IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社東芝の特許一覧 ▶ 東芝エネルギーシステムズ株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-直接接触式復水装置 図1
  • 特許-直接接触式復水装置 図2
  • 特許-直接接触式復水装置 図3
  • 特許-直接接触式復水装置 図4
  • 特許-直接接触式復水装置 図5
  • 特許-直接接触式復水装置 図6
  • 特許-直接接触式復水装置 図7
  • 特許-直接接触式復水装置 図8
  • 特許-直接接触式復水装置 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-10
(45)【発行日】2022-06-20
(54)【発明の名称】直接接触式復水装置
(51)【国際特許分類】
   F01K 9/00 20060101AFI20220613BHJP
   F28B 3/04 20060101ALI20220613BHJP
   F28B 9/04 20060101ALI20220613BHJP
   F28B 3/06 20060101ALI20220613BHJP
【FI】
F01K9/00 B
F28B3/04
F28B9/04
F28B3/06
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018210374
(22)【出願日】2018-11-08
(65)【公開番号】P2020076368
(43)【公開日】2020-05-21
【審査請求日】2021-03-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】317015294
【氏名又は名称】東芝エネルギーシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001092
【氏名又は名称】特許業務法人サクラ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】梅本 靖子
(72)【発明者】
【氏名】川口 尭
【審査官】中村 大輔
(56)【参考文献】
【文献】特開昭53-146007(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第107036454(CN,A)
【文献】特開2015-108476(JP,A)
【文献】特開2013-148296(JP,A)
【文献】特開2013-087664(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01K 1/00-21/06
F28B 1/00-11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
蒸気タービンからのタービン排気が流入するタービン排気入口部と前記タービン排気入口部を介して前記タービン排気を受け入れる復水器本体容器とを有し、前記タービン排気を受け入れて冷却水を噴射して前記タービン排気中の蒸気を凝縮させ復水とする復水器と、
前記復水器で凝縮した前記復水を受け入れて冷却し前記冷却水として保持する冷却塔と、
前記復水を前記復水器から前記冷却塔に移送するための復水戻り管および前記復水戻り管に設けられた少なくとも1台の循環水ポンプと、
前記冷却塔から前記冷却水を前記復水器に移送するための冷却水供給管および前記冷却水供給管に設けられた冷却水供給弁と、
前記復水器の器内の圧力を大気圧にするための復水器外気供給系と、
を備えた直接接触式復水装置であって、
前記復水器は、前記復水器の前記器内に前記冷却水を散布して前記器内の圧力を負圧に維持する冷却水散布部を有し、
前記復水器外気供給系は、
通常外気供給管および前記通常外気供給管に設けられた通常真空破壊弁を有し前記蒸気タービンの停止の際に前記器内の圧力を大気圧にまで復帰させるために用いられる通常真空破壊系と、
緊急外気供給管および前記緊急外気供給管に設けられた緊急外気供給弁を有し前記通常真空破壊系の動作にもかかわらず前記復水器の水位が予め設定された水位を超えた場合に前記通常真空破壊系に加えて動作し前記通常真空破壊系よりも容量が大きな緊急外気供給系と、
を具備することを特徴とする直接接触式復水装置。
【請求項2】
前記通常外気供給管の第1の端部は前記タービン排気入口部に接続され、前記通常外気供給管の第2の端部は大気に開放されており、
前記緊急外気供給管の第1の端部は前記通常外気供給管の前記第1の端部と前記通常真空破壊弁との間において前記通常外気供給管に接続され、前記緊急外気供給管の第2の端部は大気に開放されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の直接接触式復水装置。
【請求項3】
前記通常外気供給管の第1の端部は前記タービン排気入口部に接続され、前記通常外気供給管の第2の端部は大気に開放されており、
前記緊急外気供給管の第1の端部は前記タービン排気入口部に接続され、前記緊急外気供給管の第2の端部は大気に開放されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の直接接触式復水装置。
【請求項4】
前記通常外気供給管の第1の端部は前記タービン排気入口部に接続され、前記通常外気供給管の第2の端部は大気に開放されており、
前記緊急外気供給管の第1の端部は前記復水器本体容器に接続され、前記緊急外気供給管の第2の端部は大気に開放されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の直接接触式復水装置。
【請求項5】
前記通常外気供給管の第1の端部は前記復水器本体容器に接続され、前記通常外気供給管の第2の端部は大気に開放されており、
前記緊急外気供給管の第1の端部は前記通常外気供給管の前記第1の端部と前記通常真空破壊弁との間において前記通常外気供給管に接続され、前記緊急外気供給管の第2の端部は大気に開放されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の直接接触式復水装置。
【請求項6】
前記通常外気供給管の第1の端部は前記復水器本体容器に接続され、前記通常外気供給管の第2の端部は大気に開放されており、
前記緊急外気供給管の第1の端部は前記復水器本体容器に接続され、前記緊急外気供給管の第2の端部は大気に開放されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の直接接触式復水装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、直接接触式復水装置に関する。
【背景技術】
【0002】
地熱発電プラントは、地熱により発生した蒸気を利用して蒸気タービンを回転させ、蒸気タービンで仕事を終えたタービン排気蒸気は、蒸気タービンに接続された復水装置により凝縮されるシステムである。一般に、地熱発電プラントで採用される復水器には、凝縮した復水を再利用する必要がないため熱交換率のよい直接接触式復水器が用いられ、復水器の冷却水を冷却する上では、冷却塔による直接接触式空気冷却方式が採用される場合が多い。
【0003】
徒来の復水式蒸気タービンにおいては、タービン排気をタービン回転軸に垂直な方向の下方向または上方向へ排出して、復水器へ流入させるのが一般的であったが、タービン排気を軸流方向へ排出し軸流方向において復水器を直結することによって、排気損失を低減することができエネルギー効率の大幅な向上が図られている。
【0004】
また、従来の方式の場合には、下方向または上方向に大きなスペースが必要であるが、軸流排気型タービンにおいては、軸方向で復水器と接続することにより、レイアウトが容易となり建設コストの低減効果が大きい。また、蒸気タービンの設置位置と復水器の設置位置が平面的に分離している、すなわち、たとえば互いに上下に配されているなど平面的位置が重複していることはないため、保守点検の面でも、工程短縮、コスト低減を図ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2001-193417号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
軸流排気タービンの場合、通常の直接接触式復水器では、直接接触式復水器からみてタービン排気の入口部であるタービン排気ダクト(タービン排気入口部)を通じて復水が蒸気タービン内に逆流しタービン損傷を起こすウォータインダクションと言われる事象によるリスクが、相対的に高くなる。復水器内が真空状態であるかぎり、循環水ポンプが停止し、さらに冷却水管の復水器入口弁が故障した場合には、冷却水が復水器に流入し続ける。
【0007】
このような事態を回避するために、冷却水供給系統にサイフォンブレーカを設置して、冷却水の蒸気タービンへの流入を防止する方法がある。しかしながら、循環水配管は一般的に大口径であるため、サイフォンブレーカを設置するためには広い施工面積を要する。
【0008】
また、プラント停止後に復水器内へのアクセスを可能とするために、復水器の器内圧を大気圧に戻す必要があり、このための手段として真空破壊弁が設置される。しかしながら、急激に外気を導入するとタービン最終段の温度の急上昇を招き好ましくないため、復水器の器内圧を真空から大気圧にするのに数分間を要するように、真空破壊弁の口径が選定される。
【0009】
復水の蒸気タービンへの逆流は、復水器の器内圧が大気圧まで早期に復帰することによっても防止することが可能である。しかしながら、この真空破壊弁を使用しても復水器の器内圧が大気圧まで復帰するには数分間を要することから、軸流排気タービンの場合、この数分間のうちに復水器内の復水の水位が上昇し、蒸気タービンに到達してしまう。
【0010】
他の方法として、冷却水供給系統にサイフォンブレーカを設置し、循環水ポンプトリップ時にこれを開とすることによって、復水器への冷却水流入を阻止する方法が知られている。しかしながら、この方法では、循環水ポンプトリップのたびにサイフォンブレーカを作動させることになる一方で、必ずしも、復水器水位との対応で作動させるものとはなっていない。
【0011】
そこで、本発明の実施形態は、循環水ポンプトリップ時において、復水器から蒸気タービンへのウォータインダクションを確実に防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述の目的を達成するため、本実施形態に係る直接接触式復水装置は、蒸気タービンからのタービン排気が流入するタービン排気入口部と前記タービン排気入口部を介して前記タービン排気を受け入れる復水器本体容器とを有し、前記タービン排気を受け入れて冷却水を噴射して前記タービン排気中の蒸気を凝縮させ復水とする復水器と、前記復水器で凝縮した前記復水を受け入れて冷却し前記冷却水として保持する冷却塔と、前記復水を前記復水器から前記冷却塔に移送するための復水戻り管および前記復水戻り管に設けられた少なくとも1台の循環水ポンプと、前記冷却塔から前記冷却水を前記復水器に移送するための冷却水供給管および前記冷却水供給管に設けられた冷却水供給弁と、前記復水器の器内の圧力を大気圧にするための復水器外気供給系と、を備えた直接接触式復水装置であって、前記復水器は、前記復水器の器内に前記冷却水を散布して前記器内の圧力を負圧に維持する冷却水散布部を有し、前記復水器外気供給系は、通常外気供給管および前記通常外気供給管に設けられた通常真空破壊弁を有し前記蒸気タービンの停止の際に前記器内の圧力を大気圧にまで復帰させるために用いられる通常真空破壊系と、緊急外気供給管および前記緊急外気供給管に設けられた緊急外気供給弁を有し前記通常真空破壊系の動作にもかかわらず前記復水器の水位が予め設定された水位を超えた場合に前記通常真空破壊系に加えて動作し前記通常真空破壊系よりも容量が大きな緊急外気供給系と、を具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明の実施形態によれば、循環水ポンプトリップ時において、復水器から蒸気タービンへのウォータインダクションを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】第1の実施形態に係る直接接触式復水装置の構成を示す系統図である。
図2】第1の実施形態に係る直接接触式復水装置における復水器内の復水の水位の設定値の説明図である。
図3】第1の実施形態に係る直接接触式復水装置における復水器外気供給制御部の構成を示すブロック図である。
図4】第1の実施形態に係る直接接触式復水装置の作用を説明する復水器の器内圧の時間的変化を示すグラフである。
図5】第1の実施形態に係る直接接触式復水装置の作用を説明する復水器水位の時間的変化を示すグラフである。
図6】第2の実施形態に係る直接接触式復水装置の構成を示す系統図である。
図7】第3の実施形態に係る直接接触式復水装置の構成を示す系統図である。
図8】第4の実施形態に係る直接接触式復水装置の構成を示す系統図である。
図9】第5の実施形態に係る直接接触式復水装置の構成を示す系統図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る直接接触式復水装置について説明する。ここで、互いに同一または類似の部分には、共通の符号を付して、重畳する説明は省略する。
【0016】
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る直接接触式復水装置の構成を示す系統図である。
【0017】
直接接触式復水装置100は、タービン排気入口部101、復水器110、復水戻り系120、冷却塔130、冷却水供給系140、および復水器外気供給系200を有する。
【0018】
復水器110は、タービン排気入口部101を介して蒸気タービン10からのタービン排気を受け入れて、冷却水を噴射し、受け入れたタービン排気を冷却水と直接に接触させることによりタービン排気中の蒸気を凝縮させて復水とし、タービン排気圧力を所定の負圧に維持する。
【0019】
復水器110は、タービン排気入口部101からタービン排気を受け入れる閉空間111sを形成する復水器本体容器111、閉空間111s内に冷却水を散布する冷却水散布部112、および冷却塔130から供給されて冷却水散布部112に移送される冷却水を一時的に保持する復水器水室113を有する。
【0020】
復水器本体容器111は、冷却水散布部112を内蔵し、タービン排気入口部101を介して蒸気タービン10からのタービン排気を受け入れる。復水器本体容器111は、タービン排気の流れに沿って、タービン回転軸方向に延びかつ上下に拡がっている。復水器本体容器111の底部には、冷却水と接触して冷却された蒸気が凝縮した復水、および蒸気の凝縮に使用されなかった散布された冷却水を保持するホットウェル111wが形成されている。
【0021】
ホットウェル111wから復水器本体容器111の外側に流出する復水は、さらに深い位置まで掘り下げられた吸い込み側ピット115に流入する。
【0022】
復水戻り系120は、復水器110から冷却塔130に復水を移送する系統であり、復水器110と冷却塔130を接続する復水戻り管121と、復水戻り管121に互いに並列に設けられた2台の循環水ポンプ122と、それぞれの循環水ポンプ122の出口側の復水戻り管121に設けられた循環水ポンプ出口弁123を有する。循環水ポンプ122は、吸い込み側ピット115内の復水を昇圧し、復水を大気圧状態の冷却塔130に圧送する。循環水ポンプ122は、2台に限定せず、1台あるいは3台以上の場合であってもよい。
【0023】
冷却塔130は、復水器110で生じた復水を受け入れて冷却し、復水器110に冷却水として供給する。冷却水は、冷却塔130内の圧力(大気圧)と復水器110内の圧力(負圧)との差圧と、冷却塔130および復水器110のそれぞれの高さ位置の差による静水頭とに基づく駆動力により、復水器110に供給される。
【0024】
冷却塔130は、上部開口131aにより外気と連通し内部が大気圧である開放容器131、復水を開放容器131の内部に散布する散水管132、散布されている復水に外気を送風する冷却ファン133を有する。開放容器131の径方向の外側には、堰134が設けられている。堰134の内部は、開放容器131の下部開口131bを介して開放容器131の底部と連通している。散水管132により開放容器131内に散布された復水は、冷却ファン133から送られる外気により蒸発潜熱を奪われ冷却され、開放容器131の底部および堰134内に保持される。
【0025】
冷却水供給系140は、冷却塔130から復水器110に冷却水を移送する系統である。冷却水供給系140は、堰134内と復水器水室113とを接続する冷却水供給管141と、冷却水供給管141に設けられた冷却水供給弁142を有する。冷却水供給弁142は、冷却水供給管141を経て移送される冷却水の流量を調節可能である。なお、冷却水移送の駆動力は、堰134から復水器本体容器111の閉空間111sに噴射されるまで、大気圧Paと器内圧との差圧から、堰134の高さ位置と復水器本体容器111内の冷却水散布部112とのヘッド差を減じた値となる。
【0026】
復水器外気供給系200は、通常真空破壊系210、緊急外気供給系220、復水器水位測定系230および復水器外気供給制御部240を有する。通常真空破壊系210および緊急外気供給系220は、タービン排気入口部101に接続されている。
【0027】
通常真空破壊系210は、通常外気供給管211、および通常真空破壊弁212を有する。通常外気供給管211は、レデューサ211cを介して互いに直列に接続されている通常外気供給大径管211aおよび通常外気供給小径管211bを有する。通常真空破壊弁212は、通常外気供給小径管211bに設けられている。通常真空破壊弁212は、オンオフ弁である。なお、通常真空破壊弁212は、調節弁であってもよい。
【0028】
通常外気供給大径管211aの第1の端部は、タービン排気入口部101に接続され、第2の端部はレデューサ211cの大径側に接続されている。また、通常外気供給小径管211bの第1の端部はレデューサ211cの小径側に接続されており、第2の端部は外気に開放されている。
【0029】
緊急外気供給系220は、緊急外気供給管221、および緊急外気供給管221に設けられた緊急外気供給弁222を有する。緊急外気供給管221の第1の端部は、通常外気供給大径管211aに接続されており、第2の端部は、外気に開放されている。緊急外気供給弁222は、オンオフ弁である。なお、通常真空破壊弁212は、調節弁であってもよい。
【0030】
通常真空破壊系210の通常外気供給大径管211aおよび緊急外気供給系220の緊急外気供給管221は、通常真空破壊系210の通常外気供給小径管211bの口径よりも大きな口径を有する。また、緊急外気供給系220の緊急外気供給弁222は、通常真空破壊系210の通常真空破壊弁212の容量よりも大きな容量を有する。この結果、緊急外気供給系220の動作による復水器110への外気の流入速度は、通常真空破壊系210の動作による復水器110への外気の流入速度よりも大きくなるように形成される。
【0031】
なお、上記の構成に代えて、緊急外気供給系220の緊急外気供給管221の端部が直接にタービン排気入口部101に接続され、通常真空破壊系210は通常外気供給大径管211aを有さずに通常外気供給小径管211bが緊急外気供給管221に接続されている構成としてもよい。
【0032】
通常真空破壊系210は、蒸気タービン10の通常停止過程において復水器110の真空を破壊する。すなわち、復水器110の復水器本体容器111内の閉空間111s内を外気に導通させて、閉空間111sの圧力を、蒸気タービン10の運転状態における大気圧より十分に低い真空状態から大気圧にまで、数分間の時間をかけて復帰させる。
【0033】
緊急外気供給系220は、緊急に復水器110の真空を破壊する必要が生じた場合に、短時間で外気を復水器110の閉空間111s内に導入し、閉空間111sの圧力を、短時間で真空状態から大気圧にまで復帰させる。この時間は、通常真空破壊系210による大気圧までの復帰時間に比べて十分に短く設定される。
【0034】
緊急に復水器110の真空を破壊する必要が生じた場合の例としては、復水器110内の水位が急速に上昇する事象が発生した場合がある。具体的には、たとえば、循環水ポンプ122の1台が不調により停止し、あるいは電源喪失等により全台が停止し、かつ、冷却水供給弁142が閉止できなかった場合がある。少なくとも1台の循環水ポンプ122が停止すると、復水器110内でタービン排気が冷却されることにより発生し続ける復水を復水器110から排出する能力が低下する。この場合、冷却塔130から復水器110に供給される冷却水の流量を低下させるために、冷却水供給弁142の開度を絞る、あるいは冷却水供給弁142が複数の場合は一部の冷却水供給弁142を閉止する必要がある。この状況で、冷却水の流量を減少させられない場合は、復水器110内の復水の水位は上昇し続けることになる。
【0035】
復水器110内の復水水位は、復水器水位測定系230により測定され、復水器水位信号が出力される。ただし、水位測定の目的が、蒸気タービン10へのウォータインダクションの防止にあることから、水位の位置を正確に把握する必要がある。
【0036】
水位の測定は、図1に示すような差圧式によることでもよいが、差圧式の場合は、温度補正次第で、実際の水位と異なる結果が得られる場合もあり、温度補正を注意して行う。あるいは、透明な水位ゲージを復水器本体容器111の外側に設け、光学的に水位を測定することでもよい。
【0037】
以下に、本実施形態による直接接触式復水装置100の作用について説明する。
【0038】
図2は、第1の実施形態に係る直接接触式復水装置における復水器内の復水の水位の設定値の説明図である。復水器110内の復水の水位(以下、復水器水位)に関しては、通常水位(NWL)、復水器水位高(HL)、復水器水位高高(HHL)、復水器水位高高高(HHHL)、および復水器緊急水位(EWL)の各レベルに水位設定がされている。設定された復水器水位は、復水器外気供給制御部240の後述する設定値記憶部241に記憶される。
【0039】
通常水位(NWL)は、ホットウェル111wにおける復水の通常の水位であり、復水器水位の制御設定値である。蒸気タービン10の通常運転中は、ホットウェル111wの水位は、たとえば冷却水供給弁142の開度調整等により通常水位(NWL)となるように制御されるため、ホットウェル111wの水位は通常水位(NWL)を中心としたある幅の範囲内にあると考えられる。
【0040】
復水器水位高(HL)は、警報設定値である。たとえば、蒸気タービン10の蒸気量が変化する等の外乱により、復水器110の水位がこの制御状態を逸脱して上昇した場合に、運転員の注意を喚起するために発せられる。
【0041】
復水器水位高高(HHL)として設定された水位は、通常真空破壊系210を動作させるための設定水位である。復水器水位高高(HHL)の水位は、復水器110内の下方に設けられた気液分離の機構(図示せず)が水没する状態に対応する水位である。この状態になると、通常の運転時において復水器110が担うべき機能の一部が損なわれたものとして、通常は、蒸気タービン10の出力を低下させる、あるいは、蒸気タービン10を停止するなどの措置が取られる。また、直接接触式復水装置100においては、蒸気タービン10へのウォータインダクションを防止する観点からも、通常真空破壊系210により外気を復水器110に導入し、復水器110の真空を破壊する。
【0042】
復水器緊急水位(EWL)は、たとえば、タービン排気入口部101と復水器本体容器111との接続部の下端のレベルに設定され、実際に、蒸気タービン10へのウォータインダクションが生じ始めるとされる水位である。
【0043】
復水器水位高高高(HHHL)として設定された水位は、復水器110内の水位が、復水器緊急水位(EWL)に到達するのを防止するために、緊急外気供給系220を動作させるための設定水位である。
【0044】
図3は、直接接触式復水装置における復水器外気供給制御部の構成を示すブロック図である。復水器外気供給制御部240は、設定値記憶部241、照合部242、判定部243、および指令部244を有する。
【0045】
設定値記憶部241は、前述の復水器水位高(HL)などの復水器水位のそれぞれの設定値を記憶するメモリである。
【0046】
照合部242は、復水器水位測定系230からの水位信号231aを受け入れるとともに、その水位を、設定値記憶部241から読み出した復水器水位の各設定値と比較照合する。
【0047】
判定部243は、照合部242で照合した内容から、復水器水位が各設定値に到達したか否かを判定する。
【0048】
指令部244は、判定部243により、復水器水位がある設定値に到達したと判定された場合に、その設定値に対応した指定を対象部に出力する。たとえば、復水器水位高(HL)に到達したと判定された場合は、制御盤に警報出力を指令する。あるいは、復水器水位高高高(HHHL)に到達したと判定された場合には、緊急外気供給系220に動作指令240bを出力する。すなわち、具体的には、緊急外気供給弁222に開指令を出力する。また、通常のタービントリップ時には、通常真空破壊系210に動作指令240aを出力する。
【0049】
以上の復水器外気供給制御部240の構成は、計算機あるいはPLC(Programmable Logic Controller)を用いて実現してもよいし、メモリとハードのリレーロジックの組み合わせで実現してもよい。なお、計算機を用いる場合も、分散制御システム(DCS:Distributed Control System)により実現する方式、計算機がアクチュエータに直接指令を出力する直接制御(DDC:)Direct Digital Control)方式、あるいはアナログ制御系に計算機が動作指令のキック信号を出力する方式等、適宜選択することでよい。
【0050】
図4は、第1の実施形態に係る直接接触式復水装置の作用を説明する復水器の器内圧の時間的変化を示すグラフである。横軸は時間を、また、縦軸は復水器110の器内圧を示す。また、図5は、第1の実施形態に係る直接接触式復水装置の作用を説明する復水器水位の時間的変化を示すグラフである。横軸は時間を、また、縦軸は復水器水位を示す。
【0051】
今、蒸気タービン10の通常運転中は、復水器110の器内圧は正常な負圧p0であり、復水器水位は通常水位(NWL)であったとする。ここで、時刻t1に、循環水ポンプ122の1台が停止し、かつ、冷却水供給弁142が閉止しない事象が発生したとする。この結果、蒸気タービン10から復水器110への排気蒸気の流入量と冷却塔130から復水器110への冷却水の流入量の合計が、循環水ポンプ122による復水器110から冷却塔130への復水の排出流量と均衡していた状態から、復水器110への流入量の合計が復水器110からの排出流量より大きい状態に移行する。
【0052】
これにより、復水器110内の復水のインベントリが増加し続けるため、図5の曲線LAで示すように、水位はほぼ直線的に上昇する。復水器110内の水位は上昇し、時刻t2において復水器水位高(HL)の水位に到達し、警報が発せられ運転員に異常の発生を知らせるが、復水器水位はそのまま上昇し続ける。なお、この間、復水器110の器内圧はp0のままである。
【0053】
時刻t3において復水器水位が、復水器水位高高(HHL)の水位に到達すると、通常真空破壊系210が動作し、通常真空破壊弁212を介して外気が復水器110内に流入し、復水器110の閉空間111sの真空度が低下する。すなわち、図4の曲線PBに示すように、復水器110の器内圧が上昇する。この結果、冷却塔130と復水器110の器内圧との差圧が減少するので、冷却水供給弁142にかかる差圧も低下する。
【0054】
冷却水供給弁142を通過する流量は、差圧の低下に応じて低下する。なお、冷却塔130において冷却水に空気が混入していることにより冷却水が完全な非圧縮性流体の挙動を取らない場合、あるいは、熱的なバランスが崩れるなどして冷却水供給弁142の出口側で冷却水のフラッシュが発生するような場合には、冷却水供給弁142の出口側の圧力の入口側の圧力に対する圧力の比が低い領域では、圧縮性流体の臨界流と同様に、冷却水供給弁142を通過する流量は、冷却水供給弁142の出口側(復水器110側)の圧力によらず入口側の圧力(大気圧に近い)にのみ依存し、ほぼ一定となる可能性が考えられる。しかしながら、このような場合でも、圧力の比が所定の値以上となれば、冷却水供給弁142前後の差圧の低下に応じて、冷却水供給弁142を通過する流量は低下する。
【0055】
以上の結果、水位の上昇の様相は、曲線LAの延長線である曲線LA0に沿って上昇する代わりに、曲線LBに沿って上昇速度が次第に低下する。
【0056】
しかしながら、通常真空破壊系210による真空破壊は、蒸気タービン10を中心とするシステムの通常停止過程での動作であるので、復水器110の器内圧の上昇速度は小さい。この状態が図5の曲線LB0のように継続すれば、時刻t5で復水器緊急水位(EWL)に到達してしまうが、その前に、時刻t4で、復水器水位高高高(HHHL)に到達し、緊急外気供給系220が動作する。
【0057】
緊急外気供給系220が動作すると、緊急外気供給弁222が開き、それまでの通常真空破壊弁212に加えて緊急外気供給弁222を介して外気が復水器110内の閉空間111sに流入する。この際、緊急外気供給弁222の容量が通常真空破壊弁212の容量より大きいため、図4の曲線PCに示すように、復水器110の器内圧が、時刻t4における器内圧p1から急激に上昇する。この結果、冷却水供給弁142の差圧が急激に低下し、冷却水供給弁142を通過する流量も急激に低下するので、復水器水位も、図5の曲線LCに示すように上昇速度が急激に低下する。
【0058】
最終的には、復水器110の器内圧が外気圧paと平衡する状態では、復水器110の水位も復水器緊急水位(EWL)に至ることなく、それよりも低い水位に留まり、蒸気タービン10へのウォータインダクションは回避される。
【0059】
なお、冷却塔130から復水器110への冷却水の供給を確実に止める他の方策として、冷却水供給弁142を2台直列に配する方法も考えられる。しかしながら、この構成は、2台の冷却水供給弁142のいずれかが閉止すれば通常運転時の復水器110への冷却水の供給が停止することになり、通常運転時の復水器110への冷却水の供給の信頼性を低下させることになる。冷却水供給の信頼性を確保しつつ、かつ不具合発生時には冷却水の停止を確実に行うには、直列に配された2台の冷却水供給弁142を並列に配する必要があり、設備上の過剰な負担が生ずる。
【0060】
一方、本実施形態の場合は、緊急外気供給弁222を2台並列に配する構成とすれば、ウォータインダクション回避の信頼性を上げることが可能である。
【0061】
以上のように、本実施形態によれば、循環水ポンプトリップ時において、復水器から蒸気タービンへのウォータインダクションを確実に防止することができる。
【0062】
[第2の実施形態]
図6は、第2の実施形態に係る直接接触式復水装置の構成を示す系統図である。本第2の実施形態は、第1の実施形態の変形であり、第1の実施形態における復水器外気供給系200に代えて復水器外気供給系300が設けられている。復水器外気供給系300は、通常真空破壊系310および緊急外気供給系320を有しており、通常真空破壊系310および緊急外気供給系320は、互いに独立に、それぞれが、タービン排気入口部101に接続されている点が第1の実施形態とは異なる。その他の点では、第1の実施形態と同様である。
【0063】
通常真空破壊系310は、通常外気供給管311と、通常外気供給管311に設けられた通常真空破壊弁312を有する。通常外気供給管311の第1の端部は、タービン排気入口部101に接続されており、第2の端部は外気に開放されている。通常外気供給管311は、第1の実施形態における通常外気供給小径管211bの口径と同程度の口径を有する。また、通常真空破壊弁312は、第1の実施形態における通常真空破壊弁212と同程度の容量を有する。
【0064】
緊急外気供給系320は、緊急外気供給管321と、緊急外気供給管321に設けられた緊急外気供給弁322を有する。緊急外気供給管321は、第1の実施形態における緊急外気供給管221の口径と同程度の口径を有する。また、緊急外気供給弁322は、第1の実施形態における緊急外気供給弁222と同程度の容量を有する。
【0065】
このように、通常真空破壊系310および緊急外気供給系320は、互いに独立に、それぞれが、タービン排気入口部101に接続されている。
【0066】
本第2の実施形態における復水器外気供給系300は、特に、通常真空破壊系310が設置されているプラントに、緊急外気供給系320を増設しようとする場合に有効である。
【0067】
すなわち、通常真空破壊系310が設置されているプラントに、第1の実施形態に係る復水器外気供給系200の形態を実現するためには、既設の通常真空破壊系310のうちの新たに設ける緊急外気供給系320との接続部より上流側を、大口径の通常外気供給大径管211aに交換する必要がある。
【0068】
一方、本第2の実施形態においては、新たに緊急外気供給系320を設置するに際して、既設の通常真空破壊系310を変更する必要が無く、錯綜した状況を避けることができ、施工上および品質管理上のメリットを有する。
【0069】
[第3の実施形態]
図7は、第3の実施形態に係る直接接触式復水装置の構成を示す系統図である。本実施形態は、第2の実施形態の変形である。
【0070】
第3の実施形態における復水器外気供給系400は、通常真空破壊系310および緊急外気供給系420を有する。通常真空破壊系310は、第2の実施形態における通常真空破壊系310と同一である。本第3の実施形態においては、第2の実施形態における緊急外気供給系320に代えて、緊急外気供給系420が設けられている。これ以外は、第2の実施形態と同様である。
【0071】
緊急外気供給系420は、緊急外気供給管421と、緊急外気供給管421に設けられた緊急外気供給弁422を有する。緊急外気供給管421は、第1の端部が復水器本体容器111に接続されている。また、緊急外気供給管421の第2の端部は、外気に開放されている。
【0072】
緊急外気供給管421は、第2の実施形態における緊急外気供給管321の口径と同程度の口径を有する。また、緊急外気供給弁422は、第2の実施形態における緊急外気供給弁322と同程度の容量を有する。
【0073】
以上のように、第2の実施形態における通常真空破壊系310と緊急外気供給系320は、本第3の実施形態における通常真空破壊系310と緊急外気供給系420とは、互いに同様の構成でかつそれぞれの容量も同様の組み合わせである。両者の違いは、第2の実施形態における通常真空破壊系310と緊急外気供給系320が、いずれもタービン排気入口部101に接続されているのに対して、本第3の実施形態においては、通常真空破壊系310はタービン排気入口部101に接続される一方、緊急外気供給系420は復水器本体容器111に接続されている点である。
【0074】
このような違いは、復水器外気供給系300および復水器外気供給系400による構成の自由度を増し、配置調製上の対応範囲の増加をもたらす。また、通常真空破壊系310と緊急外気供給系420による外気の流入箇所が近接している場合には、流入箇所での互いの流れの干渉が圧力損失となり流量を低下させる要因ともなり得るが、本実施形態においては、そのような影響はない。
【0075】
[第4の実施形態]
図8は、第4の実施形態に係る直接接触式復水装置の構成を示す系統図である。本実施形態は、第1の実施形態の変形である。第1の実施形態においては、復水器外気供給系200がタービン排気入口部101に接続しているが、本第4の実施形態においては、復水器外気供給系500が復水器本体容器111に接続している点が異なる。その他の点では、本第4の実施形態は、第1の実施形態と同様である。
【0076】
本第4の実施形態における復水器外気供給系500は、通常真空破壊系510および緊急外気供給系520を有する。
【0077】
通常真空破壊系510は、通常外気供給管511、および通常真空破壊弁512を有する。通常外気供給管511は、レデューサ511cを介して互いに直列に接続されている通常外気供給大径管511aおよび通常外気供給小径管511bを有する。通常真空破壊弁512は、通常外気供給小径管511bに設けられている。
【0078】
通常外気供給大径管511aの第1の端部は、復水器本体容器111に接続され、第2の端部はレデューサ511cの大径側に接続されている。また、通常外気供給小径管511bの第1の端部はレデューサ511cの小径側に接続されており、第2の端部は外気に開放されている。
【0079】
緊急外気供給系520は、緊急外気供給管521、および緊急外気供給管521に設けられた緊急外気供給弁522を有する。緊急外気供給管521の第1の端部は、通常外気供給大径管511aに接続されており、第2の端部は、外気に開放されている。
【0080】
ここで、通常真空破壊系510は、復水器本体容器111への外気の導入について、第1の実施形態における通常真空破壊系210と同様の容量を有する。また、緊急外気供給系520は、復水器本体容器111への外気の導入について、第1の実施形態における緊急外気供給系220と同様の容量を有する。
【0081】
本第4の実施形態においては、復水器外気供給系500が接続している対象が、復水器本体容器111であり、タービン排気の最下流の部分である。すなわち、最も圧力が低い部分である点では、外気との差圧が最も大きい箇所である。この結果、外気の流入流量確保上、有利である。
【0082】
[第5の実施形態]
図9は、第5の実施形態に係る直接接触式復水装置の構成を示す系統図である。本第5の実施形態は、第4の実施形態の変形であり、第4の実施形態における復水器外気供給系500に代えて復水器外気供給系600が設けられている。復水器外気供給系600は、通常真空破壊系610および緊急外気供給系420を有しており、通常真空破壊系610および緊急外気供給系420は、互いに独立に、それぞれが、復水器本体容器111に接続されている点が第4の実施形態とは異なる。その他の点では、第4の実施形態と同様である。
【0083】
通常真空破壊系610は、通常外気供給管611と、通常外気供給管611に設けられた通常真空破壊弁612を有する。通常外気供給管611の第1の端部は復水器本体容器111に接続されており、第2の端部は外気に開放されている。通常外気供給管611は、第4の実施形態における通常外気供給小径管511bの口径と同程度の口径を有する。また、通常真空破壊弁612は、第4の実施形態における通常真空破壊弁512と同程度の容量を有する。
【0084】
緊急外気供給系420は、第3の実施形態と同様である。
【0085】
本実施形態においては、通常真空破壊系610および緊急外気供給系420が、互いに独立に構成されている点による効果は、第2の実施形態と同様である。また、本実施形態においては、復水器外気供給系600が復水器本体容器111に接続されている点による効果は、第4の実施形態と同様である。すなわち、本第5の実施形態は、第2の実施形態および第4の実施形態の効果を併せ持っている。
【符号の説明】
【0086】
10…蒸気タービン、100…直接接触式復水装置、101…タービン排気入口部、110…復水器、111…復水器本体容器、111s…閉空間、111w…ホットウェル、112…冷却水散布部、113…復水器水室、115…吸い込み側ピット、120…復水戻り系、121…復水戻り管、122…循環水ポンプ、123…循環水ポンプ出口弁、130…冷却塔、131…開放容器、131a…上部開口、131b…下部開口、132…散水管、133…冷却ファン、134…堰、140…冷却水供給系、141…冷却水供給管、142…冷却水供給弁、200…復水器外気供給系、210…通常真空破壊系、211…通常外気供給管、211a…通常外気供給大径管、211b…通常外気供給小径管、211c…レデューサ、212…通常真空破壊弁、220…緊急外気供給系、221…緊急外気供給管、222…緊急外気供給弁、230…復水器水位測定系、240…復水器外気供給制御部、241…設定値記憶部、242…照合部、243…判定部、244…指令部、300…復水器外気供給系、310…通常真空破壊系、311…通常外気供給管、312…通常真空破壊弁、320…緊急外気供給系、321…緊急外気供給管、322…緊急外気供給弁、400…復水器外気供給系、420…緊急外気供給系、421…緊急外気供給管、422…緊急外気供給弁、500…復水器外気供給系、510…通常真空破壊系、511…通常外気供給管、511a…通常外気供給大径管、511b…通常外気供給小径管、511c…レデューサ、512…通常真空破壊弁、520…緊急外気供給系、521…緊急外気供給管、522…緊急外気供給弁、600…復水器外気供給系、610…通常真空破壊系、611…通常外気供給管、612…通常真空破壊弁
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9