(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-09
(45)【発行日】2022-06-17
(54)【発明の名称】提出物ホルダー
(51)【国際特許分類】
B42F 21/06 20060101AFI20220610BHJP
B65D 85/00 20060101ALI20220610BHJP
【FI】
B42F21/06 Z
B65D85/00 F
(21)【出願番号】P 2021164440
(22)【出願日】2021-10-06
【審査請求日】2021-10-06
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】716002518
【氏名又は名称】長岡 雅子
(72)【発明者】
【氏名】長岡雅子
【審査官】富士 春奈
(56)【参考文献】
【文献】実公昭59-036472(JP,Y2)
【文献】実公昭40-031295(JP,Y1)
【文献】登録実用新案第3207671(JP,U)
【文献】実公昭51-004745(JP,Y2)
【文献】実開昭49-039513(JP,U)
【文献】実開昭62-065279(JP,U)
【文献】実開昭58-171388(JP,U)
【文献】実開昭64-048290(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B42F 1/00-23/00
B65D 85/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項2】
前記個人識別部は、前記各仕切りシートの露出部に個人を識別するための識別部材を挿入可能にするポケット部を備えた、請求項1に記載の提出物ホルダー。
【請求項3】
提出物を挟む前記長尺シートと前記各仕切りシートは縦方向の長さが提出物より短い、請求項1又は2に記載の提出物ホルダー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、学校での提出物に関する作業を効率的に管理出来る提出物ホルダーに関する。
【背景技術】
【0002】
小学校においては、毎朝宿題等の提出があり、多くの学校で児童たちはそれを順不同で1カ所に重ねて提出している。
教師は、順不同で1カ所に集まったそれらの提出物をチェックして、未提出の児童の有無を調べ、採点、返却と当日中に完了しなければいけない作業に長い時間を費やすことになっている。それらの作業時間を短縮するために教師は各々が工夫しなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
以上述べた提出方法は、番号や名前の順に提出されていない為、教師は提出物の確認作業に手間と時間を費やす事になっている。
【0004】
本発明は、このような問題を解決しようとするものであり、児童が提出物を提出する際、提出物ホルダーに個人を識別する識別部材のついた仕切りを設ける事で、提出の状況が一目でわかり、採点、返却などその後の作業を効率的に出来るものである。使用時以外には小さく収納をして保管できる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題を解決するため例えばポリエチレンシートや布のような柔軟性のある素材を長尺状にしたシートに児童数に応じた数の仕切りを作り、仕切り毎に児童を識別できる番号や名前をつけ、児童はそれぞれの決められた場所に提出物を提出する事で、教師はすべての児童の提出状況が一目でわかる。
【0006】
提出完了後、提出物を軽く押さえ提出物ホルダーを抜き取ると提出物は番号順に重なり回収できる事で提出物の処理作業を効率化できる。
【発明の効果】
【0007】
上述したように本発明は、児童各々に提出物の場所を定める事で、教師は回収の状況を一瞬で把握する事が出来、未提出の児童への声掛けが容易になる。
また、児童が順不同で提出した場合も、番号順に重ねた状態で提出物を回収することが出来る。
それにより、確認や採点等の作業効率化が得られる。
更に、長尺状のシートは素材の柔軟性により使用時以外には小さく丸めて保管ができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明における実施形態における提出物ホルダーの全体図
【
図2】同実施形態における提出物ホルダーの構造その1
【
図3】同実施形態における提出物ホルダーの構造その2
【
図4】同実施形態における提出物ホルダーの構造その3
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を
図1~
図7に基づいて、仕切りシートが20枚の場合を説明する。
【0010】
図1においては、矩形状の長尺シート1の長手方向に沿って複数(20枚)の仕切りシート2をそれぞれの一部をずらして下の仕切りシート2の一部が露出するように接着部4を接着して整列させている。本実施形態においては各仕切りシート2に個人を識別するための個人識別部3がある。
【0011】
本実施形態による各仕切りシート2にある個人識別部3は、カード等の個人を識別する識別部材の出し入れが可能なポケットで、教師は受け持ちの学級が変わった際にも個人識別部3のポケットにある識別部材を入れ替えるだけで簡単に変更ができる。
【0012】
各仕切りシート2に設けた個人を識別するための個人識別部3は、各仕切りシート2の一部をずらして重ねて形成された露出部に設けられる個人識別部3のポケットはシールやマジックでの代用も有効である。
【0013】
図2では、1枚目の仕切りシート2の接着部4を長尺シート1に接着している。
【0014】
主となる提出物5はプリントや漢字ドリル、計算ドリルのような冊子状の形態で、提出物5をスムーズに出し入れ出来るように長尺シート1と仕切りシート2は、摩擦の少ない素材を使用する。
【0015】
図3では、長尺シート1に接着した1枚目の仕切りシート2の個人識別部3が露出するように2枚目の仕切りシート2をずらし、1枚目と同様に長尺シート1に接着部4を接着している。
【0016】
図4では、
図3と同様に長尺シート1に接着した2枚目の仕切りシート2の個人識別部3が露出する様に3枚目の仕切りシート2をずらし、2枚目の仕切りシート2と同様に接着部4を長尺シート1に接着している。以下同様に20枚の仕切りシート2を長尺シート1に接着したものが
図1である。
【0017】
複数の仕切りシート2は長尺シート1に接着後、各仕切りシート2に露出部が形成される形状で、本実施形態では矩形状に設定している。
【0018】
児童が提出物5を提出する際は、各自の識別番号の仕切りシート2に提出物5を挟み提出を完了すると、個人識別部3の識別番号が隠れる。
【0019】
図5は、提出物5の提出完了後の状態で、提出をしている児童は個人識別部3の識別番号が隠れており、見えている数字の2,3,4,6,11,13,17,19の識別番号の児童は未提出である事から、教師は未提出の児童への声掛けが容易になる。
【0020】
図5においては、20枚の仕切りシート2の大きさや長尺シート1との接着部4の位置を変更することで、様々な大きさの提出物5に対応する事が可能になる。
【0021】
図5においては提出物完了後の例で、提出物5を提出した児童は各々の個人識別部3のみが隠れ、他の児童の仕切りシート2の個人識別部3が隠れる事はない。
【0022】
提出完了後、提出物を挟んだまま、片手で最上部にある提出物5を軽く押さえ、もう一方の手で提出物ホルダーを端部から抜き取ると、提出物5は番号順に重なった状態で回収出来る。
【0023】
図5においては、提出物ホルダーに挟まれた提出物5を回収するために、長尺シート1は提出物5よりも縦方向の寸法は短くなっている。
【0024】
提出物ホルダーを抜き取った後は提出物5が順序良く重なっているため、教師はそのまま採点等の作業を効率化できる。
【0025】
教師が提出物5の採点等の作業を教室以外の別の場所で行う際には、
図5のように提出物5が提出されたままの状態で提出物ホルダーごと丸めると、すべての提出物5を簡単に持ち運ぶことが出来る。
【0026】
教師は提出物5を採点後同じ場所に返却しておけば児童自身で受取る事が可能になり、返却に費やす時間の短縮にもなる。
【0027】
図6のように、使用時以外には提出物ホルダーは柔軟性の素材により丸めて小さくする事が出来る。
【0028】
図6においては、矩形状の長尺シート1の縦方向の長さを仕切りシート2より長くすることで、提出物ホルダーを丸めた際に長尺シート1から仕切りシート2の上下がはみ出すことなく保護され、更に丸めて立てた時に安定感が得られる。
【0029】
提出物ホルダーを丸めた際に、長尺シート1の端部と長尺シート1の外側の重なる部分に面ファスナー等を設け止める事でその形状を維持する事が出来る。
【0030】
図7においては、使用時以外は提出物ホルダーを丸めて筒状の収納ケース6に保管する。
【0031】
以下、上記構成の動作を説明する。筒状の収納ケース6から提出物ホルダーを出し広げる。児童は自分の識別番号の仕切りシート2に提出物5を挟み提出する。教師は個人識別部3の識別番号が見えているか否かで提出状況を簡単に把握できる。提出物5は提出物ホルダーを抜き取るだけで番号順に回収できる。使用時以外は収納ケース6に入れて保管しておく。
【符号の説明】
【0032】
1 長尺シート
2 仕切りシート
3 個人識別部
4 接着部
5 提出物
6 収納ケース
【要約】
【課題】小学校での提出物の提出方法は、番号や名前の順に提出されていない為、教師は提出物の確認作業に手間と時間を費やす事を効率的に行うことが出来る提出物ホルダーを提供する。
【解決手段】柔軟性のある長尺シートと、前記長尺シートに接着された柔軟性のある複数の仕切りシートを備え、前記各仕切りシートはそれぞれ一部をずらして固定されており、それにより作り出される前記各仕切りシートの露出する部分に個人識別部が設けられている提出物ホルダー。
【選択図】
図1