IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 常世田 美紀の特許一覧

<>
  • 特許-筆記補助具 図1
  • 特許-筆記補助具 図2
  • 特許-筆記補助具 図3
  • 特許-筆記補助具 図4
  • 特許-筆記補助具 図5
  • 特許-筆記補助具 図6
  • 特許-筆記補助具 図7
  • 特許-筆記補助具 図8
  • 特許-筆記補助具 図9
  • 特許-筆記補助具 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-14
(45)【発行日】2022-06-22
(54)【発明の名称】筆記補助具
(51)【国際特許分類】
   B43L 13/00 20060101AFI20220615BHJP
【FI】
B43L13/00 N
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021144982
(22)【出願日】2021-09-06
【審査請求日】2021-09-06
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521238052
【氏名又は名称】常世田 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】110001494
【氏名又は名称】前田・鈴木国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】常世田 美紀
【審査官】稲荷 宗良
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3013370(JP,U)
【文献】実開平06-049097(JP,U)
【文献】実開昭50-079540(JP,U)
【文献】特開平05-058092(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B43L 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に沿って延びており、少なくとも下方へ突出する突出部が両端部に形成される棒状部と、
前記棒状部の上を前記第1方向に沿って移動自在であり、下端が前記突出部の下端より上方に位置する移動部と、を有し、
前記移動部は、前記第1方向の両側および下方に開口し、前記棒状部に係合する凹部と、前記棒状部の上面に対して転動可能に接触する転動体部を有し、
前記転動体部は、前記凹部の上底部に備えられ、かつ、前記移動部において上方を向く面である手置き面に露出しない筆記補助具。
【請求項2】
前記手置き面の中央部が窪んでいる請求項1に記載の筆記補助具。
【請求項3】
前記棒状部は、前記第1方向に沿って延びており、前記第1方向に直交する断面の形状が略一定であるレール部を有する請求項1または請求項2に記載の筆記補助具。
【請求項4】
前記突出部は、前記第1方向に略平行な回転軸を有する回転体部を有する請求項1から請求項までのいずれかに記載の筆記補助具。
【請求項5】
前記移動部は、前記レール部の下面の下に位置し、前記移動部が前記棒状部に対して上方に外れる動きを行うことを防止する下方サポート部を有する請求項3に記載の筆記補助具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、色紙などの筆記対象物に対して、筆などの筆記具を用いて筆記を行う際に用いる筆記補助具に関する。
【背景技術】
【0002】
色紙などの筆記対象物に対して、筆やペンなどの筆記具を用いて筆記を行う際、筆記具を保持する手や腕によって、対象物上にある墨やインクを擦ってしまったり、筆記対象物の表面を汚してしまったりする問題がある。
【0003】
このような問題を解決するためのツールとして、細長い手首載置盤を有する毛筆用手受盤が提案されている。このような毛筆用手受盤によれば、手首載置盤に手首を置いて筆記を行うことにより、筆記面に手首が接触することを防止するとともに、細長い手首載置盤が視覚的なガイドの役割を果たし、筆記の行の曲がりなどを防止できる。
【0004】
しかしながら、従来の毛筆用手受盤では、行方向へ書き進める際には、手首載置盤に置く手の位置を、手首載置盤上でずらす必要がある。この場合、筆記する手に対して、手首載置盤から作用する力の向きが、手の位置により変化しやすく、筆記する手の安定的な支持という観点で課題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2000-6583号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、より均一な力で筆記具を保持する手を支えることができる筆記補助具に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る筆記補助具は、
第1方向に沿って延びており、両端部に少なくとも下方へ突出する突出部が形成される棒状部と、
前記棒状部の上を前記第1方向に沿って移動自在であり、下端が前記突出部の下端より上方に位置する移動部と、を有する。
【0008】
本発明に係る筆記補助具は、両端に突出部を有する棒状部と、棒状部の上を第1方向に沿って移動する移動部とを有し、移動部の下端は、突出部の下端より上方に位置する。このような筆記補助具では、棒状部の上で移動部を移動させながら、行方向の筆記を進めることができ、かつ、移動部の全体が棒状部の上に載っている。そのため、本発明に係る筆記補助具は、筆記位置の変化に伴い、筆記補助具が筆記する手を支える力が変化する問題を防止し、均一な力で筆記具を保持する手を支えることができる。
【0009】
また、たとえば、前記移動部は、上方を向く面であって中央部が窪んでいる手置き面を有してもよい。
【0010】
このような手置き面は、使用者が筆記補助具を使用する際、毎回手置き面の同じ位置に手を置くことを容易にし、常に同じような力で筆記具を保持する手を支えることができる。また、このような手置き面を有する筆記補助具は、筆記中に、手置き面から手が逸脱することを防止できる。
【0011】
また、たとえば、前記移動部は、前記第1方向の両側および下方に開口し、前記棒状部に係合する凹部を有してもよい。
【0012】
このような凹部を有する移動部は、棒状部によって適切にガイドされながら第1方向に沿う安定した移動を行うことができるため、筆記補助具を用いた円滑な筆記を実現する。
【0013】
また、たとえば、前記移動部は、前記棒状部の上面に対して転動可能に接触する転動体部を有してもよい。
【0014】
移動部と棒状部との間に転動体部を介在させることにより、移動部の棒状部に対するより円滑な移動を実現することができ、筆記補助具を用いたより円滑な筆記を実現する。
【0015】
また、たとえば、前記移動部は、前記第1方向の両側および下方に開口し、前記棒状部に係合する凹部を有してもよく、
前記転動体部は、前記凹部の上底部に備えられてもよい。
【0016】
このような筆記補助具では、移動部が安定的かつ円滑に、棒状部に対して相対移動することができるため、筆記補助具を用いたより円滑な筆記を実現する。
【0017】
また、たとえば、前記棒状部は、前記第1方向に沿って延びており、前記第1方向に直交する断面の形状が略一定であるレール部を有してもよい。
【0018】
このような中央レール部を有する棒状部は、移動部の安定した移動を実現するとともに、より均一な力で、筆記具を保持する手を支えることができる。
【0019】
また、たとえば、前記突出部は、前記第1方向に略平行な回転軸を有する回転体部を有してもよい。
【0020】
このような筆記補助具では、移動部が棒状部に対して第1方向に相対移動するだけでなく、棒状部が回転体部により、第1方向に直交する方向に円滑に移動できる。したがって、このような筆記補助具では、筆記具を保持する手を移動部の決まった位置に置いたままの状態で、紙面上において、筆記具を2次元方向に自由に移動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る筆記補助具を示す外観図である。
図2図2は、図1に示す筆記補助具の使用状態の一例を示す概念図である。
図3図3は、図1に示す筆記補助具の移動部を斜め上方から見た概略図である。
図4図4は、図3に示す移動部を下方から見た底面図である。
図5図5は、図3に示す移動部を第1方向から見た側面図である。
図6図6は、図1に示す棒状部を斜め上方から見た概略図である。
図7図7は、図6に示す棒状部を第1方向から見た側面図である。
図8図8は、第1変形例に係る移動部を第1方向から見た側面図である。
図9図9は、第2変形例に係る棒状部を斜め上方かから見た概略図である。
図10図10は、第3、4変形例に係る棒状部を斜め下方かから見た概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は、本発明の一実施形態に係る筆記補助具10を斜め上方から見た概略図である。図1に示すように、筆記補助具10は、第1方向Xに沿って延びる棒状部20と、棒状部20の上を第1方向Xに沿って移動自在である移動部30とを有する。
【0023】
図2は、筆記補助具10の使用状態の一例を示す概念図であり、筆記対象物である色紙40に対して筆記補助具10を用いて筆記を行う際における、筆記補助具10と色紙40との配置を示している。筆記補助具10は、棒状部20の第1方向Xが色紙40の縦辺に平行になるように配置される。
【0024】
筆記補助具10の使用者は、筆記補助具10における移動部30の手置き面34に、筆記具を持つ手の小指球周辺などを載せて、色紙40への筆記を行うことができる。図2において矢印42で示すように、移動部30は、棒状部20の上を第1方向Xに沿って移動することができ、移動部30を支える棒状部20自体は、矢印44で示すように、第1方向Xとは垂直な方向に移動することができる。
【0025】
これにより、筆記補助具10の使用者は、手置き面34に手を置いた状態のまま、色紙40の上を2次元方向に自由に手置き面34および手を動かすことができる。これにより、筆記補助具10は、筆記具を持つ手やその手首などが筆記面に接触することを防止しつつ、使用者の筆記面への自由な筆記を可能にする。
【0026】
なお、後の説明から理解できるように、筆記補助具10は、筆記対象物である色紙40からは上方(色紙40の筆記面から離れる方向)に離間した状態となっており、色紙40には接触しないようになっている。ただし、筆記面が広い場合には、棒状部20の両端部22が筆記対象物の上に載った状態で、筆記補助具10を使用してもよい。また、筆記補助具10は、図2に示す状態とは異なり、棒状部20の第1方向Xが色紙40の横辺に平行になるように配置したり、色紙40に対して第1方向Xが斜めになるように配置したりしても、使用することができる。
【0027】
図1に示すように、棒状部20は、略矩形平板状であるレール部28と、両端部22に配置されており、少なくとも下方に突出する突出部24(図7参照)を形成する回転体部26と、を有する。図6に示すように、レール部28は、第1方向Xに沿って延びており、第1方向Xに直交する断面の形状が略一定(実施形態では長方形)である。
【0028】
図1および図6に示すように、棒状部20における第1方向Xの両端部22の下面側には、回転体部26が2つずつ、合計4つ配置されている。同じ端部に配置される2つの回転体部26は、第1方向Xに垂直な方向に並んで配置される。回転体部26は円柱状であり、各回転体部26は、第1方向Xに平行な第1回転軸26aを有する。
【0029】
図7は、棒状部20を第1方向Xからみた側面図である。回転体部26は、一部がレール部28から下方に突出して突出部24を形成する。回転体部26の上側部分は、レール部28に形成された溝28aに埋め込まれており、回転体部26は、レール部28に形成される溝28aに回転可能に保持される。すなわち、各回転体部26は、矢印27で示されるように、第1回転軸26aを中心として回転することができる。このように、棒状部20は、回転体部26が回転することにより、第1方向Xとは垂直な方向に、滑らかに移動することができる。
【0030】
図7に示すように、突出部24の突出部下端24aは、棒状部20の中で最も下方に位置し、レール部28の下面は、突出部下端24aより上方に位置する。これにより、図2に示すように、棒状部20を色紙40の上に移動させても、棒状部20と色紙40との間には隙間が形成されており、棒状部20は色紙40に接触しない。なお、突出部24は、図7に示すような回転体部26を有するもののみには限定されず、図9に示されるような回転しない突出部224で構成されていてもよい。
【0031】
図1に示すように、移動部30は略円盤状の外形状を有する。移動部30の下端である移動部下端38aは、棒状部20の下端である突出部下端24a(図7参照)より上方に位置する。したがって、移動部30は、棒状部20の上に全体が載った状態となっており、筆記具を持つ手などから移動部30に加えられる力は、全て棒状部20を介して支えられる。なお、移動部30の形状は、円盤状のみには限定されず、矩形平板状、多角形状などの、他の形状であってもよい。
【0032】
図3は、移動部30を上方から見た斜視図である。図1に示すように、移動部30は、上方を向く面であって中央部が窪んでいる手置き面34を有する。中央部に形成される窪み34aは、図3に示すような平らな円形形状であってもよく、中央にむかって窪みが深くなるすり鉢状であってもよく、窪み34aの具体的形状は特に限定されない。手置き面34に窪み34aが形成されていることにより、使用者の筆記具を持つ手が、予期せず手置き面34から逸脱することを防止できる。
【0033】
図4は、移動部30を下方から見た底面図であり、図5は、移動部30を、第1方向Xに沿う側方から見た側面図である。図1および図3図5に示すように、移動部30は、第1方向の両側および下方に開口し、棒状部20に係合する凹部36を有する。図5に示すように、移動部30は、棒状部20の上方に位置する板状の上側本体部32と、上側本体部32の周縁から下方に突出する一対の側方下部38とを有し、凹部36は、上側本体部32の下方であって、一対の側方下部38の間の領域に形成される。
【0034】
図4および図5に示すように、凹部36の第1方向X側の開口幅W1は、棒状部20における第1方向Xに直交する方向の幅W2(図6参照)と略等しいか、または幅W2より僅かに大きくなっている。これにより、移動部30は、棒状部20のレール部28にガイドされ、第1方向Xに沿ってスムーズに移動できる。
【0035】
図4に示すように、凹部36の上底部36a(上側本体部32の下面)には、複数(実施形態では3つ)の転動体部37が備えられる。転動体部37は、略円柱状の形状を有しており、図5に示すように、転動体部37の上側部分は、上底面36aに形成される溝に埋め込まれている。
【0036】
図4および図5に示すように、各転動体部37は、第1方向Xに直交する第2回転軸37aを有する。すなわち、転動体部37は、上側本体部32によって転動可能に保持されている。転動体部37の下側部分は、上底部36aから下方に突出しており、図1に示す棒状部20の上面に対して、転動可能に接触する。複数の転動体部37は、第1方向Xに沿って、所定の間隔を空けて配置されている。
【0037】
このような転動体部37を有する移動部30は、棒状部20に対して、より滑らかに相対移動することができるため、移動部30が、使用者の筆記具を持つ手の動きを阻害する問題を防止できる。なお、転動体部37は、図4および図5に示すような円柱状のみには限定されず、球状その他の形状であってもよい。
【0038】
棒状部20の第1方向Xに沿う長さは、特に限定されないが、たとえば、300~320mmとすることが、汎用的な色紙などに対して自由な筆記を実現する観点から好ましい。移動部30のサイズも特に限定されないが、直径または対角線の長さを40~80mm程度とすることができる。棒状部20および移動部30の材質は、プラスチック、金属、木、石などが挙げられるが、特に限定されない。なお、移動部30の手置き面34には、滑り止めの凹凸が形成されていたり、樹脂などの滑り止め部が設けられていたりしてもよい。
【0039】
図1および図2に示す筆記補助具10は、移動部30が、筆記面から浮いた状態で、棒状部20に対して第1方向Xに相対移動できるため、使用者は、移動部30の手置き面34に手などを置いて筆記を行うことにより、筆記面を汚すことを防止しつつ、円滑な筆記を行うことができる。また、移動部30の全体が、棒状部20に載っているため、移動部30に載せられる使用者の手などに対して、移動部30の位置にかかわらず、安定した支持力を奏する。
【0040】
また、筆記補助具10は、移動部30が移動するだけでなく、棒状部20が移動部30の移動方向とは垂直な方向に移動可能であるため、使用者の手の二次元的な動きに円滑に追従し、使用者の筆記具を持つ手を、安定して支持することができる。なお、筆記補助具10は、本発明の一実施形態にすぎず、本発明は他の多くの実施形態や変形例を含むことは言うまでもない。たとえば、図3に示す移動部30の手置き面34は略円形であるが、手置き面34は、矩形その他の形状であってもよい。
【0041】
図8は、本発明の第1変形例に係る移動部130を第1方向Xから見た側面図である。図8に示す移動部130は、側方下部138が下方サポート部138bを有する点で、図5に示す移動部30とは異なる。しかし、移動部130は、下方サポート部138b以外の部分については、図3に示す移動部30と同様である。
【0042】
図8に示す移動部130は、移動部130の凹部136が、図6に示す棒状部20のレール部28に係合し、図5に示す移動部30と同様に、棒状部20の第1方向Xに沿って移動する。移動部130の下方サポート部138bは、レール部28の下面の下に位置し、移動部130が棒状部20に対して、上方に外れる動きを行うことを防止する。なお、移動部130の移動部下端138aが、棒状部20の下端で突出部下端24a(図7参照)より上方に位置する点は、移動部30の移動部下端38aと同様である。
【0043】
図8に示す移動部130を、図5に示す移動部30に代えて、筆記補助具10に用いることが可能であり、そのような筆記補助具も、実施形態で説明した筆記補助具10と同様の効果を奏する。
【0044】
図9は、本発明の第2変形例に係る棒状部220を示す外観図である。棒状部220は、レール部228の両端に形成される突出部224が、図7に示すような回転体部26ではなく、レール部に固定されている点で、棒状部20とは異なる。しかし、棒状部220は、両端部222以外の部分については、図6に示す棒状部20と同様である。
【0045】
図9に示すように、突出部224は、レール部228の第1方向Xの端部に差し込むことにより、レール部228に固定されている。突出部224は、レール部228から下方に突出しているほか、側方や上方にも突出している。図9に示す棒状部220を使用する筆記補助具も、図6に示す棒状部20を用いる筆記補助具10と同様に、レール部228およびレール部228に移動可能に取り付けられる移動部30(図9では不図示)が、突出部224によって、筆記対象物である色紙40等より上方に位置する。したがって、棒状部20の代りに棒状部220を用いる筆記補助具も、筆記面を汚すことを防止しつつ、円滑な筆記を行うことができる。
【0046】
ただし、図9に示す棒状部220は、図6に示す棒状部20とは異なり、回転体部26を有しないため、第1方向Xに直交する方向に移動しない。したがって、棒状部20の代りに棒状部220を用いる筆記補助具の移動部30(図2参照)は、第1方向Xにしか移動することができない。このような筆記補助具を用いる場合、二次元方向に大きく筆記具を動かしながら記載することは難しいが、行方向に文字を記載するような場合には、筆記具を持つ手の位置が、第1方向Xに直交する方向にぶれる問題が防止され、このような筆記に用いるには好ましい場合がある。
【0047】
図9に示す突出部224の材質も、棒状部20等の材質と同様に、特に限定されないが、レール部228の材質より軟質なゴムやエラストマーなどを用いることができる。これにより、突出部224が滑り止め機能を奏し、筆記補助具の使用中に、棒状部220が意図せず動くことを防止できる。
【0048】
図10は、第3、4変形例に係るレール部328、428を下方から見た外観図である。図10に示すように、レール部328、428には、第1方向Xに沿う溝329、429が形成されていてもよい。溝329、429が形成されていることにより曲げ剛性が上昇し、移動部30を介してレール部328に力が加えられた際、レール部328の撓みが抑制される。また、溝329、429が形成されていることにより、金属等の剛性の高い材料を用いてレール部328を作製する場合であっても、レール部328、428を軽量化することができる。
【符号の説明】
【0049】
10…筆記補助具
20、220…棒状部
22、222…両端部
24、224…突出部
24a…突出部下端
26…回転体部
26a…第1回転軸
42、44…矢印
28、228、328、428…レール部
28a、329、429…溝
30…移動部
32…上側本体部
34a…窪み
34…手置き面
36…凹部
36a…上底部
37…転動体部
37a…第2回転軸
38…側方下部
38a、138a…移動部下端
W1…幅
X…第1方向
40…色紙
130…移動部
138…側方下部
138b…下方サポート部
136…凹部
【要約】
【課題】より均一な力で筆記具を保持する手を支えることができる筆記補助具。
【解決手段】第1方向に沿って延びており、少なくとも下方へ突出する突出部が両端部に形成される棒状部と、前記棒状部の上を前記第1方向に沿って移動自在であり、下端が前記突出部の下端より上方に位置する移動部と、を有する筆記補助具。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10