(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-13
(45)【発行日】2022-06-21
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 5/04 20060101AFI20220614BHJP
A63F 7/02 20060101ALI20220614BHJP
【FI】
A63F5/04 650
A63F7/02 304D
(21)【出願番号】P 2018084348
(22)【出願日】2018-04-25
【審査請求日】2019-12-02
【審判番号】
【審判請求日】2021-05-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000144153
【氏名又は名称】株式会社三共
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小倉 敏男
(72)【発明者】
【氏名】梶原 涼
(72)【発明者】
【氏名】中村 祐太
【合議体】
【審判長】▲吉▼川 康史
【審判官】蔵野 いづみ
【審判官】鉄 豊郎
(56)【参考文献】
【文献】特許第6148783(JP,B1)
【文献】特開2015-208580(JP,A)
【文献】特開2017-113293(JP,A)
【文献】特開2009-61023(JP,A)
【文献】特開平6-269548(JP,A)
【文献】爺サマー,パチスロ必勝ガイド 2008年9月号,日本,株式会社白夜書房,2008年 9月 1日,p.43-47
【文献】新・吉宗,パチスロ必勝ガイド 2008年5月号,日本,株式会社白夜書房,2008年 5月 1日,p.4-11
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 5/04
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な遊技機において、
画像を表示する表示部と、
第1演出部と第2演出部とを含む複数種類の演出部と、
変動表示が複数回に亘って行われる間に特典の付与を前記表示部を用いて示唆する示唆演出を実行する示唆演出手段と、
前記示唆演出の実行後に前記特典が付与されるか否かの結果を前記表示部を用いて報知する結果報知演出を実行する結果報知演出手段と
、を備え、
前記第2演出部は、前記表示部を除く前記複数種類の演出部のうち、当該第2演出部以外の他の演出部よりも演出
部の
外形が大きく、
前記第1演出部は、
前記示唆演出および前記結果報知演出のいずれの実行中であっても作動可能であり、
前記特典の付与が決定されている場合、前記結果報知演出の実行中に前記示唆演出の実行中とは異なる態様で作動し、
前記第2演出部は、前記示唆演出の実行中に
点灯可能であり、
前記示唆演出の実行中に行われる複数回の変動表示における単位変動表示あたり
において、前記第2演出部の点灯期間は、前記第1演出部の作動期間よりも長い、遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関し、特に、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技機として、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、可変表示部を変動表示した後、可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンがある。さらに、遊技機として、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、可変表示部を変動表示した後、可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果が予め定められた特定表示結果となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御するパチンコ遊技機がある。
【0003】
このような遊技機として、リーチ予告演出、大当り予告演出、およびリーチ演出といった各演出のそれぞれに対応して動作する演出部である可動演出装置を備えるパチンコ遊技機があった(たとえば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した遊技機によれば、演出ごとに演出部が作動する態様、および演出ごとに演出部が作動する頻度については何ら考慮されておらず、いまいち遊技の興趣を向上させることができなかった。
【0006】
この発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、演出部を用いた演出によって遊技の興趣を向上させる遊技機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1) 各々が識別可能な複数種類の識別情報(たとえば、図柄)を変動表示可能な遊技機(たとえば、スロットマシンやパチンコ遊技機などの遊技機1)において、
画像を表示する表示部(たとえば、液晶表示器51)と、
第1演出部(たとえば、第1役物100)と第2演出部(たとえば、下パネル400)とを含む複数種類の演出部と、
変動表示が複数回に亘って行われる間に特典(たとえば、ボーナス,AT)の付与を前記表示部を用いて示唆する示唆演出(たとえば、
図5および
図6に示す示唆演出)を実行する示唆演出手段(たとえば、サブ制御部91による示唆演出を実行する処理)と、
前記示唆演出の実行後に前記特典が付与されるか否かの結果を前記表示部を用いて報知する結果報知演出(たとえば、
図8~
図10に示す結果報知演出)を実行する結果報知演出手段(たとえば、サブ制御部91による結果報知演出を実行する処理)と
、を備え、
前記第2演出部は、前記表示部を除く前記複数種類の演出部のうち、当該第2演出部以外の他の演出部よりも演出
部の
外形が大きく(たとえば、
図1に示すように、下パネル400は、第1役物100などの他の演出部よりも演出の実行領域が大きい)、
前記第1演出部は、
前記示唆演出および前記結果報知演出のいずれの実行中であっても作動可能であり(たとえば、
図5および
図6に示す示唆演出における第1役物100の作動態様,
図8~
図10に示す結果報知演出における第1役物100の作動態様)、
前記特典の付与が決定されている場合、前記結果報知演出の実行中に前記示唆演出の実行中とは異なる態様で作動し(たとえば、
図5および
図6に示す示唆演出における第1役物100の作動態様,
図8および
図10に示す特典の付与ありの場合の結果報知演出における第1役物100の作動態様)、
前記第2演出部は、前記示唆演出の実行中に
点灯可能であり(たとえば、
図5および
図6に示す示唆演出における下パネル400の作動態様)、
前記示唆演出の実行中に行われる複数回の変動表示における単位変動表示あたり
において、前記第2演出部の点灯期間は、前記第1演出部の作動期間よりも長い(たとえば、
図7に示す示唆演出における演出タイミング)。
【0008】
(2) 上記(1)の遊技機において、
前記第1演出部は、可動物であり(たとえば、
図2に示す第1役物100)、
前記第2演出部は、前記遊技機における下方に設けられたパネルである(たとえば、
図1に示す下パネル400)。
【0009】
(3) 上記(1)または(2)の遊技機において、
前記第2演出部の外形は、前記第1演出部の外形よりも大きい(たとえば、
図1に示すように、下パネル400の外形は第1役物100の外形よりも大きい)。
【0010】
(4) 上記(1)~(3)の遊技機において、
前記第2演出部は、
前記特典の付与が決定されている場合、前記結果報知演出の実行中に前記示唆演出の実行中とは異なる態様で作動し(たとえば、
図5および
図6に示す示唆演出における下パネル400の作動態様,
図8および
図10に示す特典の付与ありの場合の結果報知演出における下パネル400の作動態様)、
前記特典の付与が決定されていない場合、前記結果報知演出の実行中に前記示唆演出の実行中と同じ態様で作動する(たとえば、
図5および
図6に示す示唆演出における下パネル400の作動態様,
図8および
図9に示す特典の付与なしの場合の結果報知演出における下パネル400の作動態様)。
【0011】
(5) 上記(1)~(3)の遊技機において、
前記第2演出部は、
前記特典の付与が決定されている場合、前記結果報知演出の実行中に前記示唆演出の実行中とは異なる態様で作動し(たとえば、
図5および
図6に示す示唆演出における下パネル400の作動態様,
図8および
図13に示す特典の付与ありの場合の結果報知演出における下パネル400の作動態様)、
前記特典の付与が決定されていない場合、前記結果報知演出の実行中に前記示唆演出の実行中とは異なる態様で作動する(たとえば、
図5および
図6に示す示唆演出,
図8および
図12に示す特典の付与なしの場合の結果報知演出における下パネル400の作動態様)。
【0012】
(6) 上記(1)~(5)の遊技機において、
前記示唆演出の実行中に行われる複数回の変動表示における単位変動表示において、前記第2演出部は常に作動する一方で、前記第1演出部は当該第2演出部よりも短い期間作動する(たとえば、
図7に示す示唆演出における演出タイミング)。
【0013】
(7) 上記(1)~(6)の遊技機において、
前記複数種類の演出部には、第3演出部(たとえば、第2役物200)がさらに含まれ、
前記第3演出部は、前記示唆演出の実行中に作動可能であり(たとえば、
図5および
図6に示す示唆演出における第2役物200の作動態様)、
前記第1演出部は、前記特典の付与が決定されている場合、前記結果報知演出の実行中に前記示唆演出の実行中とは異なる態様で作動する一方で、前記示唆演出の実行中と前記結果報知演出の実行中とで一部が共通する態様で作動し(たとえば、
図5および
図6に示す示唆演出における第1役物100の作動態様,
図8および
図10に示す特典の付与ありの場合の結果報知演出における第1役物100の作動態様)、
前記示唆演出の実行中においては、前記第1演出部よりも前記第3演出部の方が高い頻度で作動する(たとえば、
図7に示す示唆演出における演出タイミング)。
【0014】
(8) 上記(1)~(7)の遊技機において、
前記示唆演出の実行中に行われる複数回の変動表示には、
単位変動表示あたりの作動期間が前記第1演出部よりも前記第3演出部の方が長い特定変動表示と、当該単位変動表示あたりの作動期間が前記第1演出部よりも前記第3演出部の方が短い所定変動表示とが含まれ、
さらに、前記所定変動表示よりも前記特定変動表示の方が多い割合で含まれる(たとえば、
図11に示す示唆演出における演出タイミング)。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】(a)は本実施形態に係る遊技機の正面図であり、(b)は遊技機の主な内部構成の一例を示す図である。
【
図2】第1役物の作動態様を説明するための図である。
【
図3】第2役物の作動態様を説明するための図である。
【
図4】(a)は特典の付与に関する演出の流れを説明するための図であり、(b)は実行パターンテーブルを示す図である。
【
図7】示唆演出における演出タイミングを説明するための図である。
【
図8】結果報知演出の態様を説明するための図である。
【
図9】結果報知演出の態様を説明するための図である。
【
図10】結果報知演出の態様を説明するための図である。
【
図11】変形例に係る示唆演出における演出タイミングを説明するための図である。
【
図12】変形例に係る結果報知演出の態様を説明するための図である。
【
図13】変形例に係る結果報知演出の態様を説明するための図である。
【
図14】変形例に係る結果報知演出の態様を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明に係る遊技機を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。本実施の形態に係る遊技機には、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能なリールを備え、リールを変動表示した後、リールの変動表示を停止することで図柄組合せを導出し、該図柄組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシンを適用可能である。また、本実施の形態に係る遊技機には、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能なリールを備え、リールを変動表示した後、リールの変動表示を停止することで図柄組合せを導出し、該図柄組合せが予め定められた大当り図柄組合せとなったときに遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御するパチンコ遊技機を適用可能である。
【0017】
[遊技機の構成]
図1(a)は、本実施形態に係る遊技機1の正面図であり、
図1(b)は、遊技機1の主な内部構成の一例を示す図である。
図1(a)に示すように、遊技機1には、液晶表示器51が設けられ、筐体内部に並設されているリール2L,2C,2Rが視認可能に構成されている。各リール2L,2C,2Rには、各々が識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で配列されている。
【0018】
図1(a)に示すように、遊技機1には、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7が設けられている。なお、図示は省略するが、スロットマシンの場合には、リールの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチも遊技機1に設けられる。また、遊技機1には、以下で説明するように、複数種類の演出部が設けられている。
【0019】
たとえば、遊技機1を正面から見て液晶表示器51の画面左側には、第1役物100が設けられている。第1役物100は、液晶表示器51の前面側において当該液晶表示器51の画面に重なるように設けられており、遊技機1を正面から見て左右方向に移動可能な可動物である。なお、第1役物100が初期位置(後述する第1位置)から他の位置(後述する第2位置や第5位置)に移動することを、第1役物100が「作動」するともいい、第1役物100が他の位置に位置する状態を「作動状態」ともいう。本実施の形態においては、第1役物100は、キャラクタ(たとえば、遊技機1のテーマに関するキャラクタなど)を模して形成されているが、その他の形で形成されてもよい。
【0020】
第1役物100には、消灯または点灯可能な第1ランプ100aが設けられている。本実施の形態においては、第1ランプ100aは、キャラクタが持つ剣に内蔵されており、これによってキャラクタが持つ剣が消灯または点灯可能になっている。なお、第1ランプ100aが点灯することを、第1ランプ100aが「作動」するともいい、第1ランプ100aが点灯している状態を「作動状態」ともいう。第1ランプ100aは、キャラクタに内蔵されて、これによってキャラクタが消灯または点灯可能であってもよい。
【0021】
遊技機1を正面から見て液晶表示器51の画面上方には、第2役物200が設けられている。第2役物200は、液晶表示器51の前面側において当該液晶表示器51の画面に重なるように設けられており、遊技機1を正面から見て上下方向に移動可能な可動物である。なお、第2役物200が初期位置(後述する第3位置)から他の位置(後述する第4位置)に移動することを、第2役物200が「作動」するともいい、第2役物200が他の位置に位置する状態を「作動状態」ともいう。本実施の形態においては、第2役物200は、タイトルロゴ(たとえば、遊技機1の名称や遊技のテーマに関する名称など)を模して形成されているが、その他の形で形成されてもよい。
【0022】
第2役物200には、消灯または点灯可能な第2ランプ200aが設けられている。本実施の形態においては、第2ランプ200aは、タイトルロゴが示された掲示板に内蔵されており、これによって掲示板が消灯または点灯可能になっている。なお、第2ランプ200aが点灯することを、第2ランプ200aが「作動」するともいい、第2ランプ200aが点灯している状態を「作動状態」ともいう。第2ランプ200aは、タイトルロゴに内蔵されて、これによってタイトルロゴが消灯または点灯可能であってもよい。
【0023】
液晶表示器51の上方には、消灯または点灯可能な第3ランプ300が設けられている。なお、第3ランプ300が点灯することを、第3ランプ300が「作動」するともいい、第3ランプ300が点灯している状態を「作動状態」ともいう。
【0024】
遊技機1の下方(具体的には、リール2L,2C,2Rの下方)には、消灯または点灯可能な下パネル400が設けられている。下パネル400には、装飾が施されており、本実施の形態においては、キャラクタ(たとえば、遊技のテーマに関するキャラクタなど)が描かれている。下パネル400は、後述する結果報知演出が実行されない限り、通常時(後述する示唆演出や結果報知演出が実行されていないとき)においては常に点灯し続ける。なお、下パネル400が点灯することを下パネル400が「作動」するともいう。
【0025】
図1に示すように、遊技機1が備える演出を行うための複数種類の演出部材の中で、液晶表示器51における画面の外形が最も大きく、次に下パネル400の外形が他の演出部材の外形よりも大きい。つまり、下パネル400の外形は、液晶表示器51における画面の外形を除いて、リール2L,2C,2R、第1役物100、第1ランプ100a、第2役物200、第2ランプ200a、および第3ランプ300のいずれの外形よりも大きい。言い換えると、下パネル400は、液晶表示器51を除いて、リール2L,2C,2R、第1役物100、第1ランプ100a、第2役物200、第2ランプ200a、および第3ランプ300のいずれよりも、演出の実行領域が大きい。
【0026】
遊技機1がスロットマシンの場合、ゲームを行うときには、まず、メダルを図示しないメダル投入部に投入するかMAXBETスイッチの操作などにより規定数の賭数(たとえば3)を設定する。これにより、図示しない入賞ラインが有効となり、かつスタートスイッチ7への操作が有効となり、ゲームが開始可能な状態となる。入賞ラインとは、リール2L,2C,2Rの停止によって導出された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるか否かを判定するためのラインである。
【0027】
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7が操作されると、リール2L,2C,2Rが回転して図柄が変動表示し、図示しないストップスイッチが操作されると対応するリールの回転が停止することで、図柄の組合せが表示結果として導出される。入賞ライン上に入賞図柄の組合せが停止して入賞が発生したときには、入賞に応じて、所定枚数のメダルが遊技者に対して付与される。
【0028】
図1(b)に示すように、遊技機1の内部には、遊技の進行を制御するとともに遊技の進行に応じて各種コマンドを出力するメイン制御部41と、メイン制御部41から送信されるコマンドを受けて演出を制御するサブ制御部91とが設けられている。
【0029】
メイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータにて構成され、ワークメモリとして使用されるRAM41cと、プログラムに従って制御動作を行うメインCPU41aとが内蔵されており、遊技の進行に関する制御を行う。たとえば、スタートスイッチ7が操作されると、当該操作されたことを検出するための検出信号がメイン制御部41に入力される。メイン制御部41は、スタートスイッチ7からの検出信号に基づき、スタートスイッチ7への操作を検出する。そして、メイン制御部41は、リール2L,2C,2Rの回転および停止を制御する。
【0030】
サブ制御部91は、1チップマイクロコンピュータにて構成され、ワークメモリとして使用されるRAM91cと、プログラムに従って制御動作を行うサブCPU91aとが内蔵されており、演出を行うための各部材(液晶表示器51,第1役物100,第1ランプ100a,第2役物200,第2ランプ200a,第3ランプ300,下パネル400)の制御を行う。
【0031】
なお、
図1(b)は、あくまで一例であり、遊技機1の内部にはその他の構成も設けられていてもよい。
【0032】
[第1役物の作動態様]
図2は、第1役物100の作動態様を説明するための図である。
図2に示すように、第1役物100は、第1位置と第5位置との間を、第2位置を経由して往復するように移動可能である。なお、本実施の形態においては、第1役物100は、第1位置と第2位置との間を往復して移動する動作、および第1位置と第5位置との間を、第2位置を経由して往復して移動する以外の動作は不可能である。
【0033】
具体的には、
図2(a)に示すように、第1役物100が第1位置にいる場合、剣を持つキャラクタの腕が現れるが、キャラクタの顔はほとんど現れない。なお、第1役物100が第1位置にいる場合においては、第1役物100が完全に隠れて見えなくなっているものでもよい。
図2(b)に示すように、第1役物100が第2位置にいる場合、キャラクタの顔が現れるが、キャラクタの体全部は現れない。
図2(c)に示すように、第1役物100が第5位置にいる場合、キャラクタの体全部が現れる。
【0034】
[第2役物の作動態様]
図3は、第2役物200の作動態様を説明するための図である。
図3に示すように、第2役物200は、第3位置と第4位置との間を往復するように移動可能である。なお、本実施の形態においては、第2役物200は、第3位置と第4位置との間を往復して移動する以外の動作は不可能である。
【0035】
具体的には、
図3(a)に示すように、第2役物200が第3位置にいる場合、タイトルロゴが描かれた掲示板が液晶表示器51の画面の最上位に位置する。
図3(b)に示すように、第2役物200が第4位置にいる場合、タイトルロゴが描かれた掲示板が液晶表示器51の画面の中央付近に位置する。
【0036】
[特典の付与に関する演出]
遊技機1では、遊技者に特典が付与されることがある。遊技機1がスロットマシンである場合、特典としては、RB(レギュラーボーナス)やBB(ビッグボーナス)のような第一種特別役物、CB(チャレンジボーナス)のような第二種特別役物、遊技者にとって有利な入賞を発生させるためにストップスイッチの操作態様(押し順,操作タイミング)を報知するAT(アシストタイム)、当該ATに状態が制御される確率が通常よりも高いCZ(チャンスゾーン)、およびATやCZを含む有利区間など、遊技者にとって有利な状態に制御するための権利を例示することができる。遊技機1がパチンコ遊技機である場合、大当り、大当りの発生確率が通常よりも向上する確率変動状態、および図柄が回転してから停止するまでの時間が短縮されたり短時間で抽選が行われたり、あるいは普通電動役物(電動チューリップなど)の開放による始動口への入賞のサポート(いわゆる電チューサポート)が行われたりする時間短縮状態など、遊技者にとって有利な状態に制御するための権利を例示することができる。
【0037】
図4(a)は特典の付与に関する演出の流れを説明するための図であり、(b)は実行パターンテーブルを示す図である。
図4(a)に示すように、遊技機1は、まず、所定条件が成立したとき(たとえば、スロットマシンの場合にはチェリーやスイカなどの特定のレア役に当選したとき、パチンコ遊技機の場合には始動口に遊技球が進入することで始動入賞したとき)に特典抽選を行う。その後、遊技機1は、特典抽選の結果と、
図4(b)に示す実行パターンテーブルとに基づき、複数種類の実行パターンのうちから選択した一の実行パターンに基づき特典の付与有無を報知する。
【0038】
実行パターンとは、示唆演出が実行されたり、当該示唆演出の実行後に結果報知演出が実行されたりといったように、各種の演出の実行有無や実行タイミングが規定されたパターンである。示唆演出は、図柄の変動表示が複数回に亘って行われる間(たとえば、スロットマシンの場合には複数ゲームが行われる間)に特典の付与を示唆(遊技者に煽るともいえる)する演出である。なお、詳しくは後述するが、示唆演出の種類としては、第1役物100および第2役物200の作動頻度が互いに異なる第1示唆演出および第2示唆演出が設けられている。結果報知演出は、示唆演出の実行後に特典が付与されるか否かの結果を報知する演出である。
【0039】
複数種類の実行パターンには、第1パターン~第4パターンが含まれる。第1パターンは、第1示唆演出を実行した後に第2示唆演出を実行し、その後結果報知演出によって特典の付与有無を報知するパターンである。第2パターンは、第1示唆演出を実行した後に、結果報知演出によって特典の付与有無を報知するパターンである。第3パターンは、第1示唆演出を実行するのみで演出が終了するパターンである。第4パターンは、第2示唆演出を実行した後に、結果報知演出によって特典の付与有無を報知するパターンである。
【0040】
図4(b)に示すように、特典の付与がない場合、10%の確率で第1パターンが選択され、20%の確率で第2パターンが選択され、70%の確率で第3パターンが選択され、第4パターンは選択されない。特典の付与がある場合、70%の確率で第1パターンが選択され、10%の確率で第2パターンが選択され、20%の確率で第4パターンが選択され、第3パターンは選択されない。
【0041】
このように、第1示唆演出を実行した後に第2示唆演出を実行する第1パターンが選択されたときには、第1示唆演出を実行した後に第2示唆演出を実行しない第2パターンが選択されたときよりも、特典抽選によって特典の付与が決定されている確率が高くなっている。さらに、第4パターンが選択されたときには、必ず特典が付与されるようになっている。
【0042】
[示唆演出]
図5および
図6は、示唆演出の態様を説明するための図である。なお、第1示唆演出および第2示唆演出ともに共通して、
図5および
図6に示すような演出が行われる。このため、以下では、第1示唆演出および第2示唆演出を示唆演出と総称するとともにこれらをまとめて説明する。
【0043】
図5(a)に示すように、示唆演出が実行されると、液晶表示器51の画面上に敵キャラクタの画像が表示される。このとき、第1役物100は、第1位置に位置し、第2役物200は、第3位置に位置する。第1ランプ100a、第2ランプ200a、および第3ランプ300は消灯しているが、下パネル400は通常時から継続して点灯し続ける。
【0044】
図5(b)に示すように、時間が経過すると、第1役物100が第1位置から第2位置に移動するとともに、第2役物200が第3位置から第4位置に移動する。このとき、第1ランプ100a、第2ランプ200a、および第3ランプ300は消灯から点灯に切り替わって作動状態となり、下パネル400は通常時から継続して点灯し続ける。
【0045】
図5(c)に示すように、さらに時間が経過すると、第1役物100が第2位置から第1位置に戻るとともに、第2役物200が第4位置から第3位置に戻る。このとき、第1ランプ100a、第2ランプ200a、および第3ランプ300は点灯から消灯に切り替わり、下パネル400は通常時から継続して点灯し続ける。
【0046】
図6(d)に示すように、さらに時間が経過すると、第1役物100が第1位置に位置する一方で、第2役物200のみが第3位置から第4位置に移動する。このとき、第1ランプ100aは消灯し続ける一方で、第2ランプ200aおよび第3ランプ300は消灯から点灯に切り替わって作動状態となる。なお、下パネル400は通常時から継続して点灯し続ける。その後は、各演出部が再び
図5(a)の状態になる。
【0047】
このように、示唆演出においては、
図5(a)、
図5(b)、
図5(c)、および
図6(d)の各状態となるように、第1役物100、第2役物200、第1ランプ100a、第2ランプ200a、第3ランプ300、および下パネル400といった各演出部が作動し、このような作動を周期的に繰り返す。具体的には、第1役物100は、第1位置と第2位置とを繰り返し移動する。第1ランプ100aは、第1役物100の作動に連動して、消灯と点灯とを繰り返す。第2役物200は、第3位置と第4位置とを繰り返し移動する。第2ランプ200aおよび第3ランプ300は、第2役物200の作動に連動して、消灯と点灯とを繰り返す。さらに、第2役物200、第2ランプ200a、および第3ランプ300における作動の繰り返し周期は、第1役物100および第1ランプ100aにおける作動の繰り返し周期よりも短い。
【0048】
また、第1示唆演出においては、第1ランプ100aおよび第2ランプ200aは、作動することで青色に点灯する。一方、第2示唆演出においては、第1ランプ100aおよび第2ランプ200aは、作動することで赤色に点灯する。さらに、第2示唆演出においては、第1示唆演出よりも短い周期で、
図5(a)、
図5(b)、
図5(c)、および
図6(d)の各状態となるように各演出部が周期的に作動する。
図4で示したように、特典が付与される場合、第1示唆演出の後に第2示唆演出が実行されない第2パターンよりも、第1示唆演出の後に第2示唆演出が実行される第1パターンの方が実行される確率が高い。このため、各演出部の作動周期が長くかつランプが青色に点灯する第1示唆演出から、各演出部の作動周期が短くかつランプが赤色に点灯する第2示唆演出に切り替わったときには、遊技者に特典が付与されることに対して期待させることができる。
【0049】
なお、第1ランプ100aおよび第2ランプ200aに限らず、下パネル400の点灯態様についても、第1示唆演出と第2示唆演出とで異ならせてもよい。たとえば、第1示唆演出においては、下パネル400が青色に点灯し、第2示唆演出においては、下パネル400が赤色に点灯してもよい。さらに、液晶表示器51に表示される背景画像やキャラクタ画像などの態様についても、第1示唆演出と第2示唆演出とで異ならせてもよい。たとえば、第1示唆演出においては、液晶表示器51に表示された背景画像の色やキャラクタのアイテムが青色になり、第2示唆演出においては、液晶表示器51に表示された背景画像の色やキャラクタのアイテムが赤色になってもよい。
【0050】
[示唆演出における演出タイミング]
図7は、示唆演出における演出タイミングを説明するための図である。
図7に示すタイミングチャートには、リールの回転/停止を示すラインと、第1役物100の位置および第1ランプ100aの点灯/消灯を示すラインと、第2役物200の位置および第2ランプ200aの点灯/消灯を示すラインと、下パネル400の点灯/消灯を示すラインとが示されている。
【0051】
まず、
図7(a)を参照しながら、第1示唆演出における演出タイミングを説明する。
図7(a)に示す例は、第1示唆演出を実行した後に結果報知演出を実行する第2パターンを示す例である。
【0052】
図7(a)に示すように、t1でリールが回転する直前(たとえば、遊技機1がスロットマシンの場合、スタートスイッチが操作される直前)においては、第1役物100が第1位置に位置するとともに第1ランプ100aが消灯し、第2役物100が第3位置に位置するとともに第2ランプ200aが消灯している(
図5(a)の状態)。t1でリールが回転して第1示唆演出が実行されると、第1役物100が第1位置から第2位置に移動するとともに第1ランプ100aが消灯から点灯に切り替わり(
図5(b)の状態)、その後、第1役物100が第2位置から第1位置に戻るとともに第1ランプ100aが点灯から消灯に切り替わる(
図5(c)の状態)。
【0053】
一方、t1でリールが回転して第1示唆演出が実行されると、第2役物200が第3位置から第4位置に移動するとともに第2ランプ200aが消灯から点灯に切り替わり(
図5(b)の状態)、その後、第2役物200が第4位置から第3位置に戻るとともに第2ランプ200aが点灯から消灯に切り替わる(
図5(c)の状態)。
【0054】
t1~t2の期間においてリールが1回変動表示する間、第1役物100および第1ランプ100aは、上述したような動作を2回繰り返すのに対して、t1~t2の期間においてリールが1回変動表示する間、第2役物200および第2ランプ200aは、上述したような動作を3回繰り返す。つまり、t1~t2の期間においてリールが1回変動表示する間、第1役物100および第1ランプ100aは、第2役物200および第2ランプ200aよりも作動する回数が多い。
【0055】
たとえば、t1~t2の期間における所定タイミングt1’では、第1役物100が第1位置を維持するとともに第1ランプ100aが消灯を維持するのに対して、第2役物200が第3位置から第4位置に移動するとともに第2ランプ200aが消灯から点灯に切り替わり(
図6(d)の状態)、その後、第2役物200が第4位置から第3位置に戻るとともに第2ランプ200aが点灯から消灯に切り替わる(
図5(a)の状態)。
【0056】
次に、t2~t3の期間においてリールが1回変動表示する間、第1役物100および第1ランプ100aは、t1~t2の期間において行った上述したような動作を2回繰り返す。一方、t2~t3の期間においてリールが1回変動表示する間、第2役物200および第2ランプ200aは、t1~t2の期間において行った上述したような動作を3回繰り返す。
【0057】
次に、t3~t4の期間においてリールが1回変動表示する間、第1役物100および第1ランプ100aは、t1~t2やt2~t3の期間と同様に、上述したような動作を2回繰り返す。一方、t3~t4の期間においてリールが1回変動表示する間、第2役物200および第2ランプ200aは、t1~t2やt2~t3の期間と同様に、上述したような動作を3回繰り返す。
【0058】
t4で第1示唆演出の実行が終了した後、それ以降の変動表示期間において、結果報知演出が実行される。なお、下パネル400は、第1示唆演出が実行される間、常に点灯し続ける。
【0059】
次に、
図7(b)を参照しながら、第2示唆演出における演出タイミングを説明する。
図7(b)に示す例は、第2示唆演出を実行した後に結果報知演出を実行する第4パターンを示す例である。
【0060】
図7(b)に示すように、t11でリールが回転する直前(たとえば、遊技機1がスロットマシンの場合、スタートスイッチが操作される直前)においては、第1役物100が第1位置に位置するとともに第1ランプ100aが消灯し、第2役物100が第3位置に位置するとともに第2ランプ200aが消灯している(
図5(a)の状態)。t11でリールが回転して第2示唆演出が実行されると、第1役物100が第1位置から第2位置に移動するとともに第1ランプ100aが消灯から点灯に切り替わり(
図5(b)の状態)、その後、第1役物100が第2位置から第1位置に戻るとともに第1ランプ100aが点灯から消灯に切り替わる(
図5(c)の状態)。
【0061】
一方、t11でリールが回転して第2示唆演出が実行されると、第2役物200が第3位置から第4位置に移動するとともに第2ランプ200aが消灯から点灯に切り替わり(
図5(b)の状態)、その後、第2役物200が第4位置から第3位置に戻るとともに第2ランプ200aが点灯から消灯に切り替わる(
図5(c)の状態)。
【0062】
t1~t2の期間においてリールが1回変動表示する間、第1役物100および第1ランプ100aは、上述したような動作を3回繰り返すのに対して、t1~t2の期間においてリールが1回変動表示する間、第2役物200および第2ランプ200aは、上述したような動作を5回繰り返す。つまり、t11~t12の期間においてリールが1回変動表示する間、第1役物100および第1ランプ100aは、第2役物200および第2ランプ200aよりも作動する回数が多い。
【0063】
たとえば、t11~t2の期間における所定タイミングt11’では、第1役物100が第1位置を維持するとともに第1ランプ100aが消灯を維持するのに対して、第2役物200が第3位置から第4位置に移動するとともに第2ランプ200aが消灯から点灯に切り替わり(
図6(d)の状態)、その後、第2役物200が第4位置から第3位置に戻るとともに第2ランプ200aが点灯から消灯に切り替わる(
図5(a)の状態)。
【0064】
次に、t12~t13の期間においてリールが1回変動表示する間、第1役物100および第1ランプ100aは、t11~t12の期間において行った上述したような動作を3回繰り返す。一方、t12~t13の期間においてリールが1回変動表示する間、第2役物200および第2ランプ200aは、t11~t12の期間において行った上述したような動作を5回繰り返す。
【0065】
次に、t13~t14の期間においてリールが1回変動表示する間、第1役物100および第1ランプ100aは、t11~t12やt12~t13の期間と同様に、上述したような動作を3回繰り返す。一方、t13~t14の期間においてリールが1回変動表示する間、第2役物200および第2ランプ200aは、t11~t12やt12~t13の期間と同様に、上述したような動作を5回繰り返す。
【0066】
t14で第2示唆演出の実行が終了した後、それ以降の変動表示期間において、結果報知演出が実行される。なお、下パネル400は、第2示唆演出が実行される間、常に点灯し続ける。
【0067】
なお、
図7においては、第2パターンおよび第4パターンを示したが、第1パターンおよび第3パターンにおいても同様の態様で、第1役物100、第1ランプ100a、第2役物200、および第2ランプ200aが作動する。つまり、第1示唆演出が実行された場合には、リールが1回変動表示する間、第1役物100および第1ランプ100aが2回作動し、第2役物200および第2ランプ200aが3回作動する。一方、第2示唆演出が実行された場合には、リールが1回変動表示する間、第1役物100および第1ランプ100aが3回作動し、第2役物200および第2ランプ200aが5回作動する。
【0068】
このように、第1示唆演出および第2示唆演出のいずれにおいても、示唆演出の実行中においては、第1役物100および第1ランプ100aよりも第2役物200および第2ランプ200aの方が高い頻度で作動する。具体的には、第1示唆演出および第2示唆演出のいずれにおいても、示唆演出の実行中においては、第1役物100および第1ランプ100aよりも第2役物200および第2ランプ200aの方が作動回数が多い。さらに、第1示唆演出および第2示唆演出のいずれにおいても、示唆演出の実行中においては、第1役物100および第1ランプ100aよりも第2役物200および第2ランプ200aの方が作動状態となっているトータル期間が長い。
【0069】
また、第1示唆演出および第2示唆演出のいずれにおいても、示唆演出の実行中においては、当該示唆演出の実行中に行われる複数回の変動表示における単位変動表示あたりの作動期間が、第1役物100および第1ランプ100aよりも第2役物200および第2ランプ200aの方が長い。
【0070】
また、第1示唆演出および第2示唆演出のいずれにおいても、示唆演出の実行中において、下パネル400は常に点灯し続ける一方で、第1役物100や第1ランプ100a、および第2役物200や第2ランプ200a、第3ランプ300は、点灯と消灯とを繰り返す。言い換えると、示唆演出の実行中において、第1役物100や第1ランプ100a、および第2役物200や第2ランプ200a、第3ランプ300は、下パネル400よりも作動期間が短い。
【0071】
[結果報知演出]
図8~
図10は、結果報知演出の態様を説明するための図である。
図8(a)に示すように、結果報知演出が実行されると、液晶表示器51の画面上に敵キャラクタの画像が表示される。この敵キャラクタは、示唆演出の実行中から継続して表示される。このとき、第1役物100は、第1位置に位置し、第2役物200は、第3位置に位置する。第1ランプ100a、第2ランプ200a、および第3ランプ300は消灯しているが、下パネル400は通常時から継続して点灯し続ける。
【0072】
図8(b)に示すように、時間が経過すると、液晶表示器51の画面上では、敵キャラクタが襲い掛かる画像が表示される。そして、第1役物100が第1位置から第2位置に移動することで、第1役物100が敵キャラクタに近づくような演出が行われる。一方、第2役物200は、第3位置で停止し続ける。このとき、第1ランプ100aは消灯から点灯に切り替わって作動状態となるが、第2ランプ200aおよび第3ランプ300は消灯し続ける。なお、下パネル400は通常時から継続して点灯し続ける。
【0073】
図9(c)に示すように、特典の付与がない場合、液晶表示器51の画面上では、敵キャラクタが闘うのを戸惑うような画像が表示される。このとき、第1役物100は第2位置で停止し続け、第2役物200は第3位置で停止し続ける。また、第1ランプ100aは点灯し続けるが、第2ランプ200aおよび第3ランプ300は消灯し続ける。なお、下パネル400は通常時から継続して点灯し続ける。
【0074】
その後、
図9(d)に示すように、液晶表示器51の画面上では、敵キャラクタが逃げるような画像とともに、特典の付与がない旨を示す「LOSE」の文字画像が表示される。このとき、第1役物100は第2位置で停止し続け、第2役物200は第3位置で停止し続ける。第1ランプ100aは点灯から消灯に切り替わり、第2ランプ200aおよび第3ランプ300は消灯し続ける。なお、下パネル400は通常時から継続して点灯し続ける。
【0075】
一方、
図10(c)に示すように、特典の付与がある場合、第1役物100が第2位置から第5位置に移動することで、第1役物100のキャラクタが敵キャラクタと闘うような演出が行われる。液晶表示器51の画面上では、敵キャラクタが第1役物100のキャラクタと闘うような画像が表示される。このとき、第2役物200は第3位置で停止し続ける。また、第1ランプ100aは点灯し続けるが、第2ランプ200aおよび第3ランプ300は消灯し続ける。なお、下パネル400は通常時から継続して点灯し続ける。
【0076】
その後、
図10(d)に示すように、液晶表示器51の画面上では、敵キャラクタが倒れるような画像とともに、特典の付与がある旨を示す「WIN」の文字画像が表示される。このとき、第1役物100は第5位置で停止し続け、第2役物200は第3位置で停止し続ける。また、第1ランプ100aは点灯し続け、第2ランプ200aおよび第3ランプ300は消灯し続ける。なお、下パネル400は点灯から消灯に切り替わることで、下パネル400による演出が実行される。
【0077】
このように、結果報知演出においては、第1役物100が作動する一方で、第2役物200が作動せずに停止し続ける。また、結果報知演出においては、第1役物100に連動する第1ランプ100aが作動する一方で、第2役物200に連動する第2ランプ200aおよび第3ランプ300が作動しない。また、下パネル400は、通常時や示唆演出時においては常に点灯しているのに対して、結果報知演出においては、特典の付与が決定されている場合に限り消灯する。
【0078】
[主な効果]
以上、本実施の形態に係る遊技機1の主な構成について説明した。以下では、遊技機1の構成から奏する主な効果について説明する。
【0079】
(1-1)
図5および
図6に示すように、第1役物100は、示唆演出において、第1位置と第2位置との間で移動する。一方、
図8~
図10に示すように、第1役物100は、結果報知演出において、特典の付与がない場合には第1位置と第2位置との間で移動するのに対して、特典の付与がある場合には第1位置と第5位置との間で第2位置を経由して移動する。つまり、第1役物100は、特典の付与が決定されている場合、結果報知演出の実行中に示唆演出の実行中とは異なる態様で作動する一方で、示唆演出の実行中と結果報知演出の実行中とで一部が共通する態様で作動する。また、
図5および
図6に示すように、第2役物200は、示唆演出において、第3位置と第4位置との間で移動する。さらに、
図7に示すように、示唆演出において、第1役物100よりも第2役物200の方が高い頻度で作動する。
【0080】
これにより、示唆演出においては、第1役物100および第2役物200が作動するとともに第1役物100よりも第2役物200の方が高い頻度で作動することで、第2役物200がメインの演出部として演出を盛り上げる。一方、結果報知演出においては、第1役物100のみが作動することで、第1役物100がメインの演出部として演出を盛り上げる。さらに、結果報知演出においては、特典の付与がある場合と、特典の付与がない場合とで、第1役物100の作動態様が異なるため、第1役物100の動きに遊技者の注目を集めることができ、第1役物100の動きによって遊技者を一喜一憂させることができる。このように、役物を用いた演出によって効果的に遊技の興趣を向上させることができる。
【0081】
(1-2)
図2に示すように、第1役物100は、示唆演出の実行中に第1位置と第2位置との間で作動する。また、
図3に示すように、第2役物200は、示唆演出の実行中に第3位置と第4位置との間で作動する。
【0082】
このように、示唆演出においては、第1役物100および第2役物200が予め決められた動作を行うため、処理が複雑になることを極力防止することができる。
【0083】
(1-3)
図8~
図10に示すように、第1役物100は、結果報知演出の実行中に第1位置と第5位置との間で作動する。また、
図5および
図6に示すように、第2役物200は、結果報知演出の実行中に作動しない。
【0084】
このように、結果報知演出においては、第1役物100のみが作動するため、第1役物100の動きに遊技者の注目を集めることができる。
【0085】
(1-4)
図8~
図10に示すように、第1役物100は、結果報知演出の実行中に第1位置と第5位置との間で第2位置を経由して作動する。また、
図2に示すように、第1役物100の作動経路には、第1位置と第2位置との間の経路、および第2位置と第5位置との間の経路以外の経路は含まれない。
【0086】
このように、第2役物200が予め決められた動作を行うため、処理が複雑になることを極力防止することができ、遊技者に対して特典の付与について効果的に煽ることができる。
【0087】
(1-5)
図5、
図6、
図8、および
図9に示すように、第1役物100は、特典の付与が決定されていない場合、結果報知演出の実行中に示唆演出の実行中と同じ態様、具体的には、第1位置と第2位置との間で作動する。
【0088】
これにより、第1役物100の動きに遊技者の注目を集めることができ、第1役物100の動きによって遊技者を一喜一憂させることができる。さらに、第1役物100の動きによって、特典の付与がない旨を分かり易く遊技者に伝えることができる。
【0089】
(1-6)
図4に示すように、示唆演出の実行パターンには、第1示唆演出を実行した後に第2示唆演出を実行する第1パターンと、第1示唆演出を実行した後に第2示唆演出を実行しない第2パターンとが含まれる。さらに、示唆演出の実行パターンが第1パターンであるときには、当該示唆演出の実行パターンが第2パターンであるときよりも、特典の付与が決定されている確率が高い。
【0090】
これにより、遊技者に対して、第1示唆演出よりも第2示唆演出が実行されることを期待させることができ、示唆演出の種類に遊技者の注目を集めることができる。
【0091】
(1-7)
図7に示すように、示唆演出の実行中においては、当該示唆演出の実行中に行われる複数回の変動表示における単位変動表示あたりの作動期間が、第1役物100よりも第2役物200の方が長い。具体的には、第1示唆演出においては、リールが回転および停止する変動表示が1回行われるごとに、第1役物100が2回作動するのに対して、第2役物が3回作動する。また、第2示唆演出においては、リールが回転および停止する変動表示が1回行われるごとに、第1役物100が3回作動するのに対して、第2役物が5回作動する。
【0092】
これにより、示唆演出においては、第2役物200がメインの演出部として演出を盛り上げることができる。さらに、特典の付与がある旨を第1示唆演出よりも期待させる第2示唆演出においては、第1示唆演出よりも第1役物100が頻繁に作動するため、遊技者に対して特典の付与についてより効果的に煽ることができる。
【0093】
(2-1)
図1に示すように、下パネル400は、液晶表示器51を除いて、リール2L,2C,2R、第1役物100、第1ランプ100a、第2役物200、第2ランプ200a、および第3ランプ300のいずれよりも、演出の実行領域が大きい。また、
図5および
図6に示すように、第1役物100は、示唆演出において、第1位置と第2位置との間で移動する。一方、
図8~
図10に示すように、第1役物100は、結果報知演出において、特典の付与がない場合には第1位置と第2位置との間で移動するのに対して、特典の付与がある場合には第1位置と第5位置との間で第2位置を経由して移動する。つまり、第1役物100は、特典の付与が決定されている場合、結果報知演出の実行中に示唆演出の実行中とは異なる態様で作動する。また、
図5および
図6に示すように、下パネル400は、示唆演出において、常に点灯し続ける。さらに、
図7に示すように、示唆演出の実行中に行われる複数回の変動表示における単位変動表示あたりの作動期間は、第1役物100よりも下パネル400の方が長い。
【0094】
これにより、示唆演出においては、第1役物100および下パネル400が作動するとともに第1役物100よりも下パネル400の方が作動期間が長く、また、下パネル400は、液晶表示器51を除いて、リール2L,2C,2R、第1役物100、第1ランプ100a、第2役物200、第2ランプ200a、および第3ランプ300のいずれよりも、演出の実行領域が大きいため、示唆演出において下パネル400を目立たせることができる。さらに、結果報知演出においては、特典の付与がある場合と、特典の付与がない場合とで、第1役物100の作動態様が異なるため、第1役物100の動きに遊技者の注目を集めることができ、第1役物100の動きによって遊技者を一喜一憂させることができる。このように、演出部を用いた演出によって効果的に遊技の興趣を向上させることができる。
【0095】
(2-2)
図2に示すように、第1役物100は、可動物である。また、
図1に示すように、下パネル400は、遊技機1における下方に設けられたパネルである。
【0096】
これにより、可動物である第1役物100と、遊技機1における下方に設けられた遊技者にとって目立つパネルである下パネル400とにより、効果的に遊技の興趣を向上させることができる。
【0097】
(2-3)
図1に示すように、下パネル400の外形は、第1役物100の外形よりも大きい。また、
図10に示すように、結果報知演出においては、特典の付与がある場合に下パネル400が消灯する演出が行われる。
【0098】
これにより、通常時において、遊技者は遊技をする上でリール2L,2C,2Rや液晶表示器51の画面に最も注目するが、下パネル400のような他の演出部よりも演出の実行領域が大きい演出部が普段は点灯しているにも関わらず結果報知演出において特典の付与がある場合にのみ消灯すると、下パネル400によるこのような演出に遊技者をすぐに気付かせることができる。
【0099】
(2-4)
図5および
図6に示すように、下パネル400は、示唆演出において、常に点灯し続ける。一方、
図8~
図10に示すように、下パネル400は、結果報知演出において、特典の付与がない場合には点灯し続けるのに対して、特典の付与がある場合には点灯から消灯に切り替わる。つまり、下パネル400は、特典の付与が決定されている場合、結果報知演出の実行中に示唆演出の実行中とは異なる態様で作動する一方で、特典の付与が決定されていない場合、結果報知演出の実行中に示唆演出の実行中と同じ態様で作動する。
【0100】
これにより、特典の付与があるか否かについて、下パネル400の作動によって遊技者が判別可能であるため、下パネル400の動きに遊技者の注目を集めることができ、下パネル400の動きによって遊技者を一喜一憂させることができる。
【0101】
(2-5)
図7に示すように、示唆演出の実行中に行われる複数回の変動表示における単位変動表示において、下パネル400は常に作動する一方で、第1役物100は当該下パネル400よりも短い期間作動する。
【0102】
これにより、示唆演出において、下パネル400および第1役物100の動きに遊技者を注目させることができる。
【0103】
[変形例]
以上、本発明における主な実施の形態を説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形例について説明する。
【0104】
[示唆演出における演出タイミングについて]
上述した実施形態においては、
図7に示すように、示唆演出の実行中においては、当該示唆演出の実行中に行われる複数回の変動表示における単位変動表示あたりの作動期間が、第1役物100よりも第2役物200の方が長いものであった。しかし、第1役物100と、第2役物200との作動頻度の違いは、このような例に限らない。
【0105】
たとえば、
図11は、変形例に係る示唆演出における演出タイミングを説明するための図である。
図11に示すタイミングチャートには、リールの回転/停止を示すラインと、第1役物100の位置および第1ランプ100aの点灯/消灯を示すラインと、第2役物200の位置および第2ランプ200aの点灯/消灯を示すラインと、下パネル400の点灯/消灯を示すラインとが示されている。
【0106】
まず、
図11(a)を参照しながら、第1示唆演出における演出タイミングを説明する。
図11(a)に示す例は、第1示唆演出を実行した後に結果報知演出を実行する第2パターンを示す例である。
【0107】
図11(a)に示すように、変形例に係る第1示唆演出においては、第1役物100および第1ランプ100aと第2役物200および第2ランプ200aとがいずれも作動する特定変動表示と、第1役物100および第1ランプ100aが作動する一方で第2役物200および第2ランプ200aが作動しない所定変動表示とが設けられる。
【0108】
具体的には、t1~t2の期間の変動表示、およびt3~t4の期間の変動表示は、特定変動表示に設定されており、この間においては、第1役物100および第1ランプ100aが2回作動するのに対して、第2役物200および第2ランプ200aが3回作動する。一方、t2~t3の期間の変動表示は、所定変動表示に設定されており、この間においては、第1役物100および第1ランプ100aが2回作動するのに対して、第2役物200および第2ランプ200aは作動しない。また、第1示唆演出は変動表示が3回行われる間に実行されるが、特定変動表示は2回行われるのに対して、所定変動表示は1回行われる。
【0109】
このように、変形例に係る第1示唆演出の実行中に行われる複数回の変動表示には、単位変動表示あたりの作動期間が第1役物100よりも第2役物200の方が長い特定変動表示と、当該単位変動表示あたりの作動期間が第1役物100よりも第2役物200の方が短い所定変動表示とが含まれ、さらに、所定変動表示よりも特定変動表示の方が多い割合で含まれる。
【0110】
次に、
図11(b)を参照しながら、第2示唆演出における演出タイミングを説明する。
図11(b)に示す例は、第2示唆演出を実行した後に結果報知演出を実行する第2パターンを示す例である。
【0111】
図11(b)に示すように、変形例に係る第2示唆演出においては、第1役物100および第1ランプ100aと第2役物200および第2ランプ200aとがいずれも作動する特定変動表示と、第1役物100および第1ランプ100aが作動する一方で第2役物200および第2ランプ200aが作動しない所定変動表示とが設けられる。
【0112】
具体的には、t11~t12の期間の変動表示、およびt13~t14の期間の変動表示は、特定変動表示に設定されており、この間においては、第1役物100および第1ランプ100aが3回作動するのに対して、第2役物200および第2ランプ200aが5回作動する。一方、t12~t13の期間の変動表示は、所定変動表示に設定されており、この間においては、第1役物100および第1ランプ100aが3回作動するのに対して、第2役物200および第2ランプ200aは作動しない。また、第1示唆演出は変動表示が3回行われる間に実行されるが、特定変動表示は2回行われるのに対して、所定変動表示は1回行われる。
【0113】
このように、変形例に係る第2示唆演出の実行中に行われる複数回の変動表示には、単位変動表示あたりの作動期間が第1役物100よりも第2役物200の方が長い特定変動表示と、当該単位変動表示あたりの作動期間が第1役物100よりも第2役物200の方が短い所定変動表示とが含まれ、さらに、所定変動表示よりも特定変動表示の方が多い割合で含まれる。
【0114】
なお、
図11においては、第2パターンおよび第4パターンを示したが、第1パターンおよび第3パターンにおいても同様の態様で、第1役物100、第1ランプ100a、第2役物200、および第2ランプ200aが作動する。つまり、第1示唆演出が実行された場合には、リールが1回変動表示する間、第1役物100および第1ランプ100aが2回作動し、第2役物200および第2ランプ200aが3回作動する。一方、第2示唆演出が実行された場合には、リールが1回変動表示する間、第1役物100および第1ランプ100aが3回作動し、第2役物200および第2ランプ200aが5回作動する。そして、示唆演出の実行中に行われる複数回の変動表示に、所定変動表示よりも特定変動表示の方が多い割合で含まれる。
【0115】
このように、第1示唆演出および第2示唆演出のいずれにおいても、示唆演出の実行中における変動表示には、所定変動表示よりも特定変動表示の方が多い割合で含まれる。これにより、示唆演出においては、第2役物200がメインの演出部として演出を盛り上げることができる。さらに、特典の付与がある旨を第1示唆演出よりも期待させる第2示唆演出においては、第1示唆演出よりも第1役物100が頻繁に作動するため、遊技者に対して特典の付与についてより効果的に煽ることができる。
【0116】
[結果報知演出について]
上述した実施形態においては、
図8~
図10に示すように、下パネル400は、特典の付与が決定されている場合、結果報知演出の実行中に示唆演出の実行中とは異なる態様で作動する一方で、特典の付与が決定されていない場合、結果報知演出の実行中に示唆演出の実行中と同じ態様で作動するものであった。しかし、結果報知演出における下パネル400の態様はこれに限らない。
【0117】
たとえば、
図12~
図14は、変形例に係る結果報知演出の態様を説明するための図である。
【0118】
図12(a)に示すように、結果報知演出が実行されると、液晶表示器51の画面上に敵キャラクタおよび味方キャラクタの画像が表示され、バトルを開始する旨の演出が行われる。この敵キャラクタは、示唆演出の実行中から継続して表示される。また、味方キャラクタは、第1役物100と同じキャラクタである。このとき、第1役物100は、第1位置に位置し、第2役物200は、第3位置に位置する。第1ランプ100a、第2ランプ200a、および第3ランプ300は消灯しているが、下パネル400は通常時から継続して点灯し続ける。なお。この例においては、味方キャラクタが持つ剣のみ、すなわちキャラクタの一部のみが、第1役物100と画像とで異なっているが、剣を含むキャラクタの全てにおいて、第1役物100と画像とで同じであってもよい。
【0119】
図12(b)に示すように、液晶表示器51の画面上において敵キャラクタと味方キャラクタとがバトルを繰り広げる画像が表示される。このとき、第1役物100は、まだ第1位置に位置し、第2役物200は、第3位置に位置する。第1ランプ100a、第2ランプ200a、および第3ランプ300は消灯しているが、下パネル400は通常時から継続して点灯し続ける。
【0120】
その後、
図12(c)に示すように、液晶表示器51の画面上において図示しない演出用ボタンの操作を促す「PUSH」の文字画像が表示される。このとき、第1役物100は、まだ第1位置に位置し、第2役物200は、第3位置に位置する。第1ランプ100a、第2ランプ200a、および第3ランプ300は消灯しているが、下パネル400は通常時から継続して点灯し続ける。
【0121】
特典の付与がない場合、
図12(c)に示す演出において遊技者によって演出用ボタンが操作されると、
図13(d)に示すように、液晶表示器51の画面上では、敵キャラクタが闘うのを戸惑うような画像が表示される。このとき、第1役物100は第1位置から第2位置に移動し、第2役物200は第3位置で停止し続ける。また、第1ランプ100aは消灯から点灯に切り替わり、第2ランプ200aおよび第3ランプ300は消灯し続ける。なお、下パネル400は通常時から継続して点灯し続ける。
【0122】
その後、
図13(e)に示すように、液晶表示器51の画面上では、敵キャラクタが逃げるような画像とともに、特典の付与がない旨を示す「LOSE」の文字画像が表示される。このとき、第1役物100は第2位置から再び第1位置に移動し、第2役物200は第3位置で停止し続ける。第1ランプ100aは点灯から消灯に切り替わり、第2ランプ200aおよび第3ランプ300は消灯し続ける。ここで、下パネル400は、点灯から消灯に切り替わることで、下パネル400による演出が実行される。
【0123】
一方、特典の付与がある場合、
図14(d)に示すように、液晶表示器51の画面上では、敵キャラクタが倒れるような画像とともに、特典の付与がある旨を示す「WIN」の文字画像が表示される。このとき、第1役物100は第1位置から第5位置にまで移動し、第2役物200は第3位置で停止し続ける。また、第1ランプ100aは点灯し続け、第2ランプ200aおよび第3ランプ300は消灯し続ける。ここで、下パネル400は点灯から点滅に切り替わることで、下パネル400による演出が実行される。
【0124】
このように、下パネル400は、結果報知演出において、特典の付与がない場合には点灯から消灯に切り替わり、特典の付与がある場合には点灯から点滅に切り替わる。つまり、下パネル400は、特典の付与が決定されている場合、結果報知演出の実行中に示唆演出の実行中とは異なる態様で作動し、特典の付与が決定されていない場合にも、結果報知演出の実行中に示唆演出の実行中と異なる態様で作動する。
【0125】
これにより、特典の付与があるか否かについて、下パネル400の作動によって遊技者が判別可能であるため、下パネル400の動きに遊技者の注目を集めることができ、下パネル400の動きによって遊技者を一喜一憂させることができる。
【0126】
また、第1役物100は、特典の付与がない場合には第2位置が移動の限界となるが、特典の付与がある場合には第5位置にまで移動する。このように、特典の付与が有るか否かに応じて第1役物100の移動の限界位置を異ならせることで、第1役物100の動きによって遊技者を一喜一憂させることができる。
【0127】
なお、
図5および
図6に示した第1,第2示唆演出においても、結果報知演出に移行する前に、液晶表示器51の画面上において図示しない演出用ボタンの操作を促す「PUSH」の文字画像が表示されてもよく、遊技者によって演出用ボタンが操作されることによって結果報知演出が実行されてもよい。
【0128】
上述した実施形態においては、結果報知演出において、特典の付与がない場合、第1役物100が第1位置から第2位置に切り替わり、そのまま停止するものであったが、これに限らない。たとえば、結果報知演出において、特典の付与がない場合、第1役物100は、第1位置から第2位置に切り替わることなく、第1位置で停止続けるものであってもよい。一方、結果報知演出において、特典の付与がある場合、第1役物100は、第1位置から第2位置、あるいは第5位置に切り替わってもよい。
【0129】
上述した実施形態においては、結果報知演出において、第2役物200は作動しないものであったが、これに限らない。たとえば、結果報知演出において、特典の付与がない場合、第2役物200は作動しない一方で、特典の付与がある場合、第2役物200が第4位置よりもさらに下方に位置する第6位置にまで移動してもよい。
【0130】
[下パネルについて]
上述した実施形態においては、第2演出部として下パネル400を例示したが、第2演出部は下パネル400に限らない。たとえば、第2演出部は、液晶表示器51の左側および右側の少なくともいずれか一方において、正面側(遊技者側)に突出するように設けられた看板であってもよく、このような看板が下パネル400と同様に、点灯、消灯、および点滅してもよい。第2演出部は、複数種類の演出部のうち、当該第2演出部以外の他の演出部よりも演出の実行領域が大きいものであれば、いずれの演出部材を適用してもよい。
【0131】
上述した実施形態においては、下パネル400は、示唆演出の実行中に点灯し続けるものであったが、これに限らない。たとえば、下パネル400は、通常時においては点灯し続けるのに対して、示唆演出においては消灯し続けるような演出を実行してもよい。あるいは、下パネル400は、通常時においては点灯し続けるのに対して、示唆演出においては第1役物100や第1ランプ100aに連動して点灯と消灯とを繰り返してもよい。また、下パネル400は、通常時においては点灯し続けるのに対して、示唆演出においては第2役物200や第2ランプ200aに連動して点灯と消灯とを繰り返してもよい。さらに、これらのように下パネル400が作動した場合であっても、下パネル400は、特典の付与が決定されている場合、結果報知演出の実行中に示唆演出の実行中とは異なる態様で作動し、特典の付与が決定されていない場合、結果報知演出の実行中に示唆演出の実行中と同じ態様で作動してもよい。あるいは、下パネル400は、特典の付与が決定されている場合、結果報知演出の実行中に示唆演出の実行中とは異なる態様で作動し、特典の付与が決定されていない場合にも、結果報知演出の実行中に示唆演出の実行中と異なる態様で作動してもよい。
【0132】
[役物の作動について]
上述した実施形態においては、第1役物100としてキャラクタを模して形成された可動物であり、示唆演出と結果報知演出とで、移動経路が一部共通するものであったが、これに限らない。
【0133】
たとえば、第1役物100が第2役物200のようなタイトルロゴを模して形成された可動物であってもよく、示唆演出においてはその一部の文字のみが作動し、結果報知演出においては当該一部の文字を含む全ての文字が作動してもよい。また、第1役物100が液晶表示器51の画面上における左側と右側との2つの可動物に分かれて設けられてもよく、示唆演出においてはその一方の可動物のみが作動し、結果報知演出においては当該一部の可動物と残りの可動物とが作動してもよい。また、第1役物100は、示唆演出においてはキャラクタの体の一部が現れないのに対して、結果報知演出においてはキャラクタの体の全部が現れるものであってもよい。さらに、第1役物100は、示唆演出における色と、結果報知演出における色とで、一部が共通するものであってもよい。
【0134】
上述した実施形態においては、第1位置~第5位置が、それぞれ異なる位置であったが、これに限らず、第1位置~第5位置のうち、一部の位置については共通する位置であってもよい。たとえば、第2位置と第4位置とは、同じ位置であってもよい。
【0135】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0136】
1 遊技機、2C,2L,2R リール、7 スタートスイッチ、41 メイン制御部、41a メインCPU、91a サブCPU、41c,91c RAM、51 液晶表示器、91 サブ制御部、100 第1役物、100a 第1ランプ、200 第2役物、200a 第2ランプ、300 第3ランプ、400 パネル。