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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-10
(45)【発行日】2022-06-20
(54)【発明の名称】バッテリーパック
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/6556 20140101AFI20220613BHJP
   H01M 50/20 20210101ALI20220613BHJP
   H01M 10/613 20140101ALI20220613BHJP
   H01M 10/625 20140101ALI20220613BHJP
   H01M 10/647 20140101ALI20220613BHJP
   H01M 10/6565 20140101ALI20220613BHJP
   H01M 10/6568 20140101ALI20220613BHJP
   H01M 10/6554 20140101ALI20220613BHJP
【FI】
H01M10/6556
H01M50/20
H01M10/613
H01M10/625
H01M10/647
H01M10/6565
H01M10/6568
H01M10/6554
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2019568052
(86)(22)【出願日】2019-01-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-08-06
(86)【国際出願番号】 KR2019000033
(87)【国際公開番号】W WO2019135595
(87)【国際公開日】2019-07-11
【審査請求日】2019-12-09
(31)【優先権主張番号】10-2018-0002354
(32)【優先日】2018-01-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ヨンホ・イ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・ピョ・コン
(72)【発明者】
【氏名】ソ・ユル・キム
【審査官】坂東 博司
(56)【参考文献】
【文献】独国特許出願公開第102011107075(DE,A1)
【文献】独国特許出願公開第102012218087(DE,A1)
【文献】独国特許出願公開第102011084536(DE,A1)
【文献】特開2012-181972(JP,A)
【文献】特開2013-118195(JP,A)
【文献】特開2003-036819(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0315529(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/6556
H01M 50/20
H01M 10/613
H01M 10/625
H01M 10/647
H01M 10/6565
H01M 10/6568
H01M 50/10
H01M 10/6554
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に連続して配置された複数の単位モジュールと、
それぞれの前記単位モジュールと重なってかつ貫通流路を有する単位冷却部材と、
前記単位冷却部材を加圧する加圧部材と、
を含み、
前記第1方向に隣り合う前記単位冷却部材の前記貫通流路は、互いに連結されて冷却材が移動し、
前記加圧部材は、前記貫通流路と連結されて前記冷却材が流入して排出される入口部および出口部を有する第1加圧部材と、
前記第1加圧部材と結合されて前記単位冷却部材を加圧する第2加圧部材と、
を含み、
前記単位冷却部材は、前記第1方向に配列され、前記第1加圧部材と隣り合う第1単位冷却部材と、
前記第2加圧部材と隣り合う第3単位冷却部材と、
前記第1単位冷却部材と前記第3単位冷却部材との間に位置する少なくとも一つ以上の第2単位冷却部材と、
を含み、
前記第1単位冷却部材は、前記入口部および前記出口部とそれぞれ連結される一対の線状貫通流路、前記線状貫通流路の間に位置し、前記第2単位冷却部材側に両端部がそれぞれ開放されている曲線状貫通流路を含む第1貫通流路を有し、
前記第2単位冷却部材は、前記両端部とそれぞれ連結され、前記第1方向に延びた第2貫通流路を有し、
前記第3単位冷却部材は、前記第2単位冷却部材側に両端部がそれぞれ開放され、隣り合う前記第2貫通流路の間を連結する曲線状の第3貫通流路を有し、
前記単位冷却部材は、前記第1加圧部材と前記第2加圧部材との間に位置し、
前記第1加圧部材と前記第2加圧部材は、前記単位冷却部材を貫く結合部材で結合されている、バッテリーパック。
【請求項2】
前記単位モジュールの下面と前記単位冷却部材の上面は、面接触する、請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項3】
前記単位モジュールの下面と前記単位冷却部材の上面との間に位置する熱界面材層をさらに含む、請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項4】
前記単位冷却部材は、溶接で前記単位モジュールに連結されている、請求項2または3に記載のバッテリーパック。
【請求項5】
前記単位モジュールは、ケースを含み、
前記単位冷却部材は、前記ケースの底板で構成され、前記ケースは、前記単位冷却部材と連結されて内部空間を形成する側板、前記側板と連結されて前記内部空間を密封する上板を含み、
前記内部空間に二次電池セルが収容される、請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項6】
前記単位冷却部材の厚さは、前記側板の厚さより厚い、請求項5に記載のバッテリーパック。
【請求項7】
前記単位冷却部材は、前記側板と一体からなる、請求項6に記載のバッテリーパック。
【請求項8】
それぞれの前記単位冷却部材は、前記第1方向に延びた複数の貫通流路を有し、
隣り合う前記単位冷却部材の前記貫通流路は、互いに連結される、請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項9】
前記貫通流路は、前記第1加圧部材の入口部および出口部と連結され、
前記第2加圧部材は、隣り合う前記単位冷却部材の前記貫通流路を連結する曲線状貫通流路を有する、請求項8に記載のバッテリーパック。
【請求項10】
前記貫通流路は、前記第1方向と交差する第2方向に沿って一定の間隔で配置されている、請求項8に記載のバッテリーパック。
【請求項11】
前記第1方向に隣り合う前記単位冷却部材の間に位置するシーリング部材をさらに含む、請求項1から10のいずれか一項に記載のバッテリーパック。
【請求項12】
前記貫通流路および前記貫通流路に連結されて冷却材が流入して排出される入口部および出口部によって形成された流路は、ジグザグ形態で形成されている、請求項1から11のいずれか一項に記載のバッテリーパック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願との相互引用]
本出願は、2018年1月8日付韓国特許出願第10-2018-0002354号に基づいた優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示されたすべての内容は本明細書の一部として含まれている。
本発明は、バッテリーパックに関し、特に自動車に取り付けられるバッテリーパックに関する。
【背景技術】
【0002】
環境汚染の増加につれ炭素排出を減少させるためにハイブリッド自動車と電気自動車に対する需要が徐々に増加している。このようなハイブリッド自動車や電気自動車は、バッテリーパックの充放電エネルギを用いて車両駆動力を得るので、エンジンのみを用いる自動車に比べて燃費に優れ、公害物質を排出しないかまたは減少させ得る点で多くの消費者から良い反応を得ている。
【0003】
したがって、ハイブリッド自動車や電気自動車の核心部品である車両用バッテリーにより多くの関心と研究が必要である。
【0004】
このような車両用バッテリーは、リチウムイオン電池、リチウムポリマー電池、ニッケルカドミニウム電池、ニッケル水素電池、ニッケル亜鉛電池などの単位電池を複数で含み、単位電池が直列または並列で連結されたバッテリーパック形態で用いられる。
【0005】
バッテリーパックは、複数の単位電池が含まれて体積が増加するため、大きさを最小化するために、複数の単位電池を密集して配置する。この時、単位電池は充電または放電過程で熱が発生するが、密集した状態でこのような熱が速かに排出されない場合、単位電池の劣化が促進され、発火または爆発などが発生する可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明は、バッテリーパックで発生する熱を速かに排出させることができる冷却構造を有するバッテリーパックを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によるバッテリーパックは、第1方向に連続して配置された複数の単位モジュール、それぞれの前記単位モジュールと重なってかつ貫通流路を有する単位冷却部材、および単位冷却部材を加圧する加圧部材を含み、第1方向に隣り合う前記単位冷却部材の前記貫通流路は、互いに連結されて冷却材が移動する流路を形成する。
【0008】
前記単位モジュールの下面と前記単位冷却部材の上面は、面接触し得る。
【0009】
前記バッテリーパックは、前記単位モジュールの下面と前記単位冷却部材の上面との間に位置する熱界面材層をさらに含み得る。
【0010】
前記単位冷却部材は、溶接で前記単位モジュールに連結され得る。
【0011】
前記単位モジュールは、ケースを含み、単位冷却部材は、ケースの底板で構成され、ケースは、単位冷却部材と連結されて内部空間を形成する側板、側板と連結されて前記内部空間を密封する上板を含み、内部空間に二次電池セルが収容され得る。
【0012】
前記単位冷却部材の厚さは、前記側板の厚さより厚くてもよい。
【0013】
前記単位冷却部材は、前記側板と一体からなり得る。
【0014】
前記加圧部材は、貫通流路と連結され、前記流路に前記冷却材が流入して排出される入口および出口を有する第1加圧部材、および第1加圧部材と結合されて前記単位冷却部材を加圧する第2加圧部材を含み得る。
【0015】
前記単位冷却部材は、前記第1方向に配列され、前記第1加圧部材と隣り合う第1単位冷却部材、前記第2加圧部材と隣り合う第3単位冷却部材、前記第1単位冷却部材と前記第3単位冷却部材との間に位置する少なくとも一つ以上の第2単位冷却部材を含み得る。
【0016】
前記第1単位冷却部材は、前記入口および前記出口とそれぞれ連結される一対の線状貫通流路、前記線状貫通流路の間に位置し、前記第2単位冷却部材側に両端部がそれぞれ開放されている曲線状貫通流路を含む第1貫通流路を有し、第2単位冷却部材は、前記両端部とそれぞれ連結され、前記第1方向に延びた第2貫通流路を有し、第3単位冷却部材は、前記第2単位冷却部材側に両端部がそれぞれ開放され、隣り合う前記第2貫通流路の間を連結する曲線状の第3貫通流路を有し得る。
【0017】
それぞれの前記単位冷却部材は、前記第1方向に延びた複数の貫通流路を有し、隣り合う前記単位冷却部材の前記貫通流路は、互いに連結されて前記流路を形成し得る。
【0018】
前記貫通流路は、前記第1加圧部材の入口および出口と連結され、第2加圧部材は隣り合う前記単位冷却部材の前記貫通流路を連結する曲線状貫通流路を有し得る。
【0019】
前記貫通流路は、前記第1方向と交差する第2方向に沿って一定の間隔で配置され得る。
【0020】
前記単位冷却部材は、前記第1加圧部材と前記第2加圧部材との間に位置し、第1加圧部材と前記第2加圧部材は、前記単位冷却部材を貫く結合部材で結合され得る。
【0021】
前記第1方向に隣り合う前記単位冷却部材の間に位置するシーリング部材をさらに含み得る。
【0022】
前記流路は、ジグザグ形態で形成され得る。
【発明の効果】
【0023】
本発明の態様と同様の冷却構造を形成すると、バッテリーパックの大きさを増加させず、かつ安全なバッテリーパックを提供することができる。
【0024】
また、単位モジュール別に冷却部材を形成することによって、バッテリーパックの大きさと関係なく冷却部材を容易に設置してバッテリーパックの安全性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の一実施形態によるバッテリーパックの概略的な斜視図である。
図2】本発明の一実施形態による貫通流路の平面図である。
図3】本発明の他の一実施形態によるバッテリーパックの概略的な斜視図である。
図4図3に形成された貫通流路を示す概略的な平面図である。
図5】本発明の他の一実施形態によるバッテリーパックの概略的な斜視図である。
図6図5に形成された貫通流路を示す概略的な平面図である。
図7】本発明の他の一実施形態によるバッテリーパックの概略的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付する図面を参照して本発明の実施形態について本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。
【0027】
本発明を明確に説明するために説明と関係ない部分は省略し、明細書全体にわたって同一又は類似する構成要素に対しては同じ参照符号を付する。
【0028】
そして、下記の詳細な説明で構成の名称を第1、第2などに区別したものはその構成が同じであるためこれを区別するためのものであり、下記の説明で必ずしもその順序に限定されるものではない。明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」というとき、これは特に反対の意味を示す記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0029】
また、明細書に記載された「...部材」等の用語は、少なくとも一つの機能や動作をする包括的な構成の単位を意味する。
【0030】
以下では添付した図面を参照して本発明の一実施形態によるバッテリーパックについて説明する。
【0031】
本発明の一実施形態によるバッテリーパックは、自動車の燃料源として自動車に備えられ得る。
【0032】
バッテリーパックは、電気自動車、ハイブリッド自動車およびその他バッテリーパックを燃料源として用いられるその他異なる方式で自動車に備えられることができる。また、バッテリーパックは、自動車以外にも二次電池を用いる電力貯蔵装置(energy storage system)等そのほか他の装置や機構および設備などにも備えられることはもちろんである。
【0033】
図1は本発明の一実施形態によるバッテリーパックの概略的な斜視図であり、図2は本発明の一実施形態による貫通流路の平面図である。
【0034】
図1に示すように、バッテリーパック1000は、電気的に接続される複数の単位モジュール100、単位モジュールに連結されている単位冷却部材200を含む。
【0035】
各単位モジュール100は、ケース、ケース内に挿入されている二次電池セルを含む。
【0036】
セルは、陽極板、分離膜および陰極板が積層された組立体を含み、電解質と共にケース内に密封され得、陽極板および陰極板とそれぞれ連結された端子がケースの外に位置し得る。
【0037】
複数の単位モジュール100が第1方向(X)に連続して配置される場合、最も前に位置する単位モジュール100を第1単位モジュール101とし、一番最後に位置する単位モジュールを第3単位モジュール103というとき、第1単位モジュール101と第3単位モジュール103との間に位置する単位モジュールを第2単位モジュール102という。
【0038】
バッテリーパック1000は、一つの第1単位モジュール101と一つの第3単位モジュール103を含み得、第2単位モジュール102は少なくとも一つ以上を含み得る。
【0039】
冷却部材400は、それぞれの単位モジュール100の下部に位置する単位冷却部材200、単位冷却部材200を加圧する加圧部材300を含む。
【0040】
それぞれの単位冷却部材200は、単位モジュール100の下面に溶接で結合され得、単位冷却部材200の上面と単位モジュール100の上面は面接触で連結され得る。この時、溶接は単位冷却部材200と単位モジュール100が接触する面の周りに沿って行われ得る。
【0041】
このように、溶接で連結すると単位冷却部材200と単位モジュール100との間の機械的剛性を高めて、後述する熱界面材層70の退化(または塑性変形)の発生を抑制してバッテリーパックの寿命の間の熱抵抗損失を減少させて冷却性能を長く維持することができる。
【0042】
図1および図2を参照すると、それぞれの単位冷却部材200は、単位冷却部材200を貫く貫通流路21を含む。単位冷却部材200は、内部に形成された貫通流路21の形態によって、第1単位冷却部材201、第2単位冷却部材202および第3単位冷却部材203を含み得る。第2単位冷却部材202は、第1単位冷却部材201と第3単位冷却部材203との間に位置し、少なくとも一つ以上配置され得る。
【0043】
第1単位冷却部材201は第1単位モジュール101の下部に位置し、第2単位冷却部材202は第2単位モジュール102の下部に位置し、第3単位冷却部材203は第3単位モジュール103の下部に位置し得る。第1単位冷却部材201、第2単位冷却部材202および第3単位冷却部材203を通過する貫通流路21は冷却材が流れる。
【0044】
具体的に、第1単位冷却部材201に形成された第1貫通流路21aは線状貫通流路21a1と曲線状貫通流路21a2を含む。線状貫通流路21a1は一方向に延びており、第1単位冷却部材201を貫いて第1単位冷却部材201の両側に開放された孔を有する。
【0045】
線状貫通流路21a1は対で形成され、曲線状貫通流路21a2を中心に両側にそれぞれ位置し得る。
【0046】
曲線状貫通流路21a2は、第1単位冷却部材201の一側に両端部が位置し、第2単位冷却部材202に向かって両端部が開放され得る。
【0047】
第2単位冷却部材202の第2貫通流路21bは第1方向に延びて、第2単位冷却部材202を貫通し得、第2単位冷却部材202に少なくとも一つ以上形成され得る。複数で形成される場合、第2貫通流路21bは第1方向に交差する第2方向(Y)に一定の間隔を置いて並ぶように配置され得る。このとき、第2貫通流路21bは第1貫通流路21aと連結されるように配置される。
【0048】
第3単位冷却部材203の第3貫通流路21cは、曲線状貫通流路で第3単位冷却部材203の一側に両端部が位置し、第2単位冷却部材202に向かって開放されている。第3貫通流路21cは第2貫通流路21bと連結されるように配置される。
【0049】
したがって、全体的な流路はバッテリーパック1000の一側に形成された入口部23および排出部(出口部)24と連結され、ジグザグ形態で形成され得る。このとき、隣り合う線状貫通流路21aの間の間隔は一定の間隔で配置され得る。
【0050】
一方、単位冷却部材200を互いに連結する時、隣り合う流路の間に漏水が発生しないように隣り合う単位冷却部材200は互いに密着して配置され得る。
【0051】
加圧部材300は、単位冷却部材200の外郭にそれぞれ位置し、これらを加圧してさらに密着できるようにする。
【0052】
したがって、加圧部材300は、単位冷却部材200の両側の外側にそれぞれ位置する第1加圧部材301と第2加圧部材302を含み、第1加圧部材301は第1単位冷却部材201に密着するように配置され、第2加圧部材302は第3単位冷却部材203に密着するように配置され得る。したがって、第1加圧部材301は、第1単位冷却部材201の線状貫通流路21a1と連結されて冷却材が流入および排出される入口部23および排出部(出口部)24が形成され得る。
【0053】
第1加圧部材301と第2加圧部材302は、第1,2加圧部材(301,302)に形成された貫通孔51に位置する結合部材50により互いに結合され得る。この時、結合部材50は例えば、ねじ山を有するボルトであり、結合部材50にはボルトが挿入される結合孔が形成され得、ボルトの一端にはボルトを回転させるための構造が形成され得る。結合部材50を締める程度に応じて単位冷却部材200の間の密着程度を調整することができる。
【0054】
結合部材50は対で形成され、冷却部材に形成される流路を中心に両側にそれぞれ位置し得るが、これに限定されるものではない。単位冷却部材200を均一に加圧して密着させるために、単位モジュール100の幅またはバッテリーパックの長さに応じて一定の加圧力が作用されるように一定の間隔を置いて3個以上形成(図示せず)し得る。
【0055】
それぞれの貫通孔51は、第1加圧部材301および第2加圧部材302を貫く第1孔と単位冷却部材200を貫く第2孔によって一つの非常に長い孔(hole)を形成するように配置され得る。
【0056】
本発明の一実施形態のように、結合部材50を介して単位冷却部材200を連結すると、結合部材50によって複数の単位モジュール100が連結されるので、容易に複数の単位モジュール100を一方向に整列することができる。
【0057】
一方、単位モジュール100と単位冷却部材200との間には熱界面材(TIM:thermal interface material)層70が形成され得る。熱界面材層70は、単位モジュール100と冷却部材400との間の凹凸などを除去して表面を平坦化することによって、単位モジュール100と冷却部材400との間の熱交換が円滑に行われるようにする。熱界面材層70は、冷却部材400または単位モジュール100の一面に塗布して形成し得、例えば、サーマルグリース(thermal grease)またはエポキシ(epoxy)のような物質であり得る。
【0058】
本発明の一実施形態のように、冷却部材400を形成すると、単位モジュール100の一側から冷却材が流入した後、単位モジュール100の下面と接触してバッテリーパック1000を冷却した後、再びバッテリーパック1000の一側に排出される循環構造が形成される。
【0059】
本発明の一実施形態では単位モジュールにそれぞれ単位モジュールを連結して結合することによって、単位モジュールの大きさおよび配列に関係なく容易に冷却部材を形成することによってバッテリーパックを迅速に冷却させてバッテリーパックの安全性を向上させることができる。
【0060】
図3および図5は本発明の他の一実施形態によるバッテリーパックの概略的な斜視図であり、図4および図6はそれぞれ図3および図5に形成された貫通流路を示す概略的な平面図である。
【0061】
図3および図4のバッテリーパック1002は、ほぼ図1のバッテリーパックと同様であるため、異なる部分に対してのみ具体的に説明する。
【0062】
図3および図4に示すように、本発明の他の一実施形態によるバッテリーパック1002は、複数の単位モジュール100、単位モジュール100の下部に連結された冷却部材400を含む。冷却部材400は複数の単位冷却部材200、単位冷却部材200を加圧する加圧部材300を含む。
【0063】
図3および図4のバッテリーパック1002は、隣り合う単位モジュール100の間の密着力を増加させるためのシーリング部材60をさらに含み得る。シーリング部材60は弾性、耐熱、耐化学性を有する物質であり得る。シーリング部材60は、単位冷却部材200の間が密着する側面に塗布して形成するか、別途の部材で形成した後、単位冷却部材200の間に配置した後結合し得る。
【0064】
図5および図6に示すように、本発明の他の一実施形態によるバッテリーパック1004は、複数の単位モジュール100、単位モジュール100の下部に連結された冷却部材400を含む。冷却部材400は複数の単位冷却部材200、単位冷却部材200を加圧する加圧部材300を含む。
【0065】
図5および図6の単位冷却部材200のそれぞれは、いずれも同じ形態の貫通流路25を有し、単位モジュール100の位置に関係なく同じ貫通流路25を有する単位冷却部材200が配置される。
【0066】
第1加圧部材301は、単位冷却部材200の貫通流路25と連結されて冷却材が移動する全体流路の入口部23と出口部24、単位冷却部材200に形成された互いに隣り合う貫通流路25の間を連結するための曲線状貫通流路28を含む。
【0067】
第2加圧部材302は、単位冷却部材200に形成された互いに隣り合う貫通流路25の間を連結する曲線状貫通流路28を含む。
【0068】
図5および図6では第1加圧部材301および第2加圧部材302に単位冷却部材200の貫通流路25の間を連結するための曲線状貫通流路28を形成することによって、単位冷却部材200には同じ形状の貫通流路25のみを形成し得る。
【0069】
したがって、単位モジュール100の位置に応じて貫通流路25を選択して配置する工程を省略することができる。
【0070】
以上の実施形態では冷却部材が単位モジュールに溶接で連結される場合を説明したが、これに限定されるものではない。
【0071】
図7は本発明の他の一実施形態によるバッテリーパックの概略的な断面図である。
【0072】
図7に示すバッテリーパック1006において、単位冷却部材200は単位モジュール100を構成するケース80と一体からなり、例えば、ケース80の底板であり得る。
【0073】
ケース80は二次電池セルが収容される空間を形成するために、底板81、底板81を囲んで内部空間を形成する側板82、底板81の反対側に位置して前記内部空間を密封する上板83を含む。
【0074】
上板83、側板82および底板81は同じ物質、例えばアルミニウムで形成され得、上板83はセルが挿入された後溶接で側板82に結合され得る。
【0075】
底板81には冷却材が移動する流路を形成する貫通流路29が形成されるので、底板81の厚さT1は側板82の厚さT2より厚く形成され得る。
【0076】
ケース80は、押出成形の方法で形成するので、押出成形工程時流路の大きさに応じて底板の厚さを選択的に形成した後、貫通流路29を加工することができる。
【0077】
このように、ケースの底板に直接流路を形成することによって底板を介して直接的に熱交換が行われるので、冷却部材と単位モジュールとの間の界面に熱界面材層を形成しなくてもよい。また、単位モジュールと単位冷却部材を連結する溶接工程を省略することができる。
【0078】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、次の特許請求の範囲で定義している本発明の基本概念を用いた当業者の様々な変形および改良形態も本発明の権利範囲に属する。
【符号の説明】
【0079】
60:シーリング部材
70:熱界面材
80:ケース
100:単位モジュール
200:単位冷却部材
300:加圧部材
301:第1加圧部材
302:第2加圧部材
400:冷却部材
1000,1002,1004,1006:バッテリーパック
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7