(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-14
(45)【発行日】2022-06-22
(54)【発明の名称】ミシン針クランプ装置
(51)【国際特許分類】
D05B 55/02 20060101AFI20220615BHJP
【FI】
D05B55/02
(21)【出願番号】P 2017565865
(86)(22)【出願日】2017-08-29
(86)【国際出願番号】 JP2017030923
(87)【国際公開番号】W WO2019043785
(87)【国際公開日】2019-03-07
【審査請求日】2020-07-01
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000156008
【氏名又は名称】株式会社鈴木製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】特許業務法人創成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐久間 徹
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 充治
【審査官】住永 知毅
(56)【参考文献】
【文献】実開平02-004575(JP,U)
【文献】実開平05-035075(JP,U)
【文献】実開昭53-034462(JP,U)
【文献】特開2000-157773(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D05B1/00-97/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ミシン針を針留の収容凹部に取付けるミシン針クランプ装置において、前記針留は、ミシン針の針柄の周面に設けられた取付け平坦面を、針留内の収容凹部の取付け平坦面に接合させて収容する収容凹部と、
前記ミシン針の針柄に係合するクランプ腕を有し、前記収容凹部に対して開閉自在で前記針留に穿孔される長孔に遊嵌されるクランプレバー軸に固定される揺動自在のクランプレバーと、
前記クランプレバーを前記ミシン針の針柄の軸方向に直交する面の外接円の中心点及び前記クランプレバー軸の中心点を結ぶ直線に沿って前記クランプレバー軸を前記ミシン針の針柄から離れる方向に弾発付勢する針クランプバネとを備え、
前記クランプ腕は、前記ミシン針の針柄を前記収容凹部に係合して垂直方向取付け位置に突合せた状態で前記クランプレバーをクランプ方向に揺動すると前記針クランプバネの弾力に抗して前記ミシン針の針柄上を周動し、前記針クランプバネの弾力が最大となる分岐点位置を通過して前記針クランプバネの弾力によって安定クランプ状態を保持する力作用係止部を有し、
前記針留にはカムを設け、前記クランプ腕には前記カムに係合するカムフォロアーを設け、
前記長穴は前記クランプレバーの回転中心となる前記クランプレバー軸の移動経路として前記カムフォロアーが前記カムを乗り越えて移動する3面を有することを特徴とするミシン針クランプ装置。
【請求項2】
前記針留にはロック片を前記針の軸芯方向と直交する方向に可動自在に設けるとともに、前記ロック片を前記ミシン針の軸芯方向と直交する方向に案内するロック片ストッパーを設け、
前記クランプレバーには、前記クランプレバーの閉成時に、前記ロック片に係止して前記クランプレバーの開成を防止するクランプストッパーを設け、
前記クランプレバーには、前記クランプレバーの開成時に、前記ロック片及び前記クランプストッパーの係止を解除するロック解除ボタンを設けることを特徴とする請求項1記載のミシン針クランプ装置。
【請求項3】
ミシン針を針留の収容凹部に取付けるミシン針クランプ装置において、
前記針留は、
ミシン針の針柄の周面に設けられた取付け平坦面を、針
留内の収容凹
部の取付け平坦面に接合させて収容する収容凹部と、
前記ミシン針の針柄に係合するクランプ腕を有し、前記収容凹部に対して開閉自在で前記針留に穿孔される長孔に遊嵌されるクランプレバー軸に固定される揺動自在のクランプレバーと、
前記クランプレバーを前記ミシン針の針柄の軸方向に直交する面の外接円の中心点及び前記クランプレバー軸の中心点を結ぶ直線に沿って前記クランプレバー軸を前記ミシン針の針柄から離れる方向に弾発付勢する針クランプバネとを備え、
前記クランプ腕は、前記ミシン針の針柄を前記収容凹部に係合して垂直方向取付け位置に突合せた状態で前記クランプレバーをクランプ方向に揺動すると前記針クランプバネの弾力に抗して前記ミシン針の針柄上を周動し、前記針クランプバネの弾力が最大となる分岐点位置を通過して前記針クランプバネの弾力によって安定クランプ状態を保持する力作用係止部を有し、
前記ミシン針が布に貫通し、次いで前記布から前記ミシン針が抜けるとき、前記ミシン針が前記針留から抜け落ちるのを防止するために、前記針留の前記収容凹部は、前記ミシン針の前記針柄の外側形状
としての柄テーパに整合する内側形状に形成されることを特徴とするミシン針クランプ装置。
【請求項4】
前記ミシン針を取付ける前記針留には、前記クランプレバーの開成時に、前記針が前記収容凹部から離反する方向に前記針を弾発する針クランプ忘れ防止バネを設けることを特徴とする請求項3項記載のミシン針クランプ装置。
【請求項5】
前記ミシン針を取付ける前記針留には、前記ミシン針の前記針柄の上端部の取付け平坦面を含むD字状断面形状に整合する形状の取付け孔を前記針柄の前記取付け平坦面が前記収容凹部の前記取付け平坦面に接合する前記針の取付けの向きのとき前記ミシン針を取付け可能となるように形成することを特徴とする請求項1又は請求項3記載のミシン針クランプ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はミシン針クランプ装置に係わり、特に本縫いミシン、縁かがりミシン、二重環縫いミシン、偏平縫いミシン等のミシン針を針留に確実、容易に取付け、固定又は交換するためのミシン針クランプ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、本縫いミシン、縁かがりミシン、二重環縫いミシン、偏平縫いミシン等において、縫製されるべき布を針板と押え棒によって押圧される押え金との間に挟持して1目ごとに送り歯機構で歩進して布にミシン針及びループ捕捉装置としての釜やルーパで縫目形成することは周知である。
【0003】
ところで、ループ捕捉装置としての釜やルーパ及び送り歯機構は、駆動軸である下軸からそれぞれの駆動機構で駆動される。一方、ミシン針は、下軸プーリ、タイミングベルト、上軸プーリにより下軸から伝動される上軸で駆動される針棒に取付けられる針留にネジで螺着されている(特許文献1-4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】実開平05-085380
【文献】特開2004-121280
【文献】特開2007-151777
【文献】実登3181298
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このようなミシン針取付け装置においては、一方ではミシン針柄を針留内の垂直方向取付け位置に保持しながら、他方ではミシン針柄の周面に設けられた取付け平坦面を針留内の取付け平坦面に接合保持してミシン針を針留にネジで螺着しなければならない。この場合、針留内の取付け平坦面に接合保持して1つ又は複数のミシン針をそれぞれの針留にネジでドライバーによって堅固に螺着しなければならないという操作は、ミシンのオペレータにとって面倒な作業である。
【0006】
本発明は、これらの難点を解決するためになされたもので、このようなミシン針を針留にネジでドライバーによって堅固に螺着しなければならないという操作を不要とし、機構上、簡素化され、操作上、ワンタッチ操作でミシンのミシン針を針留に確実、容易に取付け、固定するためのミシン針クランプ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的を達成するため、本発明のミシン針を針留の収容凹部に取付けるミシン針クランプ装置において、針留は、
ミシン針の針柄を取付け平坦面を底部に接合させて収容する収容凹部と、
ミシン針の針柄に係合するクランプ腕を有し、収容凹部に対して開閉自在で針留に穿孔される長孔に遊嵌されるクランプレバー軸に固定される揺動自在のクランプレバーと、
クランプレバーをミシン針の針柄の中心点及びクランプレバー軸の中心点を結ぶ直線の外方に弾発する針クランプバネとを備え、
クランプ腕は、ミシン針の針柄を収容凹部に係合して垂直方向取付け位置に突合せた状態でクランプレバーをクランプ方向に揺動すると針クランプバネの弾力に抗してミシン針の針柄上を周動し、針クランプバネの弾力が最大となる分岐点位置を通過して針クランプバネの弾力によって安定クランプ状態を保持する力作用係止部を有し、
針留にはカムを設け、クランプ腕にはカムに係合するカムフォロアーを設け、
長穴はクランプレバーの回転中心となるクランプレバー軸の移動経路としてカムフォロアーがカムを乗り越えて移動する3面を有する。
【0008】
また、本発明のミシン針クランプ装置において、
針留にはロック片を針の軸芯方向と直交する方向に可動自在に設けるとともに、ロック片を針の軸芯方向と直交する方向に案内するロック片ストッパーを設け、
クランプレバーには、クランプレバーの閉成時に、ロック片に係止してクランプレバーの開成を防止するクランプストッパーを設け、
クランプレバーには、クランプレバーの開成時に、ロック片及びクランプストッパーの係止を解除するロック解除ボタンを設けている。
【0009】
また、本発明のミシン針を針留の収容凹部に取付けるミシン針クランプ装置において、針留は、
ミシン針の針柄の取付け平坦面を底部に接合させて収容する収容凹部と、
ミシン針の針柄に係合するクランプ腕を有し、収容凹部に対して開閉自在で針留に穿孔される長孔に遊嵌されるクランプレバー軸に固定される揺動自在のクランプレバーと、
クランプレバーをミシン針の針柄の中心点及びクランプレバー軸の中心点を結ぶ直線の外方に弾発する針クランプバネとを備え、
クランプ腕は、ミシン針の針柄を収容凹部に係合して垂直方向取付け位置に突合せた状態でクランプレバーをクランプ方向に揺動すると針クランプバネの弾力に抗してミシン針の針柄上を周動し、針クランプバネの弾力が最大となる分岐点位置を通過して針クランプバネの弾力によって安定クランプ状態を保持する力作用係止部を有し、
ミシン針を取付ける針留には、ミシン針が布に貫通し、次いで布からミシン針が抜けるとき、ミシン針が針留から抜け落ちるのを防止するため針の針柄又は外側形状に整合する内側形状に形成される。
【0010】
また、本発明のミシン針クランプ装置において、ミシン針を取付ける針留には、クランプレバーの開成時に、針が収容凹部から離反する方向に針を弾発する針クランプ忘れ防止バネを設けている。
【0011】
また、本発明のミシン針クランプ装置において、ミシン針を取付ける針留はミシン針の針柄の上端部の取付け平坦面を含むD字状断面形状に整合する形状の片持ち取付け孔を針柄の取付け平坦面が収容凹部の取付け平坦面に接合する針の取付けの向きのときミシン針を取付け可能となるように形成する構成とされている。
【発明の効果】
【0012】
本発明のミシン針クランプ装置によれば、機構上、簡素化され、操作上、少ない回数のワンタッチ操作で本縫いミシン、縁かがりミシン、二重環縫いミシン、偏平縫いミシン等のミシン針を針留に確実、容易に取付け、固定又は交換する基本的メリットをもたらすことができる。
【0013】
本発明のミシン針クランプ装置によれば、上記の基本的メリットに加えて、ミシン針クランプ時におけるミシン針のメーカー名及び番手が刻印されている針柄面部とクランプ腕の力作用係止部面部との多数回の係合に因る摩耗を解消し、ミシン針を針留に確実にクランプすることができる。
【0014】
本発明のミシン針クランプ装置によれば、上記の基本的メリットに加えて、クランプレバーの閉成時に針の横方向及び前後方向への意図しない運動に因るクランプレバーが開成して針クランプ解除されるという誤作動が生じミシン針が他の部品に衝突して破損、飛散するのを防止する安全装置として機能することができる。
【0015】
本発明のミシン針クランプ装置によれば、上記の基本的メリットに加えて、針刺りの悪い、言い換えれば摩擦力が大きい布にミシン針が貫通し、次いで布からミシン針が抜けるとき布との摩擦力でミシン針が針留から抜け落ちるのを防止することができる。
【0016】
本発明のミシン針クランプ装置によれば、上記の基本的メリットに加えて、針を針留に装着したときミシン針を落下させない安全装置を備える一方、クランプレバーの開成時にミシン針が収容凹部から落下するようにすることでクランプ忘れ防止を図ることができる。
【0017】
本発明のミシン針クランプ装置によれば、上記の基本的メリットに加えて、針柄の取付け平坦面が収容凹部の取付け平坦面に接合されるミシン針の装着の向きのときのみミシン針を収容凹部に取付け可能とし、取付けを確実に実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明によるミシン針クランプ装置を装着したミシンの手前から見た全体斜視図である。
【
図2(a)】本発明のミシン針を針留にクランプしたミシン針クランプ装置の正面図である。
【
図2(b)】本発明によるミシン針を針留にクランプしたミシン針クランプ装置の底面図である。
【
図2(c)】本発明によるミシン針を針留にクランプしたミシン針クランプ装置の背面図である。
【
図2(d)】本発明によるミシン針を針留にクランプしたミシン針クランプ装置の斜視図である。
【
図3】(a)は本発明によるミシン針クランプ装置の分解斜視図、(b)は(a)の矢印A方向から見たミシン針クランプ装置の部分斜視図である。
【
図4(a)】本発明によるミシン針を針留にクランプする前の状態におけるミシン針クランプ装置の底面図である。
【
図4(b)】本発明によるミシン針を針留にクランプ操作した直後の状態におけるミシン針クランプ装置の底面図である。
【
図4(c)】本発明によるミシン針を針留にクランプ操作をさらに継続した後の状態におけるミシン針クランプ装置の底面図である。
【
図4(d)】本発明によるミシン針を針留にクランプ完了した状態におけるミシン針クランプ装置の底面図である。
【
図5(a)】本発明によるミシン針を針留にクランプする前の状態におけるミシン針クランプ装置の動作説明図である。
【
図5(b)】本発明によるミシン針を針留にクランプ操作した直後の状態におけるミシン針クランプ装置の動作説明図である。
【
図5(c)】本発明によるミシン針を針留にクランプ操作をさらに継続した後の状態におけるミシン針クランプ装置の動作説明図である。
【
図5(d)】本発明によるミシン針を針留にクランプ完了した状態におけるミシン針クランプ装置の動作説明図である。
【
図5(e)】本発明によるミシン針クランプ装置の針留に設けられる長穴中でのクランプレバー軸の移動経路を示す説明図である。クランプ装置の底面図及び部分拡大図である。
【
図6(a)】本発明のミシン針を針留に確実にクランプし、クランプ解除防止を行なうミシン針クランプ装置の底面図である。
【
図6(b)】本発明のミシン針を針留に確実にクランプし、クランプ解除防止を行なうミシン針クランプ装置の底面図である。
【
図6(c)】本発明のミシン針を針留に確実にクランプし、クランプ解除防止を行なうミシン針クランプ装置の底面図である。
【
図6(d)】本発明のミシン針を針留に確実にクランプし、クランプ解除防止を行なうミシン針クランプ装置の斜視図である。
【
図7】本発明のミシン針を針留に確実にクランプし、針抜け防止を行なうミシン針クランプ装置の正面図一部拡大図である。
【
図8(a)】本発明のミシン針クランプ忘れ防止を行なうミシン針クランプ装置の正面図である。
【
図8(b)】本発明のミシン針クランプ忘れ防止を行なうミシン針クランプ装置の斜視図である。
【
図9(a)】本発明のミシン針を針留に確実にクランプする際に、ミシン針の方向付け作業を確実に行なうミシン針クランプ装置の底面図である。
【
図9(b)】本発明のミシン針を針留に確実にクランプする際に、ミシン針の方向付け作業を確実に行なうミシン針クランプ装置の底面図である。
【
図9(c)】本発明のミシン針を針留に確実にクランプする際に、ミシン針の方向付け作業を確実に行なうミシン針クランプ装置の底面図である。
【
図9(d)】本発明のミシン針を針留に確実にクランプする際に、ミシン針の方向付け作業を確実に行なうミシン針クランプ装置の底面図である。
【
図9(e)】本発明のミシン針を針留に確実にクランプする際に、ミシン針の方向付け作業を確実に行なうミシン針クランプ装置の斜視図である。
【
図9(f)】本発明のミシン針を針留に確実にクランプする際に、ミシン針の方向付け作業を確実に行なうミシン針クランプ装置の斜視図である。
【
図9(g)】本発明のミシン針を針留に確実にクランプする際に、ミシン針の方向付け作業を確実に行なうミシン針クランプ装置の底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明のミシン針クランプ装置を2本針4本糸縁かがりオーバーロックミシンに適用した幾つかの好ましい実施の形態例について図面を参照して詳述する。
【0020】
図1に示すように、この2本針4本糸縁かがりオーバーロックミシン40は、縫製されるべき布を針板42と押え棒によって押圧される押え金との間に挟持して1目ごとに送り機構で歩進して布にミシン針3及びループ捕捉装置としてのルーパ44で縫目形成するものである。
【0021】
このループ捕捉装置としてのルーパ44及び送り機構は、駆動軸である下軸46からそれぞれの駆動機構で駆動される。一方、ミシン針3は、下軸プーリ48、タイミングベルト50、上軸プーリ52により、下軸46から回転比1:1で伝動される上軸54で針棒駆動機構56によって駆動される針棒58に取付けられる針留5に固定される。上軸54及び針棒駆動機構56はミシンアームに装着される。針板42並びにループ捕捉装置としてのルーパ44及び送り機構はミシンベッドに装着される。
【0022】
このような2本針4本糸縁かがりオーバーロックミシン40によれば、縫製されるべき布を針板42と押え棒によって押圧される押え金との間に挟持して1目ごとに送り機構で歩進して布にミシン針3及びループ捕捉装置としてのルーパ44で縫目形成するものである。ただし、その縫目形成のための針板42及びループ捕捉装置としてのルーパ44の本数並びに具体的構造及び動作は公知又は周知であるので、その詳細は説明を省略する。
【0023】
図2(a)-
図2(d)、
図3、
図4(a)-
図4(d)、
図5(a)-
図5(d)に示すように、本発明の特長はミシン針3を針留5の収容凹部7に取付けるミシン針クランプ装置1に存在する。針留5は、針留5を針棒58に嵌合してネジ9で取付ける固定用円筒部11及びそれから一体的に上下に延在する取付用基台13を有する。なお、針留5は、この実施例のように別体で針棒58に取付けてもいいが、一体的に針棒58に形成して取付けてもよい。針留5はその取付用基台13における中央取付部13cにミシン針3の針柄15を収容する上記の収容凹部7を備えている。針留5の収容凹部7及び取付用基台13は針留5の中央縦断面に関して1個ずつ左右対称に配置される。
【0024】
2本のミシン針3は、針柄15の柄端面を針留5内の異なる垂直方向取付け位置にそれぞれ突合せられるとともに、ミシン針3の針柄15の周面に設けられた取付け平坦面15aは、針留5内の収容凹部7の取付け平坦面7aに接合される。
【0025】
針留5は、その収容凹部7に対して開閉自在で針留5の取付用基台13における上下に設けられた取付部13aに穿孔される長孔13bに枢着されるクランプレバー軸17に固定されるクランプレバー19を備えている。クランプレバー軸17は長孔13bに枢着されたとき枢動可能で、垂直方向に移動不可能に止められる。長孔13bの長手方向は針留5の収容凹部7に収容されるミシン針3の針柄15の中心点N及びクランプレバー軸17の中心点Pを結ぶ直線L2と同方向である(
図5(a))。クランプレバー19はミシン針3の針柄15の周面上に接触することなく周動するクランプ腕21を有している。
【0026】
なお、長穴13bは変形長穴に形成されて、クランプレバー19の回転中心点Pとなるクランプレバー軸17の移動経路としてカムフォロアー70がカム71を乗り越えて移動する3面13d、13e、13fを有する(
図5(e))。クランプレバー軸17の中心点Pは変形長穴13b内で中心点P1、P2、P3を辿る。3面13d、13e、13fはクランプレバー軸17の半径rと同径で形成される円弧面13g、13h、13i間に介在する。これらの長穴13bの構成について、その詳細は後述する。
【0027】
また、針留5はクランプレバー19をミシン針3の針柄15の中心点N及びクランプレバー軸17の中心点Pを結ぶ直線の外方に弾発する板状の針クランプバネ23を備えている。
【0028】
ミシン針クランプ装置1において、クランプ腕21は、ミシン針3の針柄15を収容凹部7に係合して垂直方向取付け位置7b(
図2(a))に突合せた状態でクランプレバー19をクランプ方向a(
図4(b)-
図4(d)、
図5(a)-
図5(d))に揺動すると針クランプバネ23の弾力に抗してミシン針3の針柄15上を接触することなく周動し、針クランプバネ23の弾力が最大となる分岐点位置tp(
図5(c))を通過して針クランプバネ23の弾力によって安定クランプ状態を保持する力作用係止部22を有する。
【0029】
このように構成される本発明のミシン針クランプ装置1によれば、ミシン針3を針留5にクランプする前の状態において、ミシン針3の針柄15、針留5のクランプレバー軸17及びクランプレバー19のクランプ腕21は
図4(a)に示す位置関係となっている。
【0030】
本発明のミシン針クランプ装置1によれば、例えば左手でミシン針3の針柄15の柄端面を針留5内の垂直方向取付け位置に突合せるとともに、ミシン針3の針柄15の周面に設けられた取付け平坦面15aを針留5内の収容凹部7の取付け平坦面7aに接合し、右手でクランプレバー19をクランプ方向aにクランプ操作した直後の状態において、クランプレバー軸17は針クランプバネ23によってミシン針3の針柄15の中心点N及びクランプレバー軸17の中心点Pを結ぶ直線方向で長孔13bの外側孔面に弾発押圧している(
図5(b))。
【0031】
本発明のミシン針クランプ装置1によれば、ミシン針3の針柄15の柄端面を針留5内の垂直方向取付け位置に突合せるとともに、ミシン針3の針柄15の周面に設けられた取付け平坦面15aを針留5内の収容凹部7の取付け平坦面7aに接合してクランプレバー19を矢印方向aにクランプ操作をさらに継続した後の状態において、クランプレバー19のクランプ腕21の先端21a、即ち力作用係止部22はミシン針3の針柄15を乗り越えるために針クランプバネ23の弾発に抗して長孔13b内でミシン針3の針柄15の方向に移動する(
図5(b))。
【0032】
本発明のミシン針クランプ装置1によれば、ミシン針3の針柄15の柄端面を針留5内の垂直方向取付け位置に突合せるとともに、ミシン針3の針柄15の周面に設けられた取付け平坦面15aを針留5内の収容凹部7の取付け平坦面7aに接合してクランプレバー19を矢印方向aにクランプ操作を完了した状態、言い換えればクランプ状態において、クランプレバー19のクランプ腕21の先端21a、即ち力作用係止部22が針クランプバネ23の弾力が最大となる分岐点位置tpを乗り越えれば、ミシン針3の針柄15の曲率とクランプレバー19のクランプ腕21の曲率が一致することによりクランプレバー軸17がミシン針3の針柄15の中心点N及びクランプレバー軸17の中心点Pを結ぶ直線方向で長孔13bの外側孔面に向かって戻り、クランプ腕21の係合面21bの中心点Cとミシン針3の針柄15の中心点Nが一致する(
図5(d))。その結果、針クランプバネ23によってクランプレバー軸17を針柄15の中心点N-クランプレバー軸17の中心点P方向に弾発押圧する力Fが作用しミシン針3が安定して固定される。この位置関係で安定クランプ状態を保持する。
図4(d)に示すように、この状態でミシン針3、針留5及びクランプレバー19は、クランプ腕21の係合面21bの中心点C及びクランプレバー軸17の中心点Pを結ぶ直線L1がミシン針3の針柄15の中心点N及びクランプレバー軸17の中心点Pを結ぶ直線L2と合致する寸法付けとされる構成になっている。また、言い換えれば、この状態ではミシン針3の針柄15、針留5のクランプレバー軸17及びクランプレバー19のクランプ腕21は、クランプ腕21の係合面21bの中心点C及びクランプレバー軸17の中心点Pを結ぶ距離L1がミシン針の針柄の中心点N及びクランプレバー軸の中心点Pを結ぶ距離L2と一致する。即ちL1=L2となる(
図5(d))。
【0033】
上述のミシン針クランプ装置1において、ミシン針クランプ時におけるミシン針3のメーカー名及び番手が刻印されている針柄15面部とクランプ腕21の力作用係止部22の凸部とにおける多数回の係合及びその係合の際における両者の材質の相違に因って相互の表面摩耗が惹起してしまい、延いてはミシン針3を針留5に確実にクランプできなくなるという可能性がある。
【0034】
本発明のミシン針クランプ装置1は上記の難点を解消するために、その前提として上述のとおり針留5は、その収容凹部7に対して開閉自在で針留5の取付用基台13における上下に設けられた取付部13aに穿孔される長孔13bに枢着されるクランプレバー軸17に固定されるクランプレバー19を備えている。クランプレバー19はミシン針3の針柄15の周面上に接触することなく周動するクランプ腕21を有している。クランプ腕21は、ミシン針3の針柄15を収容凹部7に係合して垂直方向取付け位置7b(
図2(a))に突合せた状態でクランプレバー19をクランプ方向a(
図4(b)-
図4(d)、
図5(a)-
図5(d))に揺動すると針クランプバネ23の弾力に抗してミシン針3の針柄15上を接触することなく周動し、針クランプバネ23の弾力が最大となる分岐点位置tp(
図5(c))を通過して針クランプバネ23の弾力によって安定クランプ状態を保持する力作用係止部22を有する。
【0035】
そして、
図4(a)-
図4(d)、
図5(a)-
図5(d)に示すように本発明のミシン針クランプ装置によれば、針留5にはカム71を設け、クランプ腕21にはカム71に係合するカムフォロアー70を設け、長穴13bは変形長穴に形成されて、クランプレバー19の回転中心Pとなるクランプレバー軸17の移動経路としてカムフォロアー70がカム71を乗り越えて移動する3面13d、13e、13fを有する(
図5(e))。クランプレバー軸17の中心点Pは変形長穴13b内で中心点P1、P2、P3を辿る。3面13d、13e、13fはクランプレバー軸17の半径rと同径で形成される円弧面13g、13h、13i間に介在する。このように変形長穴13bは3面13d、13e、13f及び円弧面13g、13h、13iの内周面で形成されている。クランプレバー19の閉成に応じてカムフォロアー70とカム71の係合、針クランプバネ23の弾撥によって、クランプレバー軸17の中心点Pは変形長穴13b内で中心点P1、P2を経由して、中心点P3の近傍まで至り、ミシン針3の針柄15を針留5の収容凹部7に取付けていないときは中心点P3に至り、一方クランプレバー軸17はその移動経路として3面13d、13e、13fを辿るようにデザインされている。なお、クランプレバー19の開成に応じてクランプレバー軸17の中心点Pは変形長穴13b内で中心点P3、P2、P1を逆に移動する。
【0036】
この場合、上記の力作用係止部22が通過して針クランプバネ23の弾力によって安定クランプ状態を保持する針クランプバネ23の弾力が最大となる分岐点位置tpは長穴13bにおける中心点P3とクランプレバー軸17の中心点Pが一致したときのカムフォロアー70とカム71の接点となる。ただし、実際にはクランプレバー軸19が円滑に移動するのを許容させるために、中心点P3は針柄15の中心点N及びクランプレバー軸19の中心点Pを結ぶ直線L2上で中心点Pから中心点N寄りに幾分かのクリアランスL3をもたせて設けられている(
図5(c))。
【0037】
このミシン針クランプ装置1において、ミシン針3をクランプする際にクランプレバー19を搖動させるとき、ミシン針3を針留5にクランプする前の状態からミシン針3を針留5にクランプ操作した直後の状態を経由してミシン針3を針留5にクランプ操作をさらに継続した後の状態まで、クランプレバー軸17は長穴13bのクランプレバー19の回転中心P1、P2となるクランプレバー軸17の移動経路としてカムフォロアー70がカム71を乗り越える長穴13bの中心点P1、P2を曲率半径とする2面13d、13e(
図5(a)、
図5(b)、
図5(c))を移動し、一方、クランプ腕21のカムフォロアー70は針留5のカム71に係合(
図4(a)、
図4(b)、
図4(c))して移動するのでミシン針3の針柄15とクランプ腕21が接触することなく、ミシン針3を針留5にクランプ完了した状態では長穴13bはクランプレバー19の回転中心P3となるクランプレバー軸17の移動経路としてカムフォロアー70がカム71を乗り越えて移動する面13d、13e、13f(
図5(a)、
図5(b)、
図5(c)、
図5(d))に至り、ミシン針3の針柄15とクランプ腕21に緊密に係合する。
【0038】
このミシン針クランプ装置1によれば、機構上、簡素化され、操作上、少ない回数のワンタッチ操作で本縫いミシン、縁かがりミシン、二重環縫いミシン、偏平縫いミシン等のミシン針を針留に確実、容易に取付け、固定又は交換する基本的メリットをもたらすことができる基本的メリットに加え、ミシン針クランプ時におけるミシン針のメーカー名及び番手が刻印されている針柄面部とクランプ腕の力作用係止部面部との多数回の係合に因る摩耗を解消し、ミシン針を針留に確実にクランプすることができる。
【0039】
また、
図6(a)~
図6(d)に示すように本発明のミシン針クランプ装置1において、針留5にはロック片72をミシン針3の軸芯方向と直交する方向に可動自在に設けるとともに、ロック片72をミシン針3の軸芯方向と直交する方向に案内するロック片ストッパー73を設けている。クランプレバー19には、クランプレバー19の閉成時に、ロック片72に係止してクランプレバー19の開成を防止するクランプストッパー74を設け、クランプレバー19には、クランプレバー19の開成時に、クランプレバー19に摺動自在に収納されてロック片72及びクランプストッパー74の係止を解除するロック解除ボタン75を設けている。ロック片72は、コイルバネ72aによりクランプ側に押し付けられている。
【0040】
クランプレバー19がクランプ位置にあるとき、ロック片72がクランプストッパー74に係止してクランプレバー19は解除できない(
図6(a)~
図6(b))。レバーにロック解除ボタン75を押すことでロック片72がクランプストッパー74から外れクランプを開成することができる(
図6(c)~
図6(d))。
【0041】
本発明のミシン針クランプ装置1によれば、上記の基本的メリットに加えて、クランプレバー19の閉成時にミシン針3の横方向及び/又は前後方向への意図しない運動に因るクランプレバー19が開成して針クランプ解除されるという誤作動が生じミシン針3が他の部品に衝突して破損、飛散するのを防止する安全装置として機能することができる。
【0042】
また、
図2(a)、
図7に示すように本発明のミシン針3を針留5の収容凹部7に取付けるミシン針クランプ装置1において、ミシン針3を取付ける針留5は、例えばPVC、PUが布や皮革にコートされたスポーツバッグに使用される針刺りの悪い、言い換えれば摩擦力が大きい布にミシン針3が貫通し、次いで布からミシン針3が抜けるとき、ミシン針が針留5から抜け落ちるのを防止するためミシン針の針柄15の外側形状、特に柄テーパ76に整合する内側形状77に形成される。
【0043】
一般に、針刺さりの悪い布にミシン針3が貫通し、次に布よりミシン針3が抜ける時には布との摩擦力で針留5より抜ける方向に力が働く。針留5の針取付溝の出口側にミシン針3の柄テーパ76と近似形状のテーパ溝の内側形状77が設けられているが、これはミシン針3が抜ける方向に動いても針糸穴位置が下ルーパ剣先で針糸を掬うタイミング位置が影響しない程度のクリアランスになるテーパ形状である。
【0044】
本発明のミシン針クランプ装置1によれば、上記の基本的メリットに加えて、針刺りの悪い、言い換えれば摩擦力が大きい布に針が貫通し、次いで布から針が抜けるとき布との摩擦力で針が針留から抜け落ちるのを防止することができる。
【0045】
また、
図8(a)、
図8(b)に示すように本発明のミシン針クランプ装置1において、ミシン針3を取付ける針留5には、クランプレバー19の開成時に、ミシン針3が収容凹部7から離反する方向にミシン針3を弾発するL字状針クランプ忘れ防止バネ78を設けている。
【0046】
上述したように針留5の針取付溝の出口側にミシン針3の柄テーパ76と近似形状のテーパ溝の内側形状77が針抜け防止用テーパとして設けられているので、ミシン針3を針留5に装着したときミシン針3は落下しない。そのためにクランプ動作を忘れる可能性がある。クランプ動作をしない時は、ミシン針3の裏側よりミシン針3を弾発しテーパ溝より外す方向にミシン針3を押し出しだすのでミシン針3が落下することになる。
【0047】
本発明のミシン針クランプ装置1によれば、上記の基本的メリットに加えて、ミシン針3を針留5に装着したときミシン針3が落下させない安全装置を備える一方、クランプレバー19の開成時にミシン針3が収容凹部7から落下するようにすることでクランプ忘れ防止を図ることができる。
【0048】
また、
図9(a)~
図9(g)に示すように本発明のミシン針クランプ装置1において、ミシン針3を取付ける針留5は、ミシン針3の針柄15の上端部の取付け平坦面15aを含むD字状断面形状79に整合する形状の片持ち取付け孔80に形成されて針柄15の取付け平坦面15aが収容凹部7の取付け平坦面7aに接合されるミシン針3の装着の向きのときミシン針3を取付け可能とする構成とされている。なお、ミシン針3の針柄15の上端部がその取付け平坦面15aを含むD字状断面形状79に整合する形状の片持ち取付け孔80に嵌入されないときはミシン針3の柄テーパ76が針留5の内側形状77の部分に入り込まないから、この点でミシン針3は収容凹部7に取付けることができない(
図9(e)~
図9(g))。
【0049】
即ち、ミシン針3の取付けの向きは、柄平面が針留本体側になる。針留5の取付け孔80は、針柄15の上端が入る部分がD字状断面形状79になっているので、針柄15が正常方向以外の場合、上記の通りミシン針3は取付け孔80に収まらず、力作用係止部(クランプ先端部)22も針柄15を乗り越えられないためクランプ動作ができない。
【0050】
但し、ミシン針3の針柄15の取付け平坦面15aの向きが
図9(a)~
図9(e)に示す位置の時でミシン針3の針柄15が片持ち取付け孔80に嵌入されず針留5の収容凹部7の取付け平坦面7aに収まりきらず浮き上がりがある場合でも、クリアランスL3が大きくなるとクランプ腕の先端21aは針柄15を乗り越えてしまう。したがって、クリアランスL3は僅少にすることが必要である。
【0051】
本発明のミシン針クランプ装置1によれば、上記の基本的メリットに加えて、針柄の取付け平坦面が収容凹部の取付け平坦面に接合される針の取付けの向きのときのみミシン針を収容凹部に取付け可能とし、取付けを確実に実行することができる。
【0052】
以上の説明から明らかなように本発明のミシン針クランプ装置によれば、細いミシン針を小さいスペースの針留にネジでドライバーによって堅固に螺着しなければならないという操作を不要とし、機構上、簡素化され、操作上、少ない回数のワンタッチ操作で本縫いミシン、縁かがりミシン、二重環縫いミシン、偏平縫いミシン等のミシン針を針留に確実、容易に取付け、固定又は交換することができるとともに、クランプレバーの閉成時に針の横方向及び前後方向への意図しない運動に因るクランプレバーが開成して針クランプ解除されるという誤作動が生じミシン針が他の部品に衝突して破損、飛散するのを防止する安全装置として機能することができ、針刺りの悪い、言い換えれば摩擦力が大きい布に針が貫通し、次いで布からミシン針が抜けるとき布との摩擦力でミシン針が針留から抜け落ちるのを防止することができ、ミシン針を針留に装着したときミシン針を落下させない安全装置を備える一方、クランプレバーの開成時に針が収容凹部から落下するようにすることでクランプ忘れ防止を図ることができ、針柄の取付け平坦面が収容凹部の取付け平坦面に接合される針の装着の向きのときのみミシン針を収容凹部に取付け可能とし、取付けを確実に実行することができる。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明におけるミシン針クランプ装置は、ミシン針を針留に確実、容易に取付け、固定するので、本縫いミシン、縁かがりミシン、二重環縫いミシン、偏平縫いミシン等の各種ミシンに好適に適用可能である。
【符号の説明】
【0054】
1・・・ミシン針クランプ装置
3・・・ミシン針
5・・・針留
7・・・収容凹部
7a・・・取付け平坦面
9・・・ネジ
11・・・固定用円筒部
13・・・取付用基台
13a・・・取付部
13b・・・長孔
13c・・・垂直方向取付部
13d、13e、13f・・・面
15・・・針柄
15a・・・取付け平坦面
17・・・クランプレバー軸
19・・・クランプレバー
21・・・クランプ腕
21a・・・クランプ腕の先端
21b・・・係合面
22・・・力作用係止部
23・・・針クランプバネ
27・・・ネジ
40・・・ミシン(縁かがりミシン)
42・・・針板
44・・・ループ捕捉装置としてのルーパ
46・・・下軸
48・・・下軸プーリ
50・・・タイミングベルト
52・・・上軸プーリ
54・・・上軸
56・・・針棒駆動機構
58・・・針棒
70・・・カムフォロアー
71・・・カム
72・・・ロック片
73・・・ロック片ストッパー
74・・・クランプストッパー
75・・・ロック解除ボタン
76・・・外側形状(柄テーパ)
77・・・内側形状
78・・・針クランプ忘れ防止バネ
79・・・D字状断面形状
80・・・片持ち取付け孔
a・・・クランプ方向
L1・・・クランプ腕の係合面の中心点とクランプレバー軸の中心点を結ぶ直線距離
L2・・・針柄の中心点及びクランプレバー軸の中心点を結ぶ直線距離
L3・・・P3とPとのクリアランス
C・・・クランプ腕の係合面の中心点
N・・・針柄の中心点
P・・・クランプレバー軸の中心点
P1、P2、P3・・・中心点
tp・・・分岐点位置