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特許7089371検査室試料分配システムおよびラボラトリーオートメーションシステム
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  • 特許-検査室試料分配システムおよびラボラトリーオートメーションシステム 図1
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  • 特許-検査室試料分配システムおよびラボラトリーオートメーションシステム 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-14
(45)【発行日】2022-06-22
(54)【発明の名称】検査室試料分配システムおよびラボラトリーオートメーションシステム
(51)【国際特許分類】
   G01N 35/02 20060101AFI20220615BHJP
【FI】
G01N35/02 G
【請求項の数】 8
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018008068
(22)【出願日】2018-01-22
(65)【公開番号】P2018119962
(43)【公開日】2018-08-02
【審査請求日】2020-12-02
(31)【優先権主張番号】17153051.2
(32)【優先日】2017-01-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】591003013
【氏名又は名称】エフ.ホフマン-ラ ロシュ アーゲー
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN-LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100146710
【弁理士】
【氏名又は名称】鐘ヶ江 幸男
(72)【発明者】
【氏名】モーシン・レザ
【審査官】草川 貴史
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-517675(JP,A)
【文献】特表2015-502525(JP,A)
【文献】米国特許第04736526(US,A)
【文献】特表2015-503089(JP,A)
【文献】特開2017-072591(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 35/00-37/00
G01N 1/00- 1/44
G01N 33/48-33/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
- 移送面(110)と、
- 複数の試料容器キャリア(140)と、
- 前記試料容器キャリア(140)を前記移送面(110)上で動かすように構成された駆動手段(120)と、
- 前記試料容器キャリア(140)が対応する移送経路に沿って動くように、前記駆動手段(120)を駆動することによって、前記試料容器キャリア(140)の前記移送面(110)上での動きを制御するように構成された制御装置(150)と
を備え、
- 光学的に認識可能な複数の幾何学形状(112、114)が、前記移送面(110)に置かれ、それぞれの幾何学形状(112、114)が、前記移送面(110)上の専用のフィールドを表
- 前記幾何学形状(112、114)が、移送中および/または設置中に前記移送面(110)の摺動面を保護する、取外し可能な被覆シートにプリントされ、
- 前記幾何学形状(112、114)の第1のグループが、入口フィールドのセットを表し、
- 前記幾何学形状(112、114)の第2のグループが、出口フィールドのセットを表し、
前記駆動手段(120)はコイルを含む電磁作動装置を有し、
前記幾何学形状(112、114)は、前記電磁作動装置の前記コイル(126)の巻軸に対して水平方向のオフセットを伴って配置される、
検査室試料分配システム(100)。
【請求項2】
- 前記第1のグループの前記幾何学形状(112、114)が、前記第2のグループの前記幾何学形状(112、114)に対して180°回転されることを特徴とする、
請求項に記載の検査室試料分配システム(100)。
【請求項3】
- 前記幾何学形状(112、114)が、前記移送面(110)の縁部に隣り合う直線に沿って置かれることを特徴とする、
請求項1または2に記載の検査室試料分配システム(100)。
【請求項4】
- 前記幾何学形状(112、114)が、円であることを特徴とする、
請求項1からのいずれか一項に記載の検査室試料分配システム(100)。
【請求項5】
- 前記駆動手段が、前記移送面(110)の下に配置され、前記制御装置(150)によって制御可能である電磁作動装置(120)として形成され、
- それぞれの前記試料容器キャリア(140)が、前記試料容器キャリア(140)に磁気駆動力が加えられるように、前記電磁作動装置(120)によって発生する磁界と相互に作用する、磁気的に活性な装置を備えることを特徴とする、
請求項1からのいずれか一項に記載の検査室試料分配システム(100)。
【請求項6】
- 前記幾何学形状(112、114)が、前記電磁作動装置(120)の位置に応じて配置されることを特徴とする、
請求項に記載の検査室試料分配システム(100)。
【請求項7】
数の検査室ステーション(20、30)と、
- 請求項1からのいずれか一項に記載の検査室試料分配システム(100)と
を備える、ラボラトリーオートメーションシステム(10)。
【請求項8】
- 前記検査室ステーション(20、30)のうちの1つのための、前記移送面(110)上の少なくとも1つの入口フィールドまたは出口フィールドが、前記幾何学形状(112、114)のうちの1つを使用して識別されることを特徴とする、
請求項に記載のラボラトリーオートメーションシステム(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検査室試料分配システムおよびラボラトリーオートメーションシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
知られている検査室試料分配システムは、通常は、試料容器に収容された試料を、様々な検査室ステーション間で移送するために、ラボラトリーオートメーションシステムで使用される。
【0003】
通常の検査室試料分配システムは、文書WO2013/064656A1に示されている。このような検査室試料分配システムは、高い処理能力をもたらし、信頼性の高い動作を可能にする。
【0004】
いくつかの場合においては、検査室試料分配システムの移送面上のいくつかの位置に印を付けるのが望ましいことが判明している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】WO2013/064656A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明の一目的は、移送面上の位置が認識されうる検査室試料分配システムを提供することである。本発明のさらなる目的は、このような検査室試料分配システムを備えるラボラトリーオートメーションシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的は、請求項1に記載の検査室試料分配システム、請求項9に記載の検査室試料分配システム、および請求項14に記載のラボラトリーオートメーションシステムによって達成される。好ましい実施形態は、従属項において特許請求される。
【0008】
本発明は、検査室試料分配システムに関する。この検査室試料分配システムは、移送面と、複数の試料容器キャリアと、これらの試料容器キャリアを移送面上で動かすように構成された駆動手段と、これらの試料容器キャリアが対応する移送経路に沿って動くように、この駆動手段を駆動することによって、これらの試料容器キャリアの移送面上での動きを制御するように構成された制御装置とを備える。
【0009】
本発明によれば、光学的に認識可能な複数の幾何学形状が移送面に配置され、それぞれの幾何学形状は、この移送面上の専用のフィールドを表す。駆動手段は、格子を形成する行列状に配置されてもよく、この格子は、複数のフィールドを備える、または画定する。これらの光学的に認識可能な幾何学形状は、移送面に配置されて、いくつかの、またはすべてのフィールドを可視化することができる。これにより、移送面が通常不透明であることにより通常は目に見えない駆動手段を、図式的に可視化することができる。
【0010】
この発明的な検査室試料分配システムを用いて、移送面上のフィールドに、光学的に認識されうる方式で、この幾何学形状で印を付けることができる。たとえば、これらのフィールドは、操作者によって、および/またはカメラもしくは他の光学式認識システムなどの技術的な手段によって認識されうる。
【0011】
これらの幾何学形状は、閉じた幾何学形状でもよい。
一実施形態によれば、これらの幾何学形状は、移送面に直接プリントされる。「直接プリントされる」という言葉によって、これらの幾何学形状を描くある一定の量の色素が、移送面に直接配置されることが示唆されうる。あるいは、これらの幾何学形状は、たとえば、移送面の表面を加工することによって、たとえば移送面を部分的に取り除いたり粗面化したりすることによって、またレーザテクスチャリング、エッチングなどによって、移送面に直接プリントされうる。
【0012】
一実施形態によれば、これらの幾何学形状は、移送面を覆うシートにプリントされる。このシートは、移送面とは別に提供されて、移送面上に置かれ、固定されてもよい。
一実施形態によれば、これらの幾何学形状は、移送中および/または設置中に移送面の摺動面を保護する、取外し可能な被覆シートにプリントされる。摺動面は、試料容器キャリアが移動または摺動する、移送面の表面である。これにより、これらの幾何学形状を提供する取外し可能な被覆シートが保護機能も有するような、さらなる機能がもたらされうる。
【0013】
一実施形態によれば、これらの幾何学形状の第1のグループは、入口フィールドのセットを表す。たとえば、このような入口フィールドは、バーコードリーダ用、投入動作用、または移送面に、もしくはその移送面に移動可能に配置された試料容器キャリアに、試料容器を投入するのに必要な、把持装置または他の装置用に使用されうる。
【0014】
一実施形態によれば、これらの幾何学形状の第2のグループは、出口フィールドのセットを表す。このような出口フィールドは、移送面上を動く試料容器キャリアから試料容器を取り出すために使用されうる。たとえば、把持装置または試料容器を他の要素に送るための手段は、このような出口フィールドを、試料容器が受け渡されうる、移送面上の特定のフィールドとして使用することができる。
【0015】
一実施形態によれば、第1のグループの幾何学形状は、第2のグループの幾何学形状に対して180°回転される。したがって、入口フィールドと出口フィールドは、異なる場所に置かれてもよく、したがって動作が容易になる。たとえば、第1のグループの幾何学形状は、入口フィールドを表す第1の矢印として具体化されうる。第2のグループの幾何学形状は、出口フィールドを表す第2の矢印として具体化されうるが、この第2の矢印は、第1の矢印に対して180°回転される。言い換えれば、第1の矢印と第2の矢印は、逆の方向を指す。
【0016】
一実施形態によれば、これらの幾何学形状は、移送面の縁部に隣り合う直線に沿って配置される。
本発明は、さらに、移送面と、複数の試料容器キャリアと、これらの試料容器キャリアを移送面上で動かすように構成された駆動手段と、これらの試料容器キャリアが対応する移送経路に沿って動くように、この駆動手段を駆動することによって、これらの試料容器キャリアの移送面上での動きを制御するように構成された制御装置とを備える、検査室試料分配システムに関する。複数の穴を有する平らなテンプレートが提供され、これらの穴は、幾何学形状の輪郭が提供されるような形状である。したがって、このテンプレートが移送面上に置かれるとき、このテンプレートを使用して、これらの幾何学形状を、光学的に認識可能に移送面上に描くことが可能である。特に、これらの幾何学形状は、閉じた幾何学形状でもよい。移送面に描かれたそれぞれの幾何学形状は、移送面上の専用のフィールドを表す。
【0017】
このような平らなテンプレートを備える検査室試料分配システムを用いて、操作者が、特定の機能を有するいくつかのフィールドを画定できるように、移送面上に幾何学形状を描くのを可能にする手段(すなわちテンプレート)を備える、検査室試料分配システムを提供することができる。この平らなテンプレートは、移送面上の特定の場所に置かれるように構成されうる。この平らなテンプレートは、特有の固定手段を用いて固定されうる。さらに、この平らなテンプレートを位置決めする、かつ/または位置合わせする手段が提供されうる。
【0018】
一実施形態によれば、このテンプレートは、硬い紙またはプラスチック材料で作られる。
この平らなテンプレートは、移送面と同じサイズでもよいことに留意されたい。これにより、この平らなテンプレートを、簡単かつ確実に移送面上に配置し、位置合わせすることが可能になる。
【0019】
一実施形態によれば、これらの幾何学形状は円である。このような円は描くのが容易であり、通常使用される円形の試料容器キャリアに対応する。
一実施形態によれば、駆動手段は、格子を形成する行列状に移送面の下/真下に配置され、制御装置によって制御可能である電磁作動装置として形成される。それぞれの試料容器キャリアは、試料容器キャリアに磁気駆動力が加えられるように、これらの電磁作動装置によって発生する磁界と相互に作用する、磁気的に活性な装置を備える。これにより、特に試料容器キャリアを駆動するための、検査室試料分配システムの容易かつ信頼性の高い動作が可能になる。
【0020】
一実施形態によれば、幾何学形状は、電磁作動装置の位置に応じて配置される。
この点に関しては、幾何学形状は、各電磁作動装置の中央上方に配置されてもよい。たとえば、移送面に対して垂直に延びている電磁作動装置のコイルの巻軸は、この電磁作動装置の中心を定めることができる。たとえば円の形をとるこれらの幾何学形状は、対応する電磁作動装置のコイルの巻軸と同軸に配置されうる。このことは、フィールドは通常各電磁作動装置によって画定されるという事実に合致する。あるいは、これらの幾何学形状のうち少なくともいくつかは、各電磁作動装置の中心に対して、(x方向および/またはy方向の)所与の水平方向のオフセットを伴って配置されてもよい。これは、たとえば、試料容器キャリアに磁力を加える独自の電磁作動装置を有する外部装置が移送面に対して位置合わせされなければならない場合に、役に立つ可能性がある。
【0021】
一実施形態によれば、これらの駆動手段は、試料容器キャリアに配置され、制御装置によって制御可能な電動モータによって駆動される車輪として形成される。これにより、試料容器キャリアが、それ自体の駆動手段によって推進することが可能になる。
【0022】
本発明は、さらに、複数の検査室ステーション(好ましくは分析前ステーション、分析ステーションおよび/または分析後ステーション)、ならびに本発明による検査室試料分配システムを備えるラボラトリーオートメーションシステムに関する。この検査室試料分配システムに関しては、本明細書で述べられるようなすべての実施形態および変形形態が適用されうる。これらのステーションは、この検査室試料分配システムに隣り合って配置されてもよい。
【0023】
分析前ステーションは、試料、試料容器および/または試料容器キャリアの任意の種類の前処理を実施するように構成されてもよい。
分析ステーションは、試料またはこの試料の一部、および試薬を使用して、測定信号を生成するように構成されてもよく、この測定信号は、分析物の有無、およびその分析物が存在する場合はその濃度を示す。
【0024】
分析後ステーションは、試料、試料容器および/または試料容器キャリアの、任意の種類の後処理を実施するように構成されてもよい。
これらの分析前ステーション、分析ステーションおよび/または分析後ステーションは、キャップ取外しステーション、キャップ再取付けステーション、分取ステーション、遠心分離ステーション、記録保管ステーション、ピペッティングステーション、選別ステーション、管タイプ識別ステーション、試料品質判定ステーション、付加バッファステーション、液面高さ検知ステーション、および封止/開封ステーションのうち、少なくとも1つを備えてもよい。
【0025】
一実施形態によれば、これらの検査室ステーションの1つのための、移送面上の少なくとも1つの入口フィールドまたは出口フィールドは、これらの幾何学形状のうちの1つを使用して識別される/印が付けられる。
【0026】
本発明は、本発明の実施形態を概略的に示す図面に関連して、詳細に述べられるであろう。詳細には下記の通りである。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】第1の実施形態によるラボラトリーオートメーションシステムを示す図である。
図2】第2の実施形態によるラボラトリーオートメーションシステムを示す図である。
図3】第1の実施形態による検査室試料分配システムの一部の概略上面図である。
図4】第2の実施形態による検査室試料分配システムの一部の概略上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1は、ラボラトリーオートメーションシステム10を示す。ラボラトリーオートメーションシステム10は、第1の検査室ステーション20、第2の検査室ステーション30、および検査室試料分配システム100を備える。
【0029】
検査室試料分配システム100は、移送面110を備える。移送面110の下には、複数の電磁作動装置120が、格子を形成する行列状に配置される。それぞれの電磁作動装置120は、コイル126によって囲まれている各強磁性コア125を備える。
【0030】
ホールセンサとして具体化されている複数の位置センサ130が、移送面110の全体にわたって分散して配置される。
検査室試料分配システム100は、複数の試料容器キャリア140をさらに備える。試料容器キャリア140は、試験管として具体化されている各試料容器145を搬送することができる。図1では、例示的な目的で、各試料容器145を搬送する検査室試料容器キャリア140が、ただ1つだけ示されていることに留意されたい。通常の試料分配システム100は、このような試料容器キャリア140を複数備える。
【0031】
それぞれの試料容器キャリア140は、永久磁石の形をとる磁気的に活性な装置141を備える。したがって、電磁作動装置120によって発生する磁界により、試料容器キャリア140を移送面110上で駆動することができる。さらに、試料容器キャリア140の永久磁石141によって発生する磁界を位置センサ130で検出することができ、その結果、試料容器キャリア140の位置に関するフィードバックを得ることができる。
【0032】
電磁作動装置120と位置センサ130は、共に制御装置150に電気的に接続される。制御装置150は、試料容器キャリア140が対応する移送経路に沿って動くように、電磁作動装置120を駆動することができる。制御装置150は、それぞれの試料容器キャリア140の位置を判定することもできる。
【0033】
検査室ステーション20、30は、移送面110に隣り合って配置される。これらの2つの検査室ステーション20、30は、例示的な目的で図1に示されているに過ぎず、通常のラボラトリーオートメーションシステム10は、3つ以上の検査室ステーション20、30を備えることに留意されたい。
【0034】
移送面110上に、第1の幾何学形状112および第2の幾何学形状114が示されている。幾何学形状112、114は、閉じた円として具体化される。これらは、移送面110に直接プリントされる。
【0035】
図1に示されるように、第1の幾何学形状112は、第1の検査室ステーション20に隣り合って配置され、第2の幾何学形状114は、第2の検査室ステーション30に隣り合って配置される。幾何学形状112、114は、検査室ステーション20、30用の入口フィールドおよび出口フィールドとして使用されるフィールドを画定する。言い換えれば、これらのフィールドは、試料容器145を、検査室ステーション20、30から試料容器キャリア140に入れるために使用され、逆も同様である。これらのフィールドは、受渡しフィールドとも称されうる。
【0036】
ここで、図1の検査室試料分配システム100の左部分の概略上面図を示す図3を参照すると、幾何学形状112、114が、対応する電磁作動装置120のコイル126の巻軸の上方で、その巻軸と同軸に配置される。
【0037】
ここで、図1の検査室試料分配システム100の左部分に関する代替実施形態の概略上面図を示す図4を参照すると、幾何学形状112、114が、対応する電磁作動装置120のコイル126の巻軸に対してx方向に水平方向のオフセットOを伴って配置される。たとえば、検査室ステーション20、30が、試料容器キャリア140を検査室ステーション20、30に向けて動かすために、試料容器キャリア140に磁力を加える電磁作動装置を備える場合に、これが役に立つ可能性がある。
【0038】
図2は、ラボラトリーオートメーションシステム10の代替実施形態を示す。ラボラトリーオートメーションシステム10は、代替の検査室試料分配システム100を備える。
図2に示された状態では、幾何学形状が移送面110にプリントされていない。
【0039】
検査室試料分配システム100は、移送面110に2つの円を描くために使用されるように構成された、平らなテンプレート200をさらに備える。この目的のために、この平らなテンプレートは、第1の円形の開口部210および第2の円形の開口部220を有する。これらの円形の開口部210、220は、平らなテンプレート200が、検査室ステーション20、30に隣り合う、移送面110上の対応する位置に置かれる場合、閉じた円の形をとる幾何学形状が、図1に示された幾何学形状112、114と同様に、移送面110に描かれうるように構成される。
【0040】
したがって、平らなテンプレート200により、たとえば、ラボラトリーオートメーションシステム10を稼働状態にする間に、操作者が、自分自身で移送面110上に幾何学形状を描くことが可能になる。
図1
図2
図3
図4