(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-10
(45)【発行日】2022-06-20
(54)【発明の名称】半導体記憶装置
(51)【国際特許分類】
H01L 27/11582 20170101AFI20220613BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20220613BHJP
H01L 29/788 20060101ALI20220613BHJP
H01L 29/792 20060101ALI20220613BHJP
【FI】
H01L27/11582
H01L29/78 371
(21)【出願番号】P 2019054582
(22)【出願日】2019-03-22
【審査請求日】2021-09-10
(73)【特許権者】
【識別番号】318010018
【氏名又は名称】キオクシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001612
【氏名又は名称】弁理士法人きさらぎ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高島 章
(72)【発明者】
【氏名】井野 恒洋
(72)【発明者】
【氏名】須古 彩香
【審査官】柴山 将隆
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-534058(JP,A)
【文献】特開2009-295617(JP,A)
【文献】特開2017-163108(JP,A)
【文献】特開2017-005178(JP,A)
【文献】特開2012-009512(JP,A)
【文献】特開2011-66348(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0343657(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 27/11582
H01L 21/336
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に並ぶ第1電極及び第2電極と、
前記第1電極及び前記第2電極の間に設けられ、前記第1電極に対向する第1半導体層と、
前記第1半導体層及び前記第2電極の間に設けられ、前記第2電極に対向する第2半導体層と、
前記第1電極及び前記第1半導体層の間に設けられ、窒素及びアルミニウムを含む第1電荷蓄積膜と、
前記第2電極及び前記第2半導体層の間に設けられ、窒素及びアルミニウムを含む第2電荷蓄積膜と
を備え、
前記第1電荷蓄積膜及び前記第2電荷蓄積膜の少なくとも一方は、
前記第1方向と交差する第2方向の一端部に設けられた第1領域と、
前記第2方向の他端部に設けられた第2領域と、
前記第2方向における位置が、前記第1領域及び前記第2領域の前記第2方向における位置の間となる様に設けられた第3領域と
を備え、
前記第1領域及び前記第2領域における酸素の濃度は、前記第3領域における酸素の濃度よりも高い
半導体記憶装置。
【請求項2】
前記第1電荷蓄積膜と前記第1半導体層との間に設けられた第1絶縁層と、
前記第1電荷蓄積膜と前記第1絶縁層との間に設けられ、窒素を含む第3電荷蓄積膜と
を備える請求項1に記載の半導体記憶装置。
【請求項3】
前記第3電荷蓄積膜は、窒化シリコン(SiN)、窒化ハフニウム(HfN)及び窒化ジルコニウム(ZrN)の少なくとも一つを含む
請求項2に記載の半導体記憶装置。
【請求項4】
前記第1電荷蓄積膜と前記第1電極との間に設けられた第2絶縁層と、
前記第1電荷蓄積膜と前記第2絶縁層との間に設けられ、窒素を含む第4電荷蓄積膜と
を備える請求項1~3のいずれか1項に記載の半導体記憶装置。
【請求項5】
前記第4電荷蓄積膜は、窒化シリコン(SiN)、窒化ハフニウム(HfN)及び窒化ジルコニウム(ZrN)の少なくとも一つを含む
請求項4に記載の半導体記憶装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下に記載された実施形態は、半導体記憶装置に関する。
【背景技術】
【0002】
基板と、この基板の表面と交差する方向に積層された複数のゲート電極と、これら複数のゲート電極に対向する半導体層と、ゲート電極及び半導体層の間に設けられたゲート絶縁膜と、を備える半導体記憶装置が知られている。ゲート絶縁膜は、例えば、窒化シリコン膜(Si3N4)やフローティングゲート等、データを記憶可能なメモリ部を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
好適に動作する半導体記憶装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一の実施形態に係る半導体記憶装置は、第1方向に並ぶ第1電極及び第2電極と、第1電極及び第2電極の間に設けられ第1電極に対向する第1半導体層と、第1半導体層及び第2電極の間に設けられ第2電極に対向する第2半導体層と、第1電極及び第1半導体層の間に設けられ窒素及びアルミニウムを含む第1電荷蓄積膜と、第2電極及び第2半導体層の間に設けられ窒素及びアルミニウムを含む第2電荷蓄積膜と、を備える。第1電荷蓄積膜及び第2電荷蓄積膜の少なくとも一方は、第1方向と交差する第2方向の一端部に設けられた第1領域と、第2方向の他端部に設けられた第2領域と、第2方向における位置が第1領域及び第2領域の第2方向における位置の間となる様に設けられた第3領域と、を備える。第1領域及び第2領域における酸素の濃度は、第3領域における酸素の濃度よりも高い。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】第1の実施形態に係る半導体記憶装置の模式的な等価回路図である。
【
図3】
図2のA-A´線で示した部分の断面に対応する模式的な断面図である。
【
図4】第1の実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法を示す模式的な断面図である。
【
図17】第2の実施形態に係る半導体記憶装置の模式的な斜視図である。
【
図18】
図17のA-A´線で示した部分の断面に対応する模式的な断面図である。
【
図19】第2の実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法を示す模式的な断面図である。
【
図31】第1の実施形態に係る構成の第1の変形例の一部の構成を示す模式的な断面図である。
【
図32】第2の実施形態に係る構成の第1の変形例の一部の構成を示す模式的な断面図である。
【
図33】第1の実施形態に係る構成の第2の変形例の一部の構成を示す模式的な断面図である。
【
図34】第2の実施形態に係る構成の第2の変形例の一部の構成を示す模式的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
次に、実施形態に係る半導体記憶装置を、図面を参照して詳細に説明する。尚、これらの実施形態はあくまでも一例であり、本発明を限定する意図で示されるものではない。
【0008】
また、各図面は模式的なものであり、一部の構成等が省略される場合がある。また、各実施形態において共通の部分には共通の符号を付し、説明を省略する場合がある。
【0009】
また、本明細書においては、基板の表面に対して平行な所定の方向をX方向、基板の表面に対して平行で、X方向と垂直な方向をY方向、基板の表面に対して垂直な方向をZ方向と呼ぶ。
【0010】
また、本明細書においては、所定の面に沿った方向を第1方向、この所定の面に沿って第1方向と交差する方向を第2方向、この所定の面と交差する方向を第3方向と呼ぶことがある。これら第1方向、第2方向及び第3方向は、X方向、Y方向及びZ方向のいずれかと対応していても良いし、対応していなくても良い。
【0011】
また、本明細書において、「上」や「下」等の表現は、基板を基準とする。例えば、上記第1方向に沿って基板から離れる向きを上と、第1方向に沿って基板に近付く向きを下と呼ぶ。また、ある構成について下面や下端と言う場合には、この構成の基板側の面や端部を意味する事とし、上面や上端と言う場合には、この構成の基板と反対側の面や端部を意味する事とする。また、第2方向又は第3方向と交差する面を側面等と呼ぶ。
【0012】
また、本明細書において、構成、部材等について、所定方向の「幅」又は「厚み」と言った場合には、SEM(Scanning electron microscopy)やTEM(Transmission electron microscopy)等によって観察された断面等における幅又は厚みを意味することがある。
【0013】
[第1の実施形態]
[構成]
図1は、第1の実施形態に係る半導体記憶装置の模式的な等価回路図である。
【0014】
本実施形態に係る半導体記憶装置は、メモリセルアレイMAと、メモリセルアレイMAを制御する制御回路CCと、を備える。
【0015】
メモリセルアレイMAは、複数のメモリユニットMUを備える。これら複数のメモリユニットMUは、それぞれ、電気的に独立な2つのメモリストリングMSa,MSbを備える。これらメモリストリングMSa,MSbの一端は、それぞれドレイン選択トランジスタSTDに接続され、これらを介して共通のビット線BLに接続される。メモリストリングMSa,MSbの他端は、共通のソース選択トランジスタSTSに接続され、これを介して共通のソース線SLに接続される。
【0016】
メモリストリングMSa,MSbは、それぞれ、直列に接続された複数のメモリセルMCを備える。メモリセルMCは、半導体層と、ゲート絶縁膜と、ゲート電極と、を備える電界効果型のトランジスタである。半導体層は、チャネル領域として機能する。ゲート絶縁膜は、データを記憶可能な電荷蓄積膜を備える。メモリセルMCのしきい値電圧は、電荷蓄積膜中の電荷量に応じて変化する。ゲート電極は、ワード線WLの一部である。
【0017】
選択トランジスタ(STD、STS)は、半導体層と、ゲート絶縁膜と、ゲート電極と、を備える電界効果型のトランジスタである。半導体層は、チャネル領域として機能する。ドレイン選択トランジスタSTDのゲート電極は、ドレイン選択ゲート線SGDの一部である。ソース選択トランジスタSTSのゲート電極は、ソース選択ゲート線SGSの一部である。
【0018】
制御回路CCは、例えば、読出動作、書込動作、消去動作に必要な電圧を生成し、ビット線BL、ソース線SL、ワード線WL、及び、選択ゲート線(SGD、SGS)に印加する。制御回路CCは、例えば、メモリセルアレイMAと同一のチップ上に設けられた複数のトランジスタ及び配線を含む。尚、制御回路CCは、例えば、制御用のチップ等を含んでいても良い。
【0019】
次に、
図2及び
図3を参照して、本実施形態に係る半導体記憶装置の模式的な構成例を説明する。
【0020】
本実施形態に係る半導体記憶装置は、基板110と、基板110の上方に設けられたメモリセルアレイMAと、を備える。また、メモリセルアレイMAは、トレンチATを介してY方向に配列された複数の積層体構造LSを備える。積層体構造LSは、Z方向に積層された複数の導電層120を含む。また、メモリセルアレイMAは、各トレンチATに沿ってX方向に並ぶ複数のメモリホールMHを備える。各メモリホールMHには、Z方向に延伸する半導体部130と、積層体構造LS及び半導体部130の間に設けられたゲート絶縁膜140a,140bと、半導体部130及びトレンチATの間に設けられた酸化シリコン(SiO2)等の絶縁層150と、が設けられている。トレンチATには、酸化シリコン(SiO2)等の絶縁層151が埋め込まれている。また、半導体部130の下端には、配線層160が接続されている。
【0021】
基板110は、例えば、単結晶シリコン(Si)等の半導体基板である。基板110は、例えば、半導体基板の上面にn型の不純物層を有し、更にこのn型の不純物層中にp型の不純物層を有する2重ウェル構造を備える。尚、基板110の表面には、例えば、制御回路CCを構成するトランジスタや配線等が設けられても良い。
【0022】
導電層120は、X方向に延伸する略板状の導電層であり、例えば窒化チタン(TiN)とタングステン(W)との積層膜や、不純物が注入された多結晶シリコン(Si)等の導電層である。これら導電層120は、それぞれ、ワード線WL及びメモリセルMC(
図1)のゲート電極、又は、ドレイン選択ゲート線SGD及びドレイン選択トランジスタSTD(
図1)のゲート電極として機能する。
【0023】
複数の導電層120の下方には、例えば導電層120と同様の材料を含む導電層121が設けられている。導電層121は、ソース選択ゲート線SGS及びソース選択トランジスタSTS(
図1)のゲート電極として機能する。
【0024】
複数の導電層120の間、最下層の導電層120及び導電層121の間、並びに、導電層121及び配線層160の間には、酸化シリコン(SiO2)等の絶縁層122が設けられる。
【0025】
以下、Y方向に隣接する2つの積層体構造LSに着目した場合に、一方の積層体構造LSに含まれる複数の導電層120を第1導電層120aと呼ぶことがある。また、他方の積層体構造LSに含まれる複数の導電層120を第2導電層120bと呼ぶことがある。
【0026】
半導体部130は、トレンチATを介してY方向に並ぶ第1半導体層130a及び第2半導体層130bと、これらの下端に接続された半導体層133と、を備える。
【0027】
第1半導体層130aは、例えば、ノンドープの多結晶シリコン(Si)等の半導体層である。第1半導体層130aは、Z方向に延伸し、Z方向に積層された複数の第1導電層120aに対向する。第1半導体層130aは、メモリストリングMSa(
図1)に含まれる複数のメモリセルMC及びドレイン選択トランジスタSTDのチャネル領域として機能する。
【0028】
第2半導体層130bは、例えば、ノンドープの多結晶シリコン(Si)等の半導体層である。第2半導体層130bは、Z方向に延伸し、Z方向に積層された複数の第2導電層120bに対向する。第2半導体層130bは、メモリストリングMSb(
図1)に含まれる複数のメモリセルMC及びドレイン選択トランジスタSTDのチャネル領域として機能する。
【0029】
半導体層133は、Y方向に隣り合う2つの導電層121に対向する。半導体層133は、多結晶シリコン(Si)等の半導体層であり、ソース選択トランジスタSTS(
図1)のチャネル領域として機能する。半導体層133及び導電層121の間には、酸化シリコン(SiO
2)等の絶縁層135が設けられる。
【0030】
ゲート絶縁膜140aは、第1半導体層130aと第1導電層120aとの間に設けられる。ゲート絶縁膜140aは、第1トンネル絶縁膜141a、第1電荷蓄積膜142a、及び、第1ブロック絶縁膜143aを備える。第1トンネル絶縁膜141a及び第1ブロック絶縁膜143aは、例えば、酸化シリコン(SiO2)等の絶縁膜である。第1電荷蓄積膜142aについては後述する。
【0031】
ゲート絶縁膜140bは、第2半導体層130bと第2導電層120bとの間に設けられる。ゲート絶縁膜140bは、第2トンネル絶縁膜141b、第2電荷蓄積膜142b、及び、第2ブロック絶縁膜143bを備える。第2トンネル絶縁膜141b及び第2ブロック絶縁膜143bは、例えば、酸化シリコン(SiO2)等の絶縁膜である。第2電荷蓄積膜142bについては後述する。
【0032】
配線層160は、X方向及びY方向に延伸する板状の導電層である。配線層160は、例えば不純物が注入された多結晶シリコン(Si)等の導電層であり、ソース線SL(
図1)として機能する。尚、ソース線SLの構造は適宜変更可能である。例えば、ソース線SLは、基板110の表面の一部であっても良い。また、ソース線SLは、窒化チタン(TiN)及びタングステン(W)等の金属層を含んでも良い。また、ソース線SLは、半導体部130の下端に接続されても良いし、半導体部130のY方向の側面に接続されても良い。
【0033】
図3は、
図2に示す構造をA-A´線に沿って矢印の方向に切断し、-Z方向に見たXY断面図である。
【0034】
上述の様に、本実施形態に係る半導体記憶装置は、トレンチATを介してY方向に配列された複数の導電層120を備える。また、半導体記憶装置は、各トレンチATに沿ってX方向に配列された略円状のメモリホールMHを備える。各メモリホールMHには、トレンチAT及び第1導電層120aの間に設けられた第1半導体層130a、第1トンネル絶縁膜141a、第1電荷蓄積膜142a、及び、第1ブロック絶縁膜143aが設けられる。また、各メモリホールMHには、トレンチAT及び第2導電層120bの間に設けられた第2半導体層130b、第2トンネル絶縁膜141b、第2電荷蓄積膜142b、及び、第2ブロック絶縁膜143bが設けられる。
【0035】
ここで、導電層120の第1半導体層130a,第2半導体層130bとの対向面123は、メモリホールMHの形状に沿って凹状に形成される。また、第1半導体層130a,第2半導体層130b及びゲート絶縁膜140a,140bも、メモリホールMHの形状に沿って凹状に形成される。一方、導電層120のX方向に並ぶ2つのメモリホールMHの間に設けられた部分124は、トレンチATの形状に沿って直線状に形成される。また、これらの接続部分には、角部125が設けられる。
【0036】
また、本実施形態に係るゲート絶縁膜140aの第1電荷蓄積膜142aは、X方向の一端に設けられた第1領域142a_1と、X方向の他端に設けられた第2領域142a_2と、X方向においてこれらの間に設けられた第3領域142a_3と、を備える。第3領域142a_3は、X方向における位置が、第1領域142a_1のX方向における位置と、第2領域142a_2のX方向における位置と、の間となる様に設けられている。第1領域142a_1及び第2領域142a_2は、例えば、酸素(O)及びアルミニウム(Al)を含む。例えば、第1領域142a_1及び第2領域142a_2は、酸化アルミニウム(AlO)、酸窒化アルミニウム(AlON)、酸化アルミシリコン(AlSiO)又は酸窒化アルミシリコン(AlSiON)等を含む。第3領域142a_3は、窒素(N)及びアルミニウム(Al)を含む。例えば、第3領域142a_3は、窒化アルミニウム(AlN)又は窒化シリコンアルミニウム(AlSiN)等を含む。第1領域142a_1及び第2領域142a_2における酸素の濃度は、第3領域142a_3における酸素の濃度よりも高い。
【0037】
また、本実施形態に係るゲート絶縁膜140bの第2電荷蓄積膜142bは、X方向の一端に設けられた第1領域142b_1と、X方向の他端に設けられた第2領域142b_2と、X方向においてこれらの間に設けられた第3領域142b_3と、を備える。第3領域142b_3は、X方向における位置が、第1領域142b_1のX方向における位置と、第2領域142b_2のX方向における位置と、の間となる様に設けられている。第1領域142b_1及び第2領域142b_2は、酸素(O)及びアルミニウム(Al)を含む。例えば、第1領域142b_1及び第2領域142b_2は、酸化アルミニウム(AlO)、酸窒化アルミニウム(AlON)、酸化アルミシリコン(AlSiO)又は酸窒化アルミシリコン(AlSiON)等を含む。第3領域142b_3は、窒素(N)及びアルミニウム(Al)を含む。例えば、第3領域142b_3は、窒化アルミニウム(AlN)又は窒化シリコンアルミニウム(AlSiN)等を含む。第1領域142b_1及び第2領域142b_2における酸素の濃度は、第3領域142b_3における酸素の濃度よりも高い。
【0038】
[製造方法]
次に、
図4~
図16を参照して、本実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法について説明する。
【0039】
図4に示す通り、同製造方法においては、図示しない基板の上方に、配線層160を形成する。また、配線層160の上面に、複数の絶縁層122及び犠牲層170を交互に積層する。犠牲層170は、例えば、窒化シリコン(Si
3N
4)等からなる。配線層160、絶縁層122及び犠牲層170の成膜は、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)等によって行う。
【0040】
次に、
図5(
図2のA-A´線で示した部分の断面に対応するXY断面図)及び
図6に示す通り、絶縁層122及び犠牲層170にメモリホールMHを形成する。メモリホールMHは、例えば、メモリホールMHに対応する部分に開口を有する絶縁層を
図4に示す構造の上面に形成し、これをマスクとしてRIE(Reactive Ion Etching: RIE)等を行うことによって形成する。メモリホールMHのXY断面における形状は、例えば、略円形状でも良いし、略長円形上でも良い。
図6に示す通り、メモリホールMHは、Z方向に延伸し、複数の絶縁層122及び犠牲層170を貫通して、配線層160の上面を露出させる。
【0041】
次に、
図7に示す通り、メモリホールMHの底部に、半導体層133を形成する。半導体層133は、例えば、エピタキシャル成長等によって形成する。
【0042】
次に、
図8に示す通り、メモリホールMHの底面及び側面に、ブロック絶縁膜143、電荷蓄積膜142、トンネル絶縁膜141、及び、アモルファスシリコン膜130Aを成膜する。この工程は、例えば、CVD等の方法によって行う。
【0043】
次に、
図9に示す通り、成膜した膜(143、142、141、130A)の一部を除去して、半導体層133の上面、及び、絶縁層122の上面を露出させる。この工程は、例えば、RIE等によって行う。
【0044】
次に、
図10に示す通り、メモリホールMHの内部に、アモルファスシリコン膜及び絶縁層150を成膜する。また、熱処理等を行い、アモルファスシリコン膜の結晶構造を改質して、多結晶シリコン(Si)等の半導体層130Bを形成する。
【0045】
次に、
図11、
図12に示す通り、絶縁層150及び半導体層130Bの上部を除去し、絶縁層122の上面を露出させて、半導体層130BをメモリホールMH毎に分断する。
【0046】
次に、
図13、
図14に示す通り、絶縁層122及び犠牲層170にトレンチATを形成する。トレンチATは、例えば、トレンチATに対応する部分に開口を有する絶縁層を
図12に示す構造の上面に形成し、これをマスクとしてRIE等を行うことによって形成する。トレンチATは、
図13に示す通りX方向に延伸する。
図14に示す通り、トレンチATはZ方向に延伸し、複数の絶縁層122及び犠牲層170、並びに、メモリホールMH内の膜(143、142、141、130B、150)を貫通して、これらの構成をY方向に分断する。
【0047】
この工程により、第1半導体層130a及び第2半導体層130b、第1トンネル絶縁膜141a及び第2トンネル絶縁膜141b、第1電荷蓄積膜142a及び第2電荷蓄積膜142b、並びに、第1ブロック絶縁膜143a及び第2ブロック絶縁膜143bが形成される。
【0048】
次に、
図15に示す様に、第1電荷蓄積膜142a及び第2電荷蓄積膜142bの端部を酸化させる。この工程により、第1電荷蓄積膜142a内に、第1領域142a_1、第2領域142a_2、及び、第3領域142a_3を形成する。また、第2電荷蓄積膜142b内に、第1領域142b_1、第2領域142b_2、及び、第3領域142b_3を形成する。
【0049】
この工程は、例えば熱酸化等によって行う。酸化反応は、トレンチATから進む。よって、第1電荷蓄積膜142aでは、トレンチATの近傍に設けられる第1領域142a_1及び第2領域142a_2に酸化アルミニウム(AlO)、酸窒化アルミニウム(AlON)、酸化アルミシリコン(AlSiO)又は酸窒化アルミシリコン(AlSiON)等が形成される。一方、トレンチATから離れた第3領域142a_3では、窒化アルミニウム(AlN)又は窒化シリコンアルミニウム(AlSiN)等が、酸化されずに残存する。第2電荷蓄積膜142bについても、第1電荷蓄積膜142aと同様である。
【0050】
次に、トレンチATを介して犠牲層170を除去し、絶縁層122の上面及び下面を露出させる。この工程は、例えば、ウェットエッチング等の方法によって行われる。
【0051】
次に、
図16に示す通り、酸化処理等によって半導体層133の側面に絶縁層135を形成する。また、絶縁層122の上面及び下面に導電層120を形成する。この工程は、例えば、CVD等の方法によって行われる。また、CVD等によって、トレンチATに絶縁層151を形成する。これにより、
図2に示す様な構造が形成される。
【0052】
[効果]
第1実施形態に係る半導体記憶装置は、例えば
図5及び
図6を参照した様にX方向に並ぶ複数のメモリホールMHを形成し、
図8等を参照して説明した様にこのメモリホールMH内に半導体部130等を形成し、
図13及び
図14を参照して説明した様にX方向に延伸するトレンチATを形成することによって形成される。
【0053】
この様な構造によれば、1つのメモリホールMH内に電気的に独立な2つのメモリストリングMSa,MSbを形成可能であり、記憶容量の大きい半導体記憶装置を提供可能である。
【0054】
しかしながら、この様な構造では、
図3を参照して説明した様に、導電層120に、複数の角部125が形成されてしまう。この様な角部125には電界が集中しやすく、誤作動の原因となってしまう場合がある。例えば読出動作においては、角部125からの電界によって第1半導体層130aのX方向の端部に電子のチャネルが形成されてしまい、OFF状態として読み出されるべきメモリセルMCがON状態として読み出されてしまう場合がある。
【0055】
ここで、本実施形態においては、第1電荷蓄積膜142a及び第2電荷蓄積膜142bのX方向の端部に酸素濃度の高い領域を設ける。
【0056】
ここで、酸化アルミニウム(AlO)、酸窒化アルミニウム(AlON)、酸化アルミシリコン(AlSiO)又は酸窒化アルミシリコン(AlSiON)等は、負の固定電荷を有する。従って、この様な負の固定電荷を有する材料等を第1電荷蓄積膜142a及び第2電荷蓄積膜142b端部の領域に設けることにより、第1半導体層130a及び第2半導体層130bのX方向の端部に電子のチャネルが形成されづらい状態とすることが可能である。これにより、角部125からのフリンジ電界の影響を抑制し、好適に動作する半導体記憶装置を提供可能である。
【0057】
[第2の実施形態]
次に、
図17及び
図18を参照して、第2の実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。尚、以下の説明において、第1の実施形態と同様の部分には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0058】
本実施形態に係るメモリセルアレイMAは、メモリトレンチMTを介してY方向に配列された複数の積層体構造LS´を備える。積層体構造LS´は、Z方向に積層された複数の導電層220を含む。また、各メモリトレンチMTには、ホールAHを介してX方向に配列された複数の半導体部230と、積層体構造LS´及び半導体部230の間に設けられたゲート絶縁膜240a,240bと、半導体部230の中心部分に設けられた酸化シリコン(SiO2)等の絶縁層250と、が設けられている。ホールAHには、酸化シリコン(SiO2)等の絶縁層251が埋め込まれている。また、半導体部230の下端には、配線層160が接続されている。
【0059】
導電層220は、基本的には第1実施形態に係る導電層120と同様に構成されている。
【0060】
半導体部230は、絶縁層250を介してY方向に並ぶ第1半導体層230a及び第2半導体層230bと、これらの下端に接続された半導体層233と、を備える。これら第1半導体層230a、第2半導体層230b及び半導体層233は、基本的には第1実施形態に係る第1半導体層130a、第2半導体層130b及び半導体層133と同様に構成されている。
【0061】
ゲート絶縁膜240aは、第1トンネル絶縁膜241a、第1電荷蓄積膜242a、及び、第1ブロック絶縁膜243aを備える。ゲート絶縁膜240bは、第2トンネル絶縁膜241b、第2電荷蓄積膜242b、及び、第2ブロック絶縁膜243bを備える。これらは、基本的には第1実施形態に係る第1トンネル絶縁膜141a、第1電荷蓄積膜142a、及び、第1ブロック絶縁膜143a、並びに、第2トンネル絶縁膜141b、第2電荷蓄積膜142b、及び、第2ブロック絶縁膜143bと同様に構成されている。
【0062】
しかしながら、例えば
図18に示す様に、導電層220の第1半導体層230a又は第2半導体層230bとの対向面223は、メモリトレンチMTの形状に沿って直線状に形成される。また、第1半導体層230a、第2半導体層230b及びゲート絶縁膜240a,240bも、メモリトレンチMTの形状に沿って直線状に形成される。一方、ホールAHに対応する部分224は、ホールAHの形状に沿って凹状に形成される。また、これらの接続部分には、角部225が設けられる。
【0063】
また、本実施形態に係るゲート絶縁膜240aの第1電荷蓄積膜242aは、X方向の一端に設けられた第1領域242a_1と、X方向の他端に設けられた第2領域242a_2と、X方向においてこれらの間に設けられた第3領域242a_3と、を備える。第3領域242a_3は、X方向における位置が、第1領域242a_1のX方向における位置と、第2領域242a_2のX方向における位置と、の間となる様に設けられている。第1領域242a_1及び第2領域242a_2は、酸素(O)及びアルミニウム(Al)を含む。例えば、第1領域242a_1及び第2領域242a_2は、酸化アルミニウム(AlO)、酸窒化アルミニウム(AlON)、酸化アルミシリコン(AlSiO)又は酸窒化アルミシリコン(AlSiON)等を含む。第3領域242a_3は、窒素(N)及びアルミニウム(Al)を含む。例えば、第3領域242a_3は、窒化アルミニウム(AlN)又は窒化シリコンアルミニウム(AlSiN)等を含む。第1領域242a_1及び第2領域242a_2における酸素の濃度は、第3領域242a_3における酸素の濃度よりも高い。
【0064】
また、本実施形態に係るゲート絶縁膜240bの第2電荷蓄積膜242bは、X方向の一端に設けられた第1領域242b_1と、X方向の他端に設けられた第2領域242b_2と、X方向においてこれらの間に設けられた第3領域242b_3と、を備える。第3領域242b_3は、X方向における位置が、第1領域242b_1のX方向における位置と、第2領域242b_2のX方向における位置と、の間となる様に設けられている。第1領域242b_1及び第2領域242b_2は、酸素(O)及びアルミニウム(Al)を含む。例えば、第1領域242b_1及び第2領域242b_2は、酸化アルミニウム(AlO)、酸窒化アルミニウム(AlON)、酸化アルミシリコン(AlSiO)又は酸窒化アルミシリコン(AlSiON)等を含む。第3領域242b_3は、窒素(N)及びアルミニウム(Al)を含む。例えば、第3領域242b_3は、窒化アルミニウム(AlN)又は窒化シリコンアルミニウム(AlSiN)等を含む。第1領域242b_1及び第2領域242b_2における酸素の濃度は、第3領域242b_3における酸素の濃度よりも高い。
【0065】
[製造方法]
次に、
図19~
図30を参照して、本実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法について説明する。
【0066】
同製造方法においては、まず、
図4を参照して説明した工程と同様の工程を行う。
【0067】
次に、
図19(
図17のA-A´線で示した部分の断面に対応するXY断面図)及び
図20に示す通り、絶縁層122及び犠牲層170にメモリトレンチMTを形成する。メモリトレンチMTは、例えば、メモリトレンチMTに対応する部分に開口を有する絶縁層を
図4に示す構造の上面に形成し、これをマスクとしてRIE等を行うことによって形成する。メモリトレンチMTは、X方向に延伸する。
図20に示す通り、メモリトレンチMTは、Z方向に延伸し、絶縁層122及び犠牲層170を貫通し、配線層160の上面を露出させる。
【0068】
次に、
図21に示す通り、メモリトレンチMTの底部に、半導体層233を形成する。半導体層233は、例えば、エピタキシャル成長等によって形成する。
【0069】
次に、
図22に示す通り、メモリトレンチMTの底面及び側面に、ブロック絶縁膜143、電荷蓄積膜142、トンネル絶縁膜141、及び、アモルファスシリコン膜130Aを成膜する。この工程は、例えば、CVD等の方法によって行う。
【0070】
次に、
図23に示す通り、成膜した膜(143、142、141、130A)の一部を除去して、半導体層233の上面、及び、絶縁層122の上面を露出させる。この工程は、例えば、RIE等によって行う。
【0071】
次に、
図24に示す通り、メモリトレンチMTの内部に、アモルファスシリコン膜及び絶縁層250を成膜する。また、熱処理等を行い、アモルファスシリコン膜の結晶構造を改質して、多結晶シリコン(Si)等の半導体層130Bを形成する。
【0072】
次に、
図25、
図26に示す通り、絶縁層250及び半導体層130Bの上部を除去し、絶縁層122の上面を露出させて、半導体層130BをメモリトレンチMT毎に分断する。
【0073】
次に、
図27、
図28に示す通り、ホールAHを形成する。ホールAHは、例えば、ホールAHに対応する部分に開口を有する絶縁層を
図26に示す構造の上面に形成し、これをマスクとしてRIE等を行うことによって形成する。ホールAHのXY断面における形状は、例えば、略円形状でも良いし、略長円形状でも良い。
図28に示す通り、ホールAHは、Z方向に延伸し、メモリトレンチMT内の膜(250,130B,141,142,143)を貫通して、メモリトレンチMT内の構造をX方向に分断する。この工程は、例えばRIE等によって行う。
【0074】
この工程により、第1半導体層230a及び第2半導体層230b、第1トンネル絶縁膜241a及び第2トンネル絶縁膜241b、第1電荷蓄積膜242a及び第2電荷蓄積膜242b、並びに、第1ブロック絶縁膜243a及び第2ブロック絶縁膜243bが形成される。
【0075】
次に、
図29に示す様に、第1電荷蓄積膜242a及び第2電荷蓄積膜242bの端部を酸化させる。この工程により、第1電荷蓄積膜242a内に、第1領域242a_1、第2領域242a_2、及び、第3領域242a_3を形成する。また、第2電荷蓄積膜242b内に、第1領域242b_1、第2領域242b_2、及び、第3領域242b_3を形成する。
【0076】
この工程は、例えば、
図15を参照して説明した工程と同様に行う。
【0077】
次に、ホールAHを介して犠牲層170を除去し、絶縁層122の上面及び下面を露出させる。この工程は、例えば、ウェットエッチング等の方法によって行われる。
【0078】
次に、
図30に示す通り、酸化処理等によって半導体層233の側面に絶縁層135を形成する。また、絶縁層122の上面及び下面に導電層220を形成する。この工程は、例えば、CVD等の方法によって行われる。また、CVD等によって、ホールAHに絶縁層251を形成する。これにより、
図17に示す様な構造が形成される。
【0079】
[その他の実施形態]
以上、第1及び第2の実施形態に係る半導体記憶装置について例示した。しかしながら、以上の構成はあくまでも例示に過ぎず、具体的な構成等は適宜調整可能である。
【0080】
例えば、第1の実施形態に係る第1電荷蓄積膜142a及び第2電荷蓄積膜142b(
図3)、並びに、第2の実施形態に係る第1電荷蓄積膜242a及び第2電荷蓄積膜242b(
図18)としては、窒化アルミニウム(AlN)又は窒化シリコンアルミニウム(AlSiN)等の単層膜を例示した。しかしながら、電荷蓄積膜の構造は、適宜調整可能である。
【0081】
図31に、第1の実施形態に係る構成の第1の変形例を示す。
図31は、第1の変形例に係る半導体記憶装置の一部の構成を例示する模式的なXY断面図である。
【0082】
第1の変形例においては、第1電荷蓄積膜142a及び第1トンネル絶縁膜141aの間に、電荷蓄積膜144aが設けられる。また、第1電荷蓄積膜142a及び第1ブロック絶縁膜143aの間に、電荷蓄積膜145aが設けられる。
【0083】
また、第1の変形例においては、第2電荷蓄積膜142b及び第2トンネル絶縁膜141bの間に、電荷蓄積膜144bが設けられる。また、第2電荷蓄積膜142b及び第2ブロック絶縁膜143bの間に、電荷蓄積膜145bが設けられる。
【0084】
電荷蓄積膜144a,144b,145a,145bは、例えば、窒素(N)を含む電荷蓄積膜である。電荷蓄積膜144a,144b,145a,145bは、例えば、窒化シリコン(SiN)、窒化ハフニウム(HfN)又は窒化ジルコニウム(ZrN)等の窒化物材料を含む。
【0085】
尚、
図31には、電荷蓄積膜144a、第1電荷蓄積膜142a及び電荷蓄積膜145aからなる3層構造の電荷蓄積膜を例示した。しかしながら、例えば、電荷蓄積膜144a,145aの一方を省略して2層構造の電荷蓄積膜を採用しても良い。第2電荷蓄積膜142bについても同様である。
【0086】
また、
図31には、第1の実施形態に係る構成において電荷蓄積膜が積層構造を有する例を示した。しかしながら、例えば
図32に示す様に、第2の実施形態に係る構成においても、電荷蓄積膜が上述の様な積層構造を有していても良い。
【0087】
図33に第1の実施形態に係る構成の第2の変形例を示す。
図33は、第2の変形例に係る半導体記憶装置の一部の構成を例示する模式的なXY断面図である。
【0088】
第2の変形例に係る第1電荷蓄積膜142a´及び第2電荷蓄積膜142b´は、基本的には第1の実施形態に係る第1電荷蓄積膜142a及び第2電荷蓄積膜142bと同様に構成されている。ただし、第2の変形例に係る第1電荷蓄積膜142a´及び第2電荷蓄積膜142b´は、それぞれ、第1領域142a_1´,142b_1´及び第2領域142a_2´,142b_2´の構成の一部が、第1実施形態と異なる。
【0089】
第1電荷蓄積膜142a´及び第2電荷蓄積膜142b´は、基本的には第1実施形態と同様に構成されている。しかしながら、第1電荷蓄積膜142a´及び第2電荷蓄積膜142b´は、トレンチAT側に突出する構造を備える。
【0090】
尚、
図33には、3層構造の電荷蓄積膜を例示した。しかしながら、例えば、電荷蓄積膜144a,145aの一方又は双方を省略して良いし、電荷蓄積膜144b,145bの一方又は双方を省略して良い。
【0091】
また、
図33には、第1の実施形態に係る構成において電荷蓄積膜の一部がトレンチAT側に突出する構造を例示した。しかしながら、例えば
図34に示す様に、第2実施形態に係る構成においても、第1電荷蓄積膜242a´の第1領域242a_1´及び第2領域242a_2´、並びに、第2電荷蓄積膜242b´の第1領域242b_1´及び第2領域242b_2´がホールAH側に突出していても良い。
【0092】
[その他]
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことが出来る。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0093】
110…基板、120…導電層、130…半導体部、130a…第1半導体層、130b…第2半導体層、140…ゲート絶縁膜、141…トンネル絶縁膜、142…電荷蓄積膜、143…ブロック絶縁膜、150…絶縁層、160…配線部、170…犠牲層。