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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-10
(45)【発行日】2022-06-20
(54)【発明の名称】駅務機器および表示制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G07B 5/00 20060101AFI20220613BHJP
   G07B 1/00 20060101ALI20220613BHJP
【FI】
G07B5/00 D
G07B1/00 B
G07B1/00 A
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018114770
(22)【出願日】2018-06-15
(65)【公開番号】P2019219747
(43)【公開日】2019-12-26
【審査請求日】2021-03-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】特許業務法人 志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山崎 和久
【審査官】堅田 多恵子
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-162036(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07B 1/00-9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示する表示部と、
前記表示部に、ICカードの再発行の登録を受け付ける再発行登録画像を表示させる表示制御部と、
前記表示部に表示された前記再発行登録画像に含まれる複数の再発行登録事由のうち、利用者により選択された再発行登録事由を受け付ける受付部と、を備え、
前記表示制御部は、前記複数の再発行登録事由のうち、ICカードの紛失が再発行登録事由である場合の一連の画像群における再発行登録事由を示す第1のアイコンを同系統の色彩で揃えて表示させ、ICカードの障害が再発行登録事由である場合の一連の画像群における再発行登録事由を示す第2のアイコンを前記第1のアイコンとの色差が閾値以上となる同系統の色彩で揃えて表示させる、
駅務機器。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記第1のアイコンに紛失の文字を含む文字情報を表示させ、前記第2のアイコンに障害の文字を含む文字情報を表示させる、
請求項1に記載の駅務機器。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記利用者により選択された再発行登録事由を再度確認するために表示させる確認画面または前記ICカードの再発行の登録を完了する前に最終確認させる最終確認画面の背景色を、前記選択された再発行登録事由を示すアイコンと同系統の色彩で揃えて表示させる、
請求項1または2に記載の駅務機器。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記確認画面または前記最終確認画面を、前記表示部にポップアップ表示させる、
請求項3に記載の駅務機器。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記第1のアイコンと前記第2のアイコンとを異なる模様またはマークを含めて表示させる、
請求項1に記載の駅務機器。
【請求項6】
駅務機器を制御するコンピュータに、
ICカードの再発行の登録を受け付ける再発行登録画像を表示部に表示させ、
前記表示部に表示された前記再発行登録画像に含まれる複数の再発行登録事由のうち、利用者により選択された再発行登録事由を受け付けさせ、
更に、前記複数の再発行登録事由のうち、ICカードの紛失が再発行登録事由である場合の一連の画像群における再発行登録事由を示す第1のアイコンを同系統の色彩で揃えて表示させ、ICカードの障害が再発行登録事由である場合の一連の画像群における再発行登録事由を示す第2のアイコンを前記第1のアイコンとの色差が閾値以上となる同系統の色彩で揃えて表示させる、
表示制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、駅務機器および表示制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
交通系IC(Integrated Circuit)カード(以下、ICカード)を導入している鉄道事業者では、ICカードを紛失した旅客、もしくはICカードの障害(例えば、データの読取不良や書き込み不良)により正常に使用できなくなった旅客に対して、ICカードの再発行を行っている。ICカードに設定していた個人情報や、電子マネーの残額等の各情報は、上位サーバに保管されている。ICカードの情報を参照するために、窓口処理機や定期券発行機等の駅務機器で、まずICカードの「再発行登録」処理を行うが、その場合に、ICカードの再発行事由を選択する。しかしながら、再発行事由の誤入力により再発行時にデポジットの誤収受が生じてしまう場合や、誤入力を訂正するために、上位システムへの訂正処理を行わなければならないため、利用者(ここでは、駅係員)の業務が煩雑になる可能性があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-18601号公報
【文献】特開2004-306478号公報
【文献】特開2002-41205号公報
【文献】特開2008-15762号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、再発行登録事由の誤入力を抑制することができる駅務機器および表示制御プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の駅務機器は、表示部と、表示制御部と、受付部とを持つ。表示部は、画像を表示する。表示制御部は、前記表示部に、ICカードの再発行の登録を受け付ける再発行登録画像を表示させる。受付部は、前記表示部に表示された前記再発行登録画像に含まれる複数の再発行登録事由のうち、利用者により選択された再発行登録事由を受け付ける。また、表示制御部は、前記複数の再発行登録事由のうち、ICカードの紛失が再発行登録事由である場合の一連の画像群における再発行登録事由を示す第1のアイコンを同系統の色彩で揃えて表示させ、ICカードの障害が再発行登録事由である場合の一連の画像群における再発行登録事由を示す第2のアイコンを前記第1のアイコンとの色差が閾値以上となる同系統の色彩で揃えて表示させる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】実施形態の駅務機器を含む駅務システムのシステム構成例を示す図。
図2】実施形態の駅務機器の外観構成例を示す図。
図3】実施形態のカード関連情報DBの内容の一例を示す図。
図4】実施形態の駅務機器100のメニュー画面IM1の一例を示す図。
図5】実施形態の再発行登録事由選択画面IM2の一例を示す図。
図6】実施形態のアイコンI31が選択された後に表示される確認画面IM21の一例を示す図。
図7】実施形態のアイコンI32が選択された後に表示される確認画面IM22の一例を示す図。
図8】実施形態のカード情報問い合わせ画面IM3の一例を示す図。
図9】実施形態の紛失時におけるカード関連情報の内容確認画面IM41の一例を示す図。
図10】実施形態の障害時におけるカード関連情報の内容確認画面IM42の一例を示す図。
図11】実施形態の紛失再発行登録の最終確認画面IM51の一例を示す図。
図12】実施形態の障害再発行登録の最終確認画面IM52の一例を示す図。
図13】実施形態の駅務機器100における表示制御処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態の駅務機器および表示制御プログラムを、図面を参照して説明する。
【0008】
図1は、実施形態の駅務機器を含む駅務システムのシステム構成例を示す図である。図1に示す駅務システム1は、一以上の駅務機器100-1~100-n(nは自然数)と、サーバ装置200とを備える。駅務機器100-1~100-nと、サーバ装置200とは、例えば、インターネットやLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等を含むネットワークNWを介して通信する。以下の説明において、駅務機器100-1~100-nは、それぞれ同様の構成とし、何れの駅務機器であるかを区別しないときは、何れの駅務機器であるかを示すハイフン以降の符号を省略し、「駅務機器100」と称して説明する。
【0009】
本実施形態の駅務機器100は、例えば、利用者(例えば、鉄道の駅係員)が、券売業務や乗換案内、ICカードの発行、再発行等の各種業務を行うための装置である。ICカードは、ICチップ等の電子部品が埋設された交通系ICカードである。ICカードには、例えば、ICカードを識別するカード情報、個人情報、有効期間、利用区間、入場駅(発駅)の識別情報、乗車時刻、駅構内からの出場或いは駅構内への入場を示す入出場コード、電子マネーの残高等を含む効力情報が記憶される。駅務機器100は、例えば、駅ごと、改札口ごと等の所定のエリアにおいて、一以上設置されるものである。
【0010】
また、駅務機器100は、利用者による各種業務を効率的に実行させるために、各種画面を表示するとともに、利用者による選択操作や入力操作を受け付けて受け付けた情報を、通信ネットワークNWを介してサーバ装置200に送信する。また、駅務機器100は、サーバ装置200からの情報を受信し、受信した情報を画面に表示させる。
【0011】
サーバ装置200は、ICカードに関する情報(ICカード関連情報)を管理する。また、サーバ装置200は、駅務機器100からのICカードの問い合わせに対して、対応するICカード関連情報を取得し、取得した情報を駅務機器100に送信する。次に、駅務機器100およびサーバ装置200について具体的に説明する。
【0012】
まず、駅務機器100の機能構成例および外観構成例について説明する。図2は、実施形態の駅務機器100の外観構成例を示す図である。駅務機器100は、例えば、タッチパネル部110と、カード挿入口120と、紙幣投入口122と、硬貨投入口124と、乗車券排出口126と、釣銭排出口128と、リーダライタ130と、エンコード/デコード部132と、検銭部134と、乗車券発行部136と、釣銭部138と、機器側制御部140と、機器側通信部150と、機器側記憶部160とを備える。
【0013】
タッチパネル部110は、例えば、表示部112と、受付部114とを備える。表示部112は、機器側制御部140によって出力される情報に基づいて、利用者に乗車券を購入させるための画像、ICカードの発行または再発行の登録を行うための画像等の各種画像を表示する。表示部112は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示装置を含む。なお、表示部112には、音声を出力するスピーカ等を設けてもよく、表示部112に表示される内容に対応した音声を出力してもよい。
【0014】
受付部114は、表示部112の画面に表示されたアイコンに対する利用者による選択操作や文字入力領域に対する入力操作を受け付ける。アイコンとは、例えば、画面遷移や所定の処理の実行に対応付けらえたGUI(Graphical User Interface)スイッチである。アイコンは、所定の図形や色彩、模様等を含む画像によって表示される。受付部114は、例えば、ボタン、キーボード、マウス、マイク等のユーザインターフェースを含んでいてもよい。なお、表示部112がタッチパネルの場合、受付部114は、表示部112と一体として形成される。
【0015】
例えば、図2に示すカード挿入口120には、ICカードが挿入される。ICカードは、例えば、電子マネーをチャージし、定期券等の利用区間や利用期間を更新するために挿入されてもよく、障害発生時に、ICチップに記憶されたカード情報や個人情報、効力情報等を抽出するために挿入されてもよい。紙幣投入口122には、紙幣が投入される。硬貨投入口124には、硬貨が投入される。乗車券排出口126からは、乗車券が排出される。釣銭排出口128からは、釣銭のうち硬貨が排出される。なお、釣銭のうち紙幣は、紙幣投入口122から排出される。
【0016】
リーダライタ130は、カード挿入口120に挿入されたICカードと通信する。リーダライタ130は、例えばアンテナを備え、13.56[MHz]等のISM(Industry-Science-Medical)帯の周波数帯域を利用してICカードと無線通信を行う。
【0017】
エンコード/デコード部132は、例えば、リーダライタ130によってICカードから読み取られた情報を復号して機器側制御部140に出力すると共に、機器側制御部140により指示された情報を暗号化してリーダライタ130に出力する。機器側制御部140により指示された情報とは、例えば、電子マネーの残高から乗車券の購入金額を減算した情報である。リーダライタ130は、エンコード/デコード部132から入力された情報をICカードに書き込む。これによって、ICカードには、乗車券の購入金額分が減算された電子マネーの残高が書き込まれる。
【0018】
検銭部134は、紙幣投入口122または硬貨投入口124に投入された金銭を計数し、計数結果を機器側制御部140に出力する。乗車券発行部136は、機器側制御部140による制御によって、予めセットされた印紙に表示オブジェクトを画像として形成(印刷)する。例えば、乗車券発行部136は、熱転写方式やインクジェット方式で印紙に表示オブジェクトを形成する。乗車券発行部136は、表示オブジェクトを形成した印紙、すなわち乗車券を乗車券排出口126から排出する。これによって、乗車券発行部136は、乗車券を発行する。釣銭部138は、機器側制御部140による制御によって、検銭部134により計数された金額と、乗車券の購入金額との差分を算出し、算出した金額を釣銭排出口128から排出させる。
【0019】
機器側制御部140は、例えば、機器側通信制御部141と、表示制御部142と、発行制御部143と、再発行制御部144とを備える。これらの機能部のうち一部または全部は、例えばCPU(Central Processing Unit)等のハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)等のハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等の記憶装置に格納されていてもよいし、DVD(Digital Versatile Disc)やCD-ROM等の着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることで記憶装置にインストールされてもよい。
【0020】
機器側通信制御部141は、例えば、機器側通信部150により、サーバ装置200にICカードの識別情報やICカードの所有者の個人情報等の問い合わせ情報を送信する。また、機器側通信制御部141は、サーバ装置200から問い合わせ情報に対応するICカード関連情報を受信する。また、機器側通信制御部141は、機器側通信部150により、サーバ装置200にICカードの発行または再発行登録に関する情報を送信する。機器側通信制御部141は、機器側通信部150によりサーバ装置200から受信した情報等を機器側記憶部160に記憶させてもよい。
【0021】
表示制御部142は、利用者が駅務機器100で所定の業務を行うためのメニュー画面や、利用者に選択を行わせるための各種画像群を生成し、表示部112に表示させる。表示制御部142は、例えば、機器側記憶部160に記憶された画面のレイアウト情報等に基づいて、各種画面を表示部112に表示させてもよい。レイアウト情報とは、例えば、画面に表示する領域に関する情報、アイコンの位置や色彩に関する情報、背景色に関する情報等が含まれる。表示制御部142により表示部112に表示させる画面の内容については、後述する。
【0022】
発行制御部143は、利用者から乗車券の購入指示があった場合に、タッチパネル部110に指示された購入金額を表示させる。これによって、紙幣投入口122や硬貨投入口124には、これらに対応する貨幣が投入される。発行制御部143は、検銭部134による計数結果を参照し、算出した購入金額を満たすか否かを判定する。発行制御部143は、計数結果が購入金額を満たす場合、乗車券発行部136に乗車券を発行させる。また、発行制御部143は、計数結果が購入金額を満たさない場合、購入金額に足らない不足分を、リーダライタ130により読み取られたICカードの電子マネーのチャージ残高から減算して、乗車券発行部136に乗車券を発行させてもよい。なお、計数結果が購入金額を満たさず、購入金額に足らない不足分の金額がチャージ残高にない場合、発行制御部143は、乗車券発行部136に乗車券を発行させないように制御してもよい。このとき、表示制御部142は、金額が足りない旨の情報をタッチパネル部110に表示させる。また、発行制御部143は、乗車券の発行後、釣銭の算出および釣銭の排出を釣銭部138に行わせるよう制御する。
【0023】
また、発行制御部143は、ICカードの新規発行登録を行ってもよい。この場合、発行制御部143は、表示制御部142により、ICカードを所有する所有者(例えば、旅客)の個人情報を入力する画面等を表示部112に表示させ、受付部114により受け付けられた個人情報をサーバ装置200に送信して、ICカードの発行を行う。
【0024】
再発行制御部144は、ICカードを紛失した旅客、もしくはICカードの障害(例えば、データの読取不良や書き込み不良)により正常に使用できなくなった旅客に対して、利用者がICカードの再発行を行うための制御を行う。例えば、再発行制御部144は、表示制御部142に、ICカードの再発行登録処理や、再発行処理を行うための画面を表示させる。再発行登録処理とは、例えば、紛失または障害によって使用できなくなったICカードの情報を他のICカードに書き換えるための処理である。再発行登録処理が完了すると、それまで登録されていたICカードは使用できなくなる。また、再発行登録処理を行った翌日以降、再発行処理が行えるようになる。再発行処理を行う場合には、再発行登録処理時に紛失を選択していた場合は、旅客の手元にICカードがないため、デポジットを返金せず、障害を選択していた場合は、ICカードがあるため、デポジットを返金する。
【0025】
機器側通信部150は、機器側通信制御部141による制御によって、サーバ装置200、または他の駅務機器100等との間でデータの送受信を行う。機器側通信部150は、例えばNIC(Network Interface Card)等の通信インターフェースであるが、これに限定されるものではない。
【0026】
機器側記憶部160は、例えば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SDD(Solid State Drive)、SDカード等の不揮発性の記憶媒体と、RAM(Random Access Memory)、レジスタ等の揮発性の記憶媒体とによって実現される。機器側記憶部160は、プロセッサが実行するプログラム(例えば、表示制御プログラム)や、表示制御部142により表示部112に表示される各種画面のレイアウト情報、その他の各種設定情報等を格納する。
【0027】
次に、サーバ装置200の機能構成例について説明する。サーバ装置200は、例えば、サーバ側通信部210と、サーバ側制御部220と、サーバ側表示部230と、サーバ側記憶部240とを備える。サーバ側通信部210は、サーバ側通信制御部221による制御によって、駅務機器100との間でデータの送受信を行う。サーバ側通信部210は、例えばNIC等の通信インターフェースであるが、これに限定されるものではない。
【0028】
サーバ側制御部220は、例えば、サーバ側通信制御部221と、記憶制御部222と、ICカード管理部223と、照合部224と、再発行部225とを備える。これらの機能部のうち一部または全部は、例えばCPU等のハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの構成要素のうち一部または全部は、LSIやASIC、FPGA、GPU等のハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めHDDやフラッシュメモリ等の記憶装置に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROM等の着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることで記憶装置にインストールされてもよい。
【0029】
サーバ側通信制御部221は、サーバ側通信部210により駅務機器100とデータの送受信を行う。例えば、サーバ側通信制御部221は、サーバ側通信部210により駅務機器100から受信したICカードのカード情報やICカードの所有者の個人情報等のカード情報を受信する。
【0030】
記憶制御部222は、サーバ側記憶部240にデータを記憶させ、サーバ側記憶部240に記憶されているデータを読み出す等の処理を行う。
【0031】
ICカード管理部223は、サーバ側通信制御部221を介して駅務機器100からICカードの新規発行、再発行等に関するカード情報を受け付け、受け付けたカード情報に基づいて、ICカードを管理する。例えば、ICカード管理部223は、例えば、サーバ側通信制御部221により受信した駅務機器100からのカード情報をカード関連情報DB242として、サーバ側記憶部240に記憶させる。また、ICカード管理部223は、サーバ側通信制御部221により受信した情報に基づいて、カード関連情報DB242の情報を更新する。
【0032】
照合部224は、サーバ側通信制御部221を介して駅務機器100からのICカードの問い合わせ情報を受け付け、受け付けた問い合わせ情報に対してカード情報242と照合し、問い合わせに対応するカード関連情報の有無を判定する。また、照合部224は、問い合わせ情報に対応するカード関連情報が存在する場合に、問い合わせに対応するカード関連情報を駅務機器100に送信する。
【0033】
再発行部225は、駅務機器100からICカードの再発行登録を受け付けた場合に、カード関連情報DB242に登録されているICカードの関する情報を更新する。
【0034】
サーバ側表示部230は、サーバ側制御部220により制御された各種データを表示し、サーバ側記憶部240に記憶されている各種情報をサーバ管理者に通知するための表示を行う。サーバ側表示部230は、例えば、LCDや有機ELディスプレイ等の表示装置であるが、これに限定されるものではなく、タッチパネル等のように入出力機能を備えていてもよい。
【0035】
サーバ側記憶部240は、例えば、ROM、フラッシュメモリ、HDD、SDD、SDカード等の不揮発性の記憶媒体と、RAM、レジスタ等の揮発性の記憶媒体とによって実現される。サーバ側記憶部240は、カード関連情報DB242、プロセッサが実行するプログラム(例えば、表示制御プログラム)や、その他の各種設定情報等を格納する。
【0036】
図3は、実施形態のカード関連情報DB242の内容の一例を示す図である。カード関連情報DB242は、例えば、カードグループおよびカード番号に、カード状態、個人情報、二次発行事業者、バス定期、鉄道定期、クレジットIC機能、マルチアプリ機能、カードフェイス、およびオートチャージ機能が対応付けられている。カードグループとは、例えば、ICカードのジャンルやICカードを管理するグループを識別するための情報である。カード番号とは、例えば、ICカードを識別する識別情報である。カード状態とは、例えば、ICカードの利用状態に関する情報である。個人情報とは、例えば、個人を識別するための情情報であり、例えば、氏名(カナ、漢字)、生年月日、性別、電話番号のうち、少なくとも一つが含まれる。二次発行事業者とは、例えば、ICカードにバス定期券の情報や鉄道定期券の情報を書き込む事業者に関する情報である。バス定期および鉄道定期とは、例えば、バスまたは鉄道の乗車区間、利用期間に関する情報である。乗車区間は、経由する地点の情報や複数の区間に関する情報が含まれてよい。クレジットIC機能には、例えば、ICカードが電子マネーを用いたクレジット機能を備えているかを判定するための情報が含まれる。マルチアプリ機能には、例えば、ICカードがマルチアプリ機能を備えているかを判定するための情報が含まれる。カードフェイスには、例えば、ICカードの券面のデザインを識別する情報が含まれる。オートチャージ機能には、例えば、チャージされた電子マネーの料金が所定料金以下になると、自動的にチャージさせる機能を備えているか否かを判定するための情報が含まれる。
【0037】
次に、駅務機器100を用いて駅務業務を実行するための各種画面例について説明する。図4は、実施形態の駅務機器100のメニュー画面IM1の一例を示す図である。メニュー画面IM1には、例えば、タイトル表示領域A1と、業務選択領域A2とが含まれる。タイトル表示領域A1には、メニュー画面であることを示す情報が表示される。業務選択領域A2には、例えば、利用者が業務を選択するためのアイコンI1~I4が存在する。利用者は、例えば、アイコンI1~I4のうち、実行する業務に対応するアイコンを選択する。表示制御部142は、利用者により選択されたアイコンに対応付けられた画面を表示部112に表示させる。以下では、主にICカードの再発行登録に対応付けられたアイコンI3が選択された後の画面遷移を中心に説明する。
【0038】
図5は、実施形態の再発行登録事由選択画面IM2の一例を示す図である。図5に示す画面IM2には、タイトル表示領域A3と、再発行事由選択領域A4とが含まれる。タイトル表示領域A3には、例えば、ICカードの再発行の登録事由を選択する画面であることを示す文字情報が表示される。再発行事由選択領域A4には、例えば、複数の再発行事由のうち、何れかを選択させるアイコンが含まれる。ここで、表示制御部142は、以降の画面遷移において、複数の再発行登録事由のうち、ICカードの紛失が再発行登録事由である場合の一連の画像群における再発行登録事由を示すアイコン(第1のアイコン)と、ICカードの障害が再発行登録事由である場合の一連の画像群における再発行登録事由を示すアイコン(第2のアイコン)とのそれぞれを、同系統の色彩で揃える。色彩とは、例えば、色相、明度、彩度に関する情報が含まれる。また、同系統には、所定の誤差範囲も含まれる。
【0039】
例えば、表示制御部142は、再発行登録事由である再発行登録事由が「紛失」に対応するアイコンI31と「障害」に対応するアイコンI32とのそれぞれに、駅係員が視認しやすい色彩を付与して表示部112に表示させる。表示制御部142は、例えば、二つのアイコンI31およびI32の色差が閾値以上となる色の組み合わせに基づいて、二つのアイコンI31およびI32を視覚的に区別しやすくしている。例えば、表示制御部142は、アイコンI31をオレンジ色で表示させ、アイコンI32を紫色で表示させる。また、表示制御部142は、例えば色相環の相対する二つの色を用いて二つのアイコンI31およびI32を表示させてもよい。
【0040】
また、表示制御部142は、二つのアイコンI31およびI32が識別しやすいように、異なる模様やマーク等を含めて表示させてもよく、点滅表示やハイライト表示等の強調表示により表示させてもよい。また、表示制御部142は、上述した複数の表示態様を組み合わせてもよい。また、表示制御部142は、アイコンI31に「紛失」文字を含む文字情報を表示させ、アイコンI32に「障害」の文字を含む文字情報を表示させる。なお、それぞれの文字情報は、フォントを異ならせて表示してもよく、文字色を異ならせて表示させてもよい。これにより、利用者は、「紛失」と「障害」とを明確に区別することができ、どちらに対応付けられたアイコンであるかを容易に把握することができる。
【0041】
アイコンI31およびI32のうち、何れかが選択された場合、表示制御部142は、選択された再発行登録事由でよいのかを再度確認するための確認画面を表示部112に表示させる。この場合、表示制御部142は、確認画面の背景色を、アイコンI31およびI32で表示させた色彩と同系統の色彩で揃えて表示させる。
【0042】
図6は、実施形態のアイコンI31が選択された後に表示される確認画面IM21の一例を示す図である。図6の例において、表示制御部142は、確認画面IM21を画面IM2上にポップアップ表示させている。ポップアップ表示させることで、利用者に選択内容に関して注意喚起させることができる。この場合、表示制御部142は、画面IM2のタイトル表示領域A3および再発行事由選択領域A4に表示される文字やアイコンIの色を薄くし、利用者がIM2上のアイコンI31~I33を選択できないように表示が制御される。
【0043】
表示制御部142は、確認画面IM21に、利用者に注意を促すマークや文字を表示させるとともに、再発行事由として「紛失」が選択されたことが正しいか否かを選択させるためのアイコンI31AおよびI31Bを表示させる。ここで、アイコンI31AおよびアイコンI31Bは、異なる色や模様で表示させてもよい。
【0044】
表示制御部142は、アイコンI31Aが選択された場合に、紛失による再発行の登録を行う画面に遷移させ、アイコンI31Bが選択された場合に、画面IM21の表示を終了させ、結果として画面IM2が最前面に表示される。画面IM2が最前面に表示された場合、表示制御部142は、画面IM2に表示された文字やアイコンの色を濃く表示するとともに、IM2に表示されたアイコンI31~I33の選択を可能にする。
【0045】
また、図7は、実施形態のアイコンI32が選択された後に表示される確認画面IM22の一例を示す図である。図7の例において、表示制御部142は、確認画面IM22を画面IM2上にポップアップ表示させている。この場合、表示制御部142は、画面IM2のタイトル表示領域A3および再発行事由選択領域A4に表示される文字やアイコンの色を薄くし、利用者がIM2上のアイコンI31~I33を選択できないように表示が制御される。
【0046】
表示制御部142は、確認画面IM22に、利用者に注意を促すマークや文字を表示させるとともに、再発行事由として「障害」が選択されたことが正しいか否かを選択させるためのアイコンI32AおよびI32Bを表示させる。ここで、アイコンI32AおよびアイコンI32Bは、異なる色や模様で表示させてもよい。
【0047】
表示制御部142は、アイコンI32Aが選択された場合に、障害による再発行の登録を行う画面に遷移させ、アイコンI32Bが選択された場合に、画面IM22の表示を終了させ、結果として画面IM2が最前面に表示される。画面IM2が最前面に表示された場合、表示制御部142は、画面IM2に表示された文字やアイコンの色を濃く表示するとともに、IM2に表示されたアイコンI31~I33の選択を可能にする。
【0048】
表示制御部142は、図6および図7に示すように、確認画面IM21およびIM22の背景色を、選択したアイコンの色彩と同系統の色彩で揃えて表示させることで、利用者に「紛失」と「障害」とを明確に区別して認識させることができる。
【0049】
また、図6の例において、利用者により紛失による再発行登録処理の実行を許可するアイコンI31Aが選択された場合、または図7の例において、利用者により障害による再再発行登録処理の実行を許可するアイコンI32Aが選択された場合、表示制御部142は、再発行するカード情報をサーバ装置200に問い合わせるために、カード情報の問い合わせ画面を表示部112に表示させる。
【0050】
図8は、実施形態のカード情報問い合わせ画面IM3の一例を示す図である。問い合わせ画面IM3には、タイトル表示領域A4と、カード情報入力領域A5とが含まれる。タイトル表示領域A4には、表示された画面が、カード情報の問い合わせ画面であることを示す文字情報が表示される。カード情報入力領域A5には、サーバ装置200のカード関連情報DB242からカード情報を特定するためのキーワードの入力を受け付ける領域が含まれる。キーワードとしては、例えば、カード番号(IDi)または、氏名、生年月日、性別、電話番号等のうち少なくとも1つの個人情報である。
【0051】
表示制御部142は、受付部114により、利用者によって入力されたカード番号または個人情報が受け付けられると、受け付けられた情報を、カード情報入力領域A5に表示させる。なお、上述した情報は、受付部114により受け付けられるだけでなく、ICカードに記憶されている情報を読み出して取得されてもよい。例えば、ICカードを所持しているが、障害により再発行を行う場合、ICカードの記憶部に記憶された情報から、カード番号または個人情報が取得できる場合がある。したがって、利用者は、例えば、カード情報問い合わせ画面IM3が表示されている状態で、カード挿入口120から障害のあるICカードを挿入する。再発行制御部144は、カード挿入口120から挿入されリーダライタ130で読み取られ、エンコード/デコード部132でデコードされた情報からカード情報または個人情報が取得されたか否かを判定する。そして、表示制御部142は、再発行制御部144によりカード情報または個人情報が取得できた場合に、取得した情報をカード情報入力領域A5に表示させる。
【0052】
また、カード情報入力領域A5には、カード情報の問い合わせを実行するアイコンI41と、入力されたカード情報および個人情報をリセットするアイコンI42と、メニュー画面IM1に戻るアイコンI43とを備えていてもよい。
【0053】
アイコンI41が選択された場合、再発行制御部144は、入力されたカード情報または個人情報をサーバ装置200に送信し、サーバ側記憶部240に記憶されたカード関連情報DB242を照合させ、合致したカード関連情報を取得し、取得したカード関連情報を表示制御部142により表示部112に表示させる。なお、照合の結果、複数のカード関連情報が抽出された場合、再発行制御部は、抽出された複数のカード関連情報の一覧を表示部112に表示させ、利用者により選択されたカード関連情報を表示させてもよい。カード関連情報が特定された場合、表示制御部142は、特定されたカード関連情報の内容確認画面を、表示部112に表示させる。
【0054】
図9は、実施形態の紛失時におけるカード関連情報の内容確認画面IM41の一例を示す図である。図9の内容確認画面IM41には、例えば、メッセージ表示領域A71と、カード関連情報表示領域A81とが含まれる。メッセージ表示領域A71には、利用に対して、カード関連情報を確認させるためのメッセージと、カード関連情報が正しい内容である場合に、紛失再発行登録の実行を許可させるメッセージとが表示される。
【0055】
また、カード関連情報表示領域A81には、例えば、サーバ装置200から取得したカード関連情報が表示される。また、カード関連情報表示領域A81には、例えば、紛失再発行登録を実行させるためのアイコンI51と、紛失再発行登録の手続きをリセットするアイコンI52と、メニュー画面IM1に戻るアイコンI53とを備えていてもよい。ここで、アイコンI51は、紛失再発行を選択するアイコンまたは再発行登録事由を確認するための確認画面の背景色に用いた色彩と同系色の色で表示される。また、アイコンI51には、「紛失」を含む文字情報が表示される。これにより、利用者は、紛失による再発行の登録処理を行っていることを容易に把握することができる。
【0056】
図10は、実施形態の障害時におけるカード関連情報の内容確認画面IM42の一例を示す図である。図10の内容確認画面IM42には、例えば、メッセージ表示領域A72と、カード関連情報表示領域A82とが含まれる。メッセージ表示領域A72には、利用に対して、カード関連情報を確認させるためのメッセージと、カード関連情報が正しい内容である場合に、障害再発行登録の実行を許可させるメッセージとが表示される。
【0057】
また、カード関連情報表示領域A82には、例えば、サーバ装置200から取得したカード関連情報が表示される。また、カード関連情報表示領域A82には、例えば、紛失再発行登録を実行させるためのアイコンI54と、紛失再発行登録の手続きをリセットするアイコンI52と、メニュー画面IM1に戻るアイコンI53とを備えていてもよい。ここで、アイコンI54は、障害再発行を選択するアイコンまたは再発行登録事由を確認するための確認画面の背景色に用いた色彩と同系色の色で表示される。また、アイコンI54には、「障害」を含む文字情報が表示される。これにより、利用者は、障害による再発行の登録処理を行っていることを容易に把握することができる。
【0058】
アイコンI51またはアイコンI54が選択された場合、表示制御部142は、再発行登録処理を完了する前の最終確認画面を表示部112に表示させる。図11は、実施形態の紛失再発行登録の最終確認画面IM51の一例を示す図である。図11の例において、表示制御部142は、確認画面IM51を画面IM41上にポップアップ表示させている。この場合、表示制御部142は、画面IM41のメッセージ表示領域A71およびカード関連情報表示領域A81に表示される文字やアイコンの色を薄くし、利用者が画面IM41上のアイコンを選択できないように表示が制御される。
【0059】
表示制御部142は、最終確認画面IM51に、利用者に注意を促すマークや文字を表示させるとともに、再発行事由として「紛失」が選択されたことが正しいか否かを選択させるためのアイコンI61AおよびI61Bを表示させる。ここで、アイコンI61AおよびアイコンI61Bは、異なる色や模様で表示させてもよい。
【0060】
利用者は、紛失再発行登録の完了を許可する場合、アイコンI61Aを選択する。表示制御部142は、アイコンI61Aが選択された場合に、紛失による再発行の登録処理を完了する。この場合、再発行制御部144は、サーバ装置200に再発行に関する情報を送信する。サーバ装置200の再発行部225は、駅務機器100からの再発行指示に基づいて、カード関連情報DB242の該当するカード関連情報を更新する。なお、紛失により再発行を行う場合、旅客の手元にICカードがないため、デポジットを返金しない。
【0061】
また、図12は、実施形態の障害再発行登録の最終確認画面IM52の一例を示す図である。図12の例において、表示制御部142は、最終確認画面IM52を画面IM42上にポップアップ表示させている。この場合、表示制御部142は、画面IM42のメッセージ表示領域A71およびカード関連情報表示領域A81に表示される文字やアイコンIの色を薄くし、利用者がIM42上のアイコンを選択できないように表示が制御される。
【0062】
表示制御部142は、確認画面IM22に、利用者に注意を促すマークや文字を表示させるとともに、再発行事由として「障害」が選択されたことが正しいか否かを選択させるためのアイコンI62AおよびI62Bを表示させる。ここで、アイコンI62AおよびアイコンI62Bは、異なる色や模様で表示させてもよい。
【0063】
利用者は、障害再発行登録の完了を許可する場合、アイコンI62Aを選択する。表示制御部142は、アイコンI62Aが選択された場合に、障害による再発行の登録を完了する。この場合、再発行制御部144は、サーバ装置200に再発行に関する情報を送信する。サーバ装置200の再発行部225は、駅務機器100からの再発行指示に基づいて、カード関連情報DB242の該当するカード関連情報を更新する。なお、障害により再発行を行う場合、旅客の手元にICカードがあるため、デポジットは返金される。
【0064】
次に、本実施形態に係る駅務機器100における表示制御処理について、図を用いて説明する。図13は、実施形態の駅務機器100における表示制御処理の一例を示すフローチャートである。なお、以下の説明では、各種の駅務業務のうち、ICカードの再発行登録処理を行う場合の表示制御処理について説明するものとする。図13に示す処理は、例えば、メニュー画面から再発行登録処理を実行するアイコンが選択されるごとに実行される。
【0065】
図13の例において、表示制御部142は、複数の再発行登録事由(例えば、紛失/障害)を示すアイコンを、それぞれ他のアイコンと異なる色彩で表示する(ステップS100)。次に、受付部114は、再発行登録事由が選択されたか否かを判定する(ステップS102)。再発行登録事由が選択された場合、表示制御部142は、選択された再発行登録事由の確認画面の背景色をアイコンの色彩と同系色で表示させる(ステップ104)。
【0066】
次に、受付部114は、確認許可(例えば、選択が正しいことを示すアイコン)の選択を受け付けたか否かを判定する(ステップS106)。確認許可の選択を受け付けたと判定された場合、カード情報または個人情報の入力画面を表示部112に表示させる(ステップS108)。次に、受付部114は、カード情報または個人情報の入力を受け付ける(ステップS110)。再発行制御部144は、受付部114により受け付けられた情報に基づいてサーバ装置200にカード関連情報の問い合わせを行い(ステップS112)、サーバ装置200から取得したカード関連情報を含む再発行登録実行画面を表示する(ステップS114)。次に、受付部114は、再発行登録の実行の選択を受け付けたか否かを判定する(ステップS116)。実行の選択を受け付けた場合、表示制御部142は、再発行登録事由に対応付けた色彩と同系色の最終確認画面を表示部112に表示させる(ステップS118)。次に、受付部114は、最終確認許可の選択を受け付けたか否かを判定する(ステップS120)。最終確認許可の選択を受け付けたと判定された場合、再発行制御部144は、ICカードの再発行登録を完了する(ステップS122)。なお、ステップS122の処理において、表示制御部142は、再発行登録が完了したことを示す画面を表示させてもよい。これにより、本フローチャートの処理は、終了する。また、ステップS102の処理において、再発行登録事由が選択されていないと判定された場合、ステップS106の処理において、確認許可の選択を受け付けていないと判定された場合、ステップS116の処理において、実行の選択を受け付けていないと判定された場合、または、ステップS120の処理において、最終確認許可の選択を受け付けていないと判定された場合、本フローチャートの処理は、終了する。
【0067】
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、駅務機器100において、画像を表示する表示部112と、表示部112に、ICカードの再発行の登録を受け付ける再発行登録画像を表示させる表示制御部142と、表示部112に表示された再発行登録画像に含まれる複数の再発行登録事由のうち、利用者により選択された再発行登録事由を受け付ける受付部114と、を持ち、表示制御部142は、複数の再発行登録事由のうち、ICカードの紛失が再発行登録事由である場合の一連の画像群における再発行登録事由を示す第1のアイコンと、ICカードの障害が再発行登録事由である場合の一連の画像群における再発行登録事由を示す第2のアイコンとのそれぞれを、同系統の色彩で揃えることにより、利用者による再発行登録事由の誤入力を抑制することができる。その結果、再発行処理時における旅客へのデポジットの誤収受を抑制できるとともに、上位システム(サーバ装置200等)への訂正処理を削減することができるため、業務効率を向上させることができる。
【0068】
なお、上述した実施形態の駅務機器100において、例えば、タッチパネル部110に加えて、ICカードの所有者(旅客)が操作する第2のタッチパネル部を備えてもよい。この場合、表示制御部142は、上述した確認画面IM21、IM22や最終確認画面IM51、IM52を第2のタッチパネル部に表示させ、旅客にアイコン操作を行わせる。これにより、利用者と旅客の両者で入力内容を確認できるため、誤入力をより精度よく抑制することができる。
【0069】
上記実施形態は、以下のように表現することができる。
画像を表示する表示部と、
利用者からの情報を受け付ける受付部と、
記憶部と、
前記記憶部に記憶されたプログラムを実行するハードウェアプロセッサと、を備え、
前記記憶部には、前記ハードウェアプロセッサに、
ICカードの再発行の登録を受け付ける再発行登録画像を前記表示部に表示させ、
前記表示部に表示された前記再発行登録画像に含まれる複数の再発行登録事由のうち、利用者により選択された再発行登録事由を前記受付部により受け付け、
更に、前記複数の再発行登録事由のうち、ICカードの紛失が再発行登録事由である場合の一連の画像群における再発行登録事由を示す第1のアイコンと、ICカードの障害が再発行登録事由である場合の一連の画像群における再発行登録事由を示す第2のアイコンとのそれぞれを、同系統の色彩で揃える、
処理を実行させる前記プログラムが格納されている、
駅務機器。
【0070】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0071】
1…駅務システム、100…駅務機器、110…タッチパネル部、112…表示部、114…受付部、120…カード挿入口、122…紙幣投入口、124…硬貨投入口、126…乗車券排出口、128…釣銭排出口、130…リーダライタ、132…エンコード/デコード部、134…検銭部、136…乗車券発行部、138…釣銭部、140…機器側制御部、141…機器側通信制御部141…表示制御部、143…発行制御部、144…再発行制御部、200…サーバ装置、210…サーバ側通信部、220…サーバ側制御部、221…サーバ側通信制御部、222…記憶制御部、223…ICカード管理部、224…照合部、225…再発行部、230…サーバ側表示部、240…サーバ側記憶部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13