(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-10
(45)【発行日】2022-06-20
(54)【発明の名称】食器及び/又は台所周りの硬質物品の洗浄方法
(51)【国際特許分類】
C11D 17/08 20060101AFI20220613BHJP
C11D 1/22 20060101ALI20220613BHJP
C11D 1/12 20060101ALI20220613BHJP
C11D 1/10 20060101ALI20220613BHJP
C11D 1/28 20060101ALI20220613BHJP
C11D 1/29 20060101ALI20220613BHJP
C11D 1/83 20060101ALI20220613BHJP
C11D 1/94 20060101ALI20220613BHJP
C11D 3/20 20060101ALI20220613BHJP
C11D 3/43 20060101ALI20220613BHJP
C11D 17/04 20060101ALI20220613BHJP
A47L 15/42 20060101ALI20220613BHJP
【FI】
C11D17/08
C11D1/22
C11D1/12
C11D1/10
C11D1/28
C11D1/29
C11D1/83
C11D1/94
C11D3/20
C11D3/43
C11D17/04
A47L15/42 Z
(21)【出願番号】P 2017238987
(22)【出願日】2017-12-13
【審査請求日】2020-09-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000000918
【氏名又は名称】花王株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087642
【氏名又は名称】古谷 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100098408
【氏名又は名称】義経 和昌
(72)【発明者】
【氏名】横山 実
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 不律
【審査官】柴田 啓二
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-260852(JP,A)
【文献】特開2009-144023(JP,A)
【文献】特開2016-199754(JP,A)
【文献】特開2017-119808(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C11D
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)アルキルアリールスルホン酸型界面活性剤、硫酸エステル型界面活性剤、アルカンスルホン酸型界面活性剤、オレフィンスルホン酸型界面活性剤、及びスルホ脂肪酸エステル型界面活性剤から選ばれる1種以上の陰イオン界面活性剤〔以下(a)成分という〕、
(b)半極性界面活性剤、及び両性界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤〔以下(b)成分という〕並びに
水を含有し、
(b)成分はアミンオキサイド型界面活性剤を含み、
水の含有量が80質量%以上99.9質量%以下であり、
(a)成分/(b)成分の質量比が0.01以上
0.5以下である液体洗浄剤組成物を、
泡の状態で、食品に由来する油脂を含有する汚れが付着した食器及び/又は台所周りの硬質物品に接触させる、
食器及び/又は台所周りの硬質物品の洗浄方法。
【請求項2】
前記液体洗浄剤組成物が、(c)炭素数2以上8以下の脂肪アルコール、2価又は3価のアルコール、及び炭素数1以上10以下のアルキル基を有する2価又は3価のアルコールのエーテルから選ばれる溶剤を含有する、請求項1記載の食器及び/又は台所周りの硬質物品の洗浄方法。
【請求項3】
前記液体洗浄剤組成物が、(d)カルシウム、マグネシウム、亜鉛、銅、及びホウ素から選ばれる原子を含む化合物〔(a)成分を除く〕を含有する、請求項1又は2記載の食器及び/又は台所周りの硬質物品の洗浄方法。
【請求項4】
前記液体洗浄剤組成物が、(a)成分及び(b)成分を合計で0.5質量%以上10質量%以下含有する、請求項1~3の何れか1項記載の食器及び/又は台所周りの硬質物品の洗浄方法。
【請求項5】
前記液体洗浄剤組成物の20℃における粘度が10mP・s以下である、請求項1~4の何れか1項記載の食器及び/又は台所周りの硬質物品の洗浄方法。
【請求項6】
前記液体洗浄剤組成物を、泡比容が2mL/g以上の泡の状態で食品に由来する油脂を含有する汚れに接触させる、請求項1~5の何れか1項記載の食器及び/又は台所周りの硬質物品の洗浄方法。
【請求項7】
(a)アルキルアリールスルホン酸型界面活性剤、硫酸エステル型界面活性剤、アルカンスルホン酸型界面活性剤、オレフィンスルホン酸型界面活性剤、及びスルホ脂肪酸エステル型界面活性剤から選ばれる1種以上の陰イオン界面活性剤〔以下(a)成分という〕、
(b)半極性界面活性剤、及び両性界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤〔以下(b)成分という〕並びに
水を含有し、
(b)成分はアミンオキサイド型界面活性剤を含み、
水の含有量が80質量%以上99.9質量%以下であり、
(a)成分/(b)成分の質量比が0.01以上
0.5以下である、
食器及び/又は台所周りの硬質物品用液体洗浄剤組成物。
【請求項8】
(c)炭素数2~8の脂肪アルコール、2価又は3価のアルコール、及び2価又は3価のアルコールの炭素数1以上10以下のアルキルーテルから選ばれる溶剤を含有する、請求項7記載の食器及び/又は台所周りの硬質物品用液体洗浄剤組成物。
【請求項9】
(d)カルシウム、マグネシウム、亜鉛、銅、及びホウ素から選ばれる原子を含む化合物を含有する、請求項7又は8記載の食器及び/又は台所周りの硬質物品用液体洗浄剤組成物。
【請求項10】
(a)成分及び(b)成分を合計で0.5質量%以上10質量%以下含有する、請求項7~9の何れか1項記載の食器及び/又は台所周りの硬質物品用液体洗浄剤組成物。
【請求項11】
20℃における粘度が10mP・s以下である、請求項7~10の何れか1項記載の食
器及び/又は台所周りの硬質物品用液体洗浄剤組成物。
【請求項12】
泡塗布用である、請求項7~11の何れか1項記載の食器及び/又は台所周りの硬質物品用液体洗浄剤組成物。
【請求項13】
請求項7~12の何れか1項記載の食器及び/又は台所周りの硬質物品用液体洗浄剤組成物を、泡形成機構を有するスプレイヤーを具備する容器に充填してなる、食器及び/又は台所周りの硬質物品用洗浄剤物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食器及び/又は台所周りの硬質物品の洗浄方法、食器及び/又は台所周りの硬質物品用液体洗浄剤組成物、並びに食器及び/又は台所周りの硬質物品用洗浄剤物品に関する。
【背景技術】
【0002】
食器等の洗浄剤は食品由来の油脂などのハードな汚れを除去する強力な洗浄力と豊富な泡立ち性が求められる。そのため陰イオン界面活性剤を主成分とした洗浄剤が主に使用されている。また、食器や調理器具の洗浄には食器用洗浄剤を、水を含むスポンジなどに浸み込ませ数回揉みながら泡立てて、対象物を擦り洗いする方法が一般的に行われている。
【0003】
アルキルベンゼンスルホン酸やアルキルエーテル硫酸エステル塩などの陰イオン界面活性剤組成物を含有する液体洗浄剤組成物を食器にスプレーなどで接触させて洗浄する技術は、例えば特許文献1~4に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2005-200642号公報
【文献】特開2004-217908号公報
【文献】特開平11-116989号公報
【文献】特表2006-513312号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
食器や、調理器具などの台所周りの硬質物品の洗浄では、固体脂と液体脂が複合したハードな汚れを洗浄する必要があるため、スポンジなどを用いて擦り洗いする方法が一般的であるが、洗浄力を高めた処方にする場合は皮膚に対する刺激性も考慮する必要がある。食器を手洗いする場合は、手袋などを用いることが奨励されているが、わずらわしさから手袋の着用が敬遠される場合も多い。この点において、洗浄剤を泡状で対象物に接触させて擦らずに放置して濯ぐ方法は有利であるが、皮膚への付着を気にせずに作業するには、泡状での洗浄においても、洗浄剤は皮膚に対する刺激性がより低いことが望まれる。従って、洗浄剤を泡状で用いる洗浄においても、ハードな汚れを擦らずに落とす洗浄力と皮膚に対する刺激性を両立することが望まれる。
【0006】
本発明は、食器や台所周りの硬質物品に付着した食品に由来する油脂を含有する汚れ、例えば固体脂を含む油汚れの洗浄力に優れ、泡の安定性に優れ、また、皮膚に対する刺激の少ない、洗浄方法、洗浄剤組成物及び洗浄剤物品を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、(a)アルキルアリールスルホン酸型界面活性剤、硫酸エステル型界面活性剤、アルカンスルホン酸型界面活性剤、オレフィンスルホン酸型界面活性剤、及びスルホ脂肪酸エステル型界面活性剤から選ばれる1種以上の陰イオン界面活性剤〔以下(a)成分という〕、並びに(b)半極性界面活性剤、及び両性界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤〔以下(b)成分という〕を含有し、(a)成分/(b)成分の質量比が0.01以上0.6未満である液体洗浄剤組成物を、泡の状態で、食品に由来する油脂を含有する汚れが付着した食器及び/又は台所周りの硬質物品に接触させる、食器及び/又は台所周りの硬質物品の洗浄方法に関する。
【0008】
また、本発明は、(a)アルキルアリールスルホン酸型界面活性剤、硫酸エステル型界面活性剤、アルカンスルホン酸型界面活性剤、オレフィンスルホン酸型界面活性剤、及びスルホ脂肪酸エステル型界面活性剤から選ばれる1種以上の陰イオン界面活性剤〔以下(a)成分という〕、並びに(b)半極性界面活性剤、及び両性界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤〔以下(b)成分という〕を含有し、(a)成分/(b)成分の質量比が0.01以上0.6未満である、食器及び/又は台所周りの硬質物品用液体洗浄剤組成物に関する。
【0009】
また、本発明は、上記本発明の食器及び/又は台所周りの硬質物品用液体洗浄剤組成物を、泡形成機構を有するスプレイヤーを具備する容器に充填してなる、食器及び/又は台所周りの硬質物品用洗浄剤物品に関する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、食器や台所周りの硬質物品に付着した食品に由来する油脂を含有する汚れ、例えば固体脂を含む油汚れの洗浄力に優れ、泡の安定性に優れ、また、皮膚に対する刺激の少ない、食器及び/又は台所周りの硬質物品の洗浄方法、食器及び/又は台所周りの硬質物品用液体洗浄剤組成物、並びに食器及び/又は台所周りの硬質物品用洗浄剤物品が提供される。本発明の洗浄方法では、スポンジ等の可撓性材料を用いて擦らずとも、すなわち機械力をかけずとも、優れた洗浄力を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[食器及び/又は台所周りの硬質物品の洗浄方法]
本発明の食器及び/又は台所周りの硬質物品の洗浄方法の洗浄方法は、(a)成分、及び(b)成分を含有し、(a)成分/(b)成分の質量比が0.01以上0.6未満である液体洗浄剤組成物を、泡の状態で、食品に由来する油脂を含有する汚れが付着した食器及び/又は台所周りの硬質物品に接触させる、食器及び/又は台所周りの硬質物品の洗浄方法である。
【0012】
以下、本発明の洗浄方法に用いられる液体洗浄剤組成物について説明する。
〔(a)成分〕
(a)成分は、アルキルアリールスルホン酸型界面活性剤、硫酸エステル型界面活性剤、アルカンスルホン酸型界面活性剤、オレフィンスルホン酸型界面活性剤、及びスルホ脂肪酸エステル型界面活性剤から選ばれる1種以上の陰イオン界面活性剤である。
【0013】
アルキルアリールスルホン酸型界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩が挙げられる。具体的には、炭素数6以上15以下のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸塩が挙げられる。
【0014】
硫酸エステル型界面活性剤としては、炭素数8以上20以下の炭化水素基と、硫酸エステル基とを有する陰イオン界面活性剤が挙げられる。炭化水素基は、洗浄力の観点から、炭素数が8以上、好ましくは10以上、より好ましくは12以上、そして、20以下、好ましくは18以下、より好ましくは14以下、更に好ましくは12以下である。炭化水素基は、アルキル基が好ましい。
硫酸エステル型界面活性剤としては、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩が挙げられる。
アルキル硫酸エステル塩としては、炭素数が8以上、好ましくは10以上、そして、20以下、好ましくは18以下、より好ましくは14以下、更に好ましくは12以下のアルキル基、更に直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有するアルキル硫酸エステル塩が好適である。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩としては、炭素数8以上、好ましくは10以上、そして、20以下、好ましくは18以下、より好ましくは14以下、更に好ましくは12以下のアルキル基、更に直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有し、炭素数2以上3以下のオキシアルキレン基の平均付加モル数が、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.3以上、更に好ましくは0.4以上、そして、好ましくは6以下、より好ましくは3以下、更に好ましくは1.5以下である、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩が好適である。オキシアルキレン基は炭素数2が好ましい。
【0015】
アルカンスルホン酸型界面活性剤としては、アルカン部分の炭素数が8以上、好ましくは10以上、そして、20以下、好ましくは18以下のアルカンスルホン酸塩が挙げられる。
【0016】
オレフィンスルホン酸型界面活性剤としては、α-オレフィンスルホン酸塩、内部オレフィンスルホン酸塩が挙げられる。α-オレフィンスルホン酸塩は、オレフィン部分の炭素数が8以上、好ましくは10以上、より好ましくは14以上、そして、22以下、好ましくは20以下、より好ましくは18以下である。また内部オレフィンスルホン酸塩は、オレフィン部分の炭素数が8以上、好ましくは12以上、より好ましくは16以上、そして、24以下、好ましくは20以下、より好ましくは18以下である。
【0017】
スルホ脂肪酸エステル型界面活性剤としては、脂肪酸部分の炭素数が10以上18以下のα-スルホ脂肪酸塩、脂肪酸部分の炭素数が10以上18以下であり、エステル部分の炭素数が1以上5以下であるα-スルホ脂肪酸低級アルキルエステル塩が挙げられる。
【0018】
(a)成分の陰イオン界面活性剤の塩として、ナトリウム塩、アンモニウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩等から選ばれる無機塩、モノエタノールアンモニウム塩、ジエタノールアンモニウム塩、トリエタノールアンモニウム塩、モルホリニウム塩等から選ばれる有機アンモニウム塩が好適である。
【0019】
(a)成分は、好ましくはアルキルアリールスルホン酸型界面活性剤、及び硫酸エステル型界面活性剤から選ばれる1種以上の陰イオン界面活性剤であり、より好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩、及びアルキル硫酸エステル塩、及びポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩から選ばれる1種以上の陰イオン界面活性剤である。
【0020】
<(b)成分>
(b)成分は、(b)半極性界面活性剤、及び両性界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤である。(b)成分としては、アミンオキサイド型界面活性剤、及びベタイン型界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤が挙げられる。具体的には、(b)成分として、アミンオキサイド、スルホベタイン及びカルボベタインから選ばれる1種以上の界面活性剤が挙げられる。
【0021】
アミンオキサイドとしては、下記一般式(b1)の化合物が好適である。
【0022】
【0023】
〔式中、R1bは炭素数7以上22以下の炭化水素基、好ましくはアルキル基又はアルケニル基、より好ましくはアルキル基を示し、R2b及びR3bは、同一又は異なって、炭素数1以上3以下のアルキル基を示す。Dは-NHC(=O)-基又は-C(=O)NH-基を示し、Eは炭素数1以上5以下のアルキレン基を示す。m及びpは、m=0かつp=0又はm=1かつp=1を示す。〕
【0024】
上記一般式(b1)において、m=1かつp=1の場合にはR1bは、固体脂に対する洗浄力の観点から、好ましくは炭素数9以上18以下のアルキル基であり、より好ましくは炭素数11以上16以下のアルキル基であり、更に好ましくは炭素数11以上14以下のアルキル基であり、より更に好ましくは炭素数11のアルキル基である。m=0かつp=0の場合にはR1bは、固体脂に対する洗浄力の観点から、好ましくは炭素数10以上18以下のアルキル基であり、より好ましくは炭素数12以上16以下のアルキル基であり、更に好ましくは炭素数12以上14以下のアルキル基であり、より更に好ましくは炭素数12のアルキル基である。本発明ではm=0かつp=0が好ましい。R2b、R3bは、固体脂に対する洗浄力の観点から、好ましくは炭素数1のメチル基である。
【0025】
スルホベタインとしては、アルキル基の炭素数が好ましくは10以上、好ましくは18以下、より好ましくは14以下のN-アルキル-N,N-ジメチル-N-スルホプロピルアンモニウムスルホベタイン、アルキル基の炭素数が好ましくは10以上、好ましくは18以下、より好ましくは14以下のN-アルキル-N,N-ジメチル-N-(2-ヒドロキシスルホプロピル)アンモニウムスルホベタイン、アルカノイル基の炭素数が好ましくは10以上、好ましくは18以下、より好ましくは14以下のN-アルカノイルアミノプロピル-N,N-ジメチル-N-スルホプロピルアンモニウムスルホベタイン、アルカノイル基の炭素数が好ましくは10以上、好ましくは18以下、より好ましくは14以下のN-アルカノイルアミノプロピル-N,N-ジメチル-N-(2-ヒドロキシスルホプロピル)アンモニウムスルホベタインが挙げられる。
【0026】
カルボベタインとしては、アルキル基の炭素数が好ましくは10以上、好ましくは18以下、より好ましくは14以下のN-アルキル-N,N-ジメチル-N-カルボキシメチルアンモニウムベタインや下記一般式(b2)で表される化合物が挙げられ、洗浄力の観点から下記一般式(b2)で表される化合物が好ましい。
【0027】
【0028】
〔式中、R4bは炭素数7以上21以下のアルキル基又はアルケニル基を示し、R5bはプロピレン基を示し、R6b及びR7bは、それぞれ独立に、炭素数1以上3以下のアルキル基を示す。〕
【0029】
一般式(b2)中、R4bは、好ましくは9以上、より好ましくは11以上、そして、好ましくは15以下、より好ましくは13以下のアルキル基又はアルケニル基であり、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基が好ましい。
一般式(b2)中、R6b及びR7bは、それぞれ独立に、好ましくはメチル基である。
【0030】
<組成、任意成分等>
本発明者は、一般的に強力な洗浄力が期待される陰イオン界面活性剤〔(a)成分〕の含有量を低減化させ、一般的には起泡性界面活性剤として知られている半極性界面活性剤、及び両性界面活性剤から選ばれる界面活性剤〔(b)成分〕を一定量以上とすることで、皮膚に対する刺激性を低減化させるとともに、泡の状態で固体脂/液体脂複合汚れに接触させた場合に驚くべき洗浄力が得られることを見出した。その作用機序については明確ではないが、陰イオン界面活性剤と、半極性界面活性剤又は両性界面活性剤との混合ミセルが活性剤混合物を親油性にするため、固体脂/液体脂との親和性が増強され洗浄力を増強するとともに、皮膚への浸透性が低下し刺激性を緩和したものと推察される。
【0031】
本発明に用いる液体洗浄剤組成物は、(a)成分/(b)成分の質量比が0.01以上0.6未満である。(a)成分/(b)成分の質量比は、好ましくは0.05以上、より好ましくは0.1以上、そして、好ましくは0.55以下、より好ましくは0.5以下である。
【0032】
本発明に用いる液体洗浄剤組成物は、(a)成分及び(b)成分を合計で、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、そして、好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下、更に好ましくは6質量%以下、より更に好ましくは5質量%以下含有する。
【0033】
本発明に用いる液体洗浄剤組成物は、(a)成分を、泡立ち性又は洗浄率を高める観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.02質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上、そして、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下、更に好ましくは2質量%以下、より更に好ましくは1.5質量%以下、より更に好ましくは1.0質量%以下含有する。
【0034】
なお、本発明では、(a)成分に係る質量に関する記述(質量%や質量比)は、対イオンをナトリウムイオンと仮定したときの質量(ナトリウム塩換算での比率)に基づくものとする。
【0035】
本発明に用いる液体洗浄剤組成物は(b)成分を、泡立ち性又は洗浄率を高め。皮膚に対する低刺激性をより向上させる観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.3質量%以上、そして、好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下、更に好ましくは6質量%以下、より更に好ましくは5質量%以下含有する。
【0036】
本発明に用いる液体洗浄剤組成物は、洗浄時の泡の安定性と皮膚に対する低刺激性をより向上させる観点から、(c)炭素数2以上8以下の脂肪アルコール、2価又は3価のアルコール、及び炭素数1以上10以下のアルキル基を有する2価又は3価のアルコールのエーテルから選ばれる溶剤〔以下、(c)成分という〕を含有することが好ましい。
炭素数2以上8以下の脂肪アルコールとしては、エタノール、イソプロピルアルコールなどが挙げられる。
2価又は3価のアルコールとしては、炭素数1以上、更に2以上、そして、9以下、更に6以下の2価又は3価アルコールが挙げられる。具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、イソプレングリコール、フェニルグリコールなどが挙げられる。
炭素数1以上10以下のアルキル基を有する2価又は3価のアルコールのエーテルは、2価又は3価のアルコール、好ましくは、炭素数2以上6以下の2価又は3価アルコールの水酸基に、炭素数1以上10以下のアルキル基が結合したエーテル化合物である。該エーテルとしては、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、3-メチル-3-メトキシブタノール、グリセリンモノ2-エチルヘキシルエーテル、フェノキシエタノール、フェノキシイソプロパノール、ブチルジグリコール(ジエチレングリコールモノブチルエーテル)、ジブチレンジグリコールなどが挙げられる。
【0037】
(c)成分は、好ましくは2価又は3価のアルコール、より好ましくは炭素数2以上6以下の2価又は3価アルコールである。
【0038】
本発明に用いる液体洗浄剤組成物が(c)成分を含有する場合、該組成物は、(c)成分を、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上、そして、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下含有する。
【0039】
本発明に用いる液体洗浄剤組成物は、洗浄時の泡の安定性と皮膚に対する低刺激性をより向上させる観点から、(d)カルシウム、マグネシウム、亜鉛、銅、及びホウ素から選ばれる原子を含む化合物〔以下、(d)成分という〕を含有することが好ましい。ただし、(d)成分からは、(a)成分は除かれる。
【0040】
カルシウムを含有する化合物は、無機カルシウム化合物が好ましい。無機カルシウム化合物としては、塩化カルシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウムなどが挙げられる。
【0041】
マグネシウムを含有する化合物は、無機マグネシウム化合物が好ましい。無機マグネシウム化合物としては、塩化マグネシウム、酸化マグネシウム、リン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、炭酸マグネシウムなどが挙げられる。
【0042】
亜鉛を含有する化合物は、無機亜鉛化合物が好ましい。無機亜鉛化合物としては、硫酸亜鉛、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、硫化亜鉛などが挙げられる。
【0043】
銅を含有する化合物は、無機銅化合物が好ましい。無機銅化合物としては、硫化銅、酸化銅などが挙げられる。
【0044】
ホウ素を含有する化合物は、無機ホウ素化合物、有機ホウ素化合物が挙げられる。無機ホウ素化合物としては、ホウ酸、塩化ホウ素などが挙げられる。有機ホウ素化合物としては、フェニルボロン酸もしくはフェニルボロン酸誘導体、ナフタレンボロン酸、ナフタレンボロン誘導体が挙げられ、好ましい形態としては4-ホルミルフェニルボロン酸(4-FPBA)、4-メチルフェニルボロン酸などが挙げられる。
【0045】
(d)成分は、好ましくはカルシウムを含有する化合物、より好ましくは無機カルシウム化合物、更に好ましくは塩化カルシウムである。
【0046】
本発明に用いる液体洗浄剤組成物が(d)成分を含有する場合、該組成物は、(d)成分を、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上、そして、好ましくは2質量%以下、より好ましくは1質量%以下含有する。
【0047】
本発明に用いる液体洗浄剤組成物は、カルシウムの含有量が、泡の安定性と皮膚に対する低刺激性をより向上させる観点から、カルシウム原子として、好ましくは0.0005質量%以上、より好ましくは0.0025質量%以上、そして、好ましくは1質量%以下、より好ましくは0.75質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以下、より更に好ましくは0.25質量%以下、より更に好ましくは0.2質量%以下、より更に好ましくは0.1質量%以下、より更に好ましくは0.05質量%以下である。このカルシウム含有量は、(d)成分により組成物中に取り込まれる量や、(a)成分の対イオンなどとして組成物に取り込まれる量の総和である。
【0048】
本発明に用いる液体洗浄剤組成物は、マグネシウムの含有量が、泡の安定性と皮膚に対する低刺激性をより向上させる観点から、マグネシウム原子として、好ましくは0.0005質量%以上、より好ましくは0.0025質量%以上、そして、好ましくは1質量%以下、より好ましくは0.75質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以下、より更に好ましくは0.25質量%以下、より更に好ましくは0.2質量%以下、より更に好ましくは0.1質量%以下、より更に好ましくは0.05質量%以下である。このマグネシウム含有量は、(d)成分により組成物中に取り込まれる量や、(a)成分の対イオンなどとして組成物に取り込まれる量の総和である。
【0049】
本発明に用いる液体洗浄剤組成物は、亜鉛の含有量が、泡の安定性と皮膚に対する低刺激性をより向上させる観点から、亜鉛原子として、好ましくは0.0005質量%以上、より好ましくは0.0025質量%以上、そして、好ましくは1質量%以下、より好ましくは0.75質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以下、より更に好ましくは0.25質量%以下、より更に好ましくは0.2質量%以下、より更に好ましくは0.1質量%以下、より更に好ましくは0.05質量%以下である。この亜鉛含有量は、(d)成分により組成物中に取り込まれる量や、(a)成分の対イオンなどとして組成物に取り込まれる量の総和である。
【0050】
本発明に用いる液体洗浄剤組成物は、銅の含有量が、泡の安定性と皮膚に対する低刺激性をより向上させる観点から、銅原子として、好ましくは0.0005質量%以上、より好ましくは0.0025質量%以上、そして、好ましくは1質量%以下、より好ましくは0.75質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以下、より更に好ましくは0.25質量%以下、より更に好ましくは0.2質量%以下、より更に好ましくは0.1質量%以下、より更に好ましくは0.05質量%以下である。この銅含有量は、(d)成分により組成物中に取り込まれる量や、(a)成分の対イオンなどとして組成物に取り込まれる量の総和である。
【0051】
本発明に用いる液体洗浄剤組成物は、ホウ素の含有量が、泡の安定性と皮膚に対する低刺激性をより向上させる観点から、ホウ素原子として、好ましくは0.0005質量%以上、より好ましくは0.0025質量%以上、そして、好ましくは1質量%以下、より好ましくは0.75質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以下、より更に好ましくは0.25質量%以下、より更に好ましくは0.2質量%以下、より更に好ましくは0.1%以下、より更に好ましくは0.05質量%以下である。
【0052】
本発明に用いる液体洗浄剤組成物は、キレート剤を含有することができる。キレート剤としては、アミノカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸、ヒドロキシキホスホン酸、及びこれらの塩から選ばれる1種以上の化合物が好ましい。
【0053】
アミノカルボン酸及びその塩としては、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、イミノ二酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸(DPTA)、N-ヒドロキシエチル-エチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、メチルグリシン二酢酸(MGDA)、アスパラギン酸二酢酸(ASDA)、グルタミン酸二酢酸(GLDA)及びこれらの塩から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。アミノカルボン酸及びその塩は、エチレンジアミン4酢酸及びその塩、メチルグリシン2酢酸及びその塩、並びにL-グルタミン酸二酢酸及びその塩から選ばれる1種又は2種以上が好ましい。
ヒドロキシカルボン酸及びその塩としては、脂肪族ヒドロキシカルボン酸及びその塩から選ばれる化合物が好ましい。ヒドロキシカルボン酸及びその塩としては、リンゴ酸、クエン酸及びその塩から選ばれる化合物が挙げられる。
ヒドロキシキホスホン酸及びその塩としては、1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸(HEDP)及びその塩から選ばれる化合物が挙げられる。
キレート剤の塩は、アルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩などが挙げられる。好ましくはアルカリ金属塩であり、より好ましくはナトリウム塩又はカリウム塩である。
【0054】
キレート剤は、ヒドロキシカルボン酸及びその塩が好ましく、脂肪族ヒドロキシカルボン酸及びその塩がより好ましく、クエン酸及びその塩が更に好ましく、クエン酸塩がより更に好ましい。
【0055】
本発明に用いる液体洗浄剤組成物がキレート剤を含有する場合、該組成物は、キレート剤を、洗浄力の観点から、1質量%以上、好ましくは1.5質量%以上、より好ましくは1.8質量%以上、更に好ましくは2質量%以上、そして、コスト低減、洗浄力の観点から、好ましくは18質量%以下、より好ましくは15質量%以下、更に好ましくは12質量%以下、更に好ましくは10質量%以下、更に好ましくは8質量%以下、更に好ましくは5質量%以下、含有する。なお本発明においてキレート剤の質量は酸換算の量である。
【0056】
本発明に用いる液体洗浄剤組成物は、配合安定性の観点から、ハイドロトロープ剤を含有することができる。ハイドロトロープ剤としては、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、クメンスルホン酸又はこれらのナトリウム、カリウムあるいはマグネシウム塩が良好であり、更にp-トルエンスルホン酸又はその塩が良好である。
【0057】
本発明に用いる液体洗浄剤組成物がハイドロトロープ剤を含有する場合、該組成物は、ハイドロトロープ剤を、配合安定性の観点から、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、更に好ましくは1.5質量%以上、そして、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは5質量%以下、含有する。
【0058】
これらの他に、本発明に用いる液体洗浄剤組成物は、ポリアルキレングリコール等のゲル化防止剤、ポリアクリル酸等の増粘剤、酵素、香料、染料、顔料、殺菌剤、防腐剤、pH調整剤などの成分を含有することができる。
【0059】
本発明に用いる液体洗浄剤組成物は、洗浄力の観点から、固形分の含有量が、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.4質量%以上、そして、原料コストを低減する観点及びスプレイヤーを具備する容器を使用した際の吐出性の観点から、好ましくは10質量%以下、より好ましくは9質量%以下、更に好ましくは8質量%以下、より更に好ましくは7質量%以下、より更に好ましくは6質量%以下、である。ここで、固形分とは、前記(a)成分、(b)成分、及び(c)成分、(d)成分などの任意成分、すなわち水以外の成分である。
【0060】
本発明に用いる液体洗浄剤組成物は、水を含有する。すなわち、前記(a)成分、(b)成分、(c)成分、(d)成分、及び任意成分以外の残部が水である。本発明に用いる液体洗浄剤組成物は、水を、好ましくは80質量%以上、より好ましくは85質量%以上、更に好ましくは87質量%以上、そして、好ましくは99.9質量%以下、より好ましくは99.8質量%以下、より更に好ましくは99.5質量%以下含有する。水は、イオン交換水、滅菌イオン交換水等を使用することが好ましい。
【0061】
本発明に用いる液体洗浄剤組成物は、洗浄力を高める観点から、25℃でのpH(ガラス電極法)が、好ましくは4以上、より好ましくは5以上、更に好ましくは5.5以上、そして、洗浄力の観点から、好ましくは10以下、好ましくは9以下、より好ましくは8以下である。
【0062】
本発明に用いる液体洗浄剤組成物の20℃における粘度は、起泡性の観点から好ましくは0.5mPa・s以上、より好ましくは1mPa・s以上、そして、好ましくは50mPa・s以下、より好ましくは20mPa・s以下、更に好ましくは10mPa・s以下、より更に好ましくは7mPa・s以下、より更に好ましくは5mPa・s以下である。粘度は(c)成分やハイドロトロープ剤などで調整することができる。
【0063】
<洗浄方法>
本発明の食器及び/又は台所周りの硬質物品の洗浄方法は、前記液体洗浄剤組成物を、泡の状態で、食品に由来する油脂、とりわけ固体脂を含有する汚れが付着した食器及び/又は台所周りの硬質物品に接触させる洗浄方法である。この方法は、手や道具の届かない部位や届きにくい細部の洗浄に好適である。
本発明の洗浄方法では、前記液体洗浄剤組成物を、泡の状態で、食品に由来する油脂を含有する汚れが付着した食器及び/又は台所周りの硬質物品に接触させ、擦らずに濯ぐことが好ましい。
本発明の洗浄方法では、前記液体洗浄剤組成物を希釈せずに泡状にして、例えば固体脂を含む油汚れが付着した、食器及び/又は台所周りの硬質物品と接触させることが好ましい。
本発明の洗浄方法では、前記液体洗浄剤組成物を希釈せずに泡状にして、例えば固体脂を含む油汚れが付着した、食器及び/又は台所周りの硬質物品と接触させ、機械力をかけずに洗浄することが好ましい。
本発明の洗浄方法では、前記液体洗浄剤組成物を希釈せずに泡状にして、例えば固体脂を含む油汚れが付着した、食器及び/又は台所周りの硬質物品と接触させ、機械力をかけずに放置して洗浄することが好ましい。
機械力をかけずに食器及び/又は台所周りの硬質物品を洗浄するとは、例えば、組成物の接触以外に、洗浄のための意図的な操作を行わないことである。例えば、接触させた組成物が食器及び/又は台所周りの硬質物品の表面を自然に流下することや、洗浄を意図しない振動が食器及び/又は台所周りの硬質物品に伝わることなどは、機械力をかけずに食器及び/又は台所周りの硬質物品を洗浄すると理解できる。
前記液体洗浄剤組成物を希釈せずに固体脂を含む油汚れが付着した食器及び/又は台所周りの硬質物品と接触させる、とは、該洗浄剤組成物を、意図的に水などで希釈した後、固体脂を含む油汚れの付着した食器及び/又は台所周りの硬質物品と接触させないことである。例えば、前記液体洗浄剤組成物を水滴等が付着した食器及び/又は台所周りの硬質物品と接触させたり、前記液体洗浄剤組成物を食器及び/又は台所周りの硬質物品に接触させた後、食器及び/又は台所周りの硬質物品に水滴が付着したりする場合は、前記液体洗浄剤組成物を希釈せずに固体脂を含む油汚れが付着した食器及び/又は台所周りの硬質物品と接触させていると理解できる。
放置した後は、硬質物品を水で濯ぐ。濯ぐ際は、手などで機械力(物理的力)を掛けてもよく、単に水流で濯いでもよい。
本発明の洗浄方法として、前記液体洗浄剤組成物を、固体脂を含む油汚れが付着した食器及び/又は台所周りの硬質物品と泡状にして接触させ、可撓性材料による洗浄、流水による洗浄、及び超音波による洗浄の何れも行わず、機械力をかけずにそのまま放置する、洗浄方法が挙げられる。つまり、本発明の洗浄方法として、前記液体洗浄剤組成物を、固体脂を含む油汚れが付着した食器及び/又は台所周りの硬質物品に泡状にして接触させ、スポンジ等の可撓性材料による摩擦力、自動食器用洗浄機内のシャワー等による流水力、及び超音波による振動の何れも用いることなく、機械力をかけずにそのまま放置する洗浄方法が挙げられる。
【0064】
固体脂を含む油汚れは、油脂を含んだ汚れであって、この油脂が常温(例えば20℃)で固体を呈するものである。固体脂を含む油汚れは、典型的には固体脂を含む油汚れ、更に固体脂と液体油とを含む油汚れである。前記液体洗浄剤組成物を接触させるときの固体脂を含む油汚れの形態は、固体脂と液体油とが混在した状態であってもよい。
【0065】
本発明では、前記液体洗浄剤組成物の原液をそのまま、つまり組成を変動させることなく、泡状にして固体脂を含む油汚れが付着した食器及び/又は台所周りの硬質物品に付着させることが好ましい。例えば、前記液体洗浄剤組成物を、含水したスポンジ等に付着させることなく、泡状にして固体脂を含む油汚れが付着した食器及び/又は台所周りの硬質物品に接触させることが好ましい。食器及び/又は台所周りの硬質物品に接触した後は、前記液体洗浄剤組成物の組成が変動してもよい。すなわち、食器及び/又は台所周りの硬質物品に接触した後は、前記液体洗浄剤組成物の組成が希釈又は濃縮されてもよい。
【0066】
また、本発明の(a)成分及び(b)成分を含む濃厚組成物を調製しておき、該濃厚組成物を水で希釈して本発明に用いる液体洗浄剤組成物を調製し、食器及び/又は台所周りの硬質物品に泡の状態で接触させてもよい。すなわち、本発明の(a)成分及び(b)成分を含有する濃厚組成物を水で希釈して本発明に用いる液体洗浄剤組成物を調製し、該液体洗浄剤組成物を、希釈せずに固体脂を含む油汚れが付着した食器及び/又は台所周りの硬質物品と接触させ、機械力をかけずに洗浄する、食器及び/又は台所周りの硬質物品の洗浄方法であってもよい。
【0067】
本発明の洗浄方法は、前記液体洗浄剤組成物を、食品に由来する油脂を含有する汚れが付着した食器及び/又は台所周りの硬質物品に泡の状態で接触させた後、好ましくは機械力をかけず(付与せず)に、放置する。つまり、スポンジ等の可撓性材料や手指等を用いることなく接触させ、機械力をかけずにそのまま放置する洗浄方法が挙げられる。放置した後は、通常、水で濯ぐ。濯ぐ際は、手などで機械力(物理的力)をかけてもよく、単に水流で濯いでもよい。
【0068】
本発明の洗浄方法では、前記液体洗浄剤組成物を、泡比容(mL/g)が、2以上、好ましくは5以上、より好ましくは10以上、更に好ましくは20以上、そして、好ましくは500以下、より好ましくは200以下の泡の状態で、食品に由来する油脂を含有する汚れが付着した食器及び/又は台所周りの硬質物品に接触させることが好適である。泡比容は実施例に記載の方法で測定することができる。
【0069】
本発明の洗浄方法では、前記液体洗浄剤組成物を、対象物である食器及び/又は台所周りの硬質物品の面積100cm2に対して、好ましくは0.1g以上、より好ましくは0.3g以上、更に好ましくは0.4g以上、そして、好ましくは5g以下、より好ましくは3g以下、更に好ましくは2g以下の割合で接触させる、更に、泡の状態で、塗布又は噴霧することが好ましい。
【0070】
本発明の洗浄方法では、洗浄力を高める観点から、前記液体洗浄剤組成物を食器及び/又は台所周りの硬質物品に接触後、好ましくは10秒以上、より好ましくは20秒以上、更に好ましくは30秒以上、より更に好ましくは40秒以上、より更に好ましくは50秒以上、より更に好ましくは1分以上、そして、同様の観点から、好ましくは60分以下、より好ましくは30分以下、更に好ましくは20分以下、より更に好ましくは10分以下、より更に好ましくは5分以下、放置する。この場合、泡の状態の前記組成物が最初に食器及び/又は台所周りの硬質物品に接触した時点を放置の開始としてよい。
なお、放置する際の温度は、室温、例えば、10℃以上30℃以下が挙げられる。
【0071】
本発明の洗浄方法では、スプレー手段を用いて、前記液体洗浄剤組成物を、泡の状態として、固体脂を含む油汚れが付着した食器及び/又は台所周りの硬質物品に接触させるのが好ましい。本発明に用いる液体洗浄剤組成物を、泡形成機構を有するスプレイヤーを具備する容器に充填してなる洗浄剤物品を用いて、前記液体洗浄剤組成物を、泡の状態として、固体脂を含む油汚れが付着した食器及び/又は台所周りの硬質物品に接触させるのがより好ましい。本発明は、本発明に用いる前記液体洗浄剤組成物を、泡形成機構を有するスプレイヤーを具備する容器に充填してなる、スプレー容器入り洗浄剤物品を提供する。
【0072】
前記スプレイヤーを具備する容器は、トリガー式スプレー容器、ポンプ式スプレー容器等の噴射剤を使用しない手動式スプレー装置、噴射剤を用いるエアゾール等が挙げられる。前記スプレイヤーを具備する容器は、内容物を泡状にして噴霧又は塗布することができるトリガー式スプレーが好ましく、泡を形成する機構(泡形成機構)を備えたトリガー式スプレーがより好ましい。
【0073】
前記スプレー容器入り洗浄剤物品において、泡形成機構を備えたトリガー式スプレーを用いる場合、好ましくはスピンエレメント及び直径4~8mmの円形状の空間部分に棒状の突起を数個設置された液体通過板を有するものが好適である。ここでスピンエレメントとは、スピンエレメントを通じて液状物の流れにスピンを与え、最後にノズルから噴出する機構であり、その詳細な構造としては特開平8-332422号公報や特開平8-108102号公報の
図4(b)、特開2002-68265号公報の
図1などを参考にすることができる。
【0074】
泡形成機構を備えたトリガー式スプレーを用いる場合、前記スプレー容器入り洗浄剤物品は、1回の操作で、好ましくは0.5mL以上、より好ましくは1mL以上、そして、好ましくは30mL以下、より好ましくは15mL以下、更に好ましくは5mL以下の組成物を噴霧する。
【0075】
泡形成機構のもう一つの部材である液体通過板は、直径5~7mmの円形状の空間部分に棒状の突起を好ましくは3~8個設置されたものであり、通過する板を平面で見た場合に、好ましくは幅0.8~1.2mm、長さ2~4mmの長方形状の棒状の突起が好適である。また、棒状の突起を除いた空間部分に対する棒状の突起の占める面積は、好ましくは30面積%以上、より好ましくは40面積%以上、そして、好ましくは90面積%以下、より好ましくは80面積%以下、更に好ましくは70面積%以下であり、このような液体通過板を設置することで、垂直表面への泡の付着滞留性が良好になる。
【0076】
前記スプレー容器入り洗浄剤物品の容器は、一般に使用されている容器を用いることができる。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートを原料として得られるものであり、ブロー成形などによって製造することができる。容器の肉厚は底面と側面と異なってもよく、0.01~2mmが好ましく、容器の容量は100~1000mLが好ましい。容器に充填される液体洗浄剤組成物の量は、取り扱い上、200~500mLが望ましい。また液の充填は、常識的な空隙を残して行われる。
【0077】
本発明の洗浄方法は、食器及び/又は台所周りの硬質物品、好ましくは食器を洗浄対象とする。
台所周りの硬質物品は、台所の周辺で使用される物品であり、具体的には、
(1)冷蔵庫、食器棚などの食品、食器、調理器具の保存場所、
(2)排水溝、調理台、レンジフード、シンク、ガスレンジ、電子レンジなどの食品の調理場所、及び
(3)前記保存場所や前記調理場所の周辺の床や壁等
である。本発明では、これらを便宜上「台所周りの硬質物品」とする。
また、食器としては、具体的には、
(i)皿、椀等のいわゆる食器、
(ii)タッパー、瓶等の保存容器、
(iii)包丁やまな板、鍋、フライパン、魚焼きグリル等の調理器具、
(iv)フードプロセッサー、ミキサー等の調理家電等
の食材が接触する部材や器具が挙げられる。本発明では、これらを便宜上「食器」とする。
また、本発明の洗浄方法は、食器、保存容器、調理器具、及び調理家電から選ばれる物品を対象とすることが好ましく、更に皿、椀、タッパー、ビン、包丁、まな板、鍋、フライパン、魚焼きグリル、フードプロセッサー、及びミキサーから選ばれる物品を対象とすることがより好ましい。
本発明の洗浄方法の対象とする食器及び/又は台所周りの硬質物品の材質は、プラスチック(シリコーン樹脂などを含む)、金属、陶器、木、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
そして、本発明の洗浄方法は、これら食器及び/又は台所周りの硬質物品に付着した固体脂を含む油汚れを効果的に洗浄することができる。
【0078】
本発明の洗浄方法では、本発明に用いる液体洗浄剤組成物を、泡の状態で、直接食器及び/又は台所周りの硬質物品に接触させる。そして、前記組成物が接触した状態で放置すればよいため、洗浄時において、スポンジ等の可撓性材料による擦り洗いのような機械力をかける作業を必ずしも要しない。
そのため、本発明の洗浄方法は、
(1)食品製造機器、冷蔵庫、食器棚などのパイプ、部品及び排水溝、水筒、タンブラー、やかん、ポット等の手洗い洗浄が不便な物品、
(2)食品、食器、調理器具の保存場所、調理台、レンジフード、シンク、ガスレンジ、電子レンジなどの食品の調理場所及びその周辺の床や壁等の台所周り等の固体脂を含む油汚れが広範に及ぶ硬質表面を有する物品、
(3)包丁、ピーラー、おろし金、スライサー、ジューサーの羽根、フードプロセッサーの羽根等の手洗い洗浄に危険が伴う物品、
(4)形状が複雑な部分を具備する物品
といった、スポンジ等の可撓性材料を用いた洗浄が困難な物品等にも適用することができる。尚、本発明では、機械力をかけずに食器及び/又は台所周りの硬質物品を洗浄した後、必要により、擦り洗いを行ってもよい。
更に、本発明の洗浄方法は、泡状の前記液体洗浄剤組成物を食器及び/又は台所周りの硬質物品に塗布してそのまま放置するため、食器及び/又は台所周りの硬質物品に前記組成物を長く留めることができる。
【0079】
本発明の洗浄方法は、前記液体洗浄剤組成物を接触させた食器及び/又は台所周りの硬質物品を、水で濯ぐ工程、好ましくは前記液体洗浄剤組成物を接触させた食器及び/又は台所周りの硬質物品を、放置後、水で濯ぐ工程を含む。
【0080】
<食器及び/又は台所周りの硬質物品用液体洗浄剤組成物>
本発明の食器及び/又は台所周りの硬質物品用液体洗浄剤組成物は、(a)アルキルアリールスルホン酸型界面活性剤、硫酸エステル型界面活性剤、アルカンスルホン酸型界面活性剤、オレフィンスルホン酸型界面活性剤、及びスルホ脂肪酸エステル型界面活性剤から選ばれる1種以上の陰イオン界面活性剤〔以下(a)成分という〕、並びに(b)半極性界面活性剤、及び両性界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤〔以下(b)成分という〕を含有し、(a)成分/(b)成分の質量比が0.01以上0.6未満である、食器及び/又は台所周りの硬質物品用液体洗浄剤組成物である。
本発明の食器及び/又は台所周りの硬質物品用液体洗浄剤組成物では、(a)成分、(b)の具体例及び好ましい態様、(c)成分、(d)成分などの任意成分の具体例及び好ましい態様、(a)成分/(b)成分の質量比の好ましい範囲など、本発明の洗浄方法に用いる液体洗浄剤組成物で述べた事項を適宜適用できる。本発明の洗浄方法に用いる液体洗浄剤組成物が、本発明の食器及び/又は台所周りの硬質物品用液体洗浄剤組成物であってもよい。
本発明の食器及び/又は台所周りの硬質物品用液体洗浄剤組成物は、好ましくは希釈せずに、泡状で、食器及び/又は台所周りの硬質物品の洗浄に用いる、より好ましくは、希釈せずに、泡状で、直接食器及び/又は台所周りの硬質物品に接触させて用いるものである。
【0081】
本発明の食器及び/又は台所周りの硬質物品用液体洗浄剤組成物は、好ましくは泡塗布用である。食器及び/又は台所周りの硬質物品は、本発明の洗浄方法で述べたものが挙げられる。
【0082】
[食器及び/又は台所周りの硬質物品用洗浄剤物品]
本発明は、前記本発明の食器及び/又は台所周りの硬質物品用液体洗浄剤組成物を、泡形成機構を有するスプレイヤーを具備する容器に充填してなる、食器及び/又は台所周りの硬質物品用洗浄剤物品を提供する。前記液体洗浄剤組成物及び前記容器は、それぞれ、本発明の洗浄方法、並びに食器及び/又は台所周りの硬質物品用液体洗浄剤組成物で述べたものが適用される。
【実施例】
【0083】
下記配合成分を用いて、表1に示す液体洗浄剤組成物を調製し、以下の項目について評価を行った。また、液体洗浄剤組成物の粘度を、20℃にてブルックフィールド型粘度計(ローターNo.1、回転数60r/m、)で測定した。結果を表1に示す。
表1の液体洗浄剤組成物は、常法により調製した。即ち、適量のイオン交換水に(a)成分、(b)成分、(c)成分、及び(d)成分を添加し、室温(25℃)で溶解させた後、水酸化ナトリウム又は/及び塩酸を添加してpH(25℃)を表1に示す値に調整した。なお、表1中の配合成分の質量%は、全て有効分に基づく数値である。(a)成分はナトリウム塩に基づく質量%を示している。
【0084】
<配合成分>
(a)成分
・アルキル硫酸塩:ドデシル硫酸ナトリウム、和光純薬工業株式会社製
・アルキルベンゼンスルホン酸塩:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、和光純薬工業株式会社製
・アルカンスルホン酸塩:炭素数14~17の第二級アルカンスルホン酸のナトリウム塩、Hostapur SAS 60、CLARIANT社製
【0085】
(b)成分
・アミンオキサイド:アンヒトール20N、花王株式会社製、一般式(B1)中、R1bはドデシル基(炭素数12の直鎖アルキル基)、R2b及びR3bはメチル基、m及びpは0の化合物
【0086】
(1)泡安定性
市販のトリガー式スプレー浴室用洗浄剤(花王株式会社、バスマジックリン)の容器を洗浄して用いた。該容器に、表の液体洗浄剤組成物を充填した。該容器のトリガーを10回引き切ることにより、約100mLの泡を500mLのメスシリンダーの中に作製した。なお、引き切るスピードは、1回あたり1秒のスピードで行なった。このとき、メスシリンダーの目盛りからその容量を記録し、泡量が50mL以下になる時間を測定した。泡安定性は250秒以上で合格とした。
なお、該トリガー容器はトリガーを1回引く毎に1gの液体洗浄剤組成物を吐出するため、表1に示す組成物と該トリガー容器の組み合わせによる泡容比は、すべて約10mL/gであった。
【0087】
(2)皮膚刺激性
人体の踵より電動角質除去器(Panasonic社製)を用いて一般研究員が美容のために行って採取した踵角質をモデル皮膚とした。外径5mmのNMRチューブ下部より0.2cmの高さまでモデル皮膚を充填し、200μLの液体洗浄剤組成物を加え、1時間後の体積増加率を測定した。これを角質膨潤率として表に示した。角質膨潤率が小さいほど、皮膚刺激性が低いと判断できる。
【0088】
(3)洗浄力
牛脂と菜種油を9:1の質量比で混合したものを作製し、モデル汚れ(固体脂を含む油汚れのモデル汚れ、以下同様)とした。30mm(横)×80mm(縦)×1mm(厚み)のポリプロピレン試験片の質量を4桁天秤で精秤した(x)。前記ポリプロピレン試験片の両面に、下端から50mmの高さまでモデル汚れを、両面合わせて0.02~0.03gとなるように均一に塗布したものを作成し、汚れピースとした。同汚れピースの質量を4桁天秤で精秤した(y)。
【0089】
水平に設置した汚れピースに対して、表1の液体洗浄剤組成物をポンプフォーマー(ビオレu泡ハンドソープ用、花王(株)製)を用いて、表1の液体洗浄剤組成物1gを泡の状態で接触させた。この時、汚れピースの汚れを付着させた部分は全て泡と接触させた。
【0090】
汚れピースに泡状の液体洗浄剤組成物を10分間接触させた後、1分間水道水で流水濯ぎをした。この時、流水濯ぎの条件は、水道水の温度は25℃、流速は約4L/min、蛇口の開口部の直径は約15mmであった。開口部から5cm垂直下に位置する汚れピースに落下してくる水道水に対して汚れピースを45°になるように持ち、その角度を固定したまま汚れピースの汚れを付着させていない上端部分で流水を受け、汚れピース上を流れる水道水で洗浄部分片面全体を濯いだ。このとき、10秒毎に表裏を変えて交互に濯いだ。濯ぎ終了後、汚れピースを乾燥させた後、4桁天秤で質量を精秤した(z)。以下の式で洗浄率を求めた。洗浄率は50%以上が合格である。
洗浄率(%)={(y)-(z)}/{(y)-(x)}×100
【0091】
【0092】
<配合例>
表2に、本発明の液体洗浄剤組成物の配合例を示す。これらの液体洗浄剤組成物は、泡の状態で、食器や台所周りの硬質物品に付着した食品に由来する固体脂を含む油汚れに接触させた場合に、機械力をかけずとも、洗浄力に優れ、泡の安定性に優れ、また、皮膚に対する刺激の少ないものとなる。
【0093】
【0094】
表2中の成分は、上記した以外の成分は以下のものである。
(a)成分
・アルキルエーテル硫酸塩:ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム塩、エマール270D、花王(株)製
(b)成分
・アルキルカルボベタイン:ラウリン酸アミドプロピルベタイン、アンヒトール20AB、花王(株)製、一般式(b2)中、R4bが炭素数11のアルキル基、R5bがプロピル基、R6bとR7bがメチル基の化合物
・アルキルスルホベタイン:ラウリルヒドロキシスルホベタイン、アンヒトール20HD、花王(株)製
(c)成分
・グリセリン:和光純薬工業(株)製
・BDG:ジエチレングリコールモノブチルエーテル、BDG-NS、日本乳化剤(株)製
・2EH-GE:グリセリンモノ2-エチルヘキシルエーテル、ペネトール GE-EH、花王(株)製
(d)成分
・塩化マグネシウム:無水塩化マグネシウム、和光純薬工業(株)製
・硫酸銅:硫酸銅(II)5水和物、和光純薬工業(株)製
・硼酸:和光純薬工業(株)製