(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-09
(45)【発行日】2022-06-17
(54)【発明の名称】飲料提供装置
(51)【国際特許分類】
B67D 1/08 20060101AFI20220610BHJP
A47J 31/00 20060101ALI20220610BHJP
G07F 13/10 20060101ALI20220610BHJP
G07F 13/06 20060101ALI20220610BHJP
【FI】
B67D1/08 Z
A47J31/00 307
G07F13/10 A
G07F13/06 103
(21)【出願番号】P 2020072027
(22)【出願日】2020-04-14
【審査請求日】2022-02-28
(31)【優先権主張番号】P 2019133505
(32)【優先日】2019-07-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2020040635
(32)【優先日】2020-03-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】518276162
【氏名又は名称】株式会社New Innovations
(74)【代理人】
【識別番号】100127306
【氏名又は名称】野中 剛
(72)【発明者】
【氏名】中尾 渓人
【審査官】所村 陽一
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第107424313(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第107067556(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B67D 1/08
A47J 31/00
G07F 13/10
G07F 13/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料供給部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を2以上保持する領域を有する収納部と、
取り出し口を含む提供部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、少なくとも前記収納部に移動させる移動部と、
少なくとも前記取り出し口が設けられた前面と、前記前面の側面を有する外壁部とを備え、
前記飲料供給部の少なくとも一部と前記収納部と前記移動部は、前記前面と前記側面と前記前面と平行な面と前記側面と平行な面に囲まれた領域に配置され、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器は、前記取り出し口を介して、前記前面における前記飲料供給部と前記移動部と前記収納部がある側と反対側から受け取り可能な状態にされ、
前記収納部による前記2以上の容器の保持は、前記2以上の容器が移動しない状態で行われ、
前記移動部は、前記容器の側部を保持する腕部と、前記容器の底部を保持する爪部とを有し、
前記収納部における前記容器が載置される領域には、前記爪部が挿入される凹み部が設けられる、飲料提供装置。
【請求項2】
前記収納部と前記提供部は、前後方向に隣接する、請求項1に記載の飲料提供装置。
【請求項3】
前記収納部は、3つ以上の収納領域を有し、
前記提供部は、前記3つ以上の前側開閉扉を有し、
前記3つ以上の収納領域のそれぞれには、前記前側開閉扉が取り付けられ、
前記収納領域と前記前側開閉扉は、前記取り出し口を前後方向で挟む位置関係にある、請求項2に記載の飲料提供装置。
【請求項4】
飲料供給部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を2以上保持する領域を有する収納部と、
取り出し口を含む提供部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、少なくとも前記収納部に移動させる移動部と、
少なくとも前記取り出し口が設けられた前面と、前記前面の側面を有する外壁部とを備え、
前記飲料供給部の少なくとも一部と前記収納部と前記移動部は、前記前面と前記側面と前記前面と平行な面と前記側面と平行な面に囲まれた領域に配置され、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器は、前記取り出し口を介して、前記前面における前記飲料供給部と前記移動部と前記収納部がある側と反対側から受け取り可能な状態にされ、
前記収納部と前記提供部は、前後方向に隣接し、
前記収納部は、3つ以上の収納領域を有し、
前記提供部は、前記3つ以上の前側開閉扉を有し、
前記3つ以上の収納領域のそれぞれには、前記前側開閉扉が取り付けられ、
前記収納領域と前記前側開閉扉は、前記取り出し口を前後方向で挟む位置関係にあり、
前記収納部は、前記3つ以上の後側開閉扉を有し、
前記3つ以上の収納領域のそれぞれには、前記後側開閉扉が取り付けられ、
前記前側開閉扉と前記後側開閉扉は、前記収納領域を前後方向で挟む位置関係にあり、
前記移動部は、前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、前記後側開閉扉を介して、前記収納領域に移動させる、飲料提供装置。
【請求項5】
前記前側開閉扉が開いている間は、前記開いた状態の前記前側開閉扉と前後方向で対向する前記後側開閉扉は閉じた状態が維持される、そして/または、前記後側開閉扉が開いている間は、前記開いた状態の前記後側開閉扉と前後方向で対向する前記前側開閉扉は閉じた状態が維持される、請求項4に記載の飲料提供装置。
【請求項6】
飲料供給部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を2以上保持する領域を有する収納部と、
取り出し口を含む提供部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、少なくとも前記収納部に移動させる移動部と、
少なくとも前記取り出し口が設けられた前面と、前記前面の側面を有する外壁部とを備え
た飲料提供装置であって、
前記飲料供給部の少なくとも一部と前記収納部と前記移動部は、前記前面と前記側面と前記前面と平行な面と前記側面と平行な面に囲まれた領域に配置され、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器は、前記取り出し口を介して、前記前面における前記飲料供給部と前記移動部と前記収納部がある側と反対側から受け取り可能な状態にされ、
前記収納部と前記提供部は、前後方向に隣接し、
前記収納部は、3つ以上の収納領域を有し、
前記3つ以上の収納領域のそれぞれによる前記容器の保持は、前記容器が移動しない状態で行われ、
前記提供部は、前記3つ以上の前側開閉扉を有し、
前記3つ以上の収納領域のそれぞれには、前記前側開閉扉が取り付けられ、
前記収納領域と前記前側開閉扉は、前記取り出し口を前後方向で挟む位置関係にあり、
購入者端末が、前記飲料提供装置の近くに位置し、前記購入者端末で所定の操作が行われた時に、前記収納領域のうち、前記購入者端末の購入者の受け取り対象の飲料を含む容器が収納されたものに対応する前記前側開閉扉のロック状態が解除される、飲飲料提供装置。
【請求項7】
前記購入者端末には、前記ロック状態が解除される前記前側開閉扉に関する情報が出力される、請求項6に記載の飲料提供装置。
【請求項8】
飲料供給部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を2以上保持する領域を有する収納部と、
取り出し口を含む提供部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、少なくとも前記収納部に移動させる移動部と、
少なくとも前記取り出し口が設けられた前面と、前記前面の側面を有する外壁部とを備え、
前記飲料供給部の少なくとも一部と前記収納部と前記移動部は、前記前面と前記側面と前記前面と平行な面と前記側面と平行な面に囲まれた領域に配置され、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器は、前記取り出し口を介して、前記前面における前記飲料供給部と前記移動部と前記収納部がある側と反対側から受け取り可能な状態にされ、
前記収納部による前記2以上の容器の保持は、前記2以上の容器が移動しない状態で行われ、
前記移動部は、第1移動部と第2移動部と容器供給部を有し、
前記容器供給部は、下方に位置する前記第1移動部に容器を供給し、
前記第1移動部は、前記容器供給部から供給された容器を、前記飲料供給部に移動させ、前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、中継点まで移動させ、
前記第2移動部は、前記中継点に位置する容器を把持し、前記収納部に移動させる、飲料提供装置。
【請求項9】
前記第2移動部は、前記容器の側部を保持する腕部と、前記容器の底部を保持する爪部とを有し、
前記第1移動部における前記容器が載置される領域と、前記収納部における前記容器が載置される領域には、前記爪部が挿入される凹み部が設けられる、請求項8に記載の飲料提供装置。
【請求項10】
飲料供給部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を2以上保持する領域を有する収納部と、
取り出し口を含む提供部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、少なくとも前記収納部に移動させる移動部と、
少なくとも前記取り出し口が設けられた前面と、前記前面の側面を有する外壁部とを備え、
前記飲料供給部の少なくとも一部と前記収納部と前記移動部は、前記前面と前記側面と前記前面と平行な面と前記側面と平行な面に囲まれた領域に配置され、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器は、前記取り出し口を介して、前記前面における前記飲料供給部と前記移動部と前記収納部がある側と反対側から受け取り可能な状態にされ、
前記移動部は、第1移動部と第2移動部と容器供給部を有し、
前記容器供給部は、下方に位置する前記第1移動部に容器を供給し、
前記第1移動部は、前記容器供給部から供給された容器を、前記飲料供給部に移動させ、前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、中継点まで移動させ、
前記第2移動部は、前記中継点に位置する容器を把持し、前記収納部に移動させ、
前記飲料供給部と前記移動部と前記収納部を囲む筐体の下部には脚部が設けられ、
前記筐体の前記飲料供給部が設けられた領域と、前記筐体の前記第1移動部と前記容器供給部とが設けられた領域と、前記筐体の前記第2移動部と収納部とが設けられた領域とは、別体で構成される
、飲料提供装置。
【請求項11】
飲料供給部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を2以上保持する領域を有する収納部と、
取り出し口を含む提供部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、少なくとも前記収納部に移動させる移動部と、
少なくとも前記取り出し口が設けられた前面と、前記前面の側面を有する外壁部とを備え、
前記飲料供給部の少なくとも一部と前記収納部と前記移動部は、前記前面と前記側面と前記前面と平行な面と前記側面と平行な面に囲まれた領域に配置され、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器は、前記取り出し口を介して、前記前面における前記飲料供給部と前記移動部と前記収納部がある側と反対側から受け取り可能な状態にされ、
前記収納部による前記2以上の容器の保持は、前記2以上の容器が移動しない状態で行われ、
前記飲料供給部を保持する部材には、キャスターが設けられ、
前記収納部と前記提供部と前記移動部が移動しない状態で、前記キャスターを介して、前記飲料供給部が移動可能である、飲料提供装置。
【請求項12】
前記収納部は、前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、蓋がされた状態で保持する、請求項1から請求項11のいずれかに記載の飲料提供装置。
【請求項13】
飲料供給部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を2以上保持する領域を有する収納部と、
取り出し口を含む提供部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、少なくとも前記収納部に移動させる移動部と、
少なくとも前記取り出し口が設けられた前面と、前記前面の側面を有する外壁部とを備え、
前記飲料供給部の少なくとも一部と前記収納部と前記移動部は、前記前面と前記側面と前記前面と平行な面と前記側面と平行な面に囲まれた領域に配置され、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器は、前記取り出し口を介して、前記前面における前記飲料供給部と前記移動部と前記収納部がある側と反対側から受け取り可能な状態にされ、
廃棄部を更に備え、
前記廃棄部は、前記前面と前記側面と前記前面と平行な面と前記側面と平行な面に囲まれた領域に設けられ、
前記移動部は、前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器であって、前記収納部に保持されたもののうち、前記飲料供給部から供給されてからの経過時間若しくは前記収納部に保持されてからの経過時間が、第1時間を経過したものを、前記廃棄部に移動させる、飲料提供装置。
【請求項14】
前記収納部による前記2以上の容器の保持は、前記2以上の容器が移動しない状態で行われ、
前記廃棄部は、前記収納部の下方に設けられ、
前記廃棄部には、
容器を含む固体と飲料を含む液体を分別するためのストレーナーが設けられる、請求項13に記載の飲料提供装置。
【請求項15】
飲料供給部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を2以上保持する領域を有する収納部と、
取り出し口を含む提供部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、少なくとも前記収納部に移動させる移動部と、
少なくとも前記取り出し口が設けられた前面と、前記前面の側面を有する外壁部とを備え、
前記飲料供給部の少なくとも一部と前記収納部と前記移動部は、前記前面と前記側面と前記前面と平行な面と前記側面と平行な面に囲まれた領域に配置され、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器は、前記取り出し口を介して、前記前面における前記飲料供給部と前記移動部と前記収納部がある側と反対側から受け取り可能な状態にされ、
操作部を更に備え、
前記操作部は、前記前面と前記側面の少なくとも一方に設けられ、
前記操作部を介して、前記飲料供給部から供給される飲料の選択と、前記選択に対応する決済が行われるものであり、
前記移動部は、前記選択が完了した後であって、前記決済が完了する前に、前記飲料供給部から供給され前記選択に対応する飲料を含む容器を、前記提供部若しくは前記提供部の近傍に移動させる、飲料提供装置。
【請求項16】
飲料供給部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を2以上保持する領域を有する収納部と、
取り出し口を含む提供部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、少なくとも前記収納部に移動させる移動部と、
少なくとも前記取り出し口が設けられた前面と、前記前面の側面を有する外壁部とを備え、
前記飲料供給部の少なくとも一部と前記収納部と前記移動部は、前記前面と前記側面と前記前面と平行な面と前記側面と平行な面に囲まれた領域に配置され、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器は、前記取り出し口を介して、前記前面における前記飲料供給部と前記移動部と前記収納部がある側と反対側から受け取り可能な状態にされ、
操作部を更に備え、
前記操作部は、前記前面と前記側面の少なくとも一方に設けられ、
前記操作部を介して、前記飲料供給部から供給される飲料の選択と、前記選択に対応する決済が行われるものであり、
前記収納部と前記提供部は、離れて配置され、
前記移動部は、前記選択が完了する前に、前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、前記提供部に移動させ、
前記提供部に移動させた容器の飲料が、前記選択に対応するものでない場合は、前記選択が完了した後に、前記移動部は、前記提供部に移動させた容器を前記収納部に移動させ、前記飲料供給部から供給され前記選択に対応する飲料を含む容器を、前記提供部に移動させる、飲料提供装置。
【請求項17】
前記選択が完了する前に、前記提供部に移動させる容器に含まれる飲料の種類は、前記飲料提供装置の過去の販売実績に基づいて決定される、請求項16に記載の飲料提供装置。
【請求項18】
飲料供給部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を2以上保持する領域を有する収納部と、
取り出し口を含む提供部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、少なくとも前記収納部に移動させる移動部と、
少なくとも前記取り出し口が設けられた前面と、前記前面の側面を有する外壁部とを備え、
前記飲料供給部の少なくとも一部と前記収納部と前記移動部は、前記前面と前記側面と前記前面と平行な面と前記側面と平行な面に囲まれた領域に配置され、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器は、前記取り出し口を介して、前記前面における前記飲料供給部と前記移動部と前記収納部がある側と反対側から受け取り可能な状態にされ、
前記収納部と前記提供部は、左右方向に離れて配置され、
前記提供部は、提供部側ターンテーブルを更に有し、
前記提供部側ターンテーブルは、台座と前記台座に立設する壁部を有し、
前記提供部側ターンテーブルは、前記取り出し口に設けられ、
前記台座は、上下方向に延びる軸周りに回転し、
前記壁部は、前記取り出し口を塞ぐために使用され、
前記台座には、前記壁部を挟む位置関係で少なくとも2つの載置領域が設けられ、
前記移動部は、前記2つの載置領域の一方に、前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を移動させる、飲料提供装置。
【請求項19】
動作指示出力部を更に備え、
前記動作指示出力部は、前記前面と前記側面と前記前面と平行な面と前記側面と平行な面に囲まれた領域であって、前記飲料供給部の近傍に設けられ、
前記動作指示出力部は
、少なくとも前記廃棄部の清
掃の指示に関する情報を出力する、請求項13に記載の飲料提供装置。
【請求項20】
飲料供給部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を2以上保持する領域を有する収納部と、
取り出し口を含む提供部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、少なくとも前記収納部に移動させる移動部と、
少なくとも前記取り出し口が設けられた前面と、前記前面の側面を有する外壁部とを備え、
前記飲料供給部の少なくとも一部と前記収納部と前記移動部は、前記前面と前記側面と前記前面と平行な面と前記側面と平行な面に囲まれた領域に配置され、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器は、前記取り出し口を介して、前記前面における前記飲料供給部と前記移動部と前記収納部がある側と反対側から受け取り可能な状態にされ、
前記収納部による前記2以上の容器の保持は、前記2以上の容器が移動しない状態で行われ、
前記収納部と前記提供部は、左右方向に離れて配置され、
前記飲料供給部は、前記収納部と比べて前記前面から前後方向に離れて配置され、
前記移動部は、第1移動部と第2移動部を有し、
前記第1移動部は、前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を中継点まで移動させ、
前記第2移動部は、前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器であって、前記中継点まで移動されたものを
把持し、前記収納部に移動させたり、前記提供部に移動させたりする、飲料提供装置。
【請求項21】
前記第1移動部の移動範囲と、前記第2移動部の移動範囲は、前記中継点を含む領域で重複する、請求項20に記載の飲料提供装置。
【請求項22】
飲料供給部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を2以上保持する領域を有する収納部と、
取り出し口を含む提供部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、少なくとも前記収納部に移動させる移動部と、
少なくとも前記取り出し口が設けられた前面と、前記前面の側面を有する外壁部とを備え、
前記飲料供給部の少なくとも一部と前記収納部と前記移動部は、前記前面と前記側面と前記前面と平行な面と前記側面と平行な面に囲まれた領域に配置され、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器は、前記取り出し口を介して、前記前面における前記飲料供給部と前記移動部と前記収納部がある側と反対側から受け取り可能な状態にされ、
前記収納部と前記提供部は、左右方向に離れて配置され、
前記飲料供給部は、前記収納部と比べて前記前面から前後方向に離れて配置され、
前記移動部は、第1移動部と第2移動部を有し、
前記第1移動部は、前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を中継点まで移動させ、
前記第2移動部は、前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器であって、前記中継点まで移動されたものを、前記収納部に移動させたり、前記提供部に移動させたりし、
前記第1移動部の移動範囲と、前記第2移動部の移動範囲は、前記中継点を含む領域で重複し、
内壁部を更に備え、
前記内壁部は、前記前面と前記側面と前記前面と平行な面と前記側面と平行な面に囲まれた領域に設けられ、
前記前面には、前記収納部がある領域に表示窓が設けられ、
前記収納部の少なくとも一部と、前記第2移動部の少なくとも一部とは、前記内壁部と前記表示窓とが、前記前後方向で挟む位置関係にある
、飲料提供装置。
【請求項23】
飲料供給部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を2以上保持する領域を有する収納部と、
取り出し口を含む提供部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、少なくとも前記収納部に移動させる移動部と、
少なくとも前記取り出し口が設けられた前面と、前記前面の側面を有する外壁部とを備え、
前記飲料供給部の少なくとも一部と前記収納部と前記移動部は、前記前面と前記側面と前記前面と平行な面と前記側面と平行な面に囲まれた領域に配置され、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器は、前記取り出し口を介して、前記前面における前記飲料供給部と前記移動部と前記収納部がある側と反対側から受け取り可能な状態にされ、
前記移動部は、前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、前記収納部及び前記提供部に移動させるものであり、
前記収納部は、第1収納部と第2収納部と隔壁を有し、
前記第1収納部による前記容器の保持は、前記容器が移動しない状態で行われ、
前記第2収納部による前記容器の保持は、前記容器が移動しない状態で行われ、
前記第1収納部には、前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器であって、前記第1収納部に保持されたものを温めるヒーターが設けられ、
前記第2収納部には、前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器であって、前記第2収納部に保持されたものを冷やすクーラーが設けられ、
前記隔壁は、前記第1収納部の容器が保持される領域と、前記第2収納部の容器が保持される領域の間に設けられ、
前記第1収納部と前記第2収納部と前記提供部は、左右方向に並べられる、飲料提供装置。
【請求項24】
前記飲料供給部は、前記前面と前記側面と前記前面と平行な面と前記側面と平行な面に囲まれた領域に2以上設けられ、
前記移動部は、前記2以上の飲料供給部から供給された飲料の容器を移動させる、請求項1~請求項23のいずれかに記載の飲料提供装置。
【請求項25】
飲料供給部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を2以上保持する領域を有する収納部と、
取り出し口を含む提供部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、少なくとも前記収納部に移動させる移動部と、
少なくとも前記取り出し口が設けられた前面と、前記前面の側面を有する外壁部とを備え、
前記飲料供給部の少なくとも一部と前記収納部と前記移動部は、前記前面と前記側面と前記前面と平行な面と前記側面と平行な面に囲まれた領域に配置され、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器は、前記取り出し口を介して、前記前面における前記飲料供給部と前記移動部と前記収納部がある側と反対側から受け取り可能な状態にされ、
前記収納部による前記2以上の容器の保持は、前記2以上の容器が移動しない状態で行われ、
前記移動部は、前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、前記収納部及び前記提供部に移動させるものであり、
前記提供部は、前記前面と前記側面に2以上設けられ、
前記移動部は、前記飲料供給部から供給された飲料の容器を
把持し、前記2以上の提供部に移動させる、飲料提供装置。
【請求項26】
前記飲料供給部は、コーヒーを抽出するものである、請求項1~請求項25のいずれかに記載の飲料提供装置。
【請求項27】
飲料供給部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を2以上保持する領域を有する収納部と、
取り出し口を含む提供部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、少なくとも前記収納部に移動させる移動部と、
少なくとも前記取り出し口が設けられた前面と、前記前面の側面を有する外壁部とを備え、
前記飲料供給部の少なくとも一部と前記収納部と前記移動部は、前記前面と前記側面と前記前面と平行な面と前記側面と平行な面に囲まれた領域に配置され、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器は、前記取り出し口を介して、前記前面における前記飲料供給部と前記移動部と前記収納部がある側と反対側から受け取り可能な状態にされ、
前記収納部と前記提供部は、前後方向に隣接し、
前記収納部は、3つ以上の収納領域を有し、
前記3つ以上の収納領域のそれぞれによる前記容器の保持は、前記容器が移動しない状態で行われ、
前記提供部は、前記3つ以上の前側開閉扉を有し、
前記3つ以上の収納領域のそれぞれには、前記前側開閉扉が取り付けられ、
前記収納領域と前記前側開閉扉は、前記取り出し口を前後方向で挟む位置関係にあり、
前記収納領域のうち、購入者端末の購入者の受け取り対象の飲料を含む容器が収納されたものに対応する前記前側開閉扉のロック状態が解除され、
前記購入者端末には、前記ロック状態が解除される前記前側開閉扉に関する情報が出力される、飲料提供装置。
【請求項28】
飲料供給部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を2以上保持する領域を有する収納部と、
取り出し口を含む提供部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、少なくとも前記収納部に移動させる移動部と、
少なくとも前記取り出し口が設けられた前面と、前記前面の側面を有する外壁部とを備え、
前記飲料供給部の少なくとも一部と前記収納部と前記移動部は、前記前面と前記側面と前記前面と平行な面と前記側面と平行な面に囲まれた領域に配置され、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器は、前記取り出し口を介して、前記前面における前記飲料供給部と前記移動部と前記収納部がある側と反対側から受け取り可能な状態にされ、
前記移動部は、第1移動部と第2移動部と容器供給部を有し、
前記容器供給部は、前記第1移動部に容器を供給し、
前記第1移動部は、前記容器供給部から供給された容器を、前記飲料供給部に移動させ、前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、中継点まで移動させ、
前記第2移動部は、前記中継点に位置する容器を、前記収納部に移動させ、
前記飲料供給部と前記移動部と前記収納部を囲む筐体の下部には脚部が設けられ、
前記筐体の前記飲料供給部が設けられた領域と、前記筐体の前記第1移動部と前記容器供給部とが設けられた領域と、前記筐体の前記第2移動部と収納部とが設けられた領域とは、別体で構成される、飲料提供装置。
【請求項29】
飲料供給部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を2以上保持する領域を有する収納部と、
取り出し口を含む提供部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、少なくとも前記収納部に移動させる移動部と、
少なくとも前記取り出し口が設けられた前面と、前記前面の側面を有する外壁部とを備え、
前記飲料供給部の少なくとも一部と前記収納部と前記移動部は、前記前面と前記側面と前記前面と平行な面と前記側面と平行な面に囲まれた領域に配置され、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器は、前記取り出し口を介して、前記前面における前記飲料供給部と前記移動部と前記収納部がある側と反対側から受け取り可能な状態にされ、
廃棄部を更に備え、
前記廃棄部は、前記前面と前記側面と前記前面と平行な面と前記側面と平行な面に囲まれた領域に設けられ、
前記移動部は、前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器であって、前記収納部に保持されたものを、前記廃棄部に移動させ、
前記廃棄部は、前記収納部の下方に設けられ、
前記廃棄部には、
容器を含む固体と飲料を含む液体を分別するためのストレーナーが設けられる、飲料提供装置。
【請求項30】
飲料供給部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を2以上保持する領域を有する収納部と、
取り出し口を含む提供部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、少なくとも前記収納部に移動させる移動部と、
少なくとも前記取り出し口が設けられた前面と、前記前面の側面を有する外壁部とを備え、
前記飲料供給部の少なくとも一部と前記収納部と前記移動部は、前記前面と前記側面と前記前面と平行な面と前記側面と平行な面に囲まれた領域に配置され、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器は、前記取り出し口を介して、前記前面における前記飲料供給部と前記移動部と前記収納部がある側と反対側から受け取り可能な状態にされ、
前記収納部による前記2以上の容器の保持は、前記2以上の容器が移動しない状態で行われ、
前記飲料提供部が容器に供給する飲料の種類は、前記飲料提供装置に設けられた操作部と購入者端末の少なくとも一方で行われた、前記飲料供給部から供給される飲料の選択に関する操作と、前記飲料提供装置の過去の販売実績に基づいて決定される、飲料提供装置。
【請求項31】
飲料供給部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を2以上保持する領域を有する収納部と、
取り出し口を含む提供部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、少なくとも前記収納部に移動させる移動部と、
少なくとも前記取り出し口が設けられた前面と、前記前面の側面を有する外壁部とを備え、
前記飲料供給部の少なくとも一部と前記収納部と前記移動部は、前記前面と前記側面と前記前面と平行な面と前記側面と平行な面に囲まれた領域に配置され、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器は、前記取り出し口を介して、前記前面における前記飲料供給部と前記移動部と前記収納部がある側と反対側から受け取り可能な状態にされ、
前記移動部は、第1移動部と第2移動部を有し、
前記第1移動部は、前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、中継点まで移動させ、
前記第2移動部は、前記中継点に位置する容器を把持し、前記収納部に移動させ、
再起動時、少なくとも前記第2移動部は、前記中継点から遠ざかるように移動する、飲料供給装置。
【請求項32】
飲料供給部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を2以上保持する領域を有する収納部と、
取り出し口を含む提供部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、少なくとも前記収納部に移動させる移動部と、
少なくとも前記取り出し口が設けられた前面と、前記前面の側面を有する外壁部とを備え、
前記飲料供給部の少なくとも一部と前記収納部と前記移動部は、前記前面と前記側面と前記前面と平行な面と前記側面と平行な面に囲まれた領域に配置され、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器は、前記取り出し口を介して、前記前面における前記飲料供給部と前記移動部と前記収納部がある側と反対側から受け取り可能な状態にされ、
前記飲料供給部には、選択ボタンと、選択ボタン操作装置が設けられ、
前記選択ボタンは、複数種類の飲料を選択するために使用され、
前記選択ボタン操作装置は、前記飲料供給部から抽出させる飲料を選択するために、前記選択ボタンを操作するものであり、
前記選択ボタン操作装置は、前記選択ボタンのうち、点灯状態のものについて、操作を行い、消灯状態のものについて、操作を行わない、飲料供給装置。
【請求項33】
飲料供給部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を2以上保持する領域を有する収納部と、
取り出し口を含む提供部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、少なくとも前記収納部に移動させる移動部と、
少なくとも前記取り出し口が設けられた前面と、前記前面の側面を有する外壁部とを備え、
前記飲料供給部の少なくとも一部と前記収納部と前記移動部は、前記前面と前記側面と前記前面と平行な面と前記側面と平行な面に囲まれた領域に配置され、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器は、前記取り出し口を介して、前記前面における前記飲料供給部と前記移動部と前記収納部がある側と反対側から受け取り可能な状態にされ、
前記収納部と前記提供部は、前後方向に隣接し、
前記収納部は、3つ以上の収納領域を有し、
前記3つ以上の収納領域のそれぞれによる前記容器の保持は、前記容器が移動しない状態で行われ、
前記3つ以上の収納領域のそれぞれの内部には、前記内部の状態を検知するための装置が設けられ、
前記装置からの情報に基づいて、正しい種類の飲料が収容されたか、前記飲料を含む容器と異なる異物が入っていないか、前記容器が倒れていないかが判断され、
前記正しい種類の飲料が収容されていないと判断されたか、前記異物が入っていると判断されたか、前記容器が倒れていると判断された場合には、前記3つ以上の収納領域のうち、対応する収納領域について、新たな容器の収納が停止される、飲料提供装置。
【請求項34】
飲料供給部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を2以上保持する領域を有する収納部と、
取り出し口を含む提供部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を
把持し、少なくとも前記収納部に移動させ
たり、前記提供部に移動させたりする移動部と、
少なくとも前記取り出し口が設けられた前面と、前記前面の側面を有する外壁部と、
制御部とを備え、
前記飲料供給部の少なくとも一部と前記収納部と前記移動部は、前記前面と前記側面と前記前面と平行な面と前記側面と平行な面に囲まれた領域に配置され、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器は、前記取り出し口を介して、前記前面における前記飲料供給部と前記移動部と前記収納部がある側と反対側から受け取り可能な状態にされ、
前記収納部による前記2以上の容器の保持は、前記2以上の容器が移動しない状態で行われ、
前記制御部は、前記移動部により把持された容器の重量に基づいて、正しい種類の飲料が前記飲料供給部から供給されたか否かを判断する、飲料提供装置。
【請求項35】
飲料供給部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を2以上保持する領域を有する収納部と、
取り出し口を含む提供部と、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、少なくとも前記収納部に移動させる移動部と、
少なくとも前記取り出し口が設けられた前面と、前記前面の側面を有する外壁部とを備え、
前記飲料供給部の少なくとも一部と前記収納部と前記移動部は、前記前面と前記側面と前記前面と平行な面と前記側面と平行な面に囲まれた領域に配置され、
前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器は、前記取り出し口を介して、前記前面における前記飲料供給部と前記移動部と前記収納部がある側と反対側から受け取り可能な状態にされ、
前記収納部と前記提供部は、前後方向に隣接し、
前記収納部は、3つ以上の収納領域を有し、
前記提供部は、前記3つ以上の前側開閉扉を有し、
前記3つ以上の収納領域のそれぞれには、前記前側開閉扉が設けられ、
前記収納部は、前記3つ以上の後側開閉扉を有し、
前記3つ以上の収納領域のそれぞれには、前記後側開閉扉が設けられ、
前記前側開閉扉と前記後側開閉扉は、前記収納領域を前後方向で挟む位置関係にあり、
前記移動部は、前記飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、前記後側開閉扉を介して、前記収納領域に移動させ、
前記前側開閉扉が開いている間は、前記開いた状態の前記前側開閉扉と前後方向で対向する前記後側開閉扉は閉じた状態が維持される、そして/または、前記後側開閉扉が開いている間は、前記開いた状態の前記後側開閉扉と前後方向で対向する前記前側開閉扉は閉じた状態が維持される、飲料提供装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料提供装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1のように、飲料提供装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、飲料提供装置から飲料を抽出させる時間だけ、購入者を待たせる必要がある。
【0005】
したがって本発明の目的は、購入者の待ち時間を少なく出来る飲料提供装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る飲料提供装置は、飲料供給部と、飲料供給部から供給された飲料を含む容器を2以上保持する領域を有する収納部と、取り出し口を含む提供部と、飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、少なくとも収納部に移動させる移動部と、少なくとも取り出し口が設けられた前面と、前面の側面を有する外壁部とを備える。
飲料供給部の少なくとも一部と収納部と移動部は、前面と側面と前面と平行な面と側面と平行な面に囲まれた領域に配置される。
飲料供給部から供給された飲料を含む容器は、取り出し口を介して、前面における飲料供給部と移動部と収納部がある側と反対側から受け取り可能な状態にされる。
【0007】
飲料供給部の少なくとも一部と、移動部と、収納部とを、1つの領域に収めることで、飲料供給部から供給された飲料を含む容器を複数保持しておき、必要な時、すなわち、購入者が購入手続き(決済)、受け取り操作などをするときなどに、少ない待ち時間で購入者に飲料を提供することが可能になる。
【0008】
好ましくは、収納部と提供部は、前後方向に隣接する。
【0009】
収納部と提供部の間を、容器を移動させる必要が無い分だけ、少ない待ち時間で購入者に飲料を提供することが可能になる。
【0010】
さらに好ましくは、収納部は、3つ以上の収納領域を有する。
提供部は、3つ以上の前側開閉扉を有する。
3つ以上の収納領域のそれぞれには、前側開閉扉が取り付けられる。
収納領域と前側開閉扉は、取り出し口を前後方向で挟む位置関係にある。
【0011】
複数の前側開閉扉を開けて、同時期に複数の飲料を購入者に提供することが可能になり、且つ同時期に他の収納筒部に別の飲料を含む容器を収納することが可能になる。
【0012】
さらに好ましくは、収納部は、3つ以上の後側開閉扉を有する。
3つ以上の収納領域のそれぞれには、後側開閉扉が取り付けられる。
前側開閉扉と後側開閉扉は、収納領域を前後方向で挟む位置関係にある。
移動部は、飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、後側開閉扉を介して、収納領域に移動させる。
【0013】
後側開閉扉が設けられることにより、前側開閉扉がある前側から後側開閉扉よりも後方の領域を見えないようにすることが可能になる。
【0014】
さらに好ましくは、前側開閉扉が開いている間は、開いた状態の前側開閉扉と前後方向で対向する後側開閉扉は閉じた状態が維持される。そして/または、後側開閉扉が開いている間は、開いた状態の後側開閉扉と前後方向で対向する前側開閉扉は閉じた状態が維持される。
【0015】
後側開閉扉と前側開閉扉の開閉制御を行うことにより、いずれか一方が開いている時に、他方が閉まった状態を維持出来、間の収納筒部に侵入し得る部材の物理的な干渉(衝突)が起きないように出来る。
【0016】
また、好ましくは、購入者端末が、飲料提供装置の近くに位置し、購入者端末で所定の操作が行われた時に、収納領域のうち、購入者端末の購入者の受け取り対象の飲料を含む容器が収納されたものに対応する前側開閉扉のロック状態が解除される。
【0017】
さらに好ましくは、購入者端末には、ロック状態が解除された前側開閉扉に関する情報が出力される。
【0018】
さらに好ましくは、移動部は、第1移動部と第2移動部と容器供給部を有する。
容器供給部は、下方に位置する第1移動部に容器を供給する。
第1移動部は、容器供給部から供給された容器を、飲料供給部に移動させ、飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、中継点まで移動させる。
第2移動部は、中継点に位置する容器を把持し、収納部に移動させる。
【0019】
人の手を介さずに、容器を飲料供給部に配置させるところから、飲料を含む容器を購入者に提供するまでの工程を自動で行うことが可能になる。
2つの移動装置(第1移動部、第2移動部)と容器供給部を用いることにより、容器の飲料供給部への運搬と、飲料供給部から供給された飲料を含む容器の運搬と、収納部に保持された容器の運搬とを同時進行させて、運用効率を高めることが可能になる。
【0020】
さらに好ましくは、第2移動部は、容器の側部を保持する腕部と、容器の底部を保持する爪部とを有する。
第1移動部における容器が載置される領域と、収納部における容器が載置される領域には、爪部が挿入される凹み部が設けられる。
【0021】
第2移動部による容器の把持を確実に行えるように出来る。
【0022】
また、好ましくは、飲料提供部と移動部と収納部を囲む筐体の下部には脚部が設けられる。
筐体の飲料提供部が設けられた領域と、筐体の第1移動部と容器供給部とが設けられた領域と、筐体の第2移動部と収納部とが設けられた領域とは、別体で構成される。
【0023】
筐体を構成するフレームの下端の下部にフォークリフトのフォークなどを挿入して、容易に飲料提供装置を運搬することが出来る。
分割構造にすることにより、移動時などは、筐体の3つの領域を別々に運搬することが可能になる。
【0024】
さらに好ましくは、飲料提供部を保持する部材には、キャスターが設けられる。
【0025】
ミルクの補充など、メンテナンス時に、飲料提供部などがある部分を飲料提供装置の他の部分から離れるように移動させることを容易に出来る。
【0026】
さらに好ましくは、収納部は、飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、蓋がされた状態で保持する。
【0027】
蓋をしない状態で保持される形態に比べて、提供部に移動されるまでの間に異物が混入する可能性を低くすることができる。
【0028】
さらに好ましくは、飲料提供装置は、廃棄部を更に備える。
廃棄部は、前面と側面と前面と平行な面と側面と平行な面に囲まれた領域に設けられる。
移動部は、飲料供給部から供給された飲料を含む容器であって、収納部に保持されたもののうち、飲料供給部から供給されてからの経過時間若しくは収納部に保持されてからの経過時間が、第1時間を経過したものを、廃棄部に移動させる。
【0029】
飲料供給部から供給された飲料のうち、一定時間が経過したものを容器ごと廃棄するため、購入者に劣化した飲料を提供することを防止することができる。
【0030】
さらに好ましくは、廃棄部は、収納部の下方に設けられる。
廃棄部には、ストレーナーが設けられる。
【0031】
廃棄部が、収納部の近傍に配置されるので、少ない移動距離で効率的に、収納部に保持された容器を廃棄させることが可能になる。
ストレーナーの上下で、固体と液体とを分離して廃棄物を廃棄部に貯めることが可能になる。
【0032】
さらに好ましくは、飲料提供装置は、操作部を更に備える。
操作部は、前面と側面の少なくとも一方に設けられる。
操作部を介して、飲料供給部から供給される飲料の選択と、当該選択に対応する決済が行われる。
移動部は、選択が完了した後であって、当該決済が完了する前に、飲料供給部から供給され当該選択に対応する飲料を含む容器を、提供部若しくは提供部の近傍に移動させる。
【0033】
購入者が購入する飲料の選択を行った後で、且つ当該選択に対応する決済が完了する前に、選択を行った飲料を含む容器が提供部などに運ばれる。
このため、購入者は、当該決済が終わってから短い時間の間に、当該決済に対応する飲料含む容器を受け取ることが可能になる。
【0034】
また、好ましくは、飲料提供装置は、操作部を更に備える。
操作部は、前面と側面の少なくとも一方に設けられる。
操作部を介して、飲料供給部から供給される飲料の選択と、当該選択に対応する決済が行われる。
収納部と提供部は、離れて配置される。
移動部は、当該選択が完了する前に、飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、提供部に移動させる。
提供部に移動させた容器の飲料が、当該選択に対応するものでない場合は、当該選択が完了した後に、移動部は、提供部に移動させた容器を収納部に移動させ、飲料供給部から供給され当該選択に対応する飲料を含む容器を、提供部に移動させる。
【0035】
購入者が購入する飲料の選択が行われる前にも、予め、提供部に飲料を含む容器が運ばれる。
このため、提供部に運ばれた容器の飲料が、購入者が選択した飲料と一致する場合には、購入者は、当該決済が終わってからすぐに、当該決済に対応する飲料を含む容器を受け取ることが可能になる。
提供部に運ばれた容器の飲料が、購入者が選択した飲料と一致しない場合には、購入者が選択した飲料を含む容器との入れ替えが行われるため、購入者は、当該決済が終わってから短い時間の間に、当該決済に対応する飲料を含む容器を受け取ることが可能になる。
【0036】
さらに好ましくは、当該選択が完了する前に、提供部に移動させる容器に含まれる飲料の種類は、飲料提供装置の過去の販売実績に基づいて決定される。
【0037】
過去の販売実績に基づいて、購入者が選択する可能性が高い飲料を決定することにより、予め提供部に運ばれた容器の飲料と、購入者が選択する飲料とが一致する可能性を高くし、運用効率を高めることが可能になる。
【0038】
また、好ましくは、収納部と提供部は、左右方向に離れて配置される。
提供部は、提供部側ターンテーブルを更に有する。
提供部側ターンテーブルは、台座と台座に立設する壁部を有する。
提供部側ターンテーブルは、取り出し口に設けられる。
台座は、上下方向に延びる軸周りに回転する。
壁部は、取り出し口を塞ぐために使用される。
台座には、壁部を挟む位置関係で少なくとも2つの載置領域が設けられる。
移動部は、2つの載置領域の一方に、飲料供給部から供給された飲料を含む容器を移動させる。
【0039】
提供部に設けられた提供部側ターンテーブルの回転により、運ばれた容器を、素早く購入者が居る側に移動させることが可能になる。
また、提供部側ターンテーブルに設けられた壁部により、取り出し口を介した外部からの侵入を防止することが可能になる。
【0040】
また、好ましくは、飲料提供装置は、動作指示出力部を更に備える。
動作指示出力部は、前面と側面と前面と平行な面と側面と平行な面に囲まれた領域であって、飲料供給部の近傍に設けられる。
動作指示出力部は、次に飲料供給部に供給させる飲料の種類、飲料供給部で使用する材料の補充、飲料供給部の清掃、廃棄部の清掃の少なくとも1つの指示に関する情報を出力する。
【0041】
動作指示出力部が、飲料供給部に供給させる飲料の種類、材料の補充などの指示に関する情報を出力することにより、作業者が適切なタイミングで、作業を行うことが可能になる。
【0042】
また、好ましくは、収納部と提供部は、左右方向に離れて配置される。
飲料供給部は、収納部と比べて前面から前後方向に離れて配置される。
移動部は、第1移動部と第2移動部を有する。
第1移動部は、飲料供給部から供給された飲料を含む容器を中継点まで移動させる。
第2移動部は、飲料供給部から供給された飲料を含む容器であって、中継点まで移動されたものを、収納部に移動させたり、提供部に移動させたりする。
【0043】
2つの移動装置(第1移動部、第2移動部)を用いることにより、飲料供給部から供給された飲料を含む容器の運搬と、収納部に保持された容器の運搬とを同時進行させて、運用効率を高めることが可能になる。
【0044】
さらに好ましくは、第1移動部の移動範囲と、第2移動部の移動範囲は、中継点を含む領域で重複する。
【0045】
2つの移動部の移動範囲の一部を重複させることにより、第1移動部の移動範囲と、第2移動部の移動範囲とが、重複しないように、第1移動部と第2移動部が配置される形態に比べて、飲料提供装置を小さくすることが可能になる。
【0046】
また、好ましくは、飲料提供装置は、内壁部を更に備える。
内壁部は、前面と側面と前面と平行な面と側面と平行な面に囲まれた領域に設けられる。
前面には、収納部がある領域に表示窓が設けられる。
収納部の少なくとも一部と、第2移動部の少なくとも一部とは、内壁部と表示窓とが、前後方向で挟む位置関係にある。
【0047】
表示窓と内壁部とを使って、飲料提供装置における外部から見られたくない領域(内壁部よりも後方の領域)を隠しながら、内壁部よりも前方の領域で、収納部や第2移動部を外部から見えるようにすることができる。
【0048】
また、好ましくは、移動部は、飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、収納部及び提供部に移動させる。
収納部は、第1収納部と第2収納部と隔壁を有する。
第1収納部には、飲料供給部から供給された飲料を含む容器であって、第1収納部に保持されたものを温めるヒーターが設けられる。
第2収納部には、飲料供給部から供給された飲料を含む容器であって、第2収納部に保持されたものを冷やすクーラーが設けられる。
隔壁は、第1収納部の容器が保持される領域と、第2収納部の容器が保持される領域の間に設けられる。
第1収納部と第2収納部と提供部は、左右方向に並べられる。
【0049】
ヒーターを含む第1収納部で、飲料供給部から供給された飲料を含む容器を保持することで、温かい状態を維持することが可能になる。
クーラーを含む第2収納部で、飲料供給部から供給された飲料を含む容器を保持することで、冷たい状態を維持することが可能になる。
第1収納部と第2収納部の間に隔壁を設けることで、第1収納部から第2収納部への熱伝達、第2収納部から第1収納部への熱伝達を防止することが可能になる。
【0050】
第1収納部と第2収納部と提供部が左右方向に並べられるため、左右方向に移動可能な移動部を使って、これらの部位間に容器を行き来させることが可能になる。
【0051】
さらに好ましくは、飲料供給部は、前面と側面と前面と平行な面と側面と平行な面に囲まれた領域に2以上設けられる。
移動部は、2以上の飲料供給部から供給された飲料の容器を移動させる。
【0052】
これにより、短時間でより多くの飲料を容器に供給することが可能になる。
【0053】
また、好ましくは、移動部は、飲料供給部から供給された飲料を含む容器を、収納部及び提供部に移動させる。
提供部は、前面と側面に2以上設けられる。
移動部は、飲料供給部から供給された飲料の容器を、2以上の提供部に移動させる。
【0054】
また、好ましくは、飲料供給部は、コーヒーを抽出する。
【発明の効果】
【0055】
以上のように本発明によれば、購入者の待ち時間を少なく出来る飲料提供装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【
図1】第1実施形態における飲料提供装置の各部材を示す構成図である。
【
図2】第1実施形態における飲料提供装置を右前から見た斜視図である。
【
図3】第1実施形態における飲料提供装置を右前から見た斜視図で、外壁部を省略したものである。
【
図4】第1実施形態における飲料提供装置を前から見た図で、外壁部を省略したものである。
【
図5】第1実施形態における飲料提供装置を左後ろから見た斜視図で、外壁部を省略したものである。
【
図6】第1実施形態における飲料提供装置を上から見た図で、外壁部を両略したものである。
【
図7】取り出し口と提供部側ターンテーブルと決済部を右前から見た斜視図である。
【
図9】タッチパネル式の表示装置で構成された動作指示出力部の構成図である。
【
図10】物理的なボタンとスピーカーで構成された動作指示出力部の構成図である。
【
図11】第2実施形態における飲料提供装置の各部材を示す構成図である。
【
図12】第2実施形態における飲料提供装置を右前で且つ上方から見た斜視図で、外壁部を省略したものである。
【
図13】第2実施形態における飲料提供装置を左前で且つ上方から見た斜視図で、外壁部を省略したものである。
【
図14】第2実施形態における飲料提供装置を右後ろで且つ上方から見た斜視図で、外壁部を省略したものである。
【
図15】第2実施形態における飲料提供装置を左後ろで且つ上方から見た斜視図で、外壁部を省略したものである。
【
図16】第2実施形態における飲料提供装置を左前で且つ下方から見た斜視図で、外壁部を省略したものである。
【
図17】第2実施形態における飲料提供装置を上方から見た図で、外壁部を省略したものである。
【
図18】第2実施形態における飲料提供装置を下方から見た図で、外壁部を省略したものである。
【
図19】
図12の状態から飲料生成部を含む領域を前方に引き出した状態の斜視図である。
【
図20】
図17の状態から飲料生成部を含む領域を前方に引き出した状態の上面図である。
【
図21】容器保持部が移動部側ターンテーブルに収納された状態の第1移動部の斜視図である。
【
図22】容器保持部が移動部側ターンテーブルから突出した状態の第1移動部の斜視図である。
【
図23】第2移動部の容器を把持する部分の斜視図である。
【
図24】前側開閉扉がある領域を前側から見た斜視図である。
【
図25】後側開閉扉がある領域を後側から見た斜視図である。
【
図26】第1収納筒部と第1前側開閉扉を左前から見た斜視図である。
【
図27】第1収納筒部と第1前側開閉扉を右前から見た斜視図である。
【
図28】廃棄部がある領域を後方から見た斜視図である。
【
図30】容器を斜めにした状態の廃棄部を前方から見た斜視図である。
【
図31】メンテナンス用の管理画面を表示した作業用端末の正面図である。
【
図32】購入条件設定画面を表示した購入者端末の正面図である。
【
図33】受け取り確認画面を表示した購入者端末の正面図である。
【
図34】再購入確認画面を表示した購入者端末の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0057】
以下、第1実施形態について、図を用いて説明する(
図1~
図10、
図35~
図39参照)。
なお、実施形態は、以下の実施形態に限られるものではない。また、一つの実施形態に記載した内容は、原則として他の実施形態にも同様に適用される。また、各実施形態及び各変形例は、適宜組み合わせることが出来る。
【0058】
第1実施形態における飲料提供装置1は、筐体3、飲料生成部10、移動部30、動作指示出力部40、収納部50、廃棄部60、提供部70、操作部80、制御部90、空調機95、サーバー100を備える(
図1参照)。
【0059】
方向を説明するために、水平方向(左右方向)をx方向とし、x方向に垂直な別の水平方向(前後方向)をy方向、x方向及びy方向に対して垂直な方向(上下方向)をz方向として説明する。
図2において、xyz軸のそれぞれの矢印が指し示す方向をそれぞれ右方向、前方向、上方向と定義する。
また、筐体3の内部の構造を説明するため、
図3~
図6、及び
図36~
図39では、外壁部を省略し、さらにフレームの一部を省略している。
【0060】
(筐体3)
筐体3は、飲料生成部10、移動部30、動作指示出力部40、収納部50、廃棄部60、提供部70、操作部80、制御部90、空調機95を収納する。
筐体3の側面(右側面3f2、左側面3f3)若しくは背面3f4には、開閉扉を含む搬入搬出口3aが設けられる。
飲料提供装置1で使用するコーヒーの材料の搬入や、廃棄物の搬出は、搬入搬出口3aを介して行われる。
提供部70の取り出し口71と、操作部80の表示部81と決済部83は、筐体3の前面3f1に設けられる。
筐体3の前面3f1であって、第1収納部51と第2収納部52が設けられる箇所には、第1収納部51と第2収納部52の少なくとも一部が見えるように、透明の板を含む表示窓3bが設けられる(
図2、
図35参照)。
【0061】
飲料生成部10と移動部30と収納部50と廃棄部60は、筐体3の内側、すなわち、筐体3の前面3f1と、筐体3の側面(筐体3の右側面3f2と左側面3f3の一方)と、前面3f1と平行な面(例えば、筐体3の背面3f4)と、当該側面と平行な面(例えば、筐体3の右側面3f2と左側面3f3の他方)に囲まれた領域に配置される。
【0062】
当該領域には、内壁部3cが設けられる(
図1参照)。
内壁部3cは、y方向に垂直な面を有し、収納部50の少なくとも一部と、第2移動部32の少なくとも一部とは、表示窓3bと内壁部3cとによって、y方向で挟まれる位置関係にある。
表示窓3bと内壁部3cとを使って、飲料提供装置1における外部から見られたくない領域(内壁部3cよりもy方向後方の領域)を隠しながら、内壁部3cよりもy方向前方の領域で、収納部50や第2移動部32を外部から見えるようにすることができる。
【0063】
第1実施形態では、筐体3の外形が、前面3f1と右側面3f2と左側面3f3と背面3f4と上面3f5と下面3f6の略六面体で構成される例を示す。しかしながら、少なくとも前面3f1と側面(右側面3f2と左側面3f3の一方)を含む外壁部があればよく、飲料提供装置1を設置した場所に固定された壁や床などが、側面(右側面3f2と左側面3f3の他方)や背面3f4や下面3f6として機能してもよい。
また、筐体3の上面3f5が省略される形態であってもよい。
【0064】
(飲料生成部10)
飲料生成部10は、筐体3の内部であって、y方向後側に設けられる(
図3~
図6、及び
図36~
図39参照)。
すなわち、飲料生成部10は、収納部50と比べて筐体3の前面3f1から前後方向に離れて配置される。
飲料生成部10は、浄水器11、軟水器13、給水タンク15、排水タンク17、ポンプ19、飲料供給部(コーヒーメーカー)21、ミルクタンク23、製氷機25を有する。
第1実施形態では、購入者が購入対象の飲料を含む容器を受け取るまでの待ち時間を少なくできる効果を説明するため、飲料供給部21から供給される飲料が、抽出に比較的時間がかかる飲料であるコーヒーである例を説明する。
ただし、飲料供給部21が他の飲料を供給する装置であってもよい。
【0065】
(浄水器11)
浄水器11は、給水タンク15から供給された水の溶存物質を減少させる浄化工程を実行する水処理器具である。
【0066】
(軟水器13)
軟水器13は、浄水器11から供給された水の中のカルシウムイオンやマグネシウムイオンをナトリウムイオンに置き換える軟水化工程を実行する水処理器具である。
浄水器11の浄化工程と軟水器13の軟水化工程を経た水を使って、飲料供給部21によるコーヒーの抽出や、製氷機25による氷の生成や、飲料供給部21やミルクタンク23や製氷機25の洗浄が行われる。
ただし、飲料供給部21やミルクタンク23や製氷機25の洗浄に用いる水は、浄水器11や軟水器13で処理される前段階のものであってもよい。
【0067】
浄水器11と軟水器13は、一体で構成されてもよいし、別体で構成されてもよい。
図3~
図5、及び
図36~
図38は、浄水器11と軟水器13が一体で構成される例を示す。
【0068】
(給水タンク15、排水タンク17)
給水タンク15は、浄水器11に供給する水を貯蔵する。
排水タンク17は、飲料供給部21における洗浄後の排水や、製氷機25における排水を貯蔵する。
【0069】
(ポンプ19)
ポンプ19は、給水タンク15から水を吸い上げて、浄水器11へ送り込む。
また、浄水器11から軟水器13へ水を送り込む。
また、軟水器13から飲料供給部21や製氷機25へ水を送り込む。
【0070】
なお、水道水の蛇口と、浄水器11とを連通させ、水道水の水圧を使って、蛇口から浄水器11への水の送り込み、浄水器11から軟水器13への水の送り込み、軟水器13から飲料供給部21や製氷機25への水の送り込みが行われる形態であってもよい。
この場合、給水タンク15とポンプ19が省略されてもよい。
【0071】
(飲料供給部21)
飲料供給部21は、焙煎工程と粉砕工程と抽出工程を実行し、コーヒー豆と軟水器13から供給された水(浄化工程と軟水化工程を経た水)とでコーヒーを抽出し、飲料供給部21内の所定位置s0に設置された容器にコーヒーを供給する。
飲料供給部21は、複数種類のコーヒーを抽出することが可能であり、飲料供給部21には、複数種類のコーヒーを選択するための選択ボタン21a(
図8参照)が設けられる。
第1実施形態では、4種類のコーヒー(ミルク入り有りの温かいコーヒーと、ミルク無しの温かいコーヒーと、ミルク入りの冷たいコーヒーと、ミルク無しの冷たいコーヒー)などを選択するための選択ボタン21aが飲料供給部21に設けられる例を示す。
【0072】
(ミルクタンク23)
ミルクタンク23は、コーヒーを含む容器に供給するミルクを貯蔵する。
ミルクタンク23は、飲料供給部21の近傍に設置され、飲料供給部21と連通し、飲料供給部21にミルクを供給する。
飲料供給部21が供給するコーヒーの種類として、ミルク入りのコーヒーが選択された場合には、飲料供給部21はコーヒーとともにミルクタンク23からのミルクを容器に供給する。
ただし、ミルクタンク23のミルクは、飲料供給部21を介さずに直接ミルクタンク23から自動的に容器に供給される形態であってもよいし、後述する作業者による手動でミルクタンク23から容器に供給される形態であってもよい。
飲料供給部21とミルクタンク23の一方は、ミルクを泡立てる泡立て器を備え、泡立てた状態のミルクが容器に供給されても良い。
【0073】
(製氷機25)
製氷機25は、軟水器13から供給された水(浄化工程と軟水化工程を経た水)を使って、氷を生成する。
【0074】
(手動操作)
飲料供給部21内の所定位置s0への容器の設置、飲料供給部21の選択ボタン21aの操作、製氷機25で出来た氷の容器への投入、抽出された飲料を含む容器の飲料供給部21からの取り出し、容器への蓋の装着、取り出した容器の第1移動部31の移動開始位置s1への設置は、作業者による手動で行われる。
飲料供給部21の選択ボタン21aの操作は、後述する動作指示出力部40に出力された指示内容に従って、作業者による手動で行われる。
ただし、これらの操作も、ロボットなどの機械が行う形態であってもよい。
例えば、製氷機25が飲料供給部21と連通し、製氷機25が生成した氷を飲料供給部21に供給し、飲料供給部21が氷とコーヒーを容器に供給する形態が考えられる。
また、例えば、第1移動部31が、飲料供給部21内の所定位置s0でコーヒーを含む容器を把持し、中継点P1に移動させる形態が考えられる。この場合、所定位置s0と第1移動部31の移動開始位置が一致する。
後述する第2実施形態では、これらの操作が選択ボタン操作装置21bなどにより自動で行われる。
【0075】
(移動部30)
移動部30は、飲料供給部21から供給された飲料を含む容器を、収納部50と廃棄部60と提供部70のいずれかに移動させる。
移動部30は、第1移動部31、第2移動部32を有する。
【0076】
(第1移動部31)
第1移動部31は、容器を把持し、把持した容器を主にy方向に移動させる移動装置である。
具体的には、第1移動部31は、飲料供給部21で抽出されたコーヒーを含む容器を、y方向前側の中継点P1に移動させる。
ただし、容器の把持や、把持した容器の載置のために、第1移動部31は、把持した容器をx方向やz方向にも移動させることが可能である。
【0077】
(第2移動部32)
第2移動部32は、容器を把持し、把持した容器を主にx方向とz方向に移動させる移動装置である。
具体的には、第2移動部32は、中継点P1に運ばれたコーヒーを含む容器を、x方向左側の廃棄部60に移動させたり、第1収納部51に移動させたり、第2収納部52に移動させたり、x方向右側の提供部70の提供部側ターンテーブル73に移動させたりする。
第2移動部32は、第1収納部51や第2収納部52における所定の位置に移動させるため、把持した容器をx方向だけでなくz方向にも移動させる。
また、容器の把持や、把持した容器の載置のために、第2移動部32は、把持した容器をy方向にも移動させることが可能である。
【0078】
2つの移動装置(第1移動部31、第2移動部32)を用いることにより、飲料供給部21から供給された飲料を含む容器の運搬と、収納部50に保持された容器の運搬とを同時進行させて、運用効率を高めることが可能になる。
【0079】
第1移動部31の移動範囲と、第2移動部32の移動範囲とが、中継点P1を含む領域で重複するように、第1移動部31と第2移動部32が配置される。
【0080】
2つの移動部の移動範囲の一部を重複させることにより、第1移動部31の移動範囲と、第2移動部32の移動範囲とが、重複しないように、第1移動部31と第2移動部32が配置される形態に比べて、飲料提供装置1を小さくすることが可能になる。
【0081】
第1移動部31と第2移動部32の移動制御の詳細については、後述する。
第1移動部31と第2移動部32の衝突を防止する移動制御の詳細については、後述する。
【0082】
(動作指示出力部40)
動作指示出力部40は、制御部90からの指示情報に基づいて、作業者への作業指示に関する情報を出力する。
本実施形態では、動作指示出力部40が、作業指示(第1作業指示~第5作業指示)に関する情報を表示する表示装置である例を示すが、作業指示に関する情報を発する音声出力装置であってもよいし、表示装置と音声出力装置の両方であってもよい。
本実施形態では、動作指示出力部40は、制御部90からの指示情報に基づいて、次に飲料供給部21に供給させる飲料の種類、飲料供給部21で使用する材料の補充、飲料供給部21の清掃、廃棄部60の清掃の少なくとも1つの指示に関する情報を出力する。
指示情報の詳細は、後述する。
【0083】
例えば、動作指示出力部40は、次に飲料供給部21から供給されるコーヒーの種類を指定する指示情報を表示する。
動作指示表示部40に表示される指示情報の詳細については、後述する。
【0084】
(動作指示出力部40の具体的な構成)
動作指示出力部40は、作業指示に関する情報を表示する表示領域40aと、作業者が作業指示に対応する作業を完了したこと(第1完了報告情報~第5完了報告情報)を入力するための入力領域40bを兼ね備えたタッチパネル式の表示装置で構成される(
図9参照)。
ただし、他の装置で、動作指示出力部40が構成されてもよい。
【0085】
例えば、
図10に示すように、動作指示出力部40が、第1出力部40cと第2出力部40dを有する形態が考えられる。
第1出力部40cは、飲料供給部21の選択ボタン21aと同じ配列の照明付きボタンを有する。
第1作業指示を行う場合、第1出力部40cの照明付きボタンの一つが点灯し、第1作業指示を行う旨の音声が、第2出力部40dから出力される。
例えば、飲料供給部21の選択ボタン21aのうち左上のボタンが「ミルク入りの冷たいコーヒー」を選択するためのボタンであって、次に、飲料供給部21に供給させるコーヒーが「ミルク入りの冷たいコーヒー」である場合に、制御部90は、動作指示出力部40の第1出力部40cのうち左上の照明付きボタンを点灯させる。
作業者は、点灯付きボタンに対応する選択ボタン21aを操作して、指定されたコーヒーを飲料供給部21に抽出させる。
選択ボタン21aと同じ内列の照明付きボタンのいずれかが点灯することで、指定された飲料を判別出来る。このため、文字や音声で指示を受けるよりも簡単に、作業者に指示内容を理解させることが出来る。
【0086】
抽出されたコーヒーを含む容器を所定位置s0から移動開始位置s1に移動させた後に、第1出力部40cの点灯している照明付きボタンを操作して、消灯させる。
第1出力部40cの点灯している照明付きボタンを操作することにより、第1完了報告情報の入力が完了する。すなわち、
図10に示す動作指示出力部40では、第1出力部40cが表示領域40aと入力領域40bとして機能する。
【0087】
(収納部50)
収納部50は、飲料供給部21から供給されたコーヒーを含む容器を、蓋がされた状態で、2以上保持する領域を有する。
収納部50は、第1収納部(第1ストッカー)51と、第2収納部(第2ストッカー)52と、隔壁53を有する。
【0088】
第1収納部51は、複数の棚を有し、飲料生成部10で抽出された温かいコーヒーを含む容器を保持するために使用される。
第1収納部51の棚のそれぞれは、x方向に延び、コーヒーを含む容器が載置可能な状態で、z方向に並べられる。
本実施形態では、第1収納部51として、4つの容器がx方向に並べて載置可能な棚が、z方向に5段並べられた例を示す。
第1収納部51には、第1収納部51の棚に載置された容器を温かい状態に維持するためのヒーター51aが設けられる。
【0089】
第2収納部52は、複数の棚を有し、飲料生成部10で抽出された冷たいコーヒーを含む容器を保持するのに使用される。
第2収納部52の棚のそれぞれは、x方向に延び、コーヒーを含む容器が載置可能な状態で、z方向に並べられる。
本実施形態では、第2収納部52として、5つの容器がx方向に並べて載置可能な棚が、z方向に5段並べられた例を示す。
第2収納部52には、第2収納部52の棚に載置された容器を冷たい状態に維持するためのクーラー52aが設けられる。
【0090】
隔壁53は、断熱部材で構成され、第1収納部51と第2収納部52の間に設けられる。
隔壁53は、第1収納部51の熱が、第2収納部52に伝わるのを防止するために使用される。
【0091】
ヒーター51aを含む第1収納部51で、飲料供給部21から供給された飲料を含む容器を保持することで、温かい状態を維持することが可能になる。
クーラー52aを含む第2収納部52で、飲料供給部21から供給された飲料を含む容器を保持することで、冷たい状態を維持することが可能になる。
第1収納部51と第2収納部52の間に隔壁53を設けることで、第1収納部51から第2収納部52への熱伝達、第2収納部52から第1収納部51への熱伝達を防止することが可能になる。
【0092】
(廃棄部60)
廃棄部60は、コーヒーを含む容器であって、収納部50に保持されているもののうち、飲料供給部21から供給されてからの経過時間、若しくは、収納部50に保持されてからの経過時間が、第1時間t1(例えば、t1=20分)を経過したものが廃棄されるゴミ箱である。
廃棄部60は、収納部50の下方に設けられる。
第1収納部51や第2収納部52から、廃棄部60への容器の移動は、第2移動部32によって行われる。
【0093】
飲料供給部21から供給された飲料のうち、一定時間が経過したものが容器ごと廃棄される。
このため、購入者に劣化した飲料を提供することを防止することができる。
【0094】
廃棄部60が、収納部50の近傍に配置されるので、少ない移動距離で効率的に、第2移動部32を使って、収納部50に保持された容器を廃棄させることが可能になる。
【0095】
(提供部70)
提供部70は、購入者が購入対象のコーヒーを含む容器を受け取りする領域であり、取り出し口71と提供部側ターンテーブル73を有する。
第1収納部51と第2収納部52と提供部70は、x方向に並べられる。
取り出し口71は、筐体3の前面3f1に設けられた開口である。
飲料供給部21から供給された飲料を含む容器は、取り出し口71を介して、筐体3の前面3f1における飲料生成部10と移動部30と収納部50がある側と反対側(筐体3の外側)から受け取り可能な状態にされる。
【0096】
提供部側ターンテーブル73は、円形状の台座73aと、台座73aに立設する壁部73bとを有する。
台座73aは、z方向に平行な軸周りに回転可能であり、当該回転軸を挟む位置関係で、2つの載置領域(第1載置領域73a1、第2載置領域73a2)が設けられる。
載置領域の一方(例えば、第1載置領域73a1)は、取り出し口71よりも筐体3の外側に位置し、載置領域の他方(例えば、第2載置領域73a2)は、取り出し口71よりも筐体3の内側に位置するように、台座73aは回転する。
壁部73bは、取り出し口71を介して、外部から筐体3の内部に侵入するのを防止するため、取り出し口71を塞ぐために使用される。
図5と
図6と
図38と
図39は、第2載置領域73a2が取り出し口71よりも筐体3の内側に位置する状態を示す。
図7は、第1載置領域73a1が取り出し口71よりも筐体3の外側に位置する状態を示す。
【0097】
第1載置領域73a1が取り出し口71よりも筐体3の内側にあり、第2載置領域73a2が取り出し口71よりも筐体3の外側にある場合、第2移動部32は、第1載置領域73a1に、コーヒーを含む容器を載置する。
そして、第1載置領域73a1に容器が載置された状態で、購入者による決済部83を介した決済が完了すると、台座73aが回転し、第2載置領域73a2が取り出し口71よりも筐体3の内側に配置され、第1載置領域73a1が取り出し口71よりも筐体3の外側に配置される。
これにより、第1載置領域73a1に載置された容器を購入者が受け取ることが可能になる。
【0098】
第1収納部51と第2収納部52と提供部70がx方向に並べられるため、x方向に移動可能な第2移動部32を使って、これらの装置間に容器を行き来させることが可能になる。
【0099】
提供部70に設けられた提供部側ターンテーブル73の回転により、第2移動部32に運ばれた容器を、素早く購入者が居る側に移動させることが可能になる。
また、提供部側ターンテーブル73に設けられた壁部73bにより、取り出し口71を介した外部からの侵入を防止することが可能になる。
【0100】
(操作部80)
操作部80は、筐体3の前面3f1と側面(右側面3f2、左側面3f3)の少なくとも一つに設けられ、表示部81と決済部83を有する。
本実施形態では、筐体3の前面3f1に、操作部80が設けられる例を示す。
【0101】
表示部81は、購入者が購入するコーヒーの種類や、決済方法を選択する画面表示を行う。
表示部81に表示された内容を見ながら、購入者が画面上(若しくは表示部81の周囲)に設けられた所定のボタンを操作することにより、飲料供給部21から供給される飲料の種類(コーヒーの種類)を選択する工程(飲料種別選択工程)と、電子マネーの種類など決済方法を選択する工程(決済種別選択工程)が実行される。
【0102】
決済部83は、ICカード、携帯端末など、電子マネーの決済手段から電子マネーに関する情報を読み取るリーダー装置である。
本実施形態では、電子マネーを使った決済によって、飲料供給部21から供給された飲料(コーヒー)の提供に対する対価が支払われる形態を説明するが、現金を使った決済によって、飲料供給部21から供給された飲料(コーヒー)の提供に対する対価が支払われる形態であってもよい。
この場合には、決済部83は、紙幣若しくは硬貨を投入するための現金投入口が設けられる。
【0103】
(制御部90)
制御部90は、後述するような動作指示出力部40の制御など、飲料提供装置1の各部を制御する。
【0104】
(動作指示出力部40の制御)
制御部90は、動作指示出力部40に、作業指示に関する情報を出力させる。
制御部90は、次に、飲料供給部21に供給させる飲料の種類を、第1作業指示に関する情報として、動作指示出力部40に出力させる。
例えば、次に、飲料供給部21に供給させるコーヒーが、「ミルク入りの冷たいコーヒー」である場合に、制御部90は、動作指示出力部40に、第1作業指示として、「次は、ミルク入りの冷たいコーヒーを飲料供給部21に供給させなさい。」を表示する(
図9参照)。
飲料供給部21の選択ボタン21aのいずれかの操作を行い、抽出されたコーヒーを含む容器の所定位置s0から移動開始位置s1への移動が完了した場合には、作業者が、動作指示出力部40にこれらの作業が完了した旨を示す第1完了報告情報を入力する。第1完了報告情報は、制御部90に送信され、制御部90は、次に第1作業指示を行う時期の計算を行う。
【0105】
(動作指示出力部40のコーヒー生成指示制御)
飲料供給部21から供給される飲料の種類、すなわち、コーヒーの種類は、第1収納部51や第2収納部52に保持されているコーヒー容器の数、過去の販売実績などに基づいて決定される。
すなわち、飲料供給部21に供給させるコーヒーの種類は、操作部80の表示部81を使って、購入者が選択したコーヒーの種類に対応しない場合もあり得る。
過去の販売実績は、過去数時間の販売実績であってもよいし、過去数日間の時間帯別の販売実績であってもよい。
例えば、第1収納部51に収容されているコーヒーの容器でミルク入りのものの数が容器数閾値よりも少ない場合には、ミルク入りの温かいコーヒーを飲料供給部21に供給させることを、第1作業指示に関する情報として、制御部90は、動作指示出力部40に表示させる。
【0106】
また、気温、飲料提供装置1に周囲で行われるイベント、飲料提供装置1の周囲の人の数なども、考慮して、飲料供給部21に供給させるコーヒーの種類が決定されてもよい。
例えば、気温が温度閾値よりも低い場合には、温かいコーヒーが第1収納部51に多く収納されるように、第1作業指示に関する情報を、制御部90は動作指示出力部40に出力させる。
これらの決定は、制御部90が行う形態であってもよいし、制御部90と通信する外部のサーバー100が行う形態であってもよい。
【0107】
また、制御部90は、第1収納部51及び第2収納部52に収納されているコーヒー容器の数、過去の販売実績などに基づいて、第1作業指示に関する情報を動作指示出力部40に出力させてから、次の第1作業指示に関する情報を動作指示出力部40に出力させるまでの間隔、すなわち、コーヒーを抽出させる時間間隔を制御する。
例えば、昼休み前など、販売数量が多くなる時間帯の前に、多くの数量のコーヒーを供給出来るように、当該間隔を短くし、真夜中など、販売数量が少なくなる時間帯は、コーヒーの供給量を少なくする様に、当該間隔を長くする。
【0108】
(動作指示出力部40のコーヒー豆補充指示制御など)
制御部90は、飲料供給部21から供給されたコーヒーの量や作業時間などに基づいて、コーヒー豆の補充指示、抽出工程後のコーヒー粉の廃棄指示、飲料供給部21の清掃指示を、第2作業指示に関する情報として、動作指示出力部40に出力させる。
飲料供給部21から供給されたコーヒーの量は、作業者が動作指示出力部40に飲料供給部21の選択ボタン21aのいずれかの操作などを完了した旨を示す第1完了報告情報を入力する(入力領域40bをタッチする)ことにより算出される、若しくは、後述する第1移動部31が移動させた容器の数から計算することにより算出される、若しくは、飲料供給部21がカウントしたコーヒーの抽出回数から算出される。
コーヒー豆の補充、コーヒー粉の廃棄、飲料供給部21の清掃などが完了した場合には、作業者が、動作指示出力部40にこれらの作業が完了した旨を示す第2完了報告情報を入力する。第2完了報告情報は、制御部90に送信され、制御部90は、次にコーヒー豆の補充指示などを行う時期の計算を行う。
【0109】
(動作指示出力部40のミルク補充指示制御など)
制御部90は、飲料供給部21から供給されたミルク入りコーヒーの量やミルクタンク23から飲料供給部21に供給されたミルクの量などに基づいて、ミルクの消費量を算出し、ミルクの補充指示若しくはミルクの入替指示を、第3作業指示に関する情報として、動作指示出力部40に出力させる。
ミルクの消費量は、作業者が動作指示出力部40に飲料供給部21の選択ボタン21aのいずれかの操作を完了した旨を示す第1完了報告情報を入力することにより算出される、若しくは、後述する第1移動部31が移動させた容器の数から計算することにより算出される、若しくは、飲料供給部21がカウントしたコーヒーの抽出回数から算出される。
ミルクの補充若しくは入替が完了した場合には、作業者が、動作指示出力部40に当該作業が完了した旨を示す第3完了報告情報を入力する。第3完了報告情報は、制御部90に送信され、制御部90は、次にミルクの補充指示などを行う時期の計算を行う。
【0110】
(動作指示出力部40の製氷機清掃指示制御)
制御部90は、飲料供給部21から供給された冷たいコーヒーの量などに基づいて、製氷機25の清掃指示を、第4作業指示に関する情報として、動作指示出力部40に出力させる。
製氷機25の清掃が完了した場合には、作業者が、動作指示出力部40に当該作業が完了した旨を示す第4完了報告情報を入力する。第4完了報告情報は、制御部90に送信され、制御部90は、次に製氷機25の清掃指示を行う時期の計算を行う。
【0111】
(動作指示出力部40の廃棄指示制御)
制御部90は、第1収納部51若しくは第2収納部52から廃棄部60に向けて廃棄した容器の数などに基づいて、廃棄部60の清掃指示(廃棄部60に貯まったゴミの廃棄指示)を、第5作業指示に関する情報として、動作指示出力部40に出力させる。
廃棄部60の清掃が完了した場合には、作業者が、動作指示表示部40に当該作業が完了した旨を示す第5完了報告情報を入力する。第5完了報告情報は、制御部90に送信され、制御部90は、次に廃棄部60の清掃指示を行う時期の計算を行う。
【0112】
(第1移動部制御)
制御部90は、第1移動部31の移動制御を行う。
具体的には、制御部90は、飲料供給部21から供給されたコーヒーを含む容器が所定の移動開始位置s1に配置された場合に、第1移動部31に、かかる容器を把持して、中継点P1に運ばせる。
中継点P1に容器を運んだ後、制御部90は、中継点P1を含む領域で第1移動部31の移動範囲と第2移動部32の移動範囲とが重複する領域から、第1移動部31が離れるように、第1移動部31を移動させる。
【0113】
(第2移動部制御(棚配置、提供部側ターンテーブル73の配置、廃棄))
制御部90は、第2移動部32の移動制御を行う。
具体的には、制御部90は、中継点P1に温かいコーヒーを含む容器が配置された場合に、第2移動部32に、かかる容器を把持して、第1収納部51に運ばせる。
制御部90は、第1収納部51に運ばせた容器に含まれるコーヒーの種類(ミルク入り/ミルク無し)に関する情報と、第1収納部51における載置場所に関する情報と、経過時間に関する情報を記録する。
また、制御部90は、中継点P1に冷たいコーヒーを含む容器が配置された場合に、第2移動部32に、かかる容器を把持して、第2収納部52に運ばせる。
制御部90は、第2収納部52に運ばせた容器に含まれるコーヒーの種類(ミルク入り/ミルク無し)に関する情報と、第2収納部52における載置場所に関する情報と、経過時間に関する情報を記録する。
ここでいう経過時間は、飲料供給部21から飲料が容器に供給されてからの経過時間、若しくは第1収納部51若しくは第2収納部52に載置されてからの経過時間である。
【0114】
また、制御部90は、第2移動部32に、第1収納部51若しくは第2収納部52に載置された容器のいずれかを、提供部側ターンテーブル73に運ばせる。
例えば、ミルク入りの温かいコーヒーを含む容器を提供部側ターンテーブル73に配置させる場合、制御部90は、第1収納部51に載置された容器のうち、ミルク入りの温かいコーヒーを含むものの1つを、提供部側ターンテーブル73に運ばせる。
このとき、制御部90は、第2移動部32に、第1収納部51に載置された容器であって、ミルク入りの温かいコーヒーを含むもののうちで、当該経過時間が第1時間t1未満で且つ最も長いものを、提供部側ターンテーブル73に運ばせるような第1選択制御を行う。
ただし、かかる第1選択制御を行う形態に限るものではなく、制御部90は、第2移動部32に、第1収納部51に載置された容器であって、ミルク入りの温かいコーヒーを含むもののうちで、当該経過時間が最も短いものを、提供部側ターンテーブル73に運ばせるような第2選択制御を行う形態であってもよい。
また、決済部83で決済された購入者に応じて、第1選択制御と第2選択制御とを切り替えて行う形態であってもよい。
例えば、飲料提供装置1の利用回数が利用回数閾値よりも多い購入者に対しては、第2選択制御が行われ、当該利用回数が利用回数閾値以下の購入者に対しては、第1選択が行われる形態が考えられる。
【0115】
ただし、制御部90は、第2移動部32に、把持した容器を第1収納部51若しくは第2収納部52に運ばせずに、直接、提供部側ターンテーブル73に運ばせてもよい。
例えば、ミルク入りの温かいコーヒーを含む容器を提供部側ターンテーブル73に配置させる場合であって、第1収納部51にミルク入りの温かいコーヒーを含む容器が無く、且つ中継点P1にミルク入りの温かいコーヒーを含む容器が配置された場合、制御部90は、第2移動部32に、把持した容器を直接提供部側ターンテーブル73に運ばせる。
【0116】
また、制御部90は、第2移動部32に、第1収納部51若しくは第2収納部52に載置された容器のうち、飲料供給部21から飲料が容器に供給されてからの経過時間、若しくは第1収納部51若しくは第2収納部52に載置されてからの経過時間が、第1時間t1以上のものを、廃棄部60に運ばせる。
【0117】
制御部90は、収納部50の下方に設けられる。
制御部90には、漏電遮断器が設けられるのが望ましい。
容器からコーヒーがこぼれて、制御部90を濡らしてしまった場合など、漏電が発生した場合に、制御部90や飲料提供装置1を停止させることが可能になる。
【0118】
(ヒーター制御、クーラー制御)
制御部90は、第1収納部51が第1温度Te1に維持されるように、ヒーター51aの動作を制御する。
制御部90は、第2収納部52が第2温度Te2(Te2<Te1)に維持されるように、クーラー52aの動作を制御する。
【0119】
(提供部側ターンテーブル73へ運ぶコーヒーの種類の制御)
提供部側ターンテーブル73に運ばせる容器に含まれるコーヒーの種類は、操作部80の表示部81を使って、購入者が選択したコーヒーの種類に対応する。
例えば、操作部80の表示部81を使って購入者がミルク入りの温かいコーヒーを選択した場合には、制御部90は、第2移動部32に、ミルク入りの温かいコーヒーを含む容器を、提供部側ターンテーブル73に運ばせる。
また、移動部30は、表示部81を使ったコーヒーの種類の選択が完了した後であって、決済部83を使った当該選択に対応する決済が完了する前に、飲料供給部21から供給され当該選択に対応するコーヒーを含む容器を、提供部70の提供部側ターンテーブル73に移動させる。
購入者がコーヒーの種類を選択した後、決済部83を使った決済が完了するまでの間に、他のコーヒーの種類の選択に変更された場合には、制御部90は、第2移動部32に、提供部側ターンテーブル73に運んだ容器を第1収納部51若しくは第2収納部52に戻させ、変更後の種類のコーヒーを含む容器を、提供部側ターンテーブル73に運ばせる。
【0120】
また、操作部80の表示部81を使った購入者の選択が完了する前に、制御部90は、第2移動部32に、飲料供給部21から供給されたコーヒーが含まれる容器のいずれかを、提供部70の提供部側ターンテーブル73に移動させておいてもよい。
この場合に、提供部側ターンテーブル73に運ばせる容器に含まれるコーヒーの種類は、次に購入者が選択する可能性が高いコーヒーの種類と一致しているのが望ましい。
このため、制御部90若しくはサーバー100は、過去の販売実績、気温、飲料提供装置1に周囲で行われるイベント、飲料提供装置1の周囲の人の数などに基づいて、購入者の種類選択前に予め提供部側ターンテーブル73に運ばせるコーヒーの種類を決定するのが望ましい。
提供部70の提供部側ターンテーブル73に移動させた容器のコーヒーが、操作部80の表示部81を使った購入者の選択に対応するものでない場合は、当該選択が完了した後に、第2移動部32に、提供部側ターンテーブル73に運んだ容器を第1収納部51若しくは第2収納部52に戻させ、選択後の種類のコーヒーを含む容器を、提供部側ターンテーブル73に運ばせる。
【0121】
提供部側ターンテーブル73に運ばせる容器に含まれるコーヒーの種類は、操作部80の表示部81を使った選択によるものだけでなく、飲料提供装置1若しくはサーバー100と通信可能な携帯端末を使った選択によるものであってもよい。
例えば、購入者の携帯端末のソフトウエア上で、飲料提供装置1で提供される飲料の選択が行われた状態で、決済部83が当該携帯端末若しくは当該携帯端末と関連づけられた他の端末やICカードから電子マネーに関する情報を読み取って決済を行った時に、選択した飲料を含む容器が提供部側ターンテーブル73に運ばれる形態が考えられる。
【0122】
(提供部側ターンテーブル73の制御)
制御部90は、提供部側ターンテーブル73の回転制御を行う。
具体的には、決済部83を介した決済が完了後であって、表示部81を使って選択された種類のコーヒーを含む容器が、提供部側ターンテーブル73の載置領域のうち、取り出し口71よりも筐体3の内側に配置されたもの(例えば、第1載置領域73a1)に載置された後に、載置した容器が、取り出し口71よりも筐体3の外側に配置されるように、提供部側ターンテーブル73の台座を回転させる。
決済部83を介した決済が完了する前に、表示部81を使って選択された種類のコーヒーを含む容器の、提供部側ターンテーブル73の載置領域のうち、取り出し口71よりも筐体3の内側に配置されたもの(例えば、第1載置領域73a1)への載置が完了していた場合には、決済完了後すぐに、購入者は、所望のコーヒーを手にすることが可能になる。
【0123】
(機器間の干渉制御)
制御部90は、第1移動部31と第2移動部32とが物理的に干渉しないよう、すなわちぶつからないように動作制御する。
具体的には、第1移動部31が、中継点P1への移動や中継点P1からの移動を行っている間は、制御部90は、第2移動部32の中継点P1を通る移動を禁止する。
例えば、第1移動部31が移動開始位置s1から中継点P1への移動を行っている間は、第2移動部32が、第1収納部51や第2収納部52から提供部側ターンテーブル73にコーヒーを含む容器を運ぶ動作は禁止されるが、第2移動部32が、第1収納部51や第2収納部52から廃棄部60にコーヒーを含む容器を運ぶ動作は禁止されない。
また、第2移動部32が、中継点P1を通る移動を行っている間は、制御部90は、第1移動部31の中継点P1への移動や中継点P1からの移動を禁止する。
例えば、第2移動部32が提供部側ターンテーブル73から第1収納部51への移動を行っている間は、第1移動部31が、中継点P1にコーヒーを含む容器を運ぶ動作は禁止される。
【0124】
(電源損失時の制御)
制御部90は、停電など、飲料提供装置1への電力供給が遮断され、次に電力供給が開始された直後の再起動時の動作で、第1移動部31と第2移動部32とが物理的に干渉しないように動作制御する。
具体的には、制御部90は、第1移動部31と第2移動部32の位置と移動速度と移動方向を第2時間t2(例えば、t2=1秒)ごとに記録しておき、再起動時に制御部90は、第1移動部31と第2移動部32を順次、中継点P1から遠ざかるように移動させる。
この場合、第2時間t2ごとに記録する対象の第1移動部31の位置などに関する情報は、電源をオフ状態にした時でも喪失しない不揮発性メモリなどに記録される。
【0125】
(作業指示通りにコーヒーを供給出来たか否かの監視制御)
制御部90は、動作指示出力部40に表示された第1作業指示に関する情報に基づいて、作業者が飲料供給部21に供給させたコーヒーが、第1作業指示に対応するものであるか否か、すなわち、第1作業指示に対応して正しい種類のコーヒーが供給されたか否かについて、判断する。
具体的には、第1移動部31で把持される前の容器、第1移動部31で把持された容器、若しくは第2移動部32で把持された容器について、非接触で容器に含まれるコーヒーの種類を判別するセンサー90aが設けられ、センサー90aからの情報に基づいて、制御部90は、第1作業指示に対応して正しい種類のコーヒーが生成されたか否かについて、判断する。
【0126】
センサー90aは、例えばコーヒーを含む容器の温度を測る温度センサーや、容器に含まれるコーヒーの成分(水分、脂肪分、脂分)を測定する赤外線センサーなどが考えられる。
また、容器に投入するコーヒーの量について種類を問わず一定にし、容器の重さを温かいコーヒー用のものと冷たいコーヒー用のもので重さを異なるものにした場合には、コーヒーを含む重量センサーをセンサー90aとして用いることが出来る。
すなわち、温かいコーヒー用の容器と冷たいコーヒー用の容器の重量差、及びミルクの有無による重量差に基づいて、第1移動部31が把持した容器若しくは第2移動部32が把持した容器に含まれるコーヒーの種類を特定することが出来る。
【0127】
センサー90aは、第1移動部31から離れた場所に設けられてもよいが、第1移動部31に内蔵されてもよい。
また、センサー90aは、容器に含まれるコーヒーの種類の判別に使用されるだけでなく、容器を把持できたか否かの判別に使用されてもよい。
また、コーヒーの種類の判別や、容器を把持出来たかの判別に使用されるセンサー90aは、第2移動部32に内蔵されてもよい。
【0128】
また、第1載置領域73a1や第2載置領域73a2に載置される容器に含まれるコーヒーが、操作部80の表示部81を使って、購入者が選択したコーヒーの種類と一致するか否かの判別や、第1載置領域73a1や第2載置領域73a2に容器が載置出来たかの判別のために、提供部側ターンテーブル73にも同様のセンサー90aが設けられてもよい。
【0129】
(空調機95)
空調機95は、飲料提供装置1における内壁部3cよりもy方向後方の領域に、冷風若しくは温風を供給する。すなわち、空調機95は、作業者が飲料供給部21の選択ボタン21aの操作などの作業を行う空間の温度調整を行うために使用される。
【0130】
なお、空調機95がヒーター51aとして機能し、空調機95から供給される温風の少なくとも一部が、第1収納部51に供給されてもよい。
この場合、空調機95から排出される冷風の少なくとも一部が、第2収納部52に供給されてもよい。
例えば、冬場で、空調機95が温風を供給する暖房機として使用される場合には、温風の一部が、供給用ダクト(不図示)を介して、第1収納部51に供給され、排気される冷風の一部が、排気用ダクト(不図示)を介して、第2収納部52に供給される。
【0131】
なお、空調機95がクーラー52aとして機能し、空調機95から供給される冷風の少なくとも一部が、第2収納部52に供給されてもよい。
この場合、空調機95から排出される温風の少なくとも一部が、第1収納部51に供給されてもよい。
例えば、夏場で、空調機95が冷風を供給する冷房機として使用される場合には、冷風の一部が、供給用ダクト(不図示)を介して、第2収納部52に供給され、排気される温風の一部が、排気用ダクト(不図示)を介して、第1収納部51に供給される。
【0132】
これにより、空調機95を、ヒーター51a及びクーラー52aとして利用でき、冷風や温風を無駄なく活用出来る。
【0133】
(サーバー100)
サーバー100は、飲料提供装置1の外部に設けられた制御装置であり、通信部(不図示)を介して、制御部90と通信を行う。
制御部90は、飲料提供装置1におけるコーヒーの販売実績や廃棄実績に関する情報、コーヒー豆や容器などの材料に関する在庫状況などを、飲料提供装置1に設けられた記録部(不図示)、及びサーバー100に送信する。
サーバー100は、他の飲料提供装置1の販売実績や廃棄実績、天候に関する情報、気温、飲料提供装置1に周囲で行われるイベント、飲料提供装置1の周囲の人の数などの情報を制御部90に送信する。
サーバー100、若しくは各飲料提供装置1の制御部90は、サーバー100に集められた情報(販売実績や廃棄実績など)に基づいて、動作指示出力部40で出力する指示の内容や、提供部70に予め運んでおく容器に含まれる飲料の種類などを算出する。
【0134】
(効果)
飲料生成部10と、移動部30と、収納部50と、提供部70とを、1つの筐体3に収めることで、飲料生成部10から供給された飲料を含む容器を複数保持しておき、必要な時、すなわち、購入者が購入手続き(決済)をするときなどに、少ない待ち時間で購入者に飲料を提供することが可能になる。
【0135】
収納部50は、飲料生成部10から供給された飲料を含む容器を蓋がされた状態で保持する。
このため、蓋をしない状態で保持される形態に比べて、提供部70に移動されるまでの間に異物が混入する可能性を低くすることができる。
【0136】
また、購入者が購入する飲料の選択を行った後で、且つ当該選択に対応する決済が完了する前に、選択を行った飲料を含む容器が提供部70に運ばれる。
このため、購入者は、当該決済が終わってから短い時間の間に、当該決済に対応する飲料含む容器を受け取ることが可能になる。
【0137】
また、購入者が購入する飲料の選択が行われる前にも、予め、提供部70に飲料を含む容器が運ばれる。
このため、提供部70に運ばれた容器の飲料が、購入者が選択した飲料と一致する場合には、購入者は、当該決済が終わってからすぐに、当該決済に対応する飲料を含む容器を受け取ることが可能になる。
提供部70に運ばれた容器の飲料が、購入者が選択した飲料と一致しない場合には、第2移動部32を使って、購入者が選択した飲料を含む容器との入れ替えが行われるため、購入者は、当該決済が終わってから短い時間の間に、当該決済に対応する飲料を含む容器を受け取ることが可能になる。
【0138】
また、過去の販売実績に基づいて、購入者が選択する可能性が高い飲料を決定することにより、予め提供部70に運ばれた容器の飲料と、購入者が選択する飲料とが一致する可能性を高くし、運用効率を高めることが可能になる。
【0139】
また、動作指示出力部40が、飲料生成部10に供給させる飲料の種類、材料の補充などの指示に関する情報を出力することにより、作業者が適切なタイミングで、作業を行うことが可能になる。
【0140】
飲料供給部21に供給させる飲料の種類の指示(第1作業指示)に関する情報などは、第1収納部51や第2収納部52に収納されている容器の数、過去の販売実績などに基づいて、出力される。
このため、予め収納部50に保持させておく容器の飲料と、購入者が選択する飲料とのバランスが調整されて、飲料供給部21から供給された飲料が、出来るだけ廃棄部60に廃棄されることなく提供部70を介して購入者に届けられるように、運用効率を高めることが可能になる。
【0141】
第1実施形態では、飲料供給部21が1つだけ設けられる形態を説明したが、1つの筐体3の中に、2以上設けられ、当該2以上の飲料供給部21から供給された飲料の容器のそれぞれが、1つの移動部30(第1移動部31と第2移動部32)で移動せしめられる形態であってもよい。
これにより、短時間でより多くの飲料を容器に供給することが可能になる。
【0142】
また、第1実施形態では、提供部70が1つ(取り出し口71と提供部側ターンテーブル73が1セット)だけ設けられる形態を説明したが、1つの筐体3の中に、2以上設けられ、当該2以上の提供部70に、飲料供給部21から供給された飲料の容器を、1つの移動部30(第1移動部31と第2移動部32)で移動させる形態であってもよい。
なお、提供部70の取り出し口71は、筐体3の前面3f1だけでなく、側面(右側面3f2、左側面3f3)に設けられても良い。
【0143】
このため、2以上の飲料供給部21から供給された飲料の容器のそれぞれが、1つの移動部30(第1移動部31と第2移動部32)で、2以上の提供部70に移動させる形態であってもよい。
【0144】
次に、第2実施形態について説明する。
【0145】
第1実施形態では、飲料供給部21内の所定位置s0への容器の設置、飲料供給部21の選択ボタン21aの操作、製氷機25で出来た氷の容器への投入、抽出された飲料を含む容器の飲料供給部21からの取り出し、取り出した容器の第1移動部31の移動開始位置s1への設置が、作業者による手動で行われる形態を説明した。
第2実施形態では、飲料供給部21内の所定位置s0への容器の設置、飲料供給部21の選択ボタン21aの操作、製氷機25で出来た氷の容器への投入、抽出された飲料を含む容器の飲料供給部21からの取り出し、取り出した容器の第1移動部31の移動開始位置s1への設置も、制御部90による制御に基づいて自動で行われる。
【0146】
第1実施形態では、第1移動部31が主にy方向に平行な直線運動を行う形態を説明した。
第2実施形態では、第1移動部31がz方向に平行な軸周りの回転運動と、x方向に平行な直線運動とを行う。
【0147】
第1実施形態では、収納部50と提供部70がx方向に離れて配置される形態を説明した。
第2実施形態では、収納部50と提供部70がy方向に隣接して配置される。
また、第2実施形態では、収納部50が有する複数の収納筒部55(第1収納筒部55a~第20収納筒部55t)に対応して、提供部70が複数の前側開閉扉77(第1前側開閉扉77a~第20前側開閉扉77t)を有する。
複数の前側開閉扉77は、購入者端末200が飲料提供装置1の近くに位置し、且つ購入者端末200にインストールされた購入者用ソフトウエア上の操作に基づいて、開閉制御される。
また、第2実施形態では、収納部50が有する複数の収納筒部55(第1収納筒部55a~第20収納筒部55t)のそれぞれに、後側開閉扉57が設けられる。
【0148】
以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0149】
第2実施形態における飲料提供装置1は、筐体3、飲料生成部10、移動部30、収納部50、廃棄部60、提供部70、制御部90、サーバー100を備える(
図11参照)。
【0150】
第1実施形態と同様に、方向を説明するために、水平方向(左右方向)をx方向とし、x方向に垂直な別の水平方向(前後方向)をy方向、x方向及びy方向に対して垂直な方向(上下方向)をz方向として説明する。
図12において、xyz軸のそれぞれの矢印が指し示す方向をそれぞれ右方向、前方向、上方向と定義する。
また、筐体3の内部の構造を説明するため、
図12~
図20、及び
図40~
図48では、外壁部を省略し、さらにフレームの一部を省略している。
【0151】
(筐体3)
筐体3は、飲料生成部10、移動部30、収納部50、廃棄部60、提供部70、制御部90を収納する。
第2実施形態における筐体3の前面3f1は、背面3f4に近い第1前面3f1aと、第1前面3f1aよりも背面3f4から離れた(第1前面3f1aよりもy方向前方に突出した)第2前面3f1bを有する。
すなわち、第2実施形態における筐体3は、略直方体形状から、第1前面3f1aがある部分が凹んだ形状を有する。
筐体3のうち、飲料生成部10を保持する部分(第1筐体3g1)は、他の部分(第2筐体3g2)と別体で構成され、下部にキャスター3hが設けられる。
第2筐体3g2の下部には、z方向下方に延びる脚部3iが設けられる。
筐体3の第2前面3f1bであって、飲料生成部10がある領域には、開閉扉を含む搬入搬出口3aが設けられる。
飲料提供装置1で使用するコーヒーの材料の搬入や、廃棄物の搬出は、搬入搬出口3aの開閉扉を開け、飲料生成部10を保持する第1筐体3g1をy方向前側に取り出した状態で、行われる(
図19、
図20、
図47、
図48参照)。
提供部70の取り出し口71(第1取り出し開口71a~第20取り出し開口71t)は、筐体3の第1前面3f1aに設けられる。
第2実施形態における表示窓3bは、提供部70の第1前側開閉扉77a~第20前側開閉扉77tに設けられる。
【0152】
筐体3の飲料生成部10が設けられる左側領域と、第1移動部31と制御部90が設けられる中間領域と、第2移動部32と収納部50が設けられる右側領域は、分割可能な状態で組み立てられる。
【0153】
外壁部には、ガムシロップなど飲料に関する添加物などを購入者に提供する領域、及びゴミ箱などが設けられてもよい(不図示)。
【0154】
飲料生成部10と移動部30と収納部50と廃棄部60は、筐体3の内側、すなわち、筐体3の第2前面3f1bと、筐体3の側面(筐体3の右側面3f2と左側面3f3の一方)と、第2前面3f1bと平行な面(例えば、筐体3の背面3f4)と、当該側面と平行な面(例えば、筐体3の右側面3f2と左側面3f3の他方)に囲まれた領域に配置される。
飲料生成部10の少なくとも一部と移動部30と収納部50と廃棄部60は、筐体3の第1前面3f1aと、筐体3の側面(筐体3の右側面3f2と左側面3f3の一方)と、第1前面3f1aと平行な面(例えば、筐体3の背面3f4)と、当該側面と平行な面(例えば、筐体3の右側面3f2と左側面3f3の他方)に囲まれた領域に配置される。
【0155】
第2実施形態では、筐体3の外形が、第1前面3f1aと第2前面3f1bの間の斜面と、第1前面3f1aと、第2前面3f1bと、右側面3f2と、左側面3f3と、背面3f4と、上面3f5と、下面3f6の略八面体で構成される例を示す。しかしながら、少なくとも第1前面3f1aと第2側面3f1bと側面(右側面3f2と左側面3f3の一方)を含む外壁部があればよく、飲料提供装置1を設置した場所に固定された壁や床などが、側面(右側面3f2と左側面3f3の他方)や背面3f4や下面3f6として機能してもよい。
また、筐体3の上面3f5が省略される形態であってもよい。
【0156】
(飲料生成部10)
飲料生成部10は、筐体3の内部であって、x方向左側に設けられる(
図12~
図20、
図40~
図48参照)。
すなわち、飲料生成部10は、収納部50と比べて筐体3の左右方向に離れて配置される。
飲料生成部10は、浄水器11、軟水器13、給水タンク15、排水タンク17、ポンプ19、飲料供給部(コーヒーメーカー)21、ミルクタンク23、製氷機25を有する。
第2実施形態では、購入者が購入対象の飲料を含む容器を受け取るまでの待ち時間を少なくできる効果を説明するため、飲料供給部21から供給される飲料が、抽出に比較的時間がかかる飲料であるコーヒーである例を説明する。
ただし、飲料供給部21が他の飲料を供給する装置であってもよい。
【0157】
(浄水器11、軟水器13、給水タンク15,排水タンク17、ポンプ19)
第2実施形態における浄水器11、軟水器13、給水タンク15、排水タンク17、ポンプ19の構成は、第1実施形態のものと同じである。
【0158】
(飲料供給部21)
飲料供給部21は、焙煎工程と粉砕工程と抽出工程を実行し、コーヒー豆と軟水器13から供給された水(浄化工程と軟水化工程を経た水)とでコーヒーを抽出し、飲料供給部21内の所定位置s0に設置された容器にコーヒーを供給する。
飲料供給部21は、複数種類のコーヒーを抽出することが可能であり、飲料供給部21には、複数種類のコーヒーを選択するための選択ボタン21aが設けられる。
選択ボタン21aの前側(x方向右側)には、選択ボタン21aを押下して飲料供給部21から抽出させるコーヒーを選択するための選択ボタン操作装置21bが設けられる。
選択ボタン操作装置21bは、制御部90からの指示信号に基づいて動作する。
選択ボタン操作装置21bは、後述する製氷機25で出来た氷を排出させるための(不図示)ボタンの操作も行う。
第2実施形態では、4種類のコーヒー(ミルク入り有りの温かいコーヒーと、ミルク無しの温かいコーヒーと、ミルク入りの冷たいコーヒーと、ミルク無しの冷たいコーヒー)などを選択するための選択ボタン21aと選択ボタン操作装置21bが飲料供給部21に設けられる例を示す。
【0159】
(選択ボタン21aの点滅)
選択ボタン21aは、選択可能なボタンが点灯し、選択不能なボタンが消灯する。
例えば、選択に対応して供給する飲料が設定されていない選択ボタン21aは、消灯する。
また、選択に対応して供給する飲料が設定されている選択ボタン21aであっても、当該飲料の提供に必要な材料(コーヒー、ミルク、温水、冷水、氷など)のいずれかが足りない場合は、消灯する。
【0160】
(選択ボタン操作装置21bによる点滅検知)
選択ボタン操作装置21bは、光を検知するセンサーを有し、当該センサーを介して、選択ボタン21aのそれぞれが点灯しているか消灯しているかを検知する。
選択に対応して供給する飲料が設定されている選択ボタン21aであって、消灯しているものを検知した場合には、選択ボタン操作装置21bは、制御部90に消灯している選択ボタン21aに関する情報を送信する。
消灯している選択ボタン21aに関する情報は、制御部90からサーバー100に送信される。また、当該消灯状態にある選択ボタン21aが点灯状態になるまでの間、購入者端末400における購入条件設定画面501などで、当該選択ボタン21aに対する飲料が購入選択出来ないようにされる。
【0161】
(ミルクタンク23)
ミルクタンク23は、コーヒーを含む容器に供給するミルクを貯蔵する。
ミルクタンク23は、飲料供給部21の近傍に設置され、飲料供給部21と連通し、飲料供給部21にミルクを供給する。
飲料供給部21が供給するコーヒーの種類として、ミルク入りのコーヒーが選択された場合には、飲料供給部21はコーヒーとともにミルクタンク23からのミルクを容器に供給する。
ただし、ミルクタンク23のミルクは、飲料供給部21を介さずに直接ミルクタンク23から自動的に容器に供給される形態であってもよい。
飲料供給部21とミルクタンク23の一方は、ミルクを泡立てる泡立て器を備え、泡立てた状態のミルクが容器に供給されても良い。
【0162】
(製氷機25)
製氷機25は、軟水器13から供給された水(浄化工程と軟水化工程を経た水)を使って、氷を生成する。
製氷機25には、製氷機25で出来た氷を飲料供給部21に配置された容器に誘導する導管25a(
図19、
図47参照)が設けられる。
製氷機25で出来た氷は、導管25aを通って、飲料供給部21における飲料が排出される領域に誘導される。
第2実施形態における、製氷機25から氷を排出させる操作は、選択ボタン操作装置21b若しくは飲料供給部21によって行われる。
【0163】
(選択ボタン操作装置21bの動作例1)
制御部90が、ミルク無しの冷たいコーヒーを飲料供給部21から抽出させる指示信号を発信した場合には、選択ボタン操作装置21bは、選択ボタン21aにおける「ミルク無しの冷たいコーヒー」に対応するボタンと、製氷機25の氷を排出させるためのボタンを押下する。これにより、飲料供給部21からは、冷たいコーヒーが抽出され、製氷機25からは氷が排出され、これらが、飲料供給部21の所定位置s0に配置された容器に供給される。
【0164】
(選択ボタン操作装置21bの動作例2)
制御部90が、ミルク有りの温かいコーヒーを飲料供給部21から抽出させる指示信号を発信した場合には、選択ボタン操作装置21bは、選択ボタン21aにおける「ミルク有りの温かいコーヒー」に対応するボタンを押下する。これにより、飲料供給部21からは、温かいコーヒーが抽出され、ミルクタンク23からは、ミルクが抽出され、これらが、飲料供給部21の所定位置s0に配置された容器に供給される。
【0165】
(自動操作)
飲料供給部21内の所定位置s0への容器の移動、飲料供給部21の選択ボタン21aの操作、製氷機25で出来た氷の容器への投入、抽出された飲料を含む容器の飲料供給部21の所定位置s0から第1移動部31の移動開始位置s1への移動は、制御部90による動作制御に基づいて、選択ボタン操作装置21bと第1移動部31が自動で行う。
【0166】
(移動部30)
移動部30は、飲料供給部21から供給された飲料を含む容器を、飲料供給部21と収納部50と廃棄部60のいずれかに移動させる。
移動部30は、第1移動部31、第2移動部32、容器供給部33を有する。
【0167】
(第1移動部31)
第1移動部31は、容器を保持し、保持した容器を主にx方向に移動させる移動装置である(
図21、
図22参照)。
第1移動部31への容器の供給は、第1移動部31のz方向上方に配置された容器供給部33によって行われる。
第1移動部31は、移動部側ターンテーブル31aと、容器保持部31bを有する。
移動部側ターンテーブル31aは、z方向に平行な軸周りに回転する。
容器保持部31bは、移動部側ターンテーブル31aの上に設けられ、移動部側ターンテーブル31aの回転軸の中心から半径方向に伸縮する。
容器保持部31bの下部(第1容器載置部31b1)には、後述する第2移動部32の爪部32aが挿入される第1凹み部31b2が設けられる。
【0168】
具体的には、第1移動部31の容器保持部31bは、容器供給部33から供給された容器を保持し、移動部側ターンテーブル31aは、当該容器と容器保持部31bを移動開始位置s1に回転移動させる(第1回転移動)。
ただし、容器保持部31bが移動開始位置s1にいる状態で、容器保持部31bが容器供給部33から容器の供給を受けた場合には、第1回転移動は行われない。
第1移動部31の容器保持部31bは、y方向左方に伸び、当該容器を移動開始位置s1から飲料供給部21内の所定位置s0に移動させる(第1伸張移動)。
容器が所定位置s0に配置された状態で、飲料供給部21からコーヒーの抽出が行われ、その後、第1移動部31の容器保持部31bは、y方向右方に縮み、飲料供給部21で抽出されたコーヒーを含む当該容器を飲料供給部21内の所定位置s0から移動開始位置s1に移動させる(第1収縮移動)。
第1移動部31の移動部側ターンテーブル31aは、回転して、当該容器を保持する容器保持部31bを移動開始位置s1から中継点P1の近傍の第2位置s2まで移動させる(第2回転移動)。
第1移動部31の容器保持部31bは、y方向右方に伸び、当該容器を保持する容器保持部31bを第2位置s2から中継点P1まで移動させる(第2伸張移動)。
後述する第2移動部32が、中継点P1に配置された容器を把持し、移動させる。
その後、第1移動部31の容器保持部31bは、y方向左方に縮み、容器を保持しない容器保持部31bを中継点P1から第2位置s2まで移動させる(第2収縮移動)。
【0169】
容器保持部31bは、複数設けられるのが望ましい。
第2実施形態では、容器保持部31bは、移動部側ターンテーブル31aの回転中心を挟む位置関係で、2つの容器保持部31bが設けられる例を示す。
複数の容器保持部31bが設けられることにより、容器供給部33から飲料供給部21への容器の運搬と、飲料供給部21から中継点P1への容器の運搬とを同時に行うことが出来る。
【0170】
(第2移動部32)
第2移動部32は、容器を把持し、把持した容器を主にx方向とz方向に移動させる移動装置である。
具体的には、第2移動部32は、中継点P1に運ばれたコーヒーを含む容器を、x方向左側の廃棄部60に移動させたり、収納部50に移動させたりする。
第2移動部32は、収納部50における所定の位置に移動させるため、把持した容器をx方向だけでなくz方向にも移動させる。
また、容器の把持や、把持した容器の載置のために、第2移動部32は、把持した容器をy方向にも移動させることが可能である。
【0171】
第2移動部32の容器を把持する部分は、爪部32aと腕部32bを有する(
図23参照)。
爪部32aは、把持対象の容器の底部を保持し、腕部32bは、把持対象の容器の側部を保持する。
爪部32aは、容器保持部31bの第1凹み部31b2、第1収納筒部55a~第20収納筒部55tのそれぞれに設けられた第2凹み部56a1、及び廃棄部60の第3凹み部60a1に挿入される。
【0172】
第2移動部32は、1つだけ設けられても良いし、複数設けられても良い。複数設けられた場合には、複数の収納筒部55への容器の移動を同時期に並行して行うことが可能になる。
【0173】
(容器供給部33)
容器供給部33は、第1移動部31の移動部側ターンテーブル31aのz方向上方に位置し、移動部側ターンテーブル31aに保持された容器保持部31bに、容器を供給する(
図19、
図47参照)。
容器供給部33は、複数の容器をz方向に重ねて保持する容器保持領域を1以上有する。
容器供給部33から、容器保持部31bに容器を配置させるために、容器供給部33の容器保持領域の1つの直下に容器保持部31bを位置させる必要がある。かかる位置合わせのために、第1移動部31の移動部側ターンテーブル31aと、容器供給部33の少なくとも一方は、z方向に平行な軸周りに回転する。
容器供給部33の容器保持領域のそれぞれには、容器の残量、容器が適切に容器保持部31bに投下されたか否かなどを検知するセンサーが設けられる。
【0174】
第1移動部31の移動範囲と、第2移動部32の移動範囲とが、中継点P1を含む領域で重複するように、第1移動部31と第2移動部32が配置される。
【0175】
2つの移動部の移動範囲の一部を重複させることにより、第1移動部31の移動範囲と、第2移動部32の移動範囲とが、重複しないように、第1移動部31と第2移動部32が配置される形態に比べて、飲料提供装置1を小さくすることが可能になる。
【0176】
第1移動部31と第2移動部32の移動制御の詳細については、後述する。
【0177】
(収納部50)
収納部50は、飲料供給部21から供給されたコーヒーを含む容器を、2以上保持する領域を有する。
第2実施形態における収納部50は、3つ以上の収納筒部(収納領域)55と、3つ以上の後側開閉扉57を有する。
第2実施形態では、複数の収納筒部55として、20個の収納筒部55(第1収納筒部55a~第20収納筒部55t)が設けられ、20個の収納筒部55のそれぞれのy方向後側に、後側開閉扉57(第1後側開閉扉57a~第20後側開閉扉57t)が設けられた例を示す(
図25、
図50参照)。
【0178】
第1収納筒部55a~第20収納筒部55tのそれぞれは、y方向の前側と後側が開口し、z方向に垂直な上面と下面、及びx方向に垂直な右側面と左側面が設けられ、当該上面、当該下面、当該右側面、当該左側面が略四角柱の筒を形成する。
第1後側開閉扉57a~第20後側開閉扉57tのぞれぞれは、対応する収納筒部55の後側開口に設けられる。
第1後側開閉扉57a~第20後側開閉扉57tのぞれぞれは、第2移動部32の容器を把持する部分がy方向後方から侵入することにより開き、第2移動部32の容器を把持する部分が退出することにより閉じる。
すなわち、第2移動部32は、飲料供給部21から供給された飲料を含む容器を、後側開閉扉57を介して、収納筒部55に移動させる。
第1後側開閉扉57a~第20後側開閉扉57tの開閉制御の詳細は、後述する。
【0179】
第1収納筒部55a~第20収納筒部55tのそれぞれの前側開口には、取り出し口71(第1取り出し開口71a~第20取り出し開口71t)が形成され、第1前側開閉扉77a~第20前側開閉扉77tが取り付けられる。
すなわち、前側開閉扉77と後側開閉扉57は、収納筒部55をy方向で挟む位置関係にある。
【0180】
第1収納筒部55a~第20収納筒部55tのそれぞれの内部には、第2移動部32によって運搬された容器を載置する領域(第2容器載置部56a)が設けられる(
図26参照)。
第2容器載置部56aには、第2移動部32の爪部32aが挿入される第2凹み部56a1が設けられる。
【0181】
(収納筒部55内のセンサー)
第1収納筒部55a~第20収納筒部55tのそれぞれの内部には、当該内部の状態を検知するためのセンサーが設けられる。
例えば、第1収納筒部55a~第20収納筒部55tのそれぞれの内部には、温度センサーが設けられ、温度情報に基づいて、制御部90などが、正しい種類の飲み物が収納されたか(冷たいコーヒーを含む容器を収納する指示信号を出したのに、誤って温かいコーヒーを含む容器が収納されたかなど)を判断する。
また、例えば、第1収納筒部55a~第20収納筒部55tのそれぞれの内部には、カメラが設けられ、撮影により得られた画像信号に基づいて、制御部90などが、コーヒーを含む容器と異なる異物が入っていないか、容器が第2容器載置部56aに載置されずに倒れていないかなどを判断する。
これら、収納筒部55の内部に異常が検知された場合には、制御部90は、異常が検知された収納筒部55に対して、使用者による異常を解消させる作業が完了するまで、新たに容器の収納を停止させる。
【0182】
(ヒーター51a、クーラー52a)
第1実施形態と同様に、収納筒部55の一部(例えば、第1収納筒部55a~第10収納筒部55j)が第1収納部51として使用され、収納筒部55の残り(例えば、第11収納筒部55k~第20収納筒部55t)が第2収納部52として使用されてもよい。
この場合、第1収納筒部55a~第10収納筒部55jのそれぞれにはヒーター51aが設けられ、第11収納筒部55k~第20収納筒部55tのそれぞれにはクーラー52aが設けられる。
また、この場合、第1収納部51と第2収納部52の間には、隔壁53が設けられてもよい。
【0183】
(廃棄部60)
廃棄部60は、コーヒーを含む容器であって、収納部50に保持されているもののうち、飲料供給部21から供給されてからの経過時間、若しくは、収納部50に保持されてからの経過時間が、第1時間t1(例えば、t1=20分)を経過したものが廃棄されるゴミ箱である(
図28~
図30参照)。
廃棄部60は、収納部50の下方に設けられる。
収納部50から、廃棄部60への容器の移動は、第2移動部32によって行われる。
【0184】
廃棄部60の上部には、第3容器載置部60aが設けられる。
第3容器載置部60aには、第2移動部32の爪部32aが挿入される第3凹み部60a1が設けられる。
廃棄対象の容器は、第2移動部32によって、収納部50から第3容器載置部60aに移動せしめられる。
第3容器載置部60aは、水平状態と斜めに傾いた傾斜状態とが切り替え可能な廃棄機構60a2が設けられる。
廃棄機構60a2は、第3容器載置部60aに容器が載置されたことを検知すると、水平状態から傾斜状態になるように動作し、第3容器載置部60aに載置された容器を廃棄部60のゴミ箱に落とす。
廃棄機構60a2は、電動で動作するものであってもよいし、弾性部材の付勢力が、容器が載置されない時は水平状態を保ち、容器が載置された時に当該容器の重さにより傾斜状態になるように動作するものであってもよい。
【0185】
廃棄部60のゴミ箱部分には、容器などの固体と、コーヒーなどの液体を分別するためのストレーナー60bが設けられるのが望ましい(
図30参照)。
【0186】
飲料供給部21から供給された飲料のうち、一定時間が経過したものが容器ごと廃棄される。
このため、購入者に劣化した飲料を提供することを防止することができる。
【0187】
廃棄部60が、収納部50の近傍に配置されるので、少ない移動距離で効率的に、第2移動部32を使って、収納部50に保持された容器を廃棄させることが可能になる。
【0188】
(提供部70)
提供部70は、購入者が購入対象のコーヒーを含む容器を受け取りする領域であり、取り出し口71(第1取り出し開口71a~第20取り出し開口71t)と前側開閉扉77(第1前側開閉扉77a~第20前側開閉扉77t)を有する(
図24、
図49参照)。
第2実施形態では、提供部70は収納部50とy方向で隣接し、一体的に構成される。
【0189】
収納部50と提供部70は、y方向に並べられる。
すなわち、収納部50は、提供部70の近傍に設けられる。
取り出し口71は、筐体3の第1前面3f1aに設けられた開口である。
飲料供給部21から供給された飲料を含む容器は、取り出し口71を介して、筐体3の第1前面3f1aにおける飲料生成部10と移動部30と収納部50がある側と反対側(筐体3の外側)から受け取り可能な状態にされる。
第1前側開閉扉77a~第20前側開閉扉77tのそれぞれには、外部から収納筒部55の内側が見えるように、表示窓3bが設けられる(
図26、
図27参照)。
【0190】
第1前側開閉扉77a~第20前側開閉扉77tのそれぞれは、制御部90によって開閉制御が行われる。
第1前側開閉扉77a~第20前側開閉扉77tの開閉制御の詳細は、後述する。
【0191】
第2実施形態では、購入者の端末(購入者端末400)で決済に関する表示や操作が行われ、操作部80は省略される。
ただし、第1実施形態と同様に、操作部80が設けられてもよい。
【0192】
(制御部90)
制御部90は、後述するような第1移動部31の移動制御など、飲料提供装置1の各部を制御する。
【0193】
(飲料供給部21などのコーヒー抽出制御)
制御部90は、選択ボタン操作装置21b、第1移動部31に、容器を所定位置s0に移動させる指示(第1作業指示)に関する情報を送信する。
具体的には、制御部90は、次に、飲料供給部21に供給させる飲料の種類を、第1作業指示に関する情報として、選択ボタン操作装置21b、第1移動部31、第2移動部32に送信する。
【0194】
例えば、飲料供給部21に供給させるコーヒーが、「ミルク入りの冷たいコーヒー」である場合に、制御部90は、移動部30の容器供給部33に、「ミルク入りの冷たいコーヒーに対応する容器」の第1容器載置部31b1の1つへの投下に関する指示信号を、第1移動部31に送信し、容器供給部33を動作させる。
また、制御部90は、当該「ミルク入りの冷たいコーヒーに対応する容器」の第1容器載置部31b1への投下完了後に、当該容器を保持する第1容器載置部31b1の移動開始位置s1への移動に関する指示信号を、第1移動部31に送信し、移動部側ターンテーブル31aを回転動作させる(第1回転移動)。
また、制御部90は、当該第1容器載置部31b1の移動開始位置s1への移動完了後に、当該第1容器載置部31b1の所定位置s0への移動に関する指示信号を、第1移動部31に送信し、容器保持部31bを伸張動作させる(第1伸張移動)。
また、制御部90は、当該第1容器載置部31b1の所定位置s0への移動完了後に、「ミルク入りの冷たいコーヒー」に対応する選択ボタン21aへの押下に関する指示信号を、選択ボタン操作装置21bに送信し、選択ボタン操作装置21bを動作させる。
また、制御部90は、選択ボタン操作装置21bの押下に基づく、飲料供給部21の当該容器への「ミルク入りの冷たいコーヒー」の抽出完了後に、当該第1容器載置部31b1の移動開始位置s1への移動に関する指示信号を、第1移動部31に送信し、容器保持部31bを収縮動作させる(第1収縮移動)。
【0195】
抽出されたコーヒーを含む容器の所定位置s0から移動開始位置s1への移動が完了した場合には、第1移動部31若しくは第1移動部31を含む領域を監視するセンサー(不図示)が、これらの作業が完了した旨を示す第1完了報告情報を、制御部90に送信する。制御部90は、次に第1作業指示を行う時期の計算を行う。
また、後述する第1移動部31の移動制御が開始される。
【0196】
(コーヒー種類の選択制御)
飲料供給部21から供給される飲料の種類、すなわち、コーヒーの種類は、収納部50に保持されているコーヒー容器の数、過去の販売実績、決済済みの購入者がコーヒーを引き取りする日時などに基づいて決定される。
過去の販売実績は、過去数時間の販売実績であってもよいし、過去数日間の時間帯別の販売実績であってもよい。
例えば、収納部50に収容されているコーヒーの容器でミルク入りのものの数が容器数閾値よりも少ない場合には、ミルク入りの温かいコーヒーを飲料供給部21に供給させることを、第1作業指示に関する情報として、制御部90は、選択ボタン操作装置21bなどに送信する。
また、例えば、決済済みの購入者の受け取り時間の第3時間t3(例えば、t3=15分)だけ前の時間に、当該購入者が購入した種類のコーヒーを飲料供給部21に供給させることを、第1作業指示に関する情報として、制御部90は、選択ボタン操作装置21bなどに送信する。
【0197】
また、気温、飲料提供装置1に周囲で行われるイベント、飲料提供装置1の周囲の人の数なども、考慮して、飲料供給部21に供給させるコーヒーの種類が決定されてもよい。
例えば、気温が温度閾値よりも低い場合には、温かいコーヒーが収納部50に多く収納されるように、第1作業指示に関する情報を、制御部90は選択ボタン操作装置21bなどに送信する。
これらの決定は、制御部90が行う形態であってもよいし、制御部90と通信する外部のサーバー100が行う形態であってもよい。
【0198】
また、制御部90は、収納部50に収納されているコーヒー容器の数、過去の販売実績などに基づいて、第1作業指示に関する情報を選択ボタン操作装置21bなどに送信してから、次の第1作業指示に関する情報を選択ボタン操作装置21bなどに送信するまでの間隔、すなわち、コーヒーを抽出させる時間間隔を制御する。
例えば、昼休み前など、販売数量が多くなる時間帯の前に、多くの数量のコーヒーを供給出来るように、当該間隔を短くし、真夜中など、販売数量が少なくなる時間帯は、コーヒーの供給量を少なくする様に、当該間隔を長くする。
【0199】
(サーバー100などへのコーヒー豆補充指示制御など)
制御部90は、飲料供給部21から供給されたコーヒーの量、作業時間などに基づいて、コーヒー豆の補充指示、抽出工程後のコーヒー粉の廃棄指示、飲料供給部21の清掃指示を、第2作業指示に関する情報として、サーバー100に送信する。
サーバー100は、第2作業指示に関する情報を作業者の端末(作業者端末200)などに送信する。なお、第2作業指示に関する情報は、サーバー100を介さずに、直接、作業者端末200などに送信される形態であってもよい。
飲料供給部21から供給されたコーヒーの量は、第1移動部31若しくは第1移動部31を含む領域を監視するセンサー(不図示)からの、選択ボタン操作装置21bなどの作業が完了した旨を示す第1完了報告情報を制御部90が受信した回数により算出される、若しくは、後述する第1移動部31が移動させた容器の数から算出される、若しくは、飲料供給部21がカウントしたコーヒーの抽出回数から算出される。
コーヒー豆の補充、コーヒー粉の廃棄、飲料供給部21の清掃などが完了した場合には、作業者が、作業者端末200若しくはサーバー100にこれらの作業が完了した旨を示す第2完了報告情報を入力する。第2完了報告情報の入力は、例えば、作業者端末200に表示されたメンテナンス用の管理画面301の完了ボタン301bを操作することにより行われる。第2完了報告情報は、制御部90に送信され、制御部90は、次にコーヒー豆の補充指示などを行う時期の計算を行う。
【0200】
(サーバー100などへのミルク補充指示制御など)
制御部90は、飲料供給部21から供給されたミルク入りコーヒーの量やミルクタンク23から飲料供給部21に供給されたミルクの量などに基づいて、ミルクの消費量を算出し、ミルクの補充指示若しくはミルクの入替指示を、第3作業指示に関する情報として、サーバー100に送信する。
サーバー100は、第3作業指示に関する情報を作業者端末200などに送信する。なお、第3作業指示に関する情報は、サーバー100を介さずに、直接、作業者端末200などに送信される形態であってもよい。
ミルクの消費量は、第1移動部31若しくは第1移動部31を含む領域を監視するセンサー(不図示)からの、選択ボタン操作装置21bなどの作業が完了した旨を示す第1完了報告情報を制御部90が受信した回数により算出される、若しくは、後述する第1移動部31が移動させた容器の数から計算することにより算出される、若しくは、飲料供給部21がカウントしたコーヒーの抽出回数から算出される。
ミルクの補充若しくは入替が完了した場合には、作業者が、作業者端末200若しくはサーバー100に当該作業が完了した旨を示す第3完了報告情報を入力する。第3完了報告情報の入力は、例えば、作業者端末200に表示されたメンテナンス用の管理画面301の完了ボタン301bを操作することにより行われる(
図31参照)。第3完了報告情報は、制御部90に送信され、制御部90は、次にミルクの補充指示などを行う時期の計算を行う。
【0201】
(サーバー100などへの製氷機清掃指示制御)
制御部90は、飲料供給部21から供給された冷たいコーヒーの量などに基づいて、製氷機25の清掃指示を、第4作業指示に関する情報として、サーバー100に送信する。
サーバー100は、第4作業指示に関する情報を作業者端末200などに送信する。なお、第4作業指示に関する情報は、サーバー100を介さずに、直接、作業者端末200などに送信される形態であってもよい。
製氷機25の清掃が完了した場合には、作業者が、作業者端末200若しくはサーバー100に当該作業が完了した旨を示す第4完了報告情報を入力する。第4完了報告情報の入力は、例えば、作業者端末200に表示されたメンテナンス用の管理画面301の完了ボタン301bを操作することにより行われる。第4完了報告情報は、制御部90に送信され、制御部90は、次に製氷機25の清掃指示を行う時期の計算を行う。
【0202】
(サーバー100などへの廃棄指示制御)
制御部90は、収納部50から廃棄部60に向けて廃棄した容器の数などに基づいて、廃棄部60の清掃指示(廃棄部60に貯まったゴミの廃棄指示)を、第5作業指示に関する情報として、サーバー100に送信する。
サーバー100は、第5作業指示に関する情報を作業者端末200などに送信する。なお、第5作業指示に関する情報は、サーバー100を介さずに、直接、作業者端末200などに送信される形態であってもよい。
廃棄部60の清掃が完了した場合には、作業者が、作業者端末200若しくはサーバー100に当該作業が完了した旨を示す第5完了報告情報を入力する。第5完了報告情報の入力は、例えば、作業者端末200に表示されたメンテナンス用の管理画面301の完了ボタン301bを操作することにより行われる。第5完了報告情報は、制御部90に送信され、制御部90は、次に廃棄部60の清掃指示を行う時期の計算を行う。
【0203】
(第1移動部31の移動制御)
制御部90は、第1作業指示に基づく動作の完了後に、第1移動部31の移動制御を行う。
具体的には、制御部90は、飲料供給部21から供給されたコーヒーを含む容器が所定の移動開始位置s1に配置された場合に、第1移動部31に、かかる容器を中継点P1に運ばせる。
すなわち、制御部90は、第1作業指示に基づく動作の完了後に、コーヒーを含む容器を保持する第1容器載置部31b1の第2位置s2への移動に関する指示信号を、第1移動部31に送信し、移動部側ターンテーブル31aを回転動作させる(第2回転移動)。
また、制御部90は、当該第1容器載置部31b1の第2位置s2への移動完了後に、当該第1容器載置部31b1の中継点P1への移動に関する指示信号を、第1移動部31に送信し、容器保持部31bを伸張動作させる(第2伸張移動)。
中継点P1に運んだ容器が第2移動部32によって把持された後、制御部90は、当該容器を保持しない状態となった第1容器載置部31b1の第2位置s2への移動に関する指示信号を、第1移動部31に送信し、容器保持部31bを収縮動作させる(第2収縮移動)。
【0204】
(第2移動部32の移動制御(収納筒部55への配置、収納筒部55からの廃棄))
制御部90は、第2移動部32の移動制御を行う。
具体的には、制御部90は、中継点P1にコーヒーを含む容器が配置された場合に、第2移動部32に、当該容器を把持して、収納部50に運ばせる。
制御部90は、収納部50に運ばせた容器に含まれるコーヒーの種類(ミルク入り/ミルク無し)に関する情報と、収納部50における載置場所に関する情報(どの収納筒部55に収納されたかに関する情報)と、経過時間に関する情報を記録する。
ここでいう経過時間は、飲料供給部21から飲料が容器に供給されてからの経過時間、若しくは収納部50に載置されてからの経過時間である。
【0205】
また、制御部90は、第2移動部32に、収納部50に載置された容器のうち、飲料供給部21から飲料が容器に供給されてからの経過時間、若しくは収納部50に載置されてからの経過時間が、第1時間t1以上のものを、廃棄部60の第3容器載置部60aに運ばせる。
第3容器載置部60aに載置された容器は、廃棄機構60a2によって、下方に投下される。
【0206】
(後側開閉扉57の開閉制御)
制御部90は、収納部55の後側開閉扉57(第1後側開閉扉57a~第20後側開閉扉57t)について、開閉が出来ないロック状態にする。
ただし、制御部90は、第1後側開閉扉57a~第20後側開閉扉57tのうち、第2移動部32によって容器が出し入れされるものについて、当該容器の出し入れが行われる期間だけ、対応する開閉抑制機構58を介して、当該ロック状態を解除する。
なお、制御部90が、第1後側開閉扉57a~第20後側開閉扉57tのうち、前側開閉扉77が開けられた状態の収納筒部55に対応するものについて、ロック状態にし、前側開閉扉77が閉じられた状態の収納筒部55に対応するものについて、ロック状態を解除する形態であってもよい。
【0207】
また、これにより、購入者などが、後側開閉扉57を開けて、後側開閉扉57よりもy方向後側に手若しくは物が侵入するのを防止出来る。
【0208】
(前側開閉扉77の開閉制御)
制御部90は、提供部70の前側開閉扉77(第1前側開閉扉77a~第20前側開閉扉77t)について、開閉が出来ないロック状態にする。
ただし、制御部90は、第1前側開閉扉77a~第20前側開閉扉77tのうち、購入対象のコーヒーを含む容器が収納された収納筒部55に対応するものについて、購入者端末400が飲料提供装置1と所定距離d(例えば、d=3m)の範囲内にいて、且つ当該購入者端末400を介して受け取りに関する情報送信が行われた場合に、当該ロック状態を解除する。
すなわち、購入者端末400に表示された受け取り確認画面503の受け取り決定ボタン503bが操作された時に、当該受け取り確認画面503の購入者IDで購入されたコーヒーを含む容器が収納された収納筒部55に対応する前側開閉扉77のロック状態が解除される。
ロック状態が解除された前側開閉扉77が閉じられると、当該前側開閉扉77は、再びロック状態にされる。
【0209】
当該ロック状態が解除されたことを購入者に認識しやすくするため、前側開閉扉77若しくは収納筒部55に、当該ロック状態が解除されたときに点灯する表示部が設けられるのが望ましい。
【0210】
(購入端末400が飲料提供装置1の近くに居るか否かの判断)
購入者の携帯端末が、飲料提供装置1と所定距離dの範囲内に居るか否かの判断は、当該携帯端末の位置情報と飲料提供装置1の位置情報から算出した、当該携帯端末と飲料提供装置1の距離に基づく方法、当該携帯端末と飲料提供装置1とが近距離無線通信などの通信が出来たか否かに基づく方法などが考えられる。
【0211】
第2実施形態における制御部90は、飲料生成部10と収納部50の間であって、収納部50よりも低い位置に設けられる。
制御部90には、漏電遮断器が設けられるのが望ましい。
容器からコーヒーがこぼれて、制御部90を濡らしてしまった場合など、漏電が発生した場合に、制御部90や飲料提供装置1を停止させることが可能になる。
【0212】
(作業指示通りにコーヒーを供給出来たか否かの監視制御)
制御部90は、飲料供給部21に供給させたコーヒーが、第1作業指示に対応するものであるか否か、すなわち、第1作業指示に対応して正しい種類のコーヒーが供給されたか否かについて、判断する。
具体的には、第1移動部31で保持される前の容器、第1移動部31で保持された容器、若しくは第2移動部32で把持された容器について、非接触で容器に含まれるコーヒーの種類を判別するセンサー90aが、設けられ、センサー90aからの情報に基づいて、制御部90は、第1作業指示に対応して正しい種類のコーヒーが生成されたか否かについて、判断する。
【0213】
センサー90aは、例えばコーヒーを含む容器の温度を測る温度センサーや、容器に含まれるコーヒーの成分(水分、脂肪分、脂分)を測定する赤外線センサーなどが考えられる。
また、容器に投入するコーヒーの量について種類を問わず一定にし、容器の重さを温かいコーヒー用のものと冷たいコーヒー用のもので重さを異なるものにした場合には、コーヒーを含む重量センサーをセンサー90aとして用いることが出来る。
すなわち、温かいコーヒー用の容器と冷たいコーヒー用の容器の重量差、及びミルクの有無による重量差に基づいて、第1移動部31が保持した容器若しくは第2移動部32が把持した容器に含まれるコーヒーの種類を特定することが出来る。
【0214】
センサー90aは、第1移動部31から離れた場所に設けられてもよいが、第1移動部31に内蔵されてもよい。
また、センサー90aは、容器に含まれるコーヒーの種類の判別に使用されるだけでなく、容器を保持または把持できたか否かの判別に使用されてもよい。
また、コーヒーの種類の判別や、容器を保持または把持出来たかの判別に使用されるセンサー90aは、第2移動部32に内蔵されてもよい。
【0215】
(サーバー100)
サーバー100は、飲料提供装置1の外部に設けられた制御装置であり、通信部(不図示)を介して、制御部90と通信を行う。
制御部90は、飲料提供装置1におけるコーヒーの販売実績や廃棄実績に関する情報、コーヒー豆や容器などの材料に関する在庫状況、第2作業指示~第5作業指示に関する情報などを、飲料提供装置1に設けられた記録部(不図示)、及びサーバー100に送信する。
サーバー100は、第2作業指示~第5作業指示に関する情報を、作業者端末200などに送信する。
サーバー100は、他の飲料提供装置1の販売実績や廃棄実績、天候に関する情報、気温、飲料提供装置1に周囲で行われるイベント、飲料提供装置1の周囲の人の数などの情報を制御部90に送信する。
サーバー100、若しくは各飲料提供装置1の制御部90は、サーバー100に集められた情報(販売実績や廃棄実績など)に基づいて、第1作業指示の内容や、収納部50に予め運んでおく容器に含まれる飲料の種類などを算出する。
【0216】
サーバー100は、購入者端末400と通信し、購入者端末400で設定された購入条件などに基づいて、決済手続を行ったり、対応する飲料提供装置1に購入条件に関する情報を送信したりする。
【0217】
(作業者端末200)
作業者端末200には、メンテナンス用ソフトウエアがインストールされる。
作業者端末200は、当該メンテナンス用ソフトウエアを介して、サーバー100から送信される第2作業指示~第5作業指示に関する情報に基づいて、メンテナンス用の管理画面301を表示する。
【0218】
管理画面301は、作業者端末200が、サーバー100から第2作業指示~第5作業指示に関する情報の少なくとも一つを受信した時に表示される。
【0219】
(管理画面301)
管理画面301は、メンテナンス指示領域301aと、完了ボタン301bを有する(
図31参照)。
メンテナンス指示領域301aは、メンテナンスの指示に関する情報を含む。
完了ボタン301bが操作されると、作業者端末200は、サーバー100に、当該メンテナンスが完了した旨の情報を送信する。
【0220】
図31は、作業者ID:201で、メンテナンス用ソフトウエアにログインした状態で、作業者端末200が、「東京駅八重洲口」に設置された飲料提供装置1に関する第3作業指示に基づいて、ミルクの補充を指示する管理画面301を表示する例を示す。
なお、メンテナンス用ソフトウエアを用いずに、電子メールなどのメッセージで管理画面301を表示する形態であってもよい。
【0221】
(購入者端末400)
購入者端末400には、購入用ソフトウエアがインストールされる。
購入者端末400は、当該購入者用ソフトウエアを介して、購入条件設定画面501、受け取り確認画面503、再購入確認画面505を表示する(
図32~
図34参照)。
【0222】
購入条件設定画面501は、購入者端末400の使用者が購入者用ソフトウエアを起動した時などに表示される。
受け取り確認画面503は、購入者端末400が購入者端末400を介して購入した飲料を受け取る場所(受け取り場所設定領域501dで設定した飲料提供装置1)と所定距離dの範囲内にいる時、若しくは、購入者端末400を介して設定した受け取り日時の第3時間t3前、若しくは購入者端末400の使用者が購入者用ソフトウエア上で所定の操作をした時に表示される。
再購入確認画面505は、購入者端末400を介して設定した受け取り日時の第4時間t4経過後(例えば、t4=1日)に表示される。
【0223】
(購入条件設定画面501)
購入条件設定画面501は、購入者ID設定領域501a、飲料種別設定領域501b、受け取り日時設定領域501c、受け取り場所設定領域501d、決済手段設定領域501e、注文決定ボタン501fを有する(
図32参照)。
【0224】
購入者ID設定領域501aは、飲料を購入する購入者の識別情報、氏名などを設定するために使用される。
飲料種別設定領域501bは、購入する飲料の種別を設定するために使用される。
受け取り日時設定領域501cは、購入した飲料を受け取る日時を設定するために使用される。
受け取り場所設定領域501dは、購入した飲料を受け取る場所(受け取る飲料提供装置1の場所)を設定するために使用される。
決済手段設定領域501eは、飲料を購入する際の決済方法を設定するために使用される。
注文決定ボタン501fが操作されると、上述の設定領域で設定された条件に関する情報が購入者端末400からサーバー100に送信され、当該条件での飲料の購入手続、及び決済が行われる。また、当該条件に含まれる飲料提供装置1の制御部90に対して、当該条件に含まれる飲料の種別、受け取り日時に関する情報が送信される。
【0225】
図32は、購入者ID:401、飲料の種別:ミルク入りの温かいコーヒー、受け取り日時:2020年10月20日13時00分、受け取り場所:「東京駅八重洲口」に設置された飲料提供装置1、決済手段:××カードで、飲料の購入条件が設定された購入条件設定画面501の表示例を示す。
【0226】
(受け取り確認画面503)
受け取
り確認画面503は、購入条件表示領域503a、受け取り決定ボタン503bを有する(
図33参照)。
購入条件表示領域503aは、注文決定された内容、受け取り対象の飲料(購入者端末400の購入者に提供する飲料)を含む容器が収納された収納筒部55に対応する前側開閉扉77に関する情報などを含む。
受け取り決定ボタン503bが操作されると(購入者端末400で所定の操作が行われると)、受け取り決定ボタン503bが操作されたことに関する情報がサーバー100を介して間接的に(若しくはサーバー100を介さずに直接的に)、受け取り場所に対応する飲料提供装置1に送信される。
当該飲料提供装置1では、受け取り対象の飲料を含む容器が収納された収納筒部55に対応する前側開閉扉77のロック状態が解除される。
【0227】
図33は、購入者ID:401の購入者端末400が、受け取り場所(東京駅八重洲口の飲料提供装置1)と所定距離dの範囲内にあり、受け取り決定ボタン50bが操作されると、受け取り対象の飲料を含む容器が収納された第4収納筒部55dに対応する第4前側開閉扉77dのロック状態が解除される旨を含む受け取り確認画面503の表示例を示す。
【0228】
第2実施形態では、対応する購入者端末400が飲料提供装置1の近くに居ることと、購入者端末400で受け取り決定ボタン50bが操作されることの両方が、前側開閉扉77のロック状態の解除条件であるとして説明した。
しかしながら、対応する購入者端末400が飲料提供装置1の近くに居るか、購入者端末400で受け取り決定ボタン50bが操作されるかされた場合に、前側開閉扉77のロック状態が解除される形態であってもよい。
【0229】
(再購入確認画面505)
再購入確認画面505は、再購入条件表示領域505a、再注文決定ボタン505b、注文内容変更ボタン505cを有する(
図34参照)。
再購入条件表示領域505aは、前回注文決定された内容で、受け取り日時を前回のものから第4時間t4だけ遅らせたもの、再注文案内に関する情報などを含む。
再注文決定ボタン505bが操作されると、再購入条件表示領域505aで示された再購入条件に関する情報が購入者端末400からサーバー100に送信され、当該再購入条件での飲料の購入手続、及び決済が行われる。また、当該再購入条件に含まれる飲料提供装置1の制御部90に対して、当該再購入条件に含まれる飲料の種別、受け取り日時に関する情報が送信される。
注文内容変更ボタン505cが操作されると、購入条件設定画面501の表示に切り替えられる。
【0230】
図34は、購入者ID:401、飲料の種別:ミルク入りの温かいコーヒー、受け取り日時:2020年10月21日13時00分、受け取り場所:「東京駅八重洲口」に設置された飲料提供装置1、決済手段:××カードで、飲料の再購入条件が提示された再購
入確認画面505の表示例を示す。
【0231】
作業者端末200における管理画面301のコンテンツの出力、購入者端末400における購入条件設定画面501のコンテンツの出力、受け取り確認画面503のコンテンツの出力、再購入確認画面505のコンテンツの出力が、表示によるものであるとして説明したが、表示に加えて、若しくは表示に代えて、音声による出力で行われてもよい。
【0232】
(効果)
飲料生成部10と、移動部30と、収納部50とを、1つの筐体3に収めることで、飲料生成部10から供給された飲料を含む容器を複数保持しておき、必要な時、すなわち、購入者が購入手続き(決済)、受け取り操作などをするときなどに、少ない待ち時間で購入者に飲料を提供することが可能になる。
【0233】
(収納部50と提供部70とを前後方向で隣接させたことの効果)
第2実施形態では、収納部50と提供部70とがy方向に隣接して一体的に構成される。このため、収納部50と提供部70の間を第2移動部32によって容器を移動させる必要が無い分だけ、少ない待ち時間で購入者に飲料を提供することが可能になる。
【0234】
(複数の収納領域などを設けたことの効果)
また、第2実施形態では、収納部50が3つ以上の収納領域(収納筒部55、第1収納筒部55a~第20収納筒部55t)を有し、これに対応して提供部70が当該3つ以上の取り出し領域(前側開閉扉77、第1前側開閉扉77a~第20前側開閉扉77t)を有する。
このため、複数の前側開閉扉77を開けて、同時期に複数の飲料を購入者に提供することが可能になり、且つ同時期に他の収納筒部55に別の飲料を含む容器を収納することが可能になる。
【0235】
(後側開閉扉57が設けられたことの効果)
後側開閉扉57が設けられることにより、前側開閉扉77がある前側から後側開閉扉57よりも後方の領域を見えないようにすることが可能になる。
【0236】
(開閉制御効果)
後側開閉扉57と前側開閉扉77の開閉制御を行うことにより、いずれか一方が開いている時に、他方が閉まった状態を維持出来、間の収納筒部に侵入し得る第2移動部32と購入者の手との物理的な干渉(衝突)が起きないように出来る。
【0237】
(受け取り日時指定の効果)
また、携帯端末のソフトウエアを介して、飲料を購入するための操作などが行われ、購入した飲料の受け取り日時の指定も行われる。
また、携帯端末を介して、飲料提供装置1に購入者が近づいてきたことが判断される。
このため、事前に指定した受け取り日時の直前に購入した飲料を用意して、出来たてのコーヒーなどを少ない待ち時間で購入者に提供することが可能になる。
【0238】
(容器供給部33などを設けたことの効果)
容器供給部33を、第1移動部31の上部に設け、第1移動部31が容器を飲料供給部21内の所定位置s0まで移動させ、飲料を含む容器を中継点P1まで移動させ、第2移動部32が飲料を含む容器を中継点P1から収納部50まで移動させる。
これにより、人の手を介さずに、容器を飲料供給部21に配置させるところから、飲料を含む容器を購入者に提供するまでの工程を自動で行うことが可能になる。
2つの移動装置(第1移動部31、第2移動部32)と容器供給部33を用いることにより、容器の飲料供給部21への運搬と、飲料供給部21から供給された飲料を含む容器の運搬と、収納部50に保持された容器の運搬とを同時進行させて、運用効率を高めることが可能になる。
【0239】
(第1凹み部31b2などを設けたことの効果)
また、第2移動部32が容器を把持したり、把持した状態を解除したりする領域(第1容器載置部31b1、第2容器載置部56a、第3容器載置部60a)には、第2移動部32の爪部32aが挿入可能な凹み部(第1凹み部31b2、第2凹み部56a1、第3凹み部60a1)が設けられる。
これにより、容器を下方で保持する爪部32aを第2移動部32に設けて、第2移動部32による容器の把持を確実に行えるように出来る。
【0240】
(脚部3iを設けたことの効果)
第2筐体3g2の下部には、z方向下方に延びる脚部3iが設けられる。このため、第2筐体3g2を構成するフレームの下端の下部にフォークリフトのフォークなどを挿入して、容易に飲料提供装置1を運搬することが出来る。
分割構造にすることにより、移動時などは、筐体の3つの領域(飲料提供部21などが設けられた左側領域と、第1移動部31と容器供給部33とが設けられた中間領域と、第2移動部32と収納部50とが設けられた右側領域)を別々に運搬することが可能になる。
【0241】
(キャスター3hを設けたことの効果)
筐体3のうち、飲料生成部10を保持する部分(第1筐体3g1)は、他の部分(第2筐体3g2)と別体で構成され、下部にキャスター3hが設けられる。このため、ミルクの補充など、メンテナンス時に、飲料提供部21などがある部分を飲料提供装置1から離れる、すなわち、第1筐体3g1を第2筐体3g2から離れるように移動させることを容易に出来る。
【0242】
(ストレーナー60bを設けたことの効果)
また、廃棄部60には、ストレーナー60bが設けられる。このため、ストレーナー60bの上下で、固体と液体とを分離して廃棄物を廃棄部60に貯めることが可能になる。
【0243】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲及び要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0244】
1 飲料提供装置
3 筐体
3a 搬入搬出口
3b 表示窓
3c 内壁部
3f1 前面
3f1a 第1前面
3f1b 第2前面
3f2 右側面
3f3 左側面
3f4 背面
3f5 上面
3f6 下面
3g1 第1筐体
3g2 第2筐体
3h キャスター
3i 脚部
10 飲料生成部
11 浄水器
13 軟水器
15 給水タンク
17 排水タンク
19 ポンプ
21 飲料供給部(コーヒーメーカー)
21a 選択ボタン
21b 選択ボタン操作装置
23 ミルクタンク
25 製氷機(シャトルアイス製造)
25a 導管
30 移動部
31 第1移動部
31a 移動部側ターンテーブル
31b 容器保持部
31b1 第1容器載置部
31b2 第1凹み部
32 第2移動部
32a 爪部
32b 腕部
33 容器供給部
40 動作指示出力部
50 収納部
51 第1収納部(第1ストッカー)
51a ヒーター
52 第2収納部(第2ストッカー)
52a クーラー
53 隔壁
55 収納筒部(収納領域)
55a~55t 第1収納筒部~第20収納筒部
56a 第2容器載置部
56a1 第2凹み部
57 後側開閉扉
57a~57t 第1後側開閉扉~第20後側開閉扉
60 廃棄部
60a 第3容器載置部
60a1 第3凹み部
60a2 廃棄機構
60b ストレーナー
70 提供部
71 取り出し口
71a~71t 第1取り出し開口~第20取り出し開口
73 提供部側ターンテーブル
73a1 第1載置領域
73a2 第2載置領域
73b 壁部
77 前側開閉扉
77a~77t 第1前側開閉扉~第20前側開閉扉
80 操作部
81 表示部
83 決済部
90 制御部
90a センサー
100 サーバー
200 作業者端末
301 メンテナンス用の管理画面
301a メンテナンス指示領域
301b 完了ボタン
400 購入者端末
501 購入条件設定画面
501a 購入者ID設定領域
501b 飲料種別設定領域
501c 受け取り日時設定領域
501d 受け取り場所設定領域
501e 決済手段設定領域
501f 注文決定ボタン
503 受け取り確認画面
503a 購入条件表示領域
503b 受け取り決定ボタン
505 再購入確認画面
505a 再購入条件表示領域
505b 再注文決定ボタン
505c 注文内容変更ボタン
d 飲料提供装置との所定距離
P1 中継点
s0 飲料供給部内の所定位置
s1 第1移動部の移動開始位置
s2 中継点の近傍の第2位置
t1 第1時間(経過時間と比較する時間閾値)
t2 第2時間(第1移動部の位置情報などの記録間隔)
t3 第3時間(購入者の受け取り時間とコーヒー抽出時間の間隔)
t4 第4時間(購入者の受け取り日時と次の再購入日時までの間隔)
Te1 第1温度
Te2 第2温度