(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-09
(45)【発行日】2022-06-17
(54)【発明の名称】被服止め具
(51)【国際特許分類】
B43K 25/02 20060101AFI20220610BHJP
A24F 47/00 20200101ALI20220610BHJP
A24F 9/14 20060101ALI20220610BHJP
【FI】
B43K25/02 110
A24F47/00
A24F9/14
(21)【出願番号】P 2018043337
(22)【出願日】2018-03-09
【審査請求日】2021-02-22
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 特許を受ける権利を有する者であるところの東京金属工業株式会社から卸問屋である株式会社ペンギンライターに卸された被服止め具に関し、平成29年11月15日に株式会社ペンギンライターによりウェブサイト(http://www.penguin-pgn.co.jp/2017/11/1122-pt.html)に掲載。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 特許を受ける権利を有する者であるところの東京金属工業株式会社から卸問屋である株式会社ペンギンライターを介しIncanti Coast(店舗名:Incanti river)に卸された被服止め具に関し、平成29年11月22日にIncanti Coast(店舗名:Incanti river)によりウェブサイト(https://www.amazon.co.jp/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%A3%BD-%E3%83%97%E3%83%AB%E3%83%BC%E%83%A0%E3%83%86%E3%83%83%E3%82%AF%E5%AF%BE%E5%B%9C-Ploomtech-C-Tec-VITAFUL-VITABON/dp/B077PYSQXB)に掲載。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 特許を受ける権利を有する者であるところの東京金属工業株式会社から卸問屋である株式会社ペンギンライターを介し有限会社くゆら(店舗名:喫煙具屋)に卸された被服止め具に関し、平成29年11月15日に有限会社くゆら(店舗名:喫煙具屋)によりウェブサイト(https://item.rakuten.co.jp/kituengu/pg90640/)に掲載。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 特許を受ける権利を有する者であるところの東京金属工業株式会社から卸問屋である株式会社ペンギンライターを介しマイセン株式会社(店舗名:Ex-Godown)に卸された被服止め具に関し、平成29年11月22日にマイセン株式会社(店舗名:Ex-Godown)によりウェブサイト(https://item.rakuten.co.jp/mysen/10005989/、https://www.amazon.co.jp/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%A3%BD-%E3%83%97%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%83%86%E3%8%83%E3%82%AF%E5%AF%BE%E5%BF%9C-Ploomtech-C-Tec-VITAFUL-VITABON/dp/B077PYSQXB)に掲載。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 特許を受ける権利を有する者であるところの東京金属工業株式会社から卸問屋である株式会社ペンギンライターを介しマイセン株式会社(店舗名:Ex-Godown)に卸された被服止め具に関し、平成30年1月4日にマイセン株式会社(店舗名:Ex-Godown)によりウェブサイト(https://www.amazon.co.jp/Ploom-%E3%83%97%E3%83%AB%E3%8%BC%E3%83%A0%E3%83%86%E3%83%83%E3%82%AF-%E5%B0%82%E7%94%A8%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%97%E9%9B%BB%E5%AD%90%E3%82%BF%E3%83%90%E3%82%B3-%E9%9B%BB%E5%AD%90%E3%81%9F%E3%81%B0%E3%81%93/dp/B078TBM2YR)に掲載。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 特許を受ける権利を有する者であるところの東京金属工業株式会社から卸問屋である株式会社ペンギンライターを介しJ・O・K株式会社(店舗名:JOKnet)に卸された被服止め具に関し、平成30年1月31日にJ・O・K株式会社(店舗名:JOKnet)によりウェブサイト(https://www.amazon.co.jp/dp/B079GWM6CV/ref=sxbs_sxwds-stvp_2?pf_rd_m=AN1VRQENFRJN5&pf_rd_p=527787729&pd_rd_wg=NqW2q&pf_rd_r=QVJFQ07)に掲載。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 特許を受ける権利を有する者であるところの東京金属工業株式会社から卸問屋である株式会社ペンギンライターを介し有限会社ジャッカル(店舗名:ZIPPO専門店ジャッカル)に卸された被服止め具に関し、平成29年11月15日に有限会社ジャッカル(店舗名:ZIPPO専門店ジャッカル)によりウェブサイト(http://zippo-jackal.com/SHOP/PTCLIP.html、https://store.shopping.yahoo.co.jp/jackal/ptclip.html、https://item.rakuten.co.jp/jackal/virsmo/)に掲載。
(73)【特許権者】
【識別番号】000220295
【氏名又は名称】東京金属工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000626
【氏名又は名称】弁理士法人英知国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤原 浩純
【審査官】中澤 俊彦
(56)【参考文献】
【文献】実開昭57-062089(JP,U)
【文献】登録実用新案第3099934(JP,U)
【文献】特開2012-034666(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B43K 25/02
A24F 47/00
A24F 9/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸筒の外表面となる被覆層に対し、取付部が前記軸筒の径方向へ押し込まれて着脱自在に取り付けられる被服止め具であって、
被服に対して着脱自在に装着されるクリップ部と、
前記クリップ部に設けら
れる前記取付部と、
前記取付部の内表面に前記軸筒の
前記被覆層と対向して形成される被膜層と、を備え、
前記取付部は、弾性変形可能な硬質材料で前記軸筒の外径よりも小さな内径を有する円筒状に形成され、
前記取付部の一部に前記取付部の軸方向全体に亘って開口される開口部位
と、前記開口部位に形成されて前記軸筒に対する前記開口部位の径方向への押し込みで前記被覆層に当接する突き当り部位と、前記開口部位を除く前記取付部の軸方向全体に形成されて前記軸筒に対する前記開口部位の径方向への押し込みで前記取付部の径方向へ拡開及び収縮する弾性変形部位と、を有し、
前記被膜層は、前記被覆層の材質よりも柔らかくて弾性変形可能な材料からなり、前記軸筒の前記外表面に対する前記取付部の取り付け状態で、前記被覆層と圧接することを特徴とする被服止め具。
【請求項2】
前記軸筒に対して前記取付部が取り付けられる前の状態で、前記取付部の前記内
径が前記軸筒の前記外径の91~99%に設定され
、前記開口部位の開口
幅が前記軸筒の前記外径の71~78%に設定されることを特徴とする請求項1記載の被服止め具。
【請求項3】
前記軸筒が加熱式タバコ又は電子タバコの外筒であることを特徴とする請求項1又は2記載の被服止め具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱式タバコや筆記具などのような軸筒を、被服や衣装などに対して取り付けるために用いられる被服止め具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の被服止め具として、クリップ本体の基端部側に、筆記具の軸筒への取付部である抱持部が連設され、この抱持部が軸筒の外周面を抱持して固着される鉢巻型のクリップ取付構造がある(例えば、特許文献1参照)。
鉢巻型のクリップ取付構造は、抱持部がクリップ本体と同じく弾性に富んだ金属板製であり、この金属板を断面形状がC字状になるように形成したものであって、クリップ本体の基端縁と一体に連設されている。
軸筒の外周面に対し、抱持部の開口部位を圧接させることにより、断面C字状の抱持部の内径よりも軸筒の外径が大きいため、抱持部が拡開して、その弾発力により抱持部が軸筒の外周面を抱持して固着される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、筆記具などからなる軸筒の外表面には、デザイン効果を高めるため、塗装などにより被覆層が積層形成される場合がある。
しかし乍ら、特許文献1のクリップ取付構造では、軸筒の外周面に対する抱持部の圧接により、軸筒の外周面に沿って抱持部の開口部位が弾性的に拡開変形してから収縮変形し、これらの弾性変形に伴って抱持部の開口部位が軸筒の外周面に強く突き当たる。このため、軸筒の外表面が被覆層を有する場合には、抱持部の開口部位が被覆層を傷付け、部分的に剥がすおそれがある。
これにより、被覆層が劣化して、軸筒のデザイン効果が期待できなくなるという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このような課題を解決するために本発明に係る被服止め具は、軸筒の外表面となる被覆層に対し、取付部が前記軸筒の径方向へ押し込まれて着脱自在に取り付けられる被服止め具であって、被服に対して着脱自在に装着されるクリップ部と、前記クリップ部に設けられる前記取付部と、前記取付部の内表面に前記軸筒の前記被覆層と対向して形成される被膜層と、を備え、前記取付部は、弾性変形可能な硬質材料で前記軸筒の外径よりも小さな内径を有する円筒状に形成され、前記取付部の一部に前記取付部の軸方向全体に亘って開口される開口部位と、前記開口部位に形成されて前記軸筒に対する前記開口部位の径方向への押し込みで前記被覆層に当接する突き当り部位と、前記開口部位を除く前記取付部の軸方向全体に形成されて前記軸筒に対する前記開口部位の径方向への押し込みで前記取付部の径方向へ拡開及び収縮する弾性変形部位と、を有し、前記被膜層は、前記被覆層の材質よりも柔らかくて弾性変形可能な材料からなり、前記軸筒の前記外表面に対する前記取付部の取り付け状態で、前記被覆層と圧接することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本発明の実施形態に係る被服止め具の全体構成を示す説明図であり、(a)が軸筒の斜視図、(b)がクリップ部及び取付部の斜視図である。
【
図2】軸筒に対する取付部の取り付け時の平面図である。
【
図3】被服止め具の使用状態を示す縮小斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の実施形態に係る被服止め具Aは、
図1~
図3に示すように、加熱式タバコや筆記具などのような軸筒Bを、被服や衣装などに対し取り付けて持ち運ぶために用いられるクリップ取付構造である。
詳しく説明すると、本発明の実施形態に係る被服止め具Aは、被服や衣装などに対して着脱自在に装着されるクリップ部1と、クリップ部1に設けられて軸筒Bの外表面に対し着脱自在に取り付けられる取付部2と、取付部2の内表面に軸筒Bの被覆層B1と対向して形成される被膜層2aと、を主要な構成要素として備えている。
【0008】
軸筒Bは、加熱式タバコや電子タバコや無煙タバコなどの喫煙具、又はボールペンやシャープペンシルなどの筆記具、若しくはその他の円筒状ケースなどである。
軸筒Bの外表面には、デザイン効果を高めるため、塗装などによって
被覆層B1が積層形成される。
軸筒Bの具体例として
図1(a)~
図3に示される場合には、加熱式タバコの外筒である。加熱式タバコは、吸い口を有して内部にたばこ葉が詰められたカプセル部Baと、蒸気を発生するカートリッジが内蔵されたヒーター部Bbと、電池が内蔵されたバッテリー部Bcと、を備えている。
ヒーター部Bb及びバッテリー部Bcの外筒は、それぞれの外表面に
被覆層B1を有しており、ヒーター部Bbの外筒となる
被覆層B1に対して、取付部2を着脱自在に取り付けている。
【0009】
クリップ部1は、鉄や鋼材などの金属やその他の弾性変形可能な硬質材料によって軸筒Bの軸方向へ長尺な帯板状に形成され、その一端側には取付部2が一体形成されるか、又は取付部2が連結固定(固着)される。
クリップ部1の具体例として
図1(b)~
図3に示される場合には、帯板状のクリップ本体1aと、クリップ本体1aの一端及び取付部2に亘って連続形成された連結部位1bと、クリップ本体1aの他端に形成された挟持部位1cと、を有している。
図示例では、連結部位1bの側面形状がU字状に形成され、挟持部1cが軸筒Bに向けて突出するように折り曲げ形成されている。
また、その他の例として図示しないが、クリップ本体1aや連結部位1bや挟持部位1cの形状を図示例外の形状に変更することも可能である。
【0010】
取付部2は、弾性変形可能な硬質材料で軸筒Bの外径Bdよりも僅かに小さな内径2dを有する円筒状に形成され、その先端に開口部位2bを有し、平面形状がC字状に形成されることで、取付部2の径方向へ弾性変形自在に構成されている。
取付部2の内表面には、軸筒Bの被覆層B1と対向して被膜層2aが積層形成される。
被膜層2aは、軸筒Bの外表面となる被覆層B1の材質よりも柔らかくて弾性変形可能な材料からなり、軸筒Bの外表面に対する取付部2の取り付け状態で、被覆層B1と弾性的に圧接するように構成される。
被膜層2aとなる弾性変形可能な材料としては、樹脂コーティングなどが用いられる。樹脂コーティング剤としては、例えばナイロン11などのポリアミド系樹脂、塩化ビニル樹脂、発泡塩化ビニル樹脂、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリエチレン(PE)、エポキシ樹脂、ポリプロピレン(PP)、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)などが挙げられる。このなかでも、特に塗膜が厚く柔らかくて弾力があり、耐衝撃性、耐磨耗性、耐薬品性、耐屈曲疲労性、防錆力などに優れるナイロン11を用いることが好ましい。
被膜層2aの具体例として、取付部2の材質が炭素鋼、詳しくは炭素工具鋼(SK)である場合には、ニッケル(Ni)下地にクロム(Cr)めっきを重ねてから、ナイロン11をコーティングすることが好ましい。
【0011】
そして、軸筒Bに対する取付部2の取り付け方法は、先ず
図2に示されるように、軸筒Bの外表面となる
被覆層B1に対して取付部2を、
被覆層B1に取付部2の開口部位2bがそれぞれ突き当たるように当接(圧接)させる。その次に、
被覆層B1に対する開口部位2bの圧接状態を維持しながら、取付部2を軸筒Bの径方向へ押し込む。
これにより、軸筒Bの
被覆層B1に沿って取付部2の開口部位2bが拡開変形しながら、軸筒Bに向けて取付部2が接近移動する。
これに続き、開口部位2bの開口幅2wが軸筒Bの外径Bdと同寸法になるまで拡開変形した後は、取付部2の開口部位2bが収縮変形して取付部2の内径2dを縮径する。
最終的には、
図3に示されるように、取付部2の被膜層2aが被覆層B1に対し弾性的に圧接して、軸筒Bの外表面に取付部2が抱持され、この状態で軸筒Bに対する取付部2の取り付け作業が完了する。
すなわち、
図2に示された軸筒Bに対する取付部2の取り付け時は、取付部2の開口部位2bが軸筒Bの
被覆層B1にそれぞれ当接(圧接)しており、開口部位2bから軸筒Bの中心点Boに向かう中心角度αが90度となるように設定した状態で、それぞれの開口部位2bに亘る幅寸法を開口幅2wとしている。
さらに
図3に示される例では、被服や衣装などのポケットPに対してクリップ部1を着脱自在に装着している。
【0012】
前述した軸筒Bに対する取付部2の取り付け方法によって軸筒Bの外表面に取付部2を確実に抱持させるには、以下のようなサイズ設定が必要である。
軸筒Bに対する取付部2のサイズは、軸筒Bの外径Bdに対する取付部2の内径2dの割合を91~99%、詳しくは93~97%に設定することが好ましい。
軸筒Bの外径Bdに対する取付部2の内径2dの割合が91%(詳しくは93%)未満であると、軸筒Bに対する取付部2の取り付け作業が困難になる。また軸筒Bの外径Bdに対する取付部2の内径2dの割合が99%(詳しくは97%)を越えると、軸筒Bに対する取付部2の保持力が不足して取り付け後に位置ズレし易くなる傾向がある。
さらに軸筒Bの外径Bdに対する開口部位2bの開口幅2wの割合は、71~78%、詳しくは73~76%に設定することが好ましい。
軸筒Bの外径Bdに対する開口部位2bの開口幅2wの割合が71%(詳しくは73%)未満であると、軸筒Bに対する取付部2の取り付け作業が困難になる。また軸筒Bの外径Bdに対する開口部位2bの開口幅2wの割合が78%(詳しくは76%)を越えると、軸筒Bに対する取付部2の保持力が不足して取り付け後に位置ズレし易くなる傾向がある。
【0013】
このような本発明の実施形態に係る被服止め具Aによると、軸筒Bの外表面に取付部2が取り付けられて、被覆層B1に被膜層2aを圧接させても、被膜層2aが被覆層B1よりも柔らかくて弾性変形するため、被覆層B1が傷付かない。
したがって、軸筒Bに対して取付部2を被覆層B1が傷付く(剥がれる)ことなく誰でも簡単に着脱することができる。
その結果、軸筒の外表面が被覆層を有する場合には、抱持部の開口部位が被覆層を傷付けて部分的に剥がすものに比べ、被覆層B1の劣化を防止できて軸筒Bのデザイン効果が長期に亘って期待できる。
【0014】
特に、軸筒Bの外径Bdに対する取付部2の内径2dの割合を91~99%(詳しくは93~97%)に設定し、軸筒Bの外径Bdに対する開口部位2bの開口幅2wの割合を71~78%(詳しくは73~76%)に設定することが好ましい。
この場合には、軸筒Bの被覆層B1に対して取付部2を、被覆層B1に取付部2の開口部位2bがそれぞれ突き当たるように圧接させながら、軸筒Bの径方向へ押し込んで移動させることにより、被覆層B1に沿って開口部位2bがスムーズに拡開変形し、開口部位2bの開口幅2wが軸筒Bの外径Bdと同寸法になるまで拡開変形する。
それ以降は、取付部2の開口部位2bが収縮変形して取付部2の内径2dを縮径する。
最終的には、取付部2の被膜層2aが被覆層B1に対し弾性的に圧接して、軸筒Bの外表面に取付部2が抱持される。
したがって、軸筒Bに対する取付部2のスムーズな着脱操作と位置ズレ防止を共に達成することができる。
その結果、軸筒Bの外表面に対する取付部2の取り付け作業が行い易く、使用勝手の向上も図れる。
【0015】
さらに、軸筒Bが加熱式タバコ又は電子タバコの外筒であることが好ましい。
この場合には、軸筒Bとなる加熱式タバコ又は電子タバコの外筒に取付部2を取り付けることにより、軸筒Bの外表面からクリップ部1が突出する。
このため、テーブルなどの載置面に対し、軸筒Bとなる加熱式タバコや電子タバコの外筒を置いても、クリップ部1により加熱式タバコや電子タバコが自転不能となる。
したがって、加熱式タバコや電子タバコの転がり防止を達成することができる。
その結果、加熱式タバコや電子タバコの転がりによる紛失や汚れを防止できて使用勝手がよい。
また、加熱式タバコや電子タバコの吸い口側となる軸筒Bの一端部に取付部2を取り付けた場合には、テーブルなどの載置面に置いても、加熱式タバコや電子タバコの吸い口(カプセル部Ba)側がテーブルなどの載置面から浮いた状態となる。
したがって、加熱式タバコや電子タバコの吸い口側が載置面と接触しないため、衛生的である。
【0016】
なお、前示の実施形態において軸筒Bの具体例では、加熱式タバコである場合をしたが、これに限定されず、加熱式タバコに代えて電子タバコなどであってもよい。
この場合においても、前述した加熱式タバコと同様な作用や利点が得られる。
また軸筒Bは、加熱式タバコや電子タバコに代えて、ボールペンやシャープペンシルなどの筆記具、その他の円筒状ケースであってもよい。
さらに図示例では、被服や衣装などのポケットPに対してクリップ部1を着脱自在に装着したが、これに限定されず、ポケットP以外の被服や衣装又は鞄などに対してクリップ部1を着脱自在に装着してもよい。
【符号の説明】
【0017】
A 被服止め具 1 クリップ部
2 取付部 2a 被膜層
2b 開口部位 2d 内径
2w 開口幅 B 軸筒
B1 被覆層 Bd 外径