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特許7086020作業支援装置、昇降機システム及び作業支援方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-09
(45)【発行日】2022-06-17
(54)【発明の名称】作業支援装置、昇降機システム及び作業支援方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/00 20120101AFI20220610BHJP
   B66B 5/00 20060101ALI20220610BHJP
【FI】
G06Q10/00 300
B66B5/00 G
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019045452
(22)【出願日】2019-03-13
(65)【公開番号】P2020149266
(43)【公開日】2020-09-17
【審査請求日】2021-01-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000232955
【氏名又は名称】株式会社日立ビルシステム
(74)【代理人】
【識別番号】110000925
【氏名又は名称】特許業務法人信友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 威裕
(72)【発明者】
【氏名】丸岡 泰
【審査官】阿部 潤
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-028556(JP,A)
【文献】国際公開第2018/168369(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/079778(WO,A1)
【文献】特開2003-108714(JP,A)
【文献】特開2006-227751(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
G16H 10/00 - 80/00
B66B 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
故障した昇降機の復旧作業を支援する作業支援装置において、
前記昇降機についての故障状態データを取得するデータ管理部と、
前記データ管理部が取得した前記故障状態データから故障の原因機器を推定する原因機器推定部と、
前記故障状態データと前記原因機器とに基づいて、前記昇降機の復旧作業に要する標準的な作業時間を得ると共に、前記昇降機の復旧作業を実行している作業者についての作業時間の長短を示す復旧時間スコアを取得し、その復旧時間スコアを使って、得られた前記標準的な作業時間を修正して、作業時間を推定する過去事例推定部と、
前記昇降機の復旧作業を実行している作業者についての作業者スキルを確認する過去対応確認部と、
前記過去事例推定部が推定した作業時間と前記過去対応確認部が確認した作業者スキルとに基づいて、支援の指示を行う時間を設定する時間設定部と、
前記昇降機の復旧作業を前記作業者が開始してからの時間が、前記時間設定部が設定した時間を超えたとき、前記昇降機の復旧作業の支援者を選定して通知する通知部と、を備え、
前記時間設定部は、作業者スキルが低い場合に支援の指示を行う時間を、作業者スキルが高い場合に支援の指示を行う時間よりも短い時間とした
作業支援装置。
【請求項2】
前記原因機器推定部での原因機器と、前記過去事例推定部での復旧作業に要する時間は、前記昇降機の復旧作業の過去対応記録に基づいて、学習エンジンが過去の故障時のデータを学習して推定する
請求項1に記載の作業支援装置。
【請求項3】
さらに、前記時間設定部は、標準的な作業時間よりも長く時間がかかるために前記復旧時間スコアの値が低い場合に支援の指示を行う時間を、前記復旧時間スコアの値が高い場合に支援の指示を行う時間よりも短い時間とした
請求項1または2に記載の作業支援装置。
【請求項4】
前記過去対応確認部が確認する作業者スキルと、前記過去事例推定部が取得する復旧時間スコアは、前記昇降機の復旧作業の過去対応記録に含まれる、該当した作業者が復旧作業を行った過去の作業履歴と作業時間に基づいて作成する
請求項に記載の作業支援装置。
【請求項5】
前記データ管理部が故障状態データを取得した後に、前記過去対応記録には、該当する故障についての原因機器と復旧作業に要した時間の情報を新たに記録し、
前記学習エンジンは、新たな情報が記録された前記過去対応記録に基づいて更新する
請求項2に記載の作業支援装置。
【請求項6】
昇降機の運行を監視する監視装置と、
前記監視装置と通信を行って、昇降機を統括して監視する作業支援装置とを備える昇降機システムにおいて、
前記作業支援装置は、
前記監視装置から故障状態データを取得するデータ管理部と、
前記データ管理部が取得した前記故障状態データから故障の原因機器を推定する原因機器推定部と、
前記故障状態データと前記原因機器とに基づいて、前記昇降機の復旧作業に要する標準的な作業時間を得ると共に、前記昇降機の復旧作業を実行している作業者についての作業時間の長短を示す復旧時間スコアを取得し、その復旧時間スコアを使って、得られた前記標準的な作業時間を修正して、作業時間を推定する過去事例推定部と、
前記昇降機の復旧作業を実行している作業者についての作業者スキルを確認する過去対応確認部と、
前記過去事例推定部が推定した作業時間と前記過去対応確認部が確認した作業者スキルとに基づいて、支援の指示を行う時間を設定する時間設定部と、
前記昇降機の復旧作業を開始してからの時間が、前記時間設定部が設定した時間を超えたとき、前記昇降機の復旧作業の支援者を選定して通知する通知部と、を備え、
前記時間設定部は、作業者スキルが低い場合に支援の指示を行う時間を、作業者スキルが高い場合に支援の指示を行う時間よりも短い時間とした
昇降機システム。
【請求項7】
昇降機が故障した際の復旧作業をコンピュータの演算機能により支援する作業支援方法において、
前記コンピュータは、
前記昇降機についての故障状態データを取得するデータ管理処理と、
前記データ管理処理により取得した前記故障状態データから故障の原因機器を推定する原因機器推定処理と、
前記故障状態データと前記原因機器とに基づいて、前記昇降機の復旧作業に要する標準的な作業時間を得ると共に、前記昇降機の復旧作業を実行している作業者についての作業時間の長短を示す復旧時間スコアを取得し、その復旧時間スコアを使って、得られた前記標準的な作業時間を修正して、作業時間を推定する過去事例推定処理と、
前記昇降機の復旧作業を実行している作業者についての作業者スキルを確認する過去対応確認処理と、
前記過去事例推定処理により推定した作業時間と前記過去対応確認処理により確認した作業者スキルとに基づいて、支援の指示を行う時間を設定する時間設定処理と、
前記昇降機の復旧作業を開始してからの時間が、前記時間設定処理により設定した時間を超えたとき、前記昇降機の復旧作業の支援者を選定して通知する通知処理と、を演算機能で実行するものであり、
前記コンピュータが行う前記時間設定処理では、作業者スキルが低い場合に支援の指示を行う時間を、作業者スキルが高い場合に支援の指示を行う時間よりも短い時間とした
作業支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業支援装置、昇降機システム及び作業支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エレベーターなどの昇降機において、保守作業や故障の復旧作業を行う現場作業を行う際には、監視センタ側で現場作業の完了などを管理している。
例えば、特許文献1には、監視センタで、故障の修復が所定時間経過しても終了していない場合に、終了していない旨を所定の故障支援先へ送信して、故障の修復作業の支援を行う技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-180801号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されるように、従来でも、故障箇所に作業者を派遣してから、所定時間以上経過しても未復旧である場合、監視センタは、復旧作業を支援する支援者へ連絡し、支援部署から復旧作業員への連絡や、支援作業員の派遣などを行うようにしている。ここでの所定時間としては、例えば、故障箇所の復旧に要する平均的な作業時間とすることが考えられる。
【0005】
しかし、従来行われている故障復旧作業時の支援は、本来その作業に必要な時間が経過しても、その作業が完了していない場合に行う支援であり、故障復旧作業の途中で、その作業が何らかの要因で遅れていたとしても、支援を行うことはできなかった。例えば、該当する作業の熟練度が高い作業員が行う場合には、作業終了までの時間が平均時間より短い時間で終了する可能性が高いが、逆に不慣れな作業員の場合には、作業終了までの時間が平均時間よりも長くなってしまうこともある。したがって、平均した作業時間の経過などの一律的な条件で支援を行うようにすると、実際の作業の進行状況を反映しない不適切な支援になってしまう場合があり、結局、昇降機の故障復旧までに余計な時間がかかることになりかねない。
【0006】
本発明は、昇降機の故障復旧作業時に、作業支援を行う時間を最適化して、早期に故障の復旧を行うことができる作業支援装置、作業支援システム及び作業支援方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本願は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、故障した昇降機の復旧作業を支援する作業支援装置において、昇降機についての故障状態データを取得するデータ管理部と、データ管理部が取得した故障状態データから故障の原因機器を推定する原因機器推定部と、故障状態データと原因機器とに基づいて、昇降機の復旧作業に要する標準的な作業時間を得ると共に、昇降機の復旧作業を実行している作業者についての作業時間の長短を示す復旧時間スコアを取得し、その復旧時間スコアを使って、得られた標準的な作業時間を修正して、作業時間を推定する過去事例推定部と、昇降機の復旧作業を実行している作業者についての作業者スキルを確認する過去対応確認部と、過去事例推定部が推定した作業時間と過去対応確認部が確認した作業者スキルとに基づいて、支援の指示を行う時間を設定する時間設定部と、昇降機の復旧作業を作業者が開始してからの時間が、時間設定部が設定した時間を超えたとき、昇降機の復旧作業の支援者を選定して通知する通知部と、を備える。ここで、時間設定部は、作業者スキルが低い場合に支援の指示を行う時間を、作業者スキルが高い場合に支援の指示を行う時間よりも短い時間にする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、昇降機の復旧作業の支援の指示を行う時間が、故障の原因機器と現地での作業者のスキルとに基づいて設定されるため、作業者の実際のスキルを反映した最適な時間になり、復旧作業に係る時間を短縮することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施の形態例によるシステム全体の例を示す構成図である。
図2】本発明の一実施の形態例による監視センタのハードウェア構成例を示すブロック図である。
図3】本発明の一実施の形態例による作業者スキル、復旧時間スコア、及びプッシュ時間の例を示す図である。
図4】本発明の一実施の形態例による故障発生から支援者への連絡までの流れの例を示すフローチャートである。
図5】本発明の一実施の形態例による通知画面の例を示す図である。
図6】本発明の一実施の形態例によるフィードバック学習結果の例の一覧を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施の形態例(以下、「本例」と称する)について、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0011】
[1.システム全体の構成]
図1は、本例のエレベーター110を備えるシステム(昇降機システム)の全体構成を示す。図1に示すように、本例の昇降機システムは、復旧作業を行っているエレベーターが設置されている建物である現地作業部100と、この現地作業部100に公衆回線網1で接続された監視センタ200を備える。
現地作業部100は、建物に設置されるエレベーター110、監視装置120及び現地作業者端末130を備える。
【0012】
監視センタ200は、公衆回線網1を経由して現地作業部100の監視装置120と通信を行い、エレベーター110の状態を監視する。なお、図1では、1台のエレベーター110のみを示しているが、監視センタ200は、監視を行うエリア内に設置された多数のエレベーター110を監視することが可能である。
【0013】
現地作業部100内に設けられる監視装置120は、エレベーター110の状態を監視し、正常運転が可能か、あるいは故障した状態であるか等を判断し、判断結果のデータを監視センタ200に伝送する。
例えば、監視装置120は、エレベーター110に設置された各種センサの検出データに基づいて、エレベーター110の各部の動作状況を診断し、その診断結果で正常運転できない状況であるとき、故障状態データを監視センタ200に伝送する。故障状態データには、エレベーター110のどのような故障が発生しているのかを示すデータが含まれる。
例えば、乗りかごのドアの開閉不良を示すデータや、ブレーキの不良を示すデータなどであり、これらの故障状態データは、エレベーター110に設置された各種センサによって検出されるデータである。これらのエレベーター110の故障状態を示すデータは、故障状態データとして現地作業部100の監視装置120から監視センタ200に伝送される。
【0014】
なお、故障状態データには、故障した機器の状態データの他に、正常に作動している機器の状態を示すデータを含むようにしてもよい。また、監視装置120で故障箇所が診断できる状況の場合には、診断結果としての故障箇所を示すデータを、故障状態データに含めるようにしてもよい。
【0015】
ここで、図1に示すエレベーター110は故障した状態であり、作業者(現地作業者)がエレベーター110の故障の復旧作業を行っている状況であるとする。
現地作業者は、現地作業部100の監視装置120からの故障状態データを受信した監視センタ200から指示で現地作業部100に派遣され、故障の復旧作業を実行する。
【0016】
現地作業者は、現地作業部100の現地作業者端末130により、復旧作業の開始や終了を監視センタ200側に報告する。なお、現地作業者端末130は、現地作業者が所持するタブレット端末やノート型コンピュータである。現地作業者端末130も、監視装置120と同様に、公衆回線網1を経由して監視センタ200と通信を行う。公衆回線網1としては、有線又は無線の電話回線網や、インターネットなどの通信回線網が使用される。
【0017】
監視センタ200は、監視装置120から伝送されるデータを受信して、エレベーター110の監視を実行する装置であり、例えばコンピュータで構成されるサーバとその周辺機器で構成される。
図1に示すように、監視センタ200は、作業支援装置210、表示装置217、学習エンジン220を備える。また、監視センタ200側は、後方支援者待機所230を備える。この監視センタ200とは別の箇所に設置してもよい。
【0018】
作業支援装置210は、データ管理部211、原因機器推定部212、過去事例推定部213、過去対応確認部214、プッシュ時間設定部215、及び通知部216を備える。また、作業支援装置210には、作業支援装置210での処理を行う上で必要なデータ処理を行う演算処理部である学習エンジン220が接続されている。
【0019】
学習エンジン220は、過去状態データ格納部221と過去対応記録格納部222とを有する。そして、学習エンジン220では、過去状態データ格納部221に格納された過去の故障状態データと、過去対応記録格納部222に格納されたそのときの故障の復旧記録とを使って、故障原因などを推定するために必要な学習処理が行われる。学習エンジン220を使った推定処理の例については後述する。
さらに、作業支援装置210には、作業支援装置210での処理結果を表示する表示装置217が接続されている。
【0020】
作業支援装置210のデータ管理部211は、現地作業部100の監視装置120から公衆回線網1を経由して監視センタ200に伝送された故障状態データを取得するデータ管理処理を行う。データ管理部211が取得した故障状態データは、原因機器推定部212に送られる。
原因機器推定部212は、取得した故障状態データに基づいて、故障原因を推定する原因機器推定処理を行う。原因機器推定部212が故障原因を推定する際には、学習エンジン220が使用される。
【0021】
すなわち、原因機器推定部212は、学習エンジン220の過去状態データ格納部221に格納されている過去の故障状態データを検索し、取得した故障状態データに類似した故障状態データを抽出する。そして、学習エンジン220は、検索した過去の故障状態データについての故障の復旧記録を、過去対応記録格納部222から読み出す。
原因機器推定部212は、読み出した過去の復旧記録を参照して、データ管理部211から取得した故障状態データに基づいて故障原因とその故障の原因となった機器を推定する。
【0022】
過去事例推定部213は、原因機器推定部212が推定した原因となった機器、及びデータ管理部211が受信した故障状態データを読出して、過去事例推定処理を行う。すなわち、過去事例推定部213は、学習エンジン220の過去状態データ格納部221に格納された過去の故障状態データから、故障難易度、復旧作業時間、対応作業者、作業人数等からなる、過去事例パターンと復旧時間スコアを取得する。
復旧時間スコアは、原因機器推定部212が推定した原因となる機器の復旧作業を現在復旧作業中の作業者が行う際に、その復旧作業の推定時間が、標準的な作業時間よりも短くなるか長くなるかを、数値で示したものである。復旧時間スコアの具体的な例は後述する。過去事例パターンには復旧作業に要する作業時間が含まれ、過去事例推定部213では、復旧作業に要する作業時間と復旧時間スコアから、復旧作業が終了するまでの作業時間を推定することができる。
【0023】
過去対応確認部214は、現在復旧作業中の作業者の作業者スキルを確認する過去対応確認処理を行う。この作業者スキルの確認は、過去事例推定部213が推定した過去事例パターンと、学習エンジン220の過去対応記録格納部222を照合し、現地作業部100で作業中の現地作業者が、同様の過去事例パターンの作業来歴がどの程度の回数あるかの情報から判断される。作業者スキルの具体的な例についても後述する。
【0024】
プッシュ時間設定部215は、過去事例推定部213が推定した復旧時間スコアと、過去対応確認部214が確認した作業者スキルから、現地作業者を支援する経過時間の閾値となるプッシュ時間(経過時間)を設定する時間設定処理を行う。
通知部216は、現地作業部100の現地作業者端末130より作業開始の連絡があってから、プッシュ時間設定部215で設定したプッシュ時間が経過したか否かを判断し、プッシュ時間が経過した場合に、支援作業者を選定して、選定した支援作業者の出動を通知する。この通知部216による通知は、例えば、後方支援者待機所230に待機している後方支援者が所持する後方支援者端末231に対して行われる。あるいは、通知部216からの通知は、作業支援装置210に接続された表示装置217に、選定した後方支援者の情報などを表示することによって行われる。
表示装置217に後方支援者の情報が表示されると、監視センタ200で監視しているオペレータは、表示装置217に表示された情報に基づいて、選定された後方支援者への連絡を行う。
【0025】
通知部216から後方支援者端末231に直接、又はオペレータを経由して連絡があると、該当する後方支援者端末231を所持した後方支援者は、現地作業部100に出動して、現地作業者による作業の支援を行う。
あるいは、通知部216から後方支援者端末231に連絡があった後方支援者は、現地作業者端末130に対して電話又はメールで連絡を行い、現地作業者が行う作業について必要な情報(復旧作業の手順など)を伝えて、支援を行う。
【0026】
なお、学習エンジン220の過去状態データ格納部221や過去対応記録格納部222は、作業支援装置210で新たな故障状態データの受信や、その故障状態データに基づいた対応が行われるごとに、それらのデータが追加され、記録される。過去対応記録格納部222に新たな過去対応記録が格納される場合には、学習エンジン220は、この新たなデータをフィードバックした学習処理を行って、作業者スキルや復旧時間スコアの値を更新する。故障原因機器や復旧時間の推定を行う場合にも、学習エンジン220は、新たなデータが供給されるごとに学習処理を行う。作業者スキルや復旧時間スコアの値を更新する具体例については後述する。
【0027】
[2.ハードウェア構成例]
図1に示す作業支援装置210を含む監視センタ200は、例えば、図2に示すコンピュータにより構成することができる。
図2に示すコンピュータCは、バスC8にそれぞれ接続されたCPU(Central Processing Unit:中央処理装置)C1、ROM(Read Only Memory)C2、及びRAM(Random Access Memory)C3を備える。さらに、コンピュータCは、不揮発性ストレージC4、ネットワークインタフェースC5、入力装置C6、及び表示装置C7を備える。
【0028】
CPU C1は、監視センタ200が行う機能を実現するソフトウェアのプログラムコードをROM C2から読み出して実行する演算処理部である。
RAM C3には、演算処理の途中に発生した変数やパラメータ等が一時的に書き込まれる。監視センタ200による制御処理の実行は、主にCPU C1がプログラムコードを実行することにより実現される。
【0029】
入力装置C6には、例えば、キーボード、マウスなどが用いられ、作業者は、この入力装置C6を用いて、エレベーターの保守や点検時に入力操作を行う。
表示装置C7は、例えば、液晶ディスプレイモニタであり、この表示装置C7によりコンピュータで実行される制御処理の結果が作業者に表示される。この表示装置C7は、例えば後方支援者についての情報を表示する表示装置217として使用される。
【0030】
不揮発性ストレージC4には、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)などの大容量情報記憶媒体が用いられる。不揮発性ストレージC4には、監視センタ200が行う処理機能を実行するプログラムが記録される。また、学習エンジン220の過去状態データ格納部221や過去対応記録格納部222についても、不揮発性ストレージC4で構成される。
ネットワークインタフェースC5には、例えば、NIC(Network Interface Card)などが用いられる。ネットワークインタフェースC5は、LAN(Local Area Network)、専用線などを介して外部と各種情報の送受信を行う。公衆回線網1を経由した監視装置120との送受信についても、このネットワークインタフェースC5を介して行われる。
【0031】
なお、監視センタ200を図2に示すコンピュータで構成するのは一例であり、コンピュータ以外のその他の演算処理装置で構成してもよい。例えば、監視センタ200が行う機能の一部または全部を、FPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェアによって実現してもよい。
【0032】
[3.作業者スキル、復旧時間スコア、プッシュ時間の例]
図3は、作業支援装置210で扱う作業者スキルα、復旧時間スコアβ、及びプッシュ時間についての4つのパターンA,B,C,Dを示す。
【0033】
過去対応確認部214が取得する作業者スキルαは、ここでは0から1までの値として示している。値が高い程(1に近い値である程)、作業者のスキルが高いことを示す。
例えば、判断中の作業について、過去事例で復旧作業の経験がある程度の回数ある場合は、該当する作業者の作業者スキルαを“1”に設定する。逆に、判断中の作業について、経験が全くないか、殆どない場合には、該当する作業者の作業者スキルαを“0.5”に設定する。
但し、比較的簡単な作業の場合には、いずれの作業者であっても、作業者スキルαを同じ値の“1”に設定する場合がある。
【0034】
図3に示す4つのパターンA,B,C,Dは、作業者スキルαを“1”と“0.5”の2段階に設定した例であるが、0から1までの値で、経験回数などに応じてより細かい段階に変化させて設定してもよい。また、作業の経験回数以外の作業者のスキルに関係した様々な要因で、作業者スキルαの段階を分けて設定してもよい。
例えば、前回、該当する作業を行ってからの経過時間が短い程、作業者スキルαの値を高く設定し、該当する作業を行ってからの経過時間が長い場合に、作業者スキルαの値を低く設定してもよい。
【0035】
過去事例推定部213が取得する復旧時間スコアβは、ここでは0から1までの値に設定されている。設定された値が高い程(1に近い値である程)、復旧作業にかかる時間が短いことを示す。
例えば、ある作業者について、復旧作業に要する時間が短い場合は、復旧時間スコアβを“1”に設定する。逆に、復旧作業に要する時間が長い場合は、復旧時間スコアβを“0.5”に設定する。復旧時間スコアβについても、ここでは“1”と“0.5”の2段階に設定しているが、より細かい段階に変化させて設定してもよい。
【0036】
プッシュ時間設定部215が設定するプッシュ時間は、作業者スキルαと復旧時間スコアβに基づいて設定される。
ここで、図3に示す具体的なパターンA,B,C,Dについて説明する。
【0037】
パターンAは、現場作業員が、現在実行中の復旧作業について、作業経験があり、作業時間が短い場合である。このパターンAの場合、作業者スキルαは、“1”になる。そして、パターンAで実行中の作業の復旧時間スコアβが“1”であるとき、プッシュ時間は、30分に設定される。
このパターンAの場合、現場作業員による作業を開始してから、30分が経過して、作業終了の連絡が作業支援装置210にない場合、作業支援装置210の通知部216は、後方支援者を選定して通知する。つまり、このパターンAの場合には、作業者スキルαが高い“1”であり、復旧時間スコアβも最も短い時間で作業ができることを示す“1”である。このパターンAの場合には、作業者への後方支援する可能性が最も低くなると考えられるので、プッシュ時間を比較的長い30分に設定している。
【0038】
パターンBは、現場作業員が、現在実行中の復旧作業について、作業経験があり、推定される作業時間が長い場合である。このパターンBの場合、作業者スキルαは、“1”になる。そして、パターンBで実行中の作業の復旧時間スコアが“0.5”であるとき、プッシュ時間は、15分に設定される。
このパターンBの場合、現場作業員による作業を開始してから、15分が経過して、作業終了の連絡が作業支援装置210にない場合には、作業支援装置210の通知部216は、後方支援者を選定して通知する。つまり、このパターンBの場合には、作業者スキルαが高い“1”であり、復旧時間スコアβは長い時間を示す“0.5”であるので、プッシュ時間は、パターンAよりも短い15分に設定される。
【0039】
パターンCは、現場作業員が、現在実行中の復旧作業について、作業経験がなく、推定される作業時間が短い場合である。このパターンCの場合、作業者スキルαは、“0.5”になる。そして、パターンCで実行中の作業の復旧時間スコアが“1”であるとき、プッシュ時間は、15分に設定される。
このパターンCの場合、現場作業員による作業を開始してから、15分が経過して、作業終了の連絡が作業支援装置210にない場合、作業支援装置210の通知部216は、後方支援者を選定して通知する。つまり、このパターンCの場合には、作業者スキルαが低い“0.5”であり、復旧時間スコアβは短い時間を示す“1”である。このパターンCの場合には、作業者スキルαが低いことから、プッシュ時間は、パターンAよりも短く、パターンBと同等の15分に設定される。
【0040】
パターンDは、現場作業員が、現在実行中の復旧作業について、作業経験がなく、推定される作業時間が長い場合である。このパターンDの場合、作業者スキルαは、“0.5”になる。そして、パターンCで実行中の作業の復旧時間スコアが“0.5”であるとき、プッシュ時間は、7.5分に設定される。
このパターンDの場合、現場作業員による作業を開始してから、7.5分が経過して、作業終了の連絡が作業支援装置210にない場合、作業支援装置210の通知部216は、後方支援者を選定して通知する。つまり、このパターンCの場合には、作業者スキルαが低い“0.5”であり、復旧時間スコアβは長い時間を示す“0.5”である。このパターンDのように、作業者スキルα及び復旧時間スコアβとも低い場合には、プッシュ時間は、パターンBやパターンCよりも短い7.5分に設定される。
【0041】
[4.現地故障の発生から後方支援者を選定するまでの処理]
図4は、作業支援装置210が、現地故障の発生から後方支援者を選定するまでの処理例を示すフローチャートである。
現地作業部100で故障対応作業を開始した場合、作業支援装置210のデータ管理部211は、故障状態データを受信したか判断する(ステップS1)。ここで、故障状態データを受信していないとデータ管理部211が判断した場合(ステップS1のNO)には、ステップS1の処理に戻る。
【0042】
また、ステップS1において、データ管理部211が故障状態データの通知を受けたと判断した場合(ステップS1のYES)には、原因機器推定部212は、データ管理部211が受信した故障状態データを読出し、学習エンジン220の過去状態データ格納部221に格納された過去の状態データに類似の状態データ案件から、故障の原因となる機器を推定する(ステップS2)。
【0043】
次に、過去事例推定部213は、ステップS2で原因機器推定部212が推定した原因となる機器、及びデータ管理部211が受信した故障データを読出す。さらに、過去事例推定部213は、学習エンジン220の過去状態データ格納部221に格納された過去の状態データから故障難易度、復旧作業時間、対応作業者、人数等からなる、過去事例パターンと復旧時間スコアを取得する(ステップS3)。
【0044】
その後、過去対応確認部214は、手順S3で過去事例推定部213が推定した過去事例パターンと、学習エンジン220に格納された過去対応記録を照合し、現地作業部100の現地作業者が、同様の過去事例パターンの作業来歴がどの程度あるかの作業者スキルを取得する(ステップS4)。
【0045】
そして、プッシュ時間設定部215は、ステップS3で過去事例推定部213が推定した復旧時間スコアと、ステップS4で過去対応確認部214が確認した作業者スキルから、現地作業者をプッシュ支援する時間的閾値となるプッシュ時間を設定する(ステップS5)。
【0046】
その後、通知部216は、現在の作業開始からの経過時間とプッシュ時間を比較し、プッシュ時間を超えたか否かを判断する(ステップS6)。ステップS6で、現在の作業時間がプッシュ時間を超えていないと判断した場合(ステップS6のNO)には、ステップS6の判断を繰り返す。
ステップS6で、現在の作業時間がプッシュ時間を超えたと判断した場合(ステップS6のYES)には、通知部216は、後方支援者を選定し、選定した後方支援者が所持する後方支援者端末231に対して、後方支援者による支援要請の通知を行う(ステップS7)。
なお、この支援要請の通知は、通知部216からの指示により、監視センタ200が備える表示装置217に表示して行うようにしてもよい。
【0047】
さらに、作業支援装置210は、現地作業者端末130などから復旧作業終了の連絡があった後、ステップS2~S7までの一連の対応情報を、学習エンジン220の過去対応記録格納部222に記録し(ステップS8)、故障対応作業を終了する。
【0048】
[5.後方支援者の支援を要請する画面の例]
図5は、通知部216からの指示に基づいて、監視センタ200の表示装置217に表示される画面300の例である。この画面300は、後方支援者による支援が必要になったことを通知するためのものである。
画面300には、現場情報301、出勤者情報302、現地推定故障情報303、プッシュ時間304、及び作業員連絡釦305が表示される。
【0049】
現場情報301の欄には、故障の復旧作業をしている現場(図1での現地作業部100)の詳細情報が表示される。例えば、建物名(ビル名)、住所、お客様番号、号機番号、昇降機の形式(エレベーター、エスカレーターなど)が表示される。
出勤者情報302の欄には、現場で作業をしている作業者についての氏名、作業者スキルが表示される。
現地推定故障情報303の欄には、原因機器推定部212が推定した原因機器などの異常についての情報と、復旧時間スコアとが表示される。
【0050】
プッシュ時間304の欄には、プッシュ時間設定部215が設定したプッシュ時間(分)が表示される。また、プッシュ時間304の欄には、復旧作業開始からの経過時間(時分)が表示される。
作業員連絡釦305は、このときに選ばれた後方支援者が所持する後方支援者端末231に通話用の電話の発信を行うための釦である。この作業員連絡釦305の欄が、監視センタ200のオペレータによりクリックなどの選択されることで、作業支援装置210の通知部216は、後方支援者端末231に通話用の電話の発信を行い、オペレータが後方支援者との連絡が可能になる。
【0051】
なお、画面300には、選ばれた後方支援者についての情報(氏名、作業者スキルなど)を表示するようにしてもよい。
また、作業員連絡釦305の他に、現地作業者に連絡(通話用の発信)を行うための連絡釦を設けてもよい。
【0052】
[6.復旧作業後の作業者スキルと復旧時間スコアの更新例]
図4のフローチャートのステップS8で、新たに対応した記録を学習エンジン220の過去対応記録格納部222に更新して記録する場合には、作業者スキルと復旧時間スコアを、学習エンジン220の学習により更新することができる。
【0053】
ここで、作業者スキルと復旧時間スコアの学習例を説明する。
例えば、ある故障の復旧作業に作業者が出勤した時点で、その作業者の作業者スキルと復旧時間スコアは以下の通りであるとする。
作業者スキルα:0.5
復旧時間スコアβ:0.5
【0054】
復旧作業に対応した後の復旧時間スコアβの更新は、
(推定復旧時間-今回作業時間)×評価係数+旧復旧時間スコア=新復旧時間スコア
の演算で行う。ここでは、評価係数は0.01とする。以下、復旧時間スコアβの更新の例を例1、2に示す。
例1:推定復旧時間が60分で、今回作業時間が80分で、時間オーバーであるとき、以下の演算を行う。
(60分-80分)×0.01+0.5=0.3
このようにして、時間オーバーであるとき、超過した時間に応じて復旧時間スコアが低い値に更新される。
【0055】
例2:推定復旧時間が60分で、今回作業時間が50分で、作業時間が削減されたとき、以下の演算を行う。
(60分-50分)×0.01+0.5=0.6
この場合には、作業時間が削減されているので、削減された時間に応じて復旧時間スコアβが高い値に更新される。
【0056】
復旧作業に対応した後の作業者スキルαの更新は、
(推定復旧時間-今回作業時間)×評価係数+経験加算+旧作業者スキル=新作業者スキル
の演算で行う。ここでは、評価係数は0.01とする。経験加算は、該当する作業の経験などで加算される値である。以下、作業者スキルαの更新の例を例3、4に示す。

例3:推定復旧時間が60分で、今回作業時間が80分で、時間オーバーであるとき、以下の演算を行う。
(60分-80分)×0.01+0.1+0.5=0.4
このようにして、時間オーバーであるとき、超過した時間に応じて作業者スキルαが低い値に更新される。
【0057】
例4:推定復旧時間が60分で、今回作業時間が50分で、作業時間が削減されたとき、以下の演算を行う。
(60分-50分)×0.01+0.1+0.5=0.7
この場合には、作業時間が削減されるので、削減された時間に応じて作業者スキルαが高い値に更新される。
【0058】
図6は、ここまで説明した更新が行われる例を表に示したものである。
すなわち、故障発生時点で、作業者スキルαが0.5で、作業時間がオーバーしたとき、作業者スキルαが0.4に更新され、作業時間が削減されたとき、作業者スキルαが0.7に更新される。
また、復旧時間スコアβが0.5で、作業時間がオーバーしたとき、復旧時間スコアβが0.4に更新され、作業時間が削減されたとき、復旧時間スコアβが0.6に更新される。
【0059】
上述のように、作業者スキルα及び復旧時間スコアβが更新されることで、今回の復旧作業時にはプッシュ時間が7.5分であったものが、作業時間がオーバーしたときには、3.6分に短縮される。一方、作業時間が短縮されたときには、12.6分に延長される。
【0060】
以上説明したように、本例の作業支援装置210を備えることで、復旧作業時には、作業者のスキルや故障内容に基づいて、監視センタ200から積極的な支援を行い、支援時間の最適化を図ることができる。
また、復旧時間スコアβや作業者スキルαを、実際の作業状況に応じて更新するようにしたことで、最適な復旧時間スコアβや作業者スキルαに学習されて行き、本例の作業支援装置210による運用を継続することで、より支援時間の最適化を図ることができるようになる。
【0061】
[5.変形例]
本発明は、上述した実施の形態例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。
例えば、上述した実施の形態例では、エレベーターの故障時に支援を行うシステムとしたが、エレベーター以外のその他の昇降機の作業支援に適用してもよい。
【0062】
また、上述した実施の形態例で説明した作業者スキルαや復旧時間スコアβを更新する具体的な例は、あくまでも一例を示したものであり、その他の学習処理で更新するようにしてもよい。
【0063】
また、上述した実施の形態例では、作業者スキルαと復旧時間スコアβの2つを使って、プッシュ時間を設定するようにしたが、いずれか一方のみを使って、プッシュ時間を設定してもよい。
【0064】
また、上述した実施の形態例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、図1などの構成図では、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものだけを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。また、図4に示すフローチャートにおいて、実施の形態例の処理結果に影響がない範囲で、一部の処理ステップの実行順序を入れ替えたり、一部の処理ステップを同時に実行したりするようにしてもよい。
【0065】
また、上述した実施の形態例で説明した構成は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラムなどの情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、光ディスク等の記録媒体に置くことができる。
【符号の説明】
【0066】
1…公衆回線網、100…現地作業部、110…エレベーター、120…監視装置、130…現地作業者端末、200…監視センタ、210…作業支援装置、211…データ管理部、212…原因機器推定部、213…過去事例推定部、214…過去対応確認部、215…プッシュ時間設定部、216…通知部、217…表示装置、220…学習エンジン、221…過去状態データ、222…過去対応記録、230…後方支援者待機所、231…後方支援者端末、300…支援要請画面、301…現場情報、302…出勤者情報、303…現地推定故障情報、304…プッシュ時間、305…作業員連絡釦、C…コンピュータ、C1…CPU、C2…ROM、C3…RAM、C4…不揮発性ストレージ、C5…ネットワークインタフェース、C6…入力装置、C7…表示装置、C8…バス
図1
図2
図3
図4
図5
図6