IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 住友ゴム工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-タイヤの製造方法 図1
  • 特許-タイヤの製造方法 図2
  • 特許-タイヤの製造方法 図3
  • 特許-タイヤの製造方法 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-13
(45)【発行日】2022-06-21
(54)【発明の名称】タイヤの製造方法
(51)【国際特許分類】
   B29D 30/00 20060101AFI20220614BHJP
   B29D 30/38 20060101ALI20220614BHJP
【FI】
B29D30/00
B29D30/38
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2018179750
(22)【出願日】2018-09-26
(65)【公開番号】P2020049724
(43)【公開日】2020-04-02
【審査請求日】2021-07-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000183233
【氏名又は名称】住友ゴム工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】特許業務法人 有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】木村 俊太
【審査官】増永 淳司
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-013635(JP,A)
【文献】特開平06-315964(JP,A)
【文献】特開2015-217568(JP,A)
【文献】特開平01-069312(JP,A)
【文献】特開2011-224935(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29D 30/00
B29D 30/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)未加硫ゴムを熱入れ器で熱入れする工程、
(B)上記熱入れされた未加硫ゴムを材料として帯状のベースシートを形成する工程、
(C)上記ベースシートの幅方向の端の部分を切断して、シートとゴム片とを得る工程、
(D)上記ゴム片を冷却する工程
及び
(E)上記冷却されたゴム片を上記熱入れ器に戻す工程
を含む、タイヤの製造方法。
【請求項2】
上記(B)の工程では、上記熱入れされた未加硫ゴムを、圧延しつつ並列された複数のコードに被覆させる、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
上記(D)の工程では、冷却されたゴム片の温度が60℃以下である、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項4】
未加硫ゴムを熱入れする熱入れ器、この熱入れされた未加硫ゴムを材料として帯状のベースシートを形成する圧延器、このベースシートの幅方向の端の部分を切断して、シートとゴム片とを得るカッター、このゴム片を冷却する冷却器、及びこの冷却されたゴム片を上記熱入れ器に戻す搬送器を備えるタイヤの製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤの製造方法に関する。詳細には、本発明は、タイヤを製造する際に使用されるシートの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
タイヤの製造では、成形工程において、未加硫ゴム又はコードを埋没させた未加硫ゴムからなる帯状のシートが用意される。このシートが適切な大きさに切断されて、ドラム又は剛体コアの上に巻かれる。これにより、インナーライナーやカーカス等のタイヤの構成部材が形成される。
【0003】
コードを含むシートの形成においては、材料となる未加硫のゴム組成物(未加硫ゴム)が、加工性を上げるために熱入れ器で熱入れされる。この熱入れされた未加硫ゴムと、複数の並列されたコードとが圧延器に連続して供給される。圧延器は、この未加硫ゴムを圧延しつつこれをコードに被せることで、帯状のベースシートを形成する。ベースシートには、その幅方向の端近辺に、コードが存在しない部分ができる。この部分をカッターで切断し除去することで、シートが得られる。また、コードを含まない未加硫ゴムからなるシートの製造においては、熱入れされた未加硫ゴムが圧延機で圧延され、ベースシートが形成される。ベースシートの幅方向の端部分を切断し除去することで、所望の幅のシートが得られる。いずれのシートの形成においても、この除去された部分(ゴム片)は熱入れ器に戻され、未加硫ゴムとして再利用される。シートの製造方法についての検討が、特開2016-13635号公報で報告されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2016-13635号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のとおり、未加硫ゴムは、熱入れされ高温となる。シートの形成過程において、熱によりシートを構成するゴム組成物の加硫が進むこと(シートのヤケと称する)は、このシートを使用して製造されたタイヤの外観不良の要因となりうる。シートの形成においては、シートのヤケを防止することが重要となる。
【0006】
本発明の目的は、シートのヤケが防止されたタイヤの製造方法の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るタイヤの製造方法は、
(A)未加硫ゴムを熱入れ器で熱入れする工程、
(B)上記熱入れされた未加硫ゴムを材料として帯状のベースシートを形成する工程、
(C)上記ベースシートの幅方向の端の部分を切断して、シートとゴム片とを得る工程、
(D)上記ゴム片を冷却する工程
及び
(E)上記冷却されたゴム片を上記熱入れ器に戻す工程
を含む。
【0008】
好ましくは、上記(B)の工程では、上記熱入れされた未加硫ゴムを、圧延しつつ並列された複数のコードに被覆させる。
【0009】
好ましくは、上記(D)の工程では、冷却されたゴム片の温度は60℃以下である。
【0010】
本発明に係るタイヤの製造装置は、未加硫ゴムを熱入れする熱入れ器、この熱入れされた未加硫ゴムを材料として帯状のベースシートを形成する圧延器、このベースシートの幅方向の端の部分を切断して、シートとゴム片とを得るカッター、このゴム片を冷却する冷却器、及びこの冷却されたゴム片を上記熱入れ器に戻す搬送器を備える。
【発明の効果】
【0011】
発明者らは、シートのやけの要因を検討した。熱入れ器で高温となった未加硫ゴムは、圧延器で圧延される際にさらに発熱する。ベースシートの一部であったゴム片の温度は、熱入れされた未加硫ゴムの温度より高い。ゴム片は、熱を保持したまま熱入れ器に戻される。発明者らは、熱入れ器から圧延器を通り、熱入れ器に戻されるゴム組成物が、常に熱を帯びた状態となっていることが、シートのやけの主な要因となることを見いだした。
【0012】
本発明に係る製造方法では、ゴム片を冷却する工程を含む。この工程において、ゴム片から熱が放出される。これは、シートのやけの防止に効果的に寄与する。この製造方法では、シートのやけが防止されている。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、本発明に係る製造方法で製造されるシートの一例が示された斜視図である。
図2図2は、本発明の一実施形態に係るタイヤの製造方法のための製造装置が示された概念図である。
図3図3は、図2の製造装置の一部が拡大された概念図である。
図4図4は、図2の製造装置の一部が拡大された斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
【0015】
本発明に係るタイヤの製造方法は、シートが準備される工程、ローカバーが得られる工程(成形工程)及びローカバーが加圧及び加熱される工程(加硫工程)を含む。
【0016】
図1には、シートが準備される工程で形成されるシート2の一部が示されている。シート2は、並列された複数のコード4と、トッピングゴム6とを備える。この図には、コードの中心線Lcも描かれている。これらのコード4は、有機繊維よりなる。好ましい有機繊維として、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。コードの材質が、スチールであってもよい。トッピングゴム6は、これらのコード4を被覆する。トッピングゴム6は、未加硫のゴム組成物(未加硫ゴム)からなる。
【0017】
図2には、シート2が準備される工程で使用される製造装置10が示されている。この装置10は、コード供給器12、熱入れ器14、圧延器16、冷却器18、シート搬送器20及び巻き取り器22を備える。図示されないが、この装置10は、ゴム片搬送機をさらに備える。コード4と未加硫ゴムとからシート2が形成され、このシート2がロールに巻き取られるまでが、この工程で実施される。
【0018】
コード供給器12は、供給ロール24を供える。供給ロール24の回りに、複数のコード4が巻かれている。供給ロール24が回転することで、このコード4が送り出される。コード4は、図2の矢印Aで示される方向に送り出される。このコード4は、圧延器16に送られる。
【0019】
熱入れ器14は、トッピングゴム6の材料となる未加硫ゴムに熱入れをする。図2には、この未加硫ゴム26も示されている。未加硫ゴム26は、例えば図示されない押出器から熱入れ器14に供給される。図2に示されるように、この熱入れ器14は、一対の熱入れロール28を供える。それぞれの熱入れロール28は、図2の矢印で示される方向に回転する。未加硫ゴム26は、これらの間を通され、発熱する。これにより、未加硫ゴム26が熱入れされる。典型的には、未加硫ゴム26の温度は、90℃から100℃にまで上昇される。熱入れされた未加硫ゴム26は、矢印Bで示される方向に送り出される。この未加硫ゴム26は、圧延器16に送られる。
【0020】
圧延器16は、コード4の搬送の流れから見ると、コード供給器12の下流に位置する。圧延器16は、未加硫ゴム26の搬送の流れから見ると、熱入れ器14の下流に位置する。図3には、圧延器16の近辺が拡大されて示されている。圧延器16は、コード4と未加硫ゴム26とを材料として、ベースシート34を形成する。
【0021】
圧延器16は、カレンダーロール30を供えている。カレンダーロール30には、第一カレンダーロール30a、第二カレンダーロール30b、第三カレンダーロール30c及び第四カレンダーロール30dが存在する。それぞれのカレンダーロール30は、図3の矢印で示された方向に回転する。図3の矢印Aで示されるように、コード供給器12から送られてきたコード4は、第二カレンダーロール30bと第三カレンダーロール30cとの間を通される。図3の矢印Bで示されるように、第一カレンダーロール30aと第二カレンダーロール30bとの間及び第三カレンダーロール30cと第四カレンダーロール30dとの間に、熱入れ器14から未加硫ゴム26が供給される。それぞれのカレンダーロール30の回転により、これらの未加硫ゴム26は、コード4とともに第二カレンダーロール30bと第三カレンダーロール30cとの間に挟み込まれる。未加硫ゴム26は圧延されつつ、コード4を両側から被覆する。コード4を被覆するトッピングゴム6が形成される。コード4とトッピングゴム6とからなるベースシート34が形成される。第二カレンダーロール30bと第三カレンダーロール30cとの間から、帯状のベースシート34が、連続して送り出される。
【0022】
未加硫ゴム26がカレンダーロール30で圧延される際に、この未加硫ゴム26は発熱する。ベースシート34の温度は、未加硫ゴム26の温度より高くなる。典型的には、ベースシート34の温度は、100℃から110℃になる。
【0023】
カレンダーロール30によるベースシート34の形成においては、全てのコード4が確実に被覆されるように、幅方向の両端に位置するコード4の外側まで、未加硫ゴム26が供給される。このため、ベースシート34では、幅方向の最も外側に位置するコード4のさらに外側に、コード4が存在しないトッピングゴム6だけの部分が存在する。これは、耳ゴムと称される。
【0024】
図4は、図3の圧延器16の近辺を、下流側(図3の右側)から見た斜視図である。図4では、4つのカレンダーロール30のうち、第二カレンダーロール30b及び第三カレンダーロール30cのみが示されている。図3及び図4で示されるように、一対のカッター36が、カレンダーロール30の下流に位置している。カッター36は、ベースシート34の耳ゴムを切断する。これらのカッター36により、ベースシート34の幅方向の両端の耳ゴムが切断される。これにより、コード4を含むシート2と、コード4を含まないゴム片38とが得られる。図4で示されるように、二つのゴム片38が得られる。
【0025】
冷却器18は、ゴム片38の搬送の流れから見ると、カッター36の下流に位置する。冷却器18は、ゴム片38を冷却する。この実施形態では、それぞれのゴム片38に対応して、二つの冷却器18が存在している。ゴム片38を搬送する過程でこれらのゴム片38を一つに合わせた後に、一つの冷却器18でこのゴム片38を冷却してもよい。この実施形態では、冷却器18は、冷却液をゴム片38に吹きかけることで、ゴム片38を冷却する。典型的な冷却液は、水である。冷却器が、冷却気体をゴム片38に吹きかけることで、ゴム片38を冷却してもよい。冷却器が、冷却液が入った水槽を備え、ゴム片38にこの水槽を通過させることで、ゴム片38が冷却されてもよい。
【0026】
シート搬送器20は、形成されたシート2を巻き取り器22に送る。この搬送中に、シート2は空冷される。巻き取り器22では、シート2が巻き取りロール40に巻き取られる。巻き取り器22がカッター36を備えており、これによりシート2が所定の幅を有する複数の帯体に分割され、それぞれの帯体が異なる巻き取りロール40に巻き取られてもよい。
【0027】
図示されないゴム片搬送器は、ゴム片38の搬送の流れから見ると、冷却器18の下流に位置する。ゴム片搬送器は、図2の矢印Cで示されるように、冷却されたゴム片38を熱入れ器14に戻す。ゴム片38は、熱入れ器14に供給される。これによりゴム片38は、トッピングゴム6の材料として再利用される。
【0028】
このタイヤの製造方法では、シート2が準備される工程は、
(1)コード4を供給する工程、
(2)未加硫ゴム26を熱入れ器14で熱入れする工程、
(3)ベースシート34を形成する工程、
(4)ベースシート34の端を切断して、シート2とゴム片38とを得る工程、
(5)ゴム片38を冷却する工程、
(6)冷却されたゴム片38を熱入れ器14に戻す工程
(7)シート2を搬送する工程
及び
(8)シート2を巻き取る工程
を含む。
【0029】
上記(1)の工程では、コード供給器12が使用される。供給ロール24が回転し、並列された複数のコード4が、連続して圧延器16に送られる。上記(2)の工程では、熱入れ器14に未加硫ゴム26が供給され、熱入れロール28が回転する。熱入れされた未加硫ゴム26が、連続して圧延器16に送られる。この(1)の工程と(2)の工程とは、並列して実施される。
【0030】
上記(3)の工程では、圧延器16にコード4及び未加硫ゴム26が供給されつつ、それぞれのカレンダーロール30が回転する。コード4に未加硫ゴム26が被覆されて、ベースシート34が形成される。上記(4)の工程では、ベースシート34の耳ゴムがカッター36で切断されて、シート2及びゴム片38が形成される。
【0031】
上記(5)の工程では、ゴム片38が冷却器18で冷却される。この工程において、ゴム片38には、冷却水が吹きかけられる。上記(6)の工程において、冷却されたゴム片38がゴム片搬送器により熱入れ器14まで搬送される。ゴム片38が、熱入れ器14に戻される。熱入れ器14には、例えば押出器から供給された未加硫ゴム26とともに、このゴム片38が投入される。
【0032】
上記(7)の工程では、シート搬送器20によりシート2が巻き取り器22に送られる。上記(8)の工程では、シート2が巻き取りロール40に巻き取られる。これにより、シート2が準備される工程が終了する。なお、上記(7)の工程及び(8)の工程は、上記(5)の工程及び上記(6)の工程と並列して実施される。
【0033】
成形工程では、シート2を用いてタイヤを構成する部材が形成される。例えば、カーカス用のシート2が適切な形状にカットされ、これがドラム上で巻かれることで、カーカスが形成される。ドラム上では、他の部材も積層される。ドラム上でこれらの部材が組み合わされる。これにより、ローカバーが得られる。
【0034】
加硫工程では、ローカバーがモールドに入れられる。ローカバーはモールド内で加圧および加熱される。加圧と加熱とにより、ローカバーのゴム組成物がキャビティ内を流動する。加熱によりトッピングゴム6が架橋反応を起こし、タイヤが得られる。
【0035】
以下、本発明の作用効果が説明される。
【0036】
発明者らは、シート2の形成過程において、シート2を構成するゴム組成物の加硫が進むこと(シート2のヤケ)の要因を検討した。その結果、熱入れ器から圧延器を通り、熱入れ器に戻されるゴム組成物が、常に熱を帯びた状態となっていることが、シート2のやけの主な要因となることを見いだした。本発明に係る製造方法では、上記(5)の、ゴム片38を冷却する工程を含む。この工程において、ゴム片38から熱が放出される。これは、シート2のやけの防止に効果的に寄与する。この製造方法では、シート2のやけが防止されている。
【0037】
上記(5)で冷却されたゴム片38の温度Tは、60℃以下が好ましい。ゴム片38の温度Tを60℃以下に冷却することで、シート2のやけが効果的に防止される。この製造方法では、シート2のやけが防止されている。この観点から、温度Tは50℃以下がより好ましい。温度Tは、30℃以上が好ましい。温度Tを30℃以上とすることで、このゴム片38を材料として熱入れロール28で熱入れした後の未加硫ゴム26の温度は、適切に保たれる。この未加硫ゴム26では、加工容易性が維持されている。
【0038】
図4で示されるように、冷却器18は圧延器16の直後に位置し、二つのゴム片38に対応して二つの冷却器18が存在するのが好ましい。二つのゴム片38が合わされた後に冷却するのに比べて、ゴム片38の厚さは薄い。このようにすることで、ゴム片38は効率的に冷却できる。
【0039】
上記の実施形態では、シート2はコード4を含んでいた。シートは、コードを含まなくてもよい。シートが、未加硫ゴムのみからなっていてもよい。このとき、上記(1)の工程は存在しない。上記(2)の工程で、未加硫ゴムが熱入れされる。上記(3)の工程では、この未加硫ゴムが圧延器で圧延されて、ベースシートが形成される。上記(4)の工程では、カッターによりベースシートの端が切断され、所望の幅のシートと、ゴム片とが得られる。上記(5)の工程においてゴム片が冷却され、上記(6)の工程で、熱入れ器に戻される。
【実施例
【0040】
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
【0041】
[実施例1]
上記(1)-(8)に示された方法により、シートが準備された。このシートは、有機繊維からなる複数のコードを含んでいる。このシートは、カーカス用である。このシートを使用して、タイヤを製造した。
【0042】
[比較例1]
上記(5)の工程を含まないことの他は実施例1と同様にして、タイヤを製造した。
【0043】
[製造不良率]
実施例1及び比較例1のそれぞれについて、10000本のタイヤが製造された。それぞれについて、シートのやけに起因する製造不良率が計測された。その結果、実施例1での製造不良率は、比較例1での製造不良率の20%であった。
【0044】
製造不良率の結果から明らかなとおり、実施例の製造方法は、比較例の製造方法に比べて優れている。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
【産業上の利用可能性】
【0045】
以上説明された方法は、種々のタイヤの製造にも適用されうる。
【符号の説明】
【0046】
2・・・シート
4・・・コード
6・・・トッピングゴム
10・・・製造装置
12・・・コード供給器
14・・・熱入れ器
16・・・圧延器
18・・・冷却器
20・・・シート搬送器
22・・・巻き取り器
24・・・供給ロール
26・・・未加硫ゴム
28・・・熱入れロール
30・・・カレンダーロール
30a・・・第一カレンダーロール
30b・・・第二カレンダーロール
30c・・・第三カレンダーロール
30d・・・第四カレンダーロール
34・・・ベースシート
36・・・カッター
38・・・ゴム片
40・・・巻き取りロール
図1
図2
図3
図4