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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-14
(45)【発行日】2022-06-22
(54)【発明の名称】情報処理装置、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0481 20220101AFI20220615BHJP
   G06F 3/0488 20220101ALI20220615BHJP
   H04M 1/247 20210101ALI20220615BHJP
【FI】
G06F3/0481
G06F3/0488
H04M1/247
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2019189829
(22)【出願日】2019-10-17
(62)【分割の表示】P 2017248256の分割
【原出願日】2017-12-25
(65)【公開番号】P2020074084
(43)【公開日】2020-05-14
【審査請求日】2020-12-21
(73)【特許権者】
【識別番号】512033109
【氏名又は名称】株式会社プレイド
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【弁理士】
【氏名又は名称】谷川 英和
(72)【発明者】
【氏名】棚橋 寛文
(72)【発明者】
【氏名】牧野 祐己
(72)【発明者】
【氏名】野田 陽平
(72)【発明者】
【氏名】中間 亮彬
【審査官】星野 裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-113644(JP,A)
【文献】特表2016-532963(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0019997(US,A1)
【文献】米国特許第6282315(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/048
H04M 1/247
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一サイズの第一ウィンドウを表示する1以上の第一アプリ、一部に透明の領域を含む第二サイズの第二ウィンドウを表示する第二アプリを含む複数のアプリケーションを実現する複数のプログラムが格納される格納部と、
第一アプリを識別する第一アプリ識別子を有する1以上の協調アプリ情報が格納される協調アプリ情報格納部と、
前記第一アプリに対する第一起動指示をユーザから受け付けるユーザ指示受付部と、
前記ユーザ指示受付部が受け付けた前記第一起動指示に対応する前記第一アプリを識別する第一アプリ識別子が、前記協調アプリ情報格納部に格納されている場合にのみ、前記第一アプリが起動される場合または起動中に、前記第二アプリに対して第二起動指示を発行する第二起動指示発行部と、
前記第二起動指示応じて、前記第一ウィンドウにオーバーレイして前記第二ウィンドウを表示する表示部と、
前記第二ウィンドウに対して、ユーザ指示を受け付けるユーザ指示受付部と、
前記ユーザ指示の受け付けに応じた処理を行う実行部と、
前記ユーザ指示受付部が、前記第二ウィンドウの前記透明の領域に前記ユーザ指示を受け付けた場合に、当該ユーザ指示を前記第一アプリに渡すユーザ指示引渡部とを具備し、
前記ユーザ指示引渡部が前記ユーザ指示を前記第一アプリに渡した場合には前記第一アプリが前記ユーザ指示に対応する動作を行い
前記ユーザ指示受付部が前記第二ウィンドウの前記透明でない領域に前記ユーザ指示を受け付けた場合に前記第二アプリが前記ユーザ指示に対応する動作を行う情報処理装置。
【請求項2】
め決められた条件を満たした場合に前記第二起動指示が発行される請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記予め決められた条件は、
前記第一アプリから送付された操作イベントが予め決められた条件を満たすことである請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第二サイズと前記第一サイズとは同じであり、
前記表示部において、
前記第一ウィンドウに完全に重ねて第二ウィンドウを表示する請求項1から請求項3いずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記協調アプリ情報は、第二アプリが起動されるための条件を示す条件情報を有し、
前記条件情報は、第二アプリが起動されるタイミングを特定する情報、第一アプリの起動に関する条件を示す起動条件情報、第一アプリに対して与えられるイベントに関する条件を示すイベント条件情報、自動的に発生するトリガーに関する条件を示すトリガー条件情報のいずれかを含む、請求項1から請求項4いずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記第二アプリは、
チャット機能を実現するアプリ、アンケート機能を実現するアプリ、またはポップアップで情報を表示する機能を実現するアプリのいずれか1以上のアプリである、請求項1から請求項いずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
第一サイズの第一ウィンドウを表示する1以上の第一アプリ、一部に透明の領域を含む第二サイズの第二ウィンドウを表示する第二アプリを含む複数のアプリケーションを実現する複数のプログラムが格納される格納部と、第一アプリを識別する第一アプリ識別子を有する1以上の協調アプリ情報が格納される協調アプリ情報格納部とにアクセス可能なコンピュータを、
前記第一アプリに対する第一起動指示をユーザから受け付けるユーザ指示受付部と、
前記ユーザ指示受付部が受け付けた前記第一起動指示に対応する前記第一アプリを識別する第一アプリ識別子が、前記協調アプリ情報格納部に格納されている場合にのみ、前記第一アプリが起動される場合または起動中に、前記第二アプリに対して第二起動指示を発行する第二起動指示発行部と、
前記第二起動指示応じて、前記第一ウィンドウにオーバーレイして前記第二ウィンドウを表示する表示部と、
前記第二ウィンドウに対して、ユーザ指示を受け付けるユーザ指示受付部と、
前記ユーザ指示の受け付けに応じた処理を行う実行部と、
前記ユーザ指示受付部が、前記第二ウィンドウの前記透明の領域に前記ユーザ指示を受け付けた場合に、当該ユーザ指示を前記第一アプリに渡すユーザ指示引渡部として機能させるプログラムであって、
前記ユーザ指示引渡部が前記ユーザ指示を前記第一アプリに渡した場合には前記第一アプリが前記ユーザ指示に対応する動作を行い
前記ユーザ指示受付部が前記第二ウィンドウの前記透明でない領域に前記ユーザ指示を受け付けた場合に前記第二アプリが前記ユーザ指示に対応する動作を行う、プログラム。
【請求項8】
め決められた条件を満たした場合に前記第二起動指示が発行されるものとして、前記コンピュータを機能させるための請求項7記載のプログラム。
【請求項9】
前記予め決められた条件は、
前記第一アプリから送付された操作イベントが予め決められた条件を満たすことである請求項8記載のプログラム。
【請求項10】
前記協調アプリ情報は、第二アプリが起動されるための条件を示す条件情報を有し、
前記条件情報は、第二アプリが起動されるタイミングを特定する情報、第一アプリの起動に関する条件を示す起動条件情報、第一アプリに対して与えられるイベントに関する条件を示すイベント条件情報、自動的に発生するトリガーに関する条件を示すトリガー条件情報のいずれかを含む、請求項7から請求項9いずれか一項に記載のプログラム。
【請求項11】
前記第二ウィンドウは前記第一ウィンドウと同じ大きさであり、
前記表示部において、
前記第一ウィンドウに完全に重ねて第二ウィンドウを表示するものとして、前記コンピュータを機能させるための請求項7から請求項10いずれか一項に記載のプログラム。
【請求項12】
前記第二アプリは、
チャット機能を実現するアプリ、アンケート機能を実現するアプリ、またはポップアップで情報を表示する機能を実現するアプリのいずれか1以上のアプリである、請求項7から請求項11いずれか一項に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第一のアプリケーションに第二のプリケーションがオーバーレイして表示される情報処理装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、スマートフォンやタブレット端末等の情報処理装置において、種々のアプリケーションを動作させることができた(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】“[保存版]おすすめiPhone(登録商標)アプリ100選”、[online]、平成29年12月17日、インターネット[URL:http://appllio.com/the-best-iphone-apps-100]
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術においては、複数のアプリケーション(以下、適宜「アプリ」と言う。)は独立に動作するのみで、第一アプリに、当該第一アプリとは異なるアプリである第二アプリの機能を仮想的に付加することができなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本第一の発明の情報処理装置は、第一サイズの第一ウィンドウを表示する第一アプリ、第二サイズの第二ウィンドウを表示する第二アプリを含む複数のアプリケーションを実現する複数のプログラムが格納される格納部と、第一アプリに対する第一起動指示をユーザから受け付けるユーザ指示受付部と、第一アプリが起動される場合または起動中に、第二アプリに対する第二起動指示を受け付ける第二起動指示受付部と、第二起動指示の受け付けに応じて、第一ウィンドウにオーバーレイして第二ウィンドウを表示する表示部と、第二ウィンドウに対して、ユーザ指示を受け付けるユーザ指示受付部と、ユーザ指示の受け付けに応じた処理を行う実行部とを具備する情報処理装置である。
【0006】
かかる構成により、第一アプリに第二アプリの機能を仮想的に付加することができる。
【0007】
また、本第二の発明の情報処理装置は、第一の発明に対して、第二起動指示受付部は、予め決められた条件を満たした場合に第二起動指示を受け付ける情報処理装置である。
【0008】
かかる構成により、適切な場合に、第一アプリに第二アプリの機能を仮想的に付加することができる。
【0009】
また、本第三の発明の情報処理装置は、第二の発明に対して、予め決められた条件は、第一アプリから送付された操作イベントが予め決められた条件を満たすことである情報処理装置である。
【0010】
かかる構成により、適切な場合に、第一アプリに第二アプリの機能を仮想的に付加することができる。
【0011】
また、本第四の発明の情報処理装置は、第一から第三いずれか1つの発明に対して、第二サイズと第一サイズとは同じであり、表示ステップにおいて、第一ウィンドウに完全に重ねて第二ウィンドウを表示する情報処理装置である。
【0012】
かかる構成により、第一アプリに第二アプリの機能を仮想的に付加することができる。
【0013】
また、本第五の発明の情報処理装置は、第一から第四いずれか1つの発明に対して、第二ウィンドウは、一部に透明の領域を含む情報処理装置である。
【0014】
かかる構成により、第一アプリに第二アプリの機能を仮想的に付加することができる。
【0015】
また、本第六の発明の情報処理装置は、第五の発明に対して、ユーザ指示受付部において、透明の領域にユーザ指示を受け付けた場合に、ユーザ指示を第一アプリに渡すユーザ指示引渡部をさらに具備し、実行部において、透明の領域以外の領域にユーザ指示を受け付けた場合に、ユーザ指示の受け付けに応じた処理を行うアプリケーションを実現する情報処理装置である。
【0016】
かかる構成により、第一アプリの機能と第二アプリの機能との両方を、ユーザは容易に利用できる。
【0017】
また、本第七の発明の情報処理装置は、第一から第六いずれか1つの発明に対して、実行部は、チャット機能を実現するための処理、アンケート機能を実現するための処理、またはポップアップで情報を表示する機能のいずれか1以上の処理を行う情報処理装置である。
【0018】
かかる構成により、第一アプリに第二アプリのチャット機能を仮想的に付加することができる。
【0019】
また、本第八の発明の情報処理装置は、第一から第七いずれか1つの発明に対して、格納部は、第一アプリを識別する第一アプリ識別子を有する2以上の協調アプリ情報が格納される協調アプリ情報格納部を具備し、協調アプリ情報が有する第一アプリ識別子で識別される第一アプリが起動される場合または起動中に、第二アプリに対して第二起動指示を発行する第二起動指示発行部をさらに具備し、第二起動指示受付部は、第二起動指示発行部が発行した第二起動指示を受け付ける情報処理装置である。
【0020】
かかる構成により、第一アプリに第二アプリの機能を仮想的に付加することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明による情報処理装置によれば、第一アプリに第二アプリの機能を仮想的に付加することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】実施の形態1における情報処理装置Aのブロック図
図2】同情報処理装置Aの動作例について説明するフローチャート
図3】同協調アプリ情報管理表を示す図
図4】同画面例を示す図
図5】同画面例を示す図
図6】同画面例を示す図
図7】同第二ウィンドウの例を示す図
図8】同画面例を示す図
図9】同ユーザ毎協調アプリ管理表を示す図
図10】同コンピュータシステムのブロック図
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、情報処理装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0024】
(実施の形態1)
【0025】
本実施の形態において、第一アプリに第二アプリがオーバーレイして表示される情報処理装置Aについて説明する。情報処理装置Aは、例えば、スマートフォン、タブレット端末、いわゆるパーソナルコンピュータ等であるが、その種類は問わない。
【0026】
また、本実施の形態において、例えば、第二アプリは一部に透明の領域を含むウィンドウを表示し、当該ウィンドウが第一アプリのウィンドウに重畳して表示される。
【0027】
さらに、本実施の形態において、例えば、第二アプリは、チャットの機能を実現するアプリである。
【0028】
図1は、本実施の形態における情報処理装置Aのブロック図である。情報処理装置Aは、格納部1、受付部2、処理部3、および出力部4を備える。
【0029】
格納部1は、アプリ格納部11、および協調アプリ情報格納部12を備える。受付部2は、ユーザ指示受付部21、および第二起動指示受付部22を備える。処理部3は、実行部31、第二起動指示発行部32、およびユーザ指示引渡部33を備える。出力部4は、表示部41を備える。
【0030】
格納部1には、各種の情報が格納される。各種の情報は、例えば、複数のプログラム、後述する協調アプリ情報等である。各種の情報は、例えば、第一ウィンドウ情報、第二ウィンドウ情報(まとめて、適宜、「ウィンドウ情報」と言う。)である。ウィンドウ情報は、ウィンドウの管理のために使用される情報である。ウィンドウ情報は、公知の技術である。第一ウィンドウ情報とは、後述する第一ウィンドウに関する情報である。第一ウィンドウ情報は、例えば、起動中の第一アプリの第一ウィンドウのサイズ、形状、色彩、ウィンドウの画像情報、位置情報のうちの1以上の情報を含む。第二ウィンドウ情報とは、後述する第二ウィンドウに関する情報である。第二ウィンドウ情報は、例えば、起動中の第二アプリの第二ウィンドウのサイズ、形状、色彩、ウィンドウの画像情報、位置情報のうちの1以上の情報を含む。
【0031】
アプリ格納部11には、複数のプログラムが格納される。プログラムは、例えば、アプリを実現するプログラムである。複数のプログラムは、1または2以上の第一アプリを実現するプログラム、第二アプリを実現するプログラムを含む。なお、第一アプリは、第一のアプリケーションである。第一アプリは、第一サイズの第一ウィンドウを表示するアプリである。第一アプリは、第一のアプリケーションと言っても良い。第二アプリは、第二サイズの第二ウィンドウを表示するアプリである。第二アプリは、第二のアプリケーションと言っても良い。なお、アプリ格納部11のアプリはプラットフォーム非依存であることは好適である。つまり、第二アプリは、第一アプリのプラットフォームの依存せずに、第一アプリに第二アプリのウィンドウをオーバーレイして表示できることは好適である。例えば、第一アプリが第一のOS(例えば、iOS(登録商標))上で動作し、第二アプリが第一のOSではない第二のOS(例えば、Android(登録商標)やLinux(登録商標)等)上で動作する場合もあり得る。また、複数の各アプリの記述言語は問わないことは言うまでもない。複数の各アプリは、例えば、HTML、JavaScript(登録商標)、CSS等も実行可能であっても良い。
【0032】
また、1または2以上の第一アプリと、第二アプリとは、一つのアプリの中の機能であっても良い。つまり、第一アプリと第二アプリは、通常、実行形式のプログラムであるが、関数やメソッド等でも良い。
【0033】
第一サイズは、固定でも良いし、動的に変化しても良い。第一サイズは、例えば、情報処理装置Aの画面サイズと同一のサイズである。第一サイズは、例えば、情報処理装置Aの画面サイズから固定領域を除いた領域のサイズである。第二サイズも、固定でも良いし、動的に変化しても良い。第二サイズは、例えば、情報処理装置Aの画面サイズと同一のサイズである。第二サイズは、例えば、情報処理装置Aの画面サイズから固定領域を除いた領域のサイズである。なお、第一サイズと第二サイズとは、同一のサイズであることは好適である。だたし、第一サイズと第二サイズとは、同一でなくても良い。
【0034】
また、第二ウィンドウは、一部に透明の領域を含むウィンドウであることは好適である。
【0035】
協調アプリ情報格納部12は、1または2以上の協調アプリ情報が格納される。協調アプリ情報は、第二アプリと協調する第一アプリに関する情報である。ここで、協調とは、第一アプリと第二アプリとが同時に起動されている状態である。協調とは、第一アプリの第一ウィンドウにオーバーレイして第二アプリの第二ウィンドウが表示されることである、と言っても良い。協調アプリ情報は、第一アプリを識別する第一アプリ識別子を有する。協調アプリ情報は、例えば、第一アプリ識別子、条件情報を有する。
【0036】
条件情報は、第二アプリが起動されるための条件である。条件情報は、例えば、第二アプリが起動されるタイミングを特定する情報である。
【0037】
条件情報は、例えば、第一アプリの起動に関する条件を示す起動条件情報、第一アプリに対して与えられるイベントに関する条件を示すイベント条件情報、自動的に発生するトリガーに関する条件を示すトリガー条件情報のいずれかである。
【0038】
起動条件情報、例えば、「起動直後」、「起動直前」、「起動処理中」である。条件情報「起動直後」は第一アプリの起動の直後である、という条件である。条件情報「起動直前」は第一アプリの起動の直前である、という条件である。条件情報「起動処理中」は第一アプリの起動の処理中である、という条件である。
【0039】
イベント条件情報は、例えば、「ボタンA押下時」、「画面X表示時」である。条件情報「ボタンA押下時」は、第一アプリの「ボタンA」が押下されたイベントが発生した場合に、第二アプリが起動されることを示す。条件情報「画面X表示時」は、第一アプリの「画面X」が表示されるイベントが発生した場合に、第二アプリが起動されることを示す。
【0040】
トリガー条件情報は、ユーザからの何らかの入力に対応する条件ではなく、例えば、ユーザからの入力がX秒以上受け付けられないという条件、予め決められた時刻になったという条件等である。
【0041】
受付部2は、各種の指示や情報を受け付ける。各種の指示や情報とは、例えば、後述するユーザ指示、後述する第二起動指示等である。
【0042】
ユーザ指示受付部21は、第一アプリに対する第一起動指示をユーザから受け付ける。第一起動指示は、第一アプリを起動する指示である。第一起動指示は、例えば、第一アプリのアイコンの選択(例えば、クリック、またはダブルクリック)により入力される。第一起動指示は、後述するユーザ指示の一例と考えても良い。
【0043】
また、ここで、第一起動指示の入力手段は、例えば、タッチパネルやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。
【0044】
ここで、受け付けとは、通常、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付けであるが、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念である考えても良い。
【0045】
ユーザ指示受付部21は、第二ウィンドウに対して、ユーザ指示を受け付ける。ユーザ指示とは、ユーザによる操作に基づく指示である。ユーザ指示は、例えば、ウィンドウ(画面と言っても良い)に対する指示(例えば、クリック、ダブルクリック、メニュー項目の選択等)である。
【0046】
ユーザ指示受付部21は、通常、第一ウィンドウに対して、ユーザ指示を受け付ける。つまり、ユーザ指示受付部21は、通常、情報処理装置Aの画面に対するユーザ指示を受け付ける。
【0047】
また、ここで、ユーザ指示の入力手段は、例えば、タッチパネルやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。
【0048】
ここで、受け付けとは、通常、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付けであるが、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念である考えても良い。
【0049】
第二起動指示受付部22は、第一アプリが起動される場合または起動中に、第二アプリに対する第二起動指示を受け付ける。第二起動指示は、第二アプリを起動する指示である。第二起動指示は、第二アプリが起動するイベントと考えても良い。第二起動指示の受け付けにより、第二アプリが起動すれば良い。第二起動指示の受け付けは、通常、ユーザの操作に基づくものではない。第二起動指示の受け付けは、例えば、第一アプリからの第二起動指示の受け付けである。第二起動指示の受け付けは、例えば、OSからの第二起動指示の受け付けである。言い換えれば、第二起動指示受付部22は、例えば、第一アプリ等の第二アプリではないソフトウェアからの、第二アプリの起動の指示である。
【0050】
第二起動指示受付部22は、例えば、後述する第二起動指示発行部32が発行した第二起動指示を受け付ける。
【0051】
また、第一アプリが起動される場合とは、第一アプリの起動直前、第一アプリの起動処理の最中、第一アプリの起動直後のいずれかである。起動中とは、第一アプリの起動中である。
【0052】
第二起動指示受付部22は、予め決められた条件を満たした場合に第二起動指示を受け付けることは好適である。
【0053】
ここで、予め決められた条件は、例えば、協調アプリ情報格納部12が有する1または2以上のいずれかの協調アプリ情報が有する条件情報が示す条件である。予め決められた条件は、例えば、第一アプリの起動処理が完了した場合である。また、予め決められた条件とは、例えば、第一アプリから送付された操作イベントが予め決められた条件を満たすことである。操作イベントが予め決められた条件を満たすこととは、操作イベントが、予め決められた特定のイベントであることである。予め決められた特定のイベントは、例えば、予め決められたボタンが指示(例えば、クリック、またはダブルクリック等)されたことにより発生するイベントである。かかるイベントは、例えば、「特定のボタン識別子 click」、「特定のボタン識別子 DoubleClick」等である。
【0054】
処理部3は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、実行部31、第二起動指示発行部32、ユーザ指示引渡部33等が行う処理である。
【0055】
実行部31は、ユーザ指示の受け付けに応じた処理を行う。実行部31は、受け付けられたユーザ指示に対応する処理を行う。処理は、チャット機能を実現するための処理、情報の表示処理など、何でも良い。実行部31は、例えば、チャット機能を実現するための処理を行う。実行部31は、例えば、アンケート機能を実現するための処理を行う。アンケート機能は、通常、アンケートを実施し、アンケートの回答を集計する機能を有する。アンケート機能は、例えば、情報処理装置Aまたは他の装置からアンケートの回答を示す回答情報を受け付け、蓄積するまたは外部の装置に送信する機能を有する。そして、アンケート機能は、例えば、複数人の回答情報を統計処理し、統計処理結果を取得する機能を有する。実行部31は、例えば、ポップアップで情報を表示する機能を実現するための処理を行う。実行部31は、チャット機能を実現するための処理、アンケート機能を実現するための処理、またはポップアップで情報を表示する機能のいずれか1または2以上の処理を行うことは好適である。実行部31は、例えば、第一起動指示の受け付けに応じて、アプリ格納部11の第一アプリを起動する。実行部31は、例えば、後述する第二起動指示の発行に応じて、第二アプリを起動する。
【0056】
第二起動指示発行部32は、協調アプリ情報が有する第一アプリ識別子で識別される第一アプリが起動される場合または起動中に、第二アプリに対して第二起動指示を発行する。第二起動指示の発行とは、第二起動指示を第二アプリに与えることである。第二起動指示の発行とは、第二起動指示の送付と言っても良い。第二起動指示の発行とは、第二アプリが起動されることが結果的に起これば良い。
【0057】
ユーザ指示引渡部33は、ユーザ指示受付部21において、透明の領域にユーザ指示を受け付けた場合に、ユーザ指示を第一アプリに渡す。
【0058】
具体的には、ユーザ指示引渡部33は、例えば、以下のように動作する。つまり、ユーザ指示引渡部33は、ユーザ指示を受け付けた場合、例えば、当該ユーザ指示の位置を示す位置情報(x,y)を取得する。なお、位置情報(x,y)は、例えば、ユーザにより指示された点の座標値(画面上の座標値)である。次に、ユーザ指示引渡部33は、例えば、格納部1の第二ウィンドウ情報が有する各位置の点の色を示す情報(例えば、画像情報)を用いて、当該位置情報(x,y)に対応する第二ウィンドウの位置の点の色が透明であるか否かを判断する。そして、透明である場合は、ユーザ指示引渡部33は、当該ユーザ指示を起動中の第一アプリに渡す。また、透明でなければ、ユーザ指示引渡部33は、当該ユーザ指示を第二アプリに渡す。なお、ユーザ指示を第一アプリに渡す処理は、結果として、第一アプリが、ユーザ指示に基づく処理を行えば良い。また、ユーザ指示を第二アプリに渡す処理は、結果として、第二アプリが、ユーザ指示に基づく処理を行えば良い。
【0059】
出力部4は、各種の情報を出力する。各種の情報とは、例えば、第一アプリの画面である第一ウィンドウ、第二アプリの画面である第二ウィンドウ等である。
【0060】
ここで、出力とは、通常、ディスプレイへの表示であるが、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念であると考えても良い。
【0061】
表示部41は、第二起動指示の受け付けに応じて、第一ウィンドウにオーバーレイして第二ウィンドウを表示する。オーバーレイとは、ここでは、通常、完全に重なることを言うが、一部の領域が重なることを含めて考えても良い。オーバーレイは、重畳と言っても良い。なお、第二ウィンドウの表示は、通常、第二アプリの起動の結果である。
【0062】
表示部41は、第一起動指示の受け付けに応じて、第一ウィンドウを表示する。なお、第一ウィンドウの表示は、通常、第一アプリの起動の結果である。
【0063】
格納部1、アプリ格納部11、および協調アプリ情報格納部12は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0064】
格納部1等に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が格納部1等で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報が格納部1等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が格納部1等で記憶されるようになってもよい。
【0065】
受付部2、およびユーザ指示受付部21は、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0066】
第二起動指示受付部22、処理部3、実行部31、第二起動指示発行部32、およびユーザ指示引渡部33は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。処理部3等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0067】
出力部4は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。出力部4は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
【0068】
表示部41は、ディスプレイデバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。表示部41は、ディスプレイデバイスのドライバーソフトまたは、ディスプレイデバイスのドライバーソフトとディスプレイデバイス等で実現され得る。
【0069】
次に、情報処理装置Aの動作例について、図2のフローチャートを用いて説明する。
【0070】
(ステップS201)ユーザ指示受付部21は、第一アプリに対する第一起動指示をユーザから受け付けたか否かを判断する。第一起動指示を受け付けた場合はステップS202に行き、第一起動指示を受け付けなかった場合はステップS207に行く。
【0071】
(ステップS202)実行部31は、アプリ格納部11の第一アプリを起動する。
【0072】
(ステップS203)表示部41は、第一ウィンドウを表示する。なお、第一ウィンドウの表示は、第一アプリの起動の結果である。
【0073】
(ステップS204)処理部3または実行部31は、第一アプリ等が協調アプリ情報格納部12の1以上の各協調アプリ情報が有する条件情報が示す条件に合致するか否かを判断する。条件に合致すると判断した場合はステップS205に行き、条件に合致しないと判断した場合はステップS201に戻る。
【0074】
(ステップS205)実行部31は、アプリ格納部11の第二アプリを起動する。
【0075】
(ステップS206)表示部41は、第一ウィンドウにオーバーレイして第二ウィンドウを表示する。ステップS201に戻る。なお、第二ウィンドウの表示は、第二アプリの起動の結果である。
【0076】
(ステップS207)ユーザ指示受付部21は、ユーザ指示を受け付けたか否かを判断する。ユーザ指示を受け付けた場合はステップS208に行き、ユーザ指示を受け付けなかった場合はステップS215に行く。
【0077】
(ステップS208)ユーザ指示引渡部33は、ステップS207で受け付けられたユーザ指示が第二ウィンドウに対する指示であるか否かを判断する。第二ウィンドウに対する指示である場合はステップS209に行き、第二ウィンドウに対する指示でない場合はステップS214に行く。なお、オブジェクト指向のプログラムで情報処理装置Aのソフトウェアが実現されている場合等、かかる判断なしで、各ウィンドウであるオブジェクトがユーザ指示を受け付けても良い。
【0078】
(ステップS209)ユーザ指示引渡部33は、ステップS207で受け付けられたユーザ指示が第二ウィンドウの透明の領域への指示であるか否かを判断する。透明の領域への指示である場合はステップS210に行き、透明の領域への指示でない場合はステップS212に行く。
【0079】
(ステップS210)ユーザ指示引渡部33は、ステップS207で受け付けられたユーザ指示を第一アプリに渡す。
【0080】
(ステップS211)実行部31は、第一アプリによるユーザ指示に応じた動作を行う。ステップS201に戻る。
【0081】
(ステップS212)ユーザ指示引渡部33は、ステップS207で受け付けられたユーザ指示を第二アプリに渡す。
【0082】
(ステップS213)実行部31は、第二アプリによるユーザ指示に応じた動作を行う。ステップS201に戻る。
【0083】
(ステップS214)処理部3または実行部31は、第一アプリおよびステップS207で受け付けられたユーザ指示等が、協調アプリ情報格納部12の1以上の各協調アプリ情報が有する条件情報が示す条件に合致するか否かを判断する。条件に合致すると判断した場合はステップS205に行き、条件に合致しないと判断した場合はステップS210に行く。
【0084】
(ステップS215)処理部3または実行部31は、第一アプリ等が、協調アプリ情報格納部12の1以上の各協調アプリ情報が有する条件情報が示す条件に合致するか否かを判断する。条件に合致すると判断した場合はステップS205に行き、条件に合致しないと判断した場合はステップS201に戻る。
【0085】
なお、図2のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0086】
以下、本実施の形態における情報処理装置Aの具体的な動作について説明する。情報処理装置Aの外観図は図4である。
【0087】
今、協調アプリ情報格納部12には、図3に示す協調アプリ情報管理表が格納されている。協調アプリ情報管理表には、複数の協調アプリ情報が管理されている。協調アプリ情報管理表は、「ID」「協調アプリ情報」を有する複数のレコードを含む。「協調アプリ情報」は、「アプリ識別子」「条件情報」を有する。「アプリ識別子」は、ここではアプリのファイル名である。「条件情報」は、第二アプリが起動されるための条件に関する情報である。協調アプリ情報管理表の「A1.exe」「A2.exe」は、第一アプリの例である、とする。
【0088】
また、ここで第二アプリは、チャット機能を実現するアプリである、とする。つまり、本具体例は条件情報が示す条件に合致した場合に、アプリ識別子で識別される第一アプリにチャット機能を付加できる場合である。
【0089】
かかる状況において、以下の2つの具体例について説明する。具体例1は、第一アプリから送付された操作イベントが予め決められた条件を満たす場合に第二アプリを起動する場合である。具体例2は、第一アプリの起動直後に第二アプリを起動する場合である。
(具体例1)
【0090】
今、情報処理装置Aの画面が図4の状態において、アプリ「A2.exe」のアイコン401をユーザがクリックした、とする。すると、情報処理装置Aのユーザ指示受付部21は、アイコン401のユーザ指示を受け付ける。
【0091】
次に、ユーザ指示引渡部33は、受け付けられたユーザ指示が第二ウィンドウに対する指示でない、と判断する。次に、処理部3は、ユーザ指示が、協調アプリ情報管理表の1以上の各協調アプリ情報が有する条件情報が示す条件に合致しない、と判断する。
【0092】
次に、ユーザ指示引渡部33は、当該ユーザ指示をアプリ「A2.exe」に渡す。そして、実行部31は、アプリ「A2.exe」を起動する。そして、表示部41はアプリ「A2.exe」の画面である第一ウィンドウを表示する。かかる第一ウィンドウの例は、図5である。図5は、ユーザ登録のための画面である。なお、現在、アプリ「A2.exe」の起動直後である。
【0093】
次に、処理部3は、アプリ識別子「A2.exe」と「起動直後」が、協調アプリ情報管理表の1以上の各協調アプリ情報が有する条件情報が示す条件に合致するか否かを判断する。ここで、処理部3は、アプリ識別子「A2.exe」と「起動直後」が、いずれの協調アプリ情報が有する条件情報が示す条件にも合致しない、と判断する。
【0094】
次に、ユーザは、図5の画面の501のボタン”Send View”を指示した、とする。すると、ユーザ指示受付部21は、かかるユーザ指示を受け付ける。このユーザ指示は、「”Send View”Button ON」である、とする。
【0095】
次に、ユーザ指示引渡部33は、受け付けられたユーザ指示「”Send View”Button ON」が第二ウィンドウに対する指示ではない、と判断する。第二アプリが起動されておらず、第二ウィンドウが表示されていないからである。
【0096】
次に、処理部3は、第一アプリ「A2.exe」および受け付けられたユーザ指示「”Send View”Button ON」が、協調アプリ情報管理表の1以上の各協調アプリ情報が有する条件情報が示す条件に合致するか否かを判断する。ここで、第一アプリ「A2.exe」および受け付けられたユーザ指示「”Send View”Button ON」が、協調アプリ情報管理表の「ID=2」のレコードに合致するので、処理部3は、「ID=2」の条件情報が示す条件に合致する、と判断する。
【0097】
次に、実行部31は、アプリ格納部11の第二アプリを起動する。そして、表示部41は、第一ウィンドウにオーバーレイして第二ウィンドウを表示する。かかる表示例は、図6である。図6は、図7の第二ウィンドウを、図5の第一ウィンドウにオーバーレイして表示した例である。図7の701の領域は透明な領域である。また、図7の702は、チャット機能を呼び出すためのボタンである。
【0098】
そして、ユーザは、図6の601を指示した、とする。すると、ユーザ指示受付部21は、ユーザ指示を受け付ける。かかる指示は、第二ウィンドウに対する指示である。
【0099】
次に、ユーザ指示引渡部33は、受け付けられたユーザ指示が第二ウィンドウに対する指示である、と判断する。
【0100】
次に、ユーザ指示引渡部33は、格納部1の第二ウィンドウ情報の画像情報(例えば、図7)を用いて、受け付けられた当該ユーザ指示が第二ウィンドウの透明の領域への指示でない、と判断する。なお、格納部1の第二ウィンドウ情報は、第二アプリの起動により、実行部31により蓄積される。第二ウィンドウ情報は、例えば、図7の画像情報、第二ウィンドウの始点を示す位置情報(0,0)、サイズ(画面の幅w,画面の高さh)を有する。つまり、第二ウィンドウは、画面全体を覆うウィンドウである。なお、第一ウィンドウも、画面全体を覆うウィンドウである、とする。
【0101】
次に、ユーザ指示引渡部33は、受け付けられたユーザ指示を第二アプリに渡す。そして、実行部31は、第二アプリによるユーザ指示に応じた動作を行う。つまり、チャット機能の実現の画面が表示される。かかる画面例は、図8である。チャット機能は公知技術であるので詳細な説明を省略する。
【0102】
なお、図6の画面が表示されている状況において、ユーザがボタン602を指示した、とする。すると、ユーザ指示受付部21は、当該ユーザ指示を受け付ける。
【0103】
次に、ユーザ指示引渡部33は、受け付けられたユーザ指示が第二ウィンドウに対する指示である、と判断する。
【0104】
次に、ユーザ指示引渡部33は、格納部1の第二ウィンドウ情報を参照し、受け付けられたユーザ指示が第二ウィンドウの透明の領域への指示であると、判断する。
【0105】
次に、ユーザ指示引渡部33は、受け付けられたユーザ指示を第一アプリに渡す。なお、かかるユーザ指示は、例えば、指示された位置を示す位置情報(x1,y1)を有する。
【0106】
次に、実行部31は、第一アプリによるユーザ指示に応じた動作を行う。つまり、第一アプリにおいて、位置情報(x1,y1)が押下された場合と同様の処理(ボタン602が押下された時の処理)が行われる。
【0107】
以上、本具体例において、第一アプリから送付された操作イベントが予め決められた条件を満たす場合に第二アプリを起動することにより、適切な場合に、第一アプリに第二アプリの機能(ここではチャット機能)を仮想的に付加することができる。
(具体例2)
【0108】
今、情報処理装置Aの画面が図4の状態において、アプリ「A1.exe」のアイコン402をユーザがクリックした、とする。すると、情報処理装置Aのユーザ指示受付部21は、アイコン401のユーザ指示を受け付ける。そして、実行部31は、アプリ「A1.exe」を起動する。そして、表示部41はアプリ「A1.exe」の画面である第一ウィンドウを表示する。かかる第一ウィンドウの例は、図5である。図5は、ユーザ登録のための画面である。なお、現在、アプリ「A1.exe」の起動直後である。なお、具体例1のアプリ「A2.exe」と具体例2のアプリ「A1.exe」とは、通常、異なるが、説明の便宜上、第一ウィンドウの画面は同じ画面を採用している。
【0109】
次に処理部3は、第一アプリ「A1.exe」、状態「起動直後」が協調アプリ情報管理表のいずれかの協調アプリ情報が有する条件情報が示す条件に合致するか否かを判断する。ここで、処理部3は、協調アプリ情報管理表の「ID=1」の条件情報が示す条件に合致する、と判断する。
【0110】
次に、実行部31は、アプリ格納部11の第二アプリを起動する。そして、表示部41は、第一ウィンドウにオーバーレイして第二ウィンドウを表示する。かかる表示例は、図6である。図6は、図7の第二ウィンドウを、図5の第一ウィンドウにオーバーレイして表示した例である。
【0111】
以後の処理は、具体例1で説明した内容と同様である。
【0112】
以上、本具体例において、第一アプリの起動直後に第二アプリを起動することにより、適切な場合に、第一アプリに第二アプリの機能(ここではチャット機能)を仮想的に付加することができる。
【0113】
以上、本実施の形態によれば、第一アプリに第二アプリの機能を仮想的に付加することができる。
【0114】
また、本実施の形態によれば、適切な場合に、第一アプリに第二アプリの機能を仮想的に付加することができる。
【0115】
なお、本実施の形態において、第一アプリの機能、および第二アプリの機能は問わない。
【0116】
また、本実施の形態において、ユーザごとに第二アプリを起動する機能を管理しても良い。例えば、本実施の形態において、ユーザごとに、協調アプリ情報を管理しても良い。かかるユーザ毎協調アプリ管理表を図9に示す。ユーザ毎協調アプリ管理表は、格納部1に格納される。ユーザ毎協調アプリ管理表は、「ID」「ユーザ識別子」「協調アプリ情報識別子」を有する。「ID」はレコードを識別する情報である。「ユーザ識別子」はユーザを識別する情報である。「ユーザ識別子」は、例えば、ユーザID、氏名、メールアドレス、電話番号、IPアドレス等である。「ユーザ識別子」は、ユーザが使用する情報処理装置を識別する情報でも良い。「協調アプリ情報識別子」は、協調アプリ情報管理表のIDである。図9において、ユーザ「U01」は、アプリ「A1.exe」の起動直後から第二アプリの利用が可能である。また、ユーザ「U01」は、アプリ「A2.exe」の“Send View”Buttonを指示した場合に第二アプリの利用が可能である。さらに、ユーザ「U02」は、アプリ「A1.exe」の起動直後から第二アプリの利用が可能である。ただし、ユーザ「U02」は、アプリ「A2.exe」の“Send View”Buttonを指示した場合でも第二アプリの利用が可能とならない。
【0117】
さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD-ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における情報処理装置Aを実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、例えば、コンピュータに、第一サイズの第一ウィンドウを表示する第一アプリが起動される場合または起動中に、第二アプリに対する第二起動指示を受け付ける第二起動指示受付ステップと、前記第二起動指示の受け付けに応じて、前記第一ウィンドウにオーバーレイして第二ウィンドウを表示する表示ステップと、前記第二ウィンドウに対して、ユーザ指示を受け付けるユーザ指示受付ステップと、前記ユーザ指示の受け付けに応じた処理を行う実行ステップとを実行させるためのプログラムである。
【0118】
また、上記プログラムにおいて、前記第二起動指示受付ステップにおいて、予め決められた条件を満たした場合に前記第二起動指示を受け付けるプログラムであることは好適である。
【0119】
また、上記プログラムにおいて、前記予め決められた条件は、前記第一アプリから送付された操作イベントが予め決められた条件を満たすことであるプログラムであることは好適である。
【0120】
また、上記プログラムにおいて、前記第二ウィンドウは前記第一ウィンドウと同じ大きさであり、前記表示ステップにおいて、前記第一ウィンドウに完全に重ねて第二ウィンドウを表示するプログラムであることは好適である。
【0121】
また、上記プログラムにおいて、前記第二ウィンドウは、一部に透明の領域を含むプログラムであることは好適である。
【0122】
また、上記プログラムにおいて、前記ユーザ指示受付ステップにおいて前記透明の領域にユーザ指示を受け付けた場合に、当該ユーザ指示を前記第一アプリに渡すユーザ指示引渡ステップをさらに実行させ、前記実行ステップにおいて、前記透明の領域以外の領域にユーザ指示を受け付けた場合に、前記ユーザ指示の受け付けに応じた処理を行うプログラムであることは好適である。
【0123】
また、上記プログラムにおいて、前記実行ステップにおいて、チャット機能を実現するための処理を行うプログラムであることは好適である。
【0124】
また、上記プログラムにおいて、第一アプリを識別する第一アプリ識別子を有する2以上の協調アプリ情報が格納される協調アプリ情報格納部にアクセス可能なコンピュータに、前記協調アプリ情報が有する第一アプリ識別子で識別される第一アプリが起動される場合または起動中に、前記第二アプリに対して第二起動指示を発行する第二起動指示発行ステップをさらに実行させ、前記第二起動指示受付ステップにおいて、前記第二起動指示発行ステップで発行された第二起動指示を受け付けるプログラムであることは好適である。
【0125】
また、例えば、コンピュータに、ユーザから起動指示を受け付けるユーザ起動指示受付ステップと、前記ユーザ起動指示の受け付けに応じて、起動される起動ステップと、前記ユーザ起動指示の受け付けに応じて、上記のプログラムにより実現される第二アプリを起動するアプリ起動ステップとを具備する第一アプリを実現するプログラムである。
【0126】
また、本明細書で述べたプログラムを実行して、上述した種々の実施の形態の情報処理装置Aを実現するコンピュータの外観を示す図は、例えば、図4である。上述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。図10は、情報処理装置Aを実現するシステム300のブロック図である。システム300は、コンピュータ301、ディスプレイ304を有する。
【0127】
図10において、コンピュータ301は、MPU3013等に接続されたバス3014と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM3015と、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM3016と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク3017とを含む。
【0128】
コンピュータシステム300に、上述した実施の形態の情報処理装置Aの機能を実行させるプログラムは、例えば、ハードディスク3017に記録されている。プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ301に送信され、ハードディスク3017に記憶されても良い。プログラムは実行の際にRAM3016にロードされる。プログラムは、ネットワークから直接、ロードされても良い。
【0129】
プログラムは、コンピュータ301に、上述した実施の形態の情報処理装置Aの機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくても良い。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいれば良い。コンピュータシステム300がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
【0130】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。 また、上記各実施の形態において、各処理は、単一の装置によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。つまり、情報処理装置Aの機能の一部または全部を図示しないサーバ装置が行っても良い。かかるサーバ装置は、いわゆるクラウドサーバ、ASPサーバ等、その種類は問わない。情報処理装置Aがサーバ装置である場合、受付部2は、図示しない端末装置から指示または情報等を受信する。また、出力部4は、図示しない端末装置に情報等を送信する。
【0131】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0132】
以上のように、本発明にかかる情報処理装置は、第一アプリに第二アプリの機能を仮想的に付加することができるという効果を有し、情報処理装置等として有用である。
【符号の説明】
【0133】
1 格納部
2 受付部
3 処理部
4 出力部
11 アプリ格納部
12 協調アプリ情報格納部
21 ユーザ指示受付部
22 第二起動指示受付部
31 実行部
32 第二起動指示発行部
33 ユーザ指示引渡部
41 表示部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10