(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-14
(45)【発行日】2022-06-22
(54)【発明の名称】観光ガイド提供システム、及び観光ガイド提供方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/14 20120101AFI20220615BHJP
G06Q 20/32 20120101ALI20220615BHJP
【FI】
G06Q50/14
G06Q20/32 300
(21)【出願番号】P 2018200750
(22)【出願日】2018-10-25
【審査請求日】2021-06-28
(73)【特許権者】
【識別番号】512198785
【氏名又は名称】株式会社エイブルコンピュータ
(74)【代理人】
【識別番号】100137394
【氏名又は名称】横井 敏弘
(72)【発明者】
【氏名】新田 一也
(72)【発明者】
【氏名】板井 善信
【審査官】松野 広一
(56)【参考文献】
【文献】特許第6339285(JP,B1)
【文献】特開2018-147297(JP,A)
【文献】特開2003-216903(JP,A)
【文献】特許第6395337(JP,B1)
【文献】特表2010-515158(JP,A)
【文献】特開2016-191969(JP,A)
【文献】特開2001-344402(JP,A)
【文献】特開2007-280259(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0260806(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
観光ガイドを提供するガイド提供者が操作するガイド提供者端末と、提供された観光ガイドを管理する観光ガイド管理装置と
を有し、
前記観光ガイド管理装置は、
観光ガイドと観光ガイド申込者とを関連付ける識別情報を生成する識別情報生成部と、
前記識別情報生成部により生成された識別情報を観光ガイド申込者の端末に送信する送信部と
を有し、
前記ガイド提供者端末は、
観光ガイド申込者により提示された前記識別情報を読み取る読み取り部と、
前記読み取り部により読み取られた識別情報を、前記観光ガイド管理装置に通知する通知部と
を有し、
前記観光ガイド管理装置は、
前記通知部により通知された識別情報に基づいて、前記ガイド提供者への決済を決定する決済決定部を
さらに有する
観光ガイド提供システム。
【請求項2】
前記ガイド提供者端末は、
表示している観光ガイドの資料を特定するファイル特定部と、
前記ファイル特定部により特定されたファイルを観光ガイド申込者が使用する観光ガイド申込者端末に同期する同期部と
をさらに有する
請求項1に記載の観光ガイド提供システム。
【請求項3】
前記管理装置は、
ガイド提供者が登録した観光ガイドに対する申し込みがあった場合に、
観光ガイド開始日時を基準とした既定のタイミングに基づいて、ガイド提供者とガイド申込者とがメッセージの送受信を行うチャットルームへの接続を許可するチャットルーム開室部と、
観光ガイド終了日時を基準とした既定のタイミングに基づいて、前記チャットルーム開室部によりアクセスが許可されたチャットルームへの接続を禁止するチャットルーム閉室部と
をさらに有する
請求項1に記載の観光ガイド提供システム。
【請求項4】
前記識別情報生成部は、観光ガイド申込者のメールアドレスのみに基づいて、観光ガイドとガイド申込者とを関連付け、
前記送信部は、前記メールアドレスに基づいて、前記識別情報生成部により生成された識別情報を観光ガイド申込者の端末に送信する
請求項1に記載の観光ガイド提供システム。
【請求項5】
前記チャットルーム開室部により接続が許可されたチャットルームにおいて、送受信されたメッセージの履歴を収集するログ収集部と、
前記ログ収集部により収集された、メッセージの送受信された観光ガイド中の時間、観光ガイドで訪れている場所、観光ガイド中のメッセージ内容、及び観光ガイド中の天候に基づいてデータ解析を行うログ解析部
をさらに有する請求項3に記載の観光ガイド提供システム。
【請求項6】
提供された観光ガイドを管理する観光ガイド管理装置が、ガイド提供者が提供する観光ガイドの企画を登録する登録ステップと、
前記観光ガイド管理装置が、前記登録ステップにより登録された観光ガイドへの申し込みを、観光ガイド申込者のメールアドレスの受付により完了する申込ステップと、
前記観光ガイド管理装置が、前記申込ステップにより申し込みの完了した観光ガイドと、観光ガイド申込者とを関連付ける識別情報を生成する識別情報生成ステップと、
前記観光ガイド管理装置が、前記識別情報生成ステップにより生成された識別情報を観光ガイド申込者の端末に送信する送信ステップと、
前記ガイド提供者が操作するガイド提供者端末が、観光ガイド申込者により提示された前記識別情報を読み取る読み取りステップと、
前記ガイド提供者端末が、前記読み取りステップにより読み取られた識別情報を、前記観光ガイド管理装置に通知する通知ステップと、
前記観光ガイド管理装置が、前記通知ステップにより通知された識別情報に基づいて、前記ガイド提供者への決済を決定する決済決定ステップを
有する観光ガイド提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、観光ガイド提供システム、及び観光ガイド提供方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、団体旅行の参加者に携帯させるための参加者用携帯通信端末と、団体旅行の管理者が操作する管理者用通信端末と、前記参加者用携帯通信端末と前記管理者用通信端末との通信接続を行う接続機能と、前記管理者用通信端末の制御に基づいて1台または複数台の任意の前記参加者用携帯通信端末にコンテンツを配信する配信機能とを有するサービス装置と、を備えることを特徴とする団体旅行案内管理システムが開示されている。
【0003】
また、特許文献2には、団体旅行客及びその添乗員が各々保有する複数の携帯端末の間で確立されたアドホック通信によるプライベートネットワークを用いる旅行アシスト方法であって、スタンドアローンで動作する音声翻訳機能と、集合状況確認機能と、イヤホンガイド機能と、緊急通報機能と、リアルタイム行動確認機能と、を選択実行可能に前記携帯端末の画面に表示する工程と、前記団体旅行客または前記添乗員からの入力に基づいて、スタンドアローンで動作する前記音声翻訳機能と、前記集合状況確認機能と、前記イヤホンガイド機能と、前記緊急通報機能と、前記リアルタイム行動確認機能との少なくともいずれか一つを実行する工程と、を有することを特徴とする旅行アシスト方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2005-346428号公報
【文献】特開2014-92942号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、より効率的に観光ガイドを提供する観光ガイド提供システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る観光ガイド提供システムは、観光ガイドを提供するガイド提供者が操作するガイド提供者端末と、提供された観光ガイドを管理する観光ガイド管理装置とを有し、前記観光ガイド管理装置は、観光ガイドと観光ガイド申込者とを関連付ける識別情報を生成する識別情報生成部と、前記識別情報生成部により生成された識別情報を観光ガイド申込者の端末に送信する送信部とを有し、前記ガイド提供者端末は、観光ガイド申込者により提示された前記識別情報を読み取る読み取り部と、前記読み取り部により読み取られた識別情報を、前記観光ガイド管理装置に通知する通知部とを有し、前記観光ガイド管理装置は、前記通知部により通知された識別情報に基づいて、前記ガイド提供者への決済を決定する決済決定部をさらに有する。
【0007】
好適には、前記ガイド提供者端末は、表示している観光ガイドの資料を特定するファイル特定部と、前記ファイル特定部により特定されたファイルを観光ガイド申込者が使用する観光ガイド申込者端末に同期する同期部とをさらに有する。
【0008】
好適には、前記管理装置は、ガイド提供者が登録した観光ガイドに対する申し込みがあった場合に、観光ガイド開始日時を基準とした既定のタイミングに基づいて、ガイド提供者とガイド申込者とがメッセージの送受信を行うチャットルームへの接続を許可するチャットルーム開室部と、観光ガイド終了日時を基準とした既定のタイミングに基づいて、前記チャットルーム開室部によりアクセスが許可されたチャットルームへの接続を禁止するチャットルーム閉室部とをさらに有する。
【0009】
好適には、前記識別情報生成部は、観光ガイド申込者のメールアドレスのみに基づいて、観光ガイドとガイド申込者とを関連付け、前記送信部は、前記メールアドレスに基づいて、前記識別情報生成部により生成された識別情報をツ観光ガイド申込者の端末に送信する。
【0010】
好適には、前記チャットルーム開室部により接続が許可されたチャットルームにおいて、送受信されたメッセージの履歴を収集するログ収集部と、前記ログ収集部により収集された、メッセージの送受信された観光ガイド中の時間、観光ガイドで訪れている場所、観光ガイド中のメッセージ内容、及び観光ガイド中の天候に基づいてデータ解析を行うログ解析部をさらに有する。
【0011】
本発明に係る観光ガイド提供方法は、提供された観光ガイドを管理する観光ガイド管理装置が、ガイド提供者が提供する観光ガイドの企画を登録する登録ステップと、前記観光ガイド管理装置が、前記登録ステップにより登録された観光ガイドへの申し込みを、観光ガイド申込者のメールアドレスの受付により完了する申込ステップと、前記観光ガイド管理装置が、前記申込ステップにより申し込みの完了した観光ガイドと、観光ガイド申込者とを関連付ける識別情報を生成する識別情報生成ステップと、前記観光ガイド管理装置が、前記識別情報生成ステップにより生成された識別情報を観光ガイド申込者の端末に送信する送信ステップと、前記ガイド提供者が操作するガイド提供者端末が、観光ガイド申込者により提示された前記識別情報を読み取る読み取りステップと、前記ガイド提供者端末が、前記読み取りステップにより読み取られた識別情報を、前記観光ガイド管理装置に通知する通知ステップと、前記観光ガイド管理装置が、前記通知ステップにより通知された識別情報に基づいて、前記ガイド提供者への決済を決定する決済決定ステップを有する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、より効率的に観光ガイドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】観光ガイド提供システム1のハードウェア構成を例示する図である。
【
図2】観光ガイド管理装置3の機能構成を例示する図である。
【
図3】ガイド提供者端末5の機能構成を例示する図である。
【
図4】決済決定処理(S10)を説明するフローチャートである。
【
図5】チャットルームログ収集処理(S20)を説明するフローチャートである。
【
図6】観光ガイドDB600に保持される観光ガイド情報を説明する図である。
【
図7】(a)は、チャットルームテーブルを例示する図であり、(b)は、チャットルームにおけるメッセージ表示画面例である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、観光ガイド提供システム1のシステム構成を例示する図である。
図1に例示するように、観光ガイド提供システム1は、観光ガイド管理装置3、ガイド提供者端末5、及び観光ガイド申込者端末7を含む。
観光ガイド管理装置3は、コンピュータ端末である。観光ガイド管理装置3は、ガイド提供者により観光ガイドの企画の登録を受け付け、管理する。本例における観光ガイドとは、観光客の受け入れ先の地域が、地元ならではのプログラムを案内するものであり、参加者が現地集合、現地解散するものである。観光ガイドは、観光ガイドを企画し、観光ガイド管理装置3に登録したガイド提供者により実施される。観光ガイド管理装置3は、観光ガイドの企画の受け付け、及び観光ガイドの企画への申し込みの受け付けを行うウェブサイトを管理する。そして、観光ガイド管理装置3は、登録された観光ガイドの開催の有無に従って観光ガイド提供者への決済を決定する。
【0015】
ガイド提供者端末5は、ガイド提供者が操作する携帯型コンピュータ端末である。本例において、ガイド提供者端末5は、スマートフォン、又は、タブレット型情報端末等である。ガイド提供者は、ガイド提供者端末5を使用し、観光ガイドの開催通知、観光ガイド申込者の参加者人数確認、ガイド資料の閲覧、及び観光ガイド申込者とメッセージの送受信を行う。
観光ガイド申込者端末7は、観光ガイド申込者が操作する携帯型コンピュータ端末である。本例において、観光ガイド申込者端末7はスマートフォン、又は、タブレット型情報端末等である。観光ガイド申込者は、観光ガイド申込者端末7を使用し、参加資格を示す識別情報の提示、ガイド資料の閲覧、及びガイド提供者とメッセージの送受信を行う。
観光ガイド管理装置3、ガイド提供者端末5、及び観光ガイド申込者端末7は、ネットワークを介して、相互に接続されている。
【0016】
図2は、観光ガイド管理装置3の機能構成を例示する図である。
図2に例示するように、観光ガイド管理装置3には、観光ガイド管理プログラム30がインストールされると共に観光ガイドデータベース600(観光ガイドDB600)が構成される。観光ガイドDB600は、観光ガイド情報を保持する観光ガイドテーブルと、ガイド提供者と観光ガイド申込者がメッセージを送受信するチャットルームの情報を保持するチャットルームテーブルとを有する。
観光ガイド管理プログラム30は、観光ガイド登録部300、申込受付部302、識別情報生成部304、送信部306、決済決定部308、チャットルーム生成部310、チャットルーム開室部312、チャットルーム閉室部314、ログ収集部316、及びログ解析部318を有する。なお、本プログラムの一部又は全部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などのハードウェアによって実現されてもよく、また、OS(Operating System)の機能を一部借用して実現されてもよい。
【0017】
観光ガイド登録部300は、ガイド提供者により企画された観光ガイドのプログラムを受け付け、観光ガイドDB600に登録する。具体的には、観光ガイド登録部300は、観光ガイド管理装置3により提供される観光ガイドのプログラムを登録するウェブサイトにおいて、ガイド提供者が登録したガイド提供者への決済に必要な情報とガイド提供者の登録した観光ガイドのプログラムとを関連付けて観光ガイドDB600に登録する。
申込受付部302は、観光ガイド申込者による観光ガイドのプログラムへの申し込みを受け付ける。具体的には、申込受付部302は、観光ガイド管理装置3により提供される観光ガイドへの申し込みを登録するウェブサイトにおいて、観光ガイド申込者により入力されたメールアドレスのみに基づいて、観光ガイド申込者と申し込まれた観光ガイドとを関連付ける。すなわち、観光ガイド申込者は、メールアドレス以外の個人情報を登録する必要はなく、簡易に観光ガイドへの申し込みが可能である。
識別情報生成部304は、観光ガイドと観光ガイド申込者とを関連付ける識別情報を生成する。具体的には、識別情報生成部304は、申し込まれた観光ガイドと観光ガイド申込者のメールアドレスを関連付けた二次元コードを識別情報として生成する。より具体的には、識別情報生成部304は、二次元コードに、少なくとも、観光ガイド管理装置3への接続情報、観光ガイドを特定する情報、及び観光ガイド申込者のメールアドレスを含める。
【0018】
送信部306は、識別情報生成部304により生成された識別情報を観光ガイド申込者の端末に送信する。
決済決定部308は、ガイド者端末5により通知された識別情報に基づいて、観光ガイドの企画を提供したガイド提供者への決済を決定する。具体的には、決済決定部308は、ガイド者端末5により読み取られた二次元コードが通知された場合に、観光ガイドが開催されたとみなし、決済を決定する。また、決済決定部308は、観光ガイドに参加した人数、すなわち、読み取った互いに異なる二次元コードの数に基づいて決済の金額を決定する。
チャットルーム生成部310は、ガイド提供者と観光ガイド申込者とがメッセージの送受信を行うチャットルームを生成する。さらに、チャットルーム生成部310は、生成したチャットルームへのリンクを示すURLを生成する。ガイド提供者と観光ガイド申込者とは、生成されたURLに接続することで、チャットルームに参加できる。
チャットルーム開室部312は、ガイド提供者が登録した観光ガイドの企画に対する申し込みがあった場合に、観光ガイド開始日時を基準とした既定のタイミングに基づいて、ガイド提供者と観光ガイド申込者とがメッセージの送受信を行うチャットルームへの接続を許可する。具体的には、チャットルーム開室部312は、観光ガイド開始日時の数時間前にチャットルームへの接続を許可する。
チャットルーム閉室部314は、観光ガイド終了予定日時を基準とした既定のタイミングに基づいて、チャットルーム開室部312によりアクセスが許可されたチャットルームへの接続を禁止する。具体的には、チャットルーム閉室部314は、観光ガイド終了日時の数時間前にチャットルームへの接続を禁止する。
【0019】
ログ収集部316は、チャットルーム開室部312により接続が許可されたチャットルームにおいて、送受信されたメッセージの観光ガイド中の時間、観光ガイドで訪れている場所、メッセージ内容、及び観光ガイド中の天候を保持する。
ログ解析部318は、ログ収集部316により収集されたマーケティング情報を解析する。
【0020】
図3は、ガイド提供者端末5の機能構成を例示する図である。
図3に例示するように、ガイド提供者端末5には、ガイドプログラム50がインストールされている。ガイドプログラム50は、読み取り部500、開催通知部502、ファイル特定部504、及び同期部506を有する。
読み取り部500は、観光ガイド申込者により提示された識別情報を読み取る。具体的には、観光ガイド申込者が提示した、観光ガイド管理装置3により送信された、二次元コードを読み取る。また、観光ガイド提供者は、読み取り部500により読み取られた二次元コードに基づいてガイド申込者の参加確認を行う。
開催通知部502は、読み取り部500により読み取られた識別情報を、観光ガイド管理装置3に通知する。具体的には、開催通知部502は、二次元コードに含まれる、観光ガイド管理装置3への接続情報に基づいて、観光ガイド管理装置3へ接続する。開催通知部502は、本発明に係る通知部の一例である。
【0021】
ファイル特定部504は、ガイド提供者端末5の画面に表示している観光ガイドの資料を特定する。
同期部506は、ファイル特定部504により特定されたファイルを観光ガイド申込者が使用する観光ガイド申込者端末7に同期する。具体的には、同期部506は、ファイル特定部504により特定されたファイルを、ガイド提供者端末5における状態と同じ状態で、観光ガイド申込者端末7に同期する。すなわち、ガイド提供者端末5において閲覧していた同一のガイド資料及び同一のページが開いた状態で観光ガイド申込者端末7の画面に表示される。これにより、観光ガイド申込者は、ガイド資料のファイルを自身で開く必要はなく、また、観光ガイド提供者は、効率的にガイドを行うことが可能である。
【0022】
図4は、決済決定処理(S10)を説明するフローチャートである。
図4に例示するように、ステップ100(S100)において、ガイド提供者は、観光ガイドの企画を観光ガイド管理装置3の提供するウェブサイトのページに登録する。登録内容は、少なくとも、ガイド者情報、観光場所、観光内容、及び開催日時である。観光ガイド管理装置3の観光ガイド登録部300は、観光ガイドのプログラムを受け付け、観光ガイドDB600に登録する。
ステップ105(S105)において、観光ガイド申込者は、観光ガイドのプログラムへの申し込みを、自身のメールアドレスを登録することにより行う。申し込みにはメールアドレスの入力のみでよい。
ステップ110(S110)において、観光ガイド管理装置3の申込受付部302は、観光ガイド申込者による観光ガイドへの申込を受け付ける。
【0023】
ステップ115(S115)において、観光ガイド管理装置3の識別情報生成部304は、観光ガイド申込者が申し込んだ観光ガイドと、観光ガイド申込者のメールアドレスと、観光ガイド管理装置3への接続情報とを含めた二次元コードを生成する。
ステップ120(S120)において、観光ガイド管理装置3の送信部306は、識別情報生成部304により生成された二次元コードを、観光ガイド申込者のメールアドレスに基づいて、観光ガイド申込者へ送信する。
ステップ125(S125)において、観光ガイド当日、集合場所において、観光ガイド提供者は、観光ガイド申込者が提示する二次元コードを読み取る。具体的には、ガイド者端末5の読み取り部500は、観光ガイド申込者が提示した二次元コードを読み取る。
【0024】
ステップ130(S130)において、ガイド者端末5の開催通知部502は、読み取り部500に読み取られた二次元コードに含まれる観光ガイド管理装置3への接続情報に基づいて、観光ガイド管理装置3へ接続し、観光ガイドのプログラムの開催を通知する。
ステップ135(S135)において、観光ガイド管理装置3の決済決定部308は、開催通知部502により、観光ガイドと観光ガイド申込者のメールアドレスとが関連付けられた情報を受信する。これにより、決済決定部308は、受信した観光ガイドが実施されたと判定し、観光ガイドの企画の登録者、すなわち観光ガイドの提供者への決済を決定する。
【0025】
図5は、チャットルームログ収集処理(S20)を説明するフローチャートである。
図5に例示するように、ステップ200(S200)において、チャットルーム開室部312は、観光ガイドの開始日時の数時間前になったか否かを判定する。開始日時の数時間前になった場合に、チャットルームログ収集処理(S20)は、S205に移行し、開始日時の数時間前になっていない場合は待機する。
ステップ205(S205)において、チャットルーム開室部312は、観光ガイドのガイド提供者及び観光ガイドの申込者によるチャットルームへのアクセスを許可する。
ステップ210(S210)において、ログ収集部316は、チャットルーム開室部312によりアクセスの許可されたチャットルームにおいて、送受信されたメッセージの履歴を保持する。
【0026】
ステップ215(S215)において、チャットルーム閉室部314は、観光ガイドの終了日時の数時間になったか否かを判定する。終了日時の数時間前になった場合に、チャットルームログ収集処理(S20)は、S220に移行し、終了日時の数時間前でない場合は待機する。
ステップ220(S220)において、チャットルーム閉室部314は、観光ガイドのガイド提供者及び観光ガイドの申込者によるチャットルームへのアクセスを禁止する。
ステップ225(S225)において、ログ解析部318は、ログ収集部316により収集されたログに基づいて、メッセージの送受信された観光ガイド中の時間、メッセージの送受信された時に観光ガイドで訪れている場所、メッセージの内容、及びメッセージの送受信された時の観光ガイド中の天候に基づいてデータ解析を行う。
【0027】
図6は、観光ガイドDB600に保持される観光ガイド情報を説明する図である。
図6に例示するように、観光ガイド情報は、観光ガイド名、観光ガイドの企画の提供者(ガイド提供者)情報、観光ガイドの内容、観光ガイドの開始日時、観光ガイドの終了日時、観光ガイドの申込者のメールアドレス、決済の判定情報(観光ガイドが開催されて決済を決定したか否か)を保持する。
観光ガイドDB600には、観光ガイド申込者の情報はメールアドレスのみであるため、観光ガイド申込者における管理が必要な情報量は少なくて済む。
【0028】
図7(a)は、チャットルームテーブルを例示する図である。チャットルーム生成部310は、各観光ガイド固有のチャットルームを生成し、チャットルームへと接続する固有のURLを作成する。チャットルームへと接続するURLは、各観光ガイドに関連付けられ、チャットルームテーブルに保持される。
図7(a)に例示するように、チャットルームテーブルには、観光ガイドを特定する情報、(例えば、観光ガイド名)、チャットルームへと接続するURL、観光ガイドの提供者情報、(例えば、ガイド提供者のニックネーム)、及びチャットルームに招待されるメンバー(観光ガイドの申込者)のニックネームを保持する。ガイド提供者及び観光ガイド申込者へ作成されたURLがメールアドレスに基づいて送信されることにより、ガイド提供者及び観光ガイド申込者のチャットルームへの招待が行われる。
【0029】
図7(b)は、チャットルーム開室部312により接続が許可されたチャットルームにおける、ガイド提供者と観光ガイド申込者のメッセージの送受信を例示する図である。
図7(b)に例示するように、チャットルームへログインした観光ガイド申込者のニックネームは、観光ガイドへの申し込み時に登録したメールアドレスの一部を使用する。例えば、メールアドレスが「アカウント名@ドメイン名」である場合、アカウント名をニックネームとして使用する。観光ガイド申込者は、チャットルームにログイン後、メールアドレスのアカウント名となっているニックネームを変更することが可能である。
また、観光ガイド申込者が集合時間に遅れる場合に、チャットルームを利用して「15分遅れます。」とのメッセージをガイド提供者に送信した場合、ガイド提供者は15分後に所在しているであろう位置を示す地図を送信し、観光ガイド申込者に知らせることができる。
このように、観光ガイド提供システム1は、観光ガイド当日の限られた時間にのみ接続可能なチャットルームにおいて、個人が特定されることなくメッセージの送受信が可能である。このチャットルームを利用することにより、聞きにくいことをガイド提供者に聞くこと、また、上記のような遅刻の際の観光ガイド申込者へのフォローが可能となり、観光ガイド申込者の満足度を上げることができる。
【0030】
また、観光ガイド終了後に観光ガイド申込者にアンケートを実施し、観光ガイドの満足度を調査してもよい。アンケートは観光ガイド申込者のメールアドレスに基づいて送信され、記入後のアンケートは、観光ガイド管理装置3へ送信される。記入済みのアンケートに基づいて、ガイド提供者を評価付け、評価を観光ガイドに申し込む際の基準となるよう、観光ガイド申し込みのウェブサイトに表示されるようにしてもよい。
【0031】
以上説明したように、観光ガイド提供システム1は、観光ガイド申込者は、メールアドレスのみを入力するだけで、観光ガイドの申込を完了することができる。また、ガイド提供者は、観光ガイド申込者により提示された二次元コードを読み取ることで、観光ガイドが実施されたことを観光ガイド管理装置3に通知することができ、観光ガイド管理装置3は、実施された観光ガイドの提供者への決済を決定する。観光ガイドの管理者及び観光ガイドの提供者は、観光ガイド申込者を特定することなく、二次元コードのみで観光ガイドの決済を管理することが可能である。
【0032】
(変形例1)
上記実施形態では、識別情報生成部304により生成された二次元コードは、観光ガイド申込者に送信され、観光ガイド申込者端末7により提示された二次元コードをガイド提供者端末5が読み取り、観光ガイドが開催されたことを観光ガイド管理装置3に通知していたが、識別情報生成部304により生成された二次元コードをガイド提供者端末5に送信し、ガイド提供者端末5により提示された二次元コードを観光ガイド申込者端末7が読み取り、観光ガイドが開催されたことを観光ガイド管理装置3に通知してもよい。この場合、ガイド提供者による観光ガイド申込者の参加確認は、人数確認のみとなる。
【符号の説明】
【0033】
1 観光ガイド提供システム
3 観光ガイド管理装置
5 ガイド提供者端末
7 観光ガイド申込者端末