IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

7085991電気整流式電動機のための干渉抑制モジュール、干渉抑制モジュールの製造方法およびこの種の干渉抑制モジュールを備える車両
<>
  • -電気整流式電動機のための干渉抑制モジュール、干渉抑制モジュールの製造方法およびこの種の干渉抑制モジュールを備える車両 図1
  • -電気整流式電動機のための干渉抑制モジュール、干渉抑制モジュールの製造方法およびこの種の干渉抑制モジュールを備える車両 図2
  • -電気整流式電動機のための干渉抑制モジュール、干渉抑制モジュールの製造方法およびこの種の干渉抑制モジュールを備える車両 図3
  • -電気整流式電動機のための干渉抑制モジュール、干渉抑制モジュールの製造方法およびこの種の干渉抑制モジュールを備える車両 図4
  • -電気整流式電動機のための干渉抑制モジュール、干渉抑制モジュールの製造方法およびこの種の干渉抑制モジュールを備える車両 図5
  • -電気整流式電動機のための干渉抑制モジュール、干渉抑制モジュールの製造方法およびこの種の干渉抑制モジュールを備える車両 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-09
(45)【発行日】2022-06-17
(54)【発明の名称】電気整流式電動機のための干渉抑制モジュール、干渉抑制モジュールの製造方法およびこの種の干渉抑制モジュールを備える車両
(51)【国際特許分類】
   H02P 25/16 20060101AFI20220610BHJP
   H02K 7/116 20060101ALI20220610BHJP
   H02K 11/33 20160101ALI20220610BHJP
   H05K 3/28 20060101ALI20220610BHJP
【FI】
H02P25/16
H02K7/116
H02K11/33
H05K3/28 G
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018519295
(86)(22)【出願日】2016-09-19
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-01-10
(86)【国際出願番号】 EP2016072196
(87)【国際公開番号】W WO2017063820
(87)【国際公開日】2017-04-20
【審査請求日】2018-06-11
【審判番号】
【審判請求日】2020-03-27
(31)【優先権主張番号】102015219979.7
(32)【優先日】2015-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】503355292
【氏名又は名称】コンティ テミック マイクロエレクトロニック ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Conti Temic microelectronic GmbH
【住所又は居所原語表記】Sieboldstrasse 19, D-90411 Nuernberg, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス アルベアト
(72)【発明者】
【氏名】ユルゲン ヘニガー
(72)【発明者】
【氏名】マティアス コイテン
【合議体】
【審判長】佐々木 芳枝
【審判官】塩澤 正和
【審判官】小川 恭司
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-204580(JP,A)
【文献】特開2012-137243(JP,A)
【文献】特開2000-357890(JP,A)
【文献】特開2003-116281(JP,A)
【文献】特開2007-320268(JP,A)
【文献】特開2008-186955(JP,A)
【文献】特開平2-39492(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02P 25/16
H02K 7/116
H02K 11/33
H05K 3/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両(1)であって、
・電気整流式電動機(2)と、
・前記電気整流式電動機(2)を駆動制御する制御ユニット(4)と、
・前記制御ユニット(4)と少なくとも電気的に接続されており、かつ、前記制御ユニット(4)とは別個に設けられている、前記電気整流式電動機(2)のための干渉抑制モジュール(5)と
を含んでおり、
当該干渉抑制モジュール(5)は、
・回路担体(5.1)と、
・前記回路担体(5.1)上に固定されている電子回路装置(5.2)と、
・前記電子回路装置(5.2)と形状接続的かつ材料接続的に接続し、かつ、前記電子回路装置(5.2)を包囲している封止部(5.3)と、
・前記電子回路装置(5.2)を前記電気整流式電動機(2)の制御ユニット(4)と電気的に接触接続させるために設けられている少なくとも1つのインタフェース(5.4)とを有しており、
前記回路担体(5.1)に前記電子回路装置(5.2)が実装されており、
前記電子回路装置(5.2)は少なくとも1つのコンデンサを有しており、
付加的に、前記インタフェース(5.4)はプラグモジュール(SM)として形成されており、当該プラグモジュール(SM)は、少なくとも1つの電気的なコンタクトピン(KS)と、当該少なくとも1つの電気的なコンタクトピン(KS)と形状接続的かつ材料接続的に接続し、かつ、当該少なくとも1つの電気的なコンタクトピン(KS)を包囲しているさらなる別個の封止部(KP)とを有している、
車両(1)。
【請求項2】
前記インタフェース(5.4)は、相互に平行に延在する2つの電気的な導体が、前記回路担体(5.1)を貫通して、前記回路担体(5.1)の実装されている平らな面から上方に突出するように形成されている、
請求項1記載の車両(1)。
【請求項3】
前記電子回路装置(5.2)は、前記回路担体(5.1)と材料接続によって接続されている、請求項1または2記載の車両(1)。
【請求項4】
前記少なくとも1つのコンデンサは、電解コンデンサとして形成されている、請求項1からまでのいずれか1項記載の車両(1)。
【請求項5】
電気整流式電動機(2)のための干渉抑制モジュール(5)であって、
当該干渉抑制モジュール(5)は、
・回路担体(5.1)と、
・前記回路担体(5.1)上に固定されている電子回路装置(5.2)と、
・前記電子回路装置(5.2)と形状接続的かつ材料接続的に接続し、かつ、前記電子回路装置(5.2)を包囲している封止部(5.3)と、
・前記電子回路装置(5.2)を、前記電気整流式電動機(2)の制御ユニット(4)と電気的に接触接続させるために、前記封止部(5.3)外に設けられている、少なくとも1つのインタフェース(5.4)とを有しており、
前記少なくとも1つのインタフェース(5.4)は、前記回路担体(5.1)上に一体的に形成されており、
前記電子回路装置(5.2)は少なくとも1つのコンデンサを有しており、
前記回路担体(5.1)に前記電子回路装置(5.2)が実装されており、
付加的に、前記インタフェース(5.4)はプラグモジュール(SM)として形成されており、当該プラグモジュール(SM)は、少なくとも1つの電気的なコンタクトピン(KS)と、当該少なくとも1つの電気的なコンタクトピン(KS)と形状接続的かつ材料接続的に接続し、かつ、当該少なくとも1つの電気的なコンタクトピン(KS)を包囲しているさらなる別個の封止部(KP)とを有している、
干渉抑制モジュール(5)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気整流式電動機のための干渉抑制モジュールに関する。本発明はさらに、この種の干渉抑制モジュールの製造方法ならびにこの種の干渉抑制モジュールを備える車両に関する。
【0002】
電気整流式電動機はよく知られており、ブラシ整流式電動機と比べて、摩耗する部品が少ないという特徴を有している。たとえば、この種の電動機は車両トランスミッションにおいて複数使用され、それらが相互に組み合わされて、ギヤードモータを形成している。
【0003】
この種の電動機の駆動制御は、たとえば、パルス幅変調式に動作するパワーエレクトロニクスシステムを用いて行われ、このパワーエレクトロニクスシステムは、制御機器、たとえばトランスミッション制御機器内に集積されている。このパワーエレクトロニクスシステムの回路はここで、入力電圧、たとえば車両搭載電源網の12Vの供給電圧を3つの相電圧に分配する3つの分圧器を含んでおり、これらの相電圧はそれぞれたとえば120°相互に時間的にずらされている。すなわち、この電動機は三相交流によって動かされる。
【0004】
相電圧は、パルス幅変調に基づいて、不所望な電圧ピークを有し得るので、相電圧の平滑化のために干渉抑制が必要である。たとえば干渉抑制構成部品として、セラミックコンデンサまたは電解コンデンサが使用されるが、これらの熱安定性は低い。
【0005】
したがって本発明の課題は、従来技術に比べて改善された、電気整流式電動機のための干渉抑制モジュールを提供することである。さらに本発明の課題は、この種の干渉抑制モジュールの適切な製造方法ならびに従来技術に比べて改善された、この種の干渉抑制モジュールを備える車両を提供することである。
【0006】
本発明の有利な構成は、従属請求項に記載されている。
【0007】
干渉抑制モジュールに関しては、上述の課題は、本発明に相応に、請求項1に記載されている特徴によって解決される。方法に関しては、上述の課題は、請求項9に記載されている特徴によって解決される。車両に関しては、上述の課題は、本発明と相応に、請求項10に記載されている特徴によって解決される。
【0008】
電気整流式電動機のための干渉抑制モジュールは、回路担体と、この回路担体上に配置されている電子回路装置と、この電子回路装置を形状接続(形状接続とは、嵌め合いまたは噛み合いなど部材相互の形状的関係に基づく結合を意味する)的かつ材料接続(材料接続とは、分子間力等の化学結合による束縛を意味する)的に包囲している封止部と、電子回路装置を電気整流式電動機の制御ユニットと電気的に接触接続させるために設けられている少なくとも1つのインタフェースとを含んでいる。
【0009】
干渉抑制モジュールが電動機の制御ユニットとは別個に設けられていることによって、制御ユニットのエレクトロニクススペース外で、回路担体に、特に干渉抑制構成部品を含んでいる電子回路装置を実装することが可能になる。干渉抑制構成部品、たとえば電解コンデンサは通常、極めて多くの場所を必要とし、さらに低い熱安定性しか有していないので、本発明に相応に、別個に設けられた干渉抑制モジュールによって、構造空間が最適化された、干渉抑制構成部品の位置付けならびに従来技術と比べて長い、電子回路装置の寿命が得られる。
【0010】
さらに、この干渉抑制モジュールは従来技術と比べて格段に平坦に、かつこの際にモジュール様式にスケーラブルに構成可能である。干渉抑制モジュールの修理時の交換も容易に行うことができる。さらに、干渉抑制モジュールを制御ユニットに対して別個に製造することが可能であり、かつ干渉抑制構成部品を保護するための、制御ユニットでの別個のハウジングは不要である。なぜなら、電子回路装置は、封止部によって外部の影響、たとえばトランスミッションオイルから保護されているからである。
【0011】
たとえば干渉抑制モジュールは、車両のギヤードモータを駆動制御するトランスミッション制御機器と結合可能である。この場合に制御ユニットはトランスミッション制御機器であり、電動機は、車両のトランスミッションとともに、ギヤードモータを形成している。
【0012】
本発明のある構成では、干渉抑制モジュールの電気的な接触接続のためのインタフェースは、回路担体内に集積されている打ち抜き格子として形成されている。
【0013】
択一的な構成では、インタフェースは、露出されているコンタクト面を含んでおり、このコンタクト面は、回路担体内に集積されている電気的な線路要素を介して、電子回路装置と電気的に接続されている。干渉抑制モジュールの、制御ユニットとは反対側の面は有利には、開放された電気的なコンタクト箇所を有しておらず、したがって短絡を回避することができる。
【0014】
さらに、インタフェースは、本発明のある構成では、プラグモジュールとして形成されていてよく、このプラグモジュールは、少なくとも1つの電気的なコンタクトピンと、このコンタクトピンを形状接続的かつ材料接続的に包囲しているさらなる封止部とを有している。干渉抑制モジュールはこの場合、容易に、制御ユニットと接続可能である。
【0015】
有利には、封止部とさらなる封止部とは相互に一体成形されている。これによって、プラグモジュールを備える干渉抑制モジュールの製造が特に容易に実行可能である。なぜなら、別個のケーシングの形成が省かれるからである。
【0016】
電子回路装置と回路担体との接続は、有利には材料接続を用いて行われる。たとえば電子回路装置は回路担体と、熱伝導性接着剤等を用いて接着されている。択一的に電子回路装置が、回路担体上にはんだ付けまたは溶接されてもよい。さらに、回路担体と電子回路装置との電気的な接触接続のためにボンディングワイヤを設けることが可能である。さらに、たとえば螺合点、ソケットを介した、または保持幾何学的形状、たとえば保持クランプを用いた機械的な固定が可能である。
【0017】
干渉抑制構成部品として電子回路装置は少なくとも1つのコンデンサ、たとえばセラミックコンデンサまたは電解コンデンサを有している。
【0018】
さらに、電気整流式電動機のための干渉抑制モジュールの製造方法が提供される。ここでは、回路担体の、少なくとも1つの平らな面の上に、電子回路装置が配置および固定される。ここで、電子回路装置を電気整流式電動機の制御機器と電気的に接触接続させる少なくとも1つのインタフェースが回路担体内に集積される。さらにここで、少なくとも電子回路装置に、硬化可能な封止材料が付与され、この封止材料は、硬化時に、電子回路装置と形状接続および材料接続によって接続し、電子回路装置を一体的に封止する。
【0019】
この方法は、干渉抑制モジュールの容易かつ低コストの製造を可能にする。この干渉抑制モジュールは容易に、電動機を駆動制御する制御ユニットと結合可能である。
【0020】
さらに、電気整流式電動機と、この電動機を駆動制御する制御ユニットと、本発明の干渉抑制モジュールとを含む車両が提示される。ここでこの車両は、制御ユニットと、少なくとも電気的に接続されている。
【0021】
干渉抑制モジュールを用いて電子回路装置の寿命が長くなることによって、車両の電動機、ひいてはたとえばギヤードモータの機能を長期間保つことができる。したがってこの車両は、寿命および機能に関して、従来技術に比べて改善されている。
【0022】
本発明の実施例を以下で図面に基づいて詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】電動機と、この電動機を駆動制御する制御ユニットと、本発明の干渉抑制モジュールとを含む車両の概略図
図2】一般的な構成における干渉抑制モジュールの概略図
図3】種々の実施例における干渉抑制モジュールの概略的な断面図
図4】種々の実施例における干渉抑制モジュールの概略的な断面図
図5】種々の実施例における干渉抑制モジュールの概略的な断面図
図6】種々の実施例における干渉抑制モジュールの概略的な断面図
【0024】
相互に対応する部分には、全ての図面において、同じ参照番号が付けられている。
【0025】
図1は、概略的に、車両1を著しく簡略化して示している。
【0026】
車両1は、電気整流式電動機2を含んでいる。この電気整流式電動機は、この実施例では、車両1のトランスミッション3とともに、ギヤードモータGMを形成し、制御ユニット4によって駆動制御される。
【0027】
たとえば、トランスミッション3は、自動車両変速機であり、その変速段は、電動機2によって調節される。
【0028】
電動機2は電気式に整流され、したがってブラシレスモータとして形成されている。電動機2の駆動制御は、このためにたとえばパルス幅変調式に動作するパワーエレクトロニクスシステム(ここでは図示されていない)を有する制御ユニット4を介して行われる。
【0029】
冒頭に記載したように、パワーエレクトロニクスシステムは、3つの分圧器を有している。これらの分圧器は、入力電圧、たとえば車両1の搭載電源網の12Vの供給電圧を3つの相電圧に分配する。これらの相電圧はそれぞれたとえば120°相互に時間的にずらされている。すなわち、電動機2は三相交流によって動かされる。
【0030】
相電圧は、パルス幅変調に基づいて、不所望な電圧ピークを有し得るので、相電圧の平滑化のために必要な本発明の干渉抑制モジュール5が設けられている。
【0031】
干渉抑制モジュール5は、制御ユニット4と電気的に、かつ場合によっては付加的に機械的に接続されており、別個のモジュールとして製造および取り付けされている。
【0032】
図2は、一般的な構成における干渉抑制モジュール5を著しく簡略化して示している。
【0033】
干渉抑制モジュール5は、回路担体5.1、たとえばいわゆるHDIプリント回路基板を含んでおり、この上に電子回路装置5.2が配置されており、材料接続的に、たとえば接着、溶接またははんだ付けを用いて固定されている。
【0034】
電子回路装置5.2は、干渉抑制構成部品として、所定数のコンデンサ、特に電解コンデンサおよび/またはセラミックコンデンサを含んでいる。干渉抑制構成部品と回路担体5.1との電気的な接触接続は、たとえば、ワイヤボンディング、はんだ付け、溶接および/または熱伝導性接着剤を用いて行われる。
【0035】
封止部5.3は、回路担体5.1上の全ての部品を包囲する。すなわち、特に電子回路装置5.2を完全にかつ一体成形に包囲する。したがって、これらは、外部の影響、たとえばやすりくず、ギヤオイルから保護されている。
【0036】
封止部5.3の一体成形に基づいて、電子回路装置5.2における間隙も封鎖されている。したがって、開放されたインタフェースは回避されている。封止部5.3によって電子回路保護とハウジングコンセプトとの最適な組み合わせが、従来技術に比べて、必要な構造空間が少なく、実現されている。さらに、封止部5.3に基づいて、別個のハウジングは不要である。
【0037】
有利には、封止部5.3は、硬化可能な材料、たとえばデュロプラストから形成されており、したがって封止部と電子回路装置5.2との間の形状接続および材料接続が特に容易に形成可能である。硬化可能な材料は、ここで圧縮成形、トランスファー成形または択一的に射出成形によって付与されてよい。
【0038】
さらに、干渉抑制モジュール5は、少なくとも1つのインタフェース5.4を含んでおり、このインタフェースは、制御ユニット4のパワーエレクトロニクスシステムと電子回路装置5.2との電気的な接触接続のために設けられている。
【0039】
インタフェース5.4は、種々の様式で形成されていてよく、これに関しては、後続の図3から6において詳細に言及する。
【0040】
ここで図3から6は、干渉抑制モジュール5の様々な例示的な構成を示しており、ここで干渉抑制モジュール5は、それぞれ、断面図で、特に長手方向断面図で示されている。
【0041】
図3では、インタフェース5.4が打ち抜き格子Sとして形成されている。ここでは相互に平行に延在する2つの電気的な導体が、回路担体5.1を貫通して案内されており、回路担体5.1の実装されている平らな面から上方に突出している。打ち抜き格子Sは、たとえば回路担体5.1に延在している打ち抜き格子部分を介して電子回路装置5.2と導電性に接続されている。
【0042】
回路担体5.1の実装されている平らな面はここで、たとえば、制御ユニット4の方を向いている面である。回路担体5.1の実装されていない平らな面は、制御ユニット4とは反対側に位置する面であり、ここでは、回路担体5.1の実装されていない平らな面から突出している導体の一部が、電気的に絶縁されている材料によって密閉されている。択一的に、回路担体5.1が、制御ユニット4に対して相対的に、異なって配向されていてもよい。
【0043】
これに対して択一的に、類似して、インタフェース5.4として、ケーブルまたは圧入コンタクトが配置または埋設されてよく、ここでこれらは、電子回路装置5.2とそれぞれ、たとえば回路担体5.1内に集積されている導体路を介して、導電性に接続されている。
【0044】
図4では、インタフェース5.4は、露出されているコンタクト面Kを、回路担体5.1の、実装されている平らな面または択一的に対向する平らな面上に含んでいる。これは、回路担体5.1内に集積されている線路要素Lと接続されている。線路要素Lは、ここでは同様に、導体路であってよく、電気的に電子回路装置5.2と接続されていてよい。
【0045】
電気的なコンタクト面Kはここでは、表面実装された構成要素の形態で形成されており、直接的に回路担体5.1上にはんだ付けされている、または回路担体5.1の開放された導体面として、たとえば電気めっきされた小さいプレートまたは銅製の面として形成されている。コンタクト面Kは有利には、導電性材料、たとえば金属または導電性セラミックから形成されている。
【0046】
有利にはここで、回路担体5.1の実装されていない平らな面は、開放された電気的なコンタクト箇所を有していない。
【0047】
図5および6では、インタフェース5.4はそれぞれ、集積されたプラグモジュールSMとして形成されており、これは、相互に平行に延在している2つのコンタクトピンKSを有しており、これらのコンタクトピンはそれぞれ、回路担体5.1の実装されている平らな面の上方に、または構造空間に関連して下方にも、直角に曲げられている。
【0048】
図5では、コンタクトピンKSは、さらなる封止部KPによって包囲されており、このさらなる封止部は電子回路装置5.2の封止部5.3に対して別個に形成されている。
【0049】
図6では、封止部5.3とさらなる封止部KPとが相互に一体成形されており、したがってこれらは、干渉抑制モジュール5の製造時に、共通のステップで被着可能である。
【0050】
インタフェース5.4としてのプラグモジュールSMを用いて、干渉抑制モジュール5は、特に容易に制御ユニット4と接続される。制御ユニット4は、これに対して、プラグモジュールSMと一致するプラグソケットを有している。
【0051】
電気的なコンタクトピンKSは、ここでは、2つの側から配置可能である。これはたとえば貫通、その後の両面のはんだ付け、溶接または接着によって行われる。択一的に、電気的なコンタクトピンKSが一体的にはんだ付け、溶接または接着されてもよい。
【符号の説明】
【0052】
1 車両、 2 電動機、 3 トランスミッション、 4 制御ユニット、 5 干渉抑制モジュール、 5.1 回路担体、 5.2 電子回路装置、 5.3 封止部、 5.4 インタフェース、 GM ギヤードモータ、 K コンタクト面、 KS コンタクトピン、 KP さらなる封止部、 L 線路要素、 S 打ち抜き格子、 SM プラグモジュール
図1
図2
図3
図4
図5
図6