体の速度は、図12Bのセンサヘッドによって点V1及びV2で測定された対応する速度よりも大きい。
【0059】
図12A及び図12Bのセンサヘッドの間の、有効領域150における流体の流動を影響する唯一の区別は、図12Aのセンサヘッド50が翼部80を含むが、図12Bのセンサヘッドが翼部を含まないことにある。したがって、図12A及び図12Bは、センサヘッド50の有効領域150における流体の流動特性への翼部80の影響を例示する。当該影響は、積極的である。これは、翼部80とフィン70との組み合わせで、流体を加速させる収束-発散チャンネル130(図9を参照)が生成されるからである。
【0060】
図13A及び図13Bは、比較により、コイル110が、フラックス収集部98を含むフレーム90を有する本発明のセンサヘッド50と、フラックス収集部を含まないフレームを有するセンサヘッドとについて、有効領域150において誘導される磁束密度Bを例示する。図13A及び図13Bにおいて、センサコイルに印加される電流は、高さが2種の配置に対して等しいように制御される。図13Aに示すように、図13Bの無線センサヘッドと比べると、通常、有効領域150における、特に電極120付近の磁束密度Bの大きさは、より大きい。
【0061】
電磁という点では、図13A及び図13Bのセンサヘッドの間の、有効領域150における磁束密度Bを影響する唯一の区別は、図13Aのセンサヘッド50のフレーム90がフラックス収集部98を含むが、図13Bのセンサヘッドのフレームがフラックス収集部を含まないことにある。したがって、図13A及び図13Bは、コイル110が有効領域150において誘導された電磁界の磁束密度への高透磁率のフラックス収集部98の影響を例示する。当該影響は、明らかに積極的である。これは、フラックス収集部98による磁界の収集、伝達、案内及び/又は集中により、有効領域150において、特に電極120の領域における磁束密度Bの大きさが、図13Bの大きさよりも大きいからである。
【0062】
センサヘッド50の配置の、その性能への影響は、図14A及び図14Bに例示される。図14A及び図14Bは、比較により、センサヘッドの電極の間で測定された電位Eの大きさを例示する。図14Aのセンサヘッド50は、図12A及び図13Aのセンサヘッドと同じである。図14Bのセンサヘッドは、図12B及び図13Bのセンサヘッドと同じである。図14A及び図14Bにおいて、配管を流れた流体は、高さが2つのセンサヘッドに対して同じであるように制御される。このような制御された流体速度において、それらの対応する電極の間の電位Eを比較する。図14Aに示すように、図14Bのセンサヘッドと比べると、電位Eの大きさは、より大きい。図12A乃至図14Bの例示的な配置及びテスト条件において、当該差異は、合計で20%又はより多くの測定電位Eの増加に達することができる。
【0063】
図14A及び図14Bは、センサヘッドで測定された電位Eの大きさへのセンサヘッド50の特徴の影響を例示する。全ての条件が等しい場合に、例えば、同じ条件における同じ配管中の同じ流体の同じ流速について、測定された電位Eは、これらの特徴を含まないが他の点が同じであるセンサヘッドの信号強度よりも優れる。したがって、センサヘッド50は、改善された信号対雑音比を有し、より精確且つ確実な測定の発生に寄与する。
【0064】
例示的な配置を参照して本発明を記述したが、当業者であれば理解できるように、本発明の精神及び範囲から逸脱しない場合に、本発明に対して各種の変更を行うことができ、均等物によって本発明の要素を置換することも可能である。本発明の精神及び範囲から逸脱しない限り、変更を行うことで本発明を特定の応用に適用可能であることも、当業者に理解されるべきである。したがって、理解できるように、本発明は、本文に記載の如何なる特定の配置や実施案に限定されるべきではない。逆に、本発明は、添付する特許請求の範囲内に収まる任意の配置を含むことができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12A
図12B
図13A
図13B
図14A
図14B