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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-13
(45)【発行日】2022-06-21
(54)【発明の名称】荷重伝達経路の解析方法及び解析装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 30/23 20200101AFI20220614BHJP
   G06F 30/10 20200101ALI20220614BHJP
   G06F 3/0481 20220101ALI20220614BHJP
   G06F 119/14 20200101ALN20220614BHJP
【FI】
G06F30/23
G06F30/10 200
G06F3/0481
G06F119:14
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018135363
(22)【出願日】2018-07-18
(65)【公開番号】P2020013354
(43)【公開日】2020-01-23
【審査請求日】2021-05-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000003137
【氏名又は名称】マツダ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】釼持 寛正
(72)【発明者】
【氏名】小平 剛央
(72)【発明者】
【氏名】岡本 定良
【審査官】堀井 啓明
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-203547(JP,A)
【文献】国際公開第2007/052784(WO,A1)
【文献】高橋 邦弘, 櫻井 俊彰,構造物内部における荷重伝達経路の新たな表現方法,日本機械学會論文集. A編,日本,一般社団法人日本機械学会,2005年08月25日,第71巻/第708号,第1097-1102頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 30/00-30/398
G06F 3/0481
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
演算部と、該演算部の演算結果を表示可能な表示装置を制御する表示制御部とを有するコンピュータを用いた荷重伝達経路の解析方法であって、
上記演算部が、予め設定されたモデルの特定負荷点に荷重をかけた際の、該モデル上における剛性指標の分布を、有限要素法による構造解析を行うことで算出する剛性指標算出工程と、
上記演算部が、上記剛性指標算出工程で算出された上記剛性指標をn個(nは2以上の整数)のレンジに分割する分割工程と、
上記表示制御部が、上記分割工程で分割された上記剛性指標の各レンジうちの、1つのレンジの上記剛性指標が占める領域を、上記モデルに重ねて上記表示装置に表示させる剛性指標表示制御を、1番目のレンジからn番目のレンジまで順に断続的に実行する表示工程と、
上記表示工程で上記表示装置に表示される上記領域における尾根に相当する部分である山部を、レンジ毎に求める山部探索工程と、
上記山部探索工程で求められた、i番目(iは1~n-1の整数)のレンジの領域の上記山部とi+1番目のレンジの領域の上記山部とを順次結ぶことで荷重伝達経路を算出する経路算出工程とを含むことを特徴とする荷重伝達経路の解析方法。
【請求項2】
請求項1に記載の荷重伝達経路の解析方法において、
上記経路算出工程は、上記荷重伝達経路が連続するように、i番目のレンジにある領域の上記山部とi+1番目のレンジにある領域の上記山部とを結ぶ工程であることを特徴とする荷重伝達経路の解析方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の荷重伝達経路の解析方法において、
上記経路算出工程は、上記各レンジの領域において、上記山部が複数ある場合には、該山部毎に分けて複数の荷重伝達経路を同時に算出する工程であることを特徴とする荷重伝達経路の解析方法。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1つに記載の荷重伝達経路の解析方法において、
上記表示制御部が、上記経路算出工程で算出された上記荷重伝達経路を、上記モデルに重ねて上記表示装置に表示する経路表示工程を更に含むことを特徴とする荷重伝達経路の解析方法。
【請求項5】
請求項4に記載の荷重伝達経路の解析方法において、
上記表示制御部が、上記表示装置により、上記経路表示工程で表示される上記荷重伝達経路に対して、該荷重伝達経路が途切れている点を表示する中断点表示工程を更に含むことを特徴とする荷重伝達経路の解析方法。
【請求項6】
荷重伝達経路の解析装置であって、
予め設定されたモデルの特定負荷点に荷重をかけた際の、該モデル上の剛性指標を、有限要素法による構造解析を行うことで算出する第1演算部と、
上記第1演算部で算出された上記剛性指標をn個(nは2以上の整数)のレンジに分割する第2演算部と、
上記第2演算部で分割された上記剛性指標の各レンジうちの、1つのレンジの上記剛性指標が占める領域を、上記モデルに重ねて表示装置に表示させる剛性指標表示制御を、1番目のレンジからn番目のレンジまで順に断続的に実行する表示制御部と、
上記表示装置に表示される上記領域における尾根に相当する部分である山部を、レンジ毎に求める第3演算部と、
上記第3演算部で求められた、i番目(iは1~n-1の整数)のレンジの領域の上記山部とi+1番目のレンジの領域の上記山部とを順次結ぶことで荷重伝達経路を算出する第4演算部とを備えることを特徴とする荷重伝達経路の解析装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここに開示された技術は、荷重伝達経路の解析方法及び解析装置に関する技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
従来より、種々の荷重に対する車体等の構造の最適化を図るために、荷重伝達経路を解析することが求められている。
【0003】
荷重伝達経路を明らかにするために、従来より設計支援ツールとしてのCAEを用いた荷重伝達経路の解析が行われている。
【0004】
例えば、特許文献1には、解析対象構造物(モデル)における線形弾性変形が支配的な部分を完全な線形弾性体とみなした上で、有限要素法を用いた構造解析により、線形弾性変形が支配的な部分の変形を計算して、剛性指標を求めることにより荷重伝達経路を求める方法が開示されている。特許文献1では、解析対象構造物の剛性指標を該解析対象構造物上に等高線により示し、該等高線の尾根線を結ぶことで荷重伝達経路を求めるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2013-8259号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、モデルが車体のように複雑な形状であるときには、特許文献1に記載のように等高線全体から尾根線を探索することが難しい。このため、等高線から目視で荷重伝達経路を求める場合も、等高線のデータを基にコンピュータによる演算により求める場合も、荷重伝達経路の解析効率が低いという問題がある。また、尾根に相当する部分が複数ある場合には、どの尾根同士を連結すべきか判断する必要があり、このことでも、荷重伝達経路の解析効率を悪化させてしまう。
【0007】
よって、モデルに対して算出された剛体指標に基づいて、荷重伝達経路を効率良く解析する観点からは改良の余地がある。
【0008】
ここに開示された技術は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、モデルに対して算出された剛体指標に基づく荷重伝達経路の解析効率を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、ここに開示された技術では、演算部と、該演算部の演算結果を表示可能な表示装置を制御する表示制御部とを有するコンピュータを用いた荷重伝達経路の解析方法を対象にして、上記演算部が、予め設定されたモデルの特定負荷点に荷重をかけた際の、該モデル上における剛性指標の分布を、有限要素法による構造解析を行うことで算出する剛性指標算出工程と、上記演算部が、上記剛性指標算出工程で算出された上記剛性指標をn個(nは2以上の整数)のレンジに分割する分割工程と、上記表示制御部が、上記分割工程で分割された上記剛性指標の各レンジうちの、1つのレンジの上記剛性指標が占める領域を、上記モデルに重ねて上記表示装置に表示させる剛性指標表示制御を、1番目のレンジからn番目のレンジまで順に断続的に実行する表示工程と、上記表示工程で上記表示装置に表示される上記領域における尾根に相当する部分である山部を、レンジ毎に求める山部探索工程と、上記山部探索工程で求められた、i番目(iは1~n-1の整数)のレンジにある領域の上記山部とi+1番目のレンジにある領域の上記山部とを順次結ぶことで荷重伝達経路を算出する経路算出工程とを含む、構成とした。
【0010】
この構成によると、モデルに対して算出された剛体指標の全体から荷重伝達経路を算出するのではなく、先ず、上記剛体指標を、一旦、n個のレンジに分割して、分割されたレンジのうちの、1つのレンジにある剛性指標が占める領域を、モデルに重ねて表示する。次に、表示された領域から尾根に相当する部分である山部を探索する。この剛性指標のモデル上への表示と山部の探索とを、1番目のレンジからn番目のレンジまでレンジ毎に行う。そして、i番目のレンジにある領域で求められた山部とi+1番目のレンジにある領域で求められた山部を結ぶことで荷重伝達経路を算出する。このように、剛性指標が1つのレンジにある領域のみを表示するのであれば、山部を探索しやすい。このため、各山部を結ぶことで求められる荷重伝達経路を算出しやすくなる。したがって、モデルに対して算出された剛体指標に基づく荷重伝達経路の解析効率を向上させることができる。
【0011】
また、荷重伝達経路が複数ある場合には、連続するレンジにおいて、一方のレンジにおけるどの山部と、他方のレンジにおけるどの山部とを繋げるべきかを特定しやすくなる。これにより、荷重伝達経路の解析効率を向上させるとともに、荷重伝達経路の解析精度も向上させることができる。
【0012】
上記荷重伝達経路の解析方法において、上記経路算出工程は、上記荷重伝達経路が連続するように、i番目のレンジにある領域の上記山部とi+1番目のレンジにある領域の上記山部とを結ぶ工程である、という構成でもよい。
【0013】
この構成によると、連続するレンジにおいて、各レンジ同士の山部のつながりを考慮することにより、連続性に優れた荷重伝達経路を求めることができる。これにより、荷重伝達経路の解析精度もより向上させることができる。
【0014】
上記荷重伝達経路の解析方法において、上記経路算出工程は、上記各レンジにおいて、上記山部が複数ある場合には、該山部毎に分けて複数の荷重伝達経路を同時に算出する工程である、という構成でもよい。
【0015】
この構成によると、複数の荷重伝達経路がある場合には、荷重伝達経路毎に解析することができる。これにより、荷重伝達経路の解析効率をより向上させることができる。
【0016】
また、複数の荷重伝達経路を同時に算出することで、荷重伝達経路同士の優劣(長さ等)を比較することができる。これにより、荷重伝達経路として機能しにくい部分を解析することができる。
【0017】
上記荷重伝達経路の解析方法において、上記表示制御部が、上記経路算出工程で算出された上記荷重伝達経路を、上記モデルに重ねて上記表示装置に表示する経路表示工程を更に含む、という構成でもよい。
【0018】
この構成によると、荷重伝達経路を視覚的に理解しやすいため、荷重伝達経路として機能しにくい部分の解析が容易になる。
【0019】
上記荷重伝達経路の解析方法において、上記表示制御部が、上記表示装置により、上記経路表示工程で表示される上記荷重伝達経路に対して、該荷重伝達経路が途切れた点を表示する中断点表示工程を更に含む、という構成でもよい。
【0020】
この構成によると、剛性が低く、荷重を伝達しにくい箇所を視覚的に理解しやすい。このため、モデルとしての解析対象物における、改良すべき箇所を特定しやすくすることができる。
【0021】
ここに開示された技術の別の態様は、上記荷重伝達経路の解析装置に係る技術である。具体的には、荷重伝達経路の解析装置を対象として、予め設定されたモデルの特定負荷点に荷重をかけた際の、該モデル上の剛性指標を、有限要素法による構造解析を行うことで算出する第1演算部と、上記第1演算部で算出された上記剛性指標をn個(nは2以上の整数)のレンジに分割する第2演算部と、上記第2演算部で分割された上記剛性指標の各レンジうちの、1つのレンジの上記剛性指標が占める領域を、上記モデルに重ねて表示装置に表示させる剛性指標表示制御を、1番目のレンジからn番目のレンジまで順に断続的に実行する表示制御部と、上記表示装置に表示される上記領域における尾根に相当する部分である山部を、レンジ毎に求める第3演算部と、上記第3演算部で求められた、i番目(iは1~n-1の整数)のレンジにある領域の上記山部とi+1番目のレンジにある領域の上記山部とを順次結ぶことで荷重伝達経路を算出する第4演算部とを備える、構成とした。
【0022】
この構成によると、1つのレンジが占める領域のみを表示するので、山部を探索しやすい。このため、各山部を結ぶことで求められる荷重伝達経路を算出しやすくなる。したがって、モデルに対して算出された剛体指標に基づく荷重伝達経路の解析効率を向上させることができる。
【発明の効果】
【0023】
以上説明したように、ここに開示された技術によると、モデルに対して算出された剛体指標を複数のレンジに分割して、剛性指標が、分割されたレンジのうちの1つのレンジにある領域のみを表示するため、山部を探索しやすい。そして、レンジ毎に求められた山部を繋げば荷重伝達経路を算出することができる。このため、モデルに対して算出された剛体指標に基づく荷重伝達経路の解析効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】荷重伝達経路の解析装置のハードウェア構成を示す図である。
図2】荷重伝達経路の解析装置のソフトウェア構成を示す図である。
図3】有限要素法による構造解析によるモデル上の剛性指標の算出方法を説明するための図である。
図4】荷重伝達経路を解析する手順を示すフローチャートの一部である。
図5】荷重伝達経路を解析する手順を示すフローチャートの残部である。
図6】解析対象物としてのモデルを示す模式図である。
図7】従来方法を用いて荷重伝達経路を解析した結果を示す図である。
図8】本実施形態により荷重伝達経路を解析した結果を示す図であって、荷重伝達経路を表示する前の状態を示す。
図9】本実施形態により荷重伝達経路を解析した結果を示す図であって、荷重伝達経路を表示した状態を示す。
図10】車体全体に対して、本実施形態の方法を適用した場合の結果の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、例示的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0026】
〈装置構成〉
図1は、本実施形態に係る荷重伝達経路の解析装置(厳密には、その解析装置を実現するコンピュータシステム1)のハードウェア構成を模式的に示す。このコンピュータシステム1(以下、コンピュータ1という)は、システム全体の制御を司るCPU3を有する。コンピュータ1は、ブートプログラム等を記憶しているROM5と、メインメモリとして機能するRAM7と、2次記憶装置としてのハードディスク9(以下、HDD9という)とを備えている。コンピュータ1は、表示装置としてのディスプレイ11と、ディスプレイ11に表示する画像データを蓄積するメモリとして機能するVRAM13とを備えている。また、コンピュータ1は、入力装置としてのキーボード15及びマウス17とを備えている。尚、このコンピュータ1は、インターフェース21を介して外部機器と通信を行うことが可能に構成されている。
【0027】
HDD9には、図2に示すように、そのプログラムメモリに、オペレーティングシステム(OS)19、構造解析プログラム29、荷重伝達経路解析プログラム39、アプリケーションプログラム49等が格納されている。一方、HDD9には、そのデータメモリにモデルデータ59等が格納されている。このモデルデータ59には、自動車の車体を模型化して示す情報や、車体の各部分の弾性率に関する情報等が含まれている。モデルデータ59に格納される情報は、ユーザが任意に変更及び追加することが可能である。また、HDD9のデータメモリには、構造解析プラグラム29の実行によって作成される有限要素法解析の各種計算結果、荷重伝達経路解析プログラム39の実行によって作成される各種計算結果、及び、アプリケーションプログラム49の実行によって作成される各種計算結果も記憶される。尚、構造解析プログラム29としては、例えば、MSC Software株式会社製の「NASTRAN」を用いることができる。
【0028】
上記構成において、構造解析プラグラム29、荷重伝達経路解析プログラム39、及び、アプリケーションプログラム49は、キーボード15やマウス17からの入力される特定指令に応じて起動される。その際、構造解析プラグラム29、荷重伝達経路解析プログラム39、及び、アプリケーションプログラム49が、HDD9からRAM7にロードされ、CPU3によって実行されることによって、このコンピュータ1が荷重伝達経路の解析装置として機能することになる。本実施形態では、CPU3が、本開示でいう演算部(第1~第4演算部)及び表示制御部に相当する。
【0029】
〈剛性指標の算出〉
次に、本実施形態では、剛性指標としてUを用いる。剛性指標Uとは、弾性構造体に荷重が入力されたときに、該荷重の入力点(以下、特定負荷点という)と、弾性構造体内の任意の点との結合の強さを示す指標である。
【0030】
剛性指標Uは、弾性構造体に荷重が入力ときに、弾性構造体内の任意の点を固定しないとき仕事量Uと、該任意の点を固定したときの仕事量U’との比によって定義される。詳しくは、図3に示すような、弾性構造体のモデルMを定義して、特定負荷点をAとし、固定点をBとし、モデルM内の任意点をCとする。モデルMが弾性体であるため、これらの各点A~Cは、それぞれ線形バネで連結されていると仮定することができる。先ず、任意点Cが固定されていない状態で、特定負荷点Aに荷重を入力して特定負荷点Aを所定量だけ変位させるとする。このときに、特定負荷点Aを該所定量だけ変位させるのに必要な仕事量がUである。一方で、任意点Cが固定された状態で、特定負荷点Aに荷重を入力して特定負荷点Aを上記所定量だけ変位させるとする。このときに、特定負荷点Aを該所定量だけ変位させるのに必要な仕事量がU’である。そして、剛性指標Uは、以下の式で表される。
=1-(U/U’)
【0031】
ここで、任意点Cが固定されている場合には、特定負荷点Aは変位しにくくなる。このため、仕事量Uと比較して仕事量U’は大きくなる。よって、U/U’は必ず1以下の値になる。また、任意点Cが特定負荷点Aに位置しているときには、任意点Cを固定すると特定負荷点Aは変位不可能になる。このときには、U’を無限大とみなすことができるため、剛性指標Uは1となる。一方で、任意点Cが固定点Bに位置しているときに、任意点Cを固定したとしても、任意点Cが固定されていないときと同じ状態になる。よって、このときには、剛性指標Uは0となる。これらのことから、剛性指標Uは0~1の値を有する。
【0032】
モデルM全体の剛性指標Uの分布を算出するときには、図3に示すように、モデルMに対して特定負荷点A、固定点B及び任意点Cを設定する。次に、仕事量Uを算出する。次いで仕事量U’を算出する。続いて、上記式により剛性指標Uを算出する。その後、任意点Cの位置を変えて、別の仕事量U’を算出して、上記式により剛性指標Uを算出する。これを、求めたい任意点Cの全点での剛性指標Uが算出されるまで繰り返す。以上により、モデルM全体の剛性指標Uの分布を求めることができる。
【0033】
この剛性指標Uが大きい部分は、特定負荷点Aとの結合が強い部分であり、荷重が伝達しやすい部分である。よって、例えば、モデルMに剛性指標Uを等高線で示したときには、その尾根線に相当する部分が荷重伝達経路に相当することになる。
【0034】
〈荷重伝達経路の解析方法〉
図4及び図5に、本実施形態に係る荷重伝達経路の解析装置を用いた荷重伝達経路の解析手順を示す。コンピュータシステム1のCPU3は、構造解析プログラム29及び荷重伝達経路解析プログラム39に従って、解析対象物としてのモデル上における剛性指標Uの分布を、有限要素法による構造解析を行うことで算出する剛性指標算出工程(S1~S7)と、剛性指標算出工程で算出された剛性指標Uをn個(nは2以上の整数)のレンジに分割する分割工程(S8)と、分割工程で分割された剛性指標Uの各レンジうちの1つのレンジの剛性指標Uが占める領域US(図8参照)を、モデルに重ねてディスプレイ11に表示する表示工程(S9,S11)と、表示工程でディスプレイ11に表示される領域USにおける尾根に相当する部分である山部P(図8参照)を求める山部探索工程(S10,S12)と、各山部Pをそれぞれ結ぶことで荷重伝達経路R(図9参照)を算出する経路算出工程(S13)と、を順に実行する。また、コンピュータシステム1のCPU3は、経路算出工程で算出された荷重伝達経路Rを、上記モデルに重ねてディスプレイ11に表示する経路表示工程(S16)を実行する。さらに、コンピュータシステム1のCPU3は、ディスプレイ11に表示される荷重伝達経路Rに対して、該荷重伝達経路Rが途切れている経路中断点SP(図9参照)を表示する中断点表示工程(S17,S18)を更に含む。
【0035】
以下、図3及び図4のフローチャートを参照しながら、荷重伝達経路を解析する際のコンピュータシステム1の動作について詳細に説明する。
【0036】
先ず、ステップS1において、CPU3は、データメモリに格納されたモデルデータ59等をHDD9から読み込んで計算の初期設定を行う。このステップS1では、解析対象物としてのモデルの形状や、剛性指標Uを計算するための計算格子を設定したり、そのような情報が予め記録された設定ファイルを読み込んだりもする。
【0037】
次のステップS2では、CPU3は、剛性指標Uを算出するための荷重条件を設定する。このステップS2では、CPU3は、上記モデルに対して、特定負荷点A、固定点B及び複数の任意点Cを設定する。また、CPU3は、特定負荷点Aを変位させる量を設定する。
【0038】
次いでステップS3において、CPU3は、全ての任意点Cを固定していない条件のもと、有限要素法による構造解析を実行して、第1仕事量Uを算出する。具体的には、全ての任意点Cを固定していない状態で、特定負荷点Aに荷重をかけて、該特定負荷点Aを設定量(上記ステップS2で設定された量)だけ変位させる際の第1仕事量Uを算出する。
【0039】
続くステップS4において、CPU3は、複数の任意点Cのうち剛性指標Uを算出する任意点Cを指定する。
【0040】
次のステップS5では、CPU3は、上記ステップS4で指定した任意点Cを固定した条件のもと、有限要素法による構造解析を実行して、第2仕事量U’を算出する。具体的には、上記任意点Cを固定した状態で、特定負荷点Aに荷重をかけて、該特定負荷点Aを設定量(上記ステップS2で設定された量)だけ変位させる際の第2仕事量U’を算出する。
【0041】
次いでステップS6において、CPU3は、上記ステップS3で算出した第1仕事量U及び上記ステップS5で算出した第2仕事量U’から、指定した任意点Cにおける剛性指標Uを算出する。このステップS6において、CPU3は上記式に基づいて剛性指標Uを算出する。
【0042】
続くステップS7において、CPU3は、全ての任意点Cについて剛性指標Uの計算が完了したか否かを判定する。全ての任意点Cについて剛性指標Uの計算が完了したYESのときには、ステップS8に進む一方、一部の任意点Cについてしか剛性指標Uの計算が完了していないNOのときには、ステップS4に戻り、残りの任意点Cについて剛性指標Uの計算を行う。
【0043】
上記ステップS8において、CPU3は、剛性指標Uをn個(nは2以上の整数)のレンジに分割する。上述したように、剛性指標Uは0~1の値を有する。このステップS8では、この0~1の値を各レンジの幅が同じになるように均等に分割する。例えば、剛性指標Uを40個のレンジに分割する場合には、各レンジの幅は0.025となる。ここでの分割数は、上記モデルの大きさ等に対応して、ユーザが任意に設定可能であるが、後述する経路の探索を行う観点からは、少なくとも20個程度のレンジに分割することが好ましい。
【0044】
次のステップS9では、CPU3は、i番目(iは1~n-1の整数)のレンジの剛性指標Uの領域USを、上記モデルに重ねて、ディスプレイ11に表示させる。このステップS9は、最初は1番目のレンジある領域USがディスプレイ11に表示される。ここでは、1番目のレンジが最も剛性指標Uの大きいレンジであり、n番目のレンジが最も剛性指標Uの小さいレンジである。例えば、剛性指標Uを40個のレンジに分割しているときには、剛性指標Uの値が1~0.975のレンジが1番目のレンジに相当し、剛性指標Uの値が1~0.975のレンジにある領域USがディスプレイ11に表示される。
【0045】
次いでステップS10において、CPU3は、上記ステップS9でディスプレイ11に表示された領域USから山部Pを探索する。この山部Pは、剛性指標U全体を等高線で表示した場合に、尾根線の一部を構成する部分であって、ディスプレイ11に表示された領域USのうち剛性指標Uの低い方に向かって突出した部分である。山部Pは、例えば、図8に符号Pで示すような部分のことをいう。尚、このステップS10において、山部Pが複数ある場合には、山部P毎にそれぞれ独立して探索する。
【0046】
続くステップS11において、CPU3は、i+1番目のレンジにある領域USを、上記モデルに重ねて、ディスプレイ11に表示させる。このステップS11では、上記ステップS9で表示されていたi番目のレンジある領域は上記モデル上に表示されない。
【0047】
次のステップS12では、CPU3は、上記ステップS11でディスプレイ11に表示された領域USから山部Pを探索する。このステップS12でも、上記ステップS10と同様に、山部Pが複数ある場合には、山部P毎にそれぞれ独立して探索する。
【0048】
次いでステップS13において、CPU3は、上記ステップS10で求めた山部Pと上記ステップS12で求めた山部Pとを結んで、荷重伝達経路Rを算出する。このステップS13では、荷重伝達経路Rが連続するように、i番目のレンジにある領域の山部Pとi+1番目のレンジにある領域の山部Pとが結ばれる。また、1つのレンジにある領域USに、山部Pが複数ある場合には、このステップS13では、該山部P毎に分けて複数の荷重伝達経路Rが同時に算出される。このとき、各荷重伝達経路Rが連続するように、i番目のレンジにある領域の各山部Pとi+1番目のレンジにある領域の各山部Pとのそれぞれが結ばれる。
【0049】
続くステップS14では、CPU3は、n番目のレンジまで山部の探索が完了したか否かを判定する。n番目のレンジまで山部Pの探索が完了したYESのときには、ステップS16に一方、n番目のレンジまで山部Pの探索が完了していないNOのときには、ステップS15に進む。
【0050】
上記ステップS15では、CPU3は、iに1を加算する。ステップS15の後は、CPU3は、上記ステップS9~S13を再び実行する。
【0051】
上記ステップS16では、CPU3は、上記ステップS9~S15で算出された荷重伝達経路Rを上記モデル上に重ねてディスプレイ11に表示する。このステップS16では、荷重伝達経路Rが複数算出されたときには、全ての荷重伝達経路Rを表示する。
【0052】
次のステップS17では、特定荷重点から固定点までの間の途中で途切れた荷重伝達経路Rがないか否かを判定する。途切れた荷重伝達経路RがないYESのときには、荷重伝達経路の解析を終了する一方、途切れた荷重伝達経路RがあるNOのときステップS18に進む。
【0053】
上記ステップS18では、途切れた荷重伝達経路Rにおける経路が途切れた経路中断点SPを表示する。ステップS18の後は、荷重伝達経路Rの解析を終了する。
【0054】
以上のように、本実施形態では、モデルに対して算出された剛体指標Uの全体から荷重伝達経路Rを算出するのではなく、先ず、剛体指標Uを、一旦、n個のレンジに分割して、剛性指標Uが、分割されたレンジのうちの1つのレンジにある領域USを、モデルに重ねて表示する。次に、表示された領域USから尾根に相当する部分である山部Pを探索する。この剛性指標Uのモデル上への表示と山部Pの探索とを、1番目のレンジからn番目のレンジまでレンジ毎に行う。そして、i番目のレンジにある領域USで求められた山部Pとi+1番目のレンジにある領域USで求められた山部Pを結ぶことで荷重伝達経路Rを算出する。このように、剛性指標Uが1つのレンジにある領域USのみを表示するのであれば、山部Pを探索しやすい。このため、各山部Pを結ぶことで求められる荷重伝達経路Rを算出しやすくなる。したがって、モデルに対して算出された剛体指標Uに基づく荷重伝達経路Rの解析効率を向上させることができる。
【0055】
また、本実施形態では、荷重伝達経路Rが連続するように、i番目のレンジにある領域USの山部Pとi+1番目のレンジにある領域USの山部Pとを結ぶ。これにより、連続するレンジにおいて、各レンジ同士の山部Pのつながりを考慮することにより、連続性に優れた荷重伝達経路Rを求めることができる。これにより、荷重伝達経路Rの解析精度もより向上させることができる。
【0056】
さらに、本実施形態では、剛性指標Uの各レンジにおいて、山部Pが複数ある場合には、該山部P毎に分けて複数の荷重伝達経路Rを同時に算出する。これにより、複数の荷重伝達経路Rがある場合には、荷重伝達経路R毎に解析することができる。この結果、荷重伝達経路Rの解析効率をより向上させることができる。
【0057】
ここで、荷重伝達経路Rは、必ずしも特定負荷点から固定点まで伸びているとは限らず、途中で途切れることもある。本実施形態では、該当する荷重伝達経路Rを途切れた状態で示すとともに、経路中断点を表示する。荷重伝達経路Rが途切れているということは、該経路中断点は、剛性が低く、荷重を伝達しにくい部分であることを意味する。本実施形態では、剛性が低い部分を視覚的に理解しやすくなる。このため、モデルとしての解析対象物における、改良すべき箇所を特定しやすくすることができる。
【0058】
次に、実際に、本実施形態の荷重伝達経路の解析装置により、荷重伝達経路Rを解析した結果について説明する。
【0059】
図6は、解析対象物としてのモデルを示す。本解析では、モデルとして1本のフレーム部材10を用いている。このフレーム部材10は、断面中空の第1部材11と、断面中空の第2部材12とで構成されている。第1及び第2部材11,12は、それぞれ、断面ハット状の角形パネル11a,12aと、平板状の平板パネル11b,12bとを有している。角形パネル11a,12aと平板パネル11b,12bとは、それぞれ閉断面を構成するように接合されている。これにより、第1及び第2部材11,12は断面中空状をなしている。フレーム部材10は、第1部材11の平板パネル11bの一端部と第2部材12の平板パネル12bの他端部とが接合されることで形成されている。つまり、このフレーム部材10において、第1部材11の角形パネル11aと第2部材12の角形パネル12aとは接合されていない。
【0060】
本解析では、剛性指標Uの計算には、MSC Software株式会社製の「NASTRAN」を用いた。剛性指標Uを算出するための特定荷重点を第1部材11の他端部に設定し、固定点を第2部材12の一端部に設定した。
【0061】
図7は、従来の方法、すなわち、剛性指標U全体の分布をフレーム部材10に重ねて等高線で表示した結果を示す。図7に示すように、従来の方法では、山部が見にくくなっており、荷重伝達経路の算出が難しくなっていることが分かる。
【0062】
一方で、図8及び図9は、本実施形態により荷重伝達経路Rを算出した結果である。ここでは、剛性指標Uを20程度のレンジに分割している。尚、図8及び図9では、荷重伝達経路Rを理解しやすくするために、分割された剛性指標Uの各レンジうちの複数のレンジを選択して、それぞれのレンジの領域USをフレーム部材10に重ねて示している。また、荷重伝達経路Rの始点は、第2部材12の一端部側(つまり、固定点側)に設定している。
【0063】
図8に示すように、各レンジの領域USにおいて、フレーム部材10の角部に山部Pが位置していることがわかる。詳しくは、角形パネル11a,12aと平板パネル11b、12bとの接合部分における角部(以下、接合側角部という)と、角形パネル12aにおける平板パネル11bとは離間した部分の角部(以下、離間側角部という)とに、山部Pがあることがわかる。このように、特定のレンジの領域USのみを示すことで、山部Pを探索しやすくなっている。
【0064】
また、図9に示すように、山部P毎に分けて複数の荷重伝達経路Rを同時に算出することにより、上記接合側角部と上記離間側角部との両方に荷重伝達経路Rがあることを算出することができている。このとき、荷重伝達経路Rが連続するように、連続するレンジにある領域USの山部P同士を結ぶようにしているため、上記接合側角部を通る荷重伝達経路Rと上記離間側角部を通る荷重伝達経路Rとを結ぶような誤った経路は算出されない。
【0065】
さらに、図9に示すように、上記離間側角部を通る荷重伝達経路Rは、第1部材11と第2部材12との接合部分で途切れる一方で、上記接合側角部を通る荷重伝達経路Rは、第1部材11と第2部材12との接合部分で途切れずに延びるという結果が得られていることが分かる。また、図9に示すように、上記離間側角部を通る荷重伝達経路Rが途切れている点(経路中断点SP)を、色を変えて表示することで、剛性が低い部分を視覚的に理解しやすくなる。経路中断点SPは、領域USの色とは異なる色で表示することで、より視覚的に理解しやすくなる。尚、本解析において、上記接合側角部を通る荷重伝達経路Rにおける、第2部材12の一端部側の端は、荷重伝達経路Rの始点に相当する部分であり、経路中断点SPとは異なるものであるため、経路中断点SPとしては表示されていない。
【0066】
上述したように、第1部材11の平板パネル11bと第2部材12の平板パネル12bとは接合されているため、上記接合側角部においては、第1部材11と第2部材12との接合部分において剛性の低下があまりなく、該接合部分も荷重伝達経路として機能することができる。一方で、第1部材11の角形パネル11aと第2部材12の角形パネル12aとは接合されていないため、上記離間側角部においては、第1部材11と第2部材12との間の部分は荷重伝達経路として機能できない。よって、上記の結果は、第1部材11と第2部材12との接合状態が正確に反映された結果であるといえる。
【0067】
図10は、車体全体に対して、本実施形態を適用した場合の結果の一例である。この図10では、車両前側のキャブサイドパネル周辺を示している。また、この図では、剛性指標U*を40個のレンジに分割したときの1つのレンジにある領域USを示している。図10に示すように、車両全体での荷重伝達経路を解析するときにも、剛性指標が、複数のレンジのうち1つのレンジにある領域USのみを示すことで、山部Pを発見しやすくなり、荷重伝達経路の解析効率を向上させることができることが分かる。
【0068】
したがって、本実施形態では、算出された剛性指標Uをn個(nは2以上の整数)のレンジに分割し、剛性指標Uが、分割された各レンジうちの1つのレンジにある領域を、モデルに重ねてディスプレイ11に表示する剛性指標表示制御を、1番目のレンジからn番目のレンジまで順に断続的に実行して、ディスプレイ11に表示される上記領域における尾根に相当する部分である山部を、レンジ毎に求めて、i番目(iは1~n-1の整数)のレンジにある領域の山部とi+1番目のレンジにある領域の山部とを結ぶことで荷重伝達経路を算出するため、山部を探索しやすく、各山部Pを結ぶことで求められる荷重伝達経路Rを算出しやすくなる。したがって、モデルに対して算出された剛体指標Uに基づく荷重伝達経路の解析効率を向上させることができる。
【0069】
ここに開示された技術は、上記実施形態に限られるものではなく、請求の範囲の主旨を逸脱しない範囲で代用が可能である。
【0070】
例えば、上述の実施形態では、剛性指標としてUを用いていたが、これに限らず、特定負荷点に荷重を入力したときの応力を剛性指標として用いてもよい。
【0071】
また、複数の荷重伝達経路Rが算出されたときに、荷重伝達経路R同士の優劣を比較するような工程を更に含ませるようにしてもよい。このとき、例えば、経路の長さに対して、剛性指標の低下が小さいほど優れた経路と判断するようにすることができる。
【0072】
さらに、上述の実施形態では、剛性指標の各レンジにおける山部Pを探索する度に、山部同士を結ぶようにしていたが、これに限らず、一旦、各レンジの山部Pを全て探索して、その後、荷重伝達経路が連続するように、i番目のレンジにある領域の山部Pとi+1番目のレンジにある領域の山部Pとを結ぶようにしてもよい。
【0073】
上述の実施形態は単なる例示に過ぎず、本開示の範囲を限定的に解釈してはならない。本開示の範囲は請求の範囲によって定義され、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本開示の範囲内のものである。
【産業上の利用可能性】
【0074】
ここに開示された技術は、荷重伝達経路の解析効率を向上させる場合に有用である。
【符号の説明】
【0075】
1 コンピュータシステム(コンピュータ)
3 CPU(演算部、表示制御部、第1演算部、第2演算部、第3演算部、第4演算部)
10 フレーム部材(モデル)
S1~S7 剛性指標算出工程
S8 分割工程
S9,S11 表示工程
S10,S12 山部探索工程
S13 経路算出工程
S16 経路表示工程
S17,S18 中断点表示工程
P 山部
R 荷重伝達経路
US 領域(1つのレンジの剛性指標が占める領域)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10