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特許7088514対象物検査装置及びこれを用いた対象物検査方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-13
(45)【発行日】2022-06-21
(54)【発明の名称】対象物検査装置及びこれを用いた対象物検査方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/84 20060101AFI20220614BHJP
   B65G 47/248 20060101ALI20220614BHJP
   G01N 21/88 20060101ALI20220614BHJP
【FI】
G01N21/84 C
B65G47/248 H
G01N21/88 Z
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020573209
(86)(22)【出願日】2019-04-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-10-21
(86)【国際出願番号】 KR2019004557
(87)【国際公開番号】W WO2020004793
(87)【国際公開日】2020-01-02
【審査請求日】2020-12-28
(31)【優先権主張番号】62/692,079
(32)【優先日】2018-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506414749
【氏名又は名称】コー・ヤング・テクノロジー・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】チョン、チュン ミン
(72)【発明者】
【氏名】イ、ホ ジュン
(72)【発明者】
【氏名】パク、ナム ギュ
(72)【発明者】
【氏名】キム、ハン リム
【審査官】嶋田 行志
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/074075(WO,A1)
【文献】特開2013-051333(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2012-0026745(KR,A)
【文献】特開平11-108650(JP,A)
【文献】特開2004-149320(JP,A)
【文献】特開2013-142677(JP,A)
【文献】特開2013-142678(JP,A)
【文献】特開2013-224857(JP,A)
【文献】国際公開第2008/136778(WO,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2014-0007509(KR,A)
【文献】韓国登録特許第10-0783618(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/84-G01N 21/958
B65G 47/00-B65G 47/96
G01N 23/00-G01N 23/2276
G01B 11/00-G01B 11/30
H01L 21/00-H01L 21/98
G01M 99/00
B25B 5/00-B25B 5/16
JSTPlus/JST7580/JSTChina(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
XYZ直交座標上で、
第1対象物をつかんで回転させるように構成される第1フリッパー装置と、
第2対象物をつかんで回転させるように構成され、前記第1フリッパー装置に対してY軸方向に配列される第2フリッパー装置と、
前記第1フリッパー装置につかんだ前記第1対象物を検査する位置及び前記第2フリッパー装置につかんだ前記第2対象物を検査する位置のうち、一方の位置から他方の位置に移動するように構成され、前記第1対象物及び前記第2対象物の+Z軸方向を見る対象面を検査する1つのカメラ装置とを含み、
前記第1フリッパー装置及び前記第2フリッパー装置のそれぞれは、
所定の軸方向に対象物をつかんで所定の軸を中心に対象物を回転させるように構成される少なくとも1つのフリッパーユニットを含み、
前記少なくとも1つのフリッパーユニットは、
Y軸方向に対象物をつかんでY軸を中心に対象物を回転させるように構成されるY軸フリッパーユニットと、
X軸方向に対象物をつかんでX軸を中心に対象物を回転させるように構成されるX軸フリッパーユニットと、を含む、
対象物検査装置。
【請求項2】
前記第1フリッパー装置及び前記第2フリッパー装置のそれぞれは、
前記対象物をX軸方向に移送させるように構成される移送ユニットをさらに含む、請求項に記載の対象物検査装置。
【請求項3】
前記カメラ装置は、Y軸方向に移動するように構成される、請求項2に記載の対象物検査装置。
【請求項4】
前記Y軸フリッパーユニットは、
Y軸方向に互いに狭められたり広げられたりするように作動するように構成される一対のボディーフレームと、
前記一対のボディーフレームを支持するY軸フリッパーベースと、
対応する前記一対のボディーフレームに支持され、前記一対のボディーフレームに対してY軸を中心に回転するように構成され、前記対象物をその間においてつかめるように構成される一対のY軸ホルダーとを含み、
前記X軸フリッパーユニットは、
X軸方向に互いに狭められたり広げられたりするように作動するように構成される一対のサイドフレームと、
前記一対のサイドフレームを支持するX軸フリッパーベースと、
対応する前記一対のサイドフレームに支持され、前記一対のサイドフレームに対してX軸を中心に回転するように構成され、前記対象物をその間においてつかめるように構成される一対のX軸ホルダーとを含む、請求項に記載の対象物検査装置。
【請求項5】
前記第1フリッパー装置及び前記第2フリッパー装置のそれぞれは、
前記少なくとも1つのフリッパーユニットが支持され、前記少なくとも1つのフリッパーユニットをZ軸方向に昇降させるように構成されるZ軸昇降ユニットを含む、請求項1に記載の対象物検査装置。
【請求項6】
前記カメラ装置を移動可能に支持するカメラ装置フレームをさらに含む、請求項1に記載の対象物検査装置。
【請求項7】
請求項1に記載の対象物検査装置を用いた対象物検査方法において、
前記第1フリッパー装置が前記第1対象物を回転させ、前記カメラ装置が前記第1対象物の対象面を検査する第1対象物検査段階と、
前記第1対象物検査段階の進行中に、前記第2フリッパー装置が前記第2対象物を回転させ、前記カメラ装置が前記第2対象物の対象面を検査する第2対象物検査段階とを含み、
前記第1対象物検査段階及び前記第2対象物検査段階の進行中に、前記カメラ装置が前記第1フリッパー装置につかんだ前記第1対象物を検査する位置及び前記第2フリッパー装置につかんだ前記第2対象物を検査する位置のうち、一方の位置から他方の位置に少なくとも1回移動する、
対象物検査方法。
【請求項8】
前記第1対象物検査段階及び前記第2対象物検査段階の進行中に、前記カメラ装置は、前記第1対象物の対象面及び前記第2対象物の対象面を交互に検査する、請求項に記載の対象物検査方法。
【請求項9】
前記第1対象物検査段階及び前記第2対象物検査段階のそれぞれは、
対応するY軸ホルダーが、対応する対象物をY軸方向につかんで、前記カメラ装置が、対応する対象物の対象面(A)を検査する初期検査段階と、
対応するY軸ホルダーが、対応する対象物をY軸を中心に回転させ、前記カメラ装置が、対応する前記対象面(A)に対して垂直な対象面(B1)及び対応する前記対象面(B1)の反対側面である対象面(B2)を検査するY軸回転検査段階とを含み、
前記第1対象物の初期検査段階及び前記第1対象物のY軸回転検査段階の進行中に、前記第2対象物の初期検査段階が進行される、請求項に記載の対象物検査方法。
【請求項10】
前記第1対象物のY軸回転検査段階の進行中に、前記カメラ装置が前記第1フリッパー装置につかんだ前記第1対象物を検査する位置及び前記第2フリッパー装置につかんだ前記第2対象物を検査する位置の間を少なくとも1回移動する、請求項に記載の対象物検査方法。
【請求項11】
前記第1対象物検査段階及び前記第2対象物検査段階のそれぞれは、
対応するY軸ホルダーが、対応する対象物をY軸方向につかんで、前記カメラ装置が、対応する対象物の対象面(A)を検査する初期検査段階と、
対応するY軸ホルダーが、対応する対象物をY軸を中心に回転させ、前記カメラ装置が、対応する前記対象面(A)に対して垂直な対象面(B1)及び対応する前記対象面(B1)の反対側面である対象面(B2)を検査するY軸回転検査段階と、
対応するX軸ホルダーが、対応する対象物をX軸方向につかんで、対応する対象物をX軸を中心に回転させ、前記カメラ装置が、対応する前記対象面(A)に対して垂直な対象面(B3)及び対応する前記対象面(B3)の反対側面である対象面(B4)を検査するX軸回転検査段階とを含み、
前記第2対象物のY軸回転検査段階及び前記第2対象物のX軸回転検査段階の進行中に、前記カメラ装置が前記第1フリッパー装置につかんだ前記第1対象物を検査する位置及び前記第2フリッパー装置につかんだ前記第2対象物を検査する位置の間を少なくとも1回移動する、請求項に記載の対象物検査方法。
【請求項12】
前記第1対象物のX軸回転検査段階の進行中に、前記カメラ装置が前記第1フリッパー装置につかんだ前記第1対象物を検査する位置及び前記第2フリッパー装置につかんだ前記第2対象物を検査する位置の間を少なくとも1回移動する、請求項11に記載の対象物検査方法。
【請求項13】
前記第1対象物検査段階及び前記第2対象物検査段階のそれぞれは、
前記X軸回転検査段階の後、対応するY軸ホルダーが、対応する対象物をY軸方向につかんで、前記カメラ装置が、対応する前記対象面(A)の反対側面である対象面(C)を検査する背面検査段階を含み、
前記第2対象物のX軸回転検査段階及び前記第2対象物の背面検査段階の進行中に、前記第1対象物の背面検査段階が進行される、請求項11に記載の対象物検査方法。
【請求項14】
前記第1対象物検査段階及び前記第2対象物検査段階のそれぞれは、
対応するY軸ホルダーが、対応する対象物をY軸方向につかんで、前記カメラ装置が、対応する対象物の対象面(A)を検査する初期検査段階と、
対応するY軸ホルダーが、対応する対象物をY軸を中心に回転させ、前記カメラ装置が、対応する前記対象面(A)に対して垂直な対象面(B1)及び対応する前記対象面(B1)の反対側面である対象面(B2)を検査するY軸回転検査段階と、
対応するY軸ホルダーが、対応する対象物をY軸方向につかんで、前記カメラ装置が、対応する前記対象面(A)の反対側面である対象面(C)を検査する背面検査段階と、
前記背面検査段階の後、対応する対象物をX軸方向に移送させる後期移送段階とを含み、
前記第1対象物の背面検査段階及び前記第1対象物の後期移送段階の進行中に、前記カメラ装置が前記第1フリッパー装置につかんだ前記第1対象物を検査する位置及び前記第2フリッパー装置につかんだ前記第2対象物を検査する位置の間を少なくとも1回移動する、請求項に記載の対象物検査方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、対象物をつかんで回転させるフリッパー装置及びフリッパー装置を用いて対象物を検査する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
各種の物品を製造してそのまま流通させたり、他の物品との組立を行う場合において、物品(対象物)の製造状態または組立状態に関する検査を行うのは製品の信頼性を高めるために必須の工程である。従来、物品の検査は肉眼で検査されてきたが、最近、検査装備を用いて精度を向上させ、作業速度を高める技術が開発されている。
【0003】
このような検査工程は、工程自動化が導入されるに伴い、検査対象を自動で移送する方式を採用するようになり、最も普遍的な方法としてはコンベヤー移送ベルトを用いて物品を移送することである。自動で移送されてきた物品を検査装備で検査する場合、物品の上面を検査した後、物品の下面を検査するために、物品の上下面を切り替える作業が必要である。物品の上下面を切り替える作業は、通常、手作業で行われたり別途の逆転装置(フリッパー装置)を備えてなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来は、対象物を移送レールで移送させながら上面及び側面を検査するためには対象物の上面及び側面にそれぞれカメラ装置が必要であり、カメラ装備は非常に高価なので検査装置の費用が相当であるという問題があった。本開示の実施例は前述の従来技術の問題を解決する。
【0005】
従来は、対象物を回転させながらカメラ装置が対象物の表面を検査する場合、対象物が回転する時間だけカメラ装置が検査をすることができないロスタイム(loss time)が発生し、対象物の検査を遅延させる問題があった。本開示の実施例は前述の従来技術の問題を解決する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一側面は、対象物検査装置の実施例を提供する。代表的な実施例による対象物検査装置は、第1対象物をつかんで回転させるように構成される第1フリッパー装置;第2対象物をつかんで回転させるように構成される第2フリッパー装置;及び前記第1フリッパー装置及び前記第2フリッパー装置のうちいずれか1つに対応する位置からもう1つに対応する位置に移動するように構成され、前記第1対象物及び前記第2対象物の+Z軸方向を見る対象面を検査する1つのカメラ装置を含む。前記第1フリッパー装置及び前記第2フリッパー装置のそれぞれは、所定の軸方向に対象物をつかんで所定の軸を中心に対象物を回転させるように構成される少なくとも1つのフリッパーユニットを含む。
【0007】
本開示のもう1つの側面は、対象物検査方法の実施例を提供する。代表的な実施例による対象物検査方法は、第1対象物をつかんで回転させる第1フリッパー装置と、第2対象物をつかんで回転させる第2フリッパー装置と、前記第1対象物及び前記第2対象物の+Z軸方向を見る対象面を検査する1つのカメラ装置を用いる。前記対象物検査方法は、前記第1フリッパー装置が前記第1対象物を回転させ、前記カメラ装置が前記第1対象物の対象面を検査する第1対象物検査段階;及び前記第1対象物検査段階の進行中に、前記第2フリッパー装置が前記第2対象物を回転させ、前記カメラ装置が前記第2対象物の対象面を検査する第2対象物検査段階を含む。前記第1対象物検査段階及び前記第2対象物検査段階の進行中に、前記カメラ装置が前記第1フリッパー装置及び前記第2フリッパー装置のうちいずれか1つに対応する位置からもう1つに対応する位置に少なくとも1回移動する。
【発明の効果】
【0008】
本開示の実施例によれば、1つのカメラ装備を通じて対象物の多角度の表面を検査することができる。
【0009】
本開示の実施例によれば、1つのカメラ装備が対象物を交互に検査することにより、対象物が回転するに伴ってカメラ装置が検査をすることができないロスタイム(loss time)を減らすことができる。
【0010】
本開示の実施例によれば、2つの対象物を共に検査しながらも空間を効率よく活用することができ、対象物1つあたりに要される検査時間を短縮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の一実施例による対象物検査装置1の斜視図である。
図2図1の対象物検査装置1の上面図であって、カメラ装置30及びカメラ装置フレームの一部分44、46、47を省略した図面である。
図3a図1の一実施例によるフリッパー装置10の斜視図である。
図3b】他の実施例によるフリッパー装置10'の斜視図である。
図4図3aのY軸フリッパーユニット100、移送ユニット200及び駆動部160、170、180、260、270、380の斜視図である。
図5図3aのY軸フリッパーユニット100、移送ユニット200及び駆動部160、170、180、260、270、380の斜視図である。
図6図3aのX軸フリッパーユニット300及び駆動部360、370の斜視図である。
図7図3aのZ軸昇降ユニット500及びZ軸昇降駆動部560の斜視図である。
図8図3aのZ軸昇降ユニット500及びZ軸昇降駆動部560の斜視図である。
図9】フリッパー装置10の一実施例による作動過程を順に示す斜視図であって、説明の便宜上、いくつかの図面ではX軸フリッパーユニット300及びZ軸昇降ユニット500が省略される。
図10】フリッパー装置10の一実施例による作動過程を順に示す斜視図であって、説明の便宜上、いくつかの図面ではX軸フリッパーユニット300及びZ軸昇降ユニット500が省略される。
図11】フリッパー装置10の一実施例による作動過程を順に示す斜視図であって、説明の便宜上、いくつかの図面ではX軸フリッパーユニット300及びZ軸昇降ユニット500が省略される。
図12】フリッパー装置10の一実施例による作動過程を順に示す斜視図であって、説明の便宜上、いくつかの図面ではX軸フリッパーユニット300及びZ軸昇降ユニット500が省略される。
図13】フリッパー装置10の一実施例による作動過程を順に示す斜視図であって、説明の便宜上、いくつかの図面ではX軸フリッパーユニット300及びZ軸昇降ユニット500が省略される。
図14】フリッパー装置10の一実施例による作動過程を順に示す斜視図であって、説明の便宜上、いくつかの図面ではX軸フリッパーユニット300及びZ軸昇降ユニット500が省略される。
図15a】フリッパー装置10の一実施例による作動過程を順に示す斜視図であって、説明の便宜上、いくつかの図面ではX軸フリッパーユニット300及びZ軸昇降ユニット500が省略される。
図15b】フリッパー装置10の一実施例による作動過程を順に示す斜視図であって、説明の便宜上、いくつかの図面ではX軸フリッパーユニット300及びZ軸昇降ユニット500が省略される。
図16】フリッパー装置10の一実施例による作動過程を順に示す斜視図であって、説明の便宜上、いくつかの図面ではX軸フリッパーユニット300及びZ軸昇降ユニット500が省略される。
図17a図12の状態のフリッパー装置10をX軸方向に見た立面図である。
図17b図14の状態のフリッパー装置10をX軸方向に見た立面図である。
図17c図15aの状態のフリッパー装置10をX軸方向に見た立面図である。
図18】フリッパー装置10の図16の状態以降の一実施例による作動過程を順に示す斜視図であって、説明の便宜上、いくつかの図面ではY軸フリッパーユニット100及びZ軸昇降ユニット500が省略される。
図19】フリッパー装置10の図16の状態以降の一実施例による作動過程を順に示す斜視図であって、説明の便宜上、いくつかの図面ではY軸フリッパーユニット100及びZ軸昇降ユニット500が省略される。
図20】フリッパー装置10の図16の状態以降の一実施例による作動過程を順に示す斜視図であって、説明の便宜上、いくつかの図面ではY軸フリッパーユニット100及びZ軸昇降ユニット500が省略される。
図21a】フリッパー装置10の図16の状態以降の一実施例による作動過程を順に示す斜視図であって、説明の便宜上、いくつかの図面ではY軸フリッパーユニット100及びZ軸昇降ユニット500が省略される。
図21b】フリッパー装置10の図16の状態以降の一実施例による作動過程を順に示す斜視図であって、説明の便宜上、いくつかの図面ではY軸フリッパーユニット100及びZ軸昇降ユニット500が省略される。
図22】フリッパー装置10の図16の状態以降の一実施例による作動過程を順に示す斜視図であって、説明の便宜上、いくつかの図面ではY軸フリッパーユニット100及びZ軸昇降ユニット500が省略される。
図23】フリッパー装置10の図16の状態以降の一実施例による作動過程を順に示す斜視図であって、説明の便宜上、いくつかの図面ではY軸フリッパーユニット100及びZ軸昇降ユニット500が省略される。
図24】フリッパー装置10の図16の状態以降の一実施例による作動過程を順に示す斜視図であって、説明の便宜上、いくつかの図面ではY軸フリッパーユニット100及びZ軸昇降ユニット500が省略される。
図25】フリッパー装置10の図16の状態以降の一実施例による作動過程を順に示す斜視図であって、説明の便宜上、いくつかの図面ではY軸フリッパーユニット100及びZ軸昇降ユニット500が省略される。
図26】フリッパー装置10の図16の状態以降の一実施例による作動過程を順に示す斜視図であって、説明の便宜上、いくつかの図面ではY軸フリッパーユニット100及びZ軸昇降ユニット500が省略される。
図27a】いずれか1つの対象物を検査する一実施例による方法S1のフローチャートである。
図27b】いずれか1つの対象物を検査する他の実施例による方法S1'のフローチャートである。
図28】本開示の一実施例による対象物検査方法S0のフローチャートである。
図29】本開示の他の実施例による対象物検査方法S0'のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示の実施例は本開示の技術的思想を説明するための目的で例示されたものである。本開示による権利範囲が以下に提示される実施例やこれら実施例に関する具体的な説明に限定されるわけではない。
【0013】
本開示に用いられる全ての技術的用語及び科学的用語は、特に定義されない限り、本開示の属する技術分野で通常の知識を有する者に一般に理解される意味を有する。本開示に用いられる全ての用語は、本開示を更に明確に説明するための目的で選択されたものであり、本開示による権利範囲を制限するために選択されたものではない。
【0014】
本開示で用いられる「含む」、「備える」、「有する」等のような表現は、当該表現が含まれる語句または文章で特に言及されない限り、他の実施例を含む可能性を内包する開放型用語(open-ended terms)と理解されるべきである。
【0015】
本開示で記述された単数型の表現は、特に言及しない限り、複数型の意味を含み得、これは請求の範囲に記載された単数型の表現にも同様に適用される。
【0016】
本開示で用いられる「第1」、「第2」等の表現は、複数の構成要素を相互に区分するために用いられ、当該構成要素の順序または重要度を限定するわけではない。
【0017】
本開示において、ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」いるか、「接続されて」いると言及された場合、前記ある構成要素が前記他の構成要素に直接的に連結され得るか、接続され得るものと、または、新たな他の構成要素を媒介として連結され得るか、接続され得るものと理解されるべきである。
【0018】
図面を参考にして、本開示を説明するために、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸による空間直交座標系を基準として説明する。即ち、XYZ直交座標上で実施例の各構成を説明することができる。各軸方向(X軸方向、Y軸方向、Z軸方向)は、各軸が伸びていく両方向を意味する。各軸方向の前に「+」符号がつくもの(+X軸方向、+Y軸方向、+Z軸方向)は、各軸が伸びていく両方向のうちいずれか1つの方向である正の方向を意味する。各軸方向の前に「-」符号がつくもの(-X軸方向、-Y軸方向、-Z軸方向)は、各軸が伸びていく両方向のうち残りの1つの方向である負の方向を意味する。これはあくまでも本開示が明確に理解できるように説明するための基準であり、基準をどこに置くかによって各方向は異なって定義することもできるというのはもちろんである。
【0019】
本開示で用いられる「上方」、「上」等の方向指示語は+Z軸方向を基準とし、「下方」、「下」等の方向指示語は-Z軸方向を意味する。添付の図面に示すフリッパー装置(10)は異なって配向することもでき、前記方向指示語はそれに合わせて解釈されることができる。
【0020】
本開示で用いられる「対象物」は検査の対象となる物を意味するものであって、本開示では前記対象物の例示として携帯電話ケースを示しているが、これに制限されるわけではない。例えば、前記対象物は、全体的に円柱状を有するスプールバルブ(spool valve)など多様な種類及び形態を有したものであり得る。前記対象物において検査対象となる外表面のうちいずれか1つの方向を見る面を「対象面」と称すことができる。本開示の図面には対象物(M)及び対象面(A、B1、B1a、B1b、B2、B3、B3a、B3b、B4、C)が示される。
【0021】
以下、添付した図面を参照して、本開示の実施例を説明する。添付の図面において、同一または対応する構成要素には同一の参照符号が付与されている。また、以下の実施例の説明において、同一または対応する構成要素を重複して記述することが省略され得る。しかし、構成要素に関する記述が省略されても、そのような構成要素がある実施例に含まれないものと意図されるわけではない。
【0022】
図1は、本開示の一実施例による対象物検査装置1の斜視図である。図2は、図1の対象物検査装置1の上面図であって、カメラ装置30及びカメラ装置フレームの一部分44、46、47を省略した図面である。
【0023】
図1及び図2を参考にして、対象物検査装置1は複数の対象物Mを検査する装置である。対象物検査装置1は対象物Mの対象面を検査する。対象物検査装置1は複数のフリッパー装置10A、10Bを含む。複数のフリッパー装置10A、10Bは、第1対象物M1をつかんで回転させるように構成される第1フリッパー装置10Aと、第2対象物Mをつかんで回転させるように構成される第2フリッパー装置10Bを含む。ここで、第1フリッパー装置10Aが回転させる対象物Mを第1対象物M1と称し、第2フリッパー装置10Bが回転させる対象物Mを第2対象物M2と称す。
【0024】
第1フリッパー装置10A及び第2フリッパー装置10Bは、Y軸方向に配列され得る。第1フリッパー装置10A及び第2フリッパー装置10Bは、互いに同一の装置で構成されることもでき、一部違いが生じるように構成されることもできる。
【0025】
対象物検査装置1は、対象物Mをフリッパー装置10に移動させるコンベヤーベルト装置(図示せず)及び/又はロボットアーム(arm)装置などが備えられ得る。前記コンベヤーベルト装置と移送ユニット200のうちいずれか1つからもう1つに前記対象物が移動可能に、前記コンベヤーベルト装置及び/又はロボットアーム装置などが備えられ得る。例えば、移送ユニット200の入口側及び出口側にそれぞれコンベヤーベルト(図示せず)が配置され得る。対象物Mは前記コンベヤーベルトを経て移送ユニット200に流入し(図2の矢印In参考)、移送ユニット200を経て前記コンベヤーベルトに流出し得る(図2の矢印Out参考)。
【0026】
対象物検査装置1は、対象物Mの+Z軸方向を見る対象面を検査するカメラ装置30を含む。カメラ装置30はフリッパー装置10の上側に備えられ得る。カメラ装置30は-Z軸方向に見て対象面を検査し得る。
【0027】
対象物検査装置1は、第1対象物M1の対象面及び第2対象物M2の対象面を検査する1つのカメラ装置30を含む。カメラ装置30は、第1対象物M1及び第2対象物M2の+Z軸方向を見る対象面を検査する。
【0028】
カメラ装置30は、第1フリッパー装置10A及び第2フリッパー装置10Bのうちいずれか1つに対応する位置からもう1つに対応する位置に移動するように構成される。ここで、第1フリッパー装置10Aに対応する位置は、第1フリッパー装置10Aにつかまれた第1対象物M1を検査できる位置を意味し、第2フリッパー装置10Bに対応する位置は、第2フリッパー装置10Bにつかまれた第2対象物M2を検査できる位置を意味する。
【0029】
カメラ装置30はY軸方向に移動するように構成され得る。これを通じて、カメラ装置30は、Y軸方向に沿って配列された第1フリッパー装置10A及び第2フリッパー装置10Bにそれぞれ対応する位置の間を移動することができる。
【0030】
カメラ装置30はX軸方向に移動するように構成され得る。これを通じて、カメラ装置30は、X軸方向及びY軸方向に移動しながら対象物Mの対象面のそれぞれの部分を検査することができる。
【0031】
カメラ装置30は、カメラ装置30を移動可能に支持するカメラ装置フレーム40を含む。カメラ装置フレーム40は、カメラ装置30をX軸方向及びY軸方向に移動可能に支持することができる。
【0032】
カメラ装置フレーム40は、外部の環境(例えば、底、壁体または他の構造物)に支持される基礎フレーム41を含む。第1フリッパー装置10A及び第2フリッパー装置10Bは基礎フレーム41に支持されることができる。
【0033】
カメラ装置フレーム40は、Y軸方向に延びたY軸ガイド43と、Y軸ガイド43に沿ってY軸方向に移動可能に構成されるY軸スライダー44を含み得る。Y軸スライダー44がY軸ガイド43に沿って移動する時、Y軸スライダー44により支持されるカメラ装置30はY軸スライダー44とともにY軸方向に移動することができる。
【0034】
カメラ装置フレーム40は、X軸方向に延びたX軸ガイド46と、X軸ガイド46に沿ってX軸方向に移動可能に構成されるX軸スライダー47を含み得る。X軸スライダー47がX軸ガイド46に沿って移動する時、X軸スライダー47により支持されるカメラ装置30はX軸スライダー47とともにX軸方向に移動することができる。
【0035】
図3aは本開示の一実施例によるフリッパー装置10の斜視図であり、図3bは他の実施例によるフリッパー装置10'の斜視図である。
【0036】
図3a及び図3bを参考にして、第1フリッパー装置10A及び第2フリッパー装置10Bのそれぞれは、所定の軸方向に対象物をつかんで所定の軸を中心に対象物を回転させるように構成される少なくとも1つのフリッパーユニット100及び/又は300を含む。ここで、所定の軸方向は、X軸方向またはY軸方向になり得る。以下、フリッパー装置10に関する内容は、第1フリッパー装置10A及び第2フリッパー装置10Bのそれぞれに適用され得る。
【0037】
前記少なくとも1つのフリッパーユニットは、Y軸方向に対象物MをつかんでY軸を中心に対象物Mを回転させるように構成されるY軸フリッパーユニット100を含み得る。フリッパー装置10は、前記少なくとも1つのフリッパーユニットが支持されるZ軸昇降ユニット500を含み得る。Z軸昇降ユニット500は、前記少なくとも1つのフリッパーユニットをZ軸方向に昇降させるように構成される。フリッパー装置10は、対象物MをX軸方向に移送させるように構成される移送ユニット200を含み得る。
【0038】
図3aを参考にして、一実施例によるフリッパー装置10の前記少なくとも1つのフリッパーユニットは、X軸方向に対象物MをつかんでX軸を中心に対象物Mを回転させるように構成されるX軸フリッパーユニット300を含む。フリッパー装置10の前記少なくとも1つのフリッパーユニットは、Y軸フリッパーユニット100及びX軸フリッパーユニット300を含む。
【0039】
図3aを参考にして、Z軸昇降ユニット500は、X軸フリッパーユニット300を支持することができる。Z軸昇降ユニット500は、X軸フリッパーユニット300をZ軸方向に昇降させるように構成され得る。本開示で第1構成要素が第2構成要素を「支持する」ということは、第1構成要素に第2構成要素が直接接触して支持することだけでなく、第1構成要素と第2構成要素との間に配置される第3構成要素によって第1構成要素が第2構成要素を支持することまで包括するものである。
【0040】
本実施例では、Z軸昇降ユニット500は、Y軸フリッパーユニット100及びX軸フリッパーユニット300を支持し、Y軸フリッパーユニット100及びX軸フリッパーユニット300をZ軸方向に昇降させるように構成される。
【0041】
図3bを参考にして、他の実施例によるフリッパー装置10'の前記少なくとも1つのフリッパーユニットは、前記X軸フリッパーユニットを含まない。フリッパー装置10'の前記少なくとも1つのフリッパーユニットはY軸フリッパーユニット100を含む。
【0042】
図示されていない更に他の実施例において、第1フリッパー装置及び/又は第2フリッパー装置は、Y軸フリッパーユニット、X軸フリッパーユニット及び移送ユニットを含み得る。ここで、前記移送ユニットは、対象物を特定の方向(例えば、X軸方向)に移動させるように構成され、前記Y軸フリッパーユニットが対象物をつかむように既に設定された対象物の第1位置、及び、前記X軸フリッパーユニットが対象物をつかむように既に設定された対象物の第2位置は、前記移送ユニット上で前記特定の方向に沿って互いに離隔され得る。例えば、移送ユニットを通じてフリッパー装置に流入した対象物は、前記第1位置で前記Y軸フリッパーユニットによってつかまれ、Y軸を中心に回転しながら検査を受けた後、前記第1位置に置かれることができる。その後、前記移送ユニットによって前記第1位置から前記第2位置に移動した対象物は、前記X軸フリッパーユニットによってつかまれ、X軸を中心に回転しながら検査を受けた後、前記第2位置に置かれることができる。その後、前記移送ユニットによって対象物は前記フリッパー装置から排出され得る。
【0043】
その他にも、第1フリッパー装置及び第2フリッパー装置は多様な構造で具現され得る。以下、図3aの一実施例によるフリッパー装置10を基準として構成を具体的に説明するが、これは1つの例示に過ぎず、下記説明のうち一部は図3bなどの多様な他の実施例にも適用され得る。
【0044】
図4及び図5は、図3aのY軸フリッパーユニット100、移送ユニット200及び駆動部160、170、180、260、270、380の斜視図である。図4にはY軸ホルダー130の回転軸であるY軸Yが示される。Y軸フリッパーユニット100と移送ユニット200の結合体は、Y軸フリッパーアセンブリー100、200と称すことができる。Y軸フリッパーアセンブリー100、200は、少なくとも1つ以上の駆動部160、170、180、260、270を含み得る。
【0045】
図4及び図5を参考にして、Y軸フリッパーユニット100はZ軸昇降ユニット500に対してZ軸方向に移動可能にZ軸昇降ユニット500に支持される。Y軸フリッパーユニット100は、Y軸を中心に前記対象物を回転動作させることができるように構成される。Y軸フリッパーユニット100は、一対のY軸ホルダー130a、130bをY軸方向に狭めたり広げたりすることができるように構成される。Y軸フリッパーユニット100は、一対の補助グリップ部137をY軸方向に狭めたり広げたりすることができるように構成される。
【0046】
Y軸フリッパーユニット100は、Z軸昇降ユニット500に支持されるY軸フリッパーベース110を含む。Y軸フリッパーベース110は、Z軸昇降ユニット500にZ軸方向に移動可能に配置される。Y軸フリッパーベース110は、一対のボディーフレーム120a、120bを支持する。
【0047】
Y軸フリッパーユニット100は、Y軸フリッパーベース110に支持されるボディーフレーム120を含む。ボディーフレーム120は、Y軸フリッパーベース110にY軸方向に移動可能に支持される。
【0048】
Y軸フリッパーユニット100は、Y軸方向に互いに狭められたり広げられたりするように作動するように構成される一対のボディーフレーム120a、120bを含む。一対のボディーフレーム120a、120bは、+Y軸方向に配置される第1ボディーフレーム120aと、-Y軸方向に配置される第2ボディーフレーム120bを含む。Y軸フリッパーベース110は一対のボディーフレーム120a、120bを支持する。
【0049】
Y軸フリッパーユニット100は、Y軸ホルダー130を回転可能に支持する回転ジョイント121を含む。Y軸ホルダー130のY軸シャフト131は、Y軸を中心に回転可能に回転ジョイント121に支持され得る。
【0050】
Y軸フリッパーユニット100は、前記対象物のY軸方向で前記対象物をつかむように構成されるY軸ホルダー130を含む。Y軸フリッパーユニット100は、対応する一対のボディーフレーム120a、120bに支持される一対のY軸ホルダー130a、130bを含む。一対のY軸ホルダー130a、130bは、+Y軸方向に配置される第1Y軸ホルダー130aと、-Y軸方向に配置される第2Y軸ホルダー130bを含む。
【0051】
一対のY軸ホルダー130a、130bは、一対のボディーフレーム120a、120bに対してY軸を中心に回転するように構成される。一対のY軸ホルダー130a、130bの間で前記対象物をつかめるように構成される。一対のY軸ホルダー130a、130bは、Y軸方向に前記対象物をつかめるように構成される。
【0052】
Y軸フリッパーユニット100は、ボディーフレーム120にY軸を中心に回転可能に支持されるY軸シャフト131を含む。Y軸シャフト131は、対応するボディーフレーム120をY軸方向に貫いて配置され得る。Y軸シャフト131は、ボディーフレーム120の回転ジョイント121によって回転可能に支持され得る。
【0053】
一対のY軸ホルダー130のうちいずれか1つのY軸ホルダー130を基準として具体的に説明すると、次の通りである。いずれか1つのY軸ホルダー130において第1方向は残りの1つのY軸ホルダーを見る方向を意味し、第2方向は前記第1方向の反対方向を意味する。
【0054】
Y軸ホルダー130は、ボディーフレーム120にY軸を中心に回転可能に支持されるY軸シャフト131を含む。Y軸シャフト131の前記第1方向の末端に支持グリップ部133が固定され得る。Y軸シャフト131は回転ロッド182cと結合される。
【0055】
Y軸ホルダー130は、Y軸シャフト131に支持される支持グリップ部133を含む。支持グリップ部133は、Y軸方向Y1に突出して前記対象物の一端を係止させるように構成される。支持グリップ部133は、弾性グリップ部135を基準として-Z軸方向側でY軸方向に突出して+Z軸方向に対象物Mに接触可能な支持面を形成する。支持グリップ部133は前記第1方向に突出末端を形成する。
【0056】
支持グリップ部133の前記第2方向側にY軸シャフト131が固定される。支持グリップ部133は弾性グリップ部135の移動方向をガイド(guide)することができる。支持グリップ部133は補助グリップ部137の移動方向をガイドすることができる。
【0057】
Y軸ホルダーは、対象物Mに接触して押されれば、弾性力が発生するように構成される弾性グリップ部135を含む。弾性グリップ部135は、対象物Mに接触する時、弾性部材(図示せず)を圧縮させるように構成される。弾性グリップ部135は支持グリップ部133を媒介としてY軸シャフト131に支持され得る。
【0058】
Y軸ホルダー130は、弾性グリップ部135を基準として+Z軸方向側でY軸方向に移動するように構成される補助グリップ部137を含む。補助グリップ部137は支持グリップ部133に対してY軸方向に移動可能に構成される。補助グリップ部137はY軸シャフト131と一体に回転するように構成される。本開示において「一体に回転」するということは、複数の構成要素が互いに相対位置の変更なしに共に回転することを意味する。補助グリップ部137は前記第1方向に突出末端を形成する。
【0059】
補助グリップ部137は、Y軸方向に移動して対象物Mの他端を係止させたり係止解除させたりするように構成される。対象物Mの一端は支持グリップ部133に係止される。ここで言及される対象物Mの一端及び他端は、Y軸に垂直な両方向(Z軸方向)の末端を意味する。
【0060】
フリッパー装置10は、補助グリップ部137がY軸シャフト131に対してY軸方向に移動する駆動力を提供する補助グリップ部駆動部180を含む。補助グリップ部駆動部180は、駆動力を提供するシリンダ181と、シリンダ181の駆動力をY軸ホルダー130に伝達する駆動力伝達部182を含み得る。
【0061】
一実施例において、駆動力伝達部182は、シリンダ181の駆動力が伝達され、Y軸方向に移動するシリンダロッド182aを含み得る。駆動力伝達部182は、シリンダロッド182aに固定され、シリンダロッド182aと一体に運動する連結ロッド182bを含み得る。駆動力伝達部182は、連結ロッド182bと連結される回転ロッド182cを含み得る。回転ロッド182cは、連結ロッド182bのY軸方向の移動に沿って共にY軸方向に移動するように連結ロッド182bに連結され、連結ロッド182bにY軸を中心に回転可能に連結される。
【0062】
補助グリップ部駆動部180は、一端に補助グリップ部137が固定される回転ロッド182cを含む。回転ロッド182cの前記第1方向の末端に補助グリップ部137が固定され得る。回転ロッド182cは、補助グリップ部駆動部180の駆動力を補助グリップ部137に伝達するように構成される。回転ロッド182cは、補助グリップ部137とともに支持グリップ部133に対してY軸方向に移動することができる。
【0063】
回転ロッド182cは、Y軸シャフト131と一体に回転し、Y軸シャフト131に対してY軸方向に移動可能に構成される。回転ロッド182cは、Y軸シャフト131をY軸方向に貫いて配置され得る。
【0064】
Y軸フリッパーユニット100は、X軸フリッパーユニット300のZ軸方向の移動を案内するX軸フリッパーガイド140を含み得る。X軸フリッパーユニット300は、移送ユニット200のZ軸方向の移動を案内する移送ユニットガイド145を含み得る。Y軸フリッパーユニット100は、Z軸昇降ユニット500のZ軸ガイド530に沿ってZ軸方向にスライディング(sliding)するように構成されるZ軸スライダー150を含み得る。
【0065】
Y軸フリッパーユニット100は、Y軸ホルダー130の所定の回転角の位置を感知するY軸回転溝センサ(図示せず)を含み得る。Y軸フリッパーユニット100は、補助グリップ部137が支持グリップ部133に対して所定の相対位置に移動した場合、感知信号を発生させる補助グリップ部センサ(図示せず)を含み得る。Y軸フリッパーユニット100は、ボディーフレーム120がY軸フリッパーベース110に対して所定の相対位置に移動した場合、感知信号を発生させるY軸移動センサ(図示せず)を含み得る。前記Y軸移動センサは、一対のボディーフレーム120a、120bがY軸方向に狭められた状態及び広げられた状態を感知することができる。
【0066】
Y軸フリッパーユニット100は、前記Y軸コンタクタに前記対象物が接触し、Y軸コンタクタが支持グリップ部133に対してY軸方向に所定距離移動した場合、感知信号を発生させるY軸コンタクタセンサ(図示せず)を含み得る。前記Y軸コンタクタセンサは、前記Y軸コンタクタが後述の少なくとも1つの弾性部材135bを圧縮する時、信号を感知することができる。後述のY軸移動駆動部160は、一対のボディーフレーム120a、120bが互いに近づく方向に駆動力を提供する途中で、前記Y軸コンタクタセンサによって信号が感知される時、駆動力の提供を中断するように構成され得る。
【0067】
移送ユニット200は、Y軸フリッパーユニット100に支持される。移送ユニット200は、Y軸フリッパーユニット100に対してZ軸方向に移動するように構成される。移送ユニット200は、移送ベルト210を作動させ、移送ベルト210の上に載積された前記対象物をX軸方向に移送させるように構成される。
【0068】
本実施例において、移送ユニット200は、対象物が載積されるコンベヤーベルト構造を含むが、図示されていない他の実施例において、移送ユニットは、対象物が載積される溝を有するスライダー及び前記スライダーの移動を案内するレール構造を含み得る。その他にも、移送ユニットは多様な方式で具現され得るが、以下では本実施例を基準として説明する。
【0069】
移送ユニット200は、一対の移送部200a、200bを含み得る。一対の移送部200a、200bは、対応する前記一対のボディーフレームに支持される。一対の移送部200a、200bは、第1ボディーフレーム120aに支持される第1移送部200aと、第2ボディーフレーム120bに支持される第2移送部200bを含む。一対の移送部200a、200bは、前記対象物をX軸方向に移送させるように構成される。
【0070】
移送ユニット200は、前記対象物を支持してX軸方向に移送させるように構成される移送ベルト210を含む。移送ユニット200は、回転によって移送ベルト210を作動させるように構成される移送プーリー220を含む。移送ユニット200は、移送プーリー220が配置される移送フレーム230を含む。移送フレーム230はボディーフレーム120に支持される。
【0071】
Y軸フリッパーアセンブリー100、200は、移送ユニット200がY軸フリッパーユニット100に対して所定の相対位置に移動した場合、感知信号を発生させる移送ユニット昇降センサ(図示せず)を含み得る。前記移送ユニット昇降センサは、移送ユニット200がZ軸方向に上昇した状態及び下降した状態を感知することができる。一対の移送部200a、200bに対応する一対の移送ユニット昇降センサが備えられ得る。
【0072】
フリッパー装置10は、一対のボディーフレーム120a、120bがY軸フリッパーベース110に対してY軸方向に移動する駆動力を提供するY軸移動駆動部160を含む。Y軸移動駆動部160はY軸フリッパーユニット100に支持される。Y軸移動駆動部160は、モータ161と、モータ161の駆動力を一対のボディーフレーム120a、120bに伝達する駆動力伝達部163を含み得る。
【0073】
一実施例において、駆動力伝達部163は、モータ161の回転軸に固定されて回転するプーリー163aと、プーリー163aに巻かれて回転力が伝達されるベルト163bと、ベルト163bにかかって回転力が伝達されるプーリー163cを含み得る。駆動力伝達部163は、プーリー163cに結合され、プーリー163cと一体に回転するリードスクリュー(lead screw)163dを含み得る。リードスクリュー163dが一方向に回転する時、一対のボディーフレーム120a、120bはリードスクリュー163dに沿って移動してY軸方向に互いに狭められ、リードスクリュー163dが他方向に回転する時、一対のボディーフレーム120a、120bはリードスクリュー163dに沿って移動してY軸方向に互いに遠くなることができる。
【0074】
フリッパー装置10は、Y軸ホルダー130がボディーフレーム120に対して回転する駆動力を提供するY軸ホルダー回転駆動部170を含む。Y軸ホルダー回転駆動部170は、Y軸シャフト131を回転させる駆動力を提供することができる。Y軸ホルダー回転駆動部170はY軸フリッパーユニット100に支持される。Y軸ホルダー回転駆動部170は、モータ171と、モータ171の駆動力を一対のY軸ホルダー130a、130bに伝達する駆動力伝達部173a、173b、173cを含み得る。
【0075】
駆動力伝達部173a、173b、173cは、モータ171の回転力を第1駆動力伝達部173b及び第2駆動力伝達部173cに伝達する基礎駆動力伝達部173aを含み得る。駆動力伝達部173a、173b、173cは、基礎駆動力伝達部173aから回転力が伝達され、第1Y軸ホルダー130aに伝達する第1駆動力伝達部173bと、基礎駆動力伝達部173aから回転力が伝達され、第2Y軸ホルダー130bに伝達する第2駆動力伝達部173cを含み得る。
【0076】
一実施例において、基礎駆動力伝達部173aは、モータ171の回転軸に固定されて回転するプーリー173a1と、プーリー173a1に巻かれて回転力が伝達されるベルト173a2、及びベルト173a2にかかって回転力が伝達されるプーリー173a3を含み得る。基礎駆動力伝達部173aは、プーリー173a3に結合され、プーリー173a3と一体に回転するセレーテッドシャフト(serrated shaft)173a4を含み得る。モータ171及び基礎駆動力伝達部173aはY軸フリッパーベース110に支持され得る。
【0077】
一実施例において、第1駆動力伝達部173bは、セレーテッドシャフト173a4と結合されて回転力が伝達されるものの、セレーテッドシャフト173a4に沿ってY軸方向に移動可能に構成されたプーリー173b1を含み得る。第1駆動力伝達部173bは、プーリー173b1に巻かれて回転力が伝達されるベルト173b2と、ベルト173b2にかかって回転力が伝達され、第1Y軸ホルダー130aを回転させるプーリー173b3を含み得る。第1駆動力伝達部173bは、ベルト173b2の位置を案内するようにベルト173b2に接触するガイドプーリー173b4を含み得る。第1駆動力伝達部173bは第1ボディーフレーム120aに支持される。
【0078】
一実施例において、第2駆動力伝達部173cは、セレーテッドシャフト173a4と結合されて回転力が伝達されるものの、セレーテッドシャフト173a4に沿ってY軸方向に移動可能に構成されたプーリー173c1を含み得る。第2駆動力伝達部173cは、プーリー173c1に巻かれて回転力が伝達されるベルト173c2と、ベルト173c2にかかって回転力が伝達され、第2Y軸ホルダー130bを回転させるプーリー173c3を含み得る。第2駆動力伝達部173cは、ベルト173c2の位置を案内するようにベルト173c2に接触するガイドプーリー173c4を含み得る。第2駆動力伝達部173cは第2ボディーフレーム120bに支持される。
【0079】
フリッパー装置10は、補助グリップ部137を作動させる駆動力を提供する補助グリップ部駆動部180を含む。一対の補助グリップ部をそれぞれ作動させる駆動力を提供する一対の補助グリップ部駆動部180a、180bが備えられ得る。補助グリップ部駆動部180はボディーフレーム120に支持され得る。
【0080】
フリッパー装置10は、移送ユニット200がY軸フリッパーユニット100に対してZ軸方向に移動する駆動力を提供する移送ユニット昇降駆動部260を含む。移送ユニット昇降駆動部260はボディーフレーム120に支持され得る。例えば、移送ユニット昇降駆動部260は上下方向にロッドを駆動させるシリンダを含み得る。
【0081】
移送ユニット昇降駆動部260は、一対の移送部200a、200bをそれぞれ作動させる一対の移送部昇降駆動部260a、260bを含む。移送部昇降駆動部260a、260bはボディーフレーム120に支持される。移送部昇降駆動部260a、260bは、移送部200a、200bがボディーフレーム120に対してZ軸方向に移動する駆動力を提供する。一対の移送部昇降駆動部260a、260bは、第1移送部200aを昇降させる第1移送部昇降駆動部260aと、第2移送部200bを昇降させる第2移送部昇降駆動部260bを含む。
【0082】
フリッパー装置10は、移送ベルト210が作動する駆動力を提供するベルト駆動部270を含む。ベルト駆動部270は移送フレーム230に支持され得る。例えば、ベルト駆動部270は、モータ271と、モータ271の駆動力を移送ベルト210に伝達するベルト及びプーリー272を含み得る。
【0083】
ベルト駆動部270は、一対の移送部200a、200bの移送ベルト210をそれぞれ作動させる一対のベルト駆動部270a、270bを含む。一対のベルト駆動部270a、270bは、第1移送部200aの移送ベルト210を作動させる第1ベルト駆動部270aと、第2移送部200bの移送ベルト210を作動させる第2ベルト駆動部270bを含む。
【0084】
フリッパー装置10は、X軸フリッパーユニット300がY軸フリッパーユニット100に対してZ軸方向に移動する駆動力を提供するX軸フリッパー昇降駆動部380を含み得る。X軸フリッパー昇降駆動部380は、Y軸フリッパーベース110に支持され得る。X軸フリッパー昇降駆動部380は、モータ381と、モータ381の駆動力をX軸フリッパーユニット300に伝達する駆動力伝達部383を含み得る。
【0085】
一実施例において、駆動力伝達部383は、モータ381の回転軸に固定されて回転するプーリー383aと、プーリー383aに巻かれて回転力が伝達されるベルト383bと、ベルト383bにかかって回転力が伝達されるプーリー383cを含み得る。駆動力伝達部383は、プーリー383cに結合され、プーリー383cと一体に回転するリードスクリュー383dを含み得る。リードスクリュー383dが一方向に回転する時、X軸フリッパーベース310はリードスクリュー383dに沿って+Z軸方向に移動し、リードスクリュー383dが他方向に回転する時、X軸フリッパーベース310はリードスクリュー383dに沿って-Z軸方向に移動することができる。
【0086】
図6は、図3aのX軸フリッパーユニット300及び駆動部360、370の斜視図である。図6にはX軸ホルダー330の回転軸であるX軸Xが示される。
【0087】
図6を参考にして、X軸フリッパーユニット300は、Y軸フリッパーユニット100に対してZ軸方向に移動可能にY軸フリッパーユニット100に支持され得る。X軸フリッパーユニット300は、X軸を中心に前記対象物を回転動作させることができるように構成される。X軸フリッパーユニット300は、一対のX軸ホルダー330a、330bをX軸方向に狭めたり広げたりすることができるように構成される。X軸フリッパーユニット300は、Y軸フリッパーユニット100に対してZ軸方向に移動することができるように構成される。
【0088】
X軸フリッパーユニット300は、Z軸昇降ユニット500に支持されるX軸フリッパーベース310を含む。X軸フリッパーベース310はY軸フリッパーユニット100を媒介としてZ軸昇降ユニット500に支持され得る。X軸フリッパーベース310はY軸フリッパーベース110に支持され得る。X軸フリッパーベース310はY軸フリッパーユニット100に対してZ軸方向に移動可能に配置され得る。
【0089】
X軸フリッパーユニット300は、X軸フリッパーベース310に支持されるサイドフレーム320を含む。サイドフレーム320はX軸フリッパーベース310に対してX軸方向に移動可能に支持される。
【0090】
X軸フリッパーユニット300は、X軸方向に互いに狭められたり広げられたりするように作動するように構成される一対のサイドフレーム320を含む。一対のサイドフレーム320は、+X軸方向に配置される第1サイドフレーム320aと、-X軸方向に配置される第2サイドフレーム320bを含む。X軸フリッパーベース310は一対のサイドフレーム320を支持する。
【0091】
X軸フリッパーユニット300は、X軸ホルダー330を回転可能に支持する回転ジョイント321を含む。X軸ホルダー330のX軸シャフト331は、X軸を中心に回転可能に回転ジョイント321に支持され得る。
【0092】
X軸フリッパーユニット300は、前記対象物のX軸方向で前記対象物をつかむように構成されるX軸ホルダー330を含む。X軸フリッパーユニット300は、対応する一対のサイドフレーム320a、320bに支持される一対のX軸ホルダー330a、330bを含む。一対のX軸ホルダー330a、330bは、+X軸方向に配置される第1X軸ホルダー330aと、-X軸方向に配置される第2X軸ホルダー330bを含む。
【0093】
一対のX軸ホルダー330a、330bは、一対のサイドフレーム320a、320bに対してX軸を中心に回転するように構成される。一対のX軸ホルダー330a、330bの間で対象物をつかめるように構成される。
【0094】
X軸フリッパーユニット300は、サイドフレーム320にX軸を中心に回転可能に支持されるX軸シャフト331を含む。X軸シャフト331は、対応するサイドフレーム320をX軸方向に貫いて配置され得る。X軸シャフト331は、サイドフレーム320の回転ジョイント321により回転可能に支持され得る。
【0095】
X軸ホルダー330は、サイドフレーム320にX軸を中心に回転可能に支持される。X軸ホルダー330は、前記対象物にX軸方向に接触するように構成される接触面335aを有するX軸コンタクタ335を含む。X軸コンタクタ335はX軸シャフト331に支持される。X軸コンタクタ335はX軸上に配置される。X軸がX軸コンタクタ335を貫くように、X軸コンタクタ335が配置される。
【0096】
X軸ホルダー330は、+Z軸方向の部分が-Z軸方向の部分に比べてX軸方向に沿って突出するように形成される第1グリップ部336を含み得る。第1グリップ部336はX軸シャフト331に支持される。第1グリップ部336はX軸コンタクタ335の一側に配置される。第1グリップ部336はX軸コンタクタ335を基準としてX軸に垂直な方向に配置される。
【0097】
第1グリップ部336の+Z軸方向の部分は、X軸方向に沿って突出して第1突出面336aを形成し、第1グリップ部336の-Z軸方向の部分は、X軸方向に沿って陥没して第1リセス面336cを形成する。第1グリップ部336は、第1突出面336aと第1リセス面336cを連結する第1傾斜面336bを形成する。X軸コンタクタ335を中心に両側に一対の第1グリップ部336が備えられ得る。
【0098】
X軸ホルダー330は、-Z軸方向の部分が+Z軸方向の部分に比べてX軸方向に沿って突出するように形成される第2グリップ部337を含み得る。第2グリップ部337はX軸シャフト331に支持される。第2グリップ部337は第1グリップ部336の一側に配置される。第2グリップ部337は第1グリップ部336を基準としてX軸に垂直な方向に配置される。
【0099】
X軸コンタクタ335、第1グリップ部336及び第2グリップ部337は、X軸に垂直ないずれか1つの方向に沿って配列され得る。X軸コンタクタ335、第1グリップ部336及び第2グリップ部337は、Y軸方向に沿って配列され得る。
【0100】
第2グリップ部337の+Z軸方向の部分は、X軸方向に沿って突出して第2突出面337aを形成し、第2グリップ部337の-Z軸方向の部分は、X軸方向に沿って陥没して第2リセス面337cを形成する。第2グリップ部337は、第2突出面337aと第2リセス面337cを連結する第2傾斜面337bを形成する。X軸コンタクタ335を中心に両側に一対の第2グリップ部337が備えられ得る。
【0101】
X軸フリッパーユニット300は、移送ユニット200により移動する前記対象物の移動を制限する移送ストッパー340を含み得る。移送ストッパー340は、一対のX軸ホルダー330a、330bのうちいずれか1つのみに配置され得る。本実施例において、移送ストッパー340は第1X軸ホルダー330aに固定される。移送ストッパー340は、第1X軸ホルダー330aにおいて+Z軸方向に突出して-X軸方向を見る表面を形成することができる。移送ユニット200によりX軸方向に移動する前記対象物は、移送ストッパー340に係止され、X軸方向への移動が停止し得る。
【0102】
X軸フリッパーユニット300は、Y軸フリッパーユニット100のX軸フリッパーガイド140に沿ってZ軸方向にスライディングするように構成されるX軸フリッパースライダー350を含み得る。一対のX軸フリッパースライダー350がX軸方向に互いに向かい合うように構成され得る。
【0103】
X軸フリッパーユニット300は、X軸ホルダー330の所定の回転角の位置を感知するX軸回転溝センサ(図示せず)を含み得る。X軸フリッパーユニット300は、X軸コンタクタ335に前記対象物が接触した場合、感知信号を発生させるX軸コンタクタセンサ(図示せず)を含み得る。X軸フリッパーユニット300は、サイドフレーム320がX軸フリッパーベース310に対して所定の相対位置に移動した場合、感知信号を発生させるX軸移動センサ(図示せず)を含み得る。前記X軸移動センサは、一対のサイドフレーム320a、320bがX軸方向に狭められた状態及び広げられた状態を感知することができる。
【0104】
X軸フリッパーユニット300は、X軸フリッパーベース310がY軸フリッパーベース110に対して所定の相対位置に移動した場合、感知信号を発生させるZ軸移動センサ391a、391bを含み得る(図5参考)。X軸フリッパーベース310がY軸フリッパーベース110に対して所定の相対位置に配置されれば、X軸フリッパーベース310に固定されたターゲット(図示せず)がZ軸移動センサ391a、391bにより感知される。
【0105】
フリッパー装置10は、一対のサイドフレーム320a、320bがX軸フリッパーベース310に対してX軸方向に移動する駆動力を提供するX軸移動駆動部360を含む。X軸移動駆動部360はX軸フリッパーユニット300に支持される。X軸移動駆動部360は、モータ361と、モータ361の駆動力を一対のサイドフレーム320a、320bに伝達する駆動力伝達部363を含み得る。
【0106】
一実施例において、駆動力伝達部363は、モータ361の回転軸に固定されて回転するプーリー(図示せず)と、前記プーリーに巻かれて回転力が伝達されるベルト363bと、ベルト363bにかかって回転力が伝達されるプーリー363cを含み得る。駆動力伝達部363は、プーリー363cに結合され、プーリー363cと一体に回転するリードスクリュー363dを含み得る。リードスクリュー363dが一方向に回転する時、一対のサイドフレーム320a、320bはリードスクリュー363dに沿って移動してX軸方向に互いに狭められ、リードスクリュー363dが他方向に回転する時、一対のサイドフレーム320a、320bはリードスクリュー363dに沿って移動してX軸方向に互いに遠くなることができる。
【0107】
フリッパー装置10は、X軸ホルダー330がサイドフレーム320に対して回転する駆動力を提供するX軸ホルダー回転駆動部370を含む。X軸ホルダー回転駆動部370は、X軸シャフト331を回転させる駆動力を提供することができる。X軸ホルダー回転駆動部370はX軸フリッパーユニット300に支持される。X軸ホルダー回転駆動部370は、モータ371と、モータ371の駆動力を一対のX軸ホルダー330a、330bに伝達する駆動力伝達部373a、373b、373cを含み得る。
【0108】
駆動力伝達部373a、373b、373cは、モータ371の回転力を第1駆動力伝達部373b及び第2駆動力伝達部373cに伝達する基礎駆動力伝達部373aを含み得る。駆動力伝達部373a、373b、373cは、基礎駆動力伝達部373aから回転力が伝達され、第1X軸ホルダー330aに伝達する第1駆動力伝達部373bと、基礎駆動力伝達部373aから回転力が伝達され、第2X軸ホルダー330bに伝達する第2駆動力伝達部373cを含み得る。
【0109】
一実施例において、基礎駆動力伝達部373aは、モータ371の回転軸に固定されて回転するプーリー373a1と、プーリー373a1に巻かれて回転力が伝達されるベルト373a2、及びベルト373a2にかかって回転力が伝達されるプーリー373a3を含み得る。基礎駆動力伝達部373aは、プーリー373a3に結合され、プーリー373a3と一体に回転するセレーテッドシャフト373a4を含み得る。モータ371及び基礎駆動力伝達部373aはX軸フリッパーベース310に支持され得る。
【0110】
一実施例において、第1駆動力伝達部373bは、セレーテッドシャフト373a4と結合されて回転力が伝達されるものの、セレーテッドシャフト373a4に沿ってX軸方向に移動可能に構成されたプーリー373b1を含み得る。第1駆動力伝達部373bは、プーリー373b1に巻かれて回転力が伝達されるベルト373b2と、ベルト373b2にかかって回転力が伝達され、第1X軸ホルダー330aを回転させるプーリー373b3を含み得る。第1駆動力伝達部373bは、ベルト373b2の位置を案内するようにベルト373b2に接触するガイドプーリー373b4を含み得る。第1駆動力伝達部373bは第1サイドフレーム320aに支持される。
【0111】
一実施例において、第2駆動力伝達部373cは、セレーテッドシャフト373a4と結合されて回転力が伝達されるものの、セレーテッドシャフト373a4に沿ってX軸方向に移動可能に構成されたプーリー(図示せず)を含み得る。第2駆動力伝達部373cは、第1駆動力伝達部373bの方式で構成され、第2X軸ホルダー330bを回転させることができる。第2駆動力伝達部373cは第2サイドフレーム320bに支持される。
【0112】
図7及び図8は、図3aのZ軸昇降ユニット500及びZ軸昇降駆動部560の斜視図である。図7及び図8を参考にして、Z軸昇降ユニット500はフリッパー装置10外部の環境(例えば、外部の底や壁体など)に支持され得る。Y軸フリッパーユニット100はZ軸昇降ユニット500に対してZ軸方向に昇降され得る。
【0113】
Z軸昇降ユニット500は、外部の環境に支持される支持フレーム510を含み得る。Z軸昇降ユニット500は、支持フレーム510に形成されるZ軸ガイド530を含み得る。Z軸ガイド530はY軸フリッパーユニット100のZ軸方向の移動を案内する。
【0114】
Z軸昇降ユニット500は、Y軸フリッパーベース110がZ軸昇降ユニット500に対して所定の相対位置に移動した場合、感知信号を発生させる昇降センサ591a、591bを含み得る。Y軸フリッパーベース110がZ軸昇降ユニット500に対して所定の相対位置に配置されれば、Y軸フリッパーベース110に固定されたターゲット591tがZ軸移動センサ391a、391bにより感知される(図3a参考)。
【0115】
フリッパー装置10は、Y軸フリッパーユニット100及びX軸フリッパーユニット300がZ軸昇降ユニット500に対してZ軸方向に移動する駆動力を提供するZ軸昇降駆動部560を含み得る。Z軸昇降駆動部560はZ軸昇降ユニット500に支持され得る。Z軸昇降駆動部560は、モータ561と、モータ561の駆動力をY軸フリッパーユニット100に伝達する駆動力伝達部563を含み得る。
【0116】
一実施例において、駆動力伝達部563は、モータ561の回転軸に固定されて回転するプーリー563aと、プーリー563aに巻かれて回転力が伝達されるベルト563bと、ベルト563bにかかって回転力が伝達されるプーリー563cを含み得る。駆動力伝達部563は、プーリー563cに結合され、プーリー563cと一体に回転するリードスクリュー563dを含み得る。リードスクリュー563dが一方向に回転する時、Y軸フリッパーベース110はリードスクリュー563dに沿って+Z軸方向に移動し、リードスクリュー563dが他方向に回転する時、Y軸フリッパーベース110はリードスクリュー563dに沿って-Z軸方向に移動することができる。
【0117】
図9図16は、フリッパー装置10の一実施例による作動過程を順に示す斜視図であって、説明の便宜上、いくつかの図面ではX軸フリッパーユニット300)及びZ軸昇降ユニット500が省略される。
【0118】
図9を参考にして、対象物Mがフリッパー装置10に入ってくる。移送ユニット200の移送ベルト210の上側面は+X軸方向に移動する(矢印Mc1参考)。これにより、移送ベルト210の上に載積された対象物Mは+X軸方向に移動する(矢印In参考)。
【0119】
図9及び図10を参考にして、X軸フリッパーユニット300は、Y軸フリッパーユニット100に対して所定範囲下降した状態であって、対象物Mがフリッパー装置10内の定位置まで移送される経路上でX軸フリッパーユニット300に係止されず、フリッパー装置10が定位置に到達する時、X軸フリッパーユニット300の移送ストッパー340に係止される。図10を参考にして、対象物Mは所定の定位置で移送ストッパー340により係止され、これ以上+X軸方向に移動できず停止する。その後、一対のサイドフレーム320a、320bは互いにX軸方向に広げられ、Y軸フリッパーユニット100に対して+Z軸方向に移動し、対象物(M)と離隔された状態を維持する。
【0120】
図11を参考にして、Y軸フリッパーユニット100の一対のボディーフレーム120a、120bはY軸方向に互いに狭められる(矢印Dy1参考)。ここで、Y軸ホルダー130の支持グリップ部133は対象物Mの下側面を支えることになる。
【0121】
図12を参考にして、移送ユニット200a、200bはボディーフレーム120に沿って-Z軸方向に移動する(矢印Dc1参考)。これを通じて、対象物Mが回転する時、移送ユニット200が干渉されないようにすることができる。
【0122】
図12を参考にして、Y軸ホルダー130の支持グリップ部133が対象物Mの下側を支え、弾性グリップ部135が対象物MのY軸方向の両側に接触した状態で、対象物Mの+Z軸方向を見る対象面Aが前記カメラ装置によって検査される。ここで、一対の補助グリップ部137は一対の支持グリップ部133に比べてさらに広げられた状態であって、補助グリップ部137は対象面Aの+Z軸方向を隠さないので、対象面Aの全ての面が検査されることができる。対象面Aの検査は、移送ユニット200a、200bが-Z軸方向に下降動作中である時に行われることができ、この場合、検査時間を短縮させることができる。
【0123】
図13を参考にして、対象面Aの検査後の対象面B1、B2の検査のために、一対の補助グリップ部137は一対の支持グリップ部133に比べてさらに狭められた状態で移動する(矢印Ds1参考)。支持グリップ部133と補助グリップ部137が対象物Mの上下側をつかむことによって、対象物Mが安定的に回転することができる。
【0124】
図14を参考にして、Y軸ホルダー130が対象物Mをつかんだ状態でY軸を中心にいずれか1つの回転方向Ry1に対象物Mを回転させることによって、対象面Aに対して垂直な対象面B1が+Z軸方向を見ることになる。ここで、対象面B1が前記カメラ装置によって検査される。
【0125】
図15a及び図15bを参考にして、Y軸ホルダー130が対象物MをY軸を中心に90度未満に回転させ、対象面B1に対して90度未満に傾斜した対象面B1a、B1bも検査を受けることができる。対象物Mの角に曲率がある場合、このような検査方式は非常に役立つ。例えば、図15aを参考にして、Y軸ホルダー130をいずれか1つの回転方向Ry2に回転させて対象面B1aが検査され、図15bを参考にして、Y軸ホルダー130を反対回転方向Ry3に回転させて対象面B1bが検査されることができる。
【0126】
図16を参考にして、Y軸ホルダー130が対象物MをY軸を中心にいずれか1つの回転方向Ry4に対象物Mを回転させることによって、対象面B1の反対側面である対象面B2が+Z軸方向を見ることになる。ここで、対象面B2が前記カメラ装置によって検査される。
【0127】
図17aは、図12の状態のフリッパー装置10をX軸方向に見た立面図である。図17bは、図14の状態のフリッパー装置10をX軸方向に見た立面図である。図17cは、図15aの状態のフリッパー装置10をX軸方向に見た立面図である。
【0128】
図17a~図17cを参考にして、カメラ装置30は地面GLからZ軸方向に一定の距離(Lo+Lg)だけ離れた水平面Io上に配置され、カメラ装置30の検査方向Idは-Z軸方向となる。カメラ装置30はX軸方向及びY軸方向に移動しながら対象物Mの前記対象面を検査することができる。
【0129】
カメラ装置30は、対象物Mの+Z軸方向を見る対象面から一定の距離Loを維持する。このために、前記対象面と地面GLとの間の距離を一定の距離Lgに維持することができる。Z軸昇降ユニット500は、前記距離Lgを一定に維持するために、Y軸フリッパーユニット100をZ軸方向に移動させる。
【0130】
図17aを参考にして、対象面Aを検査する途中の、Y軸フリッパーユニット100の基準地点と地面GLとの間の距離L1が示される。
【0131】
図17bを参考にして、対象面B1のY軸フリッパーユニット100に対する相対位置が、対象面B1のY軸フリッパーユニット100に対する相対位置より高くなったので、Z軸昇降ユニット500はY軸フリッパーユニット100を下側に所定距離移動させることができる(矢印Dz1参考)。ここで、Y軸フリッパーユニット100と地面GLとの間の距離L2は距離L1に比べて短くなる。
【0132】
図17cを参考にして、対象面B1aのY軸フリッパーユニット100に対する相対位置が、対象面B1のY軸フリッパーユニット100に対する相対位置より低くなったので、Z軸昇降ユニット500はY軸フリッパーユニット100を上側に所定距離移動させることができる(矢印Dz2参考)。ここで、Y軸フリッパーユニット100と地面GLとの間の距離L3は距離L2に比べて長くなるが、距離L1に比べて短くなる。
【0133】
図18図26は、フリッパー装置10の図16の状態以降の一実施例による作動過程を順に示す斜視図であって、説明の便宜上、いくつかの図面ではY軸フリッパーユニット100及びZ軸昇降ユニット500が省略される。
【0134】
図18を参考にして、Y軸ホルダー130は対象物Mを回転させ(矢印Ry5参考)、対象面Aが+Z軸方向を見るように対象物を配置させる。一対のサイドフレーム320a、320bは、その前まで互いにX軸方向に広げられた状態を維持しており、ここで互いにX軸方向に狭められ、一対のX軸ホルダー330a、330bが対象物Mをつかむ(矢印Dx1参考)。
【0135】
図19を参考にして、補助グリップ部137が支持グリップ部133に対して第2方向に移動して前記係止解除状態となり(矢印Ds2参考)、一対のボディーフレーム120a、120bが互いに広げられ、一対のY軸ホルダー130a、130bは対象物(M)から離隔される(矢印Dy2参考)。これを通じて、X軸ホルダー330が対象物Mを回転させる時、Y軸ホルダー130が干渉されない。
【0136】
図20を参考にして、X軸ホルダー330が対象物Mをつかんだ状態でX軸を中心にいずれか1つの回転方向Rx1に対象物Mを回転させることによって、対象面Aに対して垂直な対象面B3が+Z軸方向を見ることになる。ここで、対象面B3が前記カメラ装置によって検査される。
【0137】
図21a及び図21bを参考にして、X軸ホルダー330が対象物MをX軸を中心に90度未満に回転させ、対象面B3に対して90度未満に傾斜した対象面B3a、B3bも検査を受けることができる。対象物Mの角に曲率がある場合、このような検査方式は非常に役立つ。例えば、図21aを参考にして、X軸ホルダー330をいずれか1つの回転方向Rx2に回転させて対象面B3aが検査され、図21bを参考にして、X軸ホルダー330を反対回転方向Rx3に回転させて対象面B3bが検査されることができる。
【0138】
図22を参考にして、X軸ホルダー330が対象物MをX軸を中心にいずれか1つの回転方向Rx4に対象物Mを回転させることによって、対象面B3の反対側面である対象面B4が+Z軸方向を見ることになる。ここで、対象面B4が前記カメラ装置によって検査される。
【0139】
図示されてはいないが、X軸フリッパーユニット300が対象物Mを回転させる時、カメラ装置30は対象物Mの+Z軸方向を見る対象面から一定の距離Loを維持することができる。例えば、Z軸昇降ユニット500は前記距離Loを一定に維持するために、Y軸フリッパーユニット100及びX軸フリッパーユニット300を一体にZ軸方向に移動させる。これに関する具体的なメカニズムは、上述の図17a~図17cのメカニズムと同一である。
【0140】
図23を参考にして、X軸ホルダー330は対象物Mを回転させ(矢印Rx5参考)、対象面Aの反対面である対象面Cが+Z軸方向を見るように対象物を配置させる。一対のサイドフレーム320a、320bは互いにY軸方向に狭められ、一対のY軸ホルダー130a、130bが対象物Mをつかむ(矢印Dy1参考)。
【0141】
図24を参考にして、一対のサイドフレーム320a、320bが互いに広げられ、一対のX軸ホルダー330a、330bは対象物Mから離隔される(矢印Dx2参考)。ここで、対象面(A)の反対側面である対象面Cの検査が進行されることができる。
【0142】
図25を参考にして、X軸フリッパーユニット300はY軸フリッパーユニット100に対して-Z軸方向に所定距離移動する(矢印De1参考)。ここで、X軸フリッパーユニット300はY軸フリッパーユニット100に対して十分に下降し、移送ストッパー340も対象物の進行経路より下側に配置されるようにする。また、移送ユニット200はY軸フリッパーユニット100に対して+Z軸方向に所定距離移動する(矢印Dc2参考)。ここで、移送ユニット200の移送ベルト210は対象物Mの下側面を支える。
【0143】
図26を参考にして、一対のボディーフレーム120a、120bはY軸方向に互いに広げられ、移送ユニット200のみ対象物Mを支えることになる。ここで、一対の移送部200a、200bの移送ベルト210の上側面は+X軸方向に移動する(矢印Mc1参考)。これにより、移送ユニット200により対象物Mがフリッパー装置10から排出される(矢印Out参考)。
【0144】
図27a~図29に示されたフローチャートにおいて、プロセス段階、方法段階、アルゴリズムなどが段階的な順序で説明されたが、そのようなプロセス、方法及びアルゴリズムは任意の適した順序で作動するように構成され得る。言い換えれば、本開示の多様な実施例で説明されるプロセス、方法及びアルゴリズムの段階が本開示で記述された順序で行われる必要はない。また、一部の段階が非同時的に行われるものとして説明されても、他の実施例ではこのような一部の段階が同時に行われ得る。また、図面での描写によるプロセスの例示は、例示されたプロセスがそれに関する他の変化及び修正を除くことを意味せず、例示されたプロセスまたはその段階のうち任意のものが本開示の多様な実施例のうちの1つ以上に必須であることを意味せず、例示されたプロセスが望ましいということを意味しない。
【0145】
図27aはいずれか1つの対象物を検査する一実施例による方法S1のフローチャートであり、図27bはいずれか1つの対象物を検査する他の実施例による方法S1'のフローチャートである。ここで、いずれか1つの対象物というのは、第1対象物M1及び第2対象物M2のうちいずれか1つを意味するものであって、図27a、及び図27bは第1フリッパー装置10A及び第2フリッパー装置10Bのうちいずれか1つによって回転する対象物Mを基準としてフローチャートを作成したものである。
【0146】
図27aを参考にして、いずれか1つの対象物M1またはM2を検査する一実施例による方法S1は図3aのフリッパー装置10と図1のカメラ装置30を用いて進行され得る。前記方法S1は、初期検査段階S20前、フリッパー装置10の移送ユニット200が対象物MをX軸方向に移送させる初期移送段階S10を含む(図9及び図10参考)。初期移送段階S10で、対象物Mが定位置に置かれるように対象物MをX軸方向に移送させる。ここで、前記定位置はY軸ホルダー130がY軸方向に対象物Mをつかめる位置であり得る。初期移送段階S10で、移送ストッパー340により対象物Mが係止され、前記定位置に対象物Mが配置されることができる。初期移送段階S10で対象物Mは+X軸方向に移送されることができる。
【0147】
前記方法S1は、初期移送段階S10の後、Y軸ホルダー130が対象物MをY軸方向につかんで、前記カメラ装置が対象物Mの対象面Aを検査する初期検査段階S20を含む(図11及び図12参考)。初期検査段階S20で、補助グリップ部137が対象面Aを係止解除させた状態でY軸ホルダー130が対象物Mをつかむ。ここで、係止解除させた状態というのは、補助グリップ部137が対象面Aの一部を隠していない状態を意味する。これを通じて、前記カメラ装置が対象面Aの全面積を干渉なく検査することができる。初期検査段階S20は第1検査段階S20と称すことができる。
【0148】
初期検査段階S20で、移送ユニット200はY軸フリッパーユニット100に対して-Z軸方向に移動する。初期検査段階S20で、Y軸ホルダー130が対象物Mをつかんだ後、Y軸ホルダー130に対して移送ユニット200が-Z軸方向に移動することができる。移送ユニット200はY軸フリッパーユニット100に対して下降して対象物Mの回転動作を干渉しない。ここで、移送ユニット200の下降中に前記カメラ装置が対象面Aを検査することもできる。
【0149】
前記方法S1は、初期検査段階S20の後、対象物Mを回転させて対象面Aに垂直な対象面を検査する回転検査段階S30を含む。回転検査段階S30で、Y軸ホルダー130が対象物MをY軸を中心に回転させ、前記カメラ装置が対象面Aに対して垂直な対象面B1及び前記対象面B1の反対側面である対象面B2を検査することができる。回転検査段階S30は第2検査段階S30と称すことができる。
【0150】
回転検査段階S30で、補助グリップ部137が対象面Aを係止させた状態でY軸ホルダー130が対象物をつかむ。これを通じて、Y軸ホルダー130により対象物Mが安定的にとらえられることができる。
【0151】
Y軸フリッパーユニット100及びX軸フリッパーユニット300が備えられた一実施例によるフリッパー装置10を用いた前記方法S1で、回転検査段階S30はY軸回転検査段階S31及びX軸回転検査段階S36を含む。
【0152】
Y軸回転検査段階S31で、Y軸ホルダー130が対象物MをY軸を中心に回転させ、前記カメラ装置が対象面Aに対して垂直な対象面B1及び対象面B1の反対側面である対象面B2を検査する(図13図16参考)。Y軸回転検査段階S31で、補助グリップ部137は支持グリップ部133に対して前記第1方向に移動して係止状態になることができる。
【0153】
Y軸回転検査段階S31で、Y軸ホルダー130が対象物MをY軸を中心に回転させ、前記カメラ装置が対象面B1に対して90度未満に傾斜した対象面B1a、B1b及び対象面B2に対して90度未満に傾斜した対象面(図示せず)のうち少なくとも1つを検査することができる。Y軸回転検査段階S31で、対象面B1及び対象面B2が対象面Aと同じ高さに位置するようにY軸ホルダー130がZ軸方向に移動することができる(図17a~図17c参考)。ここで、Y軸ホルダー130はZ軸昇降ユニット500によりZ軸方向に移動する。
【0154】
X軸回転検査段階S36はY軸回転検査段階S31後に進行されることができる。X軸回転検査段階S36で、X軸ホルダー330が対象物MをX軸方向につかんで対象物MをX軸を中心に回転させ、前記カメラ装置が対象面Aに対して垂直な対象面B3及び対象面B3の反対側面である対象面B4を検査する(図18図22参考)。
【0155】
X軸回転検査段階S36は、X軸ホルダー330が対象物Mをつかむ段階と、Y軸ホルダー130が対象物Mを放す段階と、X軸ホルダー330が対象物Mを回転させる段階を含む。Y軸ホルダー130が対象物Mの対象面Aが+Z軸を見るように配置させた状態で、一対のサイドフレーム320a、320bがX軸方向に互いに狭められ、X軸ホルダー330が対象物Mをつかむ段階が進行される。図示されていない他の実施例において、Y軸ホルダー130が対象物Mの対象面Cが+Z軸を見るように配置させた状態で、一対のサイドフレーム320a、320bがX軸方向に互いに狭められ、X軸ホルダー330が対象物Mをつかむ段階が進行されることもできる。X軸ホルダー330が対象物Mをつかむ段階の後、一対のボディーフレーム120a、120bがY軸方向に互いに広げられ、補助グリップ部137は支持グリップ部136に対して前記第2方向に移動し、Y軸ホルダー130が対象物Mを放す段階が進行される。Y軸ホルダー130が対象物Mを放す段階の後、X軸ホルダー330が対象物Mを回転させる段階が進行される。
【0156】
X軸回転検査段階S36で、X軸ホルダー330が対象物MをX軸を中心に回転させ、前記カメラ装置が前記対象面B3に対して90度未満に傾斜した対象面B3a、B3b及び対象面B4に対して90度未満に傾斜した対象面(図示せず)のうち少なくとも1つを検査することができる。X軸回転検査段階S36で、対象面B3及び対象面B4が対象面Aと同じ高さに位置するようにX軸ホルダー330がZ軸方向に移動することができる。ここで、X軸ホルダー330はZ軸昇降ユニット500によりZ軸方向に移動する。
【0157】
前記方法S1は、回転検査段階S30の後、対象面Cを検査する背面検査段階S40を含み得る(図23図25参考)。背面検査段階S40で、Y軸ホルダー130が対象物MをY軸方向につかんで、前記カメラ装置が対象面Aの反対側面である対象面Cを検査する。背面検査段階S40は第3検査段階S40と称すことができる。
【0158】
背面検査段階S40で、補助グリップ部137が対象面Cを係止解除させた状態でY軸ホルダー130が対象物Mをつかむ。ここで、係止解除させた状態というのは、補助グリップ部137が対象面Cの一部を覆っていない状態を意味する。これを通じて、前記カメラ装置が対象面Cの全面積を干渉なく検査することができる。
【0159】
背面検査段階S40は、対象物Mを回転させ、対象面Cが+Z軸方向に向かうように配置させる段階を含む。X軸回転検査段階S36が備えられる実施例において、背面検査段階S40は、X軸ホルダー330が対象物(M)を回転させ、対象面Cが+Z軸方向に向かうように配置させる段階と、Y軸ホルダー130が対象物Mをつかむ段階を含む。
【0160】
背面検査段階S40で、移送ユニット200はY軸フリッパーユニット100に対して+Z軸方向に移動する。背面検査段階S40で、移送ユニット200が対象物Mを支持するようにY軸ホルダー130に対して+Z軸方向に上昇する。ここで、移送ユニット200の上昇中に対象面Cを検査することもできる。
【0161】
背面検査段階S40で、Y軸ホルダー130が対象物Mをつかんだ後、Y軸ホルダー130に対してX軸ホルダー330が-Z軸方向に移動することができる。具体的には、Y軸ホルダー130が対象物Mをつかんだ後、一対のX軸ホルダー330はX軸方向に互いに広げられ、Y軸ホルダー130に対して-Z軸方向に移動することができる。X軸ホルダー330がY軸フリッパーユニッ(100に対して十分に下降し、後期移送段階S50で対象物Mが移送される時、移送ストッパー340が対象物Mから-Z軸方向に離隔されるようにすることができる。ここで、X軸ホルダー330の下降中に対象面Cを検査することもできる。
【0162】
前記方法S1は、背面検査段階S40の後、移送ユニット200が対象物MをX軸方向に移送させる後期移送段階S50を含む(図26参考)。後期移送段階S50で対象物Mが+X軸方向に移送されることができる。
【0163】
図27bを参考にして、いずれか1つの対象物M1またはM2を検査する他の実施例による方法S1'は、図3bのフリッパー装置10'と図1のカメラ装置30を用いて進行され得る。以下、上述の図27aの実施例との差異を中心に図27bの実施例による方法(1'を説明すると、次の通りである。
【0164】
X軸フリッパーユニット300が備えられず、Y軸フリッパーユニット100が備えられた他の実施例によるフリッパー装置10'を用いた前記方法S1'で、回転検査段階S30はX軸回転検査段階S36を含まないことができる。Y軸回転検査段階S31で対象面B1及び対象面B2が検査された後、背面検査段階S40が進行され得る。背面検査段階S40で、Y軸ホルダー130が対象物Mの対象面Cが+Z軸を見るように配置させた状態で、一対の移送部200a、200bが上昇して対象物Mを支えた後、一対のY軸ホルダー130が互いに広げられ、対象物Mを置くことができる。一対のY軸ホルダー130が互いに広げられ、対象物Mを置いた後、Y軸を中心に180度回転し、互いに狭められ、再び対象物Mをつかんだ後、対象面Cの検査が進行され得る。
【0165】
以下、説明の便宜上、図27aの一実施例による方法S1を基準として対象物検査方法を説明するが、これに制限されるわけではない。図28は本開示の一実施例による対象物検査方法S0のフローチャートであり、図29は本開示の他の実施例による対象物検査方法S0'のフローチャートである。図28及び図29を参考にして、対象物検査方法S0、S0'は第1フリッパー装置10Aと第2フリッパー装置10Bと1つのカメラ装置30を用いて進行され得る。
【0166】
図28及び図29を参考にして、対象物検査方法S0、S0'は第1フリッパー装置10Aが第1対象物M1を回転させ、カメラ装置30が第1対象物M1の対象面を検査する第1対象物検査段階S1a;及び第1対象物検査段階S1aの進行中に、第2フリッパー装置10Bが第2対象物M2を回転させ、カメラ装置30が第2対象物M2の対象面を検査する第2対象物検査段階S1bを含む。
【0167】
第1対象物検査段階S1a及び第2対象物検査段階S1bの進行中に、カメラ装置30が第1フリッパー装置10A及び第2フリッパー装置10Bのうちいずれか1つに対応する位置からもう1つに対応する位置に少なくとも1回移動する。第1対象物検査段階S1a及び第2対象物検査段階S1bの進行中に、カメラ装置30は第1対象物M1の対象面及び第2対象物M2の対象面を交互に検査することができる。これを通じて、いずれか1つの対象物M1またはM2の該当する対象面を既に設定された位置に配置するためにフリッパー装置10が準備動作を行う過程中に、カメラ装置がもう1つの対象物M2またはM1を検査することができ、カメラ装置30のロスタイムを減らすことができる。
【0168】
本開示において、カメラ装置30が1フリッパー装置10に対応する位置及び第2フリッパー装置10Bに対応する位置のうちいずれか1つからもう1つに移動することを「転換移動」と称すことができる。図28のM11~M21及び図29のM31~M37は、カメラ装置30の前記転換移動を示す矢印であって、第1対象物検査段階S1aから第2対象物検査段階に向かう矢印は第1フリッパー装置10Aから第2フリッパー装置10Bへの転換移動を示し、第2対象物検査段階S1bから第1対象物検査段階に向かう矢印は第2フリッパー装置10Bから第1フリッパー装置10Aへの転換移動を示す。
【0169】
図28及び図29を参考にして、第1対象物検査段階S1a及び第2対象物検査段階S1bのそれぞれは上述の方法S1であると理解できるが、他の実施例において、第1対象物検査段階S1a及び第2対象物検査段階S1bのそれぞれは上述の方法S1'等であり得る。第1対象物検査段階S1a及び第2対象物検査段階S1bのそれぞれは、初期移送段階S10a、S10bを含み得る。第1対象物検査段階S1a及び第2対象物検査段階S1bのそれぞれは、対応するY軸ホルダーが、対応する対象物をY軸方向につかんで、カメラ装置30が対応する対象物の対象面Aを検査する初期検査段階S20a、S20bを含み得る。第1対象物検査段階S1a及び第2対象物検査段階S1bのそれぞれは、対応するY軸ホルダーが、対応する対象物をY軸を中心に回転させ、カメラ装置30が対応する対象面Aに対して垂直な対象面B1及び対応する対象面B1の反対側面である対象面B)を検査するY軸回転検査段階S31を含む。第1対象物検査段階S1a及び第2対象物検査段階S1bのそれぞれは、対応するX軸ホルダーが、対応する対象物MをX軸方向につかんで、対応する対象物MをX軸を中心に回転させ、カメラ装置30が対応する対象面Aに対して垂直な対象面B3及び対応する対象面B3の反対側面である対象面B4を検査するX軸回転検査段階S36を含み得る。第1対象物検査段階S1a及び第2対象物検査段階S1bのそれぞれは、対応するY軸ホルダーが、対応する対象物MをY軸方向につかんで、カメラ装置が、対応する前記対象面Aの反対側面である対象面Cを検査する背面検査段階S40を含み得る。背面検査段階S40はX軸回転検査段階S36後に進行されることができるが、実施例によってY軸回転検査段階S31後に進行されることもできる。第1対象物検査段階S1a及び第2対象物検査段階S1bのそれぞれは、背面検査段階S40の後、対応する対象物MをX軸方向に移送させる後期移送段階S50a、S50bを含み得る。ここで、「対応する対象物」というのは、第1対象物検査段階S1a及び第2対象物検査段階S1bのそれぞれが検査する対象物を意味し、「対応する」構成というのは、第1対象物検査段階S1a及び第2対象物検査段階S1bのそれぞれで用いられる構成を意味する。
【0170】
図28及び図29を参考にして、第1対象物M1の初期検査段階S20a及び第1対象物M1のY軸回転検査段階S31の進行中に、第2対象物M2の初期検査段階S20bが進行され得る。カメラ装置30が第1フリッパー装置10Aに対応する位置にある状態で初期検査段階S20aが進行された後、カメラ装置30が第2フリッパー装置10Bに転換移動M11、M31を行って、初期検査段階S20bが進行され得る。カメラ装置30が第2フリッパー装置10Bに対応する位置にある状態で初期検査段階S20bが進行された後、カメラ装置30が第1フリッパー装置10Aに転換移動M12、M32を行って、Y軸回転検査段階S31の検査過程S311Qa、S31Qaが進行され得る。
【0171】
第1対象物M1のY軸回転検査段階S31の進行中に、カメラ装置30が第1フリッパー装置10Aに対応する位置及び第2フリッパー装置10Bに対応する位置の間を少なくとも1回移動することができる。図28の例示において、第1対象物M1のY軸回転検査段階S31の進行中に、カメラ装置30は3回の転換移動M12、M13、M14を行い、図29の例示において、第1対象物M1のY軸回転検査段階S31の進行中に、カメラ装置30は1回の転換移動M32を行う。
【0172】
第2対象物M2のY軸回転検査段階S31及び第2対象物M2のX軸回転検査段階S36の進行中に、カメラ装置30が第1フリッパー装置10Aに対応する位置及び第2フリッパー装置10Bに対応する位置の間を少なくとも1回移動することができる。図28の例示において、第2対象物M2のY軸回転検査段階S31及び第2対象物M2のX軸回転検査段階S36の進行中に、カメラ装置30は7回の転換移動M13、M14、M15、M16、M17、M18、M19を行い、図29の例示において、第2対象物M2のY軸回転検査段階S31及び第2対象物M2のX軸回転検査段階S36の進行中に、カメラ装置30は3回の転換移動M33、M34、M35を行う。
【0173】
第1対象物M1のX軸回転検査段階S36の進行中に、カメラ装置30が第1フリッパー装置10Aに対応する位置及び第2フリッパー装置10Bに対応する位置の間を少なくとも1回移動することができる。図28の例示において、第1対象物M1のX軸回転検査段階S36の進行中に、カメラ装置30は3回の転換移動M16、M17、M18を行い、図29の例示において、第1対象物M1のX軸回転検査段階S36の進行中に、カメラ装置30は1回の転換移動M34を行う。
【0174】
第2対象物M2のX軸回転検査段階S36及び第2対象物M2の背面検査段階S40の進行中に、第1対象物M1の背面検査段階S40が進行され得る。カメラ装置30が第2フリッパー装置10Bに対応する位置にある状態で第2対象物M2のX軸回転検査段階S36の検査過程S362Qb、S36Qbが進行された後、カメラ装置30が第1フリッパー装置10Aに転換移動M20、M36を行って、第1対象物M1の背面検査段階S40の検査過程S40Qaが進行され得る。カメラ装置30が第2フリッパー装置10Bに対応する位置にある状態で検査過程S40Qaが進行された後、カメラ装置30が第2フリッパー装置10Bに転換移動M21、M37を行って、第2対象物M2の背面検査段階S40の検査過程S40Qbが進行され得る。
【0175】
第1対象物M1の背面検査段階S40及び第1対象物M1の後期移送段階S50aの進行中に、カメラ装置30が第1フリッパー装置10Aに対応する位置及び第2フリッパー装置10Bに対応する位置の間を少なくとも1回移動することができる。図28の例示において、第1対象物M1の背面検査段階S40及び第1対象物M1の後期移送段階S50aの進行中に、カメラ装置30は少なくとも2回の転換移動M20、M21を行い、図29の例示において、第1対象物M1の背面検査段階S40及び第1対象物M1の後期移送段階S50aの進行中に、カメラ装置30は少なくとも2回の転換移動M36、M37を行う。
【0176】
図28を参考にして、Y軸回転検査段階S31は、対象面B1を既に設定された位置に配置させて検査する第1Y軸回転検査段階S311と、対象面B2を既に設定された位置に配置させて検査する第2Y軸回転検査段階S312を含み得る。X軸回転検査段階S36は、対象面B3を既に設定された位置に配置させて検査する第1X軸回転検査段階S361と、対象面B4を既に設定された位置に配置させて検査する第2X軸回転検査段階S362を含み得る。
【0177】
図28及び図29を参考にして、いずれか1つの対象物M1またはM2のY軸回転検査段階S31は、カメラ装置30がもう1つの対象物M2またはM1に対応する位置にとどまり、前記いずれか1つの対象物M1またはM2に対応する位置に転換移動を行う準備過程(図28のS311Pa、S312Pa、S311Pb、S312Pb及び図29のS31Pa、S31Pb)を含む。いずれか1つの対象物M1またはM2のY軸回転検査段階S31は、カメラ装置30が前記いずれか1つの対象物M1またはM2に対応する位置にとどまる検査過程(図28のS311Qa、S312Qa、S311Qb、S312Qb及び図29のS31Qa、S31Qb)を含む。
【0178】
いずれか1つの対象物M1またはM2のX軸回転検査段階S36は、カメラ装置30がもう1つの対象物M2またはM1に対応する位置にとどまり、前記いずれか1つの対象物M1またはM2に対応する位置に転換移動を行う準備過程(図28のS361Pa、S362Pa、S361Pb、S362Pb及び図29のS36Pa、S36Pb)を含む。いずれか1つの対象物M1またはM2のX軸回転検査段階S36は、カメラ装置30が前記いずれか1つの対象物M1またはM2に対応する位置にとどまる検査過程(図28のS361Qa、S362Qa、S361Qb、S362Qb及び図29のS36Qa、S36Qb)を含む。
【0179】
いずれか1つの対象物M1またはM2の背面検査段階S40は、カメラ装置30がもう1つの対象物M2またはM)に対応する位置にとどまり、前記いずれか1つの対象物M1またはM2に対応する位置に転換移動を行う準備過程S40Pa、S40Pbを含む。いずれか1つの対象物M1またはM2の背面検査段階S40は、カメラ装置30が前記いずれか1つの対象物M1またはM2に対応する位置にとどまる検査過程S40Qa、S40Qbを含む。
【0180】
前記準備過程(図28及び図29においてPが表示された過程)で、カメラ装置30の転換移動が行われる。また、いずれか1つの対象物M1またはM2の前記準備過程中に、もう1つの対象物M2またはM1の対象面の検査が進行される。また、いずれか1つの対象物M1またはM2の前記準備過程中に、前記いずれか1つの対象物M1またはM2の対象面を既に設定された位置に配置させるように前記いずれか1つの対象物M1またはM2のフリッパー装置10が作動する。
【0181】
いずれか1つの対象物M1またはM2の前記検査過程(図28及び図29)中に、前記いずれか1つの対象物M1またはM2の対象面の検査が進行される。また、いずれか1つの対象物M1またはM2の前記検査過程中にも前記いずれか1つの対象物M1またはM2の他の対象面を既に設定された位置に配置させるように前記いずれか1つの対象物M1またはM2のフリッパー装置10が作動することができる。
【0182】
下記表1は、図28の対象物検査方法S0による一実験例である。表1は、第1対象物M1に対する動作Na及びそれによる所要時間Taを測定し、第2対象物M2に対する動作Nb及びそれによる所要時間Tbを秒(sec)単位で測定したものであって、第1対象物M1及び第2対象物M2に対する動作Na、Nbが同時に行われる時、実(net)所要時間(To)を秒(sec)単位で測定したものである。
【0183】
【表1】
【0184】
ここで、N1は対象物Mが移送され、対象面Aが既に設定された位置に配置される動作を意味し、N2は対象面Aが検査を受ける動作を意味する。N3は対象面B2が既に設定された位置に配置される動作を意味し、N4は対象面B2が検査を受ける動作を意味する。N5は対象面B3が既に設定された位置に配置される動作を意味し、N6は対象面B3が検査を受ける動作を意味する。N7は対象面B4が既に設定された位置に配置される動作を意味し、N8は対象面B4が検査を受ける動作を意味する。N9は対象面Cが既に設定された位置に配置される動作を意味し、N10は対象面Cが検査を受ける動作を意味する。N11は対象物Mが移送され、フリッパー装置10から流出する動作を意味する。それぞれの所要時間Ta、Tbはカメラ装置30が転換移動を行う時間まで反映されたものである。
【0185】
前記表1を参考にして、第1対象物M1に対する動作の1サイクルに関する所要時間Taの総合は25.48秒であり、第2対象物M2に対する動作の1サイクルに関する所要時間Tbの総合も25.48秒である。従って、もし第1対象物M1の1サイクルを行った後、第2対象物M2の1サイクルを行えば、合計66.23秒が要されるはずである。しかし、カメラ装置30の転換動作を通じてロスタイムを減らすことによって、第1対象物M1及び第2対象物M2に対する動作の1サイクルに関する実所要時間Toの総合は34.75秒であって、66.23秒に比べて顕著に小さいということが分かる。34.75秒の間2つの対象物Mに対する検査サイクルが行われるので、1つの対象物Mの検査サイクルは約17.38秒であって、25.48秒に比べて顕著に小さいということが分かる。これを通じて、本開示の実施例によれば、高価な装備であるカメラ装置30を1台しか用いなくても検査効率を顕著に向上させることができるということが分かる。
【0186】
前記検査方法は、特定の実施例を通じて説明されたが、前記方法はまた、コンピュータで読み取ることができる記録媒体に、コンピュータが読み取ることができるコードとして実現することが可能である。コンピュータが読み取ることができる記録媒体は、コンピュータシステムによって読み取られることができるデータが格納される全ての種類の記録装置を含む。コンピュータが読み取ることができる記録媒体の例としては、ROM、RAM、CD-ROM、磁気テープ、フロッピー(登録商標)ディスク、光データ格納装置などを含み得る。また、コンピュータが読み取ることができる記録媒体は、ネットワークで連結されたコンピュータシステムに分散し、分散方式でコンピュータが読み取ることができるコードが格納されて実行され得る。また、前記実施例を実現するための機能的な(functional)プログラム、コード及びコードセグメントは、本開示の属する技術分野のプログラマーによって容易に推論され得る。
【0187】
以上、一部の実施例と添付の図面に示された例によって本開示の技術的思想が説明されたが、本開示の属する技術分野で通常の知識を有する者が理解できる本開示の技術的思想及び範囲を逸脱しない範囲で多様な置換、変形及び変更がなされ得るという点を理解すべきである。また、そのような置換、変形及び変更は、添付の請求の範囲内に属すると考えられるべきである。
図1
図2
図3a
図3b
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15a
図15b
図16
図17a
図17b
図17c
図18
図19
図20
図21a
図21b
図22
図23
図24
図25
図26
図27a
図27b
図28
図29