IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ DICデコール株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-収納構造 図1
  • 特許-収納構造 図2
  • 特許-収納構造 図3
  • 特許-収納構造 図4
  • 特許-収納構造 図5
  • 特許-収納構造 図6
  • 特許-収納構造 図7
  • 特許-収納構造 図8
  • 特許-収納構造 図9
  • 特許-収納構造 図10
  • 特許-収納構造 図11
  • 特許-収納構造 図12
  • 特許-収納構造 図13
  • 特許-収納構造 図14
  • 特許-収納構造 図15
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-10
(45)【発行日】2022-06-20
(54)【発明の名称】収納構造
(51)【国際特許分類】
   A47B 55/00 20060101AFI20220613BHJP
   A47B 96/06 20060101ALI20220613BHJP
【FI】
A47B55/00
A47B96/06 C
A47B96/06 J
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2018184470
(22)【出願日】2018-09-28
(65)【公開番号】P2020049173
(43)【公開日】2020-04-02
【審査請求日】2021-07-14
(73)【特許権者】
【識別番号】392036821
【氏名又は名称】DICデコール株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100128381
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 義憲
(74)【代理人】
【識別番号】100185591
【弁理士】
【氏名又は名称】中塚 岳
(74)【代理人】
【識別番号】100130052
【弁理士】
【氏名又は名称】大阪 弘一
(72)【発明者】
【氏名】片渕 健輔
(72)【発明者】
【氏名】濱野 強
【審査官】油原 博
(56)【参考文献】
【文献】特開平7-265137(JP,A)
【文献】特開2000-000189(JP,A)
【文献】実開昭51-115818(JP,U)
【文献】実開昭54-023624(JP,U)
【文献】実開昭49-086611(JP,U)
【文献】欧州特許出願公開第0330748(EP,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 47/04、55/00、96/06
A47K 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも第一壁と前記第一壁に隣接する第二壁とに設置されて、第一空間と、前記第一空間の前記第二壁とは反対側に隣り合う第二空間と、を形成する収納構造であって、
前記第一空間の前側に配置されて前記第一壁と対向する前板と、
前記第一空間と前記第二空間との間に配置されて前記第二壁と対向する仕切板と、
前記第一空間の上側に配置される第一天板と、
前記前板及び前記仕切板の少なくとも一方に対して前記第一天板を着脱可能に保持する保持部材と、
前記前板又は前記仕切板の外側から、前記前板及び前記仕切板の少なくとも他方に対して前記第一天板をネジにより連結する締結部材と、を備える、
収納構造。
【請求項2】
前記保持部材は、嵌合又は磁力により、前記前板及び前記仕切板の少なくとも一方に対して前記第一天板を着脱可能に保持する、
請求項1に記載の収納構造。
【請求項3】
前記第二空間の上側に配置されて前記第二空間を開閉可能に取り付けられる第二天板を更に備える、
請求項1又は2に記載の収納構造。
【請求項4】
前記第二空間の下側に配置されて、前記第二空間の下側に前記第一空間と隣り合う第三空間を形成する横板を更に備え、
前記仕切板は、前記第一空間と前記第三空間とを連通する仕切板開口を有し、
前記横板は、前記第二空間と前記第三空間とを連通する横板開口と、前記横板開口を覆う開口蓋と、を有する、
請求項1~3の何れか一項に記載の収納構造。
【請求項5】
前記締結部材は、前記第一天板に固定されるL字金具と、前記L字金具を前記前板及び前記仕切板の少なくとも一方に締結するネジと、を有し、
前記L字金具は、前記前板又は前記仕切板の外側において、前記ネジにより前記前板及び前記仕切板の少なくとも一方に締結される、
請求項1~4の何れか一項に記載の収納構造。
【請求項6】
前記締結部材は、前記前板及び前記仕切板の少なくとも一方に固定されるL字金具と、前記L字金具を前記第一天板に締結するネジと、を有し、
前記L字金具は、前記前板又は前記仕切板の外側において、前記ネジにより前記第一天板に締結される、
請求項1~4の何れか一項に記載の収納構造。
【請求項7】
前記保持部材は、前記前板及び前記第一壁に対して前記第一天板を着脱可能に保持し、
前記締結部材は、前記仕切板に対して前記第一天板をネジにより連結する、
請求項1~6の何れか一項に記載の収納構造。
【請求項8】
前記第一壁に取り付けられる第一板部材を更に備え、
前記保持部材は、前記第一板部材を介して、前記第一壁に対して前記第一天板を着脱可能に保持する、
請求項7に記載の収納構造。
【請求項9】
前記保持部材の少なくとも一つは、前記仕切板と前記第二壁との間の中央位置よりも前記第二壁側に配置される、
請求項7又は8に記載の収納構造。
【請求項10】
前記締結部材の少なくとも一つは、前記前板と前記第一壁との間の中央位置よりも前記前板側に配置される、
請求項7~9の何れか一項に記載の収納構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トイレ等の空間に設置される収納構造に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、トイレ等の空間に設置する収納構造として、使用者が使う収納空間の他に、配管や通気弁等の設備を収納する設備空間を形成するものがある。この収納構造では、設備のメンテナンス性の観点から、設備空間の前側に配置される設備空間用前板が着脱可能となっており、設備空間用前板を取り外すことで、設備空間に配置された設備をメンテナンスすることが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平07-265137号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した収納構造は、便器により設備空間用前板の開閉が阻害されるため、必ずしも設備のメンテナンス性が良いとは言えなかった。
【0005】
ここで、上述した収納構造において、設備空間の上側に配置される設備空間用天板を取り外すことで、設備空間に配置された設備をメンテナンスすることも考えられる。この場合、設備空間用天板は上方に取り外されるため、便器により設備空間用天板の開閉が阻害されることはない。しかしながら、上述した収納構造では、設備空間用天板が設備空間側からビス止めされているため、設備空間に配置された設備をメンテナンスするためには、設備空間用前板も取り外す必要がある。そこで、設備空間用天板をヒンジにより開閉できるものとすることも考えられる。しかしながら、この場合、トイレの使用者等の設備をメンテナンスしない者に対しても、設備空間用天板も開閉できるとの認識を与えてしまい、設備空間用天板がむやみに開閉される可能性がある。しかも、収納空間用天板を開けようとして、間違って設備空間用天板を開けてしまう可能性もある。
【0006】
そこで、本発明は、設備のメンテナンス性を向上することができる収納構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る収納構造は、少なくとも第一壁と第一壁に隣接する第二壁とに設置されて、第一空間と、第一空間の第二壁とは反対側に隣り合う第二空間と、を形成する収納構造であって、第一空間の前側に配置されて第一壁と対向する前板と、第一空間と第二空間との間に配置されて第二壁と対向する仕切板と、第一空間の上側に配置される第一天板と、前板及び仕切板の少なくとも一方に対して第一天板を着脱可能に保持する保持部材と、前板又は仕切板の外側から、前板及び仕切板の少なくとも他方に対して第一天板をネジにより連結する締結部材と、を備える。
【0008】
この収納構造では、第一天板は、締結部材により前板及び仕切板の少なくとも他方に対して連結される。このため、トイレの使用者等の設備をメンテナンスしない者に対して、第一天板は開閉できないとの認識を与えることができるとともに、誤って第一天板を開けるのを抑制することができる。そして、締結部材は、前板又は仕切板の外側から、前板及び仕切板の少なくとも他方に対して第一天板をネジにより連結する。このため、第一空間の第二壁側及び第一壁側に作業スペースを確保できない場合であっても、容易に締結部材による連結を解除して第一天板を取り外すことができる。これにより、設備のメンテナンス性を向上することができる。しかも、第一天板は、保持部材により前板及び仕切板の少なくとも一方に対して着脱可能に保持される。このため、締結部材を配置できない場所においても、第一天板を保持することができるとともに、締結部材による連結を解除した際に第一天板を容易に取り外すことができる。
【0009】
保持部材は、嵌合又は磁力により、前板及び仕切板の少なくとも一方に対して第一天板を着脱可能に保持してもよい。この収納構造では、保持部材が、嵌合又は磁力により、前板及び仕切板の少なくとも一方に対して第一天板を保持するため、前板及び仕切板の少なくとも一方に対して第一天板を容易に着脱することができる。
【0010】
第二空間の上側に配置されて第二空間を開閉可能に取り付けられる第二天板を更に備えてもよい。この収納構造では、仕切板を挟んで第一空間と隣り合う第二空間の上側に、第二空間を開閉可能に取り付けられた第二天板が配置されている。このため、例えば、締結部材が、仕切板の外側からネジにより連結するものである場合に、当該ネジを第二天板で隠すことができる。これにより、収納構造の意匠性を向上させることができる。
【0011】
第二空間の下側に配置されて、第二空間の下側に第一空間と隣り合う第三空間を形成する横板を更に備え、仕切板は、第一空間と第三空間とを連通する仕切板開口を有し、横板は、第二空間と第三空間とを連通する横板開口と、横板開口を覆う開口蓋と、を有してもよい。この収納構造では、開口蓋を外せば、第二空間が、横板開口、第三空間、及び仕切板開口を通って第一空間と連通する。このため、設備のメンテナンス性が更に向上する。
【0012】
締結部材は、第一天板に固定されるL字金具と、L字金具を前板及び仕切板の少なくとも一方に締結するネジと、を有し、L字金具は、前板又は仕切板の外側において、ネジにより前板及び仕切板の少なくとも一方に締結されてもよい。この収納構造では、第一天板に固定されるL字金具が、前板又は仕切板の外側において、ネジにより前板及び仕切板の少なくとも一方に締結されるため、容易に締結部材による連結及び連結の解除を行うことができる。
【0013】
締結部材は、前板及び仕切板の少なくとも一方に固定されるL字金具と、L字金具を第一天板に締結するネジと、を有し、L字金具は、前板又は仕切板の外側において、ネジにより第一天板に締結されてもよい。この収納構造では、前板及び仕切板の少なくとも一方に固定されたL字金具が、前板又は仕切板の外側において、ネジにより第一天板に締結されるため、容易に締結部材による連結及び連結の解除を行うことができる。
【0014】
保持部材は、前板及び第一壁に対して第一天板を着脱可能に保持し、締結部材は、仕切板に対して第一天板をネジにより連結してもよい。この収納構造では、前板及び第一壁に対して第一天板を着脱可能に保持し、仕切板に対して第一天板をネジにより連結することで、仕切板側から第一天板の着脱を行うことができる。例えば、第二空間の上側に第二天板が配置される場合は、第二天板により、締結部材を隠すことができる。
【0015】
第一壁に取り付けられる第一板部材を更に備え、保持部材は、第一板部材を介して、第一壁に対して第一天板を着脱可能に保持してもよい。この収納構造では、保持部材が第一板部材を介して第一壁に対して第一天板を着脱可能に保持するため、第一壁に対する保持部材の取り付けを容易に行うことができる。
【0016】
保持部材の少なくとも一つは、仕切板と第二壁との間の中央位置よりも第二壁側に配置されてもよい。この収納構造では、保持部材の少なくとも一つが、仕切板と第二壁との間の中央位置よりも第二壁側に配置されるため、第一天板をバランスよく保持することができる。
【0017】
締結部材の少なくとも一つは、前板と第一壁との間の中央位置よりも前板側に配置されてもよい。収納構造は第一壁と第二壁とに設置されるため、メンテナンスしない者が誤って第一天板を開けようとする場合、この者は、第一壁及び第二壁から遠い位置において、第一天板を持ち上げようとする。そこで、締結部材が仕切板に対して第一天板をネジにより連結する収納構造では、締結部材の少なくとも一つが、前板と第一壁との間の中央位置よりも前板側に配置されるため、この者が誤って第一天板を開けようとしても、第一天板が開くのを適切に抑制することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、設備のメンテナンス性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】実施形態に係る収納構造が設置されたトイレ空間を示す斜視図である。
図2】実施形態に係る収納構造が設置されたトイレ空間を示す横断面図である。
図3】第一実施形態に係る収納構造を示す平面図である。
図4】第一実施形態に係る収納構造を示す正面図である。
図5図3に示すV-V線における断面図である。
図6】第一実施形態に係る収納構造において、扉が開いた状態を示す斜視図である。
図7】第一実施形態に係る収納構造において、天板を取り外した状態を示す斜視図である。
図8】第一実施形態に係る収納構造において、天板を取り外した状態を示す平面図である。
図9】(a)は、図3に示すIXa-IXa線における断面図であり、(b)は、図3に示すIXb-IXb線における断面図である。
図10】(a)は保持部の正面図、(b)は被保持部の正面図、(c)保持部と被保持部とが嵌合した状態を示す保持部材の正面図である。
図11】第一天板と前板との連結部分を拡大した断面図である。
図12】(a)~(c)は、L字金具の一例を示す斜視図である。
図13】第二実施形態に係る収納構造において、天板を取り外した状態を示す平面図である。
図14】(a)は、図3に示すXIVa-XIVa線における断面図であり、(b)は、図3に示すXIVb-XIVb線における断面図である。
図15】第一天板と前板との連結部分を拡大した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して、実施形態の収納構造について詳細に説明する。本実施形態は、本発明に係る収納構造を、トイレ空間に設置される収納構造に適用したものである。但し、本発明は、トイレ空間に設置される収納構造に限定されるものではなく、様々な空間に設置されるものである。なお、全図中、同一または相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0021】
[第一実施形態]
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る収納構造1は、便器2が設置されるトイレ空間3に設置されるものである。トイレ空間3は、背壁4、対向する第一横壁5及び第二横壁6、床7、ドア(不図示)等により囲まれる空間である。背壁4は、便器2の後方に配置される壁(第一壁)である。第一横壁5は、背壁4の一方側(本実施形態では左側)に隣接する壁(第二壁)であり、便器2の一方側(本実施形態では左側)の側方に配置されている。第二横壁6は、背壁4の他方側(本実施形態では右側)に隣接する壁であり、便器2の他方側(本実施形態では右側)の側方に配置されている。床7は、背壁4、第一横壁5及び第二横壁6の下側に隣接して、便器2が設置される設置面である。背壁4、第一横壁5、及び第二横壁6は、互いに直角に隣接しているが、その隣接角度は必ずしも直角でなくてもよい。以下の説明において、第一横壁5と第二横壁6の対向方向を、横方向ともいい、背壁4に対する便器2側の方向を、前方向ともいう。
【0022】
図3図6に示すように、本実施形態に係る収納構造1は、トイレ空間3の背壁4、第一横壁5、第二横壁6、及び床7に設置されるものである。なお、背壁4、第一横壁5、第二横壁6、及び床7に設置されるとは、必ずしも、背壁4、第一横壁5、第二横壁6、及び床7に固定されていることのみを意味するものではなく、背壁4、第一横壁5、第二横壁6、及び床7に当接又は近接した状態に配置されることも意味する。
【0023】
収納構造1は、第一空間11と、第二空間12と、第三空間13と、第四空間14と、を形成する。第一空間11は、収納構造1における、第一横壁5側及び背壁4側の隅部に形成される空間であって、配管や通気弁等の設備8を収納する設備空間である。第二空間12は、第一空間11の第一横壁5とは反対側(第二横壁6側)に隣り合う空間であって、例えば、トイレットペーパー、掃除用具等の備品を収納するための収納空間として利用される。第三空間13は、第二空間12の下側(床7側)に隣り合うとともに第一空間11の第一横壁5とは反対側(第二横壁6側)に隣り合う空間であって、便器2の後方に配置される空間である。第四空間14は、第二空間12の下側(床7側)に隣り合うとともに第三空間13の第一横壁5とは反対側(第二横壁6側)に隣り合う空間であって、例えば、トイレットペーパー、掃除用具等の備品を収納するための収納空間として利用される。
【0024】
収納構造1は、背板21と、第一仕切板22と、横板23と、第二仕切板24と、側板25と、前板26と、前扉27と、第一板部材28と、第二板部材29と、第一天板30と、第二天板31と、を備える。
【0025】
背板21は、第二空間12、第三空間13、及び第四空間14の後側(背壁4側)に配置されて、背壁4に取り付けられる板状部材である。背板21は、左右方向(図4及び図5における左右方向)かつ上下方向(図4及び図5における上下方向)に延びている。背壁4に対する背板21の取り付けは、例えば、ビス止め、接着等により行われる。
【0026】
第一仕切板22は、第一空間11と第二空間12及び第三空間13との間に配置されて、第一空間11と第二空間12及び第三空間13とを左右に仕切る板状部材である。第一仕切板22は、前後方向(図3における上下方向)かつ上下方向(図4及び図5における上下方向)に延びて、第一横壁5及び第二横壁6と対向している。
【0027】
第一仕切板22には、第一空間11と第三空間13とを連通する仕切板開口22Aが形成されている。仕切板開口22Aは、第一仕切板22における、第一空間11と第三空間13との間の全ての領域を開口するものであってもよく、第一空間11と第三空間13との間の一部の領域のみを開口するものであってもよい。
【0028】
横板23は、第二空間12と第三空間13及び第四空間14との間に配置されて、第二空間12と第三空間13及び第四空間14とを上下に仕切る板状部材である。つまり、横板23は、第二空間12の下側に配置されて、第二空間12の下側に第一空間11と隣り合う第三空間13を形成する。横板23は、前後方向(図3における上下方向)かつ左右方向(図4及び図5における左右方向)に延びて、床7と対向している。
【0029】
横板23には、第二空間12と第三空間13とを連通する横板開口23Aが形成されている。横板開口23Aは、第二空間12と第三空間13との間の全ての領域を開口するものであってもよく、第二空間12と第三空間13との間の一部の領域のみを開口するものであってもよい。
【0030】
横板23には、横板開口23Aを覆う開口蓋23Bが設けられている。開口蓋23Bは、横板開口23Aを覆うことで、第二空間12から第三空間13を隠す蓋である。開口蓋23Bは、例えば、横板23に対して載置されるだけのものであってもよく、横板23等に対して着脱可能に嵌合されるものであってもよい。開口蓋23Bは、横板開口23Aを覆うことができれば、如何なる形状であってもよい。
【0031】
第二仕切板24は、第三空間13と第四空間14との間に配置されて、第三空間13と第四空間14とを左右に仕切る板状部材である。第二仕切板24は、第一仕切板22と同様に、前後方向(図3における上下方向)かつ上下方向(図4及び図5における上下方向)に延びて、第一横壁5及び第二横壁6と対向している。
【0032】
側板25は、第二空間12、及び第四空間14の第二横壁6側(第一横壁5とは反対側)に配置されて、第二横壁6に取り付けられる板状部材である。側板25は、前後方向(図3における上下方向)かつ上下方向(図4及び図5における上下方向)に延びて、第一横壁5及び第二横壁6と対向している。第二横壁6に対する側板25の取り付けは、例えば、ビス止め、接着等により行われる。
【0033】
前板26は、第一空間11、第二空間12の一部、第三空間13、及び第四空間14の一部の前側(背壁4と反対側)に配置されて、第一空間11、第二空間12の一部、第三空間13、及び第四空間14の一部を前方から塞ぐ板状部材である。前板26は、左右方向(図3図4及び図5における左右方向)かつ上下方向(図4及び図5における上下方向)に延びて、背壁4と対向している。
【0034】
前扉27は、第二空間12の一部、及び第四空間14の一部の前側(背壁4と反対側)に配置されて、第二空間12の一部、及び第四空間14の一部を前方から塞ぐ板状部材である。前扉27は、前板26と隣り合うように並列されており、左右方向(図3図4及び図5における左右方向)かつ上下方向(図4及び図5における上下方向)に延びて、背壁4と対向している。そして、前扉27は、ヒンジ(不図示)により、側板25に対して揺動可能に連結されている。このため、前扉27は、ヒンジを回転軸として揺動することで、前板26側から、第二空間12及び第四空間14を開閉することが可能となっている。
【0035】
第一板部材28は、第一空間11の後側(背壁4側)に配置されて、背壁4に取り付けられる板状部材である。第一板部材28は、左右方向(図4及び図5における左右方向)かつ上下方向(図4及び図5における上下方向)に延びている。第一板部材28の上端面は、第一仕切板22及び前板26の上端面と略面一となっている。背壁4に対する第一板部材28の取り付けは、例えば、ビス止め、接着等により行われる。
【0036】
第二板部材29は、第一空間11の第一横壁5側に配置されて、第一横壁5に取り付けられる板状部材である。第二板部材29は、前後方向(図3における上下方向)かつ上下方向(図4及び図5における上下方向)に延びており、その上端面は、第一仕切板22及び前板26の上端面と略面一となっている。第一横壁5に対する第二板部材29の取り付けは、例えば、ビス止め、接着等により行われる。
【0037】
第一板部材28及び第二板部材29は、第一空間11の上下方向における全域に配置されていてもよく、第一空間11の上下方向における一部にのみ配置されていてもよい。後者の場合、第一板部材28及び第二板部材29は、細長い板状部材により構成することができる。なお、第一板部材28及び第二板部材29は、第一仕切板22及び前板26とともに矩形枠状に形成されていていることで、剛性が高まる。
【0038】
第一天板30は、第一空間11の上側(床7と反対側)に配置されて、第一空間11を上方から塞ぐ板状部材である。第一天板30は、前後方向(図3における上下方向)かつ左右方向(図3図4及び図5における左右方向)に延びて、床7と対向している。第一天板30の詳細については、後述する。
【0039】
第二天板31は、第二空間12の上側(床7と反対側)に配置されて、第二空間12を上方から塞ぐ板状部材である。第一天板30は、前後方向(図3における上下方向)かつ左右方向(図3図4及び図5における左右方向)に延びて、床7と対向している。また、第二天板31は、側板25の上端面、前板26の上端面、及び前扉27の上端面と対向しており、バンポン等の緩衝部材(不図示)を介して、側板25の上端面、前板26の上端面、及び前扉27の上端面に突き当てられている。このため、第二天板と側板25、前板26、及び前扉27との間には、緩衝部材の厚み分の隙間が形成されている。なお、バンポン等の緩衝部材は、第二天板31に取り付けられていてもよく、側板25の上端面、前板26の上端面、及び前扉27の上端面に取り付けられていてもよい。また、第二天板31と前扉27との間に緩衝部材を配置せずに、第二天板31と前扉27とが突き当てられないようにしてもよい。そして、第二天板31は、ヒンジ(不図示)により、背板21に対して揺動可能に連結されている。このため、第二天板31は、ヒンジを回転軸として揺動することで、前板26側から、第二空間12を開閉することが可能となっている。
【0040】
図7図9に示すように、収納構造1は、保持部材40と、締結部材50と、を備える。
【0041】
保持部材40は、前板26及び背壁4に対して第一天板30を着脱可能に保持する部材である。保持部材40の保持力は、嵌合、磁力等により得ることができ、本実施形態では、嵌合により得るものとして説明する。
【0042】
図10に示すように、保持部材40は、例えば、保持部41と、被保持部42と、により構成される。保持部41は、基部41aと、基部41aに保持されて略V字型に形成された板バネ41bと、板バネ41bの両端に回転自在に保持された一対のローラ41cと、により構成される。被保持部42は、基部42aと、基部42aから突出する突出部42bと、突出部42bの先端において拡幅する拡幅部42cと、により構成される。保持部材40は、被保持部42の拡幅部42cを保持部41の一対のローラ41cの間に押し込み、一対のローラ41cで拡幅部42c及び突出部42bを狭持させることで、保持部41により被保持部42を保持することが可能となっている。
【0043】
そして、図7図9に示すように、前板26の第一空間11側の面と、背壁4に取り付けられた第一板部材28の第一空間11側の面とに、それぞれ保持部41の基部41aが取り付けられている。また、第一天板30の第一空間11側の面の、各保持部41に対応する位置に、それぞれ被保持部42の基部42aが取り付けられている。このため、前板26に保持部41が取り付けられる保持部材40は、前板26に対して直接的に第一天板30を着脱可能に保持するが、第一板部材28に保持部41が取り付けられる保持部材40は、第一板部材28を介して、背壁4に対して間接的に第一天板30を着脱可能に保持する。
【0044】
保持部材40は、前板26及び第一板部材28のそれぞれに1つ配置されていてもよく、複数配置されていてもよい。また、保持部材40は、前板26及び第一板部材28の如何なる位置に配置されていてもよいが、少なくとも一つの保持部材40は、左右方向(第一仕切板22と第一横壁5との対向方向)において、第一仕切板22と第一横壁5との間の中央位置よりも第一横壁5側に配置されていることが好ましい。
【0045】
締結部材50は、第一仕切板22の外側(第一空間11とは反対側)から、第一仕切板22に対して第一天板30をネジ54により連結する部材である。
【0046】
図9及び図11に示すように、締結部材50は、例えば、L字金具51と、ビス52と、ナット53と、ネジ54と、により構成される。
【0047】
図12(a)に示すように、L字金具51は、金属の板状部材をL字状に屈曲した部材である。L字金具51は、互いに直角に屈曲した第一板状部51Aと第二板状部51Bとを備えている。第一板状部51Aには、ビス52が挿入される第一貫通孔51Cが形成されており、第二板状部51Bには、ネジ54が挿入される第二貫通孔51Dが形成されている。
【0048】
図9及び図11に示すように、ビス52は、L字金具51の第一貫通孔51Cから第一天板30にねじ込まれることで、L字金具51を第一天板30に固定するための部材である。
【0049】
ナット53は、第一仕切板22に埋め込まれて、ネジ54がねじ込まれる部材である。
【0050】
ネジ54は、L字金具51の第二貫通孔51Dから第一仕切板22に埋め込まれたナット53にねじ込まれることで、L字金具51を第一仕切板22に締結するための部材である。ネジ54は、頭部54Aと、ネジ部54Bと、を備えており、頭部54Aは、指でつまむことが可能となっている。このため、指等で頭部54Aを回すことで、L字金具51を第一天板30に連結することができるとともに、当該連結を解除することができる。なお、頭部54Aの形状、大きさ等は、特に限定されるものではなく、例えば、頭部54Aを指で摘まんで回すことができる形状、ドライバー等の工具を用いて回すことができる形状等とすることができる。
【0051】
そして、L字金具51の第二板状部51Bが、第一仕切板22の第一空間11とは反対側に配置されるように、L字金具51が、ビス52によって、第一天板30の下面に固定されている。また、第一仕切板22の第一空間11とは反対側の面の、L字金具51の第二貫通孔51Dに対応する位置に、ナット53が埋め込まれている。そして、第一仕切板22の外側(第一仕切板22の第一空間11とは反対側)において、ネジ54が第二貫通孔51Dからナット53にねじ込まれている。
【0052】
つまり、収納構造1では、第一仕切板22の第一空間11とは反対側から、ネジ54を第二貫通孔51Dに挿入してナット53にねじ込むことで、第一天板30に固定されたL字金具51を第一仕切板22に締結することができる。これにより、第一天板30が第一仕切板22に連結される。一方、第一仕切板22の第一空間11とは反対側から、ネジ54を緩めてナット53から取り外すことで、L字金具51と第一仕切板22との連結を解除することができる。これにより、第一天板30と第一仕切板22との連結が解除される。
【0053】
締結部材50は、第一仕切板22に1つのみ配置されていてもよく、複数配置されていてもよい。また、締結部材50は、第一仕切板22の如何なる位置に配置されていてもよいが、少なくとも一つの締結部材50は、前後方向(前板26と背壁4との対向方向)において、前板26と背壁4との間の中央位置よりも前板26側に配置されていることが好ましい。本実施形態では、前板26と背壁4との間の中央位置よりも前板26側と、当該中央位置よりも背壁4側とに、それぞれ締結部材50が配置されている。
【0054】
以上説明したように、本実施形態に係る収納構造1では、第一天板30は、締結部材50により第一仕切板22に対して連結される。このため、トイレの使用者等の設備8をメンテナンスしない者に対して、第一天板30は開閉できないとの認識を与えることができるとともに、誤って第一天板30を開けるのを抑制することができる。そして、締結部材50は、第一仕切板22の外側から、第一仕切板22に対して第一天板30をネジ54により連結する。これにより、第一仕切板22側から第一天板30の着脱を行うことができるため、第一空間11の第一横壁5側及び背壁4側に作業スペースを確保できない場合であっても、容易に締結部材50による連結を解除して第一天板30を取り外すことができる。これにより、設備8のメンテナンス性を向上することができる。しかも、第一天板30は、保持部材40により前板26に対して着脱可能に保持される。このため、締結部材50を配置できない場所においても、第一天板30を保持することができるとともに、締結部材50による連結を解除した際に第一天板30を容易に取り外すことができる。
【0055】
また、保持部材40が、嵌合により、前板26に対して第一天板30を保持するため、前板26に対して第一天板30を容易に着脱することができる。
【0056】
また、第一仕切板22を挟んで第一空間11と隣り合う第二空間12の上側に、第二空間12を開閉可能に取り付けられた第二天板31が配置されている。このため、締結部材50のネジ54を第二天板31で隠すことができる。これにより、収納構造1の意匠性を向上させることができる。
【0057】
また、横板23の開口蓋23Bを外せば、第二空間12が、横板23の横板開口23A、第三空間13、及び第一仕切板22の仕切板開口22Aを通って第一空間と連通する。このため、設備8のメンテナンス性が更に向上する。
【0058】
また、第一天板30に固定されるL字金具51が、第一仕切板22の外側において、ネジ54により第一仕切板22に締結されるため、容易に締結部材50による連結及び連結の解除を行うことができる。
【0059】
ところで、第一天板30と第二天板31との高さが揃うと、収納構造1の意匠性が向上するが、第二天板31の高さは、側板25、前板26、及び前扉27の高さや、これらの間に配置される緩衝部材の厚み等によって変わってくる。そこで、図12(b)に示すように、L字金具51の第二貫通孔51Dを上下方向に長い長孔にし、又は、図12(c)に示すように、L字金具51の第二貫通孔51Dをネジ54の径より大きな大径孔にし、ネジ54に対するL字金具51の締結位置を調節可能としてもよい。この場合、ネジ54に対するL字金具51の締結位置を上下方向に調整することで、第一天板30の高さを調節することができる。これにより、第一天板30の天面高さを第二天板31の天面高さに合わせることができるため、意匠性を向上することができる。しかも、トイレ空間3に設置される設備8は、水を流す際等に気圧変化を生じさせるため、L字金具51の締結位置を調節して、第一天板30と、第一仕切板22、前板26、第一板部材28、及び第二板部材29との間に隙間を形成することで、当該気圧変化を適切に生じさせることができる。なお、第一天板30と、第一仕切板22、前板26、第一板部材28、及び第二板部材29との間にも、バンポン等の緩衝部材を配置してもよい。
【0060】
同様に、第一天板30の前端面と第二天板31の前端面とが揃うと、収納構造1の意匠性が向上する。そこで、L字金具51の第二貫通孔51Dを前後方向に長い長孔にし、又は、図12(c)に示すように、L字金具51の第二貫通孔51Dをネジ54の径より大きな大径孔にし、ネジ54に対するL字金具51の締結位置を調節可能としてもよい。この場合、ネジ54に対するL字金具51の締結位置を前後方向に調整することで、第一天板30の前端面の位置を調節することができる。これにより、第一天板30の前端面の位置を第二天板31の前端面の位置に合わせることができるため、意匠性を向上することができる。
【0061】
また、保持部材40が第一板部材28を介して背壁4に対して第一天板30を着脱可能に保持するため、背壁4に対する保持部材40の取り付けを容易に行うことができる。
【0062】
また、保持部材40の少なくとも一つが、第一仕切板22と第一横壁5との間の中央位置よりも第一横壁5側に配置されるため、第一天板30をバランスよく保持することができる。
【0063】
ところで、収納構造1は背壁4と第一横壁5とに設置されるため、メンテナンスしない者が誤って第一天板30を開けようとする場合、この者は、背壁4及び第一横壁5から遠い位置において、第一天板30を持ち上げようとする。本実施形態では、締結部材50の少なくとも一つが、前板26と背壁4との間の中央位置よりも前板26側に配置されるため、この者が誤って第一天板30を開けようとしても、第一天板30が開くのを適切に抑制することができる。
【0064】
[第二実施形態]
次に、第二実施形態について説明する。
【0065】
第二実施形態は、基本的に第一実施形態と同様であり、保持部材及び締結部材の配置のみ第一実施形態と相違する。このため、以下では、第一実施形態と相違する事項のみを説明し、第一実施形態と同様の事項の説明を省略する。
【0066】
図13及び図14に示すように、第二実施形態に係る収納構造1Aの保持部材40は、第一仕切板22及び第一横壁5に対して第一天板30を着脱可能に保持する部材である。
【0067】
保持部41は、第一仕切板22の第一空間11側の面と、第一横壁5に取り付けられた第二板部材29の第一空間11側の面とに、それぞれ取り付けられている。また、被保持部42は、第一天板の第一空間11側の面の、各保持部41に対応する位置に、それぞれ取り付けられている。このため、第一仕切板22に保持部41が取り付けられる保持部材40は、第一仕切板22に対して直接的に第一天板30を着脱可能に保持するが、第二板部材29に保持部41が取り付けられる保持部材40は、第二板部材29を介して、第一横壁5に対して間接的に第一天板30を着脱可能に保持する。
【0068】
保持部材40は、第一仕切板22及び第二板部材29のそれぞれに1つ配置されていてもよく、複数配置されていてもよい。また、保持部材40は、第一仕切板22及び第二板部材29の如何なる位置に配置されていてもよいが、少なくとも一つの保持部材40は、前後方向(前板26と背壁4との対向方向)において、前板26と背壁4との間の中央位置よりも背壁4側に配置されていることが好ましい。
【0069】
図13図15に示すように、第二実施形態に係る収納構造1Aの締結部材50は、前板26の外側(第一空間11とは反対側)から、前板26に対して第一天板30をネジ54により連結する部材である。
【0070】
そして、L字金具51の第二板状部51Bに形成された第二貫通孔51Dが、前板26の第一空間11とは反対側に配置されるように、L字金具51が、ビス52によって、前板26の第一空間11側の面に締結されている。また、第一天板30の下面の、L字金具51の第二貫通孔51Dに対応する位置に、ナット53が埋め込まれている。そして、前板26の外側(前板26の第一空間11とは反対側)において、ネジ54が第二貫通孔51Dからナット53にねじ込まれている。
【0071】
つまり、収納構造1Aでは、前板26の第一空間11とは反対側から、ネジ54を第二貫通孔51Dに挿入してナット53にねじ込むことで、L字金具51を第一天板30に締結することができ、これにより、第一天板30が前板26に連結される。一方、前板26の第一空間11とは反対側から、ネジ54を緩めてナット53から取り外すことで、L字金具51と第一天板30との連結を解除することができ、これにより、第一天板30と前板26との連結が解除される。
【0072】
締結部材50は、前板26に1つのみ配置されていてもよく、複数配置されていてもよい。また、締結部材50は、前板26の如何なる位置に配置されていてもよいが、少なくとも一つの締結部材50は、左右方向(第一仕切板22と第一横壁5との対向方向)において、第一仕切板22と第一横壁5との間の中央位置よりも第一仕切板22側に配置されていることが好ましい。本実施形態では、第一仕切板22と第一横壁5との間の中央位置よりも第一仕切板22側と、当該中央位置よりも第一横壁5側とに、それぞれ締結部材50が配置されている。
【0073】
以上説明したように、本実施形態に係る収納構造1Aでは、保持部材40が、第一仕切板22及び第一横壁5に対して第一天板30を着脱可能に保持し、締結部材50が、前板26に対して第一天板30をネジ54により連結する。これにより、前板26側から第一天板30の着脱を行うことができる。このため、第二空間12の上側に配置される第二天板31を開閉することなく、締結部材50の連結を解除することができる。
【0074】
また、保持部材40が第二板部材29を介して第一横壁5に対して第一天板30を着脱可能に保持するため、第一横壁5に対する保持部材40の取り付けを容易に行うことができる。
【0075】
また、保持部材40の少なくとも一つが、前板26と背壁4との間の中央位置よりも背壁4側に配置されるため、第一天板30をバランスよく保持することができる。
【0076】
また、締結部材50の少なくとも一つが、第一仕切板22と第一横壁5との間の中央位置よりも第一仕切板22側に配置されるため、メンテナンスしない者が誤って第一天板30を開けようとしても、第一天板30が開くのを適切に抑制することができる。
【0077】
また、前板26に固定されたL字金具51が、前板26の外側において、ネジ54により第一天板30に締結されるため、容易に締結部材50による連結及び連結の解除を行うことができる。
【0078】
また、ネジ54は、前板26の前方に配置されるが、第一天板30の下面に埋め込まれたナット53にネジ54をねじ込むため、第一天板30によりネジ54を隠すことができる。
【0079】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、適宜変更することができる。
【0080】
例えば、上記実施形態では、収納構造がトイレ空間3の背壁4、第一横壁5、第二横壁6、及び床7に設置されるものとして説明したが、収納構造は、少なくとも互いに隣り合う第一壁と第二壁とに設置されるものであれば、如何なる壁に設置されるものであってもよい。
【0081】
また、上記実施形態では、締結部材50は、L字金具51を用いるものとして説明したが、ネジ54により前板26又は第一仕切板22に対して第一天板30を連結することができれば、如何なる部材を用いてもよい。
【0082】
また、第一実施形態では、保持部材40は、前板26及び背壁4に対して第一天板30を着脱可能に保持するものとして説明したが、第二実施形態のように第一仕切板22及び第一横壁5に対して第一天板30を着脱可能に保持するものであってもよく、前板26のみ又は第一仕切板22のみに対して第一天板30を着脱可能に保持するものであってもよい。
【0083】
また、第一実施形態では、保持部材40は、第一板部材28を介して背壁4に対して第一天板30を着脱可能に保持するものとして説明したが、第一板部材28等を介することなく、背壁4に対して直接的に第一天板30を着脱可能に保持するものであってもよい。この場合、例えば、保持部材40の保持部41を、背壁4に直接的に取り付ければよい。
【0084】
また、第一実施形態では、L字金具51を第一天板30に固定し、ネジ54によりL字金具51を第一仕切板22に締結するものとして説明したが、L字金具51を第一仕切板22に固定し、ネジ54によりL字金具51を第一天板30に締結するものであってもよい。
【0085】
また、第二実施形態では、保持部材40は、第一仕切板22及び第一横壁5に対して第一天板30を着脱可能に保持するものとして説明したが、第一実施形態のように前板26及び背壁4に対して第一天板30を着脱可能に保持するものであってもよく、第一仕切板22のみ又は前板26のみに対して第一天板30を着脱可能に保持するものであってもよい。
【0086】
また、第二実施形態では、保持部材40は、第二板部材29を介して第一横壁5に対して第一天板30を着脱可能に保持するものとして説明したが、第二板部材29等を介することなく、第一横壁5に対して直接的に第一天板30を着脱可能に保持するものであってもよい。この場合、例えば、保持部材40の保持部41を、第一横壁5に直接的に取り付ければよい。
【0087】
また、第二実施形態では、L字金具51を前板26に固定し、ネジ54によりL字金具51を第一天板30に締結するものとして説明したが、L字金具51を第一天板30に固定し、ネジ54によりL字金具51を前板26に締結するものであってもよい。
【符号の説明】
【0088】
1,1A…収納構造、2…便器、3…トイレ空間、4…背壁(第一壁)、5…第一横壁(第二壁)、6…第二横壁、7…床、8…設備、11…第一空間、12…第二空間、13…第三空間、14…第四空間、21…背板、22…第一仕切板、22A…仕切板開口、23…横板、23A…横板開口、23B…開口蓋、24…第二仕切板、25…側板、26…前板、27…前扉、28…第一板部材、29…第二板部材、30…第一天板、31…第二天板、40…保持部材、41…保持部、41a…基部、41b…板バネ、41c…ローラ、42…被保持部、42a…基部、42b…突出部、42c…拡幅部、50…締結部材、51…L字金具、51A…第一板状部、51B…第二板状部、51C…第一貫通孔、51D…第二貫通孔、52…ビス、53…ナット、54…ネジ、54A…頭部、54B…ネジ部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15