IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 家登精密工業股▲ふん▼有限公司の特許一覧

<>
  • 特許-内部流れ場を増加する基板収納容器 図1
  • 特許-内部流れ場を増加する基板収納容器 図2
  • 特許-内部流れ場を増加する基板収納容器 図3
  • 特許-内部流れ場を増加する基板収納容器 図4
  • 特許-内部流れ場を増加する基板収納容器 図5
  • 特許-内部流れ場を増加する基板収納容器 図6
  • 特許-内部流れ場を増加する基板収納容器 図7
  • 特許-内部流れ場を増加する基板収納容器 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-10
(45)【発行日】2022-06-20
(54)【発明の名称】内部流れ場を増加する基板収納容器
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/673 20060101AFI20220613BHJP
   B65D 85/86 20060101ALI20220613BHJP
【FI】
H01L21/68 V
B65D85/86 400
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021035418
(22)【出願日】2021-03-05
(65)【公開番号】P2022051663
(43)【公開日】2022-04-01
【審査請求日】2021-03-05
(31)【優先権主張番号】63/081,902
(32)【優先日】2020-09-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506017182
【氏名又は名称】家登精密工業股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUDENG PRECISION INDUSTRIAL CO.,LTD
【住所又は居所原語表記】9F.,No.2,Sec.4,Zhongyang Rd.,Tucheng Dist.,New Taipei,Taiwan236
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】邱銘乾
(72)【発明者】
【氏名】沈恩年
(72)【発明者】
【氏名】潘詠晉
(72)【発明者】
【氏名】林志銘
(72)【発明者】
【氏名】劉維虔
(72)【発明者】
【氏名】鍾承恩
(72)【発明者】
【氏名】李柏廷
(72)【発明者】
【氏名】江俊諺
【審査官】湯川 洋介
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/203384(WO,A1)
【文献】特開2015-176976(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/673
B65D 85/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フロントカバーと、前記フロントカバーの反対側にある背板と、前記フロントカバー及び前記背板に連結している底板及び上板とを有し、前記フロントカバー、前記背板、前記底板、及び前記上板に挟まれた内部収容スペースを形成している筐体と、
前記内部収容スペースの外に設置し、前記底板に平行するエアチャンバーを有し、前記エアチャンバーの一端には前記筐体の反対側にある吸気口を有し、前記エアチャンバーの他端には前記底板を貫通している少なくとも1つの排気口を有し、前記少なくとも1つの排気口は前記背板に近接している少なくとも1つのオフノーマル空気注入機構と、
前記背板に隣接し、ベースと、隔離壁と、少なくとも1つの拡散部材とを含み、前記ベースは前記少なくとも1つの排気口を被覆してサブエアチャンバーを形成し、前記隔離壁が前記底板に垂直になって延伸することで垂直な第一ガスチャネルを形成し、前記第一ガスチャネルは前記サブエアチャンバーに連通し、前記少なくとも1つの拡散部材は前記隔離壁の少なくとも一側に設置し、前記拡散部材及び前記隔離壁に挟まれた第二ガスチャネルを形成し、前記隔離壁は前記第一ガスチャネル及び前記第二ガスチャネルを連通させるように少なくとも1つの孔部を有している少なくとも1つのガス拡散機構と、を備えていることを特徴とする内部流れ場を増加する基板収納容器。
【請求項2】
前記第二ガスチャネル及び前記サブエアチャンバーは直接連通していないことを特徴とする請求項1に記載の内部流れ場を増加する基板収納容器。
【請求項3】
前記拡散部材は前記フロントカバーの表面に向けて複数のスルーホールを設け、前記第一ガスチャネルからのガスをこれら前記スルーホールを通過させて前記フロントカバーに向けて流していることを特徴とする請求項1に記載の内部流れ場を増加する基板収納容器。
【請求項4】
前記隔離壁及び前記拡散部材は一体成形していることを特徴とする請求項1に記載の内部流れ場を増加する基板収納容器。
【請求項5】
前記隔離壁の前記孔部は前記隔離壁と前記背板との間の隙間であることを特徴とする請求項1に記載の内部流れ場を増加する基板収納容器。
【請求項6】
中央支持機構をさらに備え、前記オフノーマル空気注入機構及び前記ガス拡散機構は各2組であり、前記中央支持機構は前記2組のガス拡散機構の間に設置していることを特徴とする請求項1に記載の内部流れ場を増加する基板収納容器。
【請求項7】
前記隔離壁及び前記背板は一体成形していることを特徴とする請求項1に記載の内部流れ場を増加する基板収納容器。
【請求項8】
前記隔離壁の前記孔部は前記隔離壁と前記拡散部材との間の隙間であることを特徴とする請求項7に記載の内部流れ場を増加する基板収納容器。
【請求項9】
前記隔離壁と前記筐体との間に設置している気密部材をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の内部流れ場を増加する基板収納容器。
【請求項10】
前記背板、前記隔離壁、及び前記拡散部材は一体成形し、前記孔部は前記隔離壁を貫通している孔であることを特徴とする請求項1に記載の内部流れ場を増加する基板収納容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板収納容器に関し、より詳しくは、内部流れ場を増加する基板収納容器に関する。
【背景技術】
【0002】
製造分野において、基板(例えば、ウェハー、ガラス基板、回路基板、或いは他の種類の基板)は複数のプロセスを経るが、各プロセス中に保管、輸送を行うために基板収納容器を採用している。このため、基板収納容器の清浄度が非常に重要である。また、プロセスを経た基板は基板収納容器に保管する際に、表面に水分、塵、余熱が残留していることがあった。従来の方法は、基板収納容器(開閉する前方に対する)後方の底部から容器内に向けて送風し、気流を基板収納容器後方から前方に向けて流し、水分、塵、余熱を吹き払っている。従来の特許文献では、例えば、下記特許文献1の「ウェハー輸送装置のパージモジュール」という記載がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】台湾特許出願公開第567856号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述した従来の技術では、大部分のガスの流れ場は基板収納容器の底部付近にしかなく、第一片基板の上方領域の気流は非常に弱く、停滞していることもあった。また、特殊なガスチャネルを設置して流れ場を増加すると、基板収納容器の既存の保管空間を占領してしまい、基板収納容器に保管可能な基板数が減少し、保管基板のコストが増加した。
【0005】
そこで、本発明者は上記の欠点が改善可能と考え、鋭意検討を重ねた結果、合理的設計で上記の課題を効果的に改善する本発明の提案に至った。
【0006】
本発明は、以上の従来技術の課題を解決する為になされたものである。即ち、本発明の目的は、内部流れ場を増加する基板収納容器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための主たる発明は、フロントカバーと、前記フロントカバーの反対側にある背板と、前記フロントカバー及び前記背板に連結している底板及び上板とを有し、前記フロントカバー、前記背板、前記底板、及び前記上板に挟まれた内部収容スペースを形成している筐体と、前記内部収容スペースの外に設置し、前記底板に平行するエアチャンバーを有し、前記エアチャンバーの一端には前記筐体の反対側にある吸気口を有し、前記エアチャンバーの他端には前記底板を貫通している少なくとも1つの排気口を有し、前記少なくとも1つの排気口は前記背板に近接している少なくとも1つのオフノーマル空気注入機構と、
前記背板に隣接し、ベースと、隔離壁と、少なくとも1つの拡散部材とを含み、前記ベースは前記少なくとも1つの排気口を被覆してサブエアチャンバーを形成し、前記隔離壁が前記底板に垂直になって延伸することで垂直な第一ガスチャネルを形成し、前記第一ガスチャネルは前記サブエアチャンバーに連通し、前記少なくとも1つの拡散部材は前記隔離壁の少なくとも一側に設置し、前記拡散部材及び前記隔離壁に挟まれた第二ガスチャネルを形成し、前記隔離壁は前記第一ガスチャネル及び前記第二ガスチャネルを連通させるように少なくとも1つの孔部を有している少なくとも1つのガス拡散機構と、を備えていることを特徴とする内部流れ場を増加する基板収納容器である。
【0008】
また、本発明の好適例において、前記第二ガスチャネル及び前記サブエアチャンバーは直接連通していない。
【0009】
また、本発明の好適例において、前記拡散部材は前記フロントカバーの表面に向けて複数のスルーホールを設け、前記第一ガスチャネルからのガスをこれら前記スルーホールを通過させて前記フロントカバーに向けて流している。
【0010】
また、本発明の好適例において、前記隔離壁及び前記拡散部材は一体成形している。
【0011】
また、本発明の好適例において、前記隔離壁の前記孔部は前記隔離壁と前記背板との間の隙間である。
【0012】
また、本発明の好適例において、中央支持機構をさらに備え、前記オフノーマル空気注入機構及び前記ガス拡散機構は各2組であり、前記中央支持機構は前記2組のガス拡散機構の間に設置している。
【0013】
また、本発明の好適例において、前記隔離壁及び前記背板は一体成形している。
【0014】
また、本発明の好適例において、前記隔離壁の前記孔部は前記隔離壁と前記拡散部材との間の隙間である。
【0015】
また、本発明の好適例において、前記隔離壁と前記筐体との間に設置している気密部材をさらに備えている。
【0016】
また、本発明の好適例において、前記背板、前記隔離壁、及び前記拡散部材は一体成形し、前記孔部は前記隔離壁を貫通している孔である。
【発明の効果】
【0017】
本発明の内部流れ場を増加する基板収納容器によれば、高さ方向に強力な気流が筐体後方からフロントカバーに向けて吹き抜けており、筐体内部の流れ場が大幅に増加している。底部付近のみを流動するように限定されていないため、残留する水分、塵、余熱を効率的に吹き払い、基板の品質を維持している。また、流れ場を増加することにより、本発明のオフノーマル空気注入機構及びガス拡散機構が既存の基板の保管空間を占領しないようになっている。
【0018】
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の第1実施形態による内部流れ場を増加する基板収納容器を説明する断面模式図である。
図2】本発明の第1実施形態による内部流れ場を増加する基板収納容器を説明する部分断面模式図である。
図3図2の他の角度から見た概略図である。
図4】本発明の第1実施形態によるガス拡散機構を説明する傾斜模式図である。
図5】本発明の第2実施形態による内部流れ場を増加する基板収納容器を説明する組立模式図である。
図6】本発明の第2実施形態によるガス拡散機構を説明する傾斜模式図である。
図7】本発明の第2実施形態による内部流れ場を増加する基板収納容器を説明する正面模式図である。
図8】本発明の第3実施形態によるガス隔離壁を説明する部分傾斜模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明は以下の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更可能であることは言うまでもない。
【0021】
(第1実施形態)
以下、図1~8を参照しながら、本発明をさらに詳しく説明する。本発明の第1実施形態の構成を図1から図4に示す。本発明の内部流れ場を増加する基板収納容器100は、筐体1と、少なくとも1つのオフノーマル空気注入機構2と、少なくとも1つのガス拡散機構3と、を備えている(図1参照)。
【0022】
筐体1はフロントカバー11と、フロントカバー11の反対側にある背板12と、フロントカバー11及び背板12に連結している底板13及び上板14とを有している。筐体1は複数の側板(図示省略)をさらに有し、フロントカバー11、背板12、底板13、及び上板14に挟まれた内部収容スペースSを形成している。
【0023】
図1乃至図3を参照すれば、(図3では背板12を省略している)、オフノーマル空気注入機構2は内部収容スペースSの外に設置し、オフノーマル空気注入機構2は底板13に平行するエアチャンバー21を有している。エアチャンバー21の一端には筐体1の反対側にある吸気口211を有し、外部からの高圧ガス源を受容している。吸気口211はガスクイックカップリングであり、例えば、上述の特許文献1のウェハー輸送装置のパージモジュールを採用し、エアチャンバー21に高圧ガスを注入している。エアチャンバー21の他端には底板13を貫通している少なくとも1つの排気口212を有し、排気口212は背板12に近接している。
【0024】
ガス拡散機構3は背板12に隣接し、ガス拡散機構3はベース31と、隔離壁32と、少なくとも1つの拡散部材33と、を備えている。ベース31は排気口212を被覆してサブエアチャンバー21’を形成している。隔離壁32が底板13に垂直になって延伸することで垂直な第一ガスチャネル321を形成し、第一ガスチャネル321はサブエアチャンバー21’に連通している。 本実施例では、エアチャンバー21は2つの排気口212を有し、ベース31がこの2つの排気口212を被覆することでサブエアチャンバー21’を形成している。複数の排気口212により前述の高圧ガス源がエアチャンバー21を経由してサブエアチャンバー21’に均等に進入するように補助し、エアチャンバー21及びサブエアチャンバー21’がほぼ相等の高圧になり、この高圧が内部収容スペースSに対する圧力となる。しかしながら、本発明はこれに限らず、排気口212の数量が1つ或いは1つ以上でもよく、排気口212も複数の孔部材料を設置することで達成してもよい。
【0025】
また、図3図4に示されるように、少なくとも1つの拡散部材33は隔離壁32の少なくとも一側に設置し、拡散部材33、隔離壁32、及び背板12に挟まれた第二ガスチャネル322を形成している。換言すれば、第二ガスチャネル322は第一ガスチャネル321の一側に設置し、且つ隔離壁32により隔離されている。隔離壁32は第一ガスチャネル321及び第二ガスチャネル322を連通させるように少なくとも1つの孔部323を有している。本実施例では、第二ガスチャネル322及びサブエアチャンバー21’は直接連通しておらず、第二ガスチャネル322は拡散部材33を介して内部収容スペースSに連通している。
【0026】
よって、高圧ガスがエアチャンバー21を経由して背板12に近接するサブエアチャンバー21’に充填されると、サブエアチャンバー21’が高圧となり、サブエアチャンバー21’と唯一直接連通している経路が第一ガスチャネル321となることで、高圧ガスが第一ガスチャネル321に高速に進入する。なお、第一ガスチャネル321と第二ガスチャネル322との間にある孔部323が微小であるため、外に漏れ出すガスが第一ガスチャネル321に大きな気圧の影響を与えなくなり、高圧ガスを持続的に注入する場合、第一ガスチャネル321全体も内部収容スペースSに対して高圧になる。しかしながら、本発明はこれに限られない。
【0027】
第一ガスチャネル321の高圧ガスは孔部323を経由して第二ガスチャネル322に進入する。好ましくは、孔部323は第一ガスチャネル321の底部から高さ方向(Z軸方向)に沿って分布している。第一ガスチャネル321が高さ方向に全体的に高圧となるため、第一ガスチャネル321の頂部では高圧ガスが孔部323から第二ガスチャネル322に進入し、強力な気流を形成している。換言すれば、第二ガスチャネル322及びサブエアチャンバー21’が直接連通していないため、第二ガスチャネル322の一方面が第一ガスチャネル321からのガスを受け、内部収容スペースSに拡散するように進入する。Z軸方向上には強力な気流が第一ガスチャネル321から2つのガスチャネル322を通過して内部収容スペースSに進入し、フロントカバー11に向けて吹き抜けるため、筐体1内部の流れ場が大幅に増加し、吸気口211に近接する底板13付近で流動するように限定されていない。
【0028】
さらに、図3図4に示されるように、本実施例では、拡散部材33はフロントカバー11に向けている表面に複数のスルーホール331を設け、第一ガスチャネル321からのガスがスルーホール331を通過して内部収容スペースSに向けて流れている。しかしながら、本発明はこれに限定されず、拡散部材33のフロントカバー11に向けた表面に複数の孔部材料を設けていてもよい。
【0029】
さらに、図4に示されるように、本実施例では、拡散部材33の数量は2つであり、隔離壁32の対向する両側に設置している。
【0030】
さらに、図4に示されるように、本実施例では、隔離壁32及び拡散部材33が一体成形されている状況では、隔離壁32の孔部323は実際には隔離壁32と背板12との間の隙間である。しかしながら本発明はこれに限られず、隔離壁32及び拡散部材33が別々に製造されている2つの部材であり、他の方式で1つに粘着または溶接されているか、他の気密部材を利用して両者を気密に保持していてもよい。
【0031】
さらに、本実施例では、オフノーマル空気注入機構2及びガス拡散機構3は各々2組である。図1に示されるように、2組のオフノーマル空気注入機構2とガス拡散機構3との間には中央支持機構4を設置し、中央支持機構4の後方支持ユニット(例えば、台湾登録実用新案第588108号明細書参照)は基板を支持する中央領域を補助するために用いている。
【0032】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態の構成を図5から図7に示す。本発明の内部流れ場を増加する基板収納容器100aの第1実施例に係る内部流れ場を増加する基板収納容器100との差異は、内部流れ場を増加する基板収納容器100aのオフノーマル空気注入機構2、ベース31a、及び隔離壁32aの数量がそれぞれ複数であり、拡散部材33aは複数の隔離壁32aにそれぞれ連結し、第二ガスチャネル322aは複数の第一ガスチャネル321aにそれぞれ連通している。本実施例では、オフノーマル空気注入機構2、ベース31a、及び隔離壁32aの数量はそれぞれ2つであり、2つの隔離壁32aは拡散部材33aの両側にそれぞれ設置し、第二ガスチャネル322aの両側が2つの第一ガスチャネル321aにそれぞれ連通している。しかしながら、本発明はこれに限定されず、3つ或いは3つ以上の数量の隔離壁32a及び拡散部材33aを取り囲む複数の側辺が存在していてもよい。
【0033】
本実施例では、隔離壁32a及び背板12は一体成形し、ベース31aも隔離壁32a及び背板12に一体成形している。
【0034】
筐体1aは側板15を有し、側板15の延伸部151及び隔離壁32aに挟まれた第一ガスチャネル321aを形成している。延伸部151は側板15の背板に部分的に連結していると見なせる。
【0035】
同様に、高圧ガスはオフノーマル空気注入機構2の排気口からベース31a及び底板13が形成しているサブエアチャンバーに進入し、且つ隔離壁32a及び延伸部151に挟まれるように形成している第一ガスチャネル321aに進入する。高圧ガスは孔部323aを経由して強力な気流を形成して背板12に進入し、隔離壁32a及び拡散部材33aに挟まれるように形成している第二ガスチャネル322aに進入し、複数のスルーホール331aを経由してフロントカバーに向けて流動する。
【0036】
さらに、図5に示されるように、本実施例では、内部流れ場を増加する基板収納容器100aは気密部材34をさらに備えている。気密部材34は隔離壁32aと延伸部151との間に設置し、隔離壁32aと延伸部151との間の気密性を維持している。気密部材34はシリコーンテープである。
【0037】
本実施例では、隔離壁32a及び背板12は一体成形し、隔離壁32aの孔部323aは実際には隔離壁32aと拡散部材33aとの間の隙間である。しかしながら、本発明はこれに限られない。
【0038】
(第3実施形態)
図8は本発明の第3実施例であり、背板12、隔離壁32b及び拡散部材33bは一体成形している(或いは、他の方式で気密を維持する)。隔離壁32bの孔部323bは隔離壁32bを貫通する孔であり、隔離壁32bと他の何れか1つの部材との間の隙間ではない。高圧ガスは第一ガスチャネル321bから孔部323bを経由して第二ガスチャネル322bに進入し、拡散部材33bの貫通孔331bからフロントカバーに向けて流動する。孔部323bは複数の孔部材料でもよい。
【0039】
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0040】
100 内部流れ場を増加する基板収納容器
100a 内部流れ場を増加する基板収納容器
1 筐体
11 フロントカバー
12 背板
13 底板
14 上板
15 側板
151 延伸部
1a 筐体
2 オフノーマル空気注入機構
21 エアチャンバー
21’ サブエアチャンバー
211 吸気口
212 排気口
3 ガス拡散機構
31 ベース
31a ベース
32 隔離壁
321 第一ガスチャネル
321a 第一ガスチャネル
321b 第一ガスチャネル
322 第二ガスチャネル
322a 第二ガスチャネル
322b 第二ガスチャネル
323 孔部
323a 孔部
323b 孔部
32a 隔離壁
32b 隔離壁
33 拡散部材
331 スルーホール
331a スルーホール
331b スルーホール
33a 拡散部材
33b 拡散部材
34 気密部材
4 中央支持機構
S 内部収容スペース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8