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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-13
(45)【発行日】2022-06-21
(54)【発明の名称】画像処理システムおよびサーバー装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20220614BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20220614BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20220614BHJP
   G06F 3/12 20060101ALI20220614BHJP
   G06F 3/0481 20220101ALI20220614BHJP
   H04L 67/00 20220101ALI20220614BHJP
【FI】
H04N1/00 350
G03G21/00 386
G03G21/00 396
B41J29/38
G06F3/12 329
G06F3/12 303
G06F3/12 385
G06F3/0481
H04L67/00
H04N1/00 127Z
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2018103755
(22)【出願日】2018-05-30
(65)【公開番号】P2019208174
(43)【公開日】2019-12-05
【審査請求日】2021-04-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森田 明美
【審査官】野口 俊明
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-058089(JP,A)
【文献】特開2008-124648(JP,A)
【文献】特開2015-052825(JP,A)
【文献】特開2006-261818(JP,A)
【文献】特開2017-021700(JP,A)
【文献】特開2017-187881(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
G03G 21/00
B41J 29/38
G06F 3/12
G06F 3/0481
G06F 13/00
H04L 67/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像処理装置と、画像処理装置と通信可能なサーバー装置とを備える画像処理システムであって、
前記画像処理装置の操作画面の画像を前記サーバー装置へ送信する画面送信手段と、
前記画面送信手段によって送信された前記操作画面に対応するヘルプコンテンツを特定するヘルプコンテンツ特定手段と、
前記ヘルプコンテンツを前記画像処理装置のユーザーへ提供するための少なくとも一部の処理を実行するヘルプコンテンツ提供手段とを備え、
前記ヘルプコンテンツ特定手段は、前記操作画面の画像に基づいて、当該操作画面を予め定められた複数の種別の中の少なくとも1つの種別に分類し、分類された前記少なくとも1つの種別に対応するヘルプコンテンツを特定する、画像処理システム。
【請求項2】
前記複数の種別は、前記画像処理装置と同じ出所を表わす操作画面であってオリジナルの操作画面を含む第1の種別と、前記オリジナルの操作画面に変更が加えられた操作画面を含む第2の種別と、前記画像処理装置とは異なる出所を表わす操作画面を含む第3の種別とを含む、請求項に記載の画像処理システム。
【請求項3】
画像処理装置と、画像処理装置と通信可能なサーバー装置とを備える画像処理システムであって、
前記画像処理装置の操作画面の画像を前記サーバー装置へ送信する画面送信手段と、
前記画面送信手段によって送信された前記操作画面に対応するヘルプコンテンツを特定するヘルプコンテンツ特定手段と、
前記ヘルプコンテンツを前記画像処理装置のユーザーへ提供するための少なくとも一部の処理を実行するヘルプコンテンツ提供手段とを備え、
前記ヘルプコンテンツ特定手段は、前記画像処理装置がフリーズ状態にあるか否かに応じて前記画像処理装置のユーザーへ提供するヘルプコンテンツを選択する、画像処理システム。
【請求項4】
前記ヘルプコンテンツ特定手段は、フリーズ状態にある前記画像処理装置の情報の送信元の携帯端末の位置情報、または、前記画像処理装置のネットワーク上のアドレスに基づいて、前記画像処理装置を特定する、請求項に記載の画像処理システム。
【請求項5】
前記画像処理装置は、
当該画像処理装置の操作画面をキャプチャーする情報処理部と、
前記情報処理部によってキャプチャーされた操作画面を前記サーバー装置へ送信する通信部とを含み、
前記画面送信手段は、前記情報処理部と前記通信部とによって構成される、請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の画像処理システム。
【請求項6】
前記画像処理装置のユーザーへ前記ヘルプコンテンツを提供することは、
前記ヘルプコンテンツ提供手段、前記画像処理装置へ前記ヘルプコンテンツを送信すること、前記画像処理装置へ前記ヘルプコンテンツへのリンク情報を送信すること、または、前記ヘルプコンテンツを格納する装置に前記通信部をリダイレクトさせることによって、前記ヘルプコンテンツを前記画像処理装置へ提供することと、
前記画像処理装置が前記ヘルプコンテンツを提供されると前記ヘルプコンテンツを表示することと、を含む、請求項に記載の画像処理システム。
【請求項7】
前記サーバー装置と通信可能な携帯端末をさらに備え、
前記携帯端末は、
撮像部と、
前記撮像部によって撮影された画像を前記サーバー装置へ送信する通信部とを含み、
前記画面送信手段は、前記撮像部と前記通信部とによって構成される、請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の画像処理システム。
【請求項8】
前記ユーザーは、前記携帯端末のユーザーであり、
前記画像処理装置のユーザーへ前記ヘルプコンテンツを提供することは、
前記ヘルプコンテンツ提供手段、前記携帯端末および前記画像処理装置の少なくとも一方へ、前記ヘルプコンテンツを送信すること、前記ヘルプコンテンツを格納する装置に前記通信部をリダイレクトさせること、前記ヘルプコンテンツへのリンク情報を送信すること、または、表示装置に前記ヘルプコンテンツへのリンク情報を表示することによって、前記ヘルプコンテンツを前記携帯端末および前記画像処理装置の少なくとも一方へ提供することと、
前記携帯端末が前記ヘルプコンテンツを提供されると前記ヘルプコンテンツを表示すること、または、前記画像処理装置が前記ヘルプコンテンツを提供されると前記ヘルプコンテンツを表示することと、を含む、請求項に記載の画像処理システム。
【請求項9】
画像処理装置の操作画面を受信する通信装置と、
プロセッサーと、
前記プロセッサーが実行するプログラムを記憶する記憶装置とを備え、
前記プログラムは、前記プロセッサーに、
前記操作画面に対応するヘルプコンテンツを特定するステップと、
前記ヘルプコンテンツを前記画像処理装置のユーザーへ提供するステップとを実行させ
前記ヘルプコンテンツを特定するステップは、前記操作画面の画像に基づいて、当該操作画面を予め定められた複数の種別の中の少なくとも1つの種別に分類し、分類された前記少なくとも1つの種別に対応するヘルプコンテンツを特定することを含むサーバー装置。
【請求項10】
前記複数の種別は、前記画像処理装置と同じ出所を表わす操作画面であってオリジナルの操作画面を含む第1の種別と、前記オリジナルの操作画面に変更が加えられた操作画面を含む第2の種別と、前記画像処理装置とは異なる出所を表わす操作画面を含む第3の種別とを含む、請求項に記載のサーバー装置。
【請求項11】
画像処理装置の操作画面を受信する通信装置と、
プロセッサーと、
前記プロセッサーが実行するプログラムを記憶する記憶装置とを備え、
前記プログラムは、前記プロセッサーに、
前記操作画面に対応するヘルプコンテンツを特定するステップと、
前記ヘルプコンテンツを前記画像処理装置のユーザーへ提供するステップとを実行させ
前記ヘルプコンテンツを特定するステップは、前記画像処理装置がフリーズ状態にあるか否かに応じて前記画像処理装置のユーザーへ提供するヘルプコンテンツを選択することを含む、サーバー装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画像処理システムに関し、特に、サーバー装置と画像処理装置とが連携して画像データを処理する画像処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、MFP(Multi-Functional Peripheral)等の画像処理装置の操作に、画像処理装置またはその操作画面の画像を利用する技術が種々提案されている。たとえば、特開2013-025638号公報(特許文献1)は、画像処理装置にAR(Augmented Reality)マーカーを取り付け、画像処理装置を携帯端末で撮影し、撮像画面内にARマーカーが検出された場合に当該携帯端末の画面に当該ARマーカーに対応する操作パネル(AR操作パネル)を表示する技術を提案する。
【0003】
特開2010-003017号公報(特許文献2)は、情報処理装置の操作マニュアルに利用する操作画面の画面キャプチャーを取得する技術において、著作権等の観点において利用できると判断された画面であることを条件として画面キャプチャーを取得することを提案している。
【0004】
特開2016-045635号公報(特許文献3)は、操作画面と共に機種名と表示中の操作画面を識別するコードを表示する画像形成装置を開示する。ユーザーがモバイル端末で識別コードを撮影すると、モバイル端末は、画像形成装置の機種名と操作画面を特定する。モバイル端末は、さらに、特定された機種のヘルプ情報を選択し、当該ヘルプ情報から操作画面で設定可能な項目を抽出して表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2013-025638号公報
【文献】特開2010-003017号公報
【文献】特開2016-045635号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献3に記載の技術は、目の前の画像形成装置の機種を知らないユーザーに、当該画像形成装置の機種に応じたヘルプ情報を提供し得る。しかしながら、特許文献3に記載の技術を実現するためには、画像処理装置(画像形成装置)の操作画面が識別コードを含むように構成される必要があり、画像処理装置のコンテンツ製作者に負担が生じる結果となる。また、コンテンツのリリース時に全てのヘルプ情報を準備する必要が生じる点においても、コンテンツ製作者の負担が生じる。
【0007】
本開示は、係る実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、画像処理装置のコンテンツ製作者における負担を最小限に抑えた態様で、ユーザーに画像処理装置のヘルプコンテンツを提供できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示のある局面に従うと、画像処理装置と、画像処理装置と通信可能なサーバー装置とを備える画像処理システムが提供される。画像処理システムは、画像処理装置の操作画面の画像をサーバー装置へ送信する画面送信手段と、画面送信手段によって送信された操作画面に対応するヘルプコンテンツを特定するヘルプコンテンツ特定手段と、ヘルプコンテンツを画像処理装置のユーザーへ提供するヘルプコンテンツ提供手段とを備える。
【0009】
画像処理装置は、当該画像処理装置の操作画面をキャプチャーする情報処理部と、情報処理部によってキャプチャーされた操作画面をサーバー装置へ送信する通信部とを含み、画面送信手段は、情報処理部と通信部とによって構成されていてもよい。
【0010】
ヘルプコンテンツ提供手段は、画像処理装置へヘルプコンテンツを送信すること、画像処理装置へヘルプコンテンツへのリンク情報を送信すること、または、ヘルプコンテンツを格納する装置に通信部をリダイレクトさせることによって、ヘルプコンテンツを画像処理装置のユーザーへ提供してもよい。
【0011】
画像処理システムは、サーバー装置と通信可能な携帯端末をさらに備えていてもよい。携帯端末は、撮像部と、撮像部によって撮影された画像をサーバー装置へ送信する通信部とを含み、画面送信手段は、撮像部と通信部とによって構成されていてもよい。
【0012】
ヘルプコンテンツ提供手段は、携帯端末および画像処理装置の少なくとも一方へ、ヘルプコンテンツを送信すること、ヘルプコンテンツを格納する装置に通信部をリダイレクトさせること、ヘルプコンテンツへのリンク情報を送信すること、または、表示装置にヘルプコンテンツへのリンク情報を表示することによって、ヘルプコンテンツを画像処理装置のユーザーへ提供してもよい。
【0013】
ヘルプコンテンツ特定手段は、操作画面の画像に基づいて、当該操作画面を予め定められた複数の種別の中の少なくとも1つの種別に分類し、分類された少なくとも1つの種別に対応するヘルプコンテンツを特定してもよい。
【0014】
複数の種別は、画像処理装置と同じ出所を表わす操作画面であってオリジナルの操作画面を含む第1の種別と、オリジナルの操作画面に変更が加えられた操作画面を含む第2の種別と、画像処理装置とは異なる出所を表わす操作画面を含む第3の種別とを含んでいてもよい。
【0015】
ヘルプコンテンツ特定手段は、画像処理装置がフリーズ状態にあるか否かに応じて画像処理装置のユーザーへ提供するヘルプコンテンツを選択してもよい。
【0016】
ヘルプコンテンツ特定手段は、フリーズ状態にある画像処理装置の情報の送信元の携帯端末の位置情報、または、画像処理装置のネットワーク上のアドレスに基づいて、画像処理装置を特定してもよい。
【0017】
本開示の他の局面に従うと、画像処理装置の操作画面を受信する通信装置と、プロセッサーと、プロセッサーが実行するプログラムを記憶する記憶装置とを備えるサーバー装置が提供される。プログラムは、プロセッサーに、操作画面に対応するヘルプコンテンツを特定するステップと、ヘルプコンテンツを画像処理装置のユーザーへ提供するステップとを実行させる。
【0018】
ヘルプコンテンツを特定するステップは、操作画面の画像に基づいて、当該操作画面を予め定められた複数の種別の中の少なくとも1つの種別に分類し、分類された少なくとも1つの種別に対応するヘルプコンテンツを特定することを含んでいてもよい。
【0019】
複数の種別は、画像処理装置と同じ出所を表わす操作画面であってオリジナルの操作画面を含む第1の種別と、オリジナルの操作画面に変更が加えられた操作画面を含む第2の種別と、画像処理装置とは異なる出所を表わす操作画面を含む第3の種別とを含んでいてもよい。
【発明の効果】
【0020】
本開示によれば、サーバー装置は、画像処理装置の操作画面に対応するヘルプコンテンツを特定し、画像処理装置のユーザーに当該ヘルプコンテンツを提供する。これにより、画像処理装置のコンテンツの製作者は、当該コンテンツの製作後に、サーバー装置に、当該コンテンツのヘルプコンテンツを追加できる。製作者は、すべてのヘルプコンテンツを画像処理装置のコンテンツ製作時に準備する必要がない。したがって、製作者の負担を軽減し得る。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】画像処理システムの構成の一例を示す図である。
図2】画像処理システムにおけるヘルプコンテンツの提供態様の一例を模式的に示す図である。
図3】画像処理システムにおけるヘルプコンテンツの提供態様の他の例を模式的に示す図である。
図4】サーバー装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。
図5】MFP200のハードウェア構成の一例を示す図である。
図6】携帯端末300のハードウェア構成の一例を示す図である。
図7図2に示された態様でヘルプコンテンツが提供されるための処理の流れの一例を説明するための図である。
図8図3に示された態様でヘルプコンテンツが提供されるための処理の流れの一例を説明するための図である。
図9】ステップS20のサブルーチンのフローチャートの一例である。
図10】登録された画像の一例を示す図である。
図11】登録された画像の他の例を示す図である。
図12】MFP200または携帯端末300から送信された画像に含まれる画面(画像)の一例を示す図である。
図13】登録された主体によって生成された画面の一例を示す図である。
図14】MFP200がフリーズ状態にあるときのヘルプコンテンツの提供態様の一例を模式的に示す図である。
図15図14に示されたヘルプコンテンツの提供態様を実現するための処理の一例を示す図である。
図16】MFP200がフリーズ状態にあるときのヘルプコンテンツの提供態様の他の例を模式的に示す図である。
図17図16に示されたヘルプコンテンツの提供態様を実現するための処理の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に、図面を参照しつつ、画像処理システムの一実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、これらの説明は繰り返さない。
【0023】
[1.画像処理システムの構成]
図1は、画像処理システムの構成の一例を示す図である。図1の画像処理システムは、サーバー装置100と、MFP200と、携帯端末300とを含む。これらは、互いに通信可能に構成されている。なお、画像処理システムは、携帯端末300を省略し、サーバー装置100とMFP200とによって構成されてもよい。サーバー装置100は、MFP200の取扱いを説明する情報としてヘルプコンテンツを提供する。
【0024】
(ヘルプコンテンツの提供態様の一例)
図2は、画像処理システムにおけるヘルプコンテンツの提供態様の一例を模式的に示す図である。図2の左下に示された状態において、MFP200のユーザーは、MFP200の取扱いを説明する情報を必要としている。MFP200は、MFP200の状態等を表示する操作パネル207を含む。操作パネル207は、MFP200において種々のサービスを提供するためのコンテンツを表示する領域2071と、ヘルプボタン2072と、スタートボタン2073とを表示する。ヘルプボタン2072およびスタートボタン2073は、ディスプレイに表示されるソフトウェアボタンであってもよいし、ハードウェアボタンであってもよい。ユーザーは、上記情報を取得するために、ヘルプボタン2072を操作する。ヘルプボタン2072およびスタートボタン2073は、ソフトウェアボタンとして表示される場合、定常的に表示されてもよいし、所与のコンテンツが表示されるときにのみ表示されてもよい。
【0025】
MFP200は、ヘルプボタン2072を操作されると、領域2071の画面キャプチャーを生成し、当該画面キャプチャーの画像(以下、「キャプチャー画像」ともいう)をサーバー装置100へ送信する(図2の工程(1))。
【0026】
サーバー装置100は、キャプチャー画像を受信すると、当該キャプチャー画像を解析し(図2の工程(2))、解析の結果に基づいてMFP200において表示されている画面を特定し(図2の工程(3))、特定された画面に対応するヘルプコンテンツを特定する(図2の工程(4))。そして、サーバー装置100は、特定されたヘルプコンテンツをMFP200へ送信する(図2の工程(5))。
【0027】
MFP200は、ヘルプコンテンツを受信すると、図2の右下に示されたように、当該ヘルプコンテンツを領域2071に表示する。
【0028】
(ヘルプコンテンツの提供態様の他の例)
図3は、画像処理システムにおけるヘルプコンテンツの提供態様の他の例を模式的に示す図である。図3の例では、左下に示された状態にあるMFP200についての情報を必要とすると、ユーザーは、携帯端末300においてMFP200のヘルプコンテンツを取得するためのアプリケーション(以下、「ヘルプアプリ」ともいう)を起動させる(図3の工程(1A))。
【0029】
ヘルプアプリは、ユーザーに対して領域2071を撮影することを要求する。ユーザーが領域2071を撮影すると(図3の工程(1B))、ヘルプアプリは、撮影された画像をサーバー装置100へ送信する(図3の工程(1C))。
【0030】
画像を取得すると、サーバー装置100は、図2の例と同様に、画像を解析して画面を特定し、特定された画面に対応するヘルプコンテンツを特定する(図3の工程(2)~(4))。サーバー装置100は、特定されたヘルプコンテンツを携帯端末300へ送信する(図3の工程(5))。携帯端末300は、受信したヘルプコンテンツをディスプレイ304に表示する(図3の工程(6))。これにより、ユーザーは、ヘルプコンテンツを参照して、MFP200を操作することができる。
【0031】
図2および図3に示された例において、MFP200または携帯端末300へのヘルプコンテンツの送信は、ヘルプコンテンツの提供の一例である。ヘルプコンテンツの提供の他の例は、ヘルプコンテンツを格納する記憶装置にリダイレクトすることである。このようにヘルプコンテンツが提供される場合、サーバー装置100は、工程(4)において特定されたヘルプコンテンツを格納する記憶装置へと、MFP200または携帯端末300をリダイレクトさせる。
【0032】
ヘルプコンテンツのさらに他の例は、ヘルプコンテンツを格納する記憶装置へのリンクをMFP200または携帯端末300へ送信することである。リンクは、IP(Internet Protocol)アドレスを表わす文字列として送信されてもよいし、当該アドレスを表わすQRコード(登録商標)等の情報として送信されてもよい。リンクを受信すると、MFP200または携帯端末300は、当該リンクが示すアドレスに接続することにより、図2または図3に示されたようにヘルプコンテンツを表示する。
【0033】
[2.ハードウェア構成]
以下、サーバー装置100、MFP200、および携帯端末300のそれぞれのハードウェア構成の一例を説明する。
【0034】
(サーバー装置100)
図4は、サーバー装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0035】
サーバー装置100は、主な構成要素として、CPU(Central Processing Unit)101と、RAM(Random Access Memory)102と、記憶装置103と、通信装置106とを備えている。CPU101と、RAM102と、通信装置106とは、互いに内部バスで接続されている。
【0036】
CPU101は、サーバー装置100の全体的な動作を制御するための処理を実行する演算装置の一例である。RAM102は、CPU101における処理実行時のワークエリアとして機能する。記憶装置103は、CPU101が実行するプログラム(サーバー用プログラム)および所与のデータを格納する。記憶装置103は、たとえば、ハードディスクである。通信装置106は、MFP200および携帯端末300と通信するための機器(たとえば、ネットワークカード)によって実現される。
【0037】
(MFP200)
図5は、MFP200のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0038】
MFP200は、主な構成要素として、CPU201と、ROM202と、RAM203と、NV-RAM204と、記憶装置205と、通信装置206と、操作パネル207と、スキャナー部208と、プリンター部209と、ファクシミリ(FAX)部210とを備えている。CPU201と、ROM202と、RAM203と、NV-RAM204と、記憶装置205と、通信装置206と、操作パネル207と、スキャナー部208と、プリンター部209と、FAX部210とは、互いに内部バスで接続されている。
【0039】
CPU201は、MFP200の全体的な動作を制御するための処理を実行する演算装置の一例である。ROM202は、CPU201が実行するプログラムを含む各種のデータを格納する。RAM203は、CPU201におけるプログラム実行時のワークエリアとして機能する。NV-RAM204は、不揮発性メモリーであり、MFP200の動作のための設定値が保持される。
【0040】
記憶装置205は、MFP200の動作に利用されるプログラムおよびデータ(画像データ等のドキュメントデータを含む)を格納する。ドキュメントのデータは、ネットワークを介してMFP200に入力される場合もあるし、スキャナー部208で画像が読み取られることによって生成される場合もある。記憶装置205は、たとえば、EEPROM(Electronically Erasable Programmable Read-Only Memory)、CD-ROM、DVD-ROM、USBメモリー、メモリーカード、FD、ハードディスク、SSD、磁気テープ、カセットテープ、MO、MD、ICカード(メモリーカードを除く)、光カード、マスクROM、EPROMなどの、不揮発的にデータを格納する媒体によって実現される。記憶装置205は、MFP200に対して着脱可能な記録媒体として、MFP200から独立して商取引の対象となる場合もあり得る。
【0041】
通信装置206は、サーバー装置100および携帯端末300と通信するための装置であって、たとえばネットワークカードによって実現される。
【0042】
操作パネル207は、タッチセンサー(入力部)と、ディスプレイ(表示部)とを含む。操作パネル207は、MFP200の状態を表示する。さらに、操作パネル207は、各種の情報(コピー画質またはコピー用紙の設定値、スキャンの送信先(宛先登録)、など)の入力を受け付ける。
【0043】
スキャナー部208は、セットされた原稿をスキャンし、原稿の画像データを生成する。スキャナー部208における画像データの生成方法は公知の方法を採用することができる。
【0044】
プリンター部209は、たとえば電子写真方式により、スキャナー部208で読み取られた画像データ、携帯端末100等の外部の情報処理装置から送信されたプリントデータ、および、FAX部210で受信したFAXデータを、印刷のためのデータに変換する。プリンター部209は、さらに、変換後のデータに基づいて文書等の画像を印刷する。電子写真方式などの画像形成の態様には、公知の技術が採用され得る。
【0045】
FAX部210は、スキャナー部208で読み取られた画像データを公衆回線経由で外部の機器に転送する。転送の方法には、公知の技術を採用することができる。
【0046】
CPU201は、予め定められたプログラムを実行することにより、MFP200内の要素(スキャナー部208、プリンター部209、など)の状態を検出し得る。CPU201は、たとえば、スキャナー部208および/またはプリンター部209がジョブの実行中であること、プリンター部209において紙詰まりが発生していること、等を検出する。
【0047】
(携帯端末300)
図6は、携帯端末300のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0048】
携帯端末300は、主な構成要素として、CPU301と、RAM302と、記憶装置303と、ディスプレイ304と、タッチセンサー305と、通信装置306と、カメラ307とを備えている。CPU301と、RAM302と、記憶装置303と、ディスプレイ304と、タッチセンサー305と、通信装置306と、カメラ307とは、互いに内部バスで接続されている。
【0049】
CPU301は、携帯端末300の全体的な動作を制御するための処理を実行する演算装置の一例である。RAM302は、CPU301における処理実行時のワークエリアとして機能する。記憶装置303は、CPU301が実行するOS、Webブラウザー、およびヘルプアプリなどの各種のプログラムならびにこれらのプログラムの実行に利用されるデータを含む、各種のデータを保存する。記憶装置303は、たとえば、EEPROMである。
【0050】
ディスプレイ304は、Webブラウザーなどのプログラムによって生成される画像を表示するための表示装置である。タッチセンサー305は、Webブラウザー上で設定値等の情報を携帯端末300に入力するための入力装置の一例である。通信装置306は、サーバー装置100およびMFP200と通信するための装置であって、たとえば無線通信回路によって実現される。
【0051】
携帯端末300は、たとえばスマートフォンによって構成されるが、撮像機能と通信機能とを有する端末であれば携帯可能である必要はない。
【0052】
[3.処理の流れ]
以下、図2および図3のそれぞれについて、ヘルプコンテンツの提供態様を実現するための処理の流れを説明する。
【0053】
図2におけるヘルプコンテンツの提供態様)
図7は、図2に示された態様でヘルプコンテンツが提供されるための処理の流れの一例を説明するための図である。
【0054】
図7は、MFP200側の処理のフローチャート(図7左側)と、サーバー装置100側の処理のフローチャート(図7右側)とを含む。図7を参照して、処理の流れを説明する。
【0055】
ステップS10にて、MFP200のCPU201は、ヘルプボタン2072を操作されたか否かを判断する。CPU201は、ヘルプボタン2072が操作されたと判断するまでステップS10へ制御を留め(ステップS10にてNO)、ヘルプボタン2072が操作されたと判断すると(ステップS10にてYES)、ステップS12へ制御を進める。
【0056】
ステップS12にて、CPU201は、操作パネル207のディスプレイの画面キャプチャーを生成する。画面キャプチャーの対象は、図2に示されたように、コンテンツを表示する領域2071のみであってもよいし、ヘルプボタン2072等のソフトウェアボタンを含むディスプレイ全体であってもよい。
【0057】
ステップS14にて、CPU201は、ステップS12にて生成された、画面キャプチャーの画像をサーバー装置100へ送信する。
【0058】
サーバー装置100のCPU101は、MFP200から画像を受信すると、ステップS20にて、ヘルプコンテンツを提供するための制御を実行する。ステップS20の制御の内容は、図9を参照して後述する。
【0059】
サーバー装置100からヘルプコンテンツを提供されると、MFP200のCPU201は、ステップS16にて、当該ヘルプコンテンツを表示する。
【0060】
ヘルプコンテンツの提供として、サーバー装置100がMFP200にヘルプコンテンツを送信すると、MFP200のCPU201は、受信したヘルプコンテンツを操作パネル207のディスプレイに表示する。ヘルプコンテンツの提供として、サーバー装置100がMFP200をヘルプコンテンツを格納する記憶装置にリダイレクトすると、CPU201は、当該記憶装置に格納されたヘルプコンテンツを読み出し、当該ヘルプコンテンツを操作パネル207に表示する。ヘルプコンテンツの提供として、サーバー装置100がMFP200にヘルプコンテンツを格納する記憶装置のアドレスを送信すると、CPU201は、当該アドレスを利用して当該記憶装置に接続し、当該記憶装置に格納されたヘルプコンテンツを読み出し、当該ヘルプコンテンツを操作パネル207に表示する。
【0061】
図3におけるヘルプコンテンツの提供態様)
図8は、図3に示された態様でヘルプコンテンツが提供されるための処理の流れの一例を説明するための図である。
【0062】
図8は、携帯端末300側の処理のフローチャート(図8左側)と、サーバー装置100側の処理のフローチャート(図8右側)とを含む。携帯端末300のCPU301は、たとえば、ヘルプアプリの機能として図8のフローチャートに従った処理を実行する。図8を参照して、処理の流れを説明する。
【0063】
ステップS32にて、CPU301は、MFP200の操作パネル207の画像を取得する。CPU301は、ディスプレイ304に、操作パネル207を撮影することを指示するメッセージを出力してもよい。ユーザーは、当該メッセージに従って、カメラ307を利用して操作パネル207を撮影してもよい。一例では、CPU301は、カメラ307によって撮影された画像として、操作パネル207の画像を取得する。
【0064】
ステップS34にて、CPU301は、ステップS32にて取得した画像(撮像画像)を、ヘルプ要求とともに、サーバー装置100へ送信する。
【0065】
サーバー装置100のCPU101は、携帯端末300から画像を受信すると、ステップS20にて、ヘルプコンテンツを提供するための制御を実行する。ステップS20の制御の内容は、図9を参照して後述する。
【0066】
サーバー装置100からヘルプコンテンツを提供されると、携帯端末300のCPU301は、ステップS36にて、当該ヘルプコンテンツを表示する。
【0067】
ヘルプコンテンツの提供として、サーバー装置100が携帯端末300にヘルプコンテンツを送信すると、携帯端末300のCPU301は、受信したヘルプコンテンツをディスプレイ304に表示する。ヘルプコンテンツの提供として、サーバー装置100が携帯端末300をヘルプコンテンツを格納する記憶装置にリダイレクトすると、CPU301は、当該記憶装置に格納されたヘルプコンテンツを読み出し、当該ヘルプコンテンツをディスプレイ304に表示する。ヘルプコンテンツの提供として、サーバー装置100が携帯端末300にヘルプコンテンツを格納する記憶装置のアドレスを送信すると、CPU301は、当該アドレスを利用して当該記憶装置に接続し、当該記憶装置に格納されたヘルプコンテンツを読み出し、当該ヘルプコンテンツをディスプレイ304に表示する。
【0068】
ヘルプコンテンツの提供として、サーバー装置100は、所与のディスプレイに、QRコード等として、ヘルプコンテンツを格納する記憶装置のアドレスを表示してもよい。この場合、ユーザーがカメラ307で当該QRコードを撮影する等により、CPU301は、上記アドレスを取得する。その後、CPU301は、当該アドレスにアクセスして、ヘルプコンテンツを取得し、当該ヘルプコンテンツをディスプレイ304に表示する。
【0069】
(サーバー装置100によるヘルプコンテンツの提供)
図9は、ステップS20のサブルーチンのフローチャートの一例である。
【0070】
図9を参照して、ステップS200にて、サーバー装置100のCPU101は、MFP200または携帯端末300から送信された画像が、MFP200の画面として登録された画面の画像を含むか否かを判断する。CPU101は、送信された画像が登録された画面の画像を含むと判断すると(ステップS200にてYES)、ステップS202へ制御を進め、そうでなければ(ステップS200にてNO)、ステップS208へ制御を進める。
【0071】
送信された画像が登録された画面の画像を含むか否かの判断は、たとえば、前者が後者を構成する特徴を含むか否かが判断されることによって実現される。より具体的には、特徴は、アイコンであってもよい。一例では、画面Aとして登録された画像が、複数個のアイコンを含み、CPU101は、送信された画像が当該複数個の中の所与の数以上のアイコンの画像を含むときに送信された画像が画面Aの画像を含むと判断し、そうでなければ、送信された画像が画面Aの画像を含まないと判断する。
【0072】
ステップS200にて、送信された画像が画面Aの画像を含むと判断することは、送信された画像が対応する画面として、画面Aを特定することに相当する。
【0073】
ステップS202にて、CPU101は、ステップS200にて、送信された画像が対応する画面として特定された画面に、ヘルプコンテンツが有るか否かを判断する。一例では、サーバー装置100の記憶装置103に、MFP200において表示されるコンテンツの各画面に関連付けられて、各画面のヘルプコンテンツが格納される。ただし、コンテンツの全ての画面にヘルプコンテンツが関連付けられている必要はない。
【0074】
MFP200用のコンテンツの製作者は、当該MFP200用のコンテンツのためのヘルプコンテンツを生成すると、当該ヘルプコンテンツをサーバー装置100へ登録してもよい。製作者は、さらに、各ヘルプコンテンツがMFP200用のコンテンツのどの段階でのヘルプ情報を含むのかを明確にするために、各ヘルプコンテンツを、対応する画面(の特徴)に関連付けて、記憶装置103に登録してもよい。
【0075】
ヘルプコンテンツは、MFP200用のコンテンツ自体にアクセスコードが付与されなくても、ヘルプボタン2072の操作または携帯端末300による撮影によって提供される。これにより、制作者は、MFP200用のコンテンツをリリースした後、ヘルプコンテンツを生成し得る。
【0076】
CPU101は、記憶装置103に、上記のように特定された画面に関連付けられたヘルプコンテンツが格納されているか否かを判断し、そのようなヘルプコンテンツが格納されていると判断すると(ステップS202にてYES)、ステップS204へ制御を進め、そうでなければ(ステップS202にてNO)、ステップS206へ制御を進める。
【0077】
ステップS204にて、CPU101は、上記のように特定された画面に関連付けられたヘルプコンテンツを抽出する。
【0078】
ステップS206にて、CPU101は、MFP200のヘルプ用のコンテンツのトップページを抽出する。ヘルプ用のコンテンツは、MFP200の機種に対応したものであってもよい。
【0079】
CPU101は、たとえば、MFP200との通信に利用される情報(たとえば、MFP200のMACアドレス)と画像処理システム内の管理情報とによって、MFP200の機種を特定してもよい。この管理情報は、画像処理システム内の各MFPの機種名と、各MFPのMACアドレスとを関連付ける。また、MFP200のCPU201は、ステップS14にて、キャプチャー画像とともに当該MFP200の機種名をサーバー装置100へ送信してもよい。
【0080】
CPU101は、たとえば、携帯端末300の位置情報と画像処理システム内の管理情報とによって、MFP200の機種を特定してもよい。この管理情報は、画像処理システム内の各MFPの配置位置と、各MFPの機種名とを関連付ける。携帯端末300は、GPS機能により当該携帯端末300の位置情報を取得し、ステップS34にて、撮像画像とともに当該位置情報を送信してもよい。CPU101は、携帯端末300の位置情報に最も近い位置に配置されたMFPの機種名を取得することにより、MFP200の機種を特定してもよい。
【0081】
ステップS208にて、CPU101は、MFP200または携帯端末300から送信された画像が、オリジナルの画面(登録された画面)をカスタマイズされた画面の画像を含むか否かを判断する。カスタマイズされた画面の画像を含む画像の一例は、MFP200を製造(または販売)するメーカーのロゴを含む画像である。他の例は、登録されたの画面の特徴を所与の個数(または、割合)以上含む画像である。カスタマイズされた画像の具体例について、図10図12を参照して説明する。
【0082】
図10は、登録された画像の一例を示す図である。図10は、コピーの設定画面の一例である画面1000を表わす。
【0083】
図11は、登録された画像の他の例を示す図である。図11は、スキャンの設定画面の一例である画面1100を表わす。
【0084】
図12は、MFP200または携帯端末300から送信された画像に含まれる画面(画像)の一例を示す図である。
【0085】
画面1200は、MFP200の製造メーカーのロゴを表わす要素1201(図12では、説明を容易にするために「※」で表される)を含む。一例では、CPU101は、製造メーカーのロゴと形状が一致する要素1201を検出したことによって、送信された画像がカスタマイズされた画面を含むと判断する。
【0086】
他の例では、CPU101は、画面1200が、図10の画面1000に含まれる特徴を所定個数以上含むことによって、送信された画像がカスタマイズされた画像を含むと判断する。画面1000に含まれる特徴の一例は、文字列である。より具体的には、画面1000は、6個の文字列「カラー」「用紙」「倍率」「原稿・出力」「片面」および「両面」を含む。CPU101は、画面1200の画像に対する文字認識によって、4個の文字列「用紙」「カラー」「片面」「両面」を検出する。画面1000の特徴が上記6個の文字列である場合、画面1200の画像は、当該6個の文字列のうち4個の文字列を含む。たとえば、カスタマイズされた画像の条件の一例として、上記6個の文字列のうち4個以上を含むことが設定される。この場合、CPU101は、画面1200が画面1000をカスタマイズしたことによって生成された画面であると判断する。すなわち、CPU101は、送信された画像(画面1200を含む画像)が、オリジナルの画面(画面1000)をカスタマイズされた画面の画像を含むと判断する。
【0087】
なお、画面1200は、図11の画面1100とは共通した特徴を含まないことから、図11の画面1100のカスタマイズ画面とは判断されない。より具体的には、画面1100は、文字列「Scan」「フォルダ」「形式」を含むが、画面1200はこれらの文字列を含まない。
【0088】
図9に戻って、CPU101は、MFP200または携帯端末300から送信された画像が、オリジナルの画面(登録された画面)をカスタマイズされた画面の画像を含むと判断すると(ステップS208にてYES)、ステップS210へ制御を進め、そうでなければ(ステップS208にてNO)、ステップS212へ制御を進める。
【0089】
ステップS210にて、CPU101は、MFP200または携帯端末300から送信された画像に含まれる画面に対するオリジナルの画面に関連付けられたヘルプコンテンツを抽出する。たとえば、図12の画面1200を含む画像が送信されると、CPU101は、画面1200のオリジナルの画面である画面1000に関連付けられたヘルプコンテンツを抽出する。
【0090】
ステップS212にて、CPU101は、MFP200または携帯端末300から送信された画像が、MFP200において登録された主体(たとえば、いわゆる「サードベンダー」)によって生成された画面を含むか否かを判断する。図13は、登録された主体によって生成された画面の一例を示す図である。一例では、CPU101は、画像が登録された主体に関連付けられた特徴を含む場合に、当該画像が当該主体によって生成された画面を含むと判断する。
【0091】
図13の画面1300、上記主体のロゴを表わす要素1301(図13では、説明を容易にするために「*」で表される)を含むことに基づいて、CPU101は、画面1300を含む画像を、上記主体によって生成された画面を含む画像であると判断する。
【0092】
特徴の他の例は、上記ロゴに対応する要素が、画面の特定の位置に配置されることである。さらに他の例は、スタートキー等のソフトウェアキーが画面の特定の位置に配置されていることである。
【0093】
図9に戻って、CPU101は、送信された画像が登録された主体によって生成された画面を含むと判断すると(ステップS212にてYES)、ステップS214へ制御を進め、そうでなければ(ステップS212にてNO)、ステップS216へ制御を進める。
【0094】
ステップS214にて、CPU101は、送信された画像に含まれる画面を生成した主体のヘルプページのコンテンツを抽出する。抽出されるコンテンツは、たとえば、いわゆるサードベンダーによって準備されたヘルプ用のコンテンツである。当該コンテンツは、記憶装置103に格納されていてもよい。当該コンテンツは、当該サードベンダーによって管理されるサーバーに格納されていてもよい。CPU101は、当該サードベンダーのサーバーにアクセスすることにより、上記ヘルプ用のコンテンツを取得してもよい。
【0095】
ステップS216にて、CPU101は、ステップS206と同様に、MFP200のヘルプ用のコンテンツのトップページを抽出する。ヘルプ用のコンテンツは、MFP200の機種に対応したものであってもよい。
【0096】
ステップS218にて、CPU101は、MFP200へ(図7)、または、携帯端末300へ(図8)、ステップS206,S210,S214,S216にて抽出された情報を送信する。その後、CPU101は、図7または図8へ処理をリターンさせる。
【0097】
以上説明された処理によれば、サーバー装置100は、MFP200または携帯端末300に、MFP200の取扱のための情報(ヘルプコンテンツ)を提供する。提供とは、ユーザーが利用可能な状態にすることを意味する。この意味において、提供の一例は、ヘルプコンテンツそのものを送信することである。他の例は、ヘルプコンテンツのリンク情報(アドレスを表わすテキスト情報またはコード)を送信することである。さらに他の例は、ヘルプコンテンツのリンク情報を所与のディスプレイに表示することである。
【0098】
以上説明された処理は、MFP200または携帯端末300から送信された画像に含まれる画面が、MFP200のメーカーによるオリジナルの画面(第1の種別)、オリジナルの画面がカスタマイズされることによって生成された画面(第2の種別)、または、登録された主体(いわゆるサードベンダー)によって生成された画面(第3の種別)であるかを判断し、判断された種別に応じたヘルプコンテンツを抽出する。また、当該処理は、送信された画像に含まれる画面が上記の種別のいずれにも属さない場合にも、そのような場合に応じたヘルプコンテンツを抽出する。
【0099】
[4.フリーズ状態のMFPへのヘルプコンテンツの提供(1)]
サーバー装置100は、MFP200がフリーズ状態にある場合には、フリーズ状態に無い場合に対して異なる態様でヘルプコンテンツを選択してもよい。図14は、MFP200がフリーズ状態にあるときのヘルプコンテンツの提供態様の一例を模式的に示す図である。なお、MFP200のフリーズ状態とは、MFP200がいわゆる固まる状態にあり、これにより、ユーザーがMFP200を操作してもMFP200が当該操作に反応しない状態を意味する。
【0100】
図14では、図3と比較して、携帯端末300は、サーバー装置100への撮像画像の送信(工程(1C))に加えて、サーバー装置100へフリーズ情報を送信する(工程(1D))。フリーズ情報とは、MFP200がフリーズ状態にあることを表わす情報である。一例では、携帯端末300のヘルプアプリは、ディスプレイ304にフリーズボタンを表示する。MFP200がフリーズ状態にあると認識したユーザーは、サーバー装置100への撮像画像に関連する操作として、カメラ307でMFP200の操作パネル207を撮影することに加え、上記フリーズボタンを操作する。これにより、撮像画像に加え、フリーズ情報がサーバー装置100へ送信される。サーバー装置100は、フリーズ情報を受信すると、フリーズ状態に対応したヘルプコンテンツをユーザーに提供する。
【0101】
図15は、図14に示されたヘルプコンテンツの提供態様を実現するための処理の一例を示す図である。図15には、携帯端末300側のフローチャート(左側)と、サーバー装置100側のフローチャート(右側)が示される。
【0102】
図15の処理では、図8と比較して、携帯端末300のCPU301は、ステップS35Aにて、上記フリーズボタンが操作されたか否かを判断する。フリーズボタンが操作されたか否かの判断は、携帯端末300に、MFP200がフリーズ状態にあることを表わす情報が入力されたか否かの判断の一例である。CPU301は、フリーズボタンが操作されたと判断すると(ステップS35AにてYES)、ステップS35Bへ制御を進め、そうでなければ(ステップS35AにてNO)、ステップS36へ制御を進める。
【0103】
ステップS35Bにて、CPU301は、サーバー装置100へフリーズ情報を送信する。
【0104】
ステップS26にて、サーバー装置100のCPU101は、MFP200がフリーズ状態にあるか否かを判断する。一例では、CPU101は、MFP200から、撮像画像に関連付けられてフリーズ情報が送信された場合、MFP200がフリーズ状態であると判断し、撮像画像に関連付けられたフリーズ情報の送信がなければ、MFP200がフリーズ状態ではないと判断する。CPU301は、MFP200がフリーズ状態であると判断すると(ステップS26にてYES)、ステップS28へ制御を進め、そうでなければ(ステップS26にてNO)、ステップS20へ制御を進める。
【0105】
ステップS28にて、CPU101は、フリーズ用のヘルプコンテンツを携帯端末300へ送信する。フリーズ用のヘルプコンテンツの一例は、フリーズ状態を解消するための操作を説明するヘルプコンテンツである。他の例は、サービスマンを呼ぶために必要な情報である。
【0106】
図15を参照して説明された処理によれば、MFP200がフリーズ状態にある場合、携帯端末300のユーザー(MFP200のユーザー)には、フリーズ用のヘルプコンテンツが提供される。
【0107】
なお、サーバー装置100のCPU101は、MFP200がフリーズ状態にある場合にも、MFP200に表示されている画面の種類に応じて、ユーザーに提供するヘルプコンテンツを決定してもよい。たとえば、ステップS28にて、CPU101は、携帯端末300から送信された画像に含まれる画面の種類を特定し、当該画面の種類が、ユーザーの操作によって解消されるフリーズ状態に対応するか、サービスマンによるMFP200の修理を必要とするフリーズ状態に対応するかを特定する。そして、CPU101は、前者の場合には操作方法を表わすコンテンツを、後者の場合にはサービスマンを呼ぶための情報(電話番号等)を、フリーズ用のヘルプコンテンツとして提供してもよい。
【0108】
[5.フリーズ状態のMFPへのヘルプコンテンツの提供(2)]
MFP200がフリーズ状態にあるか否かは、携帯端末300のユーザーではなく、サーバー装置100が確認してもよい。図16は、MFP200がフリーズ状態にあるときのヘルプコンテンツの提供態様の他の例を模式的に示す図である。
【0109】
図16の例では、図3と比較して、サーバー装置100は、携帯端末300から撮像画像を受信すると、工程(2A)および工程(2B)を実行する。
【0110】
工程(2A)では、サーバー装置100は、操作パネル207を撮影されたMFP200を特定する。
【0111】
一例では、サーバー装置100は、携帯端末300の位置を用いて、MFP200を特定する。より具体的には、サーバー装置100は、画像処理システムにおけるMFPの配置情報を格納し、撮像画像を送信した携帯端末300の位置を特定し、当該位置に近い場所に設置されたMFPをMFP200として特定する。一例では、携帯端末300が、GPS(Global Positioning System)から携帯端末300の位置情報を取得し、サーバー装置100が、当該位置情報に基づいて携帯端末300の位置を特定する。
【0112】
他の例では、サーバー装置100は、撮像画像中の情報を用いてMFP200を特定する。撮像画像がMFP200のシリアル番号等のMFP200を特定する情報を含む場合、サーバー装置100は、撮像画像の文字認識等によって当該情報を取得し、MFP200を特定する。
【0113】
工程(2B)では、サーバー装置100は、工程(2A)で特定されたMFP200の状態を確認する。たとえば、サーバー装置100は、MFP200と通信し、リモートでMFP200の状態を確認する。
【0114】
サーバー装置100は、MFP200がフリーズ状態であれば、フリーズ用のヘルプコンテンツを提供し、そうでなければ、図9を参照して説明されたようなヘルプコンテンツを提供する。
【0115】
図17は、図16に示されたヘルプコンテンツの提供態様を実現するための処理の一例を示す図である。図17には、携帯端末300側のフローチャート(左側)と、サーバー装置100側のフローチャート(右側)が示される。
【0116】
図17の処理では、図8と比較して、ステップS22等をさらに含む。サーバー装置100のCPU101は、携帯端末300から撮像画像を受信すると、ステップS22にて、MFP200を特定する(図16の工程(2A))。
【0117】
ステップS24にて、CPU101は、ステップS22にて特定したMFP200の状態を確認する(図16の工程(2B))。
【0118】
ステップS26にて、CPU101は、MFP200がフリーズ状態であるか否かを判断する。一例では、CPU101は、MFP200との通信を試みたがMFP200から応答がなければ、MFP200がフリーズ状態であると判断する。CPU301は、MFP200がフリーズ状態であると判断すると(ステップS26にてYES)、ステップS28へ制御を進め、そうでなければ(ステップS26にてNO)、ステップS20へ制御を進める。ステップS28にて、CPU101は、図15において説明されたのと同様に、フリーズ用のヘルプコンテンツを提供する。
【0119】
[6.ヘルプコンテンツの拡充]
画像処理システムでは、サーバー装置100は、MFP200の画面を含む画像とともにヘルプコンテンツの提供を要求される。サーバー装置100は、このような要求をデータベース化して、種々の態様に利用できる。一例では、CPU101は、所与の画面について所定回数以上ヘルプコンテンツが無いと判断した場合(ステップS202にてNO)、当該画面のヘルプコンテンツを生成する必要があることを報知してもよい。
【0120】
他の例では、CPU101は、画面ごとに、ヘルプコンテンツを要求された回数を計数する。有る画面のヘルプコンテンツを要求された回数が多いことは、当該画面がユーザーにとって取扱いが難しいものであることを意味する。したがって、CPU101は、MFP200のコンテンツにおいて、当該画面に関連する処理の改善を要求する情報を出力してもよい。
【0121】
今回開示された各実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。また、実施の形態および各変形例において説明された発明は、可能な限り、単独でも、組合わせても、実施することが意図される。
【符号の説明】
【0122】
100 サーバー装置、101,201,301,200 MFP、300 携帯端末、304 ディスプレイ、305 タッチセンサー、307 カメラ、2071 領域。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17