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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-14
(45)【発行日】2022-06-22
(54)【発明の名称】昇降天板付きデスク
(51)【国際特許分類】
   A47B 13/02 20060101AFI20220615BHJP
   A47B 7/00 20060101ALI20220615BHJP
   A47B 9/00 20060101ALI20220615BHJP
【FI】
A47B13/02
A47B7/00 A
A47B9/00 Z
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2017207180
(22)【出願日】2017-10-26
(65)【公開番号】P2019076591
(43)【公開日】2019-05-23
【審査請求日】2020-10-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000139780
【氏名又は名称】株式会社イトーキ
(74)【代理人】
【識別番号】100099966
【弁理士】
【氏名又は名称】西 博幸
(74)【代理人】
【識別番号】100134751
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 隆一
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 昌史
(72)【発明者】
【氏名】加藤 佑輔
(72)【発明者】
【氏名】文沢 昭人
(72)【発明者】
【氏名】湯川 賢訓
【審査官】松本 隆彦
(56)【参考文献】
【文献】実開昭51-129502(JP,U)
【文献】米国特許第06935250(US,B1)
【文献】特開2008-086456(JP,A)
【文献】実開平04-079523(JP,U)
【文献】実公昭43-022810(JP,Y1)
【文献】実公昭40-024813(JP,Y1)
【文献】欧州特許出願公開第2926688(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 1/00-41/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
天板を有する天板部と、前記天板部の幅方向両縁部を支持する一対の端脚部と、前記一対の端脚部の間に配置される中間脚部とを備え、
前記端脚部及び前記中間脚部は、前記天板部を上下方向に移動させる昇降ユニットをそれぞれ有し、
前記天板部と前記中間脚部とを連結する中間支持部は、幅方向に離間して配置されて前記天板の下面にそれぞれ取り付けられる一対の前後方向梁部材と、前記前後方向梁部材同士を連結する連結梁部材を備え、
前記連結梁部材は幅方向に延びる形態になっていて、前記中間脚部の上部を前記連結梁部材に形成された開口部に挿通させた状態で、前記連結梁部材に前記中間脚部が取り付けられている
昇降天板付きデスク。
【請求項2】
天板を有する天板部と、前記天板部の幅方向両縁部を支持する一対の端脚部と、前記一対の端脚部の間に配置される中間脚部とを備え、
前記端脚部及び前記中間脚部は、前記天板部を上下方向に移動させる昇降ユニットをそれぞれ有し、
前記天板部と前記中間脚部とを連結する中間支持部は、幅方向に離間して配置されて前記天板の下面にそれぞれ取り付けられる一対の前後方向梁部材と、前記前後方向梁部材同士を連結する複数の連結梁部材を備え、
前記複数の連結梁部材のうち一の連結梁部材に前記中間脚部が取り付けられている、
昇降天板付きデスク。
【請求項3】
天板を有する天板部と、前記天板部の幅方向両縁部を支持する一対の端脚部と、前記一対の端脚部の間に配置される中間脚部とを備え、
前記端脚部及び前記中間脚部は、前記天板部を上下方向に移動させる昇降ユニットをそれぞれ有し、
前記天板部と前記中間脚部とを連結する中間支持部は、幅方向に離間して配置されて前記天板の下面にそれぞれ取り付けられる一対の前後方向梁部材と、前記前後方向梁部材同士を連結する連結梁部材を備え、
前記連結梁部材に前記中間脚部が取り付けられており、
前記端脚部の下部と前記中間脚部の下部とを連結する下連結部材を備え、前記下連結部材の両端のうち少なくとも一方は、これと前記脚部との間に位置する弾性部材の変形によって前記脚部に対して変位可能に連結されている、
昇降天板付きデスク。
【請求項4】
天板を有する天板部と、前記天板部の幅方向両縁部を支持する一対の端脚部と、前記一対の端脚部の間に配置される中間脚部とを備え、
前記端脚部及び前記中間脚部は、前記天板部を上下方向に移動させる昇降ユニットをそれぞれ有し、
前記天板部と前記中間脚部とを連結する中間支持部は、幅方向に離間して配置されて前記天板の下面にそれぞれ取り付けられる一対の前後方向梁部材と、前記前後方向梁部材同士を連結する連結梁部材を備え、
前記連結梁部材に前記中間脚部が取り付けられており、
前記昇降ユニットの動作を制御する制御ユニットを支持するユニット支持部材を備え、前記ユニット支持部材は、前記一対の前後方向梁部材を連結している、
昇降天板付きデスク。
【請求項5】
前記天板部は、幅方向に連接された複数の天板を備え、
前記中間支持部の前記一対の前後方向梁部材は、隣接する一対の前記天板の境界を挟んで前記天板の下面に取り付けられている、
請求項1~4のうちいずれかに記載の昇降天板付きデスク。
【請求項6】
前記中間脚部は、前記境界の下方に配置されている、
請求項に記載の昇降天板付きデスク。
【請求項7】
前記連結梁部材は、前記隣接する一対の天板の各下面にそれぞれ固定されている
請求項5又は6に記載の昇降天板付きデスク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、昇降天板付きデスクに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、天板の高さを調節することができる昇降天板付きデスクが知られている(例えば特許文献1,2を参照。)。デスク使用者の体格差や立位での作業に合わせて天板の高さを調節することで、デスク使用者は、理想的な姿勢を保つことができ、効率的かつ効果的に能力を発揮できる。
【0003】
また、天板を上下方向に移動させる昇降ユニットとして、電動式のものが知られている(例えば特許文献3を参照。)。このような電動式の昇降ユニットは、電気モータの駆動により上下方向に伸縮可能に構成されている。昇降ユニットの動作は、昇降天板付きデスクに別途取り付けられる制御ユニットによって制御される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-79890号公報
【文献】特開2016-202883号公報
【文献】特表2017-519546号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、昇降天板付きデスクにおいて、天板の大型化の要望がある。一般に、昇降天板付きデスクでは、天板の幅方向両縁部を支持する一対の昇降ユニット付き端脚部が設けられているが、このような構成において天板を大型化すると、天板中央部の強度が不足するとともに、天板の重量が大きくなるので左右一対の昇降ユニットだけでは天板を円滑に昇降できないという問題があった。
【0006】
本発明は、このような現状を改善すべく成されたものであり、天板の大型化に対応できる電動式の昇降天板付きデスクを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の昇降天板付きデスクは、天板を有する天板部と、前記天板部の幅方向両縁部を支持する一対の端脚部と、前記一対の端脚部の間に配置される中間脚部とを備え、前記端脚部及び前記中間脚部は、前記天板部を上下方向に移動させる昇降ユニットをそれぞれ有し、前記天板部と前記中間脚部とを連結する中間支持部は、幅方向に離間して配置されて前記天板の下面にそれぞれ取り付けられる一対の前後方向梁部材と、前記前後方向梁部材同士を連結する連結梁部材を備え、前記連結梁部材に前記中間脚部が取り付けられているものである。
【0008】
本発明の昇降天板付きデスクでは、昇降ユニットを有する中間脚部が一対の前後方向梁部材及びそれらを連結する連結梁部材を有する中間支持部に連結されて天板部の中央部を支持しているので、天板が大型化されても中間脚部及び一対の端脚部により天板を円滑に昇降できる。さらに、中間支持部によって、天板部の中央部の強度が向上されるとともに、中間脚部が天板部に強固に固定される。これにより、本発明の昇降天板付きデスクは、天板の大型化に対応できる。また、天板部の中央部を支持する中間脚部が天板部に強固に固定されることで、天板の横揺れに対する負荷が、端脚部と天板との連結箇所と、中間脚部と天板との連結箇所とに分散されるので、天板の横揺れを低減できるとともに、これらの連結箇所における部材の破損やボルトの緩みを防止できる。
【0009】
本発明の昇降天板付きデスクにおいて、前記天板部は、幅方向に連接された複数の天板を備え、前記中間支持部の前記一対の前後方向梁部材は、隣接する一対の前記天板の境界を挟んで前記天板の下面に取り付けられているようにしてもよい。
【0010】
この態様では、中間支持部において、隣り合う一対の天板に対して天板ごとに前後方向梁部材が取り付けられ、それらの前後方向梁部材が連結梁部材で連結されるので、隣り合う一対の天板の連接箇所を中間支持部で強固に固定できる。さらに、中間支持部は中間脚部で支持されているので、複数の天板を連接させた天板部を中間脚部で高剛性に支持できる。また、天板部を複数の天板に分割することで、天板部の製造や輸送、保管を容易にできる。
【0011】
さらに、前記中間脚部は、前記境界の下方に配置されているようにしてもよい。
【0012】
この態様では、複数の天板を連接させた天板部をバランスよく支持できる。また、前後方向から見たときに隣り合う天板の境界と中間脚部とが上下方向で一致するので見栄えが良くなる。
【0013】
また、前記連結梁部材は、前記隣接する一対の天板の各下面にそれぞれ固定されているようにしてもよい。
【0014】
この態様では、連結梁部材が隣接する一対の天板の両方に固定されるので、隣り合う天板の連接箇所をより強固に固定できる。
【0015】
また、本発明の昇降天板付きデスクにおいて、前記昇降ユニットの動作を制御する制御ユニットを支持するユニット支持部材を備え、前記ユニット支持部材は、前記一対の前後方向梁部材を連結しているようにしてもよい。
【0016】
この態様では、一対の前後方向梁部材の間に制御ユニットをコンパクトに配置できるとともに、ユニット支持部材によって一対の前後方向梁部材をより強固に連結できる。
【0017】
また、本発明の昇降天板付きデスクにおいて、前記端脚部の下部と前記中間脚部の下部とを連結する下連結部材を備えているようにしてもよい。
【0018】
この態様では、隣り合う脚部の下部同士が下連結部材で連結されることで天板部の支持構造の強度が向上するので、天板部の横揺れが低減される。
【0019】
さらに、前記下連結部材の両端のうち少なくとも一方は、前記脚部に対して変位可能に連結されているようにしてもよい。
【0020】
この態様では、昇降ユニットの動作時に、下連結部材の両端のうち少なくとも一方が脚部に対して変位することで昇降ユニットにかかる負荷を低減でき、天板部の上下昇降を円滑にできる。
【発明の効果】
【0021】
本発明の昇降天板付きデスクは、天板の大型化に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】一実施形態を示す図であり、斜め上から見た斜視図である。
図2】同実施形態を示す図であり、斜め下から見た斜視図である。
図3】同実施形態を示す正面図である。
図4】同実施形態を示す側面図である。
図5】同実施形態の梁部材及び脚部等を斜め上から見た斜視図である。
図6】同実施形態のアーム部及び梁部材の周辺を斜め上から見た斜視図である。
図7】同実施形態の中間支持部周辺を斜め上から見た斜視図である。
図8】同中間支持部を示す底面図である。
図9】同中間支持部を斜め上から見た斜視図である。
図10】同中間支持部を斜め下から見た斜視図である。
図11】同中間支持部と他部材との連結構造を説明するための斜視図である。
図12図8のA-A視断面図ある。
図13】(A)は図8のB-B視断面図、(A)は図8のC-C視断面図、(B)は図8のD-D視断面図である。
図14】脚部の接地脚を斜め下から見た斜視図であり、(A)は端脚部を示し、(B)は中間脚部を示す。
図15】中間脚部と下ビーム部材との連結箇所を示す斜視図である。
図16】同連結箇所を示す底面図である。
図17】中間脚部と下ビーム部材との連結箇所の別構成を示す斜視図である。
図18】同連結箇所を示す図であり、(A)は底面図を示し、(B)は断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本明細書では、便宜上、方向を特定するため前後・左右の文言を使用するが、この前後・左右の方向は、一対の端脚部5,5が配列される天板部2の長手方向を左右方向とし、水平面内で左右方向に直交する方向を前後方向とする。また、操作スイッチ15が配置される側を前側とする。なお、本発明は、以下に説明する実施形態で特定される方向での構成に限定されるものではない。
【0024】
図1~4に示すように、昇降天板付きデスク1(以下、単にデスク1とも称す。)は、天板2A,2Bを有する天板部2と、天板部2の幅方向両縁部を支持する一対の端脚部5,5と、端脚部5,5の間に配置される中間脚部31とを備えている。中間脚部31及び端脚部5,5は、天板部2を上下方向に移動させる昇降ユニット4をそれぞれ有している。中間脚部31は中間支持部32を介して天板部2に連結されている。詳細は後述するが、中間支持部32は、左右方向に離間して配置されて天板2A,2Bの下面にそれぞれ取り付けられる一対の前後方向梁部材33,33と、前後方向梁部材33,33同士を連結する連結梁部材34を備えている。
【0025】
この実施形態では、一対の端脚部5,5が左右方向(幅方向)に離間して配置されている。また、端脚部5,5の間に中間脚部31が配置されている。各脚部5,31は、床面上に配置される接地脚7と、接地脚7に立設される昇降ユニット4を備えている。接地脚7は、前後方向に延設されている。接地脚7の下面の前後端部には、脚部5,31の高さ及び水平の調整を行うためのアジャスタ8が設けられている。
【0026】
隣り合う接地脚7,7の前後中央部同士は、左右方向に延設された下連結部材としての下ビーム部材9で連結されている。この実施形態では、中間脚部31の下部から左右両方向へ延びて端脚部5,5の下部に到達する左右一対の下ビーム部材9が設けられている。接地脚7の上面中央部に、上下方向に延設される昇降ユニット4の下端が連結されている。端脚部5,5の昇降ユニット4,4の上端部は、天板部2の幅方向両縁部の下面に前後方向に延びて取り付けられた左右一対のアーム部材10,10に連結されている。中間脚部31の昇降ユニット4の上端部は、後述する中間支持部32に連結されている。
【0027】
昇降ユニット4は、上下方向に伸縮可能に構成されている。具体的には、昇降ユニット4は、電気モータ等の駆動源を収容するハウジング部11と、ハウジング部11の下面に連結された内筒部材12と、内筒部材12の外周に被せられた中間筒部材13と、中間筒部材13の外周に被せられた外筒部材14とを備えている。筒部材12,13,14は、上下方向に延びる円筒状にそれぞれ形成されている。
【0028】
ハウジング部11及び筒部材12,13,14の内部に、外筒部材14に対して筒部材12,13をそれぞれ上下移動させる駆動機構が設けられている。ハウジング部11内の電気モータ等の駆動源により、上記駆動機構を作動させることで、昇降ユニット4を上下方向に伸縮できるように構成されている。これにより、脚部5,31は、天板部2を昇降可能に支持している。
【0029】
天板部2は、幅方向に連接された2枚の天板2A,2Bを備えている。天板2A,2Bは平面視で略長方形であり、それらの中央部に上下方向に貫通する開口部2aをそれぞれ備えている。開口部2aは、長手方向が左右方向に沿って延びる略長方形状に形成されている。開口部2aには、長手方向が左右方向に沿って延びるカバー体2bが着脱可能に配置されている。カバー体2bの左右両端部は、端部が開口部2aの左右縁部内側に露出するようにして天板部2の下面に取り付けられた2つのカバー体支持部材2c,2cの上に載置される。また、天板2A,2Bのうち左側の天板2Aの前端部左寄り部位の下面には、昇降ユニット4を伸縮動作させるための操作入力を行う操作スイッチ15が取り付けられている。
【0030】
図5,6にも示すように、天板部2の下面に、中間支持部32と、複数の梁部材16,17,18をそれぞれ有する左右の梁部材群3,3と、一対のアーム部材10,10とが取り付けられている。アーム部材10,10は、天板2A,2Bの左右外側縁部の下面に取り付けられる。各アーム部材10は、前後方向に延びるアーム筒部19と、アーム筒部19の中央部から天板部2の中央部へ向けて横向きに突設されたハウジング取付け部20とを備えている。
【0031】
アーム筒部19及びハウジング取付け部20は、複数のボルト21によって天板部2の下面に取り付けられる。ハウジング取付け部20内に、昇降ユニット4のハウジング部11が収容されて固定されることで、昇降ユニット4(脚部5)の上部とアーム部材10が連結される。
【0032】
アーム筒部19の下面には前後方向に延びる溝条部が形成されており、その溝条部に、前後方向に延びる樹脂製のカバー部材22が着脱可能に取り付けられている。また、アーム筒部19の前後端部には、樹脂製のキャップ部材23が着脱可能に取り付けられている。
【0033】
梁部材群3は、天板2A,2Bごとに設けられ、アーム部材10と中間支持部32の間に配置されている。梁部材群3は、前後一対の内側梁部材16,16と、前後一対の外側梁部材17,17と、左右一対の補強梁部材18,18とを備えている。梁部材16,17は左右方向に延びて配置され、補強梁部材18は前後方向に延びて配置される。
【0034】
梁部材群3において、前後一対の内側梁部材16,16は、平面視で天板部2の開口部2aを挟んで配置されている。前後一対の外側梁部材17,17は、内側梁部材16,16を挟んで配置されている。梁部材16,17のアーム部材10側の端部はアーム筒部19にそれぞれ連結されている。梁部材16,17の中間支持部32側の端部は前後方向梁部材33にそれぞれ連結されている。梁部材16,17は、複数のボルト24,25によって天板部2の下面に取り付けられる。
【0035】
また、梁部材群3において、左右一対の補強梁部材18,18は、平面視で天板部2の開口部2aを挟んで配置されている。補強梁部材18,18の前後両端部は、内側梁部材16,16に固着されている。この実施形態では、補強梁部材18,18は、天板部2に固着されておらず、内側梁部材16,16に架設されている。補強梁部材18,18の下面に、電源タップや配線等を載置可能な配線受け部材26が取り付けられている。配線受け部材26は、補強梁部材18,18の下面に取り付けられる左右一対のアーム部27,27と、アーム部27,27の下端部に連結された本体部28を備えている。本体部28は、天板部2の開口部2aの下方に配置されている。
【0036】
次に、図7~13も参照しながら、中間支持部32について説明する。中間支持部32は、幅方向に離間して配置される一対の前後方向梁部材33,33と、前後方向梁部材33,33同士を連結する連結梁部材34を備えている。また、中間支持部32は、前後方向梁部材33,33同士を連結する配線受け梁部材35及び制御ユニット収容梁部材36も備えている。配線受け梁部材35と制御ユニット収容梁部材36は、連結梁部材34を挟んで前後に配置される。制御ユニット収容梁部材36は内部に制御ユニット6を収容する。なお、中間支持部32における各部材同士の接合箇所は、例えば溶接により強固に接合されている。
【0037】
前後方向梁部材33,33は前後方向に延びて配置され、一方の前後方向梁部材33は天板2Aの下面に取り付けられ、他方の前後方向梁部材33は天板2Bの下面に取り付けられる。すなわち、一対の前後方向梁部材33,33は、隣接する一対の天板2A,2Bの境界2dを挟んで天板2A,2Bの下面に取り付けられている。
【0038】
各前後方向梁部材33は、天板2A又は2Bの下面に当接する天面部33aと、天面部33aの左右両端から下方へ延びる側壁部33b,33cと、側壁部33b,33cの下端部から前後方向梁部材33の内側へ突出する左右一対の底面部33d,33dを備える。側壁部33b,33cのうち天板部2の中央側に位置する内側側壁部33bに、梁部材34,35,36の左右端部が連結されている。側壁部33b,33cのうち天板部2の左右縁部側に位置する外側側壁部33cに、梁部材群3の梁部材16,17の左右一端部が連結されている。
【0039】
図9~11に示すように、前後方向梁部材33の外側側壁部33cには、梁部材16,17との連結箇所に、前後一対の内側ブラケット33e,33eと、内側ブラケット33e,33eを前後方向で挟んで配置される前後一対の外側ブラケット33f,33fが固着されている。各ブラケット33e,33fにはナット33gがそれぞれ固着されている。梁部材16,17の底面部の端部に設けられたボルト挿通孔16a,17aにボルト37が下方から挿通されてナット33gに取り付けられることで、梁部材16,17と前後方向梁部材33が互いに連結されている。これにより、中間支持部32の左右両側部に、左右一対の梁部材群3が連結されている。
【0040】
前後方向梁部材33の天面部33aには、前端部で左右に並ぶ2ヶ所と、中央部で前後に並ぶ2ヶ所と、後端部で左右に並ぶ2ヶ所の計6か所に、上下方向に貫通するボルト挿通孔33hが形成されている。また、前後方向梁部材33には、図2~5に示すように、アーム部材10のアーム筒部19と同様に、下面に形成された溝条部(左右の底面部33d,33dの間の空間)に前後一対のカバー部材22が着脱可能に取り付けられている。また、前後方向梁部材33の前後端部には、キャップ部材23が着脱可能に取り付けられている。
【0041】
図7~12及び13(B)にも示すように、連結梁部材34は、左右方向に延びて配置され、前後方向梁部材33,33の中央部同士を連結している。連結梁部材34は、平板状の天面部材38と、天面部材38の下面に連結されたハウジング収容部材39を備えている。
【0042】
天面部材38の左右両縁部の中央部には左右外側へ突出する突出部38aが形成されている。突出部38aは、前後方向梁部材33の天面部33aの中央部内側縁部位に形成された凹部33iに嵌まり込んでいる。天面部材38は、前後方向においてハウジング収容部材39よりも幅広に形成されている。平面視でハウジング収容部材39に対して前後外側に位置する前後縁部38b,38bには、左右方向に並ぶ4つのボルト挿通孔34aが上下方向に貫通して形成されている。
【0043】
ハウジング収容部材39は、天面部材38の下面に連結される前後一対の側壁部39a,39aと、側壁部39a,39aの下端部同士を連結する底面部39bを備えている。底面部39bには、昇降ユニット4のハウジング部11を挿通可能な開口部39cが形成されている。ハウジング収容部材39の左右端部は、前後方向梁部材33の内側側壁部33bの中央部に形成された切欠き部33jを介して前後方向梁部材33の内部に挿入されている。
【0044】
図11に示すように、ハウジング部11が下方側から開口部39cを介してハウジング収容部材39内に配置される。側壁部39a,39aには、ハウジング部11の前後の側面部にそれぞれ左右一対ずつ設けられた合計4か所のボルト取付け穴11aの位置に対応して4か所のボルト挿通孔39fが形成されている。ハウジング固定用ボルト40がボルト挿通孔39fを介してボルト取付け穴11aに取り付けられることで、昇降ユニット4のハウジング部11がハウジング収容部材39に固定される。これにより、中間脚部31の上部が中間支持部32に強固に固定される。
【0045】
また、ハウジング収容部材39は、前後方向梁部材33の内部に位置する左右両端部に、側壁部39a,39aの上下中途部から下端部にかけて形成された前後一対の上下溝と、それらの溝同士を繋ぐように前後方向に延びて底面部39bに形成された前後溝とで形成される左右一対の前後配線挿通溝39d,39dを備えている。また、底面部39bには、前後配線挿通溝39d,39dの各中央部からハウジング収容部材39の中央側へ延びる左右一対の左右配線挿通溝39e,39eが形成されている。この実施形態では、左側の左右配線挿通溝39eの右端部は、開口部39cにつながっている。
【0046】
このように、ハウジング収容部材39に前後配線挿通溝39dを設けることで、前後方向梁部材33の内部で前後方向に電源配線や電気信号配線等のケーブルを配線処理可能になっている。また、左右配線挿通溝39eを設けることで、ケーブル等をハウジング収容部材39の内部から左右配線挿通溝39eを介して下方へ引き出すことが可能になっている。
【0047】
図7~10及び13(A)に示すように、配線受け梁部材35は、連結梁部材34の手前側で左右の前後方向梁部材33,33の内側側壁部33b,33b同士を連結している。配線受け梁部材35は、左右方向に延びる底面部35aと、底面部35aの前後両端部から上方へ延びる前後一対の側壁部35b,35bと、側壁部35b,35bの上縁部から配線受け梁部材35の前後外側へ向けて突設された前後一対の取付け面部35c,35cを備える。
【0048】
各取付け面部35cには、左右方向に並ぶ4つのボルト挿通孔35dが上下方向に貫通して形成されている。底面部35aには、左右横長の4つの開口部35eが縦横に配列されており、下方側から開口部35eを介して配線受け梁部材35内部の収容物等を視認可能に構成されている。
【0049】
また、前後方向梁部材33の内側側壁部33bには、配線受け梁部材35の連結箇所に、電源プラグやコネクタ等のケーブル端子を挿通可能な配線用開口部33kが形成されている。前後方向梁部材33及び配線受け梁部材35の内部空間は配線用開口部33kを介してつながっており、前後方向梁部材33と配線受け梁部材35との間でケーブルを配線可能に構成されている。
【0050】
図7~11及び13(C)に示すように、ユニット支持部材の一例としての制御ユニット収容梁部材36は、連結梁部材34の奥側で左右の前後方向梁部材33,33の内側側壁部33b,33b同士を連結している。制御ユニット収容梁部材36は、大まかに配線受け梁部材35と同様の形状を有し、底面部36aと、前後一対の側壁部36b,36bと、前後一対の取付け面部36c,36cを備えている。
【0051】
各取付け面部36cには、左右方向に並ぶ4つのボルト挿通孔36dが上下方向に貫通して形成されている。底面部36aには、中央部位から右寄り部位にわたって形成された左右横長の開口部36eと、左寄り部位に形成された開口部36fが左右方向に並んで形成されている。開口部36e,36fの間の底面部36aの上面には、左右一対の突起部材36g,36gが固着されている。
【0052】
図11にも示すように、制御ユニット6には、前後一対の固定用穴6a,6aがそれぞれ上下に貫通して形成されている。制御ユニット6が制御ユニット収容梁部材36内に収容された状態では、固定用穴6a,6aに突起部材36g,36gが挿入されることで、制御ユニット6が位置固定される。制御ユニット6が位置固定された状態で、接続端子受け部材が配置される制御ユニット6の左右両側部は、下方側から見て、開口部36e,36fに露出しており、制御ユニット収容梁部材36の下方側から制御ユニット6の接続端子受け部材にアクセス可能に構成されている。
【0053】
また、前後方向梁部材33の内側側壁部33bには、制御ユニット収容梁部材36との連結箇所に、配線受け梁部材35の連結箇所と同様の配線用開口部33kが形成されている。これにより、配線用開口部33kを介して、前後方向梁部材33と制御ユニット収容梁部材36との間でケーブルを配線可能に構成されている。
【0054】
なお、前後方向梁部材33の外側側壁部33cには、前後一対の内側梁部材16,16との連結箇所に、円形の配線用開口部33lが形成されている。内側梁部材16及び前後方向梁部材33の内部空間は配線用開口部33lを介してつながっており、内側梁部材16と前後方向梁部材33との間でケーブルを配線可能に構成されている。
【0055】
図7,12,13にも示すように、天板2A,2Bの下面には、中間支持部32のボルト挿通孔33h,34a,35d,36dの位置に対応して複数の雌ネジ穴2eが形成されている。中間支持部32は、下方からボルト挿通孔33h,34a,35d,36dを介して雌ネジ穴2eに取り付けられる複数の支持部取付用ボルト41により、天板2A,2Bの下面に強固に固定される。
【0056】
この実施形態の昇降天板付きデスク1では、昇降ユニット4を有する中間脚部31が一対の前後方向梁部材33,33及びそれらを連結する連結梁部材34を有する中間支持部32に連結されて、天板部2の中央部を支持している。したがって、天板部2が大型化されても、中間脚部31及び一対の端脚部5,5により、天板部2を円滑に昇降できる。また、中間支持部32によって、天板部2の中央部の強度が向上されるとともに、中間脚部31が天板部2に強固に固定される。これにより、デスク1は、天板の大型化に対応できる。
【0057】
また、天板部2の中央部を支持する中間脚部31が中間支持部32を介して天板部2に強固に固定されることで、天板の横揺れに対する負荷が、端脚部5,5と天板2A,2Bとの連結箇所と、中間脚部31と天板2A,2Bとの連結箇所とに分散される。したがって、天板部2の横揺れを低減できるとともに、これらの連結箇所における部材の破損やボルトの緩みを防止できる。
【0058】
この実施形態のデスク1では、中間支持部32において、隣り合う一対の天板2A,2Bに対して天板2A,2Bごとに前後方向梁部材33が取り付けられ、それらの前後方向梁部材33,33が連結梁部材34で連結されている。したがって、隣り合う一対の天板2A,2Bの連接箇所を中間支持部32で強固に固定できる。
【0059】
さらに、中間支持部32は中間脚部31で支持されているので、複数の天板2A,2Bを連接させた天板部2を中間脚部31で高剛性に支持できる。また、天板部2を複数の天板2A,2Bに分割することで、天板部2の製造や輸送、保管を容易にできる。
【0060】
また、中間脚部31は、天板2A,2Bの境界2dの下方に配置されているので、複数の天板2A,2Bを連接させた天板部2をバランスよく支持できる。また、前後方向から見たときに隣り合う天板2A,2Bの境界2dと中間脚部31とが上下方向で一致するので見栄えが良くなる。
【0061】
また、連結梁部材34は、隣接する一対の天板2A,2Bの各下面にそれぞれ固定されているので、隣り合う天板2A,2Bの連接箇所をより強固に固定できる。この実施形態では、配線受け梁部材35及び制御ユニット収容梁部材36も、天板2A,2Bの各下面にそれぞれ固定されているので、天板2A,2Bの連接箇所をさらに強固に固定できる。
【0062】
また、中間支持部32は、昇降ユニット4の動作を制御する制御ユニット6を支持するユニット支持部材としての制御ユニット収容梁部材36を備え、制御ユニット収容梁部材36は、一対の前後方向梁部材33,33を連結している。したがって、一対の前後方向梁部材33,33の間に制御ユニット6をコンパクトに配置できるとともに、制御ユニット収容梁部材36によって一対の前後方向梁部材33,33をより強固に連結できる。
【0063】
次に、図14~16も参照しながら、脚部5,31と下ビーム部材9との連結構造について説明する。図14(A)に示すように、端脚部5の接地脚7の左右側壁部のうちデスク1の中央側の側壁部7aに、連結突起部7bが中間脚部31の接地脚7に向けて突設されている。略四角筒状の下ビーム部材9の下面部9aには、下ビーム部材9の左右両端部のうちデスク1の左右縁部側の外側端部9bに左右一対のボルト挿通孔(図示省略)が設けられている。それらのボルト挿通孔を介して下方側から連結突起部7bに取り付けられるボルト42によって、下ビーム部材9の外側端部9bは連結突起部7bに強固に固定されている。
【0064】
図14(B),15,16に示すように、中間脚部31の接地脚7の左右両側壁部7c,7cに、左右一対のビーム連結金具43,43が取り付けられている。ビーム連結金具43は、側壁部7cの中央部に当接する板状部材43aと、板状部材43aの左右外側の側面から左右外側へ向けて突設された突起部材43bを備えている。突起部材43bは、左右横長の底面部43cと、底面部43cの前後縁部から上方へ向けて延びる前後一対の側壁部43d,43dを備えている。底面部43cには、左右一対の留め具取付け孔43e,43eが形成されている。
【0065】
なお、板状部材43aの下端部には、接地脚7の側壁部7cの下端部の下方側へ折り曲げられた折り曲げ突起部43fが設けられている。また、ビーム連結金具43は、板状部材43a及び側壁部7cに貫通された左右向きのボルト挿通孔に左右外側から挿通されるボルト45が、接地脚7の側壁部7cの内側に配置されるナット46に取り付けられることで、接地脚7の側壁部7cに固定される。そして、折り曲げ突起部43fの上面が側壁部7cの下面に当接することで、ビーム連結金具43は回転不能に固定される。
【0066】
側壁部43d,43dの前後方向での外側面に、前後一対の弾性部材44,44が貼り付けられている。弾性部材44は、例えば板状のゴムで形成される。弾性部材44,44の前後外側面同士の間の寸法は、下ビーム部材9の前後方向での内径寸法よりもわずかに小さい。すなわち、突起部材43b及び弾性部材44,44は、下ビーム部材9の中央側端部9c内に挿入可能に構成されている。
【0067】
下ビーム部材9の中央側端部9cは、突起部材43b及び弾性部材44,44に被せるように嵌められている。下ビーム部材9の中央側端部9cの下面部2aに、留め具取付け孔43e,43eの位置に対応して左右一対の留め具挿通孔9d,9dが形成されている。
【0068】
留め具挿通孔9d及び留め具取付け孔43eに、下方側から樹脂製の留め具47が挿通されて、留め具取付け孔43eに留め具47が取り付けられている。留め具47は、例えばプッシュターンリベットであり、リベット部材47aの筒状部に挿通されたピン部材47bの頭部を押し込むことで、リベット部材47aの筒状部の先端部が径方向に広がるように構成されている。この実施形態では、留め具47のリベット部材47aの筒状部が留め具挿通孔9d及び留め具取付け孔43eに挿通された状態で、ピン部材47bの頭部を上方へ押し込むことで、リベット部材47aの筒状部の先端部が留め具取付け孔43eの上方側で径方向に広がり、留め具47が留め具取付け孔43eに抜け不能に取り付けられる。
【0069】
図16に示すように、下ビーム部材9の留め具挿通孔9dは、前後方向に長い長穴で形成されている。留め具挿通孔9dの前後方向寸法は、留め具47の胴部(リベット部材47aの筒状部)の外径よりも大きい。また、ビーム連結金具43の側壁部43d,43dの前後外壁面と下ビーム部材9の内周壁との間には、弾性部材44,44が配置されている。これにより、弾性部材44が厚み方向(前後方向)に弾性変形することで、ビーム連結金具43と下ビーム部材9の中央側端部9cは、前後方向で相対的に変位可能に連結されている。つまり、下ビーム部材9の中央側端部9cは、中間脚部31の下部に連結されるとともに、中間脚部31の下部に対して前後方向で変位可能に構成されている。
【0070】
なお、この実施形態では、留め具取付け孔43eの内径及び留め具挿通孔9dの幅寸法は、ピン部材47bを押し込む前のリベット部材47aの筒状部外径よりもわずかに大きい寸法に設定されている。つまり、留め具47を留め具取付け孔43eに留め具挿通孔9dを介して取り付けた状態において、下ビーム部材9はビーム連結金具43に対して左右方向に変位不能に取り付けられる。
【0071】
このように、デスク1では、端脚部5の下部と中間脚部31の下部とが下連結部材としての下ビーム部材9で連結されることで天板部2の支持構造の強度が向上するので、天板部2の横揺れが低減される。
【0072】
また、下ビーム部材9の両端部のうち一方の中央側端部9cが中間脚部31の下部に対して変位可能に連結されているので、昇降ユニット4の動作時に、下ビーム部材9の中央側端部9cが中間脚部31の下部に対して相対的に変位することで昇降ユニット4にかかる負荷を低減でき、天板部2の上下昇降を円滑にできる。
【0073】
なお、下ビーム部材9の中央側端部9cが中間脚部31の下部に対して変位可能な方向は、前後方向に限定されず、いかなる方向に設定されてもよい。また、下ビーム部材9の外側端部9bは、端脚部5の下部に対して変位可能に構成されてもよい。
【0074】
また、中間脚部31と下ビーム部材9との連結構造の別構成について、以下に説明する。図17及び図18に示すように、中間脚部31の接地脚7の左右両側壁部7c,7cに、左右一対のビーム連結金具51,51が取り付けられている。ビーム連結金具51はビーム連結金具43と同様、側壁部7cの中央部に当接する板状部材51aと、板状部材51aの左右外側の側面から左右外側へ向けて突設された突起部材51bとで構成されている。板状部材51aの下端部には、接地脚7の側壁部7cの下端部の下方側へ折り曲げられた折り曲げ突起部51fが設けられており、折り曲げ突起部51fの上面が側壁部7cの下面に当接される。
【0075】
突起部材51bは、左右横長の底面部51cの前後縁部から上方へ向けて前後一対の側壁部51d,51dを立設させた略U字形状となっており、側壁部51dは前後側面視で略L字状に構成されている。側壁部51d,51dの前後方向での外側面に、前後一対の弾性部材52a,52aが貼り付けられている。底面部51cには、雌ネジ穴で構成される留め具取付け孔51eが形成されており、底面部51c下面に、弾性部材52bが貼り付けられている。弾性部材52a,52a,52bは、例えば板状のゴムで形成される。本例では、底面部51c下面において、弾性部材52bを留め具取付け孔51eの前方に配置している。
【0076】
前後一対の弾性部材52a,52aの前後外側面同士の間の寸法は、下ビーム部材9の前後方向での内径寸法よりもわずかに小さい。また、側壁部51d,51dの上端から弾性部材52bの下面までの寸法は、下ビーム部材9の上下方向での内径寸法よりもわずかに小さい。すなわち、突起部材51b及び弾性部材52a,52a,52bは、下ビーム部材9の中央側端部9c内に挿入可能に構成されている。
【0077】
下ビーム部材9の中央側端部9cの下面部9aには、留め具取付け孔51eの位置に対応して留め具挿通孔9eと共に、留め具挿通孔9eの一部から中央側端部9cの左右縁に向けて延びる切欠き溝9fが形成されている。切欠き溝9fの前後幅は、留め具挿通孔9eの直径よりも短く、切欠き溝92の開放縁部は、末広がり状(先広がり状)のテーパに形成されている。
【0078】
上記の構成により、中間脚部31に下ビーム部材9を組付ける場合、先ず、手締め可能な化粧ネジなどによる留め具53のネジ部53aが、底面部51cの留め具取付け孔51eに不完全に螺着される。下ビーム部材9を中間脚部31に向けて左右方向にスライドさせる際、下面部9aが留め具53の頭部53bとビーム連結金具51の底面部51cとの間に位置させる。これにより、留め具53の頭部53bに切欠き溝9fを介して下ビーム部材9の下面部9aを係止させながら、下ビーム部材9の中央側端部9cをビーム連結金具51に嵌合させる。
【0079】
下ビーム部材9の中央側端部9cは、突起部材51b及び弾性部材52a,52a,25bに被せるように嵌められると、留め具53を上方に螺動させて、留め具53の頭部53bの一部を下ビーム部材9の留め具挿通孔9eを挿入する。留め具53の頭部53bの直径は、留め具挿通孔9eの直径より短く、且つ、切欠き溝9fの前後幅よりも長い。
【0080】
ここで、留め具53を締め付ける際には、例えば、中間脚部31を床面に起立させた状態、すなわちビーム連結金具51の底面部51c及び下ビーム部材9の下面部9aが床面に対向している状態で、下面部9aと床面との間に指や工具を差し入れて、留め具53の頭部53bを回転させる。このように、下面部9aと床面との間の空間を利用して、留め具53の締緩作業を行える。なお、留め具53の締緩作業は、中間脚部31が上下逆さまにされた状態や横倒しにされた状態(接地脚7の下面が上を向いた状態や横を向いた状態)で行われてもよい。
【0081】
下ビーム部材9が中間脚部31と連結した際、留め具53の頭部53bが留め具挿通孔9eに対して遊嵌された状態となるとともに、ビーム連結金具51における左右一対の側壁部51d,51dと下ビーム部材9との間に、弾性部材52a,52aが配置される。したがって、留め具53の頭部53bと留め具挿通孔9eとの間隙により、ビーム連結金具51と下ビーム部材9の中央側端部9cは、前後方向及び左右方向で相対的に変位可能に連結されている。つまり、下ビーム部材9の中央側端部9cは、中間脚部31の下部に連結されるとともに、中間脚部31の下部に対して前後方向及び左右方向で変位可能に構成されている。
【0082】
また、下ビーム部材9が中間脚部31と連結した際、留め具53の頭部53bが留め具挿通孔9eに対して遊嵌された状態となるとともに、ビーム連結金具51における底面部51cと下ビーム部材9との間に、弾性部材52bが配置される。したがって、留め具53の頭部53bが留め具挿通孔9eに対して上下方向に移動可能となるため、ビーム連結金具51と下ビーム部材9の中央側端部9cは、上下方向で相対的に変位可能に連結されている。つまり、下ビーム部材9の中央側端部9cは、中間脚部31の下部に連結されるとともに、中間脚部31の下部に対して上下方向で変位可能に構成されている。
【0083】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は他にも様々に具体化でき、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
【0084】
例えば、上記実施形態では、天板部2は2枚の天板2A,2Bを備えているが、天板部は1枚の天板で形成されていてもよい。また、天板の平面視形状は、略長方形に限定されず、例えば台形、楕円形など、他の形状であってもよい。また、一対の端脚部の間に配置される中間脚部は2本以上であってもよい。
【符号の説明】
【0085】
1 昇降天板付きデスク
2 天板部
2d 境界
2A,2B 天板
4 昇降ユニット
5 端脚部
6 制御ユニット
9 下ビーム部材(下連結部材)
31 中間脚部
32 中間支持部
33 前後方向梁部材
34 連結梁部材
36 制御ユニット収容梁部材(ユニット支持部材)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18