(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-13
(45)【発行日】2022-06-21
(54)【発明の名称】ピペリジノン除草剤
(51)【国際特許分類】
C07D 211/78 20060101AFI20220614BHJP
A01N 43/40 20060101ALI20220614BHJP
A01N 47/02 20060101ALI20220614BHJP
A01P 13/00 20060101ALI20220614BHJP
【FI】
C07D211/78 CSP
A01N43/40 101Q
A01N47/02
A01P13/00
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020093072
(22)【出願日】2020-05-28
(62)【分割の表示】P 2017521023の分割
【原出願日】2015-06-30
【審査請求日】2020-06-26
(32)【優先日】2014-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】391022452
【氏名又は名称】エフ エム シー コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】FMC CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100127926
【氏名又は名称】結田 純次
(74)【代理人】
【識別番号】100140132
【氏名又は名称】竹林 則幸
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー・ダンカン・サッターフィールド
(72)【発明者】
【氏名】ジェームズ・フランシス・ベレズナク
(72)【発明者】
【氏名】マシュー・ジェームズ・キャンベル
【審査官】三木 寛
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2010/026989(WO,A1)
【文献】国際公開第2013/061973(WO,A1)
【文献】特表平04-503947(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 211/78
A01N 43/40
A01N 47/02
A01P 13/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式1の化合物、そのN-オキシドおよび塩。
【化1】
(式中、
Q
1は、フェニル環であり、
メタ位もしくはパラ位においてR
7
から選択される1個の置換基で置換されているか、または、R
7
から独立して選択される2個の置換基で置換されている(ここで、一方の置換基はメタ位に位置されており、および、他方の置換基は隣接するパラ位に位置されている);
Q
2はフェニル環であり、R
10から独立して選択される5個以下の置換基で任意選択により置換され;
Y
1およびY
2は、各々Oであり;
R
1
はHまたはC
1
~C
6
アルキルであり;
R
2およびR
3は、Hであり;
R
2AおよびR
3Aは、Hであり;
R
4およびR
5は、Hであり;
R
6は、HまたはCH
3であり;
各R
7
は、独立して、FまたはCF
3
であり;
各R
10
は、独立して、ハロゲンまたはC
1
~C
2
ハロアルキルであり;
ここで、式Iの化合物は、(3R、4S)エナンチオマーに関して、少なくとも50%の鏡像異性体比を有する。
【請求項2】
N-(2,3-ジフルオロフェニル)-2-オキソ-4-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ピペリジンカルボキサミド;
2-オキソ-N-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]-4-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ピペリジンカルボキサミド;
N-(2,3-ジフルオロフェニル)-2-オキソ-4-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ピペリジンカルボキサミド
;
2-オキソ-4-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-N-(2,3,4-トリフルオロフェニル)-3-ピペリジンカルボキサミド;
(3R,4S)-N-(3-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-オキソ-4-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ピペリジンカルボキサミド;
(3R,4S)-N-(2,3-ジフルオロフェニル)-2-オキソ-4-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ピペリジンカルボキサミド;および
(3R,4S)-N-(2,3-ジフルオロフェニル)-2-オキソ-4-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ピペリジンカルボキサミド
からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
下記式である、請求項1に記載の化合物:
【化2】
(式中、R
1はMeであり、Q
2はPh(2-F)であり、およびQ
1はPh(3-CF
3)である)。
【請求項4】
下記式である、請求項1に記載の化合物:
【化3】
(式中、R
1はMeであり、Q
2はPh(2,3,4-トリ-F)であり、およびQ
1はPh(4-CF
3)である)。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の化合物と、界面活性剤、固体希釈剤および液体希釈剤からなる群から選択される少なくとも1種のコンポーネントとを含む除草性組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一定のピペリジノン、そのN-オキシドおよび塩、ならびに、組成物、ならびに、望ましくない植生を防除するためのその使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
高い作物効率を達成するためには、望ましくない植生の防除がきわめて重要である。とりわけイネ、ダイズ、サトウダイコン、トウモロコシ、ジャガイモ、コムギ、オオムギ、トマトおよびプランテーション作物などの、特に有用な作物における雑草の成長を選択的に防除することがきわめて望ましい。このような有用な作物において雑草の成長を野放しにしておいた場合には、生産性が顕著に低下し、これにより、消費者に対するコストが増加してしまう可能性がある。非農耕領域における望ましくない植生の防除もまた重要である。多くの製品がこれらの目的のために市販されているが、より効果的であり、より安価であり、毒性が低く、環境に優しく、または、異なる作用部位を有する新規化合物に対する需要が継続して存在している。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明は、そのN-オキシドおよび塩を含む式1の化合物(すべての立体異性体を含む)、これらを含有する農業用組成物、および、除草剤としてのその使用に関し:
【化1】
式中、
Q
1は、フェニル環またはナフタレニル環系であり、R
7から独立して選択される5個以下の置換基で任意選択により置換され;または、4~7員複素環もしくは8~10員二環であり、環もしくは環系の各々は、2個以下のO、2個以下のSおよび4個以下のN原子から独立して選択される1~4個のヘテロ原子と炭素原子とから選択される環員(式中、3個以下の炭素環員はC(=O)およびC(=S)から独立して選択され、ならびに、硫黄原子環員はS(=O)
u(=NR
8)
vから独立して選択される)を含有し、環もしくは環系の各々は、炭素原子環員上のR
7および窒素原子環員上のR
9から独立して選択される5個以下の置換基で任意選択により置換されており;
Q
2はフェニル環またはナフタレニル環系であり、R
10から独立して選択される5個以下の置換基で任意選択により置換され;または、4~7員複素環もしくは8~10員二環であり、環もしくは環系の各々は、2個以下のO、2個以下のSおよび4個以下のN原子から独立して選択される1~4個のヘテロ原子と炭素原子とから選択される環員(式中、3個以下の炭素環員はC(=O)およびC(=S)から独立して選択され、ならびに、硫黄原子環員はS(=O)
u(=NR
8)
vから独立して選択される)を含有し、環もしくは環系の各々は、炭素原子環員上のR
10および窒素原子環員上のR
11から独立して選択される5個以下の置換基で任意選択により置換されており;
Y
1およびY
2は、各々独立して、O、SまたはNR
12であり;
R
1は、H、ヒドロキシ、アミノ、C
1~C
6アルキル、シアノ、ホルミル、C
3~C
8アルキルカルボニルアルキル、-C(C
1~C
4アルキル)=N-O(C
1~C
4アルキル)、-C(O)NH
2、C
1~C
6ハロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
3~C
6アルキニル、C
2~C
6シアノアルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
4~C
8シクロアルキルアルキル、C
2~C
8アルコキシアルキル、C
2~C
8ハロアルコキシアルキル、C
2~C
8ハロアルケニルアルキル、C
2~C
8アルキルチオアルキル、C
2~C
8アルキルスルフィニルアルキル、C
2~C
8アルキルスルホニルアルキル、C
2~C
8アルキルカルボニル、C
2~C
8ハロアルキルカルボニル、C
4~C
10シクロアルキルカルボニル、C
5~C
10シクロアルキルカルボニルアルキル、C
2~C
8アルコキシカルボニル、C
2~C
8ハロアルコキシカルボニル、C
4~C
10シクロアルコキシカルボニル、C
2~C
8アルキルアミノカルボニル、C
3~C
10ジアルキルアミノカルボニル、C
4~C
10シクロアルキルアミノカルボニル、C
1~C
6アルコキシ、C
1~C
6アルキルチオ、C
1~C
6ハロアルキルチオ、C
3~C
8シクロアルキルチオ、C
1~C
6アルキルスルフィニル、C
1~C
6ハロアルキルスルフィニル、C
3~C
8シクロアルキルスルフィニル、C
1~C
6アルキルスルホニル、C
1~C
6ハロアルキルスルホニル、C
3~C
8シクロアルキルスルホニル、C
1~C
6アルキルアミノスルホニル、C
2~C
8ジアルキルアミノスルホニル、C
3~C
10トリアルキルシリル;または、アリールカルボニル、アリールアルケニルアルキル、アリールカルボニルアルキルもしくは-CPh=N-O(C
1~C
4アルキル)であり、各々は、環員上において、R
13から独立して選択される5個以下の置換基;または、G
1で任意選択により置換され;
R
2およびR
3は、各々独立して、H、ハロゲン、ヒドロキシ、C
1~C
4アルキル、C
1~C
4ハロアルキルもしくはC
1~C
4アルコキシであり;または
R
2およびR
3は、これらが結合している炭素原子と一緒になって、C
3~C
7シクロアルキル環を形成し;
R
2AおよびR
3Aは、各々独立して、H、ハロゲン、ヒドロキシ、C
1~C
4アルキル、C
1~C
4ハロアルキルもしくはC
1~C
4アルコキシであり;または
R
2AおよびR
3Aは、これらが結合している炭素原子と一緒になって、C
3~C
7シクロアルキル環またはC=Oを形成し;
R
4およびR
5は、各々独立して、H、ハロゲン、ヒドロキシ、C
1~C
4アルコキシ、C
1~C
4ハロアルキルまたはC
1~C
4アルキルであり;
R
6は、H、ヒドロキシ、アミノ、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
3~C
6アルキニル、C
2~C
8アルコキシアルキル、C
2~C
8ハロアルコキシアルキル、C
2~C
8アルキルチオアルキル、C
2~C
8アルキルスルフィニルアルキル、C
2~C
8アルキルスルホニルアルキル、C
2~C
8アルキルカルボニル、C
2~C
8ハロアルキルカルボニル、C
4~C
10シクロアルキルカルボニル、C
2~C
8アルコキシカルボニル、C
2~C
8ハロアルコキシカルボニル、C
4~C
10シクロアルコキシカルボニル、C
2~C
8アルキルアミノカルボニル、C
3~C
10ジアルキルアミノカルボニル、C
4~C
10シクロアルキルアミノカルボニル、C
1~C
6アルコキシ、C
1~C
6アルキルチオ、C
1~C
6ハロアルキルチオ、C
3~C
8シクロアルキルチオ、C
1~C
6アルキルスルフィニル、C
1~C
6ハロアルキルスルフィニル、C
3~C
8シクロアルキルスルフィニル、C
1~C
6アルキルスルホニル、C
1~C
6ハロアルキルスルホニル、C
3~C
8シクロアルキルスルホニル、C
1~C
6アルキルアミノスルホニル、C
2~C
8ジアルキルアミノスルホニル、C
3~C
10トリアルキルシリルまたはG
1であり;
R
6およびQ
2は、これらが結合している窒素原子と一緒になって、8~10員二環系を形成しており、環もしくは環系の各々は、2個以下のO、2個以下のSおよび4個以下のN原子から独立して選択される1~4個のヘテロ原子と炭素原子とから選択される環員(式中、3個以下の炭素環員はC(=O)およびC(=S)から独立して選択され、ならびに、硫黄原子環員はS(=O)
u(=NR
8)
vから独立して選択される)を含有し、環もしくは環系の各々は、炭素原子環員上のR
10および窒素原子環員上のR
11から独立して選択される5個以下の置換基で任意選択により置換されており;
各R
7およびR
10は、独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、C
1~C
8アルキル、C
1~C
8シアノアルキル、C
1~C
8シアノアルコキシ、C
1~C
8ハロアルキル、C
1~C
8ニトロアルキル、C
2~C
8アルケニル、C
2~C
8ハロアルケニル、C
2~C
8ニトロアルケニル、C
2~C
8アルキニル、C
2~C
8ハロアルキニル、C
3~C
8アルコキシアルコキシアルキル、C
2~C
8ハロアルコキシハロアルコキシ、C
4~C
10シクロアルキルアルキル、C
4~C
10ハロシクロアルキルアルキル、C
5~C
12アルキルシクロアルキルアルキル、C
5~C
12シクロアルキルアルケニル、C
5~C
12シクロアルキルアルキニル、C
3~C
8シクロアルキル、C
3~C
8ハロシクロアルキル、C
4~C
10アルキルシクロアルキル、C
6~C
12シクロアルキルシクロアルキル、C
3~C
8シクロアルケニル、C
3~C
8ハロシクロアルケニル、C
2~C
8ハロアルコキシアルコキシ、C
2~C
8アルコキシアルコキシ、C
2~C
8アルコキシアルキル、C
2~C
8ハロアルコキシアルキル、C
4~C
10シクロアルコキシアルキル、C
3~C
10アルコキシアルコキシアルキル、C
2~C
8アルキルチオアルキル、C
2~C
8アルキルスルフィニルアルキル、C
2~C
8アルキルスルホニルアルキル、C
2~C
8アルキルアミノ、C
2~C
8ジアルキルアミノ、C
2~C
8ハロジアルキルアミノ、C
2~C
8アルキルアミノアルキル、C
2~C
8ハロアルキルアミノアルキル、C
4~C
10シクロアルキルアミノアルキル、C
3~C
10ジアルキルアミノアルキル、-CHO、C
2~C
8アルキルカルボニル、C
2~C
8ハロアルキルカルボニル、C
4~C
10シクロアルキルカルボニル、-C(=O)OH、C
2~C
8アルコキシカルボニル、C
2~C
8ハロアルコキシカルボニル、C
4~C
10シクロアルコキシカルボニル、C
5~C
12シクロアルキルアルコキシカルボニル、-C(=O)NH
2、C
2~C
8アルキルアミノカルボニル、C
4~C
10シクロアルキルアミノカルボニル、C
3~C
10ジアルキルアミノカルボニル、C
1~C
8アルコキシ、C
1~C
8ハロアルコキシ、C
2~C
8アルコキシアルコキシ、C
2~C
8アルケニルオキシ、C
2~C
8ハロアルケニルオキシ、C
3~C
8アルキニルオキシ、C
3~C
8ハロアルキニルオキシ、C
3~C
8シクロアルコキシ、C
3~C
8ハロシクロアルコキシ、C
4~C
10シクロアルキルアルコキシ、C
3~C
10アルキルカルボニルアルコキシ、C
2~C
8アルキルカルボニルオキシ、C
2~C
8ハロアルキルカルボニルオキシ、C
4~C
10シクロアルキルカルボニルオキシ、C
1~C
8アルキルスルホニルオキシ、C
1~C
8ハロアルキルスルホニルオキシ、C
1~C
8アルキルチオ、C
1~C
8ハロアルキルチオ、C
3~C
8シクロアルキルチオ、C
1~C
8アルキルスルフィニル、C
1~C
8ハロアルキルスルフィニル、C
1~C
8アルキルスルホニル、C
1~C
8ハロアルキルスルホニル、C
3~C
8シクロアルキルスルホニル、ホルミルアミノ、C
2~C
8アルキルカルボニルアミノ、C
2~C
8ハロアルキルカルボニルアミノ、C
3~C
8シクロアルキルアミノ、C
2~C
8アルコキシカルボニルアミノ、C
1~C
6アルキルスルホニルアミノ、C
1~C
6ハロアルキルスルホニルアミノ、-SF
5、-SCN、SO
2NH
2、C
3~C
12トリアルキルシリル、C
4~C
12トリアルキルシリルアルキルもしくはC
4~C
12トリアルキルシリルアルコキシ;または、G
2であり;
各R
8は、独立して、H、シアノ、C
2~C
3アルキルカルボニルまたはC
2~C
3ハロアルキルカルボニルであり;
各R
9およびR
11は、独立して、シアノ、C
1~C
3アルキル、C
2~C
3アルケニル、C
2~C
3アルキニル、C
3~C
6シクロアルキル、C
2~C
3アルコキシアルキル、C
1~C
3アルコキシ、C
2~C
3アルキルカルボニル、C
2~C
3アルコキシカルボニル、C
2~C
3アルキルアミノアルキルまたはC
3~C
4ジアルキルアミノアルキルであり;
各R
12は、独立して、H、シアノ、ヒドロキシ、CHO、C
1~C
4アルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシ、C
2~C
6アルキルカルボニル、C
2~C
6ハロアルキルカルボニル、-(C=O)CH
3または-(C=O)CF
3であり;
各G
1は、独立して、フェニル、フェニルメチル(すなわち、ベンジル)、ピリジニルメチル、フェニルカルボニル(すなわち、ベンゾイル)、フェノキシ、フェニルエチニル
、フェニルスルホニル、p-メトキシベンジルまたは5員もしくは6員芳香族複素環であり、各々は、環員上において、R
13から独立して選択される5個以下の置換基で任意選択により置換され;
各G
2は、独立して、フェニル、フェニルメチル(すなわち、ベンジル)、ピリジニルメチル、フェニルカルボニル(すなわち、ベンゾイル)、フェノキシ、フェニルエチニル、フェニルスルホニルまたは5員もしくは6員芳香族複素環であり、各々は、環員上において、R
14から独立して選択される5個以下の置換基で任意選択により置換され;
各R
13およびR
14は、独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、-CHO、-C(=O)OH、-C(=O)NH
2、-SO
2NH
2、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、C
2~C
8アルキルカルボニル、C
2~C
8ハロアルキルカルボニル、C
2~C
8アルコキシカルボニル、C
4~C
10シクロアルコキシカルボニル、C
5~C
12シクロアルキルアルコキシカルボニル、C
2~C
8アルキルアミノカルボニル、C
3~C
10ジアルキルアミノカルボニル、C
1~C
6アルコキシ、C
1~C
6ハロアルコキシ、C
2~C
8アルキルカルボニルオキシ、C
1~C
6アルキルチオ、C
1~C
6ハロアルキルチオ、C
1~C
6アルキルスルフィニル、C
1~C
6ハロアルキルスルフィニル、C
1~C
6アルキルスルホニル、C
1~C
6ハロアルキルスルホニル、C
1~C
6アルキルアミノスルホニル、C
2~C
8ジアルキルアミノスルホニル、C
3~C
10トリアルキルシリル、C
1~C
6アルキルアミノ、C
2~C
8ジアルキルアミノ、C
2~C
8アルキルカルボニルアミノ、C
1~C
6アルキルスルホニルアミノ、フェニル、ピリジニルまたはチエニルであり;ならびに
uおよびvの各々は、独立して、S(=O)
u(=NR
8)
vの各事例における0、1または2であり、ただし、uおよびvの和は0、1または2である。
【0004】
より具体的には、本発明は、式1の化合物(すべての立体異性体を含む)、そのN-オキシドまたは塩に関する。本発明はまた、本発明の化合物(すなわち、除草的に有効な量で)と界面活性剤、固体希釈剤および液体希釈剤からなる群から選択される少なくとも1種のコンポーネントとを含む除草性組成物、他の除草剤および除草剤毒性緩和剤からなる群から選択される少なくとも1種の追加の活性処方成分を任意選択によりさらに含む組成物に関する。本発明は、植生または環境に除草的に有効な量の本発明の化合物を(例えば、本明細書に記載の組成物として)接触させるステップを含む望ましくない植生の成長を防除する方法にさらに関する。
【0005】
本発明はまた、以下に記載のとおり、(a)式1から選択される化合物、そのN-オキシドおよび塩と、(b)(b1)~(b16)から選択される少なくとも1種の追加の活性処方成分と、(b1)~(b16)の化合物の塩との除草性混合物を包含する。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本明細書において用いられるところ、「を含む(comprises)」、「を含んでいる(comprising)」、「を含む(includes)」、「を含んでいる(including)」、「を有する」、「を有している」、「を含有する」、「を含有している」、「により特徴付けられる」という用語、または、そのいずれかの他の変化形は、明示的に示されている任意の限定を条件として、非排他的な包含をカバーすることが意図されている。例えば、要素の一覧を含む組成物、混合物、プロセスまたは方法は、必ずしもこれらの要素にのみ限定されることはなく、明示的に列挙されていないか、または、このような組成物、混合物、プロセスもしくは方法に固有とされる他の要素が包含されていてもよい。
【0007】
「からなる(consisting of)」という移行句は、特定されていない任意の要素、ステップまたは成分を除外する。特許請求の範囲中にある場合、このような句は
、特許請求の範囲を、通常関連する不純物類を除き、言及されたもの以外の材料の包含を限定するであろう。「からなる(consisting of)」という句が、プリアンブルの直後ではなく特許請求の範囲の本文の一文節中にある場合、これは、その文節中に規定されている要素のみを限定し;他の要素は、特許請求の範囲からは、全体としては除外されない。
【0008】
「基本的にからなる(consisting essentially of)」という移行句は、文字通り開示されているものに追加して、材料、ステップ、機構、コンポーネントまたは要素を含む組成物、方法を定義するために用いられているが、ただし、これらの追加の材料、ステップ、機構、コンポーネントまたは要素は、特許請求された発明の基本的および新規特徴に実質的に影響をおよぼさない。「基本的にからなる(consisting essentially of)」という用語は、「を含んでいる(comprising)」と、「からなる(consisting of)」との間の中間点を構成する。
【0009】
出願人らが、「を含んでいる(comprising)」などのオープンエンド形式の用語で発明またはその一部分を定義している場合、その記載は(別段の定めがある場合を除き)、「基本的にからなる(consisting essentially of)」または「からなる(consisting of)」という用語を用いてこのような発明を記載しているとも解釈されるべきであると、直ちに理解されるべきである。
【0010】
さらに、反する記載が明白にされていない限り、「あるいは、または、もしくは」は包含的論理和を指し、そして排他的論理和を指さない。例えば、条件AまたはBは、以下のいずれか1つによって満たされる:Aが真であり(または存在する)、そしてBが偽である(または存在しない);Aが偽であり(または存在しない)、そしてBが真である(または存在する);ならびに、AおよびBの両方が真である(または存在する)。
【0011】
また、本発明の要素または成分に先行する不定冠詞「a」および「an」は、要素または成分の事例(すなわち、存在)の数に関して比制限的であることが意図される。従って、「a」または「an」は、1つまたは少なくとも1つ、を含むと読解されるべきであり、要素または成分の単数形の語形は、その数が明らかに単数を意味しない限りにおいては複数をも包含する。
【0012】
本明細書において称されるところ、単独でまたは複合語で用いられる「実生」という用語は、種子の胚芽から成長する幼植物を意味する。
【0013】
本明細書において称されるところ、単独で、もしくは、「広葉雑草」などの語で用いられる「広葉」という用語は、2枚の子葉を有する胚芽により特徴付けられる被子植物の群の記載に用いられる用語である双子葉植物または双子葉植物を意味する。
【0014】
本明細書において用いられるところ、「アルキル化剤」という用語は、炭素原子を介して炭素含有ラジカルがハロゲン化物またはスルホネートなどの脱離基に結合している化学化合物であって、この脱離基が、求核剤が前記炭素原子に対して結合することにより置換されることが可能である化学化合物を指す。別段の定めがある場合を除き、「アルキル化」という用語は、炭素含有ラジカルがアルキルに限定されるものではなく;アルキル化剤中の炭素含有ラジカルは、R1について特定されている多様な炭素結合置換ラジカルを含む。
【0015】
上記の言及において、単独で、または、「アルキルチオ」もしくは「ハロアルキル」などの複合語で用いられる「アルキル」という用語は、メチル、エチル、n-プロピル、i
-プロピル、または、異なるブチル、ペンチルもしくはヘキシル異性体などの直鎖または分岐アルキルを含む。「アルケニル」とは、エテニル、1-プロペニル、2-プロペニル、ならびに、異なるブテニル、ペンテニルおよびヘキセニル異性体などの直鎖または分岐アルケンを含む。「アルケニル」はまた、1,2-プロパジエニルおよび2,4-ヘキサジエニルなどのポリエンを含む。「アルキニル」は、エチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、ならびに、異なるブチニル、ペンチニルおよびヘキシニル異性体などの直鎖または分岐アルキンを含む。「アルキニル」はまた、2,5-ヘキサジイニルの複数の三重結合を含む部分を含むことが可能である。「C=O」は、「R2AおよびR3Aは、これらが結合している炭素原子と一緒になって、C3~C7シクロアルキル環またはC=Oを形成する」という文脈におけるカルボニルである。
【0016】
「アルコキシ」としては、例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、ならびに、異なるブトキシ、ペントキシおよびヘキシルオキシ異性体が挙げられる。「アルコキシアルキル」は、アルキルにおけるアルコキシ置換を表す。「アルコキシアルキル」の例としては、CH3OCH2、CH3OCH2CH2、CH3CH2OCH2、CH3CH2CH2CH2OCH2およびCH3CH2OCH2CH2が挙げられる。「アルコキシカルボニル」は、カルボニルにおけるアルコキシ置換を示す。「アルコキシカルボニル」の例としては、CH3OC(=O)、CH3CH2OC(=O)およびCH3CH2CH2CH2OC(=O)が挙げられる。「アルコキシアルコキシアルキル」は、アルコキシアルキル部分のアルコキシ部分における少なくともアルコキシ置換を表す。「アルコキシアルコキシアルキル」の例としては、CH3OCH2OCH2-、CH3CH2O(CH3)CHOCH2-および(CH3O)2CHOCH2-が挙げられる。「アルコキシアルコキシ」は、アルコキシにおけるアルコキシ置換を表す。「アルケニルオキシ」は、直鎖または分岐アルケニルオキシ部分を含む。「アルケニルオキシ」の例としては、H2C=CHCH2O、(CH3)2C=CHCH2O、(CH3)CH=CHCH2O、(CH3)CH=C(CH3)CH2OおよびCH2=CHCH2CH2Oが挙げられる。「アルキニルオキシ」は、直鎖または分岐アルキニルオキシ部分を含む。「アルキニルオキシ」の例としては、HC≡CCH2O、CH3C≡CCH2OおよびCH3C≡CCH2CH2Oが挙げられる。「アルキルチオ」は、メチルチオ、エチルチオ、ならびに、異なるプロピルチオ、ブチルチオ、ペンチルチオおよびヘキシルチオ異性体などの分岐または直鎖アルキルチオ部分を含む。「アルキルスルフィニル」は、アルキルスルフィニル基の両方のエナンチオマーを含む。「アルキルスルフィニル」の例としては、CH3S(=O)-、CH3CH2S(=O)-、CH3CH2CH2S(=O)-、(CH3)2CHS(=O)-および異なるブチルスルフィニル、ペンチルスルフィニルおよびヘキシルスルフィニル異性体が挙げられる。「アルキルスルホニル」の例としては、CH3S(=O)2-、CH3CH2S(=O)2-、CH3CH2CH2S(=O)2-、(CH3)2CHS(=O)2-、ならびに、異なるブチルスルホニル、ペンチルスルホニルおよびヘキシルスルホニル異性体が挙げられる。「アルキルチオアルキル」は、アルキルにおけるアルキルチオ置換を表す。「アルキルチオアルキル」の例としては、CH3SCH2、CH3SCH2CH2、CH3CH2SCH2、CH3CH2CH2CH2SCH2およびCH3CH2SCH2CH2が挙げられる。「アルキルスルフィニルアルキル」は、アルキルにおけるアルキルスルフィニル置換を表す。「アルキルスルフィ
ニルアルキル」の例としては、CH3S(=O)CH2、CH3S(=O)CH2CH2、CH3CH2S(=O)CH2およびCH3CH2S(=O)CH2CH2が挙げられる。「アルキルスルホニルアルキル」は、アルキルにおけるアルキルスルホニル置換を表す。「アルキルスルホニルアルキル」の例としては、CH3S(=O)2CH2、CH3S(=O)2CH2CH2、CH3CH2S(=O)2CH2およびCH3CH2S(=O)2CH2CH2が挙げられる。「アルキルアミノ」、「ジアルキルアミノ」等は上記の例と同様に定義される。「アルキルアミノアルキル」の例としては、CH3NHCH2-、(CH3)2CHNHCH2-およびCH3NHCH(CH3)-が挙げられる。「ジアルキルアミノアルキル」の例としては、(CH3)2NCH2-、(CH3)2NC(CH3)H-および(CH3)(CH3)NCH2-が挙げられる。「ジアルキルアミノカルボニル」の例としては、(CH3)2NC(=O)-が挙げられる。「ジアルキルアミノスルホニル」の例としては、(CH3
)2NS(=O)2-が挙げられる。「アルコキシカルボニルアミノ」という用語は、カルボニルアミノ基のC(=O)部分に結合した直鎖または分岐アルコキシ部分を表す。「アルコキシカルボニルアミノ」の例としては、CH3OC(=O)NH-およびCH3CH2OC(=O)NH-が挙げられる。
【0017】
「シクロアルキル」としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが挙げられる。「アルキルシクロアルキル」という用語はシクロアルキル部分におけるアルキル置換を表し、例えば、i-エチルシクロプロピル、i-プロピルシクロブチル、3-メチルシクロペンチルおよび4-メチルシクロヘキシルを含む。「シクロアルキルアルキル」という用語は、アルキル部分におけるシクロアルキル置換を表す。「シクロアルキルアルキル」の例としては、シクロプロピルメチル、シクロペンチルエチル、および、直鎖または分岐アルキル基に結合した他のシクロアルキル部分が挙げられる。「シクロアルコキシ」という用語は、シクロペンチルオキシおよびシクロヘキシルオキシなどの酸素原子を介して結合するシクロアルキルを表す。「シクロアルキルアルコキシ」は、酸素原子を介して結合するシクロアルキル部分を表す。「シクロアルキルアミノ」は、アミノ基におけるシクロアルキル置換を表す。「シクロアルキルアルコキシ」の例としては、シクロプロピルメトキシ、シクロペンチルエトキシ、および、直鎖または分岐アルコキシ基に結合した他のシクロアルキル部分が挙げられる。「シクロアルケニル」は、シクロペンテニルおよびシクロヘキセニルなどの基、ならびに、1,3-および1,4-シクロヘキサジエニルなどの2つ以上の二重結合を有する基を含む。
【0018】
「ハロゲン」という用語は、単独で、もしくは、「ハロアルキル」などの複合語で、または、「ハロゲンで置換されたアルキル」などの記載において用いられる場合、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を含む。さらに、「ハロアルキル」などの複合語で用いられる場合、または、「ハロゲンで置換されたアルキル」などの記載において用いられる場合、前記アルキルは、同一であっても異なっていてもよいハロゲン原子で部分的にまたは完全に置換され得る。「ハロアルキル」または「ハロゲンで置換されたアルキル」の例としては、F3C、ClCH2、CF3CH2およびCF3CCl2が挙げられる。「ハロシクロアルキル」、「ハロアルコキシ」、「ハロアルキルチオ」、「ハロアルケニル」、「ハロアルキニル」、「ハロアルケニルオキシ」、「ハロアルキルカルボニルアミノ」、「ハロアルキルスルホニルアミノ」、「ハロアルキルスルホニルオキシ」、「ハロアルコキシアルキル」、「ハロアルキルカルボニルオキシ」、「ハロアルキルアミノアルキル」等という用語は、「ハロアルキル」という用語と同様に定義される。「ハロアルコキシ」の例としては、CF3O-、CCl3CH2O-、HCF2CH2CH2O-およびCF3CH2O-が挙げられる。「ハロアルキルチオ」の例としては、CCl3S-、CF3S-、CCl3CH2S-およびClCH2CH2CH2S-が挙げられる。「ハロアルキルスルフィニル」の例としては、CF3S(=O)-、CCl3S(=O)-、CF3CH2S(=O)-およびCF3CF2S(=O)-が挙げられる。「ハロアルキルスルホニル」の例としては、CF3S(=O)2-、CCl3S(=O)2-、CF3CH2S(=O)2-およびCF3CF2S(=O)2-が挙げられる。「ハロアルケニル」の例としては、(Cl)2C=CHCH2-およびCF3CH2CH=CHCH2-が挙げられる。「ハロアルケニルオキシ」の例としては、(Cl)2C=CHCH2O-およびCF3CH2CH=CHCH2O-が挙げられる。「ハロアルキニル」の例としては、HC≡CCHCl-、CF3C≡C-、CCl3C≡C-およびFCH2C≡CCH2-が挙げられる。「ハロアルコキシアルキル」の例としては、CF3OCH2-、ClCH2CH2OCH2CH2-、Cl3CCH2OCH2-、ならびに、分岐アルキル誘導体が挙げら
れる。「ハロアルコキシカルボニル」の例としては、CF3OC(=O)-、ClCH2CH2OCH2CH2-、Cl3CCH2OCH2OC(=O)-、ならびに、分岐アルキル誘導体が挙げられる。
【0019】
「アルキルカルボニル」は、C(=O)部分に結合した直鎖または分岐アルキル部分を表す。「アルキルカルボニル」の例としては、CH3C(=O)-、CH3CH2CH2C(=O)-および(CH3)2CHC(=O)-が挙げられる。「アルコキシカルボニル」の例としては、CH3OC(=O)-、CH3CH2OC(=O)-、CH3CH2CH2OC(=O)-、(CH3)2CHOC(=O)-および異なるブトキシ-またはペンタオキシカルボニル異性体が挙げられる。「シクロアルキルアルコキシカルボニル」は、アルコキシカルボニル部分の酸素原子に結合したシクロアルキルアルキル部分を表す。「シクロアルキルアルコキシカルボニル」の例としては、シクロプロピル-CH2OC(=O)-、シクロプロピル-CH(CH3)OC(=O)-およびシクロペンチル-CH2OC(=O)-が挙げられる。
【0020】
置換基中の炭素原子の総数は接頭辞「Ci~Cj」によって示され、ここで、iおよびjは1~12の数字である。例えば、C1~C4アルキルスルホニルは、メチルスルホニル~ブチルスルホニルを示し;C2アルコキシアルキルはCH3OCH2-を示し;C3アルコキシアルキルは、例えば、CH3CH(OCH3)-、CH3OCH2CH2-またはCH3CH2OCH2-を示し;ならびに、C4アルコキシアルキルは、合計で4個の炭素原子を含有するアルコキシ基で置換されたアルキル基の種々の異性体を示し、例としては、CH3CH2CH2OCH2-およびCH3CH2OCH2CH2-が挙げられる。
【0021】
前記置換基の数が1を超えていることが可能であることを示す下付文字を有する置換基で化合物が置換されている場合、前記置換基(これらが1を超えている場合)は、例えば、例えば、[R7)
n](nは1、2、3、4または5)といった定義された置換基の群から独立して選択される。さらに、下付文字が例えば(R)i~jといった範囲を示す場合、置換基の数は、i以上j以下の整数から選択され得る。群が例えばR1またはR2といった水素であることが可能である置換基を含んでいる場合においては、この置換基が水素とされる場合には、これは、前記基は無置換であることと等しいと認識される。例えばnが0であってもよい[R(7)
n]といった、任意選択により、ある位置に様々な基が結合すると示されている場合、これら様々な基の定義において言及されていない場合であっても、水素がその位置にあってもよい。ある基における1つ以上の位置が「置換されていない」か、または、「無置換」であると言われる場合には、有効原子価を埋めるために水素原子が結合している。
【0022】
原子の環に関する「完全飽和」という表記は、環の原子間の結合がすべて単結合であることを意味する。環に関する「完全不飽和」という表記は、環の原子間の結合が原子価結合理論に従って単結合または二重結合であると共に、さらに、環の原子間の結合が、連続する二重結合を伴うことなく(すなわち、C=C=C、N=C=C等を含まない)、可能な限り多くの二重結合を含むことを意味する。環に関する「部分飽和」という用語は、隣接する環員に対して二重結合を介して結合する少なくとも1個の環員を含む環を表し、これは、概念的、かつ、潜在的に、存在する二重結合(すなわち、その部分飽和形態)の数よりも多くの、非連続二重結合(すなわち、その完全不飽和相対部形態)を隣接する環員を介して含む。完全不飽和環がヒュッケルの法則を満たす場合、これは芳香族とも呼ばれることが可能である。
【0023】
別段の定めがある場合を除き、式1のコンポーネント(例えば、置換基Q1)としての「環」または「環系」は、炭素環式または複素環式である。「環系」という用語は、2つ
以上の縮合環を表す。「二環系」および「縮合二環系」という用語は2つの縮合環からなる環系を表し、ここでは、別段の定めがある場合を除き、いずれの環も飽和、部分飽和または完全不飽和であることが可能である。「縮合ヘテロ二環系」という用語は、少なくとも1個の環原子が炭素ではない縮合二環系を表す。「架橋二環系」は、1個または複数個の原子のセグメントを環の隣接していない環員に結合することにより形成される。「環員」という用語は、環または環系の主鎖を形成する原子または他の部分(例えば、C(=O)、C(=S)、S(O)またはS(O)2)を指す。
【0024】
「炭素環(carbocyclic ring)」、「炭素環(carbocycle)」または「炭素環系(carbocyclic ring system)」という用語は環または環系を表し、ここで、環主鎖を形成する原子は炭素からのみ選択される。別段の定めがある場合を除き、炭素環は、飽和、部分飽和または完全不飽和環であることが可能である。完全不飽和炭素環がヒュッケルの法則を満たす場合、前記環は「芳香族環」とも呼ばれる。「飽和炭素環式」は、単結合によって互いに結合された炭素原子からなる主鎖を有する環を指し;別段の規定がある場合を除き、残りの炭素原子価は水素原子によって占有される。
【0025】
「複素環(heterocyclic ring)」、「複素環(heterocycle)」または「複素環系(heterocyclic ring system)」という用語は環または環系を表し、ここでは、環主鎖を形成する少なくとも1個の原子が炭素ではなく、例えば、窒素、酸素または硫黄である。典型的には、複素環は、4個未満の窒素、2個未満の酸素、および、2個未満の硫黄を含有する。別段の定めがある場合を除き、複素環は、飽和、部分飽和または完全不飽和環であることが可能である。完全不飽和複素環がヒュッケルの法則を満たす場合、前記環は「芳香族複素環」または「芳香族複素環」とも呼ばれる。別段の定めがある場合を除き、複素環および環系は、いずれかの利用可能な炭素または窒素上の水素を置換することにより、これらの炭素または窒素を介して結合していることが可能である。
【0026】
「芳香族」は、環原子の各々が基本的に同一の面内にあり、環面に垂直なp-軌道を有しており、ヒュッケルの法則に従うよう、(4n+2)個のπ電子(式中、nは正の整数である)が環に付随していることを示す。「芳香族環または環系」という用語は、環または環系の少なくとも1つの環が芳香族である炭素環または複素環または環系を示す。「芳香族環または環系」という用語はまた、「アリール」とも称される。5~12の環員を含有する「アリール」という用語は、単独で、または、「アリールカルボニル」などの複合語で用いられることが可能である。「アリールカルボニル」は、C(=O)部分に結合したアリール基を示す。「アリールアルケニルアルキル」および「アリールカルボニルアルキル」という用語は同様に定義される。「アリール」「芳香族環系」という用語は炭素環式または複素環系を表し、ここで、環系の少なくとも1つの環は芳香族である。「芳香族炭素環系」という用語は炭素環系を表し、ここで、環系の少なくとも1つの環は芳香族である。「芳香族複素環系」という用語は複素環系を表し、環系の少なくとも1つの環は芳香族である。「非芳香族環系」という用語は、完全飽和、ならびに、部分飽和または完全不飽和であり得る炭素環系または複素環系を表すが、ただし、環系中の環はいずれも芳香族ではない。環系中の環が芳香族ではない「非芳香族炭素環系」という用語。「非芳香族複素環系」という用語は、環系中の環が芳香族ではない複素環系を表す。
【0027】
複素環と関連する「任意選択により置換された」という用語は、無置換の基であるか、または、無置換の類似体が有する生物学的活性を消失させない少なくとも1個の水素ではない置換基を有する基を指す。本明細書において用いられるところ、別段の定めがある場合を除き、以下の定義が適用されるべきである。「任意選択により置換された」という用語は、「置換または無置換の」という句、または、「(無)置換の」という用語と同義に
用いられる。別段の定めがある場合を除き、任意選択により置換された基は、基における置換可能な位置の各々に置換基を有し得、ここで、各置換は互いに独立している。
【0028】
Q1またはQ2が5員もしくは6員窒素含有複素環である場合、別段の定めがある場合を除き、これは、いずれかの利用可能な炭素または窒素環原子を介して式1の残部に結合していてもよい。上記のとおり、Q1およびQ2は(とりわけ)、発明の概要で定義されている置換基の群から選択される1個または複数個の置換基で任意選択により置換されたフェニルであることが可能である。0~5個の置換基で任意選択により置換されたフェニルの例は明細表1においてU-1として示されている環であり、式中、例えば、Rvは、Q1について発明の概要で定義されているとおりR7であり、または、Rvは、Q2について発明の概要で定義されているとおりR10であり、rは整数(0~5)である。
【0029】
上記のとおり、Q1およびQ2は(とりわけ)、発明の概要で定義されている置換基の群から選択される1個または複数個の置換基で任意選択により置換された5員もしくは6員完全不飽和複素環であることが可能である。1個または複数個の置換基で任意選択により置換された5員もしくは6員不飽和芳香族複素環の例としては、明細表1に示されている環U-2~U-61が挙げられ、式中、RvはQ1およびQ2について発明の概要で定義されているとおりいずれかの置換基であり、rは0~4の整数であって、各U基における利用可能な位置の数によって限定される。U-29、U-30、U-36、U-37、U-38、U-39、U-40、U-41、U-42およびU-43は利用可能な位置が1つだけであるため、これらのU基についてrは整数0または1に限定され、rが0であるとは、U基が無置換であり、(Rv)rによって示されている位置に水素が存在していることを意味する。
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
上記のとおり、Q1およびQ2は(とりわけ)、Q1およびQ2について発明の概要で定義されている置換基の群から選択される1個または複数個の置換基で任意選択により置換された8員、9員もしくは10員芳香族複素環二環系であることが可能である。1個または複数個の置換基で任意選択により置換された8員、9員もしくは10員芳香族複素環二環系の例としては、明細表2に示されている環U-62~U-100が挙げられ、式中、RvはQ1またはQ2について発明の概要で定義されているとおりいずれかの置換基であり、rは、典型的には、0~4の整数である。
【0034】
【0035】
【0036】
構造U-1~U-100においてRv基が示されているが、これらは任意選択の置換基であるために存在している必要はないことに注目されたい。RvがHであってある原子に結合している場合、これは、前記原子が無置換であることと同じであることに注目されたい。その原子価を埋めるために置換が必要とされる窒素原子はHまたはRvで置換される。(Rv)rとU基との結合点が浮いて示されている場合、(Rv)rは、U基のいずれかの利用可能な炭素原子または窒素原子に結合していることが可能であることに注目されたい。U基における結合点が浮いて示されている場合、U基は、水素原子を置換することによりU基のいずれかの利用可能な炭素または窒素を介して式1の残部に結合可能であることに注目されたい。より優れた除草活性のために、U基は、U基の完全不飽和環上の利
用可能な炭素または窒素を介して式1の残部に結合していることが好ましい。いくつかのU基は、5個未満のRv基(例えば、U-2~U-5、U-7~U-48およびU-52~U-61)でのみ置換されていることが可能であることに注目されたい。
【0037】
上記のとおり、R
6およびQ
2は、これらの両方が結合している窒素原子と一緒になって8~10員二環系を形成することが可能である。いくつかの例が明細表3に示されている。
【化7】
【0038】
本開示および特許請求の範囲において、「ピペリジノン」という用語、および、「ピペリジノン環」などの関連する用語は、Chemical Abstracts命名システムに準拠して2-オキソ-ピペリジン誘導体を指し、特定の文脈によって酸素に限定されていない限りにおいては、Y1としてSまたはNR12によって2-オキソ部分の酸素原子が置換された誘導体が含まれる。
【0039】
芳香族および非芳香族複素環および環系の調製を実現する広く多様な合成方法が技術分野において公知である;広範な概説については、全8巻のComprehensive Heterocyclic Chemistry,A.R.Katritzky and
C.W.Rees editors-in-chief,Pergamon Press,Oxford,1984および全12巻のComprehensive Heterocyclic Chemistry II,A.R.Katritzky,C.W.Rees and E.F.V.Scriven editors-in-chief,Pergamon Press,Oxford,1996を参照のこと。
【0040】
本発明の化合物は1種以上の立体異性体として存在することが可能である。種々の立体異性体は、エナンチオマー、ジアステレオマー、アトロプ異性体および幾何異性体を含む。立体異性体は、化学構造が同等であるが、空間中における原子の配置が異なる異性体であり、エナンチオマー、ジアステレオマー、シス-トランス異性体(幾何異性体としても知られている)およびアトロプ異性体を含む。アトロプ異性体は、異性体種の単離が可能であるほどに回転障壁が高い単結合に係る回転の制限によりもたらされる。当業者は、1種の立体異性体が他の立体異性体と比して富化された場合に、または、他の立体異性体から分離された場合に、より活性であり得および/または有益な効果を発揮し得ることを認めるであろう。さらに、当業者には、前記立体異性体をどのように分離し、富化し、および/または選択的に調製するかは公知である。本発明の化合物は、立体異性体の混合物、独立した立体異性体、または、光学的に活性な形態として存在していてもよい。特に、R4およびR5の各々がHである場合、C(=Y2)N(Q2)(R6)およびQ1置換基は、典型的には、ピペリジノン環において、主に熱力学的に好ましいトランス立体配置とされる。
【0041】
例えば、以下に示されているとおり、環式アミド環の3位の炭素に結合しているC(O)N(Q
2)(R
6)部分(すなわち、Y
1およびY
2が共にOであり;ならびに、Jが-CR
2R
3-であり、および、R
2およびR
3が共にHである式1におけるもの)と、ピペリジノン環の4位の炭素に結合しているQ
1とは、一般に、トランス立体配置で見い
だされる。これらの2個の炭素原子は共にキラル中心を有する。最も一般的なエナンチオマーの対は、式1’および式1’’に示されているとおりである。本発明はすべての立体異性体に関連するが、生物学的な運用に関して好ましいエナンチオマーは式1’であるとして特定されている。立体異性のすべての態様の包括的な考察に関しては、Ernest
L.Eliel and Samuel H.Wilen,Stereochemistry of Organic Compounds,John Wiley & Sons,1994を参照のこと。
【化8】
【0042】
当業者はまた、ピペリジノン環における5位または6位の炭素原子はまた、式1’’’において示されているとおり(*)によって明示されている立体中心を含有することを認識するであろう。本発明はすべての立体異性体に関するものであり、従って、R
2およびR
3、または、R
2AおよびR
3Aのいずれかが同一の置換基ではない場合には、ジアステレオマーの混合物である可能性がある。
【化9】
【0043】
本明細書における分子の描写は、立体化学の描写に関して標準的な慣例に従っている。立体構造を示すために、図面の紙面から上方に見ている者に向かっている結合は黒塗りのくさびによって示されており、ここでは、くさびの幅広い側が見ている者に向かって図面の紙面の上方にある原子に結合している。図面の紙面の下方に向かって見ている者から離れていく結合は破線のくさびによって示されており、ここでは、くさびの狭い側が見ている者からさらに離れている原子に結合している。一定幅の線は、黒塗りまたは破線のくさびで示されている結合に対して、反対の方向またはどちらでもない方向の結合を示し;一定幅の線はまた、特定の立体構造を示すことが意図されていない分子または分子の一部における結合を示す。
【0044】
本発明は、例えば、式1’および1’’(および、任意選択により1’’’)のエナンチオマーが等量であるラセミ混合物をも含む。本発明は、ラセミ混合物と比して式1のエナンチオマーで富化されている化合物を含む。また、例えば、式1’および式1”といった、式1の化合物の実質的に純粋なエナンチオマーを含む。
【0045】
鏡像異性体的に富化されている場合、1種のエナンチオマーは他のエナンチオマーより
も多量に存在しており、富化の程度は、キラル高速液体クロマトグラフィーによって判定される2種のエナンチオマーの相対的な面積%として表される鏡像異性体比(ER)の式によって定義されることが可能である。
【0046】
好ましくは、本発明の組成物は、より活性な異性体について、少なくとも50%ER;より好ましくは、少なくとも75%ER;さらにより好ましくは少なくとも90%ER;および、最も好ましくは少なくとも94%ERを有する。特に注目すべきは、より活性な異性体の鏡像異性体的に純粋な実施形態である。
【0047】
式1の化合物は、追加のキラル中心を含んでいることが可能である。例えば、R2、R3およびR6などの置換基および他の分子成分は、それら自体がキラル中心を含有するものであってもよい。本発明は、ラセミ混合物、ならびに、これらの追加のキラル中心に係る立体構造が富化されたものおよび実質的に純粋なものを含む。
【0048】
本発明の化合物は、式1中のアミド結合C(O)N(Q2)(R6)に係る回転の制限により、1種以上の配座異性体として存在することが可能である。本発明は、配座異性体の混合物を含む。加えて、本発明は1種の配座異性体が他のものに比して富化されている化合物を含む。式1の化合物は、典型的には2種以上の形態で存在し、それ故、式1は、これらが表す化合物のすべての結晶性および非結晶形態を含む。非結晶形態は、ワックスおよびガムなどの固形分である実施形態、ならびに、溶液および溶融物などの液体である実施形態を含む。結晶形態は、基本的に単結晶タイプを表す実施形態、および、異形体の混合物を表す実施形態(すなわち、異なる結晶性タイプ)を含む。「異形体」という用語は、異なる結晶形態で結晶化可能である化学化合物の特定の結晶形態を指し、これらの形態は、結晶格子中に分子の異なる配置および/または配座を有する。異形体は同一の化学的組成を有していることが可能であるが、これらはまた、格子中に弱くまたは強固に結合していることが可能である共結晶化水または他の分子の存在または不在により組成が異なっていることが可能である。異形体は、結晶形状、密度、硬度、色、化学的安定性、融点、吸湿性、懸垂性、溶解速度および生物学的利用可能性と同様にこのような化学的、物理的および生物学的特性が異なっていることが可能である。当業者は、式1の化合物の異形体は、式1の同一の化合物の他の異形体または異形体の混合物と比して、有益な効果(例えば、有用な配合物の調製に対する適合性、向上した生物学的性能)を示す可能性があることを認めるであろう。式1の化合物の特定の異形体の調製および単離は、例えば、選択された溶剤および温度を用いる結晶化を含む当業者に公知の方法により達成されることが可能である。異形性に係る包括的な考察については、R.Hilfiker,Ed.,Polymorphism,in the Pharmaceutical Industry,Wiley-VCH,Weinheim,2006を参照のこと。
【0049】
当業者は、窒素は酸化物への酸化のために利用可能な孤立電子対を必要とするため、すべての窒素含有複素環がN-オキシドを形成可能ではないことを認めるであろう;当業者は、N-オキシドを形成可能である窒素含有複素環を認識するであろう。当業者はまた、第三級アミンはN-オキシドを形成可能であることを認識するであろう。複素環のN-オキシドおよび第三級アミンの調製に係る合成方法は当業者によりきわめて周知であり、過酢酸およびm-クロロ安息香酸(MCPBA)などのペルオキシ酸、過酸化水素、t-ブチルヒドロ過酸化物などのアルキルヒドロ過酸化物、過ホウ酸ナトリウム、ならびに、ジメチルジオキシランなどのジオキシランによる複素環および第三級アミンの酸化が含まれる。N-オキシドの調製に係るこれらの方法は、文献中において広範に記載および概説されており、例えば:T.L.Gilchrist,Comprehensive Organic Synthesis,vol.7,pp 748-750,S.V.Ley,Ed.,Pergamon Press;M.Tisler and B.Stanovnik,Comprehensive Heterocyclic Chemistry
,vol.3,pp 18-20,A.J.Boulton and A.McKillop,Eds.,Pergamon Press;M.R.Grimmett and B.R.T.Keene,Advances in Heterocyclic Chemistry,vol.43,pp 149-161,A.R.Katritzky,Ed.,Academic Press;M.Tisler and B.Stanovnik,Advances in Heterocyclic Chemistry,vol.9,pp 285-291,A.R.Katritzky and A.J.Boulton,Eds.,Academic Press;および、G.W.H.Cheeseman and E.S.G.Werstiuk,Advances in Heterocyclic Chemistry,vol.22,pp 390-392,A.R.Katritzky and A.J.Boulton,Eds.,Academic
Pressを参照のこと。
【0050】
当業者は、環境において、および、生理的条件下では、化学化合物の塩は対応する非塩形態と平衡状態にあるため、塩は、非塩形態の生物学的実用性を共有することを認識している。それ故、式1の化合物の広く多様な塩が望ましくない植生の防除に有用である(すなわち、農学的に好適である)。式1の化合物の塩としては、臭化水素酸、塩酸、硝酸、リン酸、硫酸、酢酸、酪酸、フマル酸、乳酸、マレイン酸、マロン酸、シュウ酸、プロピオン酸、サリチル酸、酒石酸、4-トルエンスルホン酸または吉草酸などの無機酸または有機酸との酸付加塩が挙げられる。式1の化合物がカルボン酸またはフェノールなどの酸性部分を含有する場合、塩としてはまた、ピリジン、トリエチルアミンもしくはアンモニアなどの有機もしくは無機塩基と形成されるもの、または、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウムもしくはバリウムのアミド、水素化物、水酸化物もしくは炭酸塩が挙げられる。従って、本発明は、式1から選択される化合物、そのN-オキシドおよび農学的に好適な塩を含む。
【0051】
発明の概要に記載の本発明の実施形態は以下を含む(以下の実施形態において用いられる式1がそのN-オキシドおよび塩を含む場合)。
【0052】
実施形態1.式1の化合物であって、式中、Q1は、R7から独立して選択される5個以下の置換基で任意選択により置換されているフェニル環である。
【0053】
実施形態2.実施形態1の化合物であって、式中、Q1は、R7から独立して選択される1~3個の置換基で置換されたフェニル環である。
【0054】
実施形態3.実施形態2の化合物であって、式中、Q1は、R7から独立して選択される1~2個の置換基で置換されているフェニル環である。
【0055】
実施形態4.式1または実施形態1~3のいずれか一つの化合物であって、式中、Q1は、メタ位(例えば、3位)またはパラ位(4位)(および、任意選択により他の置換基)に、R7から選択される置換基を有するフェニル環である。
【0056】
実施形態5.実施形態4の化合物であって、式中、Q1は、メタ位(および、任意選択により他の置換基)に、R7から選択される置換基を有するフェニル環である。
【0057】
実施形態6.実施形態4の化合物であって、式中、Q1は、パラ位(および、任意選択により他の置換基)に、R7から選択される置換基を有するフェニル環である。
【0058】
実施形態7.式1または実施形態1~6のいずれか一つの化合物であって、式中、Q1がR7から選択される少なくとも2個の置換基で置換されたフェニル環である場合、1個
の置換基はメタ位に位置しており、少なくとも1個の他の置換基は隣接するパラ位(フェニル環の)に位置している。
【0059】
実施形態8.式1または実施形態1~7のいずれか一つの化合物であって、式中、Q1は、メタ位もしくはパラ位においてR7から選択される1個の置換基で置換されているか、または、R7から独立して選択される2個の置換基で置換されている(ここで、一方の置換基はメタ位に位置されており、および、他方の置換基は隣接するパラ位に位置されている)フェニル環である。
【0060】
実施形態9.実施形態8の化合物であって、式中、Q1は、メタ位においてR7から選択される1個の置換基で置換されているか、または、R7から独立して選択される2個の置換基で置換されている(ここで、一方の置換基はメタ位に位置されており、および、他方の置換基は隣接するパラ位に位置されている)フェニル環である。
【0061】
実施形態10.実施形態8の化合物であって、式中、Q1は、パラ位においてR7から選択される1個の置換基で置換されているか、または、R7から独立して選択される2個の置換基で置換されている(ここで、一方の置換基はメタ位に位置されており、および、他方の置換基は隣接するパラ位に位置されている)フェニル環である。
【0062】
実施形態11.式1または実施形態1~10のいずれか一つの化合物であって、式中、Q2は、R10から独立して選択される5個以下の置換基で置換されているフェニル環である。
【0063】
実施形態12.実施形態11の化合物であって、式中、Q2は、R10から独立して選択される1~3個の置換基で置換されたフェニル環である。
【0064】
実施形態13.実施形態12の化合物であって、式中、Q2は、R10から独立して選択される1~2個の置換基で置換されているフェニル環である。
【0065】
実施形態14.式1または実施形態1~13のいずれか一つの化合物であって、式中、Q2は、オルト位(例えば、2位)にR10から選択される少なくとも1個の置換基(および、任意選択により他の置換基)を有するフェニル環である。
【0066】
実施形態15.式1または実施形態1~14のいずれか一つの化合物であって、式中、Q2がR10から選択される少なくとも2個の置換基で置換されたフェニル環である場合、少なくとも1個の置換基はオルト位に位置しており、および、少なくとも1個の置換基は隣接するメタ位(フェニル環の)に位置している。
【0067】
実施形態16.式1または実施形態1~15のいずれか一つの化合物であって、式中、Q2は、オルト位においてR10から選択される1個の置換基で置換されているか、または、R10から独立して選択される2個の置換基(ここで、一方の置換基はオルト位に位置しており、および、他方の置換基は隣接するメタ位に位置している)で置換されているフェニル環である。
【0068】
実施形態17.式1または実施形態1~16のいずれか一つの化合物であって、式中、各R7およびR10は、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1~C4アルキル、C1~C4ハロアルキル、C2~C4アルケニル、C2~C4ハロアルケニルC2~C4アルキニル、C2~C4ハロアルキニル、C1~C4ニトロアルキル、C2~C4ニトロアルケニル、C2~C4アルコキシアルキル、C2~C4ハロアルコキシアルキル、C3~C4シクロアルキル、C3~C4ハロシクロアルキル、C1~C4アルコキシ、C1~C
4ハロアルコキシ、C2~C4アルケニルオキシ、C2~C4ハロアルケニルオキシ、C3~C4アルキニルオキシ、C3~C4ハロアルキニルオキシ、C3~C4シクロアルコキシ、C1~C4アルキルチオ、C1~C4ハロアルキルチオ、C1~C4アルキルスルフィニル、C1~C4ハロアルキルスルフィニル、C1~C4アルキルスルホニル、C1~C4ハロアルキルスルホニル、C2~C4アルキルカルボニル、C2~C4アルキルカルボニルオキシ、C1~C4アルキルスルホニルオキシ、C1~C4ハロアルキルスルホニルオキシ、C1~C4アルキルアミノ、C2~C4ジアルキルアミノ、ホルミルアミノ、C2~C4アルキルカルボニルアミノ、-SF5、-SCN、C3~C4トリアルキルシリル、トリメチルシリルメチルまたはトリメチルシリルメトキシである。
【0069】
実施形態18.実施形態17の化合物であって、式中、各R7は、独立して、ハロゲン、シアノ、C1~C2アルキル、C1~C3ハロアルキルまたはC1~C3アルキルスルホニルである。
【0070】
実施形態19.実施形態18の化合物であって、式中、各R7は、独立して、ハロゲンまたはC1~C2ハロアルキルである。
【0071】
実施形態20.実施形態19の化合物であって、式中、各R7は、独立して、ハロゲンまたはC1ハロアルキルである。
【0072】
実施形態21.実施形態20の化合物であって、式中、各R7は、独立して、ハロゲンまたはC1フルオロアルキルである。
【0073】
実施形態22.実施形態21の化合物であって、式中、各R7は、独立して、ハロゲンまたはCF3である。
【0074】
実施形態23.実施形態22の化合物であって、式中、各R7は、独立して、F、Cl、BrまたはCF3である。
【0075】
実施形態24.実施形態23の化合物であって、式中、各R7は、独立して、FまたはCF3である。
【0076】
実施形態25.実施形態23または24の化合物であって、式中、1個以下のみのCF3置換基が存在していると共に、Q1フェニル環のメタ位もしくはパラ位に位置している。
【0077】
実施形態26.実施形態25の化合物であって、式中、1個以下のみのCF3置換基が存在していると共に、Q1フェニル環のメタ位に位置している。
【0078】
実施形態27.実施形態25の化合物であって、式中、1個以下のみのCF3置換基が存在していると共に、Q1フェニル環のパラ位に位置している。
【0079】
実施形態28.実施形態17~27のいずれか一つの化合物であって、式中、各R10は、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1~C2アルキル、C1~C3ハロアルキルまたはC1~C3アルキルスルホニルである。
【0080】
実施形態29.実施形態28の化合物であって、式中、各R10は、独立して、ハロゲンまたはC1~C2ハロアルキルである。
【0081】
実施形態30.実施形態29の化合物であって、式中、各R10は、独立して、ハロゲ
ンまたはC1ハロアルキルである。
【0082】
実施形態31.実施形態30の化合物であって、式中、各R10は、独立して、ハロゲンまたはC1フルオロアルキルである。
【0083】
実施形態32.実施形態31の化合物であって、式中、各R10は、独立して、ハロゲンまたはCF3である。
【0084】
実施形態33.実施形態32の化合物であって、式中、各R10は、独立して、F、Cl、BrまたはCF3である。
【0085】
実施形態34.実施形態33の化合物であって、式中、各R10は、独立して、FまたはCF3である。
【0086】
実施形態35.実施形態34の化合物であって、式中、各R10はFである。
【0087】
実施形態36.式1または実施形態1~35のいずれか一つの化合物であって、式中、独立して、各R9およびR11は、独立して、HまたはC1~C2アルキルである。
【0088】
実施形態37.実施形態36の化合物であって、式中、独立して、各R9およびR11はCH3である。
【0089】
実施形態38.式1または実施形態1~37のいずれか一つの化合物であって、式中、Y1はOである。
【0090】
実施形態39.式1または実施形態1~38のいずれか一つの化合物であって、式中、Y2はOである。
【0091】
実施形態39a.式1または実施形態1~38のいずれか一つの化合物であって、式中、R1はHまたはC1~C6アルキルである。
【0092】
実施形態40.実施形態39aの化合物であって、式中、R1はHまたはCH3である。
【0093】
実施形態41.実施形態40の化合物であって、式中、R1はHである。
【0094】
実施形態41a.実施形態40の化合物であって、式中、R1はCH3である。
【0095】
実施形態42.式1または実施形態1~41aのいずれか一つの化合物であって、式中、R2はHまたはCH3である。
【0096】
実施形態43.実施形態42の化合物であって、式中、R2はHである。
【0097】
実施形態44.式1または実施形態1~43のいずれか一つの化合物であって、式中、R3はHまたはCH3である。
【0098】
実施形態45.実施形態44の化合物であって、式中、R3はHである。
【0099】
実施形態46.式1または実施形態1~45のいずれか一つの化合物であって、式中、R2AはHまたはCH3である。
【0100】
実施形態47.実施形態46の化合物であって、式中、R2AはHである。
【0101】
実施形態48.式1または実施形態1~47のいずれか一つの化合物であって、式中、R3AはHまたはCH3である。
【0102】
実施形態49.実施形態48の化合物であって、式中、R3AはHである。
【0103】
実施形態50.式1または実施形態1~49のいずれか一つの化合物であって、式中、R4はHまたはCH3である。
【0104】
実施形態51.実施形態50の化合物であって、式中、R4はHである。
【0105】
実施形態52.式1または実施形態1~51のいずれか一つの化合物であって、式中、R5はHまたはCH3である。
【0106】
実施形態53.実施形態52の化合物であって、式中、R5はHである。
【0107】
実施形態54.式1または実施形態1~53のいずれか一つの化合物であって、式中、R6はHまたはCH3である。
【0108】
上記の実施形態1~54を含む本発明の実施形態、ならびに、本明細書に記載のいずれかの他の実施形態は、任意の様式に組み合わされることが可能であり、実施形態における可変要素の記載は、式1の化合物だけではなく、式1の化合物の調製に有用な出発化合物および中間体化合物にも関する。加えて、上記の実施形態1~54を含む本発明の実施形態、ならびに、本明細書に記載のいずれかの他の実施形態、ならびに、いずれかのこれらの組み合わせは、本発明の組成物および方法に関する。
【0109】
実施形態1~54の組み合わせは以下により例示される。
実施形態A.式1の化合物であって、式中、
各R7およびR10は、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1~C4アルキル、C1~C4ハロアルキル、C2~C4アルケニル、C2~C4ハロアルケニルC2~C4アルキニル、C2~C4ハロアルキニル、C1~C4ニトロアルキル、C2~C4ニトロアルケニル、C2~C4アルコキシアルキル、C2~C4ハロアルコキシアルキル、C3~C4シクロアルキル、C3~C4ハロシクロアルキル、C1~C4アルコキシ、C1~C4ハロアルコキシ、C2~C4アルケニルオキシ、C2~C4ハロアルケニルオキシ、C3~C4アルキニルオキシ、C3~C4ハロアルキニルオキシ、C3~C4シクロアルコキシ、C1~C4アルキルチオ、C1~C4ハロアルキルチオ、C1~C4アルキルスルフィニル、C1~C4ハロアルキルスルフィニル、C1~C4アルキルスルホニル、C1~C4ハロアルキルスルホニル、C2~C4アルキルカルボニル、C2~C4アルキルカルボニルオキシ、C1~C4アルキルスルホニルオキシ、C1~C4ハロアルキルスルホニルオキシ、C1~C4アルキルアミノ、C2~C4ジアルキルアミノ、ホルミルアミノ、C2~C4アルキルカルボニルアミノ、-SF5、-SCN、C3~C4トリアルキルシリル、トリメチルシリルメチルまたはトリメチルシリルメトキシであり;ならびに
各R9およびR11は、独立して、HまたはC1~C2アルキルである。
【0110】
実施形態B.実施形態Aの化合物であって、式中、
Y1およびY2は各々Oであり;
R1はHまたはC1~C6アルキルであり;ならびに
R2、R3、R2A、R3A、R4、R5およびR6は各々Hである。
【0111】
実施形態C.実施形態Bの化合物であって、式中、
R1はHまたはMeである。
【0112】
実施形態D.実施形態Cの化合物であって、式中、
Q1は、R7から独立して選択される1~3個の置換基で置換されたフェニル環であり;および
Q2は、R10から独立して選択される1~3個の置換基で置換されたフェニル環である。
【0113】
実施形態E.実施形態Dの化合物であって、式中、
各R7は、独立して、ハロゲン、シアノ、C1~C2アルキル、C1~C3ハロアルキルまたはC1~C3アルキルスルホニルであり;および
各R10は、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1~C2アルキル、C1~C3ハロアルキルまたはC1~C3アルキルスルホニルである。
【0114】
実施形態F.実施形態Eの化合物であって、式中、
Q1は、メタ位もしくはパラ位においてR7から選択される1個の置換基で置換されているか、または、R7から独立して選択される2個の置換基(ここで、一方の置換基はメタ位に位置しており、および、他方の置換基がパラ位に位置している)で置換されているフェニル環であり;および
Q2は、オルト位においてR10から選択される1個の置換基で置換されているか、または、R10から独立して選択される2個の置換基(ここで、一方の置換基はオルト位に位置しており、および、他方の置換基は隣接するメタ位に位置している)で置換されているフェニル環である。
【0115】
実施形態G.実施形態Fの化合物であって、式中、
各R7は、独立して、FまたはCF3であり;および
各R10はFである。
【0116】
特定の実施形態としては、
N-(2,3-ジフルオロフェニル)-2-オキソ-4-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ピペリジンカルボキサミド(化合物9);
2-オキソ-N-[2-(トリフルオロメチル)フェニル)-4-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ピペリジンカルボキサミド(化合物10);
N-(2,3-ジフルオロフェニル)-2-オキソ-4-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ピペリジンカルボキサミド(化合物11);
(3S,4S)-N-(2,3-ジフルオロフェニル)-4-(4-フルオロフェニル)-1-メチル-2-オキソ-3-ピペリジンカルボキサミド(化合物52);
4-[3-(ジフルオロメチル)フェニル]-N-(2,3-ジフルオロフェニル)-2-オキソ-3-ピペリジンカルボキサミド(化合物49);
(3R,4S)-4-(3-クロロフェニル)-N-(2,3-ジフルオロフェニル)-2-オキソ-3-ピペリジンカルボキサミド(化合物42);
4-(3-クロロフェニル)-N-(2,3-ジフルオロフェニル)-2-オキソ-3-ピペリジンカルボキサミド(化合物36);
2-オキソ-4-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-N-(2,3,4-トリフルオロフェニル)-3-ピペリジンカルボキサミド(化合物30);
(3R,4S)-N-(3-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-オキソ-4-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ピペリジンカルボキサミド(化合物25);
(3R,4S)-N-(2,3-ジフルオロフェニル)-2-オキソ-4-[4-(ト
リフルオロメチル)フェニル]-3-ピペリジンカルボキサミド(化合物22);および
(3R,4S)-N-(2,3-ジフルオロフェニル)-2-オキソ-4-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ピペリジンカルボキサミド(化合物21)
からなる群から選択される式1の化合物が挙げられる。
【0117】
本発明はまた、植生の生息地に、除草に有効な量の本発明の化合物(例えば、本明細書に記載の組成物として)を適用するステップを含む望ましくない植生の防除方法に関する。使用方法に関連する実施形態として注目すべきは、上記の実施形態の化合物が関与するものである。本発明の化合物は、コムギ、オオムギ、トウモロコシ、ダイズ、ヒマワリ、綿、アブラナおよびイネなどの作物、ならびに、サトウキビ、柑橘類、果実およびナッツ作物などの専門作物における雑草の選択的な防除に特に有用である。
【0118】
上記の実施形態の化合物を含む本発明の除草性組成物もまた実施形態として注目に値する。
【0119】
本発明はまた、(a)式1から選択される化合物、そのN-オキシドおよび塩と、(b)(b1)光化学系II抑制剤、(b2)アセトヒドロキシ酸(AHAS)抑制剤、(b3)アセチル-CoAカルボキシラーゼ(ACCase)抑制剤、(b4)オーキシン模倣体、(b5)5-エノール-ピルビルシキミ酸-3-リン酸(EPSP)シンターゼ抑制剤、(b6)光化学系I電子ダイバータ、(b7)プロトポルフィリノーゲンオキシダーゼ(PPO)抑制剤、(b8)グルタミンシンテターゼ(GS)抑制剤、(b9)超長鎖脂肪酸(VLCFA)エロンガーゼ抑制剤、(b10)オーキシン輸送抑制剤、(b11)フィトエンデサチュラーゼ(PDS)抑制剤、(b12)4-ヒドロキシフェニル-ピルビン酸ジオキシゲナーゼ(HPPD)抑制剤、(b13)ホモゲンチジン酸ソラネシルトランスフェラーゼ(HST)抑制剤、(b14)セルロース生合成抑制剤、(b15)有糸分裂撹乱物質、有機ヒ素、アシュラム、ブロモブチド、シンメチリン、クミルロン、ダゾメット、ジフェンゾコート、ダイムロン、エトベンザニド、フルレノール、ホサミン、ホサミン-アンモニウム、メタム、メチルダイムロン、オレイン酸、オキサジクロメフォン、ペラルゴン酸およびピリブチカルブを含む他の除草剤、ならびに、(b16)除草剤毒性緩和剤、ならびに、(b1)~(b16)の化合物の塩から選択される少なくとも1種の追加の活性処方成分と、を含む除草性混合物を含む。
【0120】
「光化学系II抑制剤」(b1)は、QB-結合ニッチでD-1タンパク質に結合し、これにより、葉緑体チラコイド膜におけるQAからQBへの電子伝達をブロックする化学化合物である。光化学系IIを介した受け渡しがブロックされた電子は、一連の反応を介して輸送されて、細胞膜を破壊して、葉緑体の膨潤、メンブランの漏れ、最終的に細胞破壊をもたらす有毒化合物を形成する。QB結合ニッチは3つの異なる結合部位を有し:結合部位Aは、アトラジンなどのトリアジン、ヘキサジノンなどのトリアジノン、ブロマシルなどのウラシルに結合し、結合部位Bは、ジウロンなどのフェニル尿素に結合し、そして、結合部位Cは、ベンタゾンなどのベンゾチアジアゾール、ブロモキシニルなどのニトリル、ピリデートなどのフェニル-ピリダジンに結合する。光化学系II抑制剤の例としては、アメトリン、アミノカルバゾン、アトラジン、ベンタゾン、ブロマシル、ブロモフェノキシム、ブロモキシニル、クロルブロムロン、クロリダゾン、クロロトルロン、クロロクスロン、クミルロン、シアナジン、ダイムロン、デスメディファム、デスメトリン、ジメフロン、ジメタトリン、ジウロン、エチジムロン、フェヌロン、フルオメツロン、ヘキサジノン、アイオキシニル、イソプロツロン、イソウロン、レナシル、リニュロン、メタミトロン、メタベンズチアズロン、メトブロムロン、メトキシウロン、メトリブジン、モノリニュロン、ネブロン、ペンタノクロル、フェンメディファム、プロメトン、プロメトリン、プロパニル、プロパジン、ピリダホル(pyridafol)、ピリデート、シデュロン、シマジン、シメトリン、テブチウロン、ターバシル、テルブメトン、テルブチ
ラジン、テルブトリンおよびトリエタジンが挙げられる。
注目すべきは、アトラジン、ブロモキシニルまたはメトリブジンと混合された本発明の化合物である。
【0121】
「AHAS抑制剤」(b2)は、アセト乳酸シンターゼ(ALS)としても知られるアセトヒドロキシ酸シンターゼ(AHAS)を阻害し、これにより、タンパク質合成、ならびに、細胞の成長に必要とされるバリン、ロイシンおよびイソロイシンなどの分岐鎖脂肪族アミノ酸の産生を阻害して植物を死滅させる化学化合物である。AHAS抑制剤の例としては、アミドスルフロン、アジムスルフロン、ベンスルフロン-メチル、ビスピリバック-ナトリウム、クロランスラム-メチル、クロリムロン-エチル、クロルスルフロン、シノスルフロン、シクロスルファムロン、ジクロスラム、エタメツルフロン-メチル、エトキシスルフロン、フラザスルフロン、フロラスラム、フルカルバゾン-ナトリウム、フルメツラム、フルピルスルフロン-メチル、フルピルスルフロン-ナトリウム、ホラムスルフロン、ハロスルフロン-メチル、イマザメタベンズ-メチル、イマザモックス、イマザピック、イマザピル、イマザキン、イマゼタピル、イマゾスルフロン、イオドスルフロン-メチル(ナトリウム塩を含む)、イオフェンスルフロン(2-ヨード-N-[[(4-メトキシ-6-メチル-1,3,5-トリアジン-2-イル)アミノ]カルボニル]ベンゼンスルホンアミド)、メソスルフロン-メチル、メタゾスルフロン(3-クロロ-4-(5,6-ジヒドロ-5-メチル-1,4,2-ジオキサジン-3-イル)-N-[[(4,6-ジメトキシ-2-ピリミジニル)アミノ]カルボニル]-1-メチル-1H-ピラゾール-5-スルホンアミド)、メトスラム、メトスルフロン-メチル、ニコスルフロン、オキサスルフロン、ペノキススラム、プリミスルフロン-メチル、プロポキシカルバゾン-ナトリウム、プロピリスルフロン(2-クロロ-N-[[(4,6-ジメトキシ-2-ピリミジニル)アミノ]カルボニル]-6-プロピルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-スルホンアミド)、プロスルフロン、ピラゾスルフロン-エチル、ピリベンゾキシム、ピリフタリド、ピリミノバック-メチル、ピリチオバック-ナトリウム、リムスルフロン、スルホメツロン-メチル、スルホスルフロン、チエンカルバゾン、チフェンスルフロン-メチル、トリアファモネ(N-[2-[(4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)カルボニル]-6-フルオロフェニル]-1,1-ジフルオロ-N-メチルメタンスルホンアミド)、トリアスルフロン、トリベヌロン-メチル、トリフロキシスルフロン(ナトリウム塩を含む)、トリフルスルフロン-メチルおよびトリトスルフロンが挙げられる。
注目すべきは、ニコスルフロン、フルピルスルフロンまたはクロリムロンと混合された本発明の化合物である。
【0122】
「ACCase抑制剤」(b3)は、植物における脂質および脂肪酸合成の早期段階の触媒を担うアセチル-CoAカルボキシラーゼ酵素を阻害する化学化合物である。脂質は細胞膜の必須成分であり、これらを伴わずに新しい細胞を形成することは不可能である。アセチルCoAカルボキシラーゼの阻害と、その後の脂質産生の不足によって、特に、分裂組織などの活発な成長領域における細胞膜の完全性が損なわれることとなる。最終的に、苗条および根茎の成長が止まり、苗条分裂組織および根茎芽の死滅が始まる。ACCase抑制剤の例としては、アロキシジム、ブトロキシジム、クレトジム、クロジナホップ、シクロキシジム、シハロホップ、ジクロホップ、フェノキサプロップ、フルアジホップ、ハロキシホップ、ピノキサデン、プロホキシジム、プロパキザホップ、キザロホップ、セトキシジム、テプラロキシジムおよびトラルコキシジムが挙げられ、フェノキサプロップ-P、フルアジホップ-P、ハロキシホップ-Pおよびキザロホップ-Pなどの分割形態、ならびに、クロジナホップ-プロパルギル、シハロホップ-ブチル、ジクロホップ-メチルおよびフェノキサプロップ-P-エチルなどのエステル形態が含まれる。
注目すべきは、ピノキサデンまたはキザロホップと混合された本発明の化合物である。
【0123】
オーキシンは、多くの植物組織における成長を制御する植物ホルモンである。「オーキシン模倣体」(b4)は、植物成長ホルモンであるオーキシンを模倣し、これにより、成長を未制御として混乱させて、感受性の種における植物を死に至らせる化学化合物である。オーキシン模倣体の例としては、アミノシクロピラクロル(6-アミノ-5-クロロ-2-シクロプロピル-4-ピリミジンカルボン酸)およびそのメチル、ならびに、エチルエステルならびにそのナトリウムおよびカリウム塩、アミノピラリド、ベナゾリン-エチル、クロラムベン、クラシホス、クロメプロップ、クロピラリド、ジカンバ、2,4-D、2,4-DB、ジクロルプロップ、フルロキシピル、ハラウキシフェン(4-アミノ-3-クロロ-6-(4-クロロ-2-フルオロ-3-メトキシフェニル)-2-ピリジンカルボン酸)、ハラウキシフェン-メチル(メチル4-アミノ-3-クロロ-6-(4-クロロ-2-フルオロ-3-メトキシフェニル)-2-ピリジンカルボキシレート)、MCPA、MCPB、メコプロップ、ピクロラム、キンクロラック、キンメラック、2,3,6-TBA、トリクロピル、およびメチル4-アミノ-3-クロロ-6-(4-クロロ-2-フルオロ-3-メトキシフェニル)-5-フルオロ-2-ピリジンカルボキシレートが挙げられる。
注目すべきは、ジカンバと混合された本発明の化合物である。
【0124】
「EPSPシンターゼ抑制剤」(b5)は、チロシン、トリプトファンおよびフェニルアラニンなどの芳香族アミノ酸の合成に関与する酵素である5-エノール-ピルビルシキミ酸-3-リン酸シンターゼを阻害する化学化合物である。EPSP抑制剤除草剤は、植物群葉を介して急速に吸収され、師部から成長点に移動する。グリホサートが、この群に属する比較的非選択的な発芽後除草剤である。グリホサートとしては、アンモニウム、イソプロピルアンモニウム、カリウム、ナトリウム(セスキナトリウム塩を含む)およびトリメシウム塩(代替名:スルホサート)などのエステルおよび塩が挙げられる。
【0125】
「光化学系I電子ダイバータ」(b6)は、光化学系Iから電子を受け取り、数々のサイクルの後にヒドロキシルラジカルを生成する化学化合物である。これらのラジカルはきわめて反応性であり、メンブラン脂肪酸およびクロロフィルを含む不飽和脂質を容易に破壊する。これにより細胞膜の完全性が損なわれ、従って、細胞および細胞小器官に「漏れ」を生じさせ、葉が急速にしおれ、乾燥することとなり、最終的に、植物は死に至る。この第2のタイプの光合成抑制剤の例としては、ダイコートおよびパラコートが挙げられる。
【0126】
「PPO抑制剤」(b7)は、酵素であるプロトポルフィリノーゲンオキシダーゼを阻害して、植物中において、細胞膜を破壊し、細胞液を漏出させてしまう高い反応性を有する化合物を急速に形成させる化学化合物である。PPO抑制剤の例としては、アシフルオルフェン-ナトリウム、アザフェニジン、ベンズフェンジゾン、ビフェノックス、ブタフェナシル、カルフェントラゾン、カルフェントラゾン-エチル、クロメトキシフェン、シニドン-エチル、フルアゾレート、フルフェンピル-エチル、フルミクロラック-ペンチル、フルミオキサジン、フルオログリコフェンエチル、フルチアセット-メチル、フォメサフェン、ハロサフェン、ラクトフェン、オキサジアルギル、オキサジアゾン、オキシフルオルフェン、ペントキサゾン、プロフルアゾール、ピラクロニル、ピラフルフェン-エチル、サフルフェナシル、スルフェントラゾン、チジアジミン、チアフェナシル(メチルN-[2-[[2-クロロ-5-[3,6-ジヒドロ-3-メチル-2,6-ジオキソ-4-(トリフルオロメチル)-1(2H)-ピリミジニル]-4-フルオロフェニル]チオ]-1-オキソプロピル]-β-アラニナト)および3-[7-フルオロ-3,4-ジヒドロ-3-オキソ-4-(2-プロピン-1-イル)-2H-1,4-ベンゾキサジン-6-イル]ジヒドロ-1,5-ジメチル-6-チオキソ-1,3,5-トリアジン-2,4(1H,3H)-ジオンが挙げられる。
PPO阻害剤の例としては、アシフルオルフェン-ナトリウム、アザフェニジン、ベン
ズフェンジゾン、ビフェノックス、ブタフェナシル、カルフェントラゾン、カルフェントラゾン-エチル、クロメトキシフェン、シニドン-エチル、フルアゾレート、フルフェンピル-エチル、フルミクロラック-ペンチル、フルミオキサジン、フルオログリコフェンエチル、フルチアセット-メチル、フォメサフェン、ハロサフェン、ラクトフェン、オキサジアルギル、オキサジアゾン、オキシフルオルフェン、ペントキサゾン、プロフルアゾール、ピラクロニル、ピラフルフェン-エチル、サフルフェナシル、スルフェントラゾン、チジアジミン、トリフルジモキサジン(ジヒドロ-1,5-ジメチル-6-チオキソ-3-[2,2,7-トリフルオロ-3,4-ジヒドロ-3-オキソ-4-(2-プロピン-1-イル)-2H-1,4-ベンゾキサジン-6-イル]-1,3,5-トリアジン-2,4(1H,3H)-ジオン)およびチアフェナシル(メチルN-[2-[[2-クロロ-5-[3,6-ジヒドロ-3-メチル-2,6-ジオキソ-4-(トリフルオロメチル)-1(2H)-ピリミジニル]-4-フルオロフェニル]チオ]-1-オキソプロピル]-β-アラニナト)が挙げられる。
【0127】
「GS抑制剤」(b8)は、植物がアンモニアのグルタミンへの転換に用いるグルタミンシンテターゼ酵素の活性を阻害する化学化合物である。従って、アンモニアが蓄積し、グルタミンレベルが低下する。植物に対する損傷は、おそらく、アンモニアの毒性と他の代謝プロセスに必要とされるアミノ酸の欠乏との複合効果により生じる。GS抑制剤としては、グルホシネート-アンモニウムおよび他のホスフィノトリシン誘導体、グルホシネート-P((2S)-2-アミノ-4-(ヒドロキシメチルホスフィニル)ブタン酸)およびビラナホスなどのグルホシネートおよびそのエステルおよび塩が挙げられる。
【0128】
「VLCFAエロンガーゼ抑制剤」(b9)は、エロンガーゼを阻害する広く多様な化学構造を有する除草剤である。エロンガーゼは、VLCFAの生合成に関与する葉緑体中またはその付近に位置する酵素の1種である。植物中において、超長鎖脂肪酸は、葉面における乾燥を防止し、花粉粒に安定性をもたらす疎水性ポリマーの主な構成成分である。このような除草剤としては、アセトクロール、アラクロール、アニロホス、ブタクロール、カフェンストロール、ジメタクロール、ジメテナミド、ジフェナミド、フェノキサスルフォン(3-[[(2,5-ジクロロ-4-エトキシフェニル)メチル]スルホニル]-4,5-ジヒドロ-5,5-ジメチルイソキサゾール)、フェントラザミド、フルフェナセット、インダノファン、メフェナセット、メタザクロール、メトラクロール、ナプロアニリド、ナプロパミド、ナプロパミド-M((2R)-N,N-ジエチル-2-(1-ナフタレニルオキシ)プロパンアミド)、ペトキサミド、ピペロホス、プレチラクロール、プロパクロル、プロピソクロール、ピロキサスルホン、およびテニルクロールが挙げられ、S-メトラクロールおよびクロロアセタミドおよびオキシアセタミドなどの分割形態が含まれる。
注目すべきは、フルフェナセットと混合された本発明の化合物である。
【0129】
「オーキシン輸送抑制剤」(b10)は、オーキシン-担体タンパク質と結合することなどにより植物中におけるオーキシン輸送を阻害する化学物質である。オーキシン輸送抑制剤の例としては、ジフルフェンゾピル、ナプタラム(N-(1-ナフチル)-フタルアミド酸および2-[(1-ナフタレニルアミノ)カルボニル]安息香酸としても知られている)が挙げられる。
【0130】
「PDS抑制剤」(b11)は、フィトエンデサチュラーゼステップにおけるカロチノイド生合成経路を阻害する化学化合物である。PDS抑制剤の例としては、ベフルブタミド、ジフルヘニカン、フルリドン、フルロクロリドン、フルルタモンノルフルルゾンおよびピコリナフェンが挙げられる。
【0131】
「HPPD阻害剤」(b12)は、4-ヒドロキシフェニル-ピルビン酸ジオキシゲナ
ーゼの合成の生合成を阻害する化学物質である。HPPD阻害剤の例としては、ベンゾビシクロン、ベンゾフェナップ、ビシクロピロン(4-ヒドロキシ-3-[[2-[(2-メトキシエトキシ)メチル]-6-(トリフルオロメチル)-3-ピリジニル]カルボニル]ビシクロ[3.2.1]オクタ-3-エン-2-オン)、フェンキノトリオン(2-[[8-クロロ-3,4-ジヒドロ-4-(4-メトキシフェニル)-3-オキソ-2-キノキサリニル]カルボニル]-1,3-シクロヘキサンジオン)、イソキサクロルトール、イソキサフルトール、メソトリオン、ピラスルホトール、ピラゾリネート、ピラゾキシフェン、スルコトリオン、テフリルトリオン、テンボトリオン、トルピラレート(1-[[1-エチル-4-[3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)ベンゾイル]-1H-ピラゾール-5-イル]オキシ]エチルメチルカーボネート)、トプラメゾン、5-クロロ-3-[(2-ヒドロキシ-6-オキソ-1-シクロヘキサン-1-イル)カルボニル]-1-(4-メトキシフェニル)-2(1H)-キノキサリノン、4-(2,6-ジエチル-4-メチルフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6-ジメチル-3(2H)-ピリダジノン、4-(4-フルオロフェニル)-6-[(2-ヒドロキシ-6-オキソ-1-シクロヘキサン-1-イル)カルボニル]-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン、5-[(2-ヒドロキシ-6-オキソ-1-シクロヘキサン-1-イル)カルボニル]-2-(3-メトキシフェニル)-3-(3-メトキシプロピル)-4(3H)-ピリミジノン、2-メチル-N-(4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-イル)-3-(メチルスルフィニル)-4-(トリフルオロメチル)ベンズアミドおよび2-メチル-3-(メチルスルホニル)-N-(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンズアミドが挙げられる。注目すべきは、メソトリオンまたはピラスルファトールと混合された本発明の化合物である。
【0132】
HST(ホモゲンチジン酸ソラネシルトランスフェラーゼ)抑制剤(b13)は、ホモゲンチジン酸を2-メチル-6-ソラニル-1,4-ベンゾキノンに転換する植物の能力を撹乱し、これにより、カロチノイド生合成を撹乱する。HST抑制剤の例としては、ハロキシジン、ピリクロール、3-(2-クロロ-3,6-ジフルオロフェニル)-4-ヒドロキシ-1-メチル-1,5-ナフチリジン-2(1H)-オン、7-(3,5-ジクロロ-4-ピリジニル)-5-(2,2-ジフルオロエチル)-8-ヒドロキシピリド[2,3-b]ピラジン-6(5H)-オンおよび4-(2,6-ジエチル-4-メチルフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6-ジメチル-3(2H)-ピリダジノンが挙げられる。
【0133】
HST抑制剤としてはまた、式AおよびBの化合物が挙げられる。
【化10】
式中、R
d1はH、ClまたはCF
3であり;R
d2はH、ClまたはBrであり;R
d3はHまたはClであり;R
d4はH、ClまたはCF
3であり;R
d5はCH
3、CH
2CH
3またはCH
2CHF
2であり;および、R
d6はOH、または-OC(=O)
-i-Prであり;および、R
e1はH、F、Cl、CH
3またはCH
2CH
3であり;R
e2はHまたはCF
3であり;R
e3はH、CH
3またはCH
2CH
3であり;R
e4はH、FまたはBrであり;R
e5はCl、CH
3、CF
3、OCF
3またはCH
2CH
3であり;R
e6はH、CH
3、CH
2CHF
2またはC≡CHであり;R
e7はOH、-OC(=O)Et、-OC(=O)-i-Prまたは-OC(=O)-t-Buであり;および、A
e8はNまたはCHである。
【0134】
セルロース生合成抑制剤(b14)は、一定の植物におけるセルロースの生合成を阻害する。これらは、幼植物または急速に成長する植物に対する事前適用、または、早期での後適用で用いた場合に最も効果的である。セルロース生合成抑制剤の例としては、クロルチアミド、ジクロベニル、フルポキサム、インダジフラム(N2-[(1R,2S)-2,3-ジヒドロ-2,6-ジメチル-1H-インデン-1-イル]-6-(1-フルオロエチル)-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン)、イソキサベンおよびトリアジフラムが挙げられる。
【0135】
他の除草剤(b15)は、有糸分裂撹乱物質(例えば、フラムプロップ-M-メチルおよびフラムプロップ-M-イソプロピル)、有機ヒ素(例えば、DSMA、およびMSMA)、7,8-ジヒドロプテロイン酸シンターゼ抑制剤、葉緑体イソプレノイド合成抑制剤および細胞壁生合成抑制剤などの多様に異なる作用形態を介して作用する除草剤を含む。他の除草剤は、未知の作用形態を有するか、または、(b1)~(b14)に列挙された特定のカテゴリーのいずれにも属さないか、または、上記に列挙した作用形態の組み合わせを介して作用する除草剤を含む。他の除草剤の例としては、アクロニフェン、アシュラム、アミトロール、ブロモブチド、シンメチリン、クロマゾン、クミルロン、シクロピリモレート(6-クロロ-3-(2-シクロプロピル-6-メチルフェノキシ)-4-ピリダジニル4-モルホリンカルボキシレート)、ダイムロン、ジフェンゾコート、エトベンザニド、フルオメツロン、フルレノール、ホサミン、ホサミン-アンモニウム、ダゾメット、ダイムロン、イプフェンカルバゾン(1-(2,4-ジクロロフェニル)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-1,5-ジヒドロ-N-(1-メチルエチル)-5-オキソ-4H-1,2,4-トリアゾール-4-カルボキサミド)、メタム、メチルダイムロン、オレイン酸、オキサジクロメフォン、ペラルゴン酸、ピリブチカルブおよび5-[[(2,6-ジフルオロフェニル)メトキシ]メチル]-4,5-ジヒドロ-5-メチル-3-(3-メチル-2-チエニル)イソオキサゾールが挙げられる。
【0136】
「除草剤毒性緩和剤」(b16)は、一定の作物に対する除草剤の植物毒性効果を排除または低減するために除草剤配合物に加えられる物質である。これらの化合物は、除草剤による被害から作物を保護するが、典型的には、除草剤による望ましくない植生の防除を妨げないものである。 除草剤毒性緩和剤の例としては、これらに限定されないが、ベノキサコール、クロキントセットメキシル、クミルロン、シオメトリニル、シプロスルファミド、ダイムロン、ジクロルミド、ジシクロノン、ジエトレート、ジメピペレート、フェンクロラゾール-エチル、フェンクロリム、フルラゾール、フルキソフェニム、フリラゾール、イソキサジフェン-エチル、メフェンピル-ジエチル、メフェネート、メトキシフェノン、ナフタル酸無水物、オキサベトリニル、N-(アミノカルボニル)-2-メチルベンゼンスルホンアミドおよびN-(アミノカルボニル)-2-フルオロベンゼンスルホンアミド、1-ブロモ-4-[(クロロメチル)スルホニル]-ベンゼン、2-(ジクロロメチル)-2-メチル-1,3-ジオキソラン(MG191)、4-(ジクロロアセチル)-1-オキサ-4-アゾスピロ[4.5]デカン(MON4660)、2,2-ジクロロ-1-(2,2,5-トリメチル-3-オキサゾリジニル)-エタノンおよび2-メトキシ-N-[[4-[[(メチルアミノ)カルボニル]アミノ]フェニル]スルホニル]-ベンズアミドが挙げられる。注目すべきは、索引表Aに列挙されている化合物のいずれか1種と混合される、2-メトキシ-N-[[4-[[(メチルアミノ)カルボニル]
アミノ]フェニル]スルホニル]-ベンズアミド(あるいはN-(2-メトキシベンゾイル)-4-[(メチルアミノカルボニル)アミノ]ベンゼンスルホンアミドと呼ばれている;CAS #129531-12-0)である。
【0137】
式1の化合物は、合成有機化学の技術分野において公知である一般的な方法によって調製可能である。注目すべきは、スキーム1~15において記載されている以下の方法およびこれらの変形である。以下の式1~19の化合物中のR1、R2、R3、R2A、R3A、R4、R5、R6、Q1、Q2、Y1、およびY2の定義は、別段の定めがある場合を除き、発明の概要において上記に定義されているとおりである。式1a~1hおよび5aおよび10aはそれぞれ、式1、5および10の化合物の種々のサブセットである。各サブセット式に係る置換基は、別段の定めがある場合を除き、その親式について定義されているとおりである。
【0138】
スキーム1に示されているとおり、式1aの化合物(すなわち、R1、R2、R3、R4およびR5がHであり、ならびに、Y1およびY2がOである式1)は、プロピルホスホン酸無水物、ジシクロヘキシルカルボジイミド、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド、N,N’-カルボニルジイミダゾール、2-クロロ-l,3-ジメチルイミダゾリウムクロリドまたは2-クロロ-l-メチルピリジニウムヨージドなどの脱水カップリング試薬の存在下における式2の酸と式3のアミンとの反応により調製可能である。ポリマー-担持シクロヘキシルカルボジイミドなどのポリマー-担持試薬もまた好適である。これらの反応は、典型的には、0~60℃の範囲の温度、ジクロロメタン、アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミドまたは酢酸エチルなどの溶剤中に、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルアミンまたは1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エンなどの塩基の存在下で実施される。プロピルホスホン酸無水物を採用するカップリング条件については、Organic Process Research & Development 2009,13,900-906を参照のこと。プロピルホスホン酸無水物を利用するスキーム1の方法は合成例1のステップEにより例示されている。式1aの化合物のピペリジノン環の3位および4位における置換基、すなわち、C(=O)N(Q2)(R6)およびQ1はそれぞれ、主にトランス立体配置である。
【0139】
【0140】
スキーム2に示されているとおり、式2の化合物は、当業者に周知の方法による式4のエステルの加水分解によって調製可能である。加水分解は、水性塩基または水性酸を伴って、典型的には共溶剤の存在下で実施される。この反応に係る好適な塩基としては、これらに限定されないが、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムなどの水酸化物、ならびに、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウムなどの炭酸塩が挙げられる。この反応に係る好適な酸としては、これらに限定されないが、塩酸、臭化水素酸および硫酸などの無機酸、なら
びに、酢酸およびトリフルオロ酢酸などの有機酸が挙げられる。広く多様な共溶剤がこの反応に好適であり;特にこれらに限定されないが、メタノール、エタノールおよびテトラヒドロフランが挙げられる。この反応は、-20℃および溶剤の沸点、典型的には0~100℃の範囲の温度で実施される。スキーム2の方法は、合成例1のステップDによって例示されている。
【0141】
【0142】
スキーム3に示されているとおり、式4の化合物は、式5の化合物の還元および得られた中間体アミンのその後のインサイチュ環化により入手可能である。式5の化合物中における脂肪族ニトリル基を還元するための広く多様な方法が文献において公知である。当業者に周知の方法としては、ラネーニッケルおよび水素化アルミニウムリチウムの存在下における触媒水素化が挙げられる。スキーム3の方法は合成例1のステップCにより例示されている。
【0143】
【0144】
スキーム4に示されているとおり、式5の化合物は、式6のジエステルと式7のニトリルとを、典型的には、塩基の存在下で反応させることにより調製可能である。この反応に好適な塩基としては、メタノール中のナトリウムメトキシドまたはエタノール中のナトリウムエトキシドなどのアルカリ金属低級アルコキシドが挙げられる。テトラヒドロフラン中のヘキサメチルジシラザンリチウムなどの塩基もまた有用である。スキーム4の方法は合成例1のステップBにより例示されている。式6の化合物は、例えばアルデヒドおよびマロン酸エステルのクネーベナーゲル縮合といった当業者に公知の方法によって容易に調製可能である(例えばG.Jones,Organic Reactions Volume 15,John Wiley and Sons,1967を参照のこと)。
【0145】
【0146】
式5aの化合物(すなわち、R2AおよびR3AがHである式5)は、スキーム5に示されているとおり、式8の化合物と式9のマロン酸エステルとを塩基の存在下に反応させることにより調製可能である。この反応に好適な塩基としては、これらに限定されないが、メタノール中のナトリウムメトキシドまたはエタノール中のナトリウムエトキシドなどのアルカリ金属低級アルコキシド、または、テトラヒドロフランなどの溶剤中のリチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドおよびリチウムジイソプロピルアミドなどの塩基が挙げられる。典型的には、この反応は、-78℃~23℃の範囲で行われる。式8のシアノアルケンは、当業者に公知の方法によって、アルデヒドおよびアセトニトリルから容易に調製可能である。
【0147】
【0148】
スキーム6に示されているとおり、式1aの化合物はまた、スキーム3の方法と同様に、式10の化合物の還元性環化によって調製可能である。スキーム6にも示されているとおり、式1bの化合物(すなわち、R1がOHであり、R2A、R3A、R4およびR5がHであり、Y1およびY2がOである式1)は、式10の化合物から、ギ酸アンモニウムによるパラジウム炭素の存在下における触媒移動水素化、および、その後における中間体ヒドロキシルアミンのインサイチュ環化によって調製可能である。N-ヒドロキシピペリジノンを生成するための触媒移動水素化/環化条件については、J.Med.Chem.1993,36,1041-1047を参照のこと。
【0149】
【0150】
スキーム7に示されているとおり、式10の化合物は、スキーム4に記載の方法と同様に、式11の化合物と式7のニトリルとを、溶剤中において、塩基の存在下で反応させることにより調製可能である。
【0151】
【0152】
スキーム8に示されているとおり、式10aの化合物(すなわち、R2AおよびR3AがHである式10)は、スキーム5の方法と同様に、式8のシアノアルケンと式12のマロン酸エステルとを反応させることにより調製可能である。
【0153】
【0154】
スキーム9に示されているとおり、式11の化合物は、式12のマロン酸エステルと式14のアルデヒドとを当業者に公知の方法により反応させることにより調製可能である。スキーム9にも示されているとおり、式12のマロン酸エステルは、メチルマロニルクロリドなどの式13の低級アルキルマロニルクロリドおよび式3のアミンから当業者に公知の方法により容易に調製することが可能である。
【0155】
【0156】
スキーム10に示されているとおり、式1cの化合物(すなわち、R1、R2、R3およびR5がHであり、R4がハロゲンであり、Y1およびY2がOである式1)および式1d(すなわち、R1、R2、R3およびR4がHであり、R5がハロゲンであり、Y1およびY2がOである式1)の混合物は、式1aの化合物とハロゲン供給源とを、溶剤の中において、開始剤の存在下または非存在下に反応させることにより調製可能である。この反応において生成される位置異性体の分離は、クロマトグラフィまたは分別晶出などの標準的な方法により達成可能である。この反応に係る好適なハロゲン供給源としては、臭素、塩素、N-クロロスクシンイミド、N-ブロモスクシンイミドおよびN-ヨードスクシンイミドが挙げられる。この反応に係る好適な開始剤としては、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)および過酸化ベンゾイルが挙げられる。典型的には、この反応は、ジクロロメタンなどの溶剤中において、0℃~溶剤の沸点の範囲内で実施される。
【0157】
【0158】
スキーム11に示されているとおり、式1eの化合物(すなわち、R1がNH2であり、R2、R3、R4およびR5がHであり、Y1およびY2がOである式1)は、式1aの化合物とO-(ジフェニルホスフィニル)ヒドロキシルアミンおよびヒドロキシルアミノ-O-スルフォン酸などのアミノ化試薬とを反応させることにより調製可能である。手法に関して、条件および試薬については、Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters 2009,19,5924-5926およびJ.Org.Chem.2002,67,6236-6239を参照のこと。
【0159】
【0160】
スキーム12に示されているとおり、式1fの化合物(すなわち、R2、R3、R4、R5およびR6がHであり、Y1がOである式1)は、式15の化合物と、イソシアネート(すなわち、Y2がOである式16の化合物)またはイソチオシアネート(すなわち、Y2がSである式16の化合物)との塩基の存在下における反応によって生成可能である。本プロセスに使用可能である塩基の例としては、スキーム4の方法に列挙されているものが挙げられる。反応温度は、-78℃~用いられる不活性溶剤の沸点の範囲から選択が可能である。典型的には、この反応は、-78℃~100℃の範囲内の温度で、トルエンなどの溶剤中において実施される。
【0161】
【0162】
スキーム13に示されているとおり、式15の化合物は、式17の化合物と式18の対応する求電子剤との塩基の存在下における反応により調製可能である。式18において、Gは脱離基(leaving group)、すなわち脱離基(nucleofuge)を示す。R1の選択に応じて、この反応に好適な求電子剤としては、塩化物、臭化物およびヨウ化物などのハロゲン化アルキル、アルキルスルホネート、t-ブトキシカルボニル無水物および無水酢酸などの酸無水物、ならびに、クロロトリメチルシランなどのハロアルキルシランを挙げることが可能である。この反応に好適な塩基としては、アルカリまたはアルカリ土類金属(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムおよびセシウム)水酸化物、アルコキシド、炭酸塩およびリン酸塩などの無機塩基、ならびに、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミンおよび1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エンなどの有機塩基が挙げられる。例えば、特にこれらに限定されないが、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセタミド、N-メチルピロリジノン、アセトニトリル、C2~C6アルコールおよびアセトン、ならびに、これらの溶剤の混合物を含む広く多様な溶剤がこの反応に好適である。この反応は、-20~200℃、および、典型的には0~50℃の範囲の温度で実施される。
【0163】
【0164】
スキーム14に示されているとおり、式1gの化合物(すなわち、R1、R2、R3、R4およびR5がHであり、Y1およびY2がSである式1の化合物)は、式1aの化合物とローソン試薬、十硫化四リンまたは五硫化二リンなどの少なくとも2当量の加硫試薬とをテトラヒドロフランまたはトルエンなどの溶剤中において反応させることにより調製可能である。典型的には、反応は、0~115℃の範囲内の温度で実施される。当業者は、2当量未満の加硫試薬を用いることで、Y1がOであると共にY2がSであるか、または、Y1がSであると共にY2がOである、式1の化合物を含む混合物を得ることが可能であり、これは、クロマトグラフィおよび結晶化などの従来の方法によって分離が可能であることを認識している。
【0165】
【0166】
スキーム15に示されているとおり、式1hの化合物(すなわち、R1、R2、R3、R4およびR5がHであり、Y2がOであり、Y1がNHである式1の化合物)は、式1aの化合物であるトリエチルオキソニウムテトラフルオロボレート(メーヤワイン試薬)のアルキル化、これに続く、得られた式19のイミノエーテルの水性アンモニアによる処理によって調製可能である。
【0167】
【0168】
スキーム16に示されているとおり、式1aの化合物は、代替的に、式1iの化合物(すなわち、R1が保護基PGである式1のサブセット)から調製可能である。この変換に係る好適な保護基は、置換または無置換アルコキシ、ベンジルオキシまたはベンジル基を含む。注目すべき保護基はPMB基(すなわち、p-メトキシベンジル基)である。式1iの化合物からの保護基の除去は種々の手段によって達成され得る。例えば、メトキシ保護基の除去は、それぞれWardrup,Synlett 2003,9,1352およびTetrahedron Lett.2004,45(22),4229に記載されているとおり、Mo(CO)6またはSmI2を用いることで達成され得る。メトキシ保護基はまた、Takahashi,Chem.Eur.J.2006,12(22),5868に記載されているとおり、触媒水素化を介して除去可能である。ベンジルオキシ保護基は、Panday,Tetrahedron Lett.1995,36(45),8205に記載されているとおり触媒水素化によって、ならびに、Langlois,Tetrahedron Lett.2000,41(43),8285またはWilliams,Angew.Chem.Int.Ed.2005,44(41),6715に記載されているとおりSmI2によって除去される。ベンジル保護基は、トリフルオロ酢酸(Kudou,欧州特許第2336104号明細書,p125)、ボロントリフルオリドエーテラート(Kawanaka,Bioorg.Med.Chem.2003,11(8),1723)、Ce(NH4)2(NO3)6(Yuan,Bioorg.Med.Chem.Letters,2007,17(6),1651)、DDQ(Fernand
ez,J.Org.Chem.2004,69(10),3562)または触媒水素化(Tsai,J.Org.Chem.,2005,70(5),1780)によって除去され得る。好適な保護基の他の例およびその除去は、Wuts,P.G.M.;Greene,T.Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis,4th ed.;Wiley-Interscience:New Jersey,2007に見出すことが可能である。
【0169】
スキーム16にも示されているとおり、式1iの化合物は、スキーム1および2に記載されているものと同一の加水分解/カップリング方法を用いて式20の化合物から調製可能である。当業者は、加水分解、カップリングおよび脱保護反応は特定の順番に従う必要性は必ずしもなく、特定の基材の必要性または反応性に適用するような順番とされ得ることを認識している。
【0170】
【0171】
式20の化合物は、スキーム17に示されているとおり式21の化合物から調製可能である。式22のアミンを式21の化合物と反応させて式24の中間体をインサイチュで生成させ、次いで、これを、その後、還元および環化させ、適切なワークアップおよび精製の後に式20の化合物を得てもよい。一般に、式22のアミンは、式21の化合物と、メタノール、エタノール、トルエン、テトラヒドロフランもしくはジオキサンなどのアルコール、アレーンまたはエーテル溶剤中において、0℃~溶剤の還流温度の範囲の温度で5分間~24時間の範囲の反応時間の間反応に供される。MgSO4などの脱水剤または分子ふるいを任意選択により用いて、式24の中間体の形成を促進させてもよい。1~5当量の酸(例えばCH3CO2H、CF3CO2HまたはHCl)を添加することでも、同様に24の形成を促進させ得る。式24の中間体は一般に、1つの容器の中でインサイチュで形成され式20の化合物に還元/環化されるが、所望の場合には、式24の中間体の単離を行って、還元/環化のために他の溶剤系において消費および反応を行って式20の化合物を得ることが可能である。多様なプロトコルにおいて、水素化ホウ素ナトリウム(Fang、国際公開第2005/044818号パンフレット、p44)、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(Pichette,Eur.J.Org.Chem.2012,7,1328)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(“STAB”,Brandau,Angew.Chem.Int.Ed.,2006,45,4305)、ピリジン/ボラン錯体(Sakamoto,J.Org.Chem.1994,59(4),929)、および、触媒水素化(Tietze,Tetrahedron 1989,45,681)などの還元/環化ステップのための還元剤が用いられる。
【0172】
【0173】
スキーム18に示されているとおり、式4の化合物は、代替的に、国際公開第2005/044818号パンフレット、p55に記載の方法を用いて式21の化合物から調製することが可能である。式21の化合物は、チタン(IV)エトキシドの存在下において式25の化合物との反応に供され、これに続いて、水素化ホウ素ナトリウムによって処理されて、式26のスルホンアミド中間体が得られる。式26の化合物のその後の酸脱保護および環化により、式4の化合物が得られる。
【0174】
式4の化合物に対する他のアプローチはスキーム18に示されている。式21の化合物は、Org.Process Res.Dev.2014,18,215に記載の方法に従って、アミントランスアミナーゼ(「ATA」)を用いる生体触媒還元に供し得る。この反応は、ジメチルスルホキシド/ボレート緩衝剤溶液中において、24~72時間、室温~50℃の範囲の温度で、種々の市販されているATA(Codexis,Inc,Redwood,CA,USA)を用いて実施され得る。ピリドキサル-5-ホスフェートが酵素補助因子として用いられ、一方で、イソプロピルアミンがアミン供給源とされる。
【0175】
あるいは、スキーム18に示されているとおり、式4の化合物は、式5のニトリル中間体を介して式21の化合物から調製可能である。式21のアルデヒドは塩酸ヒドロキシルアミンとヨウ化ナトリウムの存在下に還流で0.5~24時間反応され、この方法の使用は、Ballini,Synlett 2003,12,1841に記載されている。次いで、式5のトリル中間体は、スキーム3に記載のものと同一の方法を用いて還元性環化に供されて式4の化合物が得られ得る。
【0176】
【0177】
スキーム19に示されているとおり、式21’の化合物(すなわち、R2AおよびR3Aが共にHである式21のサブセット)は、式23のアルデヒドと式9のマロン酸エステルとを、塩基の存在下において反応させることにより調製可能である。炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウムなどの塩基が相間移動条件下でのアレーン溶剤中におけるこの変換の達成に用いられてきている(例えばKryshtal,Synthesis,1979,2,107)。
【0178】
さらに、近年における有機触媒における進歩によって、種々のアミン塩基もまた式23の化合物の式21の化合物への転換に用いられることが可能であることが示されている(Feu,Eur.J.Org.Chem.2013,5917における例および記載の文献;ならびに、Zhao,Chem.Commun.2013,49,7555を参照のこと)。特に、これに関しては、種々のキラルピロリジン塩基が式21’の化合物(すなわち、特定のエナンチオマーとしての式21の化合物)のエナンチオ選択的合成に用いられてきている(例えば、Brandau,Angew.Chem.Int.Ed.,2006,45,4305;Fang,Org.Lett.,2010,12(23),5366;および、Ghosh,Org.Biomol.Chem.2012,10,8322を参照のこと)。これらの反応は、水またはアルコール系溶剤中において、0℃~周囲温度の範囲の温度で、1時間~5日間の範囲の時間行うことが最も有利である可能性がある。用いられるピロリジン塩基の量は、式9のマロン酸エステルを基準として5%~20mol%の範囲である。Brandau,Angew.Chem.Int.Ed.2006,45,4305に記載の方法を用いてワークアップおよび精製を達成して、式21の化合物が得られ得る。式23のアルデヒドは市販されているか、または、文献の方法(例えば、Battistuzzi,Org.Lett.2003,5(5),777を参照のこと)を用いて調製可能である。この方法は合成例4のステップAにおいて例示されている。
【0179】
【0180】
種々の官能基を他のものに転換して異なる式1の化合物を得ることが可能であることは当業者に認識されている。官能基の単純かつ明快な相互変換を例示する価値あるリソースに関しては、Larock,R.C.,Comprehensive Organic Transformations:A Guide to Functional Group Preparations,2nd Ed.,Wiley-VCH,New York,1999を参照のこと。例えば、式1の化合物を調製するための中間体は芳香族ニトロ基を含有し得、これをアミノ基に還元し、次いで、ザンドマイヤー反応などの技術分野において周知である反応を介して種々のハロゲン化物に転換することで式1の化合物を得ることが可能である。上記の反応はまた、多くの事例において、代替的な順番で行うことが可能である。
【0181】
式1の化合物の調製に係る上記のいくつかの試薬および反応条件は、中間体に存在する一定の官能基については適合しない場合があり得ることが認識されるべきである。これらの事例においては、保護/脱保護シーケンスまたは官能基相互変換を合成に取り入れることで、所望される生成物の入手が促進されることとなる。保護基の使用および選択は、化学合成における当業者に明らかであろう(例えば、Greene,T.W.;Wuts,P.G.M.Protective Groups in Organic Synthesis,2nd ed.;Wiley:New York,1991を参照のこと)。いくつかの場合においては、いずれかの個別のスキームに記載されているとおり所与の試薬を導入した後、式1の化合物の合成を完了するために、詳述されていない追加のルーチン的な合成ステップを実施する必要性があり得ることを当業者は認識するであろう。式1の化合物の調製に関して、上記のスキームに例示されているステップの組み合わせを、特定的な提示により示唆されているもの以外の順番で実施することが必要であり得ることも当業者は認識するであろう。
【0182】
また、本明細書に記載の式1の化合物および中間体を種々の求電子性、求核性、ラジカル、有機金属、酸化および還元反応に供して置換基を付加または既存の置換基を変更することが可能であることを当業者は認識するであろう。
【0183】
さらなる詳細を伴わずに、上記の記載を利用する当業者は本発明を最大限に利用することが可能であると考えられている。以下の非限定的な例は本発明の例示である。以下の実施例におけるステップは、合成変換全体における各ステップに係る手法を例示するものであり、各ステップについての出発材料は、必ずしも、手法が他の実施例またはステップにおいて記載されている特定の調製実験によって調製されていなくてもよい。割合は、クロマトグラフ溶媒混合物または別段の定めがある場合を除き、重量基準である。クロマトグラフ溶媒混合物に対する部および割合は、別段の定めがある場合を除き体積基準である。1H NMRスペクトルは他に示されていない限りCDCl3溶液中のテトラメチルシラ
ンの低磁場側にppmで報告されており;「s」は一重項を意味し、「d」は二重項を意味し、「t」は三重項を意味し、「q」は四重項を意味し、「m」は多重項を意味し、「br s」は幅広の一重項を意味する。
【0184】
合成例1
N-(2,3-ジフルオロフェニル)-2-オキソ-4-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ピペリジンカルボキサミド(化合物9)の調製
ステップA:3-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-2-プロペンニトリルの調製
水素化ナトリウム(1.0g、43.1mmol)のテトラヒドロフラン(60mL)中の撹拌混合物に、0℃で、(シアノメチル)トリフェニルホスホニウムクロリド(11.6g、34.4mmol)を複数回に分けて添加し、得られた混合物を15分間撹拌した。3-(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド(5.0g、28.7mmol)のテトラヒドロフラン中の溶液を滴下し、得られた反応混合物を2時間室温で撹拌した。反応混合物を氷冷水中に注ぎ入れ、酢酸エチルで抽出した。組み合わせた有機抽出物を乾燥させ(Na2SO4)、減圧下で濃縮した。粗生成物を、7%酢酸エチル/石油エーテルで溶離するシリカゲルにおけるカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題の化合物(4.0g)を得た。
1H NMR δ 7.8~7.5(m,4H),7.4(d,1H),6.0(d,1H)。
【0185】
ステップB:1,3-ジエチル2-[2-シアノ-1-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]エチル]プロパンジオエートの調製
新たに調製したナトリウムエトキシドの溶液(960mg)(金属ナトリウム(41.8mmol)をエタノール(60mL)中に溶解することにより調製した)にマロン酸ジエチル(4.04g、25.26mmol)を添加し、得られた反応混合物を10分間0℃で撹拌した。3-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-2-プロペンニトリル(すなわち、ステップAの生成物、4.0g、21.05mmol)のエタノール中の溶液を反応混合物に0℃で滴下し、得られた混合物を室温で1時間撹拌し、次いで、さらに2時間還流に供した。反応混合物を氷冷水中に注ぎ入れ、酢酸エチルで抽出した。組み合わせた有機抽出物を乾燥させ(Na2SO4)、減圧下で濃縮した。粗生成物を、10%酢酸エチル/石油エーテルで溶離するシリカゲルにおけるカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題の化合物(6.0g)を得た。
1H NMR δ(DMSO-d6)7.8(s,1H),7.7(d,1H),7.6(d,1H),7.5(t,1H),4.2(q,2H),4.1(q,2H),3.8(q,2H),3.7(m,1H),3.1(m,1H),1.2(t,6H)。
【0186】
ステップC:エチル2-オキソ-4-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ピペリジンカルボキシレートの調製
1,3-ジエチル2-[2-シアノ-1-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]エチル]プロパンジオエート(すなわち、ステップBの生成物、6g、16.8mmol)のエタノール(100mL)中の溶液を、100℃で16時間、鋼製の高圧容器中において、ラネーニッケル(7.47g、84.03mmol)および水素の存在下に、加圧下(40atm+)で加熱した。反応混合物をCelite(登録商標)珪藻土ろ過助剤パッドを通してろ過し、ろ液を減圧下で濃縮した。粗生成物をペンタン/ジエチルエーテルで倍散して表題の化合物(3.0g)を得た。
1H NMR(DMSO-d6)δ 7.8(br s,1H),7.7(d,1H),7.6(d,2H),7.5(t,1H),4(d,1H),3.9(m,2H),3.6(t,1H),3.2(m,2H),1.96(m,1H),1.9(m,1H),0.96(t,3H)。
【0187】
ステップD:2-オキソ-4-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ピペリジンカルボン酸の調製
エチル2-オキソ-4-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ピペリジンカルボキシレート(すなわち、ステップCの生成物、3.0g、9.52mmol)のエタノール(30mL)中の撹拌溶液に、0℃で、50%水性水酸化ナトリウム(2.2mL、28.5mmol)を添加し、得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、6Mの水性塩酸で処理してpHを4~5に調節し、得られた固体をろ過し、ジエチルエーテルで洗浄して、表題の化合物を固体(1.8g)として得た。
1H NMR(DMSO-d6)δ 12.4(br s,1H),7.8(br s,1H),7.6(d,2H),7.4(d,2H),3.6(d,1H),3.4(m,1H),3.2(m,1H),2.01(m,1H),1.9(m,1H)。
【0188】
ステップE:N-(2,3-ジフルオロフェニル)-2-オキソ-4-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ピペリジンカルボキサミドの調製
2-オキソ-4-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ピペリジンカルボン酸(すなわち、ステップDの生成物、500mg、1.74mmol)および2,3-ジフルオロアニリン(270mg、2.09mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)中の溶液に、トリエチルアミン(0.75mL、5.22mmol)およびプロピルホスホン酸無水物(830mg、2.61mmol)を添加し、得られた混合物を16時間室温で撹拌した。反応混合物を水で失活させ、酢酸エチルで抽出した(3×)。組み合わせた有機抽出物を水、塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、減圧下で濃縮した。粗生成物を、酢酸エチルで溶離する中性アルミナにおけるクロマトグラフィにより精製して、表題の化合物を固体(300mg)として得た。
1H NMR(DMSO-d6)δ 10.1(s,1H),7.9(br s,1H),7.7~7.4(m,5H),7.2~7.0(m,2H),3.8(d,1H),3.6(t,1H),3.4~3.2(m,2H),2.01~1.98(m,2H)。
【0189】
合成例2
N-(2-フルオロフェニル)-2-オキソ-4-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ピペリジンカルボキサミド(化合物14)の調製
実施例1の方法、2-オキソ-4-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ピペリジンカルボン酸および2-フルオロアニリンを用いて、表題の化合物(300mg)を固体として得た。
1H NMR(DMSO-d6)δ 10.2(br s,1H),8.00(m,1H),7.28(m,5H),7.02(m,3H),6.45(br s,1H),4.15(d,1H),4.05(m,1H),3.55(d,1H)。
【0190】
合成例3
N-(2-クロロフェニル)-2-オキソ-4-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ピペリジンカルボキサミド(化合物13)の調製
実施例1の方法、2-オキソ-4-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ピペリジンカルボン酸および2-クロロアニリンを用いて、表題の化合物(220mg)を固体として得た。
1H NMR δ 9.6(br s,1H),7.9(br s,1H),7.7(d,2H),7.6~7.5(m,3H),7.4(d,1H),7.3(t,1H),7.1(t,1H),3.9(d,1H),3.6~3.5(m,1H),3.4~3.2(m,2H),2.0~1.9(m,2H)。
【0191】
合成例4
(3S,4S)-4-(4-フルオロフェニル)-1-メチル-2-オキソ-N-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ピペリジンカルボキサミド(化合物53)の調製
ステップA:1,3-ビス(フェニルメチル)-2-[(1S)-1-(4-フルオロフェニル)-3-オキソプロピル]プロパンジオエートの調製
トランス-4-フルオロシンナムアルデヒド(14.57g、97.07mmol)のエタノール(150mL)中の溶液に、(R)-ヨルゲンセン触媒(すなわち、(R)-α,α-ビス[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]-2-ピロリジンメタノールトリメチルシリルエーテル)(2.9g、4.86mmol)およびマロン酸ジベンジル(13.8g、48.53mmol)を0℃で添加した。得られた混合物を0℃で100時間撹拌した。完了した後、反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を水(300mL)中に注ぎ入れ、酢酸エチルで抽出した(3×200mL)。組み合わせた有機層を水、続いて、塩水溶液で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。混合物をろ過し、減圧下で濃縮して粗残渣を得た。次いで、得られた残渣を、石油エーテル中の酢酸エチル(4:1)で溶離するカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題の化合物(12.0g)をオフホワイトの固体として得た。
MS=433.10(M-1);[α]23
D=+16.07。
【0192】
ステップB:フェニルメチル(3R,4S)-4-(4-フルオロフェニル)-1-メチル-2-オキソ-3-ピペリジンカルボキシレートの調製
1,3-ビス(フェニルメチル)-2-[(1S)-1-(4-フルオロフェニル)-3-オキソプロピル]プロパンジオエート(すなわち、ステップAの生成物、7.0g、16.12mmol)の1,4-ジオキサン(70mL)中の溶液に、メチルアミンのテトラヒドロフラン(24.2mL、48.37mmol)中の2M溶液を添加し、得られた混合物を周囲温度で15分間撹拌した。次いで、この混合物に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(4.43g、20.9mmol)を周囲温度で添加し、得られた混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して粗残渣を得、これを、酢酸エチル(200mL)で希釈し、飽和重炭酸ナトリウム溶液(100mL)で洗浄し、続いて、水で洗浄した。有機層を組み合わせ、無水Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、次いで、減圧下で濃縮して粗残渣を得た。分取HPLCにより精製を行って、表題の化合物(1.0g)をオフホワイトの固体として得た。
MS=342.20(M+1)。
【0193】
ステップC:(3R,4S)-4-(4-フルオロフェニル)-1-メチル-2-オキソ-3-ピペリジンカルボン酸の調製
(3R,4S)-4-(4-フルオロフェニル)-1-メチル-2-オキソ-3-ピペリジンカルボキシレート(すなわち、ステップBの生成物、1.0g、3.6mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)および水(10mL)中の溶液に、水酸化リチウム一水和物(0.614g、17.92mmol)を添加し、得られた混合物を周囲温度で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣を酢酸エチル(100mL)で希釈し、水(50mL)で洗浄した。有機層を廃棄し、水性層を1N水性塩酸で酸性化し、酢酸エチルで抽出した(3×30mL)。組み合わせた有機層を水、塩水溶液で洗浄し、次いで、無水Na2SO4で乾燥させ、ろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して粗残渣を得た。粗残渣をジエチルエーテルで洗浄することにより精製して、表題の化合物(0.5g)をオフホワイトの固体として得た。
MS=252.21(M+1)。
【0194】
ステップD:(3S,4S)-4-(4-フルオロフェニル)-1-メチル-2-オキソ-N-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ピペリジンカルボキサミドの調製
(3R,4S)-4-(4-フルオロフェニル)-1-メチル-2-オキソ-3-ピペ
リジンカルボン酸(すなわち、ステップCの生成物、0.2g、0.8mmol)のジクロロメタン(10mL)中の溶液に、2-(トリフルオロメチル)アニリン(0.153g、0.95mmol)、プロピルホスホン酸無水物(酢酸エチル中の50%溶液、1mL、1.6mmol)、トリエチルアミン(0.35mL、3.0mmol)を添加し、得られた混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物をジクロロメタン(50mL)で希釈し、水(20mL)で洗浄した。有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗残渣を得た。次いで、この残渣を、石油エーテル中の酢酸エチル(5:1)で溶離するカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題の化合物をオフホワイトの固体として得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl3):δ 9.48(br s,1H),8.13(d,1H),7.59(d,1H),7.51(t,1H),7.17~7.23(m,3H),7.02(t,2H),3.98(t,1H),3.64(d,1H),3.38(m,1H),3.19(m,1H),3.06(s,3H),2.18(m,1H),1.98(m,1H);MS=395.2(M+1);m.p.=72~74℃。
【0195】
合成例5
(3R,4S)-4-(4-フルオロフェニル)-2-オキソ-N-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ピペリジンカルボキサミド(化合物57)の調製
ステップA:フェニルメチル(3R,4S)-4-(4-フルオロフェニル)-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-2-オキソ-3-ピペリジンカルボキシレートの調製
1,3-ビス(フェニルメチル)-2-[(1S)-1-(4-フルオロフェニル)-3-オキソプロピル]プロパンジオエート(すなわち、合成例4中のステップAの生成物、3.0g、6.91mmol)の1,4-ジオキサン(30mL)中の溶液に、4-メトキシベンジルアミン(2.70mL、20.73mmol)を添加し、混合物を室温で15分間撹拌した。次いで、この混合物にトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(2.92g、13.81mmol)を添加し、得られた混合物を16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して粗残渣を得た。この残渣を酢酸エチル(200mL)で希釈し、重炭酸ナトリウム飽和溶液(100mL)、続いて、水で洗浄した。これらの層を分離し、有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮した。このようにして得られた材料を、石油エーテル中の酢酸エチル(1:1)で溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題の化合物(2.5g)を薄い黄色の液体として得た。MS=448.3(M+1)。
【0196】
ステップB:(3R,4S)-4-(4-フルオロフェニル)-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-2-オキソ-3-ピペリジンカルボン酸の調製
(3R,4S)-4-(4-フルオロフェニル)-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-2-オキソ-3-ピペリジンカルボキシレート(すなわち、ステップAの生成物、2.0g、4.46mmol)のテトラヒドロフラン(20mL)および水(20mL)中の溶液に、水酸化リチウム一水和物(0.94g、22.34mmol)を添加し、反応混合物を室温で16時間を撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣をジエチルエーテル(100mL)で希釈し、水(50mL)で洗浄した。これらの層を分離し、水性層を1N水性塩酸で酸性化し、酢酸エチルで抽出した(3×40mL)。組み合わせた有機層を水、続いて、塩水溶液で洗浄し、次いで、無水Na2SO4で乾燥させた。次いで、混合物をろ過し、減圧下で濃縮して、表題の化合物(1.5g)を薄い茶色の固体として得た。
MS=358.20(M+1);m.p.=64~67℃。
【0197】
ステップC:(3S,4S)-4-(4-フルオロフェニル)-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-2-オキソ-N-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ピ
ペリジンカルボキサミドの調製
(3R,4S)-4-(4-フルオロフェニル)-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-2-オキソ-3-ピペリジンカルボン酸(すなわち、ステップBの生成物、0.8g、2.24mmol)および2-トリフルオロメチルアニリン(0.43g、2.68mmol)のジクロロメタン(10mL)中の溶液に、プロピルホスホン酸無水物(酢酸エチル中の50%溶液、2.84mL、4.47mmol)、トリエチルアミン(0.9mL、6.70mmol)を添加し、反応混合物を周囲温度で16時間撹拌した。反応混合物をジクロロメタン(100mL)で希釈し、水(50mL)で洗浄した。有機層を分離し、無水Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗残渣を得た。この粗材料を、石油エーテル中の酢酸エチル(3:1)で溶離するカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題の化合物(0.6g)を薄い緑色の液体として得た。
MS=501.29(M+1)。
【0198】
ステップD:(3R,4S)-4-(4-フルオロフェニル)-2-オキソ-N-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ピペリジンカルボキサミドの調製
(3S,4S)-4-(4-フルオロフェニル)-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-2-オキソ-N-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ピペリジンカルボキサミド(すなわち、ステップCの生成物、0.5g、0.99mmol)に、トリフルオロ酢酸(10mL)を添加し、反応混合物を110℃で72時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮してトリフルオロ酢酸を除去した。得られた残渣をNaHCO3飽和溶液で中和し、ジクロロメタンで抽出した(2×100mL)。組み合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた材料を、石油エーテル中の酢酸エチル(3:1)で溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題の化合物をオフホワイトの固体として得た。
1H NMR(400 MHz,DMSO-d6):δ 9.58(s,1H),7.89(s,1H),7.61(m,2H),7.40~7.29(m,4H),7.11(m,2H),3.76(d,1H),3.42(m,1H),3.23(m,1H),2.45(m,1H),1.91(m,2H);
MS=381.22(M+1);m.p.=81~84℃。
【0199】
技術分野において公知である方法を伴う本明細書に記載の手法により、表1~56の以下の化合物を調製可能である。以下の略語が以下の表において用いられている:tは第3級を意味し、sは第2級を意味し、nはノルマルを意味し、iはイソを意味し、cはシクロを意味し、Meはメチルを意味し、Etはエチルを意味し、Prはプロピルを意味し、Buはブチルを意味し、i-Prはイソプロピルを意味し、c-Prはシクロプロピルを意味し、t-Buは第3級ブチルを意味し、c-Buはシクロブチルを意味し、Phはフェニルを意味し、OMeはメトキシを意味し、OEtはエトキシを意味し、SMeはメチルチオを意味し、NHMeはメチルアミノを意味し、CNはシアノを意味し、NO2はニトロを意味し、TMSはトリメチルシリルを意味し、SOMeはメチルスルフィニルを意味し、および、SO2Meはメチルスルホニルを意味する。
【0200】
【0201】
【0202】
【0203】
【0204】
【0205】
表2は、行表題「R1はHであり;Q2はPh(2-F)であり;および、Q1は以下のとおり」が、以下の表2に列挙されている行表題(すなわち、「R1はHであり;Q2はPh(2,3-F)であり;および、Q1は以下のとおり」)で置き換えられていることを除き、同じく構成されている。従って、表2中の最初の項目は、R1がHであり;Q2がPh(2,3-ジ-F)であり;および、Q1がPh(3-Cl)である(すなわち、3-クロロフェニル)式1の化合物である。表3~56も同様に構成されている。
【0206】
【0207】
【0208】
配合物/実用性
本発明の化合物は、一般に、組成物中において、キャリアとされる界面活性剤、固体希釈剤および液体希釈剤からなる群から選択される少なくとも1種の追加のコンポーネントと共に、除草性処方成分(すなわち配合物)として用いられるであろう。配合物または組成物処方成分は、活性処方成分の物理特性、適用形態、ならびに、土壌タイプ、水分および温度などの環境要因と適合するよう選択される。
【0209】
有用な配合物は液体組成物および固体組成物の両方を含む。液体組成物としては、溶液(乳化性濃縮物を含む)、懸濁液、エマルジョン(マイクロエマルジョン、水中油型エマルジョン、流動性濃縮物および/またはサスポエマルジョンを含む)等が挙げられ、これらは、任意により、ゲルに増粘可能である。水性液体組成物の一般的なタイプは、可用性濃縮物、懸濁濃縮物、カプセル懸濁液、濃縮エマルジョン、マイクロエマルジョン、水中油型エマルジョン、流動性濃縮物およびサスポエマルジョンである。非水性液体組成物の一般的なタイプは、乳化性濃縮物、マイクロ乳化性濃縮物、分散性濃縮物および油分散体である。
【0210】
固体組成物の一般的なタイプは、粉剤、粉末、顆粒、ペレット、プリル、香錠、錠剤、
充填フィルム(種子粉衣を含む)等であり、これらは、水分散性(「湿潤性」)または水溶性であることが可能である。フィルム形成性溶液または流動性懸濁液から形成されたフィルムおよびコーティングが種子処理に特に有用である。活性処方成分は、(マイクロ)カプセル化されていることが可能であり、さらに、懸濁液または固体配合物に形成されることが可能である;あるいは、活性処方成分の全配合物をカプセル化(または「オーバーコート」)することが可能である。カプセル化により、活性処方成分の放出を制御または遅延させることが可能である。乳化性顆粒は、乳化性濃縮物配合物の利点と乾燥顆粒状配合物の利点の両方を兼ね備えている。高濃度組成物は、さらなる配合物への中間体として主に用いられる。
【0211】
噴霧可能な配合物は、典型的には、吹付けの前に好適な媒体中で希釈される。このような液体および固体配合物は、通常は水であるが、場合により、芳香族またはパラフィン系炭化水素または植物油のような他の好適な媒体である噴霧媒体中で容易に希釈されるよう配合される。噴霧量は、およそ約1~数千リットル/ヘクタールの範囲であることが可能であるが、より典型的には、約10~数百リットル/ヘクタールの範囲である。噴霧可能な配合物は、空中もしくは地上散布による葉の処理のために、または、植物の成長培地への適用のために好適な他の媒体または水と、タンク中で混合されることが可能である。液体および乾燥配合物は、注入灌漑システムに直接的に計量可能であり、または、植え付けの最中に畝間に計量可能である。
【0212】
配合物は、典型的には、合計で100重量パーセントとなる以下のおおよその範囲内で有効量の活性処方成分、希釈剤および界面活性剤を含有するであろう。
【0213】
【0214】
固体希釈剤としては、例えば、ベントナイト、モンモリロナイト、アタパルジャイトおよびカオリンなどのクレイ、石膏、セルロース、二酸化チタン、酸化亜鉛、デンプン、デキストリン、糖質(例えば、ラクトース、スクロース)、シリカ、タルク、雲母、珪藻土、尿素、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウムおよび重炭酸ナトリウム、ならびに、硫酸ナトリウムが挙げられる。典型的な固体希釈剤は、Watkins et al.,Handbook of Insecticide Dust Diluents and Carriers,2nd Ed.,Dorland Books,Caldwell,Ne
w Jerseyに記載されている。
【0215】
液体希釈剤としては、例えば、水、N,N-ジメチルアルカンアミド(例えば、N,N-ジメチルホルムアミド)、リモネン、ジメチルスルホキシド、N-アルキルピロリドン(例えば、N-メチルピロリジノン)アルキルリン酸塩(例えば、リン酸トリエチル)、エチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、炭酸プロピレン、ブチレンカーボネート、パラフィン(例えば、白色鉱油、正パラフィン、イソパラフィン)、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、グリセリン、グリセロールトリアセテート、ソルビトール、芳香族炭化水素、脱芳香族化脂肪族、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、シクロヘキサノン、2-ヘプタノン、イソホロンおよび4-ヒドロキシ-4-メチル-2-ペンタノンなどのケトン、酢酸イソアミル、酢酸ヘキシル、酢酸ヘプチル、酢酸オクチル、酢酸ノニル、酢酸トリデシルおよび酢酸イソボルニルなどの酢酸塩、アルキル化乳酸塩エステル、二塩基性エステル、アルキルおよびアリール安息香酸塩およびγ-ブチロラクトンなどの他のエステル、ならびに、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロピルアルコール、n-ブタノール、イソブチルアルコール、n-ヘキサノール、2-エチルヘキサノール、n-オクタノール、デカノール、イソデシルアルコール、イソオクタデカノール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、オレイルアルコール、シクロヘキサノール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ジアセトンアルコールおよびベンジルアルコールなどの直鎖、分岐、飽和または不飽和であることが可能であるアルコールが挙げられる。液体希釈剤としてはまた、植物種子および果実油(例えば、オリーヴ、ヒマ、亜麻仁、ゴマ、コーン(トウモロコシ)、ピーナッツ、ヒマワリ、ブドウ種子、ベニバナ、綿実、ダイズ、ナタネ、ココナツおよびパーム核の油)、動物性脂肪(例えば、牛脂、豚脂、ラード、タラ肝、魚油)、ならびに、これらの混合物などの飽和および不飽和脂肪酸のグリセロールエステル(典型的にはC6~C22)が挙げられる。液体希釈剤としてはまた、アルキル化脂肪酸(例えば、メチル化、エチル化、ブチル化)が挙げられ、ここで、脂肪酸は、植物および動物由来のグリセロールエステルの加水分解によって入手され得、蒸留により精製されることが可能である。典型的な液体希釈剤は、Marsden,Solvents Guide,2nd Ed.,Interscience,New York,1950に記載されている。
【0216】
本発明の固体および液体組成物は、度々、1種または複数種の界面活性剤を含むが挙げられる。液体に添加される場合、界面活性剤(「表面活性薬剤」としても知られている)は、一般に、液体の表面張力を変性(最も頻繁には低減)させる。界面活性剤分子中の親水性基および親油性基の性質に応じて、界面活性剤は、湿潤剤、分散剤、乳化剤または消泡剤として有用であることが可能である。
【0217】
界面活性剤は、ノニオン性、アニオン性またはカチオン性に分類されることが可能である。本組成物に有用なノニオン性界面活性剤としては、これらに限定されないが:天然および合成アルコール(分岐または直鎖であり得る)系であり、ならびに、アルコールおよびエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドまたはこれらの混合物から調製されるアルコールアルコキシレートなどのアルコールアルコキシレート;アミンエトキシレート、アルカノールアミドおよびエトキシル化アルカノールアミド;エトキシル化ダイズ油、ヒマシ油およびナタネ油などのアルコキシル化トリグリセリド;オクチルフェノールエトキシレート、ノニルフェノールエトキシレート、ジノニルフェノールエトキシレートおよびドデシルフェノールエトキシレートなどのアルキルフェノールアルコキシレート(フェノールおよびエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドまたはこれらの混合物から調製されたもの);エチレンオキシドまたはプロピレンオキシドから調製されたブロックポリマー、および、末端ブロックがプロピレンオキシドから調製された逆ブロックポリマー;エトキシル化脂肪酸;エトキシル化脂肪エステルおよび油;エ
トキシル化メチルエステル;エトキシル化トリスチリルフェノール(エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドまたはこれらの混合物から調製されたものを含む);ポリエトキシル化ソルビタン脂肪酸エステル、ポリエトキシル化ソルビトール脂肪酸エステルおよびポリエトキシル化グリセロール脂肪酸エステルなどの脂肪酸エステル、グリセロールエステル、ラノリン系誘導体、ポリエトキシレートエステル;ソルビタンエステルなどの他のソルビタン誘導体;ランダムコポリマー、ブロックコポリマー、アルキドPEG(ポリエチレングリコール)樹脂、グラフトまたはくし形ポリマーおよび星形ポリマーなどの高分子界面活性剤;ポリエチレングリコール(PEG);ポリエチレングリコール脂肪酸エステル;シリコーン系界面活性剤;ならびに、スクロースエステル、アルキルポリグリコシドおよびアルキル多糖類などの糖質-誘導体が挙げられる。
【0218】
有用なアニオン性界面活性剤としては、これらに限定されないが:アルキルアリールスルホン酸およびこれらの塩;カルボキシル化アルコールまたはアルキルフェノールエトキシレート;ジフェニルスルホネート誘導体;リグノスルホネートなどのリグニンおよびリグニン誘導体;マレイン酸またはコハク酸またはこれらの無水物;オレフィンスルホン酸塩;アルコールアルコキシレートのリン酸エステル、アルキルフェノールアルコキシレートのリン酸エステルおよびスチリルフェノールエトキシレートのリン酸エステルなどのリン酸エステル;タンパク質系界面活性剤;サルコシン誘導体;硫酸スチリルフェノールエーテル;油および脂肪酸の硫酸塩およびスルホン酸塩;エトキシル化アルキルフェノールの硫酸塩およびスルホン酸塩;アルコールの硫酸塩;エトキシル化アルコールの硫酸塩;N,N-アルキルタウレートなどのアミンおよびアミドのスルホン酸塩;ベンゼン、クメン、トルエン、キシレン、ならびに、ドデシルおよびトリデシルベンゼンのスルホン酸塩;縮合ナフタレンのスルホン酸塩;ナフタレンおよびアルキルナフタレンのスルホン酸塩;精留された石油のスルホン酸塩;スクシナメート;ならびに、ジアルキルスルホコハク酸塩などのスルホコハク酸塩およびそれらの誘導体が挙げられる。
【0219】
有用なカチオン性界面活性剤としては、これらに限定されないが:アミドおよびエトキシル化アミド;N-アルキルプロパンジアミン、トリプロピレントリアミンおよびジプロピレンテトラアミン、ならびに、エトキシル化アミン、エトキシル化ジアミンおよびプロポキシル化アミンなどのアミン(アミンおよびエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドまたはこれらの混合物から調製されたもの);アミン酢酸塩およびジアミン塩などのアミン塩;第4級塩、エトキシル化第4級塩およびジ第4級塩などの第4級アンモニウム塩;ならびに、アルキルジメチルアミンオキシドおよびビス-(2-ヒドロキシエチル)-アルキルアミンオキシドなどのアミンオキシドが挙げられる。
【0220】
ノニオン性界面活性剤とアニオン性界面活性剤との混合物、または、ノニオン性界面活性剤とカチオン性界面活性剤との混合物もまた本組成物について有用である。ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤およびカチオン性界面活性剤、ならびに、これらの推奨される使用が、McCutcheon’s Emulsifiers and Detergents,McCutcheon’s Division,The Manufacturing Confectioner Publishing Co.発行の年刊国際および北米版;Sisely and Wood,Encyclopedia of
Surface Active Agents,Chemical Publ.Co.,Inc.,New York,1964;および、A.S.Davidson and
B.Milwidsky,Synthetic Detergents,Seventh Edition,John Wiley and Sons,New York,1987を含む多様な発行済みの文献中に開示されている。
【0221】
本発明の組成物はまた、配合助剤、および、当業者に配合助剤として公知である添加剤を含有していてもよい(これらのいく種かは、固体希釈剤、液体希釈剤または界面活性剤
としても機能するとみなされ得る)。このような配合助剤および添加剤は:pH(緩衝剤)、処理中の発泡(ポリオルガノシロキサンなどの消泡剤)、有効成分の析出(懸濁剤)、粘度(チクソトロープ性増粘剤)、容器中の微生物の増殖(抗菌剤)、生成物の凍結(不凍液)、色(染料/顔料分散体)、洗濯堅牢性(塗膜形成剤または展着剤)、蒸発(蒸発抑制剤)および他の配合属性を制御し得る。塗膜形成剤としては、例えば、ポリ酢酸ビニル、ポリ酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルピロリドン-ビニルアセテートコポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールコポリマーおよびワックスが挙げられる。配合助剤および添加剤の例としては、McCutcheon’s Volume 2:Functional Materials,McCutcheon’s Division,The Manufacturing Confectioner Publishing Co.発行の年刊国際および北米版;ならびに、国際公開第03/024222号パンフレットに列挙されているものが挙げられる。
【0222】
式1の化合物およびいずれかの他の有効成分は、典型的には、有効成分を溶剤中に溶解させることにより、または、液体もしくは乾燥希釈剤中に粉砕することにより、本組成物中に組み込まれる。乳化性濃縮物を含む溶液は、単に処方成分を混合することにより調製することが可能である。乳化性濃縮物として用いることが意図されている液体組成物の溶剤が不水和性である場合、乳化剤は、典型的には、水での希釈時に有効成分含有溶剤が乳化するよう添加される。2,000μm以下の粒径を有する有効成分スラリーは、媒体ミルを用いて湿潤粉砕されて、3μm未満の平均直径を有する粒子とされることが可能である。水性スラリーは、最終懸濁濃縮物(例えば、米国特許第3,060,084号明細書を参照のこと)とされるか、または、噴霧乾燥によりさらに処理されて水-分散性顆粒が形成されることが可能である。乾燥配合物は、通常は、2~10μmの範囲内の平均粒径をもたらす乾式粉砕プロセスを必要とする。粉剤および粉末は、ブレンド工程および通常は粉砕工程により調製されることが可能である(ハンマーミルまたは流体-エネルギーミルなどで)。顆粒およびペレットは、予め形成した粒状キャリアに有効成分材を吹付けることにより、または、凝塊技術により調製されることが可能である。Browning,「Agglomeration」,Chemical Engineering,December 4,1967,pp147-48、Perry’s Chemical Engineer’s Handbook,4th Ed.,McGraw-Hill,New York,1963,pages 8-57およびそれ以降、ならびに、国際公開第91/13546号パンフレットを参照のこと。ペレットは、米国特許第4,172,714号明細書に記載のとおり調製することが可能である。水分散性および水溶性顆粒は、米国特許第4,144,050号明細書、米国特許第3,920,442号明細書および独国特許第3,246,493号明細書に教示されているとおり調製することが可能である。錠剤は、米国特許第5,180,587号明細書、米国特許第5,232,701号明細書および米国特許第5,208,030号明細書に教示されているとおり調製することが可能である。フィルムは、英国特許2,095,558号明細書および米国特許第3,299,566号明細書に教示されているとおり調製することが可能である。
【0223】
配合技術分野に関するさらなる情報に関しては、T.S.Woods,「The Formulator’s Toolbox-Product Forms for Modern Agriculture」,Pesticide Chemistry and
Bioscience,The Food-Environment Challenge,T.Brooks and T.R.Roberts,Eds.,9th International Congress on Pesticide Chemistryの予稿集,The Royal Society of Chemistry,Cambridge,1999,pp.120-133を参照のこと。また、米国特許第3,235,361号明細書、第6欄、第16行~第7欄、第19行および実施例10~41;米国特許第3,309,192号明細書、第5欄、第43行~第7欄、第62行、なら
びに、実施例8、12、15、39、41、52、53、58、132、138~140、162~164、166、167および169~182;米国特許第2,891,855号明細書、第3欄、第66行~第5欄、第17行および実施例1~4;Klingman,Weed Control as a Science,John Wiley and Sons,Inc.,New York,1961,pp81-96;Hance
et al.,Weed Control Handbook,8th Ed.,Blackwell Scientific Publications,Oxford,1989;ならびに、Developments in formulation technology,PJB Publications,Richmond,UK,2000を参照のこと。
【0224】
以下の実施例において、すべての割合は重量基準であり、すべての配合物は従来の方法で調製される。化合物番号は、索引表A~C中の化合物を指す。さらなる詳細を伴わずに、前記の記載を用いる当業者は、本発明を最大限利用可能であると考えられている。以下の非限定的な実施例は、本発明の例示である。別途記載されていない限り、割合は重量基準である。
【実施例】
【0225】
【0226】
【0227】
【0228】
【0229】
【0230】
【0231】
【0232】
【0233】
【0234】
本開示はまた、「化合物9」が、上記の「化合物1」、「化合物2」、「化合物3」、「化合物4」、「化合物5」、「化合物6」、「化合物7」、「化合物8」、「化合物10」、「化合物11」、「化合物12」、「化合物13」、「化合物14」、「化合物15」、「化合物16」、「化合物17」、「化合物18」、「化合物19」、「化合物20」、「化合物21」、「化合物22」、「化合物23」、「化合物24」、「化合物25」、「化合物26」、「化合物27」、「化合物28」、「化合物29」、「化合物30」、「化合物31」、「化合物32」、「化合物33」、「化合物34」、「化合物35」、「化合物36」、「化合物37」、「化合物38」、「化合物39」、「化合物40」、「化合物41」、「化合物42」、「化合物43」、「化合物44」、「化合物45」、「化合物46」、「化合物47」、「化合物48」、「化合物49」、「化合物50」、「化合物51」、「化合物52」、「化合物53」、「化合物54」、「化合物55」、「化合物56」、「化合物57」、「化合物58」、「化合物59」、「化合物60」、「化合物61」、「化合物62」または「化合物63」で置き換えられることを除き、上記の実施例A~Iを含む。
【0235】
テスト結果は、本発明の化合物が、高度に活性な発芽前および/または発芽後除草剤および/または植物成長調節剤であることを示す。本発明の化合物は、一般に、早期発芽後雑草防除(すなわち、土壌から雑草の実生が出現した直後に適用)および発芽前雑草防除(すなわち、土壌から雑草の実生が出現する前に適用)について最も高い活性を示す。これらの多くは、燃料保管タンクの周囲、産業用保管領域、駐車場、ドライブインシアター、飛行場、河岸、潅漑および他の水路、広告板の周囲、ならびに、幹線道路および鉄道構造物などのすべての植生の完全な防除が所望される領域における広範囲の発芽前および/または発芽後雑草防除について実用性を有する。作物対雑草における選択的な代謝により
、または、作物および雑草における生理的阻害位置に係る選択的な活性により、または、作物および雑草の混合物の環境における選択的な配置により、本発明の化合物の多くは、作物/雑草混合物中における草および広葉雑草の選択的な防除に有用である。化合物または化合物群におけるこれらの選択性要因の好ましい組み合わせは、日常的な生物学的および/または生化学的アッセイを行うことにより容易に判定可能であることが当業者により認識されるであろう。本発明の化合物は、特に限定されないが、アルファルファ、オオムギ、綿、コムギ、セイヨウアブラナ、サトウダイコン、コーン(トウモロコシ)、モロコシ属(Sorghum)、ダイズ、イネ、カラスムギ、ピーナッツ、野菜、トマト、ジャガイモ;コーヒー、カカオ、アブラヤシ、ゴム、サトウキビ、柑橘類、ブドウ、果樹、堅果の成る木、バナナ、プランテイン(plantain)、パイナップル、ホップ、チャを含む多年生のプランテーション作物;ならびに、ユーカリおよび針葉樹(例えば、タエダマツ)などの森林;ならびに、芝生種(例えば、ケンタッキーブルーグラス、アメリカシバ、ケンタッキーフェスキューおよびバミューダグラス)を含む重要な農学作物に対して寛容性を示し得る。本発明の化合物は、遺伝子組換えまたは交配により除草剤に対する耐性が組み込まれ、無脊椎動物有害生物に対して有害なタンパク質(バチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)トキシンなど)を発現し、および/または、他の有用な形質を発現する作物に用いられることが可能である。当業者は、すべての化合物がすべての雑草に対して等しく効果的であるわけではないことを認識するであろう。代わりに、本化合物は、植物の成長を改変するために有用である。
【0236】
本発明の化合物は(発芽前および発芽後除草の両方の)活性を有するため、植生を死滅させるか、もしくは、損傷を与え、または、その成長を低減させることにより望ましくない植生を防除するために、化合物は、望ましくない植生の群葉もしくは他の部分に、または、望ましくない植生が成長している土壌もしくは水、もしくは、望ましくない植生の種子もしくは他の栄養繁殖体の周囲の土壌もしくは水などの望ましくない植生の環境に、除草に有効な量の本発明の化合物、または、前記化合物と界面活性剤、固体希釈剤もしくは液体希釈剤の少なくとも1種とを含む組成物を接触させるステップを含む、多様な方法により有用に適用可能である。
【0237】
本発明の化合物の除草に有効な量は多数の要因によって判定される。これらの要因としては、選択される配合物、適用方法、存在する植生の量およびタイプ、成長条件等が挙げられる。普通、本発明の化合物の除草に有効な量は、約0.005~20kg/haであり、約0.01~1kg/haが好ましい範囲である。当業者は、所望される雑草防除レベルに必要とされる除草に有効な量を容易に判定可能である。
【0238】
共通の一実施形態において、本発明の化合物は、所望される植生(例えば作物)および望ましくない植生(すなわち雑草)(これらは共に、種子、実生および/またはより大きな植物であり得る)を含む生息地において、成長培地(例えば土壌)に接触するよう、典型的には組成物に配合されて適用される。この生息地において、本発明の化合物を含む組成物は、特に望ましくない植生の植物もしくはその一部に直接、および/または、植物に接触している成長培地に適用されることが可能である。
【0239】
本発明の化合物で処理された生息地における所望される植生の植物品種および栽培品種は、従来の繁殖および交配方法により、または、遺伝子操作方法により得ることが可能である。遺伝子操作された植物(遺伝子組換え植物)は、異種遺伝子(導入遺伝子)が植物のゲノムに安定的に組み込まれたものである。植物ゲノムにおける特定の位置により定義される導入遺伝子は、形質転換または遺伝子組換えイベントと呼ばれる。
【0240】
本発明に従って処理可能である生息地における遺伝子操作された植物栽培品種は、1種以上の生物的ストレス(線虫、昆虫、ダニ、真菌等などの有害生物)もしくは非生物的ス
トレス(渇水、低温、土壌塩分等)に対して耐性であるもの、または、他の望ましい特徴を有するものを含む。植物は、遺伝子操作されて、例えば、除草剤耐性、昆虫抵抗性、変性油プロファイルまたは渇水耐性といった形質を示すことが可能である。単一の遺伝子形質転換イベントまたは形質転換イベントの組み合わせを含む有用な遺伝子操作された植物が表3に列挙されている。表3に列挙されている遺伝子修飾に係る追加の情報は、例えば米国農務省によって管理された公に利用可能とされているデータベースから入手可能である。
【0241】
以下の略語T1~T37が形質に関して表3において用いられている。以下の表において、「-」はその項目は適用がないことを意味し、「tol.」は耐性を意味し、「res.」は抵抗性を意味し、「herb.」は除草剤を意味し、「mod.」は変性を意味する。
【0242】
【0243】
【0244】
【0245】
【0246】
【0247】
【0248】
【0249】
最も典型的には、本発明の化合物は望ましくない植生の防除に用いられるが、処理された生息地における所望される植生に本発明の化合物を接触させることで、遺伝子修飾を介して組み込まれた形質を含む所望される植生における遺伝形質と、超相加的または相乗的な効果がもたらされ得る。例えば、植食性病害虫もしくは植物病害に対する抵抗性、生物的ストレス/非生物的ストレスに対する耐性、または、保管安定性が、所望される植生における遺伝形質から予想されるものより大きい場合がある。
【0250】
本発明の化合物はまた、除草剤、除草剤毒性緩和剤、殺菌・殺カビ剤、殺虫剤、抗線虫薬、殺菌剤、殺ダニ剤、昆虫脱皮阻害剤および発根刺激剤などの成長調節剤、不妊化剤、信号化学物質、忌避剤、誘引剤、フェロモン、摂食刺激物質、植物栄養分、他の生物学的に有効な化合物または昆虫病原性バクテリア、ウイルスまたは真菌を含む1種または複数種の他の生物学的に有効な化合物または作用物質と混合することにより多成分型有害生物防除剤を形成して、農学的保護範囲をさらに拡大させることが可能である。本発明の化合物と他の除草剤との混合物は、追加の雑草種に対する活性範囲を拡大し、いずれかの耐性バイオタイプの増殖を抑制することが可能である。それ故、本発明はまた、式1の化合物(除草に有効な量で)と、少なくとも1種の追加の生物学的に有効な化合物または作用物
質(生物学的に有効な量で)とを含み、界面活性剤、固体希釈剤または液体希釈剤の少なくとも1種をさらに含んでいることが可能である組成物に関する。他の生物学的に有効な化合物または作用物質を、界面活性剤、固体または液体希釈剤の少なくとも1種を含む組成物に配合することも可能である。本発明の混合物に関して、1種もしくは複数種の他の生物学的に有効な化合物もしくは作用物質を式1の化合物と一緒に配合して予混合物を形成することが可能であり、または、1種もしくは複数種の他の生物学的に有効な化合物もしくは作用物質を式1の化合物とは別に配合し、配合物を適用前に(例えば、噴霧タンク中で)組み合わせるか、もしくは、代わりに連続して適用することが可能である。
【0251】
以下の除草剤の1種または複数種と本発明の化合物との混合物が雑草防除に特に有用であり得る:アセトクロール、アシフルオルフェンおよびそのナトリウム塩、アクロニフェン、アクロレイン(2-プロペナール)、アラクロール、アロキシジム、アメトリン、アミノカルバゾン、アミドスルフロン、アミノシクロピラクロルおよびそのエステル(例えば、メチル、エチル)および塩(例えば、ナトリウム、カリウム)、アミノピラリド、アミトロール、スルファミド酸アンモニウム、アニロホス、アシュラム、アトラジン、アジムスルフロン、ベフルブタミド、ベナゾリン、ベナゾリン-エチル、ベンカルバゾン、ベンフルラリン、ベンフレセート、ベンスルフロン-メチル、ベンスリド、ベンタゾン、ベンゾビシクロン、ベンゾフェナップ、ビシクロピロン、ビフェノックス、ビラナホス、ビスピリバックおよびそのナトリウム塩、ブロマシル、ブロモブチド、ブロモフェノキシム、ブロモキシニル、オクタン酸ブロモキシニル、ブタクロール、ブタフェナシル、ブタミホス、ブトラリン、ブトロキシジム、ブチレート、カフェンストロール、カルベタミド、カルフェントラゾン-エチル、カテキン、クロメトキシフェン、クロラムベン、クロルブロムロン、クロルフルレノール-メチル、クロリダゾン、クロリムロン-エチル、クロロトルロン、クロルプロファム、クロルスルフロン、クロルタール-ジメチル、クロルチアミド、シニドン-エチル、シンメチリン、シノスルフロン、クラシホス、クレホキシジム、クレトジム、シクロピリモレート、クロジナホップ-プロパルギル、クロマゾン、クロメプロップ、クロピラリド、クロピラリド-オラミン、クロランスラム-メチル、クミルロン、シアナジン、シクロエート、シクロピリモレート、シクロスルファムロン、シクロキシジム、シハロホップ-ブチル、2,4-Dおよびそのブトチル、ブチル、イソオクチルおよびイソプロピルエステルおよびそのジメチルアンモニウム、ジオラミンおよびトロールアミン塩、ダイムロン、ダラポン、ダラポン-ナトリウム、ダゾメット、2,4-DBおよびそのジメチルアンモニウム、カリウムおよびナトリウム塩、デスメディファム、デスメトリン、ジカンバおよびそのジグリコールアンモニウム、ジメチルアンモニウム、カリウムおよびナトリウム塩、ジクロベニル、ジクロルプロップ、ジクロホップ-メチル、ジクロスラム、ジフェンゾコートメチルスルフェート、ジフルヘニカン、ジフルフェンゾピル、ジメフロン、ジメピペレート、ジメタクロール、ジメタトリン、ジメテナミド、ジメテナミド-P、ジメチピン、ジメチルアルシン酸およびそのナトリウム塩、ジニトロアミン、ジノテルブ、ジフェナミド、ダイコートジブロミド、ジチオピル、ジウロン、DNOC、エンドタール、EPTC、エスプロカルブ、エタルフルラリン、エタメツルフロン-メチル、エチオジン、エトフメセート、エトキシフェン、エトキシスルフロン、エトベンザニド、フェノキサプロップ-エチル、フェノキサプロップ-P-エチル、フェノキサスルフォン、フェンキノトリオン、フェントラザミド、フェヌロン、フェヌロン-TCA、フラムプロップ-メチル、フラムプロップ-M-イソプロピル、フラムプロップ-M-メチル、フラザスルフロン、フロラスラム、フルアジホップ-ブチル、フルアジホップ-P-ブチル、フルアゾレート、フルカルバゾン、フルセトスルフロン、フルクロラリン、フルフェナセット、フルフェンピル、フルフェンピル-エチル、フルメツラム、フルミクロラック-ペンチル、フルミオキサジン、フルオメツロン、フルオログリコフェンエチル、フルポキサム、フルピルスルフロン-メチルおよびそのナトリウム塩、フルレノール、フルレノール-ブチル、フルリドン、フルロクロリドン、フルロキシピル、フルルタモン、フルチアセット-メチル、フォメサフェン、ホラムスルフロン、ホサミン-アンモニ
ウム、グルホシネート、グルホシネート-アンモニウム、グルホシネート-P、アンモニウム、イソプロピルアンモニウム、カリウム、ナトリウム(セスキナトリウム塩を含む)およびトリメシウム塩(あるいは、スルホサートと呼ばれる)などのグリホサートおよびその塩、ハラウキシフェン、ハラウキシフェン-メチル、ハロスルフロン-メチル、ハロキシホップエトチル、ハロキシホップ-メチル、ヘキサジノン、イマザメタベンズ-メチル、イマザモックス、イマザピック、イマザピル、イマザキン、イマザキン-アンモニウム、イマゼタピル、イマゼタピル-アンモニウム、イマゾスルフロン、インダノファン、インダジフラム、イオフェンスルフロン、イオドスルフロン-メチル、アイオキシニル、アイオキシニルオクタノエート、アイオキシニル-ナトリウム、イプフェンカルバゾン、イソプロツロン、イソウロン、イソキサベン、イソキサフルトール、イソキサクロルトール、ラクトフェン、レナシル、リニュロン、マレインヒドラジド、MCPAおよびその塩(例えば、MCPA-ジメチルアンモニウム、MCPA-カリウムおよびMCPA-ナトリウム、エステル(例えば、MCPA-2-エチルヘキシル、MCPA-ブトチル)およびチオエステル(例えば、MCPA-チオエチル)、MCPBおよびその塩(例えば、MCPB-ナトリウム)およびエステル(例えば、MCPB-エチル)、メコプロップ、メコプロップ-P、メフェナセット、メフルイジド、メソスルフロン-メチル、メソトリオン、メタム-ナトリウム、メタミホプ、メタミトロン、メタザクロール、メタゾスルフロン、メタベンズチアズロン、メチルアルソン酸およびそのカルシウム、モノアンモニウム、モノナトリウムおよびジナトリウム塩、メチルダイムロン、メトベンズロン、メトブロムロン、メトラクロール、S-メトラクロール、メトスラム、メトキシウロン、メトリブジン、メトスルフロン-メチル、モリネート、モノリニュロン、ナプロアニリド、ナプロパミド、ナプロパミド-M、ナプタラム、ネブロン、ニコスルフロン、ノルフラゾン、オルベンカルブ、オルソスルファムロン、オリザリン、オキサジアルギル、オキサジアゾン、オキサスルフロン、オキサジクロメフォン、オキシフルオルフェン、パラコートジクロリド、ペブレート、ペラルゴン酸、ペンディメタリン、ペノキススラム、ペンタノクロル、ペントキサゾン、ペルフルイドン、ペトキサミド、ペソキシアミド、フェンメディファム、ピクロラム、ピクロラム-カリウム、ピコリナフェン、ピノキサデン、ピペロホス、プレチラクロール、プリミスルフロン-メチル、プロジアミン、プロホキシジム、プロメトン、プロメトリン、プロパクロル、プロパニル、プロパキザホップ、プロパジン、プロファム、プロピソクロール、プロポキシカルバゾン、プロピリスルフロン、プロピザミド、プロスルホカルブ、プロスルフロン、ピラクロニル、ピラフルフェン-エチル、ピラスルホトール、ピラゾギル、ピラゾリネート、ピラゾキシフェン、ピラゾスルフロン-エチル、ピリベンゾキシム、ピリブチカルブ、ピリデート、ピリフタリド、ピリミノバック-メチル、ピリミスルファン、ピリチオバック、ピリチオバック-ナトリウム、ピロキサスルホン、ピロキシスラム、キンクロラック、キンメラック、キノクラミン、キザロホップ-エチル、キザロホップ-P-エチル、キザロホップ-P-テフリル、リムスルフロン、サフルフェナシル、セトキシジム、シデュロン、シマジン、シメトリン、スルコトリオン、スルフェントラゾン、スルホメツロン-メチル、スルホスルフロン、2,3,6-TBA、TCA、TCA-ナトリウム、テブタム、テブチウロン、テフリルトリオン、テンボトリオン、テプラロキシジム、ターバシル、テルブメトン、テルブチラジン、テルブトリン、テニルクロール、チアゾピル、チエンカルバゾン、チフェンスルフロン-メチル、チオベンカルブ、チアフェナシル、チオカルバジル、トプラメゾン、トラルコキシジム、トリ-アレート、トリアファモネ、トリアスルフロン、トリアジフラム、トリベヌロン-メチル、トリクロピル、トリクロピル-ブトチル、トリクロピル-トリエチルアンモニウム、トリジファン、トリエタジン、トリフロキシスルフロン、トリフルラリン、トリフルスルフロン-メチル、トリトスルフロン、ベルノレート、3-(2-クロロ-3,6-ジフルオロフェニル)-4-ヒドロキシ-1-メチル-1,5-ナフチリジン-2(1H)-オン、5-クロロ-3-[(2-ヒドロキシ-6-オキソ-1-シクロヘキセン-1-イル)カルボニル]-1-(4-メトキシフェニル)-2(1H)-キノキサリノン、2-クロロ-N-(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)-6-(トリフルオロメチ
ル)-3-ピリジンカルボキサミド、7-(3,5-ジクロロ-4-ピリジニル)-5-(2,2-ジフルオロエチル)-8-ヒドロキシピリド[2,3-b]ピラジン-6(5H)-オン)、4-(2,6-ジエチル-4-メチルフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6-ジメチル-3(2H)-ピリダジノン)、5-[[(2,6-ジフルオロフェニル)メトキシ]メチル]-4,5-ジヒドロ-5-メチル-3-(3-メチル-2-チエニル)イソオキサゾール(旧名メチオキソリン)、3-[7-フルオロ-3,4-ジヒドロ-3-オキソ-4-(2-プロピン-1-イル)-2H-1,4-ベンゾキサジン-6-イル]ジヒドロ-1,5-ジメチル-6-チオキソ-1,3,5-トリアジン-2,4(1H,3H)-ジオン、4-(4-フルオロフェニル)-6-[(2-ヒドロキシ-6-オキソ-1-シクロヘキセン-1-イル)カルボニル]-2-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン、メチル4-アミノ-3-クロロ-6-(4-クロロ-2-フルオロ-3-メトキシフェニル)-5-フルオロ-2-ピリジンカルボキシレート、2-メチル-3-(メチルスルホニル)-N-(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンズアミドおよび2-メチル-N-(4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-イル)-3-(メチルスルフィニル)-4-(トリフルオロメチル)ベンズアミド。他の除草剤としてはまた、アルテルナリアデストルエンス(Alternaria destruens Simmons)、コレトトリカムグロエオスポリオデス(Colletotrichum gloeosporiodes(Penz.)Penz.& Sacc.)、ドレキシエラモノセラス(Drechsiera monoceras)(MTB-951)、ミロテシウムベルカリア(Myrothecium verrucaria(Albertini & Schweinitz)Ditmar:Fries)、フィトフトラパルミボラ(Phytophthora palmivora(Butl.)Butl.)およびプッチニアツラスペオス(Puccinia thlaspeos Schub)などの生物除草剤が挙げられる。
【0252】
本発明の化合物はまた、アビグリシン、N-(フェニルメチル)-1H-プリン-6-アミン、エポコレオン、ベレリン酸、ジベレリンA4およびA7、ハルピンタンパク質、メピコートクロリド、プロヘキサジオンカルシウム、プロヒドロジャスモン、ニトロフェノレートナトリウムおよびトリネキサパック-メチル、ならびに、バチルスセレウス(Bacillus cereus)菌株BP01などの植物の成長を改変する生体などの植物成長調節剤との組み合わせで用いられることが可能である。
【0253】
農学的保護剤(すなわち、除草剤、除草剤毒性緩和剤、殺虫剤、殺菌・殺カビ剤、抗線虫薬、殺ダニ剤および生物剤)に関する一般的な文献としては、The Pesticide Manual,13th Edition,C.D.S.Tomlin,Ed.,British Crop Protection Council,Farnham,Surrey,U.K.,2003、および、The BioPesticide Manual,2nd Edition,L.G.Copping,Ed.,British
Crop Protection Council,Farnham,Surrey,U.K.,2001が挙げられる。
【0254】
これらの種々の混合相手の1種または複数種が用いられる実施形態について、活性処方成分は度々、活性処方成分を単独で用いる場合に製品のラベルに特定されている施用量の半分~全量の施用量で適用される。これらの量は、The Pesticide Manual、および、The BioPesticide Manualなどの文献に列挙されている。これらの種々の混合相手(合計)対式1の化合物の重量比は、典型的には、約1:3000~約3000:1である。
注目すべきは、約1:300~約300:1の重量比(例えば、約1:30~約30:1の比)である。当業者は、所望の範囲の生物学的活性に必要とされる活性処方成分の生物
学的に有効な量を単純な実験を通して容易に判定することが可能である。これらの追加のコンポーネントを包含することで、防除される雑草の範囲を、式1の化合物単独で防除される範囲を超えて拡大し得ることが明らかであろう。
【0255】
一定の事例において、本発明の化合物と他の生物学的に有効な(特に除草性)化合物または作用物質(すなわち、活性処方成分)との組み合わせは、雑草に対して相加的を超える(すなわち相乗的)効果をもたらし、および/または、作物または他の望ましい植物に対して拮抗作用(すなわち、毒性緩和)をもたらすことが可能である。効果的な有害生物の防除を確保しつつ、環境中に放出される活性処方成分の量を低減させることが常に望ましい。より多くの量の活性処方成分を用いて、過剰な作物被害を伴うことなくより効果的な雑草防除をもたらす能力もまた望ましい。雑草に対する除草性活性処方成分の相乗作用が農業経済学的に十分なレベルの雑草防除をもたらす施用量で生じる場合、このような組み合わせは、作物生産コストの削減および環境負荷の低減に有利であることが可能である。除草性活性処方成分の毒性緩和が作物に生じる場合、このような組み合わせは、雑草との競合を低減させることによる作物保護の増大に有利であることが可能である。
【0256】
注目すべきは、本発明の化合物と少なくとも1種の他の除草性活性処方成分との組み合わせである。特に注目すべきは、他の除草性活性処方成分が本発明の化合物とは異なる作用部位を有するような組み合わせである。一定の事例において、同様の防除範囲を有するが作用部位が異なる少なくとも1種の他の除草性活性処方成分との組み合わせが、耐性管理に関して特に有利となる。それ故、本発明の組成物はさらに、同様の防除範囲を有するが作用部位が異なる少なくとも1種の追加の除草性活性処方成分を(除草に有効な量で)含むことが可能である。
【0257】
本発明の化合物はまた、一定の作物の安全性を高めるために、アリドクロル、ベノキサコール、クロキントセットメキシル、クミルロン、シオメトリニル、シプロスルホンアミド、ダイムロン、ジクロルミド、ジシクロノン、ジエトレート、ジメピペレート、フェンクロラゾール-エチル、フェンクロリム、フルラゾール、フルキソフェニム、フリラゾール、イソキサジフェン-エチル、メフェンピル-ジエチル、メフェネート、メトキシフェノンナフタル酸無水物(1,8-ナフタル酸無水物)、オキサベトリニル、N-(アミノカルボニル)-2-メチルベンゼンスルホンアミド、N-(アミノカルボニル)-2-フルオロベンゼンスルホンアミド、1-ブロモ-4-[(クロロメチル)スルホニル]-ベンゼン(BCS)、4-(ジクロロアセチル)-1-オキサ-4-アゾスピロ[4.5]デカン(MON4660)、2-(ジクロロメチル)-2-メチル-1,3-ジオキソラン(MG191)、エチル1,6-ジヒドロ-1-(2-メトキシフェニル)-6-オキソ-2-フェニル-5-ピリミジンカルボキシレート、2-ヒドロキシ-N,N-ジメチル-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-カルボキサミド、3-オキソ-1-シクロヘキサン-l-イル1-(3,4-ジメチルフェニル)-l,6-ジヒドロ-6-オキソ-2-フェニル-5-ピリミジンカルボキシレート、2,2-ジクロロ-1-(2,2,5-トリメチル-3-オキサゾリジニル)-エタノンおよび2-メトキシ-N-[[4-[[(メチルアミノ)カルボニル]アミノ]フェニル]スルホニル]-ベンズアミドなどの除草剤毒性緩和剤と組み合わされて用いられることが可能である。注目すべきは、索引表Aに列挙されている化合物のいずれか1種と混合された、2-メトキシ-N-[[4-[[(メチルアミノ)カルボニル]アミノ]フェニル]スルホニル]-ベンズアミド(あるいはN-(2-メトキシベンゾイル)-4-[(メチルアミノカルボニル)アミノ]ベンゼンスルホンアミドと呼ばれている;CAS #129531-12-0)である。除草剤毒性緩和剤の解毒的に有効な量は、本発明の化合物と同時に適用可能であり、または、種子処理として適用可能である。従って、本発明の態様は、本発明の化合物および解毒的に有効な量の除草剤毒性緩和剤を含む除草混合物に関する。解毒が物理的に作物植物に限定されるために、種子処理が選択的な雑草防除に特に有用である。従って、本発明の
特に有用な実施形態は、作物の生息地に除草に有効な量の本発明の化合物を接触させるステップを含む作物における望ましくない植生の成長を選択的に防除する方法であり、ここでは、作物が成長する種子が解毒的に有効な量の毒性緩和剤で処理される。解毒的に有効な量の毒性緩和剤は、単純な実験と通して当業者により容易に判定可能である。
【0258】
注目すべきは、本発明の化合物(除草に有効な量で)と、他の除草剤および除草剤毒性緩和剤からなる群から選択される少なくとも1種の追加の活性処方成分(有効量で)と、界面活性剤、固体希釈剤および液体希釈剤からなる群から選択される少なくとも1種のコンポーネントとを含む組成物である。
【0259】
望ましくない植生のより良好な防除(例えば、相乗作用などによる使用量の低減、防除される雑草の範囲の拡大、または、作物の安全性の増大)のために、または、耐性雑草の発生を防止するために、本発明の化合物と他の除草剤との混合物が好ましい。表A1には、本発明の混合物、組成物および方法の例示である、コンポーネント(a)(すなわち、特定の本発明の化合物)と、コンポーネント(b)としての他の除草剤との特定の組み合わせが列挙されている。コンポーネント(a)欄中の化合物17が索引表Aにおいて特定されている。表A1の第2の欄には、特定のコンポーネント(b)化合物(例えば、第1行に「2,4-D」)が列挙されている。表A1の第3、第4および第5欄には、コンポーネント(b)に対する、コンポーネント(a)化合物が圃場で栽培されている作物に対して典型的に適用される量の重量比(すなわち、(a):(b))の範囲が列挙されている。それ故、例えば、表A1の第1行には、コンポーネント(a)(すなわち、索引表A中の化合物17)と2,4-Dとの組み合わせは、典型的には、1:192~6:1の重量比で適用されることが特定的に開示されている。
【0260】
【0261】
【0262】
【0263】
【0264】
【0265】
【0266】
【0267】
表A2は、「コンポーネント(a)」表頭下の項目が、以下に示されている対応するコ
ンポーネント(a)欄の項目で置き換えられていることを除き、上記の表A1と同じく構成されている。コンポーネント(a)欄中の化合物1が、索引表Aにおいて特定されている。それ故、例えば、表A2において、「コンポーネント(a)」表頭下の項目はすべて「化合物2」(すなわち、索引表Aにおいて識別されている化合物1)を指し、表A2における表頭下の第1行は、化合物2と2,4-Dとの混合物を特定的に開示している。表A3は同様に構成されている。
【0268】
【0269】
望ましくない植生のより良好な防除(例えば、相乗作用などによる使用量の低減、防除される雑草の範囲の拡大、または、作物の安全性の増大)のために、または、抵抗性雑草の発生を防止するために、本発明の化合物と、クロリムロン-エチル、ニコスルフロン、メソトリオン、チフェンスルフロン-メチル、フルピルスルフロン-メチル、トリベヌロン、ピロキサスルホン、ピノキサデン、テンボトリオン、ピロキシスラム、メトラクロールおよびS-メトラクロールからなる群から選択される除草剤との混合物が好ましい。
【0270】
以下のテストは、特定の雑草に対する本発明の化合物の防除効力を実証する。しかしながら、これらの化合物によって得られる雑草防除はこれらの種に特に限定されない。化合
物の説明については索引表Aを参照のこと。以下の略語が以下の索引表において用いられている:Phはフェニルであり、PMBはp-メトキシベンジルであり、「Cmpd.No」は「化合物番号」を意味する。略記「Ex.」は「実施例」を意味し、どの実施例においてその化合物が調製されているかを示す数字が続いている。
【0271】
【0272】
【0273】
【0274】
本発明の生物学的実施例
テストA
イヌビエ(イヌビエ(Echinochloa crus-galli))、ホウキギ(ホウキギ(Kochia scoparia))、ブタクサ(ragweed)(ブタクサ(common ragweed)、ブタクサ(Ambrosia elatior))、ネズミムギ(ryegrass,Italian)(ネズミムギ(Italian
ryegrass)、ロリウムムルチフロルム(Lolium multiflorum))、オニメヒシバ(Crabgrass,Large)(オニメヒシバ(large
crabgrass)デジタリアサングイナリス((Digitaria sanguinalis))、アキノエノコログサ(foxtail,giant)(アキノエノコログサ(Setaria faberii))、アサガオ(サツマイモ属の一種(Ipomoea spp.))、アオゲイトウ(アオゲイトウ(Amaranthus retroflexus))、ベルベットリーフ(イチビ(Abutilon theophrasti))、コムギ(トリチクムアエスチブム(Triticum aestivum))およびコーン(トウモロコシ(Zea mays))から選択される植物種の種子をローム土壌と砂とのブレンドに蒔き、界面活性剤を含む非植物毒性溶媒混合物に配合したテスト薬剤を用いて直接土壌噴霧で発芽前処理した。
【0275】
同時に、これらの作物および雑草種、ならびに、ノスズメノテッポウ(アロペクルスミオスロイデス(Alopecurus myosuroides))およびヤエムグラ(キャッチウィードベッドストロー(catchweed bedstraw)、ガリウムアパリン(Galium aparine))から選択される植物を同一のローム土壌と砂とのブレンドを含むポットに植え、同じく配合したテスト薬剤の発芽後適用で処理した。発芽後処理に関して、植物は、2~10cmの高さであり、1~2葉展開期のものであった。処理した植物および未処理の対照を温室中におよそ10日間維持し、その後、すべての処理した植物を未処理の対照と比較し、被害について視覚的に評価した。表Aにまとめられている植物の応答評価は0~100スケールに基づいており、ここで、0は効果無しであり、100は完全な防除である。ダッシュ記号(-)による応答は、テスト結果が得られなかったことを意味する。
【0276】
【0277】
【0278】
【0279】
【0280】
【0281】
【0282】
【0283】
【0284】
テストB
イネ(アジアイネ(Oryza sativa))、カヤツリグサ(タマガヤツリ、カヤツリグサディフォルミス(Cyperus difformis))、アメリカコナギ(ヘテランテラリモサ(Heteranthera limosa))およびイヌビエ(エキノクロアクルスガリ(Echinochloa crus-galli))から選択される、冠水させた水田テストにおける植物種をテストのために2葉展開期まで成長させた。処理時に、テストポットを土壌表面より3cm上まで冠水させ、テスト化合物を田面水に直接適用することにより処理し、次いで、この水深をテスト期間中維持した。処理した植物および対照を温室中に13~15日間維持し、その後、すべての種を対照と比較し、視覚的に評価した。表Bにまとめられている植物の応答評価は0~100のスケールに基づいており、ここで、0は効果無しであり、100は完全な防除である。ダッシュ記号(-)による応答は、テスト結果が得られなかったことを意味する。
【0285】
【0286】
【0287】
テストC
ノスズメノテッポウ(アロペクルスミオスロイデス(Alopecurus myosuroides))、ネズミムギ(Ryegrass,Italian)(ネズミムギ(Italian ryegrass)、ロリウムムルチフロルム(Lolium multiflorum))、コムギ(冬コムギ、トリチクムアエスチブム(Triticum
aestivum))、ヤエムグラ属(Galium)(キャッチウィードベッドストロー(catchweed bedstraw)、ガリウムアパリン(Galium aparine))、コーン(トウモロコシ(Zea mays))、オニメヒシバ(crabgrass,large)(オニメヒシバ(large crabgrass)、デジタリアサングイナリス(Digitaria sanguinalis))、アキノエノコログサ(foxtail,giant)(アキノエノコログサ(Setaria faberii)、アキノエノコログサ(Setaria faberii))、セイバンモロコシ(セイバンモロコシ(Sorghum halepense))、シロザ(シロザ(Chenopodium album))、アサガオ(マルバルコウ(Ipomoea coccinea))、イエロー(yellow)(ショクヨウガヤツリ(yellow nutsedge)、ショクヨウガヤツリ(Cyperus esculentus))、アオゲイトウ(アオゲイトウ(Amaranthus retroflexus))、ブタクサ(Ragweed)(ブタクサ(common ragweed)、ブタクサ(Ambrosia elatior))、ダイズ(ダイズ(Glycine max))、イヌビエ(イヌビエ(Echinochloa crus-galli))、ア
ブラナ(ブラシカナプス(brassica napus))、アマランサス(アマランサス(common waterhemp)、アマランサスルディス(Amaranthus rudis))、およびベルベットリーフ(イチビ(Abutilon theophrasti))から選択される植物種の種子をローム土壌と砂とのブレンドに蒔き、界面活性剤を含む非植物毒性溶媒混合物に配合したテスト薬剤で出芽前処理した。
【0288】
同時に、これらの作物および雑草種、ならびに、ハコベ(コハコベ(common chickweed)、コハコベ(Stellaria media))、ホウキギ(ホウキギ(Kochia scoparia))および野生カラスムギ(Oat,Wild)(野生カラスムギ、アベナファツア(Avena fatua))から選択される植物を、ミズゴケ、バーミキュライト、開始栄養剤およびドロマイト質石灰岩を含むSunshine Redi-Earth(登録商標)植栽用培地が入ったポットに植え、同じく配合したテスト薬剤の発芽後適用で処理した。発芽後処理に関して、植物は2~18cmの高さ(1~4葉展開期)のものであった。処理した植物および対照を温室中に13~15日間維持し、その後、すべての種を対照と比較し、視覚的に評価した。表Cにまとめられている植物の応答評価は0~100のスケールに基づいており、ここで、0は効果無しであり、100は完全な防除である。ダッシュ記号(-)による応答は、テスト結果が得られなかったことを意味する。
【0289】
冠水させた水田テストにおける植物種は、テストのために2葉展開期まで成長させた、イネ(アジアイネ(Oryza sativa))、カヤツリグサ(タマガヤツリ、カヤツリグサディフォルミス(Cyperus difformis))、アメリカコナギ(ヘテランテラリモサ(Heteranthera limosa))およびイヌビエ(エキノクロアクルスガリ(Echinochloa crus-galli))からなる。処理時に、テストポットを土壌表面より3cm上まで冠水させ、テスト化合物を田面水に直接適用することにより処理し、次いで、この水深をテスト期間中維持した。処理した植物および対照を温室中に13~15日間維持し、その後、すべての種を対照と比較し、視覚的に評価した。表Cにまとめられている植物の応答評価は0~100のスケールに基づいており、ここで、0は効果無しであり、100は完全な防除である。ダッシュ記号(-)による応答は、テスト結果が得られなかったことを意味する。
【0290】
【0291】
【0292】
【0293】
以上、本発明を要約すると下記のとおりである。
1.式1の化合物、そのN-オキシドおよび塩。
【化30】
(式中、
Q
1は、フェニル環またはナフタレニル環系であり、環もしくは環系の各々は、R
7から独立して選択される5個以下の置換基;または、4~7員複素環もしくは8~10員二環系で任意選択により置換され、環もしくは環系の各々は、2個以下のO、2個以下のSおよび4個以下のN原子から独立して選択される1~4個のヘテロ原子と炭素原子とから選択される環員(式中、3個以下の炭素環員はC(=O)およびC(=S)から独立して選択され、ならびに、硫黄原子環員はS(=O)
u(=NR
8)
vから独立して選択される)を含有し、環もしくは環系の各々は、炭素原子環員上のR
7および窒素原子環員上のR
9から独立して選択される5個以下の置換基で任意選択により置換されており;
Q
2はフェニル環またはナフタレニル環系であり、環もしくは環系の各々は、R
10から独立して選択される5個以下の置換基;または、4~7員複素環もしくは8~10員二環系で任意選択により置換され、環もしくは環系の各々は、2個以下のO、2個以下のSおよび4個以下のN原子から独立して選択される1~4個のヘテロ原子と炭素原子とから選択される環員(式中、3個以下の炭素環員はC(=O)およびC(=S)から独立して選択され、ならびに、硫黄原子環員はS(=O)
u(=NR
8)
vから独立して選択される)を含有し、環もしくは環系の各々は、炭素原子環員上のR
10および窒素原子環員上のR
11から独立して選択される5個以下の置換基で任意選択により置換されており;
Y
1およびY
2は、各々独立して、O、SまたはNR
12であり;
R
1は、H、ヒドロキシ、アミノ、C
1~C
6アルキル、シアノ、ホルミル、C
3~C
8アルキルカルボニルアルキル、-C(C
1~C
4アルキル)=N-O(C
1~C
4アルキル)、-C(O)NH
2、C
1~C
6ハロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
3~C
6アルキニル、C
2~C
6シアノアルキル、C
3~C
6シクロアルキル、C
4~C
8シクロアルキルアルキル、C
2~C
8アルコキシアルキル、C
2~C
8ハロアルコキシアルキル、C
2~C
8ハロアルケニルアルキル、C
2~C
8アルキルチオアルキル、C
2~C
8アルキルスルフィニルアルキル、C
2~C
8アルキルスルホニルアルキル、C
2~C
8アルキルカルボニル、C
2~C
8ハロアルキルカルボニル、C
4~C
10シクロアルキルカルボニル、C
5~C
10シクロアルキルカルボニルアルキル、C
2~C
8アルコキシカルボニル、C
2~C
8ハロアルコキシカルボニル、C
4~C
10シクロアルコキシカルボニル、C
2~C
8アルキルアミノカルボニル、C
3~C
10ジアルキルアミノカルボニル、C
4~C
10シクロアルキルアミノカルボニル、C
1~C
6アルコキシ、C
1~C
6アルキルチオ、C
1~C
6ハロアルキルチオ、C
3~C
8シクロアルキルチオ、C
1~C
6アルキルスルフィニル、C
1~C
6ハロアルキルスルフィニル、C
3~C
8シクロアルキルスルフィニル、C
1~C
6アルキルスルホニル、C
1~C
6ハロアルキルスルホニル、C
3~C
8シクロアルキルスルホニル、C
1~C
6アルキルアミノスルホニル、C
2~C
8ジアルキルアミノスルホニル、C
3~C
10トリアルキルシリル;または、アリールカルボニル、アリールアルケニルアルキル、アリールカルボニルアルキルもしくは-CPh=N-O(C
1~C
4アルキル)であり、各々は、環員上において、R
13から独立して選択される5個以下の置換基;または、G
1で任意選択により置換され;
R
2およびR
3は、各々独立して、H、ハロゲン、ヒドロキシ、C
1~C
4アルキル、C
1~C
4ハロアルキルもしくはC
1~C
4アルコキシであり;または
R
2およびR
3は、これらが結合している炭素原子と一緒になって、C
3~C
7シクロアルキル環を形成し;
R
2AおよびR
3Aは、各々独立して、H、ハロゲン、ヒドロキシ、C
1~C
4アルキル、C
1~C
4ハロアルキルもしくはC
1~C
4アルコキシであり;または
R
2AおよびR
3Aは、これらが結合している炭素原子と一緒になって、C
3~C
7シクロアルキル環またはC=Oを形成し;
R
4およびR
5は、各々独立して、H、ハロゲン、ヒドロキシ、C
1~C
4アルコキシ、C
1~C
4ハロアルキルまたはC
1~C
4アルキルであり;
R
6は、H、ヒドロキシ、アミノ、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
3~C
6アルキニル、C
2~C
8アルコキシアルキル、C
2~C
8ハロアルコキシアルキル、C
2~C
8アルキルチオアルキル、C
2~C
8アルキルスルフィニルアルキル、C
2~C
8アルキルスルホニルアルキル、C
2~C
8アルキルカルボニル、C
2~C
8ハロアルキルカルボニル、C
4~C
10シクロアルキルカルボニル、C
2~C
8アルコキシカルボニル、C
2~C
8ハロアルコキシカルボニル、C
4~C
10シクロアルコキシカルボニル、C
2~C
8アルキルアミノカルボニル、C
3~C
10ジアルキルアミノカルボニル、C
4~C
10シクロアルキルアミノカルボニル、C
1~C
6アルコキシ、C
1~C
6アルキルチオ、C
1~C
6ハロアルキルチオ、C
3~C
8シクロアルキルチオ、C
1~C
6アルキルスルフィニル、C
1~C
6ハロアルキルスルフィニル、C
3~C
8シクロアルキルスルフィニル、C
1~C
6アルキルスルホニル、C
1~C
6ハロアルキルスルホニル、C
3~C
8シクロアルキルスルホニル、C
1~C
6アルキルアミノスルホニル、C
2~C
8ジアルキルアミノスルホニル、C
3~C
10トリアルキルシリルまたはG
1であり;
R
6およびQ
2は、これらが結合している窒素原子と一緒になって、8~10員二環系を形成しており、環もしくは環系の各々は、2個以下のO、2個以下のSおよび4個以下のN原子から独立して選択される1~4個のヘテロ原子と炭素原子とから選択される環員(式中、3個以下の炭素環員はC(=O)およびC(=S)から独立して選択され、ならびに、硫黄原子環員はS(=O)
u(=NR
8)
vから独立して選択される)を含有し、環もしくは環系の各々は、炭素原子環員上のR
10および窒素原子環員上のR
11から独立して選択される5個以下の置換基で任意選択により置換されており;
各R
7およびR
10は、独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、C
1~C
8アルキル、C
1~C
8シアノアルキル、C
1~C
8シアノアルコキシ、C
1~C
8ハロアルキル、C
1~C
8ニトロアルキル、C
2~C
8アルケニル、C
2~C
8ハロアルケニル、C
2~C
8ニトロアルケニル、C
2~C
8アルキニル、C
2~C
8ハロアルキニル、C
3~C
8アルコキシアルコキシアルキル、C
2~C
8ハロアルコキシハロアルコキシ、C
4~C
10シクロアルキルアルキル、C
4~C
10ハロシクロアルキルアルキル、C
5~C
12アルキルシクロアルキルアルキル、C
5~C
12シクロアルキルアルケニル、C
5~C
12シクロアルキルアルキニル、C
3~C
8シクロアルキル、C
3~C
8ハロシクロアルキル、C
4~C
10アルキルシクロアルキル、C
6~C
12シクロアルキルシクロアルキル、C
3~C
8シクロアルケニル、C
3~C
8ハロシクロアルケニル、C
2~C
8ハロアルコキシアルコキシ、C
2~C
8アルコキシアルコキシ、C
2~C
8アルコキシアルキル、C
2~C
8ハロアルコキシアルキル、C
4~C
10シクロアルコキシアルキル、C
3~C
10アルコキシアルコキシアルキル、C
2~C
8アルキルチオアルキル、C
2~C
8アルキルスルフィニルアルキル、C
2~C
8アルキルスルホニルアルキル、C
2~C
8アルキルアミノ、C
2~C
8ジアルキルアミノ、C
2~C
8ハロジアルキルアミノ、C
2~C
8アルキルアミノアルキル、C
2~C
8ハロアルキルアミノアルキル、C
4~C
10シクロアルキルアミノアルキル、C
3~C
10ジアルキルアミノアルキル、-CHO、C
2~C
8アルキルカルボニル、C
2~C
8ハロアルキルカルボニル、C
4~C
10シクロアルキルカルボニル、-C(=O)OH、C
2~C
8アルコキシカルボニル、C
2~C
8ハロアルコキシカルボニル、C
4~C
10シクロアルコキシカルボニル、C
5~C
12シクロアルキルアルコキシカルボニル、-C(=O)NH
2、C
2~C
8アルキルアミノカルボニル、C
4~C
10シクロアルキルアミノカルボニル、C
3~C
10ジアルキルアミノカルボニル、C
1~C
8アルコキシ、C
1~C
8ハロアルコキシ、C
2~C
8アルコキシアルコキシ、C
2~C
8アルケニルオキシ、C
2~C
8ハロアルケニルオキシ、C
3~C
8アルキニルオキシ、C
3~C
8ハロアルキニルオキシ、C
3~C
8シクロアルコキシ、C
3~C
8ハロシクロアルコキシ、C
4~C
10シクロアルキルアルコキシ、C
3~C
10アルキルカルボニルアルコキシ、C
2~C
8アルキルカルボニルオキシ、C
2~C
8ハロアルキルカルボニルオキシ、C
4~C
10シクロアルキルカルボニルオキシ、C
1~C
8アルキルスルホニルオキシ、C
1~C
8ハロアルキルスルホニルオキシ、C
1~C
8アルキルチオ、C
1~C
8ハロアルキルチオ、C
3~C
8シクロアルキルチオ、C
1~C
8アルキルスルフィニル、C
1~C
8ハロアルキルスルフィニル、C
1~C
8
アルキルスルホニル、C
1~C
8ハロアルキルスルホニル、C
3~C
8シクロアルキルスルホニル、ホルミルアミノ、C
2~C
8アルキルカルボニルアミノ、C
2~C
8ハロアルキルカルボニルアミノ、C
3~C
8シクロアルキルアミノ、C
2~C
8アルコキシカルボニルアミノ、C
1~C
6アルキルスルホニルアミノ、C
1~C
6ハロアルキルスルホニルアミノ、-SF
5、-SCN、SO
2NH
2、C
3~C
12トリアルキルシリル、C
4~C
12トリアルキルシリルアルキルもしくはC
4~C
12トリアルキルシリルアルコキシ;または、G
2であり;
各R
8は、独立して、H、シアノ、C
2~C
3アルキルカルボニルまたはC
2~C
3ハロアルキルカルボニルであり;
各R
9およびR
11は、独立して、シアノ、C
1~C
3アルキル、C
2~C
3アルケニル、C
2~C
3アルキニル、C
3~C
6シクロアルキル、C
2~C
3アルコキシアルキル、C
1~C
3アルコキシ、C
2~C
3アルキルカルボニル、C
2~C
3アルコキシカルボニル、C
2~C
3アルキルアミノアルキルまたはC
3~C
4ジアルキルアミノアルキルであり;
各R
12は、独立して、H、シアノ、ヒドロキシ、CHO、C
1~C
4アルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4アルコキシ、C
2~C
6アルキルカルボニル、C
2~C
6ハロアルキルカルボニル、-(C=O)CH
3または-(C=O)CF
3であり;
各G
1は、独立して、フェニル、フェニルメチル、ピリジニルメチル、フェニルカルボニル、フェノキシ、フェニルエチニル、フェニルスルホニル、p-メトキシベンジルまたは5員もしくは6員芳香族複素環であり、各々は、環員上において、R
13から独立して選択される5個以下の置換基で任意選択により置換され;
各G
2は、独立して、フェニル、フェニルメチル、ピリジニルメチル、フェニルカルボニル、フェノキシ、フェニルエチニル、フェニルスルホニルまたは5員もしくは6員芳香族複素環であり、各々は、環員上において、R
14から独立して選択される5個以下の置換基で任意選択により置換され;
各R
13およびR
14は、独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、-CHO、-C(=O)OH、-C(=O)NH
2、-SO
2NH
2、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、C
2~C
8アルキルカルボニル、C
2~C
8ハロアルキルカルボニル、C
2~C
8アルコキシカルボニル、C
4~C
10シクロアルコキシカルボニル、C
5~C
12シクロアルキルアルコキシカルボニル、C
2~C
8アルキルアミノカルボニル、C
3~C
10ジアルキルアミノカルボニル、C
1~C
6アルコキシ、C
1~C
6ハロアルコキシ、C
2~C
8アルキルカルボニルオキシ、C
1~C
6アルキルチオ、C
1~C
6ハロアルキルチオ、C
1~C
6アルキルスルフィニル、C
1~C
6ハロアルキルスルフィニル、C
1~C
6アルキルスルホニル、C
1~C
6ハロアルキルスルホニル、C
1~C
6アルキルアミノスルホニル、C
2~C
8ジアルキルアミノスルホニル、C
3~C
10トリアルキルシリル、C
1~C
6アルキルアミノ、C
2~C
8ジアルキルアミノ、C
2~C
8アルキルカルボニルアミノ、C
1~C
6アルキルスルホニルアミノ、フェニル、ピリジニルまたはチエニルであり;ならびに
uおよびvの各々は、独立して、S(=O)
u(=NR
8)
vの各事例における0、1または2であり、ただし、uおよびvの和は0、1または2である)
2.各R
7およびR
10が、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C
1~C
4アルキル、C
1~C
4ハロアルキル、C
2~C
4アルケニル、C
2~C
4ハロアルケニルC
2~C
4アルキニル、C
2~C
4ハロアルキニル、C
1~C
4ニトロアルキル、C
2~C
4ニトロアルケニル、C
2~C
4アルコキシアルキル、C
2~C
4ハロアルコキシアルキル、C
3~C
4シクロアルキル、C
3~C
4ハロシクロアルキル、C
1~C
4アルコキシ、C
1~C
4ハロアルコキシ、C
2~C
4アルケニルオキシ、C
2~C
4ハロアルケニルオキシ、C
3~C
4アルキニルオキシ、C
3~C
4ハロアルキニルオキシ、C
3~C
4シクロアルコキシ、C
1~C
4アルキルチオ、C
1~C
4ハロアルキルチオ、C
1~C
4アルキルスルフィニル、C
1~C
4ハロアルキルスルフィニル、C
1~C
4アルキルスルホニル、
C
1~C
4ハロアルキルスルホニル、C
2~C
4アルキルカルボニル、C
2~C
4アルキルカルボニルオキシ、C
1~C
4アルキルスルホニルオキシ、C
1~C
4ハロアルキルスルホニルオキシ、C
2~C
4アルキルアミノ、C
2~C
4ジアルキルアミノ、ホルミルアミノ、C
2~C
4アルキルカルボニルアミノ、-SF
5、-SCN、C
3~C
4トリアルキルシリル、トリメチルシリルメチルまたはトリメチルシリルメトキシであり;ならびに
R
9およびR
11が、C
1~C
2アルキルである、上記1に記載の化合物。
3.Y
1およびY
2が各々Oであり;
R
1がHまたはC
1~C
6アルキルであり;ならびに
R
2、R
3、R
2A、R
3A、R
4、R
5およびR
6が各々Hである、上記2に記載の化合物。
4.R
1がHまたはMeである、上記3に記載の化合物。
5.Q
1が、R
7から独立して選択される1~3個の置換基で置換されたフェニル環であり;および
Q
2が、R
10から独立して選択される1~3個の置換基で置換されたフェニル環である、上記4に記載の化合物。
6.各R
7が、独立して、ハロゲン、シアノ、C
1~C
2アルキル、C
1~C
3ハロアルキルまたはC
1~C
3アルキルスルホニルであり;および
各R
10が、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C
1~C
2アルキル、C
1~C
3ハロアルキルまたはC
1~C
3アルキルスルホニルである、上記5に記載の化合物。
7.Q
1が、メタ位もしくはパラ位においてR
7から選択される1個の置換基で置換されているか、または、R
7から独立して選択される2個の置換基(ここで、一方の置換基はメタ位に位置しており、および、他方の置換基がパラ位に位置している)で置換されているフェニル環であり;ならびに
Q
2が、オルト位においてR
10から選択される1個の置換基で置換されているか、または、R
10から独立して選択される2個の置換基(ここで、一方の置換基はオルト位に位置しており、および、他方の置換基は隣接するメタ位に位置している)で置換されているフェニル環である、上記6に記載の化合物。
8.各R
7が、独立して、FまたはCF
3であり;および
各R
10がFである、上記7に記載の化合物。
9.N-(2,3-ジフルオロフェニル)-2-オキソ-4-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ピペリジンカルボキサミド;
2-オキソ-N-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]-4-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ピペリジンカルボキサミド;および
N-(2,3-ジフルオロフェニル)-2-オキソ-4-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ピペリジンカルボキサミド
からなる群から選択される、上記1に記載の化合物。
10.N-(2,3-ジフルオロフェニル)-2-オキソ-4-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ピペリジンカルボキサミド;
2-オキソ-N-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]-4-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ピペリジンカルボキサミド;
N-(2,3-ジフルオロフェニル)-2-オキソ-4-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ピペリジンカルボキサミド;
(3S,4S)-N-(2,3-ジフルオロフェニル)-4-(4-フルオロフェニル)-1-メチル-2-オキソ-3-ピペリジンカルボキサミド;
4-[3-(ジフルオロメチル)フェニル]-N-(2,3-ジフルオロフェニル)-2-オキソ-3-ピペリジンカルボキサミド;
(3R,4S)-4-(3-クロロフェニル)-N-(2,3-ジフルオロフェニル)-2-オキソ-3-ピペリジンカルボキサミド;
4-(3-クロロフェニル)-N-(2,3-ジフルオロフェニル)-2-オキソ-3-ピペリジンカルボキサミド;
2-オキソ-4-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-N-(2,3,4-トリフルオロフェニル)-3-ピペリジンカルボキサミド;
(3R,4S)-N-(3-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-オキソ-4-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ピペリジンカルボキサミド;
(3R,4S)-N-(2,3-ジフルオロフェニル)-2-オキソ-4-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ピペリジンカルボキサミド;および
(3R,4S)-N-(2,3-ジフルオロフェニル)-2-オキソ-4-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ピペリジンカルボキサミド
からなる群から選択される、上記1に記載の化合物。
11.下記式である、上記1に記載の化合物:
【化31】
(式中、R
1はMeであり、Q
2はPh(2-F)であり、およびQ
1はPh(3-CF
3)である)。
12.下記式である、上記1に記載の化合物:
【化32】
(式中、R
1はMeであり、Q
2はPh(2,3,4-トリ-F)であり、およびQ
1はP
h(4-CF
3)である)。
13.上記1~12のいずれかに記載の化合物と、界面活性剤、固体希釈剤および液体希釈剤からなる群から選択される少なくとも1種のコンポーネントとを含む除草性組成物。14.他の除草剤および除草剤毒性緩和剤からなる群から選択される少なくとも1種の追加の活性処方成分をさらに含む、上記13に記載の除草性組成物。
15.(a)上記1~12のいずれかに記載の化合物と、
(b)(b1)光化学系II抑制剤、(b2)アセトヒドロキシ酸(AHAS)抑制剤、(b3)アセチル-CoAカルボキシラーゼ(ACCase)抑制剤、(b4)オーキシン模倣体、(b5)5-エノール-ピルビルシキミ酸-3-リン酸(EPSP)シンターゼ抑制剤、(b6)光化学系I電子ダイバータ、(b7)プロトポルフィリノーゲンオキシダーゼ(PPO)抑制剤、(b8)グルタミンシンテターゼ(GS)抑制剤、(b9)超長鎖脂肪酸(VLCFA)エロンガーゼ抑制剤、(b10)オーキシン輸送抑制剤、(b11)フィトエンデサチュラーゼ(PDS)抑制剤、(b12)4-ヒドロキシフェニル-ピルビン酸ジオキシゲナーゼ(HPPD)抑制剤、(b13)ホモゲンチジン酸ソラネシルトランスフェラーゼ(HST)抑制剤、(b14)セルロース生合成抑制剤、(b15)有糸分裂撹乱物質、有機ヒ素、アシュラム、ブロモブチド、シンメチリン、クミルロン、ダゾメット、ジフェンゾコート、ダイムロン、エトベンザニド、フルレノール、ホサミン、ホサミン-アンモニウム、メタム、メチルダイムロン、オレイン酸、オキサジクロメフォン、ペラルゴン酸およびピリブチカルブを含む他の除草剤、ならびに、(b1
6)除草剤毒性緩和剤、ならびに、(b1)~(b16)の化合物の塩から選択される少なくとも1種の追加の活性処方成分と、
を含む除草性混合物。
16.望ましくない植生の成長を防除する方法であって、前記植生またはその環境に除草的に有効な量の上記1~12のいずれかに記載の化合物を接触させるステップを含む方法。