(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-13
(45)【発行日】2022-06-21
(54)【発明の名称】円形編み機構造
(51)【国際特許分類】
D04B 15/06 20060101AFI20220614BHJP
D04B 9/34 20060101ALI20220614BHJP
D04B 9/42 20060101ALI20220614BHJP
【FI】
D04B15/06 Z
D04B9/34
D04B9/42
(21)【出願番号】P 2022010719
(22)【出願日】2022-01-27
【審査請求日】2022-01-27
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】393010101
【氏名又は名称】佰龍機械廠股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】王 堅倉
【審査官】▲高▼辻 将人
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-40970(JP,A)
【文献】特開2018-178292(JP,A)
【文献】特開2018-178293(JP,A)
【文献】特開平4-136246(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D04B 3/00-19/00
D04B23/00-39/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の編針であって、それぞれフック部を有し、前記複数の編針のそれぞれは制御を受けて第1ハーフステッチ軌跡と第2ハーフステッチ軌跡のいずれかで移動し、前記第1ハーフステッチ軌跡における針引き込みタイミングは前記第2ハーフステッチ軌跡における針引き込みタイミングより遅い前記複数の編針と、
複数のシンカーであって、それぞれ前記複数の編針のそれぞれに対応して設けられ、前記複数のシンカーは形態が一様であり、前記複数のシンカーのそれぞれは前記複数の編針のそれぞれに面する側に傾斜面が成形される前記複数のシンカーと、を含み、
前記複数の編針のそれぞれが編成する時には表糸及び裏糸が給糸され、前記表糸の前記フック部内での位置は前記裏糸より高く、前記複数の編針の1つが前記第1ハーフステッチ軌跡で移動する時には、前記表糸の位置が変えられず標準プレーティングが編まれ、前記複数の編針の1つが前記第2ハーフステッチ軌跡で移動する時には、前記表糸はしばらくの間前記複数のシンカーの1つの前記傾斜面に持たれて前記裏糸に対して位置が変えられ、交換プレーティングが編まれることを特徴とする円形編み機構造。
【請求項2】
前記複数のシンカーのそれぞれは、前記複数の編針のそれぞれが引き込まれる時に実行される突き出し区間と、前記突き出し区間の後に続く引戻し区間とを含むシンカー軌跡を有することを特徴とする請求項1に記載の円形編み機構造。
【請求項3】
前記複数のシンカーのそれぞれは、基部と、前記基部に接続される先端部と、前記基部と前記先端部との間に介在する連結部とを有し、前記先端部の前記基部から遠い側には前記傾斜面と、前記傾斜面に接続される平面とが成形されることを特徴とする請求項1又は2に記載の円形編み機構造。
【請求項4】
前記複数の編針の複数の移動経路を提供する少なくとも1つの編針カムと、制御を受けて前記複数の編針のそれぞれを動かして前記第1ハーフステッチ軌跡と前記第2ハーフステッチ軌跡のいずれかで移動させる少なくとも1つの選針装置とを有することを特徴とする請求項3に記載の円形編み機構造。
【請求項5】
前記複数のシンカーをガイドして移動させる少なくとも1つのシンカーカムを有することを特徴とする請求項4に記載の円形編み機構造。
【請求項6】
前記複数の編針のそれぞれは、制御を受けて前記第1ハーフステッチ軌跡、前記第2ハーフステッチ軌跡及び平編軌跡で移動することを特徴とする請求項3に記載の円形編み機構造。
【請求項7】
前記複数の編針が前記第1ハーフステッチ軌跡、前記第2ハーフステッチ軌跡及び前記平編軌跡のいずれかで移動するようにする少なくとも1つの編針カムと、制御を受けて前記複数の編針のそれぞれを動かして前記第1ハーフステッチ軌跡と前記第2ハーフステッチ軌跡のいずれかで移動させる少なくとも1つの選針装置とを有することを特徴とする請求項6に記載の円形編み機構造。
【請求項8】
前記複数のシンカーをガイドして移動させる少なくとも1つのシンカーカムを含むことを特徴とする請求項7に記載の円形編み機構造。
【請求項9】
前記複数の編針のそれぞれは制御を受けて前記第1ハーフステッチ軌跡、前記第2ハーフステッチ軌跡及び平編軌跡で移動することを特徴とする請求項1又は2に記載の円形編み機構造。
【請求項10】
前記複数の編針の複数の移動経路を提供する少なくとも1つの編針カムと、制御を受けて前記複数の編針のそれぞれを動かして前記第1ハーフステッチ軌跡、前記第2ハーフステッチ軌跡と前記平編軌跡のいずれかで移動させる少なくとも1つの選針装置とを有することを特徴とする請求項9に記載の円形編み機構造。
【請求項11】
前記複数のシンカーをガイドして移動させる少なくとも1つのシンカーカムを含むことを特徴とする請求項10に記載の円形編み機構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は円形編み機構造に関し、特に、表糸の位置を変えることによって交換プレーティングを編む円形編み機構造である。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には編糸の位置を変えられる緯編機編み構造が開示されており、当該緯編機編み構造において複数の編針のそれぞれが制御を受けて第1針引き込み軌跡と第2針引き込み軌跡で移動し、当該複数の編針のそれぞれが当該第1針引き込み軌跡で移動する時には、当該複数の編針のそれぞれが表糸及び裏糸のフック部内での位置を変えないことで標準プレーティング(Standard Plating)が編まれ、当該複数の編針のそれぞれが当該第2針引き込み軌跡で移動する過程では、当該複数の編針のそれぞれが、隣接して設けられるシンカーが当該表糸及び当該裏糸の位置を限定していない時に、ラッチ部で当該裏糸を持ち上げると、当該裏糸が当該シンカーの当該先端部に動かされて、当該表糸及び当該裏糸の当該フック部内での位置が変えられることで、交換プレーティング(Interchanged Plating)が編まれる。
【0003】
また、特許文献2には横編機で技術上の正面において片面に交換プレーティングを編む方法が開示されており、当該方法は当該シンカーが、当該編針が第2針引き込み区間に位置する間に先端凸部のフロントエッジで当該裏糸(当該技術案では第1色糸と呼ばれる)と当該表糸(当該技術案では第2色糸と呼ばれる)を同時に下向きに滑らせて編むことによって、当該標準プレーティング(当該技術案ではスタンダードプレーティングと呼ばれる)を形成させる。編成ヘッドは当該編針に糸替え針引き込みストロークで移動させることによって、当該シンカーが、当該編針が当該糸替え針引き込みストロークに位置する間に当該先端凸部のリアエッジと凹溝をつなげた場所から、当該裏糸を当該表糸の上方まで持ち上げては解き放って編むことによって、当該交換プレーティングを形成させる。
【0004】
前記特許文献1及び特許文献2で糸替えの目的は達成しているものの、これらはいずれも当該裏糸の位置を変えることによって実現される。円形編み機の従来の構成を見ると、当該複数の編針のそれぞれの当該フック部内にはスペースが限られており、当該裏糸及び当該表糸が当該フック部に給糸される時には、当該裏糸が当該ラッチ部の位置に近く、当該位置は当該フック部内でもスペースが狭い部分なので、当該裏糸の位置を順調には変えられないという問題がある。また、特許文献2に係るシンカーは二次元に移動して当該裏糸を持ち上げるが、円形編み機のシンカーの場合は、二次元の移動ができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】米国特許第11136698号明細書
【文献】米国特許第9834871号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の主な目的は、従来の実施形態はいずれも主に裏糸を変えることによって実施されることで糸替えが順調に行われないという問題を解決することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記の目的を達成するためになされたもので、複数の編針と複数のシンカーとを含む円形編み機構造を提供する。当該複数の編針はそれぞれフック部を有し、当該複数の編針のそれぞれは制御を受けて第1ハーフステッチ軌跡と第2ハーフステッチ軌跡のいずれかで移動し、当該第1ハーフステッチ軌跡における針引き込みタイミングは当該第2ハーフステッチ軌跡における針引き込みタイミングより遅い。当該複数のシンカーはそれぞれ当該複数の編針のそれぞれに対応して設けられ、当該複数のシンカーは形態が一様であり、当該複数のシンカーのそれぞれは当該複数の編針のそれぞれに面する側に傾斜面が成形される。当該複数の編針のそれぞれが編成する時には表糸及び裏糸が給糸され、当該表糸の当該フック部内での位置は当該裏糸より高く、当該複数の編針の1つが当該第1ハーフステッチ軌跡で移動する時には、当該表糸の位置が変えられず標準プレーティングが編まれ、当該複数の編針の1つが当該第2ハーフステッチ軌跡で移動する時には、当該表糸はしばらくの間当該複数のシンカーの1つの当該傾斜面に持たれて当該裏糸に対して位置が変えられ、交換プレーティングが編まれる。
【0008】
一実施例では、当該複数のシンカーのそれぞれは、当該複数の編針のそれぞれが引き込まれる時に実行される突き出し区間と、当該突き出し区間の後に続く引戻し区間とを含むシンカー軌跡を有する。
【0009】
一実施例では、当該複数のシンカーのそれぞれは、基部と、当該基部に接続される先端部と、当該基部と当該先端部との間に介在する連結部とを有し、当該先端部の当該基部から遠い側には当該傾斜面と、当該傾斜面に接続される平面とが成形される。
【0010】
一実施例では、当該円形編み機構造は、当該複数の編針の複数の移動経路を提供する少なくとも1つの編針カムと、制御を受けて当該複数の編針のそれぞれを動かして当該第1ハーフステッチ軌跡と当該第2ハーフステッチ軌跡のいずれかで移動させる少なくとも1つの選針装置とを含む。
【0011】
一実施例では、当該円形編み機構造は、当該複数のシンカーをガイドして移動させる少なくとも1つのシンカーカムを含む。
【0012】
一実施例では、当該複数の編針のそれぞれは、制御を受けて当該第1ハーフステッチ軌跡、当該第2ハーフステッチ軌跡及び平編軌跡で移動する。さらに、当該円形編み機構造は、当該複数の編針の複数の移動経路を提供する少なくとも1つの編針カムと、制御を受けて当該複数の編針のそれぞれを動かして当該第1ハーフステッチ軌跡、当該第2ハーフステッチ軌跡と当該平編軌跡のいずれかで移動させる少なくとも1つの選針装置とを有する。
【発明の効果】
【0013】
上記のとおりに実施される本発明は、従来の技術と比べて次の特徴を有する。本発明では複数の編針のそれぞれに第1ハーフステッチ軌跡と第2ハーフステッチ軌跡のいずれかで移動させる他にも、表糸の裏糸に対する位置を変えることによって、糸を替える過程で糸が引っかかったり糸替えが順調に行われないという問題が避けられる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の一実施例に係る円形編み機構造の模式図である。
【
図2】本発明の一実施例に係る編針と編針カムの構造模式図である。
【
図3】本発明の一実施例に係る円形編み機構造の断面模式図である。
【
図4】本発明の一実施例に係る編針とシンカーの軌跡模式図である。
【
図5】本発明の一実施例に係る編針とシンカーの実施模式図である。
【
図6】本発明の一実施例に係る編針が第1ハーフステッチ軌跡で移動する時の針引き込み動作の模式図である。
【
図7】本発明の一実施例に係る標準プレーティングの場合の表糸と裏糸のフック部内に位置する位置の模式図である。
【
図8】本発明の一実施例に係る編針が第2ハーフステッチ軌跡で移動する時の針引き込み動作の模式図である。
【
図9】本発明の一実施例に係る交換プレーティングの場合の表糸と裏糸のフック部内に位置する位置の模式図である。
【
図10】本発明の一実施例に係る変色ブロックを備える編み物の模式図である。
【
図11】本発明の別の実施例に係る編針とシンカーの軌跡模式図である。
【
図12】本発明の一実施例に係るメッシュと変色ブロックを備える編み物の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して、本発明の技術内容を詳細に説明する。
図1~
図5が参照されるとおり、本発明は円形編み機構造10を提供し、円形編み機構造10は複数の編針11と、複数のシンカー12(Sinker)とを含む。複数の編針11はそれぞれフック部111と、フック部111に対して開閉動作を実行できるラッチ部112とを有する。複数の編針11のそれぞれが突き出されて糸を引っ掛ける時には、ラッチ部112がフック部111に対して開放していることで、編糸がフック部111に給糸される。複数の編針11のそれぞれが引き込まれる時には、ラッチ部112は編み上げられた前のプレーティングの作用を受けてフック部111に対して閉じ動作を行う。本発明で複数の編針11のそれぞれは制御を受けて第1ハーフステッチ軌跡20と第2ハーフステッチ軌跡21のいずれかで移動し、第1ハーフステッチ軌跡20における針引き込みタイミングは第2ハーフステッチ軌跡21における針引き込みタイミングより遅い。さらには、円形編み機構造10複数の編針11のそれぞれの移動経路を決定する少なくとも1つの編針カム13と、複数の編針11の移動軌跡を決定する選針装置14とを含む。編針カム13は複数のカムブロック131からなってもよく、複数のカムブロック131の形態が一定なわけではなく、経路に応じて設計することができる。また、選針装置14は円形編み機に設けられる(不図示の)コントローラと情報交換できるように接続され、選針装置14は当該コントローラが編み工程に基づいて発した信号に基づいて複数の編針11の移動軌跡を選択し、即ち複数の編針11が第1ハーフステッチ軌跡20か第2ハーフステッチ軌跡21で移動するかは、選針装置14が、当該コントローラが発した信号に基づいて決定する。
【0016】
また、
図4~
図7が参照されるとおり、複数のシンカー12はそれぞれ複数の編針11のそれぞれに対応して設けられ、複数のシンカー12は形態が一様で、複数のシンカー12のそれぞれは複数の編針11のそれぞれに面する側に傾斜面121が成形される。また、円形編み機構造10は複数のシンカー12をガイドして移動させる少なくとも1つのシンカーカム15を含み、複数のシンカー12はシンカーカム15にガイドされることでそれぞれシンカー軌跡22を有し、シンカー軌跡22は複数の編針11のそれぞれが引き込まれる時に実行される突き出し区間221と、突き出し区間221の後に続く引戻し区間222とを含む。なお、本発明で複数のシンカー12のそれぞれの突き出しタイミング及び引戻しタイミングは複数の編針11の移動によって変わらず、つまり、複数の編針11の1つが第1ハーフステッチ軌跡20か第2ハーフステッチ軌跡21で移動するに関らず、複数の編針11の1つに連動されるシンカー12の1つの移動は変わらない。また、複数のシンカー12のそれぞれは一次元の移動に限定され、つまり複数のシンカー12のそれぞれは複数の編針11の1つに対して押し出され又は引き戻されるように限定されている。本発明で突き出し動作というのは複数のシンカー12のそれぞれが表糸30及び裏糸31の給糸場所に向かって変位することで、同様に、本発明で引戻し動作というのは複数のシンカー12のそれぞれが表糸30及び裏糸31の給糸場所から離れるよう変位することである。また、複数のシンカー12のシンカー軌跡22のそれぞれの区間における位置は1つの位置に限定されず、連続的に変化するものである。
【0017】
図5~
図9が参照されるとおり、複数の編針11のそれぞれが編成する時には表糸30及び裏糸31が給糸され、表糸30のフック部111内での位置は裏糸31より高い。複数の編針11の1つが選針装置14の制御を受けて第1ハーフステッチ軌跡20で移動する時には、編針11の1つが引き込まれてループが形成される過程で、表糸30の裏糸31に対する位置が変わらず、
図6及び
図7に示すように、標準プレーティング(Standard Plating)が編まれ、当該標準プレーティングとは編み物の技術上の正面から観察すると、表糸30が裏糸31の上方に位置するプレーティングである。また、複数の編針11の1つが選針装置14の制御を受けて第2ハーフステッチ軌跡21で移動する時には、編針11の1つが表糸30を牽引する過程で、表糸30がしばらくの間複数のシンカー12の1つの傾斜面121に持たれて、傾斜面121から表糸30が滑り出して、裏糸31に対する位置が変わり、
図8及び
図9に示すように、交換プレーティング(Interchanged Plating)が編まれ、当該交換プレーティングとは編み物の当該技術上の正面から観察すると、表糸30が裏糸31の下方に位置するプレーティングである。また、本発明により編み上げた編み物は
図10に示すとおりである。さらに、本発明では表糸30の裏糸31に対する位置を変えており、表糸30がフック部111に給糸される時に、位置が裏糸31より明らかに高い他に、ラッチ部112とフック部111がつながった場所から遠く、フック部111内の広い部分にあるため、表糸30の位置が変わる過程では糸が引っかかったり糸替えが順調に行われるという問題はない。
【0018】
また
図4及び
図5が参照されるとおり、一実施例では、複数のシンカー12のそれぞれは基部122と、基部122に接続される先端部123と、基部122と先端部123との間に介在する連結部124とを有し、先端部123の基部122から遠い側に傾斜面121と、傾斜面121に接続される平面125とが成形される。具体的には、複数の編針11の1つが第2ハーフステッチ軌跡21で移動する時には、本発明に係る複数のシンカー12の1つはシンカー軌跡22の突き出し区間221から引戻し区間222へと切り替わるタイミングで、先端部123の傾斜面121によって表糸30の移動に影響を与えることで、表糸30の位置を変える。
【0019】
また
図2が参照されるとおり、本発明で編針カム13に含まれる複数のカムブロック131は従来のものと違い、それぞれ様々な経路を生成できるスペース132を備えるため、複数のカムブロック131のそれぞれが備える複数のスペース132の形態が同じであるとは限られない。
【0020】
図11が参照されるとおり、一実施例では、複数の編針11のそれぞれは制御を受けて第1ハーフステッチ軌跡20、第2ハーフステッチ軌跡21及び平編軌跡23で移動することができる。第1ハーフステッチ軌跡20及び第2ハーフステッチ軌跡21のそれぞれにより複数の編針11のそれぞれが表糸30及び裏糸31を引っ掛けてプレーティングを生成させ、平編軌跡23により複数の編針11のそれぞれが裏糸31だけを引っ掛けてプレーティングを生成させる。これにより、複数の編針11のそれぞれが平編軌跡23で動作する場合には、編み物にメッシュ(MESH)を生成させて、当該編み物に変色と違う他のスタイルを付与し、当該編み物の形態は
図12に示すように、
図12の領域40、41はそれぞれ当該標準プレーティング又は当該交換プレーティングから形成される部分で、番号42の部分は本発明でいうメッシュである。これにより本発明では変色編成の過程で所定の編み場所でメッシュが生成されることで、編み物に変化が増える。
【0021】
また、本実施例では複数の編針11には平編軌跡23で移動する部分が増設されるが、複数の編針11をガイドするための編針カム13はスペース132を設けているため取り替える必要がなく、選針装置14の制御だけでも複数の編針11のそれぞれが第1ハーフステッチ軌跡20、第2ハーフステッチ軌跡21及び平編軌跡23のいずれかで移動するようにできる。
【符号の説明】
【0022】
10:円形編み機構造
11:編針
111:フック部
112:ラッチ部
12:シンカー
121:傾斜面
122:基部
123:先端部
124:連結部
125:平面
13:編針カム
131:カムブロック
132:スペース
14:選針装置
15:シンカーカム
20:第1ハーフステッチ軌跡
21:第2ハーフステッチ軌跡
22:シンカー軌跡
221:突き出し区間
222:引戻し区間
23:平編軌跡
30:表糸
31:裏糸
40、41:領域
42:メッシュ
【要約】
【課題】糸替えが順調に行われないという問題を解決する。
【解決手段】一実施例による円形編み機構造は、複数の編針と複数のシンカーとを含み、複数の編針のそれぞれは制御を受けて第1ハーフステッチ軌跡と第2ハーフステッチ軌跡のいずれかで移動し、第1ハーフステッチ軌跡における針引き込みタイミングは第2ハーフステッチ軌跡における針引き込みタイミングより遅く、複数のシンカーのそれぞれは複数の編針のそれぞれに面する側に傾斜面が成形される。複数の編針のそれぞれが編成する時には表糸及び裏糸が給糸され、複数の編針の1つが第1ハーフステッチ軌跡で移動する時には、表糸の位置が変えられず標準プレーティングが編まれ、複数の編針の1つが第2ハーフステッチ軌跡で移動する時には、表糸はしばらくの間複数のシンカーの1つの傾斜面に持たれて裏糸に対して位置が変えられ、交換プレーティングが編まれる。
【選択図】
図4